JPH09323122A - コイル材の加熱給材装置 - Google Patents

コイル材の加熱給材装置

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JPH09323122A
JPH09323122A JP14136396A JP14136396A JPH09323122A JP H09323122 A JPH09323122 A JP H09323122A JP 14136396 A JP14136396 A JP 14136396A JP 14136396 A JP14136396 A JP 14136396A JP H09323122 A JPH09323122 A JP H09323122A
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coil
wire
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wire rod
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JP14136396A
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English (en)
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Hitoshi Ishida
均 石田
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Daido Steel Co Ltd
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Daido Steel Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】加熱されたコイル材から効率よく且つ容易に線
材を加工装置に供給することが可能な加熱給材装置を提
供する。 【解決手段】コイル材14から引き出された線材14a
を案内部材86によってそのコイル材14の周方向に略
沿って案内して矯正機54に向かって送り出す案内装置
56と、案内部材86に設けられ、その案内部材86に
より案内させられる過程の線材14aを誘導加熱するた
めの誘導コイル94とを含んでコイル材の温間直線矯正
機50が構成される。そのため、コイル材14から引き
出される線材14aは、案内装置56によって矯正機5
4に向かって送り出される際に、案内部材86によって
案内させられている部分が誘導コイル94によって所望
の温度に加熱される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼材がコイル状に
巻回されたコイル材であるバーインコイルを加熱しつつ
引き出して所定の加工装置に供給する加熱給材装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】例えば、線状に圧延された鋼材は、コイ
ル状に巻かれたバーインコイル(以下コイル材という)
としても供給される場合がある。このようなコイル材が
用いられる場合には、コイル材から引き出された鋼材は
矯正機によって真っ直ぐに矯正された後に、所定の加工
装置へ直線状に供給されて、所望の形状に二次加工され
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ステンレス
鋼や高速度工具鋼、粉末高速度工具鋼等の特殊鋼から成
る鋼材がコイル材として供給される場合には、これらの
特殊鋼は硬くて脆いことから、コイル材から引き出され
た線材が常温で直線状に矯正されると部分的な応力集中
が生じて折損することになる。そのため、このような特
殊鋼のコイル材を二次加工するに際しては、そのコイル
材からの線材の引出しに先立って、例えば図1に鉛直方
向断面(すなわち図2におけるI−I視断面)が図2に
水平方向断面(すなわち図1におけるII−II視断面)が
それぞれ示されるような円筒状の加熱室10を備えた加
熱ポット12内で、図示しないバーナによって、コイル
材14全体を鋼材の材質に応じて定められる所定の温度
(例えば、非磁性鋼の場合には500 〜600[℃] 程度、磁
性鋼の場合には700[℃] 程度)に加熱することによって
鋼材が軟化させられる。
【0004】上記の加熱ポット12は、上面に断熱材1
6が敷きつめられた炉床18とその炉床18上に載置さ
れて内面に断熱材20が設けられた有底円筒状の炉蓋2
2とによって上記加熱室10が形成されている。炉床1
8上には、ベアリング24,26によって軸心回りの回
転可能に支持された断熱材から成る回転台28が備えら
れており、その回転台28の上面側に設けられている円
錐台状のガイド30にコイル材14を加熱室10内で保
持するためのキャリア32が嵌め合わされている。この
ため、コイル材14は、加熱室10内で軸心回りに回転
可能とされている。一方、炉蓋22の側壁面には、加熱
室10内に載置されるコイル材14の高さよりも僅かに
開口上端位置が高くされた窓34が設けられており、側
壁面の周方向に沿って移動可能な断熱材から成る扉36
によって開閉させられる。そして、この窓34の外側に
は、軸心方向が鉛直方向とされた一対のガイドロール3
8,40が備えられている。
【0005】このような加熱ポット12内で所定温度に
加熱されて十分に軟化させられたコイル材14からは、
扉36を開けた窓34からガイドロール38,40の間
を通って図の矢印Aの方向に連続的に線材が引き出さ
れ、続いて設けられている図示しない矯正機によって直
線状に矯正される。
【0006】しかしながら、上記のようにコイル材14
全体を加熱ポット12内で加熱する場合には、コイル材
14から引き出される線材が矯正可能な程度に軟化する
までには、上記所定の温度で、例えば90分程度の長時間
保持する必要がある。そのため、コイル材14から線材
を引き出して二次加工を開始できるまでに、加熱ポット
12内が上記の所定温度に昇温するために必要な時間
(例えば90分程度)と上記保持時間とが必要となって、
高い生産効率が得られないという問題があった。しか
も、密閉された加熱ポット12の窓34を開けて高温に
加熱された加熱室10内のコイル材14から線材を引き
出す作業が必要であることから、作業者に熟練を要する
という問題もあった。
【0007】本発明は以上の事情を背景として為された
ものであって、その目的とするところは、加熱されたコ
イル材から効率よく且つ容易に加工装置に線材を供給す
ることが可能な加熱給材装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】斯かる目的を達成するた
め、本発明の要旨とするところは、線材がコイル状に巻
回されたコイル材からその線材を加熱しつつ引き出して
所定の加工装置に供給するための加熱給材装置であっ
て、(a) 前記コイル材から引き出された線材をそのコイ
ル材の周方向に略沿って案内する案内部材を有し、その
線材を前記所定の加工装置に向かって送り出す案内装置
と、(b) 前記案内部材に設けられ、その案内部材により
案内させられる過程の前記線材を誘導加熱するための誘
導加熱装置とを、含むことにある。
【0009】
【発明の効果】このようにすれば、コイル材から引き出
された線材を案内部材によってそのコイル材の周方向に
略沿って案内して所定の加工装置に向かって送り出す案
内装置と、案内部材に設けられ、その案内部材により案
内させられる過程の線材を誘導加熱するための誘導加熱
装置とを含んでコイル材の加熱給材装置が構成される。
そのため、コイル材から引き出される線材は、案内装置
によって所定の加工装置に向かって送り出される際に、
案内部材によって案内させられている部分が誘導加熱装
置によって所望の温度に加熱される。誘導加熱による場
合には、所望の一部分のみを速やかに加熱できるためで
ある。
【0010】したがって、コイル材から引き出された線
材が案内されている過程で加熱されることから、そのコ
イル材全体を予め加熱する場合のように、線材を引き出
すに先立って多大な加熱時間を必要としない。しかも、
引き出される線材が順次加熱されることから全体を加熱
したコイル材から線材を引き出す作業を必要としないた
め、特に作業者に熟練を要することがない。これによ
り、加熱されたコイル材から効率よく且つ容易に所定の
加工装置に線材を供給することが可能な加熱給材装置が
得られる。なお、誘導加熱による場合には線材がその表
面から加熱されるが、少なくとも表面側が十分に軟化さ
せられていれば矯正可能であることから、例え線材が芯
まで加熱されていなくとも何ら支障は生じないため、案
内されている短時間で十分に加熱できるのである。
【0011】なお、上記のようにすれば、コイル材から
引き出される線材の一部が順次加熱されることから、予
め全体を加熱する場合に比較して加熱に必要な熱量が少
なくなるという利点もある。すなわち、従来のように、
コイル材全体を予め加熱する場合には、熱容量が大きく
なることから所定温度に加熱できるまでに多大な時間が
必要になると共に、線材の大部分はコイル材から引き出
されるまでの長時間に亘ってその所定温度に保持される
必要があることから、コイル材の加熱に多大な熱量が必
要とされていたのである。
【0012】
【発明の他の態様】ここで、好適には、前記のコイル材
の加熱給材装置は、(c) 前記コイル材から引き出される
前記線材の張力の変化に従って、前記案内部材の線材受
入側端部をそのコイル材に対して相対移動させることに
より、その張力の変化を緩和する張力変化緩和装置を更
に含むものである。このようにすれば、引き出されてい
る線材の張力が変化した場合には、案内部材の線材受入
側端部がコイル材に対して相対移動させられることによ
り、その線材受入側端部とコイル材との距離が変化させ
られるため、案内部材とコイル材との間でその線材に与
えられる引張力がその張力の変化を緩和する方向に変化
させられて、その線材の張力が略一定に保持される。そ
のため、コイル材中の線材相互の絡み等によって引き出
される線材の張力が高められた場合にも、その張力変化
が緩和されることから、案内部材が大きな負荷によって
破損させられることが緩和される。また、コイル材の緩
みが生じた場合にもその緩みが緩和されることから、所
定の加工装置に送り出される線材の張力が適度に保持さ
れて、確実に二次加工が行われ得る。
【0013】更に好適には、前記案内部材は、少なくと
もその線材受入側端部が前記コイル材の軸心方向に移動
可能に設けられたものである一方、その案内部材のその
線材受入側端部をそのコイル材から離れる方向へ所定の
付勢力で付勢する付勢手段を更に有するものである。こ
のようにすれば、コイル材中の線材相互の絡み等によっ
て線材の張力が高められた場合には、付勢手段による所
定の付勢力に対してその張力が大きくなることから、案
内部材の線材受入側端部がコイル材の軸心方向において
そのコイル材に近づく方向に移動させられる。これによ
り、線材受入側端部とコイル材との距離が短くされて線
材の張力が低下させられるため、絡み等に起因する張力
の増大が相殺されて、その線材の張力が略一定に保持さ
れる。
【0014】また、好適には、前記の誘導加熱装置は、
軸心方向が前記案内部材による案内方向に沿って設けら
れた誘導コイルを有し、前記コイル材から引き出された
線材はその誘導コイル内を貫通して案内される。このよ
うにすれば、コイル材から引き出された線材は、誘導コ
イル内を貫通して案内される間に所定温度に加熱されて
軟化させられることになる。なお、誘導コイルは、コイ
ル材の周方向に略沿った案内部材の案内方向において複
数個に分割された複数の短円筒状の誘導コイルから構成
されても良い。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面を
参照して説明する。
【0016】図3は、本発明の一実施例の加熱給材装置
である温間直線矯正機50の側面図であり、図4は平面
図である。この温間直線矯正機50は、コイル材14を
保持する保持装置52と、そのコイル材14を案内して
一体的に設けられている矯正機54に向かって送り出す
案内装置56とから構成されている。
【0017】上記の保持装置52は、コイル材14が載
置される皿状のコイル受部58を下部に有して略円筒状
を成す給材ドラム60を備えている。給材ドラム60
は、コイル受部58の更に下側の下端位置に軸受62に
嵌め込まれた図示しない回転軸を備えており、その軸受
62がフレーム64に嵌め合わされることで軸心回りの
回転可能に支持されている。コイル受部58と軸受62
との間にはブレーキディスク66が備えられていると共
に、上記フレーム64の図3における左右両端部におい
て紙面に垂直に伸びる辺の一部にはブレーキ68,68
が備えられており、給材ドラム60はこのブレーキ68
によってその軸心回りの回転が停止させられるようにな
っている。なお、コイル受部58の外周側には近接スイ
ッチ70が備えられており、上記ブレーキ68はこの近
接スイッチ70によって給材ドラム60の回転数を検出
して、その回転数が略一定に保たれるように作動させら
れる。
【0018】また、上記フレーム64の下側には、図示
しない駆動機構によって図4における上下方向に伸びる
レール72,72に沿って水平方向に移動させられる台
車74が備えられている。その台車74上の図4におけ
る上側端部位置には軸受76,76が設けられており、
フレーム64は、図3および図4の左右方向に伸びてそ
の軸受76,76に嵌め合わされる転倒軸78によっ
て、図4の上側端部位置においてその転倒軸78回りの
回動可能に支持されている。この転倒軸78は、図4に
おける下側端部に固定されているシリンダ80のロッド
82先端部にクランク84によって連結されており、シ
リンダ80からのロッド82の突き出しおよび引き込み
に伴って回動させられる。
【0019】一方、前記の案内装置56は、図4に示さ
れるようにコイル材14の周方向に略沿った円弧状に形
成された案内部材86と、その案内部材86を図3に示
されるように給材ドラム60の軸心方向の上下に揺動さ
せる揺動装置88と、その案内部材86を図4の紙面に
垂直な軸心回りに回動させる回動装置90とから構成さ
れている。
【0020】上記の案内部材86は、円弧状の案内板9
2の上面に例えばそれぞれ6個の誘導コイル94と太鼓
状のガイドローラ96および固定ガイド95とが周方向
の交互に配置されると共に、揺動装置88から最も離隔
して位置する一端部97に4本のローラが縦横2本づつ
備えられた縦横ローラが入口ローラ98として備えられ
たものである。すなわち、この入口ローラ98が備えら
れている一端部97が線材受入側端部に相当する。な
お、誘導コイル94は、それぞれ図示しない電源装置に
接続されており、本実施例においては、上記の誘導コイ
ル94が誘導加熱装置に相当する。図5(a) にその一端
部97側の斜視図を入口ローラ98を省略して示すよう
に、誘導コイル94は軸心方向が水平方向且つ円弧状の
案内板92の周方向に沿うように設けられており、ガイ
ドローラ96は軸心方向が鉛直方向すなわち図3の上下
方向に向かうように設けられている。なお、線材14a
は、図5(b) に示されるように、ガイドローラ96と固
定ガイド95との間を通って案内される。そして、コイ
ル材14からは、線材14aが誘導コイル94の内部を
通って円弧状の案内板92に沿って引き出されて矯正機
54に向かわせられるようになっている。このとき、線
材14aは各ガイドローラ96によって外周側に向かっ
て押圧されており、これにより、各誘導コイル94の内
周面に線材14aが摺接することが抑制されている。
【0021】なお、案内部材86は上記一端部97から
他端部に向かうに従って給材ドラム60の軸心から離隔
するように、その軸心位置がその給材ドラム60の軸心
位置からずれて設けられている。そのため、給材ドラム
60上のコイル材14から引き出される線材14aは、
引き出される過程において案内部材60に沿って次第に
外周側に向かわせられるようになっている。また、上記
の誘導コイル94は、内周側に例えばセラミック製のス
リーブを備えたものであり、線材14aが摺接させられ
た場合に誘導コイル94が容易に破損することが抑制さ
れている。
【0022】また、回動装置90は、図示しない回転モ
ータが収納されたモータ箱100と、鉛直方向に伸びる
回動軸102回りに回動させられる回動部材104とを
備えており、その回動軸102が回転モータの回転軸1
06の回転をチェーン108によって伝達されることに
よって、図4に実線で示される位置と二点鎖線で示され
る位置との間で約90°の角度範囲で回動部材104が
回動させられる。そして、前記の揺動装置88は、上記
の回動部材104の先端部上面から鉛直方向上方に向か
って突設されたシリンダ台110と、そのシリンダ台1
10上に設けられたエアシリンダ112と、そのエアシ
リンダ112のロッド114の先端部に鉛直方向に回動
可能に一端部が取り付けられると共に、他端部が案内部
材86に取り付けられた案内部材保持部材116とから
構成されている。
【0023】前記の案内部材86は、入口ローラ98が
設けられている一端部97とは反対側の他端部において
回動部材104の先端部に回動軸118回りすなわち鉛
直方向の回動可能に取り付けられている。そのため、シ
リンダ112のロッド114が突き出され或いは引き込
まれると、案内部材86は、回動軸118を軸心として
図3に二点鎖線で上下に示される範囲内(例えば、上方
向に5°程度、下方向に10°程度の範囲)で、そのロ
ッド114の突き出し量に応じた傾き角度に変化させら
れる。上記のエアシリンダ112の圧力室には予め設定
された圧力値の空気が作用されていることから、ロッド
114は、その圧力室内の空気圧とロッド114の先端
側に加わる引張力とが釣り合うようにその突き出し量が
変化させられる。したがって、案内部材86および案内
部材保持部材116の重量は一定であることから、その
案内部材86を通って巻き戻されているコイル材14の
張力が変化すると、ロッド114の突き出し量が変化さ
せられて、案内部材86の傾き角度が変化させられるこ
ととなる。
【0024】ところで、コイル材14から線材14aを
引き出して二次加工するに際しては、矯正機54等によ
ってその線材14aを直線状に矯正する必要があるが、
例えば工具鋼等の特殊鋼のように硬く且つ脆い材料は矯
正に先立って材質によって定められる一定温度まで加熱
して軟化させた後に矯正機54に給材される。以上のよ
うに構成された温間直線矯正機50によって所定温度に
加熱されたコイル材14を一体的に設けられている矯正
機54に給材する方法を以下に説明する。
【0025】先ず、案内部材86が図4に二点鎖線で示
される退避位置まで回動させられた状態で、保持装置5
2が同図の上方向に設けられている図示しないコイル材
載置位置に移動させられる。そして、その位置において
シリンダ80のロッド82が引き込まれることにより転
倒軸78が回動させられると、フレーム64が給材ドラ
ム60の先端部が図4における上方向に向かうように回
動させられて、その給材ドラム60が軸心方向が水平方
向となるように略90°倒される。その後、コイル材1
4を給材ドラム60に挿入し、ロッド82を突き出すこ
とによって、再び給材ドラム60が転倒軸78回りに回
動させられて、その軸心方向が鉛直方向となる位置に復
帰させられる。そして、保持装置52が図4に示される
定位置まで移動させられ、更に回転モータの回転が伝達
されて回動軸102が回動させられることによって、案
内部材86が図4に示される位置まで回動させられて、
加熱給材の準備が完了する。
【0026】次いで、誘導コイル94に例えば50kHz 程
度の周波数の所定の電圧を印加し、図4に二点鎖線で示
されるように、コイル材14から引き出した線材14a
を入口ローラ98および複数の誘導コイル94内を通し
て矯正機54まで導く。したがって、本実施例において
は、矯正機54が所定の加工装置に相当する。そして、
矯正機54の更に先に設けられている図示しない二次加
工装置側で例えば25(m/min) 程度の速度で線材14aを
引っ張り、順次二次加工を施すことにより、給材ドラム
60がその引張力によって回転させられて、線材14a
が矯正機54に向かって給材される。このとき、コイル
材14から引き出された線材14aは誘導コイル94内
を通されることから、矯正機54に向かって案内されつ
つある線材14aの一部は、その誘導コイル94によっ
てその材質に応じて定められている所定の温度(例え
ば、非磁性鋼の場合には500 〜600[℃] 程度、磁性鋼の
場合には700[℃] 程度)に速やかに誘導加熱される。そ
のため、特殊鋼のような硬く且つ脆い材質のコイル材1
4から線材14aを引き出してを二次加工する場合に
も、直線状に矯正する際に破損させることなく、連続的
に給材することが可能である。
【0027】なお、コイル材14から線材14aを引き
出す際には、線材14a相互の絡みが生じ得る。このよ
うな絡みが生じた場合には線材14aの張力が高められ
るが、このような張力変化があると前述のようにエアシ
リンダ112の内圧とロッド114の引張力との釣合い
が崩れることから、そのロッド114の突き出し量が多
くされて案内部材86が下方に傾けられる。これによ
り、コイル材14の上端面と案内部材86の一端部97
にある入口ローラ98との距離が短くされて、線材14
aの張力が低下させられる。そのため、絡みが生じた場
合にも、線材14aの張力が過大になって案内部材86
が破損することが抑制される。
【0028】また、反対に給材ドラム60の回転数が高
くなり過ぎるなどの理由によって線材14aの張力が低
下することもあるが、そのような場合には、ブレーキ6
8の作動によって回転数が低下させられると共に、エア
シリンダ112の内圧とロッド114の引張力とが釣合
うように案内部材86が上方向に傾けられて、張力の低
下が抑制されることから、矯正機54で矯正されている
線材14aの張力が略一定に保持されて、適切な矯正が
行われ得る。したがって、本実施例においては、揺動装
置88が張力変化緩和装置に相当する。
【0029】すなわち、線材14aの張力が増大した場
合には、案内部材86が下方に傾けられて線材受入側端
部である一端部97がコイル材14に接近させられる
が、そのとき、エアシリンダ112はロッド114が引
き出されることからその内圧が低くなる。そのため、エ
アシリンダ112にはそのロッド114を引き込む方向
の力が作用し、案内部材86が上方、すなわち一端部9
7がコイル材14から離れる方向に付勢される。したが
って、本実施例においては、上記エアシリンダ112が
『案内装置の線材受入側端部をコイル材から離れる方向
に所定の付勢力で付勢する付勢手段』に相当する。
【0030】要するに、本実施例においては、コイル材
14から引き出された線材14aを案内部材86によっ
てそのコイル材14の周方向に略沿って案内して矯正機
54に向かって送り出す案内装置56と、案内部材86
に設けられ、その案内部材86により案内させられる過
程の線材14aを誘導加熱するための誘導コイル94と
を含んでコイル材の温間直線矯正機50が構成される。
そのため、コイル材14から引き出される線材14a
は、案内装置56によって矯正機54に向かって送り出
される際に、案内部材86によって案内させられている
部分が誘導コイル94によって所望の温度に加熱され
る。
【0031】したがって、コイル材14から引き出され
た線材14aが案内されている過程で加熱されることか
ら、そのコイル材14全体を予め加熱する場合のよう
に、線材14aを引き出すに先立って多大な加熱時間を
必要としない。しかも、引き出される線材aが順次加熱
されることから全体を加熱したコイル材14から線材1
4aを引き出す作業を必要としないため、特に作業者に
熟練を要することがない。これにより、加熱されたコイ
ル材14から効率よく且つ容易に矯正機54に線材14
aを供給することが可能な温間直線矯正機50が得られ
る。
【0032】しかも、本実施例によれば、コイル材14
から引き出される線材14aの一部が順次加熱されるこ
とから、予めコイル材14全体を加熱する場合に比較し
て加熱に必要な熱量が少なくなるという利点もある。す
なわち、従来のように、コイル材14全体を予め加熱す
る場合には、熱容量が大きくなることから所定温度に加
熱できるまでに多大な時間が必要になると共に、線材1
4aの大部分はコイル材14から引き出されるまでの長
時間に亘ってその所定温度に保持される必要があること
から、コイル材14の加熱に多大な熱量が必要とされて
いたのである。
【0033】また、本実施例によれば、温間直線矯正機
50は、前記案内部材86をコイル材14から引き出さ
れる線材14aの張力の変化に従ってロッド114の突
き出し量が変化させられることにより、案内部材86の
傾き角度を変化させて、その一端部の入口ローラ98を
そのコイル材14の上端面に接近させ、その張力の変化
を緩和する揺動装置88を更に含むものである。このよ
うにすれば、案内されている線材14aの張力が略一定
に保持される。そのため、線材14aの絡み等によって
その線材14aの張力が高められた場合にも、揺動装置
88によって案内部材86の入口ローラ98がコイル材
14に接近或いは離隔させられてその張力変化が緩和さ
れることから、案内部材86が大きな負荷によって破損
させられることが緩和される。また、線材14aの緩み
が生じた場合にもその緩みが緩和されることから、矯正
機54における線材14aの張力が適度に保持されて、
確実に矯正が行われ得る。
【0034】特に、本実施例においては、前記案内部材
86は、回動軸118回りの鉛直方向に回動させられる
ことにより、線材受入側端部である一端部97がコイル
材14の軸心方向に移動可能に設けられたものである一
方、その案内部材86のその一端部97をそのコイル材
14から離れる方向へ所定の付勢力で付勢する付勢手段
として機能するエアシリンダ112を更に有するもので
ある。そのため、コイル材14中の線材14a相互の絡
み等によって線材14aの張力が高められた場合には、
エアシリンダ112の内圧に対してその張力が大きくな
ることから、案内部材86の一端部97がコイル材14
の軸心方向においてそのコイル材14に近づく方向に移
動させられる。これにより、一端部97とコイル材14
との距離が短くされて線材14aの張力が低下させられ
るため、絡み等に起因する張力の増大が相殺されて、そ
の線材14aの張力が略一定に保持される。
【0035】また、本実施例においては、案内部材86
の軸心方向が給材ドラム60の軸心方向からずれて位置
させられているため、コイル材14は、案内部材86に
よって案内されている間に次第に外周側へ向かって広げ
られる。そのため、コイル材14が案内されている間に
も矯正が徐々に進められることとなって、一層高い作業
効率を得ることができる。
【0036】また、本実施例においては、誘導加熱装置
は、軸心方向が前記案内部材86による案内方向に沿っ
て分割して設けられた6個の短円筒状の誘導コイル94
から成り、前記コイル材14から引き出された線材14
aはその誘導コイル94内を貫通して案内される。この
ようにすれば、コイル材14から引き出された線材14
aは、誘導コイル94内を貫通して案内される間に所定
温度に加熱されて軟化させられることになる。
【0037】以上、本発明の一実施例を図面を参照して
詳細に説明したが、本発明は、更に別の態様でも実施さ
れる。
【0038】例えば、実施例においては、案内部材86
に6個の誘導コイル94が備えられていたが、この誘導
コイル94の個数は、コイル材14からの線材14aの
引出し速度と必要な温度、熱容量等によって適宜変更さ
れる。例えば、引出し速度が15(m/min) 程度の場合に
は、誘導コイル94の個数は4個程度で十分である。
【0039】また、実施例においては、複数の誘導コイ
ル94相互の間に太鼓状のガイドローラ96が備えられ
ていたが、ガイドローラ96は必ずしも設けられなくと
もよい。但し、誘導コイル94の内周面が線材14aに
よって直接摺接させられると、その誘導コイル94の寿
命が低下させられることから、ガイドローラ96は設け
られていることが望ましい。
【0040】また、実施例においては、誘導加熱装置が
コイル材14の周方向に略沿って案内板92上に設けら
れた複数の誘導コイル94から構成されていたが、円弧
状に曲成された、或いは案内部材86全体を覆って設け
られた単一の誘導コイルによって誘導加熱装置が構成さ
れていてもよい。
【0041】また、実施例においては、案内部材86が
回動軸118によって回動部材114に取り付けられる
と共に、揺動装置88が備えられることによって、線材
14aの張力変化を緩和し得るように構成されていた
が、案内部材86等を十分に高い剛性に形成し得る場合
には、揺動装置88すなわち張力変化緩和装置は必ずし
も設けられなくともよい。
【0042】また、実施例においては、案内部材86が
給材ドラム60に対して軸心方向がずれて位置するよう
に設けられていたが、案内部材86は給材ドラム60と
同軸的に設けられてもよい。
【0043】また、実施例においては、本発明が温間直
線矯正機50に適用された場合について説明したが、本
発明はコイル材14から線材14aを加熱しつつ引き出
すものであれば、例えば、温間CM機(直線化伸線機)
や温間伸線機、温間圧延機、熱間圧延機等にも同様に適
用される。
【0044】また、実施例においては、硬く且つ脆い工
具鋼等から成るコイル材14から線材14aを引き出し
て直線状に矯正する場合について説明したが、工具鋼等
よりは軟らかく加工が容易な他の材質から成るコイル材
14に対しても本発明は同様に適用される。そのような
コイル材14においても、二次加工を容易とするために
加熱することが好ましいからである。
【0045】その他、一々例示はしないが、本発明はそ
の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得るものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のコイル材の加熱に用いられる加熱ポット
の鉛直方向断面を示す図である。
【図2】図1のII−II視断面図である。
【図3】本発明の一実施例の加熱給材装置の側面図であ
る。
【図4】図3の加熱給材装置の平面図である。
【図5】(a) は図3の加熱給材装置の案内部材の一部を
拡大して示す斜視図であり、(b) は(a) におけるa−a
視断面図である。
【符号の説明】
14:コイル材 50:温間直線矯正機(加熱給材装置) 54:矯正機(所定の加工装置) 56:案内装置 86:案内部材 88:揺動装置 94:誘導コイル(誘導加熱装置) 97:一端部(線材受入側端部) 112:エアシリンダ(付勢手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H05B 6/10 351 H05B 6/10 351

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 線材がコイル状に巻回されたコイル材か
    ら該線材を加熱しつつ引き出して所定の加工装置に供給
    するための加熱給材装置であって、 前記コイル材から引き出された前記線材を該コイル材の
    周方向に略沿って案内する案内部材を有し、該線材を前
    記所定の加工装置に向かって送り出す案内装置と、 前記案内部材に設けられ、該案内部材により案内させら
    れる過程の前記線材を誘導加熱するための誘導加熱装置
    とを、含むことを特徴とするコイル材の加熱給材装置。
  2. 【請求項2】 前記案内部材は、少なくともその線材受
    入側端部が前記コイル材の軸心方向に移動可能に設けら
    れたものである一方、該案内部材の該線材受入側端部を
    該コイル材から離れる方向へ所定の付勢力で付勢する付
    勢手段を更に有するものである請求項1のコイル材の加
    熱給材装置。
JP14136396A 1996-06-04 1996-06-04 コイル材の加熱給材装置 Pending JPH09323122A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022033473A (ja) * 2020-08-17 2022-03-02 大同特殊鋼株式会社 線材の矯正装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2022033473A (ja) * 2020-08-17 2022-03-02 大同特殊鋼株式会社 線材の矯正装置

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