JPH0947637A - 排ガス脱硝用触媒、該触媒の製造方法および該触媒による排ガス脱硝方法 - Google Patents

排ガス脱硝用触媒、該触媒の製造方法および該触媒による排ガス脱硝方法

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JPH0947637A
JPH0947637A JP7198800A JP19880095A JPH0947637A JP H0947637 A JPH0947637 A JP H0947637A JP 7198800 A JP7198800 A JP 7198800A JP 19880095 A JP19880095 A JP 19880095A JP H0947637 A JPH0947637 A JP H0947637A
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catalyst
exhaust gas
titanium
temperature
raw material
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JP7198800A
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Takeshi Hirota
健 広田
Toshifumi Mukai
利文 向井
Shigeru Tominaga
成 冨永
Tadaaki Mizoguchi
忠昭 溝口
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Mitsubishi Power Ltd
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Babcock Hitachi KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 脱硝性能に優れ、低SO2 酸化性で、かつ経
済性に優れた排ガス脱硝触媒およびその製造方法並びに
これを用いた排ガス脱硝方法を提供する。 【解決手段】 チタンおよびバナジウムとともに、タン
グステンまたはモリブデンを含有し、排ガス中の窒素酸
化物をアンモニアにより還元除去する排ガス脱硝用触媒
の製造方法において、チタンまたはチタンとともにタン
グスンを含有する触媒原料を600〜1000℃、好ま
しくは700〜900℃にて予備焼成し、これと他の触
媒原料とを混合して触媒成形体を形成し、乾燥した後、
500〜600℃にて本焼成して触媒の有する細孔のピ
ーク細孔半径を100〜600オングストロームの範囲
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排ガス脱硝用触
媒、該触媒の製造方法および該触媒による排ガス脱硝方
法に係り、特に排ガス中の窒素酸化物をアンモニアを用
いて還元除去する排ガス脱硝用触媒、該触媒の製造方法
およびこれを用いた排ガス脱硝方法であって、化学反応
を選択的に進行させる目的で使用する排ガス脱硝用触
媒、その製造方法およびこれを用いた排ガス脱硝方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】発電プラントや化学プラントの排ガス中
の窒素酸化物を触媒の存在下でアンモニアによって還元
除去する方法が広く用いられている。この反応に用いら
れる触媒(脱硝触媒)は、通常、チタンおよびバナジウ
ムとともにタングステンまたはモリブデンなどの活性成
分を含み、これらの原料を混練した後、ハニカム状また
は板状構造体に成形し、さらに乾燥、焼成を行なって製
造される。
【0003】図5は、これに関する代表的な製造フロー
である。担体である酸化チタン(TiO2)に、活性成分
であるW(タングステン)またはMo(モリブデン)の
化合物、V(バナジウム)化合物、水および必要に応じ
てその他の添加物を加えて混練し、触媒ペーストを得
る。得られた触媒ペーストをハニカム状に成形するか、
または所定の基板上に塗布することによって成形体が得
られる。この成形体を乾燥した後、通常、500〜60
0℃の温度で焼成することによって脱硝触媒が得られ
る。図5ではハニカム触媒を例に製造フローを示した
(以後、本明細書では、触媒形状をハニカムで、また触
媒成分をTi/W/Vで代表させる)。なお、原料およ
び添加剤としては、極めて広範囲の物質の中から選択さ
れるが、TiO 2 とW化合物を別々の原料によって供給
するのではなく、TiO2 とWO3 の2成分系混合物と
して使用することもできる。図6は、この場合の製造フ
ローを示したものである。
【0004】上記触媒構成元素の中にあって、バナジウ
ムは、活性決定元素として特に重要であり、バナジウム
の添加量と触媒表面上におけるバナジウムの分散状態に
よって触媒活性は大きく影響される。ガス焚き排ガスの
ようにSO2 濃度の低い排ガスの処理用触媒では、V添
加量を増大させることによって触媒活性を高めるという
方法がとられ、この場合、高比表面積のチタニア担体を
用いた方が概して高活性な触媒が得られる。このよう
に、バナジウム添加量が増加するにつれて、通常、脱硝
活性は高くなるが、バナジウム添加量をむやみに増大さ
せることはできない。なぜならば、バナジウム添加量を
増大させ、その分散を図る目的で焼成温度を高めると、
逆に触媒粒子の焼結が起こり、表面積および脱硝活性が
低下するからである。また、バナジウムやモリブデンの
添加量を多くすると、SO2 の酸化活性が上昇するた
め、石炭や油焚き燃焼炉の排ガスのようにSO2 濃度の
高い排ガスの処理を目的とする触媒では、SO2 酸化活
性を抑えることが要求され、少ない量のVをいかに高活
性な状態にするかが極めて重要となる。この点からもバ
ナジウムなどの添加量は制約を受ける。
【0005】脱硝触媒の最終焼成温度は、通常500〜
600℃である。これよりも高温で焼成すると、むしろ
脱硝活性が低下し、また製造に要する熱エネルギーも多
くなる。また、焼成温度を高くすると、仮に所期の脱硝
活性が得られるとしても、触媒成形体が大きく収縮し、
所定形状の触媒が得られないという問題も生ずる。ま
た、触媒製造に当たってはその強化用に通常無機繊維が
添加されるが、高温で焼成するとガラス系の繊維は使用
できないという問題もある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】脱硝触媒が今後とも広
く利用されて行くためには、性能はもちろん、脱硝装置
がより安価なものにならなければならない。その具体的
手段としては、脱硝触媒の製造プロセスの簡略化ととも
に、触媒原料の低廉化、触媒必要量の低減、すなわち、
触媒活性の向上が極めて重要である。高活性な触媒が開
発され、必要触媒量が低減すれば、反応装置のコンパク
ト化が図られ、この点からも脱硝装置全体の経済性が向
上する。
【0007】本発明は、上記のような背景のもとに、脱
硝性能に優れ、反面、低SO2 酸化性で、かつ経済性に
優れた排ガス脱硝触媒、その製造方法およびこれを用い
た排ガス脱硝方法を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本願で特許請求する発明は以下のとおりである。 (1)チタンおよびバナジウムとともに、タングステン
および/またはモリブデンを含有し、排ガス中の窒素酸
化物をアンモニアにより還元除去する排ガス脱硝用触媒
において、チタンを含有する触媒原料をあらかじめ60
0〜1000℃にて予備焼成した担体に、バナジウム化
合物とともにタングステン化合物および/またはモリブ
デン化合物を添加した後、所定形状に成形した成形体
を、前記予備焼成温度以下で本焼成したことを特徴とす
る排ガス脱硝用触媒。 (2)(1)において、前記本焼成の焼成温度が500
〜600℃であることを特徴とする排ガス脱硝用触媒。 (3)(1)または(2)において、チタンを含む原料
の予備焼成温度を700〜900℃としたことを特徴と
する排ガス脱硝用触媒。 (4)チタンおよびバナジウムとともにタングステンを
含有し、排ガス中の窒素酸化物をアンモニアにより還元
除去する排ガス脱硝用触媒の製造方法において、チタン
とともにタングステンを含有する触媒原料をあらかじめ
600〜1000℃にて予備焼成した後、粉砕し、これ
にバナジウム化合物を添加混合して所定形状に成形した
のち、前記予備焼成温度よりも低温度で本焼成すること
を特徴とする排ガス脱硝用触媒の製造方法。 (5)(4)において、前記本焼成の焼成温度を500
〜600℃としたことを特徴とする排ガス脱硝用触媒の
製造方法。 (6)(4)または(5)において、チタンとともにタ
ングステンを含有する触媒原料の予備焼成温度を700
〜900℃としたことを特徴とする排ガス脱硝用触媒の
製造方法。
【0009】(7)チタンおよびバナジウムとともにタ
ングステンおよび/またはモリブデンを含有し、排ガス
中の窒素酸化物をアンモニアにより還元除去するための
排ガス脱硝用触媒の製造方法において、チタンまたはチ
タンとともにタングステンを含有する触媒原料を600
〜1000℃にて予備焼成し、これと他の触媒原料とを
混合して触媒成形体を形成したのち、乾燥後500〜6
00℃で焼成して、触媒の有する細孔のピーク細孔半径
を100〜600オングストロームの範囲としたことを
特徴とする排ガス脱硝用触媒の製造方法。 (8)(7)において、チタンまたはチタンとともにタ
ングステンを含有する触媒原料の予備焼成温度を700
〜900℃としたことを特徴とする排ガス脱硝用触媒の
製造方法。 (9)窒素酸化物とともに硫黄酸化物を含有する排ガス
を、チタンおよびバナジウムとともにタングステンまた
はモリブデンを含有する脱硝触媒とアンモニアにより処
理して排ガス中の窒素酸化物を還元除去する排ガス脱硝
方法において、前記触媒として、チタンまたはチタンと
ともにタングステンを含有する触媒原料を600〜10
00℃で予備焼成したものに、他の触媒原料を加えて触
媒成形体とし、これを前記予備焼成温度以下で本焼成し
た排ガス脱硝用触媒を使用することを特徴とする排ガス
脱硝方法。 (10)(9)において、チタンまたはチタンとともに
タングステンを含有する触媒原料の予備焼成温度を70
0〜900℃としたことを特徴とする排ガス脱硝方法。
【0010】本発明の方法は、酸化チタン担体またはそ
の関連原料をあらかじめ600〜1000℃、好ましく
は700〜900℃の温度で焼成し、かつ/または半径
100〜1000Aの細孔を発達させるようにすること
によって、バナジウム(V)添加量は少ないものの、高
活性な触媒の製造を可能にするものである。本発明の方
法によって高活性な脱硝触媒が得られる理由に関しては
必ずしも完全には解明されていないが、高温処理するこ
とによってチタニアの状態が変化するものと推定され
る。以下、これに関してさらに詳しく説明する。
【0011】高活性な脱硝触媒を得る代表的な方法は、
高比表面積のTiO2 担体上に活性成分を担持する方法
であり、低比表面積の担体を用いたり、または高比表面
積担体を用いた場合でも、担体と触媒活性成分の混合体
を高温で焼成することによって触媒を調製すると、高活
性な触媒は得られないとされてきた。しかし、本発明者
らは、触媒焼成温度を高くするのではなく、TiO2
体を高温焼成することにより極めて高活性な脱硝触媒が
得られることを見出した。また、SO2 含有排ガスを対
象とする低V量の脱硝触媒においては担体の高比表面積
化を図るよりも、むしろ担持されるVの状態を調整する
方が、触媒全体としての活性向上が図られることを見出
し、本発明をなすに至った。換言すれば、本発明の方法
においては、担体の高温改質によって、その上に担持さ
れるVが高活性な状態に変化するものと考えられる。具
体的には、その一部がルチル化することなどによって担
持されるVの状態が変化したり、または焼結や表面OH
基の脱離などによってTiO2 表面の活性点が減少し、
これがむしろ残存する活性点へのVの濃縮を促すことな
どが考えられる。
【0012】TiO2 上のVの形態としては単量体より
もむしろ重合体として存在するものの方が高活性である
との報告が多数見られるが、これらはVの担持量を変化
させることによって達成されるとしたものであり(例
G. T. Went ら、 J. Catal.,134,492−505
(1992))、担体であるTiO2 の熱処理によって
この目的を達成する方法についてはこれまで知られてい
ない。
【0013】
【発明の実施の形態】次に、本発明の方法について、実
施例をもとに詳しく説明する。図1は、本発明の具体的
実施例になる脱硝触媒の製造フローである。触媒担体と
なる酸化チタン(TiO2)はあらかじめ600〜100
0℃、工業的に好ましい温度としては、700〜900
℃において焼成(予備焼成)される。本発明の方法は、
この焼成方法によって特に制約を受けるものではない
が、電気炉の他、ガスや灯油燃焼炉をその例として挙げ
ることができる。また、適正処理時間は、処理温度、原
料の状態、目的とする改質度などによって異なるが、7
00〜900℃において処理する場合、当該温度に2時
間程度保持することが操作の目安となる。
【0014】予備焼成されたTiO2 は、冷却後、その
所定量が混練機に移し入れられ、他の原料であるタング
ステン(W)またはモリブデン(Mo)の化合物、V化
合物、水、さらには必要に応じて各種添加物とともに混
練され、触媒ペーストが調製される。なお、添加物とし
ては、強化材、溶解促進剤、増粘剤などを使用すること
ができる。また、これらの原料類および水は、同時に混
練機に投入する他、特定の原料類をあらかじめ混合する
などの方法を採用することができるが、これらの方法の
差、さらには原料の粒径などによって本発明が制約を受
けるものでない。
【0015】得られた触媒ペーストは、所定の金型を取
りつけた押出し成形機に供給され、ハニカム状に形成さ
れる。ハニカム成形体は、乾燥後、500〜600℃の
温度で焼成(最終焼成)され、これにより脱硝触媒が得
られる。なお、本発明の方法は、高活性な触媒基剤を得
る方法を提供するものであって、活性成分原料の形態、
触媒の形状、乾燥および最終焼成の条件によって特に制
限を受けるものではないが、担体が高温で予備焼成され
るため、最終焼成は、従来法と同様に500〜600℃
で行なうことができる。
【0016】本発明の方法の基本原理は、担体を改質
し、該改質担体上に活性成分であるV化合物を担持する
ことである。TiO2 系脱硝触媒では、活性向上、粒子
の焼結防止、SO2 酸化特性改善などを目的に、V化合
物とともにWやMoの化合物が添加され、触媒中では組
成的にWO3 およびMoO3 として存在するが、Wの場
合には、その酸化物が耐熱性に優れているためにWO3
またはその前駆体をTiO2 に添加した状態で高温予備
焼成することができる。
【0017】すなわち、本発明を図2に示すような方法
で実施することができる。この場合、TiO2 粉末とW
化合物を混合、望ましくは水の存在下で混練した後に、
必要に応じて乾燥し、次いで温度700〜900℃で予
備焼成するという方法を採用することができる。得られ
たTiO2 /WO3 系高温予備焼成粉末はV化合物など
とともに混練され、以下、図1の場合と同様の操作によ
ってハニカム触媒が製造される。
【0018】また、別々のTiO2 とW化合物を使用す
るかわりに、TiO2 /WO3 二成分系原料を用いるこ
ともできる。この場合のハニカム触媒の製造フローを図
3に示す。TiO2 /WO3 系粉末は、700〜900
℃で焼成後、図2の方法と同様に処理される。なお、こ
のTiO2 /WO3 系粉末は、硫酸法によって酸化チタ
ンを製造する場合に、硫酸チタニル溶液を加水分解して
塩基性硫酸チタンを沈澱させるに当たって、これと混合
する形でW化合物を添加し、Ti−W系沈澱物を得、こ
れを濾過、洗浄、乾燥、焼成することなどの方法によっ
て製造することができる。
【0019】いずれの方法を用いた場合でも、ハニカム
成形体は、乾燥後、焼成され、所定の活性を有するハニ
カム触媒とされる。焼成の目的は、原料として添加した
触媒成分化合物を熱分解して所期の活性を有する形態に
変化させるとともに、触媒基剤を熱的に安定な状態にす
ることにある。TiO2 系脱硝触媒の場合、通常、この
焼成温度は500〜600℃である。これにより、メタ
バナジン酸アンモニウム(NH4 VO3)、硫酸バナジル
(VOSO4)、パラタングステン酸アンモニウム(5
(NH4)2 O・12WO3 ・5H2 O)、メタタングス
テン酸アンモニウム((NH4)2 O・4WO3 ・nH2
O)などはいずれも熱分解されて対応する酸化物に変化
し、さらにTiO2 担体との相互作用により脱硝活性を
示すことになる。
【0020】TiO2 原料としては硫酸法によって製造
されたものが、高比表面積であることなどの理由によ
り、好んで使用される。しかし、このような原料を用い
て調製したハニカムを高温で焼成すると収縮が激しく、
所定形状の触媒が得られないという問題がある。本発明
の方法によれば、TiO2 原料を高温予備焼成すること
により、触媒の比表面積は低下するが、全体としては、
むしろ活性が向上し、形状的に安定なハニカム触媒が得
られる。
【0021】上述のように、Vは触媒活性を決定する因
子として重要な役割を演ずる。しかし、V添加量を増し
た場合、焼成温度を最高でも600℃程度に抑える必要
がある。さもないと、V2 5 がバインダとなって触媒
粒子の焼結が起こり、結果的に高活性な触媒が得られな
いという問題を生ずる。この知見は、V担持量の少ない
触媒の製造にも適用され、触媒の焼成は最高でも600
℃程度の温度で行なわれてきた嫌いがある。これに対
し、本発明者らは、担持量の少ないTi−W−V系触媒
では焼成を温度700℃付近で行なった場合に、むしろ
最高の活性が得られることを見出した。しかし、このよ
うな高温で焼成すると、用いるTiO2 原料の種類によ
ってはハニカム成形体が著しく収縮し、所定形状の触媒
が得られないという問題がある。また、このような高温
では強化用に添加される無機繊維が軟化するという現象
も起こる。これに対し、本発明の方法は担体自体の改質
をその基本原理とし、無機繊維が添加された状態の成形
体に対しては700℃のような高温処理は必要としな
い。
【0022】上記の説明から明らかなように、本発明の
方法はTiO2 担体を改質し、これによってVに代表さ
れる活性成分との相互作用の改善、すなわち脱硝触媒活
性の向上を図ることに特徴を有する。したがって、この
効果が発現する限りにおいて、活性成分としてはW、M
o、Vに限定されるものではなく、Mn、Fe、Cr、
Ni、Nb、Si、Alなどを高温焼成または触媒ペー
スト調製時に添加することができる。また、TiO2
対して添加される触媒成分の量によって本発明の方法が
制限を受けるものではないが、Ti/W/VおよびTi
/Mo/V系触媒にあっては、V添加量は0.5〜10
%、通常1〜5%(原子比)とした場合に高活性な触媒
が得られる。V量がこの範囲以下の値になると触媒活性
成分量として不足し、一方、過剰に添加された場合には
細孔を閉塞することによって活性が低下する。
【0023】
【実施例】次に具体的実施例に基づいて本発明の方法を
さらに詳しく説明する。 実施例1 硫酸法によって製造した酸化チタン粉末(SO4 含有量
1.4wt%、平均粒径1.2μm、BET比表面積34
0m2/g)を、電気炉を用いて温度600、700、75
0、800、900および1000℃で2時間(所定温
度における保持時間)焼成した。この高温予備焼成処理
を施した酸化チタン粉末にメタタングステン酸アンモニ
ウム(液状)、硫酸バナジル、無機繊維(軟化温度11
00℃)、増粘剤および水を加えて混練し、Ti/W/
V原子比が95.3/3.7/1の触媒ペーストを調製
した。この触媒ペーストを用い、セルピッチ3.5mm、
リブ厚さ0.6mmのハニカムを押出し成形した。このハ
ニカム成形体を温度85℃、湿度70%の恒温恒湿器を
用いて乾燥し、次いで温度500℃で2時間焼成(最終
焼成)してハニカム触媒を得た。
【0024】得られた触媒の脱硝活性を、供給ガス:N
O 200ppm 、NH3 240ppm 、O2 10%、
CO2 6%、H2 O 6%(残N2);温度350℃;
面積基準ガス流量AV51m/h (=m3/h/m2)の条件で測
定したところ、予備焼成を温度600、700、75
0、800、900および1000℃で行なった酸化チ
タン粉末を用いて調製した触媒の脱硝活性(反応速度定
数比)は、それぞれ1.58、1.72、1.96、
2.01、1.95および1.65であった。これら触
媒のうち、TiO2 粉末に対する予備焼成温度を750
℃とした場合の触媒について水銀ポロシメータによって
細孔分布を測定した結果(微分細孔分布図)を図4に示
すが、細孔分布曲線は半径(ピーク細孔半径)225A
においてピークを示した。
【0025】なお、同様に他の触媒試料についても細孔
分布を測定したところ、ピーク細孔半径は170(予備
焼成温度600℃)、185(同700℃)、290
(同800℃)、420(900℃)および532A
(1000℃)であった。 実施例2 実施例1における酸化チタンとメタタングステン酸アン
モニウム(溶液状)の代わりにTiO2 /WO3 系混合
原料を用いて、実施例1と類似の実験を行なった。すな
わち、市販のTiO2 /WO3 系混合原料(Ti/W原
子比=96.3/3.7)を温度600、700、75
0、800、900および1000℃で2時間予備焼成
した。これにメタバナジン酸アンモニウム、無機繊維、
増粘剤および水を加えて混練し、Ti/W/V原子比が
95.3/3.7/1の触媒ペーストを調製した。以
後、実施例1と同一の方法によってハニカム触媒を調製
し、また脱硝活性を測定した。その結果、予備焼成を温
度600、700、750、800、900および10
00℃で行なった酸化チタン粉末を用いて調製した触媒
の脱硝活性(反応速度定数比)は、それぞれ1.14、
1.32、1.48、1.60、1.88および1.4
8であった。また、これら触媒のピーク細孔半径は10
2(予備焼成温度600℃)、170(同700℃)、
210(同750℃)、240(同800℃)、290
(同900℃)および450A(同1000℃)であっ
た。
【0026】実施例3 実施例2におけるTiO2 /WO3 系混合原料の代わり
に酸化チタンとメタタングステン酸アンモニウム(液
状)を用いて、実施例2と類似の実験を行なった。すな
わち、実施例1の実験で使用したのと同一の酸化チタン
粉末にメタタングステン酸アンモニウムと水を加えてス
ラリーにし、これを加熱混練後、造粒、乾燥し、次いで
電気炉を用いて温度750℃で2時間焼成した。この予
備焼成した粒状原料をハンマーミルを用いて微粉砕し、
TiO2 /WO3 系予備焼成粉末を得た。このTiO2
/WO3 系予備焼成粉末にメタバナジン酸アンモニウ
ム、無機繊維、増粘剤および水を加えて混練し、Ti/
W/V原子比が95.3/3.7/1の触媒ペーストを
調製した。以後、実施例1と同一の方法によってハニカ
ム触媒を調製し、また脱硝活性を測定した。その結果、
脱硝活性(反応速度定数比)は1.8、また、ピーク細
孔半径は250Aであった。
【0027】実施例4 実施例2において、750℃で予備焼成したTiO2
料を用いて調製したハニカム成形体を温度400、45
0および550℃で焼成してハニカム触媒を得た。これ
らの触媒の脱硝活性(反応速度定数比)は、それぞれ
1.49、1.51および1.58であり、またピーク
細孔半径は、それぞれ220、230および250Aで
あった。
【0028】実施例5 実施例2において、触媒組成(Ti/W/V原子比)を
94.9/3.6/1.5、94.4/3.6/2.
0、93.4/3.6/3.0および92.5/3.5
/4.0とした。ただし、TiO2 /WO3 系原料の予
備焼成温度は750℃、最終焼成温度は500℃(一
定)とした。これらの触媒の脱硝活性(反応速度定数
比)は、それぞれ1.95、2.07、2.10および
2.08であり、またピーク細孔半径は、それぞれ23
0、245、280および310Aであった。
【0029】実施例6 実施例1において、触媒組成(Ti/W/V原子比)を
98/1/1、94/5/1、92/7/1および89
/10/1とした。ただし、TiO2 原料の予備焼成温
度は750℃、最終焼成温度は500℃(一定)とし
た。これらの触媒の脱硝活性(反応速度定数比)は、そ
れぞれ1.97、1.92、1.90および1.88で
あり、またピーク細孔半径は、それぞれ235、22
2、220および217Aであった。
【0030】実施例7 実施例1と類似の方法によって、触媒組成(Ti/Mo
/V原子比)が94/5/1のハニカム触媒を調製し
た。ただし、TiO2 原料の予備焼成温度を600、7
00、800および900℃、最終焼成温度は500℃
(一定)とした。すなわち、実施例1の実験で使用した
のと同一の酸化チタン粉末を、電気炉を用いて温度60
0、700、800および900℃で2時間焼成した。
これらの高温予備焼成処理を施した酸化チタン粉末にモ
リブデン酸アンモニウム、メタバナジン酸アンモニウ
ム、無機繊維、増粘剤および水を加えて混練し、Ti/
Mo/V原子比が94/5/1の触媒ペーストを調製し
た。以後、実施例1と同一の方法によってハニカムを成
形、乾燥した後、このハニカム成形体を温度500℃で
焼成してハニカム触媒を得た。これらの触媒の脱硝活性
(反応速度定数比)は、それぞれ1.40、1.68、
1.87および1.80であり、またピーク細孔半径
は、それぞれ160、175、210および270Aで
あった。
【0031】比較例1 実施例1におけるTiO2 原料の高温予備焼成を省略し
た方法によってハニカム触媒を調製した。すなわち、実
施例1の実験で使用したのと同一の酸化チタン粉末(購
入品のまま)にメタタングステン酸アンモニウム、メタ
バナジン酸アンモニウム、無機繊維、増粘剤および水を
加えて混練し、Ti/W/V原子比が95.3/3.7
/1の触媒ペーストを調製した。以後、実施例1と同一
の方法によってハニカム触媒を調製し、また脱硝活性を
測定した。その結果、脱硝活性(反応速度定数比)は
1、ピーク細孔半径は62Aであった。
【0032】比較例2 実施例2におけるTiO2 /WO3 系混合原料の高温予
備焼成を省略した方法によってV含有量の異なるハニカ
ム触媒を調製した。すなわち、実施例2の実験で使用し
たのと同一のTiO2 /WO3 系混合原料に所定量のメ
タバナジン酸アンモニウム、無機繊維、増粘剤および水
を加えて混練し、Ti/W/V原子比が94.9/3.
6/1.5、94.4/3.6/2、93.4/3.6
/3および92.5/3.5/4の触媒ペーストを調製
した。以後、実施例1と同一の方法によってハニカムを
成形、乾燥した後、このハニカム成形体を温度500℃
で焼成してハニカム触媒を得た。これらの触媒の脱硝活
性(反応速度定数比)は、それぞれ1.05、1.3
9、1.66および1.83であり、またピーク細孔半
径は、それぞれ75、130、160および200Aで
あった。
【0033】比較例3 実施例7におけるTiO2 原料の高温予備焼成を省略し
た方法によってV含有量の異なるハニカム触媒を調製し
た。すなわち、実施例1の実験で使用したのと同一の酸
化チタン粉末(購入品のまま)にモリブデン酸アンモニ
ウム、メタバナジン酸アンモニウム、無機繊維、増粘剤
および水を加えて混練し、Ti/Mo/V原子比が94
/5/1の触媒ペーストを調製した。以後、実施例1と
同一の方法によってハニカムを成形、乾燥した後、この
ハニカム成形体を温度500℃で焼成してハニカム触媒
を得た。こうして得られたハニカム触媒の脱硝活性(反
応速度定数比)は1.04、またピーク細孔半径は65
Aであった。
【0034】実施例8 実施例1と類似の方法によって、触媒組成(Ti/W/
Mo/V原子比)が90/4/5/1のハニカム触媒を
調製した。ただし、TiO2 原料の予備焼成温度を60
0、700、800および900℃、最終焼成温度は5
00℃(一定)とした。すなわち、実施例1の実験で使
用したのと同一の酸化チタン粉末を、電気炉を用いて温
度600、700、800、900および1000℃で
2時間焼成した。これらの高温予備焼成処理を施した酸
化チタン粉末にメタタングステン酸アンモニウム、モリ
ブデン酸アンモニウム、メタバナジン酸アンモニウム、
無機繊維、増粘剤および水を加えて混練し、Ti/W/
Mo/V原子比が90/4/5/1の触媒ペーストを調
製した。以後、実施例1と同一の方法によってハニカム
を成形、乾燥した後、このハニカム成形体を温度500
℃で焼成してハニカム触媒を得た。これらの触媒の脱硝
活性(反応速度定数比)は、それぞれ1.35、1.6
2、1.74、1.84および1.47であり、またピ
ーク細孔半径は、それぞれ140、165、184、2
10および427Aであった。
【0035】
【発明の効果】本発明の方法によれば、高活性な排ガス
脱硝触媒を製造することができ、したがって従来品より
も少ない量の触媒を使用することによって同一の脱硝性
能を達成することができる。本発明の方法では基本的に
はチタニア、またはバナジウムを除く活性成分とチタニ
アとの混合物を高温焼成するため、バナジウム含有物質
を高温焼成する場合のように焼結による活性低下という
問題は起こらない。また、原料の予備焼成、それも基本
的にはTiO2 原料の予備焼成を高温で行なうものであ
るため、触媒の最終焼成を高温で行なう場合に比較し
て、その処理量は、著しく少ないという特長を有する。
【0036】また、前述のように、触媒の最終焼成温度
を500℃程度に抑えることができるため、強化用無機
繊維の軟化による触媒強度の低下、成形体の収縮などと
いった問題を回避するとこができる。なお、触媒成分と
してWの代わりにMoを用いた場合、触媒を高温で焼成
処理するとMoO3 が揮散するという問題が生ずる。し
かし、本発明の方法では高温処理によるTiO2 担体の
改質を基本とするため、Ti/Mo/V系のような場合
にはTiO2 原料のみを高温予備焼成すればよいのであ
って、従来法よりも高活性な触媒が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法となる脱硝触媒の製造方法のフロ
ーを示したもののうち、TiO 2 原料を高温予備焼成し
た場合のフロー図。
【図2】本発明の方法となる脱硝触媒の製造方法のフロ
ーを示したもののうち、TiO 2 とW化合物を混練した
後に、高温予備焼成した場合のフロー図。
【図3】本発明の方法となる脱硝触媒の製造方法のフロ
ーを示したもののうち、Ti/W二成分系混合原料を高
温予備焼成した場合の脱硝触媒の製造フロー図。
【図4】本発明の方法に基づいて調製した脱硝触媒の微
分細孔分布曲線の一例を示した図。
【図5】従来法となる脱硝触媒の製造方法のフローを示
したもののうち、TiとWの原料が異なる場合を示す
図。
【図6】従来法となる脱硝触媒の製造方法のフローを示
したもののうち、Ti/W二成分系混合物を原料とした
場合の脱硝触媒の製造方法を示すフロー図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 溝口 忠昭 広島県呉市宝町3番36号 バブコック日立 株式会社呉研究所内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チタンおよびバナジウムとともに、タン
    グステンおよび/またはモリブデンを含有し、排ガス中
    の窒素酸化物をアンモニアにより還元除去する排ガス脱
    硝用触媒において、チタンを含有する触媒原料をあらか
    じめ600〜1000℃にて予備焼成した担体に、バナ
    ジウム化合物とともにタングステン化合物および/また
    はモリブデン化合物を添加した後、所定形状に成形した
    成形体を、前記予備焼成温度以下で本焼成したことを特
    徴とする排ガス脱硝用触媒。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記本焼成の焼成温
    度が500〜600℃であることを特徴とする排ガス脱
    硝用触媒。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、チタンを含
    む原料の予備焼成温度を700〜900℃としたことを
    特徴とする排ガス脱硝用触媒。
  4. 【請求項4】 チタンおよびバナジウムとともにタング
    ステンを含有し、排ガス中の窒素酸化物をアンモニアに
    より還元除去する排ガス脱硝用触媒の製造方法におい
    て、チタンとともにタングステンを含有する触媒原料を
    あらかじめ600〜1000℃にて予備焼成した後、粉
    砕し、これにバナジウム化合物を添加混合して所定形状
    に成形したのち、前記予備焼成温度よりも低温度で本焼
    成することを特徴とする排ガス脱硝用触媒の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項4において、前記本焼成の焼成温
    度を500〜600℃としたことを特徴とする排ガス脱
    硝用触媒の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項4または5において、チタンとと
    もにタングステンを含有する触媒原料の予備焼成温度を
    700〜900℃としたことを特徴とする排ガス脱硝用
    触媒の製造方法。
  7. 【請求項7】 チタンおよびバナジウムとともにタング
    ステンおよび/またはモリブデンを含有し、排ガス中の
    窒素酸化物をアンモニアにより還元除去するための排ガ
    ス脱硝用触媒の製造方法において、チタンまたはチタン
    とともにタングステンを含有する触媒原料を600〜1
    000℃にて予備焼成し、これと他の触媒原料とを混合
    して触媒成形体を形成したのち、乾燥後500〜600
    ℃で焼成して、触媒の有する細孔のピーク細孔半径を1
    00〜600オングストロームの範囲としたことを特徴
    とする排ガス脱硝用触媒の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項7において、チタンまたはチタン
    とともにタングステンを含有する触媒原料の予備焼成温
    度を700〜900℃としたことを特徴とする排ガス脱
    硝用触媒の製造方法。
  9. 【請求項9】 窒素酸化物とともに硫黄酸化物を含有す
    る排ガスを、チタンおよびバナジウムとともにタングス
    テンまたはモリブデンを含有する脱硝触媒とアンモニア
    により処理して排ガス中の窒素酸化物を還元除去する排
    ガス脱硝方法において、前記触媒として、チタンまたは
    チタンとともにタングステンを含有する触媒原料を60
    0〜1000℃で予備焼成したものに、他の触媒原料を
    加えて触媒成形体とし、これを前記予備焼成温度以下で
    本焼成した排ガス脱硝用触媒を使用することを特徴とす
    る排ガス脱硝方法。
  10. 【請求項10】 請求項9において、チタンまたはチタ
    ンとともにタングステンを含有する触媒原料の予備焼成
    温度を700〜900℃としたことを特徴とする排ガス
    脱硝方法。
JP7198800A 1995-08-03 1995-08-03 排ガス脱硝用触媒、該触媒の製造方法および該触媒による排ガス脱硝方法 Pending JPH0947637A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100456748B1 (ko) * 2000-03-08 2004-11-10 가부시키가이샤 닛폰 쇼쿠바이 배기가스 처리용 촉매, 그 제조방법 및 배기가스 처리방법
KR20140103126A (ko) 2011-12-27 2014-08-25 니끼 쇼꾸바이 카세이 가부시키가이샤 티탄 함유 입상 분말 및 이를 사용한 배기 가스 처리 촉매, 및 이들의 제조 방법

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