JPH09329073A - スタータ - Google Patents

スタータ

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Publication number
JPH09329073A
JPH09329073A JP15224896A JP15224896A JPH09329073A JP H09329073 A JPH09329073 A JP H09329073A JP 15224896 A JP15224896 A JP 15224896A JP 15224896 A JP15224896 A JP 15224896A JP H09329073 A JPH09329073 A JP H09329073A
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JP
Japan
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yoke
motor
starter
housing
air
Prior art date
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Application number
JP15224896A
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English (en)
Inventor
Keiichi Matsushima
圭一 松島
Masahiro So
正浩 宗
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Publication date
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  • Motor Or Generator Cooling System (AREA)
  • Connection Of Motors, Electrical Generators, Mechanical Devices, And The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型高出力化したモータを備えていながら、
モータの冷却が良好で過熱による不具合を起こしにくい
スタータを提供すること。 【解決手段】 本スタータのハウジング6には、ピニオ
ン51と減速機4とが格納されており、モータ100の
一端が接合されている。モータ100のヨーク11の上
下左右には、それぞれ突出部11Aがモータ軸21に平
行な方向に形成されている。ハウジング6とモータ後蓋
3とには、ヨーク11の突出部11Aに係合する突出部
6A,3Aとがそれぞれ形成されており、突出部6A,
11A,3Aによってハウジング6の内部空間と後蓋3
の内部空間とは連通している。フライホイールFの回転
による風圧Wで、ハウジング6へ空気流Aが流入し、モ
ータ100の風路Dを通って後蓋3の排出孔33へ吹き
抜ける。空気流Aにより小型高出力モータ100は内部
から冷却されるので、その過熱は防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車などのエン
ジンを始動するスタータの技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車等の産業分野で、スタータ
の小型高出力化への要求がいよいよ高まってきている。
この要求に対し、スタータ内部に減速機を備えて小型軽
量モータを高速回転させるなどの手段により、小型で高
出力のスタータが開発されてきている。ところが、スタ
ータのモータは、小型軽量化される一方で、高速回転に
より高出力化も同時に進んできており、モータの単位重
量当たりの発熱量はいよいよ増大している。それゆえ、
モータの過熱による不具合の問題が、スタータの小型化
を進めるうえで障害となっている。
【0003】スタータのモータの冷却能力を改善し、そ
の過熱を防ぐ従来の技術としては、実開昭57−125
162号公報に開示された回転電機の固定子がある。こ
の固定子では、界磁磁極の間でヨークが内側へ突出して
おり、界磁コイルの側面の一部にヨークの内周面が接触
しているので、界磁コイルからヨークへの熱伝導による
放熱が促進されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
従来技術では、界磁コイルの放熱の増大分はヨークへの
熱伝導に限られるので、ヨークへの熱の放出量には自ず
と限界がある。また、ヨークの冷却は、外周面からの自
然冷却に任されているようであり、急速かつ効果的な冷
却が行われているとは考えがたい。さらに、回転子(ア
ーマチュア)の冷却については、前述の従来技術ではほ
とんど効果が期待できない。
【0005】そこで本発明は、小型高出力化したモータ
を備えていながら、モータの冷却が良好で過熱による不
具合を起こしにくいスタータを提供することを解決すべ
き課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
記課題を解決するために、発明者らは以下の手段を発明
した。 (第1手段)本発明の第1手段は、請求項1記載のスタ
ータである。本手段では、ヨークの一部が外周面に凸条
に突出しているに突出部が、モータの回転軸に略平行な
方向に形成されている。この突出部は、ヨークの内周面
では溝状に凹んでおり、ヨークの外周面では凸条を形成
している。突出部は、ヨークの周上の少なくとも一か所
に形成されている。突出部は、ヨークの内側にモータの
一端からへ空気が流れる風路を形成している。
【0007】一方、リングギヤが形成されている円盤
(通常はフライホイール)は通常エンジンの出力軸と連
結されているので、エンジンが始動すると上記円盤は回
転を続け、周囲の空気を粘性で巻き込んで外周方向へと
風を吹きつける。スタータのハウジングはピニオンの周
囲でケーシングに対して開口しているが、その開口部は
リングギヤの外周付近に位置しているので、リングギヤ
の円盤からスタータのハウジング内に風が吹き込み、風
圧を生じる。
【0008】それゆえ、ハウジング内に流入した空気
(風)は、ハウジングに一端が接合されているモータに
流入する。ここで、モータのヨークには突出部が形成さ
れており、突出部によりヨークの内側に一端から他端へ
連通する空気の流路(風路)が形成されている。したが
って、モータに流入した空気は風路を一端から他端へと
吹き抜け、後蓋などに形成されている排出孔などからス
タータの外部へ排出される。
【0009】空気がモータ内の風路を吹き抜ける際、風
路に面する界磁コイルやヨーク内周面、固定磁極鉄芯お
よび回転子(アーマチュア)が強制空冷される。さら
に、モータ内部空間のほとんど全てで、加熱された空気
が換気され、比較的温度が低い空気に交換される。わけ
ても、界磁コイルは発熱量が大きく過熱しがちであった
が、界磁コイルの外周面のほとんどが風路に面していて
冷却が良いので、エンジン始動後の熱伝導による過熱不
具合はほぼ完全に防止される。
【0010】しかも、この強制冷却作用は、スタータま
たはそのモータが回転していることを必要とはしないの
で、エンジン始動後に慣性で回りつづけるスタータを公
知のブレーキ等で停止させても不都合がない。それゆ
え、再始動にも都合がよく、スタータの寿命も長くな
る。したがって、本手段によれば、小型高出力化したモ
ータを備えていながら、モータの内部で強制空冷による
冷却が良好で、過熱による不具合を起こしにくいスター
タを提供することができるという効果がある。
【0011】また、整流子を有するモータであれば、ブ
ラシおよび整流子の摩耗粉のうち大半は空気流に乗って
モータから排出されてしまう。それゆえ、モータ内に摩
耗粉が溜まって不具合につながることが少なくなり、ス
タータの信頼性が向上して寿命が伸びるという効果もあ
る。さらに、風路だけではなくスタータの内部空間全体
で換気がよくなるので、スタータの冷却後に内部空間に
高湿な空気が籠もって凝結水を生じることがなくなり、
スタータの信頼性が向上して寿命が伸びるという効果も
ある。
【0012】(第2手段)本発明の第2手段は、請求項
2記載のスタータである。本手段では、減速機とハウジ
ングとの間に所定の断面積の隙間が形成されていて、モ
ータの風路と連通しているので、流入した空気はハウジ
ングから減速機に妨げられることなくモータの他端へ吹
き抜けることができる。それゆえ、減速機を装備してモ
ータの小型高出力化を図りながら、モータの過熱を防止
する効果がえられる。
【0013】したがって本手段によれば、減速機を装備
してモータのさらなる小型高出力化を図りながら、前述
の第1手段と同様の効果が得られる。なお、所定の断面
積の隙間は、ピニオン付近のハウジング内の空間とモー
タの風路とを連通していれば、減速機とハウジングとの
間だけに限定される必要はなく、減速機のみに形成され
ていてもよい。
【0014】(第3手段)本発明の第3手段は、請求項
3記載のスタータである。本手段では、ヨークの界磁磁
極の間の部分に突出部が形成されている。一方、互いに
隣り合う二つの界磁磁極には間隔が空いているから、風
路は、突出部の溝状の内周面と上記二つの界磁磁極の互
いに対向している側面と回転子の外周面等とに囲まれて
形成される。それゆえ、風路の断面積は大きくなって流
路抵抗が減り、より大きな風量が得られる。さらに、界
磁コイルの側面や回転子の外周面に風路が接しているの
で、ジュール熱による発熱部を直接冷却することがで
き、過熱防止効果はさらに高まる。また、界磁磁極の間
に落ちた摩耗粉のうち重いものは突出部の溝に溜めてお
くことができ、摩耗粉の堆積が大量になっても整流子か
ら遠ざけておけるので、摩耗粉の堆積による不具合が起
きにくい。
【0015】したがって本手段によれば、前述の第1手
段と同様の効果が得られ、しかもその効果はいっそう強
化されている。 (第4手段)本発明の第4手段は、請求項4記載のスタ
ータである。本手段では、ヨークの略全周の複数箇所で
突出部が形成されているので、モータの全体にわたって
空気が吹き抜け、冷却が極めて良いうえに、一部だけが
過熱する不具合が防止されている。
【0016】したがって本手段によれば、前述の第1手
段と同様の効果が得られ、しかもその効果はいっそう強
化されている。 (第5手段)本発明の第5手段は、請求項5記載のスタ
ータである。本手段では、ヨークの直上方向から半頂角
45°以内に突出部が少なくとも一つはあるので、ヨー
ク内の内部空間のうち上部では良好な換気が得られる。
モータの界磁コイルやアーマチャコイルなどで熱せられ
た空気は、対流で上昇するのでヨークの内部空間の上部
に溜まりやすいが、内部空間の上部での換気が特に良い
ので、熱い空気は速やかに排出されてモータの過熱は効
果的に防止される。
【0017】したがって本手段によれば、前述の第1手
段の効果に加えて、ヨークの内部空間の上部において効
果的に熱した空気の換気ができ、少数の突出部であって
もモータの過熱を防止する効果が比較的高い。 (第6手段)本発明の第6手段は、請求項6記載のスタ
ータである。
【0018】本手段では、ヨークの直下方向から半頂角
45°以内に突出部が少なくとも一つはあるので、ヨー
ク内の内周面のうち下部に溝状の凹部が形成されてい
る。従来のモータの内部には、整流子や軸受け等で発生
する摩耗粉や、モータの外部から侵入する塵埃や油水な
どが堆積し、整流子に接触して接触不良や短絡などの不
具合を起こすことがある。しかし、本手段では堆積物が
ヨーク下部に形成されている溝状の凹部に落ちるので、
相当量が堆積しないかぎり上記不具合は発生しない。さ
らに、溝状の凹部は風路の壁面を形成していて空気の流
速が速いので、比較的軽い粒子は堆積せずに空気ととも
に排出されてしまい、かなり重い粒子しか堆積すること
はない。
【0019】したがって本手段によれば、前述の第1手
段の効果に加えて、モータ内の堆積物による不具合が防
止され、その結果、スタータの寿命が伸びるという効果
がある。 (第7手段)本発明の第7手段は、請求項7記載のスタ
ータである。
【0020】本手段では、ヨークの外周面に放熱フィン
か放熱グルーヴが形成されており、ヨークの表面積が増
して自然空冷の放熱面積も増大しているので、ヨーク外
周面からの放熱が良好となり、いっそう優れた過熱防止
作用が発揮される。また、放熱フィンか放熱グルーヴが
ヨークの外周面の滑り止めになるので、片手でヨーク外
周面をつかんでハンドリング(取扱い)することができ
る。それゆえ、スタータを組み立てる際やスタータをエ
ンジン付近に据えつける際に、作業員が片手でヨーク外
周をつかみ、もう一方の手で工具を持って作業ができる
ので、作業効率が向上するうえに、誤って取り落とす危
険も減る。
【0021】したがって本手段によれば、前述の第1手
段の効果に加えて、いっそう優れた過熱防止効果が発揮
されるばかりでなく、ハンドリングが容易になり工数低
減に貢献することができるという効果もある。 (第8手段)本発明の第8手段は、請求項8記載のスタ
ータである。
【0022】本手段では、複数個ある突出部のうちいく
つかの溝状の凹みに、スルーボルトが通されている。ス
ルーボルト(通しボルト)は、ヨークを挟んでモータ後
蓋とハウジングとを締結するなどの目的でヨークに沿っ
て配設されているボルトであるが、通常はヨークの外側
を通っている。しかし、本手段ではスルーボルトがヨー
ク内を通って配設されており、ヨークの外側に露出して
いないので、スタータをさらに小型化することができ
る。それゆえ、スタータがエンジンルーム内でボディや
他の機器と空間的に干渉し、設計や製造および整備が難
しくなったりする度合いが軽減される。また、スルーボ
ルトが露出していないので、スタータの表面形状が単純
になり、錆止めなどの表面処理が容易になるという効果
もある。
【0023】したがって本手段によれば、前述の第1手
段の効果に加えて、スタータの小型化がいっそう進むと
いう効果があり、さらに、表面処理が容易になって製造
コストの低減にもなるという効果がある。 (第9手段)本発明の第9手段は、請求項9記載のスタ
ータである。
【0024】本手段では、エアフィルタがピニオンを覆
うハウジング内の空間からモータの風路までの間に設け
られており、同フィルタの作用でリングギヤの方からの
空気流に含まれる微粒子などの汚染物質は漉し取られ
る。フィルタの種類や目の粗さおよび形状などは、リン
グギヤの方からの空気流に含まれる汚染物質のうち、モ
ータ内への流入が有害である物質に応じて適宜選択して
よい。それゆえ、モータへの不純物の流入が防止され、
界磁コイルや回転子(過熱を嫌う)および整流子(接触
不良を嫌う)などが汚染されて起きる不具合は未然に防
止される。
【0025】したがって本手段によれば、前述の第1手
段の効果に加えて、リングギヤの方からの空気流に伴っ
て汚染物質がモータに侵入することが防止され、スター
タの信頼性が向上するという効果がある。 (第10手段)本発明の第10手段は、請求項10記載
のスタータである。
【0026】本手段では、モータの軸出力を減速してピ
ニオンに伝達する減速機を備えており、この減速機には
ピニオンを覆うハウジング内の空間からモータの内部空
間へ連通する空気流路が形成されている。モータの内部
空間は、例えば固定子の互いに隣り合う界磁磁極の間の
間隙を通して、ハウジングに接合されている一端から後
蓋に覆われている他端へと連通している。そしてこの後
蓋には、周囲の外部空間へ連通する排出孔が形成されて
いる。
【0027】それゆえ、本手段では、リングギヤの方か
らハウジングに吹き込んだ空気が、先ず空気流路を通っ
て減速機を通過し、次にモータの一端から他端へ連通す
る内部空間を通って後蓋に達し、その排出孔から外部空
間へ吹き抜ける。すなわち、風圧が生じるリングギヤの
ケーシング内から、ハウジングの開口部、減速機の空気
流路、モータの内部空間、および後蓋の排出孔を順に通
って、スタータ内部を吹き抜ける風路(空気の流路)が
形成されている。
【0028】スタータ内の風路を吹き抜ける空気流は、
ハウジング、減速機、モータおよび後蓋の順に吹き抜け
るので、最も高温になるモータばかりでなく、ハウジン
グや減速機の強制空冷も併せて行われている。また、整
流子やブレーキ(回転子制動用)は後蓋内に装置される
ことが多いが、後蓋に排出孔が設けられているので、整
流子やブレーキの周囲にも空気流が及んで効果的に冷却
される。
【0029】空気がモータ内の風路を吹き抜ける際、風
路に面する界磁コイルやヨーク内周面、固定磁極鉄芯お
よび回転子(アーマチュア)が強制空冷される。さら
に、モータ内部空間のほとんど全てで、加熱された空気
が換気され、比較的温度が低い空気に交換される。わけ
ても、界磁コイルは発熱量が大きく過熱しがちであった
が、界磁コイルの外周面のほとんどが風路に面していて
冷却が良いので、エンジン始動後の熱伝導による過熱不
具合はほぼ完全に防止される。
【0030】しかも、この強制冷却作用は、スタータま
たはそのモータが回転していることを必要とはしないの
で、エンジン始動後に慣性で回りつづけるスタータを公
知のブレーキ等で停止させても不都合がない。それゆ
え、再始動にも都合がよく、スタータの寿命も長くな
る。したがって、本手段によれば、小型高出力化したモ
ータを備えていながら、モータの内部で強制空冷による
冷却が良好で、過熱による不具合を起こしにくいスター
タを提供することができるという効果がある。
【0031】また、整流子を有するモータであれば、ブ
ラシおよび整流子の摩耗粉のうち大半は空気流に乗って
モータから排出されてしまう。それゆえ、モータ内に摩
耗粉が溜まって不具合につながることが少なくなり、ス
タータの信頼性が向上して寿命が伸びるという効果もあ
る。さらに、風路だけではなくスタータの内部空間全体
で換気がよくなるので、スタータの冷却後に内部空間に
高湿な空気が籠もって凝結水を生じることがなくなり、
スタータの信頼性が向上して寿命が伸びるという効果も
ある。
【0032】
〔実施例1〕
(実施例1の全体構成)本発明の実施例1としてのスタ
ータは、図1に示すように、エンジン(図略)のリング
ギヤRと嵌合するピニオン51と、ピニオン51を軸支
しているハウジング6と、ハウジング6内に保持されて
いる遊星減速機4と、ハウジング6に前端が接合されて
いるモータ1とを備えている。同図中では、左方を前
方、右方を後方とする。
【0033】本スタータは、ハウジング6の前端面61
をリングギヤRを覆っているケーシング(図略)に嵌合
させ、ボルト締めにより同ケーシングに接合固定され
る。ピニオン51は、始動時にはオーバランニング・ク
ラッチ52を含むピニオン移動体5ごとピニオン駆動軸
45のスプラインに沿って前方へ移動し、モータ1によ
り遊星減速機4を介して回転駆動される。後退している
位置でのピニオン移動体5とハウジング6との間には、
所定の間隙gが空いていて空気の流通が可能になってい
る。遊星減速機4は、ハウジング6に固定されているイ
ンタナルギヤ43と、遊星ギヤ軸47を介してピニオン
駆動軸45のフランジ部46に軸支されている複数の遊
星ギヤ42と、モータ軸21の先端部に形成されている
サンギヤ41とを主要構成要素としている。
【0034】モータ100は、大きく分けて固定子(ス
テータ)1と回転子(アーマチュア)2と後蓋(バック
キャップ)3とから構成されている。ハウジング6の後
端部62とヨーク11の前端部とは嵌合して互いに接合
しており、図示しないスルーボルトで固定されている。
ハウジング6とヨーク11との接合部の内部には、中央
に貫通孔が開いているエンドプレート15が配設されて
おり、遊星減速機4とモータ100とを隔離している。
【0035】固定子1は、軟磁性体からなるヨーク11
とヨーク11の内周面12に接合固定されている複数の
界磁磁極14とからなり、界磁磁極14はさらに、固定
子鉄芯と同鉄芯の周囲に巻かれている界磁コイルから構
成されている。回転子2は、回転軸であるモータ軸21
と、その外周面に固定されているコア(回転子鉄芯)2
2と、コア22の外周部に保持されている回転子巻線
(アーマチュア・コイル)23と、回転子2の後部を形
成している整流子24とからなる。回転子2は、モータ
軸21の前端部で、出力軸であるピニオン駆動軸45の
後端部の孔内の軸受けに軸支されており、モータ軸21
の後端部で、後蓋が保持している軸受け30に回転自在
に軸支されている。回転子2は、固定子1の界磁磁極1
4との間に生じる磁気力により回転トルクを得る。
【0036】後蓋3は、その前端部でヨーク11の後端
部と嵌合し、ヨーク11の筒状部の後端開口を閉塞して
おり、モータ1の後端で内部空間を(排出孔33を除い
て)封止している。後蓋3は、中央部で軸受け30を保
持しているとともに、複数の整流ブラシ31を保持して
おり、各ブラシ31を整流子24の整流面に所定の押圧
力で当接させている。各ブラシ31は、それぞれ端子3
2に導通しており、各端子32を介して始動用回路に接
続される。
【0037】(実施例1の突出部と風路)ヨーク11に
は、図2に示すように、回転子2のモータ軸21に平行
な方向に突出部11Aが形成されている。突出部11A
は、ヨーク11の内周面12では溝状の窪みである溝1
1aを形成しており、ヨーク11の外周面13では凸条
11bを形成している。突出部11Aは、四個ある界磁
磁極14の間の部分の四箇所に形成されており、ヨーク
11のおおむね全周にわたって配設されている。
【0038】突出部11Aは、互いに隣り合う界磁磁極
14の間に形成されている内部空間に溝11aが形成す
るを付加し、ヨーク11の内側にモータ100の前端か
ら後端へ空気が流れる風路Dをより広く形成している。
再び図1に示すように、ハウジング6のヨーク11との
接合部には、ヨーク11の突出部11Aに対応する形状
の突出部6Aが形成されており、ハウジング6の突出部
6Aの内周面は遊星減速機4の周囲に風路Dを形成して
いる。すなわち、遊星減速機4とハウジング6との間に
は所定の断面積の隙間である風路Dが形成されていて、
ヨーク11の風路Dと連通している。同様に、ハウジン
グ6と後蓋3との接合部には、ヨーク11の突出部11
Aに対応する形状の突出部3Aが形成されており、後蓋
3の内部空間に連通している。後蓋3の下端部には排出
孔33が形成されており、後蓋3の内部空間は排出孔3
3を通じて外部空間と連通している。
【0039】また、ハウジング6の内部では、リングギ
ヤRに対向しているハウジング開口部60からピニオン
移動体5の周囲を通り、ドライブレバー7を格納してい
る内部空間を通って前述の風路Dに至るまで、空気流路
が連通している。それゆえ、ハウジング開口部60から
ハウジング6内を通り、遊星減速機4の周囲とヨーク1
1内側との風路Dを通過して、後蓋3の排出孔33から
外部へ通じる空気流路が形成されている。
【0040】(実施例1の作用効果)本実施例のスター
タは、以上のように構成されているので、次のようない
くつかの作用効果を発揮する。第1に、ヨーク11の四
箇所の突出部11Aが回転子2のモータ軸21に平行な
方向に形成されており、突出部11Aにより、ヨーク1
1の内側にモータ100の前端から後端へ空気が流れる
風路Dが形成されている。
【0041】いっぽう、外周にリングギヤRが形成され
ているフライホイールFは、エンジン(図略)の出力軸
と連結されているので、エンジンが始動するとフライホ
イールFは回転を続け、図1中に矢印Wで示すように、
周囲の空気を粘性で巻き込んで遠心方向へと風Wを吹き
つける。ハウジング6は、ピニオン51の周囲でケーシ
ング(図略)に対して開口しているが、その開口部60
はリングギヤRの外周付近に位置しているので、フライ
ホイールFからハウジング6の中に風Wが吹き込み、風
圧を生じる。
【0042】それゆえ、フライホイールFが起こす風W
は、空気流Aとなってハウジング6に流入し、ピニオン
移動体5の周囲の隙間gを抜けて遊星減速機4に達す
る。遊星減速機4の周囲には、ハウジング6の突出部6
Aにより風路Dが形成されているので、空気流Aは風路
Dを通ってハウジング6に前端部が接合されているモー
タ100に流入する。モータ100のヨーク11にも突
出部11Aが形成されており、突出部11Aによりモー
タ100の前端から後端へ連通する風路Dが形成されて
いる。したがって、モータ100に流入した空気流A
は、風路Dを前端から後端へと吹き抜け、後蓋3の下端
部に形成されている排出孔33から本スタータの外部へ
排出される。
【0043】空気流Aがモータ100内の風路Dを吹き
抜ける際、風路Dに面する界磁磁極14やヨーク内周面
12および回転子2が、空気流Aにより強制空冷され
る。また、風路Dはヨーク11の略全周にあたる四箇所
に形成されているので、モータの全体にわたって空気が
吹き抜け冷却が極めて良いうえに、一部だけが過熱する
不具合が防止されている。
【0044】さらに、モータ100の内部空間のほとん
ど全てで、空気流Aにより加熱された空気が換気され、
比較的温度が低い空気に交換される。わけても、界磁磁
極14の界磁コイルは発熱量が大きくて従来は過熱しが
ちであったが、本実施例では界磁コイルの外周面のほと
んどが風路Dに面していて冷却が良いので、エンジン始
動後の熱伝導による過熱不具合はほぼ完全に防止され
る。
【0045】しかも、空気流Aによる強制冷却作用は、
モータ100が回転していることを必要とはしないの
で、エンジン始動後に慣性で回りつづけるモータ100
を公知のブレーキ等で停止させても不都合がない。それ
ゆえ、再始動にも都合がよく、スタータの寿命も長くな
る。したがって、本実施例のスタータによれば、遊星減
速機4との併用で小型高出力化したモータ100を備え
ていながら、空気流Aによりモータ100内部の冷却が
良好で、過熱による不具合が起こりにくくなっていうと
いう効果がある。
【0046】また、ブラシ31および整流子24から摩
耗粉が生じても、その大半は空気流Aに乗ってモータ1
00から排出されてしまう。それゆえ、モータ100内
に摩耗粉が溜まって不具合につながることが少なくな
り、スタータの信頼性が向上して寿命が伸びるという効
果もある。さらに、風路Dだけではなく本スタータの内
部空間全体で換気がよくなっているので、冷却後にスタ
ータ内部に高湿な空気が籠もって凝結水を生じることが
なくなり、スタータの信頼性が向上して寿命が伸びると
いう効果もある。
【0047】第2に、本実施例のスタータでは、界磁磁
極14の間の部分に風路Dが形成されており、風路Dの
断面積(流路面積)が大きくなって流路抵抗が減少し、
より大きな風量が得られる。さらに、界磁磁極14の側
面や回転子2の外周面に風路Dが接しているので、ジュ
ール熱による発熱部を直接冷却することができ、過熱防
止効果は極めて高い。また、摩耗粉の大半は空気流Aに
よって、排出孔33から外部に排出され、界磁磁極14
の間に落ちた摩耗粉のうち重いものだけが突出部11A
や突出部3Aの溝に溜まる。
【0048】したがって、摩耗粉が堆積しにくいだけで
はなく、仮に摩耗粉の堆積が大量になっても整流子24
から遠ざけておくことができるので、摩耗粉の堆積によ
る不具合が起きにくいという効果がある。 (実施例1の排出孔とその作用効果)前述の排出孔33
は、再び図1に示すように、後蓋3が形成している内部
空間のうち本スタータが使用される姿勢で重力に対して
下端部分に開口しており、風路Dの断面積の半分以上の
流路面積を持っている。
【0049】排出孔33は、図3(a)〜(b)に示す
ように、射出成形樹脂部材からなる排出筒34によって
形成されており、排出筒34は、後蓋3の周壁の下端部
に垂直に貫通している貫通孔に一部が挿入されて固定さ
れている。排出筒34は、後蓋3の内周面には左右方向
の張り出し部35が突出しているのみで、前後方向には
後蓋3の内周面よりもむしろ下方に縁36が形成されて
いる。すなわち、排出孔33に隣接する排出筒34の内
周面は、排出孔33の左右で排出孔33に向かって下り
の斜面を形成しており、また、排出孔33の前後では縁
36から障害なしに排出孔33に落ち込む斜面が形成さ
れており、微粒子や液滴の移動を阻害する凹凸がない。
【0050】それゆえ、空気流Aによって吹き寄せられ
た微粒子や液滴、整流子付近で発生した摩耗粉などの汚
染物質は、排出孔33の開口付近を遅滞なく通過して排
出孔33に吸い込まれる。吸い込まれた汚染物質は、排
出筒34の前後の開口から空気流Aとともにモータ10
0の外部に自然に排出されるので、汚染物質の排出がよ
り効果的に行われるという効果がある。
【0051】また、排出孔33の流路面積(最狭部での
断面積)は、風路Dの最狭部での断面積の半分以上に確
保されているので、排出孔33の流路抵抗が過大になっ
てモータ100内の空気流Aが阻害されるという不都合
がない。したがって、排出孔33で空気流Aの流量や流
速が制限されてしまうことが少なく、汚染物質の排出や
モータの冷却がより効果的に行われるという効果があ
る。
【0052】(実施例1の変形態様1)前述の実施例1
のスタータに対し、図4に示すように、ヨーク11を挟
んで後蓋3とハウジング6とを締結しているスルーボル
ト8を、突出部11Aが形成する溝11aに通している
変形態様が可能である。すなわち、本変形態様のスター
タでは、実施例1と同様に、ヨーク11には突出部11
Aが四箇所、周方向に90°づつ離して形成されてい
る。そのうち対向する二つの溝11aには、モータ軸2
1と平行に貫通しているスルーボルト8が半分埋まる状
態で配設されている。スルーボルト8と溝11aとの間
には、適当な間隔が設けられていて、工作精度上の余裕
が取ってある。
【0053】従来の通常のスタータでは、スルーボルト
はヨークの外側を通っているが、本変形態様ではスルー
ボルト8がヨーク11内を通って配設されており、ヨー
ク11の外側に露出していないので、スタータの外形寸
法をさらに小型化することができる。それゆえ、本変形
態様によれば、スタータがエンジンルーム内でボディや
他の機器と空間的に干渉し、設計や製造および整備が難
しくなったりする度合いが軽減される。また、スルーボ
ルト8が露出していないので、スタータの表面形状が単
純かつ滑らかになり、錆止めなどの表面処理が容易にな
るという効果もある。その結果、車両等の設計段階でも
スタータ製造の表面処理工程でも工数が削減され、コス
ト低減になるという効果まで生じる。
【0054】(実施例1の変形態様2)前述の実施例1
のスタータのヨーク11は四方に突出部11Aが形成さ
れていたが、下部の突出部11Aを形成せずに円筒状の
形状でヨーク11の下部を形成した変形態様が可能であ
る。本変形態様のスタータのヨーク11には、図5に示
すように、実施例1と同様の突出部11Aが、上部にの
み直上方から周方向に45°づつ離れた2か所で形成さ
れている。すなわち、二つの突出部11Aはいずれも、
ヨーク11の全周のうち本スタータが使用される姿勢で
重力に対し直上方向から半頂角45°の位置に形成され
ている。
【0055】本変形態様のスタータでは、ヨーク11の
直上方向から半頂角45°の位置に突出部11Aがある
ので、ヨーク11の内部空間のうち風路Dと接する上部
では特に良好な換気が得られる。一般に、モータ100
の界磁磁極14の界磁コイルやアーマチャコイル23な
どで熱せられた空気は、モータ100の停止後には対流
で上昇するのでヨーク11の内部空間の上部に溜まりや
すい。本変形態様では、モータ100の内部空間の上部
での換気が特に良いので、熱い空気は速やかに排出され
て比較的冷たい空気と換気され、モータ100の過熱は
効果的に防止される。
【0056】なお、突出部11Aがない部分でも互いに
隣り合う界磁磁極14の間の内部空間Iは、固定子1の
前端から後端まで連通しているが、必ずしもハウジング
6の突出部6Aと連通している訳ではない。この内部空
間Iには、主に固定子1と回転子2との隙間を通して風
路Dから漏れ出てきた空気流Aが流入し、内部空間Iの
熱した空気が換気されて冷却効果が得られる。
【0057】したがって、本変形態様のスタータによっ
ても、ヨーク11の内部空間の上部において効果的に熱
した空気の換気ができ、二つの突出部11Aであっても
モータ100の過熱を防止する効果を比較的高いままに
保つことができる。 (実施例1の変形態様3)図6に示すように、前述の実
施例1とは異なり、ヨーク11の下部に凸条11bが二
つ平行に並んで一つの突出部11Bを形成している変形
態様の実施も可能である。本変形態様では、突出部11
Bは、ヨーク11の互いに隣り合う界磁磁極14の間の
部分に形成されており、本スタータが使用される姿勢で
重力に対し直下方向に形成されている。すなわち、ヨー
ク11の内周面12のうち直下部に溝11aが形成され
ている。
【0058】従来のモータの内部には、整流子や軸受け
等で発生する摩耗粉や、モータの外部から侵入する塵埃
や油水などが堆積し、整流子に接触して接触不良や短絡
などの不具合を起こすことがある。しかし、本変形態様
では堆積物がヨーク11の直下部に形成されている溝1
1aに落ちるので、相当量が堆積しないかぎり上記不具
合は発生しない。さらに、溝11aは風路Dの壁面を形
成していて、溝11a内での空気の流速が速いので、比
較的軽い粒子は堆積せずに空気とともに排出されてしま
い、かなり重い粒子しか堆積することはない。
【0059】したがって、本変形態様によれば、モータ
100内の堆積物による不具合がより有効に防止され、
その結果、スタータの寿命がいっそう伸びるという効果
がある。 (実施例1の変形態様4)図7に示すように、前述の実
施例1のスタータのヨーク11の外周面13に、溝状に
凹んでいる放熱グルーヴ11gが形成されている変形態
様も可能である。放熱グルーヴ11gは、突出部11A
を除くヨーク11の外周面13のほぼ全周に所定の間隔
を空けて、モータ軸21と平行に多数形成されている。
【0060】本変形態様のスタータでは、放熱グルーヴ
11gの形成によりヨーク11の外周面13の表面積が
増し、自然空冷の放熱面積も増大しているので、ヨーク
外周面13からの放熱が良好となり、いっそう優れた過
熱防止作用が発揮される。また、放熱グルーヴ11gが
ヨーク11の外周面13の滑り止めになるので、片手で
ヨーク外周面13をつかんでハンドリング(取扱い)す
ることができる。それゆえ、本スタータを組み立てる際
や本スタータをエンジン付近に据えつける際に、作業員
が片手でヨーク外周面13をつかみ、もう一方の手で工
具を持って作業ができるので、作業効率が向上するう
え、誤って取り落とす危険も減る。
【0061】したがって、本変形態様によれば、前述の
実施例1の効果に加えて、いっそう優れた過熱防止効果
が発揮されるばかりでなく、ハンドリングが容易になり
工数低減に貢献することができるという効果もある。な
お、ヨーク11の外周面13に放熱グルーヴ11gを形
成する方法としては、ダイス型でしごき加工するなどの
簡便な方法を取ることができる。
【0062】(実施例1の変形態様5)図8に示すよう
に、前述の実施例1のスタータのヨーク11の外周面1
3に、突出している放熱フィン11fが形成されている
変形態様も可能である。放熱フィン11fは、突出部1
1Aを除くヨーク11の外周面13のほぼ全周に所定の
間隔を空けて、モータ軸21と平行に多数形成されてい
る。
【0063】本変形態様のスタータでは、放熱フィン1
1fの形成によりヨーク11の外周面13の表面積が増
し、自然空冷の放熱面積も増大しているので、ヨーク外
周面13からの放熱が良好となり、いっそう優れた過熱
防止作用が発揮される。また、放熱フィン11fがヨー
ク11の外周面13の滑り止めになるので、片手でヨー
ク外周面13をつかんでハンドリング(取扱い)するこ
とができる。それゆえ、本スタータを組み立てる際や本
スタータをエンジン付近に据えつける際に、作業員が片
手でヨーク外周面13をつかみ、もう一方の手で工具を
持って作業ができるので、作業効率が向上するうえ、誤
って取り落とす危険も減る。
【0064】したがって、本変形態様によれば、前述の
変形態様4と同様の効果に加えて、放熱グルーヴ11g
によるヨーク11の磁気回路の狭隘部の形成が避けら
れ、モータ100のエネルギ損失が少なくなるという効
果がある。 (実施例1の変形態様6)図9に示すように、実施例1
と同様の突出部11Aに加えて、固定子1の界磁磁極1
4とヨーク11との間(接合部)にも突出部11Cによ
る補助風路D’が形成されている変形態様が可能であ
る。図示しないが、ハウジング6および後蓋3にも、ヨ
ーク11の突出部11Aに対応する突出部6A,3Aだ
けではなく、補助風路D’を形成している突出部11C
に対応する突出部6C,3Cが形成されている。
【0065】それゆえ、ハウジング6の内部空間と後蓋
3の内部空間とは、風路Dおよび補助風路D’によって
連通しており、補助風路D’を形成している界磁磁極1
4のヨーク11との接合部でも、強制空冷作用が得られ
る。したがって、本変形態様のスタータによれば、より
いっそう優れた冷却効果があり、その結果、スタータの
小型高出力化に貢献することができるという効果があ
る。
【0066】(実施例1の変形態様7)図10に示すよ
うに、ヨーク11の全周にわたってほとんど隙間なく多
数の突出部11Cが形成されている変形態様も可能であ
る。本変形態様では、突出部11Cによって、互いに隣
り合う界磁磁極14の間には風路Dが形成され、界磁磁
極14とヨーク11との間には補助風路D’が形成され
ている。図示しないが、ハウジング6および後蓋3に
も、ヨーク11の突出部11Cにそれぞれ対応する突出
部6C,3Cが形成されている。また、ヨーク11の外
周面13の表面積は飛躍的に増大しているので、ヨーク
外周面13からの放熱作用はかなり強化されている。
【0067】それゆえ、ハウジング6の内部空間と後蓋
3の内部空間とは風路Dおよび補助風路D’によって連
通しており、強力な強制空冷作用が得られうえ、ヨーク
外周面13からの放熱作用もかなり強化されている。し
たがって、本変形態様のスタータによれば、よりいっそ
う優れた冷却効果があり、その結果、スタータの小型高
出力化に貢献することができるという効果がある。
【0068】(実施例1の変形態様8)実施例1のスタ
ータでは、再び図1に示すように、ハウジング6の突出
部6Aと遊星減速機4との間に風路Dが形成されてい
る。そこで、図11に示すように、風路Dの入口にあた
る部分に、遊星減速機4のインタナルギヤ43の前端面
に沿って略リング状のエアフィルタ9を設けた変形態様
が可能である。エアフィルタ9の濾紙は、周方向に山折
谷折を繰り返して濾紙面積を稼ぎ、エアフィルタ9が流
路面積を著しく狭めることがないように配慮されてい
る。
【0069】それゆえ、エアフィルタ9の作用でリング
ギヤRの方からの空気流Aに含まれる微粒子などの汚染
物質は漉し取られ、モータ100に浸入することは防止
されている。ここで、エアフィルタ9の濾紙(材質は紙
とは限らない)の種類や目の粗さおよび形状などは、リ
ングギヤRの方からの空気流Aに含まれる汚染物質のう
ち、モータ100内への流入が有害である物質に応じて
選定される。
【0070】したがって、本変形態様によれば、モータ
100への不純物の流入が防止され、界磁磁極14およ
び回転子2(過熱を嫌う)や整流子24(接触不良を嫌
う)などが汚染されて起きる不具合は未然に防止され
る。その結果、実施例1の効果に加えて、スタータの信
頼性が向上するという効果が生じる。 (実施例1の変形態様9)実施例1では、遊星減速機4
を採用してるが、実施例1の突出部11Aによる風路を
持ち、他の形式の減速機をつけている変形態様や、ある
いは減速機無しの変形態様も可能である。これらの変形
態様によっても、ほぼ実施例1と同様の作用効果が得ら
れる。
【0071】(実施例1の変形態様10)図1では略さ
れていたが、実施例1のスタータはドライブレバー7を
駆動するマグネットスイッチをモータ100に平行に備
えている。マグネットスイッチの過熱が問題になること
は比較的少ないので、実施例1はマグネットスイッチに
風路Dを通していないが、必要があればマグネットスイ
ッチにも別の風路を通して冷却作用を向上させた変形態
様も可能である。
【0072】マグネットスイッチの風路は、プルイン・
コイルおよびホールド・コイルの外周面とマグネットス
イッチのケースとの間に形成される。同風路には、ハウ
ジング6の内部空間からの空気流が導入され、両コイル
を冷却しつつ同風路を吹き抜けた空気流は、マグネット
スイッチの後端付近に形成されている排出孔から排気さ
れる。
【0073】本変形態様によれば、マグネットスイッチ
の過熱とそれに伴う不具合とを防止することができると
いう効果がある。 〔実施例2〕 (実施例2の構成)本発明の実施例2としてのスタータ
は、図12に示すように、ピニオン移動体5と、遊星減
速機4’と、両者5,4’を格納しているハウジング
6’と、モータ100’と、マグネットスイッチ(図
略)とから構成されている。本実施例のスタータが構成
上で前述の実施例1と異なっている点は、モータ10
0’のヨーク11’および後蓋3とハウジング6’と
に、それぞれ突出部11A,3A,6Aが形成されてい
ない点だけで、その他は実施例1と同様である。
【0074】すなわち、図13に示すように、遊星減速
機4’のインタナルギヤ43’の外周部には全周にわた
って、ハウジング6’の内周面に当接している外周面4
3aと、前後方向に伸びる多数の風路溝43bとが形成
されている。風路溝43bは、再び図12に示すよう
に、ハウジング6の内周面との間にそれぞれ風路D”を
形成している。風路D”により、遊星減速機4’の外周
部は全周にわたって前後に連通している。なお、エンド
プレート15’の外周部には、インタナルギヤ43’の
風路溝43bに対応する切欠部が形成されており、エン
ドプレート15によって風路D”が塞がれることはな
い。
【0075】それゆえ、ハウジング6の内部には、ピニ
オン移動体5を格納しているハウジング6’の内部空間
からモータ100’の内部空間まで連通している空気流
路(風路D”)が形成されている。モータ100’にお
いて、ヨーク11’はパイプ材ままの形状であり、実施
例1と異なって突出部11Aは無いが、互いに隣り合う
界磁磁極14の間の内部空間に風路D”が形成されてい
る。すなわち、モータ100’は、前端から後端へ連通
する内部空間である風路D”を形成しており、かつ、そ
の内部空間の後端を覆う後蓋3’を備えている。後蓋
3’には、実施例1と同様に、周囲の外部空間へ連通す
る排出孔34が形成されている。
【0076】したがって、本実施例のスタータには、フ
ライホイールFを覆うケーシング(図略)から吹き込ん
だ空気流Aが、ハウジング6’およびモータ100’の
内部の空気流路および内部空間を通って排出孔33から
外部空間へ吹き抜けることができる風路D”が形成され
ている。 (実施例2の作用効果)本実施例のスタータは以上のよ
うに構成されているので、リングギヤRの方からハウジ
ング6’に吹き込んだ空気流Aは、先ずインタナルギヤ
43の外周部に形成されている風路D”を通って遊星減
速機4’を通過する。同空気流Aは、次にモータ10
0’の前端から後端へ連通する内部空間である風路D”
を通って後蓋3’の内部空間に達し、後蓋3’の排出孔
33から外部空間へ吹き抜ける。すなわち、風圧が生じ
るリングギヤRのケーシング(図略)内から、ハウジン
グ6’の開口部60、遊星減速機4’の周囲の風路
D”、モータ100’の内部空間である風路D”、およ
び後蓋3”の排出孔33を順に通って、本スタータ内部
を吹き抜ける空気流Aの流路が形成されている。
【0077】本スタータ内の風路D”を吹き抜ける空気
流Aは、ハウジング6”、遊星減速機4’、モータ10
0’および後蓋3’の順に吹き抜けるので、最も高温に
なるモータ100’ばかりでなく、ハウジング6’や遊
星減速機4’の強制空冷も併せて行われている。また、
整流子24や回転子制動用のブレーキ(図略)は後蓋
3’内に装置されることが多いが、後蓋3’に排出孔3
3が設けられているので、整流子24やブレーキの周囲
にも空気流Aが及んで効果的に冷却される。
【0078】その結果、本実施例のスタータによれば、
前述の実施例1と同様の効果が発揮されるうえ、ヨーク
11’に突出部11Aを設けて磁気回路を曲げる必要が
ないので、製造コストの低減と動力変換効率の改善とが
得られるという効果がある。さらに、ヨーク11’にも
ハウジング6’にも後蓋3’にも突出部11A,6A,
3Aを設けることなく風路D”が形成されているので、
スタータの小型軽量化をいっそう進めることができると
いう効果がある。
【0079】(実施例2の変形態様1)本実施例のスタ
ータに対しても、互いに隣り合う界磁磁極14の間にス
ルーボルトを通すことにより、実施例1の変形態様1に
相当する変形態様が可能である。本変形態様によれば、
実施例1の変形態様1以上にスタータを小型化すること
ができるという効果がある。
【0080】(実施例2の変形態様2)本実施例のスタ
ータに対しても、実施例1の変形態様4(図7の放熱グ
ルーヴ11g)および変形態様5(図8の放熱フィン1
1f)に相当する変形態様が可能である。本変形態様に
よっても、実施例1の変形態様4,5の効果に相当する
効果が得られる。
【0081】(実施例2のその他の変形態様)本実施例
のスタータに対しては、その他にも実施例1の変形態様
8〜10に相当する変形態様が可能であり、相当する作
用効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1としてのスタータの構成を示す側断
面図
【図2】 実施例1のヨークの断面形状を示すモータ端
面図
【図3】 実施例1の排出孔の形状を示す組図 (a)側断面図 (b)断面図
【図4】 実施例1変形態様1のスルーボルトの配置を
示すモータ端面図
【図5】 実施例1変形態様2のヨークの断面形状を示
すモータ端面図
【図6】 実施例1変形態様3のヨークの断面形状を示
すモータ端面図
【図7】 実施例1変形態様4のヨークの断面形状を示
すモータ端面図
【図8】 実施例1変形態様5のヨークの断面形状を示
すモータ端面図
【図9】 実施例1変形態様6のヨークの断面形状を示
すモータ端面図
【図10】実施例1変形態様7のヨークの断面形状を示
すモータ端面図
【図11】実施例1変形態様8のフィルタの形状と配置
を示す側断面図
【図12】実施例2としてのスタータの構成を示す側断
面図
【図13】実施例2の遊星減速機のインタナルギヤの形
状を示す断面図
【符号の説明】
100,100’:モータ 1,1’:固定子(ステータ) 11,11’:ヨーク(継鉄) 12:内周面 1
3:外周面 11A,11B,11C:突出部 11a:溝 1
1b:凸条 11f:放熱フィン 11g:放熱グルーヴ 14:界磁磁極(固定子鉄芯+界磁コイル) 15:
エンドプレート 2:回転子(アーマチュア) 21:モータ軸 22:コア(回転鉄芯) 23:回転子巻線 2
4:整流子 3,3’:後蓋(バックキャップ) 3A:突出部 30:軸受け 31:ブラシ 32:端子 33:排出孔 34:排出筒 35:張出部 3
6:縁 4,4’:遊星減速機 41:サンギヤ 42:遊星ギヤ 43,43’:
インタナルギヤ 43a:外周面 43b:風路溝 43c:歯面 44:インタナルギヤ軸受け 45:ピニオン駆動軸 46:フランジ部 47:遊星ギヤ軸 5:ピニオン移動体 51:ピニオン 52:オーバランニング・クラッチ 6,6’:ハウジング 60:ハウジング開口部 61:前端面 62:後
端部 6A:突出部 7:ドライブレバー 8:スルーボルト 9:エア
フィルタ A:空気流(airflow) D,D”:空気流路または風路(duct) D’:補助風
路 F:フライホイール I:内部空間 R:リングギ
ヤ W:風または空気流 g:間隙

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】軟磁性材料からなる筒状のヨークと、該ヨ
    ークの内側に固定されている複数の界磁磁極と、該ヨー
    クの内部に配設されており該界磁磁極との間に生じる磁
    気力により回転する回転子とを有するモータと、 該モータに駆動される出力軸と、 該出力軸に設けられ、エンジンのリングギヤと噛み合う
    ピニオンと、 該ピニオンが該リングギヤと噛み合うための開口部を有
    し、ピニオンを内部に収納するとともに、該出力軸の一
    端を回転自在に支承しているハウジングとを備えている
    スタータにおいて、 前記ヨークは、一端で前記ハウジングに接合されてお
    り、前記モータの回転軸に略平行に該ヨークの内周側が
    窪み外周側が凸条となるとともに、該ヨークの内周の一
    端側から他端側に連続する空間を形成している突出部を
    有し、 該ハウジングの前記開口部から該ヨーク内周の該一端側
    を通り該ヨークの他端側に連通する風路が形成されてお
    り、 該ヨークの該他端側には、該ヨークの筒状部分の開口端
    面を閉塞する後蓋を備え、該ヨークの該後端側の壁面あ
    るいは該後蓋に前記モータの内外を連通する排出孔が形
    成されていることを特徴とするスタータ。
  2. 【請求項2】前記モータの回転を減速して前記出力軸に
    伝達する減速機が、前記ハウジングに配設されており、 該減速機と該ハウジングの内周面との間に所定の隙間が
    形成されており、該隙間は前記風路の一部を構成してい
    ることを特徴とする請求項1記載のスタータ。
  3. 【請求項3】前記突出部は、前記ヨークの前記界磁磁極
    の間の部分に形成されている請求項1または2に記載の
    スタータ。
  4. 【請求項4】前記突出部は、前記ヨークの略全周の複数
    箇所で形成されている請求項1または2に記載のスター
    タ。
  5. 【請求項5】前記突出部のうち少なくとも一つは、前記
    ヨークの全周のうち、本スタータが使用される姿勢で重
    力に対し直上方向から半頂角45°以内に形成されてい
    る請求項1または2に記載のスタータ。
  6. 【請求項6】前記突出部のうち少なくとも一つは、前記
    ヨークの全周のうち、本スタータが使用される姿勢で重
    力に対し直下方向から半頂角45°以内に形成されてい
    る請求項1または2に記載のスタータ。
  7. 【請求項7】前記ヨークの前記外周面には、突出してい
    る放熱フィンおよび溝状に凹んでいる放熱グルーヴのう
    ち、少なくとも一方が形成されている請求項1または2
    に記載のスタータ。
  8. 【請求項8】前記ハウジングと前記後蓋との間に前記ヨ
    ークを挟持しているスルーボルトが、該ヨーク内を貫通
    して前記突出部の前記溝状の窪みに配設されていること
    を特徴とする請求項1ないし7のうちいずれかに記載の
    スタータ。
  9. 【請求項9】前記ハウジング内の前記ピニオンの周囲の
    空間から、前記モータの前記風路までの間に、前記空気
    を濾過するフィルタを有する請求項1ないし8のうちい
    ずれかに記載のスタータ。
  10. 【請求項10】エンジンのリングギヤと噛み合うピニオ
    ンと、該ピニオンを軸支しており該リングギヤのケーシ
    ングに固定されるハウジングと、該ハウジングに一端が
    接合されており該ピニオンを回転駆動するモータと、該
    ハウジングに配設されており該モータの軸出力を減速し
    て該ピニオンに伝達する減速機とを備えているスタータ
    において、 前記減速機は、前記ハウジング内の前記ピニオン周辺の
    空間から前記モータの内部空間へ連通する空気流路を形
    成しており、 前記モータは、前記一端から他端へ連通する内部空間を
    形成しており、かつ、該内部空間を他端で覆っている後
    蓋を備えていて、 該後蓋には、周囲の外部空間へ連通する排出孔が形成さ
    れており、 前記ケーシングから吹き込んだ空気が、内部の該空気流
    路および該内部空間を通って該排出孔から該外部空間へ
    吹き抜けることができる風路が形成されていることを特
    徴とするスタータ。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007192053A (ja) * 2006-01-17 2007-08-02 Denso Corp スタータ
CN105673288A (zh) * 2015-12-14 2016-06-15 浙江吉利罗佑发动机有限公司 一种发动机起动部结构
JP2016138486A (ja) * 2015-01-27 2016-08-04 三菱電機株式会社 スタータ
JP2023068729A (ja) * 2021-11-04 2023-05-18 三菱電機株式会社 スタータ

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