JPH0938144A - 人力走行車における補助駆動装置 - Google Patents

人力走行車における補助駆動装置

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JPH0938144A
JPH0938144A JP7195017A JP19501795A JPH0938144A JP H0938144 A JPH0938144 A JP H0938144A JP 7195017 A JP7195017 A JP 7195017A JP 19501795 A JP19501795 A JP 19501795A JP H0938144 A JPH0938144 A JP H0938144A
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中村  秀男
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実 北野
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一弘 友重
Yuji Kan
祐司 管
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 急激な人力駆動トルクに対する補助駆動トル
クをソフト出力して安定した補助駆動を可能にする。 【解決手段】 人力によって車輪を駆動する人力駆動部
と、人力による駆動トルクを検出する人力トルク検出部
と、電動モータによって車輪を補助駆動する電動駆動部
と、人力トルク検出部の検出出力に対応して電動駆動部
に補助駆動トルクを発生させるモータ制御部とを備えた
人力走行車において、人力トルク検出部の出力を所定周
期でサンプリングして取り込み、その出力と直前のサン
プリング出力との差出力をN分割した値に相当する出力
を発生させ、この分割された出力に応じて電動モータの
補助駆動トルクを制御するよう構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は人力走行車における
補助駆動装置に関し、例えば、人力による人力駆動系に
電動モータによる補助駆動系を併せ設けた人力走行車に
おける補助駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、歩行できない入院患者、身障者、
高齢者等は、歩行の困難度や、介助者の必要に応じて、
使用者の自力走行を目的とした手動車いす(後輪駆動式
折りたたみ車いす)か、電動力走行を目的とした電動車
いすかを利用していた。例えば、ハンドリムで駆動でき
る手動車いすは、方向転換におけるスペースが最小であ
り、また、折りたたんで使用者の近辺に置くことができ
るため、病院等で一般的によく利用されるが、上り坂に
なっている場所や段差のある場所ではハンドリムに加わ
る力が大きくなり、その都度、介助者の手助けを必要と
していた。
【0003】また、従来の電動車いすは、人力駆動力は
全く使用せず、電動駆動力で走行できるため手足の不自
由な人が運転できるが、車体に搭載される電池の消費電
力が大であるので容量の大きい電池(例えば、鉛蓄電
池)を使用する必要があった。また、方向転換における
走行半径が手動車いすに比べ大きくなり、狭い場所では
操作性が悪いという問題があった。従って、従来の手動
車いすに補助駆動装置を組み込むことにより、手動車い
すの利点を利用しながら、上り坂になっている場所や段
差のある場所でも負荷が軽くなり、従来の電動車いすの
電池より小型の電池を使用できる車いす用の補助駆動装
置の開発に期待が寄せられている。
【0004】従来、電動モータの補助駆動力で走行でき
る人力駆動装置として、特開平4−100790号公報
に記載されているように、人力による駆動系と電動モー
タによる駆動系とを並列に設け、人力による駆動系にか
かる負荷を検出して電動モータの補助駆動力を制御する
ようにしたものが知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
4−100790号公報の人力駆動装置を、車いすのよ
うに前後方向(駆動方向)に対して安定性のない車体に
適用した場合、例えば、スタート時点、急激な人力駆動
トルクが加えられた場合、補助駆動トルクを一定時間遅
延させることできてもソフト出力できるよう構成されて
いないので、急な発進による転倒などが起こりやすく不
安定な人力駆動装置になってしまう。
【0006】本発明は以上の事情を考慮してなされたも
ので、例えば、急激な人力駆動トルクに対する補助駆動
トルクをソフト出力する構成にして、車いすに適用して
も安定した補助駆動が可能な人力走行車における補助駆
動装置を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の基本構成
を示すブロック図である。図1において、本発明は、人
力によって車輪を駆動する人力駆動部101と、人力に
よる駆動トルクを検出する人力トルク検出部102と、
電動モータによって車輪を補助駆動する電動駆動部10
3と、人力トルク検出部102の検出出力に対応して電
動駆動部に補助駆動トルクを発生させるモータ制御部1
04とを備えた人力走行車において、人力トルク検出部
102の出力を所定周期でサンプリングして取り込み、
その出力と直前のサンプリング出力との差出力をN分割
した値に相当する出力を発生させ、この分割された出力
に応じて電動モータの補助駆動トルクを制御することを
特徴とする人力走行車における補助駆動装置である。
【0008】車輪の回転速度を検出する速度検出部10
5と、走行速度と人力駆動トルクに対応する補助駆動ト
ルクの出力特性を予め記憶した定常出力特性記憶部10
6と、前記人力トルク検出部102で検出された人力ト
ルク検出出力と速度検出部105で検出された速度検出
出力を所定周期でサンプリングし定常出力特性記憶部1
06に記憶した出力特性から人力駆動トルクに対応する
補助駆動トルクを算出する算出部107と、所定周期で
算出した補助駆動トルクの値を2個分づつ更新記憶して
その差をN分割し、1/N周期ごとの補助駆動トルクと
して変換する変換部108とをさらに備え、前記モータ
制御部104は変換された補助駆動トルクが前記電動駆
動部103に出力されるよう電動モータを制御するよう
構成する。
【0009】本発明において、人力走行車とは、例え
ば、人力によって走行する自転車、車いす等を意味す
る。そして、人力駆動部101とは、人力によって車輪
を回転駆動するための装置を意味し、車いすにおいて
は、ハンドリムを意味する。人力トルク検出部102
は、例えば、ハンドリムから駆動輪に加えられる人力駆
動トルク(人力駆動力)に応じた機械的圧力や変形量を
電気信号に変換する、圧力センサ、磁気抵抗素子、歪み
ゲージ、ポテンショメータ、差動トランス等で構成され
る。
【0010】電動駆動部103の補助駆動トルク(補助
駆動力)とは、電動モータに生じるモータ駆動トルクを
意味し、この電動モータは、永久磁石励磁型の直流ブラ
シモータ、ブラシレスモータ、フラットモータ等で構成
される。車輪の回転速度を検出する速度検出部105
は、タコジェネレータ、フォトカプラ、ホールIC等で
構成される。モータ制御部104、定常出力特性記憶部
106、算出部107、変換部108は、CPU、RO
M、RAM、I/Oポート、タイマ、A/Dコンバータ
からなるマイクロコンピュータで構成される。
【0011】特に、定常出力特性記憶部106は、この
中のROMが用いられる。また、ROMは、CPUが、
モータ制御部104、算出部107、変換部108とし
て機能するプログラムが格納している。また、RAMに
は、CPUで処理されるデータ(例えば、検出信号、算
出した補助駆動トルク等)が更新記憶される。電動駆動
部103の電動モータの駆動電源として、例えば、再充
電可能なニッカド(Ni−cd)電池の24V、2.5
Ah又は5.0Ah程度の直流電源を用いてもよい。こ
の直流電源は、さらに安定化して上記の各構成部の駆動
電源として使用される。
【0012】走行スタート時の人力駆動トルクに対応す
る補助駆動トルクの出力特性を予め記憶したスタート出
力特性記憶部109をさらに備え、前記算出部107
は、走行スタート時の所定時間は人力トルク検出部によ
って検出された人力トルク検出出力とスタート出力特性
記憶部109に記憶した出力特性とから人力駆動トルク
に対応する補助駆動トルクを算出するよう構成されるこ
とが好ましい。スタート出力特性記憶部109は、前記
マイクロコンピュータ内のROMで構成される。
【0013】前記電動モータの駆動電流を検出する電流
検出部110をさらに備え、前記モータ制御部104は
前記電流検出部110によって検出された駆動電流から
駆動力を求め、前記補助駆動力と一致する駆動力を出力
するよう電動モータを制御する構成にすることが好まし
い。電流センサ110は、シャント抵抗、ホール素子等
で構成される。電動モータをPWM(パルス幅変調)制
御しているときは、電動モータから出力される逆起電力
を検出する回路を設けることにより電動モータの回転速
度検出センサとしても利用できる。
【0014】本発明によれば、人力トルク検出部102
の出力を所定周期でサンプリングして取り込み、その出
力と直前のサンプリング出力との差出力をN分割した値
に相当する出力を発生させ、この分割された出力に応じ
て電動モータの補助駆動トルクを制御する。即ち、算出
部107により、人力トルク検出部102によって検出
された人力トルク検出出力と速度検出部105によって
検出された速度検出出力と定常出力特性記憶部106に
記憶した出力特性とから人力駆動トルクに対応する補助
駆動トルクを所定周期でサンプリングして算出し、さら
に、変換部108により、所定周期で算出した補助駆動
トルクの値を2個分づつ更新記憶してその差をN分割
し、1/N周期ごとの補助駆動力として変換される。そ
して、モータ制御部104は、変換された補助駆動トル
クが電動駆動部103に出力されるよう電動モータを制
御する。従って、車輪に対し急激な人力駆動トルクが加
えられても補助駆動トルクをソフト出力できるので、車
いすに適用した場合、安定した補助駆動が可能になる。
【0015】また、走行スタート時の人力駆動トルクに
対応する補助駆動トルクの出力特性を予め記憶したスタ
ート出力特性記憶部109をさらに備えた構成にするこ
とにより、前記算出部107は、走行スタート時の所定
時間は人力トルク検出部102によって検出された人力
トルク検出出力とスタート出力特性記憶部109に記憶
した出力特性とから人力駆動トルクに対応する補助駆動
トルクを算出することができる。特に、走行スタート時
と通常走行において、人力駆動力に対する補助駆動力の
出力特性記憶部を使いわけて算出しているため、さら
に、補助駆動トルクをソフト出力することが可能にな
り、安全性が向上する。
【0016】また、前記電動モータの駆動電流を検出す
る電流検出部110をさらに備えた構成にすることによ
り、モータ制御部104は、電流検出部110によって
検出された駆動電流からモータ駆動トルクを求め、算出
された補助駆動トルクと一致するよう電動モータを制御
することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図に示す実施例に基づいて
本発明を詳述する。なお、本発明はこれによって限定さ
れるものでない。本発明の人力走行車における補助駆動
装置は、主として、車いすに適用して、安定した補助駆
動を可能にする。
【0018】図2は本発明の人力走行車における補助駆
動装置を適用した車いすの外観図である。図2におい
て、図2(a)は車いすの平面図、図2(b)は車いす
の側面図、図2(c)は車いすの背面図である。図2
(d)はバッテリの外観図である。図2(e)は操作パ
ネルの外観図である。1は車いす本体である。2は車い
す本体1を駆動する駆動輪で、左右に駆動輪2a、2b
が設けられている。3は人力よって左右の駆動輪2a、
2bを駆動するハンドリム(人力駆動部)で、左右の駆
動輪2a、2bにハンドリム3a、3bが設けられてい
る。4はフレームであり、左側フレーム4a、右側フレ
ーム4b、たすき4c等で構成されている。
【0019】5は自在輪であり、左右フレーム4a、4
bの下端部に自在輪5a、5bが設けられている。6は
握りであり、左右フレーム4a、4bの上端部に握り7
a、7bが設けられている。7は使用者の体を支えるシ
ートユニットであり、座7a、背もたれ7b、左右のひ
じ当て7c1〜7c2、左右のフットレスト7d1〜7
d2及びその他の付属品からなる。
【0020】8は駆動輪2a、2bの回転軸に設けられ
るハブであり、左右のハブ8a、8b内には、図示しな
い人力トルクセンサ(人力トルク検出部)、速度センサ
(速度検出部)、電流センサ(電流検出部)の各検出部
と、電動モータ、減速機構、クラッチからなる電動駆動
部、マイクロコンピュータを搭載した制御回路基板等が
それぞれぞ内蔵されている。9はバッテリ(直流電源)
であり、例えば、再充電可能なニッカド(Ni−cd)
電池の24V、2.5Ah又は5.0Ah程度の電池で
構成され、左右フレーム4a、4bの側面または背もた
れ7bに設けられる(図2(d)、参照)。10はバッ
テリ9の電力供給をON/OFFするON/OFFスイ
ッチと、ON/OFF状態を表示するLEDを備えた操
作ボックスであり、例えば、ひじ当て7cの近辺に設け
られる(図2(e)、参照)。図2において、駆動輪2
a、2bを制動またはロックする手動ブレーキについて
は図示していないが、駆動輪2a、2bの前部に備えて
いる。
【0021】図3は本発明の人力走行車における補助駆
動装置を適用した車いすの制御回路を示すブロック図で
ある。図3において、301aは左側のハンドリム3a
に加えられる前進/後進の人力駆動トルク(人力駆動
力)を検出する人力トルクセンサであり、301bは右
側のハンドリム3bに加えられる前進/後進の人力駆動
力を検出する人力トルクセンサである。この人力トルク
センサ301a、301bは、可変インダクタンス型の
圧力センサを用いることが、無接触で、小さい機械的変
位を精度良く電気信号に変換できる点で好ましい。30
2aは左側の駆動輪2aを駆動する電動モータであり、
302bは右側の駆動輪2bを駆動する電動モータであ
る。この電動モータ302a、302bは、永久磁石励
磁型の直流ブラシモータを用いることが回転速度、パワ
ー等の点で好ましい。
【0022】303aは左側の駆動輪2a(又は電動モ
ータ302a)の回転速度を検出する速度センサであ
り、303bは右側の駆動輪2b(又は電動モータ30
2b)の回転速度を検出する速度センサである。この速
度センサ303a、303bはフォトカプラ、ホールI
C等で構成される。車輪の走行速度S(km/h)は、
駆動輪(又は電動モータ)の回転速度(n/s)と、駆
動輪の半径rと、S=2πrn/3600の式から求め
られる。
【0023】304aは左側の電動モータ302aの駆
動電流Iaを検出する電流センサであり、304bは右
側の電動モータ302bの駆動電流Ibを検出する電流
センサである。この電流センサ304a、304bは、
シャント抵抗、ホールIC等で構成される。電動モータ
302a,302bの駆動トルクFa,Fbは、Fa=
K・Ia,Fb=K・Ib(Kは定数)の式から求めら
れる。
【0024】305はコントローラであり、CPU、R
OM、RAM、I/Oポート、タイマ、A/Dコンバー
タ、カウンタからなるマイクロコンピュータで構成さ
れ、モータ制御部、定常出力特性記憶部(定常出力特性
テーブル)、スタート出力特性記憶部(スタート出力特
性テーブル)、算出部、変換部として機能する。走行ス
タート時の人力駆動トルクに対する補助駆動トルクのス
タート出力特性を予め記憶したスタート出力特性テーブ
ル、走行速度と人力駆動トルクに対応する補助駆動トル
クの出力特性を予め記憶した定常出力特性テーブルは、
ROMで構成される。また、ROMには、モータ制御
部、算出部、変換部として機能するプログラムが格納さ
れている。また、RAMには、CPUで処理されるデー
タが更新記憶される。
【0025】また、A/Dコンバータは、人力トルクセ
ンサ301a、301bによって検出される前進/後進
の人力駆動力信号を所定周期でサンプリングし、A/D
(アナログ−デジタル)変換して、前進/後進の人力駆
動力データに変換する。電流センサ304a、304b
によって検出される駆動電流Ia、Ibも、同様に駆動
電流信号を所定周期でサンプリングし、A/D(アナロ
グ−デジタル)変換して、電動モータの電動駆動トルク
データに変換する。カウンタは、速度センサ303a、
303bによって検出される回転速度信号をカウントし
て、走行速度データに変換する。
【0026】306aは左側の電動モータ302aを駆
動するモータ駆動回路であり、306bは右側の電動モ
ータ302bを駆動するモータ駆動回路である。モータ
駆動回路306a(306b)は、スイッチング用のト
ランジスタQ1a〜Q4a(Q1b〜Q4b)のブリッ
ジとそのトランジスタを保護するダイオードD1a〜D
4a(D1b〜D4b)のブリッジで構成されている。
【0027】307aはモータ駆動回路306aが左側
の電動モータ302aを前進駆動させるための前進駆動
回路であり、307bはモータ駆動回路306bが右側
の電動モータ302bを前進駆動させるための前進駆動
回路である。前進駆動回路307a(307b)は、コ
ントローラ305から前進駆動信号を受けると、例え
ば、トランジスタQ1aとQ4a(Q1bとQ4b)を
オンして電動モータ302a(302b)を時計方向に
駆動させる。このとき、コントローラ305は、人力ト
ルクセンサ301a(301b)によって検出される人
力トルク検出信号から補助駆動トルクを、電流センサ3
04a(304b)によって検出される駆動電流Ia
(Ib)から電動モータの前進駆動トルクを、それぞれ
算出し、補助駆動トルクと前進駆動トルクが一致するよ
うPWM(パルス幅変調)制御する。
【0028】308aはモータ駆動回路306aが左側
の電動モータ302aを後進駆動させるための後進駆動
回路であり、308bはモータ駆動回路306bが右側
の電動モータ302bを後進駆動させるための後進駆動
回路である。後進駆動回路308a(308b)は、コ
ントローラ305から後進駆動信号を受けると、例え
ば、トランジスタQ2aとQ3a(Q2bとQ3b)を
オンして電動モータ302a(302b)を反時計方向
に駆動させる。このとき、コントローラ305は、人力
トルクセンサ301a(301b)によって検出される
人力トルク検出信号から補助駆動トルクを、電流センサ
304a(304b)によって検出される駆動電流Ia
(Ib)から電動モータの後進駆動トルクを、それぞれ
算出し、補助駆動トルクと後進駆動トルクが一致するよ
うPWM(パルス幅変調)制御する。
【0029】309は電動モータ302a、302bを
発電制動する発電制動回路である。発電制動回路309
は、コントローラ305より停止信号を受けると、例え
ば、トランジスタQ3aとQ4a(Q3bとQ4b)を
所定時間、ON/OFF制御して電動モータ302a
(302b)を発電制動する。310はバッテリであ
り、例えば、再充電可能なニッカド(Ni−cd)電池
の24V、2.5Ah又は5.0Ah程度の電池で構成
される。311は定電圧回路であり、例えば、5Vのレ
ギュレータICで構成され、バッテリ電圧24Vを5V
の定電圧に変換し、コントローラ305、人力トルクセ
ンサ301a、301b、速度センサ303a、303
b等に供給する。312はバッテリ310の電力供給を
ON/OFFするON/OFFスイッチであり、ONす
るとスイッチング回路306a、306bに24V電圧
を供給し、LEDランプ313が点灯する。
【0030】ここでは、車いすの制御回路は、電動モー
タ302a(302b)の可逆回転駆動を可能にして、
前進走行時と後進走行時の補助駆動ができるように構成
しているが、制御回路を簡略化して前進走行時だけ補助
駆動できる構成にするようにすることもできる。また、
電動モータ302a(302b)の減速機構と駆動輪の
伝動機構を電気的に接続する電磁クラッチを備え、電源
をOFFしたときは、通常の車いすとして使用できる構
成にしてもよい。
【0031】図4は本発明の補助駆動トルク算出処理を
示すフローチャートである。図4において、 ステップ401:人力トルクセンサ301a(301
b)で検出した前進/後進の人力駆動トルク信号を、所
定周期Tで読み取り(サンプリング)、前進/後進の人
力駆動トルクデータに変換する(例えば、T=100m
S)。 ステップ402:速度センサ303a(303b)で検
出した前進/後進の回転速度信号を所定周期Tで読み取
り(サンプリング)、前進/後進の走行速度データに変
換する。 ステップ403:車いすの駆動スタート時から所定時間
経過したか否かを、タイマで計測し判定する。
【0032】ステップ404:所定時間(例えば、2
秒)内であれば、走行スタート時の人力駆動トルクに対
する補助駆動トルクの出力特性を予め記憶したスタート
出力特性テーブルを参照し、ステップ401で求めた人
力駆動力データから補助駆動トルク(アシスト量)を所
定周期Tに同期して算出する。図5はスタート出力特性
テーブルの補助駆動力の出力特性を示す説明図である。
図5において、前進/後進の走行スタート時の0〜2秒
間、人力駆動力に対する補助駆動力の比率のMAXを1
として直線的に増加させている。人力駆動力に対する補
助駆動力の比率、走行スタート時の所定時間は外部ディ
ップスイッチで設定するようにすることもできる。
【0033】ステップ405:所定時間(例えば、2
秒)経過すれば、走行速度と人力駆トルクに対応する補
助駆動トルクの出力特性を予め記憶した定常出力特性テ
ーブルを参照し、ステップ401で求めた人力駆動トル
クデータと、ステップ402で求めた走行速度データか
ら補助駆動トルク(アシスト量)を所定周期Tに同期し
て算出する。図6は定常出力特性テーブルの補助駆動ト
ルクの出力特性を示す説明図である。図6において、例
えば、前進速度(走行速度)が4km/h以下では補助
駆動トルク/人力駆動トルク=1の割合で一定、4〜6
km/hの間で補助駆動トルクを直線的に減少させてい
る。また、後進速度(走行速度)が0から−6km/h
の間で補助駆動トルク(アシスト量)を直線的に減少さ
せている。
【0034】ステップ406:前回算出したアシスト量
Aと今回算出したアシスト量Bを一定周期Tに同期して
RAMに更新記憶する。 ステップ407:前回算出したアシスト量Aと今回算出
したアシスト量Bの大きさを比較判定する。 ステップ408:今回算出したアシスト量Bが前回算出
したアシスト量Aに比較して大きいときには、その変化
量、C=B−Aを算出する。 ステップ409:今回算出したアシスト量Bが前回算出
したアシスト量Aに比較して小さいときには、その変化
量、C=A−Bを算出する。 ステップ410:C/N=Dを算出し、さらに、変化量
CをN等分する。ここで、Nは一定周期をN等分する数
値である(例えば、N=5)。
【0035】ステップ411:アシスト量AにN等分し
た変化量Dを加減算したアシスト量に変換して、T/N
周期ごとにモータ制御部(コントローラ内)に出力す
る。 ステップ412:|B−A|=C=NDであるか、否か
を判定し、|B−A|=Cになるまで、ステップ411
に戻り繰り返す。 ステップ413:A=B=0であるか、否かを判定し、
A=B=0にならば、ステップ414に進み、A=B=
0でないならば、ステップ401に戻り、最終的にステ
ップ411で得られるたアシスト量に変換する。
【0036】ステップ415:アシスト量が0になれ
ば、走行速度=0であるか、否かを判定し、走行速度=
0ならば、走行停止としてアシスト量の算出を終了す
る。走行速度=0でないならば、ステップ401に戻
り、ステップ401〜ステップ414を繰り返す。この
ステップ401〜ステップ414の補助駆動トルク算出
処理は電動モータ302a、302bについて並列的に
行われる。また、前進走行または後進走行についても同
じステップ処理である。急激な人力駆動トルクが加えら
れても補助駆動トルクをソフト出力できるので、車いす
に適用した場合、安定した補助駆動が可能になる。特
に、走行スタート時と通常走行において、人力駆動トル
クに対する補助駆動トルクの出力特性テーブルを使いわ
けて算出しているため、さらに、補助駆動トルクをソフ
ト出力することが可能になり、安全性が向上する。
【0037】図7は本発明のアシスト量の出力変換を示
す説明図である。図7において、同図(1)は所定周期
Tごとに算出したアシスト量であり、図4のステップ4
01、402、405で求められる。従来、電動モータ
の補助駆動トルクで走行できる自転車では、急激な人力
駆動トルクが加えられた場合、その変化量が調整されな
いで、単に人力駆動トルクに対する補助駆動トルクを求
めて電動モータを制御していた。同図(2)はT/N周
期ごとに変換したアシスト量であり、図4のステップ4
01〜411で求められる。この所定周期Tで算出した
補助駆動力の値をRAMに2個分ずつ更新記憶しなが
ら、その変化量をN等分し、T/N周期ごとの補助駆動
力として変換してモータ制御部へ出力するので、モータ
制御部は、急激な人力駆動トルクが加えられても、その
変化量が調整された補助駆動力で電動モータを制御する
ことができる。従って、本発明の走行補助駆動装置を車
いすに適用した場合、安定した走行補助駆動が可能にな
る。
【0038】図8は人力トルクセンサの信号処理回路と
その信号波形を示す説明図である。図8において、人力
センサは、801のコイルと802のフェライトとから
なる可変インダクタンス型のセンサで、フェライト80
2をコイル801に平行にしてスライドし、人力の駆動
力の大きさに比例してコイル801に近づけたり遠ざけ
たりできる構成にする。コイル801には、コントロー
ラ305から同図(A)に示すような波形のパルス電圧
が印加される。また、フェライト802をコイル801
に近づけるとコイル801のインダクタンスが変化し
て、同図(B)で示すような波形の破線になって出力さ
れる。出力されたパルス電圧(B)は、積分回路803
で積分して、同図(C)で示すような波形に直流変換さ
れ、次の増幅器804によって増幅されて、人力駆動力
信号としてコントローラ305のI/Oポートに入力さ
れる。
【0039】コントローラ305のCPUは、人力駆動
トルク出力を所定周期で取り込み、A/D変換して、人
力駆動トルクデータに変換する。前進/後進の人力駆動
トルクを検出する場合、二つの人力トルクセンサと二つ
の信号処理回路を設けてもよいが、一つのフェライト8
02のスライド領域を前進/後進の二つに分割できるよ
うに構成し、それに伴って検出信号の直流電圧レベルも
二つの領域に分割して、前進と後進の人力駆動力信号を
判定できるように構成してもよい。
【0040】また、本実施例では、1サンプリング期間
に変化した人力の変化量をN等分し、その値を徐々に加
えてソフトスタートさせたが、例えば、2以上のサンプ
リング期間に変化した変化量を2N、3N等分して、更
に緩やかにスタートさせる構成にしてもよい。このよう
に構成することで、人力に遅延させてアシスト力を応答
させることができるので、人力に少し遅れてモータが駆
動する。従って、人力が徐々に上がるときにはそれより
も小さいアシスト力で人力を補助し、人力が最高になっ
たときには人力よりも小さいアシスト量で補助される。
そして、人力が下がり始めたときにはモータからのアシ
スト力が最高になるため、滑らかなアシスト走行を実現
することができる。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、急激な人力駆動トルク
が加えられても補助駆動トルクをソフト出力できるの
で、車いすに適用した場合、安定した補助駆動が可能に
なる。特に、走行スタート時と通常走行において、人力
駆動トルクに対する補助駆動トルクの出力特性テーブル
を使いわけて算出しているため、さらに、補助駆動トル
クをソフト出力することが可能になり、安全性が向上す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の人力走行車における補助駆動装置を適
用した車いすの外観図である。
【図3】本発明の人力走行車における補助駆動装置を適
用した車いすの制御回路を示すブロック図である。
【図4】本発明の補助駆動トルク算出処理を示すフロー
チャートである。
【図5】スタート出力特性テーブルの補助駆動トルクの
出力特性を示す説明図である。
【図6】定常出力特性テーブルの補助駆動トルクの出力
特性を示す説明図である。
【図7】本発明のアシスト量の出力変換を示す説明図で
ある。
【図8】人力トルクセンサの信号処理回路とその信号波
形を示す説明図である。
【符号の説明】
1 車いす本体 2 駆動輪 3 ハンドリム 4 フレーム 5 自在輪 6 握り 7 シートユニット 8 ハブ 9 バッテリ 10 操作ボックス 301a、301b 人力トルクセンサ 302a、302b 電動モータ 303a、303b 速度センサ 304a、304b 電流センサ 305 コントローラ 306a、306b モータ駆動回路 307a、307b 前進駆動回路 308a、308b 後進駆動回路 309 発電制動回路 310 バッテリ 311 定電圧回路 312 ON/OFFスイッチ 313 LEDランプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 管 祐司 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 人力によって車輪を駆動する人力駆動部
    と、人力による駆動トルクを検出する人力トルク検出部
    と、電動モータによって車輪を補助駆動する電動駆動部
    と、人力トルク検出部の検出出力に対応して電動駆動部
    に補助駆動トルクを発生させるモータ制御部とを備えた
    人力走行車において、 人力トルク検出部の出力を所定周期でサンプリングして
    取り込み、その出力と直前のサンプリング出力との差出
    力をN分割した値に相当する出力を発生させ、この分割
    された出力に応じて電動モータの補助駆動トルクを制御
    することを特徴とする人力走行車における補助駆動装
    置。
  2. 【請求項2】 車輪の回転速度を検出する速度検出部
    と、 走行速度と人力駆動トルクに対応する補助駆動トルクの
    出力特性を予め記憶した定常出力特性記憶部と、 前記人力トルク検出部で検出された人力トルク検出出力
    と速度検出部で検出された速度検出出力を所定周期でサ
    ンプリングし定常出力特性記憶部に記憶した出力特性か
    ら人力駆動トルクに対応する補助駆動トルクを算出する
    算出部と、 所定周期で算出した補助駆動トルクの値を2個分づつ更
    新記憶してその差をN分割し、1/N周期ごとの補助駆
    動トルクとして変換する変換部とをさらに備え、前記モ
    ータ制御部は変換された補助駆動トルクが前記電動駆動
    部に出力されるよう電動モータを制御することを特徴と
    する請求項1記載の人力走行車における補助駆動装置。
  3. 【請求項3】 走行スタート時の人力駆動トルクに対応
    する補助駆動トルクの出力特性を予め記憶したスタート
    出力特性記憶部をさらに備え、前記算出部は、走行スタ
    ート時の所定時間は人力トルク検出部によって検出され
    た人力トルク検出出力とスタート出力特性記憶部に記憶
    した出力特性とから人力駆動トルクに対応する補助駆動
    トルクを算出することを特徴とする請求項2記載の人力
    走行車における補助駆動装置。
  4. 【請求項4】 前記電動モータの駆動電流を検出する電
    流検出部をさらに備え、前記モータ制御部は前記電流検
    出部で検出された駆動電流からモータ駆動トルクを求
    め、前記補助駆動トルクと一致するモータ駆動トルクを
    出力するよう電動モータを制御することを特徴とする請
    求項1から3のいずれか一つに記載の人力走行車におけ
    る補助駆動装置。
  5. 【請求項5】 車いすに適用されることを特徴とする請
    求項1から4のいずれか一つに記載の人力走行車におけ
    る補助駆動装置。
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