JPH09324126A - 導電体 - Google Patents

導電体

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JPH09324126A
JPH09324126A JP8165350A JP16535096A JPH09324126A JP H09324126 A JPH09324126 A JP H09324126A JP 8165350 A JP8165350 A JP 8165350A JP 16535096 A JP16535096 A JP 16535096A JP H09324126 A JPH09324126 A JP H09324126A
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conductor
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 第1の目的は酸化劣化しにくい導電体を提供
することにあり、第2の目的は酸化劣化しにくく、しか
も初期表面抵抗の低い導電体を提供することにある。 【解決手段】 本発明の導電体は、官能基を有する樹脂
体に電子共役系ポリマーが付着したものであり、この官
能基とこの電子共役系ポリマーのいずれか一方が電子吸
引性であり、他方が電子供与性のものである。また、初
期表面抵抗の低い導電体は、電子吸引性の官能基を有す
る樹脂体に、電子供与性の電子共役系ポリマーが付着し
たものであり、ハロゲンを含んだものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子共役系ポリマー
が付着した導電体に関するものであり、例えば、導電性
を必要とする用途、除電性を必要とする用途、帯電防止
性や制電性を必要とする用途、電磁波シールド用途など
に好適に使用できるものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、ドーパントを含む電子共役系
ポリマーが付着した導電体が知られていた。しかしなが
ら、この導電体のドーパントとして使用されていたの
が、塩素などのハロゲンであったため、使用するにつれ
てドーパントが放出され、酸化劣化しやすく、長期間に
わたり安定して使用できないものであった。特に、高温
条件下においてはドーパントが放出されやすく、このよ
うな条件下では使用できないものであった。
【0003】そのため、イオン半径の大きいドーパント
を使用することにより、ドーパントの放出を抑制した導
電体も提案されているが、イオン半径の大きいドーパン
トを使用した導電体は初期表面抵抗が高いという問題が
あった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題点
を解決するためになされたものであり、第1の目的は酸
化劣化しにくい導電体を提供することにあり、第2の目
的は酸化劣化しにくく、しかも初期表面抵抗の低い導電
体を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の導電体は、官能
基を有する樹脂体に電子共役系ポリマーが付着したもの
であり、この官能基とこの電子共役系ポリマーのいずれ
か一方が電子吸引性であり、他方が電子供与性のもので
ある。本発明の導電体は、樹脂体の官能基がドーパント
として作用できるため、導電性に優れたものであり、し
かも官能基は樹脂体と化学的に結合しており、ドーパン
トとして作用する官能基が放出されにくく、酸化劣化し
にくいため、長期間にわたって安定した導電性を有し、
高温条件下においても使用できるものである。
【0006】なお、導電体が、電子吸引性の官能基を有
する樹脂体に、電子供与性の電子共役系ポリマーが付着
したものであり、ハロゲンを含んだものは、官能基のド
ーパントとしての作用だけではなく、イオン半径の小さ
いハロゲンがドーパントとして作用するため、初期表面
抵抗の低いものである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の官能基を有する樹脂体と
しては、使用用途により異なるが、例えば、繊維、糸、
フィルム、ネット、織物、編物、不織布、樹脂成型物、
繊維強化樹脂成型物などがある。例えば、導電体を除電
性を必要とする用途に使用する場合には、繊維、糸、不
織布であるのが好ましく、帯電防止性や制電性を必要と
する用途に使用する場合には、フィルム、ネット、織
物、編物、樹脂成型物、繊維強化樹脂成型物であるのが
好ましい。
【0008】この樹脂体の官能基は、電子共役系ポリマ
ーが電子吸引性である場合には、電子供与性であり、電
子共役系ポリマーが電子供与性である場合には、電子吸
引性である。そのため、この官能基が電子共役系ポリマ
ーのドーパントとして作用し、導電性を向上させると共
に、化学的に樹脂体と結合しており、放出されにくいた
め、酸化劣化を抑制できる。
【0009】また、樹脂体の官能基と電子共役系ポリマ
ーとが上記のような関係にあるため、樹脂体と電子共役
系ポリマーとの親和性が高く、密着性に優れた導電体を
形成できるという付加的な効果も生じる。
【0010】この電子吸引性の官能基としては、スルホ
ン酸基、カルボキシル基、ヒドロキシル基などがあり、
電子供与性の官能基としては、アミノ基などがある。こ
れらの中で、スルホン酸基はドーパントとしての働きに
優れ、どのような樹脂に対しても容易に導入できるた
め、特に好ましい官能基である。
【0011】この官能基を有する樹脂体は、樹脂自体が
官能基を有するものである。官能基を有する有機化合物
で樹脂を被覆した樹脂体は、樹脂と有機化合物の官能基
とが反応するため、ドーパントとして作用できる官能基
が少なく、導電性の悪いものである。
【0012】本発明の官能基を有する樹脂体は、官能基
を有するモノマーを重合したものでも良いし、高分子化
合物に官能基を導入したものでも良いが、高分子化合物
に官能基を導入した方が、ドーパントとして作用する官
能基を多くすることができるので、より好適である。
【0013】この高分子化合物に官能基を導入する方法
としては、例えば、官能基としてスルホン酸基を導入す
る方法としては、硫酸、発煙硫酸、三酸化イオウ(単独
又はピリジンやジオキサンなどとの付加物)、クロロ硫
酸、塩化スルフリルなどをスルホン化剤として用いて、
直接スルホン酸基を導入する方法がある。これらの中で
も、発煙硫酸で直接導入する方法は、発煙硫酸中に浸漬
するのみで容易にスルホン酸基を導入できるため、好適
な方法である。
【0014】他方、例えば、官能基としてカルボキシル
基を導入する方法としては、アクリル酸などの不飽和モ
ノカルボン酸、不飽和ジカルボン酸、不飽和トリカルボ
ン酸、或はこれらの誘導体1種類以上と、重合開始剤を
含む溶液を樹脂体に付与した後に加熱したり、不飽和カ
ルボン酸を含む溶液を樹脂体に付与した後に放射線を照
射したり、樹脂体に放射線を照射した後に不飽和カルボ
ン酸を含む溶液と接触させたり、或は増感剤を含む不飽
和カルボン酸溶液を樹脂体に付与した後に紫外線を照射
し、グラフトしてカルボキシル基を導入できる。
【0015】この官能基を導入できる樹脂としては、導
電体の使用用途によって異なるが、例えば、ABS樹
脂、エチレン系共重合体、塩化ビニル系樹脂、フッ素系
樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリメチルペンテンなどのポリオレフィン系樹脂、
ポリスチレン系樹脂、ポリサルホン系樹脂、ポリビニル
アルコール系樹脂、ポリフェニレンサルファイド系樹
脂、ポリエステル系樹脂、ポリアクリロニトリル系樹
脂、ポリウレタン系樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹
脂などを使用できる。
【0016】これらの中でも、ポリオレフィン系樹脂は
耐薬品性などに優れているため、耐薬品性などを必要と
する用途に使用するのが望まれていたが、電子共役系ポ
リマーとの親和性が低く、ポリオレフィン系樹脂に電子
共役系ポリマーが密着した導電体を製造することは困難
であったが、本発明によれば、官能基を導入することに
より、電子共役系ポリマーとの親和性を向上させること
ができるため、密着性及び耐薬品性に優れる導電体を形
成することが可能となった。なお、ポリオレフィン系樹
脂に官能基を導入するのは一般的に困難であるが、前述
の発煙硫酸によれば、容易にスルホン酸基を導入でき、
しかもスルホン酸基を導入することにより、後の電子共
役系ポリマーの付着工程を水系条件下で行うことができ
るので、製造上好適である。
【0017】本発明の導電体は、このような官能基を有
する樹脂体に電子共役系ポリマーが付着しているため、
導電性を有する。この電子共役系ポリマーは、官能基に
よって限定され、官能基が電子吸引性である場合には、
電子供与性の電子共役系ポリマーを使用し、官能基が電
子供与性である場合には、電子吸引性の電子共役系ポリ
マーを使用する。
【0018】この電子供与性の電子共役系ポリマーとし
ては、例えば、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオ
フェン、ポリ(2,5−チエニレンビニレン)、ポリ
(2,5ピリジンジイル)、ポリイソチアナフテン、或
はこれらの誘導体などがあり、他方、電子吸引性の電子
共役系ポリマーとしては、例えば、ポリフラン、ポリイ
ンドール、或はこれらの誘導体などがある。また、官能
基(ドーパント)の種類により、電子供与性にも電子吸
引性にもなりうる電子共役系ポリマーとして、例えば、
ポリアセチレン、ポリパラフェニレン、ポリパラフェニ
レンビニレン、ポリアセン、或はこれらの誘導体などが
ある。これらの中でも、ポリピロールは導電性、重合
性、及び耐久性に優れているため、特に好適な電子共役
系ポリマーである。なお、本発明の官能基として好適で
あるスルホン酸基は電子吸引性であり、ポリピロールは
電子供与性であるため、好適な組み合わせである。
【0019】この電子共役系ポリマーの樹脂体への付着
方法としては、例えば、樹脂体を重合触媒に接触させた
後にモノマーと接触させたり、樹脂体をモノマーと接触
させた後に重合触媒に接触させたり、或は重合触媒とモ
ノマーとを同時に樹脂体に接触させた後に、未反応のモ
ノマーや重合触媒を洗浄除去する方法がある。
【0020】この重合触媒としては、例えば、塩化鉄
(III)、塩化銅(II)、硫酸鉄(III)、硫酸銅(I
I)、過塩素酸鉄(III)、四フッ化硼酸銅(II)、ぺル
オクソ二硫酸アンモニウムなどがあるが、これらの中で
も、ハロゲン化物を重合触媒として使用した場合には、
ハロゲンがドーパントとして作用できるので、好適な重
合触媒である。
【0021】この樹脂体と重合触媒との接触方法として
は、例えば、重合触媒が溶解した溶液中に樹脂体を浸漬
したり、この溶液を樹脂体に塗布、コーティング、或は
スプレーする方法がある。他方、樹脂体とモノマーとの
接触方法としては、モノマーが液体の場合には、樹脂体
をモノマー溶液に浸漬したり、樹脂体にモノマー溶液を
コーティング、塗布、或いはスプレーする方法があり、
モノマーが気体の場合には、モノマーガスで充填した容
器内に、樹脂体を放置すれば良い。なお、未反応のモノ
マーや重合触媒を洗浄除去する方法としては、モノマー
や重合触媒を除去できる溶媒の浴中に浸漬したり、同様
の溶媒をシャワーすることにより洗浄除去できる。
【0022】なお、重合触媒及びモノマーと接触させた
後に、すぐに洗浄して重合触媒及び未反応のモノマーを
除去するのではなく、導電性が向上するように、1分間
以上、好ましくは2分間以上、より好ましくは5分間以
上放置し、重合反応を十分に進行させた後に、洗浄除去
するのが好ましい。また、重合触媒及びモノマーと接触
させてから、洗浄除去までの温度は室温以下であるのが
好ましい。
【0023】なお、導電体の初期表面抵抗を低くする、
つまり導電性を良くするために、官能基以外のドーパン
トを添加するのが好ましい。このドーパントとしては、
電子吸引性のものとして、例えば、フッ素、塩素、ヨウ
素、臭素などのハロゲン、塩酸、硫酸、過塩素酸などの
プロトン酸、トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン
酸、ナフタレンスルホン酸などのスルホン酸化物、及び
これらを含有する化合物があり、電子供与性のものとし
て、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウムなどのア
ルカリ金属、テトラエチルアンモニウム、テトラブチル
アンモニウムなどのアルキルアンモニウム、及びこれら
を含有する化合物などを使用できる。
【0024】これらの中でもイオン半径が小さく、導電
性をより向上させることのできるハロゲンやアルカリ金
属が好適である。これらの中でもハロゲン、特に塩素
は、電子共役系ポリマーの重合触媒となりうる化合物の
取り扱い性に優れ、またドーピング操作が容易であるた
め、好適に使用できる。
【0025】この好適であるハロゲンは電子吸引性であ
るため、ドーパントとして作用できる樹脂体の官能基が
電子吸引性であり、電子共役系ポリマーが電子供与性で
ある導電体が最も好ましい。より具体的には、官能基と
してスルホン酸基を有する樹脂体にポリピロールが付着
しており、塩素を含む導電体が最も好ましい。
【0026】このドーパントを添加する方法としては、
ハロゲンをもとに説明すると、モノマーの重合触媒とし
て、ハロゲン化物を使用する方法、電子共役系ポリマー
又は電子共役系ポリマーの付着した樹脂体を、ハロゲン
化物を含む溶液中に浸漬する方法、或はハロゲン化物を
電解質とする電解液中で電気化学的にドーピングする方
法などがある。これらの中でも、モノマーの重合触媒と
して、ハロゲン化物を使用する方法であると、ドーパン
トの付与工程を省略できるので好適である。
【0027】このような本発明の導電体の初期表面抵抗
は、1×109Ω/□以下であるのが好ましく、より好
ましくは1×106Ω/□以下であり、最も好ましくは
1×104Ω/□以下である。なお、初期表面抵抗はロ
レスタAP MCP−T400(三菱油化(株)製)に
より測定した値をいう。また、この電子共役系ポリマー
が樹脂体全体に付着していれば導電性に優れているが、
導電体としての働きを損なわない範囲内で、部分的に付
着していても構わない。電子共役系ポリマーが樹脂体に
部分的に付着している場合には、付着している箇所の初
期表面抵抗が上記の範囲内にあるのが好ましい。
【0028】なお、この電子共役系ポリマーの樹脂体へ
の付着率(導電体質量中の電子共役系ポリマーの質量比
率)は、導電性に優れるように0.05mass%以上
であるのが好ましい。また、導電体を摩擦する可能性の
ある用途(例えば、ワイパー用途)に使用する場合に
は、摩擦によって電子共役系ポリマーが剥離しないよう
に、付着率3mass%以下であるのが好ましい。
【0029】本発明の導電体は酸化劣化しにくいため、
コロナ放電電極などの導電性を必要とする用途、除電性
を必要とする用途、帯電防止性や制電性を必要とする用
途、電磁波シールド用途などに好適に使用できるもので
ある。
【0030】以下に、本発明の実施例を記載するが、本
発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0031】
【実施例】
(実施例1)ポリプロピレン成分をポリエチレン成分で
略分割した、16分割可能なオレンジ状の断面形状を有
する、繊度0.2mg/m、繊維長10mmの分割性複
合繊維70mass%と、ポリプロピレン成分をポリエ
チレン成分で被覆した、繊度0.2mg/m、繊維長1
0mm芯鞘型複合繊維30mass%とを混綿し、湿式
法により形成した繊維ウエブに対して、圧力9.3MP
aの水流を噴出し、分割性複合繊維を分割すると同時に
絡合した後、温度135℃のオーブンにより、ポリエチ
レン成分のみを融着して、不織布(樹脂体)を形成し
た。
【0032】次いで、この不織布を15%発煙硫酸中に
2分間浸漬することにより、スルホン酸基を導入し、面
密度75g/m2、厚さ0.3mmのスルホン化物を得
た。
【0033】次いで、このスルホン化物を30%濃度の
塩化鉄(III)水溶液に浸漬した後、ピロール溶液を蒸
発させて形成したピロールモノマーガスで満たした容器
中に1分間載置して重合し、2分間、室温下で放置した
後に水洗し、スルホン化物表面全体に1g/m2のポリ
ピロールが付着(1.3mass%)した、初期表面抵
抗2.3×102Ω/□の導電体を形成した。
【0034】(比較例1)実施例1と全く同様にして得
た不織布を、放電電力1.5kWでコロナ放電処理し、
面密度75g/m2、厚さ0.3mmの放電処理物を得
た。次いで、実施例1と全く同様にしてポリピロールを
付着させて、放電処理物表面全体に1g/m2のポリピ
ロールが付着(1.3mass%)した、初期表面抵抗
8.7×102Ω/□の導電体を形成した。
【0035】(実施例2)実施例1と全く同様にして得
た導電体を10%アンモニア水に浸漬することにより、
ドーパントである塩素を除去した後、10%パラトルエ
ンスルホン酸水溶液に浸漬し、パラトルエンスルホン酸
を含有する導電体を形成した。この導電体の初期表面抵
抗は2.0×104Ω/□であった。
【0036】(比較例2)比較例1と全く同様にして得
た導電体を10%アンモニア水に浸漬することにより、
ドーパントである塩素を除去した後、10%パラトルエ
ンスルホン酸水溶液に浸漬し、パラトルエンスルホン酸
を含有する導電体を形成した。この導電体の初期表面抵
抗は8.4×103Ω/□であった。
【0037】(実施例3)ポリプロピレン成分をポリエ
チレン成分で被覆した、繊度0.2mg/m、繊維長4
5mm芯鞘型複合繊維100%をカーディングして形成
した繊維ウエブを、温度135℃のオーブンにより、鞘
成分のみを融着して、不織布(樹脂体)を形成した。次
いで、実施例1と全く同様にしてスルホン化処理した後
(面密度65g/m2、厚さ0.2mmのスルホン化
物)、ポリピロールを付着させて、スルホン化物表面全
体に0.85g/m2のポリピロールが付着(1.3ma
ss%)した、初期表面抵抗2.8×102Ω/□の導電
体を形成した。
【0038】(比較例3)6ナイロン成分を6,6ナイ
ロン成分で被覆した、繊度0.2mg/m、繊維長45
mm芯鞘型複合繊維100%をカーディングして形成し
た繊維ウエブを、温度180℃のオーブンにより、鞘成
分のみを融着して、不織布(樹脂体)を形成した。次い
で、この不織布を、スルホン酸基を有する酸性染料(Ka
yakalan Yellow GL143:日本化薬製)1.5mass
%、及び硫酸アンモニウム5mass%を含む95℃の
水溶液中に、30分浸漬し、スルホン酸基を有する有機
化合物で不織布(樹脂体)を被覆し、面密度65g/m
2、厚さ0.2mmの処理物を得た。その後、実施例1と
全く同様にしてポリピロールを付着させて、処理物表面
全体に0.85g/m2のポリピロールが付着(1.3m
ass%)した、初期表面抵抗3.5×102Ω/□の導
電体を形成した。
【0039】(安定性試験)実施例1〜3及び比較例1
〜3の導電体を100℃のオーブン中に24時間放置し
た後の表面抵抗を測定し、初期表面抵抗値(R0)と2
4時間後の表面抵抗値(R24)との比率(R0/R24
から、導電体の安定性を評価した。この結果は表1に示
すように、本発明のように、官能基を有する樹脂体に電
子共役系ポリマーが付着したものは表面抵抗の上昇率が
低く、より酸化劣化しにくいことがわかる。また、ハロ
ゲン(塩素)を含有していると、初期表面抵抗をより低
くすることができることもわかる。
【0040】
【表1】
【0041】
【発明の効果】本発明の導電体は、官能基を有する樹脂
体に電子共役系ポリマーが付着したものであり、この官
能基とこの電子共役系ポリマーのいずれか一方が電子吸
引性であり、他方が電子供与性のものである。本発明の
導電体は、樹脂体の官能基がドーパントとして作用でき
るため、導電性に優れたものであり、しかも官能基は樹
脂体と化学的に結合しており、ドーパントとして作用す
る官能基が放出されにくく、酸化劣化しにくいため、長
期間にわたって安定した導電性を有し、高温条件下にお
いても使用できるものである。
【0042】なお、導電体が、電子吸引性の官能基を有
する樹脂体に、電子供与性の電子共役系ポリマーが付着
したものであり、ハロゲンを含んだものは、官能基のド
ーパントとしての作用だけではなく、イオン半径の小さ
いハロゲンがドーパントとして作用するため、初期表面
抵抗の低いものである。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 官能基を有する樹脂体に電子共役系ポリ
    マーが付着した導電体であり、該官能基と該電子共役系
    ポリマーのいずれか一方が電子吸引性であり、他方が電
    子供与性であることを特徴とする導電体。
  2. 【請求項2】 電子吸引性の官能基を有する樹脂体に、
    電子供与性の電子共役系ポリマーが付着した導電体であ
    り、ハロゲンを含んでいることを特徴とする導電体。
  3. 【請求項3】 官能基がスルホン酸基であることを特徴
    とする、請求項1又は請求項2記載の導電体。
  4. 【請求項4】 樹脂体がポリオレフィン系樹脂からなる
    ことを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれかに記
    載の導電体。
  5. 【請求項5】 電子共役系ポリマーがポリピロールであ
    ることを特徴とする、請求項1〜請求項4のいずれかに
    記載の導電体。
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