JPH0943645A - 非線形光学材料および非線形光素子 - Google Patents

非線形光学材料および非線形光素子

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JPH0943645A
JPH0943645A JP7195249A JP19524995A JPH0943645A JP H0943645 A JPH0943645 A JP H0943645A JP 7195249 A JP7195249 A JP 7195249A JP 19524995 A JP19524995 A JP 19524995A JP H0943645 A JPH0943645 A JP H0943645A
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JP
Japan
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nonlinear optical
fine particles
light
optical material
matrix
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JP7195249A
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English (en)
Inventor
Shigeaki Omi
成明 近江
Yoshiharu Kaneko
祥治 兼子
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Hoya Corp
Original Assignee
Hoya Corp
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Publication date
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  • Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の非線形光学材料に非線形光学応答を発
現させるためには高強度の光を入射させなければなら
ず、通常の半導体レーザーを被制御光の光源として用い
て駆動させることが可能な非線形光素子を得ることは困
難であった。 【解決手段】 希土類元素を含有するマトリックスに微
粒子を分散させてなり、前記希土類元素を励起光によっ
て励起したときに該希土類元素の誘導放出により増幅さ
れる光の波長が非線形光学信号の波長と実質的に同じで
ある非線形光学材料によって、非線形光素子の光路の一
部または全部を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マトリックスに微
粒子を分散させてなる非線形光学材料、当該非線形光学
材料を用いた非線形光素子、当該非線形光素子の駆動方
法および当該非線形光素子を駆動させるための光能動装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】光の波長に比べて十分に小さい金属微粒
子もしくは複合微粒子をガラス、結晶等の透明マトリッ
クス中に分散させた材料において3次の非線形光学特性
が観察されており、当該材料(以下「非線形光学材料」
という)が比較的大きな非線形感受率を示すこと、また
数ピコ秒という高速の非線形光学応答を示すこと等が既
に報告されている(例えばAppl.Phys.,A47,347 (1988)
参照)。このため、上記の非線形光学材料は光スイッチ
等の非線形光素子の材料として注目を集めており、当該
非線形光学材料によって光路の一部または全部を形成し
た非線形光素子の開発が進められている。
【0003】上記の非線形光素子は、例えば次のように
して駆動されて光制御を行う。すなわち、非線形光素子
にポンピング光(被制御光)を入射させ、非線形光素子
からの出射光強度をオフ状態にしたい場合にはポンピン
グ光の入射光強度が前記の非線形光学材料に非線形光学
応答を生じさせない強度となるように当該ポンピング光
の入射光強度を調整し、非線形光素子からの出射光強度
をオン状態にしたい場合にはポンピング光の入射光強度
が前記の非線形光学材料に非線形光学応答を生じさせる
強度となるように当該ポンピング光の入射光強度を調整
する。
【0004】あるいは、非線形光学材料に非線形光学応
答を生じさせない入射光強度のバイアスポンピング光
(定常入力光)と、このバイアスポンピング光と同一波
長のトリガーポンピング光(被制御光)とを非線形光素
子に入射させ、非線形光素子からの出射光強度をオフ状
態にしたい場合には、バイアスポンピング光とトリガー
ポンピング光とが重畳された光の入射光強度が前記の非
線形光学材料に非線形光学応答を生じさせない強度とな
るようにトリガーポンピング光の入射光強度を調整し、
非線形光素子からの出射光強度をオン状態にしたい場合
には、バイアスポンピング光とトリガーポンピング光と
が重畳された光の入射光強度が前記の非線形光学材料に
非線形光学応答を生じさせる強度となるようにトリガー
ポンピング光の入射光強度を調整する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
非線形光学材料における3次の非線形感受率|χ(3)
を光吸収係数αで規格化した|χ(3)|/αの値は高々
10-8esu・cmオーダーであるため、従来の非線形光
学材料を用いて光スイッチ等の非線形光素子を作製した
場合、当該非線形光素子を通常の半導体レーザーの光強
度(概ね数100mW程度以下)で駆動させることは困
難である。
【0006】本発明の第1の目的は、通常の半導体レー
ザーの光強度でも非線形光学応答が発現する非線形光学
材料を提供することにある。
【0007】また、本発明の第2の目的は、通常の半導
体レーザーの光強度でも駆動させることが可能な非線形
光素子を提供することにある。
【0008】本発明の第3の目的は、通常の半導体レー
ザーの光強度でも非線形光素子を駆動させることが可能
な非線形光素子の駆動方法を提供することにある。
【0009】そして、本発明の第4の目的は、通常の半
導体レーザーの光強度で非線形光素子を駆動させること
を可能にする光能動装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
る本発明の非線形光学材料は、希土類元素を含有するマ
トリックスに微粒子を分散させてなり、前記希土類元素
を励起光によって励起したときに当該希土類元素の誘導
放出により増幅される光の波長が非線形光学信号の波長
と実質的に同じであることを特徴とするものである。
【0011】また、上記第2の目的を達成する本発明の
非線形光素子は、上記本発明の非線形光学材料によって
光路の一部または全部が形成されていることを特徴とす
るものである。
【0012】上記第3の目的を達成する本発明の非線形
光素子の駆動方法は、上記本発明の非線形光学材料によ
って光路の一部が形成されている非線形光素子(上記本
発明の非線形光素子)に、前記非線形光学材料のマトリ
ックス中に含有されている希土類元素を励起する励起光
を入射させながら被制御光を入射させることを特徴する
ものである。
【0013】そして、上記第4の目的を達成する本発明
の光能動装置は、上記本発明の非線形光学材料によって
光路の一部が形成されている非線形光素子(上記本発明
の非線形光素子)と、前記非線形光学材料のマトリック
ス中に含有されている希土類元素を励起するための励起
光を出射する励起光源と、この励起光源から出射された
励起光を前記非線形光学材料に入射させる励起光入射手
段とを備え、前記非線形光素子の駆動時に前記励起光を
前記非線形光学材料に入射させることを特徴とするもの
である。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。先ず本発明の非線形光学材料につい
て説明すると、この非線形光学材料は、上述のように希
土類元素を含有するマトリックスに微粒子を分散させて
なる。ここで、希土類元素を含有する上記のマトリック
スは光学的に透明であることが好ましく、特に、光学的
に透明なガラスまたは結晶であることが好ましい。
【0015】なお、本発明でいう「光学的に透明なマト
リックス」とは、当該マトリックスに分散させようとす
る微粒子についての吸収ピーク波長域における光吸収係
数α1 が概ね10cm-1以下であり、かつ、マトリック
ス中に含有されている希土類元素を励起するために使用
する励起光の波長域における光吸収係数α2 が概ね10
cm-1以下であるものを意味する。非線形光学材料の非
線形光学特性は、当該非線形光学材料中に分散されてい
る微粒子の吸収ピーク(表面プラズモン共鳴による光吸
収ピーク等)波長近傍で最も増大するので、当該非線形
光学材料に非線形光学応答を発現させるための光として
は前記の吸収ピークまたはその近傍の波長の光を使用す
ることが好ましいわけであるが、微粒子の吸収ピーク波
長またはその近傍にマトリックスの吸収が存在すると、
入射した光がこの吸収によって減衰ないし消失してしま
う。また、本発明の非線形光学材料を用いて非線形光素
子を作製した場合、その駆動時には、マトリックス中に
含有されている希土類元素を励起するための励起光を使
用することが望ましいわけであるが、当該励起光の波長
域にマトリックスの吸収が存在すると、入射した励起光
がこの吸収によって減衰ないし消失してしまう。マトリ
ックスとしては、上記の光吸収係数α1 およびα2 がそ
れぞれ5cm-1以下のものが特に好ましい。
【0016】本発明者らの研究によれば、非線形光学材
料における|χ(3)|/α1 の値はマトリックスの屈折
率に応じて変化し、マトリックスの屈折率が大きいほど
大きくなる(特願平6−31206号明細書の第14段
参照)。したがって、できるだけ弱い入射光強度によっ
て非線形光学応答が発現する非線形光学材料を得るうえ
からは、当該非線形光学材料のマトリックスの屈折率は
高い方がよい。ただし、マトリックスの屈折率が4を超
えると反射による光損失が大きくなり、また、反射防止
が困難になる。
【0017】光学的に透明で屈折率の高いマトリックス
を形成することができる物質の具体例としては、下記
(1) 〜(10) のものが挙げられる。 (1) B23 とPbOとを必須構成成分とし、B23
量が15〜50モル%、PbOの量が50〜85モル%
であるガラス。
【0018】(2) Ga23 と、Bi23 と、PbOお
よび/またはCdOとを必須構成成分とし、Ga23
の量が10〜35モル%、Bi23 の量が10〜70
モル%、PbOとCdOの合量が20〜80モル%であ
るガラス。
【0019】(3) Bi23 および/またはPbOと、
ZnO,BaO,CdOおよびAl23 から選ばれる
少なくとも1種とを必須構成成分とし、Bi23 とP
bOの合量が30〜85モル%、ZnOとBaOとCd
OとAl23 の合量が15〜70モル%であるガラ
ス。
【0020】(4) GeO2 と、Bi23 ,Tl2Oおよ
びPbOから選ばれる少なくとも1種とを必須構成成分
とし、GeO2 の量が25〜70モル%、Bi23
Tl2OとPbOの合量が30〜75モル%であるガラ
ス。
【0021】(5) TiO2 とPbOとを必須構成成分と
し、TiO2 の量が30〜75モル%、PbOの量が2
5〜70モル%であるガラス。
【0022】(6) TeO2 および/またはSb23
と、PbOとを必須構成成分とし、TeO2 とSb23
の合量が20〜95モル%、PbOの量が5〜80モ
ル%であるガラス。
【0023】(7) TeO2 および/またはSb23
と、BaO,MgO,SrO, ZnOおよびCdOか
ら選ばれる少なくとも1種とを必須構成成分とし、Te
2 とSb23 の合量が60〜98モル%、BaOと
MgOとSrOとZnOとCdOの合量が2〜40モル
%であるガラス。
【0024】(8) Bi23 と、CdOおよび/または
ZnOと、B23 ,SiO2 およびP25 から選ばれ
る少なくとも1種とを必須構成成分とし、Bi23
量が10〜90モル%、CdOとZnOの合量が5〜8
5モル%、B23 とSiO2 とP25 の合量が1〜3
0モル%であるガラス。
【0025】(9) As,GeおよびSbから選ばれる少
なくとも1種と、S,SeおよびTeから選ばれる少な
くとも1種とを必須構成成分とし、AsとGeとSbの
合量が10〜60at%、SとSeとTeの合量が40〜
90at%であるカルコゲナイドガラス。
【0026】(10) ZnS,ZnSe,ZnTe,Cu
Cl,CuBr,CuI,TlI,CsPbCl3 ,A
gGaSe2 ,As23 ,Tl3TaS4 ,Tl3Ta
Se4,Tl3VS4 ,CdS,CdSe,PbS,Ga
Se,GaP,ダイヤモンド,Y23 ,La22S,
SrTiO3 ,K(Ta,Nb)O3 ,Tl3TaSe4
,Bi2WO6 ,Bi4Ti312 ,Bi4Ge312
Bi4Si312 ,Y3Ga512 ,Gd3Ga512
(Ga,Al)As,Ga(As,P),Bi12GeO
20 ,Bi4Si312 ,Bi12SiO20 ,CoFe2
4 ,PbGeO3 ,Pb(Mg1/3 ,Nb 2/3)O3
Pb(Mg1/3 ,Ta2/3)O3 ,Pb(Zn1/3 ,N
2/3)O3 ,(Pb,La)(Zr,Ti)O2 ,Z
nWO4,ZnO,TiO2 ,TeO2 ,BaTiO
3 ,PbTiO3 ,KNbO3 ,LiNbO3 ,LiT
aO3 ,YAlO3 ,(Sr,Ba)Nb26 ,La2
Ti27 ,Ca2NbO7 ,Pb5Ge311 ,PbN
411 ,Ba2NaNb515 ,Pb2KNb515
Sr2KNb515 ,Ba2LiNb515 ,K3Li2
515 ,Ba3TiNb415 ,GeSe,LiIn
2 ,LiInSe2,CdGa24 ,Tl3AsS
4 ,Tl3AsSe4 ,Tl3PSe4 ,CaMoO4
PbMoO4 ,CaWO4 ,Bi2(MoO)3 ,Pb2
MoO5 ,Bi2WO6 ,YVO4およびPb5(Ge
4)(VO42 から選ばれる少なくとも1種の結晶。
【0027】さらに、本発明者らの研究によれば、非線
形光学応答の速度が速い非線形光学材料を得るうえから
は、マトリックスとして熱伝導率が2W/mK以上の物
質を用いることが好ましい。熱伝導率が2W/mK以上
で、かつ、光学的に透明なマトリックスを形成すること
ができる物質の具体例としては、ダイヤモンド、GaA
s,GaP,InP,SiC,ZnS,CdS,ZnS
e,CdSe,ZnTe,CdTe等の半導体、SiO
2 ,Al23 ,TiO2 ,LiNbO3 ,MgO,Y2
3 ,MgO・Al23 ,M gO・SiO2 ,MgT
iO2 ,Y3Al512(YAG),Y3Ga512 ,Y
3Ga512 ,Yb3Al512 等の酸化物、AlN,
Si34 ,BN等の窒化物が挙げられ、これらは熱伝
導率が2W/mK以上であれば単結晶体であってもよい
し多結晶体であってもよい。これらの物質は、熱伝導率
が2W/mK以上である光学的に透明なマトリックスを
形成することができるばかりでなく、光学材料として実
用上十分な耐久性、耐光性を有している。
【0028】なお、前述の通り、マトリックスは、当該
マトリックスに分散させようとする微粒子についての吸
収ピーク波長域における光吸収係数α1 が概ね10cm
-1以下であることが望まれ、かつ、マトリックス中に含
有されている希土類元素を励起するために使用する励起
光の波長域における光吸収係数α2 が概ね10cm-1
下であることが望まれるので、分散させようとする微粒
子の材質および含有させようとする希土類元素の種類に
応じてその材質が適宜決定される。
【0029】本発明の非線形光学材料では、上述したマ
トリックスは希土類元素を含有している。この希土類元
素としては、後述する励起光によって励起されたときに
非線形光学信号の波長と実質的に同じ波長の光を誘導放
出により光増幅するものが用いられるわけであるが、励
起された希土類元素から誘導放出される光の波長は、当
該希土類元素の種類によって異なる。また、希土類元素
によっては誘導放出を起こすエネルギー準位を複数種有
し、このような希土類元素では、励起光として使用する
光の波長に応じても誘導放出される光の波長が異なる。
さらに、励起された希土類元素から誘導放出される光の
波長は、当該希土類元素を含有しているマトリックスの
組成によっても変動する。したがって、マトリックスに
含有させる希土類元素の種類は、目的とする非線形光学
材料を用いて作製した非線形光素子において非線形光学
信号として用いられる光の波長、希土類元素を励起する
ために使用する励起光の波長およびマトリックスの材料
や組成等に応じて適宜選択される。
【0030】非線形光素子を用いた光学系では、通常、
波長300〜2000nmの光が被制御光として用いら
れ、非線形光学信号は当該被制御光と実質的に同一波長
の光であることから、マトリックスに含有させる希土類
元素は、波長が300〜2000nmの範囲内である光
を誘導放出するものが好ましい。このような希土類元素
の具体例としては、Nd,Er,Pr,Tm,Yb,P
m,Sm,Tb,Ho,Ce,Eu,GdおよびDyが
挙げられる。これらの中でも、Nd,Er,Pr,T
m,YbおよびHoが好ましい。
【0031】マトリックスに含有させる希土類元素は1
種のみであってもよいし、2種以上の複数種であっても
よい。希土類元素として何を含有させるかは、上述した
ように、目的とする非線形光学材料を用いて作製した非
線形光素子において非線形光学信号として用いられる光
の波長等に応じて適宜選択される。また、希土類元素の
含有量は、含有させる希土類元素の種類,マトリックス
の材料や組成および非線形光学信号として用いられる光
の波長等に応じて適宜変更可能であるが、1種類の希土
類元素につき、酸化物換算量で概ね0.0001〜10
モル%の範囲内である。また、上記の希土類元素の誘導
放出による光増幅作用の増感剤としてCr,Fe,Ni
等の遷移金属元素の添加も有効である。
【0032】本発明の非線形光学材料は、希土類元素を
含有する上述のマトリックスに微粒子を分散させたもの
である。この微粒子は、当該微粒子をマトリックスに分
散させることによって非線形光学材料が得られるもので
あればよい。ただし、前述したように、非線形光学材料
に非線形光学応答を発現させるための光としては、当該
非線形光学材料中に分散されている微粒子の吸収ピーク
またはその近傍の波長の光を使用することが好ましく、
また、非線形光素子を用いた光学系では、通常、波長3
00〜2000nmの光が使用されることから、微粒子
は、非線形性を増大させる吸収ピークが300〜200
0nmの波長域内にあるものが好ましい。さらに、本発
明の非線形光学材料を用いて作製した非線形光素子の駆
動時には、マトリックスに含有されている希土類元素を
励起するために励起光を使用することが望ましいわけで
あるが、当該励起光の波長は希土類元素から誘導放出に
より増幅される光の波長(非線形光学信号の波長)より
も短いので、微粒子は、上記の吸収ピークよりも短波長
域においての吸収が小さいものが好ましい。
【0033】これらの観点から、上記の微粒子としては
金属微粒子、または金属からなるコアの表面を当該コア
およびマトリックスとは異なる物質からなるシェルで被
覆してなる複合微粒子が好ましく、特に、下記(i) 〜(i
ii) の物質からなる金属微粒子、または下記(i) 〜(ii
i) の物質をコアとする複合微粒子が好ましい。
【0034】(i) Cu,Au,Ag,Sn,Pt,P
b,Ni,Co,Rh,Ir,Fe,Ru,Os,M
n,Mo,W,Nb,Ta,Bi,SbおよびPbから
選ばれた金属単体。 (ii) Cu,Au,Ag,Sn,Pt,Pb,Ni,C
o,Rh,Ir,Fe,Ru,Os,Mn,Mo,W,
Nb,Ta,Bi,SbおよびPbから選ばれた金属同
士の合金。 (iii) Cu,Au,Ag,Sn,Pt,Pb,Ni,C
o,Rh,Ir,Fe,Ru,Os,Mn,Mo,W,
Nb,Ta,Bi,SbおよびPbから選ばれた1種も
しくは複数種の金属を総量で80モル%以上含む合金。
【0035】上記(i) 〜(iii) の物質からなる微粒子の
中でも、Cu,Ag,Au,Snもしくはこれらの金属
から選ばれた金属同士の合金からなる金属粒子、または
Cu,Ag,Au,Snまたはこれらの金属から選ばれ
た金属同士の合金をコアとする複合微粒子が好ましい。
【0036】微粒子が上記(i) 〜(iii) の物質をコアと
する複合微粒子である場合、当該複合微粒子におけるシ
ェルは、前記のコアとは異なる金属単体または合金から
なっていることが好ましい。この場合の前記金属単体の
具体例としては、Al,Ag,AuおよびCuから選ば
れた金属単体(コアとは異なるもの)が挙げられ、前記
の合金の具体例としてはAl,Ag,AuおよびCuか
ら選ばれた金属同士の合金(コアとは異なるもの)、ま
たはAl,Ag,AuおよびCuから選ばれた1種もし
くは複数種の金属を総量で80モル%以上含む合金(コ
アとは異なるもの)が挙げられる。
【0037】上述した微粒子は、当該微粒子をマトリッ
クス中に分散させることによって非線形光学材料を得る
ことができる大きさを有するものであればよいが、実用
上は、そのサイズが1〜500nmであるものが好まし
い。微粒子のサイズが1nm未満では、この微粒子をマ
トリックスに分散させることによって発現する非線形光
学特性が微弱になり、非線形光素子に利用することがで
きる非線形光学材料を得ることが困難になる。一方、微
粒子のサイズが500nmを超えると、この微粒子をマ
トリックスに分散させることによって発現する非線形光
学特性が微弱になる他、当該微粒子による光散乱が強く
なって光損失が増大するので、非線形光素子に利用する
ことができる非線形光学材料を得ることが困難になる。
微粒子のサイズは1〜200nmであることが特に好ま
しい。ここで、本発明でいう微粒子のサイズとは、微粒
子の形状が球形である場合にはその直径を意味し、微粒
子の形状が非球形である場合には長軸方向の長さ(最長
寸法)を意味する。
【0038】本発明の非線形光学材料においては、前述
したように、マトリックスに含有されている希土類元素
を励起したときに当該希土類元素の誘導放出により増幅
される光の波長が非線形光学信号の波長と実質的に同じ
である必要がある。ここで、本発明でいう「希土類元素
の誘導放出により増幅される光の波長が非線形光学信号
の波長と実質的に同じである」とは、希土類元素の誘導
放出により利得1dB以上に増幅される光の波長が非線
形光学信号の波長から概ね±5nmの範囲内にあること
を意味する。
【0039】非線形光学材料における非線形光学信号の
波長は、当該非線形光学材料に非線形光学応答を発現さ
せるための光の波長と同じであり、この波長は、前述し
たように、微粒子の吸収ピーク(表面プラズモン共鳴に
よる光吸収ピーク等)またはその近傍の波長である。そ
して、微粒子の吸収ピーク波長は当該微粒子の材質によ
って異なる。また、同じ材質の微粒子であっても当該微
粒子が非球形である場合には、その長軸方向に平行な直
線偏光(電場の振動方向が微粒子の長軸方向と同じであ
る直線偏光)に対する吸収ピークと短軸方向に平行な直
線偏光(電場の振動方向が微粒子の短軸方向と同じであ
る直線偏光)に対する吸収ピークとで異なる(偏光異方
性)。さらに、この場合においては、微粒子の長軸方向
に平行な直線偏光(電場の振動方向が微粒子の長軸方向
と同じである直線偏光)に対する吸収ピークは、当該微
粒子のアスペクト比(長軸方向の長さ/短軸方向の長
さ)に応じて異なる。
【0040】したがって、マトリックスに分散させる微
粒子は、目的とする非線形光学材料における非線形光学
信号の波長が前記のマトリックスに含有されている希土
類元素の誘導放出により増幅される光の波長と実質的に
同じになるように、その材質およびアスペクト比を適宜
選択する。微粒子のアスペクト比は、通常、1:1〜1
00:1の範囲内で適宜選択可能であり、1:1〜2
0:1の範囲内が好ましい。微粒子の形状を非球形とす
る場合の当該微粒子の具体的形状は特に限定されるもの
ではなく、例えば棒状、針状、円柱状、角柱状、ラグビ
ーボール状、板状等、種々の形状でよい。
【0041】微粒子が非球形である場合には、これらの
微粒子は実質的に一方向に配向した状態でマトリックス
に分散されていることが好ましい。ここで、本発明でい
う「実質的に一方向に配向した状態で分散されている」
とは、微粒子の長軸もしくは短軸の配向が全角で10度
以内、好ましくは5度以内となるようにして当該微粒子
がマトリックスに分散されていることを意味する。非球
形の微粒子を実質的に一方向に配向した状態でマトリッ
クスに分散させることにより、前述した吸収ピークが鋭
い非線形光学材料を得ることができ、かつ、偏光異方性
の高い非線形光学材料を得ることができる。微粒子が実
質的に一方向に配向された状態にない場合には非線形光
学特性が低下し、このような非線形光学材料を用いて非
線形光素子を作製するとその光制御の効率が悪化する。
【0042】なお、非線形光学材料に占める微粒子の割
合は、目的とする非線形光学材料の用途、微粒子の材
質、マトリックスの材質等に応じて適宜変更可能である
が、概ね0.0001〜80体積%の範囲内である。
【0043】以上説明した本発明の非線形光学材料で
は、マトリックスに含有されている希土類元素を励起す
るための励起光を入射させながら当該非線形光学材料に
非線形光学応答を発現させるための所定波長の光を入射
させると、マトリックスに微粒子が分散されていること
によって生じる非線形光学信号がマトリックスに含有さ
れている希土類元素の誘導放出により増幅されて出射さ
れる。そして、非線形光学信号の出射光強度が仮に低く
ても、希土類元素の誘導放出による光増幅の利得を所定
の利得とすることにより、非線形光学材料全体としては
所望の強度の非線形光学信号を得ることができる。
【0044】このとき、非線形光学材料に非線形光学応
答を発現させるための光の入射光強度は概ね数100m
W以下でよく、したがって、その光源としては通常の半
導体レーザーを使用することができる。また、前記の励
起光の入射光強度は概ね数100mW以下でよく、当該
励起光の光源としても通常の半導体レーザーを使用する
ことができる。
【0045】このような特性を有する本発明の非線形光
学材料は、例えば、溶融・熱析出法、イオン注入法、イ
オン交換法、スパッタ法、ゾル−ゲル法等によって得る
ことができる。以下、方法毎に説明する。
【0046】(A)溶融・熱析出法 この方法は、マトリックスがガラスである非線形光学材
料を得るための方法として好適である。溶融・熱析出法
により目的とする光学材料を得る場合には、例えば、マ
トリックスとして用いるガラスの原料と微粒子の原料と
希土類元素用の原料とを含む混合物を加熱・溶融してガ
ラス融液とした後、このガラス融液を室温まで冷却し
て、微粒子の構成成分がイオンまたは原子状になって導
入されている均一ガラスを先ず得る。このとき、ガラス
の原料としては、微粒子の構成成分の酸化を防止するう
えから、酸化作用の強い硝酸塩,硫酸塩等は避け、酸化
物,水酸化物等を用いるのが好ましい。また、希土類元
素用の原料としては、所望の希土類元素についての酸化
物,水酸化物,炭酸塩,ハロゲン化物等を用いることが
できる。そして、マトリックスに金属微粒子を分散させ
ようとする場合、当該金属微粒子の原料としては、所望
の金属についての酸化物,ハロゲン化物,炭酸塩,有機
金属化合物等を用いることができる。また、マトリック
スに複合微粒子を分散させようとする場合には、上記の
微粒子の原料として、コアの原料およびシェルの原料を
それぞれ用いる。コアが金属からなる複合微粒子を分散
させようとする場合には、当該コアの原料としては上述
した金属微粒子の原料と同じものを使用することがで
き、シェルの原料としては、Ag,Au,Cu等につい
ての酸化物,ハロゲン化物,炭酸塩,有機金属化合物等
を用いることができる。
【0047】上述した原料を用いて微粒子の構成成分が
導入されている均一ガラスを得た後、この均一ガラスを
所定の温度で熱処理することによりガラス中に微粒子を
析出させる。このときの熱処理温度は微粒子の材質に応
じて異なるが、概ね200〜1000℃の範囲内であ
る。このようにして熱処理を施すことにより、目的とす
る非線形光学材料を得ることができる。このとき、上記
の熱処理を複数回行うことにより、希土類元素を含有し
たガラス中にサイズの異なる複数種の微粒子が分散した
非線形光学材料が得られる。
【0048】なお、ガラス中に分散させようとする微粒
子が複合微粒子である場合には、例えば、コアとなる微
粒子(以下「コア微粒子」という)をガラス中に析出さ
せるための熱処理(温度:T1 )を行った後、この熱処
理によって析出したコア微粒子の表面にシェルとなる物
質を析出させてシェルを形成するための熱処理(温度:
2 ,T2 >T1 )を行い、これによって複合微粒子が
分散した非線形光学材料を得る。あるいは、被交換イオ
ン(例えば、アルカリ金属イオン等)および希土類元素
を含有したガラスに金属微粒子を分散させてなる非線形
光学材料を上述のようにして得た後、当該非線形光学材
料中にイオン交換法によってシェル形成用のイオンを導
入し、この後に熱処理を施すことによっても、複合微粒
子が分散した非線形光学材料を得ることができる。サイ
ズの異なる複数種の複合微粒子を分散させる場合には、
コア微粒子を析出させるための熱処理とシェルを形成す
るための熱処理との2つによって構成される熱処理を複
数回行う。
【0049】非球形の微粒子をマトリックスに分散させ
る場合には、例えば、上述のようにして非線形光学材料
を得た後、当該非線形光学材料を所定の温度環境下で一
定方向に伸長させる。これによって、非球形の微粒子が
マトリックスに分散した非線形光学材料を得ることがで
き、この非線形光学材料では、非球形の微粒子は実質的
に一方向に配向した状態でマトリックスに分散してい
る。上記の温度環境は、伸長させようとする非線形光学
材料中に分散している微粒子が当該非線形光学材料の伸
長に伴って伸長する温度であればよく、この温度環境
は、伸長させようとする非線形光学材料のマトリックス
の組成およびマトリックスに分散している微粒子の組成
に応じて適宜選択される。
【0050】(B)イオン注入法 この方法は、マトリックスがガラスまたは結晶である非
線形光学材料を得るための方法として好適である。イオ
ン注入法により目的とする非線形光学材料を得る場合に
は、例えば、通常のイオン注入装置を用いて、所望の希
土類元素を含有したマトリックスに微粒子形成用のイオ
ンを高速で打ち込み、これによって当該マトリックス中
に微粒子の構成成分を先ず導入する。このとき、分散さ
せようとする微粒子が複合微粒子である場合には、コア
形成用のイオンとシェル形成用のイオンを同時または別
々に高速で打ち込む。次いで、上記のマトリックス中に
微粒子を析出させるための熱処理を前述した溶融・析出
法での熱処理に準じて行うことにより、目的とする非線
形光学材料が得られる。また、非球形の微粒子をマトリ
ックスに分散させる場合には、例えば、上述のようにし
て非線形光学材料を得た後、前述した溶融・析出法での
延伸処理に準じて当該非線形光学材料を所定の温度環境
下で一定方向に伸長させる。
【0051】(C)イオン交換法 この方法は、マトリックスがガラスである非線形光学材
料を得るための方法として好適である。イオン交換法に
より目的とする非線形光学材料を得る場合には、例え
ば、先ず所望の希土類元素および被交換イオン(例え
ば、アルカリ金属イオン等)を含有したガラスを得、こ
のガラスに含有されている被交換イオンと、分散させよ
うとする微粒子の構成成分のイオンとを乾式または湿式
のイオン交換法により交換することによってガラス中に
微粒子の構成成分を導入する。このとき、分散させよう
とする微粒子が複合微粒子である場合には、コア形成用
のイオンとシェル形成用のイオンを同時または別々に導
入する。次いで、上記のマトリックス中に微粒子を析出
させるための熱処理を前述した溶融・析出法での熱処理
に準じて行うことにより、目的とする非線形光学材料が
得られる。また、非球形の微粒子をマトリックスに分散
させる場合には、例えば、上述のようにして非線形光学
材料を得た後、前述した溶融・析出法での延伸処理に準
じて当該非線形光学材料を所定の温度環境下で一定方向
に伸長させる。
【0052】(D)スパッタ法 この方法は、マトリックスが非晶質物質や結晶である非
線形光学材料を得るための方法として好適である。スパ
ッタ法により目的とする非線形光学材料を製造する場合
には、例えば、通常のスパッタ装置を用いて、所望の希
土類元素を含有したマトリックス材料と微粒子材料とを
基板(例えば、石英ガラス等)上に交互にまたは同時に
堆積させて、微粒子の構成成分を含有した材料を得る。
次いで、上記の材料中に微粒子を生成させるための熱処
理を前述した溶融・析出法での熱処理に準じて行うこと
により、目的とする非線形光学材料が得られる。また、
非球形の微粒子をマトリックスに分散させる場合には、
例えば、上述のようにして非線形光学材料を得た後、前
述した溶融・析出法での延伸処理に準じて当該非線形光
学材料を所定の温度環境下で一定方向に伸長させる。あ
るいは、微粒子の材料を基板上に島状に堆積させる第1
の工程と、所望の希土類元素を含有したマトリックスの
材料を基板上に層状に堆積させる第2の工程とを、少な
くとも前記第1の工程での前記基板の傾斜角度を変えな
がら同一基板の所定面上において1回または複数回繰り
返すことによっても、非球形の微粒子がマトリックスに
分散した非線形光学材料をスパッタ法により得ることが
できる。
【0053】(E)ゾル−ゲル法 この方法は、マトリックスがガラスや結晶(セラミック
ス)である非線形光学材料を得るための方法として好適
である。ゾル−ゲル法により目的とする非線形光学材料
を製造する場合には、例えば、マトリックスの原料とな
る有機金属化合物(例えば金属アルコキシド等)と希土
類元素用の原料と微粒子の原料とを含有したゾル溶液を
調製し、このゾル溶液について加水分解、脱水縮合反応
を行って、希土類元素および微粒子の構成成分が導入さ
れたゲル体を得る。次に、上記のゲル体中に微粒子を析
出させるための熱処理を前述した溶融・析出法での熱処
理に準じて行うことにより、目的とする非線形光学材料
が得られる。微粒子を析出させた後、ゲル体を無孔化す
るための熱処理を必要に応じて行ってもよい。また、非
球形の微粒子をマトリックスに分散させる場合には、例
えば、上述のようにして非線形光学材料を得た後、前述
した溶融・析出法での延伸処理に準じて当該非線形光学
材料を所定の温度環境下で一定方向に伸長させる。
【0054】本発明の非線形光学材料は、上述した
(A)〜(E)の方法により得ることができる他、下記
(F)〜(H)の方法等によっても得ることができる。
【0055】(F)所望の希土類元素を含有した多孔質
のマトリックスの細孔内に微粒子の原料を堆積させ、こ
の後に熱処理を施して前記微粒子の原料から微粒子を生
成させることにより、目的とする非線形光学材料を得る
方法。 この方法は、マトリックスがガラスや結晶(セラミック
ス)である非線形光学材料を得るための方法として好適
である。
【0056】この方法で用いる「多孔質のマトリック
ス」は、ゾル−ゲル法,分相法,気相法等によって得る
ことができる。ここで、ゾル−ゲル法によって得られる
多孔質のマトリックスは、単成分または多成分のガラス
もしくはセラミックスを作製する際にその中間体として
得られる多孔質ゲル(適当な熱処理を施して硬質化した
ものを含む)であり、分相法によって得られる多孔質の
マトリックスは、分相法によって高ケイ酸ガラスを作製
する際にその中間体として得られる多孔質ガラスであ
り、気相法によって得られる多孔質のマトリックスは、
火炎加水分解反応を利用した気相法によって作製された
多孔質ガラスである。
【0057】上記多孔質のマトリックスの細孔内に堆積
させる微粒子の原料の具体例としては、前述した溶融・
析出法の中で例示したものと同じものが挙げられる。そ
して、前記の細孔内への微粒子の原料の堆積は、例え
ば、溶媒として水,メタノール,エタノール,イソプロ
ピルアルコールまたはこれらの混合溶液等を用いて前記
微粒子の原料が溶解した溶液を調製し、この溶液内に前
記多孔質のマトリックスを浸漬した後に乾燥することに
より行うことができる。また、微粒子の原料としては有
機金属化合物のガス(例えばSiCl4 ガス)を用いる
こともでき、この場合には、当該ガスに多孔質のマトリ
ックスを曝露することにより、多孔質のマトリックスの
細孔内に微粒子の原料を堆積させることができる。
【0058】微粒子の原料から微粒子を生成させるため
の熱処理時の温度および時間は、原料の種類に応じて適
宜選択される。この熱処理を行った後、前述した溶融・
析出法での延伸処理に準じて多孔質のマトリックス(細
孔内に微粒子を生成させた後のもの)を所定の温度環境
下で一定方向に伸長させることにより、目的とする非線
形光学材料が得られる。なお、微粒子を生成させた後、
上記延伸処理前に、多孔質のマトリックスに存在してい
る細孔の孔径を小さくする(以下「小孔化する」とい
う。)ための熱処理、または多孔質のマトリックスを無
孔化するための熱処理を必要に応じて行ってもよい。
【0059】上記多孔質のマトリックスとして細孔の孔
径分布が局部的に異なる多孔質のマトリックスを用いた
場合には、アスペクト比からみて当該アスペクト比が異
なる複数種の微粒子をマトリックスに分散させることが
できる。「細孔の孔径分布が局部的に異なる多孔質のマ
トリックス」は、ゾル−ゲル法,分相法,気相法等によ
って得た多孔質体に対して、局部的に加熱温度や処理時
間を変えながら熱処理を施すことにより得ることができ
る。あるいは、分相法によって多孔質体を得る際に、高
ケイ酸塩ガラスの元となるガラス(例えばホウケイ酸塩
ガラス)を分相するための熱処理を複数回行った後に酸
による可溶相の溶出を行うことによっても、2回目以降
の熱処理時に新たな分相が起こる他に、当該熱処理前の
熱処理によって分相した酸可溶相(アルカリの多い相)
の成長が起こる結果として、「細孔の孔径分布が局部的
に異なる多孔質のマトリックス」を得ることができる。
【0060】(G)微粒子を添加したマトリックス原料
から前記の微粒子が分散したマトリックスを得ることに
より、目的とする非線形光学材料を得る方法。 この方法は、マトリックスがガラスや結晶である非線形
光学材料を得るための方法として好適である。
【0061】所望の希土類元素を含有したガラス中に微
粒子を分散させてなる非線形光学材料をこの方法によっ
て得る場合には、分散させようとする微粒子の溶融温度
よりも十分に低い溶融温度を有する所望組成のガラス融
液を調製し、このガラス融液に微粒子を添加し、混合す
る。この後、ガラス融液を冷却することにより目的とす
る非線形光学材料が得られる。また、所望の希土類元素
を含有したガラスまたはセラミックスをゾル−ゲル法に
よって得る際に、前記のガラスまたはセラミックスを得
るためのゾル溶液に微粒子を添加し、混合した後、この
ゾル溶液をゲル化させ、必要に応じて所望の熱処理を行
うことによっても目的とする非線形光学材料が得られ
る。さらに、所望の希土類元素を含有した結晶中に微粒
子を分散させてなる非線形光学材料を得る場合には、例
えば、所望の希土類元素を含有した結晶をチョクラルス
キー法等の液相法により作製する際に、当該結晶の原料
に微粒子を添加し、混合し、このものから結晶を作製す
る。
【0062】非球形の微粒子をガラス中に分散させる場
合には、例えば、ガラス融液に添加する上記の微粒子も
しくはゾル溶液に添加する上記の微粒子としてそれぞれ
非球形の微粒子を用いるか、または、上述のようにして
得た非線形光学材料(マトリックスがガラスであるも
の)を前述した溶融・析出法での延伸処理に準じて所定
の温度環境下で一定方向に伸長させる。また、非球形の
微粒子を結晶中に分散させる場合には、例えば、結晶の
原料に添加する上記の微粒子として非球形の微粒子を用
いるか、または、上述のようにして得た非線形光学材料
(マトリックスが結晶であるもの)を前述した溶融・析
出法での延伸処理に準じて所定の温度環境下で一定方向
に伸長させる。
【0063】(H)多孔質のマトリックスの細孔内に微
粒子を導入した後に熱処理を施すことにより、目的とす
る非線形光学材料を得る方法。 この方法は、マトリックスがガラスや結晶(セラミック
ス)である非線形光学材料を得るための方法として好適
である。
【0064】この方法で用いる多孔質のマトリックスと
しては、上記(F)で説明したゾル−ゲル法,分相法,
気相法等によって得た多孔質体を用いることができる。
また、多孔質のマトリックスの細孔内への微粒子の導入
は、例えば、分散媒として水,メタノール,エタノー
ル,イソプロピルアルコールまたはこれらの混合溶液等
を用いて前記の微粒子が分散した分散液を調製し、この
分散液に前記多孔質のマトリックスを浸漬することによ
り行うことができる。この後、必要に応じて乾燥処理を
施してから、多孔質のマトリックスを無孔化または小孔
化するための熱処理を施すことにより、目的とする非線
形光学材料が得られる。非球形の微粒子をマトリックス
に分散させる場合には、例えば、分散液を調製する際に
使用する上記の微粒子として非球形の微粒子を用いる
か、または、上述のようにして得た非線形光学材料を前
述した溶融・析出法での延伸処理に準じて所定の温度環
境下で一定方向に伸長させる。
【0065】次に、本発明の非線形光素子について説明
する。本発明の非線形光素子は、前述したように、本発
明の非線形光学材料によって光路の一部または全部が形
成されていることを特徴とするものである。この非線形
光素子は、光路の一部または全部を形成している前記の
非線形光学材料の非線形光学特性を利用して光制御を行
う非線形光素子であれば如何なる形態(例えばファブリ
・ペロー共振器型,導波路型,方向性結合器型,ループ
ファイバー型等)および用途(例えば光スイッチ,光変
調器,光シャッタ,光フィルタ,光論理素子,光メモ
リ,光交換器,光ゲート素子等)のものであってもよ
い。本発明の非線形光素子は、例えば以下に述べる本発
明の非線形光素子の駆動方法によって駆動されて光制御
を行う。
【0066】本発明の方法は、上述した本発明の非線形
光素子を構成している非線形光学材料(前述した本発明
の非線形光学材料)のマトリックス中に含有されている
希土類元素を励起する励起光を入射させながら、被制御
光を入射させるものである。上記の励起光は、非線形光
素子の駆動時において上記の非線形光学材料に常に照射
されている必要があるので、当該励起光としては連続
光、または前記の非線形光学材料に非線形光学応答を発
現させるための光(被制御光)と同等乃至それ以上のパ
ルス幅を有するパルス光を用いる。また、励起光の入射
光強度(非線形光学材料への入射光強度)は概ね数10
0mW以下でよく、当該励起光の光源としては通常の半
導体レーザーを使用することができる。なお、非線形光
素子を構成している非線形光学材料全体に上記の励起光
が照射されている必要性はなく、非線形光学材料のうち
で当該非線形光学材料に非線形光学応答を発現させるた
めの光(被制御光)の光路となっている部分に照射され
ていればよい。
【0067】非線形光学材料に非線形光学応答を発現さ
せるための光(被制御光)と上記の励起光とを併用する
ことにより、被制御光の入射光強度を概ね数100mW
以下にしても非線形光素子を駆動させることが可能にな
る。したがって、被制御光の光源として通常の半導体レ
ーザーを使用することが可能になる。被制御光の光源と
して半導体レーザーを使用した場合には、非線形光素子
を利用した装置の小型化を容易に図ることができる。
【0068】次に、本発明の光能動装置について説明す
る。本発明の光能動装置は、前述したように、本発明の
非線形光学材料によって光路の一部が形成されている非
線形光素子(本発明の非線形光素子)と、前記非線形光
学材料のマトリックス中に含有されている希土類元素を
励起するための励起光を出射する励起光源と、この励起
光源から出射された励起光を前記非線形光学材料に入射
させる励起光入射手段とを備え、前記非線形光素子の駆
動時に前記励起光を前記非線形光学材料に入射させるこ
とを特徴とするものである。
【0069】この光能動装置は、前述した本発明の非線
形光素子の駆動方法によって非線形光素子を駆動させる
ための装置であり、上記の非線形光素子、当該非線形光
素子を構成している非線形光学材料および上記の励起光
源は本発明の方法の中で既に説明した通りであるので、
ここでは上記の励起光入射手段について説明する。
【0070】励起光源から出射された励起光は、本発明
の方法の中で既に説明したように、非線形光素子を構成
している非線形光学材料全体に照射されている必要性は
なく、非線形光学材料のうちで当該非線形光学材料に非
線形光学応答を発現させるための光(被制御光)の光路
となっている部分に照射されていればよい。したがっ
て、上記の励起光入射手段は、非線形光素子を構成して
いる非線形光学材料全体に励起光を入射させるものであ
ってもよいし、非線形光学材料のうちで当該非線形光学
材料に非線形光学応答を発現させるための光(被制御
光)の光路となっている部分のみに励起光を入射させる
ものであってもよいし、前記光路となっている部分およ
びその周辺に励起光を入射させるものであってもよい。
【0071】励起光入射手段は、励起光源から出射され
た励起光を非線形光学材料中の所望箇所に入射させるこ
とができさえすれば、その構成は特に限定されるもので
はない。当該励起光入射手段の具体例としては、レン
ズ,ミラー等の光学素子を組み合わせた光学系、光導波
路、光ファイバー、プリズム結合器、回折格子型結合器
等が挙げられる。
【0072】上述のようにして構成される本発明の光能
動装置は、非線形光学材料に非線形光学応答を発現させ
るための光(被制御光)を出射する被制御光源および当
該被制御光源から出射された被制御光を非線形光素子に
入射させる被制御光入射手段を備えたものであってもよ
いし、備えていないものであってもよい。これらの被制
御光源および被制御光入射手段を具備させるか否かは適
宜選択可能である。
【0073】本発明の光能動装置では、上記の励起光源
として通常の半導体レーザーを用いることができ、ま
た、上記の被制御光源を付設する場合には当該被制御光
源としても通常の半導体レーザーを用いることができ
る。したがって、非線形光素子を利用した装置の小型化
を容易に図ることができる。
【0074】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。 実施例1 マトリックスとなるガラスの原料として48モル%のP
25 と50モル%のBaOと2モル%のAl23 とか
らなる組成物を用い、この組成物100モル%に対し
て、微粒子の原料としてのCu2Oを0.05モル%、
熱的還元剤としてのSnOを0.01モル%、希土類元
素用の原料としてのEr23 を0.5モル%それぞれ
混合した後、この混合物を耐火性ルツボ中で1200℃
において90分間加熱して均一なガラス融液とし、この
ガラス融液を鉄板上にキャストして均一ガラスを得た。
次に、予め550℃に保持した電気炉の中に上記の均一
ガラスを入れ、この温度で60時間熱処理して、当該ガ
ラス中に微粒子を析出させた。熱処理後のガラスは赤色
に着色しており、当該ガラスを透過型電子顕微鏡(TE
M)で観察したところCu微粒子の析出が認められた
(以下、このガラスを「Cu微粒子分散ガラス」とい
う。)。Cu微粒子の平均サイズは22nmであった。
【0075】このCu微粒子分散ガラスから20cm×
10cm×50cmの試料を切り出し、この試料を油圧
グリップに装着して、600℃に加熱しながら最大応力
1020kg/cm2 で一方向に延伸して、目的とする
非線形光学材料を得た。上記の非線形光学材料をTEM
で観察したところ、Cu微粒子は棒状に変形し、それら
が長軸を互いにほぼ平行にして実質的に一方向に配向し
ている(配向のばらつき;5度以内)ことが確かめられ
た。棒状に変形したCu微粒子(以下「棒状Cu微粒
子」という。)の長軸方向の長さの平均値は52nm、
短軸方向の長さの平均値は6nmであり、これらの値か
ら求めたアスペクト比は52:6=8.7:1であっ
た。また、非線形光学材料に占める棒状Cu微粒子の割
合は0.01体積%であった。この試料を厚さ5mm
(厚さ方向は上記の延伸方向と垂直)に光学研磨し、上
記の延伸方向に平行な直線偏光(電場の振動方向が上記
の延伸方向と同じである直線偏光)を用いて測定した光
吸収スペクトルを図1に示す。
【0076】次に、上記の非線形光学材料(厚さ5mm
に光学研磨したもの)の両面に厚さ200nmの反射防
止膜を蒸着した後、ミラーの反射率90%、共振器長6
mmのファブリ・ペロー共振器に挿入して、ファブリ・
ペロー共振器型の光双安定スイッチ素子を作製した。図
2に示すように、この光双安定スイッチ素子1は、反射
率が90%である2枚のミラー2を共振器長が6mmと
なるように互いに対向させて配置してなるファブリ・ペ
ロー共振器に、両面に反射防止膜3を蒸着した上記の非
線形光学材料4を挿入したものであり、非線形光学材料
4はその厚さ方向に光が透過するように2枚のミラー2
の間に配置されている。
【0077】この光双安定スイッチ素子1に、上記の延
伸方向に平行な直線偏光(電場の振動方向が上記の延伸
方向と同じである直線偏光)からなるパルス光(波長:
1.5μm,パルス幅:5ps,スポット径:80μ
m)を被制御光として入射させたところ、図3中に破線
で示すように、入射光強度880mWで双安定スイッチ
動作が認められ、このときの非線形光学信号の波長は上
記の被制御光の波長と同じ1.5μmであった。
【0078】一方、非線形光学材料4のマトリックスに
含有されているErを励起するための励起光(波長0.
98μmの連続光,強度90mW)を光双安定スイッチ
素子1に入射させながら、上記の被制御光を当該光双安
定スイッチ素子1に入射させたところ、図3中に実線で
示すように、被制御光の入射光強度190mWで双安定
スイッチ動作が認められた。このときの出射光強度は励
起光を併用しなかったときの上記の出射光強度(図3中
に破線で示したもの)の約8倍であり、また、非線形光
学信号の波長は上記の被制御光の波長と同じ1.5μm
であった。なお、上記の被制御光および励起光は、光双
安定スイッチ素子の同一箇所から同じ入射角で当該光双
安定スイッチ素子に入射させた。
【0079】以上の結果の通り、上記の光双安定スイッ
チ素子を構成している非線形光学材料のマトリックスに
含有されている希土類元素(Er)を励起しながら当該
光双安定スイッチ素子に被制御光を入射させることによ
り、双安定スイッチ動作に必要な入射光強度は22%程
度に低減し、通常の半導体レーザーを被制御光の光源と
して利用し得ることが確認された。
【0080】比較例1 実施例1と同様にして光双安定スイッチ素子を作製した
後、非線形光学材料のマトリックスに含有されているE
rの励起に関与しない波長の光(波長0.7μmの連続
光,強度200mW)を上記の光双安定スイッチ素子に
入射させながら実施例1で用いたと同じ被制御光を当該
光双安定スイッチ素子に入射させたところ、被制御光の
入射光強度920mWで双安定スイッチ動作が認められ
た。この結果の通り、希土類元素(Er)の励起に関与
しない波長の光を入射させても、双安定スイッチ動作に
必要な入射光強度を低減させることはできなかった。
【0081】比較例2 実施例1と同様にして均一ガラスを得た後、この均一ガ
ラス中に微粒子を析出させるための熱処理の条件を70
0℃,30分としてCu微粒子分散ガラスを得、このC
u微粒子分散ガラスを実施例1と同様にして延伸して、
棒状Cu微粒子が分散したガラスを得た。このガラス中
に分散している棒状Cu微粒子のサイズ(長軸方向の長
さ)の平均値は730nmであった。このガラスを用い
て実施例1と同様にして光双安定スイッチ素子を作製
し、実施例1で用いたと同じ被制御光および励起光を実
施例1と同様にして当該光双安定スイッチ素子に入射さ
せたところ、光散乱が多く、双安定スイッチ動作は認め
られなかった。
【0082】実施例2 希土類元素用の原料として0.5モル%のEr23
0.2モル%のYb23 とを用いた以外は実施例1と
同様にしてCu微粒子分散ガラスを得、このCu微粒子
分散ガラスを延伸する際の最大応力を1310kg/c
2 とした以外は実施例1と同様にして延伸を行って、
目的とする非線形光学材料を得た。この非線形光学材料
をTEMで観察したところ、ガラス中に分散している棒
状Cu微粒子は実質的に一方向に配向しており、棒状C
u微粒子の長軸方向の長さの平均値は41nm、短軸方
向の長さの平均値は5nmであり、これらの値から求め
たアスペクト比は41:5=8.2:1であった。ま
た、非線形光学材料に占める棒状Cu微粒子の割合は
0.01体積%であった。
【0083】上記の非線形光学材料を用いて実施例1と
同様にして光双安定スイッチ素子を作製し、この光双安
定スイッチ素子に実施例1で用いたと同じ被制御光を入
射させたところ、入射光強度1020mWで双安定スイ
ッチ動作が認められ、このときの非線形光学信号の波長
は上記の被制御光の波長と同じ1.5μmであった。一
方、上記の非線形光学材料のマトリックスに含有されて
いるErおよびYbを励起するための励起光として波長
0.98μm,強度90mWの連続光を上記の光双安定
スイッチ素子に入射させながら、上記の被制御光を当該
光双安定スイッチ素子に入射させたところ、被制御光の
入射光強度140mWで双安定スイッチ動作が認められ
た。このときの出射光強度は励起光を併用しなかったと
きの出射光強度の約15倍であり、また、非線形光学信
号の波長は上記の被制御光の波長と同じ1.5μmであ
った。
【0084】以上の結果の通り、上記の光双安定スイッ
チ素子を構成している非線形光学材料のマトリックスに
含有されている希土類元素(ErおよびYb)を励起し
ながら当該光双安定スイッチ素子に被制御光を入射させ
ることにより、双安定スイッチ動作に必要な入射光強度
は14%程度に低減し、通常の半導体レーザーを被制御
光の光源として利用し得ることが確認された。
【0085】実施例3 微粒子の原料として0.02モル%のAuCl3 を用い
た以外は実施例1と同様にして均一ガラスを得た後、こ
の均一ガラスを実施例1と同条件で熱処理してAu微粒
子分散ガラスを得、延伸する際の最大応力を1230k
g/cm2 とした以外は実施例1と同様にして当該Au
微粒子分散ガラスを延伸して、目的とする非線形光学材
料を得た。この非線形光学材料をTEMで観察したとこ
ろ、Au微粒子は棒状に変形し、それらが長軸を互いに
ほぼ平行にして実質的に一方向に配向していることが確
かめられた。棒状に変形したAu微粒子(以下「棒状A
u微粒子」という。)の長軸方向の長さの平均値は38
nm、短軸方向の長さの平均値は4nmであり、これら
の値から求めたアスペクト比は38:4=9.5:1で
あった。また、非線形光学材料に占める棒状Au微粒子
の割合は0.001体積%であった。
【0086】上記の非線形光学材料を用いて実施例1と
同様にして光双安定スイッチ素子を作製し、実施例1で
用いたと同じ被制御光を当該光双安定スイッチ素子に入
射させたところ、入射光強度860mWで双安定スイッ
チ動作が認められた。また、このときの非線形光学信号
の波長は上記の被制御光の波長と同じ1.5μmであっ
た。一方、非線形光学材料のマトリックスに含有されて
いるErを励起するための励起光として実施例1で用い
たと同じ励起光を上記の光双安定スイッチ素子に入射さ
せながら、この励起光に同期させて上記の被制御光を当
該光双安定スイッチ素子に入射させたところ、被制御光
の入射光強度320mWで双安定スイッチ動作が認めら
れた。このときの出射光強度は励起光を併用しなかった
ときの出射光強度の約5倍であり、また、非線形光学信
号の波長は上記の被制御光の波長と同じ1.5μmであ
った。
【0087】以上の結果の通り、上記の光双安定スイッ
チ素子を構成している非線形光学材料のマトリックスに
含有されている希土類元素(Er)を励起しながら当該
光双安定スイッチ素子に被制御光を入射させることによ
り、双安定スイッチ動作に必要な入射光強度は37%程
度に低減し、通常の半導体レーザーを被制御光の光源と
して利用し得ることが確認された。
【0088】実施例4 マトリックスとなるガラスの原料として60モル%のS
iO2 と15モル%のK2Oと25モル%のBaOとか
らなる組成物を用い、この組成物100モル%に対し
て、微粒子の原料としてのCu2Oを0.05モル%、
熱的還元剤としてのSnOを0.01モル%、希土類元
素用の原料としてのNd23 を1モル%それぞれ混合
した後、この混合物を耐火性ルツボ中で1450℃にお
いて6時間加熱して均一なガラス融液とし、このガラス
融液を鉄板上にキャストして均一ガラスを得た。次に、
予め590℃に保持した電気炉の中に上記の均一ガラス
を入れ、この温度で20時間処理して当該ガラス中に微
粒子を析出させて、Cu微粒子分散ガラスを得た。この
Cu微粒子分散ガラスにおけるCu微粒子の平均サイズ
は24nmであった。
【0089】上記のCu微粒子分散ガラスを、延伸する
際の加熱温度を690℃,最大応力を910kg/cm
2 とした以外は実施例1と同様にして延伸して、目的と
する非線形光学材料を得た。この非線形光学材料をTE
Mで観察したところ、Cu微粒子は棒状に変形し、それ
らが長軸を互いにほぼ平行にして実質的に一方向に配向
している(配向のばらつき;5度以内)ことが確かめら
れた。棒状Cu微粒子の長軸方向の長さの平均値は59
nm、短軸方向の長さの平均値は12nmであり、これ
らの値から求めたアスペクト比は59:12=5:1で
あった。また、非線形光学材料に占める棒状Cu微粒子
の割合は0.005体積%であった。
【0090】上記の非線形光学材料を用いて実施例1と
同様にして光双安定スイッチ素子を作製し、上記の延伸
方向に平行な直線偏光(電場の振動方向が上記の延伸方
向と同じである直線偏光)からなるパルス光(波長:
1.35μm,パルス幅:10ps,スポット径:12
0μm)を被制御光として入射させたところ、入射光強
度1200mWで双安定スイッチ動作が認められ、この
ときの非線形光学信号の波長は上記の被制御光の波長と
同じ1.35μmであった。一方、非線形光学材料のマ
トリックスに含有されているNdを励起するための励起
光として波長0.8μm,強度250mWの連続光を上
記の光双安定スイッチ素子に入射させながら、この励起
光に同期させて上記の被制御光を当該光双安定スイッチ
素子に入射させたところ、被制御光の入射光強度310
mWで双安定スイッチ動作が認められた。このときの出
射光強度は励起光を併用しなかったときの出射光強度の
約3倍であり、また、非線形光学信号の波長は上記の被
制御光の波長と同じ1.35μmであった。
【0091】以上の結果の通り、上記の光双安定スイッ
チ素子を構成している非線形光学材料のマトリックスに
含有されている希土類元素(Nd)を励起しながら当該
光双安定スイッチ素子に被制御光を入射させることによ
り、双安定スイッチ動作に必要な入射光強度は26%程
度に低減し、通常の半導体レーザーを被制御光の光源と
して利用し得ることが確認された。
【0092】実施例5〜実施例10 まず、マトリックスとなるガラスの原料として60モル
%のSiO2 と15モル%のK2Oと25モル%のBa
Oとからなる組成物を用い、この組成物100モル%に
対して、実施例毎に表1に示す種類および量の微粒子原
料並びに希土類元素用の原料を混合し、この混合物を用
いて均一ガラスを得た後、当該均一ガラスに熱処理を施
して所定の微粒子を析出させて、微粒子分散ガラスをそ
れぞれ得た。次に、延伸の際の最大応力を実施例毎に8
00〜1000kg/cm2 の範囲内の所定値とした以
外は実施例1と同様にして上記の微粒子分散ガラスを延
伸して、目的とする非線形光学材料をそれぞれ得た。目
的物である非線形光学材料中に分散している棒状微粒子
についての、割合(非線形光学材料に占める棒状微粒子
の割合)並びに長軸方向の長さの平均値、短軸方向の長
さの平均値およびこれらの値から求めたアスペクト比を
表1に併記する。
【0093】この後、実施例1と同様にして実施例毎に
光双安定スイッチ素子を作製して、表2に示す被制御光
のみを入射させたときの双安定スイッチ動作、並びに表
2に示す被制御光および励起光(マトリックスに含有さ
れている希土類元素を励起するためのもの)を入射させ
たときの双安定スイッチ動作を実施例1と同様にして観
察した。双安定スイッチ動作を発現させるのに要した入
射光強度を表2に併記する。
【0094】
【表1】
【0095】
【表2】
【0096】表2に示したように、実施例5〜実施例1
0で作製したいずれの光双安定スイッチ素子において
も、光双安定スイッチ素子を構成している非線形光学材
料のマトリックスに含有されている希土類元素を励起し
ながら当該光双安定スイッチ素子に被制御光を入射させ
ることにより、双安定スイッチ動作に必要な入射光強度
は17〜29%程度に低減し、通常の半導体レーザーを
被制御光の光源として利用し得ることが確認された。
【0097】実施例11 マトリックスとなるガラスの原料として60モル%のS
iO2 と5モル%のK2Oと10モル%のNa2Oと25
モル%のBaOとからなる組成物を用いた以外は実施例
8と同様にして、非線形光学材料(以下、この非線形光
学材料を「非線形光学材料I」という。)を得た。この
非線形光学材料Iを2モル%のAgNO3 と98モル%
のCsNO3 との混合物からなる溶融塩(温度450
℃)中に36時間浸漬した後、大気中、580℃で24
時間熱処理して、目的とする非線形光学材料を得た(以
下、この非線形光学材料を「非線形光学材料II」とい
う。)。上記の非線形光学材料IIをTEMで観察したと
ころ、棒状微粒子の表面はAgになっており、当該棒状
微粒子はCuからなるコアの表面をAgで被覆してなる
棒状の複合微粒であることが確認された。この複合微粒
子の長軸方向の長さの平均値は34nm、短軸方向の長
さの平均値は16nmであり、これらの値から求めたア
スペクト比は34:16=2.1:1であった。また、
非線形光学材料IIに占める複合微粒子の割合は0.02
体積%であった。
【0098】上記の非線形光学材料IIを用いて実施例1
と同様にして光双安定スイッチ素子を作製し、実施例8
と同様の条件で双安定スイッチ動作を観察した。その結
果、双安定スイッチ動作の発現に要する入射光強度は、
被制御光のみを入射させたときは750mW、被制御光
と励起光とを併用したときは210mWであった。この
ことから、光双安定スイッチ素子を構成している非線形
光学材料のマトリックスに含有されている希土類元素
(Nd)を励起しながら当該光双安定スイッチ素子に被
制御光を入射させることにより、双安定スイッチ動作に
必要な入射光強度は28%程度に低減し、通常の半導体
レーザーを被制御光の光源として利用し得ることが確認
された。
【0099】実施例12 0.5モル%のPr23 を含有するYAlO3 単結晶
から板材を切り出し、この板材の両面を光学研磨して厚
さ5mmの板状試料を得た。次に、この板状試料に市販
のイオン注入装置を用いてAg+ イオンをドーズ量1×
1016イオン/cm2 まで注入した後、アルゴンガス雰
囲気中、600℃で20時間熱処理して、目的とする非
線形光学材料を得た。この非線形光学材料をTEMで観
察したところ、上記の板状試料中にAg微粒子が析出し
ていることが認められた。当該Ag微粒子はほぼ球形を
なし、その平均サイズは22nmであった。
【0100】上記の非線形光学材料を用いて実施例1と
同様にして光双安定スイッチ素子を作製し、直線偏光か
らなるパルス光(波長:0.53μm,パルス幅:5p
s,スポット径:100μm)を被制御光として入射さ
せたところ、入射光強度820mWで双安定スイッチ動
作が認められ、このときの非線形光学信号の波長は上記
の被制御光の波長と同じ0.53μmであった。一方、
非線形光学材料のマトリックスに含有されているPrを
励起するための励起光として波長0.45μm,強度1
20mWの連続光を上記の光双安定スイッチ素子に入射
させながら、この励起光に同期させて上記の被制御光を
当該光双安定スイッチ素子に入射させたところ、被制御
光の入射光強度310mWで双安定スイッチ動作が認め
られ、このときの非線形光学信号の波長は上記の被制御
光の波長と同じ0.53μmであった。
【0101】以上の結果の通り、上記の光双安定スイッ
チ素子を構成している非線形光学材料のマトリックスに
含有されている希土類元素(Pr)を励起しながら当該
光双安定スイッチ素子に被制御光を入射させることによ
り、双安定スイッチ動作に必要な入射光強度は38%程
度に低減し、通常の半導体レーザーを被制御光の光源と
して利用し得ることが確認された。
【0102】実施例13 マトリックスとなるガラスの原料として60モル%のS
iO2 と5モル%のK2Oと10モル%のNa2Oと25
モル%のBaOとからなる組成物を用いた以外は実施例
2と同様にしてCu微粒子分散ガラスを得た後、延伸す
る際の最大応力を1420kg/cm2 とした以外は実
施例2と同様にして当該Cu微粒子分散ガラスを延伸し
て、目的とする非線形光学材料を得た。この非線形光学
材料をTEMで観察したところ、棒状Cu微粒子は長軸
を互いにほぼ平行にして実質的に一方向に配向してお
り、その長軸方向の長さの平均値は38nm、短軸方向
の長さの平均値は5nm、これらの値から求めたアスペ
クト比は38:5=7.6:1であった。また、非線形
光学材料に占める棒状Cu微粒子の割合は0.01体積
%であった。
【0103】一方、上記の非線形光学材料とは別に、以
下のようにしてガラス基板を得た。まず、上記の非線形
光学材料を得る際に使用した原料と同一組成の原料を耐
火性ルツボ中で1450℃において6時間加熱して均一
なガラス融液とし、このガラス融液を鉄板上にキャスト
し、アニールして、均一ガラスを得た。次に、この均一
ガラスから切り出した板状物の両面を光学研磨して、6
0mm×40mm×6mmの第2の板状物を得、当該第
2の板状物の所定の箇所に横断面が5mm×2mmの矩
形を呈する貫通孔を形成して、目的とするガラス基板を
得た。
【0104】上述のようにしてガラス基板を得た後、上
記の非線形光学材料から5mm×20mm×6mmの角
柱状物を切り出し、この角柱状物を上記のガラス基板に
設けられている貫通孔に挿入して、融着固定した。角柱
状物を融着固定した後のガラス基板(以下「第2のガラ
ス基板」という。)の片面にCr膜を蒸着法により形成
し、フォトリソグラフィー法により前記のCr膜にマッ
ハツェンダー型光導波路の線路の形状に対応した幅3μ
mの開口部を形成して、第3のガラス子基板を得た。こ
のとき、マッハツェンダー型光導波路を構成する2つの
光導波路(互いに分岐・合流しているもの)のうちの一
方の光導波路にその途中で合流する励起光用の光導波路
に対応した幅3μmの開口部も形成した。
【0105】次いで、上記第3のガラス基板を10モル
%のAgNO3 と90モル%のNaNO3 との混合物の
溶融塩(温度350℃)中に浸漬し、これによってAg
+ イオンを上記の開口部から当該第3のガラス基板中に
導入して、マッハツェンダー型光導波路素子を得た。こ
の後、上記励起光用の光導波路の出射ポートにレーザー
ダイオード(発振波長0.98μm,出力80mW)を
接続し、また、上記のマッハツェンダー型光導波路素子
における光入射用の入射ポートおよび光出射用の出射ポ
ートに光ファイバーをそれぞれ接続して、光能動装置を
得た。
【0106】図4に示すように、この光能動装置11
は、マッハツェンダー型光導波路素子12と、このマッ
ハツェンダー型光導波路素子12における2つの光導波
路(互いに分岐・合流しているもの)13a,13bの
うちの一方の光導波路13aにその途中で合流する励起
光用の光導波路14と、当該励起光用の光導波路14の
入射ポート14aに接続されたレーザーダイオード15
と、マッハツェンダー型光導波路素子12における入射
ポート16aまたは出射ポート16aに接続された光フ
ァイバー17aおよび17bとを備えている。そして、
励起光用の光導波路14が合流している方の光導波路1
3aの光路の一部は、上述した非線形光学材料(イオン
交換後のもの)18によって形成されている。この光能
動装置11では、励起光用の光導波路14と、マッハツ
ェンダー型光導波路素子12を構成している光導波路1
3aのうちで前記励起光用の光導波路14との合波部1
9から非線形光学材料18側に位置する部分13cと
で、レーザーダイオード15から出射された励起光を非
線形光学材料18に入射させる励起光入射手段20を構
成している。
【0107】上記の光能動装置11について、レーザー
ダイオード15をオフにした状態下で被制御光としての
レーザーパルス光(波長:1.55μm,パルス幅:5
ps)を光ファイバー17aから入射させ、光ファイバ
ー17bからの出射光強度を測定したところ、図5中に
破線で示すように、入射光強度1820mWのときに出
射光強度が急に増大し、非線形光学応答が観察された。
このときの非線形光学信号の波長は上記の被制御光の波
長と同じ1.55μmであった。一方、レーザーダイオ
ード15をオンにして当該レーザーダイオード15から
の励起光が非線形光学材料18に入射するようにした状
態下で被制御光としての上記のレーザーパルス光を光フ
ァイバー17aから入射させ、光ファイバー17bから
の出射光強度を測定したところ、図5中に実線で示すよ
うに、入射光強度320mWのときに出射光強度が急に
増大し、非線形光学応答が観察された。このときの出射
光強度は、レーザーダイオード15をオフにした状態下
で測定したときの出射光強度(図5中に破線で示したも
の)の約5倍であり、非線形光学信号の波長は上記の被
制御光の波長と同じ1.55μmであった。
【0108】以上の結果の通り、上記のマッハツェンダ
ー型光導波路素子12の光路の一部を構成している非線
形光学材料18のマトリックスに含有されている希土類
元素(ErおよびYb)を励起しながら当該マッハツェ
ンダー型光導波路素子12に被制御光を入射させること
により、非線形光学応答の発現に必要な入射光強度は1
8%程度に低減し、通常の半導体レーザーを被制御光の
光源として利用し得ることが確認された。
【0109】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば通
常の半導体レーザーの光強度でも非線形光素子を駆動さ
せることが可能になる。したがって、本発明を実施する
ことにより小型の非線形光装置を容易に提供することが
可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得た非線形光学材料についての光吸
収スペクトルを示すグラフである。
【図2】実施例1で作製したファブリ・ペロー共振器型
の光双安定スイッチ素子の概略を示す側面図である。
【図3】実施例1で作製したファブリ・ペロー共振器型
の光双安定スイッチ素子の双安定スイッチ動作を説明す
るためのグラフである。
【図4】実施例13で作製した光能動装置の概略を示す
平面図である。
【図5】実施例13で作製した光能動装置のスイッチ動
作を説明するためのグラフである。
【符号の説明】
1 ファブリ・ペロー共振器型の光双安定スイッチ
素子 2 ミラー 4 非線形光学材料 11 光能動装置 12 マッハツェンダー型光導波路素子 15 励起光源としてのレーザーダイオード 18 非線形光学材料 20 励起光入射手段

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 希土類元素を含有するマトリックスに微
    粒子を分散させてなり、前記希土類元素を励起光によっ
    て励起したときに該希土類元素の誘導放出により増幅さ
    れる光の波長が非線形光学信号の波長と実質的に同じで
    あることを特徴とする非線形光学材料。
  2. 【請求項2】 マトリックスが希土類元素を含有する光
    学的に透明なガラスまたは結晶である、請求項1に記載
    の非線形光学材料。
  3. 【請求項3】 希土類元素が、Nd,Er,Pr,T
    m,Yb,Pm,Sm,Tb,Ho,Ce,Eu,Gd
    またはDyである、請求項1または請求項2に記載の非
    線形光学材料。
  4. 【請求項4】 微粒子が金属微粒子、または金属からな
    るコアの表面を該コアおよびマトリックスとは異なる物
    質からなるシェルで被覆してなる複合微粒子である、請
    求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の非線形光学材
    料。
  5. 【請求項5】 マトリックスに分散している金属微粒子
    または複合微粒子のコアが(i) Cu,Au,Ag,S
    n,Pt,Pb,Ni,Co,Rh,Ir,Fe,R
    u,Os,Mn,Mo,W,Nb,Ta,Bi,Sbお
    よびPbから選ばれた金属単体、(ii)Cu,Au,A
    g,Sn,Pt,Pb,Ni,Co,Rh,Ir,F
    e,Ru,Os,Mn,Mo,W,Nb,Ta,Bi,
    SbおよびPbから選ばれた金属同士の合金、または(i
    ii) Cu,Au,Ag,Sn,Pt,Pb,Ni,C
    o,Rh,Ir,Fe,Ru,Os,Mn,Mo,W,
    Nb,Ta,Bi,SbおよびPbから選ばれた1種も
    しくは複数種の金属を総量で80モル%以上含む合金か
    らなる、請求項4に記載の非線形光学材料。
  6. 【請求項6】 微粒子のサイズが1〜500nmであ
    る、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の非線形
    光学材料。
  7. 【請求項7】 微粒子がアスペクト比1:1〜100:
    1の微粒子であり、かつ、実質的に一方向に配向してい
    る、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の非線形
    光学材料。
  8. 【請求項8】 請求項1〜請求項7のいずれか1項に記
    載の非線形光学材料によって光路の一部または全部が形
    成されていることを特徴とする非線形光素子。
  9. 【請求項9】 請求項1〜請求項7のいずれか1項に記
    載の非線形光学材料によって光路の一部が形成されてい
    る非線形光素子に、前記非線形光学材料のマトリックス
    中に含有されている希土類元素を励起する励起光を入射
    させながら被制御光を入射させることを特徴する非線形
    光素子の駆動方法。
  10. 【請求項10】 請求項1〜請求項7のいずれか1項に
    記載の非線形光学材料によって光路の一部が形成されて
    いる非線形光素子と、前記非線形光学材料のマトリック
    ス中に含有されている希土類元素を励起するための励起
    光を出射する励起光源と、この励起光源から出射された
    励起光を前記非線形光学材料に入射させる励起光入射手
    段とを備え、 前記非線形光素子の駆動時に前記励起光を前記非線形光
    学材料に入射させることを特徴とする光能動装置。
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JP7195249A Withdrawn JPH0943645A (ja) 1995-07-31 1995-07-31 非線形光学材料および非線形光素子

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR19990038328A (ko) * 1997-11-04 1999-06-05 윤종용 광통신에 이용되는 광증폭용 중금속 산화물 유리 조성물
JP2000019301A (ja) * 1998-06-29 2000-01-21 Kyocera Corp 光学レンズ及びそれを用いた光記録装置
JP2009080311A (ja) * 2007-09-26 2009-04-16 Toshiba Corp 光共振器
JP2012527020A (ja) * 2009-05-15 2012-11-01 アルカテル−ルーセント スペックル低減レーザ源を利用した画像プロジェクタ

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