JPH09505037A - ガン治療法に関する改良 - Google Patents

ガン治療法に関する改良

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Abstract

(57)【要約】 本発明のシステムは、(i)ニトロレダクターゼをコードするヌクレオチド配列を有するウイルスベクター(この中のニトロレダクターゼは、プロドラッグを細胞毒性の薬物に変換することができる)、及び(ii)該ベクターによってコードされるニトロレダクターゼによって細胞毒性の薬物に変換され得るプロドラッグ、を包含する。

Description

【発明の詳細な説明】 ガン治療法に関する改良 本発明は、ウィルスを媒介させる遺伝子治療法と腫瘍の治療におけるその使用 に関する。 “ウィルスで管理された酵素プロドラッグ治療法”(VDEPT)と名付けられた 治療的アプローチが、プロドラッグを使用する患者における腫瘍細胞の治療方法 として提案されている。腫瘍細胞は、プロドラッグを活性化しうる酵素をコード する遺伝子を運ぶウィルス性ベクターにより、ターゲットとされる。遺伝子は、 組織特異性のプロモーター或いはエンハンサー配列により、転写的に制御される 。ウィルス性ベクターは、プロドラッグが腫瘍細胞の近傍においてのみ活性薬物 に変換される様に、腫瘍細胞に入り、酵素を発現する{フーバーら(Huber et a l)、Proc.Natl.Acad.Sci.USA(1991)88,8039}。 VDEPTシステムは、腫瘍部位に運ばれ得る抗ガン剤の濃度を高めることができ るが、ドラッグデリバリーの特異性と効率とをさらに高める必要がある。 本発明は、ニトロレダクターゼをコードするVDEPTウィルス性ベクターを使用 することにより、その様な課題に対処するものである。 従って、本発明は、下記の構成を備えたシステムを提供する: (i)ニトロレダクターゼをコードするヌクレオチド配列を有するウィルス性ベ クター、該ニトロレダクターゼはプロドラッグを細胞毒性薬物に変換させること ができる;および (ii)ベクターによりコードされたニトロレダクターゼにより活性薬物に変換し 得るプロドラッグ。 本発明は、さらに、本明細書で定義するベクターと本明細書で定義するプロド ラッグとを備えたキットをも提供する。 他の態様として、本発明は、人体または動物体の治療方法において、特に腫瘍 の治療方法において使用するための本明細書で定義するシステムまたは本明細書 で定義するキットを提供する。 さらに他の態様として、本発明は、腫瘍を有する個体に対し、(i)本明細書 に定義するベクターの有効量と(ii)ベクターによりコードされたニトロレダク ターゼにより活性薬物に変換され得るプロドラッグの有効量とを投与することか らなる腫瘍の治療方法を提供する。 さらに他の態様として、本発明は、人体または動物体に対し、本明細書に定義 するベクターの有効量とベクタ ーによりコードされたニトロレダクターゼにより活性薬物に変換され得るプロド ラッグの有効量とを投与することからなる正常組織の削摩方法(method of abla ting normal tissue)を提供する。 さらに他の態様として、本発明は、腫瘍の治療または組織の削摩において同時 に、個別に或いは順次使用するための組合せ調剤としての、本明細書に定義する ウイルス性ベクターと本明細書に定義するプロドラッグとを含む製品を提供する 。 ウィルス性ベクターは、例えば、レトロウィルス、アデノウィルス或いはウイ ロソームベクターなどの腫瘍細胞をターゲットとし得る任意の入手可能なベクタ ーでよい。フーバーら(Huber et al){Proc.Natl.Acad.Sci.USA(1991)8 8 ,8039}は、肝ガン、胸、大腸或いは皮膚の細胞のトランスフォーメーション のために、両種性レトロウィルスを使用することを報告している。カルヴァーら (Culver et al){Science(1992)256;1550-1552}も、VDEPTにおけるレトロ ウィルスベクターの使用を記述しており、ラムら(Ram et al){Cancer Resear ch(1993)53;83-88}も同様である。エングルハートら{(Englehardt et al) Nature Genetics(1993)4;27-34}は、細胞中への嚢胞性繊維症貫膜コンダクタ ンス プロダクト(CFTR)の送達において、アデノウィルス起源のベクターの使用を記 述している。 従って、本発明によるベクターの調製に際しては、上述のタイプのベクターを 含む任意の適切なRNAまたはDNAベクターを使用することができる。当業者であれ ば、例えば、サムブルックら(Sambrook et al){Molecular Cloning:A Labora tory Manual,1989}により記述されている様な公知の遺伝子工学技術により修飾 されたベクターを調製することが、可能である。 本発明のウィルス性ベクターは、好ましくは、ニトロレダクターゼをコードす る遺伝子に作動可能な状態で連結されたプロモーターを備えている。“作動可能 な状態で連結された”とは、プロモーターと酵素をコードする配列とが、コード 化配列がプロモーターの制御の下に発現できるような関係で並置していることを 意味する。従って、プロモーターにもコード化配列にも由来しない5´非コード 化配列の様な要素が、プロモーターとコード化配列との間に存在していても良い 。この様な配列は、プロモーターによるコード化配列の正確なコントロールを妨 げない限り、ベクター中に含めても良い。適切なプロモーターは、例えば、ミル クタンパク質用プロモーター、CEA遺伝子プロモーター或いはCA-125遺伝子プロ モーター の様な組織および腫瘍特異性プロモーターを含む。ミルクタンパク質用プロモー ターは、好ましくはヒツジ由来のLHβプロモーター、β-ラクトグロブリン(BLG )プロモーター、α-ラクトアルブミンプロモーターおよび乳漿酸性タンパク質 プロモーターを含む。 ベクター中には、天然のほ乳類またはヒトプロモーター配列を含むことが好ま しいが、ほ乳類またはヒトの配列に選択的にハイブリッド形成し得る修飾プロモ ーター配列をベクター中に含んでいても良い。ヒトのプロモーター配列に選択的 にハイブリッド形成し得るプロモーター配列は、少なくとも20、好ましくは少な くとも30、例えば40、60または100或いはそれ以上の連続するヌクレオチド領域 にまたがるプロモーター領域またはそのフラグメントに対し、一般に少なくとも 70%が、好ましくは少なくとも80%または90%が、より好ましくは少なくとも95%が 相同である。 一般に、ベクターからの発現の組織特異性を確保するために、プロモーターの ある領域は保持されなければならないが、プロモーターの他の領域は、特異性を 著しく損なうことなく、修飾もしくは欠失できることは、当業者には明らかなと ころである。 ベクターを治療に使用するためには、例えばラムら (上述)が述べている様に、ベクターは、通常ウィルス粒子中にパッケージされ 、この粒子が腫瘍部位に送達される。この粒子は、医者が利用できる任意の手段 により、腫瘍に送達できる。例えば、非経口的にである。ウィルス粒子は、腫瘍 細胞に選択的に感染できることが好ましい。“選択的に感染すること(selectiv ely infecting)”とは、ウィルス粒子が、第一次的に腫瘍細胞に感染し、且つ 、治療されている病気の性質を仮定すれば、プロドラッグの投与により非腫瘍細 胞の損傷が許容できる程度に低くなる様に、非腫瘍細胞の割合がなっていること を意味する。 1つの好適な投与経路は、滅菌溶液中の粒子を注射することである。 本発明のシステムにおけるニトロレダクターゼは、ニトロレダクターゼ活性を 維持しているフラグメントとその相同体を含む。本発明によるニトロレダクター ゼは、各種の化合物において、ニトロ基を対応するヒドロキシルアミノ基に還元 しうる酵素である。 ニトロレダクターゼをコードする遺伝子は、好ましくは、配列番号:1(SEQ ID NO:1)に示される配列のオリゴヌクレオチド、そのフラグメント或いはこれ とハイブリッド形成し得るオリゴヌクレオチドを含む。配列番号 :1に示す配列のオリゴヌクレオチドまたはそのフラグメントにハイブリッド形 成し得るオリゴヌクレオチドは、少なくとも20、好ましくは少なくとも30、例え ば40、60または100或いはそれ以上の連続するヌクレオチド領域にわたる配列番 号:1に示す配列のオリゴヌクレオチドまたはそのフラグメントに対し、一般に 少なくとも70%が、好ましくは少なくとも80または90%が、より好ましくは少なく とも95%が相同である。オリゴヌクレオチドの配列は、配列中の少なくとも1つ のヌクレオチドを欠失するか、少なくとも1つのヌクレオチドを挿入するか或い は少なくとも1つのヌクレオチドを置換することにより、変化させることができ る。 オリゴヌクレオチドは、RNA或いはDNAであっても良い。オリゴヌクレオチドフ ラグメントは、典型的には、少なくとも10、例えば、少なくとも20、30、40、60 或いは100ヌクレオチドの長さである。 ベクターによりコード化されるニトロレダクターゼは、好ましくはバクテリア のニトロレダクターゼ、EP-A-540 263に記載されている様な、例えば、分子量が 20〜60kDaの範囲のフラビンタンパク質であり、補因子としてNADH或いはNAD(P)H 或いはその類似構造体を要求し、1〜100μMの範囲にNADH或いはNAD(P)Hのための Kmを有している ニトロレダクターゼである。代表的には、このニトロレダクターゼは、E. Coli.Salmonella或いはClostridia微生物から得られるものと同じである。 好ましくは、本発明のニトロレダクターゼは、配列番号:2(SEQ ID No:2) の配列を有するニトロレダクターゼ、そのフラグメント或いはその相同体である 。 実質的に純粋な形態にある配列番号:2のニトロレダクターゼは、調製物中の タンパクの90%を越えて、例えば、95%,98%或いは99%がSEQ ID No:2のそれである という、調製物中のタンパクを包含する。 配列番号:2の相同体は、少なくとも20、好ましくは少なくとも30、例えば40 、60または100或いはそれ以上の連続するアミノ酸領域にわたる配列番号:2の タンパクに対し、一般に少なくとも70%が、好ましくは少なくとも80%または90% が、より好ましくは少なくとも95%の相同である。 通常、配列番号:2のフラグメント或いはその相同体は、少なくとも10、好ま しくは少なくとも15、例えば20、25、30、40、50または60個のアミノ酸長さであ る。ポリペプチドの配列は、少なくとも1個のアミノ酸を欠失し、挿入し或いは 置換することにより、変わり得る。 本発明のベクターとともに使用されるプロドラッグは、 ベクターによりコード化されているニトロレダクターゼにより、細胞毒性薬物に 変換され得る化合物である。治療を受けている患者に対するプロドラッグの毒性 は、活性薬物に比して、患者に対して少なくとも1オーダー毒性の度合いが低い であろう。細胞毒性薬物は、数オーダー、例えば2、3、4またはそれ以上のオ ーダーで毒性の度合いが高いことが好ましい。 好適なプロドラッグは、WO93/08288またはEP-A-540 263に記載されている様な ナイトロジェンマスタード化合物およびその他の化合物である。好ましいプロド ラッグは、下記一般式の化合物である: および: (式中、R1およびR2は、化合物R1NH2およびR2OHを細胞毒性化合物とする様な基 である。) 化合物R1NH2およびR2OHは、芳香族細胞毒性化合物であることが好ましい。化 合物R1NH2は、例えば、p-フェニレンジアミンを基本とする周知のナイトロジェ ンマスタード化合物の任意の1つであって良い。化合物R1NH2は、 或いは一般式IVを有する上記化合物の構造類似体であってもよい; (式中、R′およびR″は、H、FまたはCH3であり、特に R′=HでR″=CH3であるか; 或いはR′=CH3でR″=Hであるか; 或いはR′=HでR″=Fであるか; 或いはR′=FでR″=Hである。) 本発明において使用することができるアミノ細胞毒性化合物の他のタイプは、 アクチノマイシンDおよびマイトマイシンCの様な化合物である。アクチノマイ シンDおよびマイトマイシンCから得られるプロドラッグの構造を以下におよ びVIIとしてそれぞれ示す。 類似のp-ニトロベンジルオキシ誘導体は、他のアクチノマイシンおよび上述の タイプの他の細胞毒性化合物のアミノ置換で、得ることができる。 細胞毒性化合物上のアミノ基でp-ニトロベンジルオキシカルボニル誘導体を形 成する以外にも、ヒドロキシ基、特に細胞毒性化合物のフェノール性ヒドロキシ 基で、類似の誘導体を得ることができる。この点に関して、フェノール性ナイト ロジェンマスタード化合物と一般式VIIIの化合物が注目される: 好適なプロドラッグはまた、他の芳香族ニトロ化合物、例えば5-クロロ-2,4- ジニトロベンズアミド、3,5-ジニトロベンズアミド、3-ニトロベンズアミド、4- ニトロベンズアミドおよび5-ニトロ-2-フルフラルデヒドセミカルバゾン(ニト ロフラゾン)などを含む。 特に好ましいプロドラッグは、WO93/11099に開示されているCB 1954(5-(ア ジリジン-1-イル)-2,4-ジニトロベンズアミド)、SN 23862(5-(ビス(2′-ク ロロエチ ル)アミノ)-2,4-ジニトロベンズアミド)およびCB 1954またはSN 23862の構造 類似体、或いは例えば、デスカルボキサミドCB 1954(1-アジリジン-1-イル-2,4 -ジニトロベンズアミド−CB 1837として知られている)、N,N-ジメチルCB 1954 (N,N-ジメチル-(5-アジリジン-1-イル)-2,4-ジニトロベンズアミド−CB 10-1 07として知られている)、CB 10-199、CB 10-200、CB 10-201、CB 10-217、CB 1 0-021およびCB 10-214である。 本発明によるシステムにおいて使用されるプロドラッグは、通常適当な保護基 に結合された細胞毒性薬物からなる。通常、保護基は、本明細書で定義されてい るニトロレダクターゼにより除去可能であるか、或いは本明細書で定義されてい るニトロレダクターゼにより他の置換基に変換される。或いは、プロドラッグは 、ニトロレダクターゼにより、直接活性体に変換される。CB1954とその構造類似 体の場合には、活性形は、2-および4-ヒドロキシルアミノ誘導体の混合物である 。これらは、等しい割合でニトロレダクターゼにより形成される(ノックスら( Knox et al)、Biochem.Pharmacol.44:2297-2301,1992)。4-ハイドロキシル アミン(5-(アジリジン-1-イル)-4-ハイドロキシルアミノ-2-ニトロベンズア ミド)の場合には、これは、アセチル補酵素A、ブチルおよびプロピル補酵素A 或いはS-アセチルチオ-コリンとの非酵素性の直接反応により、DNAに結合でき且 つ鎖間の架橋を 生み出す種となることができる。CB 1954のこの誘導体である最終的に得られるD NA反応性の種は、4-(N-アセトキシ)-5-(アジリジン-1-イル)-2-ニトロベン ズアミドであると考えられる(ノックスら(Knox et al)、Biochem.Pharmacol 42:1691-1697,1991)。SN 23862の場合には、ニトロレダクターゼにより、た だ1個の生成物のみが得られ、これは、2-ハイドロキシルアミンである。このハ イドロキシルアミンは、チオエステルとの直接反応により、DNA架橋剤に活性化 することができる。 本発明によるシステムのプロドラッグは、化学合成法により製造するのが有利 である。例えば、p-ニトロベンジルオキシカルボニル化合物は、化学合成法によ り製造するのが有利である。たとえば、アミノ或いはヒドロキシ細胞毒性化合物 は、塩化水素アクセプター、特にトリエチルアミンのようなアルキルアミンの存 在下、無水条件下に4-ニトロベンジルクロロホルメートと反応させることができ る。この反応は、クロロホルムの様な乾燥有機溶媒中で行うことができ、生成す る化合物は、クロマトグラフィーのような常法により、有機溶媒から単離するこ とができる。 プロドラッグは、本明細書に定義するニトロレダクターゼにより除去或いは修 飾され得る適当な基を有してい ても良く、該基は、不安定であり、“自己崩壊(self immolation)”を起こし て細胞毒性薬物を形成する。 本発明のニトロレダクターゼは、多くの基質分子中のニトロ基を還元すること ができる。本発明者は、ニトロレダクターゼは、細胞毒性化合物の種々のp-ニト ロベンジルオキシカルボニル誘導体のニトロ基を還元する能力の点で特に有用で あり、その結果として生成する自己崩壊性化合物は、自動的に分解して細胞毒性 の化合物を放出することを見出した。一般に、ニトロレダクターゼはニトロ基を 還元し対応するヒドロキシルアミノ基に還元する。 本アプローチの利点は、アミノまたはヒドロキシ置換基、特に芳香族アミノま たはヒドロキシ置換基を有する種々の細胞毒性化合物が、アミノまたはヒドロキ シ親化合物よりもかなり細胞毒性の低いアミノまたはヒドロキシ基のp-ニトロベ ンジルオキシカルボニル誘導体を与えるという点に存する。かくして、上述のタ イプのシステムにおいてp-ニトロベンジルオキシカルボニル誘導体をプロドラッ グとして使用することができる。このシステムでは、プロドラッグは、腫瘍細胞 中で発現されるポリペプチドの影響下に、抗ガン剤に変換される。 例えば、一般式(I) R1−NH−CO.O−CH2−Ph−NO2 (I) [上記式中、Phはフェニレン環であり、R1は、R1−NH2が細胞毒性化合物 となるような基である。];及び(II) R2−O−CO.O−CH2−Ph−NO2 (II) [上記式中、Phは上記に同じであり、R2は、R2−OHが細胞毒性化合物とな るような基である。]で表される化合物は、WO93/08288に記載されて いるイー.コリ(E.coli)ニトロレダクターゼを含む、本明細書に定義さ れるニトロレダクターゼと共に、VDEPTシステムにおけるプロドラッグとし て使用できる。本発明は、その定義に関して、式I又はIIの化合物について、 プロドラッグに対する該ニトロレダクターゼの作用の正確な様式に依存するもの ではないが、下記反応式に従い、p−ニトロフェニル−ベンジルオキシ−カルボ ニル残基のニトロ基が対応するヒドロキシルアミノ基に変換され、生じるp−ヒ ドロキシル−アミノベンジルオキシカルボニル化合物が酵素的還元に使用され る反応条件下で自動的に分解して上記細胞毒性化合物を放出し、p−ヒドロキシ ルアミノベンジルアルコール及び二酸化炭素を副生物として生成するものと信じ られている。 (マウガー(Mauger)ら、ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー(J.Med .Chem.) 1994 第37巻第3452〜3458頁) VDEPTにおいて使用するに際し、全てのタイプのプロドラッグは、好まし くは、細胞に入ることができるべきである。従って、例えば、プロドラッグを多 かれ少なかれ親油性にする等のプロドラッグにおける修飾を行なっても良い。 本明細書に記載のニトロレダクターゼでプロドラッグの還元を行うには、反応 系にコファクター(cofactor)を存在させることが必要である。ニトロレダクター ゼは、コファクターとしてNAD(P)Hを必要とする。NAD(P)Hは非常 に短い血清半減期を有しているので、血流中での濃度は非常に低い。従って、細 胞溶解により血流中に放出された本発明のシステムに従い製造されるニトロレダ クターゼは、いずれも、NAD(P)Hが存在しないために、循環中のプロドラ ッグをいずれも活性化することができないであろう。従って、コファクターの存 在又は不存在が、VDEPTシステムの選択性をより大きいものとし、そのため プロドラッグが細胞内のみで活性化される。 VDEPTにおいて、プロドラッグは、通常、ニトロレダクターゼをコードす る修飾されたウィルス(modified virus)の投与に続いて投与される。典型的に は、該ウィルスが患者に投与され、次いで、感染された細胞による該ウィルスの 取り込み(uptake)が、例えば、標的組織のバイオプシーサンプルの回収及び分析 により、モニターされる。 VDEPTのための正確な投与レジーム(regime)は、勿論、個々の臨床医によ り個々の患者について決定される必要があり、これは、一方で、プロドラッグ及 び該プロドラッグから放出される細胞毒性化合物の正確な性質によりコントロー ルされるであろうが、或る一般的な指針を与えることができる。この種の化学療 法は、通例、プロドラッグ及び修飾されたウィルスの双方の非経口的投与を包含 し、静脈内経路による投与が、最も実用的であることがしばしば見い出される。 本発明のシステムのベクターは、動物及びヒトに対して、治療されるべき症状 に適した経路のいずれによっても投与することができ、適した経路としては、経 口、直腸、経鼻、局所(バッカル(buccal)及び舌下を含む)、膣及び非経口(皮 下、筋肉内、静脈内、皮内、鞘内(intrathecal)及び硬膜上(epidural))の投与 を包含する。好ましい経路は、例えば、レシピエント(recipient)の状態により 変わり得ることが認識されるであろう。 上記した有用性及び適用のそれぞれについて、個々の有効成分の必要量は、数 多くのファクター、例えば、治療すべき状態の重篤度及びレシピエントのアイデ ンティ ティ等に依存し、究極的には付き添う医師の裁量によるであろう。しかしながら 、一般には、これら有用性及び適用のそれぞれについては、適当な有効投与量は 、1日当たり、レシピエントの体重1kg当たり、1μg〜10gの範囲、好ま しくは1日当たり、体重1kg当たり、0.01〜100mgの範囲、最も好ま しくは1日当たり、体重1kg当たり、0.1〜10mgの範囲である。必要な らば、該投与量は、1日において適当な間隔で投与される2、3、4又はそれ以 上のサブドーズとして与えても良い。これらサブドーズは、例えば、単位投与形 態当たり、1μg〜1000mg、好ましくは0.01〜100mg、最も好ま しくは0.1〜10mgの有効成分を含む単位投与形態で投与することができる 。 化合物を単独で投与することもできるが、それらを医薬製剤として与えること が好ましい。本発明の製剤は、上記した有効成分の少なくとも1種を、一又はそ れ以上の許容されるその担体及び必要に応じて他の治療成分と共に含むものであ る。該担体は、該製剤の他の成分に対する適合性を有し、そのレシピエントに有 害ではないという意味で「許容される」ものでなければならない。 製剤は、経口、直腸、鼻、局所(バッカル及び舌下を含む)、膣または非経口 (皮下、筋肉内、静脈内、皮内、鞘内、硬膜上)投与に適したものを包含する。 該製剤は、単位投与形態で提供されるのが便利であり得、調剤分野で周知の方法 のいずれによっても調製することができる。かかる方法は、有効成分を、一又は それ以上の補助的成分(accesory ingredients)を構成する担体と混合する工程 を含む。一般に、該製剤は、有効成分を液体担体又は微細な固体担体又は両者と 均一に且つ完全に混合し、次いで、必要に応じて生成物を成形することにより、 製造される。 経口投与に適した本発明の製剤は、それぞれ予め定められた量の有効成分を含 有するカプセル剤、カシェ剤(cachets)又は錠剤のような独立した単位として; 散剤又は顆粒剤として;水性液体又は非水性液体中の溶液又は懸濁液として;又 は水中油形液体エマルジョン又は油中水形液体エマルジョンとして提供されても 良い。有効成分は、大型丸剤(bolus)、舐剤又はパスタ剤として提供されても良 い。 錠剤は、必要に応じて一又はそれ以上の補助的成分と 共に、圧縮又はモールディングにより製造できる。圧縮錠剤は、適当な装置中で 、粉末又は顆粒のようなさらさらした形態の有効成分を、必要に応じてバインダ ー(例えば、ポビドン、ゼラチン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、滑 沢剤、不活性希釈剤、保存剤、崩壊剤(例えば、デンプングリコール酸ナトリウ ム、架橋ポビドン、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム)、界面活性剤 又は分散剤と混合して、圧縮することにより製造することができる。すり込み錠 剤(moulded tablet)は、適当な装置中で、不活性液体希釈剤で湿らせた粉末化 化合物の混合物をモールディングすることにより製造できる。錠剤は、必要に応 じて、被覆し又は刻み目をつけて、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロー スを変化する比率で用いて所望の放出プロフィールを付与し、中の有効成分の徐 放性又は制御された放出性を付与するように製剤化することもできる。 製剤は、有効成分を例えば0.075〜20%w/w、好ましくは0.2〜1 5%w/w、最も好ましくは0.5〜10%w/wの量で含有する局所用軟膏又 はクリームとして適用することもできる。軟膏に製剤化する場合、有効成分は、 パラフィン性又は水混和性軟膏基剤と共に 使用すればよい。或いは、有効成分は、水中油形クリーム基剤を用いてクリーム に製剤化しても良い。 目への局所投与に適した製剤には、有効成分が適当な担体、特に有効成分用の 水性溶媒の中に溶解もしくは懸濁している点眼剤もまた含まれる。有効成分は、 好ましくは、そのような製剤中に、0.5〜20重量%、有利には0.5〜10重 量%、特に約1.5重量%の濃度で存在する。 口中への局所投与に適した製剤には、矯味基剤、通常ショ糖およびアラビアゴ ムもしくはトラガント中に有効成分を有するトローチ剤;ゼラチン及びグリセリ ン、又はショ糖及びアラビアゴムのような不活性基剤中に有効成分を有する錠剤 ;及び適当な液体の担体中に有効成分を有する口内洗剤が含まれる。 直腸投与用の製剤形態は、例えばカカオ脂またはサリチレートを有する適当な 基剤を用いた坐剤として与えられる。 担体が固体である鼻投与に適当な製剤は、例えば20から500ミクロンの範 囲の粒径を有する粗末を含む。該粗末は吹入剤で摂取される方法、すなわち鼻の 非常に近くに保持された粉末の容器から鼻道を通じた迅速な吸入によって投与さ れる。担体が液体である、例えば点鼻 スプレーまたは点鼻剤のような投与に適した製剤は、有効成分の水性または油性 溶液が含まれる。 膣投与に適した製剤は、有効成分に加えて当業界で適切なものとして知られて いる担体を含む、ペッサリー、タンポン、クリーム、ゲル、ペースト、フォーム またはスプレーとして与えられる。 非経口投与に適した製剤は、抗酸化剤、緩衝剤、静菌剤、製剤を対象のレシピ エントの血液との等張化する溶質を含んでいても良い水性及び非水性滅菌注射液 ;及び懸濁化剤および濃稠化剤を含んでいても良い水性及び非水性滅菌懸濁液、 及び化合物を血液成分または1もしくはそれ以上の器官にターゲッティングする ように計画されているリポソームまたは他の微粒子システムを含む。該製剤は、 例えば封をされたアンプルおよびバイアルといった単一用量もしくは多用量の容 器中に与えられてもよく、使用する直前に、例えば注射用水のような滅菌液体担 体の添加のみを要する、凍結乾燥された条件下で貯蔵されてもよい。注射溶液お よび懸濁液は、前述した種類の滅菌粉末、顆粒及び錠剤から即座に調製されても よい。 好ましい単位用量の製剤は、上記で記載したような、一日の用量または単位、 一日のサブ−ドーズ(sub-dose)、 または有効成分の適切な画分を含むものである。 この発明の製剤には、上記で特に述べられた成分に加えて、問題の製剤のタイ プに関係を有する技術分野において、慣用されている他の物質(例えば、経口投 与に適するものとして、矯味矯臭剤が含まれる)が含まれていてもよいと理解さ れるべきである。 本発明のシステムのプロドラッグは、また、ここで述べられる任意の手段によ り、ここで述べられる任意の製剤及びここで述べられる用量割合で動物またはヒ トに投与されてもよい。 本発明のシステムで治療され得る腫瘍の例としては、例えば、骨原性及び軟部 組織肉腫を含む肉腫(sarcomas)、癌腫、例えば乳癌、肺癌、膀胱癌、甲状腺癌、 前立腺癌、結腸癌、直腸癌、膵臓癌、胃癌、肝臓癌、子宮癌及び卵巣癌、ホジキ ン(Hodgkin)及び非ホジキン・リンパ腫を含むリンパ腫、神経芽腫、黒色腫、骨 髄腫、ウィルムス腫瘍、及び急性リンパ芽球性白血病及び急性骨髄芽球性白血病 を含む白血病、神経膠腫、網膜芽細胞腫が挙げられる。 更に、本発明の更なる態様によれば、患者に投与される前に、ウイルスベクタ ーが、例えば線維芽細胞のような細胞に組み込まれる。遺伝子は、例えばリン酸 カルシ ウムまたはエレクトロポレーションのような基本技術を用いて細胞内に導入され てもよい。この場合、標的化は、DNAを合成するこれらの細胞へのウイルス挿 入の制限によって達成される。また、標的化は特定の腫瘍に対する抗体を用いる ことにより達成されると考えられる。抗体指向性酵素プロドラッグ治療(Antibod y Directed Enzyme Prodrug Therapy)とは異なり、抗体がインターナライズ(int ernalised)されるであろう。しかし、ウイロソームの性質は、次にそれらが細胞 核に向けて標的化され、挿入に通常関連した分画化及び分解が回避され、るよう なものである。 本発明のシステムは、正常な組織、例えば乳房組織、特に"乳癌遺伝子"を有す ると示されている女性の正常組織を削摩するために、または正常組織の成長に関 する研究(薬理遺伝学(pharmacogenics))用に動物の特定の正常細胞を削摩する ために用いることができる。 ニトロレダクターゼにより活性型に変換する、本発明のシステムのプロドラッ グは、循環細胞(cycling cells)に対してと同様に非循環細胞(non-cycling cell s)に対して細胞毒性である。 本発明は、以下の実施例により、例証される。 実施例1 E.coliニトロレダクターゼの存在下での、V79細胞の生存に対するC B 1954の影響を表Iに示す。全ての処理は、37℃で2時間行われ、次い で細胞は、生じたそれらのコロニー形成能力を求めるために外で培養された(pla ted out)。NADHは、両酵素の補因子として用いられた。 実施例2 E.coliニトロレダクターゼの存在下での、V79細胞の生存に対するS N23862の影響。全ての処 理は37℃で2時間行われ、次いで細胞は生じたそれらのコロニー形成能力を求 めるために外で培養された。ニトロレダクターゼ濃度は2μg/mlであり、N ADHが補因子として用いられた。初めの細胞密度は、2×105/mlであっ た。 実施例3アクチノマイシンD(AMD)のN−4−ニトロベンジルオキシカルボニル誘導 体に対するNRの作用による細胞毒性の生成 種々の濃度のプロドラッグを、PBS中、V79細胞 (2×105/mL)1mL、NADH(500μL)及びNR(2、5又は1 0μg/mL)とともにインキュベートした。37℃で2時間後、細胞を回収し てコロニー形成能力を測定した。結果をFig.1に示す。これから、プロドラ ッグの細胞毒性はNRの存在下で非常に増強し、また該酵素の濃度に依存するこ とが分かる。 実施例4ニトロレダクターゼが導入されたNIH3T3細胞に対するCB 1954の細 胞毒性 大量に感染された、非選択細胞の集団が有効に死滅したという観察によって示 唆されるように、第三者効果(bystander effect)が、3T3−NTR14細胞が 非形質導入NIH3T3細胞と混合された際に見られた。Fig.2は3H−チ ミジンの取り込みの90%阻害(10%減少/分として示される)が、50%の み形質導入された細胞で達成されたことを示す。 実施例5ニトロレダクターゼ/CB1954とチミジンキナーゼ/ガンシクロビア(ganci clovir)酵素/プロドラッグシステムとの比較 細胞は、細胞毒性GCVトリホスフェートのDNAへの組込みのためにS期で なくてはならず、一方、 架橋剤として働く活性化CB 1954は、細胞障害作用のために、活性な細胞 分裂を要求する。実際、血清欠乏によるNTR−発現NIH3T3細胞の同様の 停止は、CB 1954によるそれらの死滅に、全く影響しない(Fig.3a )一方、TK−発現NIH3T3細胞の同様な停止がGCV死滅を防げる(Fi g.3b)。 実施例6 胸上皮細胞(Breast Epithelial Cells)における ニトロレダクターゼ(NR)のインビトロ発現 a) ニトロレダクターゼのクローニング 2種のプライマーを、パブリック・ヘルス・ラボラトリー・サービス(Public Health Laboratory Service)(PHLS)により供給され、NTR1003と名付けら れたプラスミドからのコード化領域を増幅するために使用した。 センスプライマーは: である。 これは、HindIII部位を加え、上流のATGを破壊し、哺乳動物細胞の翻 訳開始部位を改良するためにデザインされた。 アンチセンスプライマーは: である。 これは、BamHI部位を付加するようデザインされた。コード化領域は、P fuポリメラーゼを用いて増幅し、HindIII−BamHI断片は、方向性を もってpREP8(インビトロージェン(Invitrogen))にクローン化した。正確 な制限地図を有するクローンが、RSVエンハンサー領域から配列され、クロー ンの5’末端が正確であり、デザインしたNRR8/3であることを確認した。 pREP8およびpNRR8/3は、E.coli NFR−343(ニトロレ ダクターゼ欠損)にトランスフェクトされ、アンピシリン耐性コロニーがアッセ イのために選択された。pREP8およびpR8NRが”キアジェン(Qiagen)” 試薬を用いて哺乳動物細胞にトランスフェクトするために精製された。 b) 上皮細胞中でのニトロレダクターゼの発現 HB4a、SV40で条件付きで不死化したヒト胸(内腔(lumenal))細胞株 がリン酸カルシウム沈殿を用いpREP8およびpNRR8/3でトランスフェ クトさ れ、安定なトランスフェクト体(transfectant)が1mMヒスチジノール下に選択 された。各プラスミドの50−60の薬物耐性コロニーが得られ、該コロニーは 次いでプールされ、連続的に選択下に維持された。 HB4a/REP8およびHB4a/NRのプールされた集団は広げられ、ニ トロレダクターゼ蛋白発現について調べられた。ウサギポリクローナル抗体、r b 6s4/ntrを用いた全細胞ライゼートのイムノブロッティングは、HB 4a/NRが、組換えE.coliニトロレダクターゼ蛋白と比べて適当な重量 にバンドを有する多量のニトロレダクターゼ蛋白を発現することを示した(Fi g.4)。 予期されたように、HB4a/REP8はニトロレダクターゼ蛋白を全く発現 しなかった。 c) CB1954の酵素的還元 CB1954(100μM)及びNADH(500μM)を、10mMリン酸 ナトリウム緩衝液(pH7)中、37℃で音波処理により調製された細胞ライゼ ート(250μl、1mg/mL蛋白)とともにインキュベートした。数回アリ コート(10μl)をPartisphere SCX(110×4.7mm) HPLCカラム上 に注入し、1%(v/v)メタノール中の50mM NaH2PO4で無勾配的に 溶出(2ml/min)した。溶出液をダイオード−アレー検出器(diode-array detector)を用いて260、310、340nmでの吸収を連続的にモニターし た。或いは、[U−3H]CB1954を加えて、1nmole当たり1.6× 105dpmの活性を得た。サンプル(0.3ml)は集められ、そのトリチウ ム活性が液体シンチレーションカウンティングにより測定された。蛋白濃度は標 準法(バイオラド(Biorad))により測定され、ウシアルブミンに対して校正され た。 d) 生存細胞の測定 細胞をトリプシン処理し、新鮮な培地中、1mL当たり2×105細胞で再懸 濁した。それらは、次いでCB1954(DMSO中の適当なストック10μl )で2時間処理された。処理された細胞は、次いでスピンダウンし(spun down) 、新鮮な培地で洗浄され、各種濃度で3つの部分に分けて外で培養した(plated out)。細胞は、5%CO2及び95%空気の加湿雰囲気中で37℃で14日間イ ンキュベートした後、固定及び染色された。 e) HOSPIP細胞中での発現 上記の修飾された遺伝子をpREP4ベクターおよびpREP8ベクターに連 結した。RSV LTRからの高レベルの構成的転写を有するこれら2つのベク ターは、組換え蛋白の共発現(coexpression)のための各々選択可能なマーカーで あるハイグロマイシン及びヒスチジノールを有する。これら両方の構造物は、リ ン酸カルシウム技術によりラット乳癌細胞株HOSPIPにトランスフェクトさ れ、現在耐性クローンを単離するための適当な選択条件下にある。 f) DNAインターストランド架橋の測定 HB4a/NR細胞を[3h]チミジン中48時間培養することにより放射標 識した。細胞は、次いで0、10または50μMのCB1954で24時間処理 し、次いでそのDNAをアルカリ性シュクロース中での沈降により分析した。結果 CB1954の酵素的還元 HBa/REP8細胞ではなく、HB4a/NR細胞はCB 1954濃度の 時間依存性の減少を示した(Fig.5)。痕跡量の測定も、CB 1954の 2−お よび4−ヒドロキシルアミノ還元産物の形成を示した。これは、放射標識された プロドラッグの使用により確認された(Fig.6)。純粋な蛋白質と比較する ことにより、アッセイ混合物中のHB4a/NRライゼートの蛋白濃度は、0. 3mg/mLと測定され、酵素活性は0.05μg/mLと評価された(Fig .5及びFig.6参照)。従って、NR活性は1.7μg/mg細胞蛋白(〜 1.7μg/106細胞)である。 生存細胞 HB4a/NRおよびHB4a/REP8細胞株の平板効率は不十分であり、 高い初期細胞密度(ディッシュ当たり1×104)でプレート培養したときのみ 細胞は成長した。これらのプレートは、細胞成長を肉眼により評価した。結果を 表IIIに示す。2つの細胞株の間に劇的な細胞生存の相違がある。2時間の曝露 の後、HB4a/NR株は1.0μMで細胞毒性を示す一方、HB4a/REP 8株は、 >100μMの用量まで細胞毒性を示さなかった。 DNA架橋形成 HB4a/NR細胞中でのCB 1954の細胞毒性 がその酵素的還元によることの確認は、この化合物がDNAインターストランド 架橋を形成する能力を示すことにより得られる(Fig.7)。CB1954の 増加する量は、アルカリ性シュクロースグラジエント(沈降は左から右である) にさらに沈降する高分子量DNAの増加する比率により示される架橋されたDN A量の連続的増加を生み出す(Fig.7)。DNA鎖の破損(自由な切断また はアルカリ性に不安定な部位)もまた観察され、明瞭のため、沈降プロフィール が、鎖切断された実験的DNAと同じ分子量のモデル化されたコントロールに関 して示された。10μMのCB1954は、109ダルトンのDNA当たり約6 の架橋と25の切断を生み出す。一方、50μMのCB 1954は、12の架 橋と28の切断を生み出す。これらの効果は未処理の細胞中では見られなかった 。
【手続補正書】特許法第184条の8 【提出日】1995年10月25日 【補正内容】 請求の範囲 (i)ニトロレダクターゼが、プロドラッグを細胞毒性薬物に変換可能なニ トロレダクターゼをコードするヌクレオチド配列を含むウイルスベクター (ii)該ベクターによりコードされるニトロレダクターゼによ細胞毒性薬物 に変換されることができるプロドラッグ を含むシステム。 該ヌクレオチド配列が、配列番号1のオリゴヌクレオチド、そのフラグメン トまたはそれにハイブリッド形成可能なオリゴヌクレオチドを含む請求項1記載 のシステム。 該ニトロレダクターゼが、配列番号2の配列、そのフラグメントまたはその 同族体(homologue)である請求項1記載のシステム。 ウイルスベクターが、ポリペプチドをコードする配列と実施可能に連結され たプロモーターを含む上記請求項のいずれかに記載のシステム。 ベクターが、ウイルス粒子の形態である上記請求項のいずれかに記載のシス テム。 ベクターが、細胞中に組み込まれている請求項1〜4のいずれかに記載のシ ステム。 プロドラッグがナイトロジェンマスタード化合物である上記請求項のいずれ かに記載のシステム。 プロドラッグが1−アジリジン−1−イル−2,4−ジニトロベンズアミド または2,4−ジニトロ−5−(N,N−ジ−(2−クロロエチル))アミノベ ンズアミドである上記請求項のいずれかに記載のシステム。 上記請求項のいずれかに記載のシステムに使用される上記請求項のいずれか に定義されたウイルスベクター。 に記載のシステムに使用される上記請求項のいずれかに定義されたウイルスベク ター。 いずれかに記載のウイルスベクターの使用。 る上記請求項のいずれかに定義されたプロドラッグ。 されたベクターの有効量及び該ベクターによりコードされるニトロレダクターゼ により細胞毒性薬物に変換され得るプロドラッグの有効量を投与することを含む 、腫瘍の治療方法。 〜8のいずれかに記載のシステム。 及び請求項1、7または8に記載のプロドラッグを腫瘍の治療に同時に、分離し てまたは順次使用する混合製剤として含む製品。 されたベクターの有効量及び該ベクターによりコードされるニトロレダクターゼ により細胞毒性薬物に変換され得るプロドラッグの有効量を投与することを含む 、組織の削摩方法。 ター及び請求項1、7または8に定義されたプロドラッグを組織の削摩に同時に 、分離してまたは順次使用する混合製剤として含む製品。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI A61K 38/00 AGB 8415−4C A61K 45/00 38/44 8615−4C C07H 21/04 B 45/00 9356−4H C07K 14/195 C07H 21/04 9162−4B C12N 15/00 ZNA C07K 14/195 9051−4C A61K 37/02 AGB C12N 15/00 ZNA 9051−4C 37/50 (72)発明者 ノックス リチャード イギリス国 エスエム2 5エヌジー サ レー サットン ベルモント コッツウォ ルド ロード 15 ザ インスティテュー ト オブ キャンサー リサーチ ロイヤ ル キャンサー ホスピタル (72)発明者 シャーウッド ロジャー イギリス国 エスピー4 0ジェイジー ウィルトシャー ソールズベリ ポートン ダウン(番地以下の表示なし) ピーエ イチエルエス センター フォー アプラ イド マイクロバイオロジー アンド リ サーチ ディビィジョン オブ バイオテ クノロジー

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (i)ニトロレダクターゼが、プロドラッグを細胞毒性薬物に変換可能なニ トロレダクターゼをコードするヌクレオチド配列を含むウイルスベクター (ii)該ベクターによりコードされるニトロレダクターゼによ細胞毒性薬物 に変換されることができるプロドラッグ を含むシステム。 該ヌクレオチド配列が、配列番号1のオリゴヌクレオチド、そのフラグメン トまたはそれにハイブリッド形成可能なオリゴヌクレオチドを含む請求項1記載 のシステム。 該ニトロレダクターゼが、配列番号2の配列、そのフラグメントまたはその 同族体(homologue)である請求項1記載のシステム。 ウイルスベクターが、ポリペプチドをコードする配列と実施可能に連結され たプロモーターを含む上記請求項のいずれかに記載のシステム。 ベクターが、ウイルス粒子の形態である上記請求項のいずれかに記載のシス テム。 ベクターが、細胞中に組み込まれている請求項1〜4のいずれかに記載のシ ステム。 プロドラッグがナイトロジェンマスタード化合物である上記請求項のいずれ かに記載のシステム。 プロドラッグが1−アジリジン−1−イル−2,4−ジニトロベンズアミド または2,4−ジニトロ−5−(N,N−ジ−(2−クロロエチル))アミノベ ンズアミドである上記請求項のいずれかに記載のシステム。 上記請求項のいずれかに記載のシステムに使用されるウイルスベクター。 に記載のシステムに使用されるウイルスベクター。 いずれかに記載のウイルスベクターの使用。 るプロドラッグ。 されたベクターの有効量及び該ベクターによりコードされるニトロレダクターゼ により細胞毒性薬物に変換され得るプロドラッグの有効量を投与することを含む 、腫瘍の治療方法。 〜8のいずれかに記載のシステム。 及び請求項1、7または8に記載のプロドラッグを腫瘍の治療に同時に、分離し てまたは順次使用する混合製剤として含む製品。 されたベクターの有効量及び該ベクターによりコードされるニトロレダクターゼ により細胞毒性薬物に変換され得るプロドラッグの有効量を投与することを含む 、組織の削摩方法。 ター及び請求項1、7または8に定義されたプロドラッグを組織の削摩に同時に 、分離してまたは順次使用する混合製剤として含む製品。
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