JPH09323618A - シートベルト用リトラクター - Google Patents

シートベルト用リトラクター

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JPH09323618A
JPH09323618A JP8162483A JP16248396A JPH09323618A JP H09323618 A JPH09323618 A JP H09323618A JP 8162483 A JP8162483 A JP 8162483A JP 16248396 A JP16248396 A JP 16248396A JP H09323618 A JPH09323618 A JP H09323618A
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rotation
webbing
bobbin
lock
ratchet wheel
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Bai Matsuki
培 松木
Iwata Hihata
岩太 日端
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リトラクターのエンドロックの発生を確実に
防止することができ、しかも、ロック性能を低下させる
虞のない緊急ロック機構付きのシートベルト用リトラク
ターを提供する。 【解決手段】 ボビン3のウェビング引出し方向の回転
を阻止可能なロック手段と、該ボビン3に対して回転遅
れを生じることにより前記ロック手段を作動するラチェ
ットホイール18と、ラチェットホイール18に揺動自在に
軸支されると共に内歯ギア34a に係合してラチェットホ
イール18のウェビング引出し方向の回転を阻止可能なロ
ックアーム26と、所定以上のウェビング引出し方向の回
転が作用した際には回転遅れを生じてロックアーム26を
内歯ギア34a 係合方向へ揺動させるイナーシャプレート
30とを備え、イナーシャプレート30の当接部32には、イ
ナーシャプレート30のボビン3に対する回転遅れが所定
量に達した後にロックアーム26を内歯ギア34a 係合方向
へ揺動させるカム面32a,32b が設けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、シートベルトの
リトラクター(巻取装置)に関し、特に緊急ロック機構
を備えたシートベルト用リトラクターの改良に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、車両の乗員等を座席に安全に保持
するためのシートベルト用リトラクターとしては、急な
加速、衝突又は減速に反応する慣性感知手段によってリ
トラクターを物理的にロックする緊急ロック機構を備え
て乗員を効果的及び安全に拘束する緊急ロック式リトラ
クターが用いられている。
【0003】ところで、こうしたシートベルト用リトラ
クターの緊急ロック機構では、車両緊急時ではない不必
要な時にも巻取軸のウェビング引出し方向の回転がロッ
クされることがある。即ち、車両取付け状態において、
ウェビング引き出し状態から巻取りバネのバネ力に従っ
て急激にウェビングが全量巻き取られると、その衝撃で
緊急ロック機構が作動して巻取軸のウェビング引き出し
方向の回転をロックする場合があり、この場合には巻取
軸はウェビング引き出し方向に回転できない。これと共
に、ウェビングは全量巻取り状態にあるので、巻取軸は
ウェビング巻取り方向にも回転できず、リトラクターは
所謂エンドロック状態に陥るという問題があった。
【0004】そこで、例えば特開平7−144606号
公報に開示されたシートベルトリトラクタでは、ロック
手段を作動するロック作動手段が、リールシャフトに対
する相対回動時にパウルをリールシャフト回動阻止用歯
に係合させるロックギヤと、フレームに固設されたロッ
クギヤ回動阻止用歯と、前記ロックギヤに揺動可能に設
けられると共に前記ロックギヤ回動阻止用歯に係合可能
な係止爪を有する慣性体とを少なくとも有し、前記ロッ
クギヤ回動阻止用歯の歯数が前記リールシャフト回動阻
止用歯の歯数より少なく設定されている。
【0005】即ち、前記ロックギヤ回動阻止用歯の歯数
を前記リールシャフト回動阻止用歯の歯数より少なく設
定しているので、エンドロックが発生する頻度が低くな
る。その場合、歯数の低減割合よりも、エンドロックが
発生する頻度の低減割合の方が大きく、したがってエン
ドロックが発生する頻度は大幅に低減するというもので
ある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開平7−144606号公報の構成では、ロックギヤ回
動阻止用歯の歯数を減らしてエンドロックの頻度を低く
しているだけなので、リトラクターのエンドロックとい
う不都合を完全に防止することができない。それどころ
か、シートベルトリトラクタを車体に取付けた際のベル
ト格納時の位置によって係止爪とロックギヤ回動阻止用
歯とが一致した場合には、常時エンドロックが発生し易
くなってしまうという問題がある。
【0007】また、ロックギヤ回動阻止用歯の歯数を減
らすということは、緊急時により短時間でウェビングの
引き出しをロックするというロック性能を低下させる虞
もあった。そこで、本発明の目的は上記課題を解消する
ことに係り、リトラクターのエンドロックの発生を確実
に防止することができ、しかも、ロック性能を低下させ
る虞のない緊急ロック機構付きのシートベルト用リトラ
クターを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、ウ
ェビングが巻装された巻取軸のウェビング引出し方向の
回転を阻止可能なロック手段と、巻取軸に相対回転可能
に支持されると共に巻取軸に対して回転遅れを生じるこ
とにより前記ロック手段を作動するラッチ部材と、該ラ
ッチ部材に揺動自在に軸支されると共に被係合部に係合
して前記ラッチ部材のウェビング引出し方向の回転を阻
止可能な係止手段と、前記巻取軸に相対回転可能に支持
されると共に所定以上のウェビング引出し方向の回転が
作用した際には巻取軸に対して回転遅れを生じて前記係
止手段を被係合部係合方向へ揺動させる慣性部材とを備
えたシートベルト用リトラクターであって、前記係止手
段を被係合部係合方向へ揺動させる慣性部材の当接部に
は、該慣性部材の巻取軸に対する回転遅れが所定量に達
した後に前記係止手段を被係合部係合方向へ揺動させる
為のカム面が設けられていることを特徴とするシートベ
ルト用リトラクターにより達成される。
【0009】上記構成によれば、係止手段の被係合部係
合方向への揺動開始に必要な慣性部材の回転遅れ量が、
ウェビングの全量格納時の衝撃によって起こる慣性部材
の回転遅れ量よりも大きくなるように、前記カム面の形
状を設定しておくだけで、リトラクターのエンドロック
の発生を確実に防止することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて本発明
の一実施形態を詳細に説明する。図1乃至図3に示すシ
ートベルト用リトラクターの分解斜視図及び要部縦断面
図において、リトラクターベース1はその大部分がコの
字状断面を有しており、対向する側板1a,1bには対
向してそれぞれ巻取軸貫通穴が穿設され、ウェビングを
巻装する巻取軸であるボビン3がこれら巻取軸貫通穴を
挿通した状態で回動自在に軸架されている。
【0011】前記側板1aに設けられた巻取軸貫通穴の
内周縁には係合内歯2が形成されており、該巻取軸貫通
穴の外側にはリング部材4が並設されている。該リング
部材4には内周縁に沿って絞り加工が施されており、該
リング部材4が側板1aの外側面にリベット40によっ
て固着された際に、前記係合内歯2と該リング部材4の
内周縁との間に軸方向の隙間が生じるように構成されて
いる。
【0012】そして、前記ベース1の側板1a側には、
緊急時にウェビングの引き出しを阻止するための緊急ロ
ック機構が配置されている。又、前記ベース1の側板1
b側には、公知の巻取りばね装置15が配置されてお
り、ボビン3はウェビングを巻取る方向に常時付勢され
ている。前記ボビン3は、アルミニウム合金等で一体成
形された略円筒形の巻取軸であり、ウェビングが巻回さ
れる胴部28には、ウェビング端部を挿通させて保持す
るため直径方向に貫通するスリット開口28aが設けら
れている。又、ボビン3の外周部には別体で形成された
フランジ部材13が装着され、ウェビングの巻乱れを防
止する。又、リトラクターベース1に組み付けたボビン
3の外周に巻装されたウェビングは、リトラクターベー
ス1の背板側の上部に取り付けられたウェビングガイド
41を挿通させることによって、出入り位置が規制され
る。
【0013】前記ボビン3の両端面には該ボビン3を回
転自在に支持する為の回転支軸が突設されるが、ボビン
3のセンサー側端面には別体に構成された支軸ピン6が
回転支軸として圧入されている。又、ボビン3のセンサ
ー側端面には、前記側板1aに構成された係合内歯2に
係合可能なロック部材であるポール16を揺動回動可能
に軸支する支軸7が突設されている。また、ポール16
が係合内歯2と係合する方向へ揺動回転した時に、該ポ
ール16の揺動側端部と反対側のポール後端部16eを
位置決めし、前記係合内歯2との間でポール16に大き
な荷重が加わった場合にはその荷重を受ける受圧面45
が、ボビン3のセンサー側端面に設けられている。
【0014】更に、前記ボビン3のセンサー側端面に
は、後述するロック作動手段のラッチ部材であるラチェ
ットホイール18に揺動可能に軸支された揺動レバー部
材20の反時計回り方向の回転を規制する為の係止突起
8が設けられている。凹部9は、ラチェットホイール1
8をウェビング引出し方向(図2中、矢印X2 方向)に
回転付勢する引張りコイルバネ36と、後述するセンサ
ースプリング25を押圧するロックアーム26のアーム
部26cとが該ボビン3に干渉するのを防ぐ逃げであ
る。
【0015】前記ポール16の揺動端部には、側板1a
に構成された前記係合内歯2に対応して係合可能な係合
歯16cが一体形成されている。又、ポール16の中央
部には、前記支軸7に遊嵌する軸穴16aが貫設されて
おり、該ポール16のセンサー側面には、揺動端側に位
置する係合突起16bとポール後端部16e側に位置す
る押圧突起16dとが突設されている。
【0016】即ち、軸穴16aは支軸7に対して遊嵌状
態なので、ポール16が該支軸7に対して揺動回動可能
及び所定量相対移動可能に軸支されている。又、ボビン
3に圧入された支軸ピン6により貫通孔17aを嵌通さ
れた保持プレート17の係止孔17bには、ポール16
の軸穴16aを貫通した支軸7の先端が加締められてお
り、該保持プレート17はボビン3の端面から該ポール
16が浮き上がるのを防止している。
【0017】そして、ポール16の係合突起16bの端
部は、前記保持プレート17の外側に配設されて前記支
軸ピン6に回動自在に軸支されたラチェットホイール1
8に形成されているカム穴18aに挿入されている。そ
こで、該ラチェットホイール18がボビン3に対してウ
ェビング巻取方向(図2中矢印X1 方向)に相対回転す
ると、前記カム穴18aが係合突起16bの端部をボビ
ン3の回転中心軸から半径方向外方に移動させるように
作用するので、ポール16は前記側板1aに構成された
係合内歯2との係合方向(図1中矢印Y1 方向)へ前記
支軸7を中心に揺動回転させられる。
【0018】即ち、前記ポール16が、係合内歯2と係
合する方向に揺動回転させられ、ポール16の係合歯1
6cが係合内歯2に係合することによって前記ボビン3
のウェビング引出し方向の回転を阻止するロック手段を
構成している。前記ラチェットホイール18は、中心穴
が前記支軸ピン6に回動自在に軸支された爪車であり、
その外周部には車体加速度感知手段51のセンサーアー
ム53と係合するためのラチェット歯18bが形成され
ている。更に、前記支軸ピン6のフランジ部6aは、ウ
ェビングの引出し加速度を感知する慣性感知手段である
ウェビング加速度感知手段を構成する為の円盤状の慣性
部材であるイナーシャプレート30の中心穴30aを軸
支している。前記ラチェットホイール18の中心穴周縁
でリトラクター外側に向かって突設された係止爪部23
は、係合穴30bに係合して該イナーシャプレート30
のスラスト方向の位置決めを行っている。前記ラチェッ
トホイール18に形成された長穴24にはイナーシャプ
レート30の係合突出部31が係合しており、該長穴2
4の一端縁24aが緊急ロック機構非作動時のイナーシ
ャプレート30の回転方向の位置決めを行っている(図
4参照)。
【0019】前記ラチェットホイール18の外側面に
は、図4に示すように、ロックアーム26を回動自在に
軸支する軸部22と、ばねフック部55とが突設されて
いる。そして、図6に示すように、イナーシャプレート
30には、前記ばねフック部55を挿通させる開口56
が形成されている。この開口56は、前記ばねフック部
55を挿通した状態でイナーシャプレート30がラチェ
ットホイール18に対して相対回転可能な長穴状に形成
されており、その一端には、前記ばねフック部55に対
応するばねフック部57が装備されている。
【0020】そして、これらの一対のばねフック部5
5,57間には、圧縮コイルばね58が嵌挿される。こ
の圧縮コイルばね58は、図7に示すように、イナーシ
ャプレート30上の係合突出部31が、ラチェットホイ
ール18に形成された長穴24の他端縁24bに当接し
た状態(即ち、非ロック状態)に保たれるように、付勢
している。
【0021】ラチェットホイール18の内側面には、一
端が前記保持プレート17の掛止部17cに掛止された
引張りコイルバネ36の他端を掛止するばね掛止部21
が設けられており、該引張りコイルバネ36はボビン3
に対してラチェットホイール18をウェビング引出し方
向(矢印X2 方向)に回転付勢している。図5に示した
ように、前記ロックアーム26には、ギアケース34の
内歯ギア34aと噛み合い可能な係合爪26bと、ラチ
ェットホイール18の外側面に設けられた一対のフック
部18dに両端を支持された線状のセンサースプリング
25の長手方向中央部を押圧するアーム部26cとが設
けられている。
【0022】そこで、該ロックアーム26は、係合爪2
6bが被係合部である内歯ギア34aと噛み合ってラチ
ェットホイール18のウェビング引出し方向の回転を阻
止する係止部材を構成している。そして、係合爪26b
は、センサースプリング25の付勢力により、前記イナ
ーシャプレート30の当接部32に押圧付勢されてい
る。尚、該アーム部26cの揺動範囲に対応するラチェ
ットホイール18には開口が形成され、アーム部26c
が該開口を貫通するが、これはセンサースプリング25
に対するアーム部26cの係合状態を保証するためのも
のである。
【0023】本実施形態の場合、前記当接部32は、ロ
ックアーム26の係合爪26bの背部26dが摺接する
カム面として、該イナーシャプレート30の回転が前記
ロックアーム26に影響を与えない第1のカム面32a
と、ボビン3に対するイナーシャプレート30の回転遅
れに応じて前記係合爪26bが内歯ギア34aに噛合す
るようにロックアーム26を揺動させる第2のカム面3
2bとを具備した構成とされている。
【0024】緊急ロック機構の非ロック状態では、前記
第1のカム面32aがロックアーム26の背部26dに
当接しており、該イナーシャプレート30のボビン3に
対する回転遅れが一定量を超えるまでは、前記背部26
dが第2のカム面32bに当接しないようになってい
る。前記第1のカム面32aの長さ(即ち、該第1のカ
ム面32aに前記背部26dが摺接した状態でイナーシ
ャプレート30が回転する量)は、ウェビングの全量格
納時にイナーシャプレート30に作用する慣性力で、該
イナーシャプレート30がボビン3に対して回転遅れを
生じても、その程度の回転遅れでは、ロックアーム26
の背部26dが第2のカム面32bには到達しない程度
に、第1のカム面32aの長さが設定されている。
【0025】また、本実施形態におけるロックアーム2
6は、係合爪26bとは反対側の揺動端に当接爪26e
が形成されている。そして、この当接爪26eに対応す
るように、イナーシャプレート30には、該当接爪26
eが当接可能な段差部33が設けられている。前記段差
部33は、非ロック状態でイナーシャプレート30が初
期位置にある時、前記当接爪26eが当接することで、
前記ロックアーム26のロック方向への回動を規制する
ものである。図8及び図9に示すように、前記イナーシ
ャプレート30が所定量以上回転遅れを生じ、前記ロッ
クアーム26の背部26dが第2のカム面32bに当接
する時には、前記当接爪26eの段差部33への当接状
態は解消され、前記第2のカム面32bによる押圧作用
によってロックアーム26がロック方向へ揺動可能にな
る。
【0026】更に、該ラチェットホイール18の内側面
に突設された支軸19には、軸孔20aを軸支された揺
動レバー部材20が揺動可能に配設されている。該揺動
レバー部材20は、前記ボビン3のセンサー側端面に突
設された係止突起8により反時計回り方向の回転が適宜
規制されると共に、前記ポール16のセンサー側面に突
設された押圧突起16dが前記支軸19と前記係止突起
8との間に当接することによって時計回り方向の回転が
適宜規制されるように、ボビン3とラチェットホイール
18との間に組付けられている。
【0027】そして、前記イナーシャプレート30の外
側に配設されたギヤケース34の中心部には、前記支軸
ピン6を介して前記ボビン3を回転自在に軸支する軸支
部34bが設けられており、該軸支部34bの底面には
支軸ピン6の鍔部6aが当接し、ボビン3の軸線方向の
位置決め面となっている。更に、ギヤケース34の下部
には、車体の加速度を感知する慣性感知手段である車体
加速度感知手段51を格納する箱形の格納部50が設け
られている。
【0028】そして、前記ギヤケース34を覆う側板1
aの外側には、センサーカバー35が配設される。次
に、上記シートベルト用リトラクターの作動について説
明する。まず、通常使用状態は、図7に示すように、ラ
チェットホイール18は、ばね掛止部21と前記プレー
ト17の掛止部17cに掛止された引張りコイルばね3
6の付勢力によって、ボビン3に対してウェビング引出
し方向(図中の矢印X2方向)に付勢されており、カム
穴18aに係合突起16bが係合するポール16を係合
内歯2と非係合な方向に付勢している。そのため、ボビ
ン3は回転可能であり、ウェビングの引出しは自在であ
る。
【0029】また、車体加速度感知手段51におけるボ
ールウェイト54がセンサーケース52の所定位置に載
置されているので、前記センサーアーム53の係止突起
53aがラチェットホイール18のラチェット歯18b
と非係合であり、ラチェットホイール18はボビン3に
追従回転する。又、ウェビング加速度感知手段における
前記ロックアーム26の係合爪26bは、センサースプ
リング25の付勢力によりギヤケース34の内歯ギア3
4aと非噛合な位置に付勢されていると共に、当接爪2
6eがイナーシャプレート30の段差部33に当接して
ロック方向への回動を規制されている。即ち、本実施形
態の如き緊急ロック機構においては、前記センサースプ
リング25を省略することもできる。
【0030】そして、前記圧縮コイルばね58の付勢力
によってラチェットホイール18に対してウェビング引
出し方向(図2中の矢印X2 方向)に付勢されているイ
ナーシャプレート30は、係合突出部31が長穴24の
他端縁24bに押圧付勢されて回転方向に位置決めされ
ており、ラチェットホイール18を介してボビン3と一
体回転する。
【0031】しかして、衝突等の緊急時に慣性感知手段
であるウェビング加速度感知手段又は前記車体加速度感
知手段51が作動すると、前記ロック作動手段のウェビ
ング引出し方向の回転を阻止する係止手段であるロック
アーム26又はセンサーアーム53がラチェットホイー
ル18のウェビング引出し方向の回転を阻止して、リト
ラクターのロック手段を作動させる。
【0032】そして、前記車体加速度感知手段51又は
ウェビング加速度感知手段が作動し、ラチェットホイー
ル18のウェビング引出し方向の回転が阻止された後、
更にウェビングがリトラクターから引出されると、ラチ
ェットホイール18はボビン3に対して回転遅れを生
じ、ウェビング巻取方向(矢印X1 方向)に相対回転す
るので、ラチェットホイール18のカム穴18aがポー
ル16の係合突起16bをボビン3の回転中心軸から半
径方向外方に移動させていく。そこで、ポール16は前
記支軸7を中心に係合内歯2との係合方向(図2中、矢
印Y1 方向)へ揺動回転させられる。
【0033】そして更に、ウェビングがリトラクターか
ら引出されると、ポール16の係合歯16cが係合内歯
2に噛み合い完了となる。そしてこの状態では、ポール
16のポール後端部16eとボビン3の受圧面45との
間には隙間があり、前記揺動レバー部材20はボビン3
の係止突起8とポール16の押圧突起16dとによって
ほぼ遊び無く回転が規制されている。
【0034】ここで、ポール16の軸穴16aは、ボビ
ン3の支軸7に対して遊嵌状態であり、ボビン3に対し
て揺動回動可能及び所定量相対移動可能に軸支されてい
るので、その上さらに、ウェビングがリトラクターから
引出されると、ポール後端部16eが受圧面45と当接
するまで、ポール16はボビン3の回転中心軸を中心に
ボビン3に対して相対回転する。
【0035】この時、ポール16の押圧突起16dは側
板1aに対して不動の位置関係だが、ボビン3の係止突
起8はウェビング引出し方向(矢印X2 方向)に回転し
ていく。この動きにより、前記揺動レバー部材20は、
前記押圧突起16dとの接点を回動支点として前記係止
突起8により揺動端部が押され、図2中時計回り方向へ
揺動回転させられる。揺動レバー部材20が前記押圧突
起16dとの接点を回動中心として図2中時計回り方向
へ揺動回転すると、ラチェットホイール18の支軸19
に軸支されている軸孔20aがボビン3の回転中心軸に
対しウェビング巻取方向(矢印X1 方向)に回転するこ
とになる。その結果、該ラチェットホイール18は、ボ
ビン3に対してウェビング巻取方向(矢印X1 方向)に
逆回転させられる。
【0036】従って、車体加速度感知手段51又はウェ
ビング加速度感知手段が作動してリトラクターのロック
手段がボビン3のウェビング引出し方向の回転を阻止す
るロック状態でも、ウェビング引出し方向の回転が阻止
されたラチェットホイール18は、車体加速度感知手段
51におけるセンサーアーム53又はウェビング加速度
感知手段におけるロックアーム26をギヤケース34の
内歯ギア34aとの係合から解除可能なフリー状態とす
ることができる。
【0037】上記ポール16のロック状態において、さ
らにウェビングに大きな張力が作用すると、ギヤケース
34の軸支部34b及び巻取りばね装置15のリテーナ
15cを支持している部分が変形し、ボビン3は上方に
移動しようとする。この移動は、ボビンに形成された当
接面3a及び溝3bがそれぞれ係合内歯2および側板1
b上の係合内歯62(図1参照)と当接することで阻止
され、ウェビングに作用する張力をこれらの面で受け止
める。
【0038】そして、車両が停止してウェビングに作用
されたテンションが解除された時には、既にラチェット
ホイール18とセンサーアーム53又はロックアーム2
6のギヤケース34の内歯ギア34aとの係合が解除さ
れているので、ラチェットホイール18は引張りコイル
ばね36の付勢力によりボビン3に対して矢印X2 方向
に回動されるので、該ラチェットホイール18のカム穴
18aがポール16の係合突起16bをボビン3の回転
中心軸側に移動させていく。この時、ウェビングに作用
する引出し方向のテンションは上述の通り解除され、ボ
ビン3はウェビング巻取方向(矢印X1 方向)に回転で
きるようになっているので、ポール16の係合歯16c
の先端が係合内歯2の先端と干渉しない状態までボビン
3が矢印X1 方向に回転すると、ポール16は、係合内
歯2との係合を解除する方向に支軸7を中心に揺動回転
させられ、ボビン3のロックが解除されてウェビングの
引き出しが自在とされる。
【0039】次に、ウェビング引き出し状態から巻取り
バネ装置15のバネ力に従って急激にウェビングが全量
巻き取られた場合には、急停止したボビン3に対して、
ウェビング加速度感知手段の慣性部材であるイナーシャ
プレート30は、反動でボビン3に対して回転遅れが発
生する。しかし、前記ロックアーム26の係合爪26b
を前記ギヤケース34の内歯ギア34aに係合させる方
向へ揺動させるイナーシャプレート30の当接部32に
は、該イナーシャプレート30のボビン3に対する回転
遅れが所定量に達した後に前記係合爪26bを内歯ギア
34a方向へ揺動させる為の2つのカム面32a,32
bによって構成されており、ボビン3に対するイナーシ
ャプレート30の回転遅れが所定量に達するまでは、係
合爪26bが内歯ギア34aの係合方向に揺動すること
がない。
【0040】即ち、本実施形態の場合、係合爪26bの
内歯ギア34aへの係合方向への揺動開始に必要なイナ
ーシャプレート30の回転遅れ量が、ウェビングの全量
格納時に起こるイナーシャプレート30の回転遅れ量よ
りも大きくなるように、前記カム面32aの長さが設定
されているため、リトラクターのエンドロックの発生を
確実に防止することができる。
【0041】尚、上記実施形態のシートベルト用リトラ
クターは、ウェビング加速度感知手段と共に車体加速度
感知手段を備えたタイプの緊急ロック機構について述べ
たが、本発明のシートベルト用リトラクターは、ウェビ
ング加速度感知手段のみを備えたタイプの緊急ロック機
構を有するリトラクターでも良いことは勿論である。
【0042】
【発明の効果】即ち、本発明のシートベルト用リトラク
ターによれば、係止手段の被係合部係合方向への揺動開
始に必要な慣性部材の回転遅れ量が、ウェビングの全量
格納時の衝撃によって起こる慣性部材の回転遅れ量より
も大きくなるように、カム面の形状を設定しておくだけ
で、リトラクターのエンドロックの発生を確実に防止す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に基づくシートベルト用リ
トラクターの分解斜視図の一部である。
【図2】図1に示したシートベルト用リトラクターの残
り部分の分解斜視図の一部である。
【図3】図1及び図2に示したシートベルト用リトラク
ターの要部縦断面図である。
【図4】図2に示したラチェットホイールの拡大正面図
である。
【図5】図2に示したロックアームの拡大正面図であ
る。
【図6】図2に示したイナーシャプレートの拡大正面図
である。
【図7】図3のVII−VII線に沿う断面図である。
【図8】本発明の実施形態に係るシートベルト用リトラ
クターの動作説明図である。
【図9】本発明の実施形態に係るシートベルト用リトラ
クターのロック動作時の状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 リトラクターベース 2 係合内歯 3 ボビン 15 巻取りばね装置 16 ポール 18 ラチェットホイール 26 ロックアーム 26b 係合爪 26e 当接爪 30 イナーシャプレート 32 当接部 32a 第1のカム面 32b 第2のカム面 34 ギアケース 34a 内歯ギア

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウェビングが巻装された巻取軸のウェビ
    ング引出し方向の回転を阻止可能なロック手段と、巻取
    軸に相対回転可能に支持されると共に巻取軸に対して回
    転遅れを生じることにより前記ロック手段を作動するラ
    ッチ部材と、該ラッチ部材に揺動自在に軸支されると共
    に被係合部に係合して前記ラッチ部材のウェビング引出
    し方向の回転を阻止可能な係止手段と、前記巻取軸に相
    対回転可能に支持されると共に所定以上のウェビング引
    出し方向の回転が作用した際には巻取軸に対して回転遅
    れを生じて前記係止手段を被係合部係合方向へ揺動させ
    る慣性部材とを備えたシートベルト用リトラクターであ
    って、 前記係止手段を被係合部係合方向へ揺動させる慣性部材
    の当接部には、該慣性部材の巻取軸に対する回転遅れが
    所定量に達した後に前記係止手段を被係合部係合方向へ
    揺動させる為のカム面が設けられていることを特徴とす
    るシートベルト用リトラクター。
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