JPH09331094A - 気体レーザーのマイクロ波放電励起方法及びマイクロ波気体レーザー装置 - Google Patents

気体レーザーのマイクロ波放電励起方法及びマイクロ波気体レーザー装置

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JPH09331094A
JPH09331094A JP15057796A JP15057796A JPH09331094A JP H09331094 A JPH09331094 A JP H09331094A JP 15057796 A JP15057796 A JP 15057796A JP 15057796 A JP15057796 A JP 15057796A JP H09331094 A JPH09331094 A JP H09331094A
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microwave
laser
gas
discharge
gas flow
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Application number
JP15057796A
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English (en)
Inventor
Tetsuya Ikeda
哲哉 池田
Minoru Danno
実 団野
Toshihiro Kamo
俊洋 加茂
Toshiaki Shigenaka
俊明 茂中
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 空胴共振器内のレーザーガス媒質を均一に放
電励起させ、レーザー出力及び発振効率を向上させるこ
とができる気体レーザーのマイクロ波放電励起方法及び
マイクロ波気体レーザー装置を提供する。 【解決手段】 マグネトロン2から出力されたマイクロ
波を空胴共振器4中に導入し、そのマイクロ波電界によ
って放電させるためのガス流路を構成する石英板1と、
全反射ミラー5及び出力ミラー6からなる光共振器とを
備えて構成されるレーザー発振器において、前記空胴共
振器4内に形成したガス流路中のレーザー光軸に対して
ガス流れ上流側に誘電体である円柱状の石英棒12を設
置することによって、前記マイクロ波電界によって発生
した放電プラズマを安定に維持させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はマイクロ波領域の電
磁波によって放電励起されるレーザー発振器におけるレ
ーザーガスのマイクロ波放電励起方法及びマイクロ波気
体レーザー装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のマイクロ波気体レーザー装置を図
5を参照して説明する。図5(a)、(b)は,従来の
マイクロ波気体レーザー装置の主要部であるT分岐矩型
空胴共振器を示す正面断面図及び側面断面図である。
【0003】同図に示すように、T分岐矩型空胴共振器
4の内部には、そのレーザー光軸に対して垂直に(図5
(a)において紙面と垂直に)レーザーガス媒質9を導
くための2枚の石英板1が配置され、空胴共振器4のレ
ーザー光軸上の両端には、光共振器を構成する全反射ミ
ラー5と出力ミラー6とが対向配置されている。また、
空胴共振器4の側端にはマイクロ波導波管3の一端が接
続されている。導波管3の他端側にはマグネトロン2が
接続されており、このマグネトロン2のアンテナ8は導
波管3内に位置している。
【0004】従って、上記構成のマイクロ波気体レーザ
ー装置では、マグネトロン2から出力されたマイクロ波
が導波管3中を伝搬して空胴共振器4中に導入され、こ
の導入されたマイクロ波の電界により、2枚の石英板1
に挟まれた空間内のレーザーガス媒質9が放電励起され
る。これによって、プラズマ化したレーザーガス媒質9
からの誘導放出光を得ると共に、光共振器を構成する全
反射ミラー5と出力ミラー6との間の往復反射によって
増幅し、出力ミラー6を透過したレーザー光7を取り出
す。
【0005】なお、マイクロ波によるレーザーガス媒質
の放電励起方法は、Handy and Brandelic,J.Appl.Phys.
Vol.49,p3753-3756(1978) により既に公知である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、マイクロ波を
封入した空胴共振器を使った場合、レーザーガス媒質を
放電励起することは可能であるが、通常の空胴共振器内
部で形成し得るマイクロ波の定在波としては、TMモー
ド(Transverse Magunetic Mode )或いはTEモード
(Transvers Electric Mode )として知られるように多
数のモードが混在ことと、導波管3と空胴共振器4との
結合部で電界強度の高い高次モードが発生する。レーザ
ーガス媒質9を放電させる場合、レーザーガス媒質9の
ガス流速が数m/sでは、石英板間には空胴共振器内部
に形成する電界分布に一致したピンク色の放電プラズマ
(以下、これをピンク色プラズマともいう)10が形成
される。一方、レーザーガス媒質9を放電部に流速約5
0m/sで導入すると、マイクロ波入射側の石英板1の
表面近傍では、入射マイクロ波の電界強度が高いこと
と、レーザーガス媒質9の流速が非常に遅いことにより
放電が発生し易く、しかも、一旦放電を開始すると、ピ
ンク色の放電プラズマ10は発生せず、白色化した放電
プラズマ(以下、これを白色プラズマともいう)11に
なり易いという傾向がある。また、この現象は高圧力で
は更に顕著となる。
【0007】従って、従来のマイクロ波気体レーザー装
置ではレーザーガス媒質9の流速を上げることができな
かった。また、大出力化のために入射マイクロ波のパワ
ーを上げても、白色化した放電プラズマ11の入射側石
英板1への張り付きのために、2枚の石英板1で挟まれ
た放電空間全体のレーザーガス媒質9を放電励起させる
ことができないことと、マイクロ波の励起エネルギーの
損失が多いことから、レーザー出力及び発振効率が低下
する等の欠点がある。
【0008】従って本発明は上記従来技術に鑑み、空胴
共振器内で放電プラズマを石英板に接触させることなく
この石英板で構成されるガス流路中央部に発生させ、こ
の放電プラズマをレーザーガス媒質が高流速でも、また
高流速、高圧力でも安定に維持することによって、空胴
共振器内のレーザーガス媒質を均一に放電励起させ、レ
ーザー出力及び発振効率を向上させることができる気体
レーザーのマイクロ波放電励起方法及びマイクロ波気体
レーザー装置を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する第1
の発明の気体レーザーのマイクロ波放電励起方法は、マ
イクロ波発振器から出力されたマイクロ波を空胴共振器
中に導入し、そのマイクロ波電界によって放電させるた
めのガス流路を構成する石英板と、全反射ミラー及び出
力ミラーからなる光共振器とを備えて構成されるレーザ
ー発振器において、前記空胴共振器内に形成したガス流
路中のレーザー光軸に対してガス流れ上流側に誘電体を
設置することによって、前記マイクロ波電界によって発
生した放電プラズマを安定に維持させることを特徴とす
る。
【0010】また、第2の発明の気体レーザーのマイク
ロ波放電励起方法は、上記第1の発明の気体レーザーの
マイクロ波放電励起方法において、前記誘電体に孔を設
け、この孔から前記誘電体のガス流れ下流側に発生した
放電プラズマ中にレーザーガス媒質を混合することを特
徴とする。
【0011】また、第3の発明のマイクロ波気体レーザ
ー装置は、マイクロ波発振器から出力されたマイクロ波
を空胴共振器中に導入し、そのマイクロ波電界によって
放電させるためのガス流路を構成する石英板と、全反射
ミラー及び出力ミラーからなる光共振器とを備えて構成
されるレーザー発振器において、前記空胴共振器内に形
成した前記ガス流路中のレーザー光軸に対してガス流れ
上流側に前記マイクロ波電界によって発生した放電プラ
ズマを安定に維持するための円柱型誘電体を備えたこと
を特徴とする。
【0012】また、第4の発明のマイクロ波気体レーザ
ー装置は、マイクロ波発振器から出力されたマイクロ波
を空胴共振器中に導入し、そのマイクロ波電界によって
放電させるためのガス流路を構成する石英板と、全反射
ミラー及び出力ミラーからなる光共振器とを備えて構成
されるレーザー発振器において、前記空胴共振器内に形
成した前記ガス流路中のレーザー光軸に対してガス流れ
上流側に前記マイクロ波電界によって発生した放電プラ
ズマを安定に維持するためにガス流れに対してテーパを
有する三角柱型誘電体を備えたことを特徴とする。
【0013】また、第5の発明のマイクロ波気体レーザ
ー装置は、マイクロ波発振器から出力されたマイクロ波
を空胴共振器中に導入し、そのマイクロ波電界によって
放電させるためのガス流路を構成する石英板と、全反射
ミラー及び出力ミラーからなる光共振器とを備えて構成
されるレーザー発振器において、前記空胴共振器内に形
成した前記ガス流路中のレーザー光軸に対してガス流れ
上流側に前記マイクロ波電界によって発生した放電プラ
ズマを安定に維持するための誘電体板を備えたことを特
徴とする。
【0014】また、第6の発明のマイクロ波気体レーザ
ー装置は、上記第3、第4又は第5の発明のマイクロ波
気体レーザー装置において、前記円柱型誘電体、三角柱
型誘電体又は誘電体板は、前記誘電体板のガス流れ下流
側に発生した放電プラズマ中にレーザーガス媒質を混合
するための孔を有すること特徴とする。
【0015】従って、本発明によれば、マイクロ波発振
器から出力されたマイクロ波を空胴共振器の中に導入
し、そのマイクロ波の電界によって、放電を発生させる
空胴共振器内に設置された石英板で構成される放電空間
内のレーザーガス媒質を放電励起させてレーザー出力を
得るが、このとき、空胴共振器内に形成したガス流路中
のレーザー光軸に対してガス流れ上流側に誘電体(円柱
型誘電体、三角柱型誘電体又は誘電体板等)を設置し
て、前記放電空間をコの字型としたため、この誘電体で
囲まれたコの字型の放電空間において誘電体直後の下流
側が減圧された乱流領域になることと、プラズマ中の電
子が誘電体側面に付着することによるチャージアップが
放電の着火点となることによって、発生した放電プラズ
マが石英板に挟まれたガス流路の中央部で安定に維持さ
れる。この放電空間をレーザー光軸に沿って構成するこ
とによりレーザー光軸方向に均一な放電を生じさせ、空
胴共振器内のレーザーガス媒質を効率よく放電励起させ
ることができる。
【0016】また、前記誘電体に孔(開口部)を設ける
ことにより、この孔を介して、発生した放電プラズマを
冷却することができるため、レーザーガス媒質の効率の
良い励起状態が達成できる。即ち、放電励起させたレー
ザーガス分子の発振エネルギー凖位の反転分布を効率的
に形成させることに必要な冷却を、ガス流路に設置する
誘電体に孔を設けることによって実現できることから、
レーザーガス媒質の効率の良い励起状態が達成できる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づき詳細に説明する。なお、ここでは空胴共振器と
して矩型空胴共振器を用いる場合を例示しており、従来
(図5)と同一の部分には同一の符号を付した。
【0018】<実施の形態1>図1(a)、(b)は本
発明の実施の形態1に係るマイクロ波気体レーザー装置
の主要部であるT分岐矩型空胴共振器を示す正面断面図
及び側面断面図である。同図に示すように、T分岐矩型
空胴共振器4の内部には、そのレーザー光軸に対して垂
直に(図1(a)において紙面と垂直に)レーザーガス
媒質9を導くための2枚の石英板1が配置され、空胴共
振器4のレーザー光軸上の両端には、光共振器を構成す
る全反射ミラー5と出力ミラー6とが対向配置されてい
る。また、空胴共振器4の側端にはマイクロ波導波管3
の一端が接続されている。導波管3の他端側にはマグネ
トロン2が接続されており、このマグネトロン2のアン
テナ8は導波管3内に位置している。そして、空胴共振
器4内には、マイクロ波電界によって発生した放電プラ
ズマを安定に維持させるために、石英板1で形成したガ
ス流路中のレーザー光軸に対してガス流れ上流側に、誘
電体である円柱状の石英棒12が設置されている。
【0019】本実施の形態に係るマイクロ波気体レーザ
ー装置では、空胴共振器4の矩型断面の長辺を70m
m、短辺を60mm、レーザー光軸方向の長さを200
mmとした。そして、空胴共振器4内の石英板1で構成
されるガス流路中に種々の形状をなす誘電体を設置し
て、レーザー出力を測定した。測定条件は圧力40Torr
(CO2 /N2/He=3/5/20) 、ガス流量50kg/h(放電部
への流入速度=約100m/s )で行った。
【0020】そして、本実施の形態1では、図1に示す
ように、石英棒(直径15mm、200mm長)12を
空胴共振器中心からガス流れ上流側20mmの位置に設
置した。
【0021】その結果、 図1(b)に示すように、石
英棒12と石英板1との間の流路でレーザーガス媒質の
流速が上がり、従来のようなマイクロ波入射側の石英板
1に張り付いた白色プラズマは発生せず、ガス流路中央
に設置した石英棒12のガス流れ下流側半分の位置から
放電は開始した。この場合、石英棒12の表面には従来
のような白色プラズマが存在するように見受けられる
が、従来入射マイクロ波のパワーを上げていくとみられ
たようなマイクロ波入射側の石英板1に張り付くような
白色プラズマは発生せず、マイクロ波パワーの投入と共
にピンク色の放電プラズマ10がガス流れ下流側に延び
て安定に維持された。
【0022】次に、ガス流路中(高さ25mm)に設置
した石英棒12の下流側のガス流れに与える影響を評価
するために、本実験条件下でガス流れの数値計算を行っ
た。その結果、石英棒12とガス流路を形成する石英板
1との隙間でレーザーガス媒質の流速が上がり、マイク
ロ波入射側の石英板表面近傍でも約200m/s の流速と
なることから、従来装置ではマイクロ波入射側に発生す
る白色プラズマの出現が、本装置では防止できたと考え
られる。この石英棒設置によるガス流れの乱れ度を表す
乱流エネルギーの値(ガス流速の平均値からの速度のず
れの2乗)を表1に示す。
【0023】
【表1】
【0024】また、本実施の形態1での放電及びレーザ
ー発振試験によると、表2に示すようにレーザー出力1
20W、効率5%を得た。この120Wという値は、表
2に示した石英棒のない条件でのレーザー出力30Wと
比較して、遙に高い値であることがわかる。
【0025】
【表2】
【0026】<実施の形態2>図2(a)、(b)は本
発明の実施の形態2に係るマイクロ波気体レーザー装置
の主要部であるT分岐矩型空胴共振器を示す正面断面図
及び側面断面図である。同図に示すように、本実施の形
態2に係るマイクロ波気体レーザー装置では、空胴共振
器4内に、マイクロ波電界によって発生した放電プラズ
マを安定に維持させるために、石英板1で形成したガス
流路中のレーザー光軸に対してガス流れ上流側に、ガス
流れに対してテーパを有するように誘電体である石英製
の三角柱(以下、これを石英三角柱という)14が設置
されている。その他の構成は上記実施の形態1と同様で
あるため、ここでの説明は省略する。
【0027】そして、本実施の形態2では、図2に示す
ように、石英三角柱(1辺15mm、200mm長)1
4を空胴共振器中心からガス流れ上流側20mmの位置
に設置した。
【0028】図2(b)に示すように、放電プラズマ
は、ガス流路中に設置した石英三角柱14のガス流れ下
流側の底面全体に従来のような白色プラズマと、その下
流側のガス流路全体にピンク色の放電プラズマ10とが
発生した。このようにして発生したプラズマも流路壁面
の石英板には接触せず、入射マイクロ波のパワーを上げ
ても安定性に影響がなかった。本実施の形態2での石英
三角柱設置による乱流エネルギーの値を表1に示す。こ
の1720m2/s2 という値は上記の石英棒12を設置
した場合の値960m2/s2 よりも高い。また別途実施
した放電及びレーザー発振試験によっても表2に示すよ
うに、上記の石英棒12を設置した場合よりも高いレー
ザー出力160W、効率6%を得た。従って、乱流度
(乱流エネルギー)が高いほうがレーザー出力が高くな
りレーザーガス媒質の励起には有効であることがわか
る。
【0029】<実施の形態3>図3(a)、(b)は本
発明の実施の形態3に係るマイクロ波気体レーザー装置
の主要部であるT分岐矩型空胴共振器を示す正面断面図
及び側面断面図である。同図に示すように、本実施の形
態3に係るマイクロ波気体レーザー装置では、空胴共振
器4内に、マイクロ波電界によって発生した放電プラズ
マを安定に維持させるために、石英板1で形成したガス
流路中のレーザー光軸に対してガス流れ上流側に、誘電
体である石英板15が設置されている。その他の構成は
上記実施の形態1と同様であるため、ここでの説明は省
略する。
【0030】そして、本実施の形態3では、図3に示す
ように、石英板(高さ15mm、厚み3mm、200m
m長)15を空胴共振器中心からガス流れ上流側20m
mの位置に設置した。
【0031】図3(b)に示すように、 放電プラズマ
は、上記の石英棒12を設置した場合や石英三角柱14
を設置した場合と同様に、石英板15のガス流れ下流側
の板面全体に従来のような白色プラズマと、その下流側
のガス流路全体にピンク色の放電プラズマ10とが発生
した。このようにして発生したプラズマも流路壁面の石
英板に接触せず、入射マイクロ波のパワーを上げても安
定性には影響がなかった。本実施の形態3での石英板設
置による乱流エネルギーの値を表1に示す。この840
2/s2 という値は上記の石英棒12を設置した場合の
値とほぼ同等の値である。また別途実施した放電及びレ
ーザー発振試験によっても表2に示すように、上記の石
英棒12を設置した場合とほぼ同等のレーザー出力15
0W、効率5%を得た。
【0032】<実施の形態4>図4(a)、(b)は本
発明の実施の形態4に係るマイクロ波気体レーザー装置
の主要部であるT分岐矩型空胴共振器を示す正面断面図
及び側面断面図である。同図に示すように、本実施の形
態4に係るマイクロ波気体レーザー装置では、空胴共振
器4内に、マイクロ波電界によって発生した放電プラズ
マを安定に維持させるために、石英板1で形成したガス
流路中のレーザー光軸に対してガス流れ上流側に、誘電
体である石英製の多孔板(以下、これを石英多孔板とい
う)16が設置されている。この石英多孔板16は、上
記の石英板15と同じ石英板に多数の孔(開口部)16
aを形成したものである。その他の構成は上記実施の形
態1と同様であるため、ここでの説明は省略する。
【0033】そして、本実施の形態4では、上記実施の
形態3で示した石英板に直径3mmの孔16aを28個
開けた石英多孔板(高さ15mm、厚み3mm、200
mm長)16を、上記実施の形態3の石英板15と同位
置に設置した。
【0034】図4(b)に示すように、発生した放電プ
ラズマは、上記実施の形態3の場合とほとんど同一のも
のであった。本実施の形態4での石英多孔板設置による
乱流エネルギーの値を表1に示す。この1650m2/s
2 という値は上記の石英三角柱14を設置した場合とほ
ぼ同等の高い値であり、しかも、別途実施した放電及び
レーザー発振試験では表2に示すように、上記の石英三
角柱14を設置した場合よりも高いレーザー出力200
W、効率8%を得た。この結果から、石英多孔板16に
開けた孔16aからのフレッシュなレーザーガス媒質の
放電部への流入が、レーザー発振におけるエネルギー凖
位の反転分布形成に敵した温度上昇の抑制に効果的であ
ることがわかる。
【0035】まとめると、ここに示したような各実施の
形態におけるレーザー出力と発振効率を比較すると、ガ
ス流路中への誘電体の設置がレーザー出力及び発振効率
の向上に寄与していることがわかる。これは、ガス流路
中に誘電体を設置しない場合にはレーザー発振に不敵な
白色の放電プラズマしか発生しないのに対して、誘電体
のガス流路への設置によって、白色の放電プラズマの発
生が抑制され、レーザー発振に敵したピンク色の放電プ
ラズマが石英(誘電体)で囲まれた空間に安定に発生及
び維持されるためであると考えられる。この効果は、ガ
ス流路中への誘電体の設置がガス流れを乱すことによっ
て誘電体の下流側に放電開始のきっかけとなる渦等の低
温部の局在化等が放電の安定化に寄与していることを示
している。
【0036】また、石英多孔板については、表2に示さ
れるように、レーザー出力の値は他のものよりも優れて
いた。。この結果については 石英板に開けた孔からの
放電プラズマ中へのレーザーガス媒質の流入があるため
に、プラズマ中のガス温度の冷却を促進し、CO2分子
のエネルギー凖位の反転分布を促す効果をもたらしたも
のと考えられる。
【0037】また、以上の実験結果を鑑みて、誘電体の
形状を更に乱流効果が上がるものにしたり、誘電率の異
なるアルミナ等のマイクロ波吸収、損失の低い誘電体を
ガス流路中に設置してコの字型の放電空間を形成するこ
とも、上記と同等以上の効果があると考えられる。
【0038】
【発明の効果】以上発明の実施の形態と共に具体的に説
明したように、本発明によれば、気体レーザー装置にお
いて、そのレーザー光軸方向にレーザーの発振に敵した
放電プラズマをガス流れに対して安定に発生及び維持さ
せた状態でレーザーガス媒質を放電励起させることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)、(b)は本発明の実施の形態1に係る
マイクロ波気体レーザー装置の主要部であるT分岐矩型
空胴共振器を示す正面断面図及び側面断面図である。
【図2】(a)、(b)は本発明の実施の形態2に係る
マイクロ波気体レーザー装置の主要部であるT分岐矩型
空胴共振器を示す正面断面図及び側面断面図である。
【図3】(a)、(b)は本発明の実施の形態3に係る
マイクロ波気体レーザー装置の主要部であるT分岐矩型
空胴共振器を示す正面断面図及び側面断面図である。
【図4】(a)、(b)は本発明の実施の形態4に係る
マイクロ波気体レーザー装置の主要部であるT分岐矩型
空胴共振器を示す正面断面図及び側面断面図である。
【図5】(a)、(b)は従来のマイクロ波気体レーザ
ー装置の主要部であるT分岐矩型空胴共振器を示す正面
断面図及び側面断面図である。
【符号の説明】
1 石英板 2 マグネトロン 3 導波管 4 T分岐矩型空胴共振器 5 全反射ミラー 6 出力ミラー 7 レーザー光 8 アンテナ 9 レーザーガス媒質 10 ピンク色プラズマ 11 白色プラズマ 12 石英棒 14 石英三角柱 15 石英板 16 石英多孔板 16a 孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 茂中 俊明 神奈川県横浜市金沢区幸浦一丁目8番地1 三菱重工業株式会社基盤技術研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マイクロ波発振器から出力されたマイク
    ロ波を空胴共振器中に導入し、そのマイクロ波電界によ
    って放電させるためのガス流路を構成する石英板と、全
    反射ミラー及び出力ミラーからなる光共振器とを備えて
    構成されるレーザー発振器において、前記空胴共振器内
    に形成したガス流路中のレーザー光軸に対してガス流れ
    上流側に誘電体を設置することによって、前記マイクロ
    波電界によって発生した放電プラズマを安定に維持させ
    ることを特徴とする気体レーザーのマイクロ波放電励起
    方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載する気体レーザーのマイ
    クロ波放電励起方法において、 前記誘電体に孔を設け、この孔から前記誘電体のガス流
    れ下流側に発生した放電プラズマ中にレーザーガス媒質
    を混合することを特徴とする気体レーザーのマイクロ波
    放電励起方法。
  3. 【請求項3】 マイクロ波発振器から出力されたマイク
    ロ波を空胴共振器中に導入し、そのマイクロ波電界によ
    って放電させるためのガス流路を構成する石英板と、全
    反射ミラー及び出力ミラーからなる光共振器とを備えて
    構成されるレーザー発振器において、前記空胴共振器内
    に形成した前記ガス流路中のレーザー光軸に対してガス
    流れ上流側に前記マイクロ波電界によって発生した放電
    プラズマを安定に維持するための円柱型誘電体を備えた
    ことを特徴とするマイクロ波気体レーザー装置。
  4. 【請求項4】 マイクロ波発振器から出力されたマイク
    ロ波を空胴共振器中に導入し、そのマイクロ波電界によ
    って放電させるためのガス流路を構成する石英板と、全
    反射ミラー及び出力ミラーからなる光共振器とを備えて
    構成されるレーザー発振器において、前記空胴共振器内
    に形成した前記ガス流路中のレーザー光軸に対してガス
    流れ上流側に前記マイクロ波電界によって発生した放電
    プラズマを安定に維持するためにガス流れに対してテー
    パを有する三角柱型誘電体を備えたことを特徴とするマ
    イクロ波気体レーザー装置。
  5. 【請求項5】 マイクロ波発振器から出力されたマイク
    ロ波を空胴共振器中に導入し、そのマイクロ波電界によ
    って放電させるためのガス流路を構成する石英板と、全
    反射ミラー及び出力ミラーからなる光共振器とを備えて
    構成されるレーザー発振器において、前記空胴共振器内
    に形成した前記ガス流路中のレーザー光軸に対してガス
    流れ上流側に前記マイクロ波電界によって発生した放電
    プラズマを安定に維持するための誘電体板を備えたこと
    を特徴とするマイクロ波気体レーザー装置。
  6. 【請求項6】 請求項3、4又は5に記載するマイクロ
    波気体レーザー装置において、 前記円柱型誘電体、三角柱型誘電体又は誘電体板は、前
    記誘電体板のガス流れ下流側に発生した放電プラズマ中
    にレーザーガス媒質を混合するための孔を有することを
    特徴とするマイクロ波気体レーザー装置。
JP15057796A 1996-06-12 1996-06-12 気体レーザーのマイクロ波放電励起方法及びマイクロ波気体レーザー装置 Withdrawn JPH09331094A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100458795B1 (ko) * 2000-05-19 2004-12-03 토모 후지오까 원통 스트레이트형 가스레이저

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