JPH09501145A - 3−(メチルチオ)プロパナールの製造方法 - Google Patents

3−(メチルチオ)プロパナールの製造方法

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JPH09501145A JP7501709A JP50170995A JPH09501145A JP H09501145 A JPH09501145 A JP H09501145A JP 7501709 A JP7501709 A JP 7501709A JP 50170995 A JP50170995 A JP 50170995A JP H09501145 A JPH09501145 A JP H09501145A
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シー. シュー,ユン
エイ. リュースト,デニス
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Abstract

(57)【要約】 3-(メチルチオ)プロパナールの連続製造方法。液状反応媒体を気体/液体接触帯域中で気体状アクロレイン供給流と接触させる。前記反応媒体は、3-(メチルチオ)プロパナール、メチルメルカプタン及びメチルメルカプタンとアクロレインとの間の反応のための触媒を含有する。前記気体状アクロレイン供給流は、アクロレイン蒸気及び非凝縮性気体を含む。アクロレインは、前記アクロレイン供給流から前記反応媒体へと移され、この媒体中でメチルメルカプタンと反応して、3-(メチルチオ)プロパナールを含有する液状反応生成物を生成する。前記非凝縮性気体は、前記液状反応生成物から分離される。反応生成物は生成物画分と循環用画分とに分けられ、この循環用画分は前記気体/液体接触帯域に再循環される。

Description

【発明の詳細な説明】 3-(メチルチオ)プロパナールの製造方法 発明の背景 この発明は、3-(メチルチオ)プロパナールの製造に関し、より特定的には 、気液反応系中で3-(メチルチオ)プロパナールを直接製造するための連続法 に関する。 3-(メチルチオ)プロパナール(以下、MMPと称する)は、d,l−メチ オニン及び2−ヒドロキシ−4-(メチルチオ)ブタン酸(以下、HMBAと称 する)の両方の製造のための中間体である。メチオニンは動物の飼料組成物の成 分に通常不足している必須アミノ酸である。HMBAはメチオニン源を提供し、 動物飼料処方物中にメチオニン補給物質として広く用いられている。HMBA又 はメチオニンを製造するためには、一般的に、比較的不純物がないMMPが必要 とされる。 MMPは、アクロレインとメチルメルカプタンとを反応させることによって製 造される。MMPを製造するための慣用の方法においては、液相MMP製品を含 有させた反応器に液状アクロレイン及びメチルメルカプタンを導入する。反応は 液相中で行なわれる。望ましい品質のMMPを得るためには、プロセスにおいて 精製されたアクロレインを用い且つ(又は)HMBA若しくはメチオ ニンの製造において用いる前にMMP製品を蒸留する。アクロレインは、毒性が 高い、可燃性の物質である。このアクロレインは、慣用的には、次のようにして 製造される。即ち、初めに固相触媒上でプロピレンを気相酸化して、水蒸気、ア クリル酸、アセトアルデヒド及びその他の有機副生成物を含有する粗製気体状反 応生成物を得る。典型的には、この気体を、アクリル酸を除去するために処理し 、次いでアクロレインを吸収させるために冷水と接触させる。得られた水性溶液 を、吸収されたアクロレイン及びその他の有機成分を回収するために蒸留する。 粗製アクロレインを、次いで、アセトアルデヒドのような低沸点不純物を除去す るために精製して、精製された液状アクロレイン生成物を得る。精製された液状 アクロレインは、MMPの製造において用いるために貯蔵される。 液状アクロレインの貯蔵は、有意の毒性、火事及び爆発の危険を伴う。その結 果として、この物質の安全な取扱いのためには高い資本経費及び運転経費が必要 とされる。もしもアクロレイン製造プロセスから気相アクロレインが貯蔵したり 凝縮させたりすることなくMMP反応器に直接連続的に移されるならば、アクロ レインの取扱い費用を実質的に低減させることができる。しかしながら、MMP の製造のための慣用的な商業的方法は液相反応を伴うので、気体状アクロレイン 製品を凝縮させる必要性は不可避であると考えられていた。さらに、慣用 の方法においては一般的にバッチ反応系が用いられるので、アクロレインプロセ スの運転とMMP反応器との間にサージングの緩衝として液状アクロレインの凝 縮及び工程間貯蔵が必要である。 米国特許第4,225,516号明細書には、プロピレンの接触酸化において得 られたアクロレイン生成物気体からMMPを製造するための連続法が記載されて いる。この方法においては、この気体は、初めにアクリル酸を除去するために処 理され、次いで水蒸気を凝縮させるために冷却される。水蒸気含有率をMMP反 応において許容できるレベルに下げるためには、最終的な凝縮温度を0〜−5℃ にする。処理されて冷却されたアクロレイン気体流は、向流吸収塔において液状 MMP流と接触させられ、それによってMMP中にアクロレインが吸収される。 溶解したアクロレインを含有するMMP液体流は、MMP反応器に循環され、そ こでメチルメルカプタンが添加される。この反応は、メチルメルカプタンとMM Pとが反応してMMPのヘミメルカプタールを生成することによって進行し、こ のヘミメルカプタール自体は液相中でアクロレインと反応して追加のMMPを生 成する。従って、この方法においては、反応混合物中に1重量%までのヘミメル カプタールが存在することが必要である。MMP生成物が、反応器におけるMM P生産と均等の速度で系から取り出され、他方、MMP流の大部分はアクロレイ ン吸収塔に再循環される。 アクロレインを定量的にMMP中に吸収させるためには、この米国特許第4, 225,516号の発明は、循環MMPが吸収塔に入る前にこのMMPを0〜− 15℃の温度に冷やすことを必要とする。0〜−5℃において水蒸気を凝縮させ 且つ−15℃ほど低い温度にMMPを冷やすために必要な冷却は、実質的に、こ の米国特許第4,225,516号の方法の資本及び運転出費の一因となる。さら に、この反応はヘミメルカプタールの生成を介して進行するので、転化反応の速 度は比較的遅く、所望の生産性よりも低くなり、プロセスの運転費用がさらに加 算されることになる。 零下の温度における吸収によって、平衡におけるアクロレインの回収は確かに 増大するが、同時にMMP生成物中のアセトアルデヒドのような不純物の吸収も また増大してしまう。さらに、スクラバーは反応器から分離しているので、スク ラバーに吸収されたアクロレインは吸収帯域において即座には消費されない。そ の結果、アクロレインが液相中に蓄積しがちであり、これは物質移動のための駆 動力を低下させる。また、MMP中のアクロレインが高濃度だと、アクロレイン とMMPとの間の反応から副生成物が生成する可能性が高くなる。発明の概要 本発明のいくつかの目的の中には、MMPの製造のための改良型方法を提供す ること;連続的態様で運転する ことができる前記方法を提供すること;高い生産性で運転することができる前記 方法を提供すること;比較的粗製のアクロレイン原料を用いて運転することがで きる前記方法を提供すること;アクロレインの吸収又は凝縮のための冷却を必要 としない前記方法を提供すること;液状アクロレインの貯蔵の必要性を排除した 前記方法を提供すること、特にプロピレンの連続酸化から液状アクロレインを途 中で凝縮させることなく直接得られた気体状アクロレイン供給物を用いて運転す ることができる前記方法を提供すること;及びさらに精製する必要なくメチオニ ン又はHMBAの製造において直接使用するための高品質のMMPを製造するこ とができる前記方法を提供することがある。 簡単に言うと、本発明は、3-(メチルチオ)プロパナールの連続製造方法に 関する。この方法は、気液接触帯域において液状反応媒体を気体状アクロレイン 供給流と接触させることを含む。この反応媒体は3-(メチルチオ)プロパナー ル、メチルメルカプタン及びメチルメルカプタンとアクロレインとの間の反応の ための触媒を含有する。気体状アクロレイン供給流は、アクロレイン蒸気及び非 凝縮性気体を含む。アクロレインは供給流から反応媒体へと移され、媒体中でメ チルメルカプタンと反応して、3-(メチルチオ)プロパナールを含有する液状 反応生成物をもたらす。非凝縮性気体は液状反応生成物から分離され、反応生成 物は生成物画分と循環用画分と に分けられる。循環用画分は気液接触帯域に再循環される。 その他の目的及び特徴は、一部はわかるだろうし、一部は以下に記載する。図面の簡単な説明 図1は、プロピレンの連続接触酸化から得られる粗製気体状アクロレイン生成 物からのMMPの連続製造を示した本発明の概略流れ図である。 図2は、乱流気体リフト反応器中でメチルメルカプタン及びアクロレインから MMPが製造される本発明の好ましい方法の概略図である。 図3は、低圧力降下における運転に適合した気体リフト反応器の概略図である 。 図4は、低圧力降下における運転に適合したドラフトチューブタイプの気体リ フト反応器の概略図である。 図5は、メチルメルカプタン及びアクロレインをMMPに転化させるためのト レーカラム反応器の概略図である。好ましい具体例の説明 本発明に従えば、液状MMPを含む気体/液体反応系中でメチルメルカプタン 及び気体状アクロレイン供給流からMMPが製造される。気体/液体接触帯域中 で、MMP及び触媒を含有する液相を、メチルメルカプタン並 びにアクロレイン及び非凝縮性物質を含有する気体と接触させる。アクロレイン は気相から液相へと移され、液相中でメチルメルカプタンと直接反応して、追加 のMMPが生成する。発熱反応の熱は、気体/液体接触帯域と接触させたジャケ ット又はコイルのような熱移動手段中を流れる熱移動用流体へと取り除かれる。 気体/液体接触帯域においては、気体/液体の接触を完全なものにすることに よって高い物質移動率がもたらされ、実質的に気相中にプラグ(plug)フローを 保つことによって物質移動のための駆動力を最大にするのが好ましい。完全な気 体/液体の接触は、乱流範囲において運転することによって実現することができ る。乱流範囲における運転には、例えば、乱流の結果としてバブルフロー状況( regime)において見かけ気体速度及び見かけ液体速度が比較的高くなり、バブル が活発に合体・解体するようになるという特徴がある。このような乱流状態はま た、気体/液体接触帯域からこの気体/液体接触帯域と熱移動連絡状態にあるジ ャケット又はコイルへの高速の熱移動をも促進する。別法として、気体/液体の 接触は、接触帯域内に気体と液体とを向流で流すことによって達成することもで きる。本発明の後者の実施態様においては、MMP反応媒体を外部熱交換器中に 循環させてその中の冷却用流体に反応熱を移すのが好ましい。 反応媒体にメチルメルカプタン及びアクロレインが実質的に等モル量で添加さ れるように保つことによって、 MMPのヘミチオアセタールの生成が実質的に回避される。その結果、メチルメ ルカプタンとアクロレインとが直接反応してMMPが生成する。この反応経路は ヘミチオアセタールの生成を介して進行する反応よりもはるかに早いので、反応 速度は米国特許第4,225,516号に記載されたタイプの方法において得られ るものよりも3〜10倍早い。このような反応速度においては、転化速度が気相 から液相へのアクロレインの物質移動速度によって制限される。しかしながら、 本発明の好ましい実施態様に従って乱流条件を保った場合には、高い物質移動率 が実現されることがわかった。さらに、液相中でアクロレインとメチルメルカプ タンとが直接迅速に反応するので、液相に入るアクロレインが即座に消費され、 それによって物質移動のための駆動力が高められる。かくして、全体の物質移動 速度が高くなる。直接反応と高い物質移動速度との組合せ効果は、本発明の反応 系における高い生産性を提供する。 図1を参照すると、アクロレイン反応器1中でプロピレンの接触酸化によって アクロレインが連続的に生成される。反応器から出てくる粗製アクロレイン生成 物気体は、アクロレイン約4〜約10容量%、アクリル酸約0.4〜約1.0容量 %、プロピレン約0.6容量%まで、プロパン約0.6容量%まで、プロピオンア ルデヒド約0.5容量%まで、アセトアルデヒド約0.1〜約0.2容量%、及び 水蒸気約40〜約50容量%、並びに酸素、窒素、 一酸化炭素及び二酸化炭素を含む非凝縮性物質約40〜約50容量%を含有する 。この粗製生成物気体を間接熱交換器3中で冷却して、粗製気体生成物からアク リル酸及び水を凝縮させ、アクロレイン約5〜約25容量%、より一般的には約 7〜約15容量%、アクリル酸約0.1容量%まで、プロピレン約1.0容量%ま で、プロパン約1.0容量%まで、プロピオンアルデヒド約1.0容量%まで、ア セトアルデヒド約0.5容量%まで、水蒸気約2〜約8容量%、及び非凝縮性物 質約60〜約80容量%を含有する冷却されたアクロレイン供給気体流を得る。 随意として、充填塔のような向流接触ユニット中で粗製アクロレイン生成物気体 を慣用の吸収剤と接触させることによってこの気体からアクリル酸を初めに除去 してもよい。吸収塔から出てきた気体をさらに、水蒸気を凝縮させるために、吸 収塔の下流の間接熱交換器に通すことによって冷却してもよい。 冷却されたアクロレイン供給気体流は次いで連続フロー反応器5中のMMP循 環流を含む反応媒体中に導入される。反応器5は、冷却用ジャケット7を具備す る。循環MMPは、メチルメルカプタンとアクロレインとの反応のための触媒を 含有する。メチルメルカプタンは任意の都合のいい地点でMMP循環流に導入さ れるが、アクロレインと一緒に導入するか又はアクロレインが導入される地点の 僅かに上流で導入するのが好ましい。かくして、MMP及び触媒を含有する液相 と非凝縮性物質を含 有する気相とにアクロレインが分配された二相反応成分混合物が調製される。メ チルメルカプタンもまた二相の間に分配されてもよいが、しかしこれは実質的に 液相中に溶解するのが観察される。触媒は典型的にはアミンの有機酸塩である。 アクロレインの導入地点からその下流に広がる気体/液体接触帯域において、ア クロレインが気相から液相へと次第に移され、液相中のメチルメルカプタンと直 接連続的に反応して、MMPを生成する。メチルメルカプタンもまた、初めに相 の間に分配される程度まで、アクロレインとの反応のための液体に次第に移され る。 気体/液体接触帯域においては、前記のように、好ましくは二相の流速を乱流 領域にすることによって、乱流状態が保たれる。反応が素早く進行して、MMP 生成物及び触媒を含有する液相と非凝縮性物質を含有する気相とから成る二相反 応生成物混合物が得られる。反応器から出てくる反応生成物は、分離器9中に導 入され、ここで気相と液相とが分離される。気相はプロパン、プロピレン、プロ ピオンアルデヒド、アセトアルデヒド及び水蒸気を含有し、これは分離装置から 焼却炉のような放出制御装置に排出される。MMPの正味の生成物は分離器から 生成物口10を介して取り出され、他方、MMPの大部分(多量部分)は分離器 から反応器へと再循環される。このMMP生成物は、メチルメルカプタン、アク ロレイン及びアクロレイン供給気体中に含有される不純物 を実質的に含有しない。このMMP生成物は、さらに精製する必要なく、HMB Aの製造における中間体として用いることができる。 反応は、約30℃〜約70℃の範囲、好ましくは約40℃〜約50℃の範囲の 温度、及び約1〜約2気圧の範囲の全圧において実施することができる。メチル メルカプタン及びアクロレインは、約0.95〜約1.2の範囲、特に好ましくは 約1.00〜約1.02の範囲のメチルメルカプタン対アクロレインのモル比で反 応媒体に導入される。前記のように、アクロレイン供給流は、約5〜約25容量 %、より典型的には約7〜約15容量%のアクロレインを含有する。より好まし くは、アクロレイン蒸気供給流は、約10〜約15容量%のアクロレインを含有 する。 約50℃より低い反応温度においては、液相と気相との間の有利なアクロレイ ン平衡が液相への物質移動のための特に有効な駆動力をもたらすが、しかし40 ℃よりも有意に低い温度においては、冷却された冷却液が必要なことがあり、そ して反応速度が生産性を制限し始めることがある。さらに、より低い反応温度に おいては、気相と液相との間のアセトアルデヒドの平衡分配が不都合なものにな って、分離器から出てくる生成物中のアセトアルデヒドの濃度が高くなる。反応 のための特に好ましい温度は約40〜約45℃の範囲である。この範囲において は、反応混合物から気体/液体接触帯域を包囲する ジャケット中を流れる35℃までの冷却塔水への熱の移動によって、反応温度を 容易に調節することができる。溶解したアクロレインが反応によって消費される につれて、アクロレインの消費によって引き起こされる平衡逸脱に応答して気相 から液相へと追加のアクロレインが段々に移される。その結果、本発明のほとん どの実施態様において、反応温度を調節したり気相から液相へのアクロレインの 移動を促進したりするための冷却は、必要でもなく、望まれもしない。 高い圧力もまた物質移動に有利であるが、乱流気体/液体接触帯域においては 大気圧又はその付近において迅速な物質移動が達成されるので、高圧反応器の使 用は必要ではない。さらに、反応器を中程度の圧力レベルに保つことによって、 MMP反応器中にアクロレイン生成物気体を導入するのにはプロピレン酸化反応 器中の圧力で充分であり、気体を機械的に圧縮する必要はない。 約5〜約25容量%の範囲のアクロレイン含有率を有する気体供給流を用いて 運転することが可能だが、供給気体が少なくとも約10容量%のアクロレインを 含有していれば物質移動の速度が高められる。他方、高過ぎるアクロレイン含有 率は、気体/液体接触帯域の吸収能力に負担をかけ過ぎることがあり、気相から のアクロレインの回収及びアクロレインを基準としたMMPの収率の両方に対し て悪影響を及ぼすことがある。さらに、本発明の方法の直接の要求と典型的なア クロレイン反応器の 運転に影響があるファクターとのバランスを取るならば、アクロレイン約10〜 約15容量%の範囲の供給気体濃度が最適であると考えられることがある。 反応成分混合物中のメルカプタンの割合をごく僅かに過剰にすることによって 、アクロレインの転化が最大になり、未反応アクロレインの処分の必要性が実質 的に回避される。反応成分のモル比をアクロレイン1モル当たりにメチルメルカ プタン約1.00〜約1.02モルの範囲に調節した場合には、MMPのヘミ(メ チルチオ)アセタール中間体の生成に優先してメルカプタンとアクロレインとの 間の直接反応が果たされる。その結果、高速の反応が高い生産性並びに比較的低 い反応器資本及び運転費用と共に実現される。この反応成分比は、当技術分野に おいて周知の様々な手段によって調節することができる。気体/液体接触帯域の 下流のガスクロマトグラフィーによって循環MMP流を定期的に分析し、メチル メルカプタンの適切な過剰が維持され且つヘミチオアセタールの生成が回避され るのを確実にするためにアクロレインとメチルメルカプタンとの相対的な供給速 度について必要な調節を行なうのが好ましい。この目的のためにはインライン分 析機を用いてもよい。始動時を除いて、本方法は連続的な再循環定常状態態様で 運転される。従って、定常状態条件が達成されたらすぐに、メチルメルカプタン のアクロレインへの添加比を本質的に1.0に調節することができる。 慣用の触媒及び触媒濃度を反応のために用いることができる。かかる触媒には 、例えばピリジン、ヘキサメチルテトラアミン又はトリエチルアミンのような広 範な有機アミンが包含される。典型的には、アクロレインの重合を防止するため に有機酸を含有させる。例えば酢酸ピリジニウム触媒を用いる場合には、液相に 触媒を連続的に又は周期的に添加することによってその濃度を約0.2〜約1.0 %の範囲、好ましくは約0.35〜約0.5%の範囲に保つ。 MMP循環の速度は、少なくともMMP生産速度よりも高い速度、好ましくは 約20〜約50倍高い速度にして、本質的に反応器が液相においてバック混合さ れる(backmixed)ようにする。反応には、任意の様々な二相反応器、例えば湿 壁カラム、パイプライン反応器、撹拌タンク、バブルカラム、充填カラム又はト レーカラムを用いることができる。迅速な物質移動を促進するためには、気相が プラグフローの状態にあるのが好ましい。プラグフローにおいては、気体/液体 接触帯域中の反応成分の流路に沿って気相中にアクロレイン濃度の勾配が生じて 維持され、それによって物質移動のための統合(integrated)平均駆動力は気相 がバック混合される場合のものよりも実質的に大きくなる。気体リフト反応器は 、気相プラグフローにおいて運転することができ且つアクロレイン気体供給流中 の実体的な容量の非凝縮性物質を用いることができ、MMP液相を循環させるこ と及 び反応器中での優れた液体混合をもたらすことの両方のために有利であるので、 特に好ましい。かくして、ポンプ又は撹拌機のような機械的可動部品の必要性が 排除される。別法として、特に気体/液体接触帯域中での圧力降下を最小限にす ることが必要である場合には、トレーカラムを特に有利に用いることができる。 図2に、本発明のループタイプの気体リフト反応器装置及び粗製気相アクロレ インが冷却されてMMP反応器に直接導入される一貫生産プロセスにおけるその 使用を図示する。図示した一貫生産プロセスにおいて、プロピレンは空気と混合 され、希釈用水蒸気及び(又は)非凝縮性気体と一緒に、プロピレンをアクロレ インに酸化するための触媒を含有させた反応器101に導入される。空気及びプ ロピレンを示したように希釈剤と混合することによって反応器供給流が調製され 、この混合物は間接熱交換器111中で粗製アクロレイン生成物気体からの熱の 移動によって予備加熱される。不完全に冷却された生成物気体は、向流充填塔吸 収装置113において、この気体流からアクリル酸を除去するための液状吸収用 媒体と接触せしめられる。吸収装置から出てきた気体は、生成物気体をさらに冷 却してこの気体からアクリル酸及び水蒸気を凝縮させるための別の間接熱交換器 103に通される。アクリル酸及び過剰分の水蒸気は凝縮のみによって除去し、 アクリル酸吸収装置の必要性をなくして気体を吸収装置に通すのに必要とされる 圧力降下を未然 に防ぐのが最適であり、好ましい。冷却されたアクロレイン生成物気体は次いで 気体リフト反応器115に導入される。 反応器105はジャケット107を備えた上昇フロー導管{“アップレッグ” (upleg)}117を含み、前記ジャケット内に冷却用流体を循環させることが できる。この反応器はさらに下降フロー導管{“ダウンレッグ”(downleg)} 119を含み、これは底部のループ121を介してアップレッグと流体フロー連 通状態にある。アップレッグ117は気体/液体接触帯域を含む。2つのレッグ の上端の間にこれらのレッグと流体フロー連通状態で分離器109がある。商業 用ユニットにおいては、多数の反応器ループを単一の分離器と組合せて用いるこ とによって所望の容量を提供することができる。アップレッグ117はその下端 に冷却されたアクロレイン供給気体を導入するための気体入口123を含み、ダ ウンレッグ119は蒸気又は液体状メチルメルカプタンを導入するための流体入 口125を有する。別の態様として、アクロレイン供給気体の導入地点又はその 付近においてメチルメルカプタンを導入することもできる。アップレッグは気体 /液体接触帯域を含み、このアップレッグは、二相フローが、気体が連続液相内 に離散したバブルの形で分散されているバブルフロー状況に、又はバブルフロー とスラグフローとの境界(margin)にあるように、寸法設定される。アップレッ グ中に含有される二相 流体がダウンレッグ中の液体と比較して低密度であることから生じる液体ヘッド 圧の差によって、液体の循環が引き起こされる。好ましいフロー条件を確立する ためには、アップレッグ中の見かけ気体速度を約0.1〜約0.5m/秒に調節す る。このような気体速度及び反応器高さの組合せにおいて、アップレッグ中の気 体ホールドアップは約5%〜約20%の間であり、アップレッグ中の見かけ液体 速度は約0.3〜約3.0m/秒の間である。循環速度を所望の速度にするために は、気体リフトループの高さを約20フィート〜約30フィートの間にするのが 好ましく、反応器への気体状アクロレイン供給入口における気体圧力を約10〜 約15psigの間、即ち約67〜約100kPa(ゲージ圧)の間にすること が必要である。循環を助成してアップレッグ117の必要高さを下げるために、 随意に底部ループ121にポンプを設けてもよい。 図2の反応器を始動させるためには、循環用ループをMMPで実質的に満たし 、その後にアクロレイン供給気体及びメチルメルカプタンの導入を即座に開始す ることができる。周囲温度においてさえ、反応が充分に早い速度で進行して、反 応の発熱によって迅速に反応混合物が定常状態運転が行なわれる40℃以上の好 ましい温度になる。 気体リフト反応器を用いて本発明の方法を操作することによって少なくとも約 98%のアクロレイン回収率、 少なくとも約97%の転化率及び少なくとも約95%のアクロレイン収率をもた らすことができる。回収率とは供給気体中に入れたアクロレインの内の液相に移 されるアクロレインの割合と定義され、転化率とは入れたアクロレインの内の反 応において消費されるアクロレインの割合と定義され、収率とは供給気体中のア クロレインの内の正味の生成物MMPに転化したアクロレインの割合と定義され る。 本発明の方法をプロピレンの接触酸化によってアクロレインを製造する設備と 連繋して運転した場合には、アクロレイン供給気体中にプロピレン、プロパン、 アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、酸素、一酸化炭素、二酸化炭素のよ うな不純物が存在することの結果としての副生成物の生成やMMP生成物の分解 の増大が何ら起こらない。従って、本方法は、アクロレイン製造設備と経済的に 統合して、アクロレインを凝縮させたり、アクロレインを精製したり、液体の形 でアクロレインを貯蔵したりする必要性を回避することができる。本方法は特に 、粗製アクロレイン生成物気体がアクロレイン蒸気と低濃度の水蒸気及び有機不 純物を含有する不活性気体との混合物から成るアクロレイン製造プロセスと組合 せて用いるのに適している。 ループタイプ気体リフト反応器を用いる場合、アップレッグ中における圧力降 下から生じる背圧がアクロレイン反応器中の圧力を最適レベルより高いレベルに 上昇さ せる傾向があり得る。この背圧は、精製された液状アクロレインの製造に用いら れるアクロレイン吸収装置を取り除くことによって少なくとも部分的に相殺され る。吸収装置の前後での圧力降下は、慣用のアクロレインプロセスにおいて反応 器に対して背圧を負わせる。さらに、気体リフト反応器における圧力降下の悪影 響は、多くの対策によって回避することができる。例えば、分離器109からの 気体排出ライン中に圧縮機を置くことによってこの分離器に対して適度の負圧を 負わせることができる。前記のように、MMP反応媒体を機械的に循環させるこ とによって、気体/液体接触帯域の必要な高さを小さくすることができる。 図3に、特に低い気体圧力降下での運転に適した、別の気体リフト反応系を示 す。図2におけるようにアップレッグの底部付近においてアクロレイン気体を導 入する代わりに、気体状アクロレイン供給流は入口221を介してダウンレッグ 219に導入される。気体リフト反応器ループにおける循環は、始動時に始動気 体を入口224を介してアップレッグ217に導入することによって、開始され る。始動入口の高さは入口221の高さよりも少なくとも僅かに下の位置にする が、しかしそれらは共に、ループ中の液体ヘッド圧が気体導入地点において過度 の背圧を作り出さないように気体ループにおいて必要とされる程度の高さに配置 させることができる。始動用には、アクロレイン供給気体又は不活性気体のい ずれを用いてもよい。ひとたびMMP反応媒体の循環が確立されたら、入口22 1を介してアクロレイン供給気体の導入を開始することができ、始動気体の導入 は、二相フローが入口221から入口224又はその上に及んだらすぐに停止し てもよい。気体/液体接触帯域は、ダウンレッグ219の入口221よりも下の 部分及びアップレッグ217の全体から成る。レッグ217中の二相帯域の部分 はレッグ219中の二相帯域の部分よりも長いので、レッグ219中において二 相反応成分混合物の下降フローが維持される。この場合、反応器は、入口221 の上方部での液体ヘッド圧によって決定される液体ヘッド圧の差によって運転し 続ける。その液体ヘッド圧が適度である場合、圧力降下は最小になる。許容液体 ヘッド圧差に対する圧力降下の制限が見かけ液体速度を効果的な物質移動のため に最適な速度よりも低くする場合には、気体入口地点よりも下の縦の寸法を増大 させることによって物質移動のための滞留時間を増大させることによって、その 分を補うことができる。 別の実施態様において、アクロレイン供給気体がドラフトチューブに導入され るドラフトチューブタイプの気体リフト反応器を用いてもよい。このようなシス テムを図4に示す。反応器305は、円筒状反応容器320とこの円筒状反応容 器の放射中心にあるドラフトチューブ319とを含み、このドラフトチューブ3 19は気体リフト反応器システムのダウンレッグを構成する。ドラフ トチューブ319と反応容器の内壁との間の環状領域はアップレッグ317を構 成し、それと共に、ドラフトチューブ及び環状領域はMMPの循環のための導管 を構成する。気体状アクロレイン供給流はディップパイプ入口321を介してド ラフトチューブ319に導入される。気体リフト反応器ループにおける循環は、 始動時に入口324を介して始動気体を環状部のアップレッグ317に導入する ことによって開始される。単一の出口を持つディップパイプとして示したが、入 口324は、ドラフトチューブを包囲するリングタイプで、その周囲全体に間隔 を置いて設けられた出口を有するスパージャー(多孔分散管)であるのが好まし い。図3の反応器におけるように、始動入口の高さは入口321の高さよりも少 なくとも僅かに下の位置にするが、それらは共に、背圧を最小にするのに必要な 高さであればどのような高さに配置させてもよい。循環は図3について前記した のと同じ態様で開始され、その後にアクロレイン供給気体の導入を入口321を 介して開始させることができ、二相フローが入口321から出口324に及んだ らすぐに始動気体の導入を停止してもよい。環状部のレッグ317における二相 帯域が長いほど、ドラフトチューブにおいて二相反応成分混合物の下降フローが 維持される。この場合、反応器は、入口321の上方部での液体ヘッド圧によっ て決定される液体ヘッド圧の差によって運転し続ける。気体圧力降下に有意の影 響を及ぼすことなく、ドラ フトチューブ内のディップチューブ出口より下の部分の縦寸法を、物質移動のた めの適度の滞留時間を提供するのに必要なだけ大きくすることができる。反応熱 は、反応器305を取り囲むジャケット又は反応器内部に配置させたコイル若し くはその他の熱移動表面によって、図3の反応器から取り除くことができる。ア クロレイン反応器に対する過剰の背圧を防止するために液体ヘッド圧の差を最小 にする場合における滞留時間及び見かけ液体速度を除くと、図3の反応器につい ての好ましい運転条件は図2の場合と実質的に同じである。 本発明の別の好ましい実施態様を図5に示す。この実施態様においては、反応 をトレーカラム405において実施する。カラムの頂部の液体入口406を介し て液状MMP反応媒体が導入され、底部の気体入口421を介してアクロレイン 供給気体が導入される。メチルメルカプタンもまたカラムの底部又はその付近に おいて、好ましくは同じ入口421を介して導入される。カラムの内部は気体/ 液体接触帯域を構成し、この接触帯域中に気相と液相とが互いに向流で流され、 気相から液相への物質移動が主としてカラムのトレー上で起こる。反応は、トレ ーの液相中、トレー間の降下管、及びカラムの底部の液溜めにおいて起こる。気 体がカラムを上昇して流れるにつれて、アクロレインが次第に液相中に移動し、 カラムの頂部から出てくる気体は実質的にアクロレインを含有せず、この気体は 焼却炉を介して排出される。 図2〜4の本質的に恒温の気体リフト反応器とは違って、トレーカラム反応器 自体は実質的に断熱的に作動する。液状反応生成物混合物は、カラムの底部から 出てきて、生成物画分と再循環用画分とに分けられ、前者はプロセスから取り出 され、後者は冷却されてカラムに戻される。ポンプ430は再循環のための動力 を提供する。反応熱は、間接熱交換器407中の冷却塔水に移ることによって取 り除かれる。アクロレインが液相中に完全に吸収されるのを確実にするために、 熱交換器407から出てきた再循環用MMPを第二の間接熱交換器408に通し 、そこで冷却用ブラインへの熱の移動によって再循環流を約10℃以下、好まし くは約0〜約10℃に冷却するのが好ましい。随意に、冷却装置407から出て きたMMP画分の一部を、カラムの下方部分のトレー、例えば20段トレーカラ ムの6番目又は8番目の有効トレーにおける入口422に再循環してもよい。カ ラムの下方部分への部分的な再循環はカラム温度分布を変化させるが、この実施 態様及び全ての循環用MMP反応媒体をカラムの頂部に再循環する実施態様の両 方において、反応はカラム全体で起こる。 実質的に断熱運転であるので、カラム内部に温度勾配が生じる。カラム内部の 液体流は、カラム頂部における約0℃から約10℃の温度から、底部においては 約50℃〜約60℃の温度まで加熱される。カラムから出てくる気体は低温のM MPと接触しているので、有利な平衡 が生じ、99%を越えるアクロレイン回収率を実現することができる。トレーに 保持された液体に気体が通過する際に気体圧力降下が実質的に起こるだけなので 、トレーカラム反応器は、アクロレイン反応器に対する背圧を非常に少なくする ために設計することができる。 図4のシステムにおいて、トレーの代わりに充填物によって、気相と液相との 間の物質移動を促進するための手段を提供してもよい。しかしながら、トレー塔 においては反応が液相中で行なわれ、他方充填塔は気体/液体接触帯域において 反応を完全に進行させるのに充分な液体ホールドアップをもたらさないことがあ るので、トレー塔が好ましい。もしも反応が完全ではないと、相の間のアクロレ インの平衡分配が排出気体におけるアクロレインの損失をもたらすことがある。 さらなる別態様においては、図4のシステムをバブルカラムとして運転するこ とができる。しかしながら、バブルカラムにおける圧力降下はトレーカラムや充 填カラムにおけるものよりも実質的に大きい。比較的高い圧力降下が許容できる 場合には、反応器アップレッグにおいて作り出される乱流のために気体リフト反 応器が好ましい。 以下の実施例は本発明を例示するものである。例1 図2に示したタイプの気体リフト反応器においてメチルメルカプタンとアクロ レインとの反応によってMMPを製造した。反応器の高さは3フィート(0.9 14m)であり、アップレッグは0.5インチ(1.27cm)の内径を有してい た。気体/液体分離器109は、MMP生成物のためのオーバーフロー口を有す る円筒体、反応器ループのダウンレッグに循環用MMPを戻すための液体表面の 下の連結部、及び非凝縮性気体の放出のための頂部における排出部を含むものだ った。反応成分の導入に先立って、反応器ループに酢酸ピリジニウム触媒約0. 4重量%を含有させたMMPを充填した。アクロレイン供給気体入口123にお ける1/16インチオリフィスを介して空気をスパージすることによって反応器 中のMMPの循環を開始させた。MMPの循環を引き起こすために空気をスパー ジしながら、循環用MMPを41℃の調節された温度にするためにジャケット1 07に熱水を通した。 表1に示した組成を有する合成粗製アクロレイン流を製造した。この流を入口 123においてスパージャーを介して反応器に導入した。メチルメルカプタン蒸 気を同じオリフィスを介して導入した。アクロレイン及びメチルメルカプタンは 、約1.0対1.0のモル比でスパージャーを介して導入した。反応成分流の導入 の絶対速度を表1に示す。また、表1に、アップレッグにおける見かけ 気体速度、反応器液体容量、反応器中の液体生成物の滞留時間、反応成分供給物 の回収率、反応器収率、連続試験の時間、平均補充触媒供給速度、及びアクロレ イン供給気体中の水の平均導入速度も示す。 入口123におけるスパージャーは2つの反応成分供給物をアップレッグの液 体中に分散させ、このレッグについて気体含有(aerated)カラムを作り出した 。その結果、気体を含有しないダウンレッグ中の液体は下方に流され、底部のU 字湾曲部を通ってアップレッグの底部に入り、アップレッグにおいて分散した気 体を介して上方に移動し続けた。 底部の気体スパージャーから頂部の分離器までの二相アップレッグの内部で、 MMP、メチルメルカプタン及び触媒を含有する液相と、アクロレインを含有す る気相とを含む反応成分混合物が形成された。アクロレイン及びメチルメルカプ タンは素早く液相中に吸収され、2種の吸収された反応成分は互いに反応してM MP生成物を生成した。反応速度は非常に早かったが、しかしプロセスのステッ プを制限する速度を構成した。また、アクロレインとメルカプタンとの間の制限 された気相反応も多少生じた。反応の発熱をジャケット107に循環させた冷却 水に移して取り除くことによって、反応器のアップレッグにおける気体/接触帯 域の温度を約41℃に保った。 単純な気体リフトシステムによって高度に乱流化され 且つよく分散された二相フローが得られるので、機械的な撹拌や再循環ポンプな しで、単一ループ反応器は95%を越える全反応成分供給物(即ちアクロレイン 及びメチルメルカプタン)回収率を達成し、回収された反応成分のほとんど全部 が同じ反応器ループにおいて所望のMMP生成物に転化された。生成物の組成及 び非凝縮性排出気体流の組成も表1に示す。 アクロレイン供給気体流中に通常の供給物不純物(プロピレン、プロパン、ア セトアルデヒド、プロピオンアルデヒド及び水)がより多量に含有されているに も拘らず、これらの不純物の存在の結果としての副生成物の生成や生成物の分解 はほとんど又は全くなかった。特に、この実験及びその他の実験から、この反応 システムは、アクロレイン供給気体流中における3容量%以上の水不純物含有率 、及び、その結果としての定常状態における運転の際に循環用液体中で達する6 重量%を越える水含有率に耐えることができるということが示された。 気体/液体接触帯域における乱流によってもたらされる強い混合及びMMP反 応媒体の素早い循環の結果として、局在化されたホットスポットや濃度の不均衡 が回避される。これは一方で望ましくない副生成物の生成を防止する。 例2〜23 図2の装置を用いてMMPを製造するためにアクロレインをメチルメルカプタ ンと反応させた。プロセスは例1に一般的に記載した態様において実施したが、 しかし運転温度、反応器供給物中のアクロレイン対メチルメルカプタンのモル比 、全体的な容量気体供給速度、及び気体供給混合物中のアクロレイン濃度に変更 を加えた。例2〜23の試験についてのこれらのプロセス条件及び収率を表2に 示す。 見かけ気体速度、入口アクロレイン濃度、反応温度、触媒濃度、滞留時間及び アクロレイン対メチルメルカプタンの供給比について測定又は決定を行なった。 これらの運転変数が生産性、アクロレイン回収率、アクロレインを基準とした収 率、液相中のアクロレイン濃度、及び液相中のメチルメルカプタン濃度に対して 及ぼす影響を決定するために、統計分析を行なった。その結果を表3に示す。 例24 図2に示したタイプのプロセスを用い、実験室用反応器中でのプロピレンの接 触酸化によって製造されたアクロレイン供給気体を用いて50時間の連続試験を 行なった。試験の間、気体リフトループの温度を約40℃に調節し、1時間毎に 独立したガスクロマトグラフィーによって反応器の液体の試料を分析することに よってメチルメルカプタンへのアクロレインの供給比を一定的に監視した。最終 的なアルデヒド生成物は次の組成を有していた。 量(重量%) アセトアルデヒド 0.11 メチルメルカプタン 0.88 アクロレイン 0.07 アリルアルコール 0.29 酢酸 0.35 アクリル酸 0.52 β−ヒドロキシプロピオンアルデヒド 0.27 ピリジン 0.19 MMP 89.02 分子量190の副生成物 0.18 水 7.00 水を例えば2%のより典型的なレベルに調節する商業的運転においては、MM P純度は94%より大きいだろう。β−ヒドロキシプロピオンアルデヒドの割合 が比較 的高いのは、商業的プロセスにおいてアクロレイン供給気体を冷却することによ って容易に達成することができるレベル以上に水が存在することの結果だった。例25 図2に示したタイプのプロセスを用い、湿壁反応器及び水性ループ反応器につ いての比較試験を実施した。これらに試験には、合成アクロレイン供給気体を用 いた。定常状態の運転の間、液状生成物の試料をガスクロマトグラフィーによっ て分析して、アルデヒド純度、残留アクロレイン、メチルメルカプタン及び副生 成物不純物を測定した。これらの分析に基づいて、各試験についてのアクロレイ ン回収率、生成物収率及び反応器物質収支を決定するための計算を行なった。実 験データを二相反応器モデルに当てはめることによって平均物質移動率及び反応 速度定数が得られた。また、気体ホールドアップ及び液体再循環速度データも測 定して相関関係を求めた。 各試験についての反応器システムの物理的寸法を、温度、気体速度及び液体速 度と共に表4に示す。反応条件、供給速度、収率及び平均物質移動率の比較を表 5に示す。 例26 図5に示したプロセスに従って、MMP及びメチルメルカプタンを含む反応媒 体を20個のトレーを含有するトレーカラム中でアクロレイン蒸気流と接触させ る。冷却器407から出てきたMMP反応媒体を塔の底部に再循環させない。そ の代わりに、循環用MMP全部を冷却器408に通し、カラムの頂部に再循環さ せる。アクロレイン蒸気流はカラムの底部に毎時662.4ポンドモルの速度で 導入され、15容量%のアクロレイン、0.28容量%のアセトアルデヒド、1 7容量%の水蒸気、及び83容量%の非凝縮性物質を含有する。メチルメルカプ タンはカラムの底部に毎時100ポンドモルの速度で導入する。 MMP反応媒体は、カラムの頂部に毎時約600ポンドモルの速度で導入する 。MMP97.3重量%を含有するMMP生成物流が、カラム中のプロセスから 毎時約110.4ポンドモルの速度で取り出される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AT,AU,BB,BG,BR,BY, CA,CH,CZ,DE,DK,ES,FI,GB,H U,JP,KP,KR,KZ,LK,LU,MG,MN ,MW,NL,NO,NZ,PL,PT,RO,RU, SD,SE,SK,UA,VN (72)発明者 リュースト,デニス エイ. アメリカ合衆国 63021 ミズーリ,マン チェスター,パークフィールド テラス 1013

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.3-(メチルチオ)プロパナール、メチルメルカプタン及びメチルメルカプ タンとアクロレインとの間の反応のための触媒を含有させた反応媒体と、アクロ レイン蒸気及び非凝縮性気体を含む気体状アクロレイン供給流とを気体/液体接 触帯域において接触させ、それによってアクロレインを前記供給流から前記反応 媒体へと移し、この媒体中でアクロレインをメチルメルカプタンと反応させて、 3-(メチルチオ)プロパナールを含有する液状反応生成物を得、 前記液状反応生成物から前記非凝縮性気体を分離し、 前記反応生成物を生成物画分と循環用画分とに分割し、 前記循環用画分を前記気体/液体接触帯域に再循環する ことを含む、3-(メチルチオ)プロパナールの連続製造方法。 2.前記の気体状アクロレイン流とメチルメルカプタンと前記反応媒体とを混合 して、3-(メチルチオ)プロパナール、メチルメルカプタン及び触媒を含有す る液相と非凝縮性気体を含有する気相とにアクロレインが分配された不均質反応 成分混合物を調製し、 この不均質反応成分混合物を前記気体/液体接触帯域 に、メチルメルカプタンとアクロレインとが直接反応して3-(メチルチオ)プ ロパナールが生成するのに有効な温度において通し、それによって液状3-(メ チルチオ)プロパナール及び非凝縮性気体を含む不均質反応生成物を得、 前記反応生成物混合物の3-(メチルチオ)プロパナールから前記非凝縮性気 体を分離し、 前記反応生成物混合物の3-(メチルチオ)プロパナールを生成物画分と循環 用画分とに分割し、 前記循環用画分を前記気体/液体接触帯域に再循環する、請求の範囲第1項記 載の方法。 3.前記不均質反応成分混合物を乱流条件下で前記接触帯域に通す、請求の範囲 第2項記載の方法。 4.メチルメルカプタン及びアクロレインを1.0に充分に近いモル比で前記反 応媒体に連続的に導入して、3-(メチルチオ)プロパナールのヘミ(メチルチ オ)アセタールが実質的に生成することなくメチルメルカプタンとアクロレイン との間の直接反応によって3-(メチルチオ)プロパナールを生成させる、請求 の範囲第2項記載の方法。 5.前記反応成分混合物が3-(メチルチオ)プロパナールのヘミ(メチルチオ )アセタールを実質的に含有しな い、請求の範囲第4項記載の方法。 6.メチルメルカプタン及びアクロレインを約0.95〜約1.2の範囲のメチル メルカプタン対アクロレインのモル比で前記反応媒体に連続的に導入する、請求 の範囲第2項記載の方法。 7.メチルメルカプタン及びアクロレインを約1.0〜約1.02の範囲のメチル メルカプタン対アクロレインのモル比で前記反応媒体に連続的に導入する、請求 の範囲第6項記載の方法。 8.前記気体状アクロレイン供給流がプロピレンの接触酸化から得られ且つ処理 された気体流から成り、 前記処理が酸化において生成した粗製気体流からアクリル酸を除去することを 含む、請求の範囲第2項記載の方法。 9.前記処理が、前記粗製気体流を冷却してこの粗製気体流からアクリル酸及び 水を凝縮させて除去することを含む、請求の範囲第8項記載の方法。 10.前記気体状アクロレイン供給流が約5〜25容量%の範囲のアクロレイン 、約2〜約8容量%の範囲の水蒸気、約0.5容量%までのアセトアルデヒド、 約0.1 容量%までのアクリル酸、約1.0容量%までのプロピレン、約1.0容量%まで のプロパン、約1.0容量%までのプロピオンアルデヒド及び約60〜約80容 量%の範囲の非凝縮性物質を含有する、請求の範囲第9項記載の方法。 11.反応を気体リフト反応器中で実施し、 この気体リフト反応器が、前記気体/液体接触帯域を含有する上昇フロー導管 、下端が前記上昇フロー導管の下端と流体フロー連通状態にある下降フロー導管 、及び前記上昇フロー導管の上端と下降フロー導管の上端との間にあってこれら の導管と流体フロー連通状態にある気体/液体分離帯域を含み、 前記アクロレイン供給流が前記上昇フロー導管の下端又はその付近においてこ の上昇フロー導管中に導入され、 非凝縮性気体が前記分離帯域中で反応生成物混合物から分離され、 前記循環用画分が前記下降フロー導管を通って流されることによって前記気体 /液体接触帯域に再循環される、請求の範囲第2項記載の方法。 12.前記気体/液体接触帯域を冷却して反応の温度を約30℃〜約70℃の範 囲に保つ、請求の範囲第11項記載の方法。 13.前記気体/液体接触帯域を冷却して反応の温度を約40℃〜約50℃の範 囲に保つ、請求の範囲第12項記載の方法。 14.前記気体/液体接触帯域における全圧がほぼ大気圧から約2気圧の範囲で ある、請求の範囲第12項記載の方法。 15.気相を前記気体/液体接触帯域中で連続液相中に分散させる、請求の範囲 第11項記載の方法。 16.前記上昇フロー導管流のフローパターンがバブルフロー又はスラグフロー である、請求の範囲第11項記載の方法。 17.前記上昇フローレッグにおける見かけ気体フロー速度が約0.1〜約0.5 m/秒の範囲であり、 前記上昇フローレッグにおける見かけ液体フロー速度が約0.3〜約3.0m/ 秒の範囲である、請求の範囲第16項記載の方法。 18.前記気相が前記気体/液体接触帯域を通る実質的にプラグフローの状態に あり、 前記液相が前記反応器全体を通じて実質的にバック混 合される、請求の範囲第16項記載の方法。 19.メチルメルカプタン及び前記気体状アクロレイン供給流を共に実質的に前 記上昇フロー導管の下端において導入する、請求の範囲第11項記載の方法。 20.前記アクロレイン供給気体を実質的に前記上昇フロー導管の下端において 前記反応器に導入し、 メチルメルカプタンを前記下降フロー導管において再循環3-(メチルチオ) プロパナール中に導入する、請求の範囲第11項記載の方法。 21.触媒が有機アミン及び有機アミンと有機酸との混合物より成る群から選択 される、請求の範囲第1項記載の方法。 22.前記気体状アクロレイン供給流及び前記反応媒体を前記気体/液体接触帯 域に向流で通す、請求の範囲第1項記載の方法。 23.前記気体状アクロレイン供給流及び前記反応媒体を、気相と液相との間の 物質移動を促進するための手段を含有させた縦形カラムに向流で通し、 前記カラムの頂部から非凝縮性気体を排出させ、 前記カラムの底部から液状反応生成物を取り出す、請 求の範囲第22項記載の方法。 24.前記循環用流を間接熱交換器によって冷却して反応媒体から発熱反応の熱 を取り除く、請求の範囲第23項記載の方法。 25.前記循環用流を約10℃以下の温度に冷却して前記カラムの上方部分にお ける前記反応媒体中のアクロレインの吸収を促進する、請求の範囲第24項記載 の方法。 26.前記物質移動手段がトレーカラムの気体/液体接触用トレーを含む、請求 の範囲第23項記載の方法。
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