JPH09322199A - 立体映像ディスプレイ装置 - Google Patents

立体映像ディスプレイ装置

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JPH09322199A
JPH09322199A JP8157577A JP15757796A JPH09322199A JP H09322199 A JPH09322199 A JP H09322199A JP 8157577 A JP8157577 A JP 8157577A JP 15757796 A JP15757796 A JP 15757796A JP H09322199 A JPH09322199 A JP H09322199A
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display
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eye image
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Seiichiro Tabata
端 誠 一 郎 田
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Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】表示面の枠部が立体映像の観察に及ぼす影響を
考慮して臨場感が損なわれることのない立体映像の表示
を行なうことができるようにした立体映像ディスプレイ
装置を提供すること。 【構成】両眼視差が実効的に略々固定となるように左眼
用および右眼用映像の表示を制御する(視差信号に基づ
き映像シフト回路32L,32Rで左右の映像をシフト
する)一方、左眼用映像および右眼用映像の各該当する
表示領域の輪郭部に対し実効的に暈しを施して(左右の
接眼光学系12L,12R)輪郭が目立たないようにす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、両眼視差を有する
左眼用映像および右眼用映像によって、観察者に立体映
像を呈示できる立体映像ディスプレイ装置に関し、特に
立体映像を観察する際の観察者の違和感や疲労を低減す
るようした立体映像ディスプレイ装置の改良に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】視覚表示装置やシステムとして、立体視
できるように映像を表示する立体ディスプレイ装置は、
種々のものが提案されている。図18はこのような立体
映像ディスプレイ装置の一例である頭部装着型表示装置
(HMD:Head Mounted Display)700を示す外観図
である。同図のHMD700は二眼式立体ディスプレイ
の一種であり、観察者の左右眼球の前にそれぞれ左右の
表示素子と左右の拡大光学系701がフレーム部材70
2に支持されて配置されている。左眼用映像は左目に、
右眼用映像は右目に提示することで立体視できる。又、
頭部頂上には支持アーム703を介して頭の動きを検出
するヘッドモーションセンサ704が取り付けられ、頭
部の動きに対応した映像を表示できるように構成されて
いる。情報処理装置720はケーブル722を介して支
持部705に支持された接続部706に接続されてお
り、耳元には音響を出力するためのスピーカ709が設
けられている。情報処理装置720には操作釦720a
が設けられ、使用者が種々の操作を行なうことができ
る。一般に、上記のようなHMDをその一例とする立体
映像ディスプレイ装置では、(0004)項にて後述す
る視距離と輻輳距離とが一致しない為に不自然な見え方
になってしまうという問題がある。
【0003】図19は立体映像ディスプレイ装置におけ
る左眼用映像および右眼用映像による立体映像の見え方
を説明する図である。同図で、左右の眼に呈示する立体
映像の例として、球と三角錐の2つの物体があり、球が
近づいてくる映像を考える。このときの左眼用映像およ
び右眼用映像は図19の(a)から(b)へ遷移し、更
に(c)に示すように遷移する。即ち図示のとおり球は
段々大きくなりながら中央に寄ってくる。つまり、両眼
視差はだんだん大きくなっている。
【0004】図20は図19の映像を両眼で観察した時
の見え方を示す図である。両眼視差が大きくなってくる
ので融像(または「融合」。観察者が複数の映像に基づ
いて一つの映像を知覚する状態に到るかまたはこの状態
に到ろうとすること)するために観察者の眼球は内側に
回転する。この回転を輻輳といい、回転角を図示した定
義で輻輳角と呼ぶ。また、輻輳による眼球光軸の交差点
と眼球までの距離を本明細書では輻輳距離と呼ぶことに
する。ただし、HMDの場合は、この輻輳距離は左右像
の主光線が交わる点と接眼光学系の主平面までの距離に
等しい。このように眼球が輻輳すると、ピント調節作用
も同時に誘発される。輻輳角が大きくなる方向に変化す
ると、ピント調節は近方に変化しようとし、逆に輻輳角
が小さくなる方向に変化すると、ピント調節は遠方に変
化しようとする。しかし、立体映像ディスプレイ装置の
場合は、映像を最もコントラスト良く見ることのできる
面(本明細書では、この面から眼球までの距離を視距離
と呼ぶ)は固定である。HMDの場合は、レンズによる
表示面の虚像面から眼球までの距離が視距離となる。従
って、ここで矛盾が生じることになる。この現象はHM
Dのみならずシャッター切り替え方式やレンチキュラー
方式等の各種立体TVに共通して生じる。これら方式の
立体TVの視距離はCRT等の表示装置の表示面から観
察者の眼球までの距離となる。
【0005】このように立体映像観察時に視距離と輻輳
距離が一致しない状態で輻輳距離の変化が大きな映像を
見ると不自然な見え方になってしまうという問題が起こ
る。この問題を回避するために飛び出し量の変化が小さ
な映像を作る方法があるが、そうすると立体映像として
のインパクトが弱くなってしまう。そこで、特公平6-85
590号公報記載のものでは、この問題を解決するために
HMDでの観察時において接眼レンズを機械的に駆動す
ることで視距離を映像の動き等に合わせて変化させてい
る。また、特開平3-292093号公報には観察者の注視点を
検出して注視点での奥行き情報からレンズを動かして視
度を変える方法が示されている。これらの方法では、視
度と輻輳角を一致させることができる。また、特開平7-
167633号公報には、画像の両眼視差から観察者が最も広
い範囲で被写体の奥行き世界を知覚可能である最適注視
点を計算し、これが立体画像表示部の表面もしくは表面
から指定された距離に再現するように制御する方法が示
されている。具体的な手段としては、左右画像から相関
マッチング法を用いて視差地図を計算し、その後、画像
全体の視差の平均値または画像中央に重みをかけた加重
平均値を算出する。そして、視差制御部により、この視
差の平均値を用いて左右画像の水平読み出しタイミング
を制御し、画像を水平方向に平行移動する。この方法は
機械的駆動系を要しないため大型化を防ぐことができ
る。
【0006】図21は本発明者が既に提案した立体映像
ディスプレイ装置における左眼用および右眼用映像の表
示状態を示す図である(特願平8-28856 号)。図19の
場合と同様に球と三角錐の2つの物体(オブジェクト)
があり、球が近づいてくる映像を想定している。このと
きの左眼用映像および右眼用映像は図21の(a)から
(b)へ遷移し、更に(c)に示すように遷移する。即
ち図示のとおり上記提案に係る装置では、オブジェクト
である球の遠近方向の動きにかかわらず視差がほぼ一定
の左右映像を表示するようにしている。
【0007】図22は図21の映像をHMDで観察した
場合の両眼での見え方を示す図である。図示のとおり、
球が近づいても球の像は大きくなるが、球に対する輻輳
距離Lは変化しない。一方、三角錐は大きさは変化しな
いものの遠距離に動く。つまり、三角錐と球との距離差
は従来と同様に大きくなる。しかし球に対する輻輳距離
Lはほぼ一定である。これは、人間の眼は相対的距離の
変化には敏感であるが絶対的距離の検出にはそれほど敏
感でないことを利用している。発明者が行った実験によ
れば、両眼視差が変化する対象物一つだけの映像(バッ
クは黒)の立体映像を見ても距離が変化しているように
は見えないことがわかった。しかし、異なった動きをす
るものを同時に見せると立体感がでてくる。つまり、あ
る物体とある物体との距離変化は認識するが、単一の物
体の距離変化はわかりにくいということである。上記提
案では、球と三角錐との距離差は従来どおり変化し、か
つ球の大きさが変わり、三角錐は変化しないことによ
り、観察者には、あたかも球が近づき、三角錐は位置を
変えていないように見える。よって、球に対する輻輳距
離をほぼ一定に保ちながら、立体感のある映像を提示す
ることができる。このとき、図22における球の輻輳距
離Lを視距離と一致させるといっそう良い。又、観察者
が球を注視しているのか三角錐を注視しているのかを視
線検出器で判断し、注視している像の輻輳距離をほぼ一
定とすればさらに良い。
【0008】図23は実際に左右の表示面上に表示する
立体画像の融像の状況を説明するための図である。立体
映像観察時の両眼視差と輻輳距離Lとの関係を求める。
図中、融像できたとき、輻輳距離L、水平位置−H上に
球が存在するように見えるときの左表示面上の球の水平
位置X1と右表示面上の球の水平位置X2は、それぞれ
(数1)、(数2)で表される。
【0009】
【数1】
【数2】
【0010】上式で、dは左の右レンズ間の中点から左
右それぞれのレンズまでの距離である(右眼は正、左眼
は負の値となる)。θはレンズの半画角である。ここ
で、水平位置X1と水平位置X2は、次に示すようにし
て規格化したものである。
【0011】図24は図23における水平位置X1と水
平位置X2とを規格化する様子を説明するための図であ
る。図31のように、表示領域の水平中心値を0とし、
表示領域の水平長さを2として規格化している。(数
1)は、図23における点A、点B、点Cによって作ら
れる三角形と左表示面での原点0と点X1と点Cによっ
て作られる三角形とが相似であることから導くことが出
来る。(数2)も同様に、点D、点B、点Eによって作
られる三角形と右表示面での原点0と原点X2と点Eに
よって作られる三角形とが相似であることから導くこと
が出来る。上式(数1)、(数2)は書き換えると次式
(数3)となる。
【0012】
【数3】 (数3)で、左辺の|x1−x2|が視差である。(数
3)は、水平位置Hに依らず、視差が決定すると融像時
の輻輳距離Lも決まることを表している。
【0013】次に、輻輳距離Lの変化量の許容値、すな
わち視差量の変化の許容値を示す。図25は輻輳と調節
(眼の焦点調節の状態如何)との対応関係を示す図であ
る。同図には輻輳−調節と視差量の変化の許容範囲が示
されている(文献名「オープラス イー」( 0 Plus E
)1985年12月 PP.103 生理光学15)。この図の横軸は
輻輳(輻輳角:MW)で縦軸は調節(視度)(D:ディ
オプター)を示す。この図から了解されるように輻輳が
4ディオプター内の変化量であれば短時間提示で輻輳で
きる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ところで、種々の表示
装置において表示面の枠部が観察者の視野内に入ること
は通常起こり得ることである。しかしながら、特開平7-
167633号公報に記載の方式、或いはまた、上述したその
他の各従来技術や本発明者による一部の既提案の装置で
は、表示手段の表示領域の輪郭部、換言すれば、当該表
示手段の表示領域と非表示領域との境界部(表示面の枠
部)が立体映像の観察に際して観察者に及ぼす影響につ
いては別段の配慮がなされていなかった。
【0015】図26は右眼用および左眼用の各映像表示
面を有する表示装置において各表示面の枠部(表示領域
の輪郭部)が立体映像の観察者に及ぼす影響を説明する
ための模式図である。図26において、右眼10Rおよ
び左眼10Lに各対応して右眼用映像表示面11Rd を
有する右眼用LCD11Rおよび左眼用映像表示面11
Ld を有する左眼用LCD11Lが設けられ、これら各
LCD11Rおよび11Lの表示面の映像が右眼用接眼
光学系12Rおよび左眼用接眼光学系12Lによる像と
して右眼10Rおよび左眼10Lを通して観察者に認識
されるようになされている。
【0016】右眼用LCD11Rの右眼用映像表示面1
1Rd にはその右側および左側の各輪郭部(表示領域と
非表示領域との境界部)が右枠部11Rrrおよび左枠部
11Rrlとして形成されている。同様に、左眼用LCD
11Lの左眼用映像表示面11Ld にはその右側および
左側の各輪郭部(表示領域と非表示領域との境界部)が
右枠部11Lrrおよび左枠部11Lrlとして形成されて
いる。
【0017】この図26の装置では、図22について既
述の場合と同様に、球と三角錐の2つの物体(オブジェ
クト)があり、球が近づいてくる映像を想定している。
球が近づく動きに対応して球の像は大きくなるが、球に
対する輻輳距離Lは変化しない。一方、三角錐は大きさ
は変化しないものの遠距離に動く。つまり、三角錐と球
との距離差は大きくなる一方球に対する輻輳距離Lはほ
ぼ一定である。このような状態にあって、右眼用LCD
11Rの上記右枠部11Rrrおよび左枠部11Rrl並び
に左眼用LCD11Lの右枠部11Lrrおよび左枠部1
1Lrlによって形成される両眼視野で融合(融像)され
る右枠像11irおよび右枠像11ilの位置(球の像
と枠の像との距離)は図示の通り固定されたものとな
る。
【0018】図22について既述の通り、この図22従
ってこの図26の立体映像表示方式では人間の眼は相対
的距離の変化には敏感であるが絶対的距離の検出にはそ
れほど敏感でないことを利用して、観察者にはあたかも
球が近づき三角錐は位置を変えていないように見せなが
ら、球に対する輻輳距離Lをほぼ一定に保ちつつ、立体
感のある映像を提示することができるようにしようとす
るものである。ところが現実のこの種の装置では、図2
6について説明したように、球の像と枠の像との距離は
固定的なものとなってしまうため、観察者が自己の視野
内でこの枠の像と球の像との双方を見てしまうと、接近
する方向に動いているはずの球の像と固定的な枠の像と
の相対位置が変化していないといった矛盾が露になって
しまい映像の立体感、即ち臨場感が損なわれてしまうと
いった問題を惹起する。
【0019】図26について説明したような問題を回避
するために両眼視野で融合(融像)される右枠像11i
rおよび右枠像11il の位置(球の像と枠の像との距
離)の固定せずにオブジェクトの動きに伴って動かすこ
とも考えられる。図27は、右眼用LCD11Rの右眼
用映像表示面11Rd の右枠部11Rrrおよび左枠部1
1Rrl、並びに、左眼用LCD11Lの左眼用映像表示
面11Ld の右枠部11Lrrおよび左枠部11Lrlの幅
を変えるようにした状態を示す模式図である。図27の
ように両眼の間の枠部(この例では11Rrlおよび11
Lrr)の幅を大きくすると、右眼用LCD11Rおよび
左眼用LCD11Lに映出された映像によって立体像を
融像しようとしたときに所謂視野闘争を惹起し、通常通
りに融像することが困難となってしまう。
【0020】ところで、立体映像表示を得るこの種の装
置において、左右の映像に係る視差を検出するについて
は、左右夫々の各1画面(全画面)の映像同志の相関を
見て視差を検出するのが一般的であった。しかしなが
ら、相関を求める対象となる映像の如何(細かい映像か
粗い映像か)に因らずに画一的に左右各全画面の映像同
志の比較を行なうのでは必ずしも効率的な情報処理が行
えず、また一方、相関を求める対象となる映像を徒に限
定してしまうと判定を誤ってしまうといった問題が生ず
る虞れがある。
【0021】本発明は、上述したような従来の問題に鑑
み、表示手段の表示領域の輪郭部、換言すれば、当該表
示手段の表示領域と非表示領域との境界部(表示面の枠
部)が立体映像の観察に際して観察者に及ぼす影響を十
分に考慮し、臨場感が損なわれることのない立体映像の
表示を行なうことができるようにしたこの種の立体映像
ディスプレイ装置を提供することを目的とするものであ
る。また、立体映像表示を得るこの種の装置において、
左右の映像に係る視差を検出するについて、左右映像の
相関の検出が適切に行われ得るようにしたこの種の立体
映像ディスプレイ装置を提供することを目的とするもの
である。
【0022】
【課題を解決するための手段および作用】上記課題を解
決するため、一つの本願発明は:両眼視差を有する左眼
用映像および右眼用映像に対し上記両眼視差が実効的に
略々固定となるように上記両映像を変化させる制御動作
を行なう両眼視差制御手段と、上記左眼用映像および右
眼用映像をそれぞれ所定の表示領域に表示することが可
能になされた表示手段と、上記左眼用映像および右眼用
映像の各該当する表示領域の輪郭部に対し実効的に暈し
を施す暈し手段と、を備えてなることを特徴とする立体
映像ディスプレイ装置である。……(1)
【0023】また、他の一つの本願発明は:上記暈し手
段は、上記左眼用映像および右眼用映像の各該当する表
示領域の輪郭部に対し当該表示領域の周辺部に向けて徐
々に輝度が低下するような輝度規制手段を含んで構成さ
れたものであることを特徴とする上記(1)に記載の立
体映像ディスプレイ装置である。……(2)
【0024】また、更に他の一つの本願発明は:上記暈
し手段は、上記左眼用映像および右眼用映像の各該当す
る表示領域の輪郭部に対し当該表示領域の周辺部に向け
て徐々に解像度が粗くなるような解像度規制光学手段含
んで構成されたものであることを特徴とする上記(1)
に記載の立体映像ディスプレイ装置である。……(3)
【0025】また、更に他の一つの本願発明は:両眼視
差を有する左眼用映像および右眼用映像をそれぞれ所定
の表示領域に表示することが可能になされた表示手段
と、上記表示手段の左眼用映像に係る表示領域における
左眼用映像の水平表示位置および右眼用映像に係る表示
領域における右眼用映像の水平表示位置を互いに逆方向
に制御するための水平表示位置制御手段と、上記左眼用
映像および右眼用映像の各該当する表示領域の左右の端
部乃至その近傍領域を所定のモノクローム表示部と化す
表示端部モノクローム化手段と、上記表示端部モノクロ
ーム化手段により上記左眼用映像および右眼用映像の各
該当する表示領域の左右の端部乃至その近傍領域のモノ
クローム表示部と化せられる部分の幅を、当該表示領域
に映出される映像の位置が左方向に移動する場合には表
示部の右端側で増加せしめ且つ左端側で減少せしめ、該
位置が右方向に移動する場合には表示部の左端側で増加
せしめ且つ右端側で減少せしめるように制御するモノク
ローム表示部増減手段と、を備えてなることを特徴とす
る立体映像ディスプレイ装置である。……(4)
【0026】また、更に他の一つの本願発明は:上記表
示端部モノクローム化手段は、左眼用映像に該当する表
示領域の左端部乃至その近傍領域のモノクローム化する
部分の幅が同領域の右端部乃至その近傍領域のモノクロ
ーム化する部分の幅よりも大きくなるように規制し、右
眼用映像に該当する表示領域の右端部乃至その近傍領域
のモノクローム化する部分の幅が同領域の左端部乃至そ
の近傍領域のモノクローム化する部分の幅よりも大きく
なるように規制するように構成されたものであることを
特徴とする上記(4)に記載の立体映像ディスプレイ装
置である。……(5)
【0027】また、更に他の一つの本願発明は:上記表
示端部モノクローム化手段は、モノクローム化として黒
表示化するように構成されたものであることを特徴とす
る上記(4)または(5)に記載の立体映像ディスプレ
イ装置である。……(6)
【0028】また、更に他の一つの本願発明は:両眼視
差を有する左眼用映像および右眼用映像をそれぞれ所定
の表示領域に表示することが可能になされた表示手段
と、上記左眼用映像および/または右眼用映像に係る空
間周波数を検出するための空間周波数検出手段と、上記
空間周波数検出手段により検出された空間周波数に基づ
いて、相関計算を行なう対象とする特定領域の面積を上
記検出された空間周波数が相対的に高いとき当該特定領
域の面積が小さくなるように規定し該空間周波数が相対
的に低いとき当該特定領域の面積が大きくなるように規
定する相関対象面積規定手段と、上記相関対象面積規定
手段により規定された面積の特定領域について上記左眼
用映像および右眼用映像に関する相関計算を行なう相関
計算手段と、上記相関計算手段による相関計算結果に基
づいて上記両眼視差を実効的に変化させるような制御を
行なう両眼視差制御手段と、を備えてなることを特徴と
する立体映像ディスプレイ装置である。……(7)
【0029】また、更に他の一つの本願発明は:上記表
示手段の表示領域における観察者の注視部を検出する注
視点検出手段を更に備え、上記空間周波数検出手段は該
注視点検出手段により検出された注視部乃至その近傍領
域について映像の空間周波数を検出するように構成され
てなることを特徴とする上記(7)に記載の立体映像デ
ィスプレイ装置である。…(8) また、更に他の一つの本願発明は:上記相関対象面積規
定手段は上記空間周波数検出手段により検出された水平
方向の空間周波数が相対的に高いとき当該特定領域の水
平方向の大きさが小さくなるように規定し、同水平方向
の空間周波数が相対的に低いとき当該特定領域の水平方
向の大きさが大きくなるように規定するように構成さ
れ、および/または、上記空間周波数検出手段により検
出された垂直方向の空間周波数が相対的に高いとき当該
特定領域の垂直方向の大きさが小さくなるように規定
し、同垂直方向の空間周波数が相対的に低いとき当該特
定領域の垂直方向の大きさが大きくなるように規定する
ように構成されたものであることを特徴とする上記
(7)に記載の立体映像ディスプレイ装置である。…
(9)
【0030】また、更に他の一つの本願発明は:上記両
眼視差を有する左眼用映像および右眼用映像のいずれか
または双方のエッジ部を抽出するエッジ抽出手段を更に
有し、上記空間周波数検出手段は該エッジ抽出手段によ
り抽出されたエッジ部の脈絡により現出する画像に関す
る空間周波数を検出するように構成されたものであるこ
とを特徴とする上記(7)に記載の立体映像ディスプレ
イ装置である。…(10)
【0031】上記本願発明の各該当するものによれば、
表示手段の表示領域の輪郭部、換言すれば、当該表示手
段の表示領域と非表示領域との境界部(表示面の枠部)
が立体映像の観察に際して観察者に及ぼす影響を十分に
考慮し、臨場感が損なわれることのない立体映像の表示
を行なうことができ、また、左右映像の相関の検出が適
切に行われ得る。
【0032】
【発明の実施の形態】以下に、本発明をその実施の形態
を示す図面に基づいて説明する。図1は本発明(請求項
1等に対応)の実施の形態としての立体映像ディスプレ
イ装置のブロック図である。右眼10Rおよび左眼10
Lに各対応して右眼用映像表示面を有する右眼用LCD
11Rおよび左眼用映像表示面を有する左眼用LCD1
1Lが設けられ、これら各LCD11Rおよび11Lの
表示面の各映像が右眼用接眼光学系12Rおよび左眼用
接眼光学系12Lによる像として右眼10Rおよび左眼
10Lを通して観察者に認識されるようになされてい
る。映像再生装置31は、図19のような立体映像信号
を再生し出力する。右眼用LCD11Rには映像再生装
置31からの右眼用映像信号が映像シフト回路32Rに
よって図21のような立体画像に変換され、そして右眼
用LCDドライバー回路33Rを通して供給されて右眼
用映像が同LCD11Rに映出されるようになされてい
る。同様に、左眼用LCD11Lには上記映像再生装置
31からの左眼用映像信号が映像シフト回路32Lによ
って図21のような立体画像に変換され、そして左眼用
LCDドライバー回路33Lを通して供給されて左眼用
映像が同LCD11Lに映出されるようになされてい
る。
【0033】図1の実施の形態の装置では、右眼10R
および左眼10Lのいずれか(この場合は左眼10L)
に対応して、光源15とこの光源15からの投射光の眼
球表面による反射光をレンズ16を通して受光する光電
変換素子17等を含んでなり当該眼の視線を検出するた
めの視線検出器18が設けられている。
【0034】視線検出器18の出力信号である視線検出
信号(当該画像中で観察者の注視している部分を表わす
情報となる)はライン信号抽出回路45に供給される。
このライン信号抽出回路45には映像再生装置31から
の右眼用映像信号および左眼用映像信号も供給され、こ
れら供給された信号に基づいて左右両画像中で観察者の
注視部を中心とした複数の水平ラインの映像信号が抽出
され、上記供給された視線検出信号と共に相関計算回路
46に供給される。相関計算回路46では、上記複数の
水平ラインの映像信号の相関により右眼用映像信号およ
び左眼用映像信号間の視差値を算出し、この算出視差値
を表わす視差信号を出力する。
【0035】上記視線検出器18,ライン信号抽出回路
45および相関計算回路46は右眼用映像信号および左
眼用映像信号に基づいて当該表示手段に映出される映像
に係る視差を読み取る視差読み取り手段40を構成す
る。
【0036】視差読み取り手段40(相関計算回路4
6)の出力である視差信号はアドレス変換回路47に供
給される。アドレス変換回路47ではかくして供給され
る視差信号の値をこの値に対応したアドレス番号のデー
タに変換し出力する。このアドレス番号のデータによっ
て右眼用映像および左眼用映像に対する各所要の水平シ
フト量のデータを保持した所要シフト量保持手段として
のメモリ48内のテーブルに備えられたデータのうち上
記アドレス番号に対応するものが検索されメモリ48か
ら読み出される。このようにして読み出された所要シフ
ト量を表わすデータ、即ちシフト量信号は映像シフト回
路32Rおよび32Lにそれぞれ供給される。
【0037】映像シフト回路32Rおよび32Lはこの
所要シフト量を表わす各信号に基づいて映像再生装置3
1からの右眼用映像信号および左眼用映像信号に対しこ
れらによる右眼用LCD11Rおよび左眼用LCD11
L上での各映像を上記所要のシフト量だけ水平方向にシ
フトせしめ、右眼用映像および左眼用映像に係る両眼視
差が適切となるような信号処理を実行する。
【0038】尚、映像シフト回路32Rおよび32L,
ライン信号抽出回路45,相関計算回路46,アドレス
変換回路47はディジタル回路として一体のまたは個々
のデータ処理装置乃至回路として構成してもよく、更に
映像再生装置31や右眼用LCDドライバー回路33R
および左眼用LCDドライバー回路33Lの全部または
一部もディジタル回路として上記データ処理装置乃至回
路に含むように構成してもよい。
【0039】また、上述においては、右眼用映像および
左眼用映像の各表示面内で注目映像パターンの水平表示
位置が(背景と共に)シフトするように構成したが、こ
れに替えて、右眼用映像および左眼用映像の各表示面
(表示デバイスである右眼用LCD11Rおよび左眼用
LCD11L)ごとシフトするようにして、結果的にこ
れら表示面により映出さている注目映像パターンの水平
表示位置が(背景と共に)シフトするように構成しても
よい。
【0040】図2は図1の装置における視差読み取り手
段40内でのライン信号の抽出と相関計算について説明
するための概念図である。いま、例えば図2の(a)部
のような、右眼用LCD11Rおよび左眼用LCD11
L上に映出された三角錐と球の右眼用映像50Rおよび
左眼用映像50Lがあり、観察者の左眼は×印で示した
ように球を注視していると仮定する。注視点検出は視線
検出器18によってそれ自体は公知の手法によって行わ
れ、当該注視点位置の座標(x′,y′)が決定され
る。
【0041】次に、右眼用映像信号および左眼用映像信
号の中からラインy′を中心とした複数のライン信号を
それぞれ抽出する(図2(b)部)。ただし、図2で
は、説明を簡便にするため、ラインy’の信号のみを抽
出する例を示した。これにより、上記座標(x′,
y′)における垂直座標y′に相当する水平ラインの映
像信号が左y′ライン映像信号および右y′ライン映像
信号としてそれぞれ抽出される。上述のようにして抽出
された左y′ライン映像信号および右y′ライン映像信
号それぞれについて、上記座標(x′,y′)における
水平座標x′に沿って相関を演算する。例えば、左y′
ライン映像信号のうちのx′を中心とした±Δx区間の
信号と右y′ライン映像信号とについて相関を見る。即
ち、左眼用映像の水平座標x′に存在する信号に対しこ
れと最も相関の高い右眼用映像の該当部の時間差を検出
することにより、この時間差から視差量を判定する。シ
フト量計算回路ではかくして得られる情報に依拠して所
要のシフト量を算出する。
【0042】図1および図2を用いて説明した本発明の
実施の形態としての装置では、結果的に、視差読み取り
手段40(相関計算回路46)、アドレス変換回路4
7、メモリ48、映像シフト回路32Rおよび32L、
並びに、右眼用LCDドライバー回路33Rおよび左眼
用LCDドライバー回路33Lなどにより、右眼用LC
D11Rおよび左眼用LCD11L上での各映像を上記
所要のシフト量だけ水平方向にシフトせしめることによ
り、両眼視差を有する左眼用映像および右眼用映像に対
しこの両眼視差が実効的に略々固定となるように上記両
映像を変化させる制御動作が行われる。
【0043】図3は図1の実施の形態における一つの要
部である表示用の光学系の構成の詳細を示す斜視図であ
る。先ず右眼用の表示用光学系について説明する。右眼
用接眼光学系12Rは自己の底部内面に凹面ミラー12
Rb と内部中央に略々対角線状に設けられたハーフミラ
ー12Rd とを有するプリズムで成る。映像表示素子で
ある右眼用LCD11R上での映像はこれに対向するプ
リズム12Rの上面から入射し、ハーフミラー12Rd
を一旦透過してのプリズム底部内面の凹面ミラー12R
b で反射され、この反射光がハーフミラー12Rd の下
面で反射されて同プリズムの図で見て左方に出射し、右
眼10Rにその瞳10Rp から入射して網膜上に虚像が
結ばれる。左眼用の表示用光学系については上述した右
眼用の表示用光学系と左右対称をなすように構成されて
おり、右眼用の検出系統についての説明で用いた符号中
の「R」をそれぞれ「L」と読み替えて図面を参酌する
ことにより理解される。
【0044】本願の一つの発明は、上述したような両眼
視差を有する左眼用映像および右眼用映像の各該当する
表示領域の輪郭部(表示面の枠部乃至その近傍等)に対
し実効的に暈しを施す暈し手段を有することを一つの特
徴(要素)とするものである。結果として、観察者が提
示される映像は、図8(b)のような表示領域の輪郭部
が不鮮明になる。この構成要素自体については、本出願
人による特開平7−325266号公報(以下、既提案
公報という)所載の種々の要素を適用することができ
る。上記既提案公報所載の要素のうち本願発明に適用す
ることが推奨されるものを次に例示的に列記し、既述の
図3との対応部には同一の符号を付して示し、それぞれ
簡単に説明する。
【0045】図4は図3の表示用光学系を暈し手段とし
て機能させる場合の一つの構成例を示す接眼光学系の光
路図である。これは、既提案公報では図4に基づき実施
例1として説明されるものである。図4において、映像
表示素子である右眼用LCD11R(または左眼用LC
D11L)から発した映像光束を観察者の右眼の瞳10
Rp (または左眼の瞳10Lp )に導くために、ハーフ
ミラー12Rd (12Ld )がLCD11R(11L)
の光軸と観察者の視軸との交点に傾斜配置されたビーム
スプリッタプリズム12Lが設けられ、このビームスプ
リッタプリズム12R(12L)の底部は凹面鏡12R
b (12Lb )となっている。LCD11R(11L)
からの映像光束はビームスプリッタプリズム12R(1
2L)の上面から入射し、ハーフミラー12Rd (12
Ld )を一旦透過してのプリズム底部内面の凹面鏡12
Rb (12Lb )で反射され、この反射光がハーフミラ
ー12Rd (12Ld )の下面で反射されて同プリズム
の図で見て左方に出射し、右眼の瞳10Rp (または左
眼の瞳10Lp )から入射して網膜上に虚像が結ばれ
る。
【0046】この光学系の仕様は、1.3インチLCD
を適用し、 良好結像画角:水平画角35°; 垂直画角26.6° 観察画角 :水平画角58°; 垂直画角44.2° (良好結像画角は観察画角の約60%) である。プリズムの大きさを29┝×24┝×27┝に
すると、映像表示素子である右眼用LCD11R(また
は左眼用LCD11L)の最周辺の光束の主光線は観察
者の眼には投影されなくなり、従って、左眼用映像およ
び右眼用映像の各該当する表示領域の輪郭部(表示面の
枠部乃至その近傍等)に対し実効的に暈しが施されるこ
とになる。
【0047】図5は図3の表示用光学系を暈し手段とし
て機能させる場合の他の構成例を示す接眼光学系の光路
図である。これは、既提案公報では図9に基づき実施例
6として説明されるものである。図5においても図4の
例と同様に、映像表示素子である右眼用LCD11R
(または左眼用LCD11L)から発した映像光束を観
察者の右眼の瞳10Rp (または左眼の瞳10Lp )に
導くために、ハーフミラー12Rd (12Ld )がLC
D11R(11L)の光軸と観察者の視軸との交点に傾
斜配置されたビームスプリッタプリズム12Lが設けら
れ、このビームスプリッタプリズム12R(12L)の
底部は凹面鏡12Rb (12Lb )となっている。LC
D11R(11L)からの映像光束はビームスプリッタ
プリズム12R(12L)の上面から入射し、ハーフミ
ラー12Rd (12Ld )を一旦透過してのプリズム底
部内面の凹面鏡12Rb (12Lb )で反射され、この
反射光がハーフミラー12Rd(12Ld )の下面で反
射されて同プリズムの図で見て左方に出射し、右眼の瞳
10Rp (または左眼の瞳10Lp )から入射して網膜
上に虚像が結ばれる。
【0048】この光学系の仕様は、1.3インチLCD
を適用し、 良好結像画角:水平画角30°; 垂直画角23° 観察画角 :水平画角60°; 垂直画角47° (良好結像画角は観察画角の約50%) である。この図5の例では特に、プリズム12R(12
L)の、映像表示素子である右眼用LCD11R(また
は左眼用LCD11L)側端面(上面)を光軸から離れ
るに従って凹パワーを強め、或る位置からは外に向かう
につれて凸パワーに変化するような非球面としている。
【0049】上記のような非球面とすることによって次
のような効果を得ている: (1)良好画角内では、凹面鏡12Rb (12Lb )で
発生するマイナスのディストーションをマイナス5%以
下に補正し、良好画角外では、大きなマイナスのディス
トーションを発生させ、広画角の確保を容易にしている
(逆追跡においては、マイナスのディストーションが発
生しているが、順追跡では、プラスのディストーショ
ン)。
【0050】(2)映像表示素子である右眼用LCD1
1R(または左眼用LCD11L)の周辺の主光線が映
像表示素子となす角を大きくし、映像表示素子周辺の像
を暗くしている(接眼光学系の主光線傾角を制御す
る)。LCDの長辺、短辺、対角線端部における主光線
傾角の値は次の通りである。 LCDの長辺における主光線傾角: 14° LCDの短辺における主光線傾角: 7° LCD対角線における主光線傾角: 35°
【0051】(3)非点収差、コマ収差(内コマ)を発
生させ、映像表示部周辺の映像の解像度を劣化させ、映
像表示部と非表示部との境界を不鮮明にする(映像表示
部周辺の接眼光学系の結像性能を劣化させる)。図5の
光学系を適用すれば上述の効果により左右の映像の各該
当する表示領域の輪郭部に対し実効的に暈しが施される
ことになる。
【0052】図6は図3の表示用光学系を暈し手段とし
て機能させる場合の更に他の構成例を示す接眼光学系の
光路図である。これは、既提案公報では図10に基づき
実施例7として説明されるものである。図6においても
図4の例と同様に、映像表示素子である右眼用LCD1
1R(または左眼用LCD11L)から発した映像光束
を観察者の右眼の瞳10Rp (または左眼の瞳10Lp
)に導くために、ハーフミラー12Rd (12Ld )
がLCD11R(11L)の光軸と観察者の視軸との交
点に傾斜配置されたビームスプリッタプリズム12Lが
設けられ、このビームスプリッタプリズム12R(12
L)の底部は凹面鏡12Rb (12Lb )となってい
る。LCD11R(11L)からの映像光束はビームス
プリッタプリズム12R(12L)の上面から入射し、
ハーフミラー12Rd (12Ld )を一旦透過してのプ
リズム底部内面の凹面鏡12Rb (12Lb )で反射さ
れ、この反射光がハーフミラー12Rd(12Ld )の
下面で反射されて同プリズムの図で見て左方に出射し、
右眼の瞳10Rp (または左眼の瞳10Lp )から入射
して網膜上に虚像が結ばれる。
【0053】この光学系の仕様は、1.3インチLCD
を適用し、 良好結像画角:水平画角12°; 垂直画角9° 観察画角 :水平画角38°; 垂直画角29° (良好結像画角は観察画角の約32%) である。この図6の例では、特に、LCD11R(11
L)外周部と相似形状の遮光用枠SFを使用することで
LCD11R(11L)最周辺の光束の主光線が観察者
の眼に達しないようにしている。
【0054】遮光用枠SFをLCD11R(11L)の
位置に置くと、遮光用枠SFは視野絞りとなり、その形
状が眼に投影されるので、遮光用枠SFはLCD11R
(11L)から焦点深度以上離れた位置に配置する必要
がある。遮光用枠SFを焦点深度の20倍以上離れた位
置に配置すると、暈しの効果がより大きくなり一層好ま
しい。また、遮光用枠SFの大きさを更に大きくすれ
ば、LCD11R(11L)の最周辺の光束を完全にカ
ットできる。
【0055】図7は図3の表示用光学系を暈し手段とし
て機能させる場合の更に他の構成例を示す接眼光学系の
光路図である。これは、既提案公報では図14に基づき
実施例11として説明されるものである。図7において
も図4の例と同様に、映像表示素子である右眼用LCD
11R(または左眼用LCD11L)から発した映像光
束を観察者の右眼の瞳10Rp (または左眼の瞳10L
p )に導くために、ハーフミラー12Rd (12Ld )
がLCD11R(11L)の光軸と観察者の視軸との交
点に傾斜配置されたビームスプリッタプリズム12Lが
設けられ、このビームスプリッタプリズム12R(12
L)の底部は凹面鏡12Rb (12Lb )となってい
る。LCD11R(11L)からの映像光束はビームス
プリッタプリズム12R(12L)の上面から入射し、
ハーフミラー12Rd (12Ld )を一旦透過してのプ
リズム底部内面の凹面鏡12Rb (12Lb )で反射さ
れ、この反射光がハーフミラー12Rd(12Ld )の
下面で反射されて同プリズムの図で見て左方に出射し、
右眼の瞳10Rp (または左眼の瞳10Lp )から入射
して網膜上に虚像が結ばれる。
【0056】この図7の例では、特に、ビームスプリッ
タプリズム12R(12L)の底部にコートする凹面鏡
12Rb (12Lb )の部分を底面全域よりも狭く制限
された中心部の領域A部に限定し、その周囲の他部Bを
透過面または光吸収面としている。
【0057】この光学系の仕様は、1.3インチLCD
を適用し、 良好結像画角:水平画角12°; 垂直画角9° 観察画角 :水平画角38°; 垂直画角29° (良好結像画角は観察画角の約32%) である。この図7の例では、凹面鏡12Rb (12Lb
)の最周辺の光束の主光線の位置から外側にはミラー
コートしないことで、最周辺の光束の主光線が観察者の
眼に到達しないようにしている。ミラーコートの範囲を
更に狭くすれば、最周辺の光束を完全にカットすること
ができる。上記作用により、映像表示素子である右眼用
LCD11R(または左眼用LCD11L)の最周辺の
光束の主光線は観察者の眼には投影されなくなり、従っ
て、左眼用映像および右眼用映像の各該当する表示領域
の輪郭部(表示面の枠部乃至その近傍等)に対し実効的
に暈しが施されることになる。
【0058】図8は図3の表示用光学系を暈し手段とし
て機能させる場合の更に他の構成例での光学系の要素を
示す図である。これの図の(A)部に示すものは、既提
案公報では図12に基づき実施例9として説明されるも
のである。図8に示すものは、周辺に向かうに従って透
過率が減少する遮光体である。図示のように図の(A)
部に示すものでは周辺に向かうに従って段階的に透過率
が減少するように構成され、図の(B)部に示すもので
は周辺に向かうに従って連続的に透過率が減少するよう
に構成されている。このような遮光体を図3の表示用光
学系の映像表示素子である右眼用LCD11R(または
左眼用LCD11L)と、それらの背後の図示されない
照明系との間に介挿することにより照明光の強度を制御
して、映像表示部周辺の映像を暗く不鮮明にする。従っ
て、左眼用映像および右眼用映像の各該当する表示領域
の輪郭部(表示面の枠部乃至その近傍等)に対し実効的
に暈しが施されることになる。
【0059】図9は図3の表示用光学系を暈し手段とし
て機能させる場合の更に他の構成例での光学的要素の配
置を示す図である。これは既提案公報では図13に基づ
き実施例10として説明されるものである。映像表示素
子としてLCDを用いる場合、一般には図9の(b)に
示すようにバックライトBKLをLCDに近接させて配
置するが、この例では敢えて図9の(a)に示すように
バックライトBKLをLCDから比較的遠ざけて配置す
る。これにより、LCD11R(11L)に対する照明
ムラを積極的に発生させて映像表示素子としてのLCD
の周辺の映像を相対的に暗くする。従って、左眼用映像
および右眼用映像の各該当する表示領域の輪郭部(表示
面の枠部乃至その近傍等)に対し実効的に暈しが施され
ることになる。
【0060】図10は図3の表示用光学系を暈し手段と
して機能させる場合の更に他の構成例での光学系の要素
を示す図である。これは、既提案公報では図16に基づ
き実施例13として説明されるものである。図10に示
すものは、周辺に向かうに従って拡散効果が増大する拡
散板である。図示のように周辺に向かうに従って段階的
に拡散効果が増大するように構成されている。尚、図8
の(B)部に示す遮光体におけると同様に周辺に向かう
に従って連続的に拡散効果が増大するように構成しても
よい。このような拡散板を図3の表示用光学系の映像表
示素子である右眼用LCD11R(または左眼用LCD
11L)とビームスプリッタプリズム12R(12L)
との間に介挿することにより、映像表示部周辺の映像を
暗く不鮮明にする。従って、左眼用映像および右眼用映
像の各該当する表示領域の輪郭部(表示面の枠部乃至そ
の近傍等)に対し実効的に暈しが施されることになる。
尚、上記の拡散板をビームスプリッタプリズム12R
(12L)内の光路中の適所に介挿させるように配して
もよい。
【0061】図11は本願発明の他の一つの発明の実施
の形態における右眼用映像の系統を示すブロック図であ
る。この図11では右眼用映像に関する系統についての
み表わされているが、これと同様の左眼用映像に関する
系統と併せて上記実施の形態のシステムが構成される。
図19に示したような右眼用映像信号および左眼用映像
信号が視差読み取り回路71に供給され、この視差読み
取り回路71でこれら両映像信号に基づいて左右の映像
に係る視差にを表わす視差信号が形成される。この視差
信号は、シフト量変換回路72に供給される。シフト量
変換回路72では、視差信号によって表される視差値に
対応した適切な映像シフト量(映像の水平方向の位置の
シフト、または、LCD表示面での左右のマスキングの
幅の調節)を割り出し、この映像シフト量を表わすシフ
ト量信号を生成する。シフト量信号は読み出し制御回路
73およびマスキング信号生成回路74に各供給され
る。
【0062】右眼用映像信号(アナログ信号)はこれを
ディジタル信号に変換するA/D変換器75に供給され
る。このA/D変換器75からの出力信号(右眼用ディ
ジタル映像信号)は自己の外部から供給される書き込み
制御信号によって書き込み動作が制御されるようになさ
れたメモリ76に書き込まれる。このようしてメモリ7
6に書き込まれた右眼用ディジタル映像信号は上述した
読み出し制御回路73でシフト量信号に応じてたものと
して生成される読み出し制御信号によって読み出され
る。このようにしてメモリ76から読み出された右眼用
ディジタル映像信号は図21に示したような右眼用映像
の表示画面内での水平方向位置が適切なものとなってい
る。メモリ76から読み出されたこの信号は混合器77
の一方の入力として供給される。混合器77の他方の入
力としては上述したマスキング信号生成回路74でシフ
ト量信号に応じてたものとして生成されるマスキング信
号が供給される。このマスキング信号は図中のブロック
74の右側に模式的に示されたようなLCD表示面での
左右のマスキング部の形態(幅)を規定するものであ
る。
【0063】混合器77では上記両入力、即ち、メモリ
76から読み出された右眼用ディジタル映像信号とマス
キング信号生成回路74からのマスキング信号とを混合
して画面内の映像の表示面の左右が適切な幅でマスキン
グされた画像、即ち、該当する表示領域の左右の端部乃
至その近傍領域を黒表示等の所定のモノクローム表示部
と化した画像(後述する図12に示す)、を表わすディ
ジタル映像信号を形成し、この信号をD/A変換器78
に供給する。D/A変換器78でアナログ態様に変換さ
れた映像信号は右眼用。LCDドライバー回路33Rに
供給される。LCDドライバー回路33Rはこのように
して供給されたアナログ右眼用映像信号に基づいて右眼
用LCD11Rを駆動し、右眼用映像を映出させる。上
記右眼用映像信号から〔A/D変換器75・メモリ76
・混合器77・D/A変換器78〕と同様の系統によっ
て左眼用映像の系統が構成され、その系統のD/A変換
器の出力が左眼用LCDドライバー回路33Lに供給さ
れ、左眼用LCD11Lを駆動し、左眼用映像を映出さ
せる(図1とも同様)。
【0064】図12は図11を用いて説明した実施の形
態におけるマスキング(該当する表示領域の左右の端部
乃至その近傍領域を黒表示等の所定のモノクローム表示
部と化した部分)の幅の制御動作を説明する図である。
図12で映像として現れるオブジェクトは図21,図2
2について説明したものと同様の球と円錐である。図1
2で(a)、(b)、(c)の順に球が近づき三角錐は
相対的に遠ざかる。図より明らかな通り、モノクローム
表示部と化せられる部分の幅は、表示領域に映出される
映像の位置が左方向に移動する場合には表示部の右端側
で増加せしめ且つ左端側で減少せしめ、該位置が右方向
に移動する場合には表示部の左端側で増加せしめ且つ右
端側で減少せしめるように制御さる。
【0065】また、特に、左眼用映像に該当する表示領
域の左端部乃至その近傍領域のモノクローム化する部分
の幅WLLが同領域の右端部乃至その近傍領域のモノクロ
ーム化する部分の幅WLRよりも大きくなるように規制さ
れ、右眼用映像に該当する表示領域の右端部乃至その近
傍領域のモノクローム化する部分の幅WLLが同領域の左
端部乃至その近傍領域のモノクローム化する部分の幅W
LRよりも大きくなるように規制されており、これによ
り、図27について説明したような視野闘争が回避され
るようになされている。
【0066】図13はマスキング(モノクローム化)を
施した映像の見え方を説明する図である。図13におけ
る(a),(b),(c)は、それぞれ、図12におけ
る(a),(b),(c)に対応付けられてる。図示の
ように、マスキング(モノクローム化)を施した部分の
像の位置(画像の枠部の像の位置)がマスキング部の幅
の変化に応じて近距離から遠距離まで変化し、マスキン
グ部が観察者の視野に入っていても球が近付いて来る動
き(奥行き方向)について臨場感が高揚される。
【0067】図14は本願発明の更に他の発明の実施の
形態を示すブロック図である。図1に示した映像再生装
置からの左眼用映像信号および右眼用映像信号がローパ
スフィルタ81に供給され、これら両映像信号が平滑化
されて高周波のノイズ成分が除去される。このローパス
フィルタ81の出力である平滑化された左眼用映像信号
および右眼用映像信号はそれぞれ対応する既述の左眼用
LCDおよび右眼用LCDに供給されると共に、微分回
路82に供給される。微分回路82では両映像信号に対
し微分処理を行って映像のエッジ部に相応する信号を抽
出する。この微分回路82の出力のうち左眼用映像信号
の系統の出力は自乗+積分回路83に供給される。自乗
+積分回路83は、先ず微分回路82の出力のである正
負の両極性が混在する信号(エッジの立ち上がりおよび
立ち下がりに対応した微分出力)を自乗して正極性のみ
の信号に変換する。次に、この自乗した出力を所定時間
区間毎に積分する。この積分した値は、上記所定時間区
間内での微分値ピークの出現頻度が高い程大きな値を示
すものとなるから、結果的に、所定時間区間内に対応す
る領域内での映像が細かくて平均的な空間周波数の値が
相対的に高い程自乗+積分回路83の出力は大きい値を
示すこととなる。尚、自乗+積分回路83には観察者の
注視位置を表わす視線検出信号が供給され、上記積分を
行なう区間はこの視線検出信号による観察者の注視位置
に合わせるように選択されたものとなる。
【0068】自乗+積分回路83の上記出力は次段のメ
モリ読み出し位置制御回路84に供給される。図1につ
いて説明した視線検出器18等の視線検出手段による観
察者の注視位置を表わす視線検出信号が、上述のように
自乗+積分回路83に供給されると共に、このメモリ読
み出し位置制御回路84にも供給される。メモリ読み出
し位置制御回路84は自乗+積分回路83からの空間周
波数の値が相対的に高いか否かを表わす出力信号に基づ
いて、左眼用映像と右眼用映像との相関を検出する処理
を行なう対象とする左眼用映像および右眼用映像内の領
域であるウインドウの面積を決定する。上記空間周波数
の値が相対的に高いときにはウインドウの面積は相対的
に小さく、反対に、上記空間周波数の値が相対的に低い
ときにはウインドウの面積は相対的に大きく選択され
る。また、本例では上記供給される視線検出信号に基づ
いて、このウインドウの中心位置を観察者の注視位置に
合わせるように選択する。即ち、メモリ読み出し位置制
御回路84は、ウインドウの面積および中心位置を表わ
す信号を出力する。
【0069】一方、上述した微分回路82の出力のであ
る左眼用映像および右眼用映像の各系統の出力は、それ
ぞれ対応するメモリ85および86に格納される。尚、
これらメモリ85および86の入力部或いは前段に適宜
のA/D変換器が設けられるが図示は省略してある。上
記メモリ85および86には、上述したメモリ読み出し
位置制御回路84からのウインドウの面積および中心位
置を表わす信号がそれぞれ供給され、この信号に基づい
てメモリ85および86から読み出された、適切なウイ
ンドウの領域に対応した各信号が、相関計算回路87に
供給されて、左眼用映像および右眼用映像に関する視差
を割り出すための演算に供される。相関計算回路87の
出力(視差信号)は視差の現在値と目標視差値との偏差
に応じて映像を適切にシフトするための信号を得るシフ
ト量決定回路88に供給される。シフト量決定回路88
の出力は、図1について既述の映像シフト回路に供給さ
れて、左眼用映像および右眼用映像に関する映像の水平
方向位置の制御が行われることになる。
【0070】図15は図14の実施の形態の動作を説明
するためのフローチャートである。先ず、入力された左
眼用映像信号および右眼用映像信号についてローパスフ
ィルタ51で平滑化処理を行い、高周波のノイズ成分を
除去する(ステップS1)。次に、この平滑化処理され
た両映像信号に対してエッジ抽出処理を行なう。即ち微
分回路82で微分処理を行って映像のエッジ部に相応す
る信号を抽出する(ステップS2)。このエッジ抽出処
理を施した信号について、自乗+積分回路83で周波数
特性の検出(映像の空間周波数が比較的高いか否かの弁
別)を行なう(ステップS3)。ステップS3での処理
結果に応じて相関検出の対象となるウインドウの面積を
決定する処理を行なう(ステップS4)。このステップ
S4の処理では、ウインドウの水平方向のサイズnと垂
直方向のサイズmとを、それぞれ水平方向の空間周波数
の値および垂直方向の空間周波数の値に応じて決定する
ようにしてもよい。
【0071】ステップS4でウインドウの面積が決定さ
れると、次のステップではこのウインドウの中心位置
(Xt ,Yt )を決定する処理を行なう(ステップS
5)。上記ステップS3およびS5の処理を行なうため
に、図14について説明したように、図1について説明
した視線検出器18等の視線検出手段による観察者の注
視位置を表わす視線検出信号が、自乗+積分回路83お
よびメモリ読み出し位置制御回路84に供給される。ス
テップS4およびS5の処理で特定されたウインドウの
領域について、相関計算回路87において左眼用映像お
よび右眼用映像に関する視差を割り出すための処理が実
行される(ステップS6)。ステップS6での処理結果
(視差信号値)に基づいてシフト量決定回路88で映像
を適切にシフトするための信号を得る(ステップS
7)。ステップS7での処理結果は映像シフト回路に供
給される。
【0072】図16は、図14の実施の形態でのウイン
ドウの面積および位置を決定する動作を説明する概念図
である。図15のステップS4の処理について説明した
ように、ウインドウの水平方向のサイズnと垂直方向の
サイズmとが、それぞれ水平方向の空間周波数の値およ
び垂直方向の空間周波数の値に応じて決定される。次に
図1について説明した視線検出器18等の視線検出手段
による観察者の注視位置を表わす視線検出信号に基づい
て、ウインドウの中心位置(Xt ,Yt )を決定する処
理が行なわれる(図15のステップS5)。
【0073】図17は、図14の実施の形態でのウイン
ドウの面積を決定する動作について説明するための図で
ある。図17の(a)部に示すように比較的複雑な画像
の場合(空間周波数が相対的に高いとき)には、破線図
示のように、ウインドウの面積が小さくなるように規定
され、図17の(b)部に示すように比較的単純な画像
の場合(空間周波数が相対的に低いとき)には、破線図
示のように、ウインドウの面積が大きくなるように規定
される。図14の実施の形態での上述したウインドウの
面積を決定する処理では、結果的に、エッジ抽出処理に
より抽出されたエッジ部の脈絡により現出する画像(図
17に示すような画像の輪郭線に相応したものとなる)
に関する空間周波数を検出して、当該画像に関する空間
周波数を検出するようにしている。
【0074】本願明細書に含まれる各発明の構成ならび
にそれらにより解決される課題、発明の効果について以
下にまとめて記す。
【0075】(1)両眼視差を有する左眼用映像および
右眼用映像に対し上記両眼視差が実効的に略々固定とな
るように上記両映像を変化させる制御動作を行なう両眼
視差制御手段と、上記左眼用映像および右眼用映像をそ
れぞれ所定の表示領域に表示することが可能になされた
表示手段と、上記左眼用映像および右眼用映像の各該当
する表示領域の輪郭部に対し実効的に暈しを施す暈し手
段と、を備えてなることを特徴とする立体映像ディスプ
レイ装置。
【0076】上記(1)の発明以前の両眼視差が略々固
定となるように制御される装置では、表示領域の輪郭部
(表示領域と非表示領域との境界部分)が視野内で明瞭
に認識されてしまうため、立体の映像表示としては不自
然で臨場感が損なわれてしまうといった問題があった。
【0077】上記(1)の発明によれば、表示領域の輪
郭部が実効的に暈されるため明瞭に認識され難くなり、
立体の映像表示として自然な感じで表示され得、臨場感
が高揚される。
【0078】(2)上記暈し手段は、上記左眼用映像お
よび右眼用映像の各該当する表示領域の輪郭部に対し当
該表示領域の周辺部に向けて徐々に輝度が低下するよう
な輝度規制手段を含んで構成されたものであることを特
徴とする上記(1)に記載の立体映像ディスプレイ装
置。
【0079】上記(2)の発明によれば、表示領域の周
辺部に向けて徐々に輝度が低下するため、輪郭部が暈け
てこの領域部分が融像し難くなり、表示領域の輪郭部の
距離感がはっきりしなくなるため、立体の映像表示とし
ての臨場感が阻害され難くなる。
【0080】(3)上記暈し手段は、上記左眼用映像お
よび右眼用映像の各該当する表示領域の輪郭部に対し当
該表示領域の周辺部に向けて徐々に解像度が粗くなるよ
うな解像度規制光学手段含んで構成されたものであるこ
とを特徴とする上記(1)に記載の立体映像ディスプレ
イ装置。
【0081】上記(3)の発明によれば、周辺部に向け
て徐々に解像度が粗くなるような要素を適用することに
より、表示領域の輪郭部が解像され難くなる。このため
輪郭部が暈けて融像し難くなり、表示領域の輪郭部の距
離感がはっきりせず、立体の映像表示としての臨場感が
阻害され難くなる。
【0082】(4)両眼視差を有する左眼用映像および
右眼用映像をそれぞれ所定の表示領域に表示することが
可能になされた表示手段と、上記表示手段の左眼用映像
に係る表示領域における左眼用映像の水平表示位置およ
び右眼用映像に係る表示領域における右眼用映像の水平
表示位置を互いに逆方向に制御するための水平表示位置
制御手段と、上記左眼用映像および右眼用映像の各該当
する表示領域の左右の端部乃至その近傍領域を所定のモ
ノクローム表示部と化す表示端部モノクローム化手段
と、上記表示端部モノクローム化手段により上記左眼用
映像および右眼用映像の各該当する表示領域の左右の端
部乃至その近傍領域のモノクローム表示部と化せられる
部分の幅を、当該表示領域に映出される映像の位置が左
方向に移動する場合には表示部の右端側で増加せしめ且
つ左端側で減少せしめ、該位置が右方向に移動する場合
には表示部の左端側で増加せしめ且つ右端側で減少せし
めるように制御するモノクローム表示部増減手段と、を
備えてなることを特徴とする立体映像ディスプレイ装
置。
【0083】上記(4)の発明以前の装置では、左右の
映像の水平方向の表示位置を互いに逆方向に制御する場
合、表示領域の輪郭部(表示領域と非表示領域との境界
部分)が視野内で明瞭に認識されてしまうため、立体の
映像表示としては不自然で臨場感が損なわれてしまうと
いった問題があった。
【0084】上記(4)の発明によれば、左右の表示領
域のそれぞれについて、その左右端部領域に幅が変化し
得るモノクローム表示部を設けることによって、立体観
察時でのこのモノクローム表示領域と映像部表示領域と
の輪郭部(境界線)の融像距離が実効的に変化する。こ
のため映像部表示領域に映出された映像と輪郭部との相
対距離を変化させることかでき、立体の映像表示として
自然な感じで表示され得、臨場感が高揚される。
【0085】(5)上記表示端部モノクローム化手段
は、左眼用映像に該当する表示領域の左端部乃至その近
傍領域のモノクローム化する部分の幅が同領域の右端部
乃至その近傍領域のモノクローム化する部分の幅よりも
大きくなるように規制し、右眼用映像に該当する表示領
域の右端部乃至その近傍領域のモノクローム化する部分
の幅が同領域の左端部乃至その近傍領域のモノクローム
化する部分の幅よりも大きくなるように規制するように
構成されたものであることを特徴とする上記(4)に記
載の立体映像ディスプレイ装置。
【0085】左眼用映像に該当する表示領域の左端部乃
至その近傍領域のモノクローム化する部分の幅が同領域
の右端部乃至その近傍領域のモノクローム化する部分の
幅よりも大きくなるように規制し、右眼用映像に該当す
る表示領域の右端部乃至その近傍領域のモノクローム化
する部分の幅が同領域の左端部乃至その近傍領域のモノ
クローム化する部分の幅よりも大きくなるように規制す
るようにしたことで、本来の映像表示領域とその輪郭部
分が必ず融像でき、視野闘争を回避することができ、良
好な立体表示が得られる。
【0086】(6)上記表示端部モノクローム化手段
は、モノクローム化として黒表示化するように構成され
たものであることを特徴とする上記(4)または(5)
に記載の立体映像ディスプレイ装置。
【0087】劇場で立体映像を鑑賞したりHMDで立体
映像を見る場合、一般には映像表示領域の外は暗い。上
記モノクローム化として黒表示化することで映像表示領
域の輪郭部が目立たなくなり、これにより立体の映像表
示としての臨場感が阻害され難くなる。
【0088】(7)両眼視差を有する左眼用映像および
右眼用映像をそれぞれ所定の表示領域に表示することが
可能になされた表示手段と、上記左眼用映像および/ま
たは右眼用映像に係る空間周波数を検出するための空間
周波数検出手段と、上記空間周波数検出手段により検出
された空間周波数に基づいて、相関計算を行なう対象と
する特定領域の面積を上記検出された空間周波数が相対
的に高いとき当該特定領域の面積が小さくなるように規
定し該空間周波数が相対的に低いとき当該特定領域の面
積が大きくなるように規定する相関対象面積規定手段
と、上記相関対象面積規定手段により規定された面積の
特定領域について上記左眼用映像および右眼用映像に関
する相関計算を行なう相関計算手段と、上記相関計算手
段による相関計算結果に基づいて上記両眼視差を実効的
に変化させるような制御行なう両眼視差制御手段と、を
備えてなることを特徴とする立体映像ディスプレイ装
置。
【0089】映像の空間周波数に基づいて相関計算の対
象とするウインドウの面積を規定するため、細かい画像
か粗い画像かに応じて適応的に最適な相関計算を行なう
ことができ相関検出の効率と精度との双方の向上が両立
する。
【0090】(8)上記表示手段の表示領域における観
察者の注視部を検出する注視点検出手段を更に備え、上
記空間周波数検出手段は該注視点検出手段により検出さ
れた注視部乃至その近傍領域について映像の空間周波数
を検出するように構成されてなることを特徴とする上記
(7)に記載の立体映像ディスプレイ装置。
【0091】上記(8)の発明によれば、観察者の注視
部乃至近傍領域の限りで映像の空間周波数を検出するこ
とができるため装置が安価になる。
【0092】(9)上記相関対象面積規定手段は上記空
間周波数検出手段により検出された水平方向の空間周波
数が相対的に高いとき当該特定領域の水平方向の大きさ
が小さくなるように規定し、同水平方向の空間周波数が
相対的に低いとき当該特定領域の水平方向の大きさが大
きくなるように規定するように構成され、および/また
は、上記空間周波数検出手段により検出された垂直方向
の空間周波数が相対的に高いとき当該特定領域の垂直方
向の大きさが小さくなるように規定し、同垂直方向の空
間周波数が相対的に低いとき当該特定領域の垂直方向の
大きさが大きくなるように規定するように構成されたも
のであることを特徴とする上記(7)に記載の立体映像
ディスプレイ装置。
【0093】上記(9)の発明によれば、相関検出の対
象とする特定領域(ウインドウ)の水平および垂直方向
のサイズをそれぞれの方向での空間周波数に応じて選択
するため、画像の2次元的な精細度(粗さ、細かさ)に
応じた適切なウインドウの形状を選択することができ、
適応的に最適な相関計算を行なうことができ相関検出の
効率と精度との双方の向上が両立する。
【0094】(10)上記両眼視差を有する左眼用映像
および右眼用映像のいずれかまたは双方のエッジ部を抽
出するエッジ抽出手段を更に有し、上記空間周波数検出
手段は該エッジ抽出手段により抽出されたエッジ部の脈
絡により現出する画像に関する空間周波数を検出するよ
うに構成されたものであることを特徴とする上記(7)
に記載の立体映像ディスプレイ装置。
【0095】上記(10)の発明によれば、空間周波数
の高低を検出する方法としてエッジ抽出とエッジ数のカ
ウントといった簡単な方法を適用するため、フーリエ変
換法等と比較して装置を簡単に安価にできる。
【0096】
【発明の効果】上記本願発明の各該当するものによれ
ば、表示手段の表示領域の輪郭部、換言すれば、当該表
示手段の表示領域と非表示領域との境界部(表示面の枠
部)が立体映像の観察に際して観察者に及ぼす影響を十
分に考慮し、臨場感が損なわれることのない立体映像の
表示を行なうことができ、また、左右映像の相関の検出
が適切に行われ得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明(請求項1等に対応)の実施の形態とし
ての立体映像ディスプレイ装置のブロック図である。
【図2】図1の装置における視差読み取り手段40内で
のライン信号の抽出と相関計算について説明するための
概念図である。
【図3】図1の実施の形態における一つの要部である表
示用の光学系の構成の詳細を示す斜視図である。
【図4】図3の表示用光学系を暈し手段として機能させ
る場合の一つの構成例を示す接眼光学系の光路図であ
る。
【図5】図3の表示用光学系を暈し手段として機能させ
る場合の他の構成例を示す接眼光学系の光路図である。
【図6】図3の表示用光学系を暈し手段として機能させ
る場合の更に他の構成例を示す接眼光学系の光路図であ
る。
【図7】図3の表示用光学系を暈し手段として機能させ
る場合の更に他の構成例を示す接眼光学系の光路図であ
る。
【図8】図3の表示用光学系を暈し手段として機能させ
る場合の更に他の構成例での光学系の要素を示す図であ
る。
【図9】図3の表示用光学系を暈し手段として機能させ
る場合の更に他の構成例での光学的要素の配置を示す図
である。
【図10】図3の表示用光学系を暈し手段として機能さ
せる場合の更に他の構成例での光学系の要素を示す図で
ある。
【図11】本願発明の他の一つの発明の実施の形態にお
ける右眼用映像の系統を示すブロック図である。
【図12】図11を用いて説明した実施の形態における
マスキング(該当する表示領域の左右の端部乃至その近
傍領域を黒表示等の所定のモノクローム表示部と化した
部分)の幅の制御動作を説明する図である。
【図13】マスキング(モノクローム化)を施した映像
の見え方を説明する図である。
【図14】本願発明の更に他の発明の実施の形態を示す
ブロック図である。
【図15】図14の実施の形態の動作を説明するための
フローチャートである。
【図16】図14の実施の形態でのウインドウの面積お
よび位置を決定する動作を説明する概念図である。
【図17】図14の実施の形態でのウインドウの面積を
決定する動作について説明するための図である。
【図18】立体映像ディスプレイ装置の一例である頭部
装着型表示装置(HMD:Head Mounted Display)を示
す外観図である。
【図19】立体映像ディスプレイ装置における左眼用映
像および右眼用映像による立体映像の見え方を説明する
図である。
【図20】図19の映像を両眼で観察した時の見え方を
示す図である。
【図21】本発明者が既に提案した立体映像ディスプレ
イ装置における左眼用および右眼用映像の表示状態を示
す図である。
【図22】図21の映像をHMDで観察した場合の両眼
での見え方を示す図である。
【図23】実際に左右の表示面上に表示する立体画像の
融像の状況を説明するための図である。
【図24】図23における水平位置X1と水平位置X2
とを規格化する様子を説明するための図である。
【図25】輻輳と調節(眼の焦点調節の状態如何)との
対応関係を示す図である。
【図26】右眼用および左眼用の各映像表示面を有する
表示装置において各表示面の枠部(表示領域の輪郭部)
が立体映像の観察者に及ぼす影響を説明するための模式
図である。
【図27】右眼用LCDの右眼用映像表示面の右枠部お
よび左枠部、並びに、左眼用LCDの左眼用映像表示面
の右枠部および左枠部の幅を変えるようにした状態を示
す模式図である。
【符号の説明】
10R 右眼 10L 左眼 11R 右眼用LCD 11L 左眼用LCD 12R 右眼用接眼光学系(ビームスプリッタ
プリズム) 12Rb 凹面ミラー 12Rd ハーフミラー 12L 左眼用接眼光学系(ビームスプリッタ
プリズム) 15 光源 16 レンズ 17 光電変換素子 18 視線検出器 31 映像再生装置 32R 映像シフト回路 32L 映像シフト回路 33R 右眼用LCDドライバー回路 40 視差読み取り手段 45 ライン信号抽出回路 46 相関計算回路 47 アドレス変換回路 48 メモリ 50R 右眼用映像 50L 左眼用映像 71 視差読み取り回路 72 シフト量変換回路 73 読み出し制御回路 74 マスキング信号生成回路 75 A/D変換器 76 メモリ 77 混合器 78 D/A変換器 81 ローパスフィルタ 82 微分回路 83 自乗+積分回路 84 メモリ読み出し位置制御回路 85 メモリ 86 メモリ 87 相関計算回路 88 シフト量決定回路 700 頭部装置型表示装置(HMD:Head M
ounted Display)

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】両眼視差を有する左眼用映像および右眼用
    映像に対し上記両眼視差が実効的に略々固定となるよう
    に上記両映像を変化させる制御動作を行なう両眼視差制
    御手段と、 上記左眼用映像および右眼用映像をそれぞれ所定の表示
    領域に表示することが可能になされた表示手段と、 上記左眼用映像および右眼用映像の各該当する表示領域
    の輪郭部に対し実効的に暈しを施す暈し手段と、 を備えてなることを特徴とする立体映像ディスプレイ装
    置。
  2. 【請求項2】上記暈し手段は、上記左眼用映像および右
    眼用映像の各該当する表示領域の輪郭部に対し当該表示
    領域の周辺部に向けて徐々に輝度が低下するような輝度
    規制手段を含んで構成されたものであることを特徴とす
    る請求項1に記載の立体映像ディスプレイ装置。
  3. 【請求項3】上記暈し手段は、上記左眼用映像および右
    眼用映像の各該当する表示領域の輪郭部に対し当該表示
    領域の周辺部に向けて徐々に解像度が粗くなるような解
    像度規制光学手段含んで構成されたものであることを特
    徴とする請求項1に記載の立体映像ディスプレイ装置。
  4. 【請求項4】両眼視差を有する左眼用映像および右眼用
    映像をそれぞれ所定の表示領域に表示することが可能に
    なされた表示手段と、 上記表示手段の左眼用映像に係る表示領域における左眼
    用映像の水平表示位置および右眼用映像に係る表示領域
    における右眼用映像の水平表示位置を互いに逆方向に制
    御するための水平表示位置制御手段と、 上記左眼用映像および右眼用映像の各該当する表示領域
    の左右の端部乃至その近傍領域を所定のモノクローム表
    示部と化す表示端部モノクローム化手段と、 上記表示端部モノクローム化手段により上記左眼用映像
    および右眼用映像の各該当する表示領域の左右の端部乃
    至その近傍領域のモノクローム表示部と化せられる部分
    の幅を、当該表示領域に映出される映像の位置が左方向
    に移動する場合には表示部の右端側で増加せしめ且つ左
    端側で減少せしめ、該位置が右方向に移動する場合には
    表示部の左端側で増加せしめ且つ右端側で減少せしめる
    ように制御するモノクローム表示部増減手段と、を備え
    てなることを特徴とする立体映像ディスプレイ装置。
  5. 【請求項5】上記表示端部モノクローム化手段は、左眼
    用映像に該当する表示領域の左端部乃至その近傍領域の
    モノクローム化する部分の幅が同領域の右端部乃至その
    近傍領域のモノクローム化する部分の幅よりも大きくな
    るように規制し、右眼用映像に該当する表示領域の右端
    部乃至その近傍領域のモノクローム化する部分の幅が同
    領域の左端部乃至その近傍領域のモノクローム化する部
    分の幅よりも大きくなるように規制するように構成され
    たものであることを特徴とする請求項4に記載の立体映
    像ディスプレイ装置。
  6. 【請求項6】上記表示端部モノクローム化手段は、モノ
    クローム化として黒表示化するように構成されたもので
    あることを特徴とする請求項4または5に記載の立体映
    像ディスプレイ装置。
  7. 【請求項7】両眼視差を有する左眼用映像および右眼用
    映像をそれぞれ所定の表示領域に表示することが可能に
    なされた表示手段と、 上記左眼用映像および/または右眼用映像に係る空間周
    波数を検出するための空間周波数検出手段と、 上記空間周波数検出手段により検出された空間周波数に
    基づいて、相関計算を行なう対象とする特定領域の面積
    を上記検出された空間周波数が相対的に高いとき当該特
    定領域の面積が小さくなるように規定し該空間周波数が
    相対的に低いとき当該特定領域の面積が大きくなるよう
    に規定する相関対象面積規定手段と、 上記相関対象面積規定手段により規定された面積の特定
    領域について上記左眼用映像および右眼用映像に関する
    相関計算を行なう相関計算手段と、 上記相関計算手段による相関計算結果に基づいて上記両
    眼視差を実効的に変化させるような制御を行なう両眼視
    差制御手段と、を備えてなることを特徴とする立体映像
    ディスプレイ装置。
  8. 【請求項8】上記表示手段の表示領域における観察者の
    注視部を検出する注視点検出手段を更に備え、上記空間
    周波数検出手段は該注視点検出手段により検出された注
    視部乃至その近傍領域について映像の空間周波数を検出
    するように構成されてなることを特徴とする請求項7に
    記載の立体映像ディスプレイ装置。
  9. 【請求項9】上記相関対象面積規定手段は上記空間周波
    数検出手段により検出された水平方向の空間周波数が相
    対的に高いとき当該特定領域の水平方向の大きさが小さ
    くなるように規定し、同水平方向の空間周波数が相対的
    に低いとき当該特定領域の水平方向の大きさが大きくな
    るように規定するように構成され、および/または、上
    記空間周波数検出手段により検出された垂直方向の空間
    周波数が相対的に高いとき当該特定領域の垂直方向の大
    きさが小さくなるように規定し、同垂直方向の空間周波
    数が相対的に低いとき当該特定領域の垂直方向の大きさ
    が大きくなるように規定するように構成されたものであ
    ることを特徴とする請求項7に記載の立体映像ディスプ
    レイ装置。
  10. 【請求項10】上記両眼視差を有する左眼用映像および
    右眼用映像のいずれかまたは双方のエッジ部を抽出する
    エッジ抽出手段を更に有し、上記空間周波数検出手段は
    該エッジ抽出手段により抽出されたエッジ部の脈絡によ
    り現出する画像に関する空間周波数を検出するように構
    成されたものであることを特徴とする請求項7に記載の
    立体映像ディスプレイ装置。
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