JPH0940794A - Frp用樹脂粒子およびfrp組成物 - Google Patents

Frp用樹脂粒子およびfrp組成物

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JPH0940794A
JPH0940794A JP7195558A JP19555895A JPH0940794A JP H0940794 A JPH0940794 A JP H0940794A JP 7195558 A JP7195558 A JP 7195558A JP 19555895 A JP19555895 A JP 19555895A JP H0940794 A JPH0940794 A JP H0940794A
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沢 容 一 滝
Masayuki Yamagishi
岸 雅 幸 山
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Soken Chemical and Engineering Co Ltd
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Soken Kagaku KK
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】本発明のFRP用樹脂粒子は、ポリマー粒
子芯材と、該ポリマー粒子芯材の表面に結合したアルキ
ルシラン化合物および/またはカップリング剤とからな
る。また、本発明のFRP組成物は、樹脂マトリックス
中に、ポリマー粒子芯材と、該ポリマー粒子芯材の表面
に結合したアルキルシラン化合物および/またはカップ
リング剤とからなる樹脂粒子が分散されている。 【効果】本発明のFRP用樹脂粒子を配合することによ
り、着色性、透明性、表面光沢性などの特性に優れた成
形体を製造することができ、さらに、この成形体は、強
度等は勿論、成形体の耐煮沸性を低下させることなく、
成形時における収縮率を低下させ、クラックの生成を防
止することができ、さらに寸法精度に優れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、新規な構成を有するFR
P用樹脂粒子、およびこの樹脂粒子を含有するFRP組
成物に関する。さらに詳しくは本発明は、FRP、特に
SMC及びBMCと呼ばれるFRPの製造する際に樹脂
に配合される樹脂粒子、特に人工大理石と呼ばれるFR
Pを形成する際に好適に用いられる樹脂粒子およびこの
粒子を含有する大理石のような外観を有する成形体を製
造することができる樹脂組成物に関する。さらに本発明
は、耐煮沸性、透明性、着色性、機械的強度等が低下す
ることが少なく、低収縮性である成形体を形成し得る樹
脂粒子およびこの樹脂粒子を含有する樹脂組成物に関す
る。
【0002】
【従来技術】近年、FRP成形体はその機械的強度、耐
薬品性、生産性などの面から多種多様の用途に使用さ
れ、それぞれの用途によりそれぞれ要求される性能の向
上のため多くの研究がなされている。
【0003】たとえば、FRP成形体を製造する際に硬
化時間を短縮して生産性を、向上させるために、高温で
成形する方法が採られる。こうした成形温度を高温にす
ることにより、硬化時間は短縮できる反面、硬化に伴う
組成物の体積収縮により生ずる内部応力によって成形体
にクラックが生じたり、あるいは体積収縮のために、成
形体の寸法精度が低下する。さらに、成形体の表面平滑
性が損なわれやすくなることから、成形体の表面光沢が
低下するなどの問題がある。
【0004】このような問題を解消する方法として、F
RP組成物には低収縮剤、あるいは無収縮剤などと呼ば
れる添加剤を配合する方法が採られている。しかしなが
ら、この添加剤の添加によりFRP成形体の着色性およ
び透明性が低下するといった新たな問題が生ずる。さら
に、こうした添加剤を配合した成形体について経時的に
観察すると、耐水性、耐煮沸性、あるいは耐熱水性など
と呼ばれる性能も低下する。
【0005】ところで、FRP成形体の一分野に、人工
大理石があり、そのうちでもBMC人工大理石は生産性
に優れている。この人工大理石は、樹脂に無機粉末等を
配合すると共に、大理石に似せて着色したFRP成形体
であり、キッチンや洗面台のカウンタートップあるいは
バスタブとして使用されている。このような人工大理石
の用途から、このFRPには、透明性、均一な着色性、
表面光沢等の成形体の美観を構成する特性が重視され、
添加剤の添加によっても成形体の着色性および透明性が
低下しないように、添加剤を選定する必要がある。
【0006】さらに、このFRPの成形体であるバスタ
ブについては、40℃前後の温水に晒されるため、添加
剤の添加による成形体の変質(通常このような特性を
「耐煮沸性」という)が大きな問題となっている。殊に
最近は、24時間風呂と呼ばれる常時入浴可能な風呂の
システムが普及してきており、このようなシステムで
は、人工大理石バスタブが常時40℃前後の温水と接触
しているので、従来の人工大理石バスタブにも増して、
上記耐煮沸性が重要な特性になってきている。すなわ
ち、従来のBMC人工大理石バスタブを使用すると、そ
の使用条件下ではバスタブの劣化が著しく促進され、短
時間でバスタブの外観が美観に欠けるものとなってしま
うという問題が生じてきている。
【0007】このような人工大理石から形成されたバス
タブの耐煮沸性の問題に対して種々の改良法が提案され
ている。例えばFRP組成物に使用する充填剤として、
アルキルシラン化合物、あるいはシランカップリング剤
等のカップリング剤にて処理された無機物を用いる方
法、あるいはFRP組成物を調製する際に、シランカッ
プリング剤等のカップリング剤を他のFRP組成物を構
成する資材に添加、混練するなどの方法等が知られてい
る(例えば、特開昭58−173114号、特開昭63
−235358号、特開平02−99509号、特開平
03−50257号、特開平05−170971号、特
開昭62−259837号、特開平03−45542号
および特開平05−229860号等の各公報参照)。
【0008】こうした改良によってFRP成形体である
バスタブの耐煮沸性はある程度改善されるが、依然とし
て24時間風呂等の過酷な条件での使用に耐えることは
できない。これは、これらの改良は、総じてFRP用樹
脂と無機物充填剤との界面の状態を改善して成形体の耐
煮沸性を改善しようとするものであり、こうした界面状
態の改善だけでは低収縮剤あるいはクラック防止剤によ
り成形体の耐煮沸性が低下するという問題を解消するに
は至らない。
【0009】
【発明の目的】本発明は、FRP成形体に添加される新
規な樹脂粒子を提供することを目的としている。
【0010】また、本発明は、樹脂に添加した際に、透
明性、着色性、機械的特性、表面光沢、耐煮沸性、低収
縮性に優れた樹脂成形体を形成可能なFRP用樹脂粒子
を提供することを目的としている。
【0011】さらに、本発明は、樹脂に添加することに
より、着色性、透明性、表面光沢などの成形体の外観、
および、成形体の機械的強度などは勿論、成形体の耐煮
沸性を低下させることなく、成形体成形時の収縮性を低
下させることができる樹脂粒子および上記のような樹脂
粒子を配合することにより上記のような特性を有する成
形体を製造可能なFRP組成物を提供することを目的と
している。
【0012】
【発明の概要】本発明のFRP用樹脂粒子は、ポリマー
粒子芯材と、該ポリマー粒子芯材の表面に結合したアル
キルシラン化合物および/またはカップリング剤とから
なることを特徴としている。
【0013】また、本発明のFRP組成物は、樹脂マト
リックス中に、ポリマー粒子芯材と、該ポリマー粒子芯
材の表面に結合したアルキルシラン化合物および/また
はカップリング剤とからなる樹脂粒子が分散されている
ことを特徴としている。
【0014】本発明のFRP用樹脂粒子は 芯材(即ち
核)となるポリマー粒子の表面にアルキルシラン化合物
およびカップリング剤のいずれか一方または両者が結合
している粒子であり、このようなFRP用樹脂粒子を添
加することにより、FRP成形体の着色性、透明性、表
面光沢性などの特性に優れた成形体を製造することがで
きる。また、このような樹脂粒子を使用することによ
り、成形体の強度等は勿論のこと、成形体の耐煮沸性を
低下させることなく、成形体の成形時における収縮率を
低下させ、クラックの生成を防止し、寸法精度に優れた
成形体を製造することができる。
【0015】
【発明の具体的説明】次に本発明のFRP用樹脂粒子お
よびこの樹脂粒子を配合したFRP組成物について具体
的に説明する。
【0016】本発明の樹脂粒子は、芯材を形成するポリ
マー粒子と、この芯材の表面に結合したアルキルシラン
化合物および/またはカップリング剤とからなる。本発
明において、芯材を形成するポリマー粒子は、種々の樹
脂を使用して形成することができるが、特に本発明で
は、FRP成形体を形成するのに使用される樹脂および
このような樹脂を含有するFRP組成物の溶剤として使
用される重合性単量体に溶解されず、かつこのFRP組
成物を構成するいずれかの成分に対して膨潤性を有する
樹脂で形成されていることが好ましい。
【0017】ここで「ポリマー粒子が重合性単量体に膨
潤する」とは、以下に記載する測定法に従ってポリマー
の膨潤度を測定し、この膨潤度によって定められる特性
である。
【0018】本発明におけるポリマー粒子の膨潤度の測
定方法は次の通りである。内径14mm、高さ135mm、
目盛り刻み0.2ml、無色ガラス性の20mlのメスシリ
ンダーに試料0.5gを正確に秤量して入れ、数回タッ
ピングする。その後、20gのスチレンモノマーを静か
に壁面を伝わらせてそそぎ込み、室温で24時間静置し
た場合の膨潤したポリマー粒子相の高さをmlで読みと
り、この測定値から次式により算出した値を膨潤度と定
義する。 膨潤度=(読み取り値(ml)×0.5)/試料採取料の質
量(g) 本発明において、このポリマー粒子は、スチレン、α-
スチレン、ビニルトルエン、p-t-ブチルスチレンなどの
スチレン誘導体;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)
アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メ
タ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、
(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプ
チル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル
酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリ
ル酸ウンデシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メ
タ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸メトキ
シエチル、(メタ)アクリル酸プロポキシルエチル、
(メタ)アクリル酸ブトキシエチル、(メタ)アクリル
酸メトキシジエチレングリコール、(メタ)アクリル酸
メトキシジエチレングリコール、(メタ)アクリル酸ブ
トキシトリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸メ
トキシジプロピレングリコール、(メタ)アクリル酸フ
ェノキシエチル、(メタ)アクリル酸フェノキシジエチ
レングリコール、(メタ)アクリル酸フェノキシテトラ
エチレングリコール、(メタ)アクリル酸ベンジル、
(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル
酸テトラヒドロフルフリル、(メタ)アクリル酸ジシク
ロペンテニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニル
オキシエチル、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)ア
クリル酸-2-ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒ
ドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシブチ
ルのような(メタ)アクリル酸エステルモノマー;ビニ
ルピリジンのように1分子中に1個のビニル基を有する
ビニル系単量体を単独であるいは組み合わせて(共)重
合させることにより製造することができる。
【0019】本発明では上記のようなモノマーを(共)
重合させることにより製造されるポリマー粒子に、架橋
構造が形成されていることが好ましい。すなわち、上述
のポリマー粒子の膨潤度は、ポリマー粒子中に橋架け構
造を形成することにより調整することができ、この架橋
構造は、2官能性単量体あるいは多官能性単量体の配合
量を調整して制御できる。架橋構造が形成されることに
より、このポリマー粒子が、FRP組成物を構成する重
合性単量体に対して溶解性は示すことなく、好適な膨潤
度を示すようになる。ポリマー粒子中に架橋構造を形成
するのに使用される2官能性単量体あるいは多官能性単
量体の例としては、エチレングリコール(メタ)アクリ
レート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、
1,1,1-トリスヒドロキシメチルエタンジアクリレート、
1,1,1-トリスヒドロキシメチルプロパントリアクリレー
トおよびジビニルベンゼンを挙げることができる。
【0020】上記のような2官能反応性単量体あるいは
多官能反応性単量体は、その種類によって異なるが、ポ
リマー粒子を形成する際に使用する単官能性モノマー1
00重量部に対して、通常は、0.005〜2.0重量
部、好ましくは0.1〜1.0重量部の量で使用される。
【0021】このようなポリマー粒子の製造法には特に
制限はなく、例えば、溶液重合、塊状重合、鋳込み重
合、乳化重合、多段階シード重合、懸濁重合などの重合
法を採用して製造することができる。例えば、塊状重
合、鋳込み重合などの方法でポリマー粒子を製造するに
は、重合終了後、ポリマーを所望の粒径にまで粉砕し、
この粉砕物を分級した後、得られた粒子を球状化する。
また、乳化重合、多段階シード重合、懸濁重合など重合
法を採用して予め予定した粒子径のポリマー粒子を製造
することができる。これらの重合法の中でも、懸濁重合
法は、粒子径の制御も容易であり、本発明では好ましい
方法である。
【0022】このポリマー粒子は、通常は10〜100
μm、好ましくは30〜70μmの平均粒子径を有して
おり、特に本発明の樹脂粒子を人工大理石を製造するた
めの粒子として使用する場合には、40〜60μmの平
均粒子径を有していることが好ましい。さらに、このポ
リマー粒子は、粒子径が揃っていることが好ましく、こ
のポリマー粒子の相対標準偏差が30%以下の真球状単
分散粒子であることが好ましい。
【0023】本発明のFRP用樹脂粒子は、上記のよう
にしてポリマー粒子の表面にアルキルシラン化合物およ
び/またはカップリング剤が結合している粒子である。
本発明で使用されるアルキルシラン化合物は、式;Rn
SiY4-n(式中、Rはアルキル基、Yは加水分解性基
を意味し、nは1〜3の整数である)で示される化合物
である。
【0024】ここでアルキル基は、直鎖状であっても、
あるいは分岐状であってもよく、また、nが2あるいは
3の場合は、これらのアルキル基は同一であっても、異
なっていてもよい。特に本発明では、このRで表される
アルキル基は、炭素数が3〜10であることが好まし
く、さらに炭素数が3〜10でかつ、直鎖状の構造を有
していることが好ましい。すなわち、上記のようなアル
キル基を有するアルキルシラン化合物を樹脂に配合して
例えばFRP組成物を製造すると、アルキルシラン化合
物に起因するアルキル基がFRP用樹脂中に分子レベル
で物理的に絡み合うようして本発明のFRP用樹脂粒子
をFRPを形成する樹脂(樹脂組成物)中に安定化させ
ることができる。そして、アルキル基の炭素数が3に満
たないと、このアルキル基部分の親油性があまり高くな
らないので、FRP組成物中における本発明の樹脂粒子
の分散性が充分には向上しないことがあり、また、FR
P組成物中における本発明のFRP用樹脂粒子の安定性
も向上しないことがある。逆にアルキル基の炭素数が1
0を超えるとアルキルシランの親油性が過度に高くなる
ため、樹脂粒子をアルキルシランで処理する際の処理能
率が低下することがある。さらに、アルキル基が直鎖状
であるものは、分岐構造を有するアルキル基よりも分子
鎖長が長く、FRP成形体中ではより効果的にFRP用
樹脂中に入り込み良好な粒子の分散安定性を示す。
【0025】本発明で使用されるアルキルシラン化合物
の有する加水分解性基は、加水分解を起こしシラノール
基となってポリマー粒子表面と脱水縮合する。この加水
分解性基の例としては、アルコキシ基、アセトキシ基を
挙げることができ、特に、そのなかでもポリマー粒子表
面との反応性のよいアルコキシ基が好ましく、さらにエ
トキシ基および/またはメトキシ基が特に好ましい。
【0026】さらに、前述の式において、nは1〜3の
整数であれば特に制限されるものではないが、特にnが
1であることが好ましい。これは本発明の樹脂粒子にお
いては、nの数が小さいほどポリマー粒子の表面による
層に対してのアルキルシラン化合物の結合がより強固に
なるためであり、また同時にアルキルシラン分子中のア
ルキル基の数が減少することにより、アルキル基同士の
立体障害による悪影響を防止することが可能となる。
【0027】このようなアルキルシラン化合物のうち、
好ましい例としては、ノルマルプロピルトリメトキシシ
ラン、ノルマルヘキシルトリメトキシシラン、ノルマル
デシルトリメトキシシラン、ノルマルプロピルトリエト
キシシラン、ノルマルヘキシルトリエトキシシランおよ
びノルマルデシルトリエトキシシラン等を挙げることが
できる。
【0028】このアルキルシラン化合物はその性能に影
響が及ばない範囲で2種類以上を併用することができ
る。本発明において、上記アルキルシラン化合物とは別
にあるいはアルキルシラン化合物と共に使用されるカッ
プリング剤は、無機物と有機物との間にカップリング反
応を起こす化合物であり、あるいは、ポリマー粒子表面
とFRP組成物との間でカップリング反応を起こす化合
物であり、具体的には、本発明で使用されるカップリン
グ剤の例としては、シランカップリング剤、有機チタン
系カップリング剤、クロム系カップリング剤、シリルペ
ルオキシド、有機リン系カップリング剤、アルミニウム
系カップリング剤等を挙げることができる。
【0029】ここで、シランカップリング剤は、式(X
R)nSiY4-nで表される化合物である。ここで、Xは
FRP用樹脂を構成する樹脂、あるいはこの樹脂の溶剤
として配合されている重合性単量体と反応性を有する官
能基であり、Rは有機基、Yは加水分解性基を意味し、
nは1〜3の整数である。
【0030】上記式中「X」で表されるFRP用樹脂を
構成する樹脂あるいは樹脂の溶剤として添加されている
重合性単量体と反応性を有する官能基の例として、ビニ
ル基、メタクリロキシ基、グリシドキシ基、アミノ基等
を挙げることができる。殊に本発明ではメタクリロキシ
基が好ましい。
【0031】また、上記式中「R」で表される有機基と
しては、通常はアルキル基のような炭化水素基あるいは
この炭化水素基に酸素、窒素、イオウ等の原子が結合し
た基であり、この有機基は直鎖状であってもあるいは分
岐状であってもよい。FRP成形体中ではシランカップ
リング剤分子中の、FRP用樹脂およびこの樹脂の溶剤
として添加されている重合性単量体と反応性を有する官
能基が、FRP用樹脂あるいはこの樹脂の溶剤として添
加されている重合性単量体と反応していると考えられ
る。
【0032】また、シランカップリング剤を表す上記式
中の加水分解性基は、加水分解を起こしシラノール基と
なってポリマー粒子表面と脱水縮合する基である。この
加水分解性基としては一般のアルコキシ基、アセトキシ
基が例として挙げられるが、そのなかでもポリマー粒子
の表面に対する反応性のよいアルコキシ基が好ましく、
さらにエトキシ基、及びメトキシ基が特に好ましい。
【0033】さらに、上記式において、nは、通常は1
〜3の整数であり、好ましくはnが1である。これは本
発明の樹脂粒子においては、nの数が小さいほどポリマ
ー粒子表面に対してのシランカップリング剤の結合がよ
り強固になるためであり、また同時にシランカップリン
グ剤中の官能基を有した有機基の数が減少することによ
り、有機基同士の立体障害による悪影響を防止すること
ができる。
【0034】こうしたシランカップリング剤の例として
はビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ
-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β-(3,4-
エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、
γ-(2-アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、γ-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等
を挙げることができる。
【0035】また、有機チタン系カップリング剤の例と
しては、トリプロピルトリイソステアロイルチタネー
ト、イソプロピルトリデシルベンゼンスルホニルチタネ
ート、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスファ
イト)チタネート、テトラオクチルビス(ジオクチルホ
スファイト)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリ
デシルホスファイト)チタネート、テトラ(2,2-ジアリ
ルオキシメチル-1-ブチル)ビス(ジ-トリデシル)ホス
ファイトチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスホス
フェート)オキシアセテートチタネート、ビス(ジオク
チルパイロホスフェート)エチレンチタネート、イソプ
ロピルトリオクタノイルチタネート、イソプロピルジメ
タクリルイソステアロイルチタネート、イソプロピルト
リ(ジオクチルホスフェート)チタネート、ジイソプロ
ピルトリクミルフェニルチタネート、イソプロピルトリ
(N-アミドエチル・アミノエチル)チタネート、ジクミ
ルフェニルオキシアセテートチタネートおよびジイソス
テアロイルエチレンチタネートを挙げることができる。
【0036】また、クロム系カップリング剤としては、
メタクリル酸クロム塩錯化合物およびパルクローム5015
(商品名:Vakcarome5015, Valchem社製)を挙げること
ができる。
【0037】さらに、シリルペルオキシドの例として
は、ペンチルトリメチルシリルペルオキシド、ブチルト
リメチルシリルペルオキシド、tert-ブチルジメチルシ
リルペルオキシド、tert-ブチルジメチルフェノキシシ
リルペルオキシド、ビス(tert-ブチルジメチルシリ
ル)ペルオキシド、ジメチルフェニルシリルペルオキシ
ドを挙げることができる。
【0038】またさらに、有機リン酸系カップリング剤
の例としては、次式:RO-PO(OH)2 (式中、Rはエチル
基、ブチル基、イソアミル基を表す)、次式:RO-PO(OR)2
(式中、Rは,それぞれ独立に、メチル基、エチル基、
ブチル基、2-エチルヘキシル基、フェニル基を表す)、
次式:HO-PO(OR)2 (式中、Rは,それぞれ独立に、メチル
基、エチル基、ブチル基、2-エチルヘキシル基、フェニ
ル基を表す)で表される物質を挙げることができる。
【0039】さらに、アルミニウム系カップリング剤の
例としては、アセトアルコキシアルミニウムジイソプロ
ピオネートを挙げることができる。本発明において、カ
ップリング剤としては、上記いずれのカップリング剤を
使用することもできるが、カップリング性能、取扱の容
易さなどからシラン系カップリング剤が好ましく使用さ
れる。
【0040】上記のようなカップリング剤は、単独であ
るいは組み合わせて使用することができる。さらに上記
のアルキルシラン化合物と併用することもできる。本発
明で使用されるアルキルシラン化合物および/またはカ
ップリング剤の量は、核となるポリマー粒子の表面に均
一性のある層を形成することができるような量で使用す
ることが好ましい。即ち、ポリマー粒子100重量部に
対して、通常は、0.01〜5重量部、好ましくは0.0
5〜2.0重量部の範囲内の量で使用される。
【0041】上記のような量でアルキルシラン化合物お
よび/またはカップリング剤を使用することにより、こ
の添加剤粒子を含有するFRP成形体の耐煮沸性が非常
に良好になる。なお、上記範囲を逸脱して多量に使用し
たとしても、得られる成形体の特性が、配合量に対応し
た特性の向上を示しにくくはなるが、特性が低下するこ
とはなく、コスト的に不利になるだけである。
【0042】なお、上述したアルキルシラン化合物およ
び/またはカップリング剤の使用量は基準的な使用量を
示すものであり、本発明では、芯材であるポリマー粒子
の平均粒径、粒度分布、表面状態、使用するアルキルシ
ラン化合物あるいはカップリング剤の種類による最小被
服面積などに対応させて、その使用量を適宜設定するこ
とができる。
【0043】こうしたアルキルシラン化合物および/ま
たはカップリング剤を、ポリマー粒子の表面と反応させ
る方法としては、撹拌下に、ポリマー粒子に、アルキル
シラン化合物および/またはカップリング剤を、そのま
ま、あるいは適当な溶媒にて溶解して噴霧する方法、適
切な溶媒に溶解したアルキルシラン化合物および/また
はカップリング剤と、ポリマー粒子とを混合してスラリ
ー状とした後、脱水乾燥する方法を挙げることができ
る。この方法で樹脂粒子を製造する場合には、ポリマー
粒子の表面にアルキルシラン化合物および/またはカッ
プリング剤が充分に反応するように、乾燥の後も充分な
時間、適当な温度で処理することが望ましい。ただし、
この場合の加熱温度は、ポリマー粒子を形成する樹脂が
熱変成をしない程度の温度である。
【0044】なお、アルキルシラン化合物またはカップ
リング剤を溶媒に溶解する際には、溶媒中に酢酸などの
酸性化合物を添加して溶媒のpH値を3〜4程度に調節
することが好ましい。このようにして酸性化合物を添加
することにより、アルキルシラン化合物またはカップリ
ング剤の溶媒に対する溶解性が向上すると共に、酸性化
合物の存在によってアルコキシ基の加水分解が促進され
ると共に、生成したシラノール基の安定化も向上する。
【0045】上記のようにポリマー粒子の表面にアルキ
ルシラン化合物および/またはカップリング剤が結合し
た本発明の樹脂粒子は、その平均粒子径が通常は10〜
100μm、好ましくは30〜70μmの範囲内にあ
る。なお、本発明において、粒子の平均粒子径は、レー
ザー回折式粒度分布測定装置(MALVERN社製、MASTER SI
ZER)を用いて測定された粒子群の体積基準積算50%
径である。FRP用樹脂粒子の平均粒子径が10μm未
満である場合、FRP組成物に添加される樹脂粒子は、
単位重量あたりの個数が相対的に多くなるため、FRP
成形体の透明性が低下しやすい。また、平均粒子径が1
00μmより大きい場合にはFRP組成物に添加される
樹脂粒子は単位重量あたりの個数が相対的に少なくなる
ため、FRP成形体の収縮性が充分には低下せず、樹脂
粒子が成形体表面から突出しやすくなるため、成形体の
表面平滑性、および表面光沢が低下することがある。
【0046】本発明のFRP用樹脂粒子は、さらに、老
化防止剤、帯電防止剤、可塑剤等を含有していてもよ
い。また、ポリマー粒子を製造する段階で使用される化
合物等が、本発明のFRP用樹脂粒子中に残存していて
もよい。
【0047】本発明のFRP組成物は、上記のようなF
RP用樹脂粒子がFRPを形成する樹脂中に分散されて
いる。ここでFRP組成物を形成する樹脂の例として
は、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ビニルエ
ステル(エポキシアクリレート)樹脂、フェノール樹
脂、シリコン樹脂、熱硬化アクリル樹脂等の熱硬化性樹
脂を好適に使用することがでる。これらの中でも、不飽
和ポリエスエル、ビニルエステル(エポキシアクリレー
ト)樹脂を使用することが特に好ましい。
【0048】これらの樹脂としては、一般に市販されて
いる樹脂組成物を使用することができる。なお、市販さ
れている樹脂組成物は、例えば不飽和ポリエステル樹脂
の場合、不飽和ポリエステル樹脂をビニルモノマーに溶
解した状態で販売されている。そして、ここで溶剤とな
るビニルモノマー中には微量の重合禁止剤が含有されて
いる。従って市販されている不飽和ポリエステル樹脂組
成物は、不飽和ポリエステル樹脂のビニルモノマー溶液
であることが多い。
【0049】こうした不飽和ポリエステル樹脂の原料と
して使用される不飽和二塩基酸の例としては、無水マレ
イン酸およびフマル酸を挙げることができる。また、飽
和二塩基酸の例としては、フタル酸、イソフタル酸、テ
レフタル酸、アジピン酸、テトラブロム無水フタル酸、
ハイミック酸などを挙げることができる。
【0050】また、不飽和ポリエステル樹脂の原料とし
て用いられるグリコールの例としては、ポリプロピレン
グリコール、エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコー
ル、水素添加ビスフェノールA、プロピレンオキサイド
付加ビスフェノールA等を挙げることができる。
【0051】さらに、こうした不飽和ポリエステル樹脂
の溶剤として使用されるビニルモノマーの例としては、
スチレン、メタクリル酸メチル、モノクロロスチレン、
ジアリルフタレート、トリアリルシアヌフタレートなど
を挙げることができる。
【0052】市販されている樹脂組成物のうち、ビニル
エステル樹脂組成物は、エポキシ樹脂とメチルメタクリ
レートなどの不飽和一塩基酸とを開環付加重合させるこ
とにより得られるオリゴマーを、スチレンなどの反応性
ビニルモノマー中に溶解させた状態で販売されているも
のが多い。
【0053】ここでビニルエステル樹脂組成物の原料と
して使用されるエポキシ樹脂の例としては、ビスフェノ
ールA系、ノボラックフェノール系、ビスフェノールF
系、臭素化エポキシ系、環状脂肪族系、グリシジルエス
テル系、グリシジルアミン系複素環エポキシ系等の樹脂
を挙げることができる。
【0054】この樹脂組成物100重量部に含まれる樹
脂は、通常60〜80重量部である。これらの樹脂組成
物を使用したFRP組成物から成形体を製造すると、こ
の組成物が硬化することにより良好な美観と耐煮沸性を
有する成形体を形成することができる。しかし、硬化時
の体積収縮のため、所望の寸法の成形体が得られなかっ
たり、また硬化時にクラックと呼ばれるヒビが生じた成
形体が割れてしまったりする。この現象を防止するため
に従来から低収縮剤の添加が行われているが、それによ
り成形体の寸法精度は向上するものの、成形体の透明
性、着色性および耐煮沸性が低下する。
【0055】本発明のFRP組成物において、上述した
FRP用樹脂粒子は、成形体を形成するFRP用樹脂組
成物100重量部に対して、通常は0.1〜10重量
部、好ましくは2〜5重量部の量で配合される。上記の
ような量でFRP用樹脂粒子を配合することにより、F
RP用樹脂組成物が有している美観および耐煮沸性を低
下させることなく、FRP組成物を用いて成形する際に
おける体積収縮を充分に低減することができ、成形体に
体積収縮によるクラックが生ずるのを防ぐことができる
と共に、さらに所望の寸法の成形体を得ることができ
る。
【0056】本発明のFRP組成物には、さらに、硬化
剤、無充填材、繊維状充填材、耐熱安定剤、耐候安定
剤、離型剤、着色剤、粘着剤等を配合することができ
る。例えば硬化剤の例としては、メチルエチルケトンパ
ーオキサイド、tert-ブチル(2-エチルヘキサノエー
ト)、1,1-ビス-tert-ブチルパーオキシ-(3,3,5-トリ
メチルシクロヘキサン)、クミルパーオキシネオデカノ
エートを挙げることができる。こうした硬化剤の配合量
は、通常はFRP組成物100重量部に対して0.5〜
2重量部である。
【0057】無機充填剤の例としては、アルミナ、シリ
カ、炭酸カルシウム、クレー、ガラス、水酸化アルミニ
ウム等の粉末あるいはこれらの粉末表面に機能性処理を
施した粉末を挙げることができる。これらのなかでもガ
ラスおよび水酸化アルミニウムの粉末が好ましく使用さ
れる。これらの無機充填材は単独であるいは組み合わせ
て使用することができる。これらの無機充填材は、FR
P組成物100重量部に対して通常は200〜400重
量部である。
【0058】また、繊維状充填材の例としては、ガラス
繊維、カーボンファイバー、ボロンファイバーなどを挙
げることができる。これらは単独であるいは組み合わせ
て使用することもできる。この配合量は、FRP組成物
100重量部に対して通常は1〜50重量部である。
【0059】さらに、離型剤の例としては、燐酸エステ
ルおよびステアリン酸の金属塩を挙げることができる。
特にステアリン酸亜鉛が好ましい。上記のような離型剤
は、FRP組成物に配合されて使用されるが、こうした
FRP組成物に配合する離型剤(内部離型剤)の他に、
FRP組成物を成形する時点で金型に塗布して使用する
離型剤(外部離型剤)があり、本発明ではこのような外
部離型剤として、例えば、ワックス、ポリビニルアルコ
ールなどを使用することもできる。
【0060】さらに、増粘剤としては、アルカリ土類金
属の水酸化物および酸化物ならびにポリイソシアネート
化合物を使用することができ、殊に酸化マグネシウムが
好適である。
【0061】上記のようなFRP組成物を用いて、一般
に行われるFRP成形法、例えばハンドレイアップ成形
法、スプレーアップ成形法、レジンインジェクション成
形法、射出成形法、フィラメントワインディング成形
法、引き抜き成形法、ブレス成形法によって所望の形状
のFRP成形体を所望の寸法で製造することができる。
【0062】本発明のFRP組成物を用いて通常のFR
P成形体を製造することができるが、特に人工大理石と
呼ばれる成形体を製造するのに好適である。人工大理石
は、透明性、着色性に優れるため、キッチン、洗面台等
のカウンタートップやバスタブ等に使用されており、耐
煮沸性が要求される。本発明のFRP組成物に含有され
る樹脂粒子は、FRP成形体に充分な低収縮性を付与し
つつも成形体の外観を損ねず、さらに耐煮沸性を低下さ
せないので、人工大理石を製造するのに適している。特
にBMC人工大理石バスタブのように温水と長い時間接
触する成形体を製造するのに適している。
【0063】
【発明の効果】本発明のFRP用樹脂粒子は、芯材であ
るポリマー粒子の表面に結合したアルキルシラン化合物
および/またはカップリング剤とからなるので、このよ
うな樹脂粒子を含有するFRP組成物から形成された成
形体は、耐煮沸性、透明性、着色性、機械的強度などの
低下をもたらすことなく、良好な低収縮性、耐クラック
性を示す。
【0064】また、このFRP樹脂粒子を含有する組成
物は、耐煮沸性、透明性、着色性、機械的強度等の特性
に優れたFRP成形体を製造することができ、さらに本
発明のFRP樹脂粒子を配合して、大理石のような外観
を有する人工大理石として知られている成形体を製造す
ることが可能である。本発明のFRP樹脂粒子を含有す
る組成物から製造された人工大理石は、特に耐煮沸性に
優れている。
【0065】
【実施例】次に本発明の実施例を示して本発明をさらに
詳しく説明するが、本発明はこれらによって制限される
ものではない。
【0066】
【実施例1】ガラス製反応容器にメタクリル酸メチル3
9.5重量部、スチレン60重量部、ジビニルベンゼン
0.5重量部を入れて混合した後、過酸化ベンゾイル1
重量部を添加し溶解させた。
【0067】別にイオン交換水300重量部にポリビニ
ルアルコール2重量部を添加し溶解させた溶液を調製
し、この溶液を上記のガラス製反応容器に加え、ホモミ
キサーで激しく撹拌して分散させた。この反応容器に窒
素ガス導入管、温度計及びコンデンサーを装着して、窒
素ガスを導入してパージした後、分散液を撹拌しながら
80℃に加熱した。
【0068】この温度を8時間維持した後、得られた懸
濁液を室温まで冷却し、濾過することによりポリマー粒
子と分散媒であるポリビニルアルコール水溶液とを分離
した。
【0069】得られたポリマー粒子をメチルアルコール
100重量部に再分散し、1時間撹拌した後、濾過によ
りポリマー粒子を分離した。得られたポリマー粒子を8
0℃に保った乾燥機を用いて8時間かけて乾燥させた
後、解砕した。得られたポリマー粒子の平均粒子径は4
5.1μmであった。
【0070】市販のノルマルヘキシルトリメトキシシラ
ン(チッソ(株)製、HTS-M)0.1重量部を50重量%メ
チルアルコール水溶液60重量部に溶解させた溶液に、
上記で得られたポリマー粒子100重量部を添加し、撹
拌してスラリー状とした。
【0071】得られたスラリーを真空乾燥機にて撹拌し
ながら充分に乾燥させ、その後、105℃に保った乾燥
機中で5時間かけてノルマルヘキシルトリメトキシシラ
ンをポリマー粒子の表面に結合させて、本発明のFRP
樹脂粒子を製造した。
【0072】このFRP樹脂粒子の平均粒子径をレーザ
ー回折式粒度分布測定装置にて測定したところ、平均粒
子は45.8μmであった。
【0073】
【実施例2】実施例1で調製したポリマー粒子100重
量部を、市販のγ-グリキドキシプロピルトリメトキシ
シラン(日本ユニカ(株)製、A-187)0.2重量部を5
0重量%メチルアルコール水溶液60重量部に溶解させ
た溶液に、添加し、撹拌してスラリー状とし、このスラ
リーを使用した以外は同様にしてFRP樹脂添加粒子を
調製した。
【0074】
【実施例3】実施例1で調製したポリマー粒子100重
量部を、市販のγ-メタクリロキシプロピルトリメトキ
シシラン(日本ユニカー(株)製、AZ−6167)0.
3重量部を50重量%メチルアルコール水溶液60重量
部に溶解させた溶液に、添加し、撹拌しスラリー状と
し、このスラリーを使用した以外は同様にしてFRP樹
脂添加粒子を調製した。
【0075】
【実施例4】ガラス容器にスチレン99重量部、ビニル
ベンゼン1重量部を入れて混合した後、過酸化ベンゾイ
ル0.5重量部を添加し溶解させた。
【0076】別にイオン交換水190重量部にドデシル
ベンゼンスルホン酸ナトリウム0.4重量部を添加した
後、ヒドロキシアパタイト(日本化学工業(株)製、スー
パータイト10)を10重量部(固形分10重量部、水
分90重量部)をホモミキサーにて激しく撹拌して分散
させた。このヒドロキシアパタイト分散液をガラス反応
容器に加え、さらにホモミキサーで激しく撹拌して分散
させた。このガラス反応容器に窒素導入管、温度計およ
びコンデンサーを装着して、このガラス反応容器を窒素
ガスでパージした後、分散液を撹拌しながら85℃に加
熱した。
【0077】この温度を8時間維持した後、得られた懸
濁液を室温まで冷却し、濾過することによりポリマー粒
子と分散媒であるドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウ
ム水溶液とを分離した。
【0078】得られたポリマー100重量部を5重量%
塩酸水溶液200重量部に再分散させ、8時間撹拌し、
ヒドロキシアパタイトを溶解させた後、濾過によりポリ
マー粒子を分離した。
【0079】こうしてヒドロキシアパタイトを除去した
ポリマー粒子を、市販のノルマルヘキシルトリメトキシ
シラン(チッソ(株)製、HTS−M)0.2重量部を5
重量%イソプロピルアルコール水溶液65重量部に溶解
させた溶液に、添加し、撹拌してスラリー状とした。
【0080】このスラリーを用いた以外は実施例1と同
様にしてFRP用樹脂粒子を製造した。
【0081】
【実施例5】ガラス製反応容器にメタクリル酸メチル8
9.9重量部、アクリル酸2-エチル10重量部、エチレ
ングリコールジメチルメタクレート0.1重量部を入れ
て混合した後、過酸化ラウリル0.8重量部を添加して
溶解した。
【0082】別にイオン交換水290重量部にポリアク
リル酸のナトリウム塩2.5重量部および硫酸ナトリウ
ム6重量部を添加して溶解させた後、上記のガラス製反
応容器に加え、さらにホモミキサーで激しく撹拌して分
散させた。この反応容易に窒素ガス導入管、温度計およ
びコンデンサーを装着して、窒素ガスを導入してパージ
した後、分散液を撹拌しながら75℃に加熱した。
【0083】この温度を8時間維持した後、得られた懸
濁液を室温まで冷却し、濾過することによりポリマー粒
子と分散媒であるポリアクリル酸のナトリウム塩および
硫酸ナトリウム水溶液を分離した。
【0084】得られたポリマー粒子30重量部を、イソ
プロピルアルコール水溶液200重量部に再分散し、1
時間撹拌した後、濾過によりポリマー粒子を分離した。
得られたポリマー粒子(湿体)を80℃の流動床乾燥器
内で乾燥させながら、ポリマー粒子100重量部に対し
て、市販のテトラ(2,2,-ジアリルオキシメチル-1-ブチ
ル)ビス(ドデシル)スルホネートチタン(味の素(株)
製KR55)1重量部を水99重量部に溶解させた溶液
をスプレーした。
【0085】その後、105℃に加熱した乾燥機を用い
て5時間かけて上記チタン系カップリング剤をポリマー
粒子の表面に反応させてFRP用樹脂粒子を調製した。
このFRP用樹脂粒子の平均粒子径をレーザー回折粒度
分布測定装置にて測定したところ、平均粒子径は54.
1μmであった。
【0086】
【実施例6】実施例5で調製した乾燥処理前のポリマー
粒子を80℃に保った乾燥機を用いて8時間かけて乾燥
させた後、解砕した。
【0087】得られた粒子100重量部を、市販のγ-
メタクリロキシプロピルメトキシシラン(日本ユニカー
(株)製、AZ−6167)0.2重量部を50重量%メ
チルアルコール水溶液60重量部に溶解させた溶液に、
添加し、撹拌して、スラリー状とした。
【0088】以後、実施例1と同様に操作してFRP用
樹脂粒子を調製した。
【0089】
【比較例1】実施例1で調製したポリマー粒子を、シラ
ン化合物あるいはカップリング剤を用いた処理を行うこ
となくFRP用樹脂粒子とした。
【0090】
【比較例2】実施例4にで調製したポリマー粒子を、ヒ
ドロキシアパタイトを塩酸水溶液にて溶解除去したポリ
マー粒子をシラン化合物あるいはカップリング剤を用い
た処理を行うことなくFRP用樹脂粒子とした。
【0091】
【比較例3】実施例5で調製したポリマー粒子をシラン
化合物あるいはカップリング剤を用いた処理を行うこと
なくFRP用樹脂粒子とした。
【0092】
【実施例7および比較例4】上記のようして得られたF
RP用樹脂粒子5重量部を、それぞれ個別に、BMC用
不飽和ポリエステル樹脂組成物(日本ユピカ株式会社
製、ユピカ7685X−1、不飽和ポリエルテル樹脂の
スチレン溶液)100重量部、無機物充填剤(日本フリ
ット株式会社製、GF−2−10A)300重量部、重
合開始剤(日本油脂株式会社製、パーブチルI)1重量
部、シランカップリング剤(日本ユニカー株式会社製,
A−174)3重量部、内部離型剤(日本油脂株式会社
製、ジンクステアレート)3重量部、増粘剤(協和化学
工業株式会社製、キョーワマグ#150)4.5重量部
を卓上型二軸混練器(入江商会(株)製、PNV−1
型)を用いて常温混練し、40℃にて2〜4日熟成させ
た。
【0093】こうして得られたFRP組成物を加熱装置
を内蔵した金型をセットした復動式油圧成形機を使用し
て、熟成後のBMC組成物を加圧加熱により、厚さ8m
mの平板に成形した。
【0094】得られた平板を用いて成形性、成形体の評
価を行った。
【0095】
【樹脂粒子の評価方法】(1)成形体の評価 ・透明性 得られたBMC成形体を目視判断した。本発明の実施例
あるいは比較例の樹脂粒子を添加していない成形体(以
下ブランクと称する)と比較して、成形体の白濁がひど
く、透明性が著しく低下している場合は×、若干低下し
た場合は△、ブランクとの差が見られない場合は○とし
た。
【0096】・着色性 得られたBMC成形体を目視判断した。ブランクと比較
して、成形体の色の濃淡ムラがひどい場合は×、若干ム
ラが見られる場合は△、ブランクとの差が見られない場
合は○とした。
【0097】・機械的強度 得られたBMC成形体の表面硬度をバーコル硬度計によ
り測定し、評価した。ブランクと比較して、バーコル硬
度が10%以上低下した場合は×、5%〜10%未満の
低下が見られる場合は△、ブランクとの差が見られない
場合は○とした。
【0098】・耐煮沸性 得られたBMC成形体を90℃の熱水中で500時間連
続煮沸し、成形体の色の変化(白化及び黄変)を色差計
を用いて測定した。ブランクと比較して、色の変化が著
しく激しい場合は×、色の変化が若干見られる場合は
△、ブランクとの差が見られない場合は○とした。
【0099】・低収縮性、及びクラック防止性 得られたBMC成形体の寸法と、金型の寸法とをノギス
を使用して測定し、収縮率を算出した。ここで、収縮率
とは(金型の寸法−成形体の寸法)/(金型の寸法)で
ある。収縮率が0〜0.01%のものを○、0.011
〜0.02%のものを△、0.021%以上のもの×と
した。
【0100】以下、表.1に本発明のFRP添加剤の実
施例の評価結果、及び比較例の評価結果を示す。
【0101】
【表1】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリマー粒子芯材と、該ポリマー粒子芯
    材の表面に結合したアルキルシラン化合物および/また
    はカップリング剤とからなることを特徴とするFRP用
    樹脂粒子。
  2. 【請求項2】 前記ポリマー粒子芯材の平均粒子径が1
    0〜100μmの範囲内にあることを特徴とする請求項
    第1項記載のFRP用樹脂粒子。
  3. 【請求項3】 樹脂マトリックス中に、ポリマー粒子芯
    材と、該ポリマー粒子芯材の表面に結合したアルキルシ
    ラン化合物および/またはカップリング剤とからなる樹
    脂粒子が分散されていることを特徴とするFRP組成
    物。
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JP2022079565A (ja) * 2018-10-26 2022-05-26 綜研化学株式会社 重合体粒子

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