JPH0932152A - 耐火断熱方法、耐火断熱被覆材、耐火断熱被覆構造及びその形成方法 - Google Patents

耐火断熱方法、耐火断熱被覆材、耐火断熱被覆構造及びその形成方法

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JPH0932152A
JPH0932152A JP20910995A JP20910995A JPH0932152A JP H0932152 A JPH0932152 A JP H0932152A JP 20910995 A JP20910995 A JP 20910995A JP 20910995 A JP20910995 A JP 20910995A JP H0932152 A JPH0932152 A JP H0932152A
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JP
Japan
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fire
insulating coating
bonding agent
coating material
resistant heat
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JP20910995A
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English (en)
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Masaharu Shinoda
正治 篠田
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EREGANTO KK
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EREGANTO KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 火炎によって耐火断熱被覆材の構造を変化さ
せることにより、断熱性および耐火性を向上させる耐火
断熱方法およびこの方法を達成するための耐火断熱被覆
材を提供する。 【構成】 耐火性を有する骨材を相互に接合する接合剤
が、火炎によって耐火断熱被覆層表面からしだいに変質
させられて、上記骨材間に空隙が形成され、耐火断熱被
覆材がその表面側から多孔質状に変化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、鉄骨構造物、一
般建築物の外壁等に適用できる耐火断熱方法、これに用
いられる耐火断熱被覆材、これを用いた耐火断熱被覆構
造及びその形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】建築物の構造部材として用いられる材料
は、鋼材、コンクリート、木材などがあるが、これらの
材料は火炎による加熱を受けて温度が上昇すると、力学
的性能が変化する。このため、通常時には、荷重を支障
なく支持している種々の構造部材が、荷重を支えられな
くなり破壊する恐れがある。
【0003】たとえば、鉄骨構造物においては、ロック
ウール等の耐火断熱被覆材をセメント等の接合剤ととも
に構造物表面に塗着し、或いは、耐火性板材を被覆対象
物表面に釘、リベット等により貼着して、耐火断熱層を
形成することが多い。
【0004】上記耐火断熱層を形成する耐火断熱被覆材
は、不燃性で断熱性能が高く、火災時に、被覆対象物の
温度上昇を防止して、機械的強度等の低下を有効に防止
できる。耐火断熱被覆材に対する不燃性の認定規格とし
て、たとえば、JISA1321−1975に、建築物
の内装材料及び工法の難燃性試験方法が規定されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の耐火
断熱被覆材及びこれを用いて形成される耐火断熱被覆構
造には、以下に述べる問題があった。
【0006】従来の耐火断熱被覆材は、ロックウール等
の断熱性が高く、難燃性の材料を用いて、耐火断熱被覆
層自体が変化することなく、被覆対象物表面への熱の伝
達を防止することに主眼が置かれている。一方、十分な
耐火性、断熱性を確保するには、数センチメートルの厚
さの耐火断熱被覆層を形成する必要がある。
【0007】特に、耐火断熱性を高めるには、耐火断熱
被覆層内に気泡や中空部を設けることが有効であり、こ
れを達成するためには、耐火断熱被覆層の厚さをさらに
増加させなければならない。
【0008】ところが、耐火断熱被覆層内に気泡等を形
成すると、耐火断熱層自体の強度が大きく低下すばかり
でなく、被覆対象物表面等に対する接着力が低下して、
適用も困難になる。
【0009】耐火断熱被覆材を被覆対象物表面に塗着す
ることにより、耐火断熱被覆層を形成するものにおいて
は、たとえば、ロックウール等の耐火材をセメント等の
耐熱性の高い接合剤を用いて被覆対象物表面に塗着する
ことが多い。上記ロックウール等の塗着にはエアーガン
等が用いられ、耐火断熱被覆層内に多数の空隙が形成さ
れて高い断熱性を発揮させることができる。
【0010】ところが、上記ロックウール等を塗着して
形成される耐火断熱被覆構造は、被覆対象物表面が綿を
敷きつめたような状態になり、耐火断熱被覆層自体の強
度が通常の塗膜等に比べて非常に低い。したがって、人
体、物品等が接触すると耐火断熱被覆材が容易に剥離す
るといった問題がある。
【0011】しかも、上記セメント等の接合剤と被覆対
象物表面との接着強度が低く、耐火断熱被覆層が被覆対
象物の表面から剥離して落下するといった問題も生じや
すい。
【0012】特に、鉄骨構造物においては、鉄骨と耐火
断熱被覆材とでは、熱膨張率等の物性の相違が大きく、
火災の際あるいは年月を経ることにより接着強度が低下
して、耐火断熱被覆材が大きな塊となって落下すること
も多い。このため、鉄塔、或いはビルの屋上に設置され
る広告塔のような建造物の耐火断熱被覆構造において
は、落下防止の観点からの安全管理を厳重に行う必要が
ある。
【0013】一方、多孔質材料等によってあらかじめ成
形された耐火断熱パネル等を被覆対象物表面に取付ける
ことによって形成される耐火断熱被覆構造においては、
耐火断熱パネル製造過程においてパネル内に補強材等を
設けることができるため、パネル自体の強度上の問題は
生じない。また、パネルがボルト、リベット等により被
覆対象物表面に固定されるため、耐火断熱被覆材が剥離
して落下する危険性は少ない。
【0014】ところが、耐火断熱パネルを設置する工事
が大掛かりなものとなり、工事のためのコストが極めて
高くつく。また、高所に耐火パネルを取付ける場合に
は、工事中の危険が大きくなるといった問題もある。さ
らに、鉄塔等の軽量構造物においては、耐火断熱パネル
で耐火構造を形成するのは困難な場合も多い。
【0015】上記問題を解決するため、近年では、火災
によって温度が上昇すると、数十倍に発泡、膨張し、断
熱性の優れた多孔質層を形成する耐火断熱被覆材が開発
されている。上記発泡タイプの耐火断熱被覆構造は、通
常は薄い被覆層を形成する一方、火災に際して耐火断熱
被覆層自体が膨張変化して耐火断熱性能を高める点で画
期的といえる。
【0016】しかしながら、上記発泡機構は複雑であ
り、発泡機構及び発泡後の耐火断熱被覆層の性能を精度
高く管理するのは非常に困難である。このため、施工に
手間がかかり、作業能率が悪くなるといった問題もあ
る。
【0017】また、上記発泡性の耐火断熱被覆構造にお
いては、被覆層の大部分が発泡膨張するため、発泡膨張
後の耐火断熱被覆層と被覆対象物表面との接着強度を火
災中一定に保持することは困難である。このため、耐火
断熱被覆層が被覆対象物から剥離するといった問題も生
じやすい。
【0018】本願発明は、上述の事情のもとで考え出さ
れたものであって、上記従来の問題を解決し、火炎によ
って耐火断熱被覆層の構造を変化させることにより、断
熱性及び耐火性を向上させる耐火断熱方法を提供すると
ともに、通常は、耐火断熱被覆層の強度が高く、被覆対
象物の保護被覆材としても使用できる、耐火断熱被覆
材、これを用いた耐火断熱被覆構造及びその形成方法を
提供することをその課題とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本願発明では次の技術的手段を講じている。
【0020】すなわち、本願の請求項1に記載した発明
は、耐火性を有する骨材とこの骨材を相互に接合する接
合剤とを配合した耐火断熱被覆材を用いた耐火断熱方法
であって、上記接合剤が火炎によって表面からしだいに
変質させられて骨材間に空隙が形成され、耐火断熱被覆
材がその表面側から多孔質状に変化することを特徴とす
るものである。
【0021】本願の請求項2に記載した発明は、上記方
法における接合剤が、気体を発生させながら変質して断
熱効果を高めるものである。
【0022】本願の請求項3に記載した発明は、請求項
1に記載した耐火断熱方法を達成するためのものであ
り、耐火性を有する骨材とこの骨材を相互に接合する接
合剤とを含む耐火断熱被覆材であって、上記接合剤に
は、火炎で加熱されることにより変質して骨材間に空隙
が生じる成分が配合されていることを特徴としている。
【0023】本願の請求項4に記載した発明は、接合剤
が、変質にともなって気体を発生させるものであること
を特徴とする。
【0024】本願の請求項5に記載した発明は、接合剤
が無機質接合剤及び/又は有機質接合剤を含んで構成さ
れるものである。
【0025】本願の請求項6に記載した発明は、変質
が、接合剤あるいはその配合成分の炭化、酸化、昇華、
収縮、結合水の放出又はこれらが複合したものによって
生じるように構成したものである。
【0026】本願の請求項7に記載した発明は、無機質
接合剤として、石灰ケイ酸質接合剤を必須成分とするも
のを採用したものである。
【0027】本願の請求項8に記載した発明は、石灰ケ
イ酸質接合剤として、普通ポルトランドセメント又は白
色ポルトランドセメントを採用したものである。
【0028】本願の請求項9に記載した発明は、有機質
接合剤として、樹脂及び/又はゴムの水性高分子物質を
必須成分とするものを採用したものである。
【0029】本願の請求項10に記載した発明は、樹脂
及び/又はゴムの水性高分子物質として、アクリル酸ア
ルキルエステル−アクリロニトリル−メタクリル酸共重
合体、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体、ブタジ
エン−メタクリル酸共重合体、イソプレン−アクリル酸
共重合体、アクリル酸ブチル−アクリル酸共重合体或い
はアクリル酸2−エチルヘキシル−メタクリル酸共重合
体などのアクリル酸エ1テル−アクリル酸共重合体、ア
クリル酸ブチル−メタクリル酸共重合体或いはアクリル
酸2−エチルヘキシル−メタクリル酸共重合体などのア
クリル酸エステル−メタクリル酸共重合体、カルボキシ
ルポリイソブチレン、エチレン−アクリル酸共重合体、
エチレン−メタクリル酸共重合体、ブタジエン−スチレ
ンカルボキシルエラストマー、ブタジエンアクリロニト
リルカルボキシルエラストマー、ブタジエン−メタクリ
ロニトリルカルボキシルエラストマー、ブタジエン−塩
化ビニリデンカルボキシルエラストマー、ポリクロロプ
レンカルボキシルエラストマー、ポリエチレンカルボキ
シルエラストマー或いはポリイソブチレンカルボキシル
エラストマーなどのエマルジョン、水溶液又はディスパ
ージョンを採用したものである。
【0030】本願の請求項11に記載した発明は、接合
剤が、白色ポルトランドセメント及び水性高分子物質を
必須成分としており、水性高分子物質の固形分配合割合
を、耐火断熱被覆材に対して1.5〜5重量%に設定し
たことを特徴とするものである。
【0031】本願の請求項12に記載した発明は、骨材
として、二酸化ケイ素を主成分とするケイ砂、炭酸カル
シウムを主成分とする石粉、鉱滓、軽量骨材から選ばれ
た少なくとも1種を配合したものである。
【0032】本願の請求項13に記載した発明は、請求
項3ないし請求項12のいずれかに記載した耐火断熱被
覆材を被復対象物表面に塗着することにより形成された
耐火断熱被覆層に係るものである。
【0033】本願の請求項14に記載した発明は、請求
項3ないし請求項12のいずれかに記載した耐火断熱被
覆材を用いて、被覆対象物の表面形状に対応した形状の
板状成形体を形成し、上記板状成形体を被覆対象物の表
面に取り付けたことを特徴とするものである。
【0034】本願の請求項15に記載した発明は、被覆
対象物表面に複数の耐火断熱被覆層を塗着形成してなる
耐火断熱被覆構造であって、被覆対象物表面に、耐火性
を有する骨材と被覆対象物表面に対する接着性の高い接
合剤成分とを配合した耐火接合層を塗着形成する一方、
耐火断熱被覆層最外側に請求項3ないし請求項12のい
ずれかに記載した耐火断熱被覆材を塗着した耐火断熱層
を形成したことを特徴とするものである。
【0035】本願の請求項16に記載した発明は、上記
耐火接合層が、接合剤としてセメントと樹脂及び/又は
ゴムの水性高分子物質とを含み、この樹脂及び/又はゴ
ムの高分子物質の配合割合を5重量%〜10重量%に設
定する一方、耐火断熱層における、樹脂及び/又はゴム
の高分子物質の配合割合を1.5重量%〜5重量%に設
定したものである。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、本願発明に係る実施の形態
について詳細に説明する。
【0037】本願発明は、火炎によって耐火断熱被覆材
が変質して、その耐火断熱性を高めることに特徴がある
耐火断熱方法であり、この方法は、耐火性を有する骨材
とこの骨材を相互に接合する接合剤とを配合した耐火断
熱被覆材を用いることにより達成される。
【0038】本願発明に係る方法の最も特徴的なこと
は、火炎によって骨材を相互に接合する接合剤が変質
し、耐火断熱被覆材が多孔質状に変化することにより、
耐火断熱効果を増加させる点にあり、この点において従
来にない全く新しい耐火断熱方法を提供するものであ
る。
【0039】すなわち、本願発明に係る耐火断熱被覆材
においては、接合剤が火炎によって表面からしだいに変
質させられて骨材間に空隙が形成され、耐火断熱被覆材
がその表面側から多孔質状に変化する。
【0040】一般に、耐火断熱被覆材の内部に、気泡や
中空部がある場合には、空気の優れた断熱性能によっ
て、熱の被覆対象物への伝導が抑えられ、被覆対象物の
温度上昇が遅れる。
【0041】したがって、耐火性を有する骨材間に無数
の空隙が存在する多孔質構造は、耐火断熱被覆材として
最も適したものであるといえる。
【0042】しかも、本願発明においては、通常は、骨
材間の空隙部に接合剤が充填されて、骨材が互いに接合
された緻密な構造を形成している。このため、通常時に
おける被覆層の機械的強度、耐候性が高く、防水、防錆
被覆等として被覆対象物を保護するための保護被覆とし
て機能する。
【0043】本願発明に係る耐火断熱方法においては、
まず、骨材を相互に接合する接合剤が火炎によって表面
からしだいに変質させられて骨材間に空隙が形成され
る。通常、火炎の温度は、800℃〜1200℃であ
り、火炎がこの温度で耐火断熱被覆層表面に直接的に作
用すると、表面側から次第に温度が上昇する。この時、
骨材は耐火性を有し、火炎の温度よりさらに高い溶融温
度までは変質等の変化がない一方、骨材を相互に接合す
る接合剤が変質して、骨材間に空隙が生じる。この変質
は、耐火断熱被覆層の表面から生じ、時間の経過ととも
に内部に進行する。
【0044】ところが、多孔質状に変化した層が厚くな
ればなるほど断熱効率が高まり、熱の伝達率が低くなっ
ていく。このため、被覆対象物表面に伝達される熱量を
低く抑えることが可能となる。
【0045】従来の発泡性の耐火断熱被覆においては、
被覆層自体が数十倍に膨張することにより、耐火断熱層
が形成される。ところが、被覆層自体が大きく変形する
ため、被覆対象物の表面形状に対する追従性、被覆対象
物表面に対する接着性等に問題があった。
【0046】一方、本願発明に係る耐火断熱方法におい
ては、耐火断熱被覆層の厚さがほとんど変化することな
く、接合剤が変質して多孔質状態に移行するのである。
【0047】すなわち、骨材間の空隙を埋めるようにし
て存在する接合剤が、骨材の移動をほとんど伴うことな
く変質して、骨材間に空隙を形成するのである。このた
め、耐火断熱被覆層自体が大きく変形することがない。
したがって、被覆対象物と耐火断熱被覆層の間に大きな
力が作用して、これらの界面における接着力が火災に際
して大きく低下するといったことはない。
【0048】一方、本願方法に用いる耐火断熱被覆材
は、通常状態では多孔質ではない。したがって、通常の
塗料と同様に、塗装等によって耐火断熱被覆層を容易に
形成することができる。また、耐火断熱被覆層の厚さに
多少のばらつきがっあても、発泡性の耐火断熱被覆材の
ように、耐火断熱性能に大きなばらつきが生じるといっ
たこともない。
【0049】本願の請求項2に記載した発明は、接合剤
が変質する際に、接合剤から気体を発生させることによ
り、さらに断熱性を高めたものである。
【0050】すなわち、上述したように、火炎によって
接合剤が変質して、耐火断熱被覆材表面から次第に多孔
質化させられるが、接合剤が気体を発生しながら変質し
てゆくのである。
【0051】変質が耐火断熱被覆層の表面層近傍である
ときには、接合剤から発生する気体は表面から直接大気
に放出される。一方、接合剤の変質が耐火断熱被覆層の
内側へ進行していくに従い、気体は骨材の間に形成され
た空隙を縫うようにして表面に達する。
【0052】すなわち、接合剤から発生した気体が、熱
の伝導方向と逆方向に向かって流動するのである。接合
剤に変質が生じて気体が発生する温度は、採用する接合
剤によって異なるが、被覆対象物の危険温度以下に設定
されるのが望ましい。
【0053】上記方法によって、気体の流れが熱の内部
への進行を妨げ、断熱効率を格段に向上させる。
【0054】特に、接合剤としてセメントを配合したよ
うな場合には、セメント水和物内に蓄積される結合水が
遊離蒸発する際の蒸発潜熱を奪いながら気化するため、
断熱効率がさらに高められる。
【0055】上記耐火断熱方法を達成する耐火断熱被覆
材として、耐火性を有する骨材とこの骨材を相互に接合
する接合剤とを含む耐火断熱被覆材であって、上記接合
剤に、火炎で加熱されることにより変質して骨材間に空
隙が生じる成分を配合したものであれば、種々の態様の
ものを採用することができる。
【0056】たとえば、接合剤に樹脂及び/又はゴム等
の高分子物質を含ませると、上記高分子物質が温度上昇
によって溶融し、昇華し、炭化し、或いは酸化して体積
が減少し、骨材間に空隙を生じさせることができる。
【0057】一般に、高分子成分は可燃性であり、その
配合割合が大きいとそれ自体が燃焼して所要の耐火性能
を発揮させることができない。しかし、高分子成分の配
合割合を低く抑えることにより、十分な性能を備える耐
火断熱被覆材を構成することができる。さらに、セメン
ト等の耐火性無機質接合剤を合わせて配合することによ
り、高温下でも十分な耐火断熱性能を発揮させることが
できるのである。
【0058】上記高分子物質が、骨材の間の微小な膜状
空間で高い温度に晒された場合に生じる変質現象の実体
は解明されていないが、一般に、150℃から200℃
に達すると、高分子物質の耐熱限度を超え、熱分解を始
める。熱分解の過程において、セルロースのように炭素
残渣を残して直接気体になるものや、プラスチックのよ
うに、一度溶解してから分解するものもある。さらに、
分解発生ガスにも、水素、一酸化炭素、炭化水素などの
可燃性のものもあれば、水蒸気や二酸化炭素のように不
燃性のものもある。
【0059】通常、高分子物質から可燃性の気体が発生
した場合には、この気体が空気と混合して始めて燃焼す
る。
【0060】ところが、本願発明に係る耐火断熱被覆材
においては、高分子物質が骨材の接合剤として配合され
るためその配合割合が低い。このため、自己燃焼するこ
とができず、火炎のあるところまで達して始めて燃焼で
きる。したがって、可燃性の気体を発生させる成分を配
合した接合剤であっても高い耐火性を発揮させることが
できる。
【0061】また、セメント等の無機質接合剤を、樹脂
等の高分子物質とともに配合することにより、セメント
が変質することによって結合水を放出させて、不燃性の
水蒸気を発生させるため、耐火断熱性がさらに高まる。
【0062】しかも、耐火断熱被覆層表面は火炎に晒さ
れて非常に高温になっているものと考えられるため、高
分子物質等から有毒な気体が発生した場合にも、耐火断
熱被覆層表面で火炎によって完全に酸化燃焼させられ、
無毒な気体に変化させられると考えられる。
【0063】本願発明に採用できる接合剤として、無機
質接合剤と有機質接合剤とが考えられる。これら二種類
の接合剤を混合して用いることが、耐火断熱性能を高め
る上で好ましい。
【0064】無機質接合剤及び有機質接合剤を含む接合
剤が変質する過程は、詳細には解明されていないが、上
述した高分子物質の変質に加えて、その配合成分の炭
化、酸化、昇華、収縮、結合水の放出又はこれらが複合
したものと考えられる。なお、接合剤の変質は上記のも
のに限定されることはなく、骨材間に空隙が生じるもの
であればよい。
【0065】無機質接合剤としては、セメント等の、石
灰ケイ酸質接合剤を必須成分とする無機質接合剤が考え
られる。
【0066】上記石灰ケイ酸質接合剤として、普通ポル
トランドセメント又は白色ポルトランドセメント挙げら
れる。
【0067】白色ポルトランドセンメントは、その成分
中に鉄分やマンガン分が極めて少なく、被覆工事等の際
に、被覆剤材に頻繁に水や溶剤などの粘度調整剤を加え
る必要がなく、しかも白色であるので種々の色や模様を
作り易いだけでなく、その変更も容易であり、したがっ
て、美麗な外観仕上げを行うことも可能である。
【0068】以上の観点より、本願発明においては、特
に白色ポルトランドセメントを用いるのが望ましい。
【0069】上記有機質接合剤としては、樹脂及び/又
はゴムの水性高分子物質を必須成分とするものが挙げら
れる。
【0070】これら、樹脂及び/又はゴムの水性高分子
物質として、アクリル酸アルキルエステル−アクリロニ
トリル−メタクリル酸共重合体、イソブチレン−無水マ
レイン酸共重合体、ブタジエン−メタクリル酸共重合
体、イソプレン−アクリル酸共重合体、アクリル酸ブチ
ル−アクリル酸共重合体或いはアクリル酸2−エチルヘ
キシル−メタクリル酸共重合体などのアクリル酸エステ
ル−アクリル酸共重合体、アクリル酸ブチル−メタクリ
ル酸共重合体或いはアクリル酸2−エチルヘキシル−メ
タクリル酸共重合体などのアクリル酸エステル−メタク
リル酸共重合体、カルボキシルポリイソブチレン、エチ
レン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共
重合体、ブタジエン−スチレンカルボキシルエラストマ
ー、ブタジエンアクリロニトリルカルボキシルエラスト
マー、ブタジエン−メタクリロニトリルカルボキシルエ
ラストマー、ブタジエン−塩化ビニリデンカルボキシル
エラストマー、ポリクロロプレンカルボキシルエラスト
マー、ポリエチレンカルボキシルエラストマー或いはポ
リイソブチレンカルボキシルエラストマーなどのエマル
ジョン、水溶液又はディスパージョンが挙げられる。
【0071】また、樹脂又は/ゴムの水性高分子物質と
して、当初から液体状のものを採用できるのみならず、
たとえば、パウダー状の高分子物質を採用することがで
きる。
【0072】たとえば、水を加えることによって、容易
にエマルジョン化する酢酸ビニル・ベオバ共重合樹脂等
を採用することによって、作業性のよい耐火断熱被覆材
を得ることができる。
【0073】また、本願発明においては、樹脂及び/又
はゴムの水性高分子物質に官能基を含有させることがで
きる。
【0074】本願発明における官能基としては、石灰ケ
イ酸質接合剤やその水硬反応によって生成した陽イオン
や陰イオンとイオン結合したり、配位結合し易い基、更
に水素結合を生じたり、水酸基のように酸素の不対電子
に起因して陽イオンを引き付けて結合するような基が考
えられる。
【0075】たとえば、カルボキシル基、水酸基、メチ
ロール基、酸アミド基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキ
シプロキル基又はエポキシ基から選ばれた少なくとも1
種を採用することができる。
【0076】具体的には、例えば官能基がカルボキシル
基(−COOH)である場合、この(−COOH)は水
中で電離しており、2つの(−COOH)から発生した
2つの水素イオンが1個のカルシウムイオンと置換して
化学的に架橋するので、耐熱性や水密性が格段に向上す
るのである。
【0077】樹脂及び/又はゴムの水性高分子物質に官
能基を含有させることにより、石灰ケイ酸質接合剤中の
金属イオンや石灰ケイ酸質接合剤が水と反応して生成し
たカルシウムシリケート水和物に起因するカルシウムイ
オン更に水酸化カルシウムからのカルシウムイオンと架
橋反応を起こすことによって、水性高分子物質と石灰ケ
イ酸質接合剤とが互いに結合する。この結果、この架橋
物が骨材間の緩和剤としての機能を発揮し、従来のもの
に比較して、耐火断熱被覆層のひび割れを防止し、耐熱
性のみならず水密性等の被覆剤としての性能を格段に向
上させるのである。
【0078】また、セメントの硬化に際しては、水和反
応及び水の蒸発が原因で体積収縮が起こる。この体積収
縮は約8%程度と言われているが、官能基を含有する樹
脂及び/又はゴムが、石灰ケイ酸質接合剤中の金属イオ
ンや石灰ケイ酸質接合剤が水と硬化反応して生成したカ
ルシウムシリケート水和物に起因するカルシウムイオン
更に水酸化カルシウムからのカルシウムイオンと架橋反
応を起こすことによって硬化物に弾力性が生じる。ま
た、骨材を覆うようにして、高分子物質の膜が形成され
る。この結果、水硬反応に起因する収縮の応力を緩和
し、塗装の際、あるいは温度が上昇した際のひび割れの
発生が防止される。
【0079】この結果、火炎に直接晒される過酷な条件
においても、耐火断熱被覆に亀裂やひび割れが生じるこ
となく、多孔質状に変化することができるのである。
【0080】たとえば、石灰ケイ酸質接合剤を必須成分
とする無機質接合剤(A)と、樹脂及び/又はゴムの水
性高分子物質等の有機質接合剤(B)とを必須成分とす
る接合剤を採用する場合においては、耐火断熱被覆材の
重量に対して、接合材(A+B)の配合割合を20〜4
0重量%、好ましくは、25〜35重量%とするのが望
ましい。接合材成分が20重量%未満であると、耐火断
熱被覆層の強度が低下するとともに、防水性等が低下す
る。一方、40重量%を超えると、施工時にひび割れ等
が生じる恐れがある。
【0081】この場合は、樹脂及び/又はゴムの水性高
分子物質等の有機質接合材(B)の配合割合は、樹脂及
び/又はゴムの水性高分子物質の種類によっても異なる
が、耐火断熱被覆材の全体重量に対して、1.5〜5重
量%とするのが好ましい。
【0082】(B)が1.5重量%未満では骨材間に十
分な空隙を形成することができない。また、骨材間の接
合強度、被覆対象物に対する接着強度、及び被覆層自体
の強度を確保することができない。
【0083】一方、(B)が、5重量%を越えると耐熱
性が損なわれ、また、多孔質状に変質する際に被覆材の
収縮が大きくなり、火災の際に耐火断熱被覆層の強度を
維持することができない。
【0084】本願発明に係る骨材としては、耐火性があ
れば種々のものを採用することができる。たとえば、二
酸化ケイ素を主成分とするケイ砂、炭酸カルシウムを主
成分とする石粉、鉱滓、軽量骨材から選ばれた少なくと
も1種を配合してなるものが好ましい。
【0085】この場合、上記骨材から選ばれた少なくと
も1種(C)の配合割合は、耐火断熱被覆材の全体重量
に対して、45〜70重量%、好ましくは、50〜65
重量%が望ましい。(C)が45重量%未満では、火炎
による温度上昇にともなって被覆層が大きく収縮する恐
れがある。一方、(C)が70重量%を超えると、結合
剤が変質した際の空隙が小さくなり、所望の耐火断熱性
能を得られない場合があるので望ましくない。
【0086】このように、骨材としてケイ砂や石粉を加
えると、石灰ケイ酸質接合剤の水硬反応によって生成し
たカルシウムイオンが、シリカに吸着されて、カルシウ
ムジシリケートが生成し、このカルシウムジシリケート
層と樹脂及び/又はゴムの水性高分子物質が、ケイ砂、
石粉、鉱滓或いはセメントゲルから選ばれた少なくとも
1種と、強固に接合するとともに、緻密で、しかも体積
収縮が少なくなって、被覆工事の際のひび割れ等も少な
くなる。
【0087】本願発明で用いられるケイ砂としては、天
然ケイ砂、蛙目ケイ砂、人造ケイ砂などが挙げられる
が、二酸化ケイ素の純度が高く、しかも粒度のバラツキ
が少ない人造ケイ砂が望ましい。
【0088】上記天然ケイ砂は、粒度が数十〜100メ
ッシュ程度の石英砂であり、少量の長石、チャート砂、
更にカオリンなどを混ぜても良いのである。
【0089】上記蛙目ケイ砂は粒度が数十メッシュ以下
の石英粒、長石、カオリン鉱物を主成分とし、雲母、微
量の重鉱物を伴っている。
【0090】又、上記人造ケイ砂は白珪石又は珪化岩を
粉砕分級して製造したケイ砂であり、粒径が0.01m
m以下の石英の微粒を主成分とし、微量のミョウバン
岩、カオリン、ルチルなどを伴っている。
【0091】本願発明においては、用いられるケイ砂の
最大粒径としては立設した建設基材にエアーガンなどで
吹き付け塗装した際、跳ね返らない程度の大きさに設定
するのが好ましく、塗膜の厚さ、及び他の成分との関係
から、数mm程度のものまで混ぜることができる。
【0092】ケイ砂の市販品の例としては、中日プロゼ
ェクト社製の粉状ケイ砂(♯100、♯200、♯25
0、♯300)や粒状ケイ砂(5号〜8号)等が挙げら
れる。
【0093】本願発明において、骨材として用いられる
鉱滓(スラグ)は、鉱物質原料の溶融によって生じる非
金属物質をいい、非鉄精錬により生じるものと、鉄精錬
により生じるものとが含まれるのであり、ケイ酸性スラ
グと非ケイ酸性スラグが挙げられる。これらの中ではケ
イ砂との混合に適している高炉スラグを用いることが好
ましい。
【0094】又、最近では、人造の鉱滓(スラグ)が製
造、販売されているが、これらのものは成分や粒度が調
整され、高強度で、しかも流動性に優れるので分散性が
良好である。このため、水密性及び耐久性が向上し、品
質が安定する。本願発明では、市販されている鉱滓であ
れば、いずれのメーカーのものも使用できる。なお、骨
材として使用される粒度は上記ケイ砂と同様である。
【0095】さらに、耐火断熱被覆層の機械的強度を一
層高めるための骨材として、炭酸カルシウムを主成分と
する骨材を必須成分とすることができる。この骨材とし
ては種々のものが販売されているが、本願発明において
は、市販されている骨材であればいずれのメーカーのも
のも使用できる。
【0096】ここにおいて、炭酸カルシウムを主成分と
する骨材とは、炭酸カルシウムが50重量%以上含む骨
材のことであり、炭酸カルシウムのみからなる場合のほ
か、一般にセメントに配合される他の骨材を50重量%
未満含んでもよい趣旨である。
【0097】この炭酸カルシウムの市販品としては、中
日プロゼェクト社が取り扱っている石粉(LW300
0)、粒状寒水石、粉状寒水石等が挙げられる。
【0098】このように骨材として、炭酸カルシウムを
用いると好ましい結果が得られる理由は明確ではない
が、炭酸カルシウムはその粒子表面に2価のカルシウム
イオン(陽イオン)と2価の炭酸イオン(陰イオン)が
吸着されており、この2価の陽イオンと陰イオンとが石
灰ケイ酸質接合剤の水硬反応によって生成したカルシウ
ムジシリケートや官能基を含有する樹脂及び/又はゴム
とイオン結合を行う結果、炭酸カルシウムが核となっ
て、無機質接合剤と一層強固に接合するものと解され
る。
【0099】さらに、本願発明では、石灰ケイ酸質接合
剤の混和材として、石膏、マグネシアセメント、アルミ
ナセメント、微粉末鉱滓、フライアッシュ、シリカフュ
ーム、ポゾラン、又はゼオライトから選ばれた少なくと
も1種を含有させることができる。
【0100】これら混和材を添加することによって、接
合剤の性質を調節することができる。
【0101】石膏は、ポルトランドセメントの凝縮遅緩
剤として機能するとともに、硬化後に膨張して充填剤と
しても機能する。
【0102】マグネシアセメント及びアルミアセメント
は、組成物の反応性、硬化性を調整するために、PH調
整剤として添加することができる。この場合、水密性、
耐久性、ひび割れ防止及び耐熱性等に配慮して配合量が
決定される。
【0103】微粉末鉱滓、フライアッシュ、シリカフュ
ーム、ポゾラン、又はゼオライトは、それ自体では、水
と反応して硬化することはないが、セメントの水和反応
で生じた物質等と化合して、水に溶けにくい物質を生成
し、骨材の隙間を充填して、塗膜の強度、耐久性、耐熱
性、水密性を向上させる。
【0104】微粉末鉱滓は、溶鉱炉からででくる溶融ス
ラグを急冷粉砕したもので、周囲がアルカリ性であると
その刺激によって固まる性質を有し、強度を向上させ、
セメントが効果する際の水和熱を低下させ、耐薬品性を
向上させ、アルカリ骨材反応を抑制する効果を期待でき
る。特に、上記効果を発揮させるために、平均粒度が
0.5〜10μm程度のものを採用するのが好ましい。
【0105】この微粉末鉱滓の市販品の例としては、新
日鉄化学社製のエスメントやエスメントスーパー60等
が挙げられる。
【0106】フライアッシュは、火力発電所等で微粉炭
を燃焼させたときに生じる灰の微粒子であり、表面が滑
らかなガラス質の球状をしている。フライアッシュは、
セメントの水和反応によって生成した物質と化合して、
水に溶けにくい物質を作る。また、長期強度、水密性、
化学的抵抗性の改善に寄与する。
【0107】シリカフュームは、シリコンを製造する際
に生成される超微粒子であり、フライアッシュと同様に
セメントの水和反応によって生じた物質と化合して、水
に溶けにくい物質を生成する。粒子が非常に細かいた
め、緻密な構造を得ることが可能となり、強度、耐久性
の改善に寄与する。
【0108】ポゾラン及びゼオライト粉末も、水和熱を
減少させ、強度の向上等に寄与する。
【0109】特に、上記の微粒子状の混和剤を配合する
ことによって、耐火断熱被覆材の被覆対象物に対する接
着強度を格段に向上させることができる。
【0110】この理由は明らかではないが、無機質接合
剤及び/又は水性高分子物質の平均自由半径とオーダー
的に近似した大きさの微粒子が存在することにより、無
機質接合剤及び/又は水性高分子物質の主鎖の一部の自
由度が拘束される結果、主鎖全体の運動が抑制され、隣
接分子との間の作用力が低分子間の作用と同様の関係に
なり、上述した分子間結合をさらに促進させるためと考
えることができる。特に、粒径1μm以下のものを含有
する微粉末混和剤を添加することにより、接着強度を格
段に高めることができる。なお、粒径1μm以下の微粉
末添加材を耐火断熱被覆材の全体重量に対して、5〜1
0重量%添加することにより、被覆対象物に対する接着
性、多孔質状に変質する際の耐収縮性、及び耐ひび割れ
性等が大幅に改善される。
【0111】しかも、上記微粒子状の混和剤を配合する
ことによって、上述したように、被覆層自体の組織が緻
密となるばかりでなく、これら微粉末自体が保持する結
合水の量も多くなり、火炎によって変質する際に生じる
水蒸気の量を増大させて、耐火断熱性をさらに向上させ
る。
【0112】さらに、本願発明においては、粒度の異な
る2種以上の骨材を配合することによって、塗膜自体の
強度、耐ひび割れ性を向上させることができるばかりで
なく、耐火断熱性を大幅に向上させることができる。
【0113】粒度の異なる2種以上の骨材を配合するこ
とによって、上記効果が得られるのは、骨材の充填密度
が高くなり、骨材間に形成される隙間が小さくなって、
接合剤の骨材間における膜の厚さが薄くなる結果、塗膜
全体としての強度が大きくなるためであると考えられ
る。また、上記高分子物質の膜が隣接する骨材間に介在
することによって、適度のクッション効果が与えられ、
塗膜に弾力性を付与するものと考えられる。
【0114】しかも、骨材の密度が高まることにより、
上記水性高分子物質の配合割合が全体として低下して、
耐火性が向上させられる。また、骨材の充填密度を大幅
に高めることができるため、接合剤が変質して収縮等し
た際に、骨材の移動を最小限に抑えることができる。す
なわち、変質層の収縮、ひび割れ等を防止して、耐火断
熱被覆層が剥落等するのを防止できるのである。
【0115】さらに、骨材の充填密度が高められるた
め、変質層最深部から被覆層表面に到る複雑で微細な連
続空隙が形成され、高い断熱性能を発揮できる。また、
接合剤が変質して発生する気体の被覆層内部から表面に
到る通路が微細になり、断熱効果が高めるものと考えら
れる。
【0116】さらに、塗膜が形成される被覆対象物との
界面においても、接合剤の膜厚さが薄くなり、硬化する
際の収縮量が小さくなる結果、被覆対象物との接着強度
が増加するものと考えられる。もちろん、この接着力の
増加には、上述した微粒子状の混和剤も大きく関与する
ものと考えられる。
【0117】粒度の異なる骨材としては、たとえば、粒
度の異なるケイ砂と炭酸カルシウムのように、粒度の異
なる異種の骨材を採用することもできるし、同種の骨材
で粒度のみ異なるものを採用することもできる。
【0118】特に、骨材間の充填密度を考慮すると、平
均粒度の比が8〜12である2種の骨材を配合するのが
好ましい。平均粒度の比が5以下であると、オーダの近
接した粒子が増加して、骨材の充填密度が低下する。こ
のため、被覆対象物に対する接着強度等の増加を期待す
ることができないばかりでなく、多孔質に変質する際の
収縮が大きくなって、ひび割れ等が生じる恐れもある。
【0119】骨材の粒度は形成しようとする塗膜の厚
さ、表面性状、基材の種類等によって決定されるが、最
大粒度が500μm以下のものを採用することによっ
て、滑らかな表面を備える薄い塗膜を形成することが可
能となる。特に、好ましくは、最大粒度を300μm以
下に設定するのが好ましい。
【0120】本願発明に係る耐火断熱被覆材は、エアガ
ン等を用いて被復対象物表面に容易に塗着することがで
き、耐火断熱被覆層を容易に形成することができる。
【0121】また、本願発明に係る耐火断熱被覆材を用
いて、被覆対象物の表面形状に対応した形状の板状成形
体を形成し、上記板状成形体を被覆対象物の表面に取り
付けることもできる。
【0122】具体的には、他の材料を用いて所望の形状
の板状構造物を形成し、本願発明に係る耐火断熱被覆材
をその表面に塗着することが考えられる。また、本願発
明に係る耐火断熱被覆材自体で、板状構造物を形成する
こともできる。この場合、内部に機械的強度を高めるた
めの補強材を設けるのが好ましい。
【0123】被覆対象物の表面との接着性を向上させる
ために、接合剤の成分を変えた複数層からなる耐火断熱
被覆を構成することができる。
【0124】たとえば、被覆対象物表面に、耐火性を有
する骨材と、被覆対象物表面に対する接着性の高い接合
剤成分を配合した耐火接合層を塗着形成する一方、耐火
断熱被覆層最外側に上述した耐火断熱被覆材を塗着して
耐火断熱層を形成することにより、被覆対象物に対して
の接着強度の高い耐火断熱被覆構造を提供することがで
きる。
【0125】上記耐火接合層は、接合剤としてセメント
と樹脂及び/又はゴムの水性高分子物質とを含み、この
樹脂及び/又はゴムの高分子物質の配合割合を5重量%
〜10重量%に設定することにより、鉄骨等の表面に対
するより高い接着強度を確保することができる。
【0126】一方、上記耐火接合層と耐火断熱層とは、
高分子物質の配合割合のみ異なるため、これらの層の間
の親和性が極めて高い。このため、耐火断熱被覆層全体
としての、被覆対象物に対する接着性が向上する。
【0127】もらろん、本願発明に係る層の数は限定さ
れることはなく、要求される耐火性能等に応じて、上記
耐火接合層と耐火断熱層との間に、さらに配合成分を変
えた層を設けることもできる。
【0128】また、本願発明に係る耐火断熱被覆材は、
エアガン等を用いて容易に塗着させることができるた
め、配合成分を連続的に変化させて、所望の特性を備え
る耐火断熱被覆層を構成することができる。
【0129】たとえば、表面層に本願発明に係る耐火断
熱被覆材を用いた層を形成し、中間層に防水性能、耐候
性の高い層を形成し、被覆対象物表面に接着性の高い層
を形成するとともに、これらの配合成分を連続的に変化
させることにより、耐火断熱被覆層のみならず、防水、
耐候性、耐薬品性等を兼ね備える保護皮膜を形成するこ
とができる。
【0130】なお、本願発明に係る耐火断熱被覆材を用
いた耐火断熱被覆層は、必ずしも、最外側に形成する必
要はなく、必要に応じて中間層に設けることもできる。
【0131】
【作用】以下、本願発明に係る耐火断熱方法の作用を図
1及び図2に基づいて具体的に説明する。
【0132】図1及び図2は、本願発明に係る耐火断熱
被覆材の構造及び作用を模式的に示したものであり、図
2は、図1の要部の拡大図である。
【0133】図1に示すように、本願発明に係る耐火断
熱被覆材1によって、被覆対象物2の表面に耐火断熱被
覆層3が塗着形成される。
【0134】上記耐火断熱被覆層3の表面が火炎4に晒
されると、図に示すように、耐熱性の高い骨材5の隙間
に介在し、これら骨材5を相互に接合する接合剤6(斜
線で示した部分)が表面部分から変質を始める。
【0135】このとき、図2に示すように、接合剤6
が、収縮、昇華等の変質変化をすることにより、骨材5
間に微細な空隙7が多数形成される。そして、これら骨
材5は、上記接合剤の残滓8等によって接合された状態
となり、多孔質状を呈する。
【0136】また、図2では、粒度の異なる骨材を採用
していることがわかる。この図では、作用を分かりやす
く説明するために、大きな粒度の骨材5と、この骨材5
の約5分の1の粒径の骨材5aを配合したものを示して
ある。
【0137】記号Aで示す部分が多孔質状変質領域であ
り、記号Bで示す部分が非変質領域である。
【0138】火炎4に晒される時間が増加すると、上記
多孔質状変質領域Aが耐火断熱被覆層3の内部へと次第
に進行して厚さがその分増加するが、断熱性もそれだけ
増加することになる。このため、多孔質変質領域Aの進
行速度が次第に低下する。したがって、耐火断熱被覆層
3が直接火炎4に晒された場合であっても、高い耐火
性、断熱性を発揮することができる。
【0139】さらに、上記接合剤6が変質する際に気体
が発生する場合を考えると、多孔質状変質領域Aの最深
部、すなわち、非変質領域との境界部で発生した気体
は、上記多孔質状変質領域Aの空隙部7をぬうようにし
て耐火断熱被覆層表面に到る。この気体の流動は、火炎
4による熱の進行と反対方向となり、熱の内部への伝達
を遅らせる。したがって、さらに高い耐火断熱性を発揮
することができる。
【0140】特に、接合剤として、水と反応して水和物
を形成するセメントを必須成分とするものを配合する
と、上記水和物が変質して分解する際に放出される結合
水が上蒸気となるための蒸発潜熱を奪い、また、多量の
水蒸気が表面に向かって流動するため、さらに断熱性が
高まるものと考えられる。
【0141】上記接合剤の変質過程は解明されていない
が、上記セメント等の結合水の放出の他、樹脂成分等の
炭化、酸化、昇華、収縮あるいはこれらが複合したもの
と考えることができる。
【0142】
【実施例】以下、本願発明に係る実施例を具体的に説明
する。
【0143】なお、以下の実施例において採用した本願
発明に係る耐火断熱被覆材の配合成分は、表1のとおり
である。
【0144】
【表1】
【0145】実施例1
【0146】本実施例においては、まず、本願発明に係
る耐火断熱被覆材の基本的性能を示すため、防火性能試
験を行った。防火性能試験として、表1に示す配合成分
からなる耐火断熱被覆材1を、図3に示すように石綿ス
レート材10に厚さ3mmで塗着し、JISA1321
6−1975に基づく表面難燃性能試験を行った。
【0147】なお、表1において、骨材として用いた炭
酸カルシウムは、平均粒度約300μmのものと30μ
mの石粉を同量づつ混合したものを使用した。また、二
酸化ケイ素として、ケイ砂を使用し、その平均粒度は約
8μmであった。
【0148】添加剤として、微粉末鉱滓を使用した。こ
の微粉末鉱滓の比表面積は約6000平方cm/gであ
る。なお、この微粉末鉱滓には、粒度1μm以下の粒子
が約6%含まれている。
【0149】本実施例に係る難燃性能試験は、基材に塗
着した本願発明に係る耐火断熱被覆材1の表面に約40
0℃の温度負荷を加え、発煙、残炎、有毒ガスの発生及
び被覆材の融解亀裂等について評価し、耐燃性を評価す
るものである。
【0150】試験結果
【0151】JISA13216−1975の判定項目
について、発煙はほとんどなく(発煙係数1.5CA
下) 、残炎時間は0、防火上有害な変形はなく、全厚に
わたる溶融はなく、亀裂は発生しなかった。
【0152】上記試験結果から、JISA13216−
1975に基づく表面難燃性能試験において、難燃1
級、すなわち不燃材料として認められる性能を備えるこ
とがわかった。
【0153】実施例2
【0154】次に、表1に示す配合成分からなる耐火断
熱被覆材の保護皮膜としての基本的性能を評価するため
の防水性能試験を行った。
【0155】表1に示す成分を配合した耐火断熱被覆材
を段ボール箱(縦250mm、横250mm、高さ35
0mm)の内面に約5mmの厚さで塗着し、1時間経過
後に、深さ30cmまで水を注入した。屋外に約5ケ月
放置後に観察した結果、漏水は見られなかった。
【0156】試験結果
【0157】上記試験結果から、非常に高い防水性能を
有し、鉄骨等の被覆対象物の防錆塗装としても十分な性
能を備えることがわかる。
【0158】実施例3
【0159】実施例3は、耐火断熱被覆材1の被覆層表
面が、高温の炎に直接晒されるものと想定して実用試験
を行った。すなわち、実際の火災においては、耐火断熱
被覆材の表面温度が1000℃以上になることも考えら
れる。本実施例は、このような場合においても、耐火断
熱被覆材として十分に機能することを証明するのを目的
としている。
【0160】本実施例においては、表1に示す配合成分
からなる耐火断熱被覆材を、図1に示すように、厚さ2
mmの鉄板2に厚さ10mmで塗着し、その表面をガス
バーナーの炎4に直接晒した。
【0161】上記ガスバーナーの炎4は、約800℃〜
1200℃以上にに達すると考えられ、実際の火災以上
の過酷な耐火断熱性能試験である。
【0162】約5分間、上記炎に晒した後、耐火断熱被
覆層3の状態を観察した。
【0163】試験結果
【0164】表面が灰黒色に変化するとともに、表面が
ざらついた状態となったが、耐火断熱被覆層3の溶融、
亀裂、残炎、発煙は無かった。鉄板の温度は約100℃
まで上昇した。
【0165】冷却後、ステンレス性スプーンで変質した
表面を引っかくことにより、骨材5の粒子を被覆層から
剥離することができた。このことから、表面変質層が多
孔質状に変質していることがわかる。この変質層、すな
わち剥離可能な深さは、表面から約2mmであった。
【0166】本実施例から明らかなように、本願発明に
係る耐火断熱被覆材は、高温にさらされた場合にも、耐
火断熱性能を十分に発揮することができることが証明さ
れた。特に、炎に晒された部分は変質するが、変質層が
耐火断熱被覆層から自然剥落するのではなく、多孔質状
に変化することに特色がある。しかも、変質層の収縮量
はごく僅か(厚さ方向に0.5mm)であり、亀裂等が
全く発生することなく表面がほぼ球面状に凹んでだ。し
かも、上記以外の被覆層には全く変化が見られない。
【0167】上記試験結果から、本願発明に係る耐火断
熱被覆材は、全く新しい機構によって耐火断熱性能を発
揮することがわかる。
【0168】実施例4
【0169】本実施例は、図4に示すように、被覆対象
物2の表面に接着力の強い耐火接合層15を塗着形成す
るとともに、この上に重ねて、高い耐火性、断熱性を備
える耐火断熱層3を塗着形成したものである。なお、実
施例においては、耐火接合層の厚さ3mm、耐火断熱層
厚さ7mmに設定するとともに、被覆対象物2として、
厚さ5mmの鉄板を採用した。
【0170】上記耐火接合層15は、耐火性のある骨材
と、この骨材を相互に接合する接合剤とから形成されて
いる。上記骨材は、上述した実施例と同様のものを採用
する一方、接合剤として、樹脂成分の多いものを採用し
ている。
【0171】実施例においては、耐火接合層15におけ
る樹脂成分の配合割合を、10%まで高めることによ
り、被覆対象物(鉄板)の表面に対する接着力を増加さ
せている。
【0172】一方、上記耐火断熱層3は、上記実施例1
及び実施例2に記載した耐火断熱被覆材を採用してい
る。本実施例における2層構造においては、耐火接合層
15が、少なくとも上述したJISA1321−197
5における難燃2級程度の耐火断熱性を備えている。。
【0173】図3に示すように、火炎によって耐火断熱
層が加熱され、変質が耐火接合層15にいたる内部に及
んでも、耐火断熱層における断熱性能が高いため、上記
耐火接合層15の鉄板2に対する接着力が保持される。
このため、耐火断熱被覆層全体が剥落するのを長時間に
わたって防止できる。
【0174】しかも、耐火断熱層3が耐火接合層15を
介して被覆対象物2に塗着されているため、耐火断熱被
覆全体としての接着強度が高い。このため、経年変化に
よって耐火断熱被覆が剥落するといったこともない。さ
らに、耐火断熱層15の接着強度が高いことは、防水性
能等の他の被覆層としての機能が高いことを意味してお
り、防水被覆層、耐候性被覆層としても十分に機能す
る。
【0175】
【効果】上述した実施例から明らかなように、本願発明
に係る耐火断熱被覆材は1000℃を超える高温の火炎
に直接晒された場合であっても、耐火断熱被覆材自体が
表面から多孔質状に変化することにより、被覆対象物に
対する接着力を保持したままで耐火断熱効果を発揮す
る。
【0176】すなわち、従来の耐火断熱被覆材の大きな
問題であった、火災中に被覆材が剥落するといった問題
を十分解決するばかりでなく、従来にない耐火断熱方法
及び耐火断熱被覆材を提供するものである。
【0177】しかも、厚付け塗装を行っても被覆層自体
の強度が高く、また被覆対象物自体に対する接着強度が
高いため、従来の塗料と同様に塗着等することによっ
て、被覆対象物表面に性能の高い耐火断熱被覆構造を形
成することができる。
【0178】また、本願発明に係る耐火断熱被覆材を用
いて、耐火パネル等の板状成形品等を形成することもで
きる。特に、パネルの表面に数mmの厚さで耐火断熱被
覆層を形成するだけで、性能の高い耐火断熱パネルを形
成することができ、しかも、表面性状を滑らかにするこ
とができ、色彩等も容易に付加することができるため、
建築構造物の外壁面のみならず、間仕切り、ドア等の建
具にも容易に適用することができる。
【0179】さらに、本願発明に係る耐火断熱被覆材
は、建築構造物の表面被覆材として使用できるのみなら
ず、種々の耐火断熱機能を要求される部位に使用するこ
とができる。
【0180】たとえば、工場等の高温のガスを排気する
排気等の被覆、内燃機関等を収納するケーシング等の保
護被覆等に広く用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係る耐火断熱方法及び耐火断熱被覆
材の概要を示す断面模式図である。
【図2】図1の要部を示す拡大図であり、本願発明に係
る耐火断熱方法及び耐火断熱被覆材の作用を示す断面模
式図である。
【図3】本願発明に係る一の実施例を示す断面図であ
る。
【図4】本願発明に係る一の実施例を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 耐火断熱被覆材 4 火炎 5 骨材 6 接合剤

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 耐火性を有する骨材とこの骨材を相互に
    接合する接合剤とを配合した耐火断熱被覆材を用いた耐
    火断熱方法であって、 上記接合剤が火炎によって表面からしだいに変質させら
    れて骨材間に空隙が形成され、耐火断熱被覆材がその表
    面側から多孔質状に変化する、耐火断熱方法。
  2. 【請求項2】 接合剤が、気体を発生させながら変質す
    る、請求項1に記載の耐火断熱方法。
  3. 【請求項3】 耐火性を有する骨材と、この骨材を相互
    に接合する接合剤を含む耐火断熱被覆材であって、 上記接合剤は、火炎で加熱されることにより変質して骨
    材間に空隙が生じる成分が配合されていることを特徴と
    する、耐火断熱被覆材
  4. 【請求項4】 接合剤は、変質にともなって気体を発生
    させる、請求項3に記載の耐火断熱被覆材。
  5. 【請求項5】 接合剤が無機質接合剤及び/又は有機質
    接合剤を含む、請求項3又は請求項4のいずれかに記載
    の耐火断熱被覆材。
  6. 【請求項6】 変質が、接合剤あるいはその配合成分の
    炭化、酸化、昇華、収縮、結合水の放出又はこれらが複
    合したものである、請求項1ないし請求項5に記載の耐
    火断熱被覆材。
  7. 【請求項7】 無機質接合剤が、石灰ケイ酸質接合剤を
    必須成分とする無機質接合剤である、請求項3ないし請
    求項6に記載の耐火断熱被覆材。
  8. 【請求項8】 石灰ケイ酸質接合剤が、普通ポルトラン
    ドセメント又は白色ポルトランドセメントである請求項
    7に記載の耐火断熱被覆材。
  9. 【請求項9】 有機質接合剤が、樹脂及び/又はゴムの
    水性高分子物質を必須成分とする、請求項3ないし請求
    項8に記載の耐火断熱被覆材。
  10. 【請求項10】 樹脂及び/又はゴムの水性高分子物質
    がアクリル酸アルキルエステル−アクリロニトリル−メ
    タクリル酸共重合体、イソブチレン−無水マレイン酸共
    重合体、ブタジエン−メタクリル酸共重合体、イソプレ
    ン−アクリル酸共重合体、アクリル酸ブチル−アクリル
    酸共重合体或いはアクリル酸2−エチルヘキシル−メタ
    クリル酸共重合体などのアクリル酸エステル−アクリル
    酸共重合体、アクリル酸ブチル−メタクリル酸共重合体
    或いはアクリル酸2−エチルヘキシル−メタクリル酸共
    重合体などのアクリル酸エステル−メタクリル酸共重合
    体、カルボキシルポリイソブチレン、エチレン−アクリ
    ル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、ブタ
    ジエン−スチレンカルボキシルエラストマー、ブタジエ
    ンアクリロニトリルカルボキシルエラストマー、ブタジ
    エン−メタクリロニトリルカルボキシルエラストマー、
    ブタジエン−塩化ビニリデンカルボキシルエラストマ
    ー、ポリクロロプレンカルボキシルエラストマー、ポリ
    エチレンカルボキシルエラストマー或いはポリイソブチ
    レンカルボキシルエラストマーなどのエマルジョン、水
    溶液又はディスパージョンである請求項9に記載の塗装
    材。
  11. 【請求項11】 接合剤が、白色ポルトランドセメント
    及び水性高分子物質を必須成分としており、水性高分子
    物質の固形分配合割合を、耐火断熱被覆材の1.5〜5
    重量%に設定したことを特徴とする、請求項3ないし請
    求項10のいずれかに記載の耐火断熱被覆材。
  12. 【請求項12】 骨材が、二酸化ケイ素を主成分とする
    ケイ砂、炭酸カルシウムを主成分とする石粉、鉱滓、軽
    量骨材から選ばれた少なくとも1種を配合してなる請求
    項3ないし請求項11のいずれかに記載の耐火断熱被覆
    材。
  13. 【請求項13】 請求項3ないし請求項12のいずれか
    に記載した耐火断熱被覆材を被復対象物表面に塗着する
    ことにより、耐火断熱被覆層を形成したことを特徴とす
    る、耐火断熱被覆構造。
  14. 【請求項14】 請求項3ないし請求項12のいずれか
    に記載した耐火断熱被覆材を用いて、被覆対象物の表面
    形状に対応した形状の板状成形体を形成し、この板状成
    形体を被覆対象物の表面に取り付けたことを特徴とす
    る、耐火断熱被覆構造。
  15. 【請求項15】 被覆対象物表面に複数の耐火断熱被覆
    層を塗着形成してなる耐火断熱被覆構造であって、 被覆対象物表面に、耐火性を有する骨材と被覆対象物表
    面に対する接着性の高い接合剤成分とを配合した耐火接
    合層を塗着形成する一方、 耐火断熱被覆層最外側に請求項3ないし請求項12のい
    ずれかに記載した耐火断熱被覆材を塗着した耐火断熱層
    を形成したことを特徴とする、耐火断熱被覆構造。
  16. 【請求項16】 上記耐火接合層は、接合剤としてセメ
    ントと樹脂及び/又はゴムの水性高分子物質とを必須成
    分としており、この樹脂及び/又はゴムの高分子物質の
    配合割合を5重量%〜10重量%に設定する一方、 耐火断熱層における、樹脂及び/又はゴムの高分子物質
    の配合割合を1.5重量%から5重量%に設定した、耐
    火断熱被覆構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102661005A (zh) * 2012-05-17 2012-09-12 上海理想家园工程营造有限公司 一种a级防火保温隔热聚苯泡沫颗粒及其加工方法
US12492147B2 (en) 2024-04-17 2025-12-09 Building Armour Industries LLC Geopolymer formulations for construction materials

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