JPH09500546A - 注射器 - Google Patents
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- JPH09500546A JPH09500546A JP6524772A JP52477294A JPH09500546A JP H09500546 A JPH09500546 A JP H09500546A JP 6524772 A JP6524772 A JP 6524772A JP 52477294 A JP52477294 A JP 52477294A JP H09500546 A JPH09500546 A JP H09500546A
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Abstract
(57)【要約】
ピストン(6)を、軸線方向に並ぶ分離した2つの部分、すなわち、前部(6A)と、注射器付勢手段に付属物を取り付ける手段を有する唯一の部分である後部(6B)とに分割することによって、ピストンの圧着、粘着の問題を低減した状態で、注射器の内容物を徐々に少しずつ射出できるように、注射器が改変される。後部(6B)は、通路(20)を備え、この通路を介して、流体が徐々に前記付勢手段(38)から両部の間の室(28)内に導入され、後部(6B)が後退を抑制されている間に前部(6A)を前進させるように力を及ぼす。この通路は、最初は、隔壁(22)によって閉鎖されているが、後に付勢手段のカニューレ(42)によって穿孔される。注射器の付勢手段がプランジャーである場合は、注射器の扱いは従来の通りである。
Description
【発明の詳細な説明】
注射器
この発明は注射器、薬剤の射出や個人調達の薬剤として利用されるような、特
に予め薬液を満たされた注射器に関する。
この発明の背景において、「注射器」という用語は、通常は円形断面を有する
筒状体と、本体内部において、その長手方向にピストンを移動させた場合に前記
本体の一方の端部(以後この部分を前端部という)にある比較的小さな管を通過
して分配されるか、または、前記の小さな管から、前記本体の閉じている他方の
端部に向かって導入されている液体の内容物とを有する容器を意味する広い用語
として使用される。「予め薬液を満たされた」とは、予め、射出される液体で満
たされるか、または、使用直前に、第2の希釈液、溶媒または媒体成分の添加に
よって再構成されることができる、液溶性または液混和性の成分で予め満たされ
る場合のいずれかを意味する。そのような注射器の本体は、必須ではないが通常
はガラスまたは合成樹脂材で作られ、通常は必ずしも透明ではない。
予め満たされた注射器の内容物は、貯蔵中または多くの場合、貯蔵に先立って
最後の消毒が行われる間に漏れたり汚染されたりしないように安全を期すことが
重要である。これに
伴って、ピストンが本体を気密状態または準気密状態にシールする必要性を生じ
る。少なくとも、そのようなピストンの外周壁部は、必要なシールを維持するた
めに、通常圧着係合部、典型的には複数箇所に分けて隔てられた長手方向の環状
区域における注射器本体の内側壁との圧着係合部において弾性材料で形成される
。シリコン潤滑剤を使用するような様々な補強手段があるにも拘らず、ピストン
を動かす時になるとこの集中的な係合が重要な問題を引き起こす。
ピストンと本体の壁部との間には、ピストンを動かすためには実質的な力を加
えなければならないような充分な摩擦係合状態が存在するが、一方においては、
この「圧着」効果は、ピストンを初めて動かすには、通常はピストンの圧着状態
を維持するよりも著しく大きな力が必要なことを意味する。ピストンは、長手方
向に働く何等かの復元力を有するものなので、圧着効果があると、注射器の内容
物を円滑に少しずつ射出することが非常に困難になる。これらの問題は、ピスト
ンが、貯蔵中に、多少とも本体の壁部に粘着する状態を形成する材料で「保持」
される傾向があることによって深刻化する。このような「保持」状態によって、
粘着状態を破壊してピストンを動かし始めるには相当な力を作用させなければな
らないこととなる。
プランジャーを利用してピストンを付勢し注射器の内容物をまずまずの速さで
排出する場合は、既知の補助的な手段を
利用すれば、粘着または保持状態に打ち勝つために、通常はプランジャーを介し
て充分な力がピストンに作用するが、注射器の内容物を緩慢に、または比較的長
時間に亘って少量ずつ射出しなければならない場合は困難が生じる。薬液を患者
の体内に緩慢に注入しなければならない場合は、有効な技術に注入ポンプの利用
を含むことができ、前記のポンプは、プランジャーによってピストンをゆっくり
と前進させる電動モーターと協働し、また、薬液が注射器から液体の可撓性バッ
グ内に放出され、その結果として制御された割合で患者の体内に注入されるIV
バッグシステムおよびミニバッグシステムと協働する。注入ポンプは高価であり
、また、射出割合が非常に小さい場合には特に、粘着力の影響に起因する射出の
不規則性を必ず防止できるとは限らない。バッグシステムは射出割合が非常に小
さい場合に何時でも利用できる訳ではなく、あるケースで充分であるよりも一層
薬剤を希釈しなければならないのと同じような、余計な準備段階を必要とする。
2つの部分からなるピストンを備える注射器を提供することがこれまでに提案
されている。EP03663338Aにおいては、混合用注射器が共通のプラン
ジャーに取り付けられた複数のピストンを利用しており、前部ピストンとプラン
ジャーとが所望の混合機能を遂行するために第2のプランジャーと関連して使用
される複数の通路を備えている。GB2205750Aにおいては、2部分から
なり、その前部が注射器のプランジャーに取り付けられ内部に逆流防止弁を有
するピストンが、内容物を再充填できない注射器として利用されている。EP0
254765Aにおいては、プランジャーが再びピストンの前部と接続されてお
り、初めはピストンの前記両部分の間にある空隙補填物がプランジャー内の一方
向弁によって排出される。
これまでに論じられた諸問題を解決するとともに、正規の機能を維持しつつも
、注射器の内容物を低率で少量ずつ射出するのにより一層適した注射器を提供す
ることがこの発明の目的である。この発明の注射器は、2部分からなるピストン
を使用するが、上に論じた公知の技術とはまったく異なった態様で機能する。
この発明によれば、注射器は、注射器本体の内部で長手方向にタンデム方式で
並ぶ2つの部材、すなわち、本体の前端部の近くに位置する分離した無孔で、か
つ、軸線方向に比較的小さい長さを備える前部と、好ましくは軸線方向に比較的
大きい長さを備え、通路手段と一緒に形成される後部とから形成される分離可能
なピストンを有する。前記の通路手段は、前記の後部の後面と前面の間で流体の
流通を確保するために初めは密閉されている。ピストンの後部だけが、注射器の
アクチュエーターと機械的に接続する手段を備えている。好ましい実施例におい
ては、通常は、前部の後面が後部の前面と接して支持されており、これらの両部
材が、ピストンと注射器本体との間のシールをもたらすために協働する。流体を
、
後部の前面に対して後方から両部材の間の室に通路手段を介して通過させること
によって、前部が後部に対して前方に移動し、逆に、注射器の内容物を排出する
ように圧力を及ぼすが、前部と本体の壁部との間の摩擦係合力がピストン全体と
比べて著しく低下する。何故ならば、前部の壁との係合程度は、ピストン全体と
比べて低下するからである。「圧着」効果もまた、「保持」に打ち勝つためには
力が必要なように、壁との係合力が低下したことに起因するばかりでなく、材料
が一定の硬さを有するために、通常は円形状をなす前部の横断方向の可撓性のみ
が、単一部材のピストンにくらべて著しく増大することに起因して、大いに低下
する。どのような「圧着」も「保持」も、前部を前方に湾曲するように前部に作
用する圧力に変換されるので、前部と本体の壁との係合力が低下し、「圧着」ま
たは「保持」に打ち勝つ。この発明の注射器のすべてに亘る効果は、注射器の内
容物の移動を確保するのに必要な圧力を大いに減少する点であり、他方において
同時に、前記の移動が極めて小割合で行われる場合であっても、一層スムースな
移動を達成する点である。
この発明の別の特徴は、この発明の模範実施例を添付図面を参照しつつ説明す
ることによって明かにされる。
第1図は、注射器に連結したガス発生器によって注射器の内容物を射出する段
階にあるこの発明の注射器の長手方向断面図である。
第2図は、注射器を作動するために液体を作用させるカニ
ューレ装置の代替案と一緒に示す、内部を薬液で満たす前の第1図と同様な注射
器の構成部品の分解組立図である。
第3図は、注射器のピストンの構成部品の側面図である。
添付図面を参照すれば、この発明の注射器は、欧州特許出願公開明細書第02
98585号にほぼ記載されているように、「底なしの薬瓶」に基づいて構築さ
れ、薬液で満たされる。それは、前端部または上端部にある細い頸部4と、弾性
体のピストン6によって閉鎖された開放底部とを具備するほぼシリンダー状のガ
ラス(または合成樹脂)本体2を有する。本体は、従来型の瓶詰機および蓋止着
機を用いて、頸部4を介して薬液や個人調達の薬剤で満たされて、弾性材の蓋8
と環状のキャップ10によって閉じられる。もっとも、注射器をその内容物12
で満たすのに利用される技術は、この発明のいかなる部分も構成しないことを理
解すべきである。ピストン4は、リテーナーリング14によって注射器内に保持
される。前記のリテーナーリングはまた、フィンガーグリップまたは反作用部材
となるフランジ16を提供しており、ピストン6の背後に形成されるネジ山を施
した延長部18に取り付けたプランジャーを用いて、手動または注射器ポンプの
いずれかによって、従来の態様で注射器を付勢することができる。このリテーナ
ーリングは、どことなくWO92/08507号に述べられているものと似た態
様で注射器本体と係合するが、リテーナーリングの止着の細部はこの発明を構成
しない。しかしながら、リング14を嵌着すれば、これ
がピストンの支持体となって、本体内で増大する内部圧力によってピストンが飛
び出す危険に晒されることなく注射器の最終消毒を行うことが可能となる。
前記の欧州特許出願公開明細書に示された複数のピストンと比較すると、現実
施例のピストンは、その軸線方向において2つの部分、すなわち、注射器本体の
前端部近くにある前部6Aと、後部6Bとに分離されている。後部6Bは、軸線
方向に延在する通路20で形成されており、初めはその後端部において隔壁22
によって閉鎖されている。フランジ16が、ピストン6Aの後面と接する後部6
Bの後面にある凹部内に進入して、最初は小室28を閉鎖し、前部6Aの後面上
にある突起30後部6Bの前面と係合する。両部6A,6Bとも、それらの外周
面に環状の隆起部32を有し、本体2の内壁部と係合する。
室28はこの発明の特徴を利用して、隔壁22を貫通させることによってピス
トンの後部を通る流体(気体または液体)源と連通する位置に設けられる。或る
場合には、特に、消毒が割り高でない場合は、隔壁は不要になるか、または室2
8が他の通路密閉手段と置換されても差支えない。この流体源と、注射器の内容
物12の圧力との間に圧力差が発生する。前記内容物は、この具体例においては
、蓋8を貫通するカニューレ36と協働する接続キャップ34によって示される
配管を通って内容物の最終の到達先と連通するように配設され
る。この接続体は例えば、それを介して注射器の内容物が患者に与えられる管と
結合してもよい。
室28内の圧力が、前部6Aの前方の圧力以上に上昇すると、前部6Aに前方
に向かう力が作用する。本体の壁部に対する何等かの「圧着」または「保持」が
存在すると、円板状の前部6Aは、その中間部が弾性によって前方に湾曲し、隆
起部32を本体壁部から釈放するようになり、円板の周辺部がその中間部の位置
に追随するようになるまで、注射器の内容物が或る程度移動を行う。
もし、注射器が、キャップ34と接続した管の弾性端部から、患者の体内への
注入位置の上方に持ち上げられた場合は、管内部の液柱は、ピストン前方の注射
器本体内で(大気圧に対し)負圧となり、単に隔壁を破壊して空気の通路を生じ
させるだけで、室28内の圧力が本体内部の圧力よりも上昇する結果となる。従
来型のIV付与に使用される持ち上げ高さに匹敵する程度に注射器をほんの少々
上に持ち上げるだけでさえ、ピストンの前部6Aをスムースに移動するのに充分
な結果となる。移動の割合は、管の容量次第で決まるが、もし、微細な孔を備え
た管を使用すれば、注射器の内容物を長時間に亘って緩慢に制御して付与するこ
とが可能となる。
多くの目的で、注射器の内容物のより一層制御された移動が望まれる。この目
的を達成する1つの模範的な手段は、
Maget 氏のUSP4,522,698号に開示されたタイプの電子化学的ガス発
生器38を、第1図に示すように、ピストンの後部6Bに連結することである。
このガス発生器が付勢され、スクリュー継手40によって、装置のガスの導出部
を形成するカニューレ42が、隔壁22を貫通して室28と連通するように延長
部18に連結される。電子化学的ガス発生器は、商業的に入手が可能であり、活
性化されると極めて緩慢に制御された割合でガスを発生し、ピストンの前部6A
を制御状態の下で移動することができる。ガス発生器以外には、ユニット38が
適当な圧力制御弁または流量制御弁を備えた圧縮ガスのカートリッジであっても
よい。或いはまた、カニューレ42がネジ山を有するマウント44内に止着され
ることができ、また適当な流れまたは圧力の規制手段を介する水のような液源(
この液源は消毒するには及ばない)と接続するための継手46を備えてもよい。
移動に使用されるそのような水を目盛り付き容器内に貯蔵することによって、注
射器の目盛りに頼らなくとも、注射器から移動した薬液量を正確に指示すること
が可能である。さらになお別の変形として、注射器の内容物をカニューレ36を
介してポンプ作用で押し出してもよく、また、大気圧がピストンの前部6Aを移
動して、ピストンの先にある注射器本体に空気を導入する必要もなく、注射器か
ら除かれた液体を補償するために、隔壁22を存在させないか、または、外端部
で大気に向かって開放するカニューレを挿入することによって隔壁を穿孔するか
のいずれかでよい。
貯蔵される間、または、プランジャーで作動する注射器として従来通り利用す
る場合は、前部6Aは、後部6Bによって支持されて注射器の内容物を有効にシ
ールする。前部6Aは、それが移動を行う間、本体内部における整合状態を維持
するための軸線方向の充分な長さを持てばよく、その軸線方向の長さは、通常は
、後部6Bの軸線方向の長さよりも、短い。通路20は、室28の一部、または
後部6Bの後面に形成することができ、または後部6Bの前面と後面の間で流体
の流通状態を確保できる態様でありさえすればそれ以外のどのような態様で形成
してもよい。隔壁22またはこれと均等なシール構造体を設けることは、通常は
望ましいが、注射器本体の後端部に設置する取り外し可能な、または、脆弱なシ
ール部材で置き換えてもよい場合もある。少なくとも、ピストンの前部6Aが、
弾性材で形成されている場合は、ピストンの後部6Bは、非弾性材または、弾性
材と非弾性材との混合材で形成することが可能である。突起30は、ピストンの
前後両部の間の接触を制限して、流体の圧力が前記ピストンの前後両部の間で増
大することを可能とするとともに、前記両部の間が不用意に粘着することを防止
する。前記突起またはその均等突出部材は、もちろん前記の前後両部のいずれか
一方に形成すればよい。
【手続補正書】特許法第184条の8
【提出日】1995年6月15日
【補正内容】
利用すれば、粘着または保持状態に打ち勝つために、通常はプランジャーを介し
て充分な力がピストンに作用するが、注射器の内容物を緩慢に、または比較的長
時間に亘って少量ずつ射出しなければならない場合は困難が生じる。薬液を患者
の体内に緩慢に注入しなければならない場合は、有効な技術に注入ポンプの利用
を含むことがでぎ、前記のポンプは、プランジャーによってピストンをゆっくり
と前進させる電動モーターと協働し、また、薬液が注射器から液体の可撓性バッ
グ内に放出され、その結果として制御された割合で患者の体内に注入されるIV
バッグシステムおよびミニバッグシステムと協働する。注入ポンプは高価であり
、また、射出割合が非常に小さい場合には特に、粘着力の影響に起因する射出の
不規則性を必ず防止できるとは限らない。バッグシステムは射出割合が非常に小
さい場合に何時でも利用できる訳ではなく、あるケースで充分であるよりも一層
薬剤を希釈しなければならないのと同じような、余計な準備段階を必要とする。
2つの部分からなるピストンを備える注射器を提供することがこれまでに提案
されている。EPO3663338Aにおいては、混合用注射器が共通のプラン
ジャーに取り付けられた複数のピストンを利用しており、前部ピストンとプラン
ジャーとが所望の混合機能を遂行するために第2のプランジャーと関連して使用
される複数の通路を備えている。GB2205750Aにおいては、2部分から
なり、その前部が注射器のプランジャーに取り付けられ内部に逆流防止弁を有
するピストンが、内容物を再充填できない注射器として利用されている。EP0
254765Aにおいては、プランジャーが再びピストンの前部と接続されてお
り、初めはピストンの前記両部分の間にある空隙補填物がプランジャー内の一方
向弁によって排出される。
これまでに論じられた諸問題を解決するとともに、正規の機能を維持しつつも
、注射器の内容物を低率で少量ずつ射出するのにより一層適した注射器を提供す
ることがこの発明の目的である。この発明の注射器は、2部分からなるピストン
を使用するが、上に論じた公知の技術とはまったく異なった態様で機能する。
この発明によれば、注射器は、注射器本体の内部で長手方向にタンデム方式で
前後し、分離されるが通常は接触しており、注射器本体とシールの関係をなす2
つの部材、すなわち、本体の前端部の近くに位置する分離した無孔で、かつ、軸
線方向に比較的小さい長さを備える前部と、好ましくは軸線方向に比較的大きい
長さを備え、通路手段と一緒に形成される後部とから形成される分離可能なピス
トンを有する。前記の通路手段は、前記の後部の後面と前面の間で流体の流通を
確保するために初めは密閉されている。ピストンの後部だけが、注射器のアクチ
ュエーターと機械的に接続する手段を備えている。1つのリテーナーリングが、
注射器本体の後端部と係合して、ピストンの後部が注射器の本体から飛び出さな
いよ
うに拘束する。通常は、前部の後面が後部の前面と接して支持されており、これ
らの両部材が、ピストンと注射器本体との間のシールをもたらすために協働する
。注射器の付勢手段と機械的に接続するということは、機械的な付勢手段と接続
することと、通路と連通する圧力流体による付勢手段と接続すること、の両方の
場合を含んでいる。流体を、後部の前面に対して後方から両部材の間の室に通路
手段を介して通過させることによって、前部が後部に対して前方に移動し、逆に
、注射器の内容物を排出するように圧力を及ぼすが、前部と本体の壁部との間の
摩擦係合力がピストン全体と比べて著しく低下する。何故ならば、前部の壁との
係合程度は、ピストン全体と比べて低下するからである。「圧着」効果もまた、
「保持」に打ち勝つためには力が必要なように、壁との係合力が低下したことに
起因するばかりでなく、材料が一定の硬さを有するために、通常は円形状をなす
前部の横断方向の可撓性のみが、単一部材のピストンにくらべて著しく増大する
ことに起因して、大いに低下する。どのような「圧着」も「保持」も、前部を前
方に湾曲するように前部に作用する圧力に変換されるので、前部と本体の壁との
係合力が低下し、「圧着」または「保持」に打ち勝つ。この発明の注射器のすべ
てに亘る効果は、注射器の内容物の移動を確保するのに必要な圧力を大いに減少
する点であり、他方において同時に、前記の移動が極めて小割合で行われる場合
であっても、一層スムースな移動を達成する点である。ピストン後部の後方への
離脱はリテーナーによって阻止される。後部はこうして、
流体圧が作用する反作用面を構成する。
この発明の別の特徴は、付属の請求の範囲に取り纒められており、この発明の
模範実施例を添付図面を参照しつつ説明することによって明かにされる。
第1図は、注射器に連結したガス発生器によって注射器の内容物を射出する段
階にあるこの発明の注射器の長手方向断面図である。
第2図は、注射器を作動するために液体を作用させるカニューレ装置の代替案
と一緒に示す、内部を薬液で満たす前の第1図と同様な注射器の構成部品の分解
組立図である。
第3図は、注射器のピストンの構成部品の側面図である。
添付図面を参照すれば、この発明の注射器は、欧州特許出願公開明細書第02
98585号にほぼ記載されているように、「底なしの薬瓶」に基づいて構築さ
れ、薬液で満たされる。それは、前端部または上端部にある細い頸部4と、弾性
体のピストン6によって閉鎖された開放底部とを具備するほぼシリンダーのガラ
ス(または合成樹脂)本体2を有する。本体は、従来型の瓶詰機および蓋止着機
を用いて、頸部4を介して薬液や個人調達の薬剤で満たされて、弾性材の蓋8と
環状のキャップ10によって閉じられる。もっとも、注射器をその内容物12で
満たすのに利用される技術は、この発明のいかなる部分も構成しないことを理解
すべきである。ピストン4は、リテーナーリング14によって注射器内に保持さ
れる。前記のリテーナーリングはまた、フィンガーグリップ
または反作用部材となるフランジ16を提供しており、ピストン6の背後に形成
されるネジ山を施した延長部18に取り付けたプランジャーを用いて、手動また
は注射器ポンプのいずれかによって、従来の態様で注射器を付勢することができ
る。このリテーナーリングは、どことなくWO92/08507号に述べられて
いるものと似た態様で注射器本体と係合するが、リテーナーリングの止着の細部
はこの発明を構成しない。しかしながら、リング14を嵌着すれば、これ
請求の範囲
1. ピストン部が、ピストン本体の前端部に近い位置に、必須的に弾性材で
形成された孔を有する前部(6A)と、通常は前記前部と接触しており、前記の前部
(6A)との間に流体の連通を確保するための通路(20)を備える後部(6B)とに分離さ
れており、
前記の後部(6B)は、注射器の付勢手段(38)と機械的に接続するための部材(18)
を有する点、
リテーナー(14)が、注射器本体の後端部と係合して、後部(6B)の注射器本体か
らの飛び出しを拘束している点、および、
注射器の付勢手段と機械的に接続するということが、機械的な付勢手段と接続
することと、通路と連通する圧力流体による付勢手段と接続すること、の両方の
場合を択一的に含んでいる点、
に特徴を有する、
注射器の本体(2)の内部において、その長手方向にタンデム型をなして、2つ
の分離部に形成されたピストン(6)を有する注射器。
2. ピストンの前記両部(6A,6B)が、協働して、前記両部の間を前記通路(20
)が連通する室(28)を形成する点に特徴を有する請求の範囲1記載の注射器。
3. ピストンの前部(6A)が、ほぼ円板状の外形を備えており、その前面と後
面に働く圧力の差圧が作用すると、湾曲が起きる程度に充分に薄い点に特徴を有
する請求の範囲1ま
たは2記載の注射器。
4. ピストンの前部(6A)が、後部(6B)よりも軸線方向の長さが短い点に特徴
を有する請求の範囲1−3のいずれか1記載の注射器。
5. リテーナー(14)が、注射器本体の後端部内に収容されたリングであって
、通路を規定しており、前記通路をによって後部(6B)が注射器の付勢手段と機械
的に接続される点に特徴を有する請求の範囲1−4のいずれか1記載の注射器。
6. 前記通路が、注射器の付勢手段に取り付けられたカニューレ(42)によっ
て穿孔することが可能な隔壁(22)によって閉鎖される点に特徴を有する請求の範
囲1−5のいずれか1記載の注射器。
7. ピストン部(6A,6B)の少なくとも一方に、他方の部との接触を制限する
ための突出部材(30)が形成されている点に特徴を有する請求の範囲1−6のいず
れか1記載の注射器。
8. 注射器のピストンを、分離した2つの部分、すなわち、必須条件として
弾性材で形成された孔の無い別体の前部(6A)と、前記の前部(6A)との間に流体の
連通を確保するための通路(20)を備える後部(6B)と、に形成することによって、
注射器の付勢手段と機械的に接続する手段を有する前記後部だけが、前記流体圧
利用の付勢手段を前記後部と接続することによって前記ピストンを付勢して、前
記後部が後退を抑制されている間に、前記付勢手段から前記通路を経て圧力流体
を導入する点に特徴を有する、
機械的付勢手段による付勢、または流体圧利用の付勢手段
による付勢、いずれも従来通りの付勢に適合する注射器の内容物を射出する方法
。
9. ガス発生器である点に特徴を有する請求の範囲8記載の方法。
10. 前記流体圧利用の付勢手段が、圧力流体源と接続した管に対する継手
である点に特徴を有する請求の範囲8記載の方法。
11. 注射器の付属部品を前記後部と接続する段階が、前記付勢手段のカニ
ューレによって前記隔壁に穿孔することを含む点に特徴を有する請求の範囲8−
10のいずれか1記載の方法。
12. ピストンの前部が円板状をなしており、圧力が作用すると湾曲するよ
う充分可撓性を備えており、
この構造によって、前記前部が前記圧力流体の導入によって、圧着効果に打ち
勝つために湾曲する原因を形成する点に特徴を有する請求の範囲8−11のいず
れか1記載の方法。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1. ピストン部が、ピストン本体の前端部に近い位置に、弾性材で形成され た無孔の前部(6A)と、前記の前部(6A)との間に流体の連通を確保するための通路 (20)を備える後部(6B)とに分離されており、 前記の後部(6B)は、注射器の付勢手段(38)と機械的に接続するための部材(18) を有する点に特徴を有する、 注射器の本体(2)の内部において、その長手方向にタンデム型をなして、2つ の分離部に形成されたピストン(6)を有する注射器。 2. ピストンの前記両部(6A,6B)が、協働して、前記両部の間を前記通路(20 )が連通する室(28)を形成する点に特徴を有する請求の範囲1記載の注射器。 3. ピストンの前部(6A)が、ほぼ円板状の外形を備える点に特徴を有する請 求の範囲1または2記載の注射器。 4. ピストンの前部(6A)が、後部(6B)よりも軸線方向の長さが短い点に特徴 を有する請求の範囲1−3のいずれか1記載の注射器。 5. 注射器が、ピストン(6)が飛び出すことを防止し、後部(6B)を支持する ために、注射器本体の後端部にあるリテーナーリング(14)を含む点に特徴を有す る請求の範囲1−4のいずれか1記載の注射器。 6. 前記通路が、注射器の付勢手段に取り付けられたカニューレ(42)によっ て穿孔することが可能な隔壁(22)によっ て閉鎖される点に特徴を有する請求の範囲1−5のいずれか1記載の注射器。 7. ピストン部(6A,6B)の少なくとも一方に、他方の部との接触を制限する ための突出部材(30)が形成されている点に特徴を有する請求の範囲1−6のいず れか1記載の注射器。 8. 注射器のピストンを、分離した2つの部分、すなわち、必須条件として 弾性材で形成された孔の無い別体の前部(6A)と、前記の前部(6A)との間に流体の 連通を確保するための通路(20)を備える後部(6B)と、に形成することによって、 注射器の室と機械的に接続する手段を有する前記後部だけが、注射器の付勢手段 を前記後部と接続することによって前記ピストンを付勢して、前記後部が後退を 抑制されている間に、前記付勢手段から前記通路を経て圧力流体を導入する点に 特徴を有する、 流体を移動することによって注射器の内容物を射出する方法。 9. ガス発生器である点に特徴を有する請求の範囲8記載の方法。 10. 前記付勢手段が、圧力流体源と接続した管に対する継手である点に特 徴を有する請求の範囲8記載の方法。 11. 注射器の付属部品を前記後部と接続する段階が、前記付勢手段のカニ ューレによって前記隔壁に穿孔することを含む点に特徴を有する請求の範囲8− 10のいずれか1記載の方法。
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