JPH0943381A - 原子炉の残留熱除去系の運転方法 - Google Patents

原子炉の残留熱除去系の運転方法

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JPH0943381A
JPH0943381A JP7190233A JP19023395A JPH0943381A JP H0943381 A JPH0943381 A JP H0943381A JP 7190233 A JP7190233 A JP 7190233A JP 19023395 A JP19023395 A JP 19023395A JP H0943381 A JPH0943381 A JP H0943381A
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JP
Japan
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heat exchanger
suppression pool
reactor
line
water
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JP7190233A
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Masahiko Fujii
正彦 藤井
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ヒューマンエラーを防止し、格納容器の冷却
を確実に実施し、原子炉の安全性を向上させる。 【構成】 冷却材喪失事故発生によりサプレッションプ
ール1から取水するポンプ4を起動するとともに、サプ
レッションプール戻りライン11上のテストバイパス弁
12を閉、熱交換器バイパスライン6上のバイパス弁7
および原子炉注水ライン9上の注入弁10を開とし、こ
の状態で予め定められた一定時間経過後に、前記バイパ
ス弁7を自動的に閉操作する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は原子炉の残留熱除去系の
運転方法に係り、特に沸騰水型原子炉の格納容器から効
率よく熱除去を行う残留熱除去系の運転方法に関する。
【0002】
【従来の技術】沸騰水型原子炉の残留熱除去系は、冷却
材喪失事故時に他の非常用炉心冷却系とともに働き、炉
水位を回復、維持することにより燃料被覆管の破損を防
止することおよび原子炉の格納容器内の熱を格納容器外
へ移送することを目的に設置されている。
【0003】以下、図6に基づいて残留熱除去系の従来
の運転方法について説明する。
【0004】図6に概略構成を示すように、一般に沸騰
水型原子炉の残留熱除去系は、サプレッションプール1
からサプレッションプール水2を取り出す吸い込みライ
ン3、残留熱除去ポンプ4、熱交換器5、熱交換器5を
バイパスするライン6および当該ライン6上の隔離弁7
(以下熱交バイパス弁と称する)、原子炉8へ注水する
ライン9および当該ライン9上の隔離弁10(以下注入
弁と称する)、サプレッションプール1への戻りライン
11および当該ライン11上の隔離弁12(以下テスト
バイパス弁と称する)を具備している。サプレッション
プール1に接続する吸い込みライン3および残留熱除去
ポンプ4は信頼性向上のために多重化されている場合も
ある。なお、符号13はドライウェル、14はドライウ
ェル13とサプレッションプール1を連絡するベント
管、15は逃し安全弁である。また図6に示す残留熱除
去系は待機時の状態であり、熱交バイパス弁7は開、注
入弁10およびテストバイパス弁12は閉となってい
る。
【0005】このように、残留熱除去系は、冷却材喪失
事故時にサプレッションプール1の水2を原子炉8へ注
入する低圧注水機能、および、サプレッションプール水
2を熱交換器5で冷却し、再びサプレッションプール1
へ戻すサプレッションプール冷却機能の多目的をもった
系統である。
【0006】低圧注水機能は、冷却材喪失事故が発生し
た場合に自動起動される。図7は、この自動起動のロジ
ックを示すもので、ドライウェル13の圧力が予め設定
された圧力高設定点以上となってD/W 圧力高信号20を
発生したとき、あるいは原子炉水位が予め設定された原
子炉水位低設定点(L−1と称する)以下となって原子
炉水位低信号21が発生したとき、冷却材喪失事故が発
生したと判定され、冷却材喪失事故信号22が成立す
る。この冷却材喪失事故信号22は一度成立するとリセ
ット操作を実施するまで保持される。この冷却材喪失時
信号22の成立を受けて、残留熱除去ポンプ起動信号2
3、注入弁開信号24、熱交バイパス弁開信号25、テ
ストバイパス弁閉信号26がそれぞれ出力され、サプレ
ッションプール水2を原子炉8に自動的に注入するよう
に設計されている。
【0007】残留熱除去ポンプ4の容量は、熱交バイパ
ス弁7が開状態において冷却材喪失事故時に原子炉8へ
の所定量の注入が可能となるように設計されている。
【0008】また、冷却材喪失事故発生により待機時に
開状態の熱交バイパス弁7に開信号を出し、待機時に閉
状態のテストバイパス弁12に閉信号を出すのは、定例
試験などによりこれらの弁が待機状態にない場合でも、
自動的に冷却材喪失事故発生に対応した状態に移行させ
ることができるようにするためである。
【0009】一方、サプレッションプール冷却機能は、
サプレッションプール水2の温度が高くなった場合に、
手動操作により残留熱除去ポンプ4の起動、テストバイ
パス弁12の開操作、および熱交バイパス弁7の閉操作
を行い、熱交換器5を介して冷却効果が出るよう運転す
る。
【0010】また、冷却材喪失事故時にも、格納容器を
冷却する必要がある。冷却材喪失事故時には原子炉8に
注入した冷却水は、破断口からドライウェル13に流出
し、ドライウェル13とサプレッションプール1を連絡
するベント管14を経由してサプレッションプール1へ
と循環する。このため、格納容器からの除熱は循環する
冷却水を熱交換器5で冷却することによって達成され、
手動操作により熱交換器5をバイパスするライン6上の
熱交バイパス弁7の閉操作が必要に応じて実施される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】冷却材喪失事故発生
後、あるいはサプレッションプール水2の温度が高くな
った場合には格納容器を冷却する必要があるが、上述の
ようにこれらの格納容器を冷却するための残留熱除去系
の運転操作は、全て手動で起動する必要があった。
【0012】また、この際に操作が必要な弁(熱交バイ
パス弁7、注入弁10、テストバイパス弁12)は、他
の目的から全て開度の微調整を可能とするように設計さ
れているため、これらの弁を全開状態から全閉状態にあ
るいは全閉状態から全開状態に移行させるには、操作ス
イッチを保持し続ける必要があり、格納容器を冷却する
ように残留熱除去系を操作するには、かなりの時間をス
イッチ操作に割く必要があった。
【0013】また格納容器の冷却は、原子炉への冷却材
注入に比べれば緊急性が低いため、格納容器の冷却操作
を開始しても、冷却材喪失事故などでは、他のより時間
的に緊急の操作が度々発生し、格納容器冷却操作が中断
される場合が多々あった。
【0014】このように残留熱除去系を格納容器冷却モ
ードとして操作している途中に、他の緊急性が高い操作
が割り込んできた場合には、運転員は他の操作の方に集
中するあまり、残留熱除去系を格納容器冷却モードにす
るための操作を実施中であったことを忘れるというよう
なヒューマンエラーの可能性が考えられ、格納容器の冷
却操作の確実性に欠ける可能性があった。
【0015】しかもこのような状況は、冷却材喪失事故
後などの格納容器冷却操作をより確実に実施する必要が
ある場合に発生する可能性が大きく、原子炉全体の安全
性を低減させる要因と考えられる。
【0016】これらの問題点を解決するための改良案と
して、例えば特開平3−17598号に開示された残留
熱除去系が知られている。しかしながら、この残留熱除
去系においては、原子炉水位がL−1まで回復しない大
破断の冷却材喪失事故時には格納容器冷却モードには移
行しないという可能性が考えられる。また、他の非常用
炉心冷却系が作動せず、当該残留熱除去系が単独で原子
炉水位を確保している場合には、原子炉水位がL−1ま
で回復した時点で格納容器冷却モードに移行してしま
い、原子炉水位の確保が不可能となり、再び原子炉水位
がL−1以下となり、低圧注水モードに移行し、再度原
子炉水位がL−1まで回復した時点で再び格納容器冷却
モードに移行するというサイクルを繰り返してしまうと
いう可能性が考えられる。
【0017】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、格納容器の冷却操作を自動化することにより、他の
操作による格納容器の冷却操作の中断に起因するヒュー
マンエラーを防止し、格納容器の冷却を確実に実施し、
原子炉の安全性を向上させる残留熱除去系の運転方法を
提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、サプレッションプールから取水するため
のポンプと、取水したサプレッションプール水を冷却す
る熱交換器と、バイパス弁を備え熱交換器をバイパスす
る熱交換器バイパスラインと、熱交換器または熱交換器
バイパスラインを経たサプレッションプール水を注入弁
を介して原子炉へ注水する原子炉注水ラインと、注入弁
の上流側で分岐されテストバイパス弁を介して熱交換器
または熱交換器バイパスラインを経たサプレッションプ
ール水をサプレッションプールへ戻すサプレッションプ
ール戻りラインとを有する残留熱除去系の運転方法にお
いて、冷却材喪失事故発生によりサプレッションプール
戻りライン上のテストバイパス弁を閉、熱交換器バイパ
スライン上のバイパス弁および原子炉注水ライン上の注
入弁を開として、ポンプを駆動し、予め定められた一定
時間経過後に、熱交換器バイパスライン上のバイパス弁
を自動的に閉操作することを特徴とする。
【0019】この運転方法において、予め定められた一
定時間は、冷却材喪失事故が発生してから少なくとも予
め定められた原子炉水位に回復するために必要な時間以
上とする。
【0020】なお、この予め定められた原子炉水位は、
炉心の損傷防止に最低限必要な原子炉水位以上とする。
【0021】また本発明は、サプレッションプールから
取水するためのポンプと、取水したサプレッションプー
ル水を冷却する熱交換器と、バイパス弁を備え熱交換器
をバイパスする熱交換器バイパスラインと、熱交換器ま
たは熱交換器バイパスラインを経たサプレッションプー
ル水を注入弁を介して原子炉へ注水する原子炉注水ライ
ンと、注入弁の上流側で分岐されテストバイパス弁を介
して熱交換器または熱交換器バイパスラインを経たサプ
レッションプール水をサプレッションプールへ戻すサプ
レッションプール戻りラインとを有する残留熱除去系の
運転方法において、冷却材喪失事故発生によりサプレッ
ションプール戻りライン上のテストバイパス弁を閉、熱
交換器バイパスライン上のバイパス弁および原子炉注水
ライン上の注入弁を開として、ポンプを駆動し、予め定
められた一定時間経過後に、原子炉水位が予め定められ
た原子炉水位以上に回復したとき、熱交換器バイパスラ
イン上のバイパス弁を自動的に閉操作することを特徴と
する。
【0022】さらに、本発明は、上記運転方法におい
て、熱交換器をバイパスするバイパス弁を自動的に閉操
作した後、冷却材喪失事故が大破断事故でなく、かつ他
の非常用炉心冷却系が作動中の場合には、原子炉注水ラ
イン上の注入弁を閉操作し、かつサプレッションプール
戻りライン上のテストバイパス弁を開操作することを特
徴とする。
【0023】なお、冷却材喪失事故が大破断事故である
ことは、前記予め定められた一定時間経過後に原子炉水
位が原子炉上部まで回復しないことにより判断する。あ
るいは、原子炉水位が炉心の損傷防止に最低限必要な原
子炉水位以下に一旦低下したことにより判断する。
【0024】また、他の非常用炉心冷却系が作動中であ
ることは、当該非常用炉心冷却系においてポンプが駆動
し、注入弁が開であり、テストバイパス弁が閉であり、
系統流量があらかじめ定めた所定の流量以上であること
により判断する。
【0025】さらに本発明は、サプレッションプールか
ら取水するためのポンプと、取水したサプレッションプ
ール水を冷却する熱交換器と、バイパス弁を備え熱交換
器をバイパスする熱交換器バイパスラインと、熱交換器
または熱交換器バイパスラインを経たサプレッションプ
ール水を注入弁を介して原子炉へ注水する原子炉注水ラ
インと、注入弁の上流側で分岐されテストバイパス弁を
介して熱交換器または熱交換器バイパスラインを経たサ
プレッションプール水をサプレッションプールへ戻すサ
プレッションプール戻りラインとを有する残留熱除去系
の運転方法において、冷却材喪失事故が発生していない
場合に、サプレッションプールの水温が予め定められた
温度よりも高くなったとき、自動的にポンプの起動、熱
交換器バイパスライン上のバイパス弁の閉操作、および
サプレッションプール戻りライン上のテストバイパス弁
の開操作を行うことを特徴とする。
【0026】さらにまた本発明は、サプレッションプー
ルから取水するためのポンプと、取水したサプレッショ
ンプール水を冷却する熱交換器と、バイパス弁を備え熱
交換器をバイパスする熱交換器バイパスラインと、熱交
換器または熱交換器バイパスラインを経たサプレッショ
ンプール水を注入弁を介して原子炉へ注水する原子炉注
水ラインと、注入弁の上流側で分岐されテストバイパス
弁を介して熱交換器または熱交換器バイパスラインを経
たサプレッションプール水をサプレッションプールへ戻
すサプレッションプール戻りラインとを有する残留熱除
去系の運転方法において、冷却材喪失事故が発生してい
ない場合に、サプレッションプールの圧力が予め定めら
れた圧力よりも高くなったとき、自動的にポンプの起
動、熱交換器バイパスライン上のバイパス弁の閉操作、
およびサプレッションプール戻りライン上のテストバイ
パス弁の開操作を行うことを特徴とする。
【0027】
【作用】本発明の原子炉の残留熱除去系の運転方法にお
いては、冷却材喪失事故発生後一定時間低圧注水機能の
運転を行った後に、熱交換器バイパスライン上のバイパ
ス弁を自動的に閉操作する。さらに、大破断の冷却材喪
失事故以外でかつ当該系統以外の非常用炉心冷却系が作
動中には、格納容器を冷却するためにサプレッションプ
ール水を循環冷却するように自動的に残留熱除去系をラ
インアップする。
【0028】また、冷却材喪失事故が発生していない場
合でも、サプレッションプールの温度あるいは圧力が高
くなった場合には、格納容器を冷却するためにサプレッ
ションプール水を循環冷却するように自動的に残留熱除
去系をラインアップする。
【0029】これにより、格納容器の冷却操作における
ヒューマンエラーを防止し、格納容器の冷却を確実にす
ることにより、原子炉の安全性を向上させることが可能
となる。
【0030】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明
する。
【0031】図1は、本発明の残留熱除去系の運転方法
の一実施例を示すフローチヤートである。
【0032】図1に従って、まず冷却材喪失事故時の運
転方法について説明する。ステップ100において、図
7に示したようにD/W 圧力高信号20あるいは原子炉水
位低(L−1)信号21により冷却材喪失事故信号22
が発生すると、ステップ101においてポンプ起動信号
23、注入弁開信号24、熱交バイパス弁開信号25、
テストバイパス弁閉信号26の各信号が発生し、各動作
が実行される。ここまでは従来と同様である。
【0033】ついで、予め定められた一定時間経過させ
るため、タイマーのステップ102を挿入する。このタ
イマーの遅れ時間は冷却材喪失事故が発生した後に原子
炉が再冠水するまでに必要な時間以上に設定する。この
必要な時間は、図2に示す大破断事故時、図3に示す中
小破断事故時などの典型的な冷却材喪失事故時の原子炉
水位拳動に基づき設定する。
【0034】この設定時間経過後は注水により炉心の冷
却は確保されているため、格納容器の冷却を行うため
に、ステップ103にて熱交バイパス弁7を閉めるため
の熱交バイパス弁閉信号を発生する。
【0035】ところで、これらの典型的な原子炉水位拳
動はある特定の事故シナリオに対するものであるため、
一定時間経過後も炉心の冷却は確保されているものの炉
心が再冠水していない可能性がある。このような場合に
は原子炉への注水を優先させるため、ステップ104に
て原子炉水位が炉心上端(TAF)以上かどうかを判別
し、TAF以上により再冠水していることを確認する。
【0036】ここで、原子炉が再冠水していない場合
は、大破断の冷却材喪失事故であり、これ以上の原子炉
水位の回復は望めないが、熱交バイパス弁7が閉状態と
なっていることにより、冷却された冷却材を原子炉8に
注入し、破断口からベント管14を介してサプレッショ
ンプール2に循環させることにより、格納容器冷却は確
保される。
【0037】一方,原子炉が再冠水している場合は、ス
テップ105にて再冠水を維持している他の非常用炉心
冷却系が作動中か否かを判別する。この判別は例えば、
図4に示すように、当該非常用炉心冷却系に関してポン
プ起動中40、注入弁開41、テストバイパス弁閉4
2、系統流量有43の各信号が全て成立した場合に、系
統作動中44と判定する。
【0038】なお、図4の例ではこれらの4信号40〜
43の全てが同時に成立した場合に系統作動中44と判
定するように構成しているが、若干判定精度は低下する
が、これらの4信号の一部の信号の成立のみで系統作動
中と判定するように構成してもよい。
【0039】このステップ105で他の非常用炉心冷却
系が作動していると判定された場合には、炉心の冷却は
作動中の他の非常用炉心冷却系により確保されているた
め、格納容器からの除熱効率を上げるために、残留熱除
去系の原子炉への注水ライン9を閉鎖し、サプレッショ
ンプールへの戻りライン11を開放して、直接サプレッ
ションプール水2を冷却するように構成する。このた
め、ステップ106にて注入弁閉信号、テストバイパス
弁開信号を発生する。
【0040】逆に他の非常用炉心冷却系が作動していな
い場合には、原子炉への注水を維持する必要があるた
め、サプレッションプール水2を直接冷却することはで
きない。しかしながら、この場合においても、熱交バイ
パス弁7が閉状態となっていることにより、冷却された
冷却材が原子炉8に注入され、逃し安全弁15を介して
サプレッションプール1に循環させることにより、効率
はやや落ちるもののある程度の格納容器冷却は確保され
る。
【0041】さらに、ステップ100において冷却材喪
失事故ではなく、ステップ107にてサプレッションプ
ールの温度あるいは圧力が高くなった場合には、サプレ
ッションプール水2を冷却するため、残留熱除去ポンプ
4の起動信号、熱交バイパス弁7の閉信号、テストバイ
パス弁12の開信号を発生し、速やかにサプレッション
プール水2の冷却を開始させる。
【0042】図5は、本発明の残留熱除去系の運転方法
の他の実施例を示すフローチヤートである。この実施例
では、原子炉水位が炉心の損傷防止に最低限必要な原子
炉水位(L−0)以上に回復したことを確認するため、
L−0回復が確実視される時間のタイマを設定した後
(ステップ102)、原子炉水位がL−0以上かどうか
の判定条件(ステップ102′)を挿入している。
【0043】ここで原子炉水位がL−0以上であれば、
その後の運転手順は前述した図1に示す実施例と同様で
ある。
【0044】一方、このステップ102′で原子炉水位
が炉心の損傷防止に最低限必要なL−0以下の場合に
は、速やかに原子炉への注水を行う必要があるため、以
降の動作は中断し、原子炉水位がL−0以上に回復する
までさらに低圧注水モードで待機することとなる。
【0045】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、格納容器の冷却を自動化し、他の操作による格納容
器の冷却操作の中断に起因するヒューマンエラーを防止
し、格納容器の冷却を確実に実施できるように残留熱除
去系を運転することにより、原子炉の安全性を向上させ
ることが可能となる。
【0046】また、改良する部分がポンプの起動信号お
よび弁の開閉信号に関する論理回路の一部にとどまるた
め、大規模な機械的な変更が不要であり、安価でしかも
簡単に既設プラントへも導入することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の残留熱除去系の運転方法を
示すフローチャートである。
【図2】大破断事故時の原子炉の再冠水挙動を示すグラ
フである。
【図3】中小破断事故時の原子炉の再冠水挙動を示すグ
ラフである。
【図4】非常用炉心冷却系の作動を判定するロジックを
示す図である。
【図5】本発明の他の実施例の残留熱除去系の運転方法
を示すフローチャートである。
【図6】沸騰水型原子炉の残留熱除去系の概略構成を示
すブロック図である。
【図7】残留熱除去系の冷却材喪失事故時の従来の自動
操作のロジックを示す図である。
【符号の説明】
1………サプレッションプール 3………吸い込みライン 4………残留熱除去ポンプ 5………熱交換器 6………熱交換器バイパスライン 7………熱交バイパス弁 8………原子炉 9………原子炉注水ライン 10………注入弁 11………サプレッションプール戻りライン 12………テストバイパス弁 13………ドライウェル 14………ベント管 15………逃し安全弁

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サプレッションプールから取水するため
    のポンプと、取水したサプレッションプール水を冷却す
    る熱交換器と、バイパス弁を備え前記熱交換器をバイパ
    スする熱交換器バイパスラインと、前記熱交換器または
    前記熱交換器バイパスラインを経たサプレッションプー
    ル水を注入弁を介して原子炉へ注水する原子炉注水ライ
    ンと、前記注入弁の上流側で分岐されテストバイパス弁
    を介して前記熱交換器または前記熱交換器バイパスライ
    ンを経たサプレッションプール水を前記サプレッション
    プールへ戻すサプレッションプール戻りラインとを有す
    る残留熱除去系の運転方法において、冷却材喪失事故発
    生により前記サプレッションプール戻りライン上のテス
    トバイパス弁を閉、前記熱交換器バイパスライン上のバ
    イパス弁および前記原子炉注水ライン上の注入弁を開と
    して、前記ポンプを駆動し、予め定められた一定時間経
    過後に、前記熱交換器バイパスライン上のバイパス弁を
    自動的に閉操作することを特徴とする原子炉の残留熱除
    去系の運転方法。
  2. 【請求項2】 前記予め定められた一定時間は、冷却材
    喪失事故が発生してから少なくとも予め定められた原子
    炉水位に回復するために必要な時間以上とすることを特
    徴とする請求項1記載の原子炉の残留熱除去系の運転方
    法。
  3. 【請求項3】 前記予め定められた原子炉水位は、炉心
    の損傷防止に最低限必要な原子炉水位以上とすることを
    特徴とする請求項2記載の原子炉の残留熱除去系の運転
    方法。
  4. 【請求項4】 サプレッションプールから取水するため
    のポンプと、取水したサプレッションプール水を冷却す
    る熱交換器と、バイパス弁を備え前記熱交換器をバイパ
    スする熱交換器バイパスラインと、前記熱交換器または
    前記熱交換器バイパスラインを経たサプレッションプー
    ル水を注入弁を介して原子炉へ注水する原子炉注水ライ
    ンと、前記注入弁の上流側で分岐されテストバイパス弁
    を介して前記熱交換器または前記熱交換器バイパスライ
    ンを経たサプレッションプール水を前記サプレッション
    プールへ戻すサプレッションプール戻りラインとを有す
    る残留熱除去系の運転方法において、冷却材喪失事故発
    生により前記サプレッションプール戻りライン上のテス
    トバイパス弁を閉、前記熱交換器バイパスライン上のバ
    イパス弁および前記原子炉注水ライン上の注入弁を開と
    して、前記ポンプを駆動し、予め定められた一定時間経
    過後に、原子炉水位が予め定められた原子炉水位以上に
    回復したとき、前記熱交換器バイパスライン上のバイパ
    ス弁を自動的に閉操作することを特徴とする原子炉の残
    留熱除去系の運転方法。
  5. 【請求項5】 前記熱交換器をバイパスするバイパス弁
    を自動的に閉操作した後、前記冷却材喪失事故が大破断
    事故でなく、かつ他の非常用炉心冷却系が作動中の場合
    には、前記原子炉注水ライン上の注入弁を閉操作し、か
    つ前記サプレッションプール戻りライン上のテストバイ
    パス弁を開操作することを特徴とする請求項1ないし4
    のいずれか1項に記載の原子炉の残留熱除去系の運転方
    法。
  6. 【請求項6】 前記冷却材喪失事故が大破断事故である
    ことを、前記予め定められた一定時間経過後に原子炉水
    位が原子炉上部まで回復しないことにより判断すること
    を特徴とする請求項5記載の原子炉の残留熱除去系の運
    転方法。
  7. 【請求項7】 前記冷却材喪失事故が大破断事故である
    ことを、原子炉水位が炉心の損傷防止に最低限必要な原
    子炉水位以下に一旦低下したことにより判断することを
    特徴とする請求項5記載の原子炉の残留熱除去系の運転
    方法。
  8. 【請求項8】 前記他の非常用炉心冷却系が作動中であ
    ることを、当該非常用炉心冷却系においてポンプが駆動
    し、注入弁が開であり、テストバイパス弁が閉であり、
    系統流量があらかじめ定めた所定の流量以上であること
    により判断することを特徴とする請求項5記載の原子炉
    の残留熱除去系の運転方法。
  9. 【請求項9】 サプレッションプールから取水するため
    のポンプと、取水したサプレッションプール水を冷却す
    る熱交換器と、バイパス弁を備え前記熱交換器をバイパ
    スする熱交換器バイパスラインと、前記熱交換器または
    前記熱交換器バイパスラインを経たサプレッションプー
    ル水を注入弁を介して原子炉へ注水する原子炉注水ライ
    ンと、前記注入弁の上流側で分岐されテストバイパス弁
    を介して前記熱交換器または前記熱交換器バイパスライ
    ンを経たサプレッションプール水を前記サプレッション
    プールへ戻すサプレッションプール戻りラインとを有す
    る残留熱除去系の運転方法において、冷却材喪失事故が
    発生していない場合に、前記サプレッションプールの水
    温が予め定められた温度よりも高くなったとき、自動的
    に前記ポンプの起動、前記熱交換器バイパスライン上の
    バイパス弁の閉操作、および前記サプレッションプール
    戻りライン上のテストバイパス弁の開操作を行うことを
    特徴とする原子炉の残留熱除去系の運転方法。
  10. 【請求項10】 サプレッションプールから取水するた
    めのポンプと、取水したサプレッションプール水を冷却
    する熱交換器と、バイパス弁を備え前記熱交換器をバイ
    パスする熱交換器バイパスラインと、前記熱交換器また
    は前記熱交換器バイパスラインを経たサプレッションプ
    ール水を注入弁を介して原子炉へ注水する原子炉注水ラ
    インと、前記注入弁の上流側で分岐されテストバイパス
    弁を介して前記熱交換器または前記熱交換器バイパスラ
    インを経たサプレッションプール水を前記サプレッショ
    ンプールへ戻すサプレッションプール戻りラインとを有
    する残留熱除去系の運転方法において、冷却材喪失事故
    が発生していない場合に、前記サプレッションプールの
    圧力が予め定められた圧力よりも高くなったとき、自動
    的に前記ポンプの起動、前記熱交換器バイパスライン上
    のバイパス弁の閉操作、および前記サプレッションプー
    ル戻りライン上のテストバイパス弁の開操作を行うこと
    を特徴とする原子炉の残留熱除去系の運転方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007187543A (ja) * 2006-01-13 2007-07-26 Toshiba Corp 残留熱除去系およびその運転方法
CN102054537A (zh) * 2009-11-11 2011-05-11 中科华核电技术研究院有限公司 一种核一级设备性能测试系统及方法
CN119480191A (zh) * 2024-11-14 2025-02-18 中广核工程有限公司 一种核电站反应堆的保护方法、装置、设备及介质

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