【発明の詳細な説明】
医薬としてのシクロペンタン(エン)ヘプタンまたはシクロペンタン(エン)ヘプ
テン酸,2−ヒドロカルビルスルホンアミドメチル、およびその誘導体
発明の分野
本発明は、シクロペンタン(またはシクロペンテン)ヘプタンまたはシクロペン
タン(またはシクロペンテン)ヘプテン酸,2−ヒドロカルビルスルホンアミドメ
チル、そのエステル、および他の誘導体であって、シクロペンタンまたはシクロ
ペンテン環の3および/または5位においてヒドロキシルまたはオキソ置換基を
有し得る化合物、例えばシクロペンタンヘプテン酸,2−フェニルエチルスルホ
ンアミドメチル,3,5−ジヒドロキシ、およびそのアルキルエステルに関する。
本発明の化合物は有効な眼圧降下剤であり、緑内障の処置に特に適当である。更
に、本発明の化合物は、全身性高血圧および肺疾患において広範に適用し得る平
滑筋弛緩剤であり、胃腸疾患、生殖、受胎力、失禁、ショックなどに関して適用
し得る平滑筋弛緩剤である。
発明の背景
眼圧降下剤は、多様な高眼圧症状、例えば術後およびレーザートラベクレクト
ミー後の高眼圧や、緑内障の処置において、並びに術前の補助薬として有用であ
る。
緑内障は、眼圧の上昇により特徴付けられる眼疾患である。緑内障は、その病
因により、原発性または続発性として分類されている。例えば、成人の原発性緑
内障(先天性緑内障)は、開放隅角緑内障であるか、または急性もしくは慢性の閉
塞隅角緑内障であり得る。続発性緑内障は、ブドウ膜炎、眼内腫瘍または拡大し
た白内障のような既存の眼疾患から生じる。
原発性緑内障の原因は、未だ解明されていない。その眼圧上昇は、房水流出遮
断による。慢性開放隅角緑内障においては、前房およびその解剖学的構造は正常
に見えるが、房水の排出は妨げられる。急性または慢性の閉塞隅角緑内障におい
ては、前房が浅く、透過角が狭く、虹彩がシュレンム管の入口の小柱網を閉塞し
得る。瞳孔の拡張により、虹彩根部が隅角に対して前方に押され、および瞳孔ブ
ロックを起こして、病状を急進し得る。前房隅角の狭い眼は、種々の重篤度の急
性閉塞隅角緑内障に患る素因を有する。
続発性緑内障は、後房から前房、次いでシュレンム管への房水の流れのいかな
る妨害によっても起こる。前房の炎症性疾患は、膨隆虹彩における完全な虹彩後
癒着を起こすことにより房水排出を妨げ得、排液路を滲出物で閉塞し得る。他の
通常の原因は、眼内腫瘍、拡大した白内障、網膜中心静脈閉塞、眼の外傷、手術
操作および眼内出血である。
すべての種類を考慮すると、緑内障は、40歳を超えるすべての人の約2%に
起こり、視力が急速に損われるまで何年間も無症候性であり得る。手術が指示さ
れない場合、局所用β−アドレナリン受容体拮抗剤が、従来、緑内障処置薬物と
して選択されている。
プロスタグランジンはかつて、有効な眼圧上昇剤であると見なされていた;し
かし、過去20年間に蓄積された証拠によると、いくつかのプロスタグランジン
は非常に有効な眼圧降下剤であり、緑内障の長期処置に好適であることがわかっ
た。[例えば、スター,エム・エス(Starr,M.S.)、エクスペリメンタル・
アイ・リサーチ(Exp.Eye Res.)、1971、11、170〜177頁;ビ
ト,エル・ゼット(Bito,L.Z.)、バイオロジカル・プロテクション・ウィ
ズ・プロスタグランジンズ(Biological Protection with Prostagandins)
、コーヘン,エム・エム(Cohen,M.M.)編、ボカ・レイトン(Boca Raton
)、フロリダ、CRCプレス社(CRC Press Inc.)、1985、231〜
252頁;並びにビト,エル・ゼット、アプライド・ファーマコロジー・イン・
ザ・メディカル・トリートメント・オブ・グラウコマズ(Applied Pharmacolo
gy in the Medical Treatment of Glaucomas)、ドランス,エス・エム
(Drance,S.M.)およびニューフェルド,エイ・エイチ(Neufeld,A.H.
)編、ニューヨーク、グルーン・アンド・ストラットン(Grune & Stratton)
、1984、477〜505頁参照。]そのようなプロスタグランジンは、PG
F2α、PGF1α、PGE2、およびそれらの脂溶性エステル(例えば、1−イソ
プロピルエステルのようなC1−C5アルキルエステル)を包含する。
米国特許第4599353号において、ある種のプロスタグランジン、とりわ
けPGE2およびPGF2α並びに後者のC1−C5アルキルエステルが眼圧降下活
性を有することが報告され、緑内障処置に使用することが提案された。
プロスタグランジンによる眼圧降下の詳しいメカニズムは未だわかっていない
が、最近の実験結果により、ブドウ膜強膜流出の増加によるものであることが示
された[ニルソン(Nilsson)ら、インベスティゲイティブ・オフサルモロジー・
アンド・ビジュアル・サイエンス(Invest.Ophthalmol.Vis.Sci.)28(
補遺)、284(1987)]。
PGF2αのイソプロピルエステルは、親化合物よりもはるかに大きい降圧活
性を有することがわかっている。これは、角膜透過性がより高いことによると考
えられる。1987年にこの化合物は、「かつて報告されたうちで最も強力な眼
圧降下剤」であると文献に記載された[例えば、ビト,エル・ゼット、アーカイ
ブズ・オブ・オフサルモロジー(Arch.Ophthalmol.)、105、1036(1
987)、およびシーボルド(Siebold)ら、プロドラッグ(Prodrug)5、3(19
89)参照]。
プロスタグランジンは顕著な眼内副作用を持たないと考えられるが、眼表面(
結膜)充血および異物感は、ヒトの眼に対するそのような化合物(とりわけPGF2α
およびそのプロドラッグ、例えば1−イソプロピルエステル)の局所適用に伴
って起こる。高眼圧を伴う症状(例えば緑内障)の処置におけるプロスタグランジ
ンの臨床的使用可能性は、上記のような副作用の故に非常に制限されている。
欧州特許出願第0364417号においては、ある種のフェニルおよびフェノ
キシモノ、トリおよびテトラノルプロスタグランジンが、緑内障または高眼圧の
処置に有用であると開示されている。
アラーガン社(Allergan,Inc.)に譲渡された一連の同時係属米国特許出願
において、眼圧降下活性が高く、副作用は無い、または実質的に副作用の無いプ
ロスタグランジンエステルが開示されている。同時係属米国特許出願第3868
35号(1989年7月27日出願)は、ある種の11−アシル−プロスタグラン
ジン、例えば11−ピバロイル、11−アセチル、11−イソブチリル、11−
バレリル、および11−イソバレリルPGF2αに関する。同時係属米国特許出
願第357394号(1989年5月25日出願)には、眼圧降下作用を有する
15−アシルプロスタグランジンが開示されている。同様に、プロスタグランジ
ンの11,15−、9,15−および9,11−ジエステル、例えば11,15
−ジピバロイルPGF2αも、眼圧降下活性を有することが知られている。同時
係属米国特許出願第385645号(1990年7月27日出願、米国特許第4
494274号に対応);第584370号(米国特許出願第386312号の継
続出願);第585284号(米国特許第5034413号に対応、米国特許出願
第386834号の継続出願)(親出願は1989年7月27日出願)参照。上記
特許出願の開示を、特に引用により本発明の一部とする。
発明の概要
ある種のシクロペンタン(エン)ヘプタンまたはシクロペンタン(エン)ヘプテン
酸,2−ヒドロカルビルスルホンアミドメチル化合物、およびその誘導体は、平
滑筋に顕著に作用し、有効な眼圧降下剤であることがわかった。更に、そのよう
な化合物は、眼圧降下剤として使用した場合驚くべきことに、眼表面の充血を殆
どまたは全く起こさないということもわかった。
本発明は、心血管、肺−呼吸器、胃腸、生殖器およびアレルギー疾患、ショッ
ク並びに高眼圧を処置する方法であって、式I:
[式中、点線を付した結合は、一重結合、またはシスもしくはトランス配置であ
り得る二重結合を表し;Aはハロ、水素、ヒドロキシル、ニトロ、アミノ、シア
ノ、アジド、オキシム、チオール、アルコキシおよびチオエーテル基から成る群
から選択する基であり;Zはオキソまたは2個の水素であり、Aがハロ、水素、
アジド、シアノまたはニトロである場合、Zは2個の水素であり;Bは炭素原子
数1〜10、例えば約6〜8のアルキルもしくはアルキルシクロアルキル基であ
るか、またはヒドロカルビルアリールアルキルおよびヘテロアリールアルキル基
(ヘテロ原子は窒素、酸素およびイオウ原子から成る群から選択する)から成る群
から選択するアリールアルキル基(炭素原子数12までであり得る)であり;R3
は水素、または炭素原子数1〜3の低級アルキル基であり;R1およびR2の定義
は後述する通りである。]
で示されるシクロペンタン(エン)ヘプタンもしくはシクロペンタン(エン)ヘプテ
ン酸,2−ヒドロカルビルスルホンアミドメチル化合物、またはその誘導体の有
効量を投与することを含んで成る方法に関する。例えば、Bはメチル、エチル、
プロピル、ブチル、シクロペンチルエチル、シクロヘキシルエチル、フェニルエ
チル、チエニルエチル、フラニルエチル、ピリジルエチルなどから成る群から選
択し得る。Bは、後述の置換基Xを有し得る。
より好ましくは、本発明の方法は、式II:
[式中、yは0、または1〜4の整数、例えば1、2もしくは3であり、Xはハロ
(例えばフルオロ、クロロなど)、ニトロ、アミノ、チオール、ヒドロキシ、アル
キルオキシ、アルキルカルボキシなどから成る群から選択する基であり、R1お
よびR2の定義は後述する通りである。]
で示されるシクロペンタン(エン)ヘプタンまたはシクロペンタン(エン)ヘプテン
酸,2−(フェニルアルキルスルホンアミドメチル)化合物を投与することを含ん
で成る。
前記処置方法において使用する化合物は、好ましくは、式III:
[式中、ハッチングした線はα配置を、三角形に塗り潰した線はβ配置を表し;
R1およびR2のうちの一方は=O、−OHもしくは−O(CO)R6で、他方は−
OHもしくは−O(CO)R6であるか、またはR1は=OでR2はHであり;R6は
炭素原子数1〜約20の飽和もしくは不飽和非環式炭化水素基、または−(CH2
)mR7であり;mは0〜10であり、R7は炭素原子数約3〜7の脂環、またはア
リールもしくはヘテロアリール環(前記と同様)である。]
で示される化合物または薬学的に許容し得るその塩である。R1およびR2は好ま
しくは−OHである。
他の態様においては、本発明は、心血管、肺−呼吸器、胃腸、生殖器およびア
レルギー疾患、ショック並びに高眼圧を処置する方法であって、式IV:
[式中、記号および置換基は前記と同意義である。]
で示されるシクロペンタンヘプテン酸またはその誘導体の処置有効量を薬剤担体
と共に含有する薬剤組成物を患者に投与することを含んで成る方法に関する。
他の態様においては、本発明は、式I、II、IIIまたはIV[式中、記号は前記と
同意義である。]で示される化合物または薬学的に許容し得るその塩の処置有効
量を、薬学的に許容し得る無毒性液体賦形剤と共に含有する薬剤組成物に関する
。
更に別の態様においては、本発明は、前記式[式中、置換基および記号は前記
と同意義である。]で示されるシクロペンタンヘプテン酸,5−シス−2−(フェ
ニルエチルスルホンアミドメチル)、そのエステルおよび他の誘導体、または薬
学的に許容し得るその塩に関する。
図面の簡単な説明
図面
第1図は、ある種の本発明化合物の合成中間体である、ある種のシクロペンタ
ンヘプテン酸,2−アミノメチルの1−メチルエステルの一般的製法を示す。
第2図は、本発明化合物である、ある種のシクロペンタンヘプテン酸,2−ヒ
ドロカルビルスルホンアミドメチル化合物の一般的製法を示す。
第3図は、ある種のシクロペンタンヘプテン酸,2−ヒドロカルビルスルホン
アミドメチル化合物を、本発明の1−オールおよび1−アミド誘導体に変換する
一般的方法を示す。
発明の詳細な説明
本発明は、シクロペンタン(エン)ヘプタンまたはシクロペンタン(エン)ヘプテ
ン酸,2−ヒドロカルビルスルホンアミドメチル化合物およびその誘導体の、医
薬(例えば眼圧降下剤)としての用途に関する。そのような医薬は、前記のような
式I:
で示される化合物である。
本発明に従って使用する好ましいシクロペンタン(エン)ヘプタンまたはシクロ
ペンタン(エン)ヘプテン酸,2−(フェニルアルキルスルホンアミドメチル)化合
物およびその誘導体は、式II:
[式中、置換基および記号は前記と同意義である。]
で示される。
より好ましくは、本発明の医薬は、式III:
[式中、置換基および記号は前記と同意義である。]
で示される。
より好ましくは、本発明において使用する医薬は、式IV:
[式中、置換基および記号は前記と同意義である。]
で示される化合物である。
最も好ましくは、式V:
で示される新規化合物を本発明において使用する。
前記式および下記式のいずれにおいても、線は結合を表す。結合間の原子を表
す記号が無い場合、適当な炭素含有基が存在すると理解する。例えば式Vにおい
て、フェニル環とスルホキシ基との間の基は、メチレン(CH2)基である。二重
結合に隣接する基はCH基である。結合における点線は、その結合が一重結合、
またはシスもしくはトランス配置であり得る二重結合であることを表す。2本の
実線を用いる場合は、その二重結合の配置を特定して示す。ハッチングした線は
、α配置を表す。β配置は、三角形に塗り潰した線で表す。
本発明に従って使用する化合物は、置換基がαまたはβ配置の化合物を包含す
る。前記のように、本明細書中のいずれの式においても、シクロペンタン環への
点線またはハッチングした線で表す結合は、その置換基がα配置であることを示
す。シクロペンタン環への太い実線または三角形で表す結合は、置換基がβ配置
であることを示す。
本発明において、特記しない限り、「アルキル」とは炭素原子数1〜10のア
ルキル基を意味し、「シクロアルキル」とは炭素原子数3〜7のシクロアルキル
基を意味し、「アリール」とは炭素原子数4〜10のアリール基を意味する。「
飽和もしくは不飽和非環式炭化水素基」とは、炭素原子数1〜約6(好ましくは
1〜約4)の直鎖または分枝鎖状飽和または不飽和炭化水素基を意味する。その
ような基は、適当な鎖長のアルキル、アルケニルおよびアルキニル基を包含し、
好ましくはアルキル(例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチルもし
くはヘキシル
またはそれらの異性体)である。「ヒドロカルビル」とは、水素および炭素原子
から成る基を意味し、炭素原子数20までであり得る。「ヘテロ原子置換炭化水
素」においては、前記ヒドロカルビル基の炭素−水素または炭素−炭素結合に代
わって、ヘテロ原子−炭素結合が存在する。
R6の定義は、環式成分−(CH2)mR7[nは0〜10であり、R7は炭素原子数
約3〜7の脂環、または芳香環もしくは複素環である]を包含し得る。「脂環」
は、飽和または不飽和であってよく、好ましくは炭素原子数3〜7の飽和環であ
る。芳香環としてのR7は好ましくはフェニルであり、複素環はヘテロ原子とし
て酸素、窒素またはイオウを有する(すなわち、R7はチエニル、フラニル、ピリ
ジルなどであり得る)。mは好ましくは0〜4である。
Aは好ましくは、−NO2、−OH、−N(R4)(R4)、−SH、−SR5および
−OR5(R4は水素またはC1−C3アルキルであり、R5はC1−C3アルキルであ
る)から成る群から選択し得る。R4は好ましくは水素である。
本発明の範囲に含まれる化合物の好ましい例は、式Vで示される化合物、すな
わちシクロペンタンヘプテン酸もしくはそのC1−C3アルキルエステルまたはシ
クロペンタンヘプタノール,5−シス,2−(フェニルエチルスルホンアミドメチ
ル)−3,5−ジヒドロキシ,[1α,2β,3α,5α]並びに該化合物の9−および
/または11−エステルである(角括弧内の番号表示は、シクロペンタン環上の
位置を示す)。
本発明の薬剤組成物および処置方法において、以下の新規化合物を使用し得る
。
(1)シクロペンタンヘプテン酸−5−シス−2−(フェニルエチルスルホンア
ミドメチル)−3,5−ジヒドロキシ,[1α,2β,3α,5α]
(2)シクロペンタンヘプテン酸−5−シス−2−(フェニルエチルスルホンア
ミドメチル)−3,5−ジヒドロキシ,メチルエステル[1α,2β,3α,5α]
(3)シクロペンタンヘプテノール−5−シス−2−(フェニルエチルスルホン
アミドメチル)−3,5−ジヒドロキシ,[1α,2β,3α,5α]
(4)シクロペンタンヘプテンアミド−5−シス−2−(フェニルエチルスルホ
ンアミドメチル)−3,5−ジヒドロキシ,[1α,2β,3α,5α]
(5)シクロペンタンN,N−ジメチルヘプテンアミド−5−シス−2−(フェニ
ルエチルスルホンアミドメチル)−3,5−ジヒドロキシ,[1α,2β,3α,5α]
(6)シクロペンタンヘプテニルメトキシド−5−シス−2−(フェニルエチル
スルホンアミドメチル)−3,5−ジヒドロキシ,[1α,2β,3α,5α]
(7)シクロペンタンヘプテニルフロリド−5−シス−2−(フェニルエチルス
ルホンアミドメチル)−3,5−ジヒドロキシ,[1α,2β,3α,5α]
(8)シクロペンタンヘプテニルニトレート−5−シス−2−(フェニルエチル
スルホンアミドメチル)−3,5−ジヒドロキシ,[1α,2β,3α,5α]
(9)シクロペンタンヘプテニルヨーダイド−5−シス−2−(フェニルエチル
スルホンアミドメチル)−3,5−ジヒドロキシ,[1α,2β,3α,5α]
(10)シクロペンタンヘプテンアミン−5−シス−2−(フェニルエチルスル
ホンアミドメチル)−3,5−ジヒドロキシ,[1α,2β,3α,5α]
(11)シクロペンタンヘプテン−5−シス−2−(フェニルエチルスルホンア
ミドメチル)−3,5−ジヒドロキシ,[1α,2β,3α,5α]
(12)シクロペンタンN−イソプロピルヘプテンアミド−5−シス−2−(フ
ェニルエチルスルホンアミドメチル)−3,5−ジヒドロキシ,[1α,2β,3α,
5α]
(13)シクロペンタンN−エチルヘプテンアミド−5−シス−2−(フェニル
エチルスルホンアミドメチル)−3,5−ジヒドロキシ,[1α,2β,3α,5α]
(14)シクロペンタンN−メチルヘプテンアミド−5−シス−2−(フェニル
エチルスルホンアミドメチル)−3,5−ジヒドロキシ,[1α,2β,3α,5α]
本発明の化合物の薬学的に許容し得る塩は、親化合物の活性を保持し、被投与
体および投与を行う環境に対して不都合な影響を及ぼさないいずれの塩であって
もよい。そのような塩は、例えばアルカリ金属、アルカリ土類金属などの薬学的
に許容し得る陽イオンと共に形成した塩である。
薬剤組成物は、少なくとも1種の本発明化合物または薬学的に許容し得るその
塩の処置有効量を活性成分として、眼科学的に許容し得る通常の薬剤賦形剤と組
み合わせることによって、および眼科における局所適用に適当な単位用量形態を
形成することによって調製し得る。処置有効量は通例、液体製剤中約0.000
1〜5%(w/v)、好ましくは約0.001〜1.0%(w/v)である。
眼科的な適用のためには、主な賦形剤として生理食塩液を用いて溶液を調製す
ることが好ましい。そのような眼用溶液のpHは、適当な緩衝系によって4.5〜
8.0に保つことが好ましい。中性pHが好ましいが、本質的ではない。このよう
な製剤は、薬学的に許容し得る通常の保存剤、安定剤および界面活性剤をも含有
し得る。
本発明の薬剤組成物中に使用し得る好ましい保存剤は、塩化ベンザルコニウム
、クロロブタノール、チメロサール、酢酸フェニル水銀および硝酸フェニル水銀
を包含するが、これらに限定されるものではない。好ましい界面活性剤は、例え
ば、トゥイーン(Tween)80である。同様に、本発明の眼用製剤中に種々の好ま
しい賦形剤を使用し得る。このような賦形剤は、ポリビニルアルコール、ポリビ
ニルピロリドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポロキサマー、カルボ
キシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、シクロデキストリンおよ
び精製水を包含するが、これらに限定されるものではない。
必要に応じて、または好都合に、浸透圧調整剤を添加し得る。浸透圧調整剤は
、塩、とりわけ塩化ナトリウム、塩化カリウム、マンニトールおよびグリセリン
を包含するが、これらに限定されるものではなく、眼科学的に許容し得る他の適
当な浸透圧調整剤も使用し得る。
眼科学的に許容し得る製剤が得られるのであれば、pH調整のためにどのよう
な緩衝剤および手段を用いてもよい。緩衝剤は、酢酸、クエン酸、リン酸および
ホウ酸の緩衝剤を包含する。製剤のpHを調整するために、必要に応じて酸また
は塩基を使用し得る。
同様に、本発明において使用するための眼科学的に許容し得る抗酸化剤は、メ
タ重亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、アセチルシステイン、ブチル化ヒ
ドロキシアニソールおよびブチル化ヒドロキシトルエンを包含するが、それらに
限定されるものではない。
本発明の眼用製剤が含有し得る他の佐剤成分はキレート化剤である。好ましい
キレート化剤はエデト酸二ナトリウムであるが、その代わりに、またはそれと組
み合わせて他のキレート化剤も使用し得る。
上記成分は通例、次のような量で使用する:成分
量(%w/v)
活性成分 約0.001〜5
保存剤 0〜0.10
賦形剤 0〜40
浸透圧調整剤 0〜10
緩衝剤 0.01〜10
pH調整剤 q.s.(pH4.5〜7.5)
抗酸化剤 必要量
界面活性剤 必要量
精製水 必要量(100%とする)
本発明の活性化合物の実際の用量は、化合物によって、および処置する症状に
よって異なる。当業者はその知識の範囲内で、適当な用量を選択することができ
る。
本発明の眼用製剤は、眼への適用を容易にするよう、計量適用に適した形態(
例えばドロッパー付き容器)に充填することが好都合である。滴下適用に適した
容器は通例、不活性で無毒性の適当なプラスチック材料製であり、溶液を約0.
5〜15ml収容する。容器1個が、1単位用量またはそれ以上を含有し得る。
約10単位用量まで、好ましくは約5単位用量までを含有する再密閉不可能な
容器内に入った、特に保存剤不含有の溶液をしばしば調製する。単位用量は通例
、1〜約8滴、好ましくは1〜約3滴である。1滴の体積は通例、約20〜35
μlである。
以下の実施例によって本発明を更に説明するが、実施例は本発明を制限するも
のではない。実施例において、図面の反応式中の工程番号に従って、化合物に番
号を付す。
実施例1
3−ヒドロキシ−6β−t−ブチルジメチルシリルオキシメチル−7α−テト
ラヒドロピラニルオキシ−2−オキサビシクロ[3.3.0]オクタン(2)
無水ジクロロメタン(150ml)中の3−オキソ−6β−t−ブチルジメチルシ
リルオキシメチル(OTBDMS)−7α−テトラヒドロピラニルオキシ(THP
O)−2−オキサビシクロ[3.3.0]−オクタン(1)(11.1g、29.9ミリ
モル)の溶液に、−78℃で、ジクロロメタン中の1.0M水素化ジイソブチルア
ルミニウム(diBAL)溶液(45ml、45ミリモル)を滴下した。反応混合物を−
78℃に1.5時間保った後、ジクロロメタン(150ml)中の水(4.2ml、23
0ミリモル)の高速で撹拌した混合物にカニューレから20分間にわたって加え
ることによって、反応を停止した。得られた白濁混合物を室温で70分間激しく
撹拌後、セライトのプラグで濾過して、アルミニウム塩を除去した。減圧下に濃
縮して少し黄色の透明油状物として2(9.50g、25.5ミリモル、85%)を
得た。これを更に精製することなく使用した。Rf=0.36(酢酸エチル−ヘキサ
ン、1:2)。
実施例2
[1α,2β,3α,5α]5−シス−2−(t−ブチルジメチルシリルオキシメチ
ル)−5−ヒドロキシ−3−(テトラヒドロピラニルオキシ)シクロペンタンヘ
プテン酸(3)
ジメチルスルホキシド(144ml)中の(4−カルボキシブチル)トリフェニルホ
スホニウムブロミド(15.9g、35.9ミリモル)の撹拌した溶液に、室温で、
テトラヒドロフラン中の1.0Mナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド溶液(
72ml、72ミリモル)を、約20分間にわたって滴下した。この添加の間に反
応混合物は少し黄変し、次いでチェリー赤に変化した。添加完了後、反応混合物
を更に15分間室温に保った後、ジメチルスルホキシド(DMSO)(36ml)中の2
(8.92g、23.9ミリモル)の溶液をカニューレから加えた。90分後、反
応完了をTLCにより確認した。褐色に濁った混合物を氷水(350ml)に注ぎ、
濃HCl(約25ml)でpH7に中和した。次いで、反応混合物を酢酸エチル(3×
1
00ml)で抽出した。水相を濃HCl(約35ml)でpH3に酸性化後、酢酸エチル(
3×100ml)で抽出した。合した有機相を塩水(3×50ml)で洗い、無水MgS
O4で乾燥し、濾過し、減圧下に濃縮して、黄色油状物として酸3を得た。
実施例3
[1α,2β,3α,5α]メチル5−シス−2−(t−ブチルジメチルシリルオキ
シメチル)−5−ヒドロキシ−3−テトラヒドロピラニルオキシシクロペンチル
ヘプテノエート(4)
粗酸3をアセトン(120ml)に溶解し、反応フラスコを室温の水浴に入れた。
反応混合物に、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU
)(10.7ml、71.8ミリモル)、および次いでヨードメタン(MeI)(3.17ml
、71.8ミリモル)を加えた。得られた混合物を室温に14時間保った後、酢酸
エチル(250ml)に注ぎ入れ、水(3×50ml)で洗った。合した水相を更に酢酸
エチル(2×50ml)で抽出し、合した有機相を水(2×5Oml)および塩水(2×5
0ml)で洗った。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル−ヘキサン、
1:2)により、無色透明油状物として4(9.18g、18.2ミリモル、76%)
を得た。Rf=0.42(酢酸エチル−ヘキサン、1:4)。
実施例5
[1α,2β,3α,5α]メチル5−シス−2−(t−ブチルジメチルシリルオキ
シメチル)−3,5−ジ(テトラヒドロピラニルオキシ)シクロペンチルヘプテノエ
ート(5)
アルコール4をジヒドロピラン(DHP)に溶解し、トルエンスルホン酸(TsO
H)を加えた。反応混合物を室温に12時間保った後、減圧下に濃縮して、黄色
油状物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル−へキサン、
1:2)により、無色透明油状物として5(9.18g、18.2ミリモル、76%)
を得た。Rf=0.42(酢酸エチル−ヘキサン、1:4)。
実施例5
[1α,2β,3α,5α]メチル5−シス−2−ヒドロキシメチル−3,5−ジ(
テトラヒドロピラニルオキシ)シクロペンチルヘプテノエート(6)
無水テトラヒドロフラン(15ml)中の5(2.14g、4.29ミリモル)の溶液
に、0℃で、テトラヒドロフラン(THF)中の1.0Mテトラブチルアンモニウ
ムフロリド(Bu4NF)溶液(6.4ml、6.4ミリモル)を数秒間で滴下した。反
応混合物を12時間にわたってゆっくりと室温に昇温し、酢酸エチル(100ml)
を用いて分液漏斗に移し、水(2×20ml)および塩水(2×20ml)で洗った。有
機相を減圧下に濃縮して、少し黄色の油状物(1.71g、4.31ミリモル、10
0%)を得た。カラムクロマトグラフィー(50%酢酸エチル/ヘキサン、40mm
(内径)×190mm(長さ)シリカゲル)により、無色透明油状物として6(1.65g
、4.29ミリモル、100%)を得た。Rf=0.27(酢酸エチル−ヘキサン、1
:1)。
実施例6
[1α,2β,3α,5α]メチル5−シス−2−p−トルエンスルホニルオキシメ
チル−3,5−ジ(テトラヒドロピラニルオキシ)シクロペンチルヘプテノエート(7
)
ジクロロメタン(12.4ml)中の6(1.367g、3.10ミリモル)の溶液に、
室温で、トリエチルアミン(Et3N)(1.7ml、12ミリモル)、ジメチルアミノ
ピリジン(DMAP)(36mg、0.29ミリモル)、およびトルエンスルホニルク
ロリド(TsCl)(1.77g、9.30ミリモル)を加えた。得られた混合物を室温
に5.5時間保った後、酢酸エチル(70ml)で希釈し、水(3×15ml)および塩
水(1×15ml)で洗った。有機相を減圧下に濃縮して黄色油状物を得、カラムク
ロマトグラフィー(2:1、ヘキサン:酢酸エチル)により精製して、7(1.58g
、2.65ミリモル、86%)を得た。
実施例7
[1α,2β,3α,5α]メチル5−シス−3−アミノメチル−3,5−ジ(テト
ラヒドロピラニルオキシ)シクロペンチルヘプテノエート(8)
ジメチルスルホキシド(8ml)中の7(1.24g、2.08ミリモル)の溶液に、
ナトリウムアジド(NaN3)(650mg、10ミリモル)を加えた。得られた混合物
を50℃に加熱し、その温度に12時間保った。冷却後、反応混合物を酢酸エチ
ル(40ml)で希釈し、水(3×10ml)で洗い、減圧下に濃縮して、メチル3−ア
ジドメチル−3,5−ジ(テトラヒドロピラニルオキシ)シクロペンチルヘプテノ
エートを得た。この粗生成物をテトラヒドロフラン(10ml)に溶解し、得られた
溶液にトリフェニルホスフィン(Ph3P)(1.1g、4.2ミリモル)を加えた。得
られた混合物を室温に3時間保った後、水(110μl、6.1ミリモル)を加えた
。更に30分後、反応混合物を減圧下に濃縮し、カラムクロマトグラフィー(1:
1:10、トリエチルアミン:メタノール:酢酸エチル)により精製して、8を得た
。
実施例8(a)
[1α,2β,3α,5α]メチル5−シス−2−(メチルスルホンアミドメチル)
−3,5−ジ(テトラヒドロピラニルオキシ)シクロペンチルヘプテノエート(9a)
ジクロロメタン(0.9ml)中の8の撹拌した溶液に、室温で、トリエチルアミ
ン(18μl、0.13ミリモル)、および次いでメタンスルホニルクロリド(7.5
μl、0.097ミリモル)を加えた。(本実施例において、第2図中のRはメチ
ルである。)得られた溶液を室温に4時間保った後、減圧下に濃縮し、カラムク
ロマトグラフィー(1:1、ヘキサン:酢酸エチル)により精製して、9a(32.0
mg、61.8ミリモル、70%)を得た。
実施例8(b)
[1α,2β,3α,5α]メチル5−シス−2−(n−ブチルスルホンアミドメチル
)−3,5−ジ(テトラヒドロピラニルオキシ)シクロペンチルヘプテノエート(9b
)
上記方法に従い、8(41.2mg、0.093ミリモル)とn−ブタンスルホニル
クロリド(16.1mg、0.103ミリモル)とを縮合して、9b(37.0mg、66.
1ミリモル、70%)を得た。(本実施例において、式2中のRはn−ブチルであ
る。)
実施例8(c)
[1α,2β,3α,5α]メチル5−シス−2−(n−ペンチルスルホンアミドメ
チル)−3,5−ジ(テトラヒドロピラニルオキシ)シクロペンチルヘプテノエート
(9c)
上記方法に従い、8(93.2mg、0.212ミリモル)とn-ペンタンスルホニル
クロリド(40mg、0.23ミリモル)とを縮合して、9c(76.4mg、0.133
ミリモル、63%)を得た。(本実施例において、式2中のRはn−ペンチルであ
る。)
実施例8(d)
[1α,2β,3α,5α]メチル5−シス−2−(フェニルスルホンアミドメチル
)−3,5−ジ(テトラヒドロピラニルオキシ)シクロペンチルヘプテノエート(9d
)
上記方法に従い、8(36.6mg、0.0832ミリモル)とフェニルスルホニル
クロリド(16mg、0.092ミリモル)とを縮合して、9d(29.7mg、0.05
12ミリモル、61%)を得た。(本実施例において、式2中のRはフェニルで
ある。)
実施例8(e)
[1α,2β,3α,5α]メチル5−シス−2−(ベンジルスルホンアミドメチル
)−3,5−ジ(テトラヒドロピラニルオキシ)シクロペンチルヘプテノエート(9e
)
上記方法に従い、8(76.2mg、0.0173ミリモル)とベンジルスルホニル
クロリド(36mg、0.19ミリモル)とを縮合して、9e(54.1mg、0.091
1ミリモル、53%)を得た。(本実施例において、式2中のRはベンジルであ
る。)
実施例8(f)
[1α,2β,3α,5α]メチル5−シス−2−(フェニルエチルスルホンアミド
メチル)−3,5−ジ(テトラヒドロピラニルオキシ)シクロペンチルヘプテノエ
ート(9f)
上記方法に従い、8(111mg、0.252ミリモル)と2−フェニルエチルス
ルホニルクロリド(57mg、0.28ミリモル)とを縮合して、9f(122mg、0.
201ミリモル、79%)を得た。(本実施例において、式2中のRはフェニル
エチルである。)
実施例8(g)
[1α,2β,3α,5α]メチル5−シス−2−(3−フェニルプロピルスルホン
アミドメチル)−3,5−ジ(テトラヒドロピラニルオキシ)シクロペンチルヘプ
テノエート(9g)
上記方法に従い、8(31.3mg、0.0712ミリモル)と3−フェニルプロピ
ルスルホニルクロリド(17mg、0.78ミリモル)とを縮合して、9g(34.0mg
、0.0547ミリモル、77%)を得た。(本実施例において、式2中のRはフ
ェニルプロピルである。)
実施例9(a)
[1α,2β,3α,5α]メチル5−シス−2−(メチルスルホンアミドメチル)
−3,5−ジヒドロキシシクロペンチルヘプテノエート(10a)
メタノール(1.2ml)中の9a(32.0mg、0.0618ミリモル)の溶液に、
p−トルエンスルホン酸一水和物(6mg、0.003ミリモル)を加えた。得られた
混合物を40℃に加熱し、その温度に7時間保った後、減圧下に濃縮した。カラ
ムクロマトグラフィーにより、10a(18.2mg、0.0521ミリモル、84%
)を得た。
実施例9(b)
[1α,2β,3α,5α]メチル5−シス−2−(n−ブチルスルホンアミドメチ
ル)−3,5−ジヒドロキシシクロペンチルヘプテノエート(10b)
上記方法に従い、9b(37.0mg、0.0661ミリモル)を脱保護して、10b
(19.9mg、0.0508ミリモル、77%)を得た。
実施例9(c)
[1α,2β,3α,5α]メチル5−シス−2−(n−ペンチルスルホンアミドメ
チル)−3,5−ジヒドロキシシクロペンチルヘプテノエート(10c)
上記方法に従い、9c(76.4mg、0.133ミリモル)を脱保護して、10c(
47.1mg、0.116ミリモル、87%)を得た。
実施例9(d)
[1α,2β,3α,5α]メチル5−シス−2−(フェニルスルホンアミドメチル
)−3,5−ジヒドロキシシクロペンチルヘプテノエート(10d)
上記方法に従い、9d(29.7mg、0.0512ミリモル)を脱保護して、10d
(19.9mg、0.0484ミリモル、94%)を得た。
実施例9(e)
[1α,2β,3α,5α]メチル5−シス−2−(ベンジルスルホンアミドメチル
)−3,5−ジヒドロキシシクロペンチルヘプテノエート(10e)
上記方法に従い、9e(54.1mg、0.0911ミリモル)を脱保護して、10e
(24.2mg、0.0569ミリモル、57%)を得た。
実施例9(f)
[1α,2β,3α,5α]メチル5−シス−2−(フェニルエチルスルホンアミド
メチル)−3,5−ジヒドロキシシクロペンチルヘプテノエート(10f)
上記方法に従い、9f(122mg、0.201ミリモル)を脱保護して、10f(6
9.1mg、0.157ミリモル、78%)を得た。
実施例9(g)
[1α,2β,3α,5α]メチル5−シス−2−(フェニルプロピルスルホンアミ
ドメチル)−3,5−ジヒドロキシシクロペンチルヘプテノエート(10g)
上記方法に従い、9g(34.0mg、0.0547ミリモル)を脱保護して、10g
(18.7mg、0.0412ミリモル、75%)を得た。
実施例10(a)
[1α,2β,3α,5α]5−シス−2−(メチルスルホンアミドメチル)−3,5
−ジヒドロキシシクロペンチルヘプテン酸(11a)
テトラヒドロフラン(3ml)および0.5M水酸化リチウム(3ml)中の10a(1
2.7mg、0.0349ミリモル)の溶液を、室温で12時間激しく攪拌した。次
いで、得られた混合物を濃HClで酸性化し、クロロホルム(3×5ml)で抽出し
、減圧下に濃縮した。カラムクロマトグラフィーにより、11a(9.3mg、0.0
27ミリモル、76%)を得た。部分1H NMR(300MHz)δ6.5(m、4H)
、6.2(bs、1H)、4.24(m、1H)、4.13(m、1H)、3.65(dd、J=
7.2、14.1Hz、1H)、3.44(dd、J=7.0、14.1Hz)、3.01(s
、3H)、2.40(m、2H)、1.86(m、2H)、1.75−1.20(m、9H)、
0.96(m、1H)。
実施例10(b)
[1α,2β,3α,5α]5−シス−2−(n−ブチルスルホンアミドメチル)−3
,5−ジヒドロキシシクロペンチルヘプテン酸(11b)
上記方法に従い、10b(21.2mg、0.0523ミリモル)をケン化して、1 1b
(14.0mg、0.0358ミリモル、68%)を得た。部分1H NMR(300
MHz)δ6.7−6.3(m、5H)、4.20(m、1H)、4.10(m、1H)、3.6
1(dd、J=7.1、13.8Hz、1H)、3.41(dd、J=7.0、13.8Hz)
、3.0(m、2H)、2.40(m、2H)、1.86(m、2H)、1.75−1.20(m
、15H)、0.89(m、1H)。
実施例10(c)
[1α,2β,3α,5α]5−シス−2−(n−ペンチルスルホンアミドメチル)−
3,5−ジヒドロキシシクロペンチルヘプテン酸(11c)
上記方法に従い、10c(56.4mg、0.134ミリモル)を脱保護して、11 c
(44.4mg、0.109ミリモル、81%)を得た。部分1H NMR(300M
Hz)δ6.7−6.3(m、4H)、4.23(m、1H)、4.08(m、1H)、3.60
(dd、J=7.1、13.8Hz、1H)、3.44(dd、J=7.0、13.8Hz)、
3.1(m、2H)、2.44(m、2H)、1.86(m、2H)、1.75−1.15(m、
14H)、1.20(t、J=7.1Hz、3H)、0.90(m、1H)。
実施例10(d)
[1α,2β,3α,5α]5−シス−2−(フェニルスルホンアミドメチル)−3,
5−ジヒドロキシシクロペンチルヘプテン酸(11d)
上記方法に従い、10d(19.3mg、0.0453ミリモル)を脱保護して、1 1d
(12.8mg、0.0311ミリモル、68%)を得た。部分1H NMR(300
MHz)δ6.7−6.3(m、5H)、4.20(m、1H)、4.10(m、1H)、3.6
1(dd、J=7.1、13.8Hz、1H)、3.41(dd、J=7.0、13.8Hz)
、3.0(m、2H)、2.40(m、2H)、1.86(m、2H)、1.75−1.20(
m、15H)、0.89(m、1H)。
実施例10(e)
[1α,2β,3α,5α]5−シス−2−(ベンジルスルホンアミドメチル)−3,
5−ジヒドロキシシクロペンチルヘプテン酸(11e)
上記方法に従い、10e(43.5mg、0.0435ミリモル)を脱保護して、1 1e
(17.5mg、0.0411ミリモル、41%)を得た。部分1H NMR(300
MHz)δ7.2(m、5H)、6.9(bs、1H)、6.7−6.3(m、4H)、4.20(
m、1H)、4.10(m、1H)、3.80(m、4H)、2.40(m、2H)、1.86(
m、2H)、1.75−1.20(m、7H)、0.89(m、1H)。
実施例10(f)
[1α,2β,3α,5α]5−シス−2−(フェニルエチルスルホンアミドメチル
)−3,5−ジヒドロキシシクロペンチルヘプテン酸(11f)
上記方法に従い、10f(97.0mg、0.213ミリモル)を脱保護して、2−
(2−フェニルエチル)スルホンアミドメチル−3,5−ジヒドロキシシクロペン
チルヘプテノエート11f(88.2mg、0.200ミリモル、94%)を得た。部
分1H NMR(300MHz)δ7.2(m、5H)、6.7−6.4(m、5H)、4.2
7(m、1H)、4.11(m、1H)、3.8−3.7(m、4H)、2.40(m、2H)、
1.95−1.20(m、11H)、0.93(m、1H)。
実施例10(g)
[1α,2β,3α,5α]5−シス−2−(フェニルプロピルスルホンアミドメチ
ル)−3,5−ジヒドロキシシクロペンチルヘプテン酸(11g)
上記方法に従い、10g(18.0mg、0.0385ミリモル)を脱保護して、1 1g
(7.3mg、0.0161ミリモル、42%)を得た。部分1H NMR(300M
Hz)δ7.2(m、5H)、6.65−6.35(m、4H)、6.24(bs、1H)、4.
18(m、1H)、4.05(m、1H)、3.8−3.7(m、4H)、2.43−2.30
(m、4H)、1.95−1.20(m、13H)、0.88(m、1H)。
実施例11(a)および11(b)
[1α,2β,3α,5α]5−シス−2−(メチルスルホンアミドメチル)−3,5
−ジヒドロキシシクロペンチルヘプテン−1−オール
[1α,2β,3α,5α]5−シス−2−(n−ブチルスルホンアミドメチル)−3,
5−ジヒドロキシシクロペンチルヘプテン−1−オール
実施例10(a)および10(b)の化合物を出発物質とし、下記実施例11(c)の
方法に従って、標記化合物を合成する。
実施例11(c)
[1α,2β,3α,5α]5−シス−2−(n−ペンチルスルホンアミドメチル)−
3,5−ジヒドロキシシクロペンチルヘプテン−1−オール(12c)
テトラヒドロフラン中の10c(21.9mg、0.0522ミリモル)の溶液に、
0℃で、テトラヒドロフラン中の1M水素化アルミニウムリチウム(LAH)溶液
を加えた。得られた混合物を0℃に4時間保った後、酢酸(1ml) を加えること
により反応を停止し、減圧下に濃縮した。カラムクロマトグラフィーにより、1 2c
(14.1mg、0.0360ミリモル、69%)を得た。部分1H NMR(300
MHz)δ6.7−6.3(m、4H)、4.23(m、1H)、4.08(m、1H)、3.8
2(t、J=7.0Hz、2H)、3.66(dd、J=6.8、13.8Hz、1H)、3.
40(dd、J=6.8、13.8Hz)、3.05(m、2H)、1.92(m、4H)、1.
75−1.15(m、14H)、1.20(t、J=7.1Hz、3H)、0.90(m、1
H)。
実施例11(d)および11(e)
[1α,2β,3α,5α]5−シス−2−(フェニルスルホンアミドメチル)−3,
5−ジヒドロキシシクロペンチルヘプテン−1−オール
[1α,2β,3α,5α]5−シス−2−(ベンジルスルホンアミドメチル)−3,
5−ジヒドロキシシクロペンチルヘプテン−1−オール
実施例10(d)および10(e)の化合物を出発物質とし、実施例11(c)の方法
に従って、標記化合物を合成する。
実施例11(f)
[1α,2β,3α,5α]5−シス−2−(フェニルエチルスルホンアミドメチル
)−3,5−ジヒドロキシシクロペンチルヘプテン−1−オール(12f)
上記方法に従い、10f(24.4mg、0.0521ミリモル)を還元して、12f
(13.6mg、0.0309ミリモル、59%)を得た。部分1H NMR(300M
Hz)δ7.25(m、5H)、6.68−6.38(m、5H)、4.20(m、1H)、4.
05(m、1H)、3.71(t、J=6.7Hz、2H)、3.63−3.7(m、4H)、
3.00(m、2H)、2.40(m、2H)、1.77−1.11(m、10H)。
実施例12(a)および(b)
[1α,2β,3α,5α]5−シス−2−(メチルスルホンアミドメチル)−3,5
−ジヒドロキシシクロペンチルヘプテン−1−オール
[1α,2β,3α,5α]5−シス−2−(n−ブチルスルホンアミドメチル)−3,
5−ジヒドロキシシクロペンチルヘプテン−1−オール
実施例10(a)および10(b)の化合物を出発物質とし、下記実施例12(c)の
方法に従って、標記化合物を合成する。
実施例12(c)
[1α,2β,3α,5α]5−シス−2−(n−ペンチルスルホンアミドメチル)−
3,5−ジヒドロキシシクロペンチルヘプテンアミド(13c)
アンモニア中の10c(16.8mg、0.00837ミリモル)の溶液を、密閉管
内で50℃に12時間加熱した。次いで、得られた混合物を室温に冷却し、減圧
下に濃縮した。カラムクロマトグラフィーにより、3−ペンチルスルホンアミド
メチル−3,5−ジヒドロキシシクロペンチルヘプテンアミド13c(12.3mg
、0.0349ミリモル、87%)を得た。部分1H NMR(300MHz)δ6.7
−6.3(m、6H)、4.18(m、1H)、4.08(m、1H)、3.60(dd、J=7
.1、13.8Hz、1H)、3.44(dd、J=7.0、13.8Hz)、3.1(m、2H
)、2.14(m、2H)、1.86(m、2H)、1.75−1.15(m、14H)、1.
20(t、J=7.1Hz、3H)、0.90(m、1H)。
実施例(d)および(e)
[1α,2β,3α,5α]5−シス−2−(フェニルスルホンアミドメチル)−3,
5−ジヒドロキシシクロペンチルヘプテン−1−オール
[1α,2β,3α,5α]5−シス−2−(ベンジルスルホンアミドメチル)−3,
5−ジヒドロキシシクロペンチルヘプテン−1−オール
実施例10(d)および10(e)の化合物を出発物質とし、実施例11(c)の方法
に従って、標記化合物を合成する。
実施例12(f)
[1α,2β,3α,5α]5−シス−2−(フェニルエチルスルホンアミドメチル
)−3,5−ジヒドロキシシクロペンチルヘプテンアミド(13f)
上記方法に従い、10f(26.4mg、0.0582ミリモル)を還元して、13f
(22mg、0.050ミリモル、86%)を得た。部分1H NMR(300MHz)δ
7.2(m、5H)、6.7−6.4(m、5H)、6.2(bd、2H)、4.20(m、1H)
、4.05(m、1H)、3.63−3.7(m、4H)、3.00(m、2H)、2.40(m
、2H)、2.10(t、J=6.8Hz、2H)、1.77−1.11(m、10H)。
実施例13
本発明化合物の眼圧降下作用
本発明の2−(アルキルスルホンアミドメチル)−3,5−ジヒドロキシシクロ
ペンチルヘプテン酸による、ビーグル犬眼圧降下作用を測定した。第1表に結果
を示す。値は平均正味眼圧変化(mmHg)である。n=6〜12。**p<0.01(ベ
ースラインに対して)。
表中、番号は図面中の化合物の番号である。
以上、本発明の実施のために用いることのできる特定の方法および組成物を詳
細に説明した。それらは、本発明の好ましい態様である。しかし、所望の薬理学
的性質を有する他の化合物を同様の方法で合成し得ること、並びに開示した化合
物は、異なる出発物質から異なる化学反応によっても得られることは、当業者に
は明らかである。また、実質的に同様の結果をもたらす他の薬剤組成物を調製す
ることもできる。すなわち、前記のように詳細な説明を行ったが、それは本発明
の範囲を制限するものと解釈すべきではなく、本発明の範囲は請求の範囲によっ
てのみ制限されるべきである。
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