JPH09318286A - 伝熱管 - Google Patents
伝熱管Info
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- JPH09318286A JPH09318286A JP34340696A JP34340696A JPH09318286A JP H09318286 A JPH09318286 A JP H09318286A JP 34340696 A JP34340696 A JP 34340696A JP 34340696 A JP34340696 A JP 34340696A JP H09318286 A JPH09318286 A JP H09318286A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 伝熱管の表面の吸収液の上下方向の濃度のバ
ラツキを無くし、界面攪乱を増加させ、伝熱性能を大幅
に向上させる伝熱管を提供する。 【解決手段】 管内の流体と管外の流体との間で熱交換
する伝熱管であって、伝熱管1の管外周面には管軸Zに
対するねじれ角θの方向が逆向きで、ねじれ角θが3゜
〜80゜の範囲で少なくとも2種類の螺旋溝M1 、M2
を有し、少なくとも2種類の螺旋溝M1 、M2 のうち少
なくとも1つの螺旋溝M1 の溝深さHが、他の螺旋溝M
2 のそれとは異なっている。
ラツキを無くし、界面攪乱を増加させ、伝熱性能を大幅
に向上させる伝熱管を提供する。 【解決手段】 管内の流体と管外の流体との間で熱交換
する伝熱管であって、伝熱管1の管外周面には管軸Zに
対するねじれ角θの方向が逆向きで、ねじれ角θが3゜
〜80゜の範囲で少なくとも2種類の螺旋溝M1 、M2
を有し、少なくとも2種類の螺旋溝M1 、M2 のうち少
なくとも1つの螺旋溝M1 の溝深さHが、他の螺旋溝M
2 のそれとは異なっている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷水製造用の吸収
式冷凍機や吸収式冷温水機などの吸収器、再生器あるは
蒸発器に使用される伝熱管に関する。
式冷凍機や吸収式冷温水機などの吸収器、再生器あるは
蒸発器に使用される伝熱管に関する。
【0002】
【従来の技術】吸収式冷凍機や吸収式冷温水機は蒸発器
で蒸発した冷媒の蒸発潜熱を被冷却水から奪うことによ
り冷水を作り出している。蒸発器で蒸発した冷媒は吸収
器の吸収液に吸収されて液体に戻るが、このときに蒸発
潜熱と希釈熱を放出する。吸収液は温度が高いと冷媒を
吸収しにくくなるので、蒸発潜熱と希釈熱により温度が
高くならないように伝熱管面上で吸収液を冷却してやる
必要がある。一般的に、例えば吸収器は伝熱管を水平あ
るいは垂直に多数配置し、その伝熱管上に吸収液を流下
させ、伝熱管内に冷却水を流す構造になっている。この
伝熱管は通常平滑管が用いられ、特に性能向上が必要な
ときに限って高性能伝熱管が使用される。
で蒸発した冷媒の蒸発潜熱を被冷却水から奪うことによ
り冷水を作り出している。蒸発器で蒸発した冷媒は吸収
器の吸収液に吸収されて液体に戻るが、このときに蒸発
潜熱と希釈熱を放出する。吸収液は温度が高いと冷媒を
吸収しにくくなるので、蒸発潜熱と希釈熱により温度が
高くならないように伝熱管面上で吸収液を冷却してやる
必要がある。一般的に、例えば吸収器は伝熱管を水平あ
るいは垂直に多数配置し、その伝熱管上に吸収液を流下
させ、伝熱管内に冷却水を流す構造になっている。この
伝熱管は通常平滑管が用いられ、特に性能向上が必要な
ときに限って高性能伝熱管が使用される。
【0003】吸収器での伝熱管の性能を向上させる為に
は、伝熱面積を増大させる、流下する吸収液の表面
が蒸気を吸収した際に濃度が薄くなることによる吸収液
層の上下方向の濃度のバラツキを無くす、表面を流下
する吸収液における界面攪乱を促進させる、等の対策が
必要となる。このような高性能伝熱管として、伝熱管の
外表面に多数の螺旋溝を設けた実開昭57-100161 号公報
が提案されている。また、伝熱管の外表面に同じ深さの
多数の螺旋溝を逆方向に交差させた実開昭58-51671号公
報が提案されている。さらに、伝熱管端部の外表面にだ
け交差溝を設けた実開平1-73663 号公報が提案されてい
る。上記の公報のマイクロフィルムにより、伝熱管の外
表面に多数の螺旋溝を設けたり、伝熱管の外表面に螺旋
溝を逆方向に交差させたり、伝熱管の端部だけに交差溝
を設けたりすると、伝熱管の性能が向上することは知ら
れている。
は、伝熱面積を増大させる、流下する吸収液の表面
が蒸気を吸収した際に濃度が薄くなることによる吸収液
層の上下方向の濃度のバラツキを無くす、表面を流下
する吸収液における界面攪乱を促進させる、等の対策が
必要となる。このような高性能伝熱管として、伝熱管の
外表面に多数の螺旋溝を設けた実開昭57-100161 号公報
が提案されている。また、伝熱管の外表面に同じ深さの
多数の螺旋溝を逆方向に交差させた実開昭58-51671号公
報が提案されている。さらに、伝熱管端部の外表面にだ
け交差溝を設けた実開平1-73663 号公報が提案されてい
る。上記の公報のマイクロフィルムにより、伝熱管の外
表面に多数の螺旋溝を設けたり、伝熱管の外表面に螺旋
溝を逆方向に交差させたり、伝熱管の端部だけに交差溝
を設けたりすると、伝熱管の性能が向上することは知ら
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、実開昭57-100
161 号公報や実開平1-73663 号公報のマイクロフィルム
に開示されている、伝熱管の外表面に同じ深さの一方向
の螺旋溝だけを設ける場合や伝熱管端部の外表面にだけ
交差溝を設けた場合については、伝熱管の表面の吸収液
の流れが一方向になり、伝熱管の高性能化の要因の一つ
である吸収液の界面攪乱が少なかった。また、実開昭58
-51671号公報のマイクロフィルムに開示されている、伝
熱管の外表面に同じ深さの螺旋溝を逆方向に交差させた
場合でも、吸収液の流れがただ螺旋溝の底部に沿って流
れ落ちているだけで管軸方向への広がりが少なく、吸収
液の上下方向の濃度のバラツキを無くすことができなか
った。したがって、伝熱管を平滑管に変えて上記の伝熱
管を用いた場合でも吸収器での伝熱性能の増加率は不十
分であった。
161 号公報や実開平1-73663 号公報のマイクロフィルム
に開示されている、伝熱管の外表面に同じ深さの一方向
の螺旋溝だけを設ける場合や伝熱管端部の外表面にだけ
交差溝を設けた場合については、伝熱管の表面の吸収液
の流れが一方向になり、伝熱管の高性能化の要因の一つ
である吸収液の界面攪乱が少なかった。また、実開昭58
-51671号公報のマイクロフィルムに開示されている、伝
熱管の外表面に同じ深さの螺旋溝を逆方向に交差させた
場合でも、吸収液の流れがただ螺旋溝の底部に沿って流
れ落ちているだけで管軸方向への広がりが少なく、吸収
液の上下方向の濃度のバラツキを無くすことができなか
った。したがって、伝熱管を平滑管に変えて上記の伝熱
管を用いた場合でも吸収器での伝熱性能の増加率は不十
分であった。
【0005】本発明は上記の課題を解決し、伝熱管の表
面の吸収液の上下方向の濃度のバラツキを無くし、界面
攪乱を増加させ、伝熱性能を大幅に向上させる伝熱管を
提供することを目的とするものである。
面の吸収液の上下方向の濃度のバラツキを無くし、界面
攪乱を増加させ、伝熱性能を大幅に向上させる伝熱管を
提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の課題を解
決するために以下のような手段を有している。
決するために以下のような手段を有している。
【0007】本発明のうち請求項1の伝熱管は、管内の
流体と管外の流体との間で熱交換する伝熱管であって、
前記伝熱管の管外周面には管軸に対するねじれ角の方向
が逆向きで、ねじれ角が3゜〜80゜の範囲で少なくと
も2種類の螺旋溝を有し、前記少なくとも2種類の螺旋
溝のうち少なくとも1つの螺旋溝の溝深さが、他の螺旋
溝のそれとは異なっていることを特徴とする。
流体と管外の流体との間で熱交換する伝熱管であって、
前記伝熱管の管外周面には管軸に対するねじれ角の方向
が逆向きで、ねじれ角が3゜〜80゜の範囲で少なくと
も2種類の螺旋溝を有し、前記少なくとも2種類の螺旋
溝のうち少なくとも1つの螺旋溝の溝深さが、他の螺旋
溝のそれとは異なっていることを特徴とする。
【0008】本発明のうち請求項2の伝熱管は、管軸に
対する螺旋溝の方向が逆向きな少なくとも2種類の螺旋
溝の管軸に対するねじれ角の絶対値が互いに異なってい
ることを特徴とする。
対する螺旋溝の方向が逆向きな少なくとも2種類の螺旋
溝の管軸に対するねじれ角の絶対値が互いに異なってい
ることを特徴とする。
【0009】本発明のうち請求項1または請求項2の伝
熱管において、螺旋溝の溝深さが0.1〜1.5mmの
範囲であり、周方向のピッチが0.3〜4.0mmの範
囲であり、少なくとも2種類の螺旋溝の溝深さの違いが
1.15倍以上であることが望ましい。
熱管において、螺旋溝の溝深さが0.1〜1.5mmの
範囲であり、周方向のピッチが0.3〜4.0mmの範
囲であり、少なくとも2種類の螺旋溝の溝深さの違いが
1.15倍以上であることが望ましい。
【0010】本発明のうち請求項3の伝熱管は、少なく
とも2種類の螺旋溝の管軸に対するねじれ角は15°〜
45゜の範囲内で、且つ最も深い螺旋溝の管軸に対する
ねじれ角の絶対値が他の螺旋溝のそれよりも小さく、且
つ前記螺旋溝の溝深さが0.1mm〜1.5mmの範囲
内となっていることを特徴とする。本発明のうち請求項
4の伝熱管は、管内周面に、管外周面に形成された溝深
さが最も大きい螺旋溝の凹凸形状に、対応した凸凹形状
の螺旋条を有することを特徴とする。
とも2種類の螺旋溝の管軸に対するねじれ角は15°〜
45゜の範囲内で、且つ最も深い螺旋溝の管軸に対する
ねじれ角の絶対値が他の螺旋溝のそれよりも小さく、且
つ前記螺旋溝の溝深さが0.1mm〜1.5mmの範囲
内となっていることを特徴とする。本発明のうち請求項
4の伝熱管は、管内周面に、管外周面に形成された溝深
さが最も大きい螺旋溝の凹凸形状に、対応した凸凹形状
の螺旋条を有することを特徴とする。
【0011】本発明の請求項1の伝熱管によれば、伝熱
管の管外周面には管軸に対するねじれ角の方向が逆向き
で、ねじれ角が3゜〜80゜の範囲で少なくとも2種類
の螺旋溝を有し、少なくとも2種類の螺旋溝のうち少な
くとも1つの螺旋溝の溝深さが、他の螺旋溝のそれとは
異なっているので次のように作用する。例えばこの伝熱
管を水平に配置する吸収器に使用した場合、少なくとも
2種類の螺旋溝で囲まれた突起が管外周面に多数形成さ
れるので、吸収液がその突起にぶつかって撹乱作用がよ
り促進させられる。同時に、少なくとも2種類の螺旋溝
は管軸方向に対して逆方向にねじれているので、いくつ
かの突起にぶつかって撹乱された吸収液膜は螺旋溝の交
差部分を横切りながら、伝熱管外面での吸収液の広がり
を十分にさせると同時に、吸収液膜の撹乱作用を吸収液
の流下する下方向(管軸方向に直角な方向)にも十分に
促進させる。
管の管外周面には管軸に対するねじれ角の方向が逆向き
で、ねじれ角が3゜〜80゜の範囲で少なくとも2種類
の螺旋溝を有し、少なくとも2種類の螺旋溝のうち少な
くとも1つの螺旋溝の溝深さが、他の螺旋溝のそれとは
異なっているので次のように作用する。例えばこの伝熱
管を水平に配置する吸収器に使用した場合、少なくとも
2種類の螺旋溝で囲まれた突起が管外周面に多数形成さ
れるので、吸収液がその突起にぶつかって撹乱作用がよ
り促進させられる。同時に、少なくとも2種類の螺旋溝
は管軸方向に対して逆方向にねじれているので、いくつ
かの突起にぶつかって撹乱された吸収液膜は螺旋溝の交
差部分を横切りながら、伝熱管外面での吸収液の広がり
を十分にさせると同時に、吸収液膜の撹乱作用を吸収液
の流下する下方向(管軸方向に直角な方向)にも十分に
促進させる。
【0012】また、螺旋溝のねじれ角が3゜〜80゜の
範囲であるので、吸収液膜の撹乱作用がより促進させら
れる。例えば、螺旋溝のねじれ角が3゜よりも小さいね
じれ角では、吸収液膜の流れがその溝に沿って左右に生
じ、吸収液膜同志がぶつかり合って一定の方向に安定し
て広げることができず、吸収液膜の攪乱作用も管軸方向
に促進させにくくなる。また、例えば螺旋溝の管軸方向
に対するねじれ角が80°よりも大きくなると、吸収液
膜の管軸方向への動きに対して螺旋溝と螺旋溝の間の突
起が妨げとなり、吸収液膜の攪乱作用が管軸方向に促進
されにくくなる。
範囲であるので、吸収液膜の撹乱作用がより促進させら
れる。例えば、螺旋溝のねじれ角が3゜よりも小さいね
じれ角では、吸収液膜の流れがその溝に沿って左右に生
じ、吸収液膜同志がぶつかり合って一定の方向に安定し
て広げることができず、吸収液膜の攪乱作用も管軸方向
に促進させにくくなる。また、例えば螺旋溝の管軸方向
に対するねじれ角が80°よりも大きくなると、吸収液
膜の管軸方向への動きに対して螺旋溝と螺旋溝の間の突
起が妨げとなり、吸収液膜の攪乱作用が管軸方向に促進
されにくくなる。
【0013】管軸方向に対するねじれ角が上記の3゜〜
80゜の範囲内にある少なくとも2種類の螺旋溝に沿っ
て流下する吸収液は、溝の深いところを流れる層と表面
の浅いところを流れる層とが流れる方向が逆であるため
に、表面を流下する濃度の薄い吸収液の層と溝の深いと
ころを流れる濃度の濃い吸収液の層とがぶつかりあい、
上下方向の濃度のバラツキが無くなり、また界面攪乱が
多く発生することになる。よって伝熱管の伝熱性能が大
幅に向上し、この伝熱管を装着した熱交換器の性能は大
幅に向上する。
80゜の範囲内にある少なくとも2種類の螺旋溝に沿っ
て流下する吸収液は、溝の深いところを流れる層と表面
の浅いところを流れる層とが流れる方向が逆であるため
に、表面を流下する濃度の薄い吸収液の層と溝の深いと
ころを流れる濃度の濃い吸収液の層とがぶつかりあい、
上下方向の濃度のバラツキが無くなり、また界面攪乱が
多く発生することになる。よって伝熱管の伝熱性能が大
幅に向上し、この伝熱管を装着した熱交換器の性能は大
幅に向上する。
【0014】本発明の請求項2の伝熱管によれば、管軸
に対する螺旋溝の方向が逆向きな少なくとも2種類の螺
旋溝の管軸に対するねじれ角の絶対値が互いに異なって
いるので、伝熱管外表面の吸収液の流れが変化し、例え
ば角度の小さい方の螺旋溝の吸収液は管軸方向への流れ
を促進し、角度の大きい方の螺旋溝の吸収液は管周方向
への流れを一方向に制御する役目を行い、その相乗効果
によりいっそう伝熱性能が向上する。
に対する螺旋溝の方向が逆向きな少なくとも2種類の螺
旋溝の管軸に対するねじれ角の絶対値が互いに異なって
いるので、伝熱管外表面の吸収液の流れが変化し、例え
ば角度の小さい方の螺旋溝の吸収液は管軸方向への流れ
を促進し、角度の大きい方の螺旋溝の吸収液は管周方向
への流れを一方向に制御する役目を行い、その相乗効果
によりいっそう伝熱性能が向上する。
【0015】本発明の請求項1または請求項2の伝熱管
において、螺旋溝の溝深さが0.1〜1.5mmの範囲
であり、周方向のピッチが0.3〜4.0mmの範囲で
あり、少なくとも2種類の螺旋溝の溝深さの違いが1.
15倍以上であると次のような理由により最適な範囲と
なっている。螺旋溝の溝深さと周方向のピッチが前記範
囲よりも小さければ、突起による吸収液膜の攪乱作用促
進効果が小さく、前記範囲よりも大きければ、吸収液膜
が突起を乗り越えて管外周面に広がりにくい。また、螺
旋溝の溝深さの違いが1.15倍以上であるので伝熱管
外周面に形成される突起が吸収液の膜厚に対して最適な
差を生じさせることができる。その結果、吸収液に表面
張力の差をつけることができて、いわゆるマランゴニー
対流を促進させ、複数の螺旋溝の大きさが同じときより
も吸収液の撹乱作用が促進され、より高効率な熱交換が
行われるようになる。
において、螺旋溝の溝深さが0.1〜1.5mmの範囲
であり、周方向のピッチが0.3〜4.0mmの範囲で
あり、少なくとも2種類の螺旋溝の溝深さの違いが1.
15倍以上であると次のような理由により最適な範囲と
なっている。螺旋溝の溝深さと周方向のピッチが前記範
囲よりも小さければ、突起による吸収液膜の攪乱作用促
進効果が小さく、前記範囲よりも大きければ、吸収液膜
が突起を乗り越えて管外周面に広がりにくい。また、螺
旋溝の溝深さの違いが1.15倍以上であるので伝熱管
外周面に形成される突起が吸収液の膜厚に対して最適な
差を生じさせることができる。その結果、吸収液に表面
張力の差をつけることができて、いわゆるマランゴニー
対流を促進させ、複数の螺旋溝の大きさが同じときより
も吸収液の撹乱作用が促進され、より高効率な熱交換が
行われるようになる。
【0016】本発明の請求項3の伝熱管によれば、少な
くとも2種類の螺旋溝の管軸に対するねじれ角は15°
〜45゜の範囲内で、且つ深い螺旋溝の管軸に対するね
じれ角の絶対値が他の螺旋溝のそれよりも小さく、且つ
前記螺旋溝の溝深さが0.1mm〜1.5mmの範囲内
となっているので、吸収液膜が深い溝に優先的に制御さ
れて、安定した管軸方向への広がりが与えられ、吸収液
膜の攪乱作用も管軸方向に促進され、さらに高効率な熱
交換が行われる。なお、溝深さが大きく、且つ管軸に対
するねじれ角の大きい螺旋溝の溝幅は、他の螺旋溝のそ
れよりも大きくすることが望ましい。その方が、吸収液
膜を管軸方向に安定して広げやすい。また、加工上もそ
の方が容易となる。本発明の請求項4の伝熱管によれ
ば、管内周面に、管外周面に形成された溝深さが最も大
きい螺旋溝の凹凸形状に、対応した凸凹形状の螺旋条を
有しているので、伝熱管内側を流れる冷却水に乱流効果
を与えることができ、管の内側の性能も向上する。ま
た、管外周面側の凸条の山に対応する管内側の部分の余
分な肉厚を削ることができるので、管の肉厚を管周方向
に薄くすることができる。よって伝熱管全体の単重量を
少なくできるので、コスト低減にも大変有効である。
くとも2種類の螺旋溝の管軸に対するねじれ角は15°
〜45゜の範囲内で、且つ深い螺旋溝の管軸に対するね
じれ角の絶対値が他の螺旋溝のそれよりも小さく、且つ
前記螺旋溝の溝深さが0.1mm〜1.5mmの範囲内
となっているので、吸収液膜が深い溝に優先的に制御さ
れて、安定した管軸方向への広がりが与えられ、吸収液
膜の攪乱作用も管軸方向に促進され、さらに高効率な熱
交換が行われる。なお、溝深さが大きく、且つ管軸に対
するねじれ角の大きい螺旋溝の溝幅は、他の螺旋溝のそ
れよりも大きくすることが望ましい。その方が、吸収液
膜を管軸方向に安定して広げやすい。また、加工上もそ
の方が容易となる。本発明の請求項4の伝熱管によれ
ば、管内周面に、管外周面に形成された溝深さが最も大
きい螺旋溝の凹凸形状に、対応した凸凹形状の螺旋条を
有しているので、伝熱管内側を流れる冷却水に乱流効果
を与えることができ、管の内側の性能も向上する。ま
た、管外周面側の凸条の山に対応する管内側の部分の余
分な肉厚を削ることができるので、管の肉厚を管周方向
に薄くすることができる。よって伝熱管全体の単重量を
少なくできるので、コスト低減にも大変有効である。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に本発明を実施の形態により
詳細に説明する。 (実施例1)図1は本発明の伝熱管の一実施例を示す斜
視図である。図1の伝熱管1は外周面に2種類の螺旋溝
M1 、M2 を有したもので、螺旋溝M1 、M2 は管軸Z
に対するねじれ角θ1 、θ2 の方向が逆で、ねじれ角θ
1 、θ2 の大きさが異なっている。図1においては、ね
じれ角θ1 はねじれ角θ2 より小さい角度となってい
る。ねじれ角θの大きい、小さいは管軸Zに対する角度
で右ねじ、左ねじいずれであってもその絶対値をいう。
図1に示す本実施例の伝熱管は、管断面が真円の形状を
したものであるが、管断面は真円に限るものではなく、
例えば楕円状であっても何ら問題はない。
詳細に説明する。 (実施例1)図1は本発明の伝熱管の一実施例を示す斜
視図である。図1の伝熱管1は外周面に2種類の螺旋溝
M1 、M2 を有したもので、螺旋溝M1 、M2 は管軸Z
に対するねじれ角θ1 、θ2 の方向が逆で、ねじれ角θ
1 、θ2 の大きさが異なっている。図1においては、ね
じれ角θ1 はねじれ角θ2 より小さい角度となってい
る。ねじれ角θの大きい、小さいは管軸Zに対する角度
で右ねじ、左ねじいずれであってもその絶対値をいう。
図1に示す本実施例の伝熱管は、管断面が真円の形状を
したものであるが、管断面は真円に限るものではなく、
例えば楕円状であっても何ら問題はない。
【0018】なお、本明細書において螺旋溝を図示する
場合、図示の都合上螺旋溝は一本の直線で表示してい
る。また溝深さが深い螺旋溝は太く表示している。螺旋
溝を図示している図面は図2を除いて全て同様である。
図2は図1の伝熱管の主要部の拡大断面図である。伝熱
管1の外周面の螺旋溝M1 はその溝深さH1 と周方向の
ピッチP1 が螺旋溝M2 の溝深さH2 と周方向のピッチ
P2 よりも大きくなっている。図2において、符号D0
は伝熱管1の外径である。
場合、図示の都合上螺旋溝は一本の直線で表示してい
る。また溝深さが深い螺旋溝は太く表示している。螺旋
溝を図示している図面は図2を除いて全て同様である。
図2は図1の伝熱管の主要部の拡大断面図である。伝熱
管1の外周面の螺旋溝M1 はその溝深さH1 と周方向の
ピッチP1 が螺旋溝M2 の溝深さH2 と周方向のピッチ
P2 よりも大きくなっている。図2において、符号D0
は伝熱管1の外径である。
【0019】螺旋溝M1 、M2 の管軸Zに対するねじれ
角θ1 、θ2 は3゜〜80゜の範囲が後述する試験の結
果最適である。また、螺旋溝M1 、M2 の周方向のピッ
チP1 、P2 は0.3〜4.0mmの範囲が後述する試
験の結果最適である。さらに、螺旋溝M1 、M2 の溝深
さH1 、H2 は0.1〜1.5mmの範囲が後述する試
験の結果最適である。さらにまた、螺旋溝M1 、M2 の
溝深さH1 、H2 は溝深さの違いが1.15倍以上であ
ると後述する試験の結果最適である。
角θ1 、θ2 は3゜〜80゜の範囲が後述する試験の結
果最適である。また、螺旋溝M1 、M2 の周方向のピッ
チP1 、P2 は0.3〜4.0mmの範囲が後述する試
験の結果最適である。さらに、螺旋溝M1 、M2 の溝深
さH1 、H2 は0.1〜1.5mmの範囲が後述する試
験の結果最適である。さらにまた、螺旋溝M1 、M2 の
溝深さH1 、H2 は溝深さの違いが1.15倍以上であ
ると後述する試験の結果最適である。
【0020】例えば、具体的な寸法としては、外径D0
は19.05mmφ、厚さ0.8mm、螺旋溝M1 の管
軸Zに対するねじれ角θ1 は右ねじ方向に15°、溝深
さH1 は0.6mm、周方向のピッチP1 は1.5m
m、螺旋溝M2 の管軸Zに対するねじれ角θ2 は左ねじ
方向(以下左ねじ方向を負の値にして表示する)−30
°、溝深さH2 は0.4mm、周方向のピッチP2 は
1.15mmである。なお、上記の寸法のうち、溝深さ
については深い方の螺旋溝の山の頂上が浅い方の螺旋溝
につぶされている場合があるが、元の深い方の螺旋溝深
さを数値としているので、実際に形成された螺旋溝の深
さとは異なっている場合がある。
は19.05mmφ、厚さ0.8mm、螺旋溝M1 の管
軸Zに対するねじれ角θ1 は右ねじ方向に15°、溝深
さH1 は0.6mm、周方向のピッチP1 は1.5m
m、螺旋溝M2 の管軸Zに対するねじれ角θ2 は左ねじ
方向(以下左ねじ方向を負の値にして表示する)−30
°、溝深さH2 は0.4mm、周方向のピッチP2 は
1.15mmである。なお、上記の寸法のうち、溝深さ
については深い方の螺旋溝の山の頂上が浅い方の螺旋溝
につぶされている場合があるが、元の深い方の螺旋溝深
さを数値としているので、実際に形成された螺旋溝の深
さとは異なっている場合がある。
【0021】(実施例2)図3は本発明の伝熱管のその
他の実施例を示す斜視図である。図3の伝熱管1Aは実
施例1の伝熱管と同様に外周面に2種類の螺旋溝M3 、
M4 を有したもので、螺旋溝M3 、M4 は管軸Zに対す
るねじれ角θ3 、θ4 の方向が逆で、螺旋溝M3 のねじ
れ角θ3 は螺旋溝M4 より小さくなっている。また螺旋
溝M3 はその溝深さが螺旋溝M4 の溝深さよりも大きく
なっている。本実施例の特徴は伝熱管の内周面にある。
内周面には、外周面に形成された螺旋溝M3 に対応した
位置に螺旋溝M3 に対応した形状の螺旋条Nが形成され
ていることである。上記各実施例において外周面に形成
された螺旋溝は2本の場合について例示したが螺旋溝は
2本に限るものではなく、2本以上で螺旋溝が交差して
突起を形成できればよいのである。
他の実施例を示す斜視図である。図3の伝熱管1Aは実
施例1の伝熱管と同様に外周面に2種類の螺旋溝M3 、
M4 を有したもので、螺旋溝M3 、M4 は管軸Zに対す
るねじれ角θ3 、θ4 の方向が逆で、螺旋溝M3 のねじ
れ角θ3 は螺旋溝M4 より小さくなっている。また螺旋
溝M3 はその溝深さが螺旋溝M4 の溝深さよりも大きく
なっている。本実施例の特徴は伝熱管の内周面にある。
内周面には、外周面に形成された螺旋溝M3 に対応した
位置に螺旋溝M3 に対応した形状の螺旋条Nが形成され
ていることである。上記各実施例において外周面に形成
された螺旋溝は2本の場合について例示したが螺旋溝は
2本に限るものではなく、2本以上で螺旋溝が交差して
突起を形成できればよいのである。
【0022】図4は本発明の伝熱管の伝熱性能を測定し
た試験機を示すもので以下に簡単に説明する。44は蒸
発器であり、内部には伝熱管42を2列5段配管し、上
下の伝熱管42を相互を連通してこれらに水を通す。こ
れらの伝熱管42には散布パイプ46より冷媒(純水)
を散布した。43は吸収器であり、内部には試験すべき
サンプル管41を1列5段配管する。上下のサンプル管
41相互を連通してこれらに冷却水を通し、これらのサ
ンプル管41には散布パイプ45より吸収液(臭化リチ
ウム水溶液)を散布した。47は希溶液槽で、吸収器4
3内で冷媒蒸気を吸収して希釈された吸収液を溜めるも
のである。この希溶液槽47内の吸収液を濃溶液槽48
に供給し、この濃溶液槽48で臭化リチウムを加えて濃
度調整し、濃度調整後の吸収液を、ポンプ50により配
管49、散布パイプ45を通じてサンプル管41へ散布
した。
た試験機を示すもので以下に簡単に説明する。44は蒸
発器であり、内部には伝熱管42を2列5段配管し、上
下の伝熱管42を相互を連通してこれらに水を通す。こ
れらの伝熱管42には散布パイプ46より冷媒(純水)
を散布した。43は吸収器であり、内部には試験すべき
サンプル管41を1列5段配管する。上下のサンプル管
41相互を連通してこれらに冷却水を通し、これらのサ
ンプル管41には散布パイプ45より吸収液(臭化リチ
ウム水溶液)を散布した。47は希溶液槽で、吸収器4
3内で冷媒蒸気を吸収して希釈された吸収液を溜めるも
のである。この希溶液槽47内の吸収液を濃溶液槽48
に供給し、この濃溶液槽48で臭化リチウムを加えて濃
度調整し、濃度調整後の吸収液を、ポンプ50により配
管49、散布パイプ45を通じてサンプル管41へ散布
した。
【0023】試験条件を以下に示す。 吸収液:LiBr水溶液 入口濃度:58±0.5 wt.% 入口温度:40±1 ℃ 流量:0.021±0.002kg/m・s (単位長さ当たりの伝熱管の片側に流れる吸収液膜の質量流量) 界面活性剤:オクチルアルコールを250ppm添加 吸収液散布装置 孔径:1.5mm、間隔24mm 吸収器冷却水 入口温度:28±0.2 ℃ 流速:2.0 m/s 吸収器、蒸発器内圧力:15±0.5 mmHg 伝熱管の配列:長さ500mmの伝熱管を上下方向へ5段1列
【0024】本発明の伝熱管としてリン脱酸銅で外径1
9.05mmの素管を用いて以下の表1〜表3に示す伝
熱管を作製して、各サンプルについて上記条件で伝熱測
定を行った。なお、一般に吸収式冷凍機用伝熱管の材質
として使用されるのはリン脱酸銅であるが、伝熱管の使
用環境によりキュプロニッケルやステンレスが使用され
ることがある。本発明の伝熱管は、これらの材質の場合
にも有効である。本発明の各伝熱管サンプル(発明1な
いし発明15)の熱通過率を表1〜表3の最右列に示
す。なお、従来例1、2として実開昭57-100161 号およ
び実開平1-73663 号公報のマイクロフィルムに開示され
ている方法で製造した伝熱管の測定も行った。
9.05mmの素管を用いて以下の表1〜表3に示す伝
熱管を作製して、各サンプルについて上記条件で伝熱測
定を行った。なお、一般に吸収式冷凍機用伝熱管の材質
として使用されるのはリン脱酸銅であるが、伝熱管の使
用環境によりキュプロニッケルやステンレスが使用され
ることがある。本発明の伝熱管は、これらの材質の場合
にも有効である。本発明の各伝熱管サンプル(発明1な
いし発明15)の熱通過率を表1〜表3の最右列に示
す。なお、従来例1、2として実開昭57-100161 号およ
び実開平1-73663 号公報のマイクロフィルムに開示され
ている方法で製造した伝熱管の測定も行った。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】
【表3】
【0028】表1の本発明1〜4と比較例1、2の測定
結果から管軸方向に対するねじれ角θの影響について判
断できる。図5は横軸にねじれ角、縦軸に従来例比熱通
過率をとったグラフである。図5のグラフにより管軸方
向に対して3〜80°の範囲が従来例より熱通過率が向
上していることが判る。なお、溝深さの深い螺旋溝のね
じれ角の望ましい範囲は15°〜45°である。また、
本発明2と本発明3の比較から、溝深さの大きい螺旋溝
のねじれ角の絶対値が他方の螺旋溝のそれよりも小さい
方が、熱通過率が向上していることが判る。ねじれ角に
ついては3°よりも小さくなると吸収液膜の流れが管軸
方向に生じ、吸収液膜を一定方向に安定して広げること
が不可能になり、その結果吸収液膜の攪乱作用も促進す
ることができない。
結果から管軸方向に対するねじれ角θの影響について判
断できる。図5は横軸にねじれ角、縦軸に従来例比熱通
過率をとったグラフである。図5のグラフにより管軸方
向に対して3〜80°の範囲が従来例より熱通過率が向
上していることが判る。なお、溝深さの深い螺旋溝のね
じれ角の望ましい範囲は15°〜45°である。また、
本発明2と本発明3の比較から、溝深さの大きい螺旋溝
のねじれ角の絶対値が他方の螺旋溝のそれよりも小さい
方が、熱通過率が向上していることが判る。ねじれ角に
ついては3°よりも小さくなると吸収液膜の流れが管軸
方向に生じ、吸収液膜を一定方向に安定して広げること
が不可能になり、その結果吸収液膜の攪乱作用も促進す
ることができない。
【0029】また、ねじれ角を80°以上にすると吸収
液膜の管軸方向への動きが、螺旋溝の山に阻害され、吸
収液膜の攪乱作用が管軸方向に促進できなくなる。表2
の本発明5〜12と従来例2の測定結果から溝深さHあ
るいは溝ピッチPの影響について判断できる。図6は、
横軸に浅い溝に対する深い溝の溝深さの比、即ち浅い方
の螺旋溝の溝深さを1とした時の深い方の螺旋溝の溝深
さの値、縦軸に従来例比熱通過率をとったグラフであ
る。ここで横軸の値が1.0であるのが従来例2であ
る。図6より本発明例では、熱通過率が従来例2よりも
向上していることが判る。さらに、溝深さの比が1.1
5倍以上ならより望ましいことが判る。
液膜の管軸方向への動きが、螺旋溝の山に阻害され、吸
収液膜の攪乱作用が管軸方向に促進できなくなる。表2
の本発明5〜12と従来例2の測定結果から溝深さHあ
るいは溝ピッチPの影響について判断できる。図6は、
横軸に浅い溝に対する深い溝の溝深さの比、即ち浅い方
の螺旋溝の溝深さを1とした時の深い方の螺旋溝の溝深
さの値、縦軸に従来例比熱通過率をとったグラフであ
る。ここで横軸の値が1.0であるのが従来例2であ
る。図6より本発明例では、熱通過率が従来例2よりも
向上していることが判る。さらに、溝深さの比が1.1
5倍以上ならより望ましいことが判る。
【0030】また表2により溝深さ0.1〜1.5m
m、溝ピッチ0.3〜4.0mmの範囲が従来例より5
%以上改善されている。溝深さと溝ピッチについては前
記の範囲より小さければ、突起による吸収液膜の攪乱作
用効果が期待できない。また、溝深さと溝ピッチが前記
の範囲より大きければ、螺旋溝の山が吸収液膜が攪乱作
用を起こすことを阻害する働きをし、伝熱性能向上は期
待できない。また、溝深さの違いが1.15倍以内であ
ると、流下する溶液は螺旋溝に沿ってただ流下するだけ
になり、上下方向に攪拌されず伝熱性能向上は期待でき
ない。
m、溝ピッチ0.3〜4.0mmの範囲が従来例より5
%以上改善されている。溝深さと溝ピッチについては前
記の範囲より小さければ、突起による吸収液膜の攪乱作
用効果が期待できない。また、溝深さと溝ピッチが前記
の範囲より大きければ、螺旋溝の山が吸収液膜が攪乱作
用を起こすことを阻害する働きをし、伝熱性能向上は期
待できない。また、溝深さの違いが1.15倍以内であ
ると、流下する溶液は螺旋溝に沿ってただ流下するだけ
になり、上下方向に攪拌されず伝熱性能向上は期待でき
ない。
【0031】溝深さの違いが1.15倍以上必要である
ことから、深い方の螺旋溝の溝深さは0.15〜1.5
mm、他の螺旋溝の溝深さは0.1〜1.3mmの範囲
内に設定することが望ましい。なお、螺旋溝の断面形状
については三角形、台形、円弧状または管長手方向に形
状が変化しても上記数値内であればどのような形状でも
かまわない。また、表3で本発明7と、本発明13を比
較すると、2種類の螺旋溝のねじれ角が異なっている方
が伝熱性能が向上することが判る。これらの実験から、
本発明の伝熱管の効果を得るための望ましい形状は、2
種類以上の螺旋溝の管軸に対するねじれ角は15°〜4
5°の範囲内で、且つ深い螺旋溝の管軸に対するねじれ
角の絶対値が他の螺旋溝のそれよりも小さく設定され、
且つ前記螺旋溝の溝深さが0.1mm〜1.5mmの範
囲内のものである。なお、溝深さが大きく、且つ管軸に
対するねじれ角の大きい螺旋溝の溝幅は、他の螺旋溝の
それよりも大きくすることが望ましい。その方が、吸収
液膜を管軸方向に安定して広げやすい。また、加工上も
その方が容易となる。
ことから、深い方の螺旋溝の溝深さは0.15〜1.5
mm、他の螺旋溝の溝深さは0.1〜1.3mmの範囲
内に設定することが望ましい。なお、螺旋溝の断面形状
については三角形、台形、円弧状または管長手方向に形
状が変化しても上記数値内であればどのような形状でも
かまわない。また、表3で本発明7と、本発明13を比
較すると、2種類の螺旋溝のねじれ角が異なっている方
が伝熱性能が向上することが判る。これらの実験から、
本発明の伝熱管の効果を得るための望ましい形状は、2
種類以上の螺旋溝の管軸に対するねじれ角は15°〜4
5°の範囲内で、且つ深い螺旋溝の管軸に対するねじれ
角の絶対値が他の螺旋溝のそれよりも小さく設定され、
且つ前記螺旋溝の溝深さが0.1mm〜1.5mmの範
囲内のものである。なお、溝深さが大きく、且つ管軸に
対するねじれ角の大きい螺旋溝の溝幅は、他の螺旋溝の
それよりも大きくすることが望ましい。その方が、吸収
液膜を管軸方向に安定して広げやすい。また、加工上も
その方が容易となる。
【0032】以上の説明は、本発明の伝熱管を吸収式冷
凍機の吸収器に使用した例について行ったものである。
ところで吸収式冷凍機の蒸発器や流下液膜式再生器は、
吸収器と同じく水平に伝熱管を装着し、上方より液を滴
下または散布し液滴が重力により下方に落下し、次々と
伝熱管の上を流されていく方式をとっている。この蒸発
器や流下液膜式再生器に本願発明の伝熱管を装着するこ
とで、蒸発器での冷媒の広がり、再生器での溶液の広が
りと攪拌効果を期待できる。つまり本発明の伝熱管は蒸
発器や流下液膜式再生器での高性能伝熱管として使用し
ても効果的である。
凍機の吸収器に使用した例について行ったものである。
ところで吸収式冷凍機の蒸発器や流下液膜式再生器は、
吸収器と同じく水平に伝熱管を装着し、上方より液を滴
下または散布し液滴が重力により下方に落下し、次々と
伝熱管の上を流されていく方式をとっている。この蒸発
器や流下液膜式再生器に本願発明の伝熱管を装着するこ
とで、蒸発器での冷媒の広がり、再生器での溶液の広が
りと攪拌効果を期待できる。つまり本発明の伝熱管は蒸
発器や流下液膜式再生器での高性能伝熱管として使用し
ても効果的である。
【0033】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の請求項1の
伝熱管によれば、伝熱管の管外周面には管軸に対するね
じれ角の方向が逆向きで、ねじれ角が3゜〜80゜の範
囲で少なくとも2種類の螺旋溝を有し、少なくとも2種
類の螺旋溝のうち少なくとも1つの螺旋溝の溝深さが、
他の螺旋溝のそれとは異なっているので、少なくとも2
種類の螺旋溝で囲まれた突起が管外周面に多数形成さ
れ、吸収液がその突起にぶつかって撹乱作用がより促進
させられる。同時に、少なくとも2種類の螺旋溝は管軸
方向に対して逆方向にねじれているので、いくつかの突
起にぶつかって撹乱された吸収液膜は螺旋溝の交差部分
を横切りながら、伝熱管外面での吸収液の広がりを十分
に起させると同時に、吸収液膜の撹乱作用を吸収液の流
下する下方向(管軸方向に直角な方向)にも十分に促進
させる。
伝熱管によれば、伝熱管の管外周面には管軸に対するね
じれ角の方向が逆向きで、ねじれ角が3゜〜80゜の範
囲で少なくとも2種類の螺旋溝を有し、少なくとも2種
類の螺旋溝のうち少なくとも1つの螺旋溝の溝深さが、
他の螺旋溝のそれとは異なっているので、少なくとも2
種類の螺旋溝で囲まれた突起が管外周面に多数形成さ
れ、吸収液がその突起にぶつかって撹乱作用がより促進
させられる。同時に、少なくとも2種類の螺旋溝は管軸
方向に対して逆方向にねじれているので、いくつかの突
起にぶつかって撹乱された吸収液膜は螺旋溝の交差部分
を横切りながら、伝熱管外面での吸収液の広がりを十分
に起させると同時に、吸収液膜の撹乱作用を吸収液の流
下する下方向(管軸方向に直角な方向)にも十分に促進
させる。
【0034】また、管軸方向に対するねじれ角が上記の
3゜〜80゜の範囲内にある少なくとも2種類の螺旋溝
に沿って流下する吸収液は、溝の深いところを流れる層
と表面の浅いところを流れる層とが流れる方向が逆であ
るために、表面を流下する濃度の薄い吸収液の層と溝の
深いところを流れる濃度の濃い吸収液の層とがぶつかり
あい、上下方向の濃度のバラツキが無くなり、また界面
攪乱が多く発生することになる。よって伝熱管の伝熱性
能が大幅に向上し、この伝熱管を装着した熱交換器の性
能は大幅に向上する。
3゜〜80゜の範囲内にある少なくとも2種類の螺旋溝
に沿って流下する吸収液は、溝の深いところを流れる層
と表面の浅いところを流れる層とが流れる方向が逆であ
るために、表面を流下する濃度の薄い吸収液の層と溝の
深いところを流れる濃度の濃い吸収液の層とがぶつかり
あい、上下方向の濃度のバラツキが無くなり、また界面
攪乱が多く発生することになる。よって伝熱管の伝熱性
能が大幅に向上し、この伝熱管を装着した熱交換器の性
能は大幅に向上する。
【0035】本発明の請求項2の伝熱管によれば、管軸
に対する螺旋溝の方向が逆向きな少なくとも2種類の螺
旋溝の管軸に対するねじれ角の絶対値が互いに異なって
いるので、伝熱管外表面の吸収液の流れが変化し、例え
ば角度の小さい方の螺旋溝の吸収液は管軸方向への流れ
を促進し、角度の大きい方の螺旋溝の吸収液は管周方向
への流れを一方向に制御する役目を行い、その相乗効果
によりいっそう伝熱性能が向上する。
に対する螺旋溝の方向が逆向きな少なくとも2種類の螺
旋溝の管軸に対するねじれ角の絶対値が互いに異なって
いるので、伝熱管外表面の吸収液の流れが変化し、例え
ば角度の小さい方の螺旋溝の吸収液は管軸方向への流れ
を促進し、角度の大きい方の螺旋溝の吸収液は管周方向
への流れを一方向に制御する役目を行い、その相乗効果
によりいっそう伝熱性能が向上する。
【0036】本発明の請求項1または請求項2の伝熱管
において、螺旋溝の溝深さが0.1〜1.5mmの範囲
であり、周方向のピッチが0.3〜4.0mmの範囲で
あり、少なくとも2種類の螺旋溝の溝深さの違いが1.
15倍以上であると、次のような理由により最適な範囲
となっている。螺旋溝の溝深さと周方向のピッチが前記
範囲よりも小さければ、突起による吸収液膜の攪乱作用
促進効果が小さく、前記範囲よりも大きければ、吸収液
膜が突起を乗り越えて管外周面に広がりにくい。また、
螺旋溝の溝深さの違いが1.15倍以上であるので伝熱
管外周面に形成される突起が吸収液の膜厚に対して最適
な差を生じさせることができる。その結果、吸収液に表
面張力の差をつけることができて、いわゆるマランゴニ
ー対流を促進させ、複数の螺旋溝の大きさが同じときよ
りも吸収液の撹乱作用が促進され、より高効率な熱交換
が行われるようになる。
において、螺旋溝の溝深さが0.1〜1.5mmの範囲
であり、周方向のピッチが0.3〜4.0mmの範囲で
あり、少なくとも2種類の螺旋溝の溝深さの違いが1.
15倍以上であると、次のような理由により最適な範囲
となっている。螺旋溝の溝深さと周方向のピッチが前記
範囲よりも小さければ、突起による吸収液膜の攪乱作用
促進効果が小さく、前記範囲よりも大きければ、吸収液
膜が突起を乗り越えて管外周面に広がりにくい。また、
螺旋溝の溝深さの違いが1.15倍以上であるので伝熱
管外周面に形成される突起が吸収液の膜厚に対して最適
な差を生じさせることができる。その結果、吸収液に表
面張力の差をつけることができて、いわゆるマランゴニ
ー対流を促進させ、複数の螺旋溝の大きさが同じときよ
りも吸収液の撹乱作用が促進され、より高効率な熱交換
が行われるようになる。
【0037】本発明の請求項3の伝熱管によれば、少な
くとも2種類の螺旋溝の管軸に対するねじれ角は15°
〜45゜の範囲内で、且つ深い螺旋溝の管軸に対するね
じれ角の絶対値が他の螺旋溝のそれよりも小さく、且つ
前記螺旋溝の溝深さが0.1mm〜1.5mmの範囲内
となっているので、吸収液膜が深い溝に優先的に制御さ
れて、安定した管軸方向への広がりが与えられ、吸収液
膜の攪乱作用も管軸方向に促進され、さらに高効率な熱
交換が行われる。なお、溝深さが大きく、且つ管軸に対
するねじれ角の大きい螺旋溝の溝幅は、他の螺旋溝のそ
れよりも大きくすることが望ましい。その方が、吸収液
膜を管軸方向に安定して広げやすい。また、加工上もそ
の方が容易となる。本発明の請求項4の伝熱管によれ
ば、管内周面に、管外周面に形成された溝深さが最も大
きい螺旋溝の凹凸形状に、対応した凸凹形状の螺旋条を
有しているので、伝熱管内側を流れる冷却水に乱流効果
を与えることができ、管の内側の性能も向上する。また
管外周面側の凸条の山に対応する管内側の部分の余分な
肉厚を削ることができるので、管の肉厚を管周方向に薄
くすることができる。よって伝熱管全体の単重量を少な
くできるので、コスト低減にも大変有効である。
くとも2種類の螺旋溝の管軸に対するねじれ角は15°
〜45゜の範囲内で、且つ深い螺旋溝の管軸に対するね
じれ角の絶対値が他の螺旋溝のそれよりも小さく、且つ
前記螺旋溝の溝深さが0.1mm〜1.5mmの範囲内
となっているので、吸収液膜が深い溝に優先的に制御さ
れて、安定した管軸方向への広がりが与えられ、吸収液
膜の攪乱作用も管軸方向に促進され、さらに高効率な熱
交換が行われる。なお、溝深さが大きく、且つ管軸に対
するねじれ角の大きい螺旋溝の溝幅は、他の螺旋溝のそ
れよりも大きくすることが望ましい。その方が、吸収液
膜を管軸方向に安定して広げやすい。また、加工上もそ
の方が容易となる。本発明の請求項4の伝熱管によれ
ば、管内周面に、管外周面に形成された溝深さが最も大
きい螺旋溝の凹凸形状に、対応した凸凹形状の螺旋条を
有しているので、伝熱管内側を流れる冷却水に乱流効果
を与えることができ、管の内側の性能も向上する。また
管外周面側の凸条の山に対応する管内側の部分の余分な
肉厚を削ることができるので、管の肉厚を管周方向に薄
くすることができる。よって伝熱管全体の単重量を少な
くできるので、コスト低減にも大変有効である。
【図1】本発明の伝熱管の一実施の形態を示す斜視図で
ある。
ある。
【図2】図1の伝熱管の拡大断面図である。
【図3】本発明の伝熱管の他の実施の形態を示す斜視図
である。
である。
【図4】本発明の伝熱管の性能を測定する試験機の概要
図である。
図である。
【図5】本発明の伝熱管の伝熱性能を示す関係図であ
る。
る。
【図6】本発明の伝熱管の伝熱性能を示す関係図であ
る。
る。
1 伝熱管 H 溝深さ M 螺旋溝 P ピッチ Z 管軸 θ ねじれ角
フロントページの続き (72)発明者 西澤 武史 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 (72)発明者 尾崎 正則 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内
Claims (4)
- 【請求項1】 管内の流体と管外の流体との間で熱交換
する伝熱管であって、前記伝熱管の管外周面には管軸に
対するねじれ角の方向が逆向きで、ねじれ角が3゜〜8
0゜の範囲で少なくとも2種類の螺旋溝を有し、前記少
なくとも2種類の螺旋溝のうち少なくとも1つの螺旋溝
の溝深さが、他の螺旋溝のそれとは異なっていることを
特徴とする伝熱管。 - 【請求項2】 管軸に対する螺旋溝の方向が逆向きな少
なくとも2種類の螺旋溝の管軸に対するねじれ角の絶対
値が互いに異なっていることを特徴とする請求項1に記
載の伝熱管。 - 【請求項3】 少なくとも2種類の螺旋溝の管軸に対す
るねじれ角は15°〜45゜の範囲内で、且つ最も深い
螺旋溝の管軸に対するねじれ角の絶対値が他の螺旋溝の
それよりも小さく、且つ前記螺旋溝の溝深さが0.1m
m〜1.5mmの範囲内となっていることを特徴とする
請求項1または請求項2に記載の伝熱管。 - 【請求項4】 管内周面に、管外周面に形成された溝深
さが最も大きい螺旋溝の凹凸形状に、対応した凸凹形状
の螺旋条を有することを特徴とする請求項1ないし請求
項3に記載の伝熱管。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34340696A JPH09318286A (ja) | 1996-03-28 | 1996-12-24 | 伝熱管 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8-73998 | 1996-03-28 | ||
| JP7399896 | 1996-03-28 | ||
| JP34340696A JPH09318286A (ja) | 1996-03-28 | 1996-12-24 | 伝熱管 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09318286A true JPH09318286A (ja) | 1997-12-12 |
Family
ID=26415146
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP34340696A Pending JPH09318286A (ja) | 1996-03-28 | 1996-12-24 | 伝熱管 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09318286A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2011227315A (ja) * | 2010-04-21 | 2011-11-10 | Ricoh Co Ltd | 冷却装置及び画像形成装置 |
| JP2012018239A (ja) * | 2010-07-07 | 2012-01-26 | Ricoh Co Ltd | 冷却装置及び画像形成装置 |
| CN102519297A (zh) * | 2011-12-29 | 2012-06-27 | 鄢炳火 | 一种利用横向流体交混作用增强对流换热能力的换热器 |
-
1996
- 1996-12-24 JP JP34340696A patent/JPH09318286A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2011227315A (ja) * | 2010-04-21 | 2011-11-10 | Ricoh Co Ltd | 冷却装置及び画像形成装置 |
| JP2012018239A (ja) * | 2010-07-07 | 2012-01-26 | Ricoh Co Ltd | 冷却装置及び画像形成装置 |
| CN102519297A (zh) * | 2011-12-29 | 2012-06-27 | 鄢炳火 | 一种利用横向流体交混作用增强对流换热能力的换热器 |
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