JPH09323939A - 抗痴呆剤 - Google Patents

抗痴呆剤

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JPH09323939A
JPH09323939A JP14036096A JP14036096A JPH09323939A JP H09323939 A JPH09323939 A JP H09323939A JP 14036096 A JP14036096 A JP 14036096A JP 14036096 A JP14036096 A JP 14036096A JP H09323939 A JPH09323939 A JP H09323939A
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JP
Japan
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liposome
tacrine
dementia
preparation
liposome preparation
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JP14036096A
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English (en)
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Hiroshi Kiwada
弘志 際田
Michihiro Fujiwara
道弘 藤原
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R T EE ASSOC KK
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R T EE ASSOC KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 抗痴呆剤として用いられるアセチルコリンエ
ステラーゼ阻害剤を脳内に効率よく移行させ、脳内にお
いて十分な時間効果を発現させ、しかも副作用が少ない
抗痴呆剤の開発。 【解決手段】 アセチルコリンエステラーゼ阻害剤を含
有するリポソーム製剤からなる脳内移行性に優れた抗痴
呆剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は抗痴呆剤に関し、詳
しくは、アセチルコリンエステラーゼ阻害剤を含有する
リポソーム製剤からなる抗痴呆剤に関する。
【0002】
【従来の技術】アルツハイマー型痴呆のような老年痴呆
の原因は未だ完全には解明されていないが、これまでア
ルツハイマー型痴呆などの老年痴呆は、コリン作動性学
説を根拠としたコリン作動性の賦活薬によって治療が数
多く試みられてきた。すなわち、アセチルコリンエステ
ラーゼ阻害剤を投与して脳内のアセチルコリン濃度を高
めることにより、コリン作動性の機能低下を活性化さ
せ、痴呆の治療を行う試みがなされてきた。
【0003】例えば代表的なアセチルコリンエステラー
ゼ阻害剤であるタクリンやフィゾスチグミンを用いた痴
呆の治療例が報告されている(Neurology,8,397,1978)。
さらに、特開昭61−148154号、特開昭63−141980号、特
開昭63−166881号、特開昭64−73号、特開平1−250353
号、特開平2−167267号公報、及びJournal of Medicin
al chemistry, 31, 1278);同32,1805(1989) にはアミノ
アクリジン誘導体がアセチルコリンエステラーゼ阻害作
用を有し、アルツハイマー型老年痴呆の治療に有効であ
ることが示されている。またサマーズ等は、アルツハイ
マー型痴呆患者にタクリンとレシチンを投与することに
より、その症状の改善がみられたと報告している(The N
ewEngland Journal of Medicine 315, 1241, 1986)。こ
こで併用するレシチンは単に大量のレシチンを同時投与
しているだけであり、薬物をリポソーム化しているので
はない。
【0004】一方、脳内へ薬剤を効率良く移行させるこ
とは、アルツハイマー型痴呆症やその他の中枢神経系患
者の治療に有用と考えられるが、血液脳関門により薬剤
の脳内への移行は制限されている。これまでに、血液脳
関門通過のためのさまざまな試みがなされてきている
が、いずれも効果は不十分であった。また、薬剤の徐放
化や標的部位への到達などを目的として薬剤をリポソー
ム化することが行われているが、脳への移行を目的とし
て中枢神経系薬剤についてリポソーム化が実用に供され
た例はない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】アセチルコリンエステ
ラーゼ阻害剤であるタクリンは抗痴呆剤として米国で発
売されているが、肝障害などの副作用が発現するという
問題を有している。この副作用はその発現の頻度から大
きな問題となっている。従って、タクリン等のアセチル
コリンエステラーゼ阻害剤の脳内移行性を高め、低用量
で効果の発現が可能で副作用の少ない薬剤の開発が望ま
れている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、老年痴呆の
治療のための薬剤キャリアーとしてリポソームに着目し
検討した結果、リポソームに封入したアセチルコリンエ
ステラーゼ阻害剤が、脳内に効率よく移行するととも
に、有効作用濃度を長時間にわたり維持し、しかも実際
に優れた薬効を発揮しうることを見出し、本発明を完成
したものである。
【0007】本発明は、アセチルコリンエステラーゼ阻
害剤を含有するリポソーム製剤からなる脳内移行性に優
れた抗痴呆剤である。用いるアセチルコリンエステラー
ゼ阻害剤は、アクリジン誘導体、特にタクリン(一般
名、化学名は9−アミノ−1,2,3,4 −テトラハイドロア
クリジン)であるのが好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明にかかる抗痴呆剤は、アセ
チルコリンエステラーゼ阻害剤をリポソームに封入した
リポソーム製剤である。
【0009】リポソームに保持させるアセチルコリンエ
ステラーゼ阻害剤としては、特に限定されず、アセチル
コリンエステラーゼ阻害剤として知られている物質であ
ればいずれも使用できる。具体的には、タクリン、タク
リン誘導体、フィゾスチグミン、フィゾスチグミン誘導
体などが例示できる。好ましくはタクリンが使用され
る。
【0010】上記アセチルコリンエステラーゼ阻害剤の
リポソーム製剤化は、例えば、以下のようにして行う。
まず、リポソームを形成する物質としては、天然のリン
脂質あるいは合成のリン脂質のいずれも使用でき、天然
のリン脂質としては、ホスファチジルコリン、ホスファ
チジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、スフ
ィンゴミエリン、ジセチルリン酸、ステアリルアミン、
ホスファチジルグリセロール、ホスファチジン酸、ホス
ファチジルイノシトール等を挙げることができる。ま
た、これらの水素添加物も用いることができる。これら
のリポソーム形成物質には、コレステロール等の膜形成
補助剤を併用してもよい。
【0011】薬剤をリポソーム中に封入するには、通常
用いられる方法により行えばよい。例えば、リポソーム
形成物質および必要に応じて加える膜形成補助剤等の添
加剤、および封入する薬剤をクロロホルム等の有機溶媒
に溶解し、適宜手段により有機溶媒を除去して、均一な
脂質薄膜を得る。この脂質薄膜にガラスビーズおよび緩
衝液を加えて剥離し、超音波処理後、セファデックスカ
ラムを通してリポソーム分画を集めることにより、粒子
径10〜500 nm程度の微細なリポソームを得ることができ
る。得られたリポソームはアセチルコリンエステラーゼ
阻害剤を内部に保持している。
【0012】本発明のリポソーム製剤は、脳への移行性
に優れ、有効作用時間が長くなると共に副作用の少ない
抗痴呆剤として、アルツハイマー型痴呆や脳血管性の痴
呆等の中枢神経系の障害の治療に有用である。本発明に
よると、肝毒性等の強いアセチルコリンエステラーゼ阻
害剤の投与量を低減することができるため、実用的な価
値が非常に高い。
【0013】治療剤として調製するには、前述のように
して得られたリポソーム水分散液に、必要に応じ慣用の
添加剤を加え、このまま液体製剤として使用してもよい
し、あるいは凍結乾燥製剤とし、用時に水溶液として使
用することもできる。
【0014】投与方法としては、経口投与、静脈内投
与、皮下投与、直腸投与などの方法が用いられ、それぞ
れ投与方法に応じた剤型として用いればよい。例えば、
経口投与の場合はシロップ剤、ドライシロップ剤、カプ
セル剤などとし、静脈内投与の場合は注射剤とすること
ができる。投与量は経口投与の場合で5〜100 mg/日で
ある。本発明を以下の実施例および試験例により詳細に
説明する。
【0015】
【実施例】
【0016】
【実施例1】9−アミノ−1,2,3,4 −テトラハイドロア
クリジン (タクリンあるいはTHAと略称することあ
り) をリポソームに封入したリポソーム製剤を製造す
る。リポソームへの封入効率を考慮して、市販のタクリ
ン塩酸塩をクロロホルムに溶解した後、炭酸ナトリウム
水溶液で処理して遊離形としたものを用いて、以下の手
順により調製する。
【0017】タクリン塩酸塩の脱塩酸化 市販のタクリン塩酸塩(SIGMA)5gを200 mlのクロロホ
ルムに溶解し、10%炭酸ナトリウム水溶液100 mlで分液
ロートで振り、さらに水でよく洗浄した後、無水硫酸ナ
トリウムで乾燥し、濃縮乾固、乾燥して遊離形タクリン
を得る。再結晶はしない。
【0018】リポソームの調製 水素添加卵黄ホスファチジルコリン (日本精化) 184mg
(250μmol)、コレステロール (和光) 81.8mg (200 μmo
l)、ジセリルリン酸 (ナカライ) 27.4mg (50μmol)およ
び上記で得た遊離形タクリン10mgあるいは20mgをクロロ
ホルム100 mlに溶解し、回転式エバポレーターで濃縮乾
固して均一な脂質薄膜とする。さらに減圧デシケーター
中で一夜放置し、残留する有機溶媒を除去する。これに
PBS 10mlを添加し、45℃水浴中で手振盪法により水和、
分散させリポソームとする。このリポソーム分散液にプ
ルーブ型ソニケーターで半透明になるまで超音波照射
し、微細なリポソーム製剤1(0.5 mg/kg用) またはリポ
ソーム製剤2 (1mg/kg 用)を得る。得られたリポソー
ム製剤は、粒子径が約30〜50 nm 程度である。
【0019】
【試験例】以下の試験例により、本発明のリポソーム製
剤が脳内においてその効果を発揮しうることを示す。効
果は、ラットにおけるスコポラミンによる空間認知障害
の改善(試験例1)により確認した。
【0020】
【試験例1】8方向放射状迷路課題でのスコポラミンによる空間認知
障害に対するリポソー ム製剤の効果 スコポラミン投与により空間認知障害を引き起こしたラ
ットに対して、本発明リポソーム製剤を投与して改善の
効果を調べた。実施例1で製造したリポソーム製剤を、
薬物としての投与量0.5 mg/kg および1mg/kg におい
て、リポソーム化していないTHA水溶液と比較検討す
る。
【0021】<使用薬物>ラットにおいて空間認知障害
を惹起するためのスコポラミンは、スコポラミン臭化水
素酸塩を0.9 %生理食塩液に溶解したものを用いる。
【0022】被検薬物は、実施例1のリポソーム製剤
(原液2mg/ml)、THA水溶液 (原液2mg/ml)、および
リポソームである。なお、製剤等の希釈には 蒸留水を
使用した。
【0023】THA水溶液は市販のタクリン塩酸塩を等
張リン酸緩衝液 (PBS)に規定の濃度(1ml/200gラット
投与として) に溶解して調製する。
【0024】THA水溶液の調製 市販のタクリン塩酸塩 (SIGMA) 10mg および20mgをそれ
ぞれ PBS (12mM NaH2PO4, 51mM Na2HPO4, 77mM NaCl, p
H7.4, 280mOmsm/kg) 10ml に溶解し、各々を水溶液1(5
mg/kg用) および水溶液2 (10 mg/kg 用) とする。
【0025】<試験方法>食餌制限下のWistar系雄性の
7週齢 (体重 200〜250g) ラットを8方向放射状迷路
(アームの長さ48cm、幅10cm、地上高さ40cm) の中央プ
ラットホーム (径25cm) に置き、アームの先端に置いた
餌を効率よく摂取できるようになるまで2〜3週間訓練
を行った。課題を獲得したラットにのみスコポラミン0.
5mg/kgを腹腔内に投与し、30分後に8方向放射状迷路課
題を行った。測定は、ラットが初めて訪れたアームの正
選択数、2回以上訪れたアームの誤選択数および試行終
了までの走行時間 (最大10分まで) について行い、ま
た、1本のアームを選択するのに要する時間を遂行速度
[level q actibity(sec/entry)]として求めた。この実
験で使用した空間認知の獲得の完成したラットの基準
は、初期の正選択数が7以上および誤選択数が1以下の
成績を3試行連続して示すことである。
【0026】課題を獲得したラットにスコポラミンを投
与し、著明な空間認知障害を発現したラットを試験動物
とし、これに被験薬物を経口投与 (p.o.) し、60分後に
8方向放射状迷路課題の試験を行った。
【0027】<統計処理>8方向放射状迷路課題にはWi
lCoxon runk testを使用して統計処理した。
【0028】<結果>空間認知の獲得の完成したラット
の正選択数は 7.7±0.1 、誤選択数は 0.3±0.1 および
走行時間は51.5±3.5 秒であった。これらのラットにス
コポラミン 0.5mg/kg(i.p.) を投与すると正選択数は
5.6±0.1 と有意 (p<0.001)に減少し、逆に誤選択数
は 9.7±0.9 と有意 (p<0.001)に増加し、いわゆる空
間認知障害が認められた (図1) 。また、走行時間にお
いても19.4±17.5秒と有意 (p<0.001)な延長が認めら
れた。
【0029】次に、空間認知障害が認められたラットに
対する被験薬物の作用を検討したところ、実施例1のリ
ポソーム製剤では0.5 及び1mg/kg の用量で著明な正選
択数の増加と誤選択数の減少、すなわち空間認知障害の
改善が認められた (図1) 。また、THA水溶液は2mg
/kg の用量で著明な空間認知障害の改善が認められた
が、リポソーム単独では影響がなかった (図1) 。すな
わち、実施例1の製剤はTHA水溶液に比べて4分の1
の用量で空間認知障害の改善が認められた。
【0030】従って、スコポラミンにより惹起される空
間認知障害の改善効果は、実施例1のリポソーム製剤が
THA水溶液に比べて4倍の効果を示す。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、アセチルコリンエステ
ラーゼ阻害剤をリポソームに封入することにより、これ
らの薬剤を脳内に効率よく移行させ、有効作用濃度を長
時間にわたり維持して、痴呆改善の優れた効果を発揮し
うるとともに、副作用の少ない抗痴呆剤が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】8方向放射状迷路課題でのスコポラミンによる
空間認知障害に対する本発明リポソーム製剤の改善効果
を示すグラフである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アセチルコリンエステラーゼ阻害剤を含
    有するリポソーム製剤からなる脳内移行性に優れた抗痴
    呆剤。
  2. 【請求項2】 アセチルコリンエステラーゼ阻害剤がア
    クリジン誘導体である請求項1記載の抗痴呆剤。
  3. 【請求項3】 アセチルコリンエステラーゼ阻害剤がタ
    クリンである請求項2記載の抗痴呆剤。
JP14036096A 1996-06-03 1996-06-03 抗痴呆剤 Pending JPH09323939A (ja)

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JP14036096A JPH09323939A (ja) 1996-06-03 1996-06-03 抗痴呆剤

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007106732A (ja) * 2005-10-14 2007-04-26 Ortec Inc 細胞機能を変化させるための方法および組成物
US8865763B2 (en) 2005-10-14 2014-10-21 Alltech, Inc. Methods and compositions for altering cell function
US8871715B2 (en) 2005-10-14 2014-10-28 Alltech, Inc. Use of selenium compounds, especially selenium yeasts for altering cognitive function

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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