JPH09330739A - 非水電解液二次電池 - Google Patents

非水電解液二次電池

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JPH09330739A
JPH09330739A JP9049629A JP4962997A JPH09330739A JP H09330739 A JPH09330739 A JP H09330739A JP 9049629 A JP9049629 A JP 9049629A JP 4962997 A JP4962997 A JP 4962997A JP H09330739 A JPH09330739 A JP H09330739A
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JP
Japan
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aqueous electrolyte
group
secondary battery
electrolyte secondary
compound
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JP9049629A
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English (en)
Inventor
Masayuki Negoro
雅之 根来
Masaki Okazaki
正樹 岡崎
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高容量で、良好な充放電サイクル特性を有す
る高容量非水電解液二次電池を提供する。 【解決手段】 酸化物を主体とする負極材料、正極材
料、リチウム塩を含む非水電解液からなる非水電解液二
次電池であって、該非水電解液に円盤状化合物を含有し
ていることを特徴とする非水電解液二次電池。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、充放電サイクル特
性に優れた高容量非水電解液二次電池に関するものであ
り、負極材料が主として非晶質カルコゲン化合物及び、
または非晶質酸化物である放電容量の大きな非水電解液
二次電池の充放電サイクル寿命等の充放電特性の改良に
関する。
【0002】
【従来の技術】非水電解液二次電池用負極材料として
は、リチウム金属やリチウム合金が代表的であるが、そ
れらを用いると充放電中にリチウム金属が樹枝状に成長
したいわゆるデンドライトが発生し、内部ショートの原
因あるいはデンドライト自体の持つ高い活性のため、発
火などの危険をはらんでいた。これに対し、リチウムを
可逆的に挿入・放出可能な焼成炭素質材料が実用化され
るようになってきた。この炭素質材料の欠点は、それ自
体が導電性を持つので、過充電や急速充電の際に炭素質
材料の上にリチウム金属が析出する事があり、結局デン
ドライトを析出させてしまうことになる。これを避ける
ために、充電器を工夫したり、正極活物質を少なくして
過充電を防止する方法を採用したりしているが、後者の
方法では、活物質あたりの量が限定されるのでそのため
放電容量も限定されてしまう。また炭素質材料は密度が
比較的小さいため、体積当たりの容量が低いという二重
の意味で放電容量が制限されてしまうことになる。炭素
材料にリチウム箔を圧着もしくは積層して用いること
が、特開昭61−54165、特開平2−82447、
同2−215062、同3−122974、同3−27
2571、同5−144471、同5−144472、
同5−144473、同5−151995に開示されて
いるが、負極活物質として炭素材料を使用しているもの
であり、上記の問題を本質的に解決するものではなかっ
た。
【0003】一方、リチウム金属,リチウム合金,炭素
質材料以外の負極材料としては、リチウムイオンを吸蔵
・放出する事ができるTiS2 、LiTiS2 (米国特
許第983476)、WO2 、Fe2 3 のリチウム化
合物(特開平3ー112070)、Nb2 5 (特公昭
62−59412、特開平2−82447)、酸化鉄、
FeO、Fe2 3 、Fe3 4 、酸化コバルト、Co
O、Co2 3 、Co3 4 (特開平3−29186
2)が知られている。これらの化合物はいづれも酸化還
元電位が低く、3V級の高放電電位を持つ非水電解液二
次電池を実現することができていない。また放電容量も
満足するものができていない。
【0004】上記欠点を改良する目的で平均放電電圧が
3〜3.6V級の高放電電位を持つ非水電解液二次電池
を達成するものとして、負極材料にSn,V,Si,
B,Zrなどの酸化物、及び、それらの複合酸化物を用
いることが提案されている(特開平5−174818、
同6−60867、同6−275267、同6−325
765、同6−338324、EP−615296)。
これらSn,V,Si,B,Zrなどの酸化物、及び、
それらの複合酸化物は、ある種のリチウムを含む遷移金
属化合物の正極と組み合わせることにより、平均放電電
圧が3〜3.6V級で放電容量が大きく、又、実用領域
でのデンドライト発生がほとんどなく極めて安全性が高
い非水電解液二次電池を与えるが、充放電サイクル特性
が充分でないという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、放電
容量の大きな非水電解液二次電池の充放電サイクル特性
を向上させることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の課題は、リチウ
ムを可逆的に吸蔵放出可能な材料を含む正極及び負極、
リチウム塩を含む非水電解液、セパレーターから成る非
水電解液二次電池に於いて、該電解液が少なくとも1種
の円盤状化合物を含有することを特徴とする非水電解液
二次電池によって達成された。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい形態を以下に揚
げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。 (1)リチウムを可逆的に吸蔵放出可能な材料を含む正
極、周期表1,2,13,14,15族原子から選ばれ
る三種以上の原子を含む、主として非晶質カルコゲン化
合物及び/または非晶質酸化物からなる負極、リチウム
塩を含む非水電解液、セパレーターから成る非水電解液
二次電池に於いて、該非水電解液に少なくとも1種の円
盤状化合物を含有することを特徴とする非水電解液二次
電池。 (2)該非水電解液に含有する少なくとも1種の円盤状
化合物が下記一般式(1)、(2)、(3)、(4)、
(5)、(6)のいずれかで表される環構造を有するも
のであることを特徴とする(1)項に記載の非水電解液
二次電池。
【0008】
【化4】
【0009】(3)リチウムを可逆的に吸蔵放出可能な
材料を含む正極、周期表1,2,13,14,15族原
子から選ばれる三種以上の原子を含む、主として非晶質
カルコゲン化合物及び/または非晶質酸化物からなる負
極、リチウム塩を含む非水電解液、セパレーターから成
る非水電解液二次電池に於いて、該非水電解液に少なく
とも1種の側鎖にエーテル結合を有する円盤状化合物を
含有することを特徴とする非水電解液二次電池。 (4)該非水電解液に含有する少なくとも1種の側鎖に
エーテル結合を有する円盤状化合物がトリフェニレン誘
導体であることを特徴とする(1)項に記載の非水電解
液二次電池。 (5)該非水電解液に含有する少なくとも1種の円盤状
化合物がトルキセン誘導体であることを特徴とする
(1)項に記載の非水電解液二次電池。 (6)該非水電解液に含有する少なくとも1種の側鎖に
エーテル結合を有する円盤状化合物が下記一般式(7)
または一般式(8)で表されることを特徴とする(2)
項に記載の非水電解液二次電池。 一般式(7)
【0010】
【化5】
【0011】式中、X11は酸素または硫黄原子を表す。
Yはアルキレン基またはアルキレンオキシ基を表す。Z
はアルキルまたはアルコキシ基を表す。R1 どうしは各
々同じでも異なってもよく、X11が硫黄原子の時、少な
くとも1つのR1 で表される基のYがアルキレンオキシ
基かあるいはZがアルコキシ基を表す。aは0または
1、bは0から10の整数を表す。 一般式(8)
【0012】
【化6】
【0013】式中、X21は酸素または硫黄原子を表す。
Jは連結基あるいは化学結合を表す。cは0または1を
表す。R12は一般式(7)のR1 と同義である。Pは
H、Cl、Br、F、低級アルキル基、アルコキシ基を
表す。R2 どうしは各々同じでも異なってもよく、X21
が硫黄原子の時、少なくとも1つのR2 で表される基の
Yがアルキレンオキシ基かあるいはPがアルコキシ基を
表す。nは1から5の整数を表す。 (7)該非水電解液に少なくとも1種含まれる円盤状化
合物の含有量が、電解液に含有される支持塩に対して
0.001重量%から10重量%であることを特徴とす
る(1)項に記載の非水電解液二次電池。 (8)(4)項に記載の支持塩が、少なくともLiBF
4 及び/又はLiPF6であることを特徴とする非水電
解液二次電池。 (9)該負極材料の少なくとも一種が、一般式(9)で
示されることを特徴とする(1)〜(5)項のいずれか
1項に記載の非水電解液二次電池。 M1 2pM4qM6r 一般式(9) (式中、M1 、M2 は相異なりSi 、Ge 、Sn、Pb
、P、B、Al、Sbから選ばれる少なくとも一種、
4 はLi,Na,K,Rb,Cs,Mg,Ca,S
r,Baから選ばれる少なくとも一種、M6 はO、S、
Teから選ばれる少なくとも一種、p,q は各々0.00
1〜10、r は1.00〜50の数字を表す)。 (10)該負極材料の少なくとも一種が、一般式(1
0)で示されることを特徴とする(9)項に記載の非水
電解液二次電池。 SnM3pM5qM7r 一般式(10) (式中、M3 はSi、Ge、Pb、P、B、Alから選
ばれる少なくとも一種、M5 は、Li,Na,K,R
b,Cs,Mg,Ca,Sr,Baから選ばれる少なく
とも一種、M7 はO、Sから選ばれる少なくとも一種、
p 、q は各々0.001〜10、r は1.00〜50の
数字を表す。) (11)該正極材料の少なくとも1種が、Lix CoO
2 、Lix NiO2 、Lix MnO2 、Lix Coa
(1-a) 2 、Lix Cob (1-b) z 、Lix Co
b Fe(1-b) 2 、Lix Mn2 4 、Lix Mnc
(2-c) 4 、Lix Mnc Ni(2-c) 4 、Lix
c (2-c) 4 、Lix Mnc Fe(2-c) 4 (式
中、x=0.02〜1.2、a=0.1〜0.9、b=
0.8〜0.98、c=1.6〜1.96、z=2.0
1から2.3)であることをを特徴とする(1)〜(1
0)項に記載の非水電解液二次電池。
【0014】電解液に少なくとも1種の円盤状化合物を
含有せしめることにより非水電解液二次電池の高容量を
損なうことなく充放電サイクル特性を向上させることが
できる。
【0015】円盤状化合物はその母核に円盤状の分子部
分を有することを特徴とする。側鎖部を除いた母核部分
の円盤状の形態的特徴は例えば、その原形化合物である
水素置換体について、以下のように表現され得る。ま
ず、分子の大きさを以下のようにして求める。 1)該分子につき、できる限り平面に近い、好ましくは
平面分子構造を構築する。この場合、結合距離、結合角
としては、軌道の混成に応じた標準値を用いる事が好ま
しく、例えば日本化学会編、化学便覧改訂4版基礎編、
第II分冊15章(1993年刊 丸善)を参照すること
ができる。 2)前記1)で得られた構造を初期値として、分子軌道
法や分子力場法にて構造最適化する。方法としては例え
ば、Gaussian92、MOPAC93、CHAR
Mm/QUANTA、MM3が挙げられ、好ましくはG
aussian92である。 3)構造最適化によって得られた構造の重心を原点に移
動させ、座標軸を慣性主軸(慣性テンソル楕円体の主
軸)にとる。 4)各原子にファンデルワールス半径で定義される球を
付与し、これによって分子の形状を記述する。 5)ファンデルワールス表面上で各座標軸方向の長さを
計測し、それらそれぞれをa、b、cとする。 以上の手順により求められたa、b、cをもちいて円盤
状の形態を定義すると、a≧b>cかつa≧b≧a/
2、好ましくはa≧b>cかつa≧b≧0.7aと表す
ことができる。また、b/2>cであることが好まし
い。
【0016】また具体的化合物として挙げると、例えば
日本化学会編、季刊化学総説No.22「液晶の化学」
第5章、第10章2節(1994年刊 学会出版センタ
ー)、C.Destradeらの研究報告、Mol.C
ryst.Liq.Cryst.71巻、111頁(1
981年)、B.Kohneらの研究報告、Ange
w.Chem.96巻、70頁(1984年)、J.
M.Lehnらの研究報告、J.Chem.Soc.C
hem.Commun.,1794頁(1985年)、
J.Zhang、J.S.Mooreらの研究報告、
J.Am.Chem.Soc.,116巻、2655頁
(1994年)に記載の母核化合物の誘導体が挙げられ
る。
【0017】例えば、ベンゼン誘導体、トリフェニレン
誘導体、トルキセン誘導体、フタロシアニン誘導体、ポ
ルフィリン誘導体、アントラセン誘導体、アザクラウン
誘導体、シクロヘキサン誘導体、β−ジケトン系金属錯
体誘導体、ヘキサエチニルベンゼン誘導体、ジベンゾピ
レン誘導体、コロネン誘導体およびフェニルアセチレン
マクロサイクルの誘導体が挙げられる。さらに、日本化
学会編、“化学総説No.15 新しい芳香族の化学”
(1977年 東京大学出版会刊)に記載の環状化合物
およびそれらの複素原子置換等電子構造体を挙げること
ができる。また、上記金属錯体の場合と同様に、水素結
合、配位結合等により複数の分子の集合体を形成して円
盤状の分子となるものでもよい。例えば、前述のb/a
は、ベンゼン(0.9098)、アントラキノン(0.
7249)、トリフェニレン(0.8936)となる。
【0018】これらを分子の中心の母核とし、直鎖のア
ルキル基やアルコキシ基、置換ベンゾイルオキシ基等が
その側鎖として放射状に置換された構造により円盤状化
合物が形成される。母核化合物として好ましくは、トリ
フェニレンおよびトルキセンが挙げられる。側鎖として
は、例えばアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ
基、アシルオキシ基等が挙げられる。また、C.Han
sch、A.Leo、R.W.Taft著、ケミカルレ
ビュー誌(Chem.Rev.)1991年、91巻、
165−195ページ(アメリカ化学会)に記載されて
いる置換基で置換されていてもよく、代表例としてアル
コキシ基、アルキル基、アルコキシカルボニル基、ハロ
ゲン原子が挙げられる。更に側鎖中に、例えばエーテル
基、エステル基、カルボニル基、チオエーテル基、スル
ホキシド基、スルホニル基、アミド基のような官能基を
有していても良い。以下、側鎖について詳細に説明す
る。
【0019】側鎖部分としては、例えばアルカノイルオ
キシ基(例えば、ヘキサノイルオキシ、ヘプタノイルオ
キシ、オクタノイルオキシ、ノナノイルオキシ、デカノ
イルオキシ、ウンデカノイルオキシ)、アルキルスルホ
ニル基(例えば、ヘキシルスルホニル、ヘプチルスルホ
ニル、オクチルスルホニル、ノニルスルホニル、デシル
スルホニル、ウンデシルスルホニル)、アルキルチオ基
(例えば、ヘキシルチオ、ヘプチルチオ、ドデシルチ
オ)、アルコキシ基(例えば、ブトキシ、ペンチルオキ
シ、ヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキ
シ、ノニルオキシ、デシルオキシ、ウンデシルオキ
シ)、2−(4−アルキルフェニル)エチニル基(例え
ば、アルキル基としてメチル、エチル、プロピル、ブチ
ル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニ
ル)、末端ビニルアルコキシ基(例えば、4−ビニルブ
トキシ、5−ビニルペンチルオキシ、6−ビニルヘキシ
ルオキシ、7−ビニルヘプチルオキシ、8−ビニルオク
チルオキシ、9−ビニルノニルオキシ)、4−アルコキ
シフェニル基(例えばアルコキシ基として、前述のアル
コキシ基で挙げたもの)、アルコキシメチル基(例えば
アルコキシ基として、前述のアルコキシ基で挙げたも
の)、アルキルチオメチル基(例えばアルキルチオ基と
して、前述のアルキルチオ基で挙げたもの)、2−アル
キルチオメチル(例えばアルキルチオ基として、前述の
アルキルチオ基で挙げたもの)、2−アルキルチオエト
キシメチル(例えばアルキルチオ基として、前述のアル
キルチオ基で挙げたもの)、2−アルコキシエトキシメ
チル基(例えばアルコキシ基として、前述のアルコキシ
基で挙げたもの)、2−アルコキシカルボニルエチル基
(例えばアルコキシ基として、前述のアルコキシ基で挙
げたもの)、コレステリルオキシカルボニル、β−シト
ステリルオキシカルボニル、4−アルコキシフェノキシ
カルボニル基(例えばアルコキシ基として、前述のアル
コキシ基で挙げたもの)、4−アルコキシベンゾイルオ
キシ基(例えばアルコキシ基として、前述のアルコキシ
基で挙げたもの)、4−アルキルベンゾイルオキシ基
(例えばアルキル基として、前述の2−(4−アルキル
フェニル)エチニル基で挙げたもの)、4−アルコキシ
ベンゾイル基(例えばアルコキシ基として、前述のアル
コキシ基で挙げたもの)が挙げられる。上記の基の説明
中(置換基として示される場合を含む)、アルカノイル
は好ましくは炭素数2〜36、アルキルは好ましくは炭
素数1〜36、アルコキシは好ましくは炭素数1〜3
6、のものである。
【0020】また、前述のもののうち、フェニル基は他
のアリール基(例えば、ナフチル基、フェナントリル
基、アントラセン基)でもよいし、また前述の置換基に
加えて更に置換されてもよい。また、該フェニル基は複
素芳香環(好ましくは、窒素原子、硫黄原子、酸素原
子、ケイ素原子、リン原子などの少なくとも1種を含む
3〜10員環。例えば、ピリジル基、ピリミジル基、ト
リアジニル基、チエニル基、フリル基、ピロリル基、ピ
ラゾリル基、イミダゾリル基、トリアゾリル基、チアゾ
リル基、イミダゾリル基、オキサゾリル基、チアジアリ
ル基、オキサジアゾリル基、キノリル基、イソキノリル
基)であってもよい。
【0021】なお、このような側鎖部分を有する円盤状
化合物自体は公知であり、また、円盤状化合物から出発
して、通常の方法で合成することもできる。例えば側鎖
が置換ベンゾイルオキシ基の場合2,3,6,7,1
0,11−ヘキサヒドロキシトリフェニレンのようなヒ
ドロキシル化円盤状化合物と置換安臭香酸の酸塩化物と
を反応させるエステル化の手順によって導入できる。ま
た、文献サンドラー、カロ(Sandler,Kar
o)著、オーガニック ファンクショナル グループ
プレパレーションズ パート I(Organic F
unctionalGroup Preparatio
ns Part I)、第10章、アカデミック プレ
ス(Academic press)1968年刊、
C.DestradeらのMol.Cryst.Li
q.Cryst.71巻、111頁(1981)に記載
の方法によって側鎖部分を導入できる。以下に、一般式
(7)について詳細に説明する。X11は酸素または硫黄
原子を表す。Yはアルキレン基(例えばメチレン、エチ
レン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン、ヘキシレ
ン、ヘプチレン、オクチレン、ノニレン)またはアルキ
レンオキシ基(例えば、メチレンオキシ、エチレンオキ
シ、プロピレンオキシ、ブチレンオキシ、ペンチレンオ
キシ、ヘキシレンオキシ、ヘプチレンオキシ、オクチレ
ンオキシ、ノニレンオキシ)を表す。Yとして好ましく
はアルキレンオキシ基である。Zは置換または無置換の
アルキル基(例えばメチル、エチル、n−プロピル、イ
ソプロピル、n−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチ
ル、オクチル、ノニル、2−クロロエチル、3−メトキ
シエチル、メトキシエトキシエチル、2−ヒドロキシエ
チル、3−ヒドロキプロピル)またはアルコキシ基(例
えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基また
はn−ブトキシ基)を表す。R1 どうしは各々同じでも
異なってもよく、X11が硫黄原子の時、少なくとも1つ
のR1 で表される基のYがアルキレンオキシ基かあるい
はZがアルコキシ基を表す。aは0または1、bは0か
ら10の整数を表す。Yにおいて好ましい炭素数は1か
ら12であり、より好ましくは1から6である。Zにお
いて好ましい炭素数は1から12であり、より好ましく
は1から6である。
【0022】以下に、一般式(8)について詳細に説明
する。X21は酸素または硫黄原子を表す。Jは連結基あ
るいは化学結合を表し、例えばアルキレン基(好ましい
炭素数は1から12であり、より好ましくは1から6で
ある。例えばメチレン、エチレン、プロピレン、ブチレ
ン、ペンチレン、ヘキシレン、ヘプチレン、オクチレ
ン、ノニレン)、アルキレンオキシ基(好ましい炭素数
は1から12であり、より好ましくは1から6である。
例えば、エチレンオキシ、プロピレンオキシ、ブチレン
オキシ、ペンチレンオキシ、ヘキシレンオキシ、ヘプチ
レンオキシ、オクチレンオキシ、ノニレンオキシ)、0
または25個までの炭素原子を有する2価の基〔例え
ば、−O−、−S−、−C(O)−、−O−C(O)
−、−S(C=S)−、−O−C(O)−O−、−C
(O)−O−C(O)−、−C(O)NR0 −、−NR
0 −、−NR0 (O)NR−(R0 は水素原子または低
級アルキル基である)が挙げられる〕である。cは0ま
たは1である。R12は一般式(7)のR1 と同義であ
る。nは1から5の整数を表す。PはH、Cl、Br、
F、低級アルキル基(例えば、メチル、エチル、n−プ
ロピル、イソプロピル、n−ブチル)またはアルコキシ
基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ
基またはn−ブトキシ基)を表す。R2 どうしは各々同
じでも異なってもよく、X21が硫黄原子の時、少なくと
も1つのR2 で表される基のYがアルキレンオキシ基か
あるいはPがアルコキシ基を表す。
【0023】以下に、本発明で用いられる円盤状化合物
の具体例を示すが、本発明の範囲はこれらのみに限定さ
れるものではない。
【0024】
【化7】
【0025】
【化8】
【0026】
【化9】
【0027】
【化10】
【0028】
【化11】
【0029】
【化12】
【0030】
【化13】
【0031】
【化14】
【0032】
【化15】
【0033】
【化16】
【0034】
【化17】
【0035】
【化18】
【0036】電解液に含有される円盤状化合物の含有量
は、電解液溶媒に対し、0.0001から0.1モル/
リットルが好ましく、0.001から0.1モル/リッ
トルが更に好ましい。電解液に含有される支持塩に対す
る円盤状化合物の含有量としては、0.001重量%か
ら10重量%が好ましく、0.01〜5重量%が好まし
い。
【0037】電解液は、一般に、溶媒と、その溶媒に溶
解する支持塩から構成され、リチウム塩(アニオンとリ
チウムカチオン)が好ましい。本発明で使用できる電解
液の溶媒としては、プロピレンカーボネート、エチレン
カーボネート、ブチレンカーボネート、ジメチルカーボ
ネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネ
ート、γ−ブチロラクトン、ギ酸メチル、酢酸メチル、
1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−
メチルテトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、
1,3−ジオキソラン、ホルムアミド、ジメチルホルム
アミド、ジオキソラン、ジオキサン、アセトニトリル、
ニトロメタン、エチルモノグライム、リン酸トリエステ
ル、トリメトキシメタン、ジオキソラン誘導体、スルホ
ラン、3−メチル−2−オキサゾリジノン、プロピレン
カーボネート誘導体、テトラヒドロフラン誘導体、エチ
ルエーテル、1,3−プロパンサルトンなどの非プロト
ン性有機溶媒を挙げることができ、これらの一種または
二種以上を混合して使用する。なかでは、カーボネート
系の溶媒が好ましく、環状カーボネート及び/または非
環状カーボネートを含ませたものが好ましい。環状カー
ボネートとしてはエチレンカーボネート、プロピレンカ
ーボネートが好ましい。また、非環状カーボネートとし
ては、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、
メチルエチルカーボネートを含ませることが好ましい。
本発明で使用出来るこれらの溶媒に溶解するリチウム塩
としては、例えば、LiClO4 、LiBF4 、LiP
6 、LiCF3 SO3 、LiCF3 CO2 、LiAs
6 、LiSbF6 、LiB10Cl10、低級脂肪族カル
ボン酸リチウム、LiAlCl4 、LiCl、LiB
r、LiI、クロロボランリチウム、四フェニルホウ酸
リチウムなどのLi塩を上げることが出来、これらの一
種または二種以上を混合して使用することができる。な
かでもLiBF4 及び/あるいはLiPF6を溶解した
ものが好ましい。支持塩の濃度は、特に限定されない
が、電解液1リットル当たり0.2〜3モルが好まし
い。本発明で使用できる電解液としては、エチレンカー
ボネート、プロピレンカーボネート、1,2−ジメトキ
シエタン、ジメチルカーボネートあるいはジエチルカー
ボネートを適宜混合した電解液にLiCF3 SO3 、L
iClO4 、LiBF4 および/あるいはLiPF6
含む電解液が好ましい。特にプロピレンカーボネートあ
るいはエチレンカーボネートと1、2−ジメトキシエタ
ン及び/あるいはジエチルカーボネートとの混合溶媒に
LiCF3 SO3 、LiClO4 、LiBF4 および/
あるいはLiPF6 を含む電解液が好ましく、特に、少
なくともエチレンカーボネートとLiPF6 を含むもの
が好ましい。これら電解液を電池内に添加する量は、特
に限定されないが、正極活物質や負極材料の量や電池の
サイズによって必要量用いることができる。
【0038】以下、本発明の非水電解液二次電池を作る
ための他の材料と製造方法について詳述する。本発明の
非水電解液二次電池に用いられる正・負極は、正極合剤
あるいは負極合剤を集電体上に塗設して作ることが出来
る。正負極は、それぞれ1層であっても複数層から構成
されていてもよい。複数層からなる形態の例としては、
表面保護層を有する場合や、活物質を有する複数の合剤
層からなる場合がある。各合剤にはそれぞれ正極活物質
あるいは負極材料のほか、それぞれに導電剤、結着剤、
分散剤、フィラー、イオン導電剤、圧力増強剤や各種添
加剤を含むことができる。
【0039】本発明で用いられる負極材料は、電池組み
込み時に主として非晶質であることが好ましい。ここで
言う主として非晶質とはCuKα線を用いたX線回折法
で2θ値で20°から40°に頂点を有するブロードな
散乱帯を有する物であり、結晶性の回折線を有してもよ
い。好ましくは2θ値で40°以上70°以下に見られ
る結晶性の回折線の内最も強い強度が、2θ値で20°
以上40°以下に見られるブロードな散乱帯の頂点の回
折線強度の500倍以下であることが好ましく、さらに
好ましくは100倍以下であり、特に好ましくは5倍以
下であり、最も好ましくは 結晶性の回折線を有さない
ことである。
【0040】本発明で用いられる負極材料は下記一般式
(9)で表されることが好ましい。 M1 2pM4qM6r 一般式(9) 式中、M1 、M2 は相異なりSi、Ge、Sn、Pb、
P、B、Al、Sbから選ばれる少なくとも一種であ
り、好ましくはSi、Ge、Sn、P、B、Alであ
り、特に好ましくはSi、Sn、P、B、Alである。
4 はLi,Na,K,Rb,Cs,Mg,Ca,S
r,Baから選ばれる少なくとも一種であり、好ましく
はK,Cs,Mg,Caで、特に好ましくはCs,Mg
である。M6 はO、S、Teから選ばれる少なくとも一
種であり、好ましくはO、Sであり、特に好ましくはO
である。p 、q は各々0.001〜10であり、好まし
くは0.01〜5であり、特に好ましくは0.01〜2
である。r は1.00〜50であり、好ましくは1.0
0〜26であり、特に好ましくは1.02〜6である。
1 、M2 の価数は特に限定されることはなく、単独価
数であっても、各価数の混合物であっても良い。またM
1 、M2 、M4 の比はM2 およびM4 がM1 に対して
0.001〜10モル当量の範囲において連続的に変化
させることができ、それに応じM6 の量(一般式(9)
において、r の値)も連続的に変化する。
【0041】上記に挙げた化合物の中でも、本発明にお
いてはM1 がSnである場合が好ましく、一般式(1
0)で表される。 SnM3pM5qM7r 一般式(10) 式中、M3 はSi 、Ge 、Pb 、P、B、Alから選ば
れる少なくとも一種であり、好ましくはSi 、Ge 、
P、B、Alであり、特に好ましくはSi 、P、B、A
lである。M5 はLi,Na,K,Rb,Cs,Mg,
Ca,Sr,Baから選ばれる少なくとも一種であり、
好ましくはCs、Mgで、特に好ましくはMgである。
7 はO、Sから選ばれる少なくとも一種であり、好ま
しくはOである。p 、q は各々0.001〜10であ
り、好ましくは0.01〜5であり、さらに好ましくは
0.01〜1.5であり、特に好ましくは0.7〜1.
5である。r は1.00〜50であり、好ましくは1.
00〜26であり、特に好ましくは1.02〜6であ
る。
【0042】本発明の負極材料の例を以下に示すが、本
発明はこれらに限定されるものではない。SnAl0.4
0.5 0.5 0.1 3.65、SnAl0.4 0.5 0.5
Na0.2 3.7 、SnAl0.4 0.3 0.5 Rb0.2
3.4 、SnAl0.4 0.5 0.5 Cs0.1 3.65、Sn
Al0.4 0.5 0.5 0.1 Ge0.053.85、SnAl
0.4 0.5 0.5 0.1 Mg0.1 Ge0.023.83、Sn
Al0.4 0.4 0.4 3.2 、SnAl0.3 0.5
0.2 2.7 、SnAl0.3 0.5 0.2 2.7 、SnA
0.4 0.5 0.3 Ba0.08Mg0.083.26、SnAl
0.4 0.4 0.4 Ba0.083.28、SnAl0.4 0.5
0.5 3.6 、SnAl0.4 0.5 0.5 Mg0.1
3.7
【0043】SnAl0.5 0.4 0.5 Mg0.1 0.2
3.65、SnB0.5 0.5 Li0.1 Mg0.1 0.2
3.05、SnB0.5 0.5 0.1 Mg0.1 0.2 3.05
SnB0.5 0.5 0.05Mg0.050.1 3.03、SnB
0.5 0.5 0.05Mg0.1 0.2 3.03、SnAl0.4
0.5 0.5 Cs0.1 Mg0.1 0.2 3.65、SnB
0.5 0.5 Cs0.05Mg0.050.1 3.03、SnB0.5
0.5 Mg0.1 0.1 3.05、SnB0.5 0.5 Mg
0.1 0.2 3、SnB0.5 0.5 Mg0.1 0.06
3.07、SnB0.5 0.5 Mg0.1 0.143.03、SnP
Ba0.083.58、SnPK0.1 3.55、SnPK0.05
0.053.58、SnPCs0.1 3.55、SnPBa0.08
0.083.54、SnPK0.1 Mg0.1 0.2 3.55、S
nPK0.05Mg0.050.1 3.53、SnPCs0.1 Mg
0.1 0.23.55、SnPCs0.05Mg0.050.1
3.53
【0044】Sn1.1 Al0.4 0.2 0.6 Ba0.08
0.083.54、Sn1.1 Al0.4 0.2 0.6 Li0.1
0.1 Ba0.1 0.1 3.65、Sn1.1Al0.4 0.4
0.4 Ba0.083.34、Sn1.1 Al0.4 PCs0.05
4.23、Sn1.1 Al0.4 PK0.054.23、Sn1.2 Al
0.5 0.3 0.4 Cs0.2 3.5、Sn1.2 Al0.4
0.2 0.6 Ba0.083.68、Sn1.2 Al0.4 0.2
0.6 Ba0.080.083.64、Sn1.2 Al0.4 0.2
0.6 Mg0.04Ba0.043.68、Sn1.2 Al0.4 0.3
0.5 Ba0.083.58、Sn1.3 Al0.3 0.3 0.4
Na0.2 3.3 、Sn1.3 Al0.2 0.4 0.4 Ca
0.2 3.4 、Sn1.3 Al0.4 0.4 0.4 Ba0.2
3.6 、Sn1.4 Al0.4 PK0.2 4.6 、Sn1.4 Al
0.2 Ba0.1 PK0.2 4.45、Sn1.4 Al0.2 Ba
0.2 PK0.2 4.6 、Sn1.4 Al0.4 Ba0.2 PK
0.2 Ba0.1 0.2 4.9 、Sn1.4 Al0.4 PK0.3
4.65、Sn1.5 Al0.2 PK0.2 4.4 、Sn1.5
0.4 PK0.1 4.65、Sn1.5 Al0.4 PCs0.05
4.63、Sn1.5 Al0.4 PCs0.05Mg0.1 0.2
4.63
【0045】SnSi0.5 Al0.1 0.2 0.1 Ca
0.4 3.1 、SnSi0.4 Al0.2 0.4 2.7 、Sn
Si0.5 Al0.2 0.1 0.1 Mg0.1 2.8 、SnS
0.6 Al0.2 0.2 2.8 、SnSi0.5 Al0.3
0.4 0.2 3.55、SnSi0.5 Al0.3 0.4 0.5
4.30、SnSi0.6 Al0.1 0.1 0.3 3.25、S
nSi0.6 Al0.1 0.1 0.1 Ba0.2 2.95、Sn
Si0.6 Al0.1 0.1 0.1 Ca0.2 2.95、SnS
0.6 Al0.4 0.2 Mg0.1 3.2 、SnSi0.6
0.1 0.3 0.1 3.05、SnSi0.6 Al0.2 Mg
0.2 2.7 、SnSi0.6 Al0.2 Ca0.2 2.7 、S
nSi0.6 Al0.2 0.2 3 、SnSi0.6 0.2
0.2 3 、 SnSi0.8 Al0.2 2.9 、SnSi
0.8 Al0.3 0.2 0.2 3.85、SnSi0.80.2
2.9 、SnSi0.8 Ba0.2 2.8 、SnSi0.8
0.2 2.8 、SnSi0.8 Ca0.2 2.8 、SnSi
0.8 0.2 3.1
【0046】Sn0.9 Mn0.3 0.4 0.4 Ca0.1
0.1 2.95、Sn0.9 Fe0.3 0.4 0.4 Ca0.1
Rb0.1 2.95、Sn0.8 Pb0.2 Ca0.1 0.9
3.35、Sn0.3 Ge0.7 Ba0.1 0.9 3.35、Sn
0.9 Mn0.1 Mg0.1 0.9 3.35、Sn0.2 Mn0.8
Mg0.1 0.93.35、Sn0.7 Pb0.3 Ca0.1
0.9 3.35、Sn0.2 Ge0.8 Ba0.1 0.9 3.35
【0047】上記焼成されて得られた化合物の化学式
は、測定方法として誘導結合プラズマ(ICP)発光分
光分析法、簡便法として、焼成前後の粉体の重量差から
算出できる。
【0048】本発明の負極材料への軽金属挿入量は、そ
の軽金属の析出電位に近似するまででよいが、例えば、
負極材料当たり50〜700モル%が好ましいが、特
に、100〜600モル%が好ましい。その放出量は挿
入量に対して多いほど好ましい。軽金属の挿入方法は、
電気化学的、化学的、熱的方法が好ましい。電気化学的
方法は、正極活物質に含まれる軽金属を電気化学的に挿
入する方法や軽金属あるいはその合金から直接電気化学
的に挿入する方法が好ましい。化学的方法は、軽金属と
の混合、接触あるいは、有機金属、例えば、ブチルリチ
ウム等と反応させる方法がある。電気化学的方法、化学
的方法が好ましい。該軽金属はリチウムあるいはリチウ
ムイオンが特に好ましい。
【0049】本発明においては、以上示したような一般
式(9)、(10)で示される化合物を主として負極材
料として用いることにより、より充放電サイクル特性の
優れた、かつ高い放電電圧、高容量で安全性が高く,高
電流特性が優れた非水電解液二次電池を得ることができ
る。本発明において、特に優れた効果を得ることができ
るのはSnを含有し且つSnの価数が2価で存在する化
合物を負極材料として用いることである。Snの価数は
化学滴定操作によって求めることができる。例えばPhys
ics and Chemistry of Glasses Vol.8 No.4 (1967)の1
65頁に記載の方法で分析することができる。また、S
nの固体核磁気共鳴(NMR)測定によるナイトシフト
から決定することも可能である。例えば、幅広測定にお
いて金属Sn(0価のSn)はSn(CH34 に対し
て7000ppm付近と極端に低磁場にピークが出現す
るのに対し、SnO(=2価)では100ppm付近、
SnO2 (=4価)では−600ppm付近に出現す
る。このように同じ配位子を有する場合ナイトシフトが
中心金属であるSnの価数に大きく依存するので、119
Sn−NMR測定で求められたピーク位置で価数の決定
が可能となる。本発明の負極材料に各種化合物を含ませ
ることができる。例えば、遷移金属(Sc、Ti、V、
Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Y、Z
r、Nb、Mo、Tc、Ru、Rh、Pd、Ag、C
d、ランタノイド系金属、Hf、Ta、W、Re、O
s、Ir、Pt、Au、Hg)や周期表17族元素
(F、Cl)を含ませることができる。また電子伝導性
をあげる各種化合物(例えば、Sb、In、Nbの化合
物)のドーパントを含んでもよい。添加する化合物の量
は0〜20モル%が好ましい。
【0050】本発明における一般式(9)、(10)で
示される酸化物を主体とする複合酸化物の合成法は焼成
法、溶液法いずれの方法も採用することができる。例え
ば焼成法について詳細に説明するとM1 化合物、M2
合物とM4 化合物(M1 、M2 は相異なりSi、Ge、
Sn、Pb、P、B、Al、Sb、M4 はMg,Ca,
Sr,Ba)を混合し、焼成せしめればよい。Sn化合
物としてはたとえばSnO、SnO2 、Sn2 3 、S
3 4 、Sn7 13・H2 O、Sn8 15、水酸化第
一錫、オキシ水酸化第二錫、亜錫酸、蓚酸第一錫、燐酸
第一錫、オルト錫酸、メタ錫酸、パラ錫酸、弗化第一
錫、弗化第二錫、塩化第一錫、塩化第二錫、ピロリン酸
第一錫、リン化錫、硫化第一錫、硫化第二錫、等を挙げ
ることができる。Si化合物としてはたとえばSi
2 、SiO、テトラメチルシラン、テトラエチルシラ
ン等の有機珪素化合物、テトラメトキシシラン、テトラ
エトキシシラン等のアルコキシシラン化合物、トリクロ
ロハイドロシラン等のハイドロシラン化合物を挙げるこ
とができる。Ge化合物としてはたとえばGeO2 、G
eO、ゲルマニウムテトラメトキシド、ゲルマニウムテ
トラエトキシド等のアルコキシゲルマニウム化合物等を
挙げることができる。Pb化合物としてはたとえばPb
2 、PbO、Pb2 3 、Pb3 4 、硝酸鉛、炭酸
鉛、蟻酸鉛、酢酸鉛、四酢酸鉛、酒石酸鉛、鉛ジエトキ
シド、鉛ジ(イソプロポキシド)等を挙げることができ
る。P化合物としてはたとえば五酸化リン、オキシ塩化
リン、五塩化リン、三塩化リン、三臭化リン、トリメチ
ルリン酸、トリエチルリン酸、トリプロピルリン酸、ピ
ロリン酸第一錫、リン酸ホウ素等を挙げることができ
る。B化合物としてはたとえば三二酸化ホウ素、三塩化
ホウ素、三臭化ホウ素、炭化ホウ素、ほう酸、ほう酸ト
リメチル、ほう酸トリエチル、ほう酸トリプロピル、ほ
う酸トリブチル、リン化ホウ素、リン酸ホウ素等を挙げ
ることができる。Al化合物としてはたとえば酸化アル
ミニウム(α−アルミナ、β−アルミナ)、ケイ酸アル
ミニウム、アルミニウムトリ−iso−プロポキシド、
亜テルル酸アルミニウム、塩化アルミニウム、ホウ化ア
ルミニウム、リン化アルミニウム、リン酸アルミニウ
ム、乳酸アルミニウム、ほう酸アルミニウム、硫化アル
ミニウム、硫酸アルミニウム、ホウ化アルミニウム等を
挙げることができる。Sb化合物としてはたとえば三酸
化二アンチモン、トリフェニルアンチモン等を挙げるこ
とができる。
【0051】Mg,Ca,Sr,Ba化合物としては、
各々の酸化塩、水酸化塩、炭酸塩、リン酸塩、硫酸塩、
硝酸塩、アルミニウム化合物等を挙げることができる。
【0052】焼成条件としては、昇温速度として昇温速
度毎分4℃以上2000℃以下であることが好ましく、
さらに好ましくは6℃以上2000℃以下である。とく
に好ましくは10℃以上2000℃以下であり、かつ焼
成温度としては250℃以上1500℃以下であること
が好ましく、さらに好ましくは350℃以上1500℃
以下であり、とくに好ましくは500℃以上1500℃
以下であり、かつ焼成時間としては0.01時間以上1
00時間以下であることが好ましく、さらに好ましくは
0.5時間以上70時間以下であり、とくに好ましくは
1時間以上20時間以下であり、かつ降温速度としては
毎分2℃以上107 ℃以下であることが好ましく、さら
に好ましくは4℃以上107 ℃以下であり、とくに好ま
しくは6℃以上107 ℃以下であり、特に好ましくは1
0℃以上107 ℃以下である。本発明における昇温速度
とは「焼成温度(℃表示)の50%」から「焼成温度
(℃表示)の80%」に達するまでの温度上昇の平均速
度であり、本発明における降温速度とは「焼成温度(℃
表示)の80%」から「焼成温度(℃表示)の50%」
に達するまでの温度降下の平均速度である。降温は焼成
炉中で冷却してもよくまた焼成炉外に取り出して、例え
ば水中に投入して冷却してもよい。またセラミックスプ
ロセッシング(技報堂出版 1987)217頁記載の
gun法・Hammer−Anvil法・slap法・
ガスアトマイズ法・プラズマスプレー法・遠心急冷法・
melt drag法などの超急冷法を用いることもで
きる。またニューガラスハンドブック(丸善 199
1)172頁記載の単ローラー法、双ローラ法を用いて
冷却してもよい。焼成中に溶融する材料の場合には、焼
成中に原料を供給しつつ焼成物を連続的に取り出しても
よい。焼成中に溶融する材料の場合には融液を撹拌する
ことが好ましい。
【0053】焼成ガス雰囲気は好ましくは酸素含有率が
5体積%以下の雰囲気であり、さらに好ましくは不活性
ガス雰囲気である。不活性ガスとしては例えば窒素、ア
ルゴン、ヘリウム、クリプトン、キセノン等が挙げられ
る。
【0054】本発明で用いられる一般式(9)、(1
0)で示される化合物の平均粒子サイズは0.1〜60
μm が好ましく、1.0〜30μm が特に好ましく、
2.0〜20μm がさらに好ましい。所定の粒子サイズ
にするには、良く知られた粉砕機や分級機が用いられ
る。例えば、乳鉢、ボールミル、サンドミル、振動ボー
ルミル、衛星ボールミル、遊星ボールミル、旋回気流型
ジェットミルや篩などが用いられる。粉砕時には水、あ
るいはメタノール等の有機溶媒を共存させた湿式粉砕も
必要に応じて行うことが出来る。所望の粒径とするため
には分級を行うことが好ましい。分級方法としては特に
限定はなく、篩、風力分級機、水ひなどを必要に応じて
用いることができる。分級は乾式、湿式ともに用いるこ
とができる。
【0055】本発明で用いられるより好ましいリチウム
含有遷移金属酸化物正極材料としては、リチウム化合物
/遷移金属化合物(ここで遷移金属とは、Ti、V、C
r、Mn、Fe、Co、Ni、Mo、Wから選ばれる少
なくとも1種)の合計のモル比が0.3〜2.2になる
ように混合して合成することが好ましい。本発明で用い
られるとくに好ましいリチウム含有遷移金属酸化物正極
材料としては、リチウム化合物/遷移金属化合物(ここ
で遷移金属とは、V、Cr、Mn、Fe、Co、Niか
ら選ばれる少なくとも1種)の合計のモル比が0.3〜
2.2になるように混合して合成することが好ましい。
本発明で用いられるとくに好ましいリチウム含有遷移金
属酸化物正極材料とは、Lix QOy (ここでQは主と
して、その少なくとも一種がCo、Mn、Ni、V、F
eを含む遷移金属)、x=0.02〜1.2、y=1.
4〜3)であることが好ましい。Qとしては遷移金属以
外にAl、Ga、In、Ge、Sn、Pb、Sb、B
i、Si、P、Bなどを混合してもよい。混合量は遷移
金属に対して0〜30モル%が好ましい。
【0056】本発明で用いられるさらに好ましいリチウ
ム含有金属酸化物正極材料としては、Lix CoO2
Lix NiO2 、Lix MnO2 、Lix Coa Ni
1-a 2 、Lix Cob 1-b z 、Lix Cob Fe
1-b 2 、Lix Mn2 4 、Lix Mnc Co2-c
4 、Lix Mnc Ni2-c 4 、Lix Mnc 2-c
4 、Lix Mnc Fe2-c 4 (ここでx=0.02〜
1.2、a=0.1〜0.9、b=0.8〜0.98、
c=1.6〜1.96、z=2.01〜2.3)があげ
られる。本発明で用いられる最も好ましいリチウム含有
遷移金属酸化物正極材料としては、Lix CoO2 、L
x NiO2 、Lix MnO2 、Lix Coa Ni1-a
2 、Lix Mn2 4 、Lix Cob 1-b z (こ
こでx=0.02〜1.2、a=0.1〜0.9、b=
0.9〜0.98、z=2.01〜2.3)があげられ
る。ここで、上記のx値は、充放電開始前の値であり、
充放電により増減する。
【0057】本発明で使用出来る導電性の炭素化合物と
しては、構成された電池において、化学変化を起こさな
い電子伝導性材料であれば何でもよい。具体例として
は、鱗状黒鉛、鱗片状黒鉛、土状黒鉛等の天然黒鉛、石
油コークス、石炭コークス、セルロース類、糖類、メソ
フェーズピッチ等の高温焼成体、気相成長黒鉛等の人工
黒鉛等のグラファイト類、アセチレンブラック、ファー
ネスブラック、ケッチェンブラック、チャンネルブラッ
ク、ランプブラック、サーマルブラック等のカーボンブ
ラック類、アスファルトピッチ、コールタール、活性
炭、メソフューズピッチ、ポリアセン等をあげることが
出来る。これらの中では、グラファイトやカーボンブラ
ックが好ましい。炭素系以外の導電剤として、金属繊維
等の導電性繊維類、銅、ニッケル、アルミニウム、銀等
の金属粉類、酸化亜鉛、チタン酸カリウム等の導電性ウ
ィスカー類、酸化チタン等の導電性金属酸化物等を単独
またはこれらの混合物を必要に応じて含ませることが出
来る。
【0058】導電剤の合剤層への添加量は、負極材料ま
たは正極材料に対し6〜50重量%であることが好まし
く、特に6〜30重量%であることが好ましい。カーボ
ンや黒鉛では、6〜20重量%であることがが特に好ま
しい。
【0059】本発明で用いる電極合剤を保持するための
結着剤としては、多糖類、熱可塑性樹脂及びゴム弾性を
有するポリマーを一種またはこれらの混合物を用いるこ
とが出来る。好ましい結着剤としては、でんぷん、カル
ボキシメチルセルロース、セルロース、ジアセチルセル
ロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロー
ス、ヒドロキシプロピルセルロース、アルギン酸Na、
ポリアクリル酸、ポリアクリル酸Na、ポリビニルフェ
ノール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルアルコ
ール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポ
リヒドロキシ(メタ)アクリレート、スチレンーマレイ
ン酸共重合体等の水溶性ポリマー、ポリビニルクロリ
ド、ポリテトラフルロロエチレン、ポリフッ化ビニリデ
ン、テトラフロロエチレン−ヘキサフロロプロピレン共
重合体、ビニリデンフロライド−テトラフロロエチレン
−ヘキサフロロプロピレン共重合体、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、エチレン−プロピレン−ジエンターポリ
マー(EPDM)、スルホン化EPDM、ポリビニルア
セタール樹脂、メチルメタアクリレート、2ーエチルヘ
キシルアクリレート等の(メタ)アクリル酸エステルを
含有する(メタ)アクリル酸エステル共重合体、(メ
タ)アクリル酸エステル−アクリロニトリル共重合体、
ビニルアセテート等のビニルエステルを含有するポリビ
ニルエステル共重合体、スチレンーブタジエン共重合
体、アクリロニトリルーブタジエン共重合体、ポリブタ
ジエン、ネオプレンゴム、フッ素ゴム、ポリエチレンオ
キシド、ポリエステルポリウレタン樹脂、ポリエーテル
ポリウレタン樹脂、ポリカーボネートポリウレタン樹
脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂
等のエマルジョン(ラテックス)あるいはサスペンジョ
ンを挙げることが出来る。特にポリアクリル酸エステル
系のラテックス、カルボキシメチルセルロース、ポリテ
トラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデンが好まし
い。これらの結着剤は単独または混合して用いることが
出来る。その合剤中の結着剤の含有量は、少ないと電極
合剤の保持力・凝集力が弱くまたサイクル性が悪く、多
すぎると電極体積が増加し電極単位体積あるいは単位重
量あたりの容量が減少し、さらに導電性が低下し、容量
は減少する。結着剤の含有量は、特に限定されないが、
電極合剤中1〜30重量%が好ましく、特に2〜10重
量%が好ましい。
【0060】本発明の負極合剤または正極合剤ペースト
の調製は、水系で行うことが好ましい。合剤ペーストの
調製は、まず活物質および導電剤を混合し、結着剤(樹
脂粉体のサスペンジョンまたはエマルジョン(ラテック
ス)状のもので1μm以下のものが好ましい。)および
水を加えて混練混合し、引続いて、ミキサー、ホモジナ
イザー、ディゾルバー、プラネタリミキサー、ペイント
シェイカー、サンドミル等の撹拌混合機、分散機で分散
して行うことが出来る。調製された正極活物質や負極活
物質の合剤ペーストは、集電体の上に塗布(コート)、
乾燥、圧縮されて、主に用いられる。塗布は種々の方法
で行うことが出来るが、例えば、リバースロール法、ダ
イレクトロール法、ブレード法、ナイフ法、エクストル
ージョン法、カーテン法、グラビア法、バー法、ディッ
プ法及びスクイーズ法を挙げることが出来る。ブレード
法、ナイフ法及びエクストルージョン法が好ましい。塗
布は、0.1〜100m/分の速度で実施されることが
好ましい。この際、合剤ペーストの液物性、乾燥性に合
わせて、上記塗布方法を選定することにより、良好な塗
布層の表面状態を得ることが出来る。その塗布層の厚
み、長さや巾は、電池の大きさにより決められるが、塗
布層の厚みは、乾燥後圧縮された状態で、1〜2000
μmが特に好ましい。
【0061】ペレットやシートの水分除去のための乾燥
又は脱水方法としては、一般に採用されている方法を利
用することができ、熱風、真空、赤外線、遠赤外線、電
子線及び低湿風を単独あるいは組み合わせて用いること
が出来る。温度は80〜350℃の範囲が好ましく、特
に100〜250℃の範囲が好ましい。含水量は、電池
全体で2000ppm以下が好ましく、正極合剤、負極
合剤や電解液ではそれぞれ500ppm以下にすること
が充放電サイクル性の点で好ましい。
【0062】シート状の電極合剤の圧縮は、一般に採用
されているプレス方法を用いることが出来るが、特に金
型プレス法やカレンダープレス法が好ましい。プレス圧
は、特に限定されないが、10kg/cm2 〜3t/c
2 が好ましい。カレンダープレス法のプレス速度は、
0.1〜50m/分が好ましい。プレス温度は、室温〜
200℃が好ましい。
【0063】本発明で使用できる正極及び負極の支持体
即ち集電体は、材質として、正極にはアルミニウム、ス
テンレス鋼、ニッケル、チタン、またはこれらの合金で
あり、負極には銅、ステンレス鋼、ニッケル、チタン、
またはこれらの合金であり、形態としては、箔、エキス
パンドメタル、パンチングメタル、金網である。特に、
正極にはアルミニウム箔、負極には銅箔が好ましい。
【0064】本発明で使用できるセパレータは、イオン
透過度が大きく、所定の機械的強度を持ち、絶縁性の薄
膜であれば良く、材質として、オレフィン系ポリマー、
フッ素系ポリマー、セルロース系ポリマー、ポリイミ
ド、ナイロン、ガラス繊維、アルミナ繊維が用いられ、
形態として、不織布、織布、微孔性フィルムが用いられ
る。特に、材質として、ポリプロピレン、ポリエチレ
ン、ポリプロピレンとポリエチレンの混合体、ポリプロ
ピレンとテフロンの混合体、ポリエチレンとテフロンの
混合体が好ましく、形態として微孔性フィルムであるも
のが好ましい。特に、孔径が0.01〜1μm、厚みが
5〜50μmの微孔性フィルムが好ましい。
【0065】電池の形状はボタン、コイン、シート、シ
リンダー、角などのいずれにも適用できる。電池は、ペ
レット、シート状あるいはセパレーターと共に巻回した
電極を電池缶に挿入し、缶と電極を電気的に接続し、電
解液を注入し封口して形成する。この時、安全弁を封口
板として用いることができる。更に電池の安全性を保証
するためにPTC素子を用いるのが好ましい。
【0066】本発明で使用できる有底電池外装缶は材質
としてニッケルメッキを施した鉄鋼板、ステンレス鋼板
(SUS304、SUS304L,SUS304N、S
US316、SUS316L、SUS430、SUS4
44等)、ニッケルメッキを施したステンレス鋼板(同
上)、アルミニウムまたはその合金、ニッケル、チタ
ン、銅であり、形状として、真円形筒状、楕円形筒状、
正方形筒状、長方形筒状である。特に、外装缶が負極端
子を兼ねる場合は、ステンレス鋼板、ニッケルメッキを
施した鉄鋼板が好ましく、外装缶が正極端子を兼ねる場
合は、ステンレス鋼板、アルミニウムまたはその合金が
好ましい。
【0067】該シート状の合剤電極は、巻いたり、折っ
たりして缶に挿入し、缶とシートを電気的に接続し、電
解液を注入し、封口板を用いて電池缶を形成する。この
とき、安全弁を封口板として用いることが出来る。安全
弁の他、従来から知られている種々の安全素子を備えつ
けても良い。例えば、過電流防止素子として、ヒュー
ズ、バイメタル、PTC素子等が用いられる。また、安
全弁のほかに電池缶の内圧上昇の対策として、電池缶に
切込を入れる方法、ガスケット亀裂方法あるいは封口板
亀裂方法を利用することが出来る。また、充電機に過充
電や過放電対策を組み込んだ回路を具備させても良い。
【0068】電解液は、全量を1回で注入してもよい
が、2段階以上に分けて行うことが好ましい。2段階以
上に分けて注入する場合、それぞれの液は同じ組成で
も、違う組成(例えば、非水溶媒あるいは非水溶媒にリ
チウム塩を溶解した溶液を注入した後、前記溶媒より粘
度の高い非水溶媒あるいは非水溶媒にリチウム塩を溶解
した溶液を注入)でも良い。また、電解液の注入時間の
短縮等のために、電池缶を減圧(好ましくは500〜1
torr 、より好ましくは400〜10 torr )したり、
電池缶に遠心力や超音波をかけることを行ってもよい。
【0069】缶やリード板は、電気伝導性をもつ金属や
合金を用いることが出来る。例えば、鉄、ニッケル、チ
タン、クロム、モリブデン、銅、アルミニウム等の金属
あるいはそれらの合金が用いられる。キャップ、缶、シ
ート、リード板の溶接法は、公知の方法(例、直流又は
交流の電気溶接、レーザー溶接、超音波溶接)を用いる
ことが出来る。封口用シール剤は、アスファルト等の従
来から知られている化合物や混合物を用いることが出来
る。
【0070】本発明で使用できるガスケットは、材質と
して、オレフィン系ポリマー、フッ素系ポリマー、セル
ロース系ポリマー、ポリイミド、ポリアミドであり、耐
有機溶媒性及び低水分透過性から、オレフィン系ポリマ
ーが好ましく、特にプロピレン主体のポリマーが好まし
い。さらに、プロピレンとエチレンのブロック共重合ポ
リマーであることが好ましい。
【0071】本発明の電池は必要に応じて外装材で被覆
される。外装材としては、熱収縮チューブ、粘着テー
プ、金属フィルム、紙、布、塗料、プラスチックケース
等がある。また、外装の少なくとも一部に熱で変色する
部分を設け、使用中の熱履歴がわかるようにしても良
い。本発明の電池は必要に応じて複数本を直列及び/ま
たは並列に組み電池パックに収納される。電池パックに
は正温度係数抵抗体、温度ヒューズ、ヒューズ及び/ま
たは電流遮断素子等の安全素子の他、安全回路(各電池
及び/または組電池全体の電圧、温度、電流等をモニタ
ーし、必要なら電流を遮断する機能を有す回路)を設け
ても良い。また電池パックには、組電池全体の正極及び
負極端子以外に、各電池の正極及び負極端子、組電池全
体及び各電池の温度検出端子、組電池全体の電流検出端
子等を外部端子として設けることもできる。また電池パ
ックには、電圧変換回路(DC−DCコンバータ等)を
内蔵しても良い。また各電池の接続は、リード板を溶接
することで固定しても良いし、ソケット等で容易に着脱
できるように固定しても良い。さらには、電池パックに
電池残存容量、充電の有無、使用回数等の表示機能を設
けても良い。
【0072】本発明の電池は様々な機器に使用される。
特に、ビデオムービー、モニター内蔵携帯型ビデオデッ
キ、モニター内蔵ムービーカメラ、コンパクトカメラ、
一眼レフカメラ、レンズ付きフィルム、ノート型パソコ
ン、ノート型ワープロ、電子手帳、携帯電話、コードレ
ス電話、ヒゲソリ、電動工具、電動ミキサー、自動車等
に使用されることが好ましい。
【0073】
【実施例】以下に具体例をあげ、本発明をさらに詳しく
説明するが、発明の主旨を越えない限り、本発明は実施
例に限定されるものではない。
【0074】実施例1 〔正極合剤ペーストの作成例〕 正極活物質;LiCoO2 (炭酸リチウムと四酸化三コ
バルトと3:2のモル比で混合したものをアルミナるつ
ぼにいれ、空気中、毎分2℃で750℃に昇温し4時間
仮焼した後、さらに毎分2℃の速度で900℃に昇温し
その温度で8時間焼成し解砕したもの。中心粒子サイズ
5μm、洗浄品50gを100mlの水に分散した時の
分散液の電導度は0.6mS/m、pHは10.1、窒
素吸着法による比表面積は0.42m2 /g)を200
gとアセチレンブラック10gとを、ホモジナイザーで
混合し、続いて結着剤として2−エチルヘキシルアクリ
レートとアクリル酸とアクリロニトリルの共重合体の水
分散物(固形分濃度50重量%)を8g、濃度2重量%
のカルボキシメチルセルロース水溶液を60gを加え混
練混合し、さらに水を50gを加え、ホモジナイザーで
撹拌混合し、正極合剤ペーストを作成した。
【0075】〔負極合剤ペーストの作成例〕 負極活物質;SnGe0.1 0.5 0.58Mg0.1 0.1
3.35(一酸化錫6.7g、ピロリン酸錫10.3g、
三酸化二硼素1.7g、炭酸カリウム0.7g、酸化マ
グネシウム0.4g、二酸化ゲルマニウム1.0gを乾
式混合し、アルミナ製るつぼに入れ、アルゴン雰囲気下
15℃/分で1000℃まで昇温し、1100℃で12
時間焼成した後、10℃/分で室温にまで降温し焼成炉
より取り出したものを集め、ジェットミルで粉砕したも
の、平均粒径4.5μm 、CuKα線を用いたX線回折
法において2θ値で28°付近に頂点を有するブロード
なピークを有する物であり、2θ値で40°以上70°
以下には結晶性の回折線は見られなかった。)を200
g、導電剤(人造黒鉛)30gとホモジナイザーで混合
し、さらに結着剤として濃度2重量%のカルボキシメチ
ルセルロース水溶液50g、ポリフッ化ビニリデン10
gとを加え混合したものと水を30g加えさらに混練混
合し、負極合剤ペーストを作成した。
【0076】〔正極および負極電極シートの作成〕上記
で作成した正極合剤ペーストをブレードコーターで厚さ
30μmのアルミニウム箔集電体の両面に、塗布量40
0g/m2 、圧縮後のシートの厚みが280μmになる
ように塗布し、乾燥した後、ローラープレス機で圧縮成
型し所定の大きさに裁断し、帯状の正極シートを作成し
た。さらにドライボックス(露点;−50℃以下のの乾
燥空気)中で遠赤外線ヒーターにて充分脱水乾燥し、正
極シートを作成した。同様に、負極合剤ペーストを20
μmの銅箔集電体に塗布し、上記正極シート作成と同様
の方法で、塗布量70g/m2 、圧縮後のシートの厚み
が90μmである負極シートを作成した。
【0077】〔電解液調製例〕アルゴン雰囲気で、20
0ccの細口のポリプロピレン容器に65.3gの炭酸
ジエチルをいれ、これに液温が30℃を越えないように
注意しながら、22.2gの炭酸エチレンを少量ずつ溶
解した。次に、0.4gのLiBF4 ,12.1gのL
iPF6 を液温が30℃を越えないように注意しなが
ら、それぞれ順番に、上記ポリプロピレン容器に少量ず
つ溶解した。得られた電解液は比重1.135で無色透
明の液体であった。水分は18ppm(京都電子製 商
品名MKC−210型カールフィシャー水分測定装置で
測定)、遊離酸分は24ppm(ブロムチモールブルー
を指示薬とし、0.1規定NaOH水溶液を用いて中和
滴定して測定)であった。さらにこの電解液に表1に記
載の化合物を所定濃度になるようにそれぞれ溶解させ電
解液を調製した。
【0078】〔シリンダー電池の作成例〕図1に断面図
で示したシリンダー電池を次のようにして作成した。正
極シート(5)、微孔性ポリプロピレンフィルム製セパ
レーター(3)、負極シート(4)およびセパレーター
(3)の順に積層し、これを渦巻き状に巻回した。この
巻回体を負極端子を兼ねるニッケルメッキを施した鉄製
の有底円筒型電池缶(2)に収納した。さらに電解液と
して表1〜3に記載の添加剤を加えた電解液(6)を電
池缶(2)内に注入した。正極端子を有する電池蓋
(8)をガスケット(1)を介してかしめて円筒型電池
を作成した。なお、電池蓋(8)の正極端子は正極シー
トと、電池缶は負極シートと予めリード端子により接続
した。また図中(7)は安全弁としての防爆弁体、
(9)はPTC素子、(10)は内部蓋体、(11)は
リングである。
【0079】このようにして表1〜3に示す本発明の試
料電池101〜309を作成した。
【0080】比較例 比較1 実施例1と同様の方法で、添加剤を加えていない電解液
を使用して表1〜3に示す比較1の円筒型電池を作成し
た。
【0081】比較2〜4 酸化物系負極活物質に変え、炭素系活物質(黒鉛粉末)
を用い前記負極シートの作成と同様の方法で負極シート
を作成し、表1〜3の電解液をそれぞれ使用して表1〜
3に示す比較2〜4の円筒型電池を作成した。
【0082】比較例5〜6 実施例1と同様の方法で、ただし表1〜3に示すように
添加剤量を大幅に変えて加えた電解液を使用して表1〜
3に示す比較5〜6の円筒型電池を作成した。
【0083】上記の方法で作成した電池について、電流
密度5mA/cm2 、充電終止電圧4.1V、放電終止
電圧2.8Vの条件で充放電し、放電容量およびサイク
ル寿命を求めた。それぞれの電池の容量(Wh)の比、
およびサイクル性(充放電1回目に対する300回目容
量の割合)を表1〜3に示す。
【0084】
【表1】
【0085】
【表2】
【0086】
【表3】
【0087】実施例2 添加剤の添加を電解液から正極活物質に変更した以外は
実施例1と全く同様にして円筒型電池を作成し同様の結
果を得た。
【0088】実施例3 負極合剤上に負極材料1gあたり120mgのリチウム
金属箔を短冊状に貼り付け電気的に接触させたことと、
正極合剤の塗布量を片面で240g/m2 にした以外は
実施例1又は2と全く同様にして円筒型電池を作成し同
様の結果を得た。
【0089】本発明の酸化物系負極活物質を使用した電
池は、炭素系負極活物質を使用した電池に対し、容量が
大きく、さらに円盤状化合物を含有する電池はサイクル
性が向上しており、向上率は炭素系負極活物質を用いた
ものよりも大きい。
【0090】
【発明の効果】本発明のように円盤状化合物を含有した
電解液を用いることにより、優れた充放電特性を有しさ
らには充放電繰り返しによる放電容量の劣化の少ない非
水電解液二次電池を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は実施例により製造したシリンダー型電池
の断面図を示す。
【符号の説明】
1 ポリプロピレン製ガスケット 2 負極端子を兼ねる負極缶(電池缶) 3 セパレーター 4 負極シート 5 正極シート 6 非水電解液 7 防爆弁体 8 正極端子を兼ねる正極キャップ 9 PTC素子 10 内部フタ体 11 リング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 15/56 9734−4H C07C 15/56 15/62 9734−4H 15/62

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リチウムを可逆的に吸蔵放出可能な材料
    を含む正極、周期表1,2,13,14,15族原子か
    ら選ばれる三種以上の原子を含む、主として非晶質カル
    コゲン化合物及び/または非晶質酸化物からなる負極、
    リチウム塩を含む非水電解液、セパレーターから成る非
    水電解液二次電池に於いて、該非水電解液に少なくとも
    1種の円盤状化合物を含有することを特徴とする非水電
    解液二次電池。
  2. 【請求項2】 該非水電解液に含有する少なくとも1種
    の円盤状化合物が下記一般式(1)、(2)、(3)、
    (4)、(5)、(6)のいずれかで表される環構造を
    有するものであることを特徴とする請求項1に記載の非
    水電解液二次電池。 【化1】
  3. 【請求項3】 リチウムを可逆的に吸蔵放出可能な材料
    を含む正極、周期表1,2,13,14,15族原子か
    ら選ばれる三種以上の原子を含む、主として非晶質カル
    コゲン化合物及び/または非晶質酸化物からなる負極、
    リチウム塩を含む非水電解液、セパレーターから成る非
    水電解液二次電池に於いて、該非水電解液に少なくとも
    1種の側鎖にエーテル結合を有する円盤状化合物を含有
    することを特徴とする非水電解液二次電池。
  4. 【請求項4】 該非水電解液に含有する少なくとも1種
    の側鎖にエーテル結合を有する円盤状化合物がトリフェ
    ニレン誘導体であることを特徴とする請求項1に記載の
    非水電解液二次電池。
  5. 【請求項5】 該非水電解液に含有する少なくとも1種
    の円盤状化合物がトルキセン誘導体であることを特徴と
    する請求項1に記載の非水電解液二次電池。
  6. 【請求項6】 該非水電解液に含有する少なくとも1種
    の側鎖にエーテル結合を有する円盤状化合物が下記一般
    式(7)または一般式(8)で表されることを特徴とす
    る請求項2に記載の非水電解液二次電池。一般式(7) 【化2】 式中、X11は酸素または硫黄原子を表す。Yはアルキレ
    ン基またはアルキレンオキシ基を表す。Zはアルキルま
    たはアルコキシ基を表す。R1 どうしは各々同じでも異
    なってもよく、X11が硫黄原子の時、少なくとも1つの
    1 で表される基のYがアルキレンオキシ基かあるいは
    Zがアルコキシ基を表す。aは0または1、bは0から
    10の整数を表す。 一般式(8) 【化3】 式中、X21は酸素または硫黄原子を表す。Jは連結基あ
    るいは化学結合を表す。cは0または1を表す。R12
    一般式(7)のR1 と同義である。PはH、Cl、B
    r、F、低級アルキル基、アルコキシ基を表す。R2
    うしは各々同じでも異なってもよく、X21が硫黄原子の
    時、少なくとも1つのR2 で表される基のYがアルキレ
    ンオキシ基かあるいはPがアルコキシ基を表す。nは1
    から5の整数を表す。
  7. 【請求項7】 該非水電解液に少なくとも1種含まれる
    側鎖にエーテル結合を有する円盤状化合物の含有量が、
    電解液に含有される支持塩に対して0.001重量%か
    ら10重量%であることを特徴とする請求項1〜6のい
    ずれかに記載の非水電解液二次電池。
  8. 【請求項8】 請求項4に記載の支持塩が、少なくとも
    LiBF4 及び/又はLiPF6 であることを特徴とす
    る非水電解液二次電池。
  9. 【請求項9】 該負極材料の少なくとも一種が、一般式
    (9)で示されることを特徴とする請求項1〜5のいず
    れかに記載の非水電解液二次電池。 M1 2pM4qM6r 一般式(9) (式中、M1 、M2 は相異なりSi、Ge、Sn、P
    b、P、B、Al、Sbから選ばれる少なくとも一種、
    4 はLi,Na,K,Rb,Cs,Mg,Ca,S
    r,Baから選ばれる少なくとも一種、M6 はO、S、
    Teから選ばれる少なくとも一種、p 、q は各々0.0
    01〜10、r は1.00〜50の数字を表す。)
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