JPH093899A - 通水性を備えた土留壁およびその構築工法 - Google Patents

通水性を備えた土留壁およびその構築工法

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JPH093899A
JPH093899A JP15129195A JP15129195A JPH093899A JP H093899 A JPH093899 A JP H093899A JP 15129195 A JP15129195 A JP 15129195A JP 15129195 A JP15129195 A JP 15129195A JP H093899 A JPH093899 A JP H093899A
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  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 土留壁の性能に影響を及ぼすことなく通水性
を付与することができる土留壁構造の提供。 【構成】 土留壁10は、対向する一対の壁部10a,10b
が所定の間隔を隔てて、地中の地下水流12を遮断するよ
うに構築されている。壁部10a,10bの外側には、長手
軸方向に沿って複数の垂直ドレーン通路16が設けられて
いる。ドレーン通路16は、壁部10a,10bの外側面に沿
って上下方向に延び、壁部10a,10bを挟んで対向する
一対ずつが、壁部10a,10bと直交する軸線上に対向配
置されている。対向する一対の垂直ドレーン通路16と同
軸上にそれぞれ通水路18が設けられている。壁部10a,
10bには、これらを貫通するようにして水平ドレーン通
路20が設けられている。ドレーン通路20は、対向する一
対の垂直ドレーン通路16と通水路18とを連通させるもの
であって、各通水路18の両端側に一対づつ設けられてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、通水性を備えた土留
壁およびその構築工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】周知のように、地下構造物、例えば、地
下鉄や車両専用道路用などの地下トンネルを開削工法で
構築する際には、地山の崩壊を防止して、内部の掘削を
可能にするために止水性を備えた土留壁が構築される。
この種の土留壁を構築する工法は、連続地中壁工法を始
めとして、各種各様の方法が提供されているが、連続地
中壁工法や柱列壁工法などで構築される土留壁は、地下
構造物の本体部を構築した後にも地中に残置される場合
がある。
【0003】ところで、止水性を備えた土留壁を地中に
残置しておくと、地下水流を遮断することになり、土留
壁の下流側の水脈が途絶えるため、井戸が枯れたり、あ
るいは、地盤が沈下するといった不都合が発生する。そ
こで、例えば、特開平6−49839号公報には、地下
構造物の本体部を施工する際には、止水性が確保される
とともに、本体部の完成時に通水性が確保できる土留壁
の構築工法が開示されている。
【0004】この公報に開示されている工法では、連続
地中壁工法で土留壁が構築されるが、この土留壁を構築
する際に、掘削孔内に、中空円形ないしは角形などの有
孔管や、地山側開口部に鋼製メッシュを配置した特殊通
水枠を鉛直方向に設置しておき、この通水枠内に不透水
性で伸縮性のある筒状体を挿入して、筒状体内の水圧を
周囲の水圧よりも高くした状態で、コンクリートを打設
し、コンクリートが硬化した後に、前記筒状体を特殊通
水枠内から撤去して、有孔管や地山側開口部に配置され
た鋼製メッシュにより土留壁に通水性を与える。
【0005】特殊通水枠は、土留壁の厚み方向を貫通さ
せる大きさ、ないしは、土留壁の厚み方向の一部を置換
する大きさになっていて、内部には、砕石が充填され
る。しかしながら、このような従来の土留壁の構造およ
びその構築工法には、以下に説明する技術的な課題があ
った。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、上記公報に
開示されている土留壁の構造では、土留壁に通水性を付
与するために、土留壁の厚み方向の全部ないしは一部が
特殊枠体で置換されているので、この部分が構造上の弱
点となる恐れがあった。また、上記公報の土留壁の構築
工法では、泥水が充満された掘削構内に有孔管などを建
て込むため、有孔管の貫通孔内に泥水膜が付着して、目
詰まりを起こす恐れがあるとともに、コンクリートを打
設する際には、その内部に筒状体を挿入して、コンクリ
ートの回り込みを防いでいるが、この筒状体が有孔管な
どの通水枠体の内部側に挿入されるので、有孔管の貫通
孔内には、セメントなどが侵入して、目詰まりを起こす
恐れもあって、土留壁の通水性が著しく低下するという
問題があった。
【0007】さらに、上記公報に開示されている構築工
法は、土留壁を構築する際に、土留壁に通水性を付与す
る方法なので、既に構築されている土留壁に通水性を与
えることができないという問題もあった。本発明は、こ
のような従来の問題点に鑑みてなされたものであって、
第一の目的は、土留壁の性能に殆ど影響を与えることな
く、地下水流の通過が可能になる通水性を備えた土留壁
を提供することにある。また、第二の目的として、土留
壁の構築工事の影響により目詰まりを発生することがな
く、しかも、既設構造物に対しても通水性を付与するこ
とができる土留壁の構築工法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、対向する一対の壁部が所定の間隔を隔て
て、地中の地下水流を遮断するように構築された土留壁
において、前記壁部の長手方向に沿って所定の間隔を隔
て、かつ、その外側面に沿って上下方向に延びる複数の
垂直ドレーン通路と、前記壁部間に渡設された通水路
と、前記壁部を貫通して、前記垂直ドレーン通路と前記
通水路との間を連通させる水平ドレーン通路とを有する
ことを特徴とする。また、対向する一対の壁部が所定の
間隔を隔てて、地中の地下水流を遮断するように構築さ
れる土留壁の構築工法において、前記壁部を構築した後
に、前記壁部間を掘削して根切りを行なって本体部を構
築した後、または、本体部を構築する際に、前記壁部の
対向する位置に、前記壁部を貫通してその外方に延長さ
れる一対の水平ドレーン通路を、前記壁部の長手方向に
沿って、所定の間隔を隔てて複数箇所に形成するととも
に、前記水平ドレーン通路間を連通する通水路を前記壁
部間に渡設形成し、しかる後に、前記水平ドレーン通路
と連通する垂直ドレーン通路を前記壁部の外側に形成す
ることを特徴とする。前記水平ドレーン通路は、水平ド
レーン孔を水平方向に掘削形成し、この水平ドレーン孔
内にパック状の砕石を充填することにより構築され、こ
の水平ドレーン通路の先端側が前記垂直ドレーン通路の
外方に突出するように形成し、前記垂直ドレーン通路
は、垂直ドレーン孔を地上から掘削形成し、この垂直ド
レーン孔内に砕石を充填することにより形成することこ
とができる。前記通水路は、両端が開口した通水用パイ
プで構成され、前記本体部の底版内に前記通水用パイプ
を予め所定位置に設置し、この通水用パイプを前記底版
内に埋設することができる。
【0009】
【作用】上記構成の土留壁によれば、対向形成された土
留壁の一対の壁部の長手方向に沿って所定の間隔を隔
て、かつ、その外側面に沿って上下方向に延びる複数の
垂直ドレーン通路と、壁部間に渡設された通水路と、壁
部を貫通して、垂直ドレーン通路と通水路との間を連通
させる水平ドレーン通路とを有しているので、土留壁で
遮断された地下水流は、上流側の垂直ドレーン通路と水
平ドレーン通路を介して通水路に流れ込み、通水路から
下流側の水平ドレーン通路と垂直ドレーン通路とを通っ
て流下する。このとき、壁部には、これを貫通する水平
ドレーン通路しか設けないので、壁部の強度などに殆ど
影響を及ぼすことがない。また、上記構成の土留壁の構
築工法によれば、土留壁の壁部を構築した後に、壁部間
を掘削して根切りを行なって本体部を構築した後、また
は、本体部を構築する際に、壁部の対向する位置に、壁
部を貫通してその外方に延長される一対の水平ドレーン
通路を、壁部の長手方向に沿って、所定の間隔を隔てて
複数箇所に形成するとともに、水平ドレーン通路間を連
通する通水路を壁部間に渡設形成し、しかる後に、水平
ドレーン通路と連通する垂直ドレーン通路を壁部の外側
に形成するので、土留壁の壁部を構築する際の工事によ
り、ドレーン通路や通水路が目詰まりを起こすことはな
い。また、相互に連通する垂直および水平ドレーン通路
と通水路とは、本体部の構築後に形成されるので、既存
の土留壁に対しても施工することが可能になる。請求項
3の構成によれば、水平ドレーン通路は、水平ドレーン
孔を水平方向に掘削形成し、この水平ドレーン孔内にパ
ック状の砕石を充填することにより構成され、この水平
ドレーン通路の先端側が垂直ドレーン通路の外方に突出
するように形成しているので、垂直ドレーン通路のドレ
ーン孔を地上から掘削する際に、このドレーン孔が鉛直
方向からズレた場合にも、垂直ドレーン通路と水平ドレ
ーン通路とを連通させることができる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例について、添付
図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明にかか
る通水性を備えた土留壁の一実施例を示している。同図
に示す土留壁10は、対向する一対の壁部10a,10
bが所定の間隔を隔てて、地中の地下水流12を遮断す
るように構築されている。壁部10a,10b間には、
地下構造物本体部14が構築されている。
【0011】地下構造物本体部14は、土留壁10を構
築した後に、壁部10a,10b間を上方から掘削する
開削工法により構築され、土留壁10は、本体部14の
構築後も地盤中に残置される。この実施例に示している
地下構造物本体部14は、地下トンネルであって、底版
14aと、側版14bと、上版14cとを有している。
【0012】地下水流12は、同図においては、上下方
向に間隔をおいて二段に分かれていて、上,下地下水流
12a,12bは、図面の左から右に流れている。一対
の壁部10a,10bの外側には、各壁部10a,10
bの外側面から間隔を隔てて、壁部10a,10bの長
手軸方向に沿って、所定の間隔を隔てて複数の垂直ドレ
ーン通路16が設けられている。
【0013】複数の垂直ドレーン通路16は、壁部10
a,10bの外側面に沿って上下方向に延び、壁部10
a,10bを挟んで対向する一対ずつが、壁部10a,
10bと直交する軸線上に対向配置されている。各垂直
ドレーン通路16は、地上側から掘削された円形の垂直
ドレーン孔16aと、この垂直ドレーン孔16a内に充
填された砕石16bとから構成されている。なお、この
垂直ドレーン孔16aの断面形状は、円形に限ることは
なく、例えば、角形や長方形などであってもよい。ま
た、ドレーン孔16内に充填する部材は、砕石16bだ
けでなく、玉石であってもよい。
【0014】砕石16bを垂直ドレーン孔16a内に充
填する手段としては、砕石16bを直接ドレーン孔16
a内に投入する手段の他、例えば、筒状の多孔管内に砕
石16bを充填して、これを孔16a内に挿入すること
や、筒状の金網内に砕石16bを充填して、これを孔1
6a内に挿入することが選択できる。垂直ドレーン通路
16は、上下方向に間隔を隔てて2段状に位置する地下
水流12間に跨がるようにして、下端側が下地下水流1
2bよりも下方に突出する位置にあって、上端側が上地
下水流16aよりも上方に突出する位置になるように、
垂直ドレーン孔16aの上部側が埋め戻されている。ま
た、壁部10a,10bを挟んで対向する一対の垂直ド
レーン通路16と同軸上にそれぞれ通水路18が設けら
れている。
【0015】この通水路18は、この実施例では、両端
が開口した通水用パイプ18aから構成されていて、こ
のパイプ18aは、上下方向に配置され、それぞれ底版
14aと上版14cとに埋設されている。なお、この通
水路18は、対向する一対の垂直ドレーン通路16に全
て対応させて設ける必要はなく、適宜箇所に複数設けて
もよいし、底版14aと上版14cのいずれか一方に設
けることもできる。
【0016】また、通水路18は、対向する一対の垂直
ドレーン通路16と必ずしも同軸上に設ける必要はな
く、偏心した位置にあっても差し支えはないし、例え
ば、既設の土留壁に適用する場合には、本体部14に埋
設する必要もない。一方、壁部10a,10bには、こ
れらを貫通するようにして水平ドレーン通路20が設け
られている。
【0017】この水平ドレーン通路20は、対向する一
対の垂直ドレーン通路16と通水路18とを連通させる
ものであって、各通水路18の両端側に一対づつ設けら
れている。水平ドレーン通路20は、壁部10a,10
bの内部側から穿設された水平ドレーン孔20aと、こ
の水平ドレーン孔20内に充填された砕石パック20b
とから構成されている。
【0018】砕石パック20は、砕石を透水性の袋体で
包囲したものであり、このようなバック20を使用する
と、水平方向に穿設された水平ドレーン孔20内に充填
する際に、個別の砕石や玉石を充填する場合よりも効率
よく行なえる。水平ドレーン通路20は、この実施例で
は、垂直ドレーン通路16を直径方向に貫通して、その
先端が垂直ドレーン通路16の外方に位置するような長
さに設定されている。なお、この実施例では、水平ドレ
ーン通路20が地下水流12の位置に対応している状態
を図示しているが、水平ドレーン通路20の位置は、図
示した状態に限られることはなない。
【0019】さて、以上のように構成された土留壁10
においては、対向形成された一対の壁部10a,10b
の長手方向に沿って所定の間隔を隔て、かつ、その外側
面に沿って上下方向に延びる複数の垂直ドレーン通路1
6と、壁部10a,10b間に渡設された通水路18
と、壁部10a,10bを貫通して、垂直ドレーン通路
16と通水路18との間を連通させる水平ドレーン通路
20とを有しているので、土留壁10で遮断された地下
水流12は、上流側の垂直ドレーン通路16と水平ドレ
ーン通路20を介して通水路20一端側に流れ込み、通
水路20の他端側から下流側の水平ドレーン通路20と
垂直ドレーン通路16とを通って流下する。
【0020】これにより、地下水流12を壁部10a,
10bで遮断しても、下流側へ地下水が流通するので、
下流側の井戸枯れや地盤崩壊といった問題がなくなる。
このとき、本実施例では、壁部10a,10bには、こ
れを貫通する水平ドレーン通路20しか設けないので、
壁部10a,10bの強度などに殆ど影響を及ぼすこと
がない。
【0021】図2〜図5は、本発明にかかる通水性を備
えた土留壁の構築工法の一実施例を示している。同図に
示す構築工法は、図1に示した構造の土留壁10を構築
する際の工程を示しており、構築工法では、まず、土留
壁10が地中に構築される。土留壁10は、この実施例
では、地中連続壁工法で構築され、鉄筋コンクリート製
の一対の壁部10a,10bが所定の間隔を隔てて対向
するように形成される(図2参照)。
【0022】各壁部10a,10bは、2段状に流れて
いる地下水流12を遮断するようにして、その下端が地
中の不透水層に到達するように形成され、このような土
留壁10の構築が完了すると、壁部10a,10bで囲
まれた内部の掘削が行なわれ、この掘削が根切り面22
まで行なわれると、水平ドレーン通路20の形成工事が
行なわれる。
【0023】なお、この場合、本実施例では、上下方向
に間隔をおいて複数の水平ドレーン通路20を形成する
ので、上段側の水平ドレーン通路20を形成する箇所が
掘削により露出した段階で、この工事を行なってもよ
い。水平ドレーン通路20の形成では、各壁部10a,
10bの対向する位置に、壁部10a,10bを貫通し
て、壁部10a,10bの外側に向けて水平ドレーン孔
20aが、ほぼ水平に穿設される。
【0024】このときの水平ドレーン孔20aの形成長
さは、後述する垂直ドレーン通路16の形成予定箇所
(図3において仮想線で示している)を貫通して、その
先端がさらに外方に位置するように行なわれる。そし
て、このような長さの水平ドレーン孔20aが穿設され
ると、その内部に砕石パック20bが充填される。な
お、この水平ドレーン孔20aの穿設に当たっては、地
下水が内部に流入しないように、各壁部10a,10b
の外側は、薬液注入や凍結工法などにより止水しておく
ことや、内側端に止水弁を設置することが望ましい。
【0025】砕石パック20bをドレーン孔20内に充
填して、水平ドレーン通路20が形成されると、図4に
示すように本体部10の構築が行なわれる。なお、図3
においては、水平ドレーン通路20の形成位置を地下水
流12の位置に一致させているが、水平ドレーン通路2
0の位置は、必ずしもこの位置に設ける必要はない。本
体部14の構築では、まず、根切り面22上に底版14
aが構築されることになるが、このときに対向する位置
に設けられた一対の水平ドレーン通路20間を連通させ
る通水路18が形成される。
【0026】この通水路18は、両端が開口した通水用
パイプ18aで構成され、バイプ18aは、その両端開
口が水平ドレーン通路20に臨むように壁部10a,1
0b間に渡設され、その後にコンクリートを打設して底
版14aの構築が行なわれる。なお、図3に示した水平
ドレーン通路20の形成工程と、図4に示した底版14
aに通水路18を形成する工程は、その施工順序が逆に
なってもよいし、また、同時進行的に行なわれてもよ
い。
【0027】底版14aの構築が完了すると、その後
に、本体部14の側版14b,上版14cの順に施工が
行なわれ、上版14cを構築する際には、底版14aの
構築のときと同様に通水路18の形成工事が行なわれ
る。そして、本体部14の施工が完了すると、図5に示
すように、垂直ドレーン通路16の形成工事が行なわれ
る。
【0028】垂直ドレーン通路16の形成では、まず、
地上から円形の垂直ドレーン孔16aが掘削形成され
る。この垂直ドレーン孔16aは、各壁部10a,10
bの外側面から外方に若干離間した位置において、その
下端が下側の水平ドレーン通路20よりも下方に位置す
る深度まで掘削される。垂直ドレーン孔16aの掘削が
終了すると、その内部に砕石16bないしは玉石が充填
される。
【0029】このときの砕石16bの充填量は、充填さ
れた砕石16bの上端が上側の水平ドレーン通路20よ
りも上方になるように設定され、このような位置まで砕
石16bの充填が行なわれた後に、垂直ドレーン孔16
aの上部側は、土砂で埋め戻され、これにより工事が完
了する。さて、以上のように構成された土留壁10の構
築工法によれば、土留壁10の壁部10a,10bを構
築した後に、壁部10a,10b間を掘削して根切りを
行なって本体部14を構築する際に、壁部10a,10
bの対向する位置に、壁部10a,10bを貫通してそ
の外方に延長される一対の水平ドレーン通路20を、壁
部10a,10bの長手方向に沿って、所定の間隔を隔
てて複数箇所に形成するとともに、水平ドレーン通路2
0間を連通する通水路18を壁部10a,10b間に渡
設形成し、しかる後に、水平ドレーン通路20と連通す
る垂直ドレーン通路16を壁部10a,10bの外側に
形成するので、土留壁10の壁部10a,10bを構築
する際の工事により、ドレーン通路16,20や通水路
18が目詰まりを起こすことはない。
【0030】また、相互に連通する垂直および水平ドレ
ーン通路16,20と通水路18とは、本体部14の構
築後にも形成することができるので、既存の地下構造物
に対しても施工することができ、既設地下構造物の土留
壁にも通水性を持たせることが可能になる。また、本実
施例の場合には、水平ドレーン通路20は、水平ドレー
ン孔20aを水平方向に掘削形成し、この水平ドレーン
孔20a内にパック状の砕石20bを充填することによ
り構成され、この水平ドレーン通路20の先端側が垂直
ドレーン通路16の外方に突出するように形成している
ので、垂直ドレーン通路16のドレーン孔16aを地上
から掘削する際に、このドレーン孔16aが鉛直方向か
らズレた場合にも、垂直ドレーン通路16と水平ドレー
ン通路20とを確実に連通させることができる。
【0031】なお、上記実施例では、土留壁10の構築
工法として、地中連続壁工法でこれを構築する場合を例
示したが、本発明の実施はこれに限定されることはな
く、他の工法で土留壁を構築する場合にも適用すること
ができる。
【0032】
【発明の効果】以上、実施例で詳細に説明したように、
本発明にかかる通水性を備えた土留壁によれば、土留壁
の性能に影響を及ぼすことなく通水性を付与することが
できる。また、本発明にかかる通水性を備えた土留壁の
構築工法によれば、土留壁を構築する際の工事により、
目詰まりを起こすことがなく、十分な通水性が確保でき
るとともに、既設地下構造物にも通水性を持たせること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる通水性を備えた土留壁の一実施
例を示す断面説明図である。
【図2】本発明にかかる通水性を備えた土留壁の構築工
法の一実施例を示す最初の工程の断面説明図である。
【図3】図2の工程の後に施工される工程の断面説明図
である。
【図4】図3の工程の後に施工される工程の断面説明図
である。
【図5】図4の工程の後に施工される工程の断面説明図
である。
【符号の説明】
10 土留壁 10a,10b 壁部 12 地下水流 14 本体部 14a 底版 14b 側版 14c 上版 16 垂直ドレーン通路 16a 垂直ドレーン孔 16b 砕石 18 通水路 18a 通水用パイプ 20 水平ドレーン通路 20a 水平ドレーン孔 20b 砕石パック

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対向する一対の壁部が所定の間隔を隔て
    て、地中の地下水流を遮断するように構築された土留壁
    において、 前記壁部の長手方向に沿って所定の間隔を隔て、かつ、
    その外側面に沿って上下方向に延びる複数の垂直ドレー
    ン通路と、 前記壁部間に渡設された通水路と、 前記壁部を貫通して、前記垂直ドレーン通路と前記通水
    路との間を連通させる水平ドレーン通路とを有すること
    を特徴とする通水性を備えた土留壁。
  2. 【請求項2】対向する一対の壁部が所定の間隔を隔て
    て、地中の地下水流を遮断するように構築される土留壁
    の構築工法において、 前記壁部を構築した後に、前記壁部間を掘削して根切り
    を行なって本体部を構築した後、または、本体部を構築
    する際に、前記壁部の対向する位置に、前記壁部を貫通
    してその外方に延長される一対の水平ドレーン通路を、
    前記壁部の長手方向に沿って、所定の間隔を隔てて複数
    箇所に形成するとともに、前記水平ドレーン通路間を連
    通する通水路を前記壁部間に渡設形成し、 しかる後に、前記水平ドレーン通路と連通する垂直ドレ
    ーン通路を前記壁部の外側に形成することを特徴とする
    通水性を備えた土留壁の構築工法。
  3. 【請求項3】 前記水平ドレーン通路は、水平ドレーン
    孔を水平方向に掘削形成し、この水平ドレーン孔内にパ
    ック状の砕石を充填することにより構築され、この水平
    ドレーン通路の先端側が前記垂直ドレーン通路の外方に
    突出するように形成し、前記垂直ドレーン通路は、垂直
    ドレーン孔を地上から掘削形成し、この垂直ドレーン孔
    内に砕石を充填することにより形成することを特徴とす
    る請求項2記載の通水性を備えた土留壁の構築工法。
  4. 【請求項4】 前記通水路は、両端が開口した通水用パ
    イプで構成され、前記本体部の底版内に前記通水用パイ
    プを予め所定位置に設置し、この通水用パイプを前記底
    版内に埋設することを特徴とする請求項2また3記載の
    通水性を備えた土留壁の構築工法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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