JPH09504663A - 骨に振動を与える方法と装置 - Google Patents
骨に振動を与える方法と装置Info
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- JPH09504663A JPH09504663A JP7507691A JP50769195A JPH09504663A JP H09504663 A JPH09504663 A JP H09504663A JP 7507691 A JP7507691 A JP 7507691A JP 50769195 A JP50769195 A JP 50769195A JP H09504663 A JPH09504663 A JP H09504663A
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Abstract
(57)【要約】
骨、歯等のような硬い生きた組織に加えるための振動が、変化する電磁界に配設された磁気歪み要素(20)から発せられ磁気歪み要素(20)に寸法の変化が生じるようにする。損われた聴覚のための音響振動装置において、磁気歪みロッド(20)が、音響信号に応動して電流が流れる電磁コイル(17)の中空芯体の中に配設される。芯体の中の得られた電磁界は磁気歪みロッド(20)を通過し、電磁界の振動の変化に対応するロッド(20)の小さな寸法変化を生じる。ロッドに接触するアクチュエータ(31)がハウジングから延び、この寸法変化を低い振幅の振動として硬い組織に、接着性樹脂基剤のセメントによって歯(40)に取付けられたブラケット(41)を介して、伝達する。ブラケット(41)は、アクチュエータ(31)の末端(37)を密接した摩擦嵌合の関係で摺動自在が取外し自在に受け入れるような形状の受け入れ溝(43)を有している。
Description
【発明の詳細な説明】
骨に振動を与える方法と装置
発明の背景
技術分野
本発明は骨のような硬い組織に低い振幅の振動を与えるための方法と装置に関
する。本発明は携帯用補聴器、補助聴取装置、骨成長刺激、種々の治療用、その
他に有用性を有している。
先行技術の説明
音響周波振動を人間の頭蓋骨に直接又は歯を介して与えることは聴覚を損なっ
たある人々に良好な聴力をもたらすことが良く知られている。この現象の利点を
利用する補聴器や補助聴取装置は一般に、周囲の音響エネルギーを電気信号に変
換するためのマイクロフォンと、音響増幅器と、増幅された音響信号を機械的振
動に変換するための変換器と、これらの振動を歯又は頭蓋骨の骨構造に与えるあ
る種の手段とを含んでいる。これらの振動は蝸牛殻を刺激し、音響の知覚作用を
もたらす。このような装置の例は米国特許第2,161,169 号(ジェフェリイス)、
第2,995,633 号(プハリッチ)、第3,594,514 号(ウイングルーブ)、第4,498,
461 号(ハカンソン)、第4,606,329 号(ハウ)、第4,612,915 号(ハウ)、第
4,774,933 号(ハウ)、及び第5,033,999 号(メルスキィ)に開示されている。
超音波振動変換器が、骨を介して伝導された振動を頭蓋骨以外の組織(例えば、
前庭球形のう)に与え人間に音響知覚作用を生じさせるために、用いられてきた
。この方法の一例が米国特許第4,982,434 号(レンハート他)において知られて
いる。
骨の組織に加えられた機械的応力(例えば振動形式の)が圧電効果に良く似た
組織を横切る電位を生じることもまた公知である。さらに、細長い骨がその長手
方向軸線の方向に加えられた圧縮力を受けた時骨膜が誘発され新しい骨組織を増
殖し形成することが知られている。この現象はその本来の圧電性により骨に生じ
た電気エネルギーに関連していることが信ぜられている。この現象は可逆式に作
用し、それにより生きている骨に交番電流を加えることが骨組織の機械的歪みを
生じるようになることもまた知られている。
骨成長刺激装置が米国特許第4,314,554 号(グレートバッチ)、第4,467,809
号(ブライトン)、及び第4,665,920 号(キャンプベル)に記載され、そして典
型的には骨組織を通過する電流を利用して例えば骨折の治療における骨組織の成
長を生じさせるようにする。これらの特許にはそのように述べられていないけれ
ども、記載された骨成長模擬装置は実際に骨組織に振動を生じさせることが要求
される。これが正しいか正しくないか、これらの特許は、骨の電気的刺激の効果
的であることを実証し、また振動を骨組織に直接加えることは表面上は骨組織の
歪みと得られた圧電効果とを介して組織に電流を生じさせ骨折の治療と他の治療
上の効果とをもたらすことを示唆している。
骨に振動を加えようとする従来技術に関連する問題の1つは、加えられた電気
信号を機械的振動に正確に変換させるための振動装置自体の効果的であることに
関するものである。もう1つの問題は変換器が硬い骨組織に連結される方法に関
するものである。特に、従来の連結技術は、低い連結効率(すなわち、機械的エ
ネルギーの著しい損失)、時間による連結効率の低下、振動部材の取外し又は取
替えの困難、及びこれらの欠点の組合わせ,という様々な欠点を有している。例
えば、前記ハウの特許とその骨振動装置を頭蓋骨に骨
ねじ、接着剤又はこれに類する手段により固定する開示とが参照される。これら
の移植された振動装置は、電磁信号をこの移植された振動装置に経皮的に分配す
る皮膚上に取付けられた電磁式送信機に応動する。この直接的とは反する信号の
振動装置への経皮的な連結は著しいエネルギーの損失を生じるが、その理由は送
信機と振動装置との間のエネルギー損失がこれらの間の距離の2乗で増大するか
らである。さらに、送信機と振動装置との間の磁気吸引力が終始低下しまた効率
のさらなる損失をもたらすことになる。したがって実際的な方法として、移植さ
れた振動装置と外側の送信機は皮膚の薄い層のみにより離されねばならず、また
この層はしばしば着用者に苦痛を生じるようにこれら部材の間で圧縮されなけれ
ばならない。さらにまた、皮膚の圧縮は浮腫を生じ、そのため送信機と振動装置
とをさらに分離させ伝導効率のさらなる損失を生じることになる。
上記の特許の多くは骨と一体化することに依存して最終的には骨組織に固定す
る振動部材を開示している。この結果、取替え又は他の理由のための振動装置の
取外しは大きな外科処置を必要とする。さらに骨との一体化は長い間に起きるだ
けであると云うことができるので、このような装置は骨折の修復又は他の迅速の
処置を必要とする用途に用いるには実際的でない。
振動を骨組織に与えるのに用いられる従来の振動装置は典型的には磁気式又は
圧電式である。磁気式変換器は磁気透過性の桿又は同様のアーマチュア部材の往
復並進運動を必要とする。これらの装置は電気エネルギーを往復並進運動に変換
するには効率的ではなくなり、可動部材の慣性上の制約のため限られた周波数領
域についてのみ作動可能となる。ピエゾーセラミック装置もまた比較的高い電圧
を必要とする点で効率的でなく、また1KHz以下の周波数領域では周知のように
役に立たない。
発明の目的と概要
本発明の目的は制御可能で再生可能な小さな振幅の振動を硬い人体の組織及び
/又は隣接組織に効率的に与える改良された方法と装置を提供することである。
本発明の他の目的は振動装置を硬い組織に取付けこの連結位置で電気的エネル
ギーを機械的エネルギーに効果的に変換する改良された方法と装置を提供するこ
とである。
本発明のさらに他の目的は電気機械的な変換器を骨、歯等のような硬い組織に
効果的に連結しこの変換器が容易に取外され及び/又は取替えできるようにする
方法と装置を提供することである。
本発明のまた他の目的は電気的振動を広い領域の周波数にわたって組織に加え
るのに適した低い振幅の振動に変換することにより低レベルの歪みを硬い組織に
生じさせる変換器を提出することである。
本発明の1つの形態によれば、低い振幅の振動を与えて対応の低レベルの歪み
を硬い組織に発生させる変換器は、周期的な磁界が加えられ長さが周期的に増大
しまた減少する高度の磁気歪みロッド(桿)を用いる。高度の磁歪合金、例えば
テルフェノールーディー(Terfenol-D)が1Hz 以下から高い超音波領域にわた
る広い領域の周波数にわたって電気的エネルギーを機械的エネルギーに効果的に
変換することができる。ロッド(ロッドが並進運動又は移動するよう構成されて
いる)に得られたこの周期的な方向の変化は硬い組織に効果的に与えられる押圧
−引張り式の周期的な力を生じる。この得られた力は聴力増強、骨の成長刺激、
組織の歪み等のための音響波の伝導を行うのに利用することができる。
本発明の好適な実施態様では磁気歪みロッドからの振動が、小さな振幅の振動
を骨にその接着特性を破壊せずに伝達することのでき
るセメントにより組織に固定された精密な連結具を介して硬い組織に結合される
。振動を歯に加えるため好適なセメントはBis-GMA セメントであり、骨に振動を
加えるため好ましいセメントは骨組織が成長することのできる骨格として作用す
るという意味で骨伝導特性を有している非セラミックのヒドロキシアパタイトセ
メント(水酸化りん灰石セメント)である。精密な連結具は好ましくは磁気歪み
ロッド上の雄の連結具が固くしかし取外し自在に取付けられる雌の連結具である
。したがって、精密な雌連結具が硬い組織に堅く固定され骨組織と骨が一体化す
ることもできるが、変換器自体は大きな骨の手術をしないで取替え又は他の理由
のために容易に取外すことができる。
本発明のこれらのまた他の目的、特徴及び多くの付随する利点が、各図におい
て同一部分が同一符号で示されている添付図面と関連して考察される以下の記載
を読むことでより良く理解されることから、さらに容易に理解されるものとなろ
う。
図面の簡単な説明
図1は本発明の原理により構成された変換器の分解図である。
図2は図1の変換器の縦断面図である。
図3は本発明の変換器の変更した構造の切断側面図である。
図4は図1又は3の変換器を聴覚組織に結合させる装置の概略側面図である。
図5は図4の結合装置の斜面図である。
好適な実施態様の記載
添付図面の図1と2を特に参照すると、本発明の変換器10はこの好適な実施態
様では円筒形状を有する磁気透過性の容器又はハウジ
ング11を具備している。この円筒形状は製造、空間の維持等に関する多くの実際
上の利点を有しているが、他のハウジングの形状が可能である。さらに、磁気透
過性は以下に記載される磁気歪みロッドにおける磁界を一点に集めるのを助ける
が、ある場合には磁気透過性でない材料を用いることが必要とされることがある
。容器11は一端が開放されその周面は一端において外側にねじが切られ内側にね
じの切られた端部キャップ13と係合する。端部キャップは形状がカップ状であり
その底の中央に区画形成された開口15を有している。中空芯体を有するほぼ円筒
形の形状の電磁コイル17がハウジング11の内部に対称的に配設され内部の空間の
殆んど全てを占める。金属容器11へのコイル17のワイヤを電気的に短絡するのを
回避するため、コイルのワイヤは典型的に非伝導性樹脂又はその類似物で被覆さ
れる。何らかの空間が容器内部のコイル17の端部に存在する程度に、コイルと容
器との間の接着剤が用いられこれら2つの部材の間の相対運動を阻止するように
している。
コイル17を形成するワイヤの両端部の2つのリード線19,21が閉じられたハウ
ジング端部に区画形成される適当に設けられた開口を通ってハウジング11から外
に延びている。磁気歪み材料のロッド20がコイル17の中空芯体の内部に配され、
また芯体の長さよりも僅かに短くなっている。ロッド20は環状の間隔により又は
コイル及びロッドの一方もしくは双方の上の絶縁被覆により芯体17から電気的に
絶縁されている。ロッド20の両端部にほぼ円板形状の永久磁石23がそれぞれ配設
されロッド20のコイル17により生じた磁束を一点に集めるのを助けるようにする
。磁石23,25の直径はコイル17の芯体の直径より小さくこれら磁石が一部芯体の
中に延出することができるようにする。磁気透過性スプリングワッシャー27がハ
ウジング11の閉じた端部に磁石23とハウジング端壁との間に配設される。ハウジ
ングの反対側端部の磁石25と端部キャップ13の内面との間に磁気透過性の振動カ
ップラー(結合器)29が配設されている。カップラー29は、ハウジング内部に配
された円形フランジ部分と端部キャップの開口15を通って、ハウジングの外側に
突出する中央に位置し長手方向に延びる部分とを有している。改めてもう一度、
磁気透過性は全ての用途にとって必要ではなく、磁束がこれ以外にどのようにし
てロッド20に集中されるかによって決まる。
変換器10の作用の本質はコイル17を通過する交番電流に対するロッド20の磁気
歪み応動である。詳細にはコイル17を通る電流は公知のようにコイルを通過し芯
体の一端から他端へとコイルの外側の周りに延びる磁界をつくり出す。芯体の内
部の磁界部分は磁気歪みロッドを通過する。作動電流の極性が変わるにつれて、
磁界の方向も同様に変わる。この変化する磁界はしたがって磁気歪みロッド20に
導入され、ロッドが、磁気歪み磁界の変化の周波数でしたがってコイル17を通過
する電流の周波数で、交互にその長さが収縮しまた増すようになる。アーマチュ
アの直線状の並進運動とは対照的の、このロッドの交互の大きさの変化は同じ周
波数の振動がカップラー29に導入される結果となる。カップラーから、これらの
振動は以下に記載されるように硬い骨組織、歯等に加えることができる。
重要なことには、小さな寸法の変化は、コイル17の芯体の内部に配設された磁
気透過性のロッドの並進運動を必要とする振動に要するよりも非常に低い電力レ
ベルを用いてロッド20に生じる。特に、磁気透過性ロッドが有限の質量を有しま
た往復動されている間に大きな慣性となる。一方において、磁気歪みロッド20に
生じた寸法の変化は著しく低いエネルギーと低い電流とを必要とする。
ロッド20にとって好ましい磁気歪み材料はTbFe2で表わされるテルビウムと鉄
との化合物のテルフェノール(Terfenol)である。こ
の目的のためのテルフェノールの特に有用な形式はジスプロシウムを含みTb.27
Dy.73 Fe2 で表わされる化合物、テルフェノール−Dである。テルフェノール−
Dは磁界の変化に対する迅速な応動時間を有し、加えられた電磁界のマイクロ秒
以内で0.2パーセントの長さの変化(すなわち“低振幅”振動)を示す。他の磁
気歪み材料が勿論ロッド20にとって有用である。
コイル17の中を流れる電流によりロッド20を通って生じた磁界は、全てが好ま
しくは磁気透過性材料で作られたカップラー29と端部キャップ13と容器11とを通
って戻される。この磁気透過性戻り経路は磁界を集中させ電力の磁気歪み振動へ
の変換の効率を増大させる。円板永久磁石23,25が磁界に公知の方法でバイアス
をかける働きをし電磁的なバイアスを設ける必要をなくする。これら磁石の強さ
と大きさとは、ロッドに所望のバイアスレベルが得られロッドの磁束をより効果
的に一点に集中させるよう必要に応じ変えることができる。
端部キャップ13は好ましくは容器11と同じ磁気透過性材料で作られ容器全体の
流体を密封するようシールする作用をする。容器と端部キャップの外側は使用時
の変換器の位置に依存して生物学的に適合性のある重合体で被覆される。したが
って免疫学上の見地からこの変換器は不活性となる。構成要素の寸法はまたこの
装置の場所と使用とによって決まる。例えば、音響周波数振動を歯に伝達するの
に利用される音声変換器は8mmのオーダーの容器の長さと4.5mm のオーダーの容
器の外径とを有している。5.0mm のオーダーの長さと1.5mm のオーダーの直径と
を有するテルフェノールのロッド20はこのような装置に適当している。
スプリングワッシャーの厚さと材料構成は変換器の共振周波数を規定するよう
選択される。ワッシャーはこれを端部キャップに向っ
て軸方向に圧縮することによりロッド20に機械的に応力を加え、それにより変換
器の出力特性をこの圧縮力により、容器11の大きさや質量のような他の構成要素
を変えることなく変えることができるようにする。例えば、変換器の特定の寸法
と形状は、取付け位置にとっては適しているがこの特定の用途にとって好ましい
よりは高い固有共振周波数を生じるようになる。ワッシャ27の変更はロッドへの
機械的応力を変えまたそれにより共振周波を変える。これは、変換器の特定の型
の全ての模型が同じ寸法と形状の容器に所望のように包装されるが各模型が異な
る共振周波数で最も効果的に作動するような場合に特に有利である。
本発明の変更された変換器30が図3に示され、図1の実施態様における同一の
部分を示すのに同一の参照番号が用いられている。変換器30は変換器10とは振動
カップラー29が駆動ロッド31に置換えられまたもう1つのスプリングワッシャー
33が端部キャップ13の内面に近接した位置でロッド31の周りに環状に配置されて
いる点で変換器10とは相違している。詳しくは、駆動ロッド31は容器11の内部の
基端部に環状フランジ35を有している。スプリングワッシャー33はフランジ35よ
り少ない直径の中央孔を有する環状の形状を有しそれによりロッド基端部をハウ
ジング11の内部に捕捉するようにしている。ロッド31の中間部分は孔15と端部キ
ャップ13とを通ってハウジング11の外部に延びている。その末端部37で、ロッド
31は曲げられ以下に記載されるような形状とされ硬い骨組織の取付け部位の受け
ブラケットの中に摺動自在に受け入れられるようにする。
フランジ35の後方に面する表面は磁石25に当接し、磁石25は磁気歪みロッド20
に当接している。したがって、ロッド20に磁気歪みで生じた寸法の変化が、硬い
組織の部位に加えるため振動をロッド31に与える。
スプリングワッシャー33は選択された圧縮力を磁気歪みロッド20に加えるため
の付加的な能力を提供しそれにより変換器の共振周波数にわたってさらに制御が
できるようにする。
添付図面のうち特に図4と5を参照すると、変換器30は振動が加えられる顎の
臼歯40に関連して示されている。臼歯40の側壁に臼歯40の長手方向に貫通して区
画形成された受け入れ溝43を有する歯科矯正ブラケット41が固定されている。受
け入れ溝43は変換器30の駆動ロッド31の末端の形状に合致するような形状に作ら
れる。好適な実施態様では図4と5に示されるように、溝43とロッド31の末端と
の横断面がD字形とされこのD字形の真直ぐな部分が歯の壁に最も近く位置する
ようになっている。駆動ロッド31はハウジング11の取付け位置によって決定され
る角度で曲げられロッドの末端が溝43に容易に受け入れられるようにする。ブラ
ケット41は穴のあけられた又は砂の吹きつけでみがかれた金属接着パッド45に固
定された取付け表面を有し、パッド45の反対側表面は歯の表面の予め調整した部
分に塗布された接着性樹脂47により歯40の側壁に固定されている。予め調整する
ため歯の表面は典型的には接着性樹脂47を塗布する前にエッチング(食刻)され
接着性樹脂により固く係合されるのを保証するようになっている。変換器が歯に
固定される本発明の好適な実施態様では、この好ましい接着剤は歯科矯正用に普
通に用いられるBis-GMA 型樹脂である。硬い組織が骨である場合には、好ましい
接着性樹脂はヒドロキシアパタイトセメント、生体内のヒドロキシアパタイトの
直接結晶化により生じた非セラミックセメントである。このセメントは構造的に
安定した取付けを形成するのに加熱を必要としない。このセメントは“Archives
of Otolaryngology--Head & Neck Surgery”、第117 巻、1991年4月、第379
頁〜384 頁に示されるコスタンチノ他による“ヒドロキシアパタイトセメント”
な
る表題の記事に詳細に記載されている。この記事の主題はこの引用によりその全
部が本明細書に合体されている。そこに記載されているセメントは1時間以内で
固化することができる。さらに、生きた骨又は骨膜に接触するように置かれた時
、この特殊セメントは取付けられた構造が浸出液などを再び吸収するにつれて骨
によって置換えられる。このBis-GMA 樹脂のようなセメントはまた、振動をロッ
ド31からブラケット41を通って骨又は歯40に、接着結合による減退なしに伝達す
るのに十分な構造上の安定性を有している。
図4と5に示されている変換器30の特別の利用は補聴器又は聴覚補助装置用で
あり、それにより変換器のコイル17を通る電流が、通常の方法でワイヤ19と21に
加えられる電気音響信号に変換された音響信号から得られるようにする。詳しく
は、ワイヤ19と21は、補聴器に通常用いられるマイクロフォン又はその類似物の
ような、音響−電気変換器に直接接続される。これに代え、マイクロフォンは小
さな無線(又は他の伝送媒体)送信機と共に離れて位置させることができ、ワイ
ヤ19と21は伝達された音響信号のための受信機に接続される。この音響変換器の
用途においては、ハウジング11は口の中で従来技術において公知の任意の方法で
歯又は移植体に、歯科矯正保持具として又は任意の普通の方法で、取付けられる
。容器の取付けの方法に関係なく、結合構造の重要な特徴はロッド31の末端37と
歯科矯正ブラケット41の同様な形状の溝43との間の密接摺動嵌合である。この密
接嵌合関係は振動が歯又は骨組織に効果的に伝達されるようにするとともに変換
器自体が依然としてブラケット40から必要のとき容易に取外すことができるよう
にする。
変換器30の図4と5に示される利用は音響聴覚補助装置となっているが、ブラ
ケット41が外科手術部位で骨組織に同様に取付けることができ、また変換器30が
この部位に適当に配設され様々な治療目
的のため骨に振動を与えるようにすることが理解されるであろう。
本発明は振動を骨に加えるよう意図された従来技術の装置より優れた多くの利
点を有している。まず第1に、ロッド20の磁気歪み特性はこのロッドが交互に寸
法が変化する形式の振動を生じるようにする。これは限られた質量と慣性とを有
する部材を電磁的に並進運動させることにより振動を与える装置とは著しく相違
している。さらに、本発明の振動部材は周囲の組織と硬い組織自体の粉砕が最小
となるように硬い組織結合部位から離すことができる。精密な雌取付けブラケッ
ト41だけが硬い組織にセメントで結合されこの硬い組織と骨で一体化されるよう
になる。この雌取付けブラケットは、生物学的に不活性の物質で作られそのため
後側に置かれ必要ならば別の変換器と共に再使用することができる。
本発明は上記のように患者の口の中で用いられ、変換器自体の取外しは必要な
らば日単位で行うことができる。しかしこれは患者の体の骨折した大腿骨のよう
な深部で用いることもできる。この骨に破損が生じた直後、振動装置は、適当な
信号を皮膚を通して部位上の受信機に伝達しコイル17に電流を生じさせることに
より、作動される。言いかえれば、電磁界を発生させる作動装置をこのような状
態で体の外側に配置することができる。変換器もまた骨折部から離れた位置に配
置し振動が骨と他の硬い組織を通って大きな距離を伝わるという利点をもたらす
ことができる。したがって、本発明の変換器は従来技術の移植可能な電気的骨擬
装とは異なり、必然の結果として正常の生理的治療を妨げることのある骨折部位
における異物ではない。
雌の取付けブラケット41はもっぱら機械的な目的のために設けられ、すなわち
振動部材31への取付けの目的で設けられ米国特許第5,633,999 号(マースキィ)
におけるような電流を受け取るための電
極ではないことが注目されるべきである。
本発明は制御可能で再生可能な振動を任意の人間の硬い組織又は隣接する周囲
の組織に与えることのできる方法と装置とを提供する。さらに、本発明は変換器
を硬い組織に取付け又は結合させ電気又は電磁エネルギーの機械的エネルギーへ
の変換が直接結合の部位で生じるようにする独特の手段を提供する。この硬い組
織部位への直接の結合はこの組織における電気エネルギーの振動への効率的な変
換をもたらすものとなる。この本発明によって提供された振動の意図された有利
な生理的効果は実際の取付け部位において必要とされるものであることは言うま
でもない。事実、要求される生理的効果は振動が加えられる個所からある距離の
部位の目標器官のために意図される。これらの振動の最終的な効果は目標の器官
とこれから生じる生理的又は生物学的の結果とによって決まる。例えば、振動を
人間の頭蓋骨の骨に加えることはコルチの器官に治療をもたらすことがよく知ら
れている。しかし、たとえあったとしてもこの振動が例えば下垂体腺にどのよう
な効果をもたらすかは知られていない。さらに、たとえあったとしても音響のど
のような特定の周波数又は強さが下垂体腺に生理的効果をもたらすかは現在知ら
れていない。ある薬品を振動による刺激と組合せて用い下垂体腺等からホルモン
の解放を促進させることが必要である。
振動が骨の作り直しを促進することのできることが知られている。本発明はこ
のような振動を加え、多分また一定の薬品と組合せて、できれば一定の長い骨の
造血能力を変えるようにする方法と装置を提供する。外側から加えられるうず巻
状の温浴で損傷した靱帯と骨の関節を処置するのに類似した様式で、内部振動が
治療をさらに効果的に促進する。さらに綿密に考察すると、膝の靱帯がスポーツ
の事故で損傷された場合、整形外科医は靱帯の治療の速度を増すた
め短時間の処置方法を望む。関節検査を通して、ブラケット41をセメントで固定
し変換器30の変更した構造をブラケットに取付けることができる。この変更され
たブラケットはコイル17を含まず、それによりハウジングの全体寸法を著しく減
少することができる。内部コイルに代えて、外側コイルが本体の外側に付与され
本体を通りまたさらに詳細には取付けられた磁気歪みロッドを通る磁界を提供す
る。これは明らかに所望の磁界をつくり出すのにさらに大きな電力を必要とする
が、コイルが外側にあり毎日の短時間消耗されるのを必要とするだけであるため
、これは実際的な方法である。靱帯が治療された後、外科医は変換器を関節検査
により取外すことができるが、将来の使用のため雌の非常に小さな精密取付けブ
ラケットを所定位置に残しておくことを望む。
本発明の好適な実施態様は図4と5に示される独特の結合構造を用いているが
、磁気歪みロッド20によってもたらされる振動は特定の状況によって種々の他の
方法で組織に結合することができる。例えば、図1の実施態様における結合部材
29は他のある技術を用いることにより骨組織又は歯と直接当接して配置され変換
器を取付け部位に位置させるようにすることができる。他の実施例として、部材
20はねじが切られ骨又は歯に直接螺着されるようにすることができる。このほか
に、変換器は臀部取替え人工装具のような移植可能な人工装具の構成要素とする
ことができる。
本発明の図示された実施態様は組立体の一端にのみカップラー29又は駆動ロッ
ド31を有しているが、ある用途は各端部におけるカップラー又は駆動ロッドから
利益を得ることのできることが理解されるであろう。このような構造はここに記
載された本発明の範囲である。
本発明による振動を骨と同様な硬い組織に与える新しい改良され
た方法と装置の好適な実施態様が記載されてきたが、他の変更、変形、及び改造
が当業者に対しここに述べられた技術から示唆されるであろうことが考えられる
。したがって、全てのこのような改造、変形及び変更は添付された請求の範囲に
より規定される本発明の範囲に含まれることが理解されるべきである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.人の体の骨又は歯のような硬い生きた組織に振動を与える方法であって (a)変化する振幅の電磁界をつくり出す段階と、 (b)磁気歪み部材を前記電磁界に配置し前記部材に前記電磁界の振幅の変化 に対応する寸法の変化を生じさせる段階と、 (c)前記得られた寸法の変化を振動として前記硬い組織に与える段階、 とを含んでいる硬い組織に振動を与える方法。 2.前記段階(c)が、 (c.1)アクチュエータを前記磁気歪み部材に接触して置き前記アクチュエ ータを前記寸法の変化に応動して振動させる段階と、 (c.2)ブラケットを前記硬い組織に固定する段階と、 (c.3)前記アクチュエータを前記固定されたブラケットに取外し自在に係 合して前記アクチュエータからの振動を前記ブラケットを介して前記硬い組織に 与える段階、 とを含んでいる請求項1に記載の方法。 3.前記段階(c.3)が前記アクチュエータとブラケットとを密接嵌合関係 で摺動自在に係合させることを含む請求項2に記載の方法。 4.前記段階(c.2)が前記ブラケットを前記硬い組織に接着性樹脂を基材 とするセメントで接着により結合することを含んでいる請求項2に記載の方法。 5.前記段階(c.2)が前記ブラケットを前記硬い組織に非セラミックのヒ ドロキシアパタイトセメントで接着により結合することを含んでいる請求項2に 記載の方法。 6.前記段階(b)がテルフェノール−D部材を前記電磁界に位置させること を含んでいる請求項1に記載の方法。 7.前記段階(b)が前記磁気歪み材料の細長いロッドを前記電磁界に配置し 前記電磁界が前記ロッドを通って長手方向に延びるようにすることを含んでいる 請求項1に記載の方法。 8.前記段階(a)が変化する振幅の電流を中空芯体を有する電気コイルを通 過させ前記長手方向に延びる電磁界を前記芯体に生じさせることを含み、 前記段階(b)が前記ロッドを前記芯体の内部に配置することを含んでいる、 請求項7に記載の方法。 9.(d)前記コイルとロッドを磁気透過性の容器の中に配置する段階と、 (e)前記ロッドを前記容器内部で長手方向に弾性的に圧縮する段階、 とをさらに含んでいる請求項8に記載の方法。 10.前記変化する電磁界が音響信号に応動してつくり出され、前記振動が前記 硬い組織から前記人の耳に伝達される請求項1に記載の方法。 11.前記変化する電磁界が1つ又は複数の所定周波数にあり、前記硬い組織が 前記振動により治療されるべき骨折した骨である請求項1に記載の方法。 12.人の体の骨又は歯のような硬い生きた組織に振動を与える装置であって、 通過した変化する磁界に応動し、前記磁界の変化に応動して寸法が伸長し収縮 する磁気歪み部材と、 通過した変化する振幅の電流に応動して前記ロッドを通過する変 化する電磁界をつくり出し、前記ロッドを電流の振幅の変化により寸法を伸長さ せ収縮させる電気コイルと、 前記ロッドと直接接触して前記ロッドの寸法の伸長と収縮の関数として振動す るようになっているアクチュエータと、 前記アクチュエータからの振動を前記硬い組織に伝導する連結手段、 とを具備している硬い組織に振動を与える装置。 13.前記アクチュエータが所定形状の末端を有し、前記連結手段が非セラミッ クのセメントにより前記組織に固定され前記アクチュエータの前記末端に密接嵌 合の摺動自在の係合で取外し自在に固定されるようになっている、請求項12に記 載の装置。 14.前記ブラケットが前記アクチュエータの前記末端部と前記摺動自在の係合 をするようになっている受け入れ溝を含んでいる請求項13に記載の装置。 15.前記セメントが非セラミックヒドロキシアパタイトセメントである請求項 13に記載の装置。 16.前記セメントが接着性樹脂基剤のセメントである請求項13に記載の装置。 17.前記磁気歪み材料がテルフェノール−Dである請求項12に記載の装置。 18.前記コイル、前記ロッド及び前記アクチュエータの少なくとも一部を収容 する磁気透過性ハウジングをさらに具備している請求項12に記載の装置。 19.前記ロッドの第1及び第2の端部にそれぞれ接触して前記ハウジングの内 部に配設された第1及び第2の永久磁石をさらに具備している請求項18に記載の 装置。 20.前記ハウジングの内部に配設され前記ロッドを長手方向に圧 縮する少なくとも1つの弾性部材をさらに具備している請求項19に記載の装置。
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