JPH0938497A - 芳香族炭化水素変換用触媒及び該変換用触媒を用いた 芳香族炭化水素の変換方法 - Google Patents

芳香族炭化水素変換用触媒及び該変換用触媒を用いた 芳香族炭化水素の変換方法

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JPH0938497A
JPH0938497A JP7214059A JP21405995A JPH0938497A JP H0938497 A JPH0938497 A JP H0938497A JP 7214059 A JP7214059 A JP 7214059A JP 21405995 A JP21405995 A JP 21405995A JP H0938497 A JPH0938497 A JP H0938497A
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crystalline aluminosilicate
trimethylbenzene
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aromatic hydrocarbon
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 環境規制からガソリン基材中のベンゼンと
トリアルキルベンゼンとを低減させる必要があり、この
ための手段としてのこれらのトランスアルキル化反応に
とって触媒活性及び活性維持能の高い触媒並びにトラン
スアルキル化方法を提供すること。 【解決手段】 SiO2 /Al23 モル比が20以
上のシリカ含有量が高く、特定の結晶構造を有し、全吸
着容量が3ml/100g以上であり、形状選択性係数
が1以上の結晶性アルミノ珪酸塩に元素周期律表第VI
II族金属成分をイオン交換又は含浸により担持させて
なる触媒を提供し、更に、接触改質ナフサと接触分解ナ
フサのベンゼン含有留分とトリアルキルベンゼン含有留
分とを原料とし、低硫黄含有量のトルエン及びキシレン
を生成させるトランスアルキル化方法を提供した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は芳香族炭化水素変換
用触媒及び該変換用触媒を用いる芳香族炭化水素変換方
法に関するものであり、更に詳しくは、芳香族炭化水素
のトランスアルキル化反応用触媒及びトランスアルキル
化反応用触媒を用いたベンゼン含有留分とトリアルキル
ベンゼン含有留分とのトランスアルキル化によりモノア
ルキルベンゼン及びジアルキルベンゼンを生成させる芳
香族炭化水素変換方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】芳香族炭化水素類はガソリンの成分とし
て品質上重要な役割を有し多量に用いられている。特に
無鉛高オクタン価ガソリンにとってはオクタン価レベル
を維持し、熱量を供給する必要性から芳香族炭化水素類
は不可欠なものとなっている。このため、石油精製工程
においても接触改質装置及び接触分解装置等がガソリン
生産装置として芳香族炭化水素類を多量に含有するガソ
リン混合基材を供給している。製油所において処理され
る芳香族炭化水素留分は、C6 、C7 、C8 、C9 の炭
素数を有するもの及び更に重質留分であり、主として炭
素数6〜11の芳香族炭化水素を含有するものである。
また、キシレン留分として得られる芳香族留分には実際
に炭素数7〜9の炭化水素が含有されている。前述の高
オクタン価ガソリンには炭素数6〜8のBTX留分と呼
ばれるベンゼン、トルエン、キシレン及びエチルベンゼ
ンを含有する芳香族留分が利用されている。
【0003】しかしながら、ガソリンに含有されている
ベンゼンは、近年、環境保全のため低減させる必要が生
じ、また、ガソリン中のトリアルキルベンゼンは、リサ
ーチオクタン価は高いものの、ガム質を生成させ、ま
た、モーターオクタン価が低いことなどから、ガソリン
から除去することが要求されている。
【0004】ところが、ベンゼン及びトリアルキルベン
ゼンをガソリン混合基材中から除去した場合、製油所の
全ガソリン生産量が減少するので、代替混合基材を供給
するためのアルキレーション装置、オレフィン低重合装
置及びパラフィン異性化装置等の新装置の導入が必要と
なり、高額の投資が避けられなくなる。
【0005】従って、ベンゼンとトリアルキルベンゼン
を有効に利用して高品質のガソリン基材を生産すること
が検討されなければならないが、未だ実用プロセスの提
案はされていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、芳香族炭化
水素の変換反応に伴ない生ずるコ−ク生成の抑制等の開
発上の問題点を克服することを目的としてナフサ接触改
質生成物から分留されたベンゼン含有留分と接触分解生
成物から分留されたトリアルキルベンゼン含有留分とを
原料とするトランスアルキル化反応により更に有用な芳
香族炭化水素を製造するための触媒活性及び活性維持能
を改善した結晶性アルミノ珪酸塩触媒及び該触媒を用い
た芳香族炭化水素変換方法を提供することを課題とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前述の事情
のもとに、上記課題を解決すべく、鋭意研究を重ねた結
果、SiO2 /Al23 比が20以上であり、特異な
結晶構造を有する結晶性アルミノ珪酸塩を担体とし、こ
れに元素周期律表第VIII族金属成分を担持してなる
特有の吸着特性を有する触媒が芳香族炭化水素のトラン
スアルキル化反応を主とする芳香族炭化水素変換用触媒
として、顕著な活性を発揮し、該触媒を用いた芳香族炭
化水素の変換方法において有用成分が高収率で得られ、
反応生成物を直接ガソリン成分とできることを見出し
た。本発明は、これらの知見に基いて完成したものであ
る。
【0008】かくして、本発明によれば、酸化物のモル
比で表示して 0.8〜2.0M2/n O・Al23 ・20〜100S
iO2 ・ZH2 O (式中、Mは金属陽イオンであり、nは該陽イオンの原
子価であり、Zは0〜40である。)の化学組成を有す
る結晶性アルミノ珪酸塩に少なくとも一種の元素周期律
表第VIII族金属成分を担持させてなり、最小分子径
が7Å〜9Åのアルキルベンゼン分子を十分に吸着し、
分子形状選択性評価試験法を用いて測定したトルエン及
びトリメチルベンゼンの全吸着容量が結晶性アルミノ珪
酸塩100gあたり少なくとも3mlであり、1、2、
4−トリメチルベンゼン及び1、2、3−トリメチルベ
ンゼンの吸着容量の合計量を基準にしたトルエンの吸着
容量が1以上であることを特徴とする芳香族炭化水素の
トランスアルキル化反応に用いられる芳香族炭化水素変
換用触媒が提供される。
【0009】また、ナフサ接触改質生成物又は接触分解
生成物から分留して得られたベンゼン含有留分とトリア
ルキルベンゼン含有留分とを酸化物のモル比で表示して 0.8〜2.0M2/n O・Al23 ・20〜100S
iO2 ・ZH2 O (式中、Mは金属陽イオンであり、nは該陽イオンの原
子価であり、Zは0〜40である。)の化学組成を有す
る結晶性アルミノ珪酸塩に少なくとも一種の元素周期律
表第VIII族金属成分を担持させてなり、最小分子径
が7Å〜9Åのアルキルベンゼン分子と十分に吸着し、
分子形状選択性評価試験法を用いて測定したトルエン及
びトリメチルベンゼンの全吸着容量が結晶性アルミノ珪
酸塩100gあたり少なくとも3mlであり、1、2、
4−トリメチルベンゼン及び1、2、3−トリメチルベ
ンゼンの吸着容量の合計量を基準にしてトルエンの吸着
容量が1以上である芳香族炭化水素変換用触媒の存在下
においてトランスアルキル化反応条件下で水素と接触さ
せることにより、モノアルキルベンゼン及びジアルキル
ベンゼンを主成分とするトランスアルキル化反応生成物
を生成させることを特徴とする芳香族炭化水素変換方法
が提供される。
【0010】更に、本発明の好ましい実施の態様として
次の〜の芳香族炭化水素変換用触媒、〜の芳香
族炭化水素変換方法が提供される。
【0011】即ち、 酸化物のモル比で表示して 0.8〜2.0M2/n O・Al23 ・30〜100S
iO2 ・ZH2 O (式中、Mは少なくとも一部が元素周期律表第VIII
族金属成分により置換され金属陽イオンであり、nは該
陽イオンの原子価であり、Zは0である。)の化学組成
を有する結晶性アルミノ珪酸塩又はMがアルカリ金属イ
オンである結晶性アルミノ珪酸塩を鉱酸又はアンモニウ
ム化合物で処理して得られる水素イオン形態としたもの
に少なくとも一種の元素周期律表第VIII族金属成分
を担持させてなり、最小分子径が7Å〜9Åのアルキル
ベンゼン分子を十分に吸着し、分子形状選択性評価試験
法を用いて測定したトルエン及びトリメチルベンゼンの
全吸着容量が結晶性アルミノ珪酸塩100gあたり、3
ml〜15mlであり、1、2、4−トリメチルベンゼ
ン及び1、2、3−トリメチルベンゼンの吸着容量の合
計量を基準にしてトルエンの吸着容量が1〜3の範囲に
ある芳香族炭化水素のトランスアルキル化反応に用いら
れる芳香族炭化水素変換用触媒。 結晶性アルミノ珪酸塩が、少なくとも下記の格子面間
隔d(Å)を示す粉末X線回折図形を有するTSZであ
る前記いずれかの芳香族炭化水素変換用触媒。格子面間隔d(Å) 相対強度(I/Io 11.2 ± 0.2 強 10.1 ± 0.2 強 7.5 ± 0.15 弱 6.03 ± 0.1 中強 3.86 ± 0.05 最強 3.82 ± 0.05 強 3.76 ± 0.05 強 3.72 ± 0.05 強 3.64 ± 0.05 強 結晶性アルミノ珪酸塩及びバインダーからなる成型体
を水熱反応処理することにより、バインダーを結晶性ア
ルミノ珪酸塩の結晶に結晶化させてなるバインダーレス
ゼオライトであって、(1)該バインダーレスゼオライ
トが有する2次細孔が、水銀圧入法により求めた細孔半
径が75Å〜75000Åの範囲であって、平均細孔半
径が1000Å〜15000Åの範囲にあり、細孔容積
の25%以上が該平均細孔半径の±20%の範囲に含ま
れ、細孔容積が0.2cc/g〜1.0cc/gであ
り、且つ(2)結晶性アルミノ珪酸塩の交換性陽イオン
の少なくとも一部がアルカリ金属以外の陽イオンによっ
て置換されてなる前記のいずれかの芳香族炭化水素変換
用触媒。 ナフサ接触改質生成物のベンゼン含有留分と接触分解
生成物のトリアルキルベンゼン含有留分とを、酸化物の
モル比で表示して 0.8〜2.0M2/n O・Al23 ・20〜100S
iO2 ・ZH2 O (式中、Mは金属陽イオンであり、nは該陽イオンの原
子価であり、Zは0〜40である。)の化学組成を有す
る結晶性アルミノ珪酸塩に少なくとも一種の元素周期律
表第VIII族金属成分を担持させてなり、最小分子径
が7Å〜9Åのアルキルベンゼン分子を十分に吸着し、
分子形状選択性評価試験法を用いて測定したトルエン及
びトリメチルベンゼンの全吸着容量が結晶性アルミノ珪
酸塩100gあたり少なくとも3mlであり、トリメチ
ルベンゼンの吸着容量を基準にしてトルエンの吸着容量
が1以上である芳香族炭化水素変換用触媒の存在下にお
いて水素と接触させることにより、トルエン及びキシレ
ンを生成させることからなる前記芳香族炭化水素変換方
法。 ベンゼン含有留分がナフサ接触改質生成物の70℃〜
90℃の留分であり、トリアルキルベンゼン含有留分が
接触分解生成物の155℃〜185℃の留分である前記
いずれかの芳香族炭化水素変換方法。 前記トランスアルキル化反応が1MPa〜10MPa
の反応圧力、250℃〜370℃の反応温度、0.5V
/H/V〜4V/H/Vの液空間速度及び100Nl/
l〜500Nl/lのガス流量の反応条件を包含する前
記いずれかの芳香族炭化水素の変換方法。
【0012】
【発明の実施の態様】本発明について以下に詳述する。芳香族炭化水素変換用触媒 本発明において芳香族炭化水素変換用触媒は結晶性アル
ミノ珪酸塩と元素周期律表第VIII族金属成分とから
なるものである。
【0013】ここで用いられる結晶性アルミノ珪酸塩
は、酸化物のモル比で表示して0.8〜2.0M2/n
・Al23 ・20〜100SiO2 ・ZH2 O(式
中、Mは、金属陽イオンであり、nは該陽イオンの原子
価であり、Zは0〜40である。)の化学組成を有し、
SiO2 /Al23 モル比が20以上の高含有量であ
ること及び全吸着容量及び形状選択性係数が特定されて
いることにより特徴づけられるものである。
【0014】上記の化学組成中、芳香族炭化水素のトラ
ンスアルキル化反応にとって好ましいSiO2 /Al2
3 モル比は30〜100であり、更に好ましいSiO
2 /Al23 モル比は40〜80である。
【0015】金属陽イオンは、元素周期律表第I族金属
成分及び第II族金属成分であり、例えば、ナトリウ
ム、カリウム、カルシウム、マグネシウム及びストロン
チウム等が挙げられる。
【0016】本発明の芳香族炭化水素変換用触媒に用い
られる結晶性アルミノ珪酸塩は、天然産及び合成品共
に、珪素(Si)を中心として形成される4個の酸素原
子が頂点に配位したSiO4 四面体と珪素の代わりにア
ルミニウム(Al)が置換されたAlO4 四面体が互い
に1個ずつの酸素原子を共有して結合した網目構造の結
晶格子を有するものである。この結合様式が結晶性アル
ミノ珪酸塩の骨格構造を決定し、その結合様式の相違に
より、結晶構造的見地から種々の結晶性アルミノ珪酸塩
に分類される。
【0017】SiO4 及びAlO4 四面体の連結した網
目構造中には空洞(cavity)又は連続した空洞か
らなる孔路(channel)が形成されており、結晶
水及び陽イオンはこのなかに含まれている。この含水結
晶性アルミノ珪酸塩を加熱すると、その骨格構造を破壊
することなく結晶水が離脱して多孔質体となる。脱水結
晶性アルミノ珪酸塩は、骨格構造の細孔「開孔部」を通
じて各種の分子を空洞又は孔路内に吸着するが、この開
孔部は、通常数Åの均一径を有するものであり、分子ふ
るい効果を生じ、分子径がこの開孔部の径より小さい分
子しか吸着しない。開孔部の径は、結晶性アルミノ珪酸
塩の骨格構造の差異により当然変化するものであり、同
一の骨格構造の結晶性アルミノ珪酸塩においても開孔部
の径は、結晶水の離脱の程度空洞及び孔路内に存在する
イオンの種類と量の相違及び骨格を形成している珪素と
アルミニウムの存在比(シリカ/アルミナ比で表示され
る比率)の相違によっても差異を生じる。
【0018】結晶性アルミノ珪酸塩の開孔部の径は、一
般に結晶学的細孔径又は有効細孔径で表示される。前者
はX線結晶構造解析により結晶性アルミノ珪酸塩構造の
精密測定を行ない、開孔部を形成する珪素、アルミニウ
ム又は酸素の質数及び空間的拡がりを求め、それによっ
て決定される開孔部の径である。これに対し後者は通常
分子径の異なる種々の分子を吸着させ、最大被吸着分子
の分子径から推算され、この見かけの値を採用する開孔
部の径である。この両者は大体一致することもあるが、
吸着に際して被吸着分子が変形する可能性もある。しば
しば結晶学的細孔径よりも分子径の大きい分子が吸着さ
れることがあり、有効細孔径が多少大きく測定されてい
るものが多い。
【0019】天然産、合成品共に結晶性アルミノ珪酸塩
の構造が未だ未知であるという事実、結晶性アルミノ珪
酸塩が触媒に応用され、反応系に存在する物質の吸着及
び吸着量が重要因子になるという事実を考慮すると結晶
学的細孔径よりむしろ有効細孔径が実際的な知見を与え
る指標となる。結晶性アルミノ珪酸塩の合成及びイオン
交換、含浸担持、物理混合、熱処理、酸、アルカリ処理
等の変性技術により結晶格子の不整配列を生じさせた
り、非骨格構造物質の導入により、結晶性アルミノ珪酸
塩の有効細孔径、全吸着容積及び形状選択性係数を特定
できることを見出した点が本発明による結晶性アルミノ
珪酸塩の特異点の一つとなっている。
【0020】ベンゼンとトリアルキルベンゼンを主成分
とする芳香族炭化水素原料をトランスアルキル化するこ
とによりトルエンとキシレンを各々高選択的に製造する
方法において触媒として有効であるためには、結晶性ア
ルミノ珪酸塩は少なくともトリメチルベンゼンのすべて
を吸着できる有効細孔径を有することが要求される。結
晶性アルミノ珪酸塩が本発明に有効であるか否かは本発
明者らが考案した分子形状選択性評価試験により判定す
ることができる。その概要は、トルエン(最小分子径
7.0Å)、1、2、4−トリメチルベンゼン(最小分
子径7.6Å)、1、2、3−トリメチルベンゼン(最
小分子径8.1Å)及び1、3、5−トリメチルベンゼ
ン(最小分子径8.6Å)が液相に共存し、これら分子
が結晶性アルミノ珪酸塩に競争的に吸着する条件下にお
いて、各被吸着分子の吸着容量を測定し、これから導か
れる「全吸着容量」及び「形状選択性係数」を判定のた
めのパラメータとして用いるものである。
【0021】ここに、本明細書において「全吸着容量」
及び「形状選択性係数」は、各々、次のようにして求め
たものとする。
【0022】・「全吸着容量」=トルエン、1、2、4
−トリメチルベンゼン及び1、2、3−トリメチルベン
ゼンの吸着容量の合計値(ml/100g−結晶性アル
ミノ珪酸塩) ・「形状選択性係数」(Tol./TMB)=トルエン
の吸着容量/1、2、4−トリメチルベンゼンと1、
2、3ートリメチルベンゼンとの吸着容量の合計値 次に、本発明の芳香族炭化水素変換用触媒の成分として
有効な結晶性アルミノ珪酸塩の判定のために用いる分子
形状選択性評価試験について説明する。分子形状選択性評価試験 分子径の異なる幾つかの化合物の吸着量が、本発明にお
いて使用できる結晶性アルミノ珪酸塩を決定するための
パラメータとして有効であることを認めた。即ち、1、
3、5−トリイソプロピルベンゼン溶媒中にトルエン
(最小分子径7.0Å)、1、2、4−トリメチルベン
ゼン(最小分子径7.6Å)及び1、2、3−トリメチ
ルベンゼン(最小分子径8.1Å)の3つの被吸着化合
物が共存する液相競争吸着条件の下で、各化合物の吸着
容量を測定し、これから導かれる各分子の吸着容量の比
をパラメータとする。
【0023】以下に標準的試験方法を示す。トルエン、
1、2、4−トリメチルベンゼン及び1、2、3、−ト
リメチルベンゼンを各々3容量%含む1、3、5−トリ
イソプロピルベンゼンとの混合液を調製する。所定量の
混合液を密栓可能な容器に入れ、更に、予め500℃〜
600℃で焼成し、吸湿しない状態で室温で保存してお
いた結晶性アルミノ珪酸塩を採取、精秤して同じ容器に
入れる。このときの混合液量は結晶性アルミノ珪酸塩1
g当り4mlとする。結晶性アルミノ珪酸塩及び混合液
を入れた密栓容器を40℃の定温雰囲気下で20時間保
持した後、液相部を極く少量採取し各化合物を定量分析
する。分析は、水素炎イオン化検出器を備えたガスクロ
マトグラフにより、0.5μlの液相試料について行な
う。
【0024】分析によって得られるトルエン、1、2、
4−トリメチルベンゼン、1、2、3−トリメチルベン
ゼン及び1、3、5−トリイソプロピルベンゼンの濃度
(各化合物の分子量、密度を用いて求め得る容量単位)
について、吸着操作前(上記の混合液のみ分析)の濃度
値と吸着操作後の濃度差との差から、トルエン、1、
2、4−トリメチルベンゼン及び1、2、3−トリメチ
ルベンゼン各々の吸着容量を求めた。なお、本試験で
は、吸着操作過程において液相部の1、3、5−トリイ
ソプロピルベンゼンの存在量は不変との前提条件を設け
た。
【0025】本発明によるベンゼン含有留分とトリアル
キルベンゼン含有量留分とをトランスアルキル化反応に
供し、トルエンとキシレンとを高選択的に製造するため
に有効な触媒は全吸着容量が結晶性アルミノ珪酸塩10
0gあたり、少なくとも3mlのものであり、かつ、形
状選択性係数が1以上のものである。好ましい全吸着容
量は4ml以上、特に好ましくは4ml〜15mlの範
囲のものであり、かつ、好ましい形状選択性係数は1.
5以上であり、特に好ましくは1.5〜3の範囲のもの
である。全吸着容量が3mlに達しないとトランスアル
キル化反応の活性が十分得られず、一方、15mlを越
えると触媒上のコーキングによる活性劣化が大きくな
る。また、形状選択性係数が1未満であるとコーキング
による劣化が大きくなり、一方、3を超えるとトランス
アルキル化反応の進行が十分でなく、トルエン及びキシ
レンの収率が低く実用的価値に乏しい。尚、本明細書に
おいて全吸着容量は、結晶性アルミノ珪酸塩100gあ
たりの吸着容量を意味し、特にことわりのない限りml
/100gで表すものとする。いくつかの結晶性アルミ
ノ珪酸塩のパラメータの値を下記の表に示す。 結晶性アルミノ珪酸塩の種類 全吸着容量 形状選択性係数 ml/100g [Tol/TMB] TSZ 7〜14 2〜15 ZSM−5 7〜13 2〜14 フェリエライト 2〜8 4〜10 Y 9〜19 1〜1.2 X 9〜19 1〜1.2 A 0.1〜1 10+ モルデナイト 6〜10 0.8〜0.9 上記の表から理解される点は、本発明の目的を達成する
ためには、結晶性アルミノ珪酸塩が1、2、4−トリメ
チルベンゼン、1、2、3−トリメチルベンゼン及び、
1、3、5−トリメチルベンゼンのすべてが吸着される
有効細孔径を有することが必要であり吸着競争条件下で
トルエンが優先的に吸着されることが必要であるという
点である。
【0026】本発明において用いられる結晶性アルミノ
珪酸塩としては全吸着容量及び形状選択性係数から、T
SZ、ZSM−5、Y型、X型ゼオライト等が挙げられ
る。特に好ましい触媒は、結晶性アルミノ珪酸塩TSZ
及びバインダレス結晶性アルミノ珪酸塩TSZである。
これらは、例えば特公平3−45010号公報等に記載
されているような化学組成とX線回析図形により同定さ
れる。
【0027】TSZは、単斜晶系に属する特異な骨格構
造を形成するSiO4 四面体、AlO4 四面体の存在比
率を示すモル比SiO2 /Al23 が相対的に大きい
結晶性アルミノ珪酸塩であり、これは珪素化合物、アル
ミニウム化合物、アルカリ金属化合物及び水の実質的に
無機反応材料のみからなる水性反応混合物から製造され
る。この方法により製造されたTSZは、含有されてい
るアルカリ金属を直接水素(H)形態又はその前駆体で
あるアンモニウム(NH4 +)形態及び他の金属形態へイ
オン交換操作により変換することができる。
【0028】TSZの粉末X線図形によれば、少なくと
も次の格子面間隔d(Å)が示される。格子面間隔d(Å) 相対強度(I/Io 11.2 ± 0.2 強 10.1 ± 0.2 強 7.5 ± 0.15 弱 6.03 ± 0.1 中強 3.86 ± 0.05 最強 3.82 ± 0.05 強 3.76 ± 0.05 強 3.72 ± 0.05 強 3.64 ± 0.05 強 TSZの粉末X線回析図形において、2θ=14.7°
(d=6.03Å)の回析線が単一線(Single
t)であり、2θ=23°(d=3.86Å)及び2θ
=23.3°(d=3.82Å)の両面回析図が明瞭に
分離している点が一つの大きな特異点とされる。
【0029】バインダーレス結晶性アルミノ珪酸塩は、
結晶性アルミノ珪酸塩及びバインダーからなるペレット
型、異形型または中空型等の成型体を水熱反応処理する
ことにより、バインダーを結晶性アルミノ珪酸塩の結晶
に結晶化させてなるバインダーレスゼオライトであっ
て、該バインダーレスゼオライトが有する2次細孔
が、水銀圧入法により求めた細孔半径が75〜7500
0Åの範囲であって、平均細孔半径が1000Å〜15
000Åの範囲にあり、細孔容積の25%以上が該平均
細孔半径の±20%の範囲に含まれ、細孔容積が0.2
cc/g〜1.0cc/gである(例えば、特公平5−
79379号参照)。
【0030】このバインダーレス結晶性アルミノ珪酸塩
は、次の如き方法で製造することができる。予め合成さ
れた、少なくとも1種の結晶性アルミノ珪酸塩の粉末2
0〜80重量%と、該結晶性アルミノ珪酸塩の前駆体で
ある水性反応混合物を一定時間熟成させることにより調
整したバインダーとしてのアルミノシリケートゲル80
〜20重量%とを混練した後、これをペレット型、異形
型または中空型に成型し、得られた成型体を水熱反応処
理してバインダーレスゼオライトを合成し、後述のよう
に次いで該バインダーレスゼオライトの交換性陽イオン
の少なくとも1部をアルカリ金属以外の陽イオンで置換
される。
【0031】バインダーレスゼオライトの粉末X線回析
図形は、少なくとも下記の格子面間隔d(Å)を有する
ものである。格子面間隔d(Å) 相対強度(I/Io 11.2 ± 0.2 強 10.1 ± 0.2 強 7.5 ± 0.15 弱 6.03 ± 0.1 中強 4.26 ± 0.07 中強 3.86 ± 0.05 最強 3.82 ± 0.05 強 3.76 ± 0.05 強 3.72 ± 0.05 強 3.64 ± 0.05 強 また、好ましい平均細孔半径が1000Å〜10000
Åの範囲にあり、細孔容積が0.25cc/g〜0.9
cc/gであり、更に好ましくは平均細孔半径が120
0〜8000Åの範囲にあり、細孔容積が0.3cc/
g〜0.8cc/gである。
【0032】ZSM−5は、G.T.Kokotail
oらによる構造解析によれば斜方晶系の骨格構造を有す
る結晶性アルミノ珪酸塩であり(Nature、27
、437(1978))、通常、有機窒素化合物を含
有する水性反応混合物原料から製造することができる。
このようにして製造された形態のままのZSM−5は、
その結晶内自由空間が製造原料の有機窒素化合物のイオ
ンによって占められているので、TSZの如く、直接他
の形態へ変換することは不可能であり、予め、加熱、焼
成等の処理を施して該有機化合物を除去した後に初めて
他の形態へ変換することができる。
【0033】Y型ゼオライトは、次の一般式 M2/n O・Al23 ・3〜50SiO2 ・ZH2 O (式中、Mは陽イオンであり、nは該陽イオンの原子価
であり、Zは4〜25である。)で表示され、少なくと
も下記の格子面間隔d(Å)を示す粉末X線回析図形を
有する結晶性アルミノ珪酸塩を含有する。格子面間隔d(Å) 相対強度(I/Io 14.29 最強 5.68 強 3.775 強 3.308 強 2.858 強 Y型ゼオライトは、通常の水熱合成で製造することがで
きる。この方法で製造した結晶性アルミノ珪酸塩のN
a、K等のアルカリ金属は直接又は間接的にH+及び他
の金属型へ変換することができる。その後、焼成等の処
理を施して一般的な脱アルミニウム操作、例えば、スチ
ーミング処理、スチーミング及び珪素化合物による処理
で高SiO2 /Al23 比のものに交換できるという
性質を有する。
【0034】本発明の芳香族炭化水素変換用触媒の活性
金属成分としての元素周期律表第VIII族金属成分は
含浸又はイオン交換等の方法により結晶性アルミノ珪酸
塩に担持される。
【0035】即ち、活性金属成分の担持方法としては、
結晶性アルミノ珪酸塩が上記の如き元素周期律表第I族
金属成分及び第II族金属成分(以下必要に応じアルカ
リ金属イオンという。)含有形態で合成される場合、そ
れを水素イオン形態へ変換した形態のものが用いられ
る。水素イオン形態への変換は鉱酸処理により達成され
るが、一般に前駆体としてアンモニウムイオン交換によ
り、アンモニウムイオン形態とし、しかる後アンモニウ
ムイオン形態のものを焼成して最終的に水素イオン形態
とされる。前記活性金属成分は上記の如くして得られた
水素イオン形態の結晶性アルミノ珪酸塩に含浸等により
担持される。
【0036】また、活性金属成分は結晶性アルミノ珪酸
塩の合成時に含有されるアルカリ金属イオンの全部又は
一部とイオン交換することにより担持することができ
る。即ち、前記陽イオンの置換が、前記結晶性アルミ
ノ珪酸塩をアンモニウムイオンを含有する処理液を用い
てイオン交換処理する工程と、アルカリ金属以外の金
属化合物の陽イオンを含有する処理液を用いてイオン交
換処理する工程によってなされる。
【0037】活性金属成分は元素周期律表第VIII族
金属成分の群から選択される少なくとも一種の成分であ
り、例えば、白金、パラジウム、ルテニウム、コバルト
又はニッケル等を挙げることができる。
【0038】これらの活性金属成分は金属量として触媒
全重量基準で0.5重量%〜2重量%、好ましくは0.
7重量%〜1.5重量%担持される。
【0039】活性金属成分は、水素化活性機能を有し、
コーク生成のプリカーサーを水素化し、コーク生成を抑
制すると共に原料油中の硫黄化合物を脱硫する効果を発
揮する。
【0040】上記の如き処理した結晶性アルミノ珪酸塩
を、更に種々の処理、例えば酸、アルカリ、水蒸気によ
る処理、焼成、非骨格構造物質としての金属又は金属酸
化物の導入処理等の操作を行ない本発明に有効な触媒形
態に変換して使用することができる。
【0041】また、結晶性アルミノ珪酸塩は、通常0.
1ミクロン〜数10ミクロン、好ましくは0.2ミクロ
ン〜8ミクロン、更に好ましくは6ミクロン以下の大き
さの結晶粒子径のものが合成品として得られ、これをそ
のまま又は粒度調整処理を施して本発明の芳香族炭化水
素変換用触媒として用いることができる。
【0042】本発明において、結晶性アルミノ珪酸塩に
活性金属成分を担持して得られた触媒は芳香族炭化水素
変換反応に供するにあたり、触媒に耐久性を付与するた
め、触媒的に比較的不活性な物質との混合体又は複合体
の形態で提供される。不活性物質は、通常無機酸化物で
あり、特に好ましい物質は無定形シリカ−アルミナ又は
アルミナであり、マトリックスとして5重量%〜60重
量%の範囲で使用される。
【0043】しかし、このような無定形シリカ−アルミ
ナ等のマトリックスは好適な酸性値を有しないものであ
り、触媒活性を希釈するものであるから、本発明者らが
先に提案したTSZからなるバインダレスゼオライト
(特公平5−79379号公報等)がバインダ部分も結
晶化したものであり、触媒単位量あたりの活性が高く有
効である。
【0044】本発明によれば、天然ゼオライト及び前述
のTSZ、ZSM−5及びY型ゼオライト以外の合成ゼ
オライトを、例えば、イオン交換、酸又はアルカリ処
理、アルミニウム抽出、水蒸気処理、焼成、含浸担持、
物理混合等の処理及び種々の活性化処理を組み合わせる
ことによって、有効な触媒に転化することもできる。芳香族炭化水素変換反応 本発明において、芳香族炭化水素変換方法は、モノアル
キルベンゼンとトリアルキルベンゼンを主成分とする芳
香族炭化水素のトランスアルキル化反応を主とするもの
である。
【0045】具体的には次のトランスアルキル化反応が
包含され、 Bz+TriMeBz=Tol.+Xy ここで、Bz: ベンゼン TriMeBz: トリアルキルベンゼン Tol: トルエン Xy: キシレン 即ち、ガソリン基材中のベンゼン及びトリアルキルベン
ゼンのトランスアルキル化反応により、トリアルキルベ
ンゼンは脱アルキルによりアルキル基を失ないそのアル
キル基がベンゼンにアルキル化によって付加される。
【0046】本発明のトランスアルキル化反応に使用で
きる芳香族炭化水素原料柚としては、接触改質ナフサ及
び接触分解ナフサから分留されて得られたベンゼン留分
及びトリアルキルベンゼン留分が挙げられる。好ましい
ベンゼン留分は接触改質ナフサから得られたものであ
り、特にベンゼン濃度が50%以上のものが反応効率向
上の観点から好ましい。ベンゼン留分は、接触改質ナフ
サの70℃〜90℃の範囲のものが好適である。
【0047】トリアルキルベンゼン留分は、接触改質ナ
フサ及び接触分解ナフサのいずれからも分留して得られ
る。特に、接触分解ナフサの155℃〜185℃留分を
用いることが好ましい。接触分解ナフサからのトリアル
キルベンゼン留分中にはナフタレン化合物が含有される
が、酸点上での重合抑制の観点から含有量を3重量%以
下、特に1重量%以下に低減させることが好ましい。
【0048】また、接触分解ナフサからのトリアルキル
ベンゼン留分には50ppm〜600ppm程度の高濃
度の硫黄分が含有されるが、これを原料として使用し接
触分解ナフサ又は接触改質ナフサからのベンゼン留分と
共にトランスアルキル化反応に供すれば、トルエン、キ
シレンの生成と硫黄分の除去を同時に行なうことがで
き、有用な低硫黄含有ガソリン基材を製造することがで
きる。
【0049】尚、ベンゼン及びトリアルキルベンゼンが
高濃度で同一原料油に含有される場合は、各々の留分に
分留することなく、直接前記芳香族炭化水素変換用触媒
の存在下において水素と接触させることによりトランス
アルキル化反応を行なわせることができる。
【0050】本発明において、トランスアルキル化反応
の反応条件は、特に限定されるものではないが、1MP
a〜10MPaの反応圧力、250℃〜400℃の反応
温度、0.5V/H/V〜4V/H/Vの液空間速度及
び100Nl/l〜500Nl/lのガス流量の反応条
件が採用される。好ましい条件としては、反応圧力:2
MPa〜80MPa、反応温度:300℃〜370℃、
液空間速度:0.7V/H/V〜2V/H/V、及びガ
ス流量:150Nl/l〜400Nl/lが挙げられ
る。
【0051】
【実施例】本発明を実施例及び比較例により以下に説明
するが、本発明は、これら実施例等により限定されるも
のではない。 実施例1触媒A(Pt−H (水素型) TSZ触媒) アルミン酸ナトリウム(NaAlO2 )12.5gを純
水292.5gに溶解し、水ガラス(Na2 O;9.5
重量%、SiO2 ;28.6重量%の日本工業規格3号
の水ガラス:以下「JIS3号」と略す。)269.1
gと純水135.7gを混合した溶液中に攪拌しながら
滴下した。別に35%の濃塩酸77.7gと純水17
5.5gを混合した溶液を用意した。次に、これら2液
を塩化ナトリウム48.6gを水403.7gに混合し
た溶液に攪拌しながら同時に滴下した。すべての溶液を
混合した後のpH値は8.0であった。
【0052】次にこれを容量2リットルのオートクレー
ブに入れ攪拌しながら、自己圧下185℃で40時間保
持した。
【0053】結晶化した後の母液のpH値は11.6で
あった。結晶化生成物は、冷却後、濾過洗浄し、120
℃にて一夜乾燥した。
【0054】得られた固体生成物を粉末X線回析法で調
べた結果、生成物は100%結晶化物であり、TSZゼ
オライトと格子面間隔が一致した。
【0055】化学分析した結果、SiO2 が87.1重
量%、Al23 が5.33重量%、Na2 Oが2.8
8重量%、そして900℃における灼熱減量4.44重
量%の化学組成が得られた。これを酸化物のモル比で表
示すると次の通りであった。 0.89Na2 O・Al23 ・27.8SiO2
4.7H2 O このようにして得られた結晶性アルミノ珪酸ナトリウム
5gに、5重量%の塩化アンモニウム水溶液75mlを
加え、80℃で1.5時間イオン交換を行った。このイ
オン交換処理を4回行った後水洗し、110℃で乾燥
後、空気中550℃にて3時間焼成することにより、H
(水素型)−TSZを調製した。この場合、Na2 Oの
含有量は0.01重量%以下であった。
【0056】H(水素型)−TSZ85%及びバインダ
としてのアルミナ15%を混練し、成形した後、この成
形体を0.5%の塩化白金酸アンモニウム水溶液に浸漬
し、元素周期律表第VIII族金属成分としてPtを1
重量%担持させた。
【0057】ここで得られたPt−H(水素型)TSZ
触媒の全吸着容量及び形状選択性係数は、各々、12m
l/100g及び2.0であった。 実施例2触媒B(Pt−Na−TSZ触媒) 実施例1により得られた結晶性アルミノ珪酸ナトリウム
を塩化白金酸アンモニウム水溶液と接触させて、ナトリ
ウム成分の0.2%を白金成分とイオン交換し白金を1
%担持させた触媒を得た。この触媒の全吸着容積は13
ml/100gであり、形状選択性係数は2であった。 実施例3触媒C(Pt−Y型ゼオライト触媒) SiO2 /Al23 モル比が40のUSY型結晶性ア
ルミノ珪酸塩85%及びバインダとしてのアルミナ15
%の担体上にPtを1重量%担持させた。全吸着容量は
13ml/100gであり、形状選択性係数は1.1で
あった。 実施例4触媒D(Pt−H (水素型) バインダレスTSZ触媒) 実施例1と同様にしてTSZ結晶性アルミノ珪酸塩粉末
を調製した。次に、硫酸アルミニウム(Al23 ;1
5.4重量%)65.9g、95%硫酸33.8g、純
水420gの硫酸アルミニウム水溶液と、3号水ガラス
606g、純水306gの水ガラス水溶液を、塩化ナト
リウム水溶液(塩化ナトリウム35g、純水1200
g)に添加し、攪拌しながら混合した。生成したアルミ
ノシリケートゲルを濾過し約7lの純水で洗浄した後、
水切りを行い、含水率を測定したところ、86.4g重
量%(乾燥基準)であった。
【0058】上記の如くして得られたTSZ結晶性アル
ミノ珪酸塩粉末75g、アルミノシリケートゲル551
g及び水酸化ナトリウム0.73gをニーダーで乾燥し
ながら成型可能な水分量になるまで混練し、押出成型機
にて外径約1.5mmペレットに成型した。
【0059】ペレットを約110℃で16時間乾燥した
後、一部を分取し化学分析したところ、SiO2 が8
5.1重量%、Al23 が5.62重量%、Na2
が4.74重量%、900℃における灼熱減量が3.9
5重量%であった。酸化物のモル比で表すと、 Na2 O/Al23 =1.39 SiO2 /Al23 =25.7 であった。
【0060】ペレットを更に600℃で約3時間仮焼し
た後、87.5gを分取し、純水613gと共に、1l
のSUS製オートクレーブに張り込み、181℃で64
時間結晶化を行った。ここで、得られた結晶性アルミノ
珪酸ナトリウムは、水銀圧入法により測定し、平均細孔
半径は2200Å、全細孔容積は0.495cc/gで
あり、平均細孔半径の±20%の範囲に全体の細孔容積
の31%が含まれるものであった。
【0061】このようにして調製されたバインダレス結
晶性アルミノ珪酸ナトリウムに、実施例1と同様の処理
を加え、H(水素型)−バインダレスTSZを調製し、
これに元素周期律表第VIII族金属成分としてPtを
1重量%担持させた。ここで得られたPt−H(水素
型)TSZ触媒の全吸着容量及び形状選択性は、各々、
14ml/100g及び1.9であった。 実施例5 (Pt−H−TSZ触媒によるトランスアルキル化反
応)次に示す性状のベンゼンリッチ留分40重量%とト
リアルキルベンゼンリッチ留分60重量%とを混合して
トランスアルキル化反応用の原料油を調製した。
【0062】 原料油性状 1.ベンゼンリッチ留分 接触改質ナフサの70℃/90℃留分 組成 含有量(%) パラフィン 32 ベンゼン 60 トルエン 8 2.トリアルキルベンゼンリッチ留分 接触分解ナフサの155℃/185℃留分 組成 含有量(%) パラフィン 22 C8 芳香族 8 C9 芳香族 60 トリメチルベンゼン+ エチルメチルベンゼン 52 C10芳香族 9 硫黄分 60ppmトランスアルキル化反応 上記の原料油を、次の反応条件下において触媒Aを充填
した固定床反応器に導入し反応させ、3時間経過後、2
50時間経過後及び500反 応 条 件 反応圧力、MPa 2 反応温度、℃ 310 水素ガス流量、Nl/l 400 液空間速度、V/H/V 1.0 時間経過後の反応生成物を各々採取し、組成分析に供し
た。
【0063】反応生成物の組成分析は、ガスクロマトグ
ラフにより行い表1に示す結果を得た。
【0064】この結果から、ベンゼン及びトリメチルベ
ンゼン+エチルメチルベンゼンの含有量が減少し、トル
エン及びキシレンの含有量が増加し、長時間反応後もト
ルエン及びキシレンの生成量が減少していないことが観
察された。
【0065】
【表1】 実施例6 (Pt−Na−TSZ触媒によるトランスアルキル化反
応)触媒A(Pt−H(水素型)TSZ触媒)の代わり
に触媒B(Pt−Na−TSZ触媒)を用いたこと以
外、すべて実施例6と同様にトランスアルキル化反応を
行わせ、5時間経過後及び250時間経過後の反応生成
物を採取し、組成分析に供した。結果を表2に示す。
【0066】
【表2】 実施例7 (Pt−USYゼオライト触媒によるトランスアルキル
化反応)触媒A(Pt−H(水素型)TSZ触媒)の代
わりに触媒C(Pt−USY型ゼオライト触媒)を用い
たこと以外、すべて実施例6と同様にトランスアルキル
化反応を行わせ、3時間経過後、250時間経過後及び
500時間経過後に反応生成物を採取し、組成分析に供
した。結果を表3に示す。
【0067】
【表3】 実施例8 (Pt−H(水素型)バインダレスTSZ触媒によるト
ランスアルキル化反応)触媒A(Pt−H(水素型)T
SZ触媒)の代わりに触媒F(Pt−H(水素型)バイ
ンダレスTSZ触媒)を用いたこと以外、すべて実施例
5と同様にトランスアルキル化反応を行わせ、5時間経
過後及び250時間経過後の反応生成物を採取し、組成
分析に供した。結果を表4に示す。
【0068】
【表4】 比較例1〜6 次の触媒a〜触媒fを用いて実施例6と同一の原料油を
同一の反応条件で各々トランスアルキル化反応に供し、
3時間経過後及び250時間経過後の反応生成物を採取
し組成分析を行なった。各々の結果を表5に示す。 ・触媒a(HYゼオライト触媒) SiO2 /Al23 モル比が5のHYゼオライト85
%及びバインダとしてのアルミナ15%を混練し成形し
た。得られたHYゼオライト触媒の全吸着容量及び形状
選択性係数は各々18ml/100g及び1.0であっ
た。 ・触媒b(Pt−HYゼオライト触媒) SiO2 /Al23 モル比が5のHYゼオライト85
%及びバインダとしてのアルミナ15%を混練し成形し
た後、この成形体を0.5%の塩化白金酸アンモニウム
水溶液に浸漬し、Ptを1重量%担持させた。 ・触媒c(H(水素型)TSZ触媒) SiO2 /Al23 モル比が18のTSZゼオライト
を合成した。
【0069】全吸着容量が17ml/100gであり、
形状選択性係数が1.5であった。・触媒d(Pt−H
(水素型)TSZ触媒) 上記触媒cにPtを1重量%担持させたPt−H(水素
型)TSZ触媒を調製した。
【0070】全吸着容量が16ml/100gであり、
形状選択性係数が1.5であった。 ・触媒e SiO2 /Al23 モル比5のモルデナイト85%と
バインダとしてのアルミナ15%とを混練し成形した
後、Ptを1重量%担持させた。 ・触媒f SiO2 /Al23 モル比25のフェリアライト85
%とバインダとしてのアルミナ15%とを混練し成形し
た。全吸着容量が2.0ml/100gであり形状選択
性係数は4.0であった。
【0071】
【表5】
【0072】
【発明の効果】接触改質ナフサ又は接触分解ナフサから
分留されたベンゼン含有留分とトリメチルベンゼン含有
留分とのトランスアルキル化反応によりトルエンとキシ
レンを生成させるにあたり、SiO2 /Al23 モル
比が20以上であり、特定の化学組成、結晶構造及び吸
着特性を有する結晶性アルミノ珪酸塩に元素周期律表第
VIII族金属成分を担持させてなる触媒を用いること
により、コーク生成速度を抑制させると共にコーク生成
量を低下させることができ、高度の反応活性及び長期間
にわたる活性維持能を達成することができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化物のモル比で表示して 0.8〜2.0M2/n O・Al23 ・20〜100S
    iO2 ・ZH2 O (式中、Mは金属陽イオンであり、nは該陽イオンの原
    子価であり、Zは0〜40である。)の化学組成を有す
    る結晶性アルミノ珪酸塩に少なくとも一種の元素周期律
    表第VIII族金属成分を担持させてなり、最小分子径
    が7Å〜9Åのアルキルベンゼン分子を十分に吸着し、
    分子形状選択性評価試験法を用いて測定したトルエン及
    びトリメチルベンゼンの全吸着容量が結晶性アルミノ珪
    酸塩100gあたり少なくとも3mlであり、1、2、
    4−トリメチルベンゼン及び1、2、3−トリメチルベ
    ンゼンの吸着容量の合計量を基準にしたトルエンの吸着
    容量が1以上であることを特徴とする芳香族炭化水素変
    換用触媒。
  2. 【請求項2】 ナフサ接触改質生成物又は接触分解生成
    物から分留されたベンゼン含有留分とトリアルキルベン
    ゼン含有留分とを、 酸化物のモル比で表示して 0.8〜2.0M2/n O・Al23 ・20〜100S
    iO2 ・ZH2 O (式中、Mは金属陽イオンであり、nは該陽イオンの原
    子価であり、Zは0〜40である。)の化学組成を有す
    る結晶性アルミノ珪酸塩に少なくとも一種の元素周期律
    表第VIII族金属成分を担持させてなり、最小分子径
    が7Å〜9Åのアルキルベンゼン分子を十分に吸着し、
    分子形状選択性評価試験法を用いて測定したトルエン及
    びトリメチルベンゼンの全吸着容量が結晶性アルミノ珪
    酸塩100gあたり少なくとも3mlであり、1、2、
    4−トリメチルベンゼン及び1、2、3−トリメチルベ
    ンゼンの吸着容量の合計量を基準にしたトルエンの吸着
    容量が1以上である芳香族炭化水素変換用触媒の存在下
    においてトランスアルキル化反応条件下で水素と接触さ
    せることにより、モノアルキルベンゼン及びジアルキル
    ベンゼンを主成分とする反応生成物を生成させることを
    特徴とする芳香族炭化水素変換方法。
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