JPH09324960A - 水素吸蔵合金を用いた発熱または吸熱方法および装置 - Google Patents
水素吸蔵合金を用いた発熱または吸熱方法および装置Info
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- JPH09324960A JPH09324960A JP16531596A JP16531596A JPH09324960A JP H09324960 A JPH09324960 A JP H09324960A JP 16531596 A JP16531596 A JP 16531596A JP 16531596 A JP16531596 A JP 16531596A JP H09324960 A JPH09324960 A JP H09324960A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 水素吸蔵合金間に電圧を印加して、水素ガ
スの移動を伴わずに発熱または吸熱を容易に取り出すこ
とを可能にする。 【解決手段】 電解質3を媒介とする対の水素吸蔵合金
1、2間に電圧を印加して、水素吸蔵合金で発生する発
熱または吸熱を伝熱管5、6を通して外部に取り出す。 【効果】 水素ガスの発生、移動を伴わずに容易、か
つ効率よく発熱や吸熱を外部に取り出して暖房や冷房に
利用でき、装置もコンパクトになる。
スの移動を伴わずに発熱または吸熱を容易に取り出すこ
とを可能にする。 【解決手段】 電解質3を媒介とする対の水素吸蔵合金
1、2間に電圧を印加して、水素吸蔵合金で発生する発
熱または吸熱を伝熱管5、6を通して外部に取り出す。 【効果】 水素ガスの発生、移動を伴わずに容易、か
つ効率よく発熱や吸熱を外部に取り出して暖房や冷房に
利用でき、装置もコンパクトになる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電圧の印加による
水素吸蔵合金の水素の吸蔵、放出現象を利用して発熱ま
たは吸熱を外部に取り出して利用する、水素吸蔵合金を
用いた発熱または吸熱方法および同装置に関するもので
ある。
水素吸蔵合金の水素の吸蔵、放出現象を利用して発熱ま
たは吸熱を外部に取り出して利用する、水素吸蔵合金を
用いた発熱または吸熱方法および同装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】水素吸蔵合金は、合金自身の体積の千倍
以上もの水素ガスを吸蔵し、貯蔵できる合金であり、圧
力や温度を操作することで水素ガスを可逆的に吸収、放
出させることが可能である。この過程は、化学反応であ
り、各種エネルギーの出入りを伴う。従来、これらの特
性を利用して、水素貯蔵、輸送容器としての利用や水素
分離、精製システム、ヒートポンプの分野での利用がな
されている。また、水素吸蔵合金は、水素ガスの吸蔵、
放出に伴って発熱または吸熱現象が起こるので、この熱
を外部に取り出すことによって冷房や冷凍または暖房を
行う冷暖房システムも有望視されている。
以上もの水素ガスを吸蔵し、貯蔵できる合金であり、圧
力や温度を操作することで水素ガスを可逆的に吸収、放
出させることが可能である。この過程は、化学反応であ
り、各種エネルギーの出入りを伴う。従来、これらの特
性を利用して、水素貯蔵、輸送容器としての利用や水素
分離、精製システム、ヒートポンプの分野での利用がな
されている。また、水素吸蔵合金は、水素ガスの吸蔵、
放出に伴って発熱または吸熱現象が起こるので、この熱
を外部に取り出すことによって冷房や冷凍または暖房を
行う冷暖房システムも有望視されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来提案さ
れている冷暖房システムは、水素ガスの移動を伴うため
水素ガスを封じ込める構造が必要であり、しかも安全性
の観点から漏れに対しては十分な配慮が必要になる。ま
た、上記システムでは、水素ガスの吸・放出のために作
動用および再生用の加熱源と冷却源が必要になるため装
置が複雑になり、コストが嵩むとともに保守にも手間を
要するという問題がある。本発明は、上記事情を背景と
してなされたものであり、水素ガスの移動や加熱源等の
設置を不要にして簡易な構成で冷暖房等を行うことがで
きる、水素吸蔵合金を用いた発熱または吸熱方法および
同装置を提供することを目的とする。
れている冷暖房システムは、水素ガスの移動を伴うため
水素ガスを封じ込める構造が必要であり、しかも安全性
の観点から漏れに対しては十分な配慮が必要になる。ま
た、上記システムでは、水素ガスの吸・放出のために作
動用および再生用の加熱源と冷却源が必要になるため装
置が複雑になり、コストが嵩むとともに保守にも手間を
要するという問題がある。本発明は、上記事情を背景と
してなされたものであり、水素ガスの移動や加熱源等の
設置を不要にして簡易な構成で冷暖房等を行うことがで
きる、水素吸蔵合金を用いた発熱または吸熱方法および
同装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の水素吸蔵合金を用いた発熱または吸熱方法
は、電解質を媒介とする対の水素吸蔵合金間に電圧を印
加して、一方の水素吸蔵合金から電解質に水素イオンを
放出させるとともに他方の水素吸蔵合金で電解質から水
素イオンを吸蔵させ、これら水素吸蔵合金で発生する発
熱または吸熱を取り出して利用することを特徴とする。
め、本発明の水素吸蔵合金を用いた発熱または吸熱方法
は、電解質を媒介とする対の水素吸蔵合金間に電圧を印
加して、一方の水素吸蔵合金から電解質に水素イオンを
放出させるとともに他方の水素吸蔵合金で電解質から水
素イオンを吸蔵させ、これら水素吸蔵合金で発生する発
熱または吸熱を取り出して利用することを特徴とする。
【0005】また、本発明の水素吸蔵合金を用いた発熱
または吸熱装置は、電解質を媒介とする対の水素吸蔵合
金間に電源が接続されており、各水素吸蔵合金には、熱
媒体が流れる伝熱管が熱伝達可能に接触していることを
特徴とする。
または吸熱装置は、電解質を媒介とする対の水素吸蔵合
金間に電源が接続されており、各水素吸蔵合金には、熱
媒体が流れる伝熱管が熱伝達可能に接触していることを
特徴とする。
【0006】なお、本発明で用いる対の水素吸蔵合金に
は、電圧の印加によって効率的に水素イオンの放出、取
り込みが行われ、その結果、大きな吸熱量または放熱量
が得られる材料を用いるのが望ましく、利用熱温度レベ
ルに合わせた平衡圧をもつ合金を使用する。例えば、ミ
ッシュメタル系合金、Ti系合金等を使用することがで
きる。なお、対となる水素吸蔵合金には、同材質のもの
を用いることも可能であるが、大きな発熱量または吸熱
量を得るために、互いに材質が異なり、しかも熱増幅が
大きくなる組合せが望ましく、システムの目的、すなわ
ち、発熱システムか吸熱システムかによって組合せを適
宜選定することができる。
は、電圧の印加によって効率的に水素イオンの放出、取
り込みが行われ、その結果、大きな吸熱量または放熱量
が得られる材料を用いるのが望ましく、利用熱温度レベ
ルに合わせた平衡圧をもつ合金を使用する。例えば、ミ
ッシュメタル系合金、Ti系合金等を使用することがで
きる。なお、対となる水素吸蔵合金には、同材質のもの
を用いることも可能であるが、大きな発熱量または吸熱
量を得るために、互いに材質が異なり、しかも熱増幅が
大きくなる組合せが望ましく、システムの目的、すなわ
ち、発熱システムか吸熱システムかによって組合せを適
宜選定することができる。
【0007】また、水素吸蔵合金の性状も特に限定され
るものではなく、紛状や塊状のものを用いることができ
る。また紛状のものは固形化することも可能であり、例
えば、水素吸蔵合金粉末単独またはこれにニッケル粉末
や銅粉末等の導電材を混合したものにフッ素樹脂などを
用いたバインダを加えて成形したり、焼結したりして固
形化する。なお、導電材粉末の混合に加え、または混合
に変えて水素吸蔵合金に導電材をメッキ被覆してもよ
い。なお、固形化の方法は、例えば使用温度や電解質の
種別等によって適宜選定する。また、導電性材料で出来
たチューブやフィンチューブの外表面に、水素吸蔵合金
を接着させたり溶射などで張り付けたものを電極として
使用することも可能である。
るものではなく、紛状や塊状のものを用いることができ
る。また紛状のものは固形化することも可能であり、例
えば、水素吸蔵合金粉末単独またはこれにニッケル粉末
や銅粉末等の導電材を混合したものにフッ素樹脂などを
用いたバインダを加えて成形したり、焼結したりして固
形化する。なお、導電材粉末の混合に加え、または混合
に変えて水素吸蔵合金に導電材をメッキ被覆してもよ
い。なお、固形化の方法は、例えば使用温度や電解質の
種別等によって適宜選定する。また、導電性材料で出来
たチューブやフィンチューブの外表面に、水素吸蔵合金
を接着させたり溶射などで張り付けたものを電極として
使用することも可能である。
【0008】次に、電解質には水素イオンを媒介として
機能するものが選択される。この電解質としては、液
体、固体のいずれかに限定されるものではなく、適宜選
択することができる。ただし、水素吸蔵合金の昇温を伴
うので蒸発が顕著な場合には水溶液以外のものが望まし
い。なお電解質の例を示すと、高濃度のアルカリ水溶液
(例えばKOH)や水素イオン伝導性固体電解質(例え
ばH3Mo12PO40・29H2O、Sb2O5・4H2O)
等が挙げられる。
機能するものが選択される。この電解質としては、液
体、固体のいずれかに限定されるものではなく、適宜選
択することができる。ただし、水素吸蔵合金の昇温を伴
うので蒸発が顕著な場合には水溶液以外のものが望まし
い。なお電解質の例を示すと、高濃度のアルカリ水溶液
(例えばKOH)や水素イオン伝導性固体電解質(例え
ばH3Mo12PO40・29H2O、Sb2O5・4H2O)
等が挙げられる。
【0009】また、水素吸蔵合金への電圧の印加は、直
流電源を用いて行う。ただし、水素の吸・放出の進行に
伴って電圧の大きさを変えることは可能である。また、
電圧は、水素吸蔵合金や電解質の種別、これらの容量等
に従って、水素イオンの移動が円滑になされるように適
宜選定される。
流電源を用いて行う。ただし、水素の吸・放出の進行に
伴って電圧の大きさを変えることは可能である。また、
電圧は、水素吸蔵合金や電解質の種別、これらの容量等
に従って、水素イオンの移動が円滑になされるように適
宜選定される。
【0010】なお、発熱または吸熱の取り出しは、水素
吸蔵合金に伝熱管を熱伝達可能に接触させ、この伝熱管
を流れる熱媒体に熱を伝えることにより容易に外部に取
り出すことができる。温熱を取り出す場合には、例えば
常温の水道水、地下水、空気等の流体を用いることがで
きる。冷熱を取り出す場合にも、常温の上記流体を用い
ることができる。また、冷熱を取り出す場合には、冷却
需要側で凝縮し、水素吸蔵合金側で気化する熱媒体を用
いることも可能であり、この熱媒体を使用する場合には
熱媒体を圧縮するコンプレッサを補助的に用いることも
可能である。
吸蔵合金に伝熱管を熱伝達可能に接触させ、この伝熱管
を流れる熱媒体に熱を伝えることにより容易に外部に取
り出すことができる。温熱を取り出す場合には、例えば
常温の水道水、地下水、空気等の流体を用いることがで
きる。冷熱を取り出す場合にも、常温の上記流体を用い
ることができる。また、冷熱を取り出す場合には、冷却
需要側で凝縮し、水素吸蔵合金側で気化する熱媒体を用
いることも可能であり、この熱媒体を使用する場合には
熱媒体を圧縮するコンプレッサを補助的に用いることも
可能である。
【0011】なお、伝熱管と水素吸蔵合金とは上記した
ように熱伝達可能であればよく、両者を直接接触させる
他、熱伝達可能な他部材を介して間接的に接触させるも
のであってもよい。また、温熱または冷熱を取り出す側
と異なる側の水素吸蔵合金では、水素イオンの吸・放出
が円滑になされるように、冷却または加熱するのが望ま
しく、上記伝熱管に低温または高温の流体を流すことに
よってこの冷却または加熱を行うことができる。なお、
外部での熱の取り出し方法や利用形態は本発明としては
特に限定されるものではなく、利用形態としては、例え
ば、冷房、冷凍、暖房等を目的として利用することがで
きる。また、発熱、吸熱を同時に利用することも可能で
ある。
ように熱伝達可能であればよく、両者を直接接触させる
他、熱伝達可能な他部材を介して間接的に接触させるも
のであってもよい。また、温熱または冷熱を取り出す側
と異なる側の水素吸蔵合金では、水素イオンの吸・放出
が円滑になされるように、冷却または加熱するのが望ま
しく、上記伝熱管に低温または高温の流体を流すことに
よってこの冷却または加熱を行うことができる。なお、
外部での熱の取り出し方法や利用形態は本発明としては
特に限定されるものではなく、利用形態としては、例え
ば、冷房、冷凍、暖房等を目的として利用することがで
きる。また、発熱、吸熱を同時に利用することも可能で
ある。
【0012】また、本発明では、一方側の水素吸蔵合金
には水素が吸蔵されていることが必要である。この水素
吸蔵は、水素吸蔵合金を装置等に組み込む前に行ってお
いてもよく、組み込み後に水素吸蔵させてもよい。組み
込み後に水素吸蔵を行う方法としては、一方の水素吸蔵
合金に水素ガスを接触させておき、対となる水素吸蔵合
金間に通電することにより水素吸蔵させることが可能で
あり、この他に、加圧した水素ガスを配管等を介して接
触させることによって吸蔵させることもできる。
には水素が吸蔵されていることが必要である。この水素
吸蔵は、水素吸蔵合金を装置等に組み込む前に行ってお
いてもよく、組み込み後に水素吸蔵させてもよい。組み
込み後に水素吸蔵を行う方法としては、一方の水素吸蔵
合金に水素ガスを接触させておき、対となる水素吸蔵合
金間に通電することにより水素吸蔵させることが可能で
あり、この他に、加圧した水素ガスを配管等を介して接
触させることによって吸蔵させることもできる。
【0013】本発明によれば、水素吸蔵している水素吸
蔵合金と吸蔵させていない水素吸蔵合金間に電圧を印加
する際に、水素を吸蔵している側に正極を接続すると、
正極側では吸蔵されていた水素原子が水素イオンとして
電解質中に放出される。この反応は吸熱反応であり、水
素吸蔵合金の反応温度に従って、例えば伝熱管内の熱媒
体の熱を奪う。これに対し、他方の水素吸蔵合金側では
電解質中の水素イオンが水素原子として吸蔵される。こ
の反応は発熱反応であり、選択された水素吸蔵合金の相
対部分モルエンタルピー(KJ/molH2)値に従っ
て、例えば伝熱管内の熱媒体に熱を与える。上記反応を
化学式で示すと以下のとおりであり、両水素吸蔵合金で
発熱または吸熱現象が生じており、電子は電源を介して
供給または取り去られる。
蔵合金と吸蔵させていない水素吸蔵合金間に電圧を印加
する際に、水素を吸蔵している側に正極を接続すると、
正極側では吸蔵されていた水素原子が水素イオンとして
電解質中に放出される。この反応は吸熱反応であり、水
素吸蔵合金の反応温度に従って、例えば伝熱管内の熱媒
体の熱を奪う。これに対し、他方の水素吸蔵合金側では
電解質中の水素イオンが水素原子として吸蔵される。こ
の反応は発熱反応であり、選択された水素吸蔵合金の相
対部分モルエンタルピー(KJ/molH2)値に従っ
て、例えば伝熱管内の熱媒体に熱を与える。上記反応を
化学式で示すと以下のとおりであり、両水素吸蔵合金で
発熱または吸熱現象が生じており、電子は電源を介して
供給または取り去られる。
【0014】(化学反応式) MH → M+H++e- (正極側、吸熱) m+H++e- → mH (負極側、発熱) (M、m;水素吸蔵合金、同材質も可)
【0015】この発熱または吸熱は伝熱管等によって外
部に取り出すことができる。例えば、水素吸蔵合金間に
電圧をかけ、正極側の水素吸蔵合金の温度が下がり始め
た時に水等の熱媒体を流し、外部に冷熱を取り出し、冷
房設備などの冷熱需要側に供給する。一方、温熱を取り
出す時には、電圧をかけ、負極側の水素吸蔵合金が発熱
した時に、水等の熱媒体をパイプに流し、外部に温熱と
して取り出し暖房設備等の温熱需要側に供給する。
部に取り出すことができる。例えば、水素吸蔵合金間に
電圧をかけ、正極側の水素吸蔵合金の温度が下がり始め
た時に水等の熱媒体を流し、外部に冷熱を取り出し、冷
房設備などの冷熱需要側に供給する。一方、温熱を取り
出す時には、電圧をかけ、負極側の水素吸蔵合金が発熱
した時に、水等の熱媒体をパイプに流し、外部に温熱と
して取り出し暖房設備等の温熱需要側に供給する。
【0016】なお、正極側で水素を放出できなくなると
正極側での吸熱または負極側での発熱が得られなくなる
ので、その前に、水素を放出した水素吸蔵合金に水素を
吸蔵させ、一方、水素を吸蔵した水素吸蔵合金では水素
を放出させる再生が必要になる。なお、再生の際に、復
路において電圧および熱媒体径路を逆転させることによ
って熱の授受を行う事ができる。この場合、水素イオン
を吸蔵させる側の水素吸蔵合金ではこれを冷却し、水素
イオンを放出する側の水素吸蔵合金ではこれを加熱する
ことにより上記反応を円滑に進めることができる。該冷
却または加熱は伝熱管に低温流体または高温流体を流す
ことにより行うことができる。なお、上記再生の際に
は、目的とする発熱または吸熱が中断するので、対の水
素吸蔵合金を複数用意し、これらを並列に接続して、各
対の動作を時間をずらすことにより連続的な発熱または
吸熱が可能になる。
正極側での吸熱または負極側での発熱が得られなくなる
ので、その前に、水素を放出した水素吸蔵合金に水素を
吸蔵させ、一方、水素を吸蔵した水素吸蔵合金では水素
を放出させる再生が必要になる。なお、再生の際に、復
路において電圧および熱媒体径路を逆転させることによ
って熱の授受を行う事ができる。この場合、水素イオン
を吸蔵させる側の水素吸蔵合金ではこれを冷却し、水素
イオンを放出する側の水素吸蔵合金ではこれを加熱する
ことにより上記反応を円滑に進めることができる。該冷
却または加熱は伝熱管に低温流体または高温流体を流す
ことにより行うことができる。なお、上記再生の際に
は、目的とする発熱または吸熱が中断するので、対の水
素吸蔵合金を複数用意し、これらを並列に接続して、各
対の動作を時間をずらすことにより連続的な発熱または
吸熱が可能になる。
【0017】
【発明の実施の形態】次に、本発明の一実施形態として
冷熱を取り出すシステムを添付図面に基づき説明する。
先ず水素吸蔵合金からなる電極1、2を二つ作製する。
電極の作製方法は前述したように適宜の方法を選択する
ことができる。なお、水素吸蔵合金としては、冷却側の
電極1としてMmNi2系水素吸蔵合金、放熱側の電極
2としてTiCr2系水素吸蔵合金を用いた。これら電
極1、2は、水素イオン導伝性を示す電解質3を介して
容器4内に配置する。なお、両電極1、2には、伝熱管
5、6がそれぞれ貫通して水素吸蔵合金と直接接触して
おり、伝熱管5には、冷却水ライン7が接続され、該ラ
イン7には熱媒体として循環水が供給されており、伝熱
管6には、熱媒体として排熱用の冷却水が供給されてい
る。なお、冷却水ライン7は冷却重要側の装置8(例え
ば冷房機や冷凍機)に一部が組み込まれており、伝熱管
5と上記装置8間を循環する循環路で構成されている。
また、電極1には電源9の正極が接続され、電極2には
電源9の負極が接続されている。
冷熱を取り出すシステムを添付図面に基づき説明する。
先ず水素吸蔵合金からなる電極1、2を二つ作製する。
電極の作製方法は前述したように適宜の方法を選択する
ことができる。なお、水素吸蔵合金としては、冷却側の
電極1としてMmNi2系水素吸蔵合金、放熱側の電極
2としてTiCr2系水素吸蔵合金を用いた。これら電
極1、2は、水素イオン導伝性を示す電解質3を介して
容器4内に配置する。なお、両電極1、2には、伝熱管
5、6がそれぞれ貫通して水素吸蔵合金と直接接触して
おり、伝熱管5には、冷却水ライン7が接続され、該ラ
イン7には熱媒体として循環水が供給されており、伝熱
管6には、熱媒体として排熱用の冷却水が供給されてい
る。なお、冷却水ライン7は冷却重要側の装置8(例え
ば冷房機や冷凍機)に一部が組み込まれており、伝熱管
5と上記装置8間を循環する循環路で構成されている。
また、電極1には電源9の正極が接続され、電極2には
電源9の負極が接続されている。
【0018】次に、上記冷熱装置の動作について説明す
る。なお、電極1には、図示しないパイプが接続されて
おり、稼動初期に高圧の水素ガスを接触させて電極1の
水素吸蔵合金に水素を吸蔵させておく。次いで、電極
1、2に直流電圧(0.1〜10V)を印加すると、図
1に示すように、電極1中の水素吸蔵合金から吸熱反応
を共なう水素放出が電解質3中への水素イオン放出の形
で行われ電子が発生する。
る。なお、電極1には、図示しないパイプが接続されて
おり、稼動初期に高圧の水素ガスを接触させて電極1の
水素吸蔵合金に水素を吸蔵させておく。次いで、電極
1、2に直流電圧(0.1〜10V)を印加すると、図
1に示すように、電極1中の水素吸蔵合金から吸熱反応
を共なう水素放出が電解質3中への水素イオン放出の形
で行われ電子が発生する。
【0019】電極1がある程度昇温してきたならば、伝
熱管5に循環水を流すと、循環水の熱が伝熱管5を通し
て電極1に奪われ、これにより冷却された循環水が冷却
需要側装置8に流れ、該装置8で冷却機能を果たす。循
環水は、これにより昇温し、再度伝熱管5内に流れ込ん
で、冷却され、これを繰り返して冷熱が取り出される。
一方、電極2では、電解質3の水素イオンが、電極1で
発生した電子とともに電極2に取り込まれ、水素原子と
して合金中に吸蔵されて発熱する。この熱は、伝熱管6
内を流れる冷却水に伝わり、装置の外部に持ち去られ
る。装置の外部では、加熱された冷却水から放熱装置等
で熱を取り去れば、伝熱管6に循環させることもでき
る。
熱管5に循環水を流すと、循環水の熱が伝熱管5を通し
て電極1に奪われ、これにより冷却された循環水が冷却
需要側装置8に流れ、該装置8で冷却機能を果たす。循
環水は、これにより昇温し、再度伝熱管5内に流れ込ん
で、冷却され、これを繰り返して冷熱が取り出される。
一方、電極2では、電解質3の水素イオンが、電極1で
発生した電子とともに電極2に取り込まれ、水素原子と
して合金中に吸蔵されて発熱する。この熱は、伝熱管6
内を流れる冷却水に伝わり、装置の外部に持ち去られ
る。装置の外部では、加熱された冷却水から放熱装置等
で熱を取り去れば、伝熱管6に循環させることもでき
る。
【0020】上記動作が続き、電極1側の水素がある程
度にまで減少すると、伝熱管5、6への循環水および冷
却水の流入を止め、望ましくは、伝熱管5に冷却水、伝
熱管6に循環水が流れるように接続を逆にして、電極
1、2に印加される電圧の正負を逆転させる。この場合
の電圧の大きさ(絶対値)は、冷熱を取り出す際と同じ
である必要はなく、水素イオンが効率的に移動するよう
に適宜選定できる。これにより、図2に示すように電極
1、2で上記と逆方向に水素イオンの移動が起こり、電
極2では水素イオンを放出して吸熱し、電極1では水素
イオンが取り込まれて発熱し、再生される。その後、再
度、印加電圧の正負を逆転させ、伝熱管5、6へ流入す
る熱媒体を元に戻すことにより冷熱の取り出しを引き続
き行うことができる。
度にまで減少すると、伝熱管5、6への循環水および冷
却水の流入を止め、望ましくは、伝熱管5に冷却水、伝
熱管6に循環水が流れるように接続を逆にして、電極
1、2に印加される電圧の正負を逆転させる。この場合
の電圧の大きさ(絶対値)は、冷熱を取り出す際と同じ
である必要はなく、水素イオンが効率的に移動するよう
に適宜選定できる。これにより、図2に示すように電極
1、2で上記と逆方向に水素イオンの移動が起こり、電
極2では水素イオンを放出して吸熱し、電極1では水素
イオンが取り込まれて発熱し、再生される。その後、再
度、印加電圧の正負を逆転させ、伝熱管5、6へ流入す
る熱媒体を元に戻すことにより冷熱の取り出しを引き続
き行うことができる。
【0021】なお、上記実施形態では、冷熱の取り出し
を行う装置および方法について説明したが、電極2側で
発生する熱を取り出して利用すれば、温熱利用の装置お
よび方法となる。上記水素吸蔵合金の組合せによれば、
7〜20℃の冷熱の取り出しが可能であり、20〜45
℃の温熱の取り出しが可能になる。また、上記説明で
は、冷熱または温熱の一方を取り出すものとしたが、両
方を利用する装置または方法とすることも可能である。
を行う装置および方法について説明したが、電極2側で
発生する熱を取り出して利用すれば、温熱利用の装置お
よび方法となる。上記水素吸蔵合金の組合せによれば、
7〜20℃の冷熱の取り出しが可能であり、20〜45
℃の温熱の取り出しが可能になる。また、上記説明で
は、冷熱または温熱の一方を取り出すものとしたが、両
方を利用する装置または方法とすることも可能である。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の水素吸蔵
合金を用いた発熱または吸熱方法によれば、電解質を媒
介とする対の水素吸蔵合金間に電圧を印加して、一方の
水素吸蔵合金から電解質に水素イオンを放出させるとと
もに他方の水素吸蔵合金で電解質から水素イオンを吸蔵
させ、これら水素吸蔵合金で発生する発熱または吸熱を
取り出して利用するので、水素ガスを移動を伴うことな
く簡易かつ効率的に発熱または吸熱を取り出すことがで
きる。
合金を用いた発熱または吸熱方法によれば、電解質を媒
介とする対の水素吸蔵合金間に電圧を印加して、一方の
水素吸蔵合金から電解質に水素イオンを放出させるとと
もに他方の水素吸蔵合金で電解質から水素イオンを吸蔵
させ、これら水素吸蔵合金で発生する発熱または吸熱を
取り出して利用するので、水素ガスを移動を伴うことな
く簡易かつ効率的に発熱または吸熱を取り出すことがで
きる。
【0023】また、本発明の水素吸蔵合金を用いた発熱
または吸熱装置によれば、水素ガスを封じ込めて移動さ
せる構造が不要となるので、装置がコンパクトになり、
取り扱いも容易になる。また、作動および再生用に発熱
源と冷却源の両方が必要になるものではなく、装置を簡
易な構造にすることができ、また、温熱、冷熱の取り出
しも容易に行うことができる。
または吸熱装置によれば、水素ガスを封じ込めて移動さ
せる構造が不要となるので、装置がコンパクトになり、
取り扱いも容易になる。また、作動および再生用に発熱
源と冷却源の両方が必要になるものではなく、装置を簡
易な構造にすることができ、また、温熱、冷熱の取り出
しも容易に行うことができる。
【図1】 本発明の一実施形態における作動状態を示す
概念図である。
概念図である。
【図2】 同じく再生状態を示す概念図である。
1 電極 2 電極 3 電解質 5 伝熱管 6 伝熱管 7 冷却ライン 8 冷却需要装置 9 電源
Claims (2)
- 【請求項1】 電解質を媒介とする対の水素吸蔵合金間
に電圧を印加して、一方の水素吸蔵合金から電解質に水
素イオンを放出させるとともに他方の水素吸蔵合金で電
解質から水素イオンを吸蔵させ、これら水素吸蔵合金で
発生する発熱または吸熱を取り出して利用することを特
徴とする水素吸蔵合金を用いた発熱または吸熱方法 - 【請求項2】 電解質を媒介とする対の水素吸蔵合金間
に電源が接続されており、各水素吸蔵合金には、熱媒体
が流れる伝熱管が熱伝達可能に接触していることを特徴
とする水素吸蔵合金を用いた発熱または吸熱装置
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16531596A JPH09324960A (ja) | 1996-06-05 | 1996-06-05 | 水素吸蔵合金を用いた発熱または吸熱方法および装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16531596A JPH09324960A (ja) | 1996-06-05 | 1996-06-05 | 水素吸蔵合金を用いた発熱または吸熱方法および装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09324960A true JPH09324960A (ja) | 1997-12-16 |
Family
ID=15810003
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP16531596A Pending JPH09324960A (ja) | 1996-06-05 | 1996-06-05 | 水素吸蔵合金を用いた発熱または吸熱方法および装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09324960A (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN107642847A (zh) * | 2016-07-21 | 2018-01-30 | 青岛海尔空调器有限总公司 | 电化学空调系统及其控制方法 |
| CN108507062A (zh) * | 2017-02-27 | 2018-09-07 | 青岛海尔智能技术研发有限公司 | 一种电化学空调系统、控制方法及装置 |
| CN110030659A (zh) * | 2019-03-26 | 2019-07-19 | 青岛海尔空调器有限总公司 | 一种电化学空调及其控制方法 |
| CN110057056A (zh) * | 2019-04-15 | 2019-07-26 | 青岛海尔空调器有限总公司 | 温湿度调节设备运行模式监控的方法、装置及存储介质 |
| CN110057027A (zh) * | 2019-04-15 | 2019-07-26 | 青岛海尔空调器有限总公司 | 温湿度调节设备监控的方法、装置及计算机存储介质 |
| JPWO2021100784A1 (ja) * | 2019-11-19 | 2021-05-27 |
-
1996
- 1996-06-05 JP JP16531596A patent/JPH09324960A/ja active Pending
Cited By (11)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN107642847A (zh) * | 2016-07-21 | 2018-01-30 | 青岛海尔空调器有限总公司 | 电化学空调系统及其控制方法 |
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| CN107642876A (zh) * | 2016-07-21 | 2018-01-30 | 青岛海尔空调器有限总公司 | 用于控制空调出风量的方法及控制器、空调 |
| CN108507062A (zh) * | 2017-02-27 | 2018-09-07 | 青岛海尔智能技术研发有限公司 | 一种电化学空调系统、控制方法及装置 |
| CN108507062B (zh) * | 2017-02-27 | 2021-07-23 | 青岛海尔智能技术研发有限公司 | 一种电化学空调系统、控制方法及装置 |
| CN110030659A (zh) * | 2019-03-26 | 2019-07-19 | 青岛海尔空调器有限总公司 | 一种电化学空调及其控制方法 |
| CN110057056A (zh) * | 2019-04-15 | 2019-07-26 | 青岛海尔空调器有限总公司 | 温湿度调节设备运行模式监控的方法、装置及存储介质 |
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