JPH0948788A - チオリン酸のo,o′−ジエステル、その塩の製造及びその使用 - Google Patents

チオリン酸のo,o′−ジエステル、その塩の製造及びその使用

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JPH0948788A
JPH0948788A JP2625096A JP2625096A JPH0948788A JP H0948788 A JPH0948788 A JP H0948788A JP 2625096 A JP2625096 A JP 2625096A JP 2625096 A JP2625096 A JP 2625096A JP H0948788 A JPH0948788 A JP H0948788A
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クリストフ・ホルツナー
Ottfried Schlak
オツトフリート・シユラク
Rosemarie Grizan
ローゼマリー・グリツアン
Johannes Jezierski
ヨハネス・イエツイールスキ
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 有機溶媒を使用せずに安価で容易に取扱える
補助塩基を使用しつつ、生成物を高純度でかつ高収率で
生成させるチオリン酸のO,O′−ジエステルの製造方
法を提供する。 【解決手段】 チオリン酸のO,O′−ジエステル、チ
オホスホン酸のO−モノエステルまたはチオホスフイン
酸及びその塩を亜リン酸のジエステル、ホスホナス酸の
モノエステルまたはホスフイナス酸及び硫黄から補助塩
基の水溶液の存在下で製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明はチオリン酸のO,O′−ジエステ
ル、チオホスホン酸のO−モノエステルまたはチオホス
フイン酸及びその塩の、亜リン酸のジエステル、ホスホ
ナス酸(phosphonous acid)のモノエステルまたはホス
フイナス酸(phosphinous acid)及び硫黄からの製造方
法、並びにこれにより製造される塩水溶液の使用に関す
る。
【0002】一般式(RO)(R′O)PS(OH)のO,
O′−ジエステルは工業において水溶液からの重金属イ
オンの抽出に用いられる[G. Cote, D. Bauer;Reviews
in Inorganic Chemistry, 第10巻、No. 1〜3,
(1989),121〜144]。チオリン酸のジエス
テルの顕著な特性は親硫黄性金属イオン例えばAg+に
対するその殊に高い抽出能力にある[Y. ワクイ、H.
マツナガ、T.M.スズキ;東北工業技術試験所報告、
仙台(日本)、25(1992)、47〜51;Chemic
al Abstract 117(12):115533c]。化学
的に応用された一般式(RO)(R′PS(OH)のチオホ
スフイン酸のO−モノエステル及び一般式RR′PS
(OH)のチオホスフイン酸はCo/Ni分離に使用し得
る[K.C.Sole, J. B. Hiskey;Hydrometallurgy, 3
0,(1992),345〜365]。
【0003】チオリン酸のO,O′−ジエステルは従来
無水補助塩基の存在下で硫黄との反応により対応する亜
リン酸(R′O)(RO)PH(O)のジエステルから製造さ
れる[有機化学の方法(Methoden der organischen Che
mie)(Houben-Weyl)、第4版、(1964)、第12
/2巻、602〜604頁]。補助塩基がプロトンをP
H(O)基から抽出する次式 (R′O)(RO)PH(O)+S+塩基→[(R′O)(RO)
P(S)(O)]-[H+塩基]+ により、チオリン酸のO,O′−ジエステルが最初に生
成される。次にこの塩は反応中に溶液中に保持されなけ
ればならず、その理由は反応中の塩沈殿は反応混合物中
に懸濁される硫黄の溶解を阻害し、かくて完全な反応を
阻害するからである。
【0004】この問題は有機溶媒を無水補助塩基と一緒
に加えることにより解決される。かくて Liu らはO,
O′−ジ(2−エチルヘキシル)チオリン酸エステルを
生成させるためにジ(2−エチルヘキシル)亜リン酸エ
ステル117ml中の溶媒としてのベンゼン240ml
を用いている。補助塩基としてガス状アンモニアを用い
る[X. Liu, Y. Ge, Y. Song;Huaxue Shiji,第15
巻,(1993),41頁及び56 Chemical Abstract
119(3):28247k]。これと同じ溶媒及び
補助塩基の組合せは O. M. Frid, S. N. Ryabchenko,
I. S. Levin in Izvestija Sibirskogo Otdelenija Aka
demii Nauk SSR/Serija chimiceskich(Novosibirs
k),第4巻(1978),146〜147頁,Chemica
l Abstract 89(25):215499tに記載され
ている。
【0005】H. Zinke 及び R. Schumacher は硫黄及び
ガス状アンモニアを用いてO,O′−ジイソプロピル亜
リン酸エステル582gを転化させるために溶媒として
全体で1.2リットルのイソプロパノールを用いている
[(H. Zinke, R. Schumacher, Phosphorus, Sulfur an
d Silicon, 第63巻(1991),315〜322
頁;Chemical Abstract 116(15):151877
f]。
【0006】チオリン酸のO,O′−ジエステルの一般
的製造方法は補助塩基として対応するナトリウムまたは
カリウムアルコラート及び有機溶媒としてジエチルエー
テルを用いている[有機化学の方法(Houben-Weyl)、
第4版、(1964)、第12/2巻、602頁]。
【0007】同様にまた有機溶媒及び無水補助塩基を用
いるホスホナス酸のO−モノエステルからのチオホスホ
ン酸のO−モノエステル並びにホスフイナス酸からのチ
オホスフイン酸の製造も記載されている[有機化学の方
法(Houben-Weyl)、第4版、(1964)、第12/
2巻、560及び268頁]。
【0008】しかしながら、チオリン酸のO,O′−ジ
エステルの製造に対する無水補助塩基及び有機溶媒の使
用はいくつかの欠点を有する:かくて、無水塩基は極め
て高価であるか、製造が極めて複雑であるか(例えば特
殊なエステルに適するアルコールのNaまたはK塩)、
または取扱いが複雑であるか(例えばガス状アンモニ
ア)のいずれかである。
【0009】また、有機溶媒は方法の容積収率を低下さ
せる。加えてこれらの有機溶媒は特に上記の液/液抽出
中に生成物の使用を妨害するので、反応後に所望の生成
物から分離しなければならない。溶媒は蒸留により除去
するが、このことにより一方では高い製造経費及び他方
ではチオ化合物に対する増大された熱的応力が生じ、こ
れによりチオ化合物が蒸留中に多少分解し得る。
【0010】これらの欠点にもかかわらず、含水塩基ま
たは溶媒としての水の使用によりエステルの加水分解が
生じる恐れがあることから、無水塩基及び有機溶媒の使
用に従来固執してきた。
【0011】従つて、本発明の目的は有機溶媒を使用せ
ずに安価で容易に取扱える補助塩基を使用しつつ、所望
の生成物を高純度に、かつ高い空間−時間収率で生成さ
せるチオリン酸のO,O′−ジエステルの製造方法を提
供することである。
【0012】この目的は本発明による方法により達成さ
せる。驚くべきことに、硫黄及び塩基との反応はエステ
ルの同時に発生する(concurrent)加水分解より更に迅
速に進行し、従つて水の排除が完全に無意味であり、そ
して不必要な複雑さのみを生じさせることが見い出され
た。
【0013】本発明はチオリン酸のO,O′−ジエステ
ル、チオホスホン酸のO−モノエステルまたは一般式
(R)(R′)PS(OH)のチオホスフイン酸及びその一般
式(R)(R′)PS(OZ)の塩を対応する亜リン酸のジ
エステル、ホスホナス酸のモノエステルまたは一般式
(R)(R′)PH(O)のホスフイナス酸及び硫黄から製造
する方法であって(式中、R及びR′は炭素原子1〜1
8個を有し、その水素原子がハロゲン原子または中性も
しくは塩基性基により完全にか、または部分的に置換さ
れ得るアルキル、アルケニル、シクロアルキルまたはア
リール基を表すか;或いはR1OまたはR′1O基を表わ
し、ここにR1及びR′1がR及びR′と同じ意味を有
し、そしてZはアルカリ金属イオン、アルカリ土金属イ
オン、プロトン化された含窒素無機塩基または含窒素プ
ロトン化塩基の有機誘導体である)、反応を補助塩基の
水溶液の存在下で行うことを特徴とする製造方法を提供
する。
【0014】本発明による方法は硫黄を加え、そして水
性補助塩基を用いることにより亜リン酸のジエステルか
らのチオリン酸のO,O′−ジエステルまたはその塩、
ホスホナス酸のモノエステルからのチオホスホン酸のO
−モノエステルまたはその塩の製造を行い、そしてホス
フイナス酸からチオホスフイン酸またはその塩を合成す
るために利用できる。次の反応式は反応の経路並びに特
定の出発物質及び生成物の化学構造を明らかにする。
【0015】
【化1】
【0016】基R、R′、R1及びR1′は好ましくは炭
素原子1〜18個を有する同一もしくは相異なるアルキ
ル、アルケニル、シクロアルキルまたはアリール基を表
わす。これらのアルキル、アルケニル、シクロアルキル
またはアリール基中の水素原子は好ましくは他の原子例
えばハロゲン原子または中性もしくは塩基性官能基例え
ばヒドロキシ、アルコキシ、カルバルコキシまたはアミ
ノ基で部分的にか、または完全に置換され得る。R、
R′、R1及びR1′として殊に好適な基は2−エチルヘ
キシル、n−ブチル、n−オクチル及び2,4,4−トリ
メチルペンチル基である。
【0017】基Zは好ましくはアルカリ金属(殊にナト
リウム及びカリウム)、アルカリ土金属(殊にマグネシ
ウム及びカルシウム)、プロトン化された含窒素無機塩
基(殊にNH4 +及びH2N−NH3 +)またはこれらの
含窒素プロトン化塩基の有機誘導体(殊にNR2R3R4
H+及びR2R3C=NR4H+及びR2R3C=N-NR4
R5H+、ここにR2,R3、R4及びR5は炭素原子1〜
10個または水素原子を有する同一もしくは相異なるア
ルキル、シクロアルキルまたはアリール基であるかまた
は水素原子である)。
【0018】好適な補助塩基はアルカリ金属またはアル
カリ土金属水酸化物の溶液或いは塩基性窒素化合物例え
ばアンモニア、ヒドラジン、アミン、イミンまたはヒド
ラゾンの水溶液である。
【0019】補助塩基は好ましくは5〜95%、殊に5
〜60%溶液として用い、ここに最も可能な濃縮溶液が
殊に好ましい。用いる塩基のタイプに依存して、好適な
濃度は極めて広い範囲にわたつて変え得る。アンモニア
水は例えば室温及び大気圧で34%の最高濃度でのみ得
ることができるが、これに対してトリメチルアミン溶液
は45%の濃度で得ることができる。ジメチルアミンは
水に対して限定されない混和性を有する。また水との混
和性にギヤツプを有する有機塩基例えばトリエチルアミ
ンを水飽和した塩基、即ち塩基中の水の溶液として使用
し得る。
【0020】反応後、補助塩基は好ましくは調製生成物
中にその共役酸の状態で残し、そして製造されたチオ酸
の陰イオンに対する正の対イオンを与える。かくて補助
塩基の好適な選択はどのような意図するチオ酸の塩を製
造するかに依存している。チオ酸の特殊なアミノ塩を望
む場合、この特殊なアミンは従つて補助塩基として選ば
れる。
【0021】他方、塩が遊離酸の製造に対する中間体の
みである場合、補助塩基としてはアンモニア水溶液また
はトリメチルアミン溶液が好ましい。遊離酸は続いて無
機酸を反応混合物に加えることにより簡単に製造され
る。
【0022】硫黄及び補助塩基はリン成分に関して好ま
しくは過剰に用いる。
【0023】出発物質のモル比は殊にリン化合物1モル
当り1〜2モルの硫黄及び1〜1.5モルの塩基を用い
るように選択すべきである。
【0024】次に極めて最後に残るリン化合物が迅速
に、かつ完全に反応して所望の生成物を生成させるの
で、過剰の硫黄が好ましい。過剰の硫黄を反応後に濾別
し、そして更に精製せずに次のバツチに再び使用し得
る。
【0025】好適な過剰の塩基の好ましい効果は全ての
PH(O)−含有リン化合物は実際またP(O)(OH)基を
有するより強く酸性の化合物の不純物を含有することか
ら説明し得る。これらの不純物は用いる補助塩基のある
ものを中和し、かくてこのものを実際の反応から引き抜
く。
【0026】驚くべきことに、P原子上に2個の加水分
解可能なアルコキシ基を有する亜リン酸のジエステルの
場合に殊に、水の存在下で上記のPO(OH)化合物を生
成させながら加水分解が生じることが予期されたが、水
性補助塩基中に含まれる水は反応に対して負の効果を有
さない。このことは硫黄及び補助塩基との反応が同時に
発生する加水分解反応より明らかにより迅速に進行する
ことを証明する。
【0027】用いる出発化合物に依存する適当な反応条
件下で、反応は加水分解が実際は起こらないように行い
得る。適当な反応条件とは硫黄及び補助塩基を過剰に用
い、補助塩基をできる限り濃縮された溶液として用い、
そしてP化合物及び硫黄の混合物にできる限り短かい時
間で加えるか、または逆に、P化合物を水性補助塩基及
び硫黄の混合物に加えることが好ましいことを意味す
る。
【0028】反応中の温度は好ましくは0乃至60℃間
である。所望の反応は強い発熱性であるため、この温度
範囲は冷却により保持される。
【0029】用いる補助塩基中に含まれる水は所望の反
応に負の効果を及ぼさないばかりか、追加の正の効果も
有する。即ち、このものは生成されるチオ酸の塩に対し
て溶媒として作用し、従つて従来必要とされた有機溶媒
を代替する。その高度の極性のため、極めて少量の水で
もより大容量の非極性有機溶媒を代替し得る。
【0030】更に本発明による方法の利点は容積収率の
増大と等価である反応容積の節約にある。加えて、水は
チオ酸の最も重要な用途である液/液抽出を妨害しな
い。O,O′−ジ(2−エチルヘキシル)亜リン酸エス
テル、硫黄及びアンモニア水から得られる反応混合物は
例えば過剰の硫黄を濾別した後に液/液抽出のために直
接使用し得る。加えてまた、反応混合物は硫黄を除去し
た場合に水に非混和性の希釈剤例えば脂肪族もしくは芳
香族の炭化水素または長鎖の脂肪族アルコール例えばイ
ソデカノール、或いはその混合物と混合し得る。このよ
うに得られる混合物は金属塩水溶液と接触させる場合に
金属イオンに対する抽出剤として作用する。
【0031】水を反応後に除去する場合、このことは好
都合にも塩の遊離酸への転化中に生じる。例えば、過剰
の水性硫酸を単に反応混合物に加える、例えば、これに
より生成されるジ(2−エチルヘキシル)チオリン酸を
有機相として分離する。全ての水は水性硫酸相中に捕集
し、そして相分離により除去し得る。
【0032】かくて水は必要に応じて室温での簡単な相
分離により除去し得る。
【0033】従来公知である方法に含まれているような
溶媒蒸留工程はないために、遊離チオ酸にかかる熱的応
力はない。このことはまた生成物純度もかなり増大する
ことを意味する。更に、蒸留工程の欠如により時間及び
経費の節約につながる。
【0034】更に本発明による方法の追加の利点は低い
経費及び用いる水性塩基の取扱いの容易さにある。かく
て例えば、25%アンモニア溶液は液体またはガス状ア
ンモニアより単純で、かつ廃棄する際により有害性が少
ない。
【0035】次の説明用の実施例は本発明をより詳細に
説明するものである。
【0036】
【実施例】実施例1 O,O′−ジエチルチオリン酸アンモニウムの製造 亜リン酸O,O′−ジエチル414g(3モル)及び粉
砕した硫黄192g(6モル)を最初に反応フラスコ中
に入れた。25%アンモニア水255.5g(3.75モ
ル)を撹拌し、そして氷浴を用いて15分間にわたつて
滴下しながら加えた。混合物の温度は<40℃であつ
た。撹拌を2.5時間続け、そして過剰の硫黄を濾別し
た。濾液の31P NMR分析は所望のO,O′−ジエチル
チオリン酸アンモニウムの存在を示した。収率は理論値
の92%であつた。
【0037】実施例2 O,O′−ジブチルチオリン酸の製造 亜リン酸O,O′−ジブチル583g(3モル)及び粉
砕した硫黄192g(6モル)を最初に反応フラスコ中
に導入した。25%アンモニア水225g(3.3モ
ル)を撹拌し、そして氷浴を用いて25分間にわたつて
滴下しながら加えた。反応混合物の温度は36〜40℃
であつた。アンモニアの添加後、撹拌をこの温度で2.
5時間続けた。水125mlの添加後、硫黄を濾別し
た。濾液を48%硫酸674g(3.3モル)と共に1
5分間撹拌した。相分離後、O,O′−ジブチルチオリ
ン酸をより低密度の相として硫酸/硫酸水素アンモニウ
ム水溶液から分離した。しかしながら、各時500ml
の水を用いた2回の続けての洗浄工程中に、生成物はよ
り高密度の相として分離した。生成物を60℃にて減圧
下(20ミリバール)で25分間加熱し、続いて残留水
を除去するために最後の相分離を行うことができた。黄
色の透明な液体の31P NMRスペクトルは所望のO,
O′−ジブチルチオリン酸の存在を示した。水の除去後
の収率は理論値の95%であつた。
【0038】実施例3 O,O′−ジ(2−エチルヘキシル)チオリン酸トリメ
チルアンモニウムの製造 亜リン酸O,O′−ジ(2−エチルヘキシル)278g
(0.908モル)及び硫黄29.1g(0.908モ
ル)を最初に反応フラスコ中に導入した。45%トリメ
チルアミン水溶液131g(1モル)を撹拌し、そして
冷却して40分間にわたつて懸濁液に滴下しながら加え
た。
【0039】アミンの添加中の温度は35乃至40℃間
であつた。同じ温度で更に3時間撹拌した後、全ての未
溶解の残留硫黄を濾別した。濾液の31P NMRスペク
トルは所望のO,O′−ジ(2−エチルヘキシル)チオ
リン酸トリメチルアンモニウムの存在を示した。収率は
理論値の98%であつた。
【0040】実施例4 O,O′−ジ(2−エチルヘキシル)チオリン酸の製造 亜リン酸O,O′−ジ(2−エチルヘキシル)368g
(1.2モル)及び硫黄58g(1.8モル)を最初に反
応フラスコ中に導入した。25%アンモニア水102g
(1.5モル)を撹拌し、そして冷却して1時間にわた
つて懸濁液に加えた。アンモニアの添加中の反応混合物
の温度は35〜43℃であつた。アンモニアの添加後に
撹拌をこの温度で更に3時間続けた。次に48%硫酸3
37g(1.65モル)を加えた。過剰の硫黄を濾別し
た後、相を分離した。O,O′−ジ(2−エチルヘキシ
ル)チオリン酸はより低密度の相として分離した。この
ものを4.8%硫酸で2回洗浄した。有機相中でくもり
を生じさせる残留水相を濾過または真空下での蒸発によ
り除去した。黄色の透明な液体の31P NMRスペクト
ルは所望のO,O′−ジ(2−エチルヘキシル)チオリ
ン酸の存在を示した。収率は理論値の96%であつた。
【0041】本明細書及び実施例は説明であり、本発明
を限定するものではなく、そして本発明の精神及び範囲
内の他の具体例はそれ自体本分野に精通せる者には示唆
されることが理解されよう。
【0042】本発明の主なる特徴及び態様は以下のとお
りである。
【0043】1.チオリン酸のO,O′−ジエステル、
チオホスホン酸のO−モノエステルまたは式 (R)(R′)PS(OH) もしくは式 (R)(R′)PS(OZ) (式中、R及びR′は各々独立して炭素原子1〜18個
を有し、その水素原子がハロゲン原子または中性もしく
は塩基性基により完全にか、または部分的に置換され得
るアルキル、アルケニル、シクロアルキルまたはアリー
ル基であるか;或いR1OまたはR1′O基であり、ここ
にはR1及びR1′が各々独立してR及びR′と同じ意味
を有し、そしてZはアルカリ金属イオン、アルカリ土金
属イオン、プロトン化された含窒素無機塩基または含窒
素プロトン化塩基の有機誘導体である)のチオホスフイ
ン酸もしくはその塩を製造する方法であって、硫黄を対
応する亜リン酸のジエステル、ホスホナス酸のモノエス
テルまたは式 (R)(R′)PH(O) (式中、R及びR′は前記と同義である)のホスフイナ
ス酸と補助塩基の水溶液の存在下で反応させることを特
徴とする方法。
【0044】2.用いる補助塩基がアルカリ金属もしく
はアルカリ土金属の水酸化物、含窒素無機塩基または含
窒素塩基の有機誘導体である、上記1に記載の方法。
【0045】3.水溶液が5〜60%の濃度を有する、
上記1に記載の方法。
【0046】4.リン化合物に関して過剰の硫黄を用い
る、上記1に記載の方法。
【0047】5.反応後に過剰の硫黄を濾別する、上記
4に記載の方法。
【0048】6.リン化合物に関して過剰の補助塩基を
用いる、上記1に記載の方法。
【0049】7.補助塩基がアンモニアまたはトリメチ
ルアミンからなり、そして反応が完了した後、無機酸を
その塩形態から遊離酸で加える、上記6に記載の方法。
【0050】8.補助塩基がアンモニアであり、そして
このもの及び硫黄をリン化合物に関して過剰に用いる、
上記6に記載の方法。
【0051】9.反応中の温度が約0〜60℃である、
上記1に記載の方法。
【0052】10.亜リン酸ジ(2−エチルヘキシル)
を水溶液中にて約35乃至43℃間の温度で硫黄約1.
25〜1.5モル及び補助塩基約1.1〜1.25モルと
反応させる、上記1に記載の方法。
【0053】11.補助塩基がアンモニアまたはトリメ
チルアミン水溶液である、上記10に記載の方法。
【0054】12.上記5の方法により製造される生成
物。
【0055】13.上記8の方法により製造される生成
物。
【0056】14.上記11の方法により製造される生
成物。
【0057】15.陽イオン含有物質を抽出剤の水と混
和しない有機溶媒中で溶液と接触させる、水溶液からの
陽イオンの抽出方法において、該抽出剤として本質的に
上記13に記載の生成物からなる生成物を用いることを
特徴とする方法。
【0058】16.陽イオン含有物質を抽出剤の水と混
和しない有機溶媒中で溶液と接触させる、水溶液からの
陽イオンの抽出方法において、該抽出剤として本質的に
上記14の生成物からなる生成物を用いることを特徴と
する方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ローゼマリー・グリツアン ドイツ51373レーフエルクーゼン・ヨハネ ス−ビスリツエヌス−シユトラーセ33 (72)発明者 ヨハネス・イエツイールスキ ドイツ51377レーフエルクーゼン・フイヒ テシユトラーセ23

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チオリン酸のO,O′−ジエステル、チ
    オホスホン酸のO−モノエステルまたは式 (R)(R′)PS(OH) もしくは式 (R)(R′)PS(OZ) (式中、R及びR′は各々独立して炭素原子1〜18個
    を有し、その水素原子がハロゲン原子または中性もしく
    は塩基性基により完全にか、または部分的に置換され得
    るアルキル、アルケニル、シクロアルキルまたはアリー
    ル基であるか;或いR1OまたはR1′O基であり、ここ
    にはR1及びR1′が各々独立してR及びR′と同じ意味
    を有し、そしてZはアルカリ金属イオン、アルカリ土金
    属イオン、プロトン化された含窒素無機塩基または含窒
    素プロトン化塩基の有機誘導体である)のチオホスフイ
    ン酸もしくはその塩を製造する方法であって、硫黄を対
    応する亜リン酸のジエステル、ホスホナス酸のモノエス
    テルまたは式 (R)(R′)PH(O) (式中、R及びR′は前記と同義である)のホスフイナ
    ス酸と補助塩基の水溶液の存在下で反応させることを特
    徴とする方法。
  2. 【請求項2】 陽イオン含有物質を抽出剤の水と混和し
    ない有機溶媒中で溶液と接触させる、水溶液からの陽イ
    オンの抽出方法において、該抽出剤として本質的に請求
    項1に記載の方法により製造される生成物からなる生成
    物を用いることを特徴とする方法。
JP2625096A 1995-01-25 1996-01-22 チオリン酸のo,o′−ジエステル、その塩の製造及びその使用 Pending JPH0948788A (ja)

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