JPH0934092A - 感光材料処理装置 - Google Patents

感光材料処理装置

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JPH0934092A
JPH0934092A JP7184347A JP18434795A JPH0934092A JP H0934092 A JPH0934092 A JP H0934092A JP 7184347 A JP7184347 A JP 7184347A JP 18434795 A JP18434795 A JP 18434795A JP H0934092 A JPH0934092 A JP H0934092A
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JP
Japan
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roller
photosensitive material
processing
film
force
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JP7184347A
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English (en)
Inventor
Fumio Mogi
文雄 茂木
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Fujifilm Holdings Corp
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 感光材料を長期に渡って確実に搬送すること
ができる感光材料処理装置を提供すること。 【解決手段】 フィルム32を搬送力する搬送ローラ3
4を、大径ローラ34Aと小径ローラ34Bとで構成す
る。大径ローラ34Aは、シャフト46に硬質塩化ビニ
ルのローラ部材47を一体化して形成する。小径ローラ
34Bは、シャフト60に弾性体からなるローラ部材6
2を一体化して形成する。ローラ部材62の材質は、硬
度40度以下、引張強さ7.8MPa以上とする。弾性
体としては、エチレンプロピレンゴム系またはポリノル
ボルネン系材質が好ましい。フィルム32と接する部分
が柔軟なためフィルム32に十分な搬送力を与え、フィ
ルム32を安定して搬送することができる。また、ロー
ラ部材62の引張強さを7.8MPa以上としたので、
表面が摩耗しにくい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感光材料を処理液
にて処理する感光材料処理装置に係り、特に、感光材料
をローラを用いて搬送する感光材料に関する。
【0002】
【従来の技術】ローラ搬送方式によるプロセッサ等の感
光材料処理装置では、感光材料をローラ対によってニッ
プして搬送力を与えて搬送するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ローラ搬送
方式のプロセサでは、駆動ローラからの搬送力が安定し
て確実に搬送する感光材料に伝達される必要がある。さ
らに、できるだけ経時によって搬送ローラが摩耗した
り、表面あらさが変化したり、搬送する感光材料の搬送
力が変化しない方が好ましい。
【0004】近年、感光材料の処理量を増加させて高能
力化するために、感光材料の搬送速度を高速化させるこ
とが行われている。この場合は、処理液での処理時間を
確保する必要があるため、搬送速度が速くなるのに応じ
て、感光材料を搬送する搬送距離を長くして対処してい
る。
【0005】搬送速度が速くなるに従って、安定して感
光材料を搬送するために必要な搬送力は大きくなる傾向
がある。ニップした搬送ローラ対で搬送する場合、ロー
ラ対のニップ力が小さい場合やローラと感光材料の摩擦
係数が小さい場合に、搬送速度を速くしていくと、搬送
ローラと感光材料の間でスリップが起こり、搬送不良や
後続の感光材料が追いついてジャミングを生じるように
なる。迅速処理処方では、わずかな搬送不良でも処理液
中時間が変化し、所定時間の処理ができないため処理品
質に影響する。現像槽で搬送不良が生じ処理時間が長く
なると現像が進みすぎて増感になり処理品質を低下させ
る。
【0006】また、感光材料と少しの接触面積で安定し
た搬送力が得られることが重要になってきている。搬送
する感光材料の幅方向全面にわたって搬送ローラでニッ
プして駆動する場合は、十分な搬送力を感光材料に与え
ることができるが、感材幅方向の一部しか搬送ローラに
接触しない場合は、接触面積が少なく搬送力が低下す
る。潜像が記録された部分や画面にあたる部分は、でき
るだけ処理中に部材に接触しない方が好ましい。接触に
よって傷が発生したり、ニップ力によって圧力カブリを
生じることがあるためである。
【0007】近年、ネガフイルムの両端をガイドしてロ
ーラによって搬送する方式を採用したミニラボがある。
たとえば、ノーリツ鋼機(株)の形式QSS−1801
がある。この方式の処理装置の場合は、フイルムの画面
をはずれた両サイドを搬送ローラでニップして搬送した
方が、画面部分をニップしないため処理傷や圧力カブリ
を画面内部に生じることがなく良好な仕上がりを得るこ
とができる。このためには、少ない接触面積でも安定に
搬送できる搬送ローラが必要になってくる。さらに、こ
の方式で高処理能力を得るために搬送速度を速くするた
めには、より搬送ローラは十分な搬送力を与える必要が
ある。
【0008】搬送ローラの搬送力を高める方法として
は、搬送ローラを感光材料に押しつける力を大きくする
ことによって搬送力を増加できる。また、搬送ローラと
感光材料の摩擦係数を増加するため搬送ローラ表面の摩
擦係数を増加する方法がある。
【0009】しかし、前者は、限られた処理ラックのな
かで大きな押しつけ力を得るには限界がある。搬送ロー
ラ対によって搬送するケースでは、そのニップ力を増加
するために強いバネを使用するが、強いニップ力を得る
ためにはバネが大きくなり、取り付けが容易ではなくな
ってくる。
【0010】後者は、摩擦係数を高めるために搬送ロー
ラ表面あらさを粗くすることによって行えるが、経時に
よって摩耗して表面あらさが変化し、安定した搬送力を
得るのは難しい。
【0011】前記の他に、搬送ローラの搬送力を高める
方法としては、ゴム硬度(JISK6301のA型スプ
リング式試験機に準拠した試験機によって測定されたも
の。)が低い搬送ローラによる方法がある。ゴム硬度が
低いと同じ押しつけ力でも感光材料に接触する面積が搬
送方向に増加するため搬送力を大きくすることができ
る。
【0012】駆動する搬送ローラのゴム硬度を低くする
と、同じ押しつけ力(ローラ対の場合はニップ力)でも
感光材料と接触面積が増加して高い搬送力を得ることが
できる。
【0013】しかし、搬送ローラのゴム硬度を低くする
という方法による搬送力の増加は、感光材料処理装置の
処理部においてはこれまで行われなかった。理由は、従
来の感光材料処理装置のローラに用いられていた材質で
はゴム硬度を低くすると十分な耐久性が得られないため
である。搬送ローラに使用される軟質材料は、種々のゴ
ムやエラストマーが用いられる。感光材料処理装置の処
理部に使用する材質は、感光材料用処理液に対して十分
な耐薬品性を有することが必要である。
【0014】感光材料用処理液は、酸性もしくはアルカ
リ性で40℃前後の温度で使用されるため材料にとって
は過酷な環境になっている。処理部のローラには硬質材
料であれば、ポリプロピレン、ポリエチレン、変成ポリ
フェニレンオキサイド、変成ポリフェニレンエーテル、
ポリフェニレンサルファイド、ポリ塩化ビニル、フェノ
ール樹脂などの樹脂が使用できるが、軟質材料では、オ
レフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー、ウ
レタン系エラストマー、塩ビ系エラストマーなどのエラ
ストマーやシリコンゴム、フッ素系ゴムがこれまで使用
されていた。しかし、搬送ローラに用いられてきたこれ
までの軟質材料は、ゴム硬度を50度未満にすると、耐
薬品性が低下して処理液によって膨潤し寸法が変化した
り、耐摩耗性が著しく低下しローラとしては適さない状
態になる。搬送ローラは、正確な搬送速度を維持するた
めに搬送ローラの膨潤による寸法変化は感材処理品質に
影響するばかりかジャミングの原因になる。
【0015】搬送ローラにとって感光材料と接触する材
質の耐久性は重要で、これまで用いられてきた材質は耐
摩耗性が低く、摩耗によって表面粗さが変化して搬送力
が変動したり、ローラが変形するなどの問題を生じる。
さらに、低硬度の材質は、処理液中の浸漬によって硬度
変化が大きく、ゴム硬度の変化に伴って搬送力が変化す
るという問題があった。
【0016】これらのことから、これまで駆動を司る搬
送ローラの軟質材料は、もっぱら硬度50度以上の材質
が用いられていた。そのため、十分な搬送力が得られる
ように強い押しつけ力を与える機構が必要になってい
た。
【0017】本発明は上記問題を解決することのできる
感光材料処理装置を提供することが目的である。
【0018】
【課題を解決するための手段】発明者の種々の実験検討
の結果、搬送ローラのゴム硬度を40度以下にすると感
光材料に対して弱い押しつけ力でも十分に安定して搬送
が可能であることが確認された。さらに、搬送速度が速
くなっても感光材料とローラの間でスリップを生じ難く
なるため高速搬送においても適していることが確認され
た。
【0019】ところが、実際の処理液に安定で耐久性に
優れた硬度が40度以下の材質を得ることは容易ではな
かった。一般に、ゴムでは硬度が40度以下のものを生
産する場合は、コンパウンド・ムーニー粘度が低くグリ
ーン強度が弱く現場生産性が悪く、未加硫コンパウンド
が柔らかくコールド・フローを生じやすく加硫が完了す
るまで変形しやすいなどの加工上の問題があった。
【0020】また、得られたローラは、引張強さなどの
物性が低く、可塑剤のブリード問題が生じやすいという
問題があった。
【0021】この問題を対策するために、通常の搬送ロ
ーラの場合は、硬度の高い材質を発泡させてスポンジ化
することによってローラのゴム硬度を低下する方法が採
用されている。たとえば、イノアックコーポレーション
製の商品名「ENDUR−C」で作られた搬送ローラが
ある。
【0022】しかし、スポンジ状のローラは、感光材料
処理装置の処理部で処理液に接すると吸水の影響を受け
て耐久性や寸法安定性が十分でなかった。また、処理装
置のスクイズローラとして知られている発泡材料で、東
洋ポリマー(株)製の商品名「ルビセル」や発泡塩ビロ
ーラ、発泡ウレタン樹脂ローラなども寸法維持が難しく
搬送ローラとしては適していなかった。
【0023】そこで低硬度で処理部に適した材質を鋭意
検討した結果、本発明に至った。EPDMゴムやEPD
Mゴムを成分とした材質もしくは、ポリノルボルネンを
成分とした材質で目的を達成することができた。
【0024】EPDMは、エチレン−プロピレンターポ
リマー(EPT)と呼ばれる成分を含むゴムで、エチレ
ン構造とプロピレン構造と第3成分を共重合したゴムで
ある。
【0025】ポリノルボルネンは、エチレンとシクロペ
ンタジエンからディールス・アルダー反応により合成さ
れるノルボルネンを開環重合によって得られるポリマー
である。これを加硫してゴムを形成する。EPDMにポ
リノルボルネンを添加してもよい。
【0026】これらのゴムは、ソリッドで発泡しなくて
もゴム硬度40度以下で良好な搬送ローラに成形するこ
とができた。また、これらのゴムは、同様のゴム硬度の
他の材質と比べて処理液に対して高い耐薬品性を示し、
寸法変化やゴム硬度変化がきわめて少ないことが判明し
た。
【0027】感光材料を、処理槽に備えた複数の搬送ロ
ーラ対によって、処理液中に搬送させて処理する感光材
料処理装置において、固定ローラ及びそれに圧接する圧
着ローラがいづれも駆動されるように構成された前記搬
送ローラ対の少なくとも1組のうち前記圧着ローラの少
なくとも1つのローラの感光材料に接触する部分の材質
にゴム硬度が40度以下であるこれらの材質を使用する
と、硬度が低いためにわずかのニップ力で十分な搬送力
を得ることができた。
【0028】また、特開平3−219243には、高速
搬送には同様の目的でシリコンゴムが適していることが
示されており、EPDMは経時で摩擦係数が低下するた
め適していない旨が示されているが、EPDMでも通常
は50度以上のものが採用されるところを40度以下の
硬度にすることで十分な搬送力を維持できることがわか
った。
【0029】さらに、ここで使用されるEPDMやポリ
ノルボルネンゴムローラの表面は、像肌形状が好まし
い。ゴムローラの製造工程は、ローラ軸に成形後に表面
を研磨する工程を経るのが一般的である。ローラ軸を回
転して刃物をあてて表面研磨を行うが、刃物の送り速度
を速くすると表面粗さが粗く研磨される。この時にでき
るだけゆっくりと研磨すると表面は、平滑になるが、こ
のゴムは、搬送ローラとしての耐摩耗性を向上するため
に3次元的な架橋結合を多くもつようにしているため剪
断力に対しては削られ難いため、表面の研磨面が像肌状
になりやすい傾向を示す。
【0030】搬送ローラが、固定ローラとそれに圧接す
る圧着ローラがいずれも駆動されている場合は、感光材
料とローラとの間でスリップを生じない限りローラが擦
られることがなく、比較的搬送ローラは摩耗しにくい構
造になっているが、固定ローラの回転速度が圧着ローラ
と異なっていたり、対向するローラや部材が停止してい
る場合には、搬送ローラは表面を擦られるために摩耗し
やすい状態になる。
【0031】例えば、搬送する感光材料にテンションを
加えて弛みを解消したり、逆に弛ませてリザーバーを設
けたりする場合には、対向するローラの搬送速度に差を
生じる場合がある。また、対向するローラは共に駆動す
るようになっているものの、一定のクリアランスを固定
ローラと圧着ローラとの間に保持するようにして、この
ローラとローラの隙間を感光材料が通過するように配置
する場合などは、感光材料でローラが擦られるために耐
摩耗性が必要になる。このような配置の搬送ローラを使
用する場合は、耐摩耗性を考慮する必要がある。
【0032】低硬度のゴムについて耐摩耗性を評価した
ところ、ゴムの引張強さとある程度の関係があることが
わかった。JIS K6301における3号形ダンベル
試験片による引張強さを同試験方法に従って測定したと
ころ、引張強さが10.3MPa(平均)の材質が摩耗
が少なく良好であることがわかった。
【0033】なお、同じ材料で試験片を作った場合で
も、試験片毎のバラツキ及び測定誤差等があるため、測
定結果としては±5%のバラツキがあった。このため、
低硬度のゴムについては引張強さが少なくとも9.8M
Pa以上とする必要がある。
【0034】実際に、この引張強さを有する材質でロー
ラを成形して、成形後のローラから短冊状の試験片を切
り出して前記と同様に引張試験を行ったところ80%以
上の引張強さを保持していた。
【0035】すなわち、搬送ローラから切りだした短冊
状の試験片の引張強さが7.8MPa以上有しているこ
とが必要である。ゴム硬度が40度以下でもローラ部分
で7.8MPa以上の引張強さをもっている材質が感光
材料と接触する部分に形成された搬送ローラは、耐摩耗
性に優れ、低い押しつけ力でも高い搬送力を得られるこ
とがわかった。
【0036】前記の等速度で駆動するローラ対の搬送ロ
ーラに、この耐摩耗性が優れた材質を使用できることは
いうまでもない。対向するローラが等速度で駆動されて
いる場合は、感光材料と搬送ローラが摩擦されることは
スリップしない限り生じないが、感光材料の先頭部分が
搬送ローラに挟み込まれる時に生じる摩耗やジャミング
時などに強制的に感光材料を引き出す場合などによって
搬送ローラを痛めることがないため、より好ましい。
【0037】実際にゴム硬度が40度以下で引張強さが
9.8MPa以上で、処理液に対して比較的安定な軟質
材料を検討したところ、エチレンプロピレンゴム(EP
DM共重合ゴムとEPMとがある。)やポリノルボルネ
ンを成分としたゴムが適していることが分かった。
【0038】本発明は上記事実に鑑みてなされたもので
あって、請求項1に記載の発明は、感光材料を処理液に
浸漬したり、塗布したりして処理する感光材料処理装置
であって、前記処理液が付着する感光材料を搬送するロ
ーラを備え、前記ローラの感光材料に接する部分は、J
IS A規格硬度(ゴム硬度)が40度以下で、かつ引
張強さが7.8MPa以上であることを特徴としてい
る。
【0039】請求項1に記載の感光材料処理装置では、
処理液の付着した感光材料がローラによって搬送され
る。ここで、ローラの感光材料に接する部分の材質は、
JISA規格硬度が40度以下であるため、ローラの感
光材料に接する部分が変形し易く、このローラと他のロ
ーラ等との間で感光材料を挟持した際に、感光材料との
接触面積が増加し、感光材料に十分な搬送力を与えるこ
とができる。また、ローラの感光材料に接する部分の材
質を、引張強さ7.8MPa以上としたので、ローラが
摩耗しにくい。
【0040】請求項2に記載の発明は、感光材料を処理
槽に設けた複数の搬送ローラ対によって処理液中に搬送
させて処理する感光材料処理装置であって、前記搬送ロ
ーラ対は、第1のローラ及び前記第1のローラに圧接さ
れる第2のローラを備えると共に、前記第1のローラ及
び前記第2のローラは何れも駆動手段により回転され、
前記第1のローラ及び前記第2のローラの少なくとも一
方のローラの感光材料に接する部分は、JIS A規格
硬度(ゴム硬度)が40度以下であることを特徴として
いる。
【0041】請求項2に記載の感光材料処理装置では、
感光材料が駆動手段により回転する第1のローラと第2
のローラとの間に挟持されて処理槽の処理液中を搬送さ
れる。ここで、第1のローラ及び第2のローラの少なく
とも一方のローラの感光材料に接する部分が、JIS
A規格硬度が40度以下である。このため、ローラの感
光材料に接する部分が変形し易く、このローラと他のロ
ーラ等との間で感光材料を挟持した際に、感光材料との
接触面積が増加し、感光材料に十分な搬送力を与えるこ
とができる。
【0042】請求項3に記載の発明は、請求項1または
請求項2に記載の感光材料処理装置において、前記材質
がエチレンプロピレンゴムまたはエチレンプロピレンゴ
ムを主成分とする材質であることを特徴としている。
【0043】請求項3に記載の感光材料処理装置では、
感光材料と接触する材質をエチレンプロピレンゴムまた
はエチレンプロピレンゴムを主成分とする材質としたの
で感光材料処理装置の処理液による劣化が防止され、特
性が安定する。
【0044】請求項4に記載の発明は、請求項1または
請求項2に記載の感光材料処理装置において、前記材質
がポリノルボルネンを成分とした材質であることを特徴
としている。
【0045】請求項4に記載の感光材料処理装置では、
感光材料と接触する材質をポリノルボルネンを成分とし
た材質としたので、感光材料処理装置の処理液による劣
化が防止され、特性が安定する。
【0046】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態を図1乃至図
6にしたがって説明する。
【0047】図1には、本実施形態を適用した自動現像
装置10の処理部12が示されている。処理部12は箱
状のフレーム14を備えている。
【0048】フレーム14の底部からは複数の立壁16
が立設され、処理槽としての現像槽18、漂白定着槽2
2、水洗槽24,26,28が形成され、それぞれの槽
に処理液が貯留されている。
【0049】処理部12の矢印L方向側には、図示しな
いフィルム装填部が設けられている。
【0050】処理部12のそれぞれの処理槽内には、処
理ラック30が配置されている。この処理ラック30
は、それぞれ上方の一部分を除いて処理液に浸漬されて
いる。
【0051】これらの処理ラック30は、フィルム32
を処理液中で搬送するための搬送ローラ34、反転用ロ
ーラ36及び、処理液で処理されたフィルム(本実施形
態では135型フィルム)32を隣接する処理槽へ送り
出す搬送ローラ(後述する大径ローラ34A、小径ロー
ラ38B及び2個の小径ローラ36C)を備えている。
【0052】図1及び図2に示すように、処理ラック3
0は、支持部材の一部を構成する一対の側板40を備え
ており、側板40の内面にはフィルム32の幅方向の両
端部を案内するガイド溝42が形成されている。
【0053】次に、搬送ローラ34の詳細な構造を説明
する。搬送ローラ34は、第1のローラとしての大径ロ
ーラ34Aと、この大径ローラ34Aの水平方向両側に
配置される第2のローラとしての小径ローラ34Bとか
ら構成されている。
【0054】図2に示すように、大径ローラ34Aは、
一定径のシャフト46の中間部に一定の肉厚とされた比
較的厚肉の円筒状のローラ部材47を一体化させたもの
である。なお、本実施形態の大径ローラ34Aは、ロー
ラ部材47が硬質塩化ビニルでできたいわゆるハードロ
ーラである。
【0055】シャフト46の両端は、合成樹脂製の軸受
48に回転自在に挿入されている。軸受48は、一定径
の挿入部50及びプーリー部52を備えており、挿入部
50が側板40の丸孔54に挿入され、プーリー部52
が側板40の外面側に配置されている。
【0056】シャフト46には、矢印B方向側の軸受4
8から突出した部分に溝55が形成されており、この溝
55には抜け止め用のEリング56が嵌め込まれてい
る。
【0057】このシャフト46には、矢印F方向側の軸
受48から突出した部分に大ギヤ58が取り付けられて
いる。なお、シャフト46の大ギヤ58の取り付けられ
る部分は、大ギヤ58の回り止めのために外周面の一部
が平面状に形成されている。シャフト46には、大ギヤ
58から突出した部分にも溝55が形成されており、こ
の溝55にもEリング56が嵌め込まれている。
【0058】一方、小径ローラ34Bは、シャフト60
の中間部にローラ部材62を一体化させたものである。
【0059】ローラ部材62は、両側の所定幅が一定外
径に形成されたニップ部62Aとされ、その内側が断面
円弧状に窪む凹部62Bとされている。
【0060】図3に示すように、小径ローラ34Bは、
凹部62Bがフィルム32の画像領域32Aに対向し、
ニップ部62Aがパーフォレーション32B付近の非画
像領域に接触するようになっている。このため、フィル
ム32の画像領域32Aは小径ローラ34Bに接触する
ことはない。
【0061】図2に示すように、小径ローラ34Bを支
持する軸受48の挿入部50は、側板40の長孔68に
挿入されている。長孔68は、大径ローラ34Aの軸芯
と小径ローラ34Bの軸芯とを結ぶ方向(図の矢印L方
向及び矢印R方向)に沿って長く形成されており、軸受
48の挿入部50は長孔68の内部で所定量スライド自
在となっている。
【0062】シャフト60には、矢印B方向側の軸受4
8から突出した部分に溝55が形成されており、この溝
55には抜け止め用のEリング56が嵌め込まれてい
る。
【0063】また、シャフト60には、矢印F方向側の
軸受48から突出した部分に小ギヤ70が取り付けられ
ている。この小ギヤ70は、大径ローラ34Aの大ギヤ
58に噛み合っている。なお、シャフト60の小ギヤ7
0の取り付けられる部分は、小ギヤ70の回り止めのた
めに外周面の一部が平面状に形成されている。シャフト
60には、小ギヤ70から突出した部分にも溝55が形
成されており、この溝55にもEリング56が嵌め込ま
れている。
【0064】本実施形態では、ローラ部材62の全長が
30mm、ニップ部62Aの外径が12mm、ニップ部62
Aの幅が2mmに設定されている。また、本実施形態で
は、シャフト60の外径が5mmに設定されている。
【0065】図4に示すように(なお、図4では、側板
40、大ギヤ58、小ギヤ70は省略されている。)、
小径ローラ34Bを支持する軸受48のプーリー部52
には、小径ローラ34Bを大径ローラ34Aに所定の力
で押しつけるためのリング状のバネ72が引っ掛けられ
ている。
【0066】ここで、小径ローラ34Bのローラ部材6
2は、弾性体で形成されており、硬度(JIS A)が
40度以下で、かつ引張強さが7.8MPa以上とされ
ている。なお、弾性体としては、酸、アルカリ等の薬品
に強く、耐摩耗性に優れているものが好ましく、例え
ば、エチレンプロピレンゴムまたはエチレンプロピレン
ゴムを主成分とする材質、ポリノルボルネンを成分とし
た材質であることが好ましい。
【0067】図1に示すように、反転用ローラ36は、
搬送ローラ34と同様に大径ローラ34Aとこの大径ロ
ーラ34Aの水平方向両側に配置される小径ローラ34
Bとを備えており、さらに、大径ローラ34Aの下側に
は一対の小径ローラ36Cを備えている。
【0068】図5に示すように、小径ローラ36Cを支
持する軸受48は、側板40の丸孔54に挿入されてお
り、バネ72とは係合していない。この小径ローラ36
Cは、小径ローラ34Bと同一形状であるがローラ部材
63が硬質の合成樹脂で形成されている点、ターン中央
の大径ローラ34Aに対して一定の隙間(なお、図で
は、隙間を省略している。)を保持して配置されている
点、が異なっている。
【0069】なお、小径ローラ36Cにも大径ローラ3
4Aの大ギヤ58と噛み合う小ギヤ70が取り付けられ
ており、小径ローラ36Cは大径ローラ34Aと直接圧
着していないものの、フィルム32がターンする時にフ
ィルム32と滑りを生じることなく同速度でガイドして
搬送を補助している。
【0070】図1に示すように、処理液の液面上方のク
ロスオーバー部には、搬送ローラ34と同様の大径ロー
ラ34Aが設けられており、大径ローラ34Aの周囲に
は、フィルム32の搬送方向に沿って第2のローラとし
ての小径ローラ38B及び2個の小径ローラ36Cが配
置されている。
【0071】図6に示すように、小径ローラ38Bは、
シャフト60の中間部に一定肉厚の円筒状のローラ部材
76を一体化させたものである。この小径ローラ38B
も軸受48を介して側板40に支持されている。この小
径ローラ38Bも矢印F方向側の軸受48から突出した
部分に小ギヤ70が取り付けられており、この小ギヤ7
0が大径ローラ34Aの大ギヤ58に噛み合っている。
【0072】なお、小径ローラ38Bのローラ部材76
は、小径ローラ34Bのローラ部材62と同一の材質で
形成されている。
【0073】小径ローラ38Bを支持する軸受48は長
孔68に挿入されており、小径ローラ38Bを支持する
軸受48のプーリー部52及び大径ローラ34Aを支持
する軸受48のプーリー部52には、小径ローラ38B
を大径ローラ34Aへ所定の力で押しつけるためのバネ
80が引っ掛けられている。なお、このバネ80は、前
述したバネ72の全長が短くされた形状である。
【0074】これによって、小径ローラ38Bのローラ
部材76と大径ローラ34Aのローラ部材47とが全長
に亘って線状に接触し、フィルム32が大径ローラ34
Aと小径ローラ38Bとの間を挟持搬送されることによ
りフィルム32の表面に付着している処理液がスクイズ
されて槽内へ回収される。
【0075】なお、小径ローラ36Cも、ニップ力が付
与されず大径ローラ34Aに対して一定の隙間(図示せ
ず)を保持して配置されている。
【0076】また、各大ギヤ58は、図示しないギヤ、
シャフト等を介してモータ等の回転駆動源に連結されて
回転される。そして、大ギヤ58が回転することによっ
て、この大ギヤ58に噛み合った小ギヤ70が回転し、
大径ローラ34A、小径ローラ34B、小径ローラ38
B及び小径ローラ36Cが回転する。なお、大径ローラ
34A、小径ローラ34B及び小径ローラ36Cが等速
度(外周面が)で駆動できるようにギヤ比が決められて
いる。
【0077】また、本実施形態の大ギヤ58及び小ギヤ
70は、耐腐蝕性及び機械的強度に優れた合成樹脂の射
出成形品である。
【0078】また、バネ80も耐腐蝕性を考慮した合成
樹脂の射出成形品を使用しても良い(例えば、ポリサル
フォン樹脂や、ポリエーテルイミド樹脂等)。
【0079】さらに、ローラの軸の材質も、チタン金属
やステンレス金属の他に強化樹脂を使用しても良い(例
えば、ガラス繊維強化のポリフェニレンサルファイド樹
脂等)。
【0080】図1に示すように、フィルム32は、処理
ラック30によって各処理槽内及び隣接する処理槽の間
を湾曲されながら搬送されて、最終の安定槽28から排
出されると図示しない乾燥部へ受け渡されるようになっ
ている。
【0081】なお、乾燥部には、ヒータと送風機とによ
って構成される温風供給手段が設けられており、この温
風供給手段によって発生された温風が乾燥風として乾燥
部へ送り込まれ、乾燥部内を搬送されるフィルム32は
温風にさらされて乾燥されるようになっている。
【0082】上記構成の自動現像装置10は、所謂リー
ダレス搬送方式が適用された自動現像装置10であり、
フィルム32は、リーダがなくともガイド溝42に案内
されて確実に各処理槽内を通過するようになっている。
【0083】次に、本実施形態の作用を説明する。本実
施形態の自動現像装置10では、パトローネ装填部に装
填されたパトローネ内から露光済のフィルム32を引出
して、処理部12内へ送り込む。
【0084】処理部12では、それぞれの処理槽に配置
した処理ラック30によってフィルム32を湾曲させな
がら搬送して、順にフィルム32を処理液に浸漬して処
理する。このとき、フィルム32は、乳剤面を小径ロー
ラ34Bに対向するように搬送される。
【0085】本実施形態では、処理液中のフィルム32
は、大径ローラ34Aと、大径ローラ34Aに押圧され
る小径ローラ34Bとの間に挟持されることにより搬送
力を得る。
【0086】また、次の槽へ搬送されるフィルム32
は、処理液の液面から出された際に、小径ローラ38B
と大径ローラ34Aとの間を挟持されて搬送されること
によりフィルム32の表面に付着している処理液がスク
イズされる。即ち、本実施形態では、小径ローラ38B
と大径ローラ34Aとが、搬送ローラとしての役目をし
ていると共に、いわゆるスクイズローラの役目も兼ねて
いる。なお、スクイズされた処理液は落下して槽内へ回
収される。
【0087】処理部12で処理されたフィルム32は、
乾燥部へ送りこまれ、乾燥部内で温風にされされて乾燥
処理され、自動現像装置10の機外へ排出される。
【0088】本実施形態の自動現像装置10では、フィ
ルム32と接触する小径ローラ34Bのローラ部材62
及び小径ローラ38Bのローラ部材76を弾性体で形成
し、そのローラ部材62,76の硬度を40度以下、か
つ引張強さを7.8MPa以上としたので、以下のよう
な作用、効果を得ることができる。 (1) フィルム32に十分な搬送力を与え、フィルム
32を安定して搬送することができる。 (2) フィルム32へ押しつけ力が小さくても十分な
搬送力が得られる。これにより、ニップ力を小さくで
き、また、バネ72を小型化できる。 (3) ローラ部材62の搬送特性が安定するので樹脂
バネを採用したニップ式の搬送ローラに適している。 (4) つづみ型の小径ローラ34Bのように、フィル
ム32の幅方向両端部のみをニップするローラでも小さ
なニップ力で安定してフィルムを搬送することができ
る。これにより、フィルム32の圧力カブリや傷などを
防止することができる。 (5) ローラ部材62が耐摩耗性に優れているため、
表面の形状が変化しにくく、これにより搬送力が変化し
にくい。また、ローラ径も変化しないため搬送速度が安
定する。即ち搬送装置が長寿命となる。 (6) 小径ローラ38Bのローラ部材76を弾性体で
形成し、その弾性体の硬度を40度以下、かつ引張強さ
を7.8MPa以上としたので、小径ローラ38Bと大
径ローラ34Aとによって高い搬送力が得られるばかり
か、大径ローラ34Aとの間で良好なスクイズ効果が得
られる。このため、処理液のキャリーオーバー量が低下
し、良好な処理品質を得ることができる。また、スクイ
ズ専用のスクイズローラ(ローラ対)を設ける必要がな
いため、機器の小型化が図れる。 (7) 十分な搬送力が得られるので、高速度の搬送で
もフィルム32がスリップしなくなり、安定した搬送が
可能になる。これにより処理性能が向上できる。 (8) フィルム32が屈曲して搬送される部分、例え
ば、反転用ローラ36部分及びクロスオーバー部分で
は、フィルム32の先端部分が小径ローラ34Bや小径
ローラ38Bの外周面に当たるが、この部分が弾性体で
形成され、その弾性体の硬度を40度以下、かつ引張強
さを7.8MPa以上としてあるので、表面が摩耗しに
くい。 (9) ローラ部材を、エチレンプロピレンゴムまたは
エチレンプロピレンゴムを主成分とする材質、或いはポ
リノルボルネンを成分とした材質で形成することによ
り、処理液による劣化を防止でき、長寿命化が図れる。
【0089】なお、本実施形態では大径ローラ34Aの
ローラ部材47を硬質塩化ビニルとしたが、ローラ部材
47の材質は硬質塩化ビニル以外の材質であっても良い
のは勿論であり、ローラ部材62と同様の弾性体で形成
しても良い。
【0090】なお、硬度が40度以下で、かつ引張強さ
が7.8MPa以上の弾性体は、かならずしもローラ全
体の軟質部分に採用するだけでなく、中心部分やフィル
ムが直接接触しない部分に他の軟質材料を使用し、フィ
ルムが接触する部分のみ使用してもよい。
【0091】また、本実施形態では、本発明をフィルム
プロセッサに適用した例を示したが、本発明は、印画紙
を現像処理するプリンタプロセッサ等の他の種類の感光
材料処理装置にも適用できるのは勿論である。 [試験例1] 図1乃至図6に示すように、フイルム3
2の両端のパーフォレーション32A部分のみを大径ロ
ーラ34Aと小径ローラ34Bとによってニップしてフ
ィルム32を搬送する処理ラック30を製作し、小径ロ
ーラ34Bのローラ部材62の材質を変えて搬送力の測
定を行った。搬送力の測定方法は、一定のニップ力が得
られるバネ72で両者のローラをニップした処理ラック
30を、40°Cで温調された感光材料処理液中に挿入
した状態で、富士写真フイルム(株)の135カラーフ
イルムをローラ間に挟んで搬送している時に、フイルム
32の後端にテンションゲージを取り付けてローラ間で
フイルム32がスリップするまでの荷重を測定した。な
お、搬送力の測定は、現像槽18及び漂白定着槽22に
て行った。
【0092】測定結果は図7及び図8に示す通りであ
る。なお、図7及び図8中での丸付き数字はローラ部材
62材質の種類を示し、詳細は以下の表1に示す。
【0093】
【表1】
【0094】試験の結果、外側の小径ローラ34Bのロ
ーラ部材62の硬度が低い方が同じニップ力でも高い搬
送力が得られることがわかった。
【0095】また、ニップ力を高くすれば、硬度が高い
小径ローラ34Bでも搬送力は増加するが、ある程度の
ニップ力で(この装置の処理ラック30の場合は、50
0gf程度で)搬送力の増加率は少なくなって、効果が
低いことがわかった。これ以上強いニップ力を得るため
のバネ72は、処理ラック30の構造上軸受48やバネ
72が大きくなり実用的ではなかった。また、高いニッ
プ力でニップするとフィルム32に圧力カブリを生じ処
理品質が低下するという問題がある。
【0096】また、硬度を種々変えて試験を行った結
果、ローラ部材62の硬度は9〜40度の範囲が適当で
あることが分かった。
【0097】ローラ部材62の硬度が上記の範囲より低
いとニップ時のローラ部材62の変形が大きすぎて好ま
しくない。
【0098】一方、ローラ部材62の硬度が40度より
大きいとニップ力を大きくするか、フィルム32と接触
する面積を増やすために、フィルム32の幅方向に広く
接触面積を得る必要がある。
【0099】なお、小径ローラ34Bのローラ部材62
の硬度は、変形量が適量で搬送力が大きくできる硬度2
0から35度の範囲が最も適していることが分かった。
【0100】即ち、本願のローラ材質を使用すると、少
しの押しつけ力で大きな搬送力を得ることができるよう
になる。
【0101】また、漂白定着槽等のように腐食性の高い
処理液を貯留した処理槽のラックでは、金属材質にチタ
ンを使用している場合があるが、金属にチタンを使用す
るような処理槽では、ステンレス製のバネでは、耐薬品
性が不足し、バネが腐食するケースがあるため、樹脂性
のバネを使用している。樹脂バネでは、ステンレスや金
属に比べて弾性率が小さいため、十分なニップ力が得ら
れない場合があった。しかし、本願のローラ材質を使用
すると、この場合にも、小さいニップ力で十分な搬送力
を得ることができる。 [試験例2]試験例1と同じ処理ラック30を用い、ク
ロスオーバー部分の小径ローラ38Bのローラ部材76
の硬度とスクイズ性能との関係を試験した。
【0102】試験は、図9に示すように、現像槽18の
クロスオーバー部分の大径ローラ34Aと小径ローラ3
6Cとの間から送りだされたフィルム32を引き出し
て、フィルム32の重量差(現像処理前のフィルム32
の重量と現像液で処理された後のフィルム32の重量と
の差)を測定した。フィルム32の重量差をもってキャ
リーオーバー量とした。なお、キャリーオーバー量は、
24枚取りの135フィルムを1本通したときの重量を
測定したものである。また、この時のフィルムの搬送速
度は、800m/minであった。
【0103】試験の結果は、図10に示す通りである
(図10中の丸付き数字は、試験例1と同様の材質を示
している。)。
【0104】試験結果から、EPDM共重合ゴム及びポ
リノルボルネン添加ゴムをローラ部材76に用いたもの
は、キャリーオーバー量が少なくスクイズ性能に優れて
いることが分かった。 [試験例3] 次にローラの耐久性に関する試験結果を
示す。
【0105】本試験では、ローラ部材62のゴム硬度を
高分子計器(株)製のゴム硬度計JA型を使用して測定
し、ローラ部材62の引張強さを(株)オリエンテック
製のテンシロンRTA−1T型を使用して測定した。ゴ
ム硬度および引張強さは、JIS K6301に従って
測定した。
【0106】耐摩耗性試験は、エラストマーのようにゴ
ムと比較して明らかに摩耗しやすいものと、硬度によっ
て試験装置の不向きがあり、同じ試験装置で同じ条件下
で比較することができなかったが、ウレタン樹脂のよう
に比較的硬度が高く摩耗しにくいものは、JIS K7
204もしくはJIS K7205で、エラストマーの
ように摩耗量の多いものは、JIS K7311で測定
した結果で相対比較した。
【0107】試験結果は図11に示す通りである。これ
らの結果から、引張強さが大きい材質は摩耗量が少ない
ことが確認できた。
【0108】実際に、これらの材質を使用して先の処理
装置の小径ローラ34Bを試作してランニング試験を行
った。通常の搬送処理では、すぐに搬送性に変化がなか
ったため、フィルム32の一方を固定して強制的にスリ
ップ状態にして放置した後、搬送力を試験例1の方法で
測定し、搬送力の変化を測定した。
【0109】試験の結果、エラストマーやシリコンゴム
は、摩耗し搬送力が低下することがわかった。
【0110】一方、本願の材質(EPDM共重合ゴム及
びポリノルボルネン添加ゴム)は、全く摩耗は観察され
ず、ほとんど搬送力の変化はなかった。
【0111】なお、ウレタン樹脂は、他の材質と比較に
ならないほど摩耗が少なく、同じ方式で測定が困難なほ
ど良好であった。しかし、搬送力が低いこと、耐薬品性
が不足し、試験と共に強度が低下し、処理液中では使用
に耐えないことが判明した。
【0112】また、EPDM共重合ゴムは、アクロン摩
耗試験機で、0.0065cc/1000回程度の摩耗
しか測定されず、耐摩耗性は良好であることが判明し
た。
【0113】なお、ゴム類は、加硫によって架橋されて
いるため、摩耗量が少なく、同じ程度の引張強さでも、
エラストマーよりも耐摩耗性に優れていることが分か
る。 [試験例4] 富士写真フイルム(株)製のプリンター
プロセサPP720WRの処理ラック部分の搬送ローラ
は、ソフトローラ(小径ローラ)にオレフィン系エラス
トマーでエーイーエスジャパン(株)製の商品名「サン
トプレーン」が使われている。硬度は、45度で比較的
低硬度であるため高い搬送力を得ることができている。
【0114】この処理装置の処理ラックを使用して搬送
速度を変えて搬送性能試験を行った。このPP720W
Rの通常の搬送速度は、1196mm/minである
が、搬送速度を搬送ローラのニップ力をかえることなく
増加していった。その結果、ランニング処理を継続する
と4000mm/minを越えると処理ラックからシー
ト搬送で搬出されるペーパーの間隔が不安定になり所定
の間隔で排出されず、スリップを生じている試験機があ
ることがわかった。そこで、この試験機のラックの搬送
ローラの材質を現行材質に変えて、東圧興産(株)製の
EPDM共重合ゴム(B−HOEP−25:商品名)、
ゴム硬度25度品にして同様の試験を行ったところ、搬
送性が著しく改善され、ペーパーがほぼ所定の一定間隔
で排出されるようになり、実質的にスリップを生じるこ
となく安定して高速度でもペーパーの搬送が可能になっ
た。
【0115】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の感光材料
処理装置は上記の構成としたので、以下のような優れた
効果が得られる。 (1) 感光材料に十分な搬送力を与え、感光材料を安
定して搬送することができる。 (2) 感光材料との押しつけ力が小さくても十分な搬
送力が得られる。ニップ力を小さくでき、また、ニップ
力を付与するバネを小型化できる。 (3) 搬送特性が安定するので樹脂バネを採用したニ
ップ式の搬送ローラに適している。 (4) つづみ型のローラのように、感光材料の幅方向
両端部のみをニップするローラでも小さなニップ力で安
定して感光材料を搬送することができる。これにより、
感光材料の圧力カブリや傷などを防止することができ
る。 (5) 耐摩耗性に優れているため、表面の形状が変化
しにくく、これにより搬送力が変化しにくい。また、ロ
ーラ径も変化しないため搬送速度が安定する。即ち搬送
装置が長寿命となる。 (6) ローラを一定径とした場合、高い搬送力が得ら
れるばかりか、良好なスクイズ効果が得られる。このた
め、処理液のキャリーオーバー量が低下し、良好な処理
品質を得ることができる。また、搬送ローラがスクイズ
ローラの役目を兼ねることになり、スクイズ専用のスク
イズローラを設ける必要がなく、装置の小型化が図れる
というメリットがある。従来では、クロスオーバー部分
に、スクイズ専用のスクイズローラ(ローラ対)と、ス
クイズされた感光材料を次の処理槽内へ搬送する搬送専
用の搬送ローラとを、所定間隔をおいて独立して設けて
おり、この結果、感光材料の水平方向の搬送距離が長く
なり、処理装置の横幅が長くなっていた。 (7) 十分な搬送力が得られるので、高速度の搬送で
も感光材料がスリップしなくなり、安定した搬送が可能
になる。これにより処理性能が向上できる。 (8) ローラを、エチレンプロピレンゴムまたはエチ
レンプロピレンゴムを主成分とする材質、或いはポリノ
ルボルネンを成分とした材質で形成することにより、処
理液による劣化を防止でき、長寿命化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の適用された自動現像装置の処理部の断
面図である。
【図2】搬送ローラの平面図である。
【図3】小径ローラとフィルムとの位置関係を示す側面
図である。
【図4】図2に示す搬送ローラの軸方向から見た側面図
である。
【図5】反転用ローラの断面図である。
【図6】クロスオーバー部分の搬送ローラの断面図であ
る。
【図7】ローラー部材の材質を変えた際の現像槽におけ
るニップ力と搬送力との関係を示すグラフである。
【図8】ローラー部材の材質を変えた際の漂白定着処理
槽における各種材質のニップ力と搬送力との関係を示す
グラフである。
【図9】キャリーオーバー量を測定する際のフィルムの
扱いを示す説明図である。
【図10】ローラー部材の材質を変えた際のニップ力と
キャリーオーバー量との関係を示すグラフである。
【図11】各種のローラー部材の材質の耐摩耗性を比較
した結果である。
【符号の説明】
10 自動現像装置(感光材料処理装置) 18 現像槽 22 漂白定着槽 24 水洗槽 26 水洗槽 28 水洗槽 32 フィルム(感光材料) 34A 大径ローラ(第1のローラ) 34B 小径ローラ(第2のローラ) 38B 小径ローラ(第2のローラ)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感光材料を処理液にて処理する感光材料
    処理装置であって、 前記処理液が付着する感光材料を搬送するローラを備
    え、 前記ローラの感光材料に接する部分は、JIS A規格
    硬度が40度以下で、かつ引張強さが7.8MPa以上
    であることを特徴とした感光材料処理装置。
  2. 【請求項2】 感光材料を処理槽に設けた複数の搬送ロ
    ーラ対によって処理液中に搬送させて処理する感光材料
    処理装置であって、 前記搬送ローラ対は、第1のローラ及び前記第1のロー
    ラに圧接される第2のローラを備えると共に、前記第1
    のローラ及び前記第2のローラは何れも駆動手段により
    回転され、 前記第1のローラ及び前記第2のローラの少なくとも一
    方のローラの感光材料に接する部分は、JIS A規格
    硬度が40度以下であることを特徴とした感光材料処理
    装置。
  3. 【請求項3】 前記材質がエチレンプロピレンゴムまた
    はエチレンプロピレンゴムを主成分とする材質であるこ
    とを特徴とした請求項1または請求項2に記載の感光材
    料処理装置。
  4. 【請求項4】 前記材質がポリノルボルネンを成分とし
    た材質であることを特徴とした請求項1または請求項2
    に記載の感光材料処理装置。
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