JPH09320524A - 放電灯用発光管 - Google Patents

放電灯用発光管

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JPH09320524A
JPH09320524A JP13517496A JP13517496A JPH09320524A JP H09320524 A JPH09320524 A JP H09320524A JP 13517496 A JP13517496 A JP 13517496A JP 13517496 A JP13517496 A JP 13517496A JP H09320524 A JPH09320524 A JP H09320524A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】放電灯用発光管を構成する透光管の直線透過率
を高めるとともに、発光材料との反応を抑制することに
より長寿命の放電灯用発光管を提供する。 【解決手段】放電灯用発光管を構成する透光管を、アル
ミナ含有量が99.98重量%以上でかつ相対密度が9
9.8%以上を有するとともに、厚み0.5mm当たり
の可視光線の直線透過率が30%以上の透光性を有する
多結晶アルミナ焼結体で形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、キセノンランプ、
ナトリウムランプ、ハロゲンランプ、メタルハライドラ
ンプ等の放電灯用発光管に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、道路やトンネルなどの照明等には
高圧ナトリウムランプが、自動車などのライト類には高
い発光効率を有するキセノンランプやハロゲンランプ
が、屋内外などの照明や店舗などの一般照明、さらには
OHP用や液晶プロジェクタ用のバックライトなどには
演色性に優れたメタルハライドランプなどの放電灯が使
用されている。
【0003】例えば、メタルハライドランプは図2に示
すような、有底円筒体11の内部に発光部を構成する放
電灯用発光管1(以下、発光管と略称する)を配設した
ものであり、図1に上記発光管1の詳細な構造を示すよ
うに、中央に曲面状の突出部2aを有する略円筒状をし
た透光管2の内部に、発光材料として金属ハロゲン化物
と希ガスを封入するとともに、透光管2の両端を電極心
棒5とリード心棒6をそれぞれ備えた閉塞体3でもって
封止したものであった。
【0004】また、このような発光管1を構成する透光
管2としては、光(可視光線)の直線透過率が高く、抗
折強度で35kg/mm2 以上を有するとともに、発光
材料である金属ハロゲン化物との反応に伴う腐食の少な
いことが要求されていることから、MgO等の助剤成分
を0.1重量%程度含有した透光性を有する多結晶アル
ミナ焼結体により形成したものがあった(特開昭59−
184450号公報、特公昭60−22670号公報参
照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記透光管
2を構成するアルミナ焼結体の結晶粒界中には助剤成分
として添加したMgOなどが析出しているために、この
析出物での光の複屈折が大きく、肉厚0.5mm当たり
の光(可視光線:600nm)の直線透過率が十数%程
度と、透光管2として充分満足の得られるものではなか
った。
【0006】また、アルミナ焼結体に添加されている助
剤成分は融点が低いために、メタルハライドランプのよ
うに透光管2の内部が1000℃程度にも達する状態で
は、助剤成分と透光管2の内部に封入した金属ハロゲン
化物とが反応し、透光管2を腐食させるといった課題が
あった。
【0007】例えば、アルミナ焼結体の助剤成分にMg
Oを使用し、金属ハロゲン化物にScI3 −NaIを用
いた場合、化1に示すような反応が起こるために透光管
2が腐食していた。
【0008】
【化1】
【0009】その為、透光管2の内壁面において光の散
乱が発生し、直線透過率が低下するとともに、機械的強
度も低下することから短期間の使用で寿命となってい
た。
【0010】一方、透光管2をサファイアで形成したも
のは、高い直線透過率が得られるものの、サファイアは
高硬度材であり加工が難しいことから透光管2の形状に
制約があり、図1のような複雑な形状をした透光管2を
製作することができないといった課題があった。
【0011】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は上記課
題に鑑み、放電灯用発光管を構成する透光管を、アルミ
ナ含有量が99.98重量%以上でかつ相対密度が9
9.8%以上を有し、かつ厚み0.5mm当たりの可視
光線の直線透過率が30%以上の透光性を有する多結晶
アルミナ焼結体により形成したことを特徴とするもので
ある。
【0012】
【発明の実施の形態】即ち、本発明は放電灯用発光管を
構成する透光管を、助剤成分を一切添加せず、実質的に
アルミナ結晶のみからなる多結晶アルミナ焼結体で形成
したことを特徴とするものであり、具体的にはアルミナ
含有量が99.98重量%以上、さらには99.99重
量%以上のアルミナ焼結体により形成してある。その
為、アルミナ以外は焼結体中において不純物だけである
ために、この不純物が結晶粒界中に析出したとしてもこ
れらによる光の吸収や拡散が少なく、光(可視光線)の
直線透過率を30%以上にまで高めることができる。
【0013】また、透光管2に要求される強度(抗折強
度:35kg/mm2 )は維持した状態で、光(可視光
線)の直線透過率を高めるためには、アルミナ焼結体の
相対密度を99.8%以上とすることが必要である。
【0014】即ち、相対密度が99.8%未満では、ア
ルミナ結晶間の欠陥(空孔)が多くなり過ぎ、該欠陥
(空孔)において入射した光が減衰するために30%以
上の直線透過率が得られず、さらに相対密度が小さくな
ると透光管2に要求されている強度も維持することがで
きなくなるからである。
【0015】また、アルミナ焼結体の相対密度を99.
8%以上とするためには、アルミナの平均結晶粒子径は
20μm以下とする必要があり、好ましくは15μm以
下のものが良い。
【0016】さらに、本件発明者らは、上記透光管をメ
タルハライドランプ用として使用する場合には、アルミ
ナ焼結体中に含有する不純物量が重要であることを見出
し、その含有量を200ppm以下、好ましくは100
ppm以下としたものである。
【0017】即ち、本発明の透光管は助剤成分を一切添
加していないアルミナ焼結体で形成したことを特徴とす
るものであるが、不純物はアルミナ原料中に含まれてい
たり、製造工程中に混入する恐れがある。そして、アル
ミナ以外の不純物、特にMg、Caなどの周期律表2a
族元素およびその酸化物は、メタルハライドランプの発
光材料として使用されているDyI3 、LiI、ScI
3 等の金属ハロゲン化物と反応し易いことからアルミナ
焼結体中に200ppmより多く含まれていると、発光
材料である金属ハロゲン化物との反応により透光管が大
きく浸食を受けて短期間のうちに寿命となってしまうか
らである。
【0018】次に、本発明に係る放電灯用発光管を構成
する透光管の製造方法について説明する。
【0019】まず、出発原料として純度99.99%以
上のアルミナ原料を用意する。この時、使用するアルミ
ナ原料の平均粒子径は0.5μm以下でかつBET比表
面積が10m2 /g以上のものが良い。これはアルミナ
原料の平均粒子径が0.5μmより大きかったりあるい
はBET比表面積が10m2 /g未満であると、アルミ
ナ同士の活性度を高めることができず、また、粒成長を
充分に抑制することができなくなるからである。
【0020】次に、上記アルミナ原料の泥漿を製作し、
該泥漿を樹脂または金属からなる型内に充填して圧力を
加えることにより所定の形状に成形する。この時、成形
体の生密度は、焼成時における粒成長および気孔率を小
さくするために2.6g/cm3 以上とすることが望ま
しい。また、型材に樹脂または金属を使用するのは不純
物の混入を抑えるためである。即ち、型材に鋳込成形等
で使用される石膏を用いると、不純物の混入が多くなる
ためにアルミナ焼結体のアルミナ純度が低下してしまう
からである。
【0021】そして、得られた成形体を大気雰囲気中に
て1200〜1300℃程度の温度で仮焼して相対密度
が99.0%以上に緻密化させ、さらに1500〜18
00℃の水素雰囲気下または真空雰囲気下、あるいは還
元雰囲気下で本焼成したあと、内外の表面を鏡面加工す
ることにより本発明の透光管を得ることができる。
【0022】このように高純度のアルミナ原料を使用
し、成形のための型を樹脂製または金属製とするととも
に、焼成を2回に分けて行うことにより、助剤成分を添
加せずに高純度の多結晶アルミナ焼結体を製造すること
ができる。特に、本発明のアルミナ焼結体を製造するに
は仮焼および本焼成の温度も重要である。即ち、仮焼温
度が1200℃あるいは本焼成温度が1500℃より低
いと、充分に緻密化することが難しく、アルミナ焼結体
の相対密度を99.8%以上とすることができないから
であり、また、仮焼温度が1300℃あるいは本焼成温
度が1800℃より高くなると、結晶が異常粒成長して
シンターオーバーとなるというように、いずれにおいて
も光(可視光線)の直線透過率および機械的強度を高め
ることができないからである。
【0023】このように本発明に係る放電灯用発光管
は、助剤成分を含まない高純度のアルミナ焼結体で透光
管を形成してあることから、光の直線透過率を大幅に向
上させることができ、肉厚0.5mm当たりの光(可視
光線:600nm)の直線透過率を30%以上とするこ
とができる。
【0024】また、アルミナ焼結体中に混入する不純
物、特にMg、Caなどの周期律表2a族元素およびそ
の酸化物の合計含有量が200ppm以下であることか
ら、メタルハライドランプに使用したとしても、透光管
の内部に封入する金属ハロゲン化物との反応が少なく、
3000時間の使用においても直線透過率の低下が殆ど
ない透光管とすることができるため、この透光管を用い
て形成した本発明の放電灯用発光管は高い発光効率を有
し、特性劣化の少ない信頼性の高い発光管とすることが
できる。
【0025】その上、多結晶アルミナ焼結体は一般のセ
ラミック成形方法により形成することができるため、メ
タルハライドランプのように複雑な形状を有する透光管
でも容易に形成することができる。
【0026】
【実施例】以下、本発明実施例の一例としてメタルハラ
イドランプを構成する放電灯用発光管について説明す
る。
【0027】図1は本発明に係る放電灯用発光管1を示
す縦断面図であり、透光管2は中央に曲面状の突出部2
aを有する略円筒状をしたもので、アルミナ含有量が9
9.99重量%、相対密度99.9%の多結晶アルミナ
焼結体により形成してある。
【0028】この透光管2の内部には、発光材料として
ScI3 −NaIと希ガスを封入してあり、上記透光管
2の両端部をAl2 3 −Mo系サーメット材からなる
閉塞体3でもって封止してある。閉塞体3の固定方法と
しては、下方端部の閉塞体3は透光管2と一体焼結によ
り固定してあり、上方端部の閉塞体3はガラス4付けに
より固定してある。
【0029】また、各閉塞体3の一方端には電極心棒5
を埋設し、他方端には上記電極心棒5と内部で接触しな
いようにリード棒6が埋設してあり、該リード棒6に電
圧を印加して電極心棒5間で放電を発生させることよ
り、発光管2の内部に封入したScI3 −NaIをガス
化して発光させるようになっている。
【0030】次に、図1に示す放電灯用発光管1の製造
方法について説明する。
【0031】まず、透光管2を製作するために、ポット
ミルにイオン交換水と分散剤を投入し、これらに高純度
アルミナボールを加えて分散剤を均一に分散させたあ
と、平均粒子径0.2μm、BET比表面積15m2
gの純度99.99%を有するアルミナ原料を投入して
さらに5時間程度混合粉砕する。その後、高純度アルミ
ナボールを取り除いた泥漿を多孔質の樹脂型に充填して
圧力を加えたあと、型を取り外すことにより中央に曲面
状の突出部2aを有する円筒体2を成形した。この時、
成形体の生密度は2.61g/m3 であった。そして、
この成形体を80℃の温度で乾燥させたあと、1250
℃の温度で2時間程仮焼して密度が99.2%程度の仮
焼体を形成した。
【0032】次に、上記仮焼体の一方の端部に電極心棒
5とリード棒6をそれぞれ埋設したAl2 3 −Mo系
サーメット材からなる閉塞体3を挿入したあと、上記仮
焼体を真空炉に入れ、焼成温度1650℃、真空度1×
10-5 torrの雰囲気下で6時間程度本焼成するこ
とにより、一方端部に閉塞体3を一体焼結した透光管2
を形成した。
【0033】次に、透光管2の内外を研摩加工により鏡
面とし、透光管2の内部に発光材料のScI3 −NaI
と希ガスを封入したあと、透光管2の他方端部に電極心
棒5とリード棒6をそれぞれ埋設したAl2 3 −Mo
系サーメット材からなる閉塞体3をガラスを介して封止
することにより、図1に示す放電等用発光管1を得た。
【0034】また、透光管2を構成するアルミナ焼結体
の特性について分析したところ、不純物としてSi
2 、MgO、CaO、Na2 O、K2 O、Fe2 3
が合計で100ppm含まれていたが、このうち周期律
表2a族元素からなる酸化物の含有量は19ppm程度
であった。また、アルミナ焼結体の相対密度は99.9
%、抗折強度は36kg/mm2 、平均結晶粒子径は1
4μmであり、肉厚0.5mmにおける可視光線(60
0nm)の直線透過率は36%であった。
【0035】(実験例1)ここで、上記実施例の放電灯
用発光管1と従来の放電灯用発光管1を用意して、発光
管1の発光特性について測定を行った。
【0036】なお、従来の放電灯用発光管1を構成する
透光管2には、MgOを400ppm含有するアルミナ
含有量が99.95重量%のアルミナ焼結体を使用し
た。
【0037】そして、各発光管1の初期の発光効率(演
色性)を100%とした時の点灯時間における維持率を
測定し、3000時間の点灯においても発光効率が初期
の70%以上を有していたものを良好であるとした。
【0038】それぞれの結果は図3に示す通りである。
【0039】この結果、従来の放電灯用発光管1は、透
光管2を構成するアルミナ焼結体中に400ppmのM
gOが含まれていることから、1000時間程度の点灯
で維持率が70%未満となった。
【0040】そこで、透光管2の内面を観察したところ
発光材料の化合物であるAlScO3 がアルミナ結晶の
粒界に沿って析出しており、この化合物(AlSc
3 )の析出により光の散乱が発生して発光効率が低下
したことが判った。
【0041】これに対し、実施例の放電灯用発光管1
は、透光管2を構成するアルミナ焼結体中には不純物が
100ppm程度しか含まれておらず、特に発光材料と
反応し易いMgOおよびCaOが19ppm程度である
ため、3000時間の点灯においても高い維持率を有
し、4000時間の点灯においても70%以上の維持率
を有していた。
【0042】このように、実施例の放電灯用発光管1
は、長期間にわたって高い発光効率が得られることが判
る。
【0043】(実験例2)次に、本発明の透光管2を構
成するアルミナ焼結体と従来の透光管2に使用されてい
たアルミナ焼結体とを試作し、光の直線透過率および抗
折強度について測定を行った。
【0044】なお、直線透過率の測定においては、各ア
ルミナ焼結体を直径20mm、厚み0.5mmの板状体
とし、この板状体に600nmの波長光を照射した時の
直線透過率を測定した。
【0045】それぞれの結果は表1に示す通りである。
【0046】
【表1】
【0047】この結果、試料No.12、13、15で
は、アルミナ含有量が99.98重量%未満であるため
に、光の直線透過率が最も高いものでも19%しか得ら
れなかった。特に、試料No.15は相対密度が99.
4%と小さ過ぎることから、透光管2を構成するのに要
求されている抗折強度35kg/mm2 以上を満足する
ことができなかった。
【0048】また、試料No.11、14はアルミナ含
有量が99.98%重量以上を有するものの、相対密度
が99.8%未満であるために、光の直線透過率が12
〜15%程度と低いものであった。
【0049】これに対し、本発明に係る試料No.1〜
10は、アルミナ含有量が99.98重量%以上でかつ
相対密度が99.8%以上を有しているため、直線透過
率30%以上を満足することができた。また、透光管2
に要求されている強度(抗折強度:35kg/mm2
上)も充分満足し、最も高いものでは90kg/mm2
の強度が得られた。
【0050】なお、本発明実施例ではメタルハライドラ
ンプ用の放電灯用発光管1について説明したが、これ以
外のナトリウムランプ、水銀ランプ、キセノンランプ、
ハロゲンランプとしても好適に使用できることは言うま
でもない。
【0051】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、放電灯
用発光管を構成する透光管を、アルミナ含有量が99.
98重量%以上でかつ相対密度が99.8%以上を有す
るとともに、厚み0.5mm当たりの可視光線の直線透
過率が30%以上の透光性を有する多結晶アルミナ焼結
体で形成したことにより、光(可視光線)の直線透過率
を30%以上にまで高めることができるとともに、透光
管の内部に封入する発光材料との反応が少ないことか
ら、優れた演色性を有する長寿命の放電灯用発光管とす
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る放電灯用発光管を示す縦断面図で
ある。
【図2】一般的な放電灯を示す概略図である。
【図3】本発明および従来の放電灯用発光管の発光特性
を示すグラフである。
【符号の説明】
1 放電灯用発光管 2 透光管 3 閉塞体 4 ガラス 5 電極心棒 6 リード棒

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透光管の内部に発光材料を封入してなる放
    電灯用発光管において、上記透光管がアルミナ含有量9
    9.98重量%以上でかつ相対密度99.8%以上の多
    結晶アルミナ焼結体からなり、厚み0.5mm当たりの
    可視光線の直線透過率が30%以上の透光性を有してな
    る放電灯用発光管。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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