JPH09500058A - 不安定化合物の熱水分解による環境上許容される廃棄物処分 - Google Patents
不安定化合物の熱水分解による環境上許容される廃棄物処分Info
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Abstract
(57)【要約】
本発明は、廃棄物の処分のための、あるいは熱水的に不安定な化学基および化合物を、環境上許容される化学種または環境上許容される生成物を生成するための従来の処分システムによるさらなる分解に適した化学種に変換するための方法であって、(a)廃棄物質の水溶液またはスラリーを、熱水分解の温度および圧力に耐え得る反応ゾーンに運搬する工程;(b)該反応ゾーン内の廃棄物質と、シリカ、あるいは1つまたはそれより多いアルカリ金属のケイ酸塩、ホウ酸塩、リン酸塩、二リン酸塩、または三置換リン酸塩から選択される触媒を含有する水性組成物とを、200℃と500℃との間で、10気圧と400気圧との間の圧力にて約0.01分間と10分間との間反応させる工程;(c)環境上許容される化合物、または従来の処分システムによるさらなる分解に適した化合物を生成する工程;および(d)必要に応じて、生物学的下水処理のような従来の処分システム内の反応によって、工程(c)の化合物をさらに分解する工程を包含する、方法に関する。廃棄物としては、酪農プロセス廃棄物、軍用廃棄物、軍需廃棄物、化学プロセス廃棄物、農業廃棄物などが挙げられる。
Description
【発明の詳細な説明】
不安定化合物の熱水分解による環境上許容される廃棄物処分
発明の背景 関連出願:
本出願は、参考として援用される、1993年7月13日に提出された米国特許出願
第091,617号の一部継続出願である。発明の分野:
本発明は、廃棄物を処分し、そして環境上許容されるか、または環境上許容さ
れる生成物を生成するための従来の処分システムによるさらなる分解により適し
た化学種に熱水的に不安定な化学化合物を変換するための改良された方法に関す
る。具体的には、廃棄物質を、高温および高圧で、(液体水が存在する)熱水分解
条件下で、触媒として特定の水性無機塩と反応させ、そして必要であれば、反応
生成物を必要に応じて、従来の生物学的下水システム内でさらに分解する。関連技術の説明:
現在の廃棄物処理および処分技術は、埋立によるごみ処理、海域投棄、何らか
の形態での燃焼、またはそれらの組み合わせを包含する。一般の廃棄物処理およ
び処分技術は当該分野において周知である。例えば、Kirk-Othmer:Encyclopedi a of Chemical Technology
、第3版、第24巻、pp.227-256、1984年出版のN,L.N
emerow「産業廃棄物(Industrial Wastes)」;Kirk-Othmer:Encyclopedia of Che mical Technology
、第3版、第11巻、pp.393-410、1980年出版のD.A.Tillman「
廃棄物燃料(Fuels from Waste)」;およびKirk-Othmer:Encyclopedia of Chemi cal Technology
、第3版、第13巻、pp.182-206、1981年出版のB.R.Crockerら「
焼却装置(Incinerators)」を参照のこと。廃棄物質としては、軍用廃棄物、軍需
廃棄物、酪農廃棄物、薬品製造廃棄物、化学プロセス廃棄物、化学薬品、化学副
生成物、農業廃棄物、それらの組み合わせなどが挙げられるが、これらに限
定されるものではない。特に、危険な軍用廃棄物の処理および安全な処分が、緊
急かつ重要な課題となっている。何故なら、処分のスケールが、僅か数年前のス
ケールをはるかに超える割合にまで拡大しているからである。
最も多く使用されている現在の処分業務は、燃焼および焼却に基づくものであ
る。しかし、焼却技術の相当な進歩にもかかわらず、現在および将来にわたる焼
却の使用について世論の懸念と抵抗が高まっている。例えば、1993年3月29日発
行のDavid J.Hanson、Chemical ADN Engineering News、pp.7-14を参照のこと
。
重要な技術は以下の通りである:
米国特許第2,690,425号においてD.V.Mosesらは、温度100-350℃および圧力2
00psiと2400psiとの間のマンガン-亜鉛-クロムの固体触媒と接触させることによ
る有機性廃棄物の処分方法について開示している。
米国特許第3,207,572号においてC.M.Saulは、燃焼性有機物質を含有する廃
棄物液体の湿式燃焼方法について開示している。酸素または空気が常に存在する
。
米国特許第3,312,231号においてJ.W.Monroeは、固体推進剤ロケットモーター
ケースの除去と再利用のための装置および方法について開示している。無機塩の
触媒は使用されない。米国特許第3,440,096号のL.B.Scottも参照のこと。
米国特許第3,451,789号においてM.J.Mclntoshは、固体推進剤からの酸化剤
の除去方法について開示している。この方法は、推進剤の小結晶物への機械的還
元に続いて浸出水との接触を包含する。
米国特許第3,870,631号においてW.M.Fassellらは、酸素存在下、高温高圧で
の有機物質の酸化のための装置および方法について開示している。塩触媒につい
ては記載されていない。
米国特許第3,876,497号においてC.A.Hoffmanは、製紙工場汚泥中に存在する
有機物質を環境上許容される酸化生成物に変換する湿式空気酸化のための方法に
ついて開示している。
米国特許第3,920,506号においてJ.E.Morganは、酸化ガス存在下、高温高圧
での廃棄物液体の湿式燃焼のための方法について開示している。
米国特許第4,000,068号においてW.T.Nelsonらは、酸化条件存在下で水溶性
銅塩触媒を用いる、有機化合物を含む汚染水の精製のための方法について開示し
ている。
米国特許第4,005,762号においてJ.W.MADNokiは、200℃と300℃との間の温度
、少なくとも15気圧の高圧での縮合ポリマーの水性加水分解および解重合につい
て開示している。
米国特許第4,013,552号においてJ.Kreuterは、超音波エネルギーを用いる照
射により、液体または固体下水廃棄物の分解を促進する方法について開示してい
る。
米国特許第4,013,560号においてL.A.Pradtは、機械的力を精製するために酸
化ガス存在下高温高圧での水性液体の湿式酸化の方法について開示している。
米国特許第4,018,676号においてJ.C.Hoffsommerは、強塩基性イオン交換樹
脂を用いる化学的相互作用により、水からの爆発性物質を除去するための方法に
ついて開示している。
米国特許第4,038,116号においてC.C.ADNrewsらは、芳香族爆発物水溶液を処
理する方法について開示している。アセトンまたは過酸化水素を有機芳香族爆発
物の水溶液に添加し、この混合物を紫外光に曝す。
米国特許第4,141,829号においてR.Thielらは、高温高圧で分子状の酸素を用
いて水溶液中の有機物質を酸化するための方法について開示している。
米国特許第4,604,215号においてR.P.McCorquodaleは、特定の無機触媒の存
在下、高温および高圧で有機物質の水性懸濁物を湿式酸化する方法について開示
している。
米国特許第4,751,005号においてK.Mitsuiらは、Ti、SiおよびZnからなる群か
ら選択される少なくとも2つの金属と、Mn、Fe、Co、Ni、W、Cu、Ce、Ag、Pt、
Pd、Rh、RuおよびInからなる群から選択される少なくとも1つの金属との複合酸
化物、または上記の1つの金属の化合物を含む触媒の存在下、液相中で湿式酸化
することによる廃棄物水の処理について開示している。
米国特許第4,758,387号においてD.C.Saylesは、高温および高圧で水および
洗浄剤を用いる推進剤の分解のための方法について開示している。
米国特許第5,011,614号においてW.Gresserらは、廃水中の爆発性硝酸エステ
ルの熱分解を行う方法について開示している。この方法においては、溶解したエ
ステルを、圧力下で廃水の沸点を超える150℃と300℃との間の温度に曝す。
Zimpro,Inc.,Environmental Control Systems,Rothschild,Wisconsin 544
74から得られる製品パンフレットに記載の通り、Zimpro法は湿式空気酸化を利用
する。
米国特許第4,231,822号においてM.Rothは、高温での還元剤(例えば、シュウ
酸、ギ酸、グルコースなど)と接触させることにより爆発物を減感するための非
汚染性の方法について開示している。
米国特許第4,098,672号においてA.S.Tompaらは、架橋ポリマーを含む火工術
材料の加溶媒分解について開示している。この方法では活性水素を有する液体媒
体中で50℃〜160℃の温度を使用する。触媒としての塩化合物は開示されていな
い。
米国特許第4,338,199号においてM.Modellは、少なくとも377℃の温度および
少なくとも220気圧の圧力を用いて、有用なエネルギー物質および/または還元物
質を得るための、有機物質の超臨界水酸化(SCWO)について開示している。この方
法では、存在する水は常に、水の臨界温度を越える気相中にある。さらに、別の
酸化剤(例えば、酸素など)が常に存在する。
英国特許第706,586号においてSterling Drug Co.は、水性媒体中での有機物質
の分解的酸化のために、高圧で450°Fと水の臨界温度との間、好ましくは480°
Fと625°Fとの間の温度を利用する方法について開示している。触媒は存在し
ない。
Journal of the Chemical Society pp.1650-1656(1949)において、A.H.Lamb
ertonらは、添加無機塩の非存在下、70°Cより低い温度、3〜8の範囲のpHで、
水中のニトロアミン類の分解について開示している。無機酸、無機塩基、および
ホルムアルデヒドは、分解を触媒することが明らかにされた。
Journal of Physical Chemistry Vol.81 (#5),pp.380-385(1977)においてJ.C
.Hoffsommerらは、1,3,5-トリアザ-1,3,5-トリニトロシクロヘキサン(RDX)の水
性アルカリ均一加水分解の速度論パラメータおよび活性化パラメータについて開
示している。
米国特許第4,115,264号、同第4,499,062号、および同第5,057,220号もまた参
照のこと。
これらの文献のいずれも、個別にまたは独立して、本発明を教示あるいは示唆
していない。
本出願に引用される全ての特許、特許出願、論文、文献、出版物、基準などは
、本明細書中で全体が参考として援用される。
従って、現在使用されている焼却方法に代わる廃棄物の分解および処分の代替
法が強く求められている。要求されているものは、いかなる酸化剤も添加するこ
となく、空気、酸素または他の酸化剤を導入する必要がなく、そしてしばしばそ
れ自体が環境上不適切である促進剤を導入する必要がない、燃焼を回避する方法
である。さらに、この方法は、高度の容量、信頼性、および安全性で広範囲の廃
棄物質を取り扱うフレキシビリティを同時に有するべきである。さらに、生成物
流全体において化学種を制御することが可能であるべきであって、ここで生成物
は、環境へ直接排出され得るか、または従来の二次廃棄物処理方法および設備に
よって効果的かつ効率的に容易に処理され得る。
本発明の操作上の価値および工業的価値は、現在利用可能なものよりも穏やか
な条件で、廃棄物質を環境上許容される生成物に分解する方法を提供することで
ある。さらに、1つまたは複数の塩、廃棄物質、濃度、温度および圧力を適切に
選択することによって、熱水分解の速度を制御し得るような基本構造が提供され
る。すなわち、実際的かつ経済的に有用な速度で触媒を用いて、熱水分解が加速
され、同時にこの速度は、制御不能または危険となるほど速くないように、従来
の装置内で安全に制御される。本発明は、これらの成果を達成する方法を提供す
る。
発明の要旨
本発明は、制御され、安全かつ実践的な条件下での、廃棄物質の熱水分解のた
めの方法を提供する。具体的には、シリカ、または無機アルカリ金属のケイ酸塩
、ホウ酸塩、リン酸塩、二リン酸塩、三置換リン酸塩、またはそれらの組み合わ
せを触媒として使用する。これらの無機触媒により、約200℃と500℃との間の温
度、および約20気圧と500気圧との間の圧力、約0.01分間と10分間との間で、廃
棄物
の迅速な熱水分解(99.99+%まで)を可能とし、ここで多少の水が液体として存在
する。
さらに具体的には、本発明は、廃棄物の処分のための、あるいは熱水的に不安
定な化学基および化合物を、環境上許容される種または環境上許容される生成物
を生成するための従来の処分システムによるさらなる分解に適した化学種に変換
するための方法であって、
(a)廃棄物質の水溶液またはスラリーを、熱水分解の温度および圧力に安全に
耐え得る反応ゾーンに運搬する工程;
(b)該反応ゾーン内の廃棄物質と、シリカ、あるいは1つまたはそれより多い
アルカリ金属のケイ酸塩、ホウ酸塩、リン酸塩、二リン酸塩、または三置換リン
酸塩を触媒として含有する水性組成物とを、約200℃と500℃との間で、約20気圧
と500気圧との間の圧力にて約0.01分間と10分間との間反応させる工程;
(c)環境上許容される化合物、または従来の処分システムによるさらなる分解
に適した化合物を生成する工程;および
(d)必要に応じて、従来の処分システム内の反応によって、工程(c)の化合物
をさらに分解する工程を包含する、熱水分解方法に関する。多少の水が液体とし
て常に存在する。
好ましい実施態様においては、工程(a)の反応ゾーンは約400℃までの温度お
よび約400気圧までの圧力に耐え得、そして
工程(b)において、反応温度は約250℃と400℃との間であり、そして約100気
圧と300気圧との間である。液体として多少の水が常に存在する。
別の好ましい実施態様においては、反応温度は約250℃から臨界温度未満の温
度まで、そして圧力は約100気圧と300気圧との間である。この好ましい実施態様
において、液体として多少の水が常に存在する。
別の好ましい方法においては、いかなる添加酸化物質も酸化触媒も本質的に存
在しない条件下で熱水分解が起こる。
好ましい実施態様において、工程(b)の反応に酸化剤(すなわち、金属イオン
、特に遷移金属イオン、特に亜鉛イオンのような触媒)を添加しないという条件
で、熱水分解が起こる。
別の好ましい実施態様においては、水熱分解の時間は約0.1分と5分間との間
である。
別の好ましい実施態様において、工程(a)の反応装置は、約200℃と400℃との
間の工程(b)の反応温度、および約100気圧と250気圧との間の反応圧に耐え得る
。
本方法の好ましい実施態様においては、廃棄物質は、軍需廃棄物、酪農廃棄物
、製薬廃棄物、化学薬品、化学副生成廃棄物、化学および化学プロセス廃棄物、
農業廃棄物、またはそれらの組み合わせから独立して選択される。
さらに具体的には、好ましい軍需廃棄物は、硝酸エステル、ニトロアミン類お
よびニトロアレン類から選択され、そして特に好ましくは、硝酸エステルが、ニ
トログリセリン、硝酸塩含有バインダーまたはペンタエリトリトールテトラニト
レートから選択され、ニトロアミン類がシクロトリメチレントリニトロアミン(R
DX)またはシクロテトラメチレンテトラニトロアミン(HMX)から選択され、そして
ニトロアレン類が2,4-または2,6-ジニトロトルエン、2,4,6-トリニトロトルエン
(TNT)またはピクリン酸から選択される軍需廃棄物である。
本方法の好ましい実施態様とは、臨界温度のすぐ下の温度で反応混合物を加熱
し、そして触媒組成物の塩は以下から独立して選択される:
ケイ酸リチウム、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、ケイ酸ルビジウム、ケ
イ酸セシウム、ホウ酸リチウム、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、ホウ酸ル
ビジウム、ホウ酸セシウム、リン酸リチウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウ
ム、リン酸ルビジウム、リン酸セシウム、二リン酸リチウム、二リン酸カリウム
、二リン酸ルビジウム、二リン酸セシウム、リン酸三リチウム、リン酸三ナトリ
ウム、リン酸三カリウム、三リン酸三ルビジウム、リン酸三セシウム、またはそ
れらの組み合わせ。さらに好ましくは、塩は、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウ
ム、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸三カリウ
ム、またはそれらの組み合わせから独立して選択される。
さらに別の好ましい実施態様においては、工程(b)における熱水分解の温度は
約300℃と373℃との間である。
好ましい実施態様は、以下の方法である:
廃棄物質が軍需品、軍需廃棄物または軍需品形成廃棄物から選択され;そして
工程(b)において、反応温度が約200℃と373℃との間かつ水の臨界温度未満で
あり、そして時間が0.01分と5分の間であり、そして塩が、存在する塩/水存在
の約1重量%と40重量%との間の濃度で水性組成物中に存在する。さらに好ましく
は、無機塩が、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸
カリウム、またはそれらの組み合わせから独立して選択される。
図面の簡単な説明
図1Aは、液体の水および添加四ホウ酸ナトリウム中のTNTの200℃での熱水分
解についてのアレニウスプロットのグラフである。
図1Bは、液体の水および添加四ホウ酸ナトリウム中のニトログリセリン(NG)
の200℃での熱水分解についてのアレニウスプロットのグラフである。
図2は、mM量の溶解ナトリウム塩:ケイ酸塩、ホウ酸塩、およびリン酸塩を含
む水中のトリニトロトルエン(TNT)の分解の一次速度定数のグラフである。
図3は、種々の温度および時間における溶液でのTNTの水熱分解に対するpHの
効果のグラフである。
図4は、出発溶液のpHについての、液体の水におけるTNTおよび他の物質の200
℃での水熱分解のグラフである。
図5は、現在のデータおよびいくつかの文献を用いて構築した、TNTの水熱分
解についての爆発時間および速度論のグラフである。湿式空気酸化および超臨界
水酸化の条件を示す。
図6は、TNTの水熱分解から回収した固体に存在する出発炭素および窒素の量
の分率を示すグラフである。
図7は、廃棄物質の熱水分解方法の一つの実施態様の概略図である。
図8は、廃棄物質の熱水分解方法の別の実施態様の概略図である。プロセス熱
はまた、タービンを回転させるためも用いられる。
発明の詳細な説明および好ましい実施態様
定義
本明細書で使用する場合、
「ADN」は、ジニトロアミドアンモニウムを意味する。
「触媒組成物」は、シリカ、またはケイ酸リチウム、ケイ酸ナトリウム、ケイ
酸カリウム、ケイ酸ルビジウム、ケイ酸セシウム、ホウ酸リチウム、ホウ酸ナト
リウム、ホウ酸カリウム、ホウ酸ルビジウム、ホウ酸セシウム、リン酸リチウム
、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸ルビジウム、リン酸セシウム、二
リン酸リチウム、二リン酸カリウム、二リン酸ルビジウム、二リン酸セシウム、
リン酸三リチウム、リン酸三ナトリウム、リン酸三カリウム、三リン酸三ルビジ
ウム、リン酸三セシウムまたはそれらの組み合わせから独立して選択される塩化
合物を意味する。さらに好ましくは、塩は、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム
、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、ま
たはそれらの組み合わせから独立して選択される。無機のホウ酸塩またはケイ酸
塩がより好ましく、ナトリウム塩またはカリウム塩が特に好ましい。
「CL-20]は、ケージされた有機ニトロアミン、さらに米国国防総省によって分
類されるその正確な構造を意味する。その熱水分解は、HMXの熱水分解に類似す
る。
「HMX」は、1,3,5,7-テトラニトロ-1,3,5,7-テトラアザシクロオクタンまたは
シクロテトラメチレン-テトラニトロアミンを意味する。
「DNT」は、2,4-または2,6-ジニトロトルエンまたはそれらの組み合わせを意
味する。
「NG」は、ニトログリセリンを意味する。
「ニトロアルカン」は、C1〜C12のモノまたはポリニトロ置換アルカンを意味
する。これらの化合物は、生成物、副生成物、未反応物質、または痕跡量の混入
物として、廃棄流中に存在し得る。ニトロメタンは好ましいニトロアルカンであ
る。
「窒素含有無機塩」は、好ましくはジニトロアミドアンモニウム(ADN)、NH4 +(
NO2)2 -を意味する。
「軍需廃棄物」は、ミサイル、ロケット、爆弾、砲弾などに使用される、エネ
ルギー物質、バインダー推進剤、ニトロアルカンなどを意味する。いくつかの代
表的物質を下記に示す:
「RDX」は、1,3,5-トリニトロ-1,3,5-トリアザシクロヘキサンまたはシクロト
リメチレントリニトロアミンを意味する。
「ケイ酸ナトリウム」は、Na2O-3.75SiO2から2Na2O-SiO2まで変化する構造、
およびさらに種々の量の水を意味する。通常、この構造は、式量122.08を有する
Na2SiO3である。
「四ホウ酸ナトリウム」は、式量381.37を有する、式Na2B4O7・1OH2Oの化合物
を意味する。これはまた、ホウ酸ナトリウム、ピロホウ酸ナトリウムまたはボラ
ックス(borax)として知られる。
「さらなる分解に適した」は、分解生成物を生成する熱水分解に最初に供する
廃棄物を意味する。この熱水分解の生成物は、環境への運搬が許容され得る形態
およびレベルであり得、または環境上許容される最終変換生成物を生成するため
の、下水処理プラント内での生分解のような二次処理、分解、または変換方法に
さらに供する必要のある(そして供することが適切な)生成物であり得る。
「熱水的に不安定な化合物または物質」は、熱および液体水のある条件下で、
分解する物質を意味する。好ましくは、O、N、S、P、ハロゲンなどのような
ヘテロ原子が存在し、これは本明細書中の熱水反応条件下で不安定である(結合
の開裂が起こる)。
「リン酸三ナトリウム」は、式量380.12を有するNa3PO4・12HOHとして示される
構造を意味する。これはまた、三塩基リン酸ナトリウム、TSP、およびオルトリ
ン酸三ナトリウムとして知られている。
「TNT」は2,4,6-トリニトロトルエンを意味する。
「環境上許容されるレベル」は、固体、液体、または気体として環境への廃棄
が可能である化学物質の濃度を意味する。ニトログリセリン、TNT、DNT、HMX、R
DX、AP、NOX、SOX、ハロゲン、ダイオキシンなどのような化学物質のレベルは、
各国の環境取締局によって確立されている。例えば米国では、米国環境保護局(E
PA)によって確立されている。EPAは、生物学的酸素要求量(BOD)、総酸素要求量(
TOD)、NO、NOx、SO2、SO3、HCl、HBr、H2S、ダイオキシンなどのような、汚染物
質の環境上許容されるレベルを確立している。このようなレベルは、政府機関か
ら容易に入手される。通常これらのレベルは、ppm(からppbまで)のレベルで定義
され、そして記載される。
「廃棄物」は、周辺(公共の)環境への廃棄が可能な濃度(量またはレベル)
に関して、米国、外国または州政府機関によって規制されているこれらの物質す
べてを意味する。酪農廃棄物は、例えば酪農加工装置の洗浄物、乳清溶液、乳清
性洗浄溶液、濃縮乳清溶液などを包含する。軍用廃棄物は、例えば老朽化または
廃用砲弾、軍需品などを含む。軍需廃棄物は、老朽化または廃用爆弾、砲弾、爆
発物、推進剤またはそれらの製造中に使用される溶液を包含する。あらゆる水溶
液廃棄物は、熱水分解前に濃縮され得る。
上記の通り、廃棄有機物質および無機物質の分解の利用可能な方法は、重大な
問題を有している。本発明の改善された方法は、広範囲の触媒温度、圧力、濃度
などを包含する。さらに、この改善された方法では、酸化剤を添加する必要もそ
して遷移金属イオンが存在する必要もない。
より特定的な組み合わせのいくつかを下記に掲載し、次いで、より詳細に述べ
る。
本発明は、酸化剤の添加を伴わない熱水分解に関し、そして高温での不安定化
合物の酸化ではない。下記の触媒条件は、水の臨界温度未満までの温度にある。
従って、液体としていくらかの水が常に存在する。それは、
1.無機触媒の希釈溶液、
2.無機触媒の中濃度、および
3.無機触媒の高濃度
のためである。全ての条件は水の臨界温度以下にある(200℃から373℃;20気圧から300気圧)。
本発明の触媒された方法の熱的条件、圧力条件および時間条件の組み合わせは
、従来技術の方法について報告されている条件よりも驚くほど低い。本発明の反
応条件下での廃棄物質、例えば軍需廃棄物の分解は、非常に速く進行する。滞留
時間は非常に短いため、約10分間までまたは約1〜2分またはそれ未満の滞留時
間でも廃棄物の完全な分解が起こる。さらに、この低い温度範囲における廃棄物
の滞留時間により、従来のプロセス設備および後続の分解を用い、必要ならば従
来の生分解プロセスを用いる、汚染フィードの割合が非常に高い中規模工場を意
図する(translated)。対照的に、湿式空気酸化(例えば、Zimproプロセス)は典型
的に数十分間の滞留を必要とし、そしてしばしば超臨界水酸化(SCWO)はより高い
温度および圧力、そして酸化触媒を必要とする。
1.触媒の希釈溶液
さて、図を参考にすると、図1Aは約200℃から260℃の中性水中のTNTの分解
についての従来のアレニウスプロットである。直線11は高温まで外挿されている
。驚くべきことに、四ホウ酸ナトリウムの触媒量を添加すると、反応速度が顕著
に増加することが認められる(領域12)。領域13により、TNTに関する反応の温度
および半減期の好ましい領域が決まる。図1Aで理解され得る通り、触媒として
の四ホウ酸ナトリウムはTNTの熱水分解を、より穏和な反応条件の好ましい領域(
領域12および領域13の重複部分)に移行させ、その結果99.99+%の分解が起こる。
図1Bは、200℃での、液体水および添加四ホウ酸塩中のニトログリセリン(NG
)の熱水分解についてのアレニウスプロットのグラフである。塩基触媒加水分解
のデータは、Capellosら、Int.J.Chem.Kinet,Vol.16,pp.1027-1051 (1984)
のデータであり、線14の部分14Aとして示される。ここで、点は中性に調整され
ている。中性に調整されたこの調査の結果を、線14の部分14Bとして示す。線15
は、中性で実施したこの調査の結果を表し、そして熱水分解のより早い反応の開
始を反映している。驚くべきことに、ケイ酸ナトリウムの触媒量を添加すると、
NGについての反応速度が顕著に増加することが認められる(領域16)。領域16およ
び領域17の重複領域により、本発明のNGの制御された熱水分解について、99.9+%
以上の分解に対して、好ましくは99.99+%の分解に対して、さらに好ましくは99.
999+%の分解に対して、穏やかな温度および半減期の好ましい領域が決まる。
図2では、添加塩によるエネルギー物質の熱水分解の触媒が、TNTでの研究に
よって示されている。熱水分解に対して最も大きい抵抗を示したTNTについての
データを示す。ミリモル量のNa2B4O7、Na2SiO3、およびNa3PO4を添加して、200
℃での液体水中において、分解の反応速度を調べた。図2の結果は、速度論的効
果は3種類の塩類について同様あり、見かけ上塩濃度に一次依存性であることを
示し、そして同様に硝酸エステル、ニトロアミン類、および他の機能化有機分子
に当てはまる。線22は添加塩を伴わない熱水分解の反応速度を示す。
塩のいくつかは高いpH値の塩基性溶液を生じ得る(リン酸三ナトリウムの場合
ほとんどpH11まで)ことから、KOHを添加して別の試験を実施し、その結果塩基性
および塩添加の効果を分離し得た。
しかし、図3に示された通り、pHを考慮すると、正味の効果に著しい差が認め
られる。水のみおよび添加KOHを複合直線31として示す。水酸化カリウムのデー
タは、塩基による分解の穏やかな促進を示す(勾配=0.24、R2=0.86)。しかし、
四ホウ酸ナトリウム(線32)、および程度は低いが、ケイ酸塩(線33)は、実質的に
、塩基によって促進される反応でみられるよりも熱水分解を促進および触媒する
。これは既知の塩効果に基づく意外なそして完全に予想外の結果である。従って
、pH9では、1.0mM四ホウ酸塩(1.3×10-2重量%)は、1オーダーの大きさだけ反
応の速度を上昇させる。
図4は、6つの異なるエネルギー化合物について、驚くほど狭いバンド内にデ
ータ点があることを示す。中性水(pH=7)におけるTNT、NG、HMX、およびRDXの自
発性(非触媒)分解のいくつかの結果を図4に示す。この図はまた、温度の関数と
しての半減期(即ち、残留廃棄物質の半量の分解期間)を示すアレニウスプロット
てある。約300℃までの温度で(83atmの自発(autogenic)圧で)の分解速度は速い
。
有用な結論がこれらの図から導き出される:
速い速度の熱水分解は塩効果による。
ホウ酸塩を用いるTNTについての速い速度によって、反応の半減期は<10秒の
領域に移行する。
さらに重要なことに、図4に示された通り、本発明の触媒量の無機化合物また
は塩の添加により、線52によって示唆される熱水分解速度の領域は有用な領域53
にまで良好に低下する。領域53は、妥当な温度(および圧力)で数秒または数十秒
の操作上好ましい熱水分解領域を決定し、そして記述する。10〜15の半減期は高
レベルの熱加水分解と等価である(例えば、99.9+%分解、99.99+%まで分解、99.9
99+%まで分解)。従って、約10秒の半減期および170秒未満の滞留時間を伴う方法
は、99.999+%の改良されたレベルの分解を提供する。
理論に拘束されることは意図しないが、水の密度は、超臨界温度(約374℃)ま
で液状にとどまっていると思われる(密度=0.35g/ml)。しかし、この温度領域内
では、温度が上昇すると、液体水の密度は急速に非常に低い値に低下する。誘電
率も、臨界温度に近い範囲内で、極性の有機液体に匹敵する値に滑らかに低下す
る。本発明によって示されるような驚くべき結果は、液体としての溶媒能、イオ
ン性塩および有機化合物の両者を溶解する能力、および気体に匹敵する粘度およ
び拡散率を有する液体媒体である。
図5は、TNTに関する爆発までの時間および水熱分解の速度論データを示し、
そしてこれは本発明のデータのいくつかおよびいくつかの公表されたデータを用
いて作成されている。
本発明の水熱分解を、黒ヌリ四角-■で作成した線41で示す。
線47を作成する、爆発までの時間のデータはR.Rogers,「Incompatibility in
Explosive Mixtures.」I&EC Product Research ADN Development,Vol.1,pp.16
9-172 (1962)からのものであり、そして白ヌキ四角□-42として示す。
TNTの熱分解は、R.McQuireら「Chemical Decomposition Models for the The
rmal Explosion of Confined HMX,TATB,RDX ADN TNT Explosives」、Proceedi
ngs Seventh Symposium(International)on Detonation.
Naval Surface Weapo
ns Center,MP82-334,56-64(1981)において見出されており、白ヌキ円-○とし
て示す。J.Daconsら、J.Physical Chemistry,Vol.74,3035-3040 (1970)も参照
のこと。これは白ヌキ三角△-44として示す。
湿式空気酸化のデータは、W.M.Copaら、「Wet Air Oxidation of Propellants
ADN Propellant Wastewater.」からのものである。JANNAF Workshop,Tyndall
AFB,March27-28 (1990)で発表た論文、およびデータを矩形領域45として示す。
超臨界水酸化(SCWO)のデータは、J.Robinson、「Hydrothermal Processing o
f Hazardous Waste.」によるSRI Internationalでのオープンセミナーからのも
のである。超臨界水酸化のLos Alamos National Laboratory (LANL)の研究によ
る発表、および関連の活動(1992年12月19日)を矩形領域46として示す。
図5の不定形領域47は、温度、圧力、および時間の条件を決定する。ここでこ
れらのパラメータが存在するときに自然発火が起こる。
従来の分解技術の湿式酸化方法(領域45)、および超臨界水酸化法(SCWO)(領域4
6)の両者は、どちらもこの危険な自然発火の領域に見出されている。従って、こ
れらの方法を用いる際には常に危険が伴う。
一方、不定形領域48は、本発明の温度、および時間を決定する。ここで触媒さ
れた水熱分解のみが生じる。
図6は、TNTの熱水分解から回収された固体中に存在する炭素および窒素の量
の分率のグラフである。温度(℃)および時間(分)をx軸上に示す。見られ得るよ
うに、ほとんどの炭素および窒素が実験中残留している、ここで、無機塩は添加
されていない。しかし、同様の実験(より低い温度および時間の条件)については
、本発明の塩の存在下で、炭素および窒素の分率は顕著に低い。
図6に示すように、大部分のTNT反応が進行し、非常に高いレベルの塩が認め
られる。TNTは、水における室温での溶解度限界をかなり超えたレベルで存在す
る。従って、実験の開始時には固体のTNTが存在する。TNTは80℃で融解すること
から、当然その温度で融解する。塩自体は、部分的に不溶であった。塩およびコ
ントロール(塩を含まない)の実験をいずれも実施し、そして全実験から暗色の固
体を回収した。コントロール実験において、固体残留物は同定されていない有機
生成物であったが、添加塩の実験においては、固体は本質的に添加塩のみであっ
た。これらの結果を図6に示す。これは、TNTの熱水分解後の回収固体中に存在
した出発時のCおよびNの量の割合が、実質的には出発時の塩の固体の部分であ
ったことを示す。
この場合のホウ酸イオンは、最も有効な塩と思われ、生成固体での回収された
炭素および窒素は出発量の10%をかなり下回った。回収された水性画分の分析に
よっては、失われた炭素または窒素は説明されなかったが、ギ酸塩、グリコール
酸塩、および硝酸塩が同定された。失われた物質のほとんどは、N2、N2O、CO、
およびCO2として気相中にあることが予測される。
本発明は、圧力容器内で、廃棄物、水、および触媒を合わせ、容器を所望の温
度で所望の時間加熱し、周囲の条件にまで冷却し、そして環境に、または必要に
応じて廃棄物を環境上許容される生成物に分解するための任意の従来のシステム
に、許容される化合物を廃棄することによって、バッチプロセスにおいて起こり
得る。連続プロセスも企図される。温度および廃棄物の種類によって最終自発圧
が決定される。
本発明の連続プロセスの実施態様を図7に示す。水はライン63を経由して撹拌
溶解タンク61に入り、そしてライン62を経由して触媒が添加される。混合後、溶
液またはスラリーはライン64を経由してエダクター65を通じて搬送され、そして
ライン66を経由して出る。溶液またはスラリーとしての廃棄物質は容器70内に保
持される。廃棄溶液またはスラリーはライン71を経由してポンプ72へ搬送され、
そしてライン73を経由して出る。廃棄物流および触媒流は、T型接合部66Aで合
わされ、そして熱交換器74へ搬送される。この流れがライン75に出るために、2
種類の選択が利用できる。水性混合物は弁76を通過してライン77、予熱器78へ行
き、ライン79を通じて加熱状態で出て弁80およびライン81を通過してライン87へ
行く。あるいは、合わせた水性混合物は、ライン85に入り、弁86を通過してライ
ン87に出る。ライン87の廃棄混合物(加熱または非加熱)は、加熱された反応器82
に入り、そして所定の時間、温度、および圧力条件で通過して、所望の熱水分解
レベルを得る。試料を除去するための排出弁83を示す。高温の熱水的に分解され
た廃棄物流はライン84を通じて熱交換機74へ搬送され、そしてライン88に出て冷
却チャンバー89に行き、ほぼ常温まで温度を下げる。次に、廃棄溶液またはスラ
リーをライン90を経由して弁91およびライン92を通してフラッシュドラム(flash
drum)93へ搬送する。液体(またはスラリー)はライン94を通して搬送されてポン
プ95へ行き、ライン96を通り、そして固定スクリーン(stationary screen)97へ
行き、固体が除去される。これらの固体は環境へ廃棄され得る。水性部分はライ
ン98を経由してポンプ99へ搬送され、そしてライン100から多くの従来の処理シ
ステムの任意の一つ101、好ましくは生物学的システムへ転送される。システム1
01として図7に示されたシステムは、従来の通気されたバイオ処理システムであ
る。次に水部分は合わされ、そしてライン102を経由して貯蔵槽103へ搬送される
。最後に、液体はライン104を経由してポンプ105へ搬送され、次にライン106を
経由して環境へ廃棄される。
簡素化された連続プロセスは、図8に記載された特定の構成部分を用いて構築
され得る。即ち、廃棄物フィードをライン112により反応器119に直接接続し、調
合水をライン113経由で反応器119に接続し、そして容器120内の触媒(液体または
固体の形態で)をライン121経由で反応器119に接続する。反応器119は反応条件に
耐える材料で構築されている。熱分解の生産物は、反応器を出てライン124経由
で許容される反応生成物126となり、環境へ排出される。あるいは、分解廃棄生
成物126が環境上まだ許容されない場合、これらをライン133経由で、生物学的下
水処理プラント134のような従来の分解システムに搬送し得、次いで、許容され
る生成物が環境に搬送される。
本明細書を有する当業者は、記載通りの熱水分解を実施するための設備システ
ムを構築し得る。
別の例は、図8に示すシステムを用いて、本発明が米国特許第4,338,199号に
おいてM.Modellにより記載されているものと同様であることを示す。しかし、有
意な差がある。Modellは、酸化反応のために酸化触媒を使用し、そして全ての開
示が、超臨界水(SCW)、即ち、気体状態に関する。
本発明のフィード物質としては、本明細書中、上記の廃棄物質を包含するが、
これらに限定されるものではない。これらは、ライン112を経由して反応システ
ムに入り、供給タンク111に行く。調合水(および必要に応じて無機触媒)を、必
要時にライン113を経由して添加する。供給タンク内の反応混合物を混合して、
廃棄物が、存在する廃棄物-水-触媒の約0.01重量%〜20重量%の間の濃度で存在す
るようにする。一つの実施態様において存在する触媒は、存在する廃棄物質の約
5重量%と15重量%との間である。
反応混合物はライン114を通ってフィードポンプ115に搬送され、そして次にラ
イン116を通る。エダクター117はフィードの予熱を補助する。何故なら、高温の
反応器119(aka 反応容器119)からのライン124、127、および131を用いて、過熱
水の一部が再生利用されるからである。この配置は、反応器119の排出物を超臨
界条件付近にまで至らせる水性フィードの充分な加熱を提供し得る。
加熱はまた、反応混合物をライン117A(炭化水素廃棄物については必要に応じ
て改良装置117Bを通して)、ライン118およびライン118Aを通して搬送することに
よっても達成される。
触媒は、ライン113において添加され得る。あるいは、触媒は、水溶液または
水性スラリーとして容器120に保存され、ライン121を経由してポンプまたはコン
プレッサー122に搬送される。必要時にライン121Aによって水を添加する。触媒
を圧力下でライン123を通してポンプで送り、反応器119に入る前にライン118Aで
混合する。反応器119は、500気圧までの圧力および500℃の温度を安全に有する
に充分な公知の合金で組み立てられている。
反応物の混合物(廃棄物、水、および無機触媒)は反応器119に供給されるが、
これは、管状反応器または流動床のような任意の適切な形態であり得る。一般に
、流動床においては、長さ対直径(L-D)比が低いことが好ましく、ここでは反応
器表面積を最小にし、そして反応器119の内壁上での反応物または生成物の析出
を最小にするように、無機触媒含有量は高い。廃棄物の熱水分解によって放出さ
れる制御された熱が、液体相を本プロセスの操作温度範囲の温度にするのに充分
であり得るように、反応器119は加熱され、または操作される。
残りの過熱水は、発電、加熱、または高圧蒸気のためのその他の用途に必要に
応じて利用できる(即ち、高圧蒸気および環境上許容される気体反応生成物とし
てライン127Aを経由してエキスパンダータービン128へ行き、ライン128Aを通り
、環境130へ行く)。
反応器119からの排出物はライン124を用いて分離器125に移送される。ここで
、必要に応じて不溶性物質はライン132を経由して反応生成物として除去される
。これらの反応生成物126は既に環境上許容されるものであり、そして排出され
るか、あるいは、ライン135を経由する環境136への最終的な許容される排出のた
めに、ライン133を用いて処分システム134(即ち、従来の生物学的下水システム)
へ移送することによるさらなる分解に適した反応生成物である。
本発明の一次反応速度論は通常成り立ち、そして廃棄物の濃度とは独立してい
る。廃棄物、触媒、および水の好ましい割合を以下に示す。
2.中間濃度の触媒
本実施態様において、存在する触媒の濃度は、触媒-水の合計の約1.51重量%と
9.99重量%との間である。これらの触媒の中間濃度レベル下では、触媒および廃
棄物の存在量に基づいて予想される通り、廃棄物の水熱分解が加速される。液体
としての水が常に存在する。好ましい温度は約200℃〜373℃である。
廃棄物は、廃棄物-触媒-水の合計の約1重量%と20重量%との間で存在する。
若干の改変を加えることにより、図7または8についての上記の方法は、これ
らのレベルの触媒濃度に適用可能である。
3.高濃度の触媒
本実施態様において、存在する触媒の濃度は、触媒-水の合計の約10.0重量%と
約40重量%との間である。これらの触媒レベルで、触媒および廃棄物のパーセン
トの量に基づいて予想される通り、廃棄物の水熱分解が加速される。液体として
の水が常に存在し、有用な温度は約200℃〜400℃である。
廃棄物は、廃棄物-触媒-水の合計の約1重量%と20重量%との間に存在する。
若干の改変を加えることにより、図7または8についての上記の方法は、これ
らの触媒レベルおよび濃度に適用可能である。
パラグラフ1、2、3としてすぐ上で同定された濃度レベルについて、本発明
における溶質(触媒)の濃度は、水の臨界温度値を上昇させ得ることが理解される
べきである。例えば、いくつかの高濃度塩化ナトリウム水溶液は、700℃を超え
る臨界温度を有する。同じタイプの臨界温度の上昇は、本発明の触媒で観察され
ると思われる。
全般的に、本発明は、環境への許容される廃棄物処分に対して、コストが顕著
により低いプロセスを提供する。
従来技術のプロセスに対する顕著な差異は以下の通りである:
a.中性水における硝酸エステル、(例えば、ニトログリセリン、ペンタエリ
トリトールテトラニトレート)、またはニトロアミン類(例えば、RDX、HMX、CL-2
0)の加水分解の速度は非常に高かった。加水分解の速度は、単純な加水分解の速
度を超えるレベルにまで分解される部分を生成する、同様の条件での酸化よりも
はるかに高かった。
b.ニトロアレン類(例えば、TNT、DNT)は明らかな加水分解ルートを有さない
が、本発明の潜在的な広い適応性を反映する熱水条件で、中性水中では予想外に
不安定であった。
c.単純な水溶性汚染性のない塩を100万分の1(ppm)のレベルで添加すると、
硝酸エステル、ニトロアミン類、ニトロアレン類、および他の物質に対して実質
的な熱水触媒を提供する。
d.さらに具体的には、本発明の方法を用いることにより、硝酸エステル、ニ
トロアミド類、ニトロアレン類、および水に溶解した広い範囲の他の物質が、定
量的に多くの有機フラグメント(例えば、CO2を含む、エステルから誘導されるア
ルコールの酸化生成物)に分解され、これらは一般に無毒で、そして従来のよう
に、例えば生物学的下水処理施設において分解され得る。
この触媒の実際的な利点を図1Aおよび4に示す。これらの図は、範囲200℃
〜260℃にかけての中性水におけるTNTの分解についてのアレニウスプロットを示
す。数秒またはそれ未満という特徴的な時間での処分システムを目的とすること
により、350℃を超える温度が必要と思われる。しかし、四ホウ酸塩の触媒効果
が200℃を超える温度でかなり一定であるならば、この塩の1.0mM溶液を使用する
ことにより、一桁の半減期に必要な温度は約300℃に低下する。次にこの反応に
より、付随する圧力が、約200atmを超える圧力から約80〜85atmまで低下し、そ
して明らかにより多量の添加塩により効果的な反応条件はさらに一層抑制される
。
水の飽和蒸気圧は、特定の温度での自発蒸気圧である。下表Aは、1971年にth
e Chemical Rubber Company of ClevelADN,Ohio 44128により出版されたTheCRC HADNbook of Chemistry ADN Physics
、第52版のD-149ページよりとったもので
ある。これは、例えば、温度350℃で、自発圧が2397.799psi=218atmであること
を意味する。当然、任意の温度での実際の反応圧は、当該分野の外部圧力装置を
用いると、任意の温度においてより高くあり得る。本発明の熱水分解は、表Aに
記載されている通り、373℃までの各温度、好ましくは200℃を上回る温度、より
好ましくは250℃を上回る温度、特に好ましくは300℃を上回る温度で生じる。
水の臨界温度は217.7気圧の圧力で374℃であることは、充分に確立されている
。圧力に対する諸慣用単位量の換算比は、1気圧(atm)=14.695ポンド/平方イン
チ(psi)=1.013bar=1.013×105パスカル(Pa)=760torrである。
一般的安全性--あらゆる廃棄物処分システムにおいて、安全性は常に重要であ
る。エネルギー物質(例えば軍需品)に関しては、温度感受性に注意しなければな
らない。何故なら、爆燃から起爆への危険性があるからである。図5は、TNTに
関する比較データを示し、そして閉じ込められ、加熱された試料についての爆発
までの時間を含む。爆発までの時間のデータは、約200℃および数十時間のエネ
ルギー反応の領域を示しており、400℃を超える温度および数秒間の時間にまで
拡がっている。熱水分解に関するデータ線41は、自然発火領域42に対する接線と
思われ、そして約250℃と300℃との間に境界を有する。
従って、重要な実際的局面は明らかである。高温反応器内に大量の高いエネル
ギー物質が含まれている場合、避けられるべき時間および温度の条件がある。
実験は、水への常温での溶解度限界をかなり超える量のTNTを用いて行われる
。即ち、容器内で固体の大量のTNTを用いて実験を開始する。TNTは一次反応の速
度論に従って安全および円滑に分解する。対照的に、図5から、TNT自然発火領
域内では湿式空気酸化および超臨界水酸化プロセスがよく進行し、それ故予測不
能なエネルギー反応が起こり得ることが明らかである。
本発明を説明し、そして記述するために以下の実施例が提供される。これらは
何ら制限を与えるものであると、解釈されるものではない。
全般--本明細書に記載の物質は、多くの市販用工業製品製造業者、例えば、Do
w Chemical、DuPont、Aldrich Chemicalなどから入手し得る。具体的な純度およ
び組成については、Directories Publications,Inc.of Boca Ratan,Florida
より年刊出版のChemical Sources U.S.A.において見出され得る。
特定の材料
AP - 緩衝Milli-Q水を用いて約2mM過塩素酸アンモニウムの溶液を調製した。
RDX - 250mLのMilli-Q水中で5〜5.7mgの固体RDXを一晩撹拌することによって
、RDXの90〜103μM(20〜23ppm)溶液を調製した。1LのMilli-Q水中で固体HMXの1.
5mgを3日間撹拌することによって、HMXの5μM(1.5ppm)溶液を調製した。これ
らの濃度は、それぞれSpanggordら(1980,1982)によって報告されている約44ppm
および2.6ppmの溶解度限界の半分である。
NG - 1.0gの固体の9:1ラクトース:NGを4mLのエチルエーテルで抽出し、濾過
し、そして空気気流下でエーテル溶液をエバポレートすることによって、ニトロ
グリセリンを精製した。残留NGを50mLの水に溶解して、3.8mMストック溶液を調
製し、そして室温で保存した。
ADN - 100mLの水中で86.8mgの固体ADNを数分間、全てが溶解するまで撹拌する
ことによって、7mMのADNの溶液を調製した。
CL-20 - メスフラスコ中100mLのMilli-Q水中で39.1mgの固体CL-20を一晩(15時
間)撹拌することによって、CL-20の均一水溶液を調製した。次に混合物を濾過し
、そして乾燥し、回収した物質の質量(31.3mg)から、CL-20の僅か約20%が溶液に
移行したことが明らかとなった。得られた飽和溶液を約100μMに希釈し、そして
室温で保存した。
TNT - 試薬用TNTを、さらなる精製を行うことなく使用した。TNTはかなり感光
性であるため、従って全操作は薄暗、間接光または暗所で行った。アルミホイル
に包まれた密栓Erlenmeyerフラスコ中100mLのMilli-Q水中で22.7mgの固体TNTを
一晩撹拌することによって、TNTのストック溶液を調製した。この濃度は約1.0mM
の溶解度限界の約半分である。この溶液を濾過し、そして室温で暗所中で保存し
た。
本発明の目的のため、各塩にについてのモル濃度(または重量%)を、水和があ
る場合はあらゆる水を除いた純粋の塩として表す。
実施例1
一般的な実験手順
廃棄物質であるニトロ化合物(例えばTNTのような)の5〜100μM溶液を、秤量
した化合物を250mLのMilli-Q水中で撹拌することによって調製する。所望量の添
加塩も秤量し、そして溶液に添加、または直接反応器に添加する。次に溶液をガ
ラス反応器中に秤取し、そして反応器をトーチランプを用いて封止する。反応を
加圧下で実施する場合は、ステンレス鋼反応器を使用する。反応器を浴中で、所
望の温度で所定時間加熱する。常温への急冷により反応を停止した。
標準的な従来の真空トラップ技術を用いて、気体生成物を除去する。熱伝導率
計付きHewlett Packard 5711ガスクロマトグラフ上で分析を実施する。有機生成
物はHewlett Packard 1090高速液体クロマトグラフ(HPLC)で分析する。ダイオー
ドアレイ検出器を用いて200ナノメーター(nm)で化合物をモニターする。電導率
計を有するDIONEX 2000iクロマトグラフを用いるイオンクロマトグラフィーによ
りイオン生成物を分析する。全てのクロマトグラフィー法は、Hewlett Packard
3390積分器またはDIONEX 4270積分器のいずれかを使用する。外部標準を用いて
反応生成物を同定および定量する。
実施例2
RDX、NGおよびTNTの水熱分解
図2および図3についてデータ点を得るために用いた実験は、Interscience,
Inc.of NewYork,NYにより1953年に出版されたS.L.FriessおよびA.Weissber
ger、Rates ADN Mechanisms of Reactions、Vol.VIIIによって記載されている
標準的な速度論的実験であった。
実施例3
図1A、1B、および4についてアレニウスデータ点を得るために用いた実験
は、Interscience,Inc.of NewYork,NYにより1953年に出版されたS.L.Fries
sおよびA.Weissberger、Rates ADN Mechanisms of Reactions、Vol.VIIIによ
って記載されている標準的な速度論的実験であった。
実施例4
RDX - 速度論
表1は、150℃でのRDXの分解の結果を示す。
Company,Inc.,Corning,NewYorkの商標)は、成分としてホウ酸塩を含むシリカ
ガラスである。
この結果から、熱水分解の進行および加速中に、ケイ酸塩および/またはホウ
酸塩が水中に浸出したと思われる。
実施例5
ニトログリセリン - 速度論
表2は、150℃でのNGの水熱分解の速度定数を示す。
この結果は、少なくともNGに対して、添加されたケイ酸塩は非常に効果的であ
ったが、添加された触媒量のホウ酸塩は相当低い効果であったことを示す。
実施例6
反応の生成物 - ニトログリセリン(NG)
表3に、ニトログリセリンの中性加水分解の生成物をまとめて示す。
どの出発炭素が最終的に完全にギ酸塩となるような生成物のバランスの移行が起
こったことを示す。
実施例7
TNT - 速度論
表4は、TNTの破壊における添加ホウ酸塩およびケイ酸塩の速度論的効果を示
す。
図2は、水中での200℃におけるTNTの水熱分解に対する速度論的塩効果を示す
。塩活性領域右側の線21は、単位勾配でグラフに描かれている。図2は、グラフ
的に塩増加の効果を示しており、そして同時にリン酸塩についても示す。
図3は、TNTの水熱分解に対するpHの効果のグラフである。pH値は、室温での
出発溶液についてのものである。図3は、塩溶液の塩基性の効果の分離について
示している。このことは、添加塩基に若干の効果が認められるものの、ホウ酸塩
およびケイ酸塩の効果の大半はある種の塩効果によることを示す。
実施例8
TNTの熱水分解
破砕石英/水溶液
懸濁液中の破砕石英(シリカ、SiO2)は、おそらくケイ酸塩の水相への導入によ
り、実質的に熱水分解の速度を上昇させることが見出された。
180℃でTNTの実験を実施した。(この温度は、安全な限度として選択された。)
5〜10mgの粉末石英を各10mlサイズの石英バイアルに添加し、次に17.6ppm TNT
水溶液8mlで満たした。同サイズの石英バイアルを用いて、粉末石英を溶液に添
加せずにコントロールの実験を実施した。
加熱および分析を実施した。観察結果を以下の表5に示す。
これらの結果は明らかに、不溶性の石英粉末の添加により少なくともオーダー
の大きさで分解の速度が上昇したことを示す。220℃においてバイアルのサイズ
を3mlから10mlに変更することにより、1次分解速度の減少も観察された。この
情報は全て、熱水分解中の粉末石英(シリカ)上の不均一表面反応と一致する。
実施例9
TNT熱水分解
a.触媒として四ホウ酸ナトリウムを使用すると、多くの圧力、温度および時
間でTNTの熱水分解が生じる。以下の表6を参照のこと。これらの条件および中
間の条件下で、99.9%以上のTNTが安全に分解される。
注:四ホウ酸ナトリウム、Na2B4O7の場合、分子量は201.19である。
従って、以下の表6に記載の塩濃度5×10-3Mには、約1グラムの塩が水1000m
l(1000g)中にある。これは触媒が存在する水において約0.1%重量の塩に相当する
。
実施例9、10および11に記載の塩の濃度(重量%で)は、容易に算出される。
b.同様に、四ホウ酸ナトリウムを化学量論的に等量のケイ酸ナトリウムに換
えて表6の実験を実施すると、TNTの99.9%以上が安全に分解される。
c.同様に、四ホウ酸ナトリウムを化学量論的に等量のリン酸三ナトリウムに
換えて表6の実験を実施すると、TNTの99.9%以上が安全に分解される。
d.同様に、TNTを化学量論的に等量の2,4-または2,6-ジニトロトルエン(DNT)
またはそれらの組み合わせに換えて実施例9aの表6の実験を実施すると、DN
Tの99.9%以上が安全に分解される。
e.同様に、TNTを化学量論的に等量の2,4-または2,6-ジニトロトルエン(DNT)
またはそれらの組み合わせに換えて実施例9bの表6の実験を実施すると、DNT
の99.9%以上が安全に分解される。
f.同様に、TNTを化学量論的に等量の2,4-または2,6-ジニトロトルエン(DNT)
またはそれらの組み合わせに換えて実施例9cの表6の実験を実施すると、DNT
の99.9%以上が安全に分解される。
g.同様に、TNTを化学量論的に等量のピクリン酸に換えて実施例9aの表6
の実験を実施すると、ピクリン酸の99.9%の以上が安全に分解される。
h.同様に、TNTを化学量論的に等量のピクリン酸に換えて実施例9bの表6
の実験条件を実施すると、ピクリン酸の99.9%以上が安全に分解される。
i.同様に、TNTを化学量論的に等量のピクリン酸に換えて実施例9cの表6
の実験条件を実施すると、ピクリン酸の99.9%以上が安全に分解される。
j.実施例9aの四ホウ酸ナトリウム、実施例9bのケイ酸ナトリウムをそれ
ぞれ独立して触媒として置き換えると、多くの圧力、温度および時間でTNT、DNT
またはピクリン酸の熱水分解が起こる。上記の表6を参照のこと。これらの条件
および中間条件下で、TNT、DNTまたはピクリン酸の99.9%以上が安全に分解され
る。
k.同様に、上記の実施例9aから実施例9iの実験条件が、99.9%以上のTNT
、DNTまたはピクリン酸の熱水分解を引き起こす場合、いくつかの実験においてT
NT、DNTまたはピクリン酸の熱水分解は99.99%以上である。
l.同様に、上記の実施例9aから実施例9iの実験条件が、99.9%以上のTN
T、DNTまたはピクリン酸の熱水分解を引き起こす場合、いくつかの実験において
TNT、DNTまたはピクリン酸の熱水分解は99.999%以上である。
実施例10
RDX熱水分解
a.四ホウ酸ナトリウムを触媒として用いると、多くの圧力、温度および時間
でRDXの熱水分解が起こる。下記の表7を参照のこと。これらの条件および中
間条件下で、RDXの99.9%以上が安全に分解される。
b.同様に、四ホウ酸ナトリウムを化学量論的に等量のケイ酸ナトリウムに
換えて表7の実験を実施すると、RDXの99.9%以上が安全に分解される。
c.同様に、四ホウ酸ナトリウムを化学量論的に等量のリン酸三ナトリウムに
換えて表7の実験を実施すると、RDXの99.9%以上が安全に分解される。
d.同様に、RDXを化学量論的に等量のHMXに換えて実施例10aの表7の実験を
実施すると、HMXの99.9%以上が安全に分解される。
e.同様に、RDXを化学量論的に等量のHMXに換えて実施例10bの表7の実験条
件を実施すると、HMXの99.9%以上が安全に分解される。
f.同様に、RDXを化学量論的に等量のHMXに換えて実施例10cの表7の実験を
実施すると、HMXの99.9%以上が安全に分解される。
g.実施例10aの四ホウ酸ナトリウム、実施例10bのケイ酸ナトリウムをそれ
ぞれ独立して触媒として置き換えると、多くの圧力、温度および時間でRDXまた
はHMXの熱水分解が起こる。上記の表7を参照のこと。これらの条件および中間
条件下で、RDXまたはHMXの99.9%以上が安全に分解される。
h.同様に、上記の実施例10aから実施例10gの実験条件が、99.9%以上のRDX
またはHMXの熱水分解を引き起こす場合、いくつかの実験においてRDXまたはHMX
の熱水分解は99.99%以上である。
i.同様に、上記の実施例10aから実施例10gの実験条件が、99.9%以上のRDX
またはHMXの熱水分解を引き起こす場合、いくつかの実験においてRDXまたはHMX
の熱水分解は99.999%以上である。
実施例11
ニトログリセリン(NG)熱水分解
a.四ホウ酸ナトリウムを触媒として用いると、多くの圧力、温度および時間
でNGの熱水分解が起こる。下記の表8を参照のこと。これらの条件および中間条
件下で、NGの99.9%以上が安全に分解される。
b.同様に、四ホウ酸ナトリウムを化学量論的に等量のケイ酸ナトリウムに換
えて表8の実験を実施すると、NGの99.9%以上が安全に分解される。
c.同様に、四ホウ酸ナトリウムを化学量論的に等量のリン酸三ナトリウムに
換えて表8の実験を実施すると、NGの99.9%以上が安全に分解される。
d.同様に、NGを化学量論的に等量のペンタエリトリトールテトラニトレート
に換えて実施例11aの表8の実験を実施すると、99.9%以上のHMXが安全に分解さ
れる。
e.同様に、NGを化学量論的に等量のペンタエリトリトールテトラニトレート
に換えて実施例11bの表8の実験条件を実施すると、ペンタエリトリトールテト
ラニトレートの99.9%以上が安全に分解される。
f.同様に、NGを化学量論的に等量のペンタエリトリトールテトラニトレート
に換えて実施例11cの表8の実験を実施すると、ペンタエリトリトールテトラニ
トレートの99.9%以上が安全に分解される。
g.実施例11aの四ホウ酸ナトリウム、実施例11bのケイ酸ナトリウムをそれ
ぞれ独立して触媒として置き換えると、多くの圧力、温度および時間でNGの熱水
分解が起こる。上記の表8を参照のこと。これらの条件および中間条件下で、NG
の99.9%以上が安全に分解される。
h.同様に、上記の実施例11aから実施例11gの実験条件が、99.9%以上のNG
の熱水分解を引き起こす場合、いくつかの実験においてNGまたはペンタエリトリ
トールテトラニトレートの熱水分解は99.99%以上である。
i.同様に、上記の実施例11aから実施例11gの実験条件が、99.9%以上のNG
またはペンタエリトリトールテトラニトレートの熱水分解を引き起こす場合、い
くつかの実験においてNGまたはペンタエリトリトールテトラニトレートの熱水分
解は99.999%以上である。
本明細書中においては、ほんのわずかの本発明の実施態様が示され、記載され
たにすぎないが、熱水的に不安定な化学基および化合物の、環境上許容され、ま
たはさらなる分解に適した種への触媒的変換において、本発明の主旨および範囲
から逸脱することなく種々の改変および変更がなされ得ることが、当業者には明
らかである。従って、付随の請求の範囲の範囲内から起こるこのようなあらゆる
改変および変更の実施が意図されている。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 ヌーエン,リエン
アメリカ合衆国 カリフォルニア 95131,
サン ホセ,アメリクス ドライブ 3303
(72)発明者 ハム,ジョージナ ピー.
アメリカ合衆国 カリフォルニア 94025,
メンロ パーク,バークレー アベニュー
945
(72)発明者 ハーグ,ワーナー アール.
アメリカ合衆国 カリフォルニア 95129,
サン ホセ,ブランコ ドライブ 4751
【要約の続き】
が挙げられる。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.廃棄物の処分のための、あるいは熱水的に不安定な化学基および化合物を、 環境上許容される化合物または環境上許容される生成物を生成するための従来の 処分システムによるさらなる分解に適した化合物に変換するための方法であって 、 (a)廃棄物質の水溶液またはスラリーを、熱水分解の温度および圧力に耐え得 る反応ゾーンに運搬する工程; (b)該反応ゾーン内の廃棄物質と、シリカ、あるいは1つまたはそれより多い アルカリ金属のケイ酸塩、ホウ酸塩、リン酸塩、二リン酸塩、または三置換リン 酸塩から独立して選択される触媒を含有する水性組成物とを、200℃と500℃との 間で、20気圧と400気圧との間の圧力で約0.01分間から10分間反応させ、ここで 液体としての水が常に存在する工程; (c)99.9%以上の廃棄物質の分解物、あるいは環境上許容される化合物または 従来の処分システムによるさらなる分解に適した化合物に、廃棄物質の99.9%以 上を変換する工程;および (d)必要に応じて、従来の処分システム内の反応によって、工程(c)の化合物 を環境上許容される生成物にさらに分解する工程: を包含する、方法。 2.前記廃棄物質が、軍需廃棄物、酪農廃棄物、製薬廃棄物、化学薬品、化学副 生成物、化学廃棄物、農業廃棄物、またはそれらの組み合わせから独立して選択 される、請求項1に記載の方法。 3.工程(b)の温度が約200℃と373℃との間である、請求項2に記載の方法。 4.反応混合物中の前記触媒の濃度が、触媒-水混合物の約0.01重量%と1.5重量% との間である、請求項3に記載の方法。 5.存在する前記廃棄物の濃度が、存在する廃棄物-水-触媒の約0.01重量%と20 重量%との間である、請求項4に記載の方法。 6.存在する前記廃棄物の濃度が、存在する廃棄物-水-触媒の0.01重量%と20重 量%との間である、請求項2に記載の方法。 7.前記触媒組成物の塩濃度が、存在する触媒-水の約1.51重量%と9.99重量%と の間である、請求項2に記載の方法。 8.前記触媒組成物の塩濃度が、存在する触媒-水の約10重量%と40重量%との間 である、請求項2に記載の方法。 9.存在する廃棄物の濃度が、存在する廃棄物-水-触媒の重量で、0.01%と20%と の間である、請求項7に記載の方法。 10.前記軍需廃棄物が、硝酸エステル、ニトロアミン類、またはニトロアレン 類から選択される、請求項2に記載の方法。 11.前記硝酸エステルがニトログリセリンまたはペンタエリトリトールテトラ ニトレートから独立して選択され、前記二トロアミン類がシクロトリメチレント リニトロアミン(RDX)またはシクロテトラメチレンテトラニトロアミン(HMX)から 選択され、そして前記ニトロアレン類が2,4,6-トリニトロトルエン(TNT)、2,4,6 -トリニトロピクラミン、N-ニトロアミン類、またはピクリン酸から選択される 、請求項10に記載の方法。 12.触媒組成物が、ケイ酸リチウム、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、ケ イ酸ルビジウム、ケイ酸セシウム、ホウ酸リチウム、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸 カリウム、ホウ酸ルビジウム、ホウ酸セシウム、リン酸リチウム、リン酸ナトリ ウム、リン酸カリウム、リン酸ルビジウム、リン酸セシウム、二リン酸リチウム 、二リン酸カリウム、二リン酸ルビジウム、二リン酸セシウム、リン酸三リチウ ム、リン酸三ナトリウム、リン酸三カリウム、三リン酸三ルビジウム、リン酸 三セシウム、またはそれらの組み合わせから独立して選択される塩化合物を意味 する、請求項3に記載の方法。 13.前記塩が、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、ケイ酸ナトリウム、ケイ 酸カリウム、ケイ酸カリウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、またはそれ らの組み合わせから独立して選択される、請求項12に記載の方法。 14.前記触媒組成物の塩が、ケイ酸リチウム、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸ルビ ジウム、ケイ酸セシウム、ホウ酸リチウム、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム 、ホウ酸ルビジウム、ホウ酸セシウム、リン酸リチウム、リン酸ナトリウム、リ ン酸カリウム、リン酸ルビジウム、リン酸セシウム、二リン酸リチウム、二リン 酸カリウム、二リン酸ルビジウム、二リン酸セシウム、リン酸三リチウム、リン 酸三ナトリウム、リン酸三カリウム、三リン酸三ルビジウム、リン酸三セシウム 、またはそれらの組み合わせから独立して選択される、請求項7に記載の方法。 15.前記廃棄物質が、軍需品、軍需廃棄物、または軍需品形成廃水から選択さ れ;そして 工程(b)において、前記温度が約200℃と373℃との間であり、そして時間が0. 01分と5分との間であり、そして前記塩が、存在する触媒-水の約0.1重量%と20 重量%との間の濃度で水性組成物中に存在する、請求項14に記載の方法。 16.前記塩が、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、ケイ酸ナトリウム、ケイ 酸カリウム、またはそれらの組み合わせから独立して選択される、請求項15に 記載の方法。 17.工程(b)において、前記温度が250℃と400℃との間であり、前記圧力が約 20気圧と200気圧との間であり、そして前記接触時間が約0.1分と5分との間であ る、請求項3に記載の方法。 18.前記触媒がシリカである、請求項1に記載の方法。 19.前記廃棄物質が軍需廃棄物であり; 前記塩が、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カ リウム、リン酸三ナトリウム、リン酸三カリウム、またはそれらの組み合わせか ら独立して選択され;そして 前記工程(b)の温度が、水の自発飽和蒸気圧で約200℃と374℃との間である、 請求項1に記載の方法。 20.前記工程(b)の温度が、約300℃と373℃との間である、請求項19に記載 の方法。 21.前記工程(b)の熱水分解、または工程(d)と工程(d)とを合わせた熱水変 換が、99.99重量%以上である、請求項1に記載の方法。 22.前記工程(b)の熱水分解、または前記工程(b)と工程(d)の反応とを合わ せた熱水変換が、出発廃棄物質の重量で99.99%以上である、請求項19に記載 の方法。 23.前記工程(b)の温度が、約250℃と350℃との間である、請求項22に記載 の方法。 24.前記工程(b)の温度が、約300℃と373℃との間である、請求項22に記載 の方法。 25.前記工程(b)の熱水分解、工程(c)および/または必要に応じて工程(c) とを合わせた場合の熱水変換が、99.999重量%以上である、請求項1に記載の方 法。 26.前記工程(b)の熱水分解、または工程(b)と工程(d)の反応とを合わせた 熱水変換が、出発廃棄物質の重量で99.999%以上である、請求項19に記載の方 法。 27.前記工程(b)の温度が、約250℃と350℃との間である、請求項26に記載 の方法。 28.前記工程(b)の温度が、約300℃と373℃との間である、請求項26に記載 の方法。 29.前記工程(b)の水性組成物が、シリカ、ホウ酸ナトリウム、ケイ酸ナトリ ウム、ホウ酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、ホウ酸カルシウム、ケイ酸カ ルシウム、またはそれらの組み合わせを含有する、請求項1に記載の方法。 30.工程(b)の温度が、水の自発飽和蒸気圧で約200℃と373℃との間であり; そして前記廃棄物が軍需廃棄物である、請求項29に記載の方法。 31.前記工程(b)の反応温度が、約300℃と373℃との間である、請求項1に記 載の方法。 32.前記工程(b)の温度が、約300℃と373℃との間である、請求項13に記載 の方法。 33.工程(b)において、前記廃棄物質が軍需廃棄物であり; 前記触媒が、シリカ、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、ケイ酸ナトリウム 、ケイ酸カリウム、一リン酸ナトリウム、二リン酸ナトリウム、または三リン酸 ナトリウムあるいは一リン酸カリウム、二リン酸カリウム、または三リン酸カリ ウムから選択され;そして 前記温度が約250℃から373℃の間である、請求項1に記載の方法。 34.工程(d)において、前記従来の処分システムが、従来の地方自治体下水処 分システムである、請求項33に記載の方法。 35.工程(d)が実施されない、請求項33に記載の方法。
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