JPH09322676A - 釣り用擬似餌及びその製造方法 - Google Patents

釣り用擬似餌及びその製造方法

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JPH09322676A
JPH09322676A JP8142603A JP14260396A JPH09322676A JP H09322676 A JPH09322676 A JP H09322676A JP 8142603 A JP8142603 A JP 8142603A JP 14260396 A JP14260396 A JP 14260396A JP H09322676 A JPH09322676 A JP H09322676A
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JP
Japan
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bait
gum
fishing
gelling
simulated
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JP8142603A
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English (en)
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Yuji Uzuhashi
祐二 埋橋
Masaaki Kojima
正明 小島
Masao Tsuchiya
正夫 土屋
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SHIRUTETSUKU KK
INA Food Industry Co Ltd
Original Assignee
SHIRUTETSUKU KK
INA Food Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 餌の取扱いが容易で、保存性に優れ、自然界
に廃棄されても環境を汚染することがなく、魚等に悪影
響を及ぼさず食品としての安全性が確保される擬似餌と
して提供する。 【解決手段】 食品及び食品添加物として使用可能な、
単体でもゲル化特性を有する寒天等の自然産品と、酸、
アルカリ条件あるいは塩類との反応によりゲル化特性を
有するキチン、キトサン等の自然産品と、複合使用する
ことによりゲル化特性を有するカラギナンとグルコマン
ナン等の組み合わせによる自然産品のうちの少なくとも
一種を原料として作製されたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は釣りで使用する擬似餌と
その製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年は、趣味として釣りを楽しむ人が増
え、男女を問わず、子供から大人まで多くの人が釣りを
するようになってきた。このように、釣り人口が増えた
ことから釣りで使用する餌が自然環境に及ぼす影響が問
題になっている。従来、海や川等の釣りで使用する餌に
はきわめて多様なものが使用されてきた。たとえば、小
魚、魚肉、魚の卵、いか、えび、虫、さなぎ、みみず、
練り餌、さなぎ粉、魚粉等である。
【0003】ところが、従来のように生き餌を使用する
場合には、餌の取扱いが煩雑であったり、長期間保存し
ておくことが困難であることから使い残した餌を廃棄し
なければならず、餌が無駄になったり、海あるいは川に
そのまま廃棄することによって自然環境に悪影響を及ぼ
すといった問題があった。また一方、虫などの扱いに慣
れない女性などでは餌が使いにくいという問題もあっ
た。
【0004】そこで、より広く釣りが楽しめるよう、近
年では、生き餌を用いずに擬似餌で釣りをすることが盛
んになってきた。擬似餌は何度でも繰り返して使用する
ことができるし、使い残してもそのまま持ち返って、次
回に使用することができ、無駄をなくすことができる。
また、擬似餌であるから、女性などでも手軽に使用する
ことができるという利点がある。
【0005】従来提供されている擬似餌は、プラスチッ
ク、金属、木等の材料を用いたもので、魚や虫などの形
に成形し着色したものである。これらの擬似餌のうち、
最近、軟質プラスチックを使用して水中で魚あるいは虫
等とほとんど同様の動きをするソフトワームと呼ばれる
商品が提供されている(図1)。このソフトワームは実
際の魚や虫、えびなどと同様の感触を有し、匂いや味な
ども似せてつくられているもので、水流によってあたか
も生きているような動きをするよう浮力なども考慮され
ている。また、魚の注意を引きつけるため、蛍光剤で着
色されたり光を乱反射させる反射片を混入させたもの等
もある。
【0006】また、業務用の擬似餌としては図2に示す
ような「さびき」がある。この擬似餌は本物の魚の皮の
小片を用いるかわりに、プラスチックを用いた合成紙等
で魚の皮に似せてつくったものである。擬似餌には魚の
皮と同様な表面光沢を有するもの、魚のエキスを含浸さ
せたものが使用されている。この擬似餌も破損するまで
繰り返して使用することが可能である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のように擬似餌は
繰り返して使用することが可能であり、使い残しを廃棄
したりする必要がないといった利点を有するものである
が、プラスチックあるいは金属といった自然に分解しな
い材料を使用しているため、使用後の擬似餌が環境に取
り残されると、自然環境を汚染するという問題がある。
これは釣り糸や釣り針等で起きている問題と同様な問題
で、自然界に廃棄されることによって環境を汚染し、ま
た擬似餌を飲み込んだ魚等の生物にも悪影響を及ぼすと
いう問題があり、さらに釣った魚を人が食べる場合に食
品としての安全性が確保されないという問題もある。近
年は釣り人口が増え、擬似餌を大量に使用するようにな
ってきたことから、釣りの餌による環境破壊も重要な問
題となってきている。
【0008】本発明は、上記問題点を解消すべくなされ
たものであり、その目的とするところは、魚等の釣りに
使用する擬似餌として好適に使用することができ、ま
た、餌のつけかえや保管といった取扱いが容易で、自然
界に廃棄された場合に環境が汚染されることを防止し、
魚等の生物にも悪影響を及ぼさず、かつ食品としての安
全性が確保された釣り用擬似餌を提供しようとするもの
である。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため次の構成を備える。すなわち、釣り用擬似餌と
して、食品及び食品添加物として使用可能な、単体でも
ゲル化特性を有する自然産品と、酸、アルカリ条件ある
いは塩類との反応によりゲル化特性を有する自然産品
と、複合使用することによりゲル化特性を有する自然産
品のうちの少なくとも一種を原料として作製されたこと
を特徴とする。また、前記釣り用擬似餌は、真水または
海水、または餌成分のエキスに浸漬することにより所要
の柔軟性を得ることが可能な乾燥擬似餌として提供され
たことを特徴とする。また、前記単体でもゲル化特性を
有する自然産品として、ゲル化可能な寒天、カラギナ
ン、ジェランガム、カードラン、アゾトバクター・ビネ
ランジガム、サイリュームシードガム、デキストラン、
変性デキストラン、ファーセレラン、アロエベラ、澱
粉、加工澱粉、グルテン(小麦蛋白質)、大豆蛋白質、
穀類(米、小麦、芋、コーン等)、ゼラチン、コラーゲ
ン、酢酸菌製造物(ナタデココ)のうちから選択された
少なくとも一種が好適に用いられる。また、前記酸、ア
ルカリ条件あるいは塩類との反応によりゲル化特性を有
する自然産品として、キチン、キトサン、ペクチン、グ
ルコマンナン、卵白、乳清蛋白、カラギナン、アルギン
酸及びアルギン酸塩、ジェランガム、アゾトバクター・
ビネランジガム、ファーセレランから選択された少なく
とも一種が好適に用いられる。また、前記複合使用する
ことによりゲル化特性を有する自然産品として、カラギ
ナンとグルコマンナン、カラギナンとローカストビーン
ガム、カラギナンとタラビーンガム、カラギナンと卵
白、カラギナンと乳清蛋白、ローカストビーンガムとキ
サンタンガム、ファーセレランとグルコマンナン、ファ
ーセレランとローカストビーンガム、ファーセレランと
タラビーンガム、ファーセレランと卵白、ファーセレラ
ンと乳清蛋白、グルコマンナンとキサンタンガムの各組
み合わせから選択された少なくとも一種が好適に使用で
きる。また、補助的に粘性を付与する原料として、やま
いも粉末、結晶セルロース、CMC、MC、ローカスト
ビーンガム、グアーガム、タラビーンガム、タマリンド
ガム、アラビアガム、カラヤガム、アラビノガラクタ
ン、キサンタンガム、トラガントガム、プルランから選
択された少なくとも一種が使用できる。また、前記原料
に海藻エキスあるいは魚介類エキス等の魚が好む餌成分
を添加することが有効である。また、前記原料に蛍光剤
等の着色剤を添加することが有効である。
【0010】また、釣り用擬似餌の製造方法として、食
品及び食品添加物として使用可能な、単体でもゲル化特
性を有する自然産品と、酸、アルカリ条件あるいは塩類
との反応によりゲル化特性を有する自然産品と、複合使
用することによりゲル化特性を有する自然産品のうちの
少なくとも一種からなる原料を熱水等で溶解して流動材
料を作製し、この流動材料を魚や虫等の釣りの餌の形状
に形成した流し型に流し入れ、冷却、加熱または酸、ア
ルカリ、塩類との反応により流動材料をゲル化させ所定
の餌形状に成形して擬似餌とすることを特徴とする。ま
た、前記流動材料に海藻エキスあるいは魚介類エキス等
の魚が好む餌成分および/または蛍光剤等の着色剤を添
加して擬似餌を製造することを特徴とする。また、ゲル
化させ所定の餌形状に成形した後、乾燥させて乾燥擬似
餌として得ることを特徴とする。また、食品及び食品添
加物として使用可能な、単体でもゲル化特性を有する自
然産品と、酸、アルカリ条件あるいは塩類との反応によ
りゲル化特性を有する自然産品と、複合使用することに
よりゲル化特性を有する自然産品のうちの少なくとも一
種からなる原料を熱水等で溶解して流動材料を作製し、
この流動材料を薄く展延し、乾燥させた後、所定形状に
カットしてさびきとして得ることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明に係る釣り用擬似餌は、寒
天等の食品及び食品添加物として使用可能な自然材料を
原料として擬似餌を作成したもので、擬似餌として必要
な強度および耐久性、柔軟性等の物性を有し、水中等の
自然環境下に放置された際には自然に分解する特性を有
するものである。なお、擬似餌は使い勝手上、海中ある
いは水中に浸漬した際に、少なくとも数時間程度は溶解
しないことが要請される。また、保存、保管が容易にで
きるように高温で変形したり溶解したりしないこと、耐
光性が高いといった特性も併せ求められる。また、擬似
餌は魚の注意をよびおこすため、水流によって魚あるい
は虫といった本物の餌と同様な動きができるようにする
とともに、蛍光色等に着色することが容易であったり、
魚が好きな匂いや味を施しやすいものが有効である。
【0012】本発明に係る擬似餌はこのような擬似餌に
要求される特性を満たし、かつ、大量生産が可能で、保
管等の取扱いも容易な製品として提供するものである。
上記特性を有する擬似餌は下記原料を単体でもしくは複
合して使用することにより作成することができる。寒
天、カラギナン、アルギン酸及びアルギン酸塩、ジェラ
ンガム、カードラン、アゾトバクター・ビネランジガ
ム、サイリュームシードガム、デキストラン、変性デキ
ストラン、キチン、キトサン、ファーセレラン、ペクチ
ン、アロエベラ、澱粉、加工澱粉、グルテン(小麦蛋白
質)、大豆蛋白質、穀類(米、小麦、芋、コーン等)、
グルコマンナン、ゼラチン、コラーゲン、やまいも粉
末、酢酸菌製造物(ナタデココ)、卵白、乳清蛋白、結
晶セルロース、CMC、MC、ローカストビーンガム、
グアーガム、タラビーンガム、タマリンドガム、アラビ
アガム、カラヤガム、アラビノガラクタン、キサンタン
ガム、トラガントガム、プルラン。
【0013】上記原料のうち、単独でゲル化特性を有す
るものは、以下のものである。寒天、カラギナン、ジェ
ランガム、カードラン、アゾトバクター・ビネランジガ
ム、サイリュームシードガム、デキストラン、変性デキ
ストラン、ファーセレラン、アロエベラ、澱粉、加工澱
粉、グルテン(小麦蛋白質)、大豆蛋白質、穀類(米、
小麦、芋、コーン等)、ゼラチン、コラーゲン、酢酸菌
製造物(ナタデココ)。酸やアルカリ条件によってゲル
化するものは、以下のものである。キチン、キトサン、
ペクチン、グルコマンナン、卵白、乳清蛋白。
【0014】また、塩類との反応によりゲル化するもの
は、以下のものである。CaやMg、NH4 との反応に
よるもの:カラギナン、アルギン酸及びアルギン酸塩、
ジェランガム、アゾトバクター・ビネランジガム、ファ
ーセレラン、ペクチン。Kとの反応によるもの:カラギ
ナン、ジェランガム、ファーセレラン。Naとの反応に
よるもの:ジェランガム。
【0015】複合してゲル化あるいはゲルの粘弾性を有
するものは以下の組み合わせのものである。カラギナン
とグルコマンナン、カラギナンとローカストビーンガ
ム、カラギナンとタラビーンガム、カラギナンと卵白、
カラギナンと乳清蛋白、ローカストビーンガムとキサン
タンガム、ファーセレランとグルコマンナン、ファーセ
レランとローカストビーンガム、ファーセレランとタラ
ビーンガム、ファーセレランと卵白、ファーセレランと
乳清蛋白、グルコマンナンとキサンタンガム。
【0016】補助的に粘性を与える特性を有するもの
は、以下のものである。やまいも粉末、結晶セルロー
ス、CMC、MC、ローカストビーンガム、グアーガ
ム、タラビーンガム、タマリンドガム、アラビアガム、
カラヤガム、アラビノガラクタン、キサンタンガム、ト
ラガントガム、プルラン。
【0017】水中で不溶解特性を有するものは、以下の
ものである。寒天、アルギン酸及びアルギン酸塩、ジェ
ランガム、カードラン、アゾトバクター・ビネランジガ
ム、デキストラン、変性デキストラン、キチン、キトサ
ン、ペクチン、アロエベラ、グルテン(小麦蛋白質)、
大豆蛋白質、グルコマンナン、酢酸菌製造物(ナタデコ
コ)。
【0018】耐熱性を有するものは以下のものである。
これら各原料による場合は、真夏の車中などの相当な高
温に暴露されても溶解しないという利点がある。寒天、
カラギナン、アルギン酸及びアルギン酸塩、ジェランガ
ム、カードラン、アゾトバクター・ビネランジガム、デ
キストラン、変性デキストラン、キチン、キトサン、フ
ァーセレラン、ペクチン、アロエベラ、グルテン(小麦
蛋白質)、大豆蛋白質、グルコマンナン、酢酸菌製造物
(ナタデココ)。
【0019】擬似餌を作成するにあたっては、上記原料
を熱水等に溶解して流動材料とし、魚、虫あるいは棒状
等の所要の餌形状に合わせてつくった流し型に流動材料
を流し入れ、冷却または加熱しあるいは反応によってゲ
ル化させることによって所定の餌形状として得ることが
できる。擬似餌は上記原料を適宜選択することにより、
擬似餌に要請される所定の強度、耐久性、柔軟性ととも
に、水中における不溶解性、耐熱性等を勘案して原料を
複合利用して所要の物性を得ることができる。原料のゲ
ル化を利用する方法は、任意の形状の擬似餌を作成する
ことはきわめて容易である。また、流動材料を薄く展延
し、乾燥させた後、所定形状にカットすることによりさ
びきとして使用することも容易に可能である。また、ゲ
ル化作用を利用することで大量生産にも好適に対応する
ことが可能である。
【0020】また、ゲル化させる際に、蛍光剤を添加し
て任意に着色することも簡単にでき、光反射材を混入さ
せて固めるといったことも容易である。蛍光剤等の着色
剤も、たとえば紅麹による黄色色素のように食品添加物
として安全に使用できる添加物を使用することで擬似餌
としての安全性を確保することができる。また、魚介類
エキスや海藻エキス等を適宜添加して魚種に応じて魚が
好む味を施して作成することも容易である。ゲル中に餌
成分を混入させておくことにより、釣りの際に擬似餌か
らエキス成分が溶出し、魚を誘発する効果を高めること
ができる。
【0021】また、擬似餌は上述したように本物の餌と
同様な柔軟性、形態を有するものとして提供する他に、
ゲル化状態から乾燥させた乾燥擬似餌として提供し、使
用時に真水や海水に浸漬させ膨潤させて柔軟にして擬似
餌として使用するようにすることも可能である。乾燥擬
似餌として提供した場合は、擬似餌の保存、運搬等に好
適で経済的であると同時に、釣りをする際に釣り場での
水(海水)を使用して戻すことにより、魚に違和感を与
えない餌とすることが可能になる。また、水等で戻す際
に魚が好む匂いや味をエキスとしてつくり、そのエキス
に漬けることによって魚に適した匂いつけ、味つけの擬
似餌をつくることができる。また、釣り人の好みによっ
て、匂いつけ味つけするといったことも可能になる。
【0022】
【実施例】以下、上述した原料を使用して擬似餌を作成
した実施例について説明する。 (実施例1)寒天を主原料とする実施例である。寒天は
紅藻(天草やオゴノリ)に存在する粘性物質を熱水抽出
したガラクトースからなる多糖類で、冷凍法や圧搾法に
より脱水して乾燥して得られる。熱水で寒天を溶解し、
冷却することによって凝固し、熱可逆性の固いゲルを形
成する。寒天は原料が海藻であり、本来魚介類が餌とす
るものである点で、魚等にまったく悪影響を与えること
がなく、擬似餌の原料としてきわめて好適である。
【0023】また、寒天を用いて形成したゲルは冷水に
不溶できわめて安定している点からも擬似餌として好適
に使用できる。寒天と前述した他の原料を複合化するこ
とにより、適宜粘弾性あるいは粘性を付与することが可
能であり、所要の特性を有する擬似餌を容易に作成する
ことができる。
【0024】寒天使用による組成例: 寒天 2.5%、 ローカストビーンガム 0.5%、
キサンタンガム0.5% 本配合の寒天製剤を沸騰加熱溶解し、匂い付け、味付け
として海藻エキス、魚介類エキスを加え、蛍光剤、着色
剤を添加した後、ワーム型に充填し、冷却凝固させて擬
似餌を得た。
【0025】(実施例2)カードランを主原料とする実
施例である。カードランは微生物アルカリゲネスフェカ
リスが生産する醗酵多糖類でD−グルコースのみからな
る直鎖状のB−1、3−グルカンである。冷水に不溶で
あるが、水懸濁液を加熱すると80℃以上で熱不可逆性
のハイセットゲルをつくる。ゲルは5%でこんにゃく
状、10%でクラゲ状の固さになり、粘弾性を伴って擬
似餌(ワーム)に最適な保形性を有するものとなる。水
に不溶であることから擬似餌としての使用条件を十分に
満足する。また、熱不可逆性であることから高温で好適
に保存することが可能であるという利点がある。
【0026】60℃まで加温して溶解したカードラン1
0%水溶液に海藻エキス、魚介類エキスを加え、ワーム
型に充填した後、90℃に加熱して凝固させた後、冷却
し、ワーム型から取り出して擬似餌を得た。
【0027】(実施例3)ジェランガムを主原料とする
実施例である。ジェランガムは水草に生息している微生
物(シュードモナス・エロディア)が生産する醗酵多糖
類でD−グルコース、グルクロン酸、ラムノースよりな
る直鎖状の多糖類で、熱水に溶解し、Ca、Mg、K、
Naなどの塩類や酸、蛋白の存在によりゲルを形成す
る。このゲルは耐熱耐酵素性に優れ、水に不溶である。
ジェランガムのゲルはゲル強度が強いが、破断に対して
脆性破壊する脆い性質をもつ。このため、粘弾性、粘性
を与える材料と複合することにより擬似餌としての所要
の機能を得ることができる。
【0028】ジェランガムを用いた原料組成:ジェラン
ガム 2%、 ローカストビーンガム 0.5%、 キ
サンタンガム 0.5%、 乳酸カルシウム 0.3% 本配合のジェランガム製剤を沸騰加熱溶解し、海藻エキ
ス、魚介類エキス等の餌成分を加えた後、ワーム型に充
填し、冷却凝固させて擬似餌を得た。
【0029】ジェランガムを用いた原料組成:ジェラン
ガム 1.5%、 ローカストビーンガム 0.4%、
カラギナン 0.6%、 乳酸カルシウム 0.3% 本配合のジェランガム製剤を沸騰加熱溶解し、海藻エキ
ス、魚介類エキス等の餌成分、蛍光剤、着色剤を加えた
後、ワーム型に充填し、冷却凝固させて擬似餌を得た。
【0030】(実施例4)アルギン酸、アルギン酸塩を
主原料とする実施例である。アルギン酸は褐藻類である
ジャイアントケルプ(マクロシスティス)やレソニヤ、
ラミナリヤ、あらめ、昆布などを原料とし、アルカリに
より溶解した後、濾過し、酸法またはカルシウム法にて
遊離して得られる。製品化されたアルギン酸はアルカリ
水溶液に溶解し、アルギン酸ナトリウムは冷水に溶解し
て水溶液になる。これにカルシウムなどの塩を反応させ
ると、熱不可逆性のゲルを形成する。難溶性カルシウム
(クエン酸カルシウムなど)やリン酸塩などの遅延剤、
GDLなどの促進剤を併用することにより均一なゲルを
形成することができる。ゲルに前述した他の材料を添加
して粘弾性を加えるようにしてもよい。
【0031】アルギン酸ナトリウムを用いた原料組成:
アルギン酸ナトリウム 3.0%、 炭酸カルシウム
0.5%、GDL 1.4% アルギン酸ナトリウムを冷水で溶解した後、炭酸カルシ
ウムおよびGDLと、魚介類エキス等の餌成分を加え、
ワーム型に充填して約2時間保持することにより熱不可
逆性のゲルを形成し、擬似餌を得た。
【0032】(実施例5)キチンおよびキトサンを主原
料とする実施例である。キチンはかに、えびなどの甲殻
類の殻に含まれ、蛋白やカルシウムを除去したアセチル
グルコサミンを基本構造とする天然高分子で、キチンを
脱アセチル化することによってキトサンが得られる。キ
トサンは酸に溶解し無水酢酸によりアセチル化してキチ
ンに戻る過程で水を抱いてゲルをつくる。キトサンを2
%酢酸に溶かし、メタノールで希釈し、無水カルボン
酸、モノアルデヒドを加えてゲル化させる。
【0033】(実施例6)卵白、乳清蛋白、改質乳清蛋
白を主原料とする実施例である。鶏卵を原料とする卵
白、牛乳を原料とする乳清蛋白はオボアルブミンやラク
トアルブミン、免疫グロブリンなどを成分とし、加熱に
より疎水性ペプチド鎖が相互に結合し合い、不溶性のゲ
ルを形成する。改質乳清蛋白は乳清蛋白の球状蛋白を可
溶性の線状凝集体に改質したものでpHを変えたり塩類
を加えることにより不可逆性のゲルを形成する。改質乳
清蛋白に食塩(0.3%)と、海藻エキス、魚介類エキ
ス等の餌成分を加え、ワーム型に充填し、90℃で加熱
凝固させて、擬似餌を得た。
【0034】(実施例7)ペクチンを主原料とする実施
例である。ペクチンはレモンやライム、りんごなどの果
皮に含まれるペクチン酸のメチル・エステルで、酸によ
り可溶化され、アルコールや金属塩により沈殿回収され
る。このうち、低メトキシルペクチンはカルシウムイオ
ンまたは多価のイオンの存在により、また高メトキシル
ペクチンでは酸と糖分によりゲルを形成する。これらの
ゲルは耐熱性に優れ、水中にも溶解せず擬似餌として好
適な機能を有する。擬似餌の製作にあたっては、ペクチ
ンを水に溶解した後、カルシウム剤及び海藻エキス等の
餌成分を加え、ワーム型に充填し、反応ゲル化させた。
【0035】(実施例8)カラギナンを主原料とする実
施例である。カラギナンはキリンサイ、ツノマタ、イリ
ディア等の紅藻を原料とし、アルカリ処理後、熱水抽出
されたガラクトースに硫酸塩が結合した多糖類である。
カラギナンはKやCa、Mgなどのカチオンと反応し、
寒天のようなゲルを形成する。また、ローカストやコン
ニャクマンナンと会合し、擬似餌の物性によりふさわし
い粘弾性のあるゲルをつくる。
【0036】カラギナンを用いた原料組成:カラギナン
(カッパタイプとイオタタイプ混合品) 3%、 ロー
カストビーンガム 1%、 KCl 0.3% カラギナン及びローカスト、KClを熱水に溶解した
後、海藻エキス等の餌成分を加えワーム型に充填し、冷
却して凝固させ、擬似餌を得た。
【0037】(実施例9)ファーセレランを主原料とす
る実施例である。ファーセレランは紅藻のススカケベニ
科のファセラリヤを原料とし、アルカリ処理後、熱水抽
出されたガラクトースに硫酸基が結合した多糖類であ
る。ファーセレランはKやCa、Mgなどのカチオンや
蛋白と反応し寒天のようなゲルを形成する。また、ロー
カストやコンニャクマンナンと会合し擬似餌の物性にふ
さわしい粘弾性のあるゲルをつくる。
【0038】ファーセレランを用いた原料組成:ファー
セレラン 2%、 ローカストビーンガム 1%、 K
Cl 0.3%、 乳蛋白 5% ファーセレラン及びローカスト、乳蛋白を熱水に溶解し
た後、海藻エキス等の餌成分を加え、ワーム型に充填
し、冷却凝固させて擬似餌を得た。
【0039】(実施例10)さびきを作るための膜製品
の製造方法の実施例である。 原料組成:寒天 4%、 ジェランガム 2%、 ロー
カストビーンガム 1%、グリセリン 1%、 ソルビ
ット 1% 寒天、ジェランガム、ローカストビーンガムを熱水に溶
解した後、グリセリン、ソルビット、海藻エキス等の餌
成分を攪拌して均一にした後、平板上にコーターバーで
均一の厚さに展延し、熱風乾燥してさびき用のフィルム
を得た。さびきはこのフィルムを所定の大きさ、形状に
カットして得ることができる。
【0040】(実施例11)さびきを作るための膜製品
の製造方法の実施例である。 原料組成:アルギン酸ナトリウム 2%、 グリセリン
1%、 ソルビット 1% アルギン酸ナトリウムとグリセリン、ソルビットを混練
した後、水に分散溶解させ、平板上にコーターバーで均
一の厚さに展延する。1%の塩化カルシウム溶液を反応
させ、不溶化させた後、熱風乾燥してさびき用のフィル
ムを得た。
【0041】(実施例12)さびきを作るための膜製品
の製造方法の実施例である。 原料組成:キトサン 2%、 酢酸 2% キトサンに酢酸水溶液を加え、完全に溶解させた後、平
板上にコーターバーで均一の厚さに展延し、アルカリ液
で中和させる。熱風乾燥してさびき用のフィルムを得
た。得られたフィルムを所定大きさ、寸法にカットして
さびきとする。
【0042】
【発明の効果】本発明に係る釣り用擬似餌は、上述した
ように、寒天等の食品及び食品添加物として使用可能な
自然産品として得られる材料であって、材料自体でゲル
化する特性を有する材料、あるいは異種原料を複合し、
あるいは酸、アルカリ条件、塩類との反応によってゲル
化する特性を有する材料を原料として作製することによ
って、魚等に悪影響を及ぼすことなく、魚等が好む好適
な擬似餌として提供することが可能になる。また、上記
擬似餌は取扱いが容易であり、保存性も良好な製品とし
て提供することができ、とくに、乾燥擬似餌は保存性に
優れた製品として提供可能である。さらに、材料が食品
及び食品添加物として使用されるものであるから、魚を
食べる人の安全性も確保され、海、川等の自然界にその
まま残されても、自然に分解して自然に悪影響を与える
ことがなく、自然破壊を防止することが可能になる等の
著効を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】ソフトワームの例を示す説明図である。
【図2】さびきの例を示す説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 土屋 正夫 長野県飯田市上郷飯沼1673番地 有限会社 シルテック内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 食品及び食品添加物として使用可能な、 単体でもゲル化特性を有する自然産品と、 酸、アルカリ条件あるいは塩類との反応によりゲル化特
    性を有する自然産品と、 複合使用することによりゲル化特性を有する自然産品の
    うちの少なくとも一種を原料として作製されたことを特
    徴とする釣り用擬似餌。
  2. 【請求項2】 真水または海水、または餌成分のエキス
    に浸漬することにより所要の柔軟性を得ることが可能な
    乾燥擬似餌として提供されたことを特徴とする請求項1
    記載の釣り用擬似餌。
  3. 【請求項3】 前記単体でもゲル化特性を有する自然産
    品として、ゲル化可能な寒天、カラギナン、ジェランガ
    ム、カードラン、アゾトバクター・ビネランジガム、サ
    イリュームシードガム、デキストラン、変性デキストラ
    ン、ファーセレラン、アロエベラ、澱粉、加工澱粉、グ
    ルテン(小麦蛋白質)、大豆蛋白質、穀類(米、小麦、
    芋、コーン等)、ゼラチン、コラーゲン、酢酸菌製造物
    (ナタデココ)のうちから選択された少なくとも一種を
    用いることを特徴とする請求項1または2記載の釣り用
    擬似餌。
  4. 【請求項4】 前記酸、アルカリ条件あるいは塩類との
    反応によりゲル化特性を有する自然産品として、キチ
    ン、キトサン、ペクチン、グルコマンナン、卵白、乳清
    蛋白、カラギナン、アルギン酸及びアルギン酸塩、ジェ
    ランガム、アゾトバクター・ビネランジガム、ファーセ
    レランから選択された少なくとも一種を用いることを特
    徴とする請求項1または2記載の釣り用擬似餌。
  5. 【請求項5】 前記複合使用することによりゲル化特性
    を有する自然産品として、カラギナンとグルコマンナ
    ン、カラギナンとローカストビーンガム、カラギナンと
    タラビーンガム、カラギナンと卵白、カラギナンと乳清
    蛋白、ローカストビーンガムとキサンタンガム、ファー
    セレランとグルコマンナン、ファーセレランとローカス
    トビーンガム、ファーセレランとタラビーンガム、ファ
    ーセレランと卵白、ファーセレランと乳清蛋白、グルコ
    マンナンとキサンタンガムの各組み合わせから選択され
    た少なくとも一種を使用することを特徴とする請求項1
    または2記載の釣り用擬似餌。
  6. 【請求項6】 補助的に粘性を付与する原料として、や
    まいも粉末、結晶セルロース、CMC、MC、ローカス
    トビーンガム、グアーガム、タラビーンガム、タマリン
    ドガム、アラビアガム、カラヤガム、アラビノガラクタ
    ン、キサンタンガム、トラガントガム、プルランから選
    択された少なくとも一種を使用することを特徴とする請
    求項1、2、3、4または5記載の釣り用擬似餌。
  7. 【請求項7】 前記原料に海藻エキスあるいは魚介類エ
    キス等の魚が好む餌成分を添加したことを特徴とする請
    求項1、2、3、4、5または6記載の釣り用擬似餌。
  8. 【請求項8】 前記原料に蛍光剤等の着色剤を添加した
    ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6または
    7記載の釣り用擬似餌。
  9. 【請求項9】 食品及び食品添加物として使用可能な、
    単体でもゲル化特性を有する自然産品と、酸、アルカリ
    条件あるいは塩類との反応によりゲル化特性を有する自
    然産品と、複合使用することによりゲル化特性を有する
    自然産品のうちの少なくとも一種からなる原料を熱水等
    で溶解して流動材料を作製し、 この流動材料を魚や虫等の釣りの餌の形状に形成した流
    し型に流し入れ、 冷却、加熱または酸、アルカリ、塩類との反応により流
    動材料をゲル化させ所定の餌形状に成形して擬似餌とす
    ることを特徴とする釣り用擬似餌の製造方法。
  10. 【請求項10】 流動材料に海藻エキスあるいは魚介類
    エキス等の魚が好む餌成分および/または蛍光剤等の着
    色剤を添加して擬似餌を製造することを特徴とする請求
    項9記載の釣り用擬似餌の製造方法。
  11. 【請求項11】 ゲル化させ所定の餌形状に成形した
    後、乾燥させて乾燥擬似餌として得ることを特徴とする
    請求項9または10記載の釣り用擬似餌の製造方法。
  12. 【請求項12】 食品及び食品添加物として使用可能
    な、単体でもゲル化特性を有する自然産品と、酸、アル
    カリ条件あるいは塩類との反応によりゲル化特性を有す
    る自然産品と、複合使用することによりゲル化特性を有
    する自然産品のうちの少なくとも一種からなる原料を熱
    水等で溶解して流動材料を作製し、 この流動材料を薄く展延し、乾燥させた後、 所定形状にカットしてさびきとして得ることを特徴とす
    る釣り用擬似餌の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100693360B1 (ko) * 2004-09-21 2007-03-09 조영봉 친환경적 낚시 떡밥 조성물
CN118318805A (zh) * 2024-04-11 2024-07-12 山西神聚鱼饵有限公司 一种复合精油水凝胶鱼饵及其制备方法

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