JPH0938220A - 癌治療器 - Google Patents

癌治療器

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JPH0938220A
JPH0938220A JP7193765A JP19376595A JPH0938220A JP H0938220 A JPH0938220 A JP H0938220A JP 7193765 A JP7193765 A JP 7193765A JP 19376595 A JP19376595 A JP 19376595A JP H0938220 A JPH0938220 A JP H0938220A
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optical fiber
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cancer treatment
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Yasuo Hashimoto
康男 橋本
Noboru Yamaguchi
登 山口
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    • A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61N—ELECTROTHERAPY; MAGNETOTHERAPY; RADIATION THERAPY; ULTRASOUND THERAPY
    • A61N5/00—Radiation therapy
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    • A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61N—ELECTROTHERAPY; MAGNETOTHERAPY; RADIATION THERAPY; ULTRASOUND THERAPY
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Abstract

(57)【要約】 【課題】患部を冷却しながら治療することのできるレー
ザ光等を用いた光治療法による癌治療器。 【解決手段】カテーテル型の挿通体80は、患部30内
に差し込まれたチューブ11と、先端側がチューブ11
内の患部30に対応する位置に配置された光ファイバ1
2とを備えている。チューブ11は、患部30内を貫通
し、向かって左側の方向に延びている。チューブ11に
はチューブ11内に液体または気体の冷却媒体を供給す
るためのチューブ11の分岐部11bが備えられてお
り、供給された冷却媒体50は、矢印A−A’方向に流
れ患部30を冷却した後、向かって左側の方向に延びた
チューブ11の先端部(図示せず)から回収される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、癌や腫瘍の治療に
用いられる癌治療器、詳細には、例えば、切除手術がか
なり困難な部位や臓器等に発生した癌や腫瘍、たとえば
膵臓癌、肺癌、脳腫瘍、脳幹部や脊椎の癌、大動脈近傍
の癌などの、光治療法による治療に用いられる癌治療器
に関する。
【0002】
【従来の技術】現在癌は人類に残された最も恐ろしい病
気の一つであり、その根本原因の解明も治療法も発展途
上の段階にある。現在有効とされる代表的治療法として
外科的切除法、放射線療法、抗癌剤療法の3つがあり、
これらが最もよく用いられている。
【0003】このうち外科的切除法は最も効果的な根治
法であり一番多く採用されているが、この方法を採るこ
とのできない身体深部の悪性腫瘍に対しては放射線療法
と抗癌剤療法が併用して用いられることが多い。しかし
ながら、これら放射線療法や抗癌剤療法はいずれも強力
な副作用を伴うことが多く、かつ完全治癒率も外科的切
除法に比してかなり低く、再発の恐れが多いのが現状で
ある。
【0004】そこで近年副作用のない物理療法による癌
治療法の研究が精力的に進められており、その代表的な
方法として熱治療法と光増感剤を用いる光治療法があげ
られる。熱治療法は癌細胞を過熱したり冷却したりする
ことにより死滅させる方法であり、例えば、周辺正常細
胞のダメージが比較的小さい、体温より+5℃高い温度
に癌細胞を一定時間保つことだけでも大きな治療効果が
あることが報告されている。
【0005】一方、光治療法は、光増感剤を吸収した細
胞に特定波長の活性化光を照射すると、光増感剤が光エ
ネルギーを吸収して、細胞を破壊する活性化酸素を発生
させるというメカニズムに基づくものであり、光増感剤
を注入した後の光増感剤の排泄率が、正常細胞に比して
癌細胞の方が1/3以下(約1/5)と非常に低いとい
う事実を利用している。
【0006】後述する本発明は、この光治療法を対象と
しており、以下、この光治療法について詳述する。図5
は、光増感剤の1つであるATX−S10を体内に注入
した時点を起点とした経過時間に対する、細胞内に残存
するATX−S10の相対濃度を表わしたグラフであ
る。グラフPNは正常細胞内の残存濃度、グラフPCは
癌細胞内の残存濃度である。
【0007】患部への光増感剤の直接注射や静脈注射等
により、患部及びその周辺の細胞に増感剤を充分注入し
た後適当な待機時間(約3時間後)を経ると、正常細胞
は光増感剤を既に大半排泄しているのに対し、癌細胞内
には光増感剤の大半がとどまっている状態(光治療可能
状態)が出現する。この光治療可能状態にて特定波長の
活性化光を照射すると、光増感剤が大半とどまる癌細胞
内で、細胞を破壊する活性化酸素が活発に発生し、光増
感剤の大半を排泄した正常細胞内では活性化酸素はほと
んど発生せず、癌細胞が選択的に死滅する状況となる。
【0008】1回の光増感剤注入後の光治療可能状態の
持続時間(光治療有効期間)は、増感剤注入後約3時間
後に始まり、癌細胞が増感剤の大半を排泄し終る約14
時間後に終了する。尚、図5は、ATX−S10の例で
あり、光増感剤の種類により、光増感剤を注入した後の
待機時間、光治療有効期間は一桁程度変動する。この治
療の要点は、この光治療有効期間内に患部に満遍なくで
きるだけ均一に活性化光を当て続けることと、細胞を死
滅させる活性化酸素の細胞内濃度を、正常細胞内ではそ
の正常細胞の死亡率が許容限度内の非常に低い値にとど
まり、かつ癌細胞内ではその癌細胞の死亡率が100%
近い値となるように照射光量を制御することである。
【0009】患部に活性化光を当てるには、従来光ファ
イバを直接患部に挿入しその光ファイバを経由して活性
化光を送り込んでいた。しかしこの方法では、 (a)治療中光ファイバを移動できないため、照射領
域、即ち治療範囲が非常に狭く限定されてしまう。 (b)光ファイバの先端から全方向に光を照射するため
には、その光ファイバの先端を、例えば円錐形にカット
する必要があり、加工が難しいため、光ファイバーが非
常に高価なものとなってしまう。 (c)治療を繰り返し行うにはその都度光ファイバを挿
入し直す必要があり、患者、医師とも負担が大きい。 (d)治療範囲が狭いので大きな癌や腫瘍を根治するこ
とは非常に難しい。 (e)治療前の光ファイバの消毒と、治療後の光ファイ
バの再消毒もしくは廃棄処理が必要で、光ファイバは普
通1m以上の長さを必要とし複合素材なので消毒や廃棄
はかなり厄介であり、使い勝手が悪い。 という問題がある。
【0010】上記の事実に鑑み、本発明者らは、患部に
広範囲に活性化光を照射して大きな光治療の効果を上げ
ることができ使い勝手も良好な癌治療器を提案した(特
願平6−051950号参照)。以下、上記提案の内容
について説明する。図6は、上記提案にかかる癌治療器
の一例を示す模式的構成図である。
【0011】この癌治療器10には、使い捨てタイプの
チューブ11が備えられており、その先端部11aが患
者の体内の癌ないし腫瘍のある患部に差し込まれる。こ
のチューブ11は、例えばポリアセタールで作られてお
り、外径が約1mm程度のものである。またこの癌治療
器10には、光ファイバ12が備えられており、第1の
リール13および第2のリール14に巻回され、それぞ
れ固定具13a,14aにより、第1のリール13およ
び第2のリール14に固定されている。光ファイバ12
の、第2のリール14側の先端部12aはチューブ11
内に挿通され、チューブ11の先端部11aにまで達し
ている。また光ファイバ12の入射端12bは、レーザ
光源15に接続されている。レーザ光源15からは、活
性化光として使用される波長のレーザ光が発せられ、光
ファイバ12の入射端12bから光ファイバ12内に入
射される。このレーザ光源15は、可変光量のレーザ光
を発することができるものであり、その光量は、図示し
ない制御回路により、時間の経過とともに可変される。
詳細については後述する。光ファイバ12内に入射した
レーザ光はその光ファイバ12の内部を伝搬し、チュー
ブ11に挿通された先端から射出される。
【0012】第1のリール13は、トルクモータ16の
軸16aと連結されており、トルクモータ16により、
図示の矢印A方向に付勢されている。また、第2のリー
ル14には、雄ネジが刻設されたロッド17が固定され
ており、そのロッド17は、固定軸受18と螺合し、カ
ップリング19を介して可逆モータ20の軸20aと連
結されている。固定軸受18は、図示しない基体等に固
定されている。可逆モータ20は、正転、逆転の双方の
回転が可能なモーターであり、図示しないガイド部材に
より、モータ本体の回転は阻止され、かつモータ全体が
前後(図6の左右)に移動自在にガイドされている。
【0013】可逆モータ20が正転すると、ロッド17
が正転し、このロッド17は固定軸受18と螺合してい
るため、可逆モータ20とともに前進し、第2のリール
14を回転させながら前進させる。このとき、第2のリ
ール14は、第1のリール13に巻回された光ファイバ
12を引っ張って第2のリール14に巻回させ、一方光
ファイバ12の先端部12aをチューブ11内に押し込
みながら、その光ファイバ12を、その光ファイバ12
の長手方向を軸として正方向に回転させる。また、可逆
モータ20が逆転すると、ロッド17が逆転しながら後
退し、光ファイバ12の、第2のリール14に巻回され
ていた部分が巻き戻されて第1のリール13に巻き取ら
れ、光ファイバ12の先端部12aは逆方向に回転しな
がらチューブ11から抜き取られる方向に移動する。可
逆モータ20をコントロールする図示しない制御回路に
はタイマが備えられており、そのタイマがタイムアップ
するたびに可逆モータ20が正転、逆転を繰り返し、こ
れにより、光ファイバ12の先端部12aがチューブ1
1内で周期的な往復運動および回転運動を繰り返す。
【0014】尚、ここでは、光ファイバ12の先端部1
2aに、往復運動と回転運動との双方を与える例を示し
たが、例えば固定軸受を取り外し、可逆モータ20を固
定すれば光ファイバ12の先端部12aは回転運動のみ
行なうことになり、また、固定軸受18を取り外し、さ
らにカップリング19に代えて可逆モータ20の軸20
aの回転運動を直線運動に変換するギア構造等を介して
ロッド17と可逆モータ20の軸20aとを連結すれば
光ファイバ12の先端部12aに、チューブの長手方向
への往復運動のみを与えることもできる。
【0015】図6に示す癌治療器10を使用するにあた
っては、患部に光増感剤を注入し、患部にチューブ11
を差し込み、光ファイバ12の先端部12をチューブ内
に挿通し、所定の待機時間の経過を待って運転が開始さ
れる。図7は、患部30に差し込まれたチューブ11の
先端部11aと、そのチューブ11に挿通された光ファ
イバ12の先端部12aを示した部分拡大図である。
【0016】チューブ11の先端部11aのさらに先端
11cは体液が内部に浸入しないように閉じており、こ
のチューブ11の先端部11aに挿入された光ファイバ
12の先端部12aのさらに先端には、図示のように斜
めにカットされた先端面12cを有している。光ファイ
バ12の内部を伝搬してきたレーザ光は、先端面12c
で反射されてチューブ12の側面から射出され、患部3
0に照射される。
【0017】図8は、光ファイバ12の動きによるレー
ザ光の照射域の変化を示した図である。図8(A)の状
態では患部30の一部領域30aにレーザ光が照射さ
れ、光ファイバ12の先端部12aが回転しながらチュ
ーブ11から引き抜かれる方向に移動すると、図8
(B)に示すように患部30の別の一部領域30bにレ
ーザ光が照射され、光ファイバ12の先端部12aがさ
らに回転,移動し、図8(C)の状態になると、患部3
0のさらに別の一部領域30cにレーザ光が照射され
る。このようにして、光ファイバ12の先端部12aが
チューブ11内を往復,回転することにより、患部30
の全領域に亘ってレーザ光がまんべんなく繰り返し照射
される。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】ところで、以上のよう
に構成された癌治療器を用いて治療を続けていると、レ
ーザ光に照射された患部、及びチューブの、光ファイバ
の先端が挿通された部分が熱をもち始める。そのままレ
ーザ光の照射を続けると患部の血液が凝固したり患部の
タンパク質が変質したりして、やがて患部の組織が炭化
する。炭化した組織は熱を吸収しやすくなり、且つ熱伝
導性も低下するため発熱が一層促進され悪循環状態に陥
る。この患部組織の変質は光照射密度の最も高いチュー
ブ近傍から始まるので、レーザ光の患部への浸透度を低
下させ、治療範囲を次第に狭くしてしまう。
【0019】また、前述のような使い捨てタイプの、例
えばポリアセタール等で作られたチューブは耐熱性が低
いため、光ファイバの先端部の熱により溶融したり、変
質したりしやすく、極端な場合はチューブに孔があくこ
ともある。チューブに孔があくと、チューブ内に血液が
混入し、血液凝固や炭化が起こり光透過度が低下しレー
ザ光が通りにくくなるので治療効果が妨げられる。
【0020】これらのことから、光源のレーザ出力を絞
って低出力のレーザ光を使用せざるを得ず、十分な治療
効果が挙げられないという問題がある。例えば、正常細
胞は、1平方センチメートル当たり0.2W,200J
程度までの光量には耐え得るとされており、効果的な癌
治療のためには、単位面積あたりの光量をできるだけ上
げて治療を行う必要があるが、実際には、0.2W/c
m2 以上の光量ではチューブ周辺の組織が蓄熱し、組織
変性や炭化がおこり、光の組織透過性が低下するので、
レーザー光源の出力を下げて治療せざるを得ない。
【0021】そのため、できるだけ高出力のレーザ光を
用いて高い治療効果を挙げることのできる癌治療器が切
望されている。本発明は、上記の事情に鑑み、高出力の
レーザ光を用いることのできる光治療法による癌治療器
を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決する本
発明の癌治療器は、被治療体内に差し込まれるチューブ
と、先端側が上記チューブ内に配置される光ファイバと
を備えたカテーテル型の挿通体、及び所定の活性化光を
発光し、その活性化光を光ファイバに入射する光源を具
備する癌治療器であって、上記チューブが、そのチュー
ブ内に挿通された光ファイバの先端が配置される部分を
冷却する冷却手段を備えたことを特徴とする。
【0023】ここで、上記冷却手段が、上記チューブ内
に冷却媒体を供給すると共に供給された冷却媒体を回収
するものであることが好ましい。また、上記冷却媒体
が、25度C以上80度C以下の沸点を有する液体であ
ることも好ましい。また、上記冷却手段が、少なくとも
2種類の導体により構成された異種導体接合部と、その
異種導体接合部に電流を供給する電源部とを備え、その
異種導体接合部に流れる電流によるペルチエ効果により
上記チューブ内に挿通された光ファイバの先端が配置さ
れる部分を冷却するものであることも好ましい態様であ
る。
【0024】なお、本発明の癌治療器においては、前記
チューブ内に挿通された光ファイバが前記チューブ内で
往復運動及び/又は回転運動するものであってもよい。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。図1は、本発明の癌治療器の第1の実施形
態を示す模式図である。図1(a),(b)には、先端
部11aが閉じられたチューブ11と、先端部12aが
チューブ内11に配置される光ファイバ12と、チュー
ブ11の先端部11aに冷却媒体50を供給する冷却媒
体供給パイプ40とを備えたカテーテル型の挿通体80
の横断面及び縦断面が示されている。冷却媒体供給パイ
プ40及びその中に供給される冷却媒体50とによりチ
ューブ11の先端部11aを冷却する冷却手段が構成さ
れる。
【0026】このようなカテーテル型の挿通体80のう
ち、先ず、チューブ11を被治療体の患部30まで差し
込み、次いで、チューブ11の先端部11aに光ファイ
バ12の先端部12aが挿通される(図7参照)。冷却
媒体50は冷却媒体供給パイプ40からチューブ11の
先端11aに供給され、チューブ11の先端部11a付
近において熱伝導により患部30(図7参照)及びチュ
ーブ11の先端部11aの熱を奪うことにより、患部3
0及びチューブ11の先端部11aを冷却した後、チュ
ーブ11の先端部11a付近からチューブ11内の空所
11fを経由し、チューブ11の後端部(図示せず)か
ら回収される。
【0027】冷却媒体50は、液体または気体の流動性
のよい物質であればいずれの物質でもよいが、冷却効率
の見地から、なるべく熱伝導率の高い物質であることが
望ましい。図2は、本発明の癌治療器の第2の実施形態
を示す模式図である。図2には、患部30内に差し込ま
れたチューブ11と、先端側がチューブ11内の患部3
0に対応する位置に配置された光ファイバ12とを備え
たカテーテル型の挿通体80が示されている。チューブ
11は、図1に示されたチューブ11の先端部11cが
閉じており、その閉じた先端部11cが患部30(図7
参照)の部位まで差し込まれるのとは異なり、図2に示
すように、チューブ11の両端が開いていて患部30内
を貫通する。
【0028】チューブ11にはチューブ11内に液体ま
たは気体の冷却媒体50を供給するためのチューブ11
の分岐部11bを有しており、分岐部11bから供給さ
れた冷却媒体50は矢印A−A’方向に流れ、チューブ
11及びチューブ11に接する患部30を冷却した後、
向かって左方向に延びたチューブ11の先端部(図示せ
ず)から回収される。
【0029】このようなチューブ11を用いて、チュー
ブ11内の冷却媒体50の流れの方向を一方向のみとす
ることにより、冷却媒体50の流れが円滑となり冷却効
果が高められる。また、こうすることにより、図1に示
したような冷却媒体供給パイプ40が不要となり、チュ
ーブ11の太さを細くすることができるので、患者の負
担を減らすことができる。
【0030】図3は、本発明の癌治療器の第3の実施形
態を示す模式図である。図3には、チューブ11内に液
体の冷却媒体50aを供給するためのチューブ11の分
岐部11b及び気化された冷却媒体50bをチューブ1
1外に排気するためのチューブ11の分岐部11dを有
する、先端部11aが閉じたチューブ11と、先端部1
2aがチューブ内11に配置されレーザ光15を患部に
放射する光ファイバ12とを備えたカテーテル型の挿通
体80が示されている。
【0031】このような挿通体80が、図3に示すよう
に、チューブ11の分岐部11b,dを上にし、チュー
ブ11の先端部11aを下にした姿勢でチューブ11の
先端部11aが患部30内に差し込まれる。液体の冷却
媒体50aがチューブ11の分岐部11bから供給され
ると、冷却媒体50aはチューブ11内に一旦貯留され
る。冷却媒体50aは、光ファイバ12の先端部12a
から照射された光により熱せられた、チューブ11の周
囲の患部30からの熱により加熱されて気化し、気化す
る際の気化の潜熱によりチューブ11を介して患部30
を冷却する。気化して気体となった冷却媒体50bはチ
ューブ11の管内を上昇し、チューブ11の分岐部11
dから系外に排気される。
【0032】冷却媒体50aとしては、25度C以上8
0度C以下の沸点を有する液体が用いられる。沸点を2
5度C以上としたのは、常温で液体である方が取り扱い
やすいからであり、沸点を80度C以下としたのは、8
0℃以下であれば、通常、チューブ11に用いられるポ
リアセタール等のプラスチック材料が変質することがな
いからである。
【0033】このような冷却媒体として、例えば、表1
に示すような物質を挙げることができる。
【0034】
【表1】
【0035】なお、図2のように、チューブ11が患部
30内を貫通して延びた構造の挿通体80を用い、上記
図3のように液体の冷却媒体の気化の潜熱を利用した冷
却を行わせるようにしてもよい。図4は、本発明の癌治
療器の第4の実施形態を示す模式図であり、図4(a)
はその縦断面、図4(b)は図4(a)のA−A’断
面、また図4(c)は図4(a)のB−B’断面を示
す。
【0036】図4に示すように、カテーテル型の挿通体
80は、光ファイバ12と、光ファイバ12を取り巻く
導体チューブ90と、導体チューブ90全体を取り巻く
チューブ11と、異種導体接合部96及び異種導体接合
部97に直流電流を供給する電源部99とを備えてい
る。導体チューブ90は、チューブ11の先端部11a
近傍に設けられた吸熱用の異種導体接合部97と、チュ
ーブ11の後端部11eに設けられた発熱用の異種導体
接合部96と、異種導体接合部97と異種導体接合部9
7との間の長く延びた中間部98とから成る。
【0037】従来から、少なくとも2種類の導体により
構成された異種導体接合部に直流電流を流すことによ
り、異種導体接合部において、ジュール熱以外の、熱の
発生または吸収が起きる現象はペルチエ効果としてよく
知られている。本実施形態における冷却手段は、このペ
ルチエ効果を癌治療器のチューブの先端部の冷却に応用
したものである。
【0038】即ち、発熱用の異種導体接合部96は、図
4(b)に示すように、光ファイバ12の周囲が、それ
ぞれが円筒を2つ割りにした形状のN型半導体94及び
P型半導体95により囲繞され、N型半導体94はN型
半導体94と電気的に接合された第1の導体91により
囲繞され、P型半導体95はP型半導体95と電気的に
接合された第3の導体93により囲繞された形状に構成
される。
【0039】一方、吸熱用の異種導体接合部97は、図
4(c)に示すように、光ファイバ12の周囲が、それ
ぞれが円筒を2つ割りにした形状のN型半導体94及び
P型半導体95により囲繞され、それらN型半導体94
及びP型半導体95はN型半導体94及びP型半導体9
5と電気的に接合された第2の導体92により囲繞され
た形状に構成される。
【0040】なお、導体チューブ90の中間部98は、
光ファイバ12の周囲を囲繞する、それぞれが円筒を2
つ割りにした形状のN型半導体94及びP型半導体95
により形成される。このように構成されたカテーテル型
の挿通体80の、吸熱用の異種導体接合部97が患部内
に位置し、発熱用の異種導体接合部96が患者の体外に
位置するよう、カテーテル型の挿通体80が患者の体内
に差し込まれる。
【0041】その状態で、光ファイバ12の先端部12
aからレーザ光15が患部に照射されると共に、異種導
体接合部96及び異種導体接合部97に電源部99から
の直流電流が矢印C方向に供給されると、電流は電源正
極より、導体91、N型半導体94、導体92、P型半
導体95、導体93、電源負極の順に流れ、吸熱用の異
種導体接合部97は異種導体接合部97周辺の熱を吸収
し、一方、発熱用の異種導体接合部96は吸熱用の異種
導体接合部97が吸収した熱を体外に放出する。このよ
うにして患部及びチューブ11の先端部が冷却される。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の癌治療器
によれば、カテーテル型の挿通体を構成するチューブに
備えられた冷却手段が、チューブ内に挿通された光ファ
イバの先端部を冷却し、光ファイバの先端部から照射さ
れるレーザ光により発生する患部及びチューブの先端部
の熱を吸収するため、熱による患部及びチューブの変質
及び炭化が防止される。そのため、治療に必要な高出力
のレーザ光を用いて効果的な治療を行うことのできる癌
治療器を得ることができる。
【0043】また、上記の冷却手段を、チューブ内に挿
通された光ファイバの先端部に冷却媒体を供給すると共
に、供給された冷却媒体を回収するものとした場合は予
め冷却しておいた冷却媒体を連続的に先端部に供給する
ことができるので、効果的な冷却が可能となり、高出力
のレーザ光を用いて効果的な治療を行うことのできる癌
治療器を得ることができる。
【0044】また、上記の冷却媒体を、25度C以上8
0度C以下の沸点を有する液体とした場合は、液体の気
化の潜熱を利用することができるので、熱伝導のみを利
用する場合より効果的な冷却が可能となり、高出力のレ
ーザ光を用いて効果的な治療を行うことのできる癌治療
器を得ることができる。また、上記の冷却手段を、異種
導体接合部に流れる電流によるペルチエ効果を利用する
ものとした場合は、冷却媒体を供給する必要がなくなる
ので、設備が簡単で、且つ操作の容易な癌治療器を得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の癌治療器の第1の実施形態を示す模式
図である。
【図2】本発明の癌治療器の第2の実施形態を示す模式
図である。
【図3】本発明の癌治療器の第3の実施形態を示す模式
図である。
【図4】本発明の癌治療器の第4の実施形態を示す模式
図である。
【図5】光増感剤を体内に注入した時点を起点とした経
過時間に対する、細胞内に残存する光増感剤の相対濃度
の一例を表したグラフである。
【図6】癌治療器の一例を示す模式的構成図である。
【図7】患部30に差し込まれたチューブの先端部と、
そのチューブに挿通された光ファイバの先端部を示した
部分拡大図である。
【図8】光ファイバの動きによるレーザ光の照射域の変
化を示した図である。
【符号の説明】
10 癌治療器 11 チューブ 11a,11c チューブの先端部 11b,d チューブの分岐部 11e チューブの後端部 11f チューブ内の空所 12 光ファイバ 12a 光ファイバの先端部 12b 光ファイバの入射端 12c 光ファイバの先端面 12e 光ファイバの後端部 13,14 リール 13a,14a 固定具 15 レーザ光源 16 トルクモータ 16a 軸 17 ロッド 18 固定軸受 19 カップリング 20 可逆モータ 20a 軸 30 患部 30a,30b 患部の一部領域 40 冷却媒体供給パイプ 40a 冷却媒体供給パイプの先端部 50 冷却媒体 50a 液体の冷却媒体 50b 気体の冷却媒体 80 カテーテル型の挿通体 90 導体チューブ 91,92,93 導体 94 N型半導体 95 P型半導体 96 異種導体接合部(発熱用) 97 異種導体接合部(吸熱用) 99 直流電源

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被治療体内に差し込まれるチューブと、
    先端側が前記チューブ内に配置される光ファイバとを備
    えたカテーテル型の挿通体、及び所定の活性化光を発光
    し、該活性化光を前記光ファイバに入射する光源を具備
    する癌治療器であって、 前記チューブが、該チューブ内に挿通された光ファイバ
    の先端が配置される部分を冷却する冷却手段を備えたこ
    とを特徴とする癌治療器。
  2. 【請求項2】 前記冷却手段が、前記チューブ内に冷却
    媒体を供給すると共に供給された冷却媒体を回収するも
    のであることを特徴とする請求項1記載の癌治療器。
  3. 【請求項3】 前記冷却媒体が、25度C以上80度C
    以下の沸点を有する液体であることを特徴とする請求項
    2記載の癌治療器。
  4. 【請求項4】 前記冷却手段が、少なくとも2種類の導
    体により構成された異種導体接合部と、該異種導体接合
    部に電流を供給する電源部とを備え、該異種導体接合部
    に流れる電流によるペルチエ効果により前記チューブ内
    に挿通された光ファイバの先端が配置された部分を冷却
    するものであることを特徴とする請求項1記載の癌治療
    器。
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