JPH093126A - ポリウレタン樹脂の水系分散体 - Google Patents

ポリウレタン樹脂の水系分散体

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JPH093126A
JPH093126A JP7149937A JP14993795A JPH093126A JP H093126 A JPH093126 A JP H093126A JP 7149937 A JP7149937 A JP 7149937A JP 14993795 A JP14993795 A JP 14993795A JP H093126 A JPH093126 A JP H093126A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】貯蔵安定性に優れ、かつ、乾燥後の諸物性に優
れたポリウレタン樹脂の水系分散体の提供。 【構成】イオン性官能基価0.25〜1.8(meq/g)のイオン性
官能基を有するポリウレタン樹脂(A)と、イオン性官
能基価が 0.35(meq/g)以下でかつ(A)のイオン性官能
基価より小さいポリウレタン樹脂(B)とを含むポリウ
レタン樹脂の水系分散体。 【効果】本発明により、安定でかつ乾燥後には耐水・耐
アルカリ性に優れたポリウレタン樹脂の水系分散体を供
給することが可能となった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、貯蔵安定性に優れたポ
リウレタン樹脂の水系分散体に関する。さらに詳しく
は、金属、木材、紙、皮革、ガラス、繊維、プラスチッ
ク、発泡体、コンクリートなどの被覆に用いられる、乾
燥後の耐水・耐アルカリ・耐熱水性に優れたポリウレタ
ン水系分散体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、低公害、省資源、取り扱いの容易
さ、火災に対する危険性の少なさという観点から、各種
ポリマーの水性化が検討されている。水性化された各種
ポリマーは、塗料、印刷インキ、接着剤分野等で実用化
されており、ポリウレタン樹脂に関しても同様である。
しかしながら、水性化のためにはカルボキシル基等の親
水性官能基を樹脂中に組み込む必要があり、それら親水
性官能基の過剰な存在は、乾燥後の塗膜物性、特に耐水
性、耐アルカリ性、耐熱水性を低下させるという問題が
あった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、貯蔵安定性
に優れ、かつ、乾燥後の諸物性に優れたポリウレタン樹
脂の水系分散体の提供を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、イ
オン性官能基価0.25〜1.8(meq/g)のイオン性官能基を有
するポリウレタン樹脂(A)と、イオン性官能基価が
0.35(meq/g)以下でかつ(A)のイオン性官能基価より
小さいポリウレタン樹脂(B)とを含むポリウレタン樹
脂の水系分散体を提供する。
【0005】ポリウレタン樹脂(A)のイオン性官能基
価が 0.25(meq/g)に満たないと、ポリウレタン樹脂
(B)と混合後に水性化が困難であり、1.8(meq/g)を越
える場合は、ポリウレタン樹脂(B)と混合しても耐水
性・耐アルカリ性に劣る。また、ポリウレタン樹脂
(B)のイオン性官能基価が 0.35(meq/g)を越える場合
は、耐水性・耐アルカリ性に劣る。
【0006】さらに、ポリウレタン樹脂(A)とポリウ
レタン樹脂(B)のイオン性官能基価がそれぞれ上述の
範囲を満たし、かつ、両樹脂のイオン性官能基価の差が
0.01〜0.4(meq/g)のとき、樹脂(A)と樹脂(B)が密
に絡み合い安定な複合樹脂エマルジョンとなる。そのた
め、安定性が特に優れ、また、乾燥後の特性に優れたポ
リウレタン樹脂の水系分散体を得ることができる。
【0007】本発明に用いられるポリウレタン樹脂は、
ヒドロキシ化合物やアミン化合物などの活性水素化合
物、有機ポリイソシアネート、さらにポリウレタン樹脂
(A)についてはカルボキシル基等のイオン性官能基含
有化合物を反応させて得られるものであり、製法につい
ては特に限定をしない。
【0008】ヒドロキシ化合物としては、水、低分子量
グリコール類、低分子量ポリオール類、高分子量ジオー
ルが使用できるほか、ビスフェノールAやビスフェノー
ルFなどのビスフェノール類、ビスフェノールAやビス
フェノールFにエチレンオキサイド、プロピオンオキサ
イド等のアルキレンオキサイドを付加させたグリコール
類も用いることができる。
【0009】低分子量グリコール類としては、エチレン
グリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリ
コール、ブタンジオール、プロパンジオール、1,6-ヘキ
サンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサ
ンジメタノール、アチレングリコール、3,9-ビス(1,1-
ジメチル-2- ヒドロキシエチル)-2,2,8,10- テトラオキ
ソスピロ[5,5] ウンデカン等が挙げられる。低分子量ポ
リオール類としては、トリメチロールプロパン、グリセ
リンなどのトリオール類、ペンタエリストールなどのテ
トラオール類等が挙げられる。
【0010】高分子量ジオールとしては、ポリエーテル
ジオール類やポリエステルジオール類が挙げられる。ポ
リエーテルジオール類としては、テトラヒドロフラン、
あるいはエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、
ブチレンオキサイド等のアルキレンオキサイドの重合
体、共重合体またはグラフト重合体、またはヘキサンジ
オール、メチルヘキサンジオール、ヘプタンジオール、
オクタンジオールあるいはこれらの混合物の縮合による
ポリエーテルグリコール類、プロポキシル化またはエト
キシル化されたポリエーテルグリコール類等が挙げられ
る。
【0011】ポリエステルジオール類としては、エチレ
ングリコール、プロピレングリコール、1,3-ブタンジオ
ール、1,4-ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、
ヘキサンジオール、メチル−1,5-ペンタンジオール、オ
クタンジオール、シクロヘキサンジオール、2-エチル−
1,3-ヘキサンジオール、ビスフェノールA、ジエチレン
グリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレング
リコール等の飽和あるいは不飽和の低分子量グリコール
と、脂肪族あるいは芳香族二塩基酸または芳香族二塩基
酸エステルとから縮合反応により得られるポリエステル
ジオールや、ε−ポリカプロラクトンなどの環状エステ
ル化合物の開環重合により得られる末端水酸基の反応生
成物を用いることができる。
【0012】アミン化合物としては、エチレンジアミ
ン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、
ペンタメチレンジアミン、1,7-ジアミノヘプタン、1,8-
ジアミノオクタン、キシリレンジアミン、1,4'−ジアミ
ノ-3,3'-ジメチルジシクロヘキシルメタン、3,9-ビス(3
- アミノプロピル)-2,4,8,10- テトラオキシスピロウン
デカンなどのジアミン類、トリアミノプロパン等のトリ
アミン類、これらと有機ポリイソシアネート化合物また
はポリエポキシ化合物との反応によって得られる末端ア
ミノ基または水酸基の反応生成物を用いることができ
る。
【0013】さらに、必要に応じてモノアミン化合物を
分子量調整剤として用いてもよい。モノアミン化合物と
しては、ジ-n- ブチルアミン等のジアルキルアミン類の
他、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、2-ア
ミノ-2- メチル-1- プロパノール、トリ(ヒドロキシメ
チル) アミノメタン、2-アミノ-2- エチル-1,3- プロパ
ンジオール等の水酸基を有するアミン類、モノメチルヒ
ドラジン、1,1-ジメチルヒドラジン、ベンジルヒドラジ
ン等のアルキルヒドラジン類、ホルムヒドラジド、アセ
トヒドラジド、ラウリン酸ヒドラジドなどのヒドラジド
類等を用いることができる。
【0014】また、本発明のポリウレタン樹脂の水系分
散体をインキ等に使用する場合には、基材等への密着性
を付与するため、ポリヒドラジン化合物を用いてもよ
い。具体的には、シュウ酸ジヒドラジド、マロン酸ジヒ
ドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒド
ラジド、セバシン酸ジヒドラジド、ドデカン二酸ジヒド
ラジド、ヘキサデカンジオヒドラジド、エイコサン二酸
ジヒドラジド、マレイン酸ジヒドラジド、フマル酸ジヒ
ドラジド、イタコン酸ジヒドラジド、フタル酸ジヒドラ
ジド、炭酸ジヒドラジド、カルボジヒドラジド、チオカ
ルボジヒドラジド、4,4'- オキシビスベンゼンスルホニ
ルヒドラジド、ポリアクリル酸ヒドラジド等が挙げられ
る。
【0015】イオン性官能基含有化合物としては、例え
ばカルボキシル基含有化合物があり、具体的には、ジメ
チロールプロピオン酸、ジメチロール酪酸、ジメチロー
ル吉草酸等のジメチロールアルカン酸、ジアミノカルボ
ン酸、低分子グリコールと脂肪族あるいは芳香族多塩基
酸無水物との付加・縮合反応によって得られるカルボキ
シル基含有ポリエステルポリオール、ジメチロールアル
カン酸と開始剤としてラクトンを付加開環重合させたカ
ルボキシル基含有ポリオール等が挙げられる。
【0016】カルボキシル基以外のイオン性官能基とし
ては、第4級アンモニウム基、第3級アミノ基、スルホ
ネート基、スルホン酸基、スルホニウム基、ホスフィン
酸基、硫酸エステル基等がある。また、これらのイオン
性官能基を含有化合物の具体例としては、アミノ酸やア
ミノスルホン酸並びにそれらのオキシアルキル化生成物
およびポリエステル化生成物、ジアミノベンゼンスルホ
ン酸ナトリウム、グリセリンモノ燐酸エステル2ナトリ
ウム塩、ヒドロキシエチルホスフォン酸ナトリウム、ジ
メチロールホスフィン酸ナトリウム、N-メチルエタノー
ルアミン、5-スルホイソフタル酸ナトリウム単位を有す
るポリエステルポリオールなどが挙げられる。
【0017】また、イオン性官能基含有成分の他にポリ
オキシエチレン単位を親水性の成分として含んでもよ
く、例えば、従来公知のポリエチレングリコール、ポリ
エチレングリコール−ポリプロピレングリコール共重合
物、特開昭 63-305119号公報に開示される側鎖にポリオ
キシエチレン単位を有するジイソシアネートなどを用い
ることができる。
【0018】有機ポリイソシアネートとしては、トリレ
ンジイソシアネート、4,4'−ジフェニルメタンジイソシ
アネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレ
ンジイソシアネート、1,5-ナフタレンジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネート、ジメリールジイソシ
アネート、水添トリレンジイソシアネート、ビス−クロ
ロメチル−ジフェニルメタン−ジイソシアネート、2,6-
ジイソシアネート−ベンジルクロライドなどのジイソシ
アネート類、あるいはこれらとグリコール類またはジア
ミン類との両末端イソシアネートアダクト体、あるいは
これらの混合物が挙げられ、必要に応じてトリフェニル
メタントリイソシアネート、ポリメチレンポリフェニル
イソシアネートなどの3官能以上のポリイソシアネート
類もこれらに混合して用いることができる。また、バイ
エル社製「デスモジュールシリーズ」等の市販のポリイ
ソシアネートアダクト体を用いることもできる。さら
に、必要に応じてモノイソシアネート類を分子量調整剤
として用いてもよい。
【0019】本発明に用いられるポリウレタン樹脂を合
成するには、ヒドロキシ化合物やアミン化合物などの活
性水素化合物、有機ポリイソシアネート、さらにポリウ
レタン樹脂(A)についてはカルボキシル基等のイオン
性官能基含有化合物を、従来公知の方法に従って室温〜
140 ℃、好ましくは40〜100 ℃で反応させる。すなわ
ち、これらの化合物を一括仕込みで反応させるワンショ
ット法や末端イソシアネートプレポリマーを生成した後
に、鎖延長剤および/または末端停止剤で高分子量化・
分子量調節するプレポリマー法により反応させる。特に
好ましいのは後者の方法である。
【0020】プレポリマー法における、末端イソシアネ
ートプレポリマー調製時のイソシアネート基と活性水素
の比は、約1.01〜3.00:1、好ましくは1.03〜2.50:1の範
囲が適当である。また、末端イソシアネートプレポリマ
ー調製時には、必要に応じて従来公知のウレタン化触
媒、例えばジラウリン酸ジブチル錫、オクチル酸錫、ト
リエチルアミン、N,N-ジメチルベンジルアミン、水酸化
ナトリウム、ジエチル亜鉛テトラ(n- ブトキシ) チタン
などを用いることができる。
【0021】さらに、前記プレポリマーの調製は無溶剤
下でも行いうるが、反応の均一化や粘度調整のためにイ
ソシアネート基に対して不活性な有機溶剤を使用するこ
ともできる。具体的にはアセトン、メチルエチルケト
ン、酢酸エチル、ジオキサン、アセトニトリル、テトラ
ヒドラフラン、ジグライム、ジメチルスルホキシド、N-
メチルピロリドンなどが挙げられ、これらの単独あるい
は混合系が用いられる。これらのうちで、脱溶剤工程で
容易に除去できるものが好ましい。
【0022】プレポリマー調製に続く鎖延長・末端停止
反応においては、鎖延長剤および/または末端停止剤を
水や前記のイソシアネート基に対して不活性な有機溶剤
で希釈した溶液を前記プレポリマーに滴下して反応させ
ることもできるし、逆に前記プレポリマーを鎖延長剤お
よび/または末端停止剤溶液に滴下して反応させること
もできる。鎖延長剤および/または末端停止剤の使用量
は、プレポリマー中の遊離イソシアネート基1個に対し
て活性水素が 0.3〜1.9 個になる量が好ましい。この範
囲外では、得られる水系分散体の保存安定性や皮膜強度
の低下、変着色などの悪影響が見られる。鎖延長反応
は、活性水素とイソシアネートの反応性に応じて室温〜
95℃の範囲で行うことができる。
【0023】樹脂(A)および樹脂(B)の分子量は、
ともに重量平均分子量で7000〜200000、さらには 20000
〜50000 の範囲が好ましい。分子量が7000未満の場合に
は、乾燥後の耐水性が劣り、200000を越える場合には、
水系分散体の調製が困難となる。樹脂(A)と樹脂
(B)との含有比率は、固形分比で10/90〜90/10、さ
らには30/70〜70/30が好ましい。
【0024】樹脂(A)および樹脂(B)の配合及び水
系分散の方法は、従来公知の方法でよく特定されない。
例えば、(1) 樹脂(A)と樹脂(B)の溶剤溶液を混合
し、これを適当な対イオンで中和した後に水を加えても
よいし、(2) それぞれを中和・水添したものを混合して
もよい。しかし、樹脂同士の絡み合いのためには、(1)
の方法が好ましい。得られたポリウレタン樹脂の水系分
散体は、そのまま使用することもできるが、加熱、減圧
操作等によって水とともに有機溶剤を共沸除去する工程
を採用するのが一般的である。
【0025】イオン性官能基、例えばカルボキシル基の
イオン化に用いられる塩基性化合物としては、アンモニ
ア、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリメチルア
ミン、トリエチルアミン、トリイソプロピルアミン、ト
リブチルアミン、トリエタノールアミン、ジエチルエタ
ノールアミン、モノエタノールアミン、ジメチルエタノ
ールアミン、ジエチルエタノールアミン、モルホリン、
N−メチルモルホリン、2-アミノ-2- エチル-1- プロパ
ノールなどの有機アミン、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウムなどの無機アルカリ類などが挙げられ、一種また
は二種以上を組み合わせて用いられる。これらの中で
も、乾燥後の耐水性を向上させるためには、水溶性であ
り、かつ熱により容易に解離する揮発性の高いものが好
ましく、特にアンモニア、トリメチルアミン、トリエチ
ルアミンが好ましい。
【0026】本発明のポリウレタン樹脂の水系分散体
に、通常の架橋剤を添加することにより、皮膜強度、耐
薬品性がさらに優れた硬化塗膜を形成することができ
る。例えば、ポリウレタン樹脂(A)のイオン性官能基
がカルボキシル基の場合には、ポリアジリジン化合物、
ポリエポキシ化合物、ポリカルボジイミド化合物、金属
キレート化合物、ポリオキサゾリン化合物、ポリイソシ
アネート、ブロック化ポリイソシアネート、部分的又は
完全にエーテル化されたアミノ樹脂などが架橋剤として
使用できる。これらの架橋反応は室温で生じさせること
もできるし、加熱や公知の反応触媒の添加によって促進
させることもできる。
【0027】これらの硬化剤成分を、樹脂(A)および
樹脂(B)の混合段階で添加し、しかる後中和・転相を
行うと、硬化剤成分がエマルジョン内部に遍在し、かつ
カルボキシル基がエマルジョンの外側に配向するため、
得られる水系分散体は長期にわたり安定で、かつ乾燥後
には優れた耐水性を示す。
【0028】特に、ポリウレタン樹脂(A)のイオン性
官能基がカルボキシル基である本発明のポリウレタン樹
脂の水系分散体に脂環式エポキシ含有化合物を添加した
系では、長期間にわたり分散体の優れた安定性が保た
れ、同時に塗膜の耐水・耐アルカリ性をさらに向上させ
ることができる。脂環式エポキシ含有化合物の具体例と
しては、 UNION CARBIDE社製「UVR6110 」、「UVR6128
」、ダイセル社製「セロキサイド2080」等のジエポキ
シド、ダイセル社製「エポリートGT-300」、「エポリー
トGT-400」等のポリエポキシド等が挙げられる。
【0029】脂環式エポキシ含有化合物の添加量は、エ
ポキシ基(eq)/カルボキシル基(eq)= 0.5〜1.5 とする
ことが好ましい。 0.5より少ないと、親水性であるカル
ボキシル基が乾燥皮膜中に多く残存するため添加効果が
十分でなく、 1.5を越えると低分子量の脂環式エポキシ
含有化合物が残存し、ボイル性能等が低下する。
【0030】
【実施例】以下、実施例及び比較例を挙げて本発明をさ
らに具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるも
のではない。なお、実施例中「部」は「重量部」を、
「%」は「重量%」をそれぞれ表す。
【0031】(合成例1)温度計、撹拌機、還流冷却管
および窒素ガス導入管を備えた反応器中で窒素ガスを導
入しながら、平均分子量(以下、Mwという)3000のポリ
テトラメチルエーテルグリコール 71.75部、2,2-ジメチ
ロールプロピオン酸 14.35部、ネオペンチルグリコール
0.60部、イソホロンジイソシアネート 48.60部をメチル
エチルケトン106.05部中で80℃で4時間反応させて末端
イソシアネートプレポリマーとし、しかるのち40℃まで
冷却してからメチルエチルケトン 52.55部を加え、末端
イソシアネートプレポリマーの溶剤溶液を得た。次に、
イソホロンジアミン 11.72部、メチルエチルケトン 90.
04部および水 63.04部を混合したものに、得られた末端
イソシアネートプレポリマーの溶剤溶液の仕込量の8割
(235.12部)を室温で徐々に添加して60℃で3時間反応
させ、ポリウレタン樹脂の溶剤溶液aを得た。
【0032】(合成例2)下記の原料から、合成例1と
同様にして、ポリウレタン樹脂の溶剤溶液bを得た。 ・ポリテトラメチルエーテルグリコール(Mw3000) 72.15部 ・ネオペンチルグリコール 10.75部 ・2,2-ジメチロールプロピオン酸 3.45部 ・イソホロンジイソシアネート 48.90部 ・メチルエチルケトン 106.05部 ・メチルエチルケトン 52.55部 ・イソホロンジアミン 11.80部 ・メチルエチルケトン 90.04部 ・水 63.04部
【0033】(合成例3)下記の原料から、合成例1と
同様にして、ポリウレタン樹脂の溶剤溶液cを得た。 ・ポリテトラメチルエーテルグリコール(Mw3000) 112.15部 ・ネオペンチルグリコール 3.60部 ・2,2-ジメチロールプロピオン酸 1.95部 ・イソホロンジイソシアネート 25.85部 ・メチルエチルケトン 106.05部 ・メチルエチルケトン 52.55部 ・イソホロンジアミン 5.16部 ・メチルエチルケトン 91.39部 ・水 63.04部
【0034】(合成例4)下記の原料から、合成例1と
同様にして、ポリウレタン樹脂の溶剤溶液dを得た。 ・ポリテトラメチルエーテルグリコール(Mw3000) 112.75部 ・ネオペンチルグリコール 4.80部 ・イソホロンジイソシアネート 26.00部 ・メチルエチルケトン 106.05部 ・メチルエチルケトン 52.55部 ・イソホロンジアミン 5.16部 ・メチルエチルケトン 91.39部 ・水 63.04部
【0035】合成例1〜4で得られたポリウレタン樹脂
の溶剤溶液の性状を表1に示す。なお、分子量はゲル濾
過クロマトグラフィにより屈折率検出器を用いてポリス
チレン換算にて測定した。
【0036】
【表1】
【0037】(実施例1)ポリウレタン樹脂の溶剤溶液
a47.8部とポリウレタン樹脂の溶剤溶液c47.6部を混合
し、28%アンモニア水2.51部を加え、室温で混合しなが
ら水 52.42部を徐々に加えた後、減圧下50℃でメチルエ
チルケトンの全量を留去したのち水を加え固形分調整を
行い、固形分28.1%、粘度13.9cps.、粒径 181.6nmのポ
リウレタン樹脂の水系分散体Aを得た。なお、粒径は光
散乱光度計にて測定した。
【0038】(実施例2)ポリウレタン樹脂の溶剤溶液
a47.8部、ポリウレタン樹脂の溶剤溶液d47.8部、28%
アンモニア水2.01部、水 53.05部を用い、実施例1と同
様の方法でポリウレタン樹脂の水系分散体Bを得た。
【0039】(実施例3)ポリウレタン樹脂の溶剤溶液
b47.8部、ポリウレタン樹脂の溶剤溶液c47.6部、28%
アンモニア水2.01部、水 52.92部を用い、実施例1と同
様の方法でポリウレタン樹脂の水系分散体Cを得た。
【0040】(実施例4)ポリウレタン樹脂の溶剤溶液
b47.8部、ポリウレタン樹脂の溶剤溶液d47.8部、28%
アンモニア水1.50部、水 53.56部を用い、実施例1と同
様の方法でポリウレタン樹脂の水系分散体Dを得た。
【0041】(実施例5)ポリウレタン樹脂の溶剤溶液
b47.8部とポリウレタン樹脂の溶剤溶液c47.6部を用
い、さらにこれに脂環式エポキシ(UCC社製「UVR
6110」)0.85部を加え混合した後、28%アンモニア
水2.01部、水 54.90部を加え、実施例1と同様の方法で
ポリウレタン樹脂の水系分散体Eを得た。
【0042】(比較例1)ポリウレタン樹脂の溶剤溶液
a95.5部にアンモニア4.01部を加え混合し、室温で混合
しながら水 50.89部を徐々に加えた後、実施例1と同様
の方法で相転換を行い、ポリウレタン樹脂の水系分散体
Fを得た。ただし、これは樹脂の水系分散体というより
も水溶液であった。
【0043】(比較例2)ポリウレタン樹脂の溶剤溶液
b95.5部にアンモニア3.01部を加え混合し、室温で混合
しながら水 51.89部を徐々に加えた後、実施例1と同様
の方法で相転換を行い、ポリウレタン樹脂の水系分散体
Gを得た。
【0044】(比較例3)ポリウレタン樹脂の溶剤溶液
c 94.34部にアンモニア0.50部を加え混合し、室温で混
合しながら水 54.60部を徐々に加えた後、実施例1と同
様の方法で相転換を行ったが、ゲル化し転相が不可能だ
った。
【0045】(比較例4)ポリウレタン樹脂の溶剤溶液
d 95.24部を室温で混合しながら水 54.90部を徐々に加
えた後、実施例1と同様の方法で相転換を行ったが、ゲ
ル化し転相が不可能だった。
【0046】実施例1〜5および比較例1及び2で得ら
れたポリウレタン樹脂の水系分散体の性状ならびに耐ア
ルカリ性を評価した結果を表2に示す。耐アルカリ性
は、得られたポリウレタン樹脂の水系分散体を直径40mm
φ、深さ2mmのテフロン容器中に流し込み、40℃で3日
間かけて乾燥したものを、25℃の0.2%NaOH水溶液に2日
浸せきし、白化程度および溶出率の2項目で評価した。
【0047】(1)白化程度 アルカリ浸せきによる白化程度を目視により観察した。
評価基準は以下の通りである。 ◎:全く白濁を生じない。 ○:やや白みを生じる。 △:やや透明性がある。 ×:白濁している。 (2)溶出率 アルカリ浸せき後の樹脂を蒸留水で2度洗浄した後、 1
50℃のオーブンで1時間乾燥し重量を測定した。この重
量と浸せき前の重量の差を浸せき前の重量で割った数値
を 100倍したものを溶出率として算出した。
【0048】
【表2】 *1:粒径測定不能
【0049】
【発明の効果】本発明により、安定でかつ乾燥後には耐
水・耐アルカリ性に優れたポリウレタン樹脂の水系分散
体を供給することが可能となった。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】イオン性官能基価0.25〜1.8(meq/g)のイオ
    ン性官能基を有するポリウレタン樹脂(A)と、イオン
    性官能基価が 0.35(meq/g)以下でかつ(A)のイオン性
    官能基価より小さいポリウレタン樹脂(B)とを含むポ
    リウレタン樹脂の水系分散体。
  2. 【請求項2】ポリウレタン樹脂(A)のイオン性官能基
    がカルボキシル基である請求項1記載のポリウレタン樹
    脂の水系分散体。
  3. 【請求項3】ポリウレタン樹脂(A)と(B)のイオン
    性官能基価の差が0.01〜0.4(meq/g)である請求項1また
    は2記載のポリウレタン樹脂の水系分散体。
  4. 【請求項4】脂環式エポキシ含有化合物を含む請求項2
    記載のポリウレタン樹脂の水系分散体。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004307833A (ja) * 2003-03-26 2004-11-04 Sanyo Chem Ind Ltd 熱可塑性ポリウレタンエラストマー
JP2006057023A (ja) * 2004-08-20 2006-03-02 Dainichiseika Color & Chem Mfg Co Ltd ポリウレタン樹脂系水性分散体組成物およびその製造方法

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