JPH09323943A - ビニリデンオレフィンの製造 - Google Patents

ビニリデンオレフィンの製造

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JPH09323943A
JPH09323943A JP9022853A JP2285397A JPH09323943A JP H09323943 A JPH09323943 A JP H09323943A JP 9022853 A JP9022853 A JP 9022853A JP 2285397 A JP2285397 A JP 2285397A JP H09323943 A JPH09323943 A JP H09323943A
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trialkylaluminum
reaction vessel
olefin
vinyl olefin
weight
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JP9022853A
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Kaung-Far Lin
コーン−ファー・リン
Carroll W Lanier
キャロル・ダブリュー・ラニア
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BP Corp North America Inc
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    • C—CHEMISTRY; METALLURGY
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ビニリデンオレフィンを、これまで知られて
いる方法よりも極めて短い反応時間で良好な収率で形成
することのできる方法を提供する。 【解決手段】 本発明方法は、反応容器に充填する唯一
の触媒成分として少なくとも1種のトリアルキルアルミ
ニウム化合物を用いてビニルオレフィンを二量体化する
ことを包含する。こらの物質は、初めのビニルオレフィ
ン1モルあたりトリアルキルアルミニウムを0.001
〜0.05モルの範囲で含むように反応容器に充填す
る。反応は、140℃を超え、172℃未満の温度で、
初めのビニルオレフィンの少なくとも10重量%を、少
なくとも80重量%のビニリデン二量体選択率で転化さ
せるのに十分な1〜24時間の範囲の時間行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】(技術分野)本発明は、ビニリデンオレフ
ィンを、良好な収率で、比較的短い反応時間で製造する
ことを可能にする方法に関する。
【0002】(背景)ビニリデンオレフィンは、構造:
(R1)(R2)C=CH2(式中、R1及びR2はアルキル基
である)を有する分枝鎖モノオレフィンであるが、二重
末端オキソアルコール及び他の官能化誘導体を製造する
際に用いる原料として、あるいは洗浄剤、界面活性剤、
専門の農業用化学物質並びに燃料及び潤滑添加剤の製造
において用いられる、商業的に重要なものである。ビニ
リデンオレフィンは、ビニルオレフィンを二量体化する
ことによって製造することができる。
【0003】Sato、Noguchi及びYasui
の米国特許第4,155,946号には、触媒系が、
(1)トリアルキルアルミニウム化合物、(2)ニッケ
ルの塩又はコンプレックス、(3)特定の群から選択さ
れる3価リン化合物、及び(4)ハロゲン化フェノール
から形成される、低級α−オレフィンを二量体化する方
法が開示されている。
【0004】Sato、Ikimi、Tojima及び
Takahashiの米国特許第4,709,112号
には、(1)トリアルキルアルミニウム化合物、(2)
ニッケルの有機塩又はコンプレックス、(3)特定の群
から選択される3価リン化合物、(4)フッ素化イソプ
ロパノール、及び(5)特定のタイプのハロゲン化化合
物から選択される触媒共活性化剤から形成される触媒系
を用いる、低級α−オレフィンを二量体化する方法が開
示されている。
【0005】Lin、Nelson及びLanierの
米国特許第4,973,788号には、少なくとも85
モル%の選択率でビニルオレフィンを二量体化する方法
が開示されている。こでは、ビニルオレフィン1モル当
たり0.001〜0.04モルのトリアルキルアルミニ
ウムから実質的になる触媒を用い、反応を、約100〜
140℃の範囲の温度で、初めのビニルオレフィンの少
なくとも80モル%が異なる生成物に転化するのに十分
な時間行うことによって達成される。これらの条件下で
の反応速度は極めて遅く、長い反応時間が必要である。
例えば、120℃において、初めのビニルオレフィン1
モルあたり0.043モルのアルミニウムアルキル触媒
を用いて90%の転化率を達成するためには約94時間
を必要とし、初めのビニルオレフィン1モルあたり0.
017モルの触媒を用いて120℃で90%の転化率を
達成するためには約192時間を必要とすると指摘され
ている。また、該特許においては、反応は120℃と比
較すると172℃における方が速いが、ビニリデン二量
体への転化率は、120℃で同一の触媒を用いて90%
であるのと比較して、172℃ではわずか71%である
ことが示されている。
【0006】アルミニウムアルキルの存在下では、ビニ
ルオレフィンはMarkovnikov反応を経由して
ビニリデンオレフィンに二量体化される。しかしなが
ら、ビニリデンオレフィンの収率又はその純度に悪影響
を与える競合反応は、反Markovnikov反応を
経由する深内部(deep internal)オレフィン二量体への
二量体化である。二量体化温度において通常起こる傾向
のある他の望ましくない競合反応は、アルミニウムヒド
リド経由又は他の公知の機構による、ビニルオレフィン
の内部異性体オレフィンへの異性体化である。このよう
な内部オレフィンの形成は二量体の選択率に悪影響を与
える。これらの競合反応を抑制し、米国特許第4,97
3,788号の方法で必要とされているよりも実質的に
短い反応時間で且つ米国特許第4,155,946号及
び4,709,112号に記載されているような多成分
触媒系を用いる必要なしに、ビニリデン二量体への高い
選択率を達成することができることが極めて望ましい。
【0007】本発明はこの課題を解決するものである。
【0008】(本発明)本発明によれば、反応容器に充
填する唯一の触媒成分としてトリアルキルアルミニウム
を用いて、米国特許第4,973,788号の方法にお
いて必要な時間よりも実質的に短い反応時間でビニリデ
ン二量体への高い選択率を達成することが可能であるこ
とを見出した。これは、ビニルオレフィンを、触媒とし
て少なくとも1種のトリアルキルアルミニウム化合物を
用いて、初めのビニルオレフィン1モルあたり、トリア
ルキルアルミニウム0.001〜0.05モルの範囲の
比で、140℃を超え172℃未満の温度で、初めのビ
ニルオレフィンの少なくとも10重量%を少なくとも8
0重量%のビニリデン二量体選択率で異なる生成物に転
化させるのに十分な1〜24時間の時間、二量体化する
ことによって達成することができる。好ましい態様にお
いては、本方法は、初めのビニルオレフィンの少なくと
も60重量%を、少なくとも80重量%のビニリデン二
量体選択率で異なる生成物に転化させるのに十分な6〜
24時間の範囲の時間行う。
【0009】上記の反応条件を用いることによって、内
部オレフィンへの異性体化が抑制され、ビニリデン二量
体選択率が向上する。
【0010】本発明方法の他の特徴は、オレフィン二量
体化反応の発熱性を利用するという点である。例えば、
反応熱は、形成される二量体1グラムモルあたり約20
kcalである。したがって、上記の温度範囲内で運転
することによって、外部エネルギーの必要性及びコスト
を最小に保持することができる。
【0011】本発明方法を実施することのできる3種類
の好ましい一般的な態様がある。1番目の態様は、通常
「撹拌ポット反応器」と称される単一の反応容器を用い
て、その中で、反応をバッチ法で撹拌しながら行うもの
である。他の態様においては、反応容器は、少なくとも
二つの密閉容器を含み、その中で、撹拌及び連続供給流
を用いて反応を行い、第1の容器への供給速度、及び、
続く容器がある場合にはそれぞれの容器から続く容器へ
の放出速度が、実質的に互いに同等になるように、容器
を連続して接続する。第3の態様は、単一の連続伸長反
応容器を用い、その中で、連続法で反応を撹拌しながら
行う。第1又は第3の態様を行う場合には、反応混合物
が約110℃を超える温度である時間の少なくとも50
%の間において、(a)反応容器中の気体空間が、反応
容器の全内部自由空間の0〜40%の範囲(より好まし
くは30%以下の範囲、更に好ましくは20%以下の範
囲、最も好ましくは10%以下の範囲)であり、(b)
反応容器の自由空間の残りが不活性雰囲気を含むように
反応を行うことが特に好ましい。第2の態様を用いる場
合には、反応は、最も好ましくは、1以上の反応容器に
おいて反応混合物が約110℃を超える温度である時間
の少なくとも50%の間において、(a)かかる容器中
の蒸気空間が、上記に定められた範囲である、例えば、
かかる容器中の蒸気空間が、容器の全内部自由空間の0
〜40%、最も好ましくは10%以下であり、(b)容
器中の自由空間の残りが不活性雰囲気を含むように行わ
れる。
【0012】好ましい態様においては、本方法は、ビニ
ルオレフィン転化率、反応時間及び触媒濃度の間の相関
関係が、次式: X=1−exp{−k[alR]t} [式中、kは、温度の関数である速度定数であり、[a
lR]はアルミニウムアルキルのモル濃度であり、tは
反応時間(時)であり、Xは次式: 1−[Vi]/[Vi]0 (ここで、[Vi]は時間tにおけるビニルオレフィン
のモル濃度であり、[Vi]0は初めのビニルオレフィ
ンモル濃度である)によって定義されるビニルオレフィ
ン転化率である]に従うように行われる。
【0013】速度定数kに関する値は、l/グラムモル
/時の単位である。
【0014】本方法において用いるビニルオレフィン
は、1以上の線状ビニルオレフィン又は1以上の分枝鎖
ビニルオレフィン又はこれらの混合物であってよい。少
量の(例えばオレフィン混合物の40モル%以下の)内
部及び/又はビニリデンモノオレフィンを、反応容器に
充填する初めのビニルオレフィン中に存在させることが
できる。かかる内部及び/又はビニリデンオレフィンを
用いる場合には、その量は、勿論、方法において用いる
初めのビニルオレフィンに体する触媒のモル比を算出す
る際には排除して考える。通常、方法において用いるビ
ニルオレフィンは、1分子あたり約3〜約30個又はそ
れ以上の炭素原子を有する。好ましくは、初めのビニル
オレフィンは、1分子あたり、4〜20個、より好まし
くは8〜16個の範囲の炭素原子を有する。幾つかの最
終用途のためには、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘ
キセン、1−オクテン、1−デセン又は1−テトラデセ
ンのような、実質的に純粋な単一のビニルオレフィンを
用いることが望ましい。他の最終用途のためには、ビニ
ルオレフィンの混合物が完全に好ましい。かかる場合に
は、共二量体化(二量体化の特殊なケース)が起こる。
【0015】本発明の実施において二量体化反応領域に
充填する唯一の触媒成分として任意のトリアルキルアル
ミニウム化合物を用いることができる。通常、アルキル
基は、それぞれ1〜30個の炭素原子、好ましくは2〜
約18個の範囲の炭素原子を有する。実質的に全てのア
ルキル基が2〜約14個の範囲の炭素原子を有する直鎖
1級アルキル基であるトリアルキルアルミニウム化合
物、例えば、トリエチルアルミニウム、トリプロピルア
ルミニウム、トリブチルアルミニウム、トリヘキシルア
ルミニウム、トリオクチルアルミニウム、トリス(デシ
ル)アルミニウム、トリス(テトラデシル)アルミニウ
ムなどが最も好ましい。所望の場合には、アルミニウム
トリアルキルの混合物を用いることもできる。存在する
場合には、アルミニウムトリアルキルのヒドリド含有率
は極めて低く、例えば、アルミニウムトリアルキルは、
約0.8%以下の最大アルミニウムヒドリド当量を有し
ていなければならない。好ましい態様においては、方法
に供給されるアルミニウムトリアルキルは、実質的にヒ
ドリドを含まず、即ち、存在する場合には、トリアルキ
ルアルミニウム化合物は、最大で0.10重量%のアル
ミニウムヒドリド当量、より好ましくは最大で0.05
重量%のアルミニウムヒドリド当量を有する。これは、
アルミニウムヒドリド結合が、1−オレフィンの内部オ
レフィンへの異性体化を引き起こす可能性があるからで
ある。
【0016】初めのビニルオレフィン1モルあたりトリ
アルキルアルミニウム約0.005〜約0.045モ
ル、より好ましくは初めのビニルオレフィン1モルあた
りトリアルキルアルミニウム約0.010〜約0.04
5モルの範囲を用いて方法を行うことが好ましい。
【0017】好ましくは、二量体化は、主として(反応
時間の半分以上)、145℃〜170℃、より好ましく
は主として160℃〜170℃の温度で、初めのビニル
オレフィンの少なくとも80重量%を、少なくとも80
重量%のビニリデン二量体選択率で異なる生成物に転化
させるのに十分な、1〜15時間(好ましくは約6〜約
15時間)の範囲の反応時間で行う。特に好ましい態様
は、二量体化を、主として、約165±3℃の範囲の温
度で、初めのビニルオレフィンの少なくとも85重量%
を、少なくとも80重量%のビニリデン二量体選択率で
異なる生成物に転化させるのに十分な、約6〜約12時
間の範囲の反応時間で行うことを包含する。
【0018】本発明の他の特徴は、アルミニウム−水素
結合が1−オレフィンの内部オレフィンへの異性体化の
触媒として作用し、トリアルキルアルミニウム化合物が
オレフィン及びジアルキルアルミニウムヒドリドへ解離
する速度は温度を上昇させるにつれて速やかに上昇する
が、本発明方法によって、米国特許第4,973,78
8号の方法とほぼ同等に高い純度のビニリデンオレフィ
ン生成物の形成を、著しくより短い反応時間で可能にな
るという点である。
【0019】反応は、実質的に無水で実質的に酸素及び
空気の不存在下の環境で行わなければならない。アルミ
ニウムトリアルキルは、水又はアルコールのようなヒド
ロキシル基を有する化合物と激しく反応することができ
る。したがって、系中に少量であっても水、アルコール
などが存在すると、アルミニウムトリアルキルの一部が
不活性化される。カールフィッシャー水分析のような分
析法を用いることによって多少の水がビニルオレフィン
中に存在していることが分かった場合には、アルミニウ
ムアルキル触媒の量を増加させて、水又はアルコールの
ような他の活性水素成分に関して補償し、それによっ
て、初めのアルミニウムアルキルの一部が水又は他の活
性水素化合物によって分解された後であっても適当量の
活性アルミニウムトリアルキル触媒を系中に残留させる
ことができる。また、オレフィン供給流を予め処理して
水又はアルコール混入物を除去することができる。同様
に、方法は、乾燥不活性雰囲気、例えば、窒素、アルゴ
ン、ネオンなどの下で行って、触媒の分解を防止しなけ
ればならない。
【0020】反応容器中は良好な混合を行って均一な温
度を確保することが望ましい。高い反応容器壁面温度を
避けるために、所望の反応温度(又はそれに近い温度)
に反応容器加熱媒体の温度を設定することが望ましい。
加熱媒体からの熱及び反応熱の両方を用いて反応混合物
を室温から反応温度に昇温させる。反応容器温度が加熱
媒体の温度よりも高い場合には、伝熱方向が逆転する、
即ち反応混合物から加熱媒体へと伝熱する。したがっ
て、ほぼ同等の温度の同一の加熱媒体を、反応温度間で
の加熱中の加熱媒体、及び反応温度を通り過ぎた場合に
は冷却媒体の両方として用いることができる。蒸気又は
Dowthermのような他の加熱媒体のいずれかを用
いることができる。
【0021】熱伝達領域を有するジャケット付30ガロ
ンガラスライニングPfaudlerバッチ反応容器を
用い、2.4ft2:ft3の反応容器容量比、ジャケッ
トを通る流れの通過圧力110psigを用い、165
〜170℃の範囲の反応温度を用いると、実際の実施に
おいて極めて満足できる結果が得られることがわかっ
た。
【0022】二量体化反応容器の少なくとも内部に関す
る構造体の好ましい材料は、炭素鋼、ガラスライニング
又は銅のような軟鋼のいずれかである。ニッケルは、ビ
ニルオレフィンを内部オレフィンに異性体化することが
知られている。したがって、ステンレススチール、アロ
イ20、インコネルなどのようなニッケルを含む材料は
避けることが望ましい。また、ニッケルを含有する供給
ライン及び移送ラインは出来る限り避けるべきである。
ステンレススチールのような材料で作られた反応容器
は、数サイクルの運転の後に不動態化して二量体収率を
上昇させる可能性がある。K.F.Linによって19
96年2月5日に出願され、同じ譲り受け人に譲渡され
た共に審査係属中の米国特許出願08/596,801
号(ケース番号:OL−6962)においては、実質的
にニッケルを含まない鋼及びニッケルを含まない鋼を含
む第1鉄金属表面の不動態化を行うことのできる方法が
開示されており、この方法を本発明の実施において用い
ることができる。この方法は、表面を空気又は酸素で不
動態化する工程を包含する。D.H.Krzystow
czyk及びK.F.Linによって1996年2月5
日に出願され、同じ譲り受け人に譲渡された共に審査係
属中の米国特許出願08/596,812号(ケース番
号:OL−6963)においては、アルミニウムアルキ
ル触媒を用いることによってビニルオレフィンを二量体
化する方法における二量体選択率に対するニッケルの破
壊効果を克服するためにアセチレン系炭化水素を用いる
ことが開示されている。これらの共に審査係属中の出願
の全ての開示を、ここに参照として包含する。
【0023】Na、Li等のような、反応容器供給流又
は内容物に接触する表面中又は表面上の金属不純物もま
た、ビニルオレフィンの異性体化を促進させる可能性が
あるので、出来る限り排除しなければならない。
【0024】したがって、特に、他の種類の化学反応を
行うために前に用いたことのある反応装置を用いる場合
には、本発明の実施によって得ることのできる最適の結
果を達成するためには、数多くのなさねばならないこと
がある。
【0025】二量体化反応容器に供給流を送る前に、反
応容器を、水性及び/又は有機溶媒で洗浄しなければな
らない。反応前洗浄工程は、以下の工程の幾つかを含ん
でよい:(A)苛性又は酸性線状;(B)水洗浄;
(C)乾燥(水の除去);(D)ヘプタン(又は他の重
質パラフィン/オレフィン)洗浄;及び(E)乾燥(ヘ
プタン又は他の重質パラフィン/オレフィンの除去)。
苛性又は酸性洗浄は、溶液から、又は反応容器内部表面
からの物質の溶離によって、微量の不純物を導入する可
能性がある。したがって、反応容器表面の苛性又は酸性
洗浄を用いることは避けることが望ましい。加熱有機溶
媒洗浄のみで反応容器を洗浄するのに十分な場合には、
水性洗浄は必要ではない。しかしながら、反応容器の洗
浄を行うために水性洗浄が必要な場合には、塩基又は酸
を用いずに蒸気洗浄又は熱水洗浄を用いることが好まし
い。苛性又は酸性洗浄は、他の別法がどのような与えら
れた状況においても不適当な場合にのみ用いるべきであ
る。
【0026】反応容器の履歴が、苛性又は酸性洗浄を必
要とするものである場合には、その後、最終洗浄水の品
質が用いた新鮮な水のものと同等(又はどれに近いも
の)になるまで、新鮮な水で数回洗浄しなければならな
い。これは、pH又はイオン強度(例えば、Ni、N
a、Cl等)を測定することによって行うことができ
る。微量の異性体化促進剤は二量体の収率を劇的に減少
させるので、プラント現場において入手できる最も純粋
な水(例えば、脱イオン水又は蒸留水)を用いることが
好ましい。水洗浄が完了し、最終洗浄水を放出したら、
反応容器を窒素を乾燥するまで吹き込まなければならな
い。これは、反応容器中の残留水が対応する量のアルミ
ニウムアルキル触媒を分解するからである。反応容器の
水性洗浄の後、有機溶媒洗浄(ヘプタンなど)を行わな
ければならない。撹拌条件下で数時間の加熱ヘプタン洗
浄を行うことによって、有機洗浄工程を促進させること
ができる。ヘプタン洗浄及び廃棄ヘプタンの放出の後、
反応容器を窒素でパージして反応容器を乾燥させること
が好ましい。反応容器内で多少の加熱を行って窒素をパ
ージすることにより、ヘプタン乾燥工程を促進させるこ
とができる。反応容器及び/又は移送ライン又は供給流
又は反応混合物と接触する他の付属品が、ニッケル含有
鋼合金又は他の第1鉄金属表面で構成されていて、接触
表面の不動態化を行う必要がある場合、且つ、脂肪族ア
セチレン系炭化水素を用いるような他の方法によるより
も空気(又は酸素)を用いることによって不動態化が行
われる場合には、清浄化された反応容器、及び供給流及
び反応混合物が接触する関連する金属製部品を、少なく
とも0.5時間、好ましくは0.5〜3時間、少なくと
も約20℃、例えば雰囲気室温から約50℃の温度で空
気に曝露する。表面不動態化のために純粋な酸素を用い
る場合には曝露時間はより短くすることができる。
【0027】すべてのヘプタン(又は他の重質パラフィ
ン/オレフィン)を除去し、鋼表面を(特定の不動態化
方法を選択した場合には)空気又は酸素と接触させるこ
とによって不動態化した後、二量体化反応容器を、室温
においてN2で10psigに保持する。更なる全ての
処理は、乾燥不活性ガス雰囲気、好ましくは窒素雰囲気
下で行う。
【0028】可能な限り、供給流移送ラインは、反応容
器の予備処理工程と同等の注意の下に処理して、供給流
の混入が移送ラインから発生しないようにしなければな
らない。
【0029】二量体化反応容器及び関連する供給流移送
ラインを清浄化した後、ブランクの異性体化運転を行う
ことが望ましい。これは、反応容器に、N2雰囲気下又
はパージ下で、二量体化に用いるタイプのビニルオレフ
ィン供給流を充填することを包含する。トリアルキルア
ルミニウム触媒の不存在下において、次にオレフィン供
給流を165℃に加熱し、その温度に約12時間保持す
る。かかるブランク異性体化試験によって、トリアルキ
ルアルミニウム触媒の不存在下で系中に異性体化活性が
存在しているかどうかを決定することができる。パイロ
ットプラントの実験によれば、ブランク異性体化試験の
間は、上記のガラスライニング反応容器中で異性体化は
起こらなかったことが示された。
【0030】テトラデセンのような重質オレフィンを反
応容器予備処理において用いる場合には、ブランク異性
体化試験は、反応容器清浄化の間に加熱重質オレフィン
を用いて行うこともできる。
【0031】反応容器は、二量体化を実施する前にブラ
ンク異性体化試験をパスしなければならない。そうでな
い場合には、反応容器を更に24〜48時間、同一のオ
レフィンを用いて加熱して、反応容器予備処理の間に完
全に除去されていなかった可能性のある全ての残留物質
を除去することができる。また、反応容器又は供給流及
び/又は反応混合物と接触する反応系の一部がニッケル
含有鋼合金である場合には、この段階における他の不動
態化処理が必要であるか又は望ましい場合がある。次
に、オレフィン供給流の他の新鮮な充填物を用いて他の
ブランク異性体化試験を行わなければならない。このブ
ランク異性体化試験が未だ芳しくない場合には、原因を
決定するために更なる調査が必要である。この点に関し
て、ブランク異性体化試験における芳しくない結果は、
NMRによって測定して、オレフィン中に0.5重量%
以上の内部オレフィンが形成されると考えられる。
【0032】満足できるブランク異性体化試験が達成さ
れた後、所定量のトリアルキルアルミニウムを充填し、
反応において用いるオレフィン供給流の全量の90重量
%を含む反応容器中においてビニルオレフィンと混合す
る。次に、残りの量のビニルオレフィン(所定の全オレ
フィン供給流の10重量%)を充填して、供給移送ライ
ン中に閉じ込められている可能性のあるトリアルキルア
ルミニウムの全てを流出させる。
【0033】好ましい一連のプロセス工程は、(A)バ
ッチ二量体化;(B)苛性洗浄;(C)相分離;及び
(D)蒸留;を包含する。これらの工程に関して以下に
簡略に説明する。
【0034】バッチ二量体化は、ビニルオレフィン供給
流として実質的に純粋な線状α−オレフィン(LAO)
及び触媒としてトリエチルアルミニウム(TEA)充填
流を用いて165℃で行うことが最も好ましい。0.0
167のTEA/LAO供給モル比において、これらの
条件下での反応によって、通常、12時間の反応時間で
90%のLAO転化が達成される。α−オレフィン(例
えば1−オクテン)の二量体化の間に、TEAは、少な
くとも部分的に、アルキル基がα−オレフィンに対応す
るものであるトリアルキルアルミニウム(この例の場合
にはトリ−n−オクチルアルミニウム)に転化する。
【0035】本発明の二量体化反応を行う際には、低容
量の蒸気空間を与えて、二量体形成に対する選択率を減
少させる可能性のある蒸気相中の異性体化を最小にする
ことが望ましい。概して、反応容器中の蒸気空間又は自
由空間は、0〜40%の範囲内である。好ましくは、反
応温度(例えば165℃)において、液相が反応容器内
部容積の少なくとも70%、より好ましくは80%以
上、更に好ましくは90%以上、最も好ましくは少なく
とも約95%以上を占めるように供給を行う。
【0036】触媒を反応生成物から回収して二量体化反
応容器に再循環することができ、また好ましい。
【0037】以下の実施例によって、本発明の実施によ
り達成することのできる結果を示す。示すように、これ
らの実施例は、本発明を例示するためのものであり、本
発明を制限するものではない。これらの実施例における
全ての反応は、撹拌された30ガロンのガラスライニン
グPfaudler反応器中で行った。
【0038】(実施例1及び2)トリ−n−オクチルア
ルミニウムを触媒として用いて1−オクテンを二量体化
する種々の反応を行った。実施例1及び2においては、
165℃の二量体化温度及び短い反応時間を用いて反応
を本発明に従って行った。結果を表1に要約する。比較
のの目的で、表1には、米国特許第4,973,788
号の実施例6からの同様のタイプのデータ(「Pat.
6」と示す)、即ち、1−オクテンを、触媒としてトリ
−n−オクチルアルミニウムを用いるが本発明の条件下
でない条件で二量体化したデータも示す。また、比較目
的で、表1には、1−オクテンを、トリ−n−オクチル
アルミニウムを触媒として用いて120℃で二量体化し
た実験の結果(比較A)も示す。それぞれの場合におい
て、触媒濃度は、初めの1−オクテン1モルあたりのト
リ−n−オクチルアルミニウム(TNOA)のモルで表
す。深内部二量体(deep internal dimer)に関して与え
られた値は、少量の深内部モノマーも包含する。表1に
示す時間は、用いた反応条件下でビニルオレフィンの9
0%転化を達成するのに必要な時間である。
【0039】
【表1】 例 TNOA濃度 時間 β−内部 深内部 ビニリデン モノマー 二量体 二量体 (時) (重量%) (重量%) (重量%) 1 0.043 5 6.6 9.6 83.8 2 0.0054 45 5.4 7.3 87.3 Pat.6 0.043 5 15 14 71 比較A 0.017 183 2.0 5.6 92.3
【0040】(実施例3及び4)実施例1及び2と同様
の反応容器中で、但し、反応容器に充填する触媒として
トリエチルアルミニウムを用いて、1−オクテンの二量
体化を行った。実施例3のトリエチルアルミニウム触媒
は、最大で0.8重量%のアルミニウムヒドリド当量を
有することが仕様書に示されている市販の生成物であっ
た。実施例4においては、製品仕様書には、アルミニウ
ムヒドリド当量は最大で0.10重量%であると示され
ていた。他の反応条件及び結果を表2に要約する。トリ
エチルアルミニウム(TEA)濃度は、反応容器に供給
した1−オクテン1モルあたりのTEAのモルとして表
す。
【0041】
【表2】 用いた条件 実施例3 実施例4 TEA濃度 0.012 0.017 反応温度(℃) 165 165-170 反応時間(時) 19 15 1−オクテン転化率(%) 92 95 90%転化に到達した時間(時) 17 12 二量体選択率(重量%) 91 90 ビニリデン純度(重量%) 93 92
【0042】本明細書の任意の部分において参照したそ
れぞれの且つ全ての特許又は他の公報は、参照として本
明細書中に完全に包含する。
【0043】本発明は、その実施において相当な変更を
許容する。したがって、上記の記載は、本発明を上記に
示した特定の態様に制限するものではない。含まれるべ
き範囲は、特許請求の範囲及びその均等の範囲である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反応容器に充填する唯一の触媒成分とし
    てトリアルキルアルミニウム化合物を用いてビニリデン
    オレフィンを製造する方法であって、ビニルオレフィン
    を、触媒として少なくとも1種のトリアルキルアルミニ
    ウム化合物を用いて、初めのビニルオレフィン1モルあ
    たり、トリアルキルアルミニウム0.001〜0.05
    モルの範囲の比で、140℃を超え172℃未満の温度
    で、初めのビニルオレフィンの少なくとも10重量%を
    少なくとも80重量%のビニリデン二量体選択率で異な
    る生成物に転化させるのに十分な1〜24時間の時間、
    二量体化することを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 反応容器に充填するトリアルキルアルミ
    ニウムが、実質的に全てのアルキル基が2〜約14個の
    炭素原子を有する直鎖1級アルキル基である1以上のト
    リアルキルアルミニウム化合物である請求項1に記載の
    方法。
  3. 【請求項3】 反応容器に充填するトリアルキルアルミ
    ニウムが、存在する場合には、最大で0.10重量%の
    アルミニウムヒドリド当量を有する請求項1に記載の方
    法。
  4. 【請求項4】 反応容器に充填するトリアルキルアルミ
    ニウムがトリエチルアルミニウムである請求項1に記載
    の方法。
  5. 【請求項5】 反応容器に充填するトリアルキルアルミ
    ニウムが、存在する場合には、最大で0.10重量%の
    アルミニウムヒドリド当量を有する請求項4に記載の方
    法。
  6. 【請求項6】 反応容器に充填するビニルオレフィン
    が、1分子あたり3〜20個の炭素原子を有する請求項
    1に記載の方法。
  7. 【請求項7】 該ビニルオレフィンが単一のビニルオレ
    フィンである請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 該ビニルオレフィンが2以上のビニルオ
    レフィンの混合物である請求項6に記載の方法。
  9. 【請求項9】 該比が、初めのビニルオレフィン1モル
    あたり、トリアルキルアルミニウム約0.010〜約
    0.045モルの範囲である請求項1に記載の方法。
  10. 【請求項10】 該比が、初めのビニルオレフィン1モ
    ルあたり、トリアルキルアルミニウム約0.010〜約
    0.045モルの範囲である請求項1に記載の方法。
  11. 【請求項11】 二量体化を、主として、160〜17
    0℃の範囲の温度で、初めのビニルオレフィンの少なく
    とも80重量%を異なる生成物に転化させるのに十分な
    1〜15時間の範囲の反応時間で行う請求項1に記載の
    方法。
  12. 【請求項12】 二量体化を、主として、165±3℃
    の範囲の温度で、初めのビニルオレフィンの少なくとも
    85重量%を異なる生成物に転化させるのに十分な約6
    〜約12時間の範囲の反応時間で行う請求項1に記載の
    方法。
  13. 【請求項13】 反応容器に充填するビニルオレフィン
    が1分子あたり6〜20個の炭素原子を有し、反応容器
    に充填するトリアルキルアルミニウムが、実質的に全て
    のアルキル基が2〜約20個の炭素原子を有する直鎖1
    級アルキル基である1以上のトリアルキルアルミニウム
    化合物であり、反応容器に充填するトリアルキルアルミ
    ニウムが、存在する場合には、最大で0.10重量%の
    アルミニウムヒドリド当量を有する請求項1に記載の方
    法。
  14. 【請求項14】 該比が、初めのビニルオレフィン1モ
    ルあたり、トリアルキルアルミニウム約0.005〜約
    0.045モルの範囲であり、二量体化を、主として、
    160〜170℃の範囲の温度で、初めのビニルオレフ
    ィンの少なくとも80重量%を異なる生成物に転化させ
    るのに十分な1〜15時間の範囲の反応時間で行う請求
    項13に記載の方法。
  15. 【請求項15】 反応容器に充填するトリアルキルアル
    ミニウムがトリエチルアルミニウムである請求項14に
    記載の方法。
  16. 【請求項16】 反応容器に充填するトリアルキルアル
    ミニウムが、存在する場合には、最大で0.10重量%
    のアルミニウムヒドリド当量を有する請求項15に記載
    の方法。
  17. 【請求項17】 反応容器に充填するビニルオレフィン
    が、1分子あたり4〜16個の炭素原子を有し、該比
    が、初めのビニルオレフィン1モルあたり、トリアルキ
    ルアルミニウム約0.010〜約0.045モルの範囲
    である請求項1に記載の方法。
  18. 【請求項18】 ビニルオレフィンを二量体化してビニ
    リデンオレフィンを製造する方法であって、 (a)反応容器中に、(i)二量体化するビニルオレフ
    ィン、及び(ii)反応容器に充填する唯一の触媒成分
    としてトリアルキルアルミニウム化合物を導入し、ここ
    で、(i)及び(ii)は、初めのビニルオレフィン1
    モルあたり、トリアルキルアルミニウム0.001〜
    0.05モルの範囲の比を与えるような割合であり、こ
    れによって反応混合物を形成し; (b)反応混合物を、実質的に無水で無酸素の条件下、
    145〜170℃の範囲の温度で、初めのビニルオレフ
    ィンの少なくとも10重量%を、少なくとも80重量%
    のビニリデン二量体選択率で異なる生成物に転化させる
    のに十分な1〜24時間の範囲の時間、保持する;こと
    を特徴とする方法。
  19. 【請求項19】 方法を、ビニルオレフィン転化率、反
    応時間及び触媒濃度の間の相関関係が、次式: X=1−exp{−k[alR]t} [式中、kは、l/gmol/時の単位の速度定数であ
    り、[alR]はアルミニウムアルキルのモル濃度であ
    り、tは反応時間(時)であり、Xは次式: 1−[Vi]/[Vi]0 (ここで、[Vi]は時間tにおけるビニルオレフィン
    のモル濃度であり、[Vi]0は初めのビニルオレフィ
    ンモル濃度である)によって定義されるビニルオレフィ
    ン転化率である]に従うように行う請求項1に記載の方
    法。
  20. 【請求項20】 方法を、ビニリデンオレフィン転化
    率、反応時間及び触媒濃度の間の相関関係が、次式: X=1−exp{−k[alR]t} [式中、kは、l/gmol/時の単位の速度定数であ
    り、[alR]はアルミニウムアルキルのモル濃度であ
    り、tは反応時間(時)であり、Xは次式: 1−[Vi]/[Vi]0 (ここで、[Vi]は時間tにおけるビニルオレフィン
    のモル濃度であり、[Vi]0は初めのビニルオレフィ
    ンモル濃度である)によって定義されるビニルオレフィ
    ン転化率である]に従うように行う請求項18に記載の
    方法。
  21. 【請求項21】 反応容器に充填するトリアルキルアル
    ミニウムが、存在する場合には最大で0.10重量%の
    アルミニウムヒドリド当量を有するトリエチルアルミニ
    ウムである請求項20に記載の方法。
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