JPH09328015A - 自動車の窓ガラス案内用摺動部材 - Google Patents

自動車の窓ガラス案内用摺動部材

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JPH09328015A
JPH09328015A JP8149318A JP14931896A JPH09328015A JP H09328015 A JPH09328015 A JP H09328015A JP 8149318 A JP8149318 A JP 8149318A JP 14931896 A JP14931896 A JP 14931896A JP H09328015 A JPH09328015 A JP H09328015A
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rubber
automobile
window glass
sliding member
glass
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JP8149318A
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English (en)
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Takuya Ishii
卓哉 石井
Kenji Ito
健二 伊藤
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NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60JWINDOWS, WINDSCREENS, NON-FIXED ROOFS, DOORS, OR SIMILAR DEVICES FOR VEHICLES; REMOVABLE EXTERNAL PROTECTIVE COVERINGS SPECIALLY ADAPTED FOR VEHICLES
    • B60J10/00Sealing arrangements
    • B60J10/70Sealing arrangements specially adapted for windows or windscreens
    • B60J10/74Sealing arrangements specially adapted for windows or windscreens for sliding window panes, e.g. sash guides
    • B60J10/75Sealing arrangements specially adapted for windows or windscreens for sliding window panes, e.g. sash guides for sealing the lower part of the panes

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Window Of Vehicle (AREA)
  • Seal Device For Vehicle (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動車の窓ガラス案内用摺動部材に、主成分
であるゴム本来の引っ張り強度、伸び率などの機械的特
性を発揮させ、かつ低摩擦係数および耐摩耗性をも発揮
させて良好な窓ガラス案内性を奏するものとすることで
ある。 【解決手段】 自動車のドアの窓枠に取り付けたスライ
ド開閉可能な窓ガラスをスライド方向に案内するガラス
ガイド1やガラスランなどの摺動部材において、この摺
動部材の少なくとも窓ガラス4に摺接する面が、ジエン
系ゴムやオレフィン系ゴムなどの有機合成ゴム100重
量部に対して、粒子表面にカーボン材が突出したテトラ
フルオロエチレン樹脂粉末10〜100重量部と球状黒
鉛5〜80重量部とを必須成分とする潤滑性ゴム組成物
で形成した自動車の窓ガラス案内用摺動部材とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、自動車のドアの
窓枠に取り付けたスライド開閉可能な窓ガラスを案内す
るガラスガイドまたはガラスランなどの自動車の窓ガラ
ス案内用摺動部材に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車のドアに取付けられてい
る上下方向にスライド開閉可能な窓ガラスは、その開閉
状態および開閉途中の状態で確実に静止させる必要があ
り、このような窓ガラスをスライド方向に案内するガラ
スガイドと呼ばれる摺動部材がドアの内部に設けられて
いる。
【0003】通常、自動車用窓ガラスは、X型のアーム
(図示せず)に取付けられており、このアームをレギュ
レーターハンドルまたは小型電動モータで伸縮させて上
下方向にスライド開閉可能である。
【0004】さらに摺動部材(ガラスガイド)および自
動車用窓ガラスの配置関係を、図2を利用して説明する
と、ガラスガイド1は、直方体の一面を凸曲面に形成し
たゴム製のものからなり、自動車のドアパネル3の窓枠
3a部分近くで窓ガラス4の表裏面に適当な摩擦力で摺
接するように凸曲面2同士を対向させて取付けられてい
る。このようなガラスガイドには、窓ガラスに摺接する
面2を適度な低摩擦係数に保つため、周知の滑剤を塗布
していた。
【0005】なお、窓枠3aには、窓ガラス4をスライ
ド方向に案内する一対のローラ5およびゴム製のウェザ
ーストリップ6を取付け、窓ガラス4の窓枠3a付近で
の動きを安定させかつ雨水等に対するシール性を確保し
ている。特に、乗用車の側面用窓ガラスは、車体の側部
形状に合わせて湾曲した板状に形成されているから、前
記窓ガラスは曲面に沿って移動させる必要があり、ガラ
スガイドは窓ガラスのスライド機構に必須の構成部材で
ある。
【0006】また、図3に示すような自動車のドアの窓
ガラス4の開閉時に窓枠3aの内側に沿って、窓ガラス
4の動きを案内し、かつ窓枠3aと窓ガラス4をシール
するために、窓枠3aの内側にガラスランと呼ばれる長
尺状のゴム製の摺動部材7が取り付けられている。
【0007】図6に示すように、ガラスラン12は、リ
ップ13を有する溝形の断面形状の長尺状のものであ
り、窓枠3aの全縁(下縁を除く)に取付け可能なもの
であって、特に内側の底面14およびリップ13の内側
には窓ガラス4との摺動状態で摩擦力が小さく、しかも
摺動時に異音が発生しないように、周知の滑剤を塗布し
たり、合成樹脂繊維の植毛15を施し、摩擦抵抗を適度
に低く調整するようにしていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記したよう
な従来の自動車の窓ガラス案内用摺動部材のうち、摺動
面に滑剤を塗布したものでは、良好な摩擦特性を発揮す
るために所要量の滑剤を塗布すると、塗膜が脆くなって
耐摩耗性が低くなるという問題点がある。
【0009】また、摺動面に植毛を施したものでは、植
毛された繊維が抜け落ち易いので、摩擦特性や耐摩耗性
の耐久性が低いという問題点がある。
【0010】特に、ガラスランについては、摺動面をハ
ロゲン処理によって硬化する技術が特開昭62−255
218号公報に開示されているが、摩擦特性および耐摩
耗性が充分でなく、シール性も悪かった。
【0011】また、ゴム製ガラスランの摺動面に四ふっ
化エチレン樹脂やポリエチレン樹脂などの樹脂フィルム
をラミネートしたものは、摩擦特性、摩耗特性およびシ
ール性の全てを満足させることはできなかった。そし
て、特開平4−321426号公報に記載されているよ
うに、潤滑オイルを添加した樹脂フィルムをラミネート
したもの、または充填材を添加した樹脂フィルムをラミ
ネートしたものでは、摩擦特性および耐摩耗性は改良さ
れたが、シール性がゴム材に比べて劣るものであった。
【0012】上記したラミネート加工に代えて、フッ素
樹脂を表面にコーティングした摺動部材は、コーティン
グ膜の焼成温度に充分に耐えるゴム材がないので、一般
的に所要温度より低い温度で焼成処理しており、そのた
めに耐摩耗性が充分ではなかった。また、そのような摺
動部材は、コーティング膜の伸びが下地ゴムに追従しな
いので、摺動部材の取付け時の伸びや、使用時の変形に
よってフッ素樹脂被膜が剥離し易いという問題点もあっ
た。
【0013】また、ゴム材に潤滑油を含浸させる技術
が、特開昭63−203413号公報に開示されている
が、含油ゴム組成物は、摺動面に油の滲み出し速度を充
分に調整できずに次第に摩擦抵抗が大きくなり、スティ
ックスリップ現象が発生し、窓ガラス案内用摺動部材と
しては不適当なものであった。また、このような従来の
含油ゴム組成物は、潤滑油とゴム材の相溶性が悪いため
に、引張り速度や引き裂き強度が極端に低く、耐摩耗性
の悪いものであった。
【0014】さらにまた、ゴム系の材料にフッ素樹脂系
またはシリコーン系の固体潤滑剤を添加すると、高硬度
化したりシール性が低下する等の弊害が発生し、またこ
のような固体潤滑剤はゴム系材料との濡れ性が悪いの
で、引張り強度および引き裂き強度が極端に低下し、従
来品より耐摩耗性が劣る。
【0015】そこで、この発明は上記した問題点を解決
して、自動車の窓ガラス案内用摺動部材に、主成分であ
るゴム本来の引っ張り強度、引き裂き強度(伸び率)な
どの機械的特性を発揮させ、かつ低摩擦係数および耐摩
耗性も発揮させて良好な窓ガラス案内性を奏するように
することである。
【0016】特に、自動車のドアの内部で窓ガラスに摺
接するガラスガイドは、上記した機械的特性、低摩擦係
数および耐摩耗性と共にシール性をも発揮するものとす
ることである。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、この発明においては、自動車のドアの窓枠に取り付
けたスライド開閉可能な窓ガラスをスライド方向に案内
する摺動部材において、この摺動部材の少なくとも窓ガ
ラスに摺接する面が、有機合成ゴム、テトラフルオロエ
チレン樹脂粉末および球状黒鉛を必須成分とする潤滑性
ゴム組成物で形成されている自動車の窓ガラス案内用摺
動部材としたのである。
【0018】または、自動車のドアの窓枠に取り付けた
スライド開閉可能な窓ガラスをスライド方向に案内する
摺動部材において、この摺動部材の少なくとも窓ガラス
に摺接する面が、有機合成ゴム100重量部に対して、
テトラフルオロエチレン樹脂粉末10〜100重量部と
球状黒鉛5〜80重量部とを必須成分とする潤滑性ゴム
組成物で形成されている自動車の窓ガラス案内用摺動部
材としたのである。
【0019】上記の有機合成ゴムは、ジエン系ゴムもし
くはオレフィン系ゴムまたは両者を併用した混合ゴムで
あることが好ましく、上記のテトラフルオロエチレン樹
脂粉末は、その粒子表面にカーボン材が突出したテトラ
フルオロエチレン樹脂粉末であることが好ましい。
【0020】上記の自動車の窓ガラス案内用摺動部材と
しては、自動車のドアの内部で窓ガラスに摺接するガラ
スガイドまたは自動車のドアの窓枠に沿って取り付けた
ガラスランが挙げられる。
【0021】この発明の自動車の窓ガラス案内用摺動部
材は、添加した球状黒鉛が、合成ゴムとの良好な親和性
を示し、組成物に所要の機械的強度と耐摩耗性を付与す
るので、適度な硬度で良好なシール性があるものとな
る。
【0022】このような傾向は、有機合成ゴムとして、
ジエン系ゴムもしくはオレフィン系ゴムを採用し、テト
ラフルオロエチレン樹脂粉末および球状黒鉛の成分が、
それぞれ所定量である潤滑性ゴム組成物を採用した場合
に顕著である。
【0023】また、粒子表面にカーボン材が突出したテ
トラフルオロエチレン樹脂粉末は、突出したカーボン材
による物理的な杭効果、およびカーボン材と球状黒鉛と
の親和性によって、単独材料からなるテトラフルオロエ
チレン樹脂粉末に比べて潤滑性ゴム組成物中に安定して
保持されるから、より高い強度の摺動部材になる。
【0024】
【発明の実施の形態】この発明に用いる有機合成ゴム
は、有機合成法によって合成され、室温でゴム状弾性を
示すものであれば、周知の合成ゴムを特に限定すること
なく採用できる。合成ゴムの分子量は、通常は5万以上
であるが、可及的に高分子量のものが良好な結果を得る
ことから、7万以上のものが好ましく、より好ましくは
10万〜50万程度のものである。
【0025】このような合成ゴムを(1) 〜(6) 、その他
の各系に分けて以下に列挙する。 (1) ジエン系ゴム ブタジエンゴム(ブタジエン単独重合体、スチレン−ブ
タジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重
合体)、イソプレンゴム、クロロプレンゴム (2) オレフィン系ゴム イソブチレン系ゴム、イソブチレンジエン系ゴム(ブチ
ルゴム)、エチレンプロピレンゴム(EPR、EPD
M、EPM)、クロロスルフォン化ポリエチレン(CS
M) (3) 有機ケイ素化合物系 シリコーンゴム (4) 含フッ素化合物系 フッ化ビニリデン系ゴム、四フッ化エチレン−プロピレ
ン共重合体、四フッ化エチレン−パーフルオロメチルビ
ニルエーテル共重合体、フォスファゼン系ゴム (5) ウレタン系 ポリエステル系、ポリエーテル系 (6) ビニル系 ビニルクロライド化合物、ビニルクロライド−ビニルア
セテート共重合体、アクリル酸エステル重合物、 また、その他の合成ゴムとしては、熱可塑性エラストマ
ーであるウレタンゴム、ポリエステルエラストマー、ポ
リアミドエラストマー、塩化ビニル系エラストマー、ポ
リブタジエン系エラストマー、軟質ナイロン系エラスト
マーが挙げられる。
【0026】また、液状エラストマーである液状ブタジ
エン、ポリウレタン、クロロプレン、シリコーンなども
この発明の有機合成ゴムとして採用できる。
【0027】この発明に用いることのできる上記の有機
合成ゴムのうち、ジエン系ゴムまたはオレフィン系ゴム
は、固体潤滑剤との混練性が良く、しかも比較的低価格
で入手できるので、この発明に特に適用できるものであ
る。このような傾向から、前述のジエン系ゴムのうちで
も、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル
−ブタジエン共重合体(NBR)、クロロプレンゴムを
用いることは特に好ましい。同様にオレフィン系ゴムと
しては、エチレンプロピレンゴム(EPR、EPDM、
EPM)、クロロスルフォン化ポリエチレン(CSM)
が特に好ましい。
【0028】以上の条件を満足するジエン系ゴムまたは
オレフィン系ゴムの市販品としては、以下のものを例示
できる。 [NBR] 日本合成ゴム社製:JSR−N、日本ゼオン社製:NIPOL [EPDM]日本合成ゴム社製:JSR−EP 三井石油化学工業社製:MITUI EPT [クロロプレンゴム] 昭和ネオプレン社製:ネオプレン [CSM] 昭和ネオプレン社製:ハイパロン。
【0029】また、この発明におけるテトラフルオロエ
チレン樹脂(以下、PTFEと略記する。)粉末とは、
懸濁重合法により製造されたモールディングパウダー、
乳化重合法により製造されたファインパウダーのいずれ
を使用してもよいが、加圧・加熱処理された後、粉砕し
たもの、または粉砕後、さらにγ線照射処理もしくは電
子線照射処理されたもの、あるいは重合後にγ線照射処
理または電子線照射処理された平均粒径20μm以内の
ものを使用することが好ましい。この発明に使用可能な
PTFE粉末の市販品としては、下記のものを例示でき
る。
【0030】ダイキン工業社製:ルブロンL10 旭硝子社製:フルオンG163、フルオンCD1、ルー
ブリカントL169、L182J 三井デュポンフロロケミカル社製:テフロン7J。
【0031】さらに好ましいPTFE粉末は、図5にそ
の形態を模式的に示したように、PTFE粉末10の表
面に、黒鉛などからなるカーボン材11が突出し、いわ
ゆる突き刺さった状態にあるものである。このものは、
例えばファインパウダー製造の乳化重合終了時に、カー
ボン材と共沈させて凝析、洗浄、乾燥して得られるPT
FE粉末である。または、PTFE粉末にカーボン材を
乾式混合し、表面に突き刺さった状態にしたものであっ
てもよい。
【0032】このようなカーボン材は、一般的な炭素粉
から黒鉛まで種々の結晶状態の粉末品であってもよい
が、黒鉛化による結晶構造を有するものは潤滑性が期待
されるから、特に黒鉛が好ましい。また、ゴム材に汎用
されるストラクチュアの大きいカーボンブラックのHA
F、SAF、FEFまたはMTなどであってもよい。
【0033】このようなPTFE粉末10は、黒鉛等か
らなるカーボン材11が、全方向(放射状)に突出して
いることから、ゴム基材内での物理的な杭効果があり、
しかもゴム基材とカーボン材11の親和性がよいので、
ゴム材と通常のPTFE粉末を混練したものよりも高強
度のものが得られる。
【0034】上記したPTFE粉末の有機合成ゴム10
0重量部に対する配合割合は、10〜100重量部であ
る。なぜなら、PTFE粉末が10重量部未満の少量で
は、ゴム組成物に充分に低摩擦係数の摩擦特性を付与で
きず、100重量部を越える多量では、ゴム硬度が高く
なりゴム状弾性がなくなると共に、機械的強度が低下し
て摺動部材としての実際の使用に耐えないからである。
【0035】この発明に用いる球状黒鉛としては、ピッ
チから紡糸する工程で副生する球状黒鉛またはフェノー
ル樹脂を触媒下にてパラホルムアルデヒドと反応させて
球状に重合したもの、さらにその後、焼成し、粉砕した
球状黒鉛が挙げられる。
【0036】このような球状黒鉛を採用するのは、鱗片
状の黒鉛または土壌状の黒鉛では、混練時のせん断力に
て崩壊し易く、潤滑性ゴム組成物の強度が劣化して好ま
しくないからである。
【0037】そして、この発明に用いる球状黒鉛の平均
粒径は、5〜500μmが好ましい。なぜなら、所定粒
径未満の小径のものでは、潤滑性ゴム組成物の強度を低
下させたり、摩擦特性が不充分となり好ましくなく、所
定粒径を越えるものではゴム材としての弾性がなくなっ
て好ましくない。
【0038】この発明に使用可能な市販の球状黒鉛を列
挙すれば、以下の通りである。 大阪ガスケミカル社製:メソカーボンビーズ、平均粒径
5μm 鐘紡社製:ベルパール、平均粒径10μm ユニチカ社製:ユニベックス、平均粒径10μm 日本カーボン社製:マイクロカーボンビーズ、平均粒径
10μm。
【0039】上記した球状黒鉛の有機合成ゴム100重
量部に対する配合割合は、5〜80重量部である。なぜ
なら、5重量部未満の少量では、ゴム組成物に充分な耐
摩耗性を付与できず、80重量部を越える多量では、ゴ
ム硬度が高くなりゴム状弾性がなくなると共に、機械的
強度が低下してシール部材としての実際の使用に耐えな
いからである。
【0040】なお、この発明の目的を損なわない範囲
で、以下に列挙するような、ゴム用配合材または充填剤
を添加してもよい。
【0041】(1) 補強剤:カーボンブラック、シリカ、
クレー、炭酸カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化
アルミニウム、酸化アルミニウム、タルク、マイカ、カ
オリン、ベントナイト、シラス、ウォラストナイト、炭
化ケイ素、ガラス粉末、カーボン粉末、ボロン繊維、ア
ラミド繊維など (2) 加硫助剤:亜鉛華、脂肪酸など (3) 加硫促進剤:グアニジン類、イオウ類、アルデヒド
−アミン類、亜鉛類等 (4) 可塑剤:ジメチルフタレート、ジオクチルフタレー
トなど (5) 老化防止剤:アミン類、フェノール類など その他、酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、着色剤な
ど。
【0042】さらに、成形時の離型性および表面の非粘
着性を高めるために、潤滑油、ワックス、グリースの類
を添加してもよい。それらの配合量は、ゴム成形品の機
械的強度を損なわないように、有機合成ゴム100重量
部に対して2〜20重量部、好ましくは5〜10重量部
である。なお、PTFE以外の固体潤滑剤として、溶融
フッ素樹脂であるETFE、PFAまたはFEPなどを
添加することも好ましい。
【0043】以上の各種原材料を混練する方法は、特に
限定するものではなく、通常のゴム製造工程において広
く用いられている方法であってよい。例えば主原料およ
びその他の充填剤を、個別に、または一括してロール混
合機、プロペラ混合機、ニーダ混合機、二軸溶融混合
機、その他の混合機で混合すれば良い。このとき、温度
調節機を設置して摩擦による発熱を防止することは好ま
しく、ロール混合機を使用する場合には、仕上げ混合と
してロール間隔を3mm以下とした薄通しを行なうこと
が好ましい。
【0044】この発明においては、混練したコンパウン
ドを成形および加硫する場合にその方法を特に限定する
ものではなく、通常のプレス成形で一次加硫すればよ
い。または、その後二次加硫する方法も採用できる。
【0045】この発明の自動車の窓ガラス案内用摺動部
材は、ガラスランやガラスガイド等の成形品の設計仕様
に応じて、金属材料またはゴム以外の高分子材料の積層
その他の複合成形品であってもよい。
【0046】この発明に係る自動車の窓ガラス案内用摺
動部材の実施形態を、以下に添付図面に参照して説明す
る。
【0047】図1に示すように、第1実施形態は、上述
の製造方法に従って製造したガラスガイド1であり、前
記した合成ゴム材料に、所定量のテトラフルオロエチレ
ン樹脂粉末(粒子表面にカーボン材が突出したもの)と
球状黒鉛とを配合し、加硫剤、加硫助剤その他の添加剤
を配合したコンパウンドを上述の混練方法で混練し、こ
のコンパウンドを直方体形状の金型に充填してプレス成
形し、次いで加熱して加硫を行なった潤滑性ゴム組成物
からなるガラスガイドである。このものは、窓ガラスに
摺接する面2を円曲面に形成しており、図2および図3
に示すような自動車のドアパネル3の窓枠3aの内部で
窓ガラス4の表裏面に適当な摩擦力で摺接するように凸
曲面を対向させて取付け使用した。
【0048】なお、図2中の符号5は、窓ガラスを案内
する一対のローラであり、符号6はゴム製のウェザース
トリップである。
【0049】上記の第1実施形態において、ガラスガイ
ド基材を前記潤滑性ゴム組成物以外の一般的なゴム材料
で形成し、ガラス面に摺接する円曲面部分のみを第1実
施形態の潤滑性ゴム組成物からなるシートを接着などの
手法で一体化したガラスガイドであってもよい。
【0050】第2の実施形態として、図3および図4に
示すような自動車のドア6の窓枠3aの内側に取り付け
るガラスラン7の内側面を前述の潤滑性ゴム組成物で形
成した。
【0051】すなわち、第2の実施形態においても上述
の混練方法によって所定の潤滑性ゴム組成物のコンパウ
ンドを製造し、これをシート状に成形した。
【0052】得られたシートを別途成形したゴム製の溝
形ガラスガイド金型の内側の所定位置に配置し、この上
から別途用意した混練済みゴム系コンパウンドを充填
し、基材のゴム7aと潤滑性のゴムからなるシート7b
を複合(2色)成形してガラスラン7を得た。このガラ
スラン7は、図4に示すように、リップ8付きの溝形の
断面形状であり、窓枠3aの全周のうち、下辺を除く部
分の内側に嵌めて取付け可能なものであった。
【0053】
【実施例】
〔実施例1〜11、比較例1〜8〕先ず、実施例1〜1
1および比較例1〜8に用いた合成ゴムの基本配合およ
び潤滑剤を以下に示す。なお、各成分の配合割合は、ゴ
ム材100重量部に対する重量部(以下、単に部と略記
する)である。
【0054】実施例または比較例に用いたNBRの基本
配合A、B、Cを以下に列記する。 [基礎配合A=ニトリルブタジエンゴム(NBR)] NBR(高ニトリルタイプ、ニトリル量36〜42%) 日本合成ゴム社製 JSR 220S)100 部 ステアリン酸ナトリウム(一般工業材) 1 部 カーボンブラック FEF 30 部 加硫促進剤(大内新興化学工業社製: TT ) 2 部 加硫促進剤(大内新興化学工業社製: M ) 2 部 加硫助剤 酸化亜鉛、活性亜鉛華(一般工業材) 10 部 加硫剤 イオウ 1.0部 [基礎配合B=ニトリルブタジエンゴム(NBR)] NBR(中ニトリルタイプ、ニトリル量25〜30%) 日本合成ゴム社製: JSR 240S)100 部 ステアリン酸ナトリウム(一般工業材) 1 部 カーボンブラック FEF 30 部 加硫促進剤(大内新興化学工業社製: TT ) 2 部 加硫促進剤(大内新興化学工業社製: M ) 2 部 加硫助剤 酸化亜鉛、活性亜鉛華(一般工業材) 10 部 加硫剤 イオウ 1.0部 [基礎配合C=エチレンプロピレンゴム(EPDM)] EPDM (日本合成ゴム社製 EP33) 100 部 ステアリン酸ナトリウム(一般工業材) 1 部 カーボン HAF 30 部 加硫促進剤(大内新興化学工業社製: TS ) 1.5部 加硫促進剤(大内新興化学工業社製: M ) 0.5部 軟化剤 プロセス油 10 部 加硫助剤 酸化亜鉛 (一般工業材) 1 部 加硫剤 イオウ 1.5部 [基礎配合D=クロロスルフォン化ポリエチレン(CSM)] CSM (東洋曹達社製:TOSO−CSM) 100 部 ステアリン酸(一般工業材) 1 部 カーボン HAF 5 部 加硫剤 イオウ 0.5部 加硫促進剤(大内新興化学工業社製: TT ) 2 部 老化防止剤 2 部 [潤滑剤] (1)黒鉛共沈PTFE(PTFE−1) 乳化重合にて重合完了後に平均粒径6μmの黒鉛と7:
3の重量比で共沈させ凝析、洗浄して得られたものであ
る (2)黒鉛との乾式混合PTFE(PTFE−2) 旭硝子社製のPTFE:(商品名)ルーブリカントL1
82Jを平均粒径6μmの黒鉛と7:3(重量比)でヘ
ンシェルミキサーで乾式混合したものである (3)PTFE(PTFE−3) 旭硝子社製:ルーブリカントL182J (4)ETFE(硝子社製:アフロンCOP Z882
0) (5)球状黒鉛(鐘紡社製:ベルパールC2000) (6)シリコーンオイル(信越シリコーン社製:KF9
6−300)。
【0055】実施例1〜11、比較例1〜8は、ロール
間隔5〜10mmに調整したロール混合機にそれぞれ表
1、2に示したNBR(220Sまたは240S)、E
PDMまたはCSMを巻き付け、次いで基礎配合A、B
に示した割合で無機充填剤、老化防止剤、カーボン、硫
黄、加硫促進剤を順次混合し、最後に表1に示す割合で
PTFEその他の充填剤を混練した。
【0056】その後、ロール間隔を1mmに調整して薄
通しを10回行なった。なお、この時に摩擦熱の発生を
防止するため、ロール内に冷却水を通してロール温度を
60℃以下に保った。次に、冷却水を止めると共にロー
ル内に加熱蒸気を通してロール温度を70〜90℃に調
整し、その後、ロール間隔を1mmに狭めて薄通しを1
0回行ない、それぞれ10kgのコンパウンドを得た。
【0057】その後、各コンパウンドに対して、縦30
0mm、横300mm、厚さ1mmの金型を用いてプレ
ス成形し、1次加硫(160℃、10分間、プレス圧1
20kgf/cm2 )、および2次加硫(フリー加熱1
50℃、4時間)を行ない、加硫が終わった各シートに
ついて摩擦・摩耗特性および弾性体特性を調べ、これら
の結果を表3、4にまとめて示した。各試験方法は、以
下の通りである。
【0058】また、比較例8については、得られた試験
片の表面に市販のゴム用コーティング剤(日本アチソン
社製:エムラロン345)をスプレーコーティング法で
約15μmの厚みで被覆し、電気炉で80℃で1時間乾
燥・焼成し、試験片を得た。この比較例8の試験片につ
いても前記試験(1)、(2)を行ない、その結果を表
4中に併記した。
【0059】(1)摩擦摩耗試験 シートを内径φ17mm、外径φ21mmのリングに打
ち抜き、これをアルミ合金製リング(内径φ17mm、
外径φ21mm、厚さ10mm)に接着して摩擦試験片
とした。摺接させる相手材は、軸受鋼(SUJ2)の研
磨品とし、スラスト型摩擦摩耗試験にて評価した。試験
条件は周速1.0m/分、面圧3.0kgf/cm2
した。摩擦係数については、初期(測定開始直後)、5
0時間後、100時間後にそれぞれ測定した。 (2)機械的特性 シートから成形した試験片について、JIS−K630
1に準拠し、引張り強度、伸び、硬度(JIS−A)を
測定した。
【0060】
【表1】
【0061】
【表2】
【0062】
【表3】
【0063】
【表4】
【0064】表3および表4の結果からも明らかなよう
に、一般的なNBR、EPDM、CSMの配合物だけの
比較例1、6、7では摩擦係数が高く、摩耗量が大き
い。また、NBRにPTFEを添加した比較例2、3
は、いずれも摩擦係数がゴム基材に比較して若干低くな
ったが、摩耗特性が充分でなかった。また、球状黒鉛を
配合した比較例4では、耐摩耗性が改善されたが、摩擦
係数が約0.8と大きかった。シリコーンオイルを配合
した比較例5は、機械的強度が著しく低下し、それに伴
って摩耗特性も極めて悪かった。
【0065】これに対して、全ての条件を満足する実施
例1〜11は、機械的強度の維持、摩擦係数の安定性お
よび耐摩耗性の全てに良好な結果が得られた。特に、表
面にカーボン材が突出したPTFEを配合した実施例1
〜8、10、11は、ゴムの機械的強度の低下が少な
く、摩擦係数の安定性および耐摩耗性の全てが極めて優
れていた。
【0066】
【効果】この発明は、以上説明したように、自動車の窓
ガラス案内用摺動部材の少なくとも窓ガラスに摺接する
面を、所定量の有機合成ゴム、テトラフルオロエチレン
樹脂粉末および球状黒鉛を必須成分とする潤滑性ゴム組
成物で形成したので、このような摺動部材が、主成分で
あるゴム本来の引っ張り強度、引き裂き強度(伸び率)
などの機械的特性を発揮し、かつ低摩擦係数および耐摩
耗性も発揮して良好な窓ガラス案内性を奏するものとな
る利点がある。
【0067】特に、自動車のドアの内部で窓ガラスに摺
接するガラスガイドは、上記した機械的特性、低摩擦係
数および耐摩耗性と共にシール性をも発揮するものとな
る利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の斜視図
【図2】第1実施形態の取付け状態を示す自動車のドア
の縦断面図
【図3】自動車のドアの斜視図
【図4】第2実施形態の取付け状態の要部断面図
【図5】粒子表面にカーボン材が突出したテトラフルオ
ロエチレン樹脂粉末の模式図
【図6】従来例のガラスガイドの取付け状態の要部断面
【符号の説明】
1 ガラスガイド 2 窓ガラスに摺接する面 3 ドアパネル 3a 窓枠 4 窓ガラス 5 ローラ 6 ウェザーストリップ 7、12 ガラスラン 7a 基材 7b シート 8、13 リップ 10 PTFE粉末 11 カーボン材 14 底面 15 植毛
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 23/00 LCB C08L 23/00 LCJ LCJ 23/16 LCY 23/16 LCY 27/18 KJF 27/18 KJF B60J 1/16 D

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動車のドアの窓枠に取り付けたスライ
    ド開閉可能な窓ガラスをスライド方向に案内する摺動部
    材において、この摺動部材の少なくとも窓ガラスに摺接
    する面が、有機合成ゴム、テトラフルオロエチレン樹脂
    粉末および球状黒鉛を必須成分とする潤滑性ゴム組成物
    で形成されていることを特徴とする自動車の窓ガラス案
    内用摺動部材。
  2. 【請求項2】 自動車のドアの窓枠に取り付けたスライ
    ド開閉可能な窓ガラスをスライド方向に案内する摺動部
    材において、この摺動部材の少なくとも窓ガラスに摺接
    する面が、有機合成ゴム100重量部に対して、テトラ
    フルオロエチレン樹脂粉末10〜100重量部と球状黒
    鉛5〜80重量部とを必須成分とする潤滑性ゴム組成物
    で形成されていることを特徴とする自動車の窓ガラス案
    内用摺動部材。
  3. 【請求項3】 上記有機合成ゴムが、ジエン系ゴムもし
    くはオレフィン系ゴムまたは両者を併用した混合ゴムで
    ある請求項1または2に記載の自動車の窓ガラス案内用
    摺動部材。
  4. 【請求項4】 上記テトラフルオロエチレン樹脂粉末
    が、その粒子表面にカーボン材が突出したテトラフルオ
    ロエチレン樹脂粉末である請求項1または2に記載の自
    動車の窓ガラス案内用摺動部材。
  5. 【請求項5】 上記の自動車の窓ガラス案内用摺動部材
    が、自動車のドアの内部で窓ガラスに摺接するガラスガ
    イドである請求項1〜4のいずれか1項に記載の自動車
    の窓ガラス案内用摺動部材からなるガラスガイド。
  6. 【請求項6】 上記の自動車の窓ガラス案内用摺動部材
    が、自動車のドアの窓枠に沿って取り付けたガラスラン
    である請求項1〜4のいずれか1項に記載の自動車の窓
    ガラス案内用摺動部材からなる自動車の窓用ガラスラ
    ン。
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