JPH0932922A - ピストンリング構造 - Google Patents

ピストンリング構造

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JPH0932922A
JPH0932922A JP7180058A JP18005895A JPH0932922A JP H0932922 A JPH0932922 A JP H0932922A JP 7180058 A JP7180058 A JP 7180058A JP 18005895 A JP18005895 A JP 18005895A JP H0932922 A JPH0932922 A JP H0932922A
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稔 川根
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Noboru Tanji
昇 丹治
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康文 根橋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ピストンリングの一定以上の摩耗を防止して
その切損を回避するピストンリング構造を提供する。 【解決手段】 ピストン3のリング溝4に装着され、ガ
ス圧を内周面1wに受けて拡径し、外周面1zがシリン
ダライナ2に押し付けられて摩耗するピストンリング1
に、当該リング1の外周面1zが一定量摩耗したときに
内周面1wに受けるガス圧を逃がすべく、リング内周面
1wから径方向外方へ向かって所定長さLに形成された
ガス圧リリーフ溝17,18を設けたことを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、往復型の空気圧縮
機等に用いられるピストンリング構造に係り、特に、一
定以上の摩耗を防止するようにしたピストンリング構造
に関する。
【0002】
【従来の技術】図7および図8に、往復型の空気圧縮機
に用いられるピストンリングaを示す。図示するよう
に、このピストンリングaは、シリンダb内を往復動す
るピストンcのリング溝dに装着されるリング体が、周
方向に大片eと小片fとに四分割されて構成されてい
る。かかるピストンリングaは、その厚さgがリング溝
dの溝幅hより薄く形成され、装着代iがリング溝dの
溝深さjより小さく形成されている。
【0003】この構成によれば、例えばピストンcが図
8中矢印kで示すように上昇すると、ピストンc上方の
圧縮室内のガスがリングaとリング溝dとの間を周り込
んでリング溝dの奥に侵入し、そのガス圧が大片eおよ
び小片fの内周面mに作用して、ピストンリングaが拡
径される。この結果、ピストンリングa(大片eおよび
小片f)の外周面nがシリンダライナbに押し付けら
れ、ガス漏れのシールが達成される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、かかるシール
は、ピストンリング外周面nがシリンダライナbに押し
付けられ摺接することによってなされるため、リング外
周面nが摩耗することを意味する。この摩耗は、圧縮機
の運転中は連続してなされるため、長期運転によってリ
ング自身の径方向の厚さpが極端に薄くなり、切損する
ことがある。
【0005】特に、シリンダ内を潤滑油で潤滑しない無
給油式の空気圧縮機においては、ピストンリングaの材
質にカーボンやテフロン系の自己潤滑性材料を用いては
いるものの、潤滑油がないためリング外周面nの摩耗が
進行しやすく、ピストンリングaの摩耗切損は深刻な問
題となっている。
【0006】一旦、ピストンリングaが切損すると、圧
縮漏れが生じるばかりでなく、切損したピストンリング
aの破片が他の部品(例えば吐出弁など)と干渉し、そ
の機能を損なうことがあるため、圧縮機を緊急停止して
分解修理を行わなければならない。従って、ピストンリ
ングaの摩耗状況を頻繁にチェックする必要があり、圧
縮機の定期メンテナンスの間隔が短くなっていた。
【0007】以上の事情を考慮して創案された本発明の
目的は、ピストンリングの一定以上の摩耗を防止してそ
の切損を回避するピストンリング構造を提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、ピストンのリング溝に装着され、ガス圧を
内周面に受けて拡径し、外周面がシリンダライナに押し
付けられて摩耗するピストンリングに、当該リングの外
周面が一定量摩耗したときに内周面に受けるガス圧を逃
がすべく、リング内周面から径方向外方へ向かって所定
長さに形成されたガス圧リリーフ溝を設けて構成されて
いる‥‥。
【0009】上記ガス圧リリーフ溝が、ピストンリング
の上下面にそれぞれ形成されていてもよい‥‥。
【0010】上記ガス圧リリーフ溝の溝深さが、ピスト
ンリングの径方向外方に向かって徐々に浅くなるテーパ
状に形成されていてもよい‥‥。
【0011】上記ガス圧リリーフ溝の溝幅が、ピストン
リングの径方向外方に向かって徐々に狭くなるテーパ状
に形成されていてもよい‥‥。
【0012】の構成によれば、シリンダライナと摺接
するピストンリングの外周面が一定量摩耗すると、当該
リングの内周面に作用するガス圧がガス圧リリーフ溝を
通って逃がされるため、リングがそれ以上拡径されなく
なり、摩耗が止まる。
【0013】の構成によれば、ピストンリングの上下
面にガス圧リリーフ溝を形成したので、ピストンの上昇
時および下降時の双方において、リングの内周面に作用
するガス圧が上下のガス圧リリーフ溝を通ってそれぞれ
逃がされる。
【0014】の構成によれば、ガス圧リリーフ溝の溝
深さをテーパ状に形成したので、この溝を通ってリング
内周面から逃げるガス量は、リング外周面の摩耗が少な
いときには少量であり、摩耗が進行するにしたがって多
くなる。
【0015】の構成によれば、ガス圧リリーフ溝の溝
幅をテーパ状に形成したので、この溝を通ってリング内
周面から逃げるガス量は、リング外周面の摩耗が少ない
ときには少量であり、摩耗が進行するにしたがって多く
なる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図面に
基づいて説明する。
【0017】図1および図2は、無給油式の往復動型空
気圧縮機のピストンリング1を示すものである。図示す
るように、このピストンリング1は、シリンダ2内を往
復動するピストン3のリング溝4に装着されるリング体
を、周方向に大片1aと小片1bとに四分割して構成さ
れている。これら大片1aおよび小片1bは、カーボン
やテフロン系等の自己潤滑性材料から形成されており、
図3に示すように、ピストン3の内部に設けられたプッ
シュロッド5およびコイルスプリング6によって、径方
向外方に付勢されるようになっている。
【0018】詳しくは、ピストン3のリング溝4の径方
向内方には、図3に示すように周方向に等間隔を隔てて
四個の収容孔7が形成されており、これら収容孔7にプ
ッシュロッド5およびコイルスプリング6が収容されて
いる。コイルスプリング6は、その一端がプッシュロッ
ド5の先端部に形成された係合部8に係合され、他端が
収容孔7の入口部に形成された拡径部9に係合されてい
る。この構成によれば、プッシュロッド5を収容孔7内
に挿入するとコイルスプリング6が引き伸ばされるた
め、その戻り力によって大片1aおよび小片1bがプッ
シュロッド5を介して拡径されることになる。
【0019】プッシュロッド5には、上記大片1aおよ
び小片1bに形成された凹部10と係合し、これらの位
置を保持する保持部11が設けられている。プッシュロ
ッド5の保持部11が大片1aおよび小片1bの凹部1
0と係合することにより、大片1aおよび小片1bがバ
ラバラになってリング溝4内を移動することが防止され
る。すなわち、上記プッシュロッド5は、ピストンリン
グ1の大片1aおよび小片1bを拡径方向に付勢してシ
リンダライナ2に押し付けるプッシャとしての機能と、
大片1aおよび小片1bの位置を保持するリテーナとし
ての機能とを備えている。
【0020】大片1aおよび小片1bからなるピストン
リング1は、図2(a) に示すようにピストン3のリング
溝4に装着され、前述したプッシュロッド5によってシ
リンダライナ2に押し付けられると共に位置保持され
る。リング溝4は、図中では1個しか示していないが、
実際にはピストン3の軸方向に多段に複数設けられてお
り、各溝4に同様にしてピストンリング1が装着され
る。かかるピストンリング1は、その厚さ1xがリング
溝4の溝幅4xより薄く形成され、装着代1yがリング
溝4の溝深さ4yより小さく形成されている。
【0021】この構成によれば、例えばピストン3が図
2(a) 中矢印12で示すように上昇すると、ピストン3
上方の圧縮室内のガスがリング1とリング溝4との間を
廻り込んでリング溝4の奥に侵入し、そのガス圧が大片
1aおよび小片1bの内周面1wに作用して、大片1a
および小片1bが径方向外方に移動され、ピストンリン
グ1が拡径される。この結果、ピストンリング1すなわ
ち大片1aおよび小片1bの外周面1zがシリンダライ
ナ2に押し付けられ、ピストン3とシリンダライナ2と
の間のガス漏れシールが達成される。
【0022】かかるシールにより大片1aおよび小片1
bの外周面1zが図3に仮想線13で示すように摩耗し
ても、コイルスプリング6で付勢されたプッシュロッド
5がその摩耗に応じて大片1aおよび小片1bを拡径す
るため、大片1aおよび小片1bはシリンダライナ2に
対して常に適切な面圧が保たれる。よって、いつまでも
高い効率を維持することができる。また、大片1aおよ
び小片1bは、その接合部14が斜めに形成されている
ため、摩耗が進行しても接合部14にギャップが生じる
ことはない。
【0023】本実施形態の特徴とするところは、図1お
よび図2に示すように、ピストンリング1を構成する大
片1aの上下面15,16に、その外周面1zが一定量
摩耗したときに内周面1wに受けるガス圧を逃がすべ
く、内周面1wから径方向外方へ向かって所定長さLに
形成されたガス圧リリーフ溝17,18を設けた点にあ
る。このガス圧リリーフ溝17,18の溝長さLは、大
片1aが図4に仮想線19で示すように限界まで摩耗し
たときに、図2(b) に示すように内周面1wに作用する
ガス圧を下方に逃がすことのできる長さに設定されてい
る。
【0024】すなわち、大片1aが図4に仮想線19で
示す摩耗限界に至る以前は、図2(a) に示すように大片
1aの下面16とリング溝4の下面20とはガス圧リリ
ーフ溝18の延長部に位置するシール部21によってシ
ールされるが、摩耗限界の直前にまで摩耗したときに
は、図2(b) に示すようにガス圧リリーフ溝18がピス
トン3の側面21より径方向外方へ突き出て、内周面1
wに作用するガス圧が下方に逃がされるようになってい
るのである。
【0025】以上、大片1aの下面16に設けられたガ
ス圧リリーフ溝18について説明してきたが、大片1a
の上面15にも同様のガス圧リリーフ溝17が設けられ
ている。このガス圧リリーフ溝17は、ピストン3が下
降するときにピストン3下方の圧縮室からリング溝4内
に侵入したガス圧を、上方に逃がすために設けられる。
すなわち、本実施形態に係る空気圧縮機は、ピストン3
の上方と下方とに圧縮室を備えており、ピストン3上昇
時には上述の如く上方の圧縮室のガス圧で大片1aおよ
び小片1bを拡径させ、ピストン3下降時には下方の圧
縮室のガス圧で大片1aおよび小片1bを拡径させるよ
うになっているのである。
【0026】従って、ピストン3の上方のみに圧縮室を
有するタイプの圧縮機においては、大片1aの上面15
のガス圧リリーフ溝17は不要であり、大片1aの下面
16のガス圧リリーフ溝18のみで十分である。下方か
ら上方へ流れるガス圧が存在しない以上、大片1aの上
面15にガス圧リリーフ溝17を設けても、ほとんど意
味がないからである。よって、例えば本発明をディーゼ
ル機関やガソリン機関に適用した場合には、ピストンリ
ング1の下面16のみにガス圧リリーフ溝18を設けれ
ばよい。
【0027】また、本実施形態においては、ガス圧リリ
ーフ溝17,18が大片1aの上下面15,16に対に
なるように形成されているが、これに限らず例えば周方
向にずらして上下面15,16に形成してもよい。ま
た、本実施形態のようにガス圧リリーフ溝17,18を
大片1aのみに設けるのではなく、さらに小片1bにも
設けてよいことは勿論である。また、ガス圧リリーフ溝
17,18の数は、本実施形態の数に限られず、それよ
り多くあるいは少なくしてもよい。
【0028】以上の構成からなる本実施形態の作用につ
いて述べる。
【0029】ピストン3のリング溝4に装着された大片
1aおよび小片1bは、図4に仮想線19で示す摩耗限
界に至る以前は、図2(a) に示すようにリング溝4内に
侵入したガス圧を内周面1wに受けることによって拡径
され、外周面1zがシリンダライナ2に押し付けられて
ガス漏れのシールを行う。
【0030】その後、大片1aおよび小片1bは、外周
面1zが摩耗するにしたがって内周面1wに作用するガ
ス圧に押されて図中左方へ移動される。そして、図4に
仮想線19で示す摩耗限界の直前まで摩耗すると、図2
(b) に示すようにガス圧リリーフ溝18がピストン3の
側面21より径方向外方へ突き出て、大片1aの内周面
1wに作用するガス圧が下方に逃がされる。
【0031】すなわち、大片1aの下面16とリング溝
4の下面20との間は、大片1aが摩耗限界に至る以前
は図2(a) に示すようにガス圧リリーフ溝18の延長部
に位置するシール部21によってシールされるが、摩耗
限界の直前まで摩耗したときは図2(b) に示すようにガ
ス圧リリーフ溝18によって開放されるのである。
【0032】従って、以降、大片1aは、その内周面1
wに作用するガス圧によりシリンダライナ2に押し付け
られることなくフリーとなり、それ以上の摩耗が防止さ
れる。よって、本実施形態によれば、従来のようにピス
トンリング1が際限なくすなわち切損するまで摩耗して
しまうことはなく、ピストンリング1の切損を確実に防
止できる。従って、圧縮機の信頼性が向上する。
【0033】また、このようにトップリング(ピストン
3上面に一番近いリング)がフリーとなっても、図示し
ない次段のセカンドリングによって圧縮が保持されるた
め、効率の低下はほとんど生じない。そして、同様にセ
カンドリングがフリーとなってもサードリングによって
圧縮が保持される。よって、圧縮機のトータルの寿命が
延び、定期メンテナンスの間隔を延ばすことができる。
【0034】なお、ガス圧リリーフ溝17,18が開放
されてピストンリング1がフリーになっても、当該リン
グ1は図3に示すコイルスプリング6およびプッシュロ
ッド5によって拡径されてシリンダライナ2に押し付け
られることになるが、この押付力は極めて弱いため、こ
れによってピストンリング1が摩耗することはほとんど
ない。
【0035】本発明の別の実施の形態を図5(a)(b)(C)
に示す。
【0036】図示するように、これら別の実施形態は、
上記ガス圧リリーフ溝17,18の溝深さ17a,18
aが、ピストンリング1の径方向外方に向かって徐々に
浅くなるテーパ状に形成されている点を除き、前の実施
形態と同様の構成となっている。詳しくは、これらガス
圧リリーフ溝17,18の溝底面17b,18bは、図
5(a) のものは直線状に傾斜されており、図5(b) のも
のは凹曲線状に傾斜されており、図5(C) のものは凸曲
線状に傾斜されている。
【0037】かかる構成によれば、ピストンリング1
は、その外周面1zが摩耗するにしたがって内周面1w
に作用するガス圧により図中左方へ移動され、ついには
ガス圧リリーフ溝17,18が開放されて、内周面1w
に作用するガス圧が逃がされることになるが、最初はガ
ス圧リリーフ溝17,18の溝深さ17a,18aの浅
い部分が開放されるためガスの逃げ量は少なく、その後
摩耗が進行するにしたがって徐々にガスの逃げ量が多く
なる。
【0038】このようなピストンリング1によれば、リ
ング溝4内に侵入したガス圧は、摩耗が少ないときに
は、一部がリリーフ溝17,18の溝深さ17a,18
bの浅い部分から逃がされ、残りが内周面1wに作用し
てピストンリング1を拡径させる。そして、摩耗が多く
なると、その割合が逆転するようになる。このように、
ガス圧の一部を逃がし残りを拡径に用いることにより、
ピストン3とシリンダライナ2とのシール性が向上す
る。また、最終的には、ガス圧リリーフ溝17,18の
溝深さ17a,18aの深い部分が開放されるため、確
実にピストンリング1をフリーにすることができる。
【0039】さらに別の実施の形態を図6に示す。
【0040】図示するように、この実施形態は、上記ガ
ス圧リリーフ溝17,18の溝幅17c,18cが、ピ
ストンリング1の径方向外方に向かって徐々に狭くなる
テーパ状に形成されている点を除き、最初の実施形態と
同様の構成となっている。
【0041】この構成によれば、ガス圧リリーフ溝1
7,18の溝幅17c,18cをテーパ状に形成したの
で、この溝17,18を通ってリング内周面1wから逃
げるガス量は、リング外周面1zの摩耗が少ないときに
は少量であり、摩耗が進行するにしたがって多くなる。
従って、図5に示す実施形態と同様の作用効果を奏す
る。また、これら図5と図6の実施形態を組み合わせ
て、ガス圧リリーフ溝17,18の溝幅17c,18c
および溝深さ17a,18aを共にテーパ状に形成して
もよい。
【0042】なお、本発明に関連する先行技術として、
図9に示すものが知られている(特開平4-203370号公報
など)。この技術は、リング溝50を形成するピストン
51のランド部52にガス圧リリーフ穴53を形成し、
ピストンリング54が一定量摩耗したならばリング内周
面55に作用するガス圧を上記リリーフ穴53から逃が
すようにしたものである。
【0043】しかし、この技術ではピストン51にリリ
ーフ穴53を設けているため、リリーフ時期を調整する
ことができない。これに対し、本発明によれば、消耗品
であるピストンリング1にリリーフ溝17,18を設け
ているため、長さの異なるリリーフ溝17,18を設け
たピストンリング1を予め複数種類用意しておけば、圧
縮機の定期的なメンテナンス時等にこれらを交換するこ
とによって、容易にリリーフ時期を変更できる。
【0044】また、メンテナンス時にピストンリング
1,54の材質や硬度が変更されてその限界摩耗量が変
わった場合、先行技術ではピストン51側にリリーフ穴
53を設けているため全く対応できないのに対し、本発
明によればピストンリング1に設けられるリリーフ溝1
7,18の長さをその材質等に応じて変更することによ
り容易に対応できる。
【0045】また、先行技術では、リリーフ穴53が開
放されると、ガス圧がダイレクトに次段のピストンリン
グ56に作用するため、次段のピストンリング56に悪
影響を及ぼす傾向がある。これに対して、本発明によれ
ば、図2(b) に示すようにリリーフ溝18が開放される
と、ガス圧はピストンリング1を周り込みつつこの溝1
8を通って次段側へ流れる。このため、ラビリンス効果
が発揮されて干渉された後、次段のピストンリングに作
用することとなり、悪影響は生じない。
【0046】また、先行技術では、ピストン51の凹凸
に入り組んだランド部52にリリーフ穴53を形成する
必要があるためその加工は極めて困難であるのに対し、
本発明ではピストンリング1の表面にリリーフ溝17,
18を形成すればよいので容易に加工できる。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係るピスト
ンリング構造によれば、次のような効果を発揮できる。
【0048】(1)ピストンリングの一定以上の摩耗を防
止でき、その切損を未然に防止することができる。
【0049】(2)よって、寿命が長くなり、信頼性も向
上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示すピストンリング構造
の斜視図である。
【図2】上記ピストンリングの作用を示す図であり、
(a) は摩耗限界前、(b) 摩耗限界直前の様子を表す。
【図3】上記ピストンリングが装着されたピストンの断
面図である。
【図4】上記ピストンリングの摩耗限界を示す図であ
る。
【図5】本発明の別の実施形態を示す図である。
【図6】さらに別の実施形態を示す図である。
【図7】従来例に係るピストンリング構造を示す斜視図
である。
【図8】上記ピストンリングがガス圧によってシリンダ
ライナに押し付けられる様子を示す図である。
【図9】関連技術を示すピストンの側断面図である。
【符号の説明】
1 ピストンリング 1w 内周面 1z 外周面 2 シリンダライナ 3 ピストン 4 リング溝 15 ピストンリング上面 16 ピストンリング下面 17 ガス圧リリーフ溝 17a 溝深さ 17c 溝幅 18 ガス圧リリーフ溝 18a 溝深さ 18c 溝幅 L 所定長さ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 根橋 康文 長野県上伊那群辰野町伊那富3934 石川島 汎用機械株式会社辰野工場内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ピストンのリング溝に装着され、ガス圧
    を内周面に受けて拡径し、外周面がシリンダライナに押
    し付けられて摩耗するピストンリングに、当該リングの
    外周面が一定量摩耗したときに内周面に受けるガス圧を
    逃がすべく、リング内周面から径方向外方へ向かって所
    定長さに形成されたガス圧リリーフ溝を設けたことを特
    徴とするピストンリング構造。
  2. 【請求項2】 上記ガス圧リリーフ溝が、ピストンリン
    グの上下面にそれぞれ形成された請求項1記載のピスト
    ンリング構造。
  3. 【請求項3】 上記ガス圧リリーフ溝の溝深さが、ピス
    トンリングの径方向外方に向かって徐々に浅くなるテー
    パ状に形成された請求項1乃至2記載のピストンリング
    構造。
  4. 【請求項4】 上記ガス圧リリーフ溝の溝幅が、ピスト
    ンリングの径方向外方に向かって徐々に狭くなるテーパ
    状に形成された請求項1乃至2記載のピストンリング構
    造。
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