【発明の詳細な説明】
抗-コレステロール血症卵、ワクチンならびにその製法および使用
関連出願の相互参照
本出願は、現在放棄されている1982年6月3日に出願された出願番号第0
6/384,625号の一部継続出願である、1983年10月27日に出願され
た米国特許第4,636,384号の一部継続出願である、1987年1月9日に
出願された出願番号第07/001,842号の継続出願である、1991年2月
20日に出願された出願番号第07/658,437号の一部継続出願であり、ま
た、現在放棄されている1984年2月7日に出願された出願番号06/577,
804号の一部継続出願である、1984年6月19日に出願された米国特許第
4,748,018号の一部継続出願である。
発明の背景
発明の分野
本発明は、鳥類の卵、卵製品、および卵画分、該卵を生成する方法、ワクチン
、ならびに該卵および卵製品および画分を使用する方法に関する。卵および卵産
物には、恒温動物の血清中のコレステロール、および脂質を制御するのに有効な
因子が含まれている。
因子は、過免疫した動物から得た卵および卵製品および画分に見い出される。
因子は、卵または卵産物を消費する動物における血清コレステロールおよび脂質
沈殿のレベルを低下または維持することによって、あるいは、非処理卵を摂取さ
せた動物において認められる血清コレステロールおよび脂質沈殿のレベルまでそ
れらのレベルを上昇させないことによって、脈管系に有利な効果を有する。本発
明は、脈管老化および動脈硬化症のごとき脈管系の疾患を治療するための、卵、
卵産物および卵画分の使用に関する。有利な効果は、特定の細菌抗原で過免疫し
た動物からの卵、卵画分または卵産物の摂取から生成する。
背景技術の説明
脈管疾患
哺乳動物、特にヒトの正常な脈管系は、血液輸送および血液循環に拘わる心臓
および動脈のごとき全ての器官に含まれている。動物においては、2つの主要な
疾患:動脈硬化症および老化が、脈管系に影響を及ぼす。動脈壁の肥厚および硬
化の一般的な専門用語である動脈硬化症は、合衆国および大部分の西欧化社会に
おける主な死因である。動脈硬化症には、アテローム性動脈硬化症、病巣石灰化
および動脈硬化症のごとき種々のタイプがある。(種々のタイプの)動脈硬化症に
伴う変化と老化とは一部重複する。(例えば、ハリソン(Harrison)の「内医学の原
理(Principles of Internal Medicine)」第10版、1465-1475頁参照)
。
正常な動脈壁は、適度にはっきりと境界を区別する3種の層:脈管内膜、中膜
および外膜より構成されている。脈管内膜は、全ての動脈の管腔の内層である内
皮細胞の層である。内皮細胞は、一連の連結複合体によって互いに接着し、疎性
結合組織網の基礎をなす基底板にも接着している。内皮細胞の内層は、血中から
動脈壁への物質の流入を制御するバリアを形成している。中層は、単一層または
複層に変化した平滑筋細胞よりなる。動脈の最外側の層は、外部弾力性層によっ
て境界が区分されている外膜である。この外部の膜は、コラーゲンの厚膜束、異
なったサイズのエラスチン繊維、ならびに平滑筋細胞および繊維芽細胞の混合物
の疎性混交混合物よりなる。
内皮細胞内層の維持は重要である。内皮細胞の代謝回転は遅い速度で起こるが
、血管壁に沿う流動のパターンを変化させることによって病巣領域で加速するこ
とができる。無傷の内皮細胞は、部分的に、血小板機能を阻害するプロスタサイ
クリンを上昇させることにより凝塊を阻害するように機能し、それによって、妨
害を受けない血流を上昇させる。しかしながら、内層が障害を受けると、異なっ
たクラスのプロスタグランジンであるトロンボキサンの産生を部分的に起こして
血小板がそこに付着し、凝塊を形成する。その内皮細胞の完全性を維持する動脈
壁の能力により、血小板凝集が予防され、動脈硬化症プロセスの重要な決定因子
となり得るその中間部位の栄養摂取が保証される。
動脈壁における正常な老化で起こる主な変化は、脈管内膜厚におけるゆっくり
とした対称性の肥大である。このことは、小筋細胞の蓄積によって起こる。非-
疾患性の動脈壁においては、主にコレステロールエステルおよびリン脂質である
脂質の含量も老化に伴って進行的に増大する。正常な動脈壁の大部分のリン脂質
はイン・サイチュー(in situ)合成由来であるようだが、老化に伴い蓄積するコ
レステロールエステルは、主な血漿コレステロール脂肪酸エステルであるリノレ
イン酸をそれが主に含むため、血漿由来のようである。正常な動脈が老化するに
したがい、平滑筋細胞および連結組織が脈管内膜に蓄積し、該層の進行的な肥厚
を誘導して、脂肪酸の進行的な蓄積と合わさって、脈管の剛性を徐々に上昇させ
る。大きな動脈は膨張し、伸長し、多孔性となることができ、変性性の動脈硬化
性プラークを侵食する領域に動脈溜が形成され得る。
現在まで、合衆国における65歳以上のリードする死因は動脈硬化症(アテロ
ーム形態の動脈硬化症)である。アテローム性動脈硬化症は、コレステロール代
謝の調節異常に伴う脈管疾患として広い用語で定義できる。この疾患およびその
合併症は、合衆国における主要な死因である。
最近、アテローム性動脈硬化症の基礎生物学が理解されきている(例えば、ハ
ジャール,ディイ・ピィイ(Hajjar,D.P.)ら、エフエイエスイィビイ・ジャーナ
ル(FASEB Journal)第6巻:2933-2941頁(1992年);ガイトン
,ジェイ・アール(Guyton,J.R.)ら、アメリカン・ジャーナル・オブ・パソロ
ジー(American Journal of Pathology)第141巻:925-936頁(199
2年)参照)。この疾病の治療および予防に向けて進行させる場合、これらの基礎
的データには、臨床適用が今なお必要である。
通常、病斑は、脂肪線条、繊維性プラークおよび合併病斑として分類される。
脂肪線条は、脈管内膜の焦点領域における、脂肪が詰まった平滑筋細胞および繊
維性組織の蓄積によって特徴付けられ、脂溶性色素によってはっきりと染色され
る。該脂質は主にコレステロールオレエートである。繊維性プラークは、脈管内
膜肥厚が増大した領域であり、進行性のアテローム性動脈硬化症の最も特徴的な
病斑に存在するであろう。それらは、30歳代には腹大動脈、冠動脈および総頸
動脈に現れ、老化に伴って進行的に肥大する。合併病斑は、種々の程度の壊死、
血栓および潰瘍を含む石灰化繊維性プラークである。
数多くの「危険因子」が、アテローム性動脈硬化症が発病する個人において同
定されてきている。危険因子概念とは、少なくとも1つの危険因子を有する個人
が臨床的なアテローム性動脈硬化症をより発病しがちであり、危険因子を有さな
い個人よりも早期にそのようになるということを意味している。複数の危険因子
が存在すれば、さらにアテローム性動脈硬化症が加速される。可逆性または部分
的に可逆性の危険因子の中には、高脂肪血症(高コレステロール血症および/また
は高トリグリセリド血症)、高血糖症および真性糖尿病、高濃度の低密度リポ蛋
白質が存在する低レベルの高密度リポ蛋白質、高血圧症、肥満症ならびに喫煙が
ある。
ハリソン(Harrison)の前掲(1470頁)で示せば、アテローム性動脈硬化症の
臨床結果の発生は少なくできるが、単一または一群の危険因子を除去または反転
させることによるアテローム性動脈硬化症の緩解の事例または緩解の中断はヒト
では未だ全く証明されていない。喫煙の減少、低コレステロールおよび低脂肪の
摂取、体重の減少および運動プログラムに向かう趨勢は、助けとなっている。し
かしながら、治療というよりもむしろ予防が、公衆健康の専門家の最終目標であ
る。高い危険性の同定および危険を減少させる尺度の開発の双方に向かうことは
十分に知られてはいるが、予防法の有効なプログラムは未だ確立されていない。
前記に示した危険因子の中で、臨床的治療に特によく適し得るものは、高脂肪
血症である。肥満症およびタバコの消費のごとき因子の制御は、大きい度合で、
個人の意向および嗜好に依存するが、循環系の総血清コレステロール、低密度の
リポ蛋白質コレステロールおよびトリグリセリドを低下させる許容できる方法が
提供されれば、それは、広範囲の個人の治療に適するであろう。
動脈硬化性疾患のごとき脈管疾患は広範に分布し、脈管系の老化およびそれに
伴う問題は自然に生じるため、これらの疾患を予防し、かつ可能なら治療する有
効な方法に対する要望がある。例えば、抗-動脈硬化症および抗-老化効果を有す
る、牛乳または卵のごとき天然食品が得られれば、それは、容易に投与でき、容
易に入手でき、安全な治療組成物であろう。
過免疫動物からの生成物
種々の治療効果を有する牛乳を産生することは先行技術で知られてきた。例え
ば、ベック(Beck)は、ストレプトコッカス・ミュータンス(Streptococcus muta
ns)に対する抗体を含有しう触阻害効果を有する牛乳を開示している(ベック(Be
ck)、米国特許第4,324,782号)。牛乳は、エス・ミュータンス(S.mutans
)抗原で雌ウシを二段階で免疫し、治療牛乳を得ることによって得られる。また
、ベック(Beck)は、抗-炎症特性(米国特許第4,284,623号)および抗-高
血圧特性(米国特許第4,879,110号)を有する牛乳も記載している。ハイン
バッハ(Heinbach)、米国特許第3,128,230号は、抗原性混合物で雌ウシ
を接種することによる、アルファ、ベータおよびガンマ成分のグロブリンを含有
する牛乳を記載している。ピーターセン(Petersen)(米国特許第3,376,19
8号、カナダ国特許第587,849号)およびタナー(Tunnah)ら(英国特許第1
,211,876号)も抗体-含有牛乳を記載している。
米国特許第4,897,265号および米国特許第4,636,384号(第33,
403号の再出願)は、細菌の混合物由来の多価抗原を注射することにより過免
疫状態に維持した雌ウシ由来の抗体-含有牛乳を試験動物およびヒトに摂取させ
ることよりなる、血中脂質濃度を低下させ、それによって前記の脈管疾患を治療
する方法を開示している。
ニワトリ(ガルス・ドメスチカス(Gallus domesticus))、シチメンチョウおよ
びアヒルのごとき種々の部類の鳥類が、それらの血液およびそれらの卵の中に、
鳥類の病気を引き起こす因子ならびに他の抗原に対する抗体を産生することが知
られている。例えば、ルバック(LeBacq)-バーヘイデン(Verheyden)ら、イム
ノロジー(Immunology)第27巻:683頁(1974年)およびレスリー,ジイ・
エイ(Leslie,G.A.)ら、ジャーナル・オブ・メディシン(J.Med.)第130巻
:1337頁(1969年)は、ニワトリのイムノグログリンを定量的に分析して
いる。ポルソン,エイ(Polson,A.)ら、イムノロジカル・コニューニケイション
ズ(Immunological Communications)第9巻:495-514頁(1980年)は
、
幾つかの蛋白質および蛋白質の天然混合物に対して雌ニワトリを免疫し、その卵
黄中にIgY抗体を検出した。ファーテル,アール(Fertel,R.)ら、バイオケミ
カル・アンド・バイオフィジカル・リサーチ・コミューニケイションズ(Bioche
mical and Biophysical Research Communications)第102巻:1028-1
033頁(1981年)は、プロスタグランジンに対して雌ニワトリを免疫し、そ
の卵黄中に抗体を検出した。ジェンセニウス(Jensenius)ら、ジャーナル・オブ
・イムノロジカル・メソッズ(Journal of Immunological Methods)第46巻
:63-68頁(1981年)は、免疫診断に用いる卵黄IgGの単離方法を提供
している。ポルソン(Polson)ら、イムノロジカル・コミューニケイションズ(I
mmunological Communications)第9巻:475-493頁(1980年)は、種々
の植物ウイルスで免疫した雌ニワトリの卵黄から単離した抗体を記載している。
ポルソン(Polson)、米国特許第4,357,272号は、過免疫雌ニワトリ由
来の卵黄からの抗体の単離を開示している。過免疫は、植物ウイルス、ヒトIg
G、抗破傷風毒素、抗ヘビ毒素およびセラメバ(Serameba)抗原により代表され
る抗原を雌ニワトリに反復注射することにより誘導される。ポルソン(Polson)
、米国特許第4,550,019号は、少なくとも30,000の分子量または粒
子量(particle weight)を有する免疫原で過免疫することにより雌ニワトリに生
成させた抗体の卵黄からの単離を開示している。ニワトリを過免疫するのに用い
た抗原は、植物ウイルス、ヒト・イムノグロブリン、抗破傷風毒素および抗ヘビ
毒素の中から選択された。
本発明は、現在は取り下げられている「受動免疫用のヘテロ蛋白質抗体処方(H
eterologous Protein Antibody Formulation for Passive Immunization)」に関
する、ベック(Beck)およびストール(Stolle)により1984年2月4日に出願
された米国特許出願番号第577,804号、および「鳥類抗体を用いた哺乳動
物の受動免疫法(Method of Passive Immunization of Mammals Using Avi
an Antibody)」に関する、スロール(Stolle)およびベック(Beck)により19
84年6月14日に出願された米国特許第4,748,018号に開示され特
許請求されている発明を超えてさらに展開する。該特許の全体の開示は出典明示
して本明細書の一部とみなす。
出願番号第577,804号において、抗原性物質に対して免疫した種の家禽
の卵から得た精製ヘテロ抗体を非経口的に注射することよりなる哺乳動物の受動
免疫法が開示されており、ここにおいて、該哺乳動物はかかる家禽からの卵を消
費した履歴を有する。米国特許第4,748,018号に開示された発明は、卵抗
体の投与が非経口的なもののみならず、いずれの適当な経路によってでも可能で
ある点で、米国特許出願番号第577,804号に開示された概念上に拡がって
いる。
しかしながら、これら全ての参照は、過免疫によって種々の抗原に対して生成
したイムノグロブリンおよび、診断工程またはホモもしくはヘテロ受動免疫への
該イムノグロブリンの続く使用にのみ関する。これらの参照には、過免疫動物か
らの牛乳または卵が、動物の血清コレステロール濃度もしくは脂質沈殿を制御す
ることにより脈管系に対して有利な効果を有するであろうこと、あるいは、血清
脂質濃度を上昇させることなく、または正常な卵を消費させた動物において認め
られるレベルまでそれらを上昇させることなく、ヒトおよび他の動物により該過
免疫卵を消費させることは、全く示唆または推測されていない。
発明の概要
本発明は、過免疫ニワトリから得た卵および卵製品を恒温動物に摂取させた場
合に、該動物における脂質沈殿およびコレステロールのレベルを制御する方法が
提供されるという本発明者らの発見に基づいている。
本発明は、特定の細菌株に対して過免疫した鳥類からの卵または画分の摂取に
より、以下の結果:
1.いずれの卵も摂取させていない動物で認められるレベルに比して、大動脈
における脂質沈殿のレベルが低下すること;
2.卵を摂取させていない動物で認められるレベル以上に、動脈または肝臓に
おける脂質沈殿のレベルが上昇しないこと;
3.同量の非処理卵を摂取させた動物で認められる大動脈または肝臓の脂質沈
殿のレベルまで、それらのレベルが上昇しないこと;
4.同量の非処理卵を摂取させた動物で見い出される血清コレステロールのレ
ベルまで、そのレベルが上昇しないこと
が達成できるという発見に基づいている。
本発明は、過免疫鳥類からの卵または卵画分の摂取によって、高コレステロー
ル食餌を消費させている恒温動物において血清コレステロールを低下できるとい
う本発明者らの発見にも基づいている。該画分には、卵黄、卵黄蛋白質(主にIg
Y)および卵白が含まれる。
さらに、本発明は、過免疫鳥類が産卵した卵または卵画分の消費によって、卵
を含む高コレステロール食餌を摂取させている恒温動物の大動脈および冠動脈に
おけるアテローム性硬化症病斑の発病および発病度の程度を有利に制御できると
いう発見にも基づいている。該画分には、卵黄、卵黄蛋白質(主にIgY)および
卵白が含まれる。
また、本発明は、特定の細菌抗原または特定の細菌抗原群で過免疫したニワト
リが産卵した卵により、前記した抗-脂質、抗-コレステロール、抗-動脈硬化症
効果を得ることができるという発見にも基づいている。
したがって、本発明の目的は、ヒトおよび他の恒温動物により消費された場合
に、鳥類の卵または卵画分を摂取させている恒温動物におけるコレステロールま
たは脂質を低下するであろう、これらの卵、卵製品および卵画分を生成すること
にある。
さらなる本発明の目的は、ヒトおよび他の恒温動物により消費された場合に、
鳥類の卵または卵画分を摂取させている恒温動物におけるコレステロールおよび
脂質のレベルを上昇させないであろう、これらの卵または卵画分を提供すること
にある。
また、本発明の目的は、同量の正常な卵を消費させた動物において認められる
コレステロールまたは脂質のレベルまでそれらのレベルを上昇させないであろう
、鳥類の卵または卵画分を提供することにある。
さらなる本発明の目的は、脈管系の疾患、特にアテローム性動脈硬化症および
アテローム性動脈硬化症病斑の発病に対して有利な効果を有する鳥類の卵および
卵画分を提供することにある。
したがって、さらなる本発明の目的は、アテローム性動脈硬化症病斑のごとき
病徴が予防され、または緩和されるようにコレステロールおよび脂質沈殿を制御
することによって、ヒトおよび他の恒温動物における脈管疾患を治療する方法を
提供することにある。
さらなる本発明の目的は、高コレステロール食餌を摂取させた動物において、
コレステロールのレベルおよび動脈硬化症の発病を制御することにある。
したがって、本発明は、一般に、抗-動脈硬化症、特に抗-アテローム性動脈硬
化症効果を作り出すのに十分な量で過免疫状態に維持した鳥類由来の卵、卵製品
または卵画分を投与することよりなる、ヒトおよび他の恒温動物における脈管疾
患を予防または治療する方法を提供する。
特に、本発明は、過免疫鳥類からの卵、卵画分または卵製品の投与により該動
物の器官または組織のコレステロール、特に血清コレステロール、および脂質沈
殿のレベルを制御することによって、ヒトおよび他の恒温動物における脈管疾患
を予防または治療する方法を提供する。
特に、本発明は、恒温動物により消費された場合に、該動物におけるコレステ
ロールまたは脂質沈殿を低下させる鳥類の卵、画分、および卵製品を提供する。
また特に、本発明は、動物により消費された場合に、該動物の脂質沈殿のレベ
ルを上昇させない鳥類の卵、画分および卵製品も提供する。
さらに特に、本発明は、動物により消費された場合に、同量の正常な非処理卵
を摂取させている動物で認められる脂質および血清コレステロールのレベルまで
そのレベルを上昇させない鳥類の卵、画分および卵製品を提供する。
また特に、本発明は、高-コレステロール飼料を摂取させている恒温動物によ
り消費された場合に、該動物における血清コレステロールレベルを顕著に低下さ
せる鳥類の卵、画分および卵製品も提供する。
また特に、本発明は、高-コレステロール飼料を摂取させ、さらに正常な非処
理卵を摂取させている恒温動物により消費された場合に、高-コレステロール飼
料および同量の正常な非処理卵を消費させている動物で認められる血清コレステ
ロールレベルからそのレベルを顕著に低下させる鳥類の卵、画分および卵製品も
提供する。
また特に、本発明は、高-コレステロール飼料を摂取させ、さらに非処理卵を
消費させている動物により消費された場合に、高-コレステロール飼料を摂取さ
せ、同量の正常な非処理卵を消費させている動物で認められるアテローム性動脈
硬化症病斑のパーセントに比して該パーセントを顕著に減少させる鳥類の卵、画
分および卵製品も提供する。
さらに、本発明は、恒温動物により消費された場合に、高-コレステロール飼
料を摂取させ、正常な非処理卵も消費させている動物において発病したアテロー
ム性動脈硬化症病斑の発病度の程度を減じる鳥類の卵、画分および卵製品を提供
する。
さらに特に、本発明は、正常な飼料または高-コレステロール飼料を摂取させ
ている恒温動物により消費された場合に、これらの動物の冠動脈に発病したアテ
ローム性硬化症病斑の発病度の程度を減じる鳥類の卵、画分および卵製品も提供
する。
また、本発明は、前記に要約した有利な結果を有する該卵または卵製品を生成
する方法も提供する。該方法には、特定の細菌抗原および抗原亜群での雌鳥類の
過免疫が包含される。
したがって、また、本発明は、雌の産卵鳥類を過免疫するのに用いた場合に、
本発明の目的が提供される細菌抗原および細菌抗原亜群よりなるワクチンも提供
する。
また、本発明は、過免疫鳥類由来である卵から作成した種々の画分も提供し、
恒温動物により摂取された場合に本発明の目的が提供される。該画分には、卵白
、卵黄、および卵黄からの精製イムノグロブリン-含有画分が含まれる。
図面の簡単な説明
図1ないし4に関して、グループ番号1(N=5)は高コレステロール食餌+
免疫卵黄、12週間;グループ番号2(N=5)は高コレステロール食餌+水、
12週間;グループ番号3(N=5)は高コレステロール食餌+免疫全卵、12
週間;グループ番号4(N=5)は高コレステロール食餌+免疫卵黄蛋白質(I
gY)、12週間;グループ番号5(N=5)は高コレステロール食餌+対照全
卵、12週間;グループ番号6(N=5)は高コレステロール食餌+免疫卵白、
12週間;グループ番号7(N=5)は標準的な食餌+水、12週間である。
図1は、各グループのNZWウサギに関する血清コレステロールの最終平均値
を示している。横軸はグループ番号を示し、縦軸はコレステロールのミリグラム
%を示している。グループの説明は該図面の下側に提供されている。食餌様式は
、本明細書の実施例2に記載されている。棒上の数値はグループの平均値である
。
図2は、各グループのウサギにつき要約したプラーク(スダン親和性のアテロ
ーム性動脈硬化症病斑)の%を示している。横軸はグループ番号を示している。
縦軸は%プラークを示している。食餌様式は、実施例2に記載されている。棒上
の数値はグループの平均値である。%プラークは、自動化イメージ分析によって
測定した。
図3は、各グループのウサギの大動脈におけるアテローム性動脈硬化症病斑の
発病度の程度を要約している。横軸はグループ番号を示している。縦軸は病斑の
発病度を示している。食餌様式は、実施例2に記載されている。棒上の数値はグ
ループの平均値である。病斑は大動脈の組織切片において顕微鏡測定した。
図4は、各グループのウサギの冠動脈におけるアテローム性動脈硬化症病斑の
発病度の程度の要約を示している。横軸はグループ番号を示している。縦軸は病
斑の発病度の程度を示している。食餌様式は実施例2に説明されている。棒上の
数値はグループの平均値である。病斑は冠動脈の組織切片において顕微鏡観察し
た。
図5は、高-コレステロール食餌を摂取させ、対照全卵、免疫全卵、または免
疫卵の成分(卵黄、卵白またはIgY)を与えたグループのウサギについての、最
低値から最高値にランク付けた要約を示している。図面に出てくる食餌様式およ
び他の実験データは実施例2に説明されている。図5は、図1-4に示した結果
を基本的に要約している。グループ番号1:高コレステロール食餌+免疫卵黄、
12週間;グループ番号2:高コレステロール食餌+水、12週間;グループ番
号3:高コレステロール食餌+免疫全卵、12週間;グループ番号4:高コレス
テロール食餌+免疫卵黄蛋白質(IgY)、12週間;グループ番号5:高コレ
ステロール十対照全卵、12週間;グループ番号6:高コレステロール+免疫卵
白、12週間である。全グループにつきN=5であった。
好ましい具体例の詳細な説明
本発明は、天然食品が哺乳動物脈管系に対して有利な効果を有するという本発
明者らの発見に基づいている。天然物である本発明の卵および卵製品は、毒性の
副作用を恐れることなく、動物およびヒトにおけるアテローム性動脈硬化症疾患
に関連する脈管疾患を治療するのに用いることができる。
本発明は、過免疫ニワトリからの卵の摂取が、該卵を摂取させている恒温動物
における血清コレステロールおよび脂質沈殿のレベルに対して顕著な効果を有す
るという本発明者らの予期せぬ発見に基づいている。特に、ウサギの生検スコア
は、大動脈における脂質沈殿が過免疫ニワトリからの卵を摂取することによって
低下されること、大動脈および肝臓における脂質沈殿が過免疫ニワトリからの卵
を摂取することによって上昇しないこと、ならびに大動脈および肝臓における脂
質および血清中のコレステロールのレベルが同量の正常な卵を摂取させたウサギ
で認められるそれらのレベルまで上昇しないことを示した。
また、本発明は、特定の細菌抗原で過免疫したニワトリから得た卵が前記のコ
レステロールおよび脂質に対する効果を作り出すという発見にも基づいている。
また、本発明は、過免疫ニワトリからの卵または卵の特定の画分が、高-コレ
ステロール食餌を摂取させている恒温動物によって摂取された場合に、これらの
動物の血清コレステロールに以下の効果:
(1)高-コレステロール食餌を摂取させたがいずれの卵も摂取させていない動物
で認められる血清コレステロールのレベルに比してこのレベルを低下させる;
(2)同量の非処理の正常な卵を摂取させた動物で認められる血清コレステロール
のレベルまでこのレベルを上昇させない
を与えるという発見にも基づいている。
また、本発明は、高-コレステロール食餌を摂取させ、かつ過免疫動物からの
卵または卵画分も摂取させた動物におけるアテローム性動脈硬化症病斑(プラー
ク)の発病が、高-コレステロール食餌を摂取させ、かつさらに同量の非処理卵を
摂取させた恒温動物で認められるアテローム性動脈硬化症病斑の発病よりも顕著
に減じられるという発見にも基づいている。
また、本発明は、高-コレステロール食餌を摂取させ、かつ過免疫動物からの
卵または卵画分も摂取させた動物の大動脈のアテローム性動脈硬化症病斑の発病
度の程度が、高-コレステロール食餌を摂取させたが、正常な卵は摂取させなか
った恒温動物の大動脈の病斑の発病度の程度に実質的に同等であるか、顕著に低
下されること、ならびに、さらに同量の正常な非処理卵を摂取させると共に高-
コレステロール食餌を摂取させている動物の大動脈における病斑の発病度の程度
よりも顕著に低いという発見にも基づいている。
また、本発明は、高-コレステロール食餌を摂取させ、かつ過免疫動物からの
卵または卵画分も摂取させた動物の冠動脈におけるアテローム性動脈硬化症病斑
の発病度の程度が、(高-コレステロールを含まない)標準的な食餌を摂取させた
動物における発病度の程度に同等であるか、あるいは、高-コレステロール食餌
を摂取させ、さらに正常な非処理卵を摂取させているか否かの動物の冠動脈の病
斑の発病度の程度よりも顕著に低下されるという発見にも基づいている。
また、本発明は、前記した効果が、特定の細菌抗原でニワトリを過免疫するこ
とによって得られるという発見にも基づいている。
また、本発明は、過免疫ニワトリから得た全卵、過免疫ニワトリの卵由来の卵
黄、過免疫ニワトリの卵からの卵黄蛋白質(IgY画分)、または過免疫ニワトリ
からの卵の卵白(アルブミン)画分から前記した有利な効果を得ることができると
いう発見にも基づいている。
したがって、本発明の広範な具体例において、種々の細菌抗原で過免疫した雌
鳥類由来の卵または卵画分を恒温動物に投与することにより該動物における血清
コレステロールおよび脂質沈殿を制御することによって、動脈硬化症、特にアテ
ローム性動脈硬化症を予防または治療する方法が提供される。
したがって、1つの具体例において、特定の細菌抗原で過免疫した雌鳥類の卵
由来の卵または卵画分を投与することよりなる、動物における脂質沈殿および血
清コレステロールのレベルを低下させる方法が提供される。
さらなる具体例において、特定の細菌抗原で過免疫した雌鳥類からの卵由来の
卵または卵画分を投与することよりなる、動物におけるプラーク(アテローム性
動脈硬化症病斑)の発病を減じる方法が提供される。
特定の具体例において、動物の冠動脈および/または大動脈において該効果が
達成される。
さらなる具体例において、特定の細菌抗原で過免疫した雌鳥類が産卵した卵由
来の卵または卵画分を投与することよりなる、動物におけるアテローム性動脈硬
化症病斑の発病度の程度を制御する方法が提供される。
特定の具体例において、特定の細菌抗原で過免疫した雌鳥類が産卵した卵由来
の卵または卵画分を投与することよりなる、恒温動物の大動脈におけるアテロー
ム性動脈硬化症病斑の発病度の程度を制御する方法が提供される。
さらなる特定の本発明の具体例において、特定の細菌抗原で過免疫した雌鳥類
由来の卵または卵画分を投与することよりなる、恒温動物の冠動脈におけるアテ
ローム性動脈硬化症病斑の発病度の程度を制御する方法が提供される。
もう1つの特定の具体例において、高-コレステロール食餌を摂取させている
動物で前記の効果が達成される。高-コレステロール食餌を摂取させている動物
は、非処理卵または卵製品を消費することもできる。
好ましい特定の本発明の具体例において、ストール(Stolle)S-100シリー
ズ・ワクチンで過免疫した雌鳥類由来の卵からの卵黄、全卵、卵黄蛋白質(IgY
画分)または卵白を投与することによって、恒温動物における血清コレステロー
ルのレベルを制御する方法が提供される。
さらに好ましい特定の本発明の具体例において、ストール(Stolle)S-100
シリーズ・ワクチンで過免疫した雌鳥類由来の卵からの卵黄、全卵、卵黄蛋白質
(IgY画分)または卵白を投与することよりなる、恒温動物におけるアテローム
性動脈硬化症病斑(プラーク)の発病を減じる方法が提供される。
さらなる特定の好ましい本発明の具体例において、ストール(Stolle)S-10
0シリーズ・ワクチンで過免疫した雌鳥類が産卵した卵由来の卵黄、全卵、卵黄
蛋白質(IgY画分)または卵白を投与することよりなる、恒温動物におけるアテ
ローム性動脈硬化症病斑の発病度の程度を制御する方法が提供される。
さらなる特に好ましい具体例において、ストール(Stolle)S-100ワクチン
で過免疫した鳥類由来の卵または卵成分を、高-コレステロール食餌を摂取させ
ている動物に投与する。もう1つの好ましい特定の具体例において、大動脈およ
び/または冠動脈においてアテローム性動脈硬化症病斑に対する効果が得られる
。
さらなる好ましい具体例において、過免疫した鳥類からの卵または卵製品を恒
温動物に投与することよりなる、該動物における脂質沈殿のレベルを低下させる
方法が提供される。
さらなる特に好ましい具体例において、アエロバクター・アエロゲネス(Aero
bacter aerogenes)で過免疫した雌鳥類由来の卵または卵産物を恒温動物に投与
することよりなる、該動物の大動脈における脂質沈殿のレベルを低下させる方法
が提供される。
さらなる好ましい具体例において、過免疫鳥類からの卵または卵製品を恒温動
物に投与することよりなる、該動物における脂質沈殿を上昇させることなく該動
物により卵または卵製品を摂取させる方法が提供される。
本発明の特定の具体例において、本明細書の表1に開示したグループAまたは
グループEの細菌抗原株で過免疫した雌鳥類からの卵または卵製品を恒温動物に
摂取させることよりなる、該動物の大動脈における脂質沈殿のレベルを上昇させ
ることなく該動物により卵または卵製品を摂取させる方法が提供される。
さななる特に好ましい本発明の具体例において、グループA、E、FまたはG
シリーズの細菌抗原(本明細書の表1)で過免疫した雌鳥類由来の卵または卵製品
を摂取させることよりなる、肝臓における脂質沈殿を上昇させることなく恒温動
物により卵または卵製品を摂取させる方法が提供される。
さらなる好ましい本発明の具体例において、同量の正常な非処理卵を摂取させ
ている動物において認められる脂質レベルまたは血清コレステロールのレベルに
比してそれらのレベルを上昇させることなく、卵および卵画分を摂取させる方法
が提供され、該方法は、過免疫した鳥類由来の卵または卵製品の摂取よりなる。
さらなる特に好ましい本発明の具体例において、イィ・コリ(E.coli)、サル
モネラ・エンテリティディス(Salmonella enteritidis)、シュードモーナス・
アエルジノーザ(Pseudomonas aeruginosa)、クレブシエラ・ニューモニエ(Kle
bsiella pneumoniae)、シゲラ・ディセンテリア(Shigella dysenteriae)、スト
レプ・ピオゲネス(Step.pyogenes)(タイプ1、3、5、8、12、14、18
および22)または出願人の明細書の表1に示すグループEで過免疫した雌鳥類
由来の卵または卵製品を動物に摂取させることよりなる、同量の正常な卵を摂取
させている動物において認められるレベルまで、該卵または卵画分を摂取させて
いる動物の大動脈または肝臓における脂質レベルを上昇させることなく、あるい
は該卵または卵画分を摂取させている動物における血清コレステロールのレベル
を上昇させることなく、卵または卵画分を摂取させる方法が提供される。
したがって、さらに好ましい本発明の具体例において、前記し、かつ本明細書
の表1および2に示す、特定の個人に有効な細菌抗原、抗原群および抗原の亜群
よりなるワクチンをワクチン形態で過免疫雌鳥類に供し、本発明の卵または卵製
品を生成させる。
本発明のさらに好ましい具体例において、本明細書に記載した特定の細菌抗原
、群または亜群(前掲、および本明細書中の表1および2)で雌鳥類を過免疫する
ことよりなる、前記の有利な効果を有する卵または卵製品を生成させる方法が提
供される。
後記で用いる「抗-コレステロール血症卵」なる語は、本発明の鳥類の卵を示
し、該卵は、特定のクラスの細菌抗原「抗-コレステロール血症抗原」に対して
の過免疫状態に該卵を生成する動物を維持することによって生成する。後記で用
いる「ワクチン」なる語は、細菌またはその抗原性部分の懸濁液を示し、これを
鳥類に投与した場合には、該細菌に対する抗体が生成される。
本発明の抗-コレステロール血症卵によって治療できる脈管疾患の例には、脈
管剛性の増大、および大きな動脈が膨張し伸長する発病率の増加、ならびに侵食
性のアテローム性動脈硬化症プラークの領域に形成される動脈溜の減少のごとき
老化疾患が含まれる。本発明の抗-コレステロール血症卵で予防または反転でき
る他の老化-誘導性の脈管障害は、動脈脈管内膜の厚さの増大、平滑筋の徐々の
蓄積の反転、ならびに動脈壁における脂質含量の蓄積の低下である。
本発明の抗-コレステロール血症卵で予防でき、または反転できる脈管系の異
常な(例えば、非-老化誘導性の)疾患の中には、アテローム性および非-アテロー
ム型の双方を含む動脈硬化症がある。本発明の卵で治療可能な非-アテローム型
の動脈硬化症の中には、通常は、上下肢および両方の性別の生殖道の動脈供給部
の巣状石灰化(メンケベルグ型硬化症とも呼ばれる)がある。もう1つの疾患は、
平滑筋細胞の変性に続くカルシウム沈着に関与する巣状石灰化である。もう1つ
の非-アテローム型の動脈硬化症は、特に脾臓、膵臓、副腎および腎臓における
、小動脈および動脈の脈管内膜および中膜の双方に影響を及ぼすヒアリンおよび
一般的な変化を含む動脈硬化症である。
重要なことには、本発明の抗-コレステロール血症卵は動脈硬化症の治療に利
用できる。このことには、前記したごとき脂肪斑、線維性プラークおよび合併病
斑の形成の予防および緩和の双方が含まれる。しかしながら、男性または遺伝的
特徴のごときアテローム性動脈硬化症に関する不可逆的な危険因子(いわゆる、
不可逆性因子)は、本発明の卵によっても恐らくは反転できないであろう。
かくして、本発明の抗-コレステロール血症卵は、脂質の蓄積を低下させるこ
と、および高コレステロール血症または高グリセリド血症を予防または反転する
ことに有用である。種々の形態のアテローム性動脈硬化症を治療できる。
さらに、本発明の抗-コレステロール血症卵は、卵蛋白質の食糧原として極め
て価値がある。鳥類の卵は高蛋白質であることが知られているが、免疫動物から
生成された先行技術の卵を含む通常の卵は、正常な健全動物においてでさえ、消
費に際して血清コレステロールを上昇させるという望ましくない特徴を有してい
る。本発明の抗-コレステロール血症卵は、顕著な上昇を起こさない。また、そ
れらは、非処理の正常な卵のように脈管脂質沈殿に影響しない。
本発明のプロセスにおいて、供給原動物には、いずれの鳥類(Aves)部類の卵-
産生メンバーも含まれ、好ましくは、限定するものではないが、家禽ニワトリ(
ガルス・ドメスチカス(Gallus domesticus)属)が含まれる。別法として、シチ
メンチョウ、アヒル、ガチョウ等により代表される属を過免疫卵の供給原として
用いることもできる。
本発明は、かかる鳥類を特定のクラスの細菌抗原またはかかる抗原の混合物の
定期的な追加免疫投与の手段によって特定の免疫状態においた場合に、動物が消
費した際に、同量の正常な卵を消費させた動物で認められるレベルまで血清コレ
ステロールを上昇せず、大動脈における脂質沈殿を低下させ、大動脈または肝臓
における脂質沈殿を維持し、または同量の正常な卵を摂取させた哺乳動物で認め
られるレベルまで肝臓または大動脈の脂質沈殿を上昇させない卵を産卵し、よっ
て脈管疾患の治療において有利な特徴を有するであろう。これらは、「抗-コレ
ステロール血症」卵である。有利な卵特性は、単に免疫した全ての鳥類によって
は生成されるものではない。すなわち、家禽病に対する正常な免疫の間に種々の
抗原に対して感作した家禽においてでさえ、正常な家禽卵がこれらの抗-コレス
テロール血症特性を含まない事実によって示されるように、免疫感受性のみ誘導
では、卵における前記の抗-コレステロール血症特性の出現を引き起こすのに不
十分である。
さらに、該特性は、追加免疫注射によって免疫状態に維持されている家禽によ
って産卵された卵で常に表されているわけではない。それは、所望の効果を有す
る卵を生成という特定の過免疫状態でのみである。この特定の状態は、十分に高
用量の特定の細菌抗原またはかかる抗原の混合物で定期的に追加免疫投与するこ
とによってのみ達成される。好ましい用量範囲は、鳥類の初期感作を引き起こす
のに必要な投与量に等しいか、またはその50%を超える量であるべきである。
過免疫状態を発生させ維持するのに必要な知識を有していれば、該過免疫状態に
動物を維持するために投与する細菌抗原の量を、用いる鳥類の属および株に応じ
て変動させることは当業者の範囲内である。
要約すれば、該工程は、以下の段階よりなる:
1.細菌抗原または抗原の選択
2.初期免疫による鳥類の感作
3.過免疫状態を誘導し維持するのに適当な投与量の細菌抗原の追加免疫投与
4.過免疫状態の間の動物からの卵の採取
5.該過免疫鳥類から採取した卵の抗-老化または抗-動脈硬化症特性の試験。
段階1--処理方法は、特定の細菌ワクチンで鳥類を免疫することである。該鳥
類は、免疫に用いた細菌種に対する抗体を卵中に産生することによって反応する
。該免疫に反応して生成した特定の卵抗体が、抗-コレステロール血症因子とな
る。ある種の細菌種に対して生成され、かつ鳥類の卵中に認められる鳥類の抗体
が抗-コレステロール血症特性を有することを教示しているものは、本発明以前
には知られていない。ニワトリを免疫するのに用いた14種の異なったワクチン
の細菌種組成物を掲載している表1は、多価ワクチンAが26種の異なった細菌
種または亜型よりなることを証明している。「シリーズ100」または「S-100」
ワクチンとして知られるこのワクチンは、全てストール・リサーチ・アンド・
デベロップメント・コーポレイション(Stolle Research and Development Co
rpo-ration)社に譲渡されている米国特許第5,106,618号、第5,128,1
27号、第4,879,110号、第5,194,255号および第4,956,34
9にも記載されている。表2の結果は、多価ワクチンAに対して免疫したニワト
リから得た卵には抗-コレステロール血症因子(群)が含まれることを証明してい
る。
段階2--抗原は、感作を引き起こすいずれの方法によっても投与できる。免疫
の好ましい方法は、筋肉内注射によるものである。ニワトリへの抗原の投与の好
ましい方法は、前胸部筋肉におけるものである。投与量は、好ましくは1-5mg
の細菌ワクチン混合物である。繰り返し免疫は、好ましくは6カ月間以上の適当
な期間にわたり、好ましくは2週間の間隔で供する。
該鳥類が抗原に対して感作するか否かは測定することができる。感作につき試
験する多くの方法が当業者に知られている(メソッズ・イン・イムノロジー・ア
ンド・イムノケミストリー(Methods in Immunology and Immunochemistry)、
ウイリアムス,シイ・エイ(Williams,C.A.)、チェース,ダブリュ・エヌ(Chas
e,W.N.)、ロンドン、ニューヨーク(N.Y.,London)のアカデミック・プレス(
Academic Press)社(第1-5巻)(1977年))。ワクチンで免疫した後の卵抗
体の生成は、感作の示唆である。過感作を誘導するのに必要な抗原の最低用量は
、用いる抗原のタイプに依存する。
段階3には、過免疫状態の誘導および維持が包含される。この状態は、固定-
時間間隔で適当な投与量の繰り返し追加免疫投与することによって誘導され、多
価殺菌剤を用いる場合には、このましくは6カ月間の時間以上にわたりこのまし
くは2週間の間隔である。さらに、該追加免疫投与は、免疫耐性の状態を誘導し
てはならない。このことは、過免疫状態から抗原に対する免疫耐性状態へ動物を
通過させ、この場合において、該動物は有利な特性を有する卵の産生をやめるで
あろう。
例えば、初期免疫には筋肉内注射し、追加免疫注射には静脈内注射する他のよ
うな、例えば異なった免疫方法を組み合わせて用いることも可能である。多くの
異なった免疫の組合せが、(1)感作および(2)過免疫状態を誘導するために当業
者により利用され得る。
段階4には、該卵の採取および加工が包含される。卵を乾燥卵粉末に加工する
場合、凍結-乾燥(凍結乾燥)が好ましい方法である。全卵も用いることができ、
卵は卵黄、卵白およびIgY蛋白質画分に分離される。
免疫卵黄IgY蛋白質画分は、以下のCAPS(カプリン酸)法によって調製す
る:S-100卵黄を脱イオン水で7.5倍に希釈し、次いでpH5の0.06M
酢酸緩衝液で1:1で希釈した。1%のカプリン酸をそれにブレンドした。水性
相(底部)および凝集相(上部)を分離させるために該調製物を2時間放置した。相
が分離した後、イムノグロブリンは底部水性相に存在し、大部分のリポ蛋白質、
脂質、コレステロールおよび卵黄酵素を含む他の成分は脂質性の上部凝集相に存
在する。次いで、水性相を中性pHに調整し、100Kハローの繊維性限外濾過
膜アミコン(Amicon)H5P100-43を用いて透析濾過し濃縮した。S-10
0ワクチン中の抗原に対して抗体活性を示す保持された画分がIgY蛋白質画分
である。脂肪測定に用いるローズ(Roese)-ゴットリーブ(Gottieb)法では試料
中にいずれの脂肪も検出できなかったということは、0.01%以下の脂質であ
ることを示した。
得られた精製IgY生成物の収率、濃度および純度は、当業者に知られている
いずれの標準的な方法によっても測定することがきる。例えば、適当な方法には
、(出典明示して本明細書の一部とみなす)ハーロー(Harlow)ら、「抗体:研究室
マニュアル(Antibodies:A Laboratory Manual)」第553-612頁+636
-681頁(1988年)に記載されているものが含まれる。
段階5では、卵および卵製品の抗-コレステロール血症および脈管疾患の治療
特性を試験する。一群の研究技術を用いて、動物の脈管系に対する過免疫卵の効
果を試験することができる。好ましくは、適当なウサギ種を試験動物として用い
る。高コレステロール血症、高脂肪血症および動脈硬化症に感受性であるかかる
動物は、ヒトにおけるこれらの疾病のためのよく確立された動物モデルである(
ダッフ,ジイ・エル(Duff,G.L.)ら、ジャーナル・オブ・エクスペリメンタル
・メディシン(J.Exper.Med.)第89巻:611-630頁(1949年)の61
2頁)。これらの試験には、(正常な卵を含有する餌と動物よりなる制御および無
-卵餌と動物よりなるもう1つの制御で)該試験ウサギに過免疫卵を含有する餌を
摂取させる全てのケースが含まれる。予め決定した期間の経過後に、好ましくは
、1日当たり1個の卵を、ウサギの飲料水と卵を混合し90日間ウサギに摂取さ
せ、ウサギを解剖し、生検を行った。ウサギの肝臓および大動脈を取り出し、脂
肪酸
沈殿につき検査した。これらの組織の試料は、標準的な組織学的方法によって検
査し、肝臓および大動脈の双方における脂質沈殿のレベルを評価した。得点系を
用いて、処理グループおよび対照グループの肝臓および大動脈に認められる脂質
沈殿の度合いを比較することができる。以下の得点系が好ましい。各ウサギの肝
臓および大動脈を取り出し、認められた脂質沈殿の量に応じて0-5のスコアを
付けた。スコア0は、卵を摂取させなかった対照と同等であり、スコア5は、正
常なニワトリ卵を摂取させた対照と同等である。組織切片も同一の評価基準によ
って評価する。次いで、各群の動物の平均スコアを計算する。この得点系によれ
ば、平均スコア0は、餌中の卵コレステロールによって肝臓および大動脈におけ
る脂質沈殿が完全に予防されたことを示しており、一方スコア5は全く保護され
なかったことを示しているであろう。0および5の間のスコアは、中間レベルの
保護を示しており、1は2よりも保護が大きい他である。このことに加えて、血
中ならびに肝臓および心臓組織中の脂質の量は、標準的な生化学的方法を用いて
測定できる。
血管および腎臓の組織学的検査には、以下のいずれの技術も含めることができ
る:内皮細胞障害を検査する心臓の心内膜表面の走査型電子顕微鏡;脂質沈殿、内
皮細胞の変性、ソーム細胞中の脂質の存在性またはフィブリンもしくは血小板が
内皮細胞の内腔表面に粘着する傾向を検査するための血管の透過型電子顕微鏡;
例えばコレステロールのような脂質を検査する心臓の組織学的分析;凍結組織の
切片におけるオイル・レッドまたはスダン・ブラックのような油溶性色素での脂
質の証明、または特にチトクローム・オキシダーゼのような酵素の存在。
本発明は、抗-コレステロール血症卵が心血管系に対して有利な特性を有する
という発見に一部分基づいている。例えば、高コレステロール含量としてよく知
られている正常の卵を摂取させたウサギにおいて認められる種々の範囲および発
病度の広範な内皮細胞障害に対して心臓の内皮細胞が保護されることが、抗-コ
レステロール血症卵を常食させた雌ウサギの心臓で発見されている。後者のウサ
ギにおいては、1またはそれを超える細胞が変性し脱着している箇所にくぼみま
たは孔が存在したが、しかし、抗-コレステロール血症過免疫卵を摂取させたウ
サギにおいてはこれら存在しなかった。ウサギ集合の透過型電子顕微鏡検鏡は、
血管で大きな相違を示した。対照心臓における血管の重要な病理学的特徴には、
大きな脂質滴、内皮細胞変性、複数の小脂質液胞、内皮細胞の細胞質に詰まって
いる単一または複数の大きな脂質滴、脂質に覆われた泡沫細胞、およびフィブリ
ン血小板が内皮細胞の内腔表面に粘着する強い傾向が含まれる。前記した混乱は
、アテローム性動脈硬化症の病因を伴う。これらの混乱は、過免疫卵を常食させ
たウサギ集合の類似する領域からの血管においては認められない。過免疫した卵
または牛乳を摂取させたウサギおよび対照の卵または牛乳を摂取させたウサギか
らの心臓の組織学的切片は、対照の心臓の幾つかの血管の内腔には脂質が存在し
、対照の心臓の心臓筋繊維が脂質で詰まっていることを示している。過免疫卵を
摂取させたウサギからの冠血管には、対照の血管で認められたアテローム動脈硬
化症の脂質沈殿がない。これらの結果は、抗-コレステロール血症卵が、心臓の
アテローム性動脈硬化症および老化の病因を遅らせるおよび/または抑えること
を証明している。ウサギ集合に対する同試験は、本発明の過免疫卵を混合した食
餌が、(全て心血管疾患に拘わるキー因子である)血清コレステロール、トリグリ
セリドおよび低密度リポ蛋白質の濃度を低下させるのみならず、卵を消費するヒ
ト(および他の恒温動物)で一般的に認められる該血清脂質の増加を引き起こさな
い。
本発明の卵は、恒温動物における脈管疾患の反転に影響するか、または維持す
る量で提供することができる。
予防様式で操作する場合には、同量を正常な対象に用いることができる。全卵
または卵黄は、高温過ぎて、それによって該生成物の有利な特性が不活化される
であろう温度で処理しない食品である限り、いずれの食品にも混合することがで
きる。
「抗-コレステロール血症卵またはその画分」なる語は、詳細に前記した結果
を起こす因子または因子群を含有する卵または卵画分を意味する。特に、本明細
書に記載したもののごとき、特定の細菌抗原で過免疫した雌鳥類により生成され
た卵画分、全卵、またはそこに含まれる因子(群)の摂取によって、特定の効果が
作り出される。記載した効果には、同量の非処理卵を摂取させている動物におい
て認められるレベルに比しての、大動脈もしくは肝臓における脂質沈殿の維持、
大動脈または肝臓における脂質レベルまたは血清コレステロールの比較的低い上
昇が含まれる。また、該語または句には、アテローム硬化症斑の発病を減じる卵
もしくは卵画分または因子が含まれる。また、該語または句は、大動脈または冠
動脈におけるアテローム動脈硬化症斑の発病度を減じる卵、卵画分または因子も
示す。該語または句は、特に本明細書で開示したものに関連する効果にまで広が
ってもよく、またそれを包含することは理解されよう。すなわち、本明細書に開
示した結果および恒温動物における脈管疾患の生理学的知識の観点での生化学的
および生物学的な全ての効果が予想されるであろう。「抗-コレステロール血症
抗原」なる語は、鳥類を過免疫するのに用いた場合に、抗-コレステロール血症
卵または卵画分を生成する抗原を意味する。
本発明の目的のための「非処理の」または「正常な」卵なる語は、非-過免疫
ニワトリ由来の対照卵を意味する。これらの卵には、日常的に販売されているも
の、または圃場で採取されたものが含まれ、これらは日常的に卵に適用する以外
のヒトの手による実験処理に付されていないものであって、特に食品材料として
用いることを意図した卵が含まれるであろう。
「投与」なる語は、抗-脂質、抗-コレステロール効果を作り出すのに有効であ
る体内に投入するいずれの様式をも意味する。該卵および卵製品の好ましい方法
は、経口摂取である。しかしながら、該因子は、非経口または静脈内経路、筋肉
内または皮下によって投与するすることもできる。当業者であれば、種々の投与
経路に気付くであろう。
「高-コレステロール食餌」なる語は、動物の適当な生物機能に通常必要なも
のより過剰なコレステロールで、代謝的にコレステロールを生成する食餌コレス
テロールまたは食品の摂取を意味する。
「卵製品」なる語は、例えば、凍結乾燥および他の知られている卵保存の方法
のような、将来に使用すべき卵の加工形態を意味する。
「卵成分」または「卵画分」なる語は、本明細書中に記載した卵黄、卵白また
はIgY蛋白質画分を意味する。
ここまで、本発明を一般的に記載してきたが、同様のものは、さらに本明細書
に提供するある種の特定の例に参照することによってさらに記載するものは、例
示のみの目的で提供するものであって、特に特定しない限り、限定することを意
味するものではない。
実施例1
種々の細菌抗原での過免疫によって生成した卵の摂取の結果
--血清コレステロール、肝臓および大動脈における脂質沈殿
5匹のニワトリを多価細菌ワクチンA(表1参照)に対して免疫した。このワク
チンには、全てのS-100株が含まれる。
細菌培養物は、アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)か
ら得た。これらは培地で再生し、37℃にて一晩インキュベートした。約半分の
各細菌懸濁液を用いて、1lのブロス培地を接種し、これを37℃にて培養した
。残りの懸濁液は、無菌グリセリン中、-20℃にて保存した。良好な増殖が判
明したら、14,000rpm×gにて20分間遠心することによって細菌を採
取した。細菌のペレットは、繰り返し(3×)生理食塩水中に懸濁し、遠心による
再分離によって洗浄した。洗浄したペレットを少容量の滅菌水に懸濁し、80℃
にて一晩維持するすることによって細菌を熱-滅菌した。熱-滅菌細菌は、凍結乾
燥して-20℃にて滅菌バイアル中に保存した。
10匹の成体雌ニワトリを免疫するのに十分な量の細菌抗原は以下のごとく調
製した。約350mgの混合細菌粉末を1lの滅菌生理食塩水に懸濁し、約202
×108細菌細胞/ml生理食塩水の濃度(A660=1.0)とした。この混合物1ml
を各ニワトリに注射した。繰り返し免疫は、6ヶ月以上の期間、2週間間隔で行
った。
卵は、初期免疫の1カ月後に採取した。ヒトの動脈硬化症の妥当なモデルであ
ることが知られているウサギ(ダッフ(Duff)ら、前掲)には、1日当たり1個の
卵を90日間連続して摂取させた。卵は、ウサギの飲料水と混合した。3匹のウ
サギには、多価ワクチンAに対して免疫したニワトリから得た卵を摂取させた。
6匹のさらなるウサギを対照として用いた。3匹のウサギの1群の対照には、非
免疫ニワトリから得た卵を摂取させ、3匹のウサギの他の対照群には、同一の日
々一定量のウサギ飼料を摂取させたが、卵は摂取させなかった。90日後に、ウ
サギを解剖し、生検を行った。ウサギの肝臓および大動脈を切開し、脂肪沈殿に
つき検査した。これらの組織の試料を標準的な組織学的方法によって検査し、肝
臓および大動脈の双方における脂質沈殿のレベルを評価した。血清および肝臓の
脂質濃度は、標準的な化学分析によって測定した。
表2に示す結果は、多価細菌ワクチンAに対して免疫したニワトリから得た卵
には、抗-コレステロール血症/抗-脂質因子(群)が含まれることを示している。
表2は、A群の抗原がさらに亜分割されること、および試験ウサギに摂取させ
た卵が免疫を生成していることを示している。
5匹のニワトリを、前記の実施例1に記載したプロトコールに従って、表1に
掲載した各ワクチンB〜Eで免疫した。これらのニワトリから得た卵は、前記の
実施例1に前記したのと同一の方法に従って、ウサギにおいて評価した。これら
のウサギ実験からの結果を表2に要約する。ワクチン群B、CおよびDの卵を摂
取させたウサギにおいては抗-コレステロール血症効果がなかったが、細菌ワク
チン群Eに対して免疫したウサギにおいては、抗-コレステロール血症効果があ
った。
5匹のニワトリの各群を、実施例1のプロトコールに従って、表1のワクチン
E中に含まれる9種の個々の細菌種で各々免疫した。これらのニワトリからの卵
を、実施例1に前記したのと同一の実験プロトコールに従ってウサギに摂取させ
た。この一連の実験からの結果を表2に要約する。
実施例2
過免疫鳥類からの卵画分の摂取の結果:
血清コレステロール、プラーク、組織コレステロール
35匹のニュージーランド・ホワイト(NZW)ウサギをこの実験に用いた。全
て、特定病原体感染防止状態(SPF)の雌である。それらは、約6週齢時にライ
センス供与された販売業者から得た。それらは、アラバマ州36608、モービ
ル、ノバタン・ロード120番(120 Novatan Road,Mobile,AL 36608)
のストラクチュラル・リサーチ・センター(Structural Research Center)の
飼育条件で、実験を通して(1匹/檻)飼育した。該ウサギには、一日各24時間
に、12時間の照明および12時間の暗所の制御された環境を提供した。
ウサギは、各5匹のウサギの7群に分割した。各群の各ウサギの初期の体重、
解剖時の体重、脾臓重量および副腎重量を記録した。
実験の期間は14週間であった。ウサギをその新たな環境に安定化させた1お
よび2週目の間に、ベースラインのデータ(体重および2種の血清コレステロー
ル値)を得た。残りの12週間において、各群を以下のごとく処理した:グループI
、高コレステロール食餌+免疫卵黄;グループII、高コレステロール食餌+水;
グループIII、高コレステロール食餌+免疫全卵;グループIV、高コレステロー
ル食餌+イムノグロブリンY卵黄蛋白質;グループV、高コレステロール食餌+
対照全卵;グループVI、高コレステロール食餌+免疫卵白;およびグループVII
、標準的食餌+水。
調製した後で使用する前は、全ての画分は-10°Fにてよく凍結させて維持
した。生成物は、使用する直前に解凍した。
免疫卵は、「シリーズ100(Series 100)」または「S-100ワクチン」と
して知られるストール・リサーチ・アンド・デベロップメント・コーポレイショ
ン(Stolle Research & Development Corporation)社が権利を所有する多価
細菌で2週間に一度ワクチン接種したニワトリから得た。卵は、ELISAによ
って測定したところ、ワクチン中の抗原に対する高い力価の抗体を示した。新鮮
な卵を割り、ブレンドし、250mLアリコート中のプラッスチック容器に入れ
た。免疫卵および卵白を分離し、同容量に全卵として希釈し(卵1個当たり50
mL)、ブレンドし、250mLアリコートでプラスティック容器に入れ凍結し
た。対照卵は、通常の商業的な供給原から得、全ての免疫卵と同一なものとして
正確に調製した。該生成物は、唯一の流体原として滅菌した飲料ボトルで提供し
た。該生成物は、凍結状態で保存した場合には安定して均一である。他の薬物ま
たは生物製剤はこの試行の一部分として用いなかった。
ウサギには、飲料管を有する滅菌ボトルで日々新鮮な液体を与えた。各ウサギ
には、500mLの水に混合した1個の卵/日相当を与えた。イムノグロブリンY
卵黄蛋白質濃縮物も調製し、1個の卵/日相当で500mLの水に添加した。
免疫卵黄蛋白質IgY画分は、以下のようなCAPS(カプリン酸)法によって
調製した:S-100卵黄を脱イオン水で7.5倍に希釈し、次いで、0.06M
の酢酸緩衝液、pH5で1:1に希釈した。1%のカプリン酸をそれにブレンド
した。該調製物を2時間放置し、水性層(底部)および凝集層(上部)に分離させた
。層が分離した後に、イムノグロブリンは底部の水性層に存在し、大部分のリポ
蛋白質、脂質、コレステロールおよび卵黄酵素を含む主要な他の成分は、脂質性
の上部凝集層に存在する。次いで、水性層を中性pHに調整し、100Kホロー
繊維限外濾過膜アミコン(Amicon)H5P100-43を用いて透析濾過し濃縮し
た。S-100ワクチン中の抗原に対して抗体活性を示す画分レテンテートがIg
Y蛋白質画分である。脂肪測定に用いるローズ-ゴットリーブ(Roese-Gottlieb
)(AOAC)法では、試料中にいずれの脂肪も検出できなかったことは、0.01
%未満の脂肪であることを示している。
実験には大容量のIgY蛋白質が必要であるため、190、204、219お
よび211のS-100卵を用いてCAPS工程を行った。全レテンテートを合
わせ、合計容量を初期卵黄の抗体力価にほぼ調整し、次いで、280-mlアリコー
トに梱包し、使用するまで-20℃にて保存した。
IgY卵黄蛋白質画分は、(出典明示して本明細書の一部とみなす)同時係属出
願番号 に開示したIgY画分の大スケール調製のいずれか
の方法の1つによって調製することもできる。
各ウサギについての液体消費を日々記録した。各ウサギによって一週間に消費
された固形食餌の量も記録した。
標準的な食餌は、プリナ・ハイ・ファイバー・ラビット・チャウ(Purina Hi
gh Fiber Rabbit Chow)である。高-コレステロール食餌には、0.25%のコ
レステロールが含まれていた。それは、(ロッドマン,エヌ・エフ(Rodman,N.F
.)ら、「走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscopy)」第3巻:83
5-842頁(1979年))により記載されているごとく調製した。該食餌に
は、プリナ・ハイ・ファイバー・ラビット・チャウ(Purina High Fiber Rabbit
Chow)(94%)、コレステロール(0.25%)、およびコーン油(5%)が含まれ
ていた。該食餌は、4700gのプリナ・チャウ、12.5gのコレステロール
および250gのコーン油をブレンドすることによって混合した。純粋なエチル
エーテル(IL)を用いてコレステロールを溶解し、コーン油を薄くした。次いで
、この組合せ物を該チャウに注ぎ、チャウに完全に混合した。エーテルが蒸発し
た後は、該チャウは油およびコレステロールの均一な被覆を有していた。該食餌
は、血清コレステロールの予想された上昇を引き起こし、大動脈および冠動脈の
アテローム性動脈硬化症病斑を発病させることが知られている。栄養の唯一の供
給原として該食餌を与えた。
ベースライン期間の後に、無菌的な技術を用いて、各ウサギの耳の動脈から毎
4週間血液を得た。血清を分離し、ザラトキス(Zlatkis)ら(ザラトキス,エイ(
Zlatkis,A.)ら、ジャーナル・ラボラトリー・アンド・クリニカル・メディシン(Jo
urnal Laboratory & Clinical Medicine)第41巻:486-492頁(19
53年))の方法に従って血清コレステロールをアッセイするまで凍結保存した。
ウサギの体重は、処理の間1週間おきの間隔で記録した。体重は、該ウサギが正
常な成長を続けていることを示した。
過剰量のペントバルビタールナトリウム(65mg/mL)を耳の静脈に注射す
ることによって、ウサギを殺した。直ちに剖検を行った。(冠動脈および心臓弁
と共に)心臓、大動脈、脾臓、副腎および肝臓を剖検時に取り出し、標準的な方
法によって加工し、切開し、染色し、顕微鏡的に実験した。脾臓および2つの副
腎は、ほぼ同じミリグラムと測定され、体重に対する組織重量の比が判明した。
全器官は、顕微鏡実験用の標準的な方法によって調製した。初期の固定は、ミロ
ニヒ(Millonig)リン酸緩衝液(pH7.3)中の低温(50℃)の1%グルタルアル
デヒドおよび1%パラホルムアルデヒドであった。アテローム性動脈硬化症の評
価は、組織化学染色した肉眼評価および光学顕微鏡検鏡によるブラインドベース
で行った。
少なくとも5種の代表的な大動脈の切片を、切片作製、染色および顕微鏡検鏡
用にパラフィニ上に載せた。大動脈の切片は、心臓、大動脈弓、上部胸大動脈、
中部胸大動脈および下部胸大動脈の基底部から出現したものとみなした。少なく
とも6レベルの心臓を通して作製した切片が、冠動脈を示した。二尖弁が幾つか
の切片に含まれていた。代表的な心臓の1またはそれを超える凍結切片を作製し
、脂質用のオイルレッド-Oで染色した。肝臓、副腎および脾臓のパラフィン包
埋ブロックの切片も作製し;それらをエイチ・アンド・イィ(H&E)で染色した
。10個の動脈の切片および10個の心臓の切片を顕微鏡検鏡し、得点付けした
。大動脈および冠動脈を得点付けするために、動脈内腔を4分円に分割し番号付
けした:4分円1、上左;4分円2、上右;4分円3、下右;および4分円4、
下左。動脈の断面のプラーク(プラークスコア)の発病度の程度は、以下のごとく
判断した:0=病斑が全くない;1=1個の4分円のみのプラーク=;2=2個
の4分円のプラーク;3=3個の4分円のプラーク;4=4個の4部円のプラー
ク;および4つの全て4分円の連続したプラーク。泡沫細胞のみは時々存在して
いた。これらは、病斑組織学の間のプラークを表すと考えた。
スダンIVで染色した後に、胸大動脈を実体顕微鏡下で写真撮影した。大動脈、
冠動脈、二尖弁、肝臓および脾臓の代表的な切片の顕微鏡写真を撮影した。各大
動脈の%スダン親和性は、自動イメージ分析によって測定した。値は、2個の1
00sqmmの動脈切片中の染色プラークを表す。
結果および論考
実験を通して1週間おきの間隔で体重を測定したが、それらは、全てのグルー
プにおけるウサギが健全なウサギに予想される正常な体重増加を経験したことを
示した。対照全卵、免疫全卵、または免疫卵成分を摂取させたウサギの最終体重
は、有意な差はなかった。
日々の液体消費、一週間に消費した固形食料の量、および処理期間中の液体お
よび固形食料の消費/ウサギ/グループの合計量を記録した。顕著な差は記録され
なかった。
高-コレステロール食餌で攻撃したグループのウサギは高コレステロール血症
を発病し、それらの胸大動脈は種々の程度のアテローム性動脈硬化症病斑を示し
た。標準的な食餌を摂取させたウサギは、高コレステロール血症を発病しなかっ
た。しかしながら、幾つかのものは、冠動脈中にアテローム性動脈硬化症病斑を
有してした。ウサギにおいては、ヒトにおけるごとく、知られている原因なしに
病斑が発病し得る。
高-コレステロール食餌+免疫全卵、免疫卵黄、免疫卵白または免疫卵黄IgY
を摂取させた全てのウサギは、HCD+水または対照全卵を摂取させたウサギよ
りも低い最終血清コレステロール値を有していた(図1)。最も大きな効果は、卵
黄蛋白質画分について、および卵白画分についてであった。
高-コレステロール食餌+非処理全卵を摂取させた動物における最終血清コレ
ステロールレベルに比して、最終血清コレステロールレベルは以下の通りであっ
た:卵黄、23%低下;いずれの卵も含まない高-コレステロール食餌、21%
低下;全卵、25%低下;卵黄IgY蛋白質、42%低下;および卵白、35%
低下。高-コレステロール食餌を摂取させ、さらに卵を摂取させなかった動物に
おける血清コレステロールのレベルに比して、最終血清コレステロール値は以下
の通りであった:卵黄、3%低下;全卵、5%低下;卵黄IgY蛋白質、27%
低下;および卵白、18%低下。
個々の標本についての組織病理的知見により、%スダン親和性/200mm2の
大動脈/ウサギ、および検査した各組織学的切片の大動脈および冠動脈の発病度
を求めた。%プラークは、自動イメージ分析によって測定した(図2)。グループ
5のウサギ(対照全卵+HCD)の大動脈が、最高%のプラークを有し、続いてグ
ループ1のウサギ(免疫卵黄+HCD)、グループ4(IgY+HCD)、グループ
6(免疫卵白+HCD)、グループ3(免疫全卵+HCD)、およびグループ2(水
+HCD)の順序で低下する。最大低下は、免疫全卵、免疫卵黄蛋白質画分、お
よび免疫卵白画分で得られた。
高-コレステロール食餌を摂取させ非処理全卵を消費させた動物における%プ
ラークに比して、%プラークは以下の通りであった:卵黄、15%低下;卵を摂
取させない高-コレステロール食餌、47%低下;全卵、38%低下;卵黄IgY
蛋白質、29%低下;および卵白、29%低下。
もう1つの実験の結果(示さず)は、高-コレステロール食餌を欠く場合には、
免疫全卵を摂取させたウサギの大動脈が大きなスダン親和性の病斑を含んでいな
いことを示した。それに対して、対照全卵を摂取させたウサギの大動脈は、約2
5%スダン親和性であった。従って、免疫全卵は、普通の食餌条件においてでさ
え、プラークの形成を予防した。
図3は、対照全卵+HCDを与えたグループ5のウサギで、大動脈のアテロー
ム性動脈硬化症病斑の発病度の程度が最大であることを示している。免疫全卵、
免疫卵黄、免疫卵白およびIgYは、大動脈におけるアテローム性動脈硬化症病
斑の程度を低下させた。対照全卵が発病度を上昇させた一方、全ての免疫画分は
対照卵、特に免疫卵白に比して発病度を低下させた。
高-コレステロール食餌十正常な非処理全卵を摂取させた動物における病斑の
発病度の程度に比して、発病度の程度は以下の通りであった:卵黄、26%低下;
卵を含有しない高-コレステロール食餌、35%低下;全卵、26%低下;卵黄
IgY蛋白質、27%低下;および卵白、36%低下。
図4は、冠動脈における病斑の発病度を示している。グループ2(水+HCD)
およびグループ5(対照全卵+HCD)のウサギの冠動脈は、同等の発病度スコア
(この実験で最大)を有していた。グループ3(免疫全卵+HCD)およびグループ
7(水+標準的な食餌)のウサギの冠動脈も、同等の発病度スコア(この実験で最
低)を有していた。これらのデータは、対照全卵が、HCD単独で認められたレ
ベル以上に冠動脈のアテローム性動脈硬化症病斑を促進しなかったことを示して
いる。データは、対照全卵が、冠動脈病斑の発病度を予防または低下させなかっ
たことも示している。一方、図4のデータは、免疫全卵が、対照全卵とは全く反
対にHCDの効果を遮断し、冠動脈病斑を予防したことを示している。免疫卵黄
、免疫卵黄からのIgY、および免疫卵白も、冠動脈におけるアテローム性動脈
硬化症病斑の発病度を低下させた。卵と共に、または卵なしに高-コレステロー
ル食餌を摂取させた動物における病斑の発病度の程度に比して、発病度の程度は
以下の通りであった:卵黄、65%低下;全卵、72%低下、卵黄IgY蛋白質
、53%低下;および卵白、36%低下。実際に、全卵は、標準的な食餌を摂取
さ
せた動物において認められる程度まで発病度の程度を低下させた。
顕微鏡的に、免疫全卵+HCDまたは免疫卵成分+HCDを摂取させたウサギ
の肝臓、脾臓、および心臓弁は、対照全卵+HCDを摂取させたウサギの対応す
る器官よりもより少ないコレステロールを含んでいた。
図5は、図1-4に示した結果を要約している。
実施例3
平均脾臓重量および脾臓重量/体重比は、免疫卵白を与えたグループ6のウサ
ギ(2886mg;0.702比)、および免疫卵黄を与えたグループ1のウサギ
につき最高であった(2658mg;0.702比)。平均脾臓重量および脾臓重
量/体重比は、対照卵白を与えたグループ5のウサギ(2435mg;0.706比
)よりも免疫卵白を与えたグループ3のウサキで(1963mg;0.544比)よ
り小さかった。IgYを摂取させたグループ4のウサギが、最低の平均脾臓重量
(1575mg;0.45比)を有し、続いて、水+標準的な食餌を与えたグルー
プ7のウサギ(1596mg;0.45比)であった。
脾臓重量の差は臨床的に重要な意味を有する。免疫卵黄からのIgYは、高-コ
レステロール食餌で攻撃したウサギにおける脾臓肥大を抑制した。従って、IgY
は、食餌的または遺伝的な高脂質血症を患っている患者における脾臓肥大および
脾臓破裂を予防するのに用いる潜在性を有している。マラリアおよび鎌型赤血球
病または体質のごとき巨脾腫症を引き起こす他の状態(ヤン,イィ-ミン(Yang,Y
ih-Ming)ら、アメリカン・ジャーナル・オブ・ヘマトロジー(American Journ
al of Hematology)第40巻:110-116頁(1992年))もIgYから利点
を受け得る。
免疫全卵は、免疫卵白または免疫卵黄より低い程度しか脾臓肥大を剌激しなか
った。組織学的には、脾臓の刺激の主要な標的は、食作用コレステロールを標的
とするマクロファージのようである。マクロファージによるコレステロールの取
り込みは、血清コレステロールを幾分低下させる。マクロファージが排泄のため
にコレステロールを代謝するのか否かは決定すべき点として残っている。規則的
な食餌および免疫全卵を摂取させたウサギに関する初期の先駆的実験において、
ウ
サギを高-コレステロール食餌で攻撃した場合に、脾臓マクロファージが剌激さ
れ、高コレステロール血症を起こすことが記録された。毎日免疫全卵を消費すれ
ば、過剰な脂質の血液を明澄にする用意ができている状態に脾臓マクロファージ
を恐らく維持できる。対照卵も脾臓肥大を促進するが、その肥大は、免疫全卵ま
たは免疫卵成分を摂取させたウサギの脾臓において認められなかった巣状線維症
と関連していた。
腎臓の平均重量および副腎重量/体重比は、免疫全卵を摂取させたグループ3(
972mg;0.27比)、免疫卵白を摂取させたグループ6(900mg;0.2
5比)および対照全卵(878mg;0.26比)のウサギで最大であった。高-コ
レステロール食餌を摂取させた全グループのウサギの副腎の重量は顕著に増大す
ると結論付けられた。脾臓は、使われた赤血球を濾過し、過剰な脂質を除去し、
リンパ球を産生する。それに比して、副腎はその皮質組織でステロイドホルモン
を産生し、その髄質組織でカテコールアミンを産生する。皮質組織(主に索状層)
は、ステロイドホルモンの合成にコレステロールを必要とし、該ステロイドホル
モンは腺を通過する血液から除去される。副腎皮質ホルモンは、塩代謝(球状層
からの鉱質コルチコイド)および糖代謝(索状層からの糖質コルチコイド)に主に
関与している。若干の性ホルモンも網状層で産生される。免疫全卵を摂取させた
ウサギのグループで副腎の平均重量が最大であったことは興味深い。ホルモン産
生の上昇が重量の増加に平行するか否かは判明していない。
実施例4
全てのS-100全卵およびS-100卵成分は、表3に示すように顕著な抗-
サルモネラ・エンテリティディス(Salmonella enteritidis)ELISA活性を
示した。表4、5および6は、カプリン酸含量、脂肪酸特性およびCAPSおよ
び限外濾過後のS-100卵黄成分の蛋白質収率を示している。
S-100卵における抗-サルモネラ・エンテリティディス(Salmonella enter
itidis)力価は、ELISA法によって測定した。卵蛋白質は、ピアス・マイク
ロ(Pierce Micro)BCA蛋白質アッセイ法を用いて測定した。カプリン酸およ
び他の脂肪酸のレベルは、メチルエステルとして測定し、5971A質量選
択性検出器を付したヒューレット・パッカード(Hewlett-Packard)シリーズII
5890ガスクロマトグラフィーを用いてアッセイした。