JPH0941341A - 海水交換機能を有する防波堤 - Google Patents
海水交換機能を有する防波堤Info
- Publication number
- JPH0941341A JPH0941341A JP19271495A JP19271495A JPH0941341A JP H0941341 A JPH0941341 A JP H0941341A JP 19271495 A JP19271495 A JP 19271495A JP 19271495 A JP19271495 A JP 19271495A JP H0941341 A JPH0941341 A JP H0941341A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- breakwater
- seawater
- port
- water
- harbor
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Revetment (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は、港内の静穏度を確保すると共に、
海水交換が十分に行われる海水交換型の防波堤を実現す
ることを目的とする。 【解決手段】 この発明は、前壁11に設けられ海水面
の上下に亘って開口した開口部11aと、後壁12に設
けられ海水面下に開口する開口部12aとを介して、港
外1と港内2の海水に連通する遊水室13を堤体10の
内部に形成し、上部工を海面上に突出させた海水交換機
能を有する防波堤において、遊水室13内に後壁12に
向かって高くなる斜面5aを有する傾斜壁5を設けた。
海水交換が十分に行われる海水交換型の防波堤を実現す
ることを目的とする。 【解決手段】 この発明は、前壁11に設けられ海水面
の上下に亘って開口した開口部11aと、後壁12に設
けられ海水面下に開口する開口部12aとを介して、港
外1と港内2の海水に連通する遊水室13を堤体10の
内部に形成し、上部工を海面上に突出させた海水交換機
能を有する防波堤において、遊水室13内に後壁12に
向かって高くなる斜面5aを有する傾斜壁5を設けた。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、港湾、漁港等に構
築される防波堤に係り、さらに詳しくは防波堤で囲まれ
た港内の静穏度を確保しながら、港外の海水を港内側に
導入できる透過型の海水交換機能を有する防波堤に関す
るものである。
築される防波堤に係り、さらに詳しくは防波堤で囲まれ
た港内の静穏度を確保しながら、港外の海水を港内側に
導入できる透過型の海水交換機能を有する防波堤に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、防波堤は港湾内の静穏度の確保
に重点が置かれて整備されてきたため、閉鎖性が強く内
外の海水の交換性が悪い場合が多い。このため、港湾内
の海水の清浄な水質を確保するため、従来より防波堤を
透過構造として港内の静穏度を確保しながら、港内全体
の海水交換の向上を図ることが行われてきた。しかしな
がら、このように二律背反性の問題を同時に成立させな
ければならず、効率の点で課題が残されてきた。
に重点が置かれて整備されてきたため、閉鎖性が強く内
外の海水の交換性が悪い場合が多い。このため、港湾内
の海水の清浄な水質を確保するため、従来より防波堤を
透過構造として港内の静穏度を確保しながら、港内全体
の海水交換の向上を図ることが行われてきた。しかしな
がら、このように二律背反性の問題を同時に成立させな
ければならず、効率の点で課題が残されてきた。
【0003】最近は防波堤本来の防波機能を保持しなが
ら、港湾内の海水交換の促進が可能な様々な構造形式の
多目的防波堤が研究開発され、一部で既に実施されてい
る。例えば、比較的水深の浅い海域に於いては、導水用
の開口部を形成した防波堤における港外側の前面に、潜
堤を設けた構造が開発されている。この潜堤を設けた構
成の港外海水の導入の原理は、次の通りである。
ら、港湾内の海水交換の促進が可能な様々な構造形式の
多目的防波堤が研究開発され、一部で既に実施されてい
る。例えば、比較的水深の浅い海域に於いては、導水用
の開口部を形成した防波堤における港外側の前面に、潜
堤を設けた構造が開発されている。この潜堤を設けた構
成の港外海水の導入の原理は、次の通りである。
【0004】沖合い側から防波堤に向かって進行した波
は、潜堤上で強制砕波し、砕波後の波は水位上昇を引き
起こし、その結果として遊水部の平均水位の上昇が起こ
る。こうして生じた港内外の水位差により、港外から港
内側への導水が行われる。但し、このような構造形式で
は、水深が深くなると施工費が嵩んで経済上の難点があ
る。
は、潜堤上で強制砕波し、砕波後の波は水位上昇を引き
起こし、その結果として遊水部の平均水位の上昇が起こ
る。こうして生じた港内外の水位差により、港外から港
内側への導水が行われる。但し、このような構造形式で
は、水深が深くなると施工費が嵩んで経済上の難点があ
る。
【0005】一方、水深の深い海域では、直立透過型防
波堤が多く採用されている。この種の従来の直立透過型
の防波堤を図9に、その作用を図10に示す。図9にお
いて、1は港外、2は港内、3は防波堤、11は港外1
側の前壁、12は後壁で、それぞれ開口部11a,12
aが設けられており、前壁11と後壁12の間には遊水
室13が形成されている。そして、後壁12の開口部1
2aは港内2側への伝達波を少なくするため、前壁11
の開口部11aに比べて開口率が小さくなっている。
波堤が多く採用されている。この種の従来の直立透過型
の防波堤を図9に、その作用を図10に示す。図9にお
いて、1は港外、2は港内、3は防波堤、11は港外1
側の前壁、12は後壁で、それぞれ開口部11a,12
aが設けられており、前壁11と後壁12の間には遊水
室13が形成されている。そして、後壁12の開口部1
2aは港内2側への伝達波を少なくするため、前壁11
の開口部11aに比べて開口率が小さくなっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】比較的水深の深い場所
で用いられる図9のような構造の防波堤では、図10に
示すように押し波時には、遊水室13内で水位上昇が起
こり、港内2側との水頭差と、さらには進行波の動水圧
によって後壁12の開口部12aでは速い流速で流れ込
む。一方、引き波時には遊水室13の水位が港内2側よ
り低くなり、その水頭差により港内2側より港外1側へ
の流れが生じる。結果として、平均すると港内2側へ流
れ込む流速の方が速いため、その分、海水が港内2側へ
導入されることになる。
で用いられる図9のような構造の防波堤では、図10に
示すように押し波時には、遊水室13内で水位上昇が起
こり、港内2側との水頭差と、さらには進行波の動水圧
によって後壁12の開口部12aでは速い流速で流れ込
む。一方、引き波時には遊水室13の水位が港内2側よ
り低くなり、その水頭差により港内2側より港外1側へ
の流れが生じる。結果として、平均すると港内2側へ流
れ込む流速の方が速いため、その分、海水が港内2側へ
導入されることになる。
【0007】このように、防波堤3の港内2側近傍で
は、押し波時に速い流れが生じ、港内2側への伝達波高
が高くなるために船舶の曳航や停泊等に支障をきたす恐
れがある。そのため、後壁12の開口率を下げると、港
内2側へ十分に導水が行われず海水交換が促進されない
という課題を有する。
は、押し波時に速い流れが生じ、港内2側への伝達波高
が高くなるために船舶の曳航や停泊等に支障をきたす恐
れがある。そのため、後壁12の開口率を下げると、港
内2側へ十分に導水が行われず海水交換が促進されない
という課題を有する。
【0008】本発明は、比較的水深の深い場所に用いら
れる防波堤を対象として、上記のような従来の課題を解
決するためになされたもので、強い流れをなくして港内
の静穏度を確保すると共に、海水交換が十分に行われる
海水交換型の防波堤を提供することを目的としている。
れる防波堤を対象として、上記のような従来の課題を解
決するためになされたもので、強い流れをなくして港内
の静穏度を確保すると共に、海水交換が十分に行われる
海水交換型の防波堤を提供することを目的としている。
【0009】
(1)本発明に係る海水交換機能を有する防波堤は、前
壁に設けられ海水面の上下に亘って開口した開口部と、
後壁に設けられ海水面下に開口する開口部とを介して、
港外と港内の海水に連通する遊水室を堤体の内部に形成
し、上部工を海面上に突出させた海水交換機能を有する
防波堤において、遊水室内に後壁に向かって高くなる斜
面を有する傾斜壁を設けたものである。 (2)また、上記(1)の防波堤において、海水面の潮
位変動に対応して異なる水没高さの傾斜壁を設けた複数
の遊水室を備えたものである。
壁に設けられ海水面の上下に亘って開口した開口部と、
後壁に設けられ海水面下に開口する開口部とを介して、
港外と港内の海水に連通する遊水室を堤体の内部に形成
し、上部工を海面上に突出させた海水交換機能を有する
防波堤において、遊水室内に後壁に向かって高くなる斜
面を有する傾斜壁を設けたものである。 (2)また、上記(1)の防波堤において、海水面の潮
位変動に対応して異なる水没高さの傾斜壁を設けた複数
の遊水室を備えたものである。
【0010】遊水室内に設けられた傾斜壁により、遊水
室が更に前室と後室に分割される。したがって、押し波
時には遊水室内の傾斜壁によって、後壁と傾斜壁で仕切
られた後室の水位上昇が生じる。このため、後室内の海
水と港内との海水との水位差によって、港内への導水が
行われる。
室が更に前室と後室に分割される。したがって、押し波
時には遊水室内の傾斜壁によって、後壁と傾斜壁で仕切
られた後室の水位上昇が生じる。このため、後室内の海
水と港内との海水との水位差によって、港内への導水が
行われる。
【0011】一方、引き波時には傾斜壁と前壁との間の
前室側の水位が低下するが、傾斜壁と後壁との間の後室
では殆ど水位が低下しない。このため、港内側の海水
の、港外へ向かう海水の戻り流れは生じない。したがっ
て、押し波と引き波の流動作用によって、後壁の開口部
では港内方向への一方向性の流動となって港外の海水が
港内に導入される。
前室側の水位が低下するが、傾斜壁と後壁との間の後室
では殆ど水位が低下しない。このため、港内側の海水
の、港外へ向かう海水の戻り流れは生じない。したがっ
て、押し波と引き波の流動作用によって、後壁の開口部
では港内方向への一方向性の流動となって港外の海水が
港内に導入される。
【0012】
実施形態1 次に、本発明の実施形態1を図面に基づいて説明する。
図1はこの発明の実施形態1の海水交換機能を有する防
波堤の斜視図である。本実施形態の図面に示された構成
部分には図9、図10で説明した従来技術と同一の符号
が付されていて一部説明が重複するが、やや詳しく説明
する。
図1はこの発明の実施形態1の海水交換機能を有する防
波堤の斜視図である。本実施形態の図面に示された構成
部分には図9、図10で説明した従来技術と同一の符号
が付されていて一部説明が重複するが、やや詳しく説明
する。
【0013】図1において、1は港外、2は港内、3は
港外1と港内2を仕切る防波堤、4は海水である。10
は防波堤3の堤体、11は前壁、12は後壁(以下港外
1側を前壁11、港内2側を後壁12という)、13は
前壁11と後壁12との間に形成された遊水室、14は
上部工である。11aは前壁11の高さ方向に設けられ
た複数のスリット状の開口部、12aは後壁12に設け
られた同様の開口部である。図示のように、前壁11側
の開口部11aは海水面下から海水面上に亘って長く形
成されているが、後壁12側の開口部12aは海水面下
に設けられており、干潮時でも水没するような低い位置
で、かつ小さい開口率に形成されている。
港外1と港内2を仕切る防波堤、4は海水である。10
は防波堤3の堤体、11は前壁、12は後壁(以下港外
1側を前壁11、港内2側を後壁12という)、13は
前壁11と後壁12との間に形成された遊水室、14は
上部工である。11aは前壁11の高さ方向に設けられ
た複数のスリット状の開口部、12aは後壁12に設け
られた同様の開口部である。図示のように、前壁11側
の開口部11aは海水面下から海水面上に亘って長く形
成されているが、後壁12側の開口部12aは海水面下
に設けられており、干潮時でも水没するような低い位置
で、かつ小さい開口率に形成されている。
【0014】5は遊水室13の内部に設けられた傾斜
壁、5aは傾斜壁5の斜面、6は海水面である。斜面5
aは傾斜角θで後壁12に向かって高くなるように、傾
斜壁5の前面に前壁11の基部から頂部(水没面)に亘
って形成されている。そして、傾斜壁5の頂部が、海水
4の潮位の平均水位の付近になるような高さに作られて
いる。13aと13bは遊水室13を傾斜壁5で仕切る
ことによって形成された前室と後室で、鉛直方向の断面
形状がそれぞれ三角形と長方形になっている。
壁、5aは傾斜壁5の斜面、6は海水面である。斜面5
aは傾斜角θで後壁12に向かって高くなるように、傾
斜壁5の前面に前壁11の基部から頂部(水没面)に亘
って形成されている。そして、傾斜壁5の頂部が、海水
4の潮位の平均水位の付近になるような高さに作られて
いる。13aと13bは遊水室13を傾斜壁5で仕切る
ことによって形成された前室と後室で、鉛直方向の断面
形状がそれぞれ三角形と長方形になっている。
【0015】上述のような構成の本実施形態の作用を、
図2を併用して次に説明する。港外1の沖合いから防波
堤3に向かって押寄せた波の一部は、前壁11の開口部
11aから堤体10の内部の遊水室13内に侵入する。
遊水室13内に侵入した押し波は図2の(a) のように、
前室13aから後室13bに流入して後室13b内の水
位を上昇させる。このため、遊水室13と港内2の海水
面6との間に水位差が生じ、港内2への導水が行われ
る。この場合、押し波の斜面5aによる縮流効果によ
り、後室13bでの水位上昇が効果的になされる。
図2を併用して次に説明する。港外1の沖合いから防波
堤3に向かって押寄せた波の一部は、前壁11の開口部
11aから堤体10の内部の遊水室13内に侵入する。
遊水室13内に侵入した押し波は図2の(a) のように、
前室13aから後室13bに流入して後室13b内の水
位を上昇させる。このため、遊水室13と港内2の海水
面6との間に水位差が生じ、港内2への導水が行われ
る。この場合、押し波の斜面5aによる縮流効果によ
り、後室13bでの水位上昇が効果的になされる。
【0016】一方、引き波時には図2の(b) に示すよう
に、傾斜壁5の港外1側に設けられた前室13aの水位
は低下する。しかしながら、傾斜壁5を設けたことによ
り後室13bでは殆ど水位の低下が起らないので、港内
2からの海水4の戻り流は生じない。したがって、押し
波と引き波に伴う交互作用によって、後壁12の開口部
12aでは港内2の方向に向かう一方向性の海水の流動
となる。この結果、港外1の清浄な海水4が、港内2に
導入されることになる。そして、港内2に滞留していた
海水が港口から港外に流出して海水の交換が効果的に行
われる。
に、傾斜壁5の港外1側に設けられた前室13aの水位
は低下する。しかしながら、傾斜壁5を設けたことによ
り後室13bでは殆ど水位の低下が起らないので、港内
2からの海水4の戻り流は生じない。したがって、押し
波と引き波に伴う交互作用によって、後壁12の開口部
12aでは港内2の方向に向かう一方向性の海水の流動
となる。この結果、港外1の清浄な海水4が、港内2に
導入されることになる。そして、港内2に滞留していた
海水が港口から港外に流出して海水の交換が効果的に行
われる。
【0017】(実施例)次に、本実施形態の実施例を説
明する。実験設備は図3に示す通りで、ほぼ1/30に
縮小した模型により本発明の作用と効果の確認を行っ
た。図3において、21は造波水路、22は防波堤の模
型、23は造波装置である。また、24は流速計、25
は3個の波高計、26は消波ビーチである。流速計24
は模型22の後壁12の港内2側の近傍に設けられ、波
高計25は港外1に2箇所と港内2の1箇所に設置し
た。
明する。実験設備は図3に示す通りで、ほぼ1/30に
縮小した模型により本発明の作用と効果の確認を行っ
た。図3において、21は造波水路、22は防波堤の模
型、23は造波装置である。また、24は流速計、25
は3個の波高計、26は消波ビーチである。流速計24
は模型22の後壁12の港内2側の近傍に設けられ、波
高計25は港外1に2箇所と港内2の1箇所に設置し
た。
【0018】図4に示すように、水深が57.4cmの
造波水路21内に、本実施形態の防波堤3の模型22が
設置されている。造波水路21の一端側の造波装置23
で波を起こし、港内2側に設けた流速計24で流速vを
測定した。また、3箇所に設置した波高計25で、波高
伝達率(KT)の測定も併せて行った。比較のために従
来型の模型Mでも実験を実施した。模型Mの緒元を、図
4(b) に示す。
造波水路21内に、本実施形態の防波堤3の模型22が
設置されている。造波水路21の一端側の造波装置23
で波を起こし、港内2側に設けた流速計24で流速vを
測定した。また、3箇所に設置した波高計25で、波高
伝達率(KT)の測定も併せて行った。比較のために従
来型の模型Mでも実験を実施した。模型Mの緒元を、図
4(b) に示す。
【0019】次に、上記の実験による流速の測定結果の
一例を、図5に示す。本発明の模型22は図5(a) の点
線で表された波形曲線C1 で示すように、常に港内の方
向へ向かう単一方向性の流動になっている。これに対
し、従来型の模型Mの波形曲線C2 は、図5(b) に示す
ように、港外1と港内2へ交互に流れる流動になってい
る。そして、本発明の方が港内2側への最大流速が小さ
くなっているため、港内2側で発生する流れは小さく、
船舶の曳航や係留に与える影響も少ない。
一例を、図5に示す。本発明の模型22は図5(a) の点
線で表された波形曲線C1 で示すように、常に港内の方
向へ向かう単一方向性の流動になっている。これに対
し、従来型の模型Mの波形曲線C2 は、図5(b) に示す
ように、港外1と港内2へ交互に流れる流動になってい
る。そして、本発明の方が港内2側への最大流速が小さ
くなっているため、港内2側で発生する流れは小さく、
船舶の曳航や係留に与える影響も少ない。
【0020】図6は3個の波高計25による、波高伝達
率(KT)の測定結果の一例である。本発明の模型22
の方が、従来型の模型Mに比較して波高伝達率(KT)
が小さく、港内2の静穏度がより保たれることが判る。
率(KT)の測定結果の一例である。本発明の模型22
の方が、従来型の模型Mに比較して波高伝達率(KT)
が小さく、港内2の静穏度がより保たれることが判る。
【0021】図7に、港内2側への導水量を明確に比較
するため、流速の平均値より求めた無次元導水量を示
す。図7(a) と(b) は、異なる波高の測定結果の一例で
ある。なお、無次元導水量は次式で定義する。 無次元導水量(Q/Q0 )=(波による港内2側への導
水量/港外1での波による港内2方向最大流量) 図7から明らかのように、本発明の方が従来型に比べて
港内2側へ導水される量が多いことが確認できた。
するため、流速の平均値より求めた無次元導水量を示
す。図7(a) と(b) は、異なる波高の測定結果の一例で
ある。なお、無次元導水量は次式で定義する。 無次元導水量(Q/Q0 )=(波による港内2側への導
水量/港外1での波による港内2方向最大流量) 図7から明らかのように、本発明の方が従来型に比べて
港内2側へ導水される量が多いことが確認できた。
【0022】実施形態2 図8は本発明の実施形態2の斜視図である。本実施形態
の防波堤3の堤体10には、横隔壁30によって仕切ら
れた複数の遊水室31,32,33,…が形成されてお
り、それぞれの遊水室31,32,33,…には、水没
面の高さが異なる傾斜壁51,52,53,…が設けら
れている。
の防波堤3の堤体10には、横隔壁30によって仕切ら
れた複数の遊水室31,32,33,…が形成されてお
り、それぞれの遊水室31,32,33,…には、水没
面の高さが異なる傾斜壁51,52,53,…が設けら
れている。
【0023】そして、傾斜壁51,52,53,…の高
さが海水面付近にあるときに効果が最大となるため、例
えば、傾斜壁51の水没面の高さを満潮時の海水面に合
わせて作り、また、傾斜壁52と53の水没面の高さ
を、それぞれ平均潮位の海水面と干潮時の海水面に一致
させたものである。このように構成したことにより、潮
位が変動しても常時効果的に港外1の海水4が港内2に
導入されて、より一層効果的な海水の交換機能を果たす
ことができる。
さが海水面付近にあるときに効果が最大となるため、例
えば、傾斜壁51の水没面の高さを満潮時の海水面に合
わせて作り、また、傾斜壁52と53の水没面の高さ
を、それぞれ平均潮位の海水面と干潮時の海水面に一致
させたものである。このように構成したことにより、潮
位が変動しても常時効果的に港外1の海水4が港内2に
導入されて、より一層効果的な海水の交換機能を果たす
ことができる。
【0024】なお、上記各実施形態の図面では斜面が傾
斜壁の前面で前壁の基部から傾斜壁の頂部に亘って形成
された場合を示して説明したが、斜面を遊水室に立設さ
れた壁体の上部寄りの途中まで設けてもよい。
斜壁の前面で前壁の基部から傾斜壁の頂部に亘って形成
された場合を示して説明したが、斜面を遊水室に立設さ
れた壁体の上部寄りの途中まで設けてもよい。
【0025】
(1)本発明に係る海水交換機能を有する防波堤は、前
壁に設けられて海水面の上下に亘って開口した開口部
と、後壁に設けられ海水面下に開口する開口部とを介し
て、港外と港内の海水に連通する遊水室を堤体の内部に
形成し、上部工を海面上に突出させた海水交換機能を有
する防波堤において、遊水室に後壁に向かって高くなる
斜面を有する傾斜壁を設けた。この結果、押し波時には
遊水室内の傾斜壁によって、後壁と傾斜壁で仕切られた
部分の水位が上昇して港内との水位差により導水が行わ
れる。一方、引き波時には傾斜壁の港外側での水位は低
下するものの、傾斜壁の港内側ではほとんど水位低下し
ないため港内側からの戻り流れは生じない。したがっ
て、波の作用によって、開口部では港内方向への一方向
流となって、港外の海水が港内側へ導入されることにな
る。
壁に設けられて海水面の上下に亘って開口した開口部
と、後壁に設けられ海水面下に開口する開口部とを介し
て、港外と港内の海水に連通する遊水室を堤体の内部に
形成し、上部工を海面上に突出させた海水交換機能を有
する防波堤において、遊水室に後壁に向かって高くなる
斜面を有する傾斜壁を設けた。この結果、押し波時には
遊水室内の傾斜壁によって、後壁と傾斜壁で仕切られた
部分の水位が上昇して港内との水位差により導水が行わ
れる。一方、引き波時には傾斜壁の港外側での水位は低
下するものの、傾斜壁の港内側ではほとんど水位低下し
ないため港内側からの戻り流れは生じない。したがっ
て、波の作用によって、開口部では港内方向への一方向
流となって、港外の海水が港内側へ導入されることにな
る。
【0026】(2)さらに、上記(1)の海水交換機能
を有する防波堤において、海水の潮位変動に対応して異
なる水没高さの傾斜壁を設けた複数の遊水室を備えたの
で、常に港外の海水を効果的に港内側に導入がことがで
きる。
を有する防波堤において、海水の潮位変動に対応して異
なる水没高さの傾斜壁を設けた複数の遊水室を備えたの
で、常に港外の海水を効果的に港内側に導入がことがで
きる。
【0027】よって、本発明によれば、港内の静穏度を
確保すると共に、海水交換が十分に行われる海水交換型
の防波堤を得ることができる。
確保すると共に、海水交換が十分に行われる海水交換型
の防波堤を得ることができる。
【図1】本発明の実施形態1の構成を示す斜視図であ
る。
る。
【図2】本発明の実施形態1の作用を示す断面図であ
る。
る。
【図3】本発明の実施形態1を適用した実験装置の構成
を示す模式図である。
を示す模式図である。
【図4】図3の実験設備の主な仕様の諸元を示す説明図
である。
である。
【図5】本発明実施形態1と従来装置の流速の比較図で
ある。
ある。
【図6】本発明実施形態1と従来装置の反射率、波高伝
達率の比較図である。
達率の比較図である。
【図7】本発明実施形態1と従来装置の無次元導水量の
比較図である。
比較図である。
【図8】本発明の実施形態2の構成を示す斜視図であ
る。
る。
【図9】従来の防波堤の構成を示す斜視図である。
【図10】従来の防波堤の作用を示す断面図である。
1 港外 2 港内 3 防波堤 4 海水 5 傾斜壁 5a 斜面 6 海面 10 堤体 11 前壁 11a 前壁の開口部 12 後壁 12a 後壁の開口部 13 遊水室 13a 前室 13b 後室 30 横隔壁 31,32… 遊水室 51,52… 傾斜壁
Claims (2)
- 【請求項1】 前壁に設けられ海水面の上下に亘って開
口した開口部と、後壁に設けられ海水面下に開口する開
口部とを介して、港外と港内の海水に連通する遊水室を
堤体の内部に形成し、上部工を海面上に突出させた海水
交換機能を有する防波堤において、 前記遊水室内に後壁に向かって高くなる斜面を有する傾
斜壁を設けたことを特徴とする海水交換機能を有する防
波堤。 - 【請求項2】 前記海水面の潮位変動に対応して異なる
水没高さの傾斜壁を設けた複数の遊水室を備えたことを
特徴とする請求項1記載の海水交換機能を有する防波
堤。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19271495A JPH0941341A (ja) | 1995-07-28 | 1995-07-28 | 海水交換機能を有する防波堤 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19271495A JPH0941341A (ja) | 1995-07-28 | 1995-07-28 | 海水交換機能を有する防波堤 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0941341A true JPH0941341A (ja) | 1997-02-10 |
Family
ID=16295843
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP19271495A Pending JPH0941341A (ja) | 1995-07-28 | 1995-07-28 | 海水交換機能を有する防波堤 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0941341A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003096742A (ja) * | 2001-09-20 | 2003-04-03 | Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd | 海水交流防波堤ケーソン |
-
1995
- 1995-07-28 JP JP19271495A patent/JPH0941341A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003096742A (ja) * | 2001-09-20 | 2003-04-03 | Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd | 海水交流防波堤ケーソン |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP3300729B2 (ja) | 防波堤ケーソン | |
| CN109537524A (zh) | 一种反弧型透空式防波堤 | |
| JPH0931937A (ja) | 海水交換機能を有する防波堤 | |
| JP2726817B2 (ja) | 海洋のうつろを利用した潮流発生装置 | |
| JP5067658B2 (ja) | 鉛直混合促進設備 | |
| CN114396016A (zh) | 一种潜堤 | |
| JP2003096742A (ja) | 海水交流防波堤ケーソン | |
| JPH0451603B2 (ja) | ||
| JPH0561406B2 (ja) | ||
| JPH11124829A (ja) | 消波機能を有する海水交換型防波堤 | |
| JPH0823129B2 (ja) | 2重傾斜式消波堤 | |
| JPS63176511A (ja) | 透過式海域制御構造物 | |
| Lee et al. | Circular channel breakwater to reduce wave overtopping and allow water exchange | |
| JP2000027141A (ja) | 海底導水設備 | |
| CN214993501U (zh) | 一种桩基础悬挂式空箱导流消浪结构 | |
| JP4067705B2 (ja) | 鋼板セル型構造物からなる透過式消波堤 | |
| KR100586636B1 (ko) | 선박접안이 용이한 해수교환방파제 | |
| JP3850229B2 (ja) | 消波堤 | |
| JPS62273311A (ja) | 海水交流防波堤 | |
| JP2000027148A (ja) | 消波導流設備 | |
| JPS62244906A (ja) | 海水交流防波堤 | |
| SU28838A1 (ru) | Оголовок дл водоспуска дл стока поверхностных вод в море | |
| JP2001271320A (ja) | 海水交換型防波堤 | |
| JP2004204645A (ja) | 海水交換型防波堤 | |
| JPS63312409A (ja) | 消波装置 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A977 | Report on retrieval |
Effective date: 20040401 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040713 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20041214 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |