JPH09317886A - シール装置 - Google Patents

シール装置

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JPH09317886A
JPH09317886A JP8132065A JP13206596A JPH09317886A JP H09317886 A JPH09317886 A JP H09317886A JP 8132065 A JP8132065 A JP 8132065A JP 13206596 A JP13206596 A JP 13206596A JP H09317886 A JPH09317886 A JP H09317886A
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JP
Japan
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pressure
ring
seal ring
annular groove
groove
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP8132065A
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English (en)
Inventor
Kazuaki Tsuji
和 明 辻
Tatsuo Takamure
辰 雄 高牟礼
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Nippon Valqua Industries Ltd
Nihon Valqua Kogyo KK
Original Assignee
Nippon Valqua Industries Ltd
Nihon Valqua Kogyo KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 往復動部又は回転部などの密封に用いられる
シール装置であって、シールリングのシール面からの圧
力の吹き抜けを防止し、しかもシールリングに切欠を設
けた場合などのようにOリングの欠損を生じず、高温高
圧下であっても常に安定したシール性を得ることのでき
るシール装置を提供する。 【解決手段】 第1部材11に対して相対的に往復運動
もしくは回転運動する第2部材12から構成され、第1
部材又は第2部材に環状凹溝15を形成し、この環状凹
溝15にシールリング16とOリング17とを装着した
シール装置10であって、シールリングの両側面16
A、16Bに、環状の圧力蓄積凹溝16C、16Dを周
設し、圧力蓄積凹溝の蓄圧によって、シールリング側面
16A、16Dと環状凹溝15の側壁15A、15Bと
の密着を防止するとともに、Oリング17側への圧力の
導入を容易にするように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、油圧シリ
ンダ、空気圧シリンダ、パワーステアリング等に用いら
れるシール装置に関し、特に高圧下で往復運動もしくは
回転運動する2つの部材間の流体の漏れを防止するシー
ル装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、このようなパワーステアリン
グ等に用いられるシール装置のように、相対的に往復運
動もしくは回転運動する二部材間のシール装置として、
図8に示すようなシール装置100が知られている。
【0003】このシール装置100は、円筒状の内面1
02を備えた外側の第1部材101と、円筒状の外面1
04を備えた内側の第2部材103とから構成され、第
2部材103の外面104に環状凹溝105が周設され
ている。そして、この環状凹溝105内にOリング10
6が装着されており、環状凹溝105内でその外面10
7が、第1部材101の内面102に摺接するとともに
内面108がOリング106に摺接するように、Oリン
グ106の外側にシールリング109が装着されてい
る。
【0004】このようなシール装置100では、例え
ば、図9に示したように図の右方向から流体圧力Pが加
えられると、その圧力によってOリング106は図の左
方向に移動するとともに、それ自体が弾性変形する。
【0005】そして、この変形による力Psが、無負荷
時のシールリング109およびOリング106の変形に
よる接面力P0 、P1 に、それぞれ加えられることにな
り、その結果、シールリング109がより摺動面、すな
わち第1部材101の内面102に押し付けられ、これ
により高圧時の流体シールを行なうことができるように
なっている。
【0006】ところで、上記のようにシール装置100
を高圧下で使用した場合には、シールリング109およ
びOリング106の側面が、環状凹溝105の高圧側と
反対側の壁面111に密着する密着現象が生じる場合
(図10(A)参照)がある。万一、この部分が密着し
た場合に、この状態で次の工程で図の左方(A方向)か
ら圧力が負荷されると、シールリング109が密着状態
であるので環状凹溝105内で移動しにくく、その結
果、圧力が内側のOリング106側に導入され難いこと
になる。従って、流体圧力Pが、シールリング109の
側面端面を強く押圧するとともに、図9に示したような
0 +P1 +Psの 接面力が得られなくなる。結果的
に、図10(B)に示したように、作動圧によってシー
ルリング109が、第1部材101の内面102から押
し離され、第1部材101の内面102とシールリング
109の外面107との間に隙間Bが生じ、この隙間か
ら圧力が瞬時にして逃げてしまうといういわゆる「吹き
抜け現象」が生じてしまうことになる。
【0007】このような圧力の吹き抜け現象を防止する
目的で、図11に示したように、シールリング209の
両側面に、シールリングの外周側からシールリングの内
周側に至る切欠212を設けたシール装置200が提案
されている(例えば実公平7−17890号公報等参
照)。この切欠212を設けることで、壁面211との
間に密着が生じた場合にも、側方から加わる圧力を切欠
212を介して内方のOリング206側に積極的に導入
できるようにしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに、シールリング209に切欠212を設けた場合に
は、Oリング206が環状凹溝205内で移動したとき
に、図11に示したようにOリング6の一部が、切欠1
2内にはみ出してしてしまうおそれがある。特に、パワ
ーステアリング等でこのようなシール装置200が使用
された場合には、使用条件が高温高圧であるため、上記
のようにはみ出した部分214が繰り返しの使用により
脱落して欠損してしまい、Oリングの寿命を低下させる
ことになり好ましくなかった。
【0009】さらに、このようなはみ出し現象によっ
て、往復動する第2部材203に偏心、振動等を発生さ
せることとなって、上記の吹き抜け現象が再び発現し、
シールリング209によるシール性が損なわれるという
問題があった。
【0010】本発明はこのような実情に鑑み、往復動部
又は回転部などの密封に用いられるシール装置であっ
て、シールリングのシール面からの圧力の吹き抜けを防
止し、しかもシールリングに切欠を設けた場合などのよ
うにOリングの欠損を生じず、高温高圧下であっても常
に安定したシール性を得ることのできるシール装置を提
供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述したよう
な従来技術における課題及び目的を達成するために発明
なされたものであって、第1部材に対して相対的に往復
運動もしくは回転運動する第2部材から構成され、第1
部材又は第2部材に環状凹溝を形成し、この環状凹溝に
シールリングとOリングとを装着したシール装置であっ
て、前記シールリングの両側面に、環状の圧力蓄積凹溝
を周設し、圧力蓄積凹溝の蓄圧によって、シールリング
側面と環状凹溝の側壁との密着を防止するとともに、O
リング側への圧力の導入を容易にするように構成したこ
とを特徴とする。
【0012】このように構成することによって、一方側
から高圧の作動圧が負荷された場合に、圧力負荷側と反
対側のシールリングの側面に形成された圧力蓄積凹溝内
で、流体が圧縮されることになり蓄圧することになる。
その結果、その反力によって、シールリングが圧力負荷
側に押し戻されることになって、シールリングの側面が
環状凹溝の側壁と密着するのが防止され、次工程で逆側
から高圧の作動圧が負荷された場合、シールリングの側
面と環状凹溝の側壁との隙間を通して、内側のOリング
側へ圧力が導入されやすい。従って、次工程で、シール
リングとOリングが、P0 +P1 +Psの 接面力を保
持した状態、すなわちシール性が維持された状態で、圧
力負荷側と反対側に環状凹溝内を移動するとともに、圧
力負荷側と反対側のシールリングの側面に形成された圧
力蓄積凹溝内で、流体が圧縮されることになり蓄圧し、
その反力によって、シールリングの側面が環状凹溝の側
壁と密着するのが防止される。この繰り返しによって、
往復運動又は回転運動において、従来のような吹き抜け
現象、Oリングの欠損の発生が生じることなく、常に安
定した確実なシール性が確保されることになる。
【0013】さらに、この場合、作動圧力が高圧になれ
ばなるほど、圧力蓄積凹溝内での蓄積圧力が大きくなっ
て、シールリングを圧力負荷側に押し戻そうとする反力
が強くなって、シールリングの側面が環状凹溝の側壁と
密着するのがより防止されるため、高圧条件下での使用
に特に適している。
【0014】
【発明の実施の形態】また、本発明のシール装置では、
前述した圧力蓄積凹溝をシールリングの両側面にそれぞ
れ、複数条周設しても良い。この場合には、複数の圧力
蓄積凹溝内で、流体が圧縮され蓄圧し、その反力が均等
に環状凹溝の側壁に対してかかることになるので、シー
ルリングの側面と環状凹溝の側壁との密着するのがより
確実に防止され、その結果安定した確実なシール性が確
保されることになる。
【0015】さらに、本発明のシール装置では、前記シ
ールリングのOリングとの接触面に、Oリングを前記シ
ールリングの略中央部に位置させる位置決め凹溝を周設
してもよい。この場合には、環状凹溝内でOリングが移
動した場合であっても、このOリングはシールリングの
略中央部に設けた位置決め溝内に常に落ち込むように案
内されるので、環状凹溝の壁面にOリングが密着したま
ま離れないという事態を回避することができる。これに
より、Oリングは常にシールリングの略中央部に位置す
るようになり、しかも、そのOリングが位置決め溝内に
落ち込もうとする圧力の反力はシールリングにも伝わ
り、この際、シールリングの圧力蓄積凹溝内に蓄積した
圧力による反力と相俟って、結果としてシールリングが
環状凹溝の壁面から効果的に離反される。
【0016】したがって、環状凹溝への密着が生じにく
いので側方から加えられる圧力がOリング側に導入され
ることとなり、シールリングを外側に押圧するので、こ
のシールリングにより安定したシール性を持たせること
ができる。
【0017】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明の実施例に
ついて説明する。図1は、本発明のシール装置の第1の
実施例の部分拡大断面図であって、例えば、自動車のパ
ワーステアリングに使用されたシール装置を示したもの
である。
【0018】このシール装置10は、第1部材11の内
側に第2部材12が配置されており、この第2部材12
は、例えば、油圧により、第1部材11の内面13を往
復運動するように構成されている。また、第2部材12
の外面14には、環状凹溝15が周設され、この環状凹
溝15内に、外側にシールリング16が、その内側にO
リング17が若干圧縮された状態で装着されており、そ
の結果、無負荷時においても、シールリング16および
Oリング17の変形による接面力が生じており、シール
リング16を第1部材11の内面13側に押し付ける
(付勢する)ことになり、シールリング16の外周面1
6Eと第1部材11の内面13との間で、シール機能が
維持されるようになっている。
【0019】また、環状凹溝15の側壁15Aと15B
と対向するシールリング16の両側面16A、16Bに
はそれぞれ、後述するように、シールリング16が環状
凹溝15の側壁15A、15Bに密着するのを防止する
ために、環状の圧力蓄積凹溝16C、16Dが周設され
ている。
【0020】なお、シールリング16は、フッ素樹脂あ
るいはポリアミド樹脂などからなり、Oリング17は合
成ゴムなどから形成されている。また、このシールリン
グ16の圧力蓄積凹溝16C、16Dの寸法、形状、及
び形成位置は、特に限定されるものではなく、使用する
流体、作動圧力などに応じて適宜変更可能である。な
お、形成位置としては、シールリング16を環状凹溝1
5内に装着した際に、第1部材11の内面13と第2部
材12の外面14との間隙に位置しないようにするの
が、蓄積圧力が該間隙から漏れて反力が減少しないため
には好ましい。
【0021】さらに、本実施例の場合には、シールリン
グ16の両側面16A、16Bに、それぞれ、一条の圧
力蓄積凹溝16C、16Dを周設したが、図3の第2の
実施例に示したように、前述した圧力蓄積凹溝16C、
16Dをシールリング16の両側面16A、16Bにそ
れぞれ、複数条(図3の場合には、2個であるが、勿論
3個以上でもかまわない)周設しても良い。この場合に
は、複数の圧力蓄積凹溝内で、流体が圧縮され蓄圧し、
その反力が均等に環状凹溝の側壁に対してかかることに
なるので、シールリングの側面と環状凹溝の側壁との密
着するのがより確実に防止され、その結果安定した確実
なシール性が確保されることになる。
【0022】このように構成されるシール装置では、図
2に示したように、一方側から、例えば、図示したよう
に、図の左側から高圧の作動圧Pが負荷された場合に、
シールリング16とOリング17が、一点鎖線で示した
環状凹溝15の中央位置から、圧力負荷側と反対方向
(図の右側)に向かって移動して、二点鎖線で示した位
置、すなわち、圧力負荷側と反対側のシールリング16
の側面16Bが環状凹溝15の側壁15Bに当接する位
置まで移動しようとする。しかしながら、この際、圧力
負荷側と反対側のシールリング16の側面16Bに形成
された圧力蓄積凹溝16D内で、流体が圧縮されること
になり蓄圧することになる。その結果、その反力Qによ
って、シールリング16が、図の実線で示した位置ま
で、圧力負荷側(図の左側)に押し戻されることにな
る。
【0023】従って、シールリング16の側面16Bが
環状凹溝15の側壁15Bと密着するのが防止され、次
工程で逆側(図の右側)から高圧の作動圧が負荷された
場合、シールリング16の側面16Bと環状凹溝15の
側壁15Bとの隙間Cを通して、内側のOリング17側
へ圧力が導入されることになる。従って、次工程で、シ
ールリング16とOリング17が、P0 +P1 +Psの
接面力を保持した状態、すなわちシール性が維持され
た状態で、圧力負荷側と反対側(図の左側)に向かって
環状凹溝内を移動するとともに、圧力負荷側と反対側の
シールリング16の側面16Aに形成された圧力蓄積凹
溝16C内で、流体が圧縮されることになり蓄圧し、そ
の反力によって、シールリング16の側面16Aが環状
凹溝15の側壁15Aと密着するのが防止される。この
繰り返しによって、往復運動又は回転運動において、従
来のような吹き抜け現象、Oリングの欠損の発生が生じ
ることなく、常に安定した確実なシール性が確保される
ことになる。
【0024】さらに、この場合、作動圧力が高圧になれ
ばなるほど、圧力蓄積凹溝16C、16D内での蓄積圧
力が大きくなって、シールリング16を圧力負荷側に押
し戻そうとする反力が強くなって、シールリング16の
側面16A、16Bが環状凹溝16C、16Dの側壁1
5A、15Bと密着するのがより防止されるため、高圧
条件下での使用に特に適している。
【0025】図4は、本発明のシール装置の第3の実施
例を示す部分拡大断面図である。この実施例のシール装
置20では、シールリング26の略中央部に断面円弧状
の位置決め溝28が形成され、この位置決め溝28に
は、Oリング27の外周の一部が嵌まり合うようになっ
ている。したがって、Oリング27はシールリング26
と摺接する際に、この位置決め溝28内に位置するよう
に案内され、常時、略中央部に配置されるようになって
いる。
【0026】なお、この実施例でも、上記第1実施例と
同様に、環状凹溝25の側壁25Aと25Bと対向する
シールリング26の両側面26A、26Bにそれぞれ、
シールリング26が環状凹溝25の側壁25A、25B
に密着するのを防止するために、環状の圧力蓄積凹溝2
6C、26Dが周設されている。また、この圧力蓄積凹
溝26C、26Dを複数条設けてよいことは上記第2実
施例と同様である。
【0027】このようなシール装置20では、圧力流体
が図の右方の室に導入され、第2部材22を図の左方に
向かって押圧するときに、シールリング26とOリング
27も図の左方に押圧され、これらシールリング26お
よびOリング27が環状凹溝25内で図の左方に移動す
る。
【0028】その際、Oリング27は、流体圧力Pによ
り図4に二点鎖線で示したように移動するが、その後、
実線に示すように中央の位置決め溝28内に復帰する。
すなわち、弾性に富んだOリング27は変形しながら環
状凹溝25の側壁25Aに当接するが、その一部は未だ
位置決め溝28内に残っているので、再度、位置決め溝
28内に全てが収容されるように復帰する。したがっ
て、このOリング27が環状凹溝25の側壁25Aに当
接されたまま、密着されることはない。
【0029】一方、図4において、Oリング27が二点
鎖線の位置から実線で示すように位置決め溝28内に復
帰しようとする力は、シールリング26を図の右方向に
移動させるようにも作用するので、シールリング26も
環状凹溝25の側壁25Aから離反する方向に押し戻さ
れることになる。しかも、この際、シールリング26の
圧力蓄積凹溝26C内に蓄積した圧力による反力と相俟
って、シールリング26が環状凹溝25の側壁25Aか
ら離反する方向に確実に押し戻されることになるので、
シールリング26が環状凹溝25の側壁25Aと密着す
るのが確実に防止される。さらに、この際、環状凹溝2
5内に導入された圧力によりOリング27が変形される
ので、その変形に伴う圧力がシールリング26に接面力
として加えられ、第1部材21の内面23が一層強く押
圧されるので、シール性が強化される。
【0030】他方、この状態から図の左方の室内に圧力
流体が導入され、その圧力流体が第2部材22を図の右
方に押圧した場合も上記と同様である。すなわち、この
場合には、シールリング26がその圧力流体により図の
右方に押圧される。そのとき、Oリング27は既に位置
決め溝28内に位置しており、シールリング26も環状
凹溝25の側壁25Aから離間している。このような状
態から、図の左方から圧力流体が加わると、その圧力流
体は環状凹溝25の側壁25Aとシールリング26との
隙間を経て、内方のOリング27側に導入される。その
後、Oリング27が図の右方に移動するとき、一旦、O
リング27は環状凹溝25内の側壁25Bに当接するも
のと考えられるが、その後、再び位置決め溝28内に落
ち込むように案内されるので、Oリング27が環状凹溝
25の側壁25Bに密着してしまうことはない。しか
も、シールリング26にも、Oリング27が位置決め溝
28内に落ち込むときの力が作用し、しかも、この際、
シールリング26の圧力蓄積凹溝26D内に蓄積した圧
力による反力と相俟って、結果的にシールリング26が
環状凹溝25の側壁25Bから離反される。
【0031】なお、上述した実施例によれば、シールリ
ングの側面下方については一切加工はされていないの
で、従来のシールリング外周側から内周側に至る切欠形
状のようにOリングが圧力によってはみ出すおそれは全
くない。また、通常、シールリングは原料を圧縮、焼成
したスリーブを切削加工して形成するため、切削加工に
おいても自動成形が可能となる。
【0032】また、以上の実施例では、第1部材に対し
第2部材が往復運動するものを例にして説明したが、第
2部材に対し第1部材が往復運動する場合にも本発明を
適用することができる。さらに、往復動する代わりに回
転運動する部材間のシール装置にも適用でき、さらには
揺動運動、摺動運動する部材間のシール装置にも適用可
能である。
【0033】
【比較例1】このようなシール装置では、実際のOリン
グ等の挙動を目視することは困難であるため、図5に示
すような原理からなるシールリング挙動調査装置を用い
て、シール効果を調査した。すなわち、このシールリン
グ挙動装置では、第2部材32の環状凹溝35内に圧力
検出通路41が形成されており、A側から1.5〜1
2.3MPaの作動圧力をかけて所定時間その状態に放
置し、圧力の解放後、B側から圧力を徐々に加圧したと
きに、Oリング37側に圧力が検出された時の試験圧力
P1 を測定し、これによりシールリング36の側面36
Bを通ってOリング37に圧力が導入される効果を測定
するものである。
【0034】図6は、このようなシールリング挙動調査
装置を用いて、図1に示した第1の実施例のシール装置
のシール効果を測定した実験結果を示すものである。ま
た、図7は、同じ原理からなるシール挙動調査装置を用
いて、図8に示した従来のシール装置のシール効果を測
定した実験結果を示すものである。
【0035】図6から明らかなように、従来のシール装
置では、作動圧、加圧放置時間Sに対して、Oリング側
に検出される圧力にバラツキがあり、条件によっては急
にOリング側に圧力が導入されにくい場合もあった。
【0036】これに対して、本発明の場合は、加圧放置
時間Sに対して徐々に圧力P1 が小さくなり、バラツキ
もほとんどなく、検出圧力の変動が少なかった。このこ
とから、本発明のシール装置では、一方側から高圧の作
動圧が負荷された場合に、圧力負荷側と反対側のシール
リングの側面に形成された圧力蓄積凹溝内で、流体が圧
縮されることになり蓄圧することになる。その結果、そ
の反力によって、シールリングが圧力負荷側に押し戻さ
れることになって、シールリングの側面が環状凹溝の側
壁と密着するのが防止される。また、シールリングの側
面と環状凹溝の側壁との隙間を通して、内側のOリング
側へ圧力が導入されやすく、シールリングとOリング
が、接面力を保持した状態、すなわちシール性が維持さ
れた状態で、圧力負荷側と反対側に環状凹溝内を移動す
るので、往復運動又は回転運動において、従来のような
吹き抜け現象が生じることなく、常に安定した確実なシ
ール性が確保されることがわかる。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るシー
ル装置によれば、シールリングの両側面に、環状の圧力
蓄積凹溝を周設したので、一方側から高圧の作動圧が負
荷された場合に、圧力負荷側と反対側のシールリングの
側面に形成された圧力蓄積凹溝内で、流体が圧縮される
ことになり蓄圧され、その反力によって、シールリング
が圧力負荷側に押し戻されることになって、シールリン
グの側面が環状凹溝の側壁と密着するのが防止される。
また、シールリングの側面と環状凹溝の側壁との隙間を
通して、内側のOリング側へ圧力が導入されやすく、シ
ールリングとOリングが、接面力を保持した状態、すな
わちシール性が維持された状態で、圧力負荷側と反対側
に環状凹溝内を移動するので、往復運動又は回転運動に
おいて、従来のような吹き抜け現象が生じることなく、
常に安定した確実なシール性が確保される。
【0038】また、本発明に係るシール装置によれば、
作動圧力が高圧になればなるほど、圧力蓄積凹溝内での
蓄積圧力が大きくなって、シールリングを圧力負荷側に
押し戻そうとする反力が強くなって、シールリングの側
面が環状凹溝の側壁と密着するのがより防止されるた
め、高圧条件下での使用に特に適している。
【0039】さらに、本発明に係るシール装置では、シ
ールリングの側面下方については一切加工はされていな
いので、従来のシールリング外周側から内周側に至る切
欠形状を設けた場合のように、Oリングが圧力によって
はみ出すおそれは全くないので、繰り返しの使用により
はみ出し部分が脱落して欠損してしまい、Oリングの寿
命を低下させることもなく、はみ出し現象によっ吹き抜
け現象が再び発現してシール性が損なわれるということ
もない。
【0040】また、圧力蓄積凹溝をシールリングの両側
面にそれぞれ、複数条周設した構成のシール装置では、
複数の圧力蓄積凹溝内で、流体が圧縮され蓄圧し、その
反力が均等に環状凹溝の側壁に対してかかることになる
ので、シールリングの側面と環状凹溝の側壁との密着す
るのがより確実に防止され、その結果安定した確実なシ
ール性が確保される。
【0041】さらに、シールリングのOリングとの接触
面に、Oリングをシールリングの略中央部に位置させる
位置決め凹溝を周設した構成のシール装置では、環状凹
溝内でOリングが移動した場合であっても、このOリン
グはシールリングの略中央部に設けた位置決め溝内に常
に落ち込むように案内されるので、環状凹溝の壁面にO
リングが密着したまま離れないという事態を回避するこ
とができ、Oリングは常にシールリングの略中央部に位
置するようになる。したがって、はみ出し部分が生じる
こともなく、また、シールリングの圧力蓄積凹溝内に蓄
積した圧力による反力と相俟って、シールリングが押し
戻されるため、環状凹溝の壁面との密着が生じにくいの
で、側方から加えられる圧力がOリング側に容易に導入
されることとなり、その圧力が径外方側に加えられ、シ
ールリングを外側に押圧するので、このシールリングに
長期にわたって安定したシール性を持たせることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシール装置の第1の実施例の部分拡大
断面図である。
【図2】本発明のシール装置の第1の実施例の作用を示
す部分拡大断面図である。
【図3】本発明のシール装置の第2の実施例の部分拡大
断面図である。
【図4】本発明のシール装置の第3の実施例を示す部分
拡大断面図である。
【図5】シールリング挙動調査装置の原理を示す概略図
である。
【図6】本発明のシール装置の第1の実施例によるシー
ル作用を図5に示す挙動調査装置を用いて調査した実験
結果を示すグラフである。
【図7】比較例として従来例を図5の原理と同じ要領で
調査した実験結果を示すグラフである。
【図8】従来のシール装置の部分拡大断面図である。
【図9】従来のシール装置におけるOリングおよびシー
ルリングの圧力のかかり方を説明する部分拡大断面図で
ある。
【図10】従来のシール装置の吹き抜き現象を示す部分
拡大断面図である。
【図11】従来の他のシール装置に圧力がかかったとき
のOリングの挙動を示す断面図である。
【符号の説明】
10、20・・・シール装置 11、21・・・第1部材 12、22・・・第2部材 15、25・・・環状凹溝 16、26・・・シールリング 16C、16D、26C、26D・・・圧力蓄積凹溝 17、27・・・Oリング 28・・・位置決め溝

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1部材に対して相対的に往復運動もし
    くは回転運動する第2部材から構成され、第1部材又は
    第2部材に環状凹溝を形成し、この環状凹溝にシールリ
    ングとOリングとを装着したシール装置であって、 前記シールリングの両側面に、環状の圧力蓄積凹溝を周
    設し、圧力蓄積凹溝の蓄圧によって、シールリング側面
    と環状凹溝の側壁との密着を防止するとともに、Oリン
    グ側への圧力の導入を容易にするように構成したことを
    特徴とするシール装置。
  2. 【請求項2】 前記圧力蓄積凹溝をシールリングの両側
    面にそれぞれ、複数条周設したことを特徴とする請求項
    1に記載のシール装置。
  3. 【請求項3】 前記シールリングのOリングとの接触面
    に、Oリングを前記シールリングの略中央部に位置させ
    る位置決め凹溝を周設したことを特徴とする請求項1又
    は2に記載のシール装置。
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