JPH09508428A - マレイン酸及びアンモニアからのポリアスパラギン酸の製造 - Google Patents
マレイン酸及びアンモニアからのポリアスパラギン酸の製造Info
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- JPH09508428A JPH09508428A JP7520149A JP52014995A JPH09508428A JP H09508428 A JPH09508428 A JP H09508428A JP 7520149 A JP7520149 A JP 7520149A JP 52014995 A JP52014995 A JP 52014995A JP H09508428 A JPH09508428 A JP H09508428A
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Abstract
(57)【要約】
マレイン酸及びアンモニアから得られたマレイン酸アンモニウムを熱縮合させることによってポリアスパラギン酸を製造する。粒状の固体マレイン酸アンモニウムを少なくとも約170℃の温度に加熱し、それによって熱縮合させてポリスクシンイミドとし、これを塩基加水分解してポリアスパラギン酸塩とする。
Description
【発明の詳細な説明】
マレイン酸及びアンモニアからの
ポリアスパラギン酸の製造 発明の分野
本発明は、ポリマー形成に係わる。本発明は特に、ポリアスパラギン酸の製造
に係わる。発明の背景
ポリアスパラギン酸は幾つかの方法で形成されている。Koskan等の米国
特許第5,116,513号は、アスパラギン酸の熱重合によるポリアスパラギ
ン酸形成を教示している。上記重合によってポリスクシンイミドが生成し、これ
を塩基加水分解することによってポリアスパラギン酸が得られる。
Boehmkeの米国特許第4,839,461号は、マレイン酸とアンモニ
アとを120〜150℃の比較的低い温度において1:1〜1.5のモル比で反
応させることによるポリアスパラギン酸製造を教示している。
Mosig,“Kinetic and Thermal Characte
rization of the HydΓolysis of Polysu
ccinim
ide”,Diplomarbeit Thesis,Clemson Uni
versity, Clemson,SC,April 1992では、ポリス
クシンイミドをポリアスパラギン酸塩に変換する塩基加水分解の速度は水酸化物
濃度及び温度に依存すること、及び前記速度には温度が顕著な影響を及ぼすこと
が証明された。発明の概要
ポリアスパラギン酸の前駆体であるポリスクシンイミドは、水性媒質中でマレ
イン酸をアンモニアと反応させることにより、少なくとも約170℃の高温にお
いて意外な高収率で製造可能である。無水マレイン酸及びアンモニアはマレイン
酸アンモニウム製造のための通常の出発物質であり、製造したマレイン酸アンモ
ニウムを熱縮合させる。得られたポリスクシンイミドを、好ましくはアルカリ金
属水酸化物、例えば水酸化ナトリウム等を用いて塩基加水分解し、ポリアスパラ
ギン酸とする。単純な反応ではないが、加水分解は概してアレニウスプロフィー
ルに従い、それによれば加水分解に最適の温度は約70℃である。約80℃より
高い温度では、アンモニアがポリマーからストリップされる恐れが有る。
本発明の提供するポリアスパラギン酸の製造方法では、マレイン酸とアンモニ
アとを水性媒質中で化合させ、それによってマレイン酸アンモニウム、即ち存在
させるアンモニアの量次第でマレイン酸モノアンモニウムまたはマレイン酸ジア
ンモニウムの水溶液を製造する。この水溶液から固体マレイン酸アンモニウムを
、普通は溶液の蒸発乾固によって回収する。回収した固体マレイン酸アンモニウ
ムを、好ましくは微粉状に粉砕してから少なくとも約170℃の高温に加熱し、
かつこの温度に、ポリスクシンイミドの生成に十分な時間維持する。
本発明を実施する上で好ましい高温の範囲は約200〜約260℃である。更
に好ましい温度範囲は約220〜約240℃である。
反応時間を延長させると収率を上昇させることができる。通常、約6〜約14
時間の反応時間が好ましい。更に好ましい反応時間は約7〜約10時間である。
マレイン酸及びアンモニアはそれぞれ少なくとも約1:1、普通は約1:1か
ら約1:12、好ましくは約1:1から約1:5のモル比で前記水性媒質中に存
在させる。
加水分解のためにポリスクシンイミドの水中懸濁液を製
造し、これを、固体を湿潤化するべく激しく混合する。好ましい加水分解塩基は
タンクカー苛性アルカリ(tankcar caustic)であり、この塩基
を上記懸濁液に、制御した速度で添加する。加水分解反応は、懸濁液のpH値が
平均で約9.5となり、かつ温度が約80℃を越えないように監視する。加水分
解に用いる塩基の量は、存在するポリスクシンイミドに対して少なくとも化学量
論量とする。固体量を約40〜約45重量%の好ましい範囲内とすると、溶液濃
度は約5〜約50重量%となる。得られたポリアスパラギン酸塩の13C NMR
分光法での分析は、少なくとも50%のβ配座(β−conformation
)を有するコポリマーを示す。加水分解ポリアスパラギン酸生成物の好ましい範
囲は、β配座約70〜約80%である。好ましい具体例の説明
後述する一連の実験を行なって、無水マレイン酸またはマレイン酸とアンモニ
アとからポリスクシンイミドを製造するための処理パラメーターを決定した。
本発明の提供する方法は、粒状の固体マレイン酸アンモニウムを少なくとも約
170℃の高温で、ポリアスパラギ
ン酸に加水分解可能であるポリスクシンイミドの生成に十分な時間加熱すること
による熱重合を含む。加水分解は、生成したポリスクシンイミドを水酸化ナトリ
ウム水溶液に、得られる混合物のpH値を9以上、好ましくは約9.5に維持し
つつ添加することによって行ない得、それによって実質的に透明なポリアスパラ
ギン酸水溶液を得る。水酸化ナトリウムの代わりに、水酸化カリウムなど他のア
ルカリ金属水酸化物を用いることも可能である。加水分解はアルカリ土類金属の
水酸化物または炭酸塩を用いても行ない得る。
上記実験では、アンモニアと反応させる出発物質として無水マレイン酸を用い
た。しかし、無水マレイン酸は水性媒質中で容易にマレイン酸に変換するので、
マレイン酸とその塩などの無水マレイン酸同等物を用いることも可能である。本
発明では、本明細書中に用いた「ポリアスパラギン酸」という語はポリアスパラ
ギン酸の塩も包含する。実施例1
98g(1mol)の無水マレイン酸を50gの水でスラリー化し、油浴中で
約30分間約55℃に加熱した。この無水マレイン酸スラリーに68gの30%
水酸化アンモ
ニウム水溶液を添加した。得られた混合物を油浴中で約4時間、約130℃の温
度で加熱した(反応混合物温度は約115℃)。得られた生成物を試験し、ペプ
チドに関して陽性ビウレット試験を行なった。得られた生成物を加水分解した。
加水分解後のゲル浸透クロマトグラフィー(以後GPC)は、ポリマーが約10
%未満しか形成されなかったことを明らかに示した。滴定によってこの結果を確
認した。実施例2
98g(1mol)の無水マレイン酸を50gの水でスラリー化し、これを約
75℃で約30分間加熱して無水マレイン酸を融解させた。混合物を水浴中に置
き、室温に冷却し、68g(1mol)の30重量%水酸化アンモニウム水溶液
を滴下し加えて、結果として生起する発熱の間のアンモニア損失を最小限とした
。
アンモニア添加を完了した時点で攪拌を開始した。温度を75〜85℃とし、
この温度を2〜3時間維持した。白色のガラス質物質を生成物として得た。
上記生成物を反応容器に移し、油浴中で約115℃の反応混合物温度に加熱し
た(油浴温度約135℃)。4時間
加熱する間に、縮合反応を示唆する水の形成が観察された。反応完了時に脆い固
化生成物が得られ、これを加水分解した。加水分解後のGPCは、少量のポリマ
ーの存在を明らかに示した。滴定によって約20%のポリマーを確認した。実施例3
実施例2で得られたガラス質生成物の一部を粉砕した。15gの粉砕生成物を
試験管に入れ、約140℃の温度で4〜5時間加熱した(油浴温度約150℃)
。加熱後、生成した物質を加水分解した。加水分解後のGPCデータはポリマー
の肩の存在を示した。滴定によって約30%のポリマーを確認した。実施例4
実施例2で得られた生成物を粉砕したもの15gを試験管に入れ、約170℃
の温度に加熱し(油浴温度約180℃)、かつこの温度に約5時間維持した。生
成物を加水分解した。加水分解後のGPCデータは約50%のポリマーを明らか
に示した。滴定データで前記量を確認した。実施例5
実施例2で得られた生成物を粉砕したもの20gを試験管に入れ、油浴中で約
5時間、約220℃の温度で加熱し
続けた。得られた生成物は非水溶性であった。加水分解によって得られた生成物
のGPC分析は、強いポリアスパラギン酸ピークを示した。滴定によって約90
%のポリマーを確認した。実施例6
98gの無水マレイン酸を50gの水でスラリー化し、これを約75℃で約3
0分間加熱して無水マレイン酸を融解させた。混合物を水浴中に置き、室温に冷
却し、68gの30重量%水酸化アンモニウム水溶液を滴下し加えて、結果とし
て生起する発熱の間のアンモニア損失を最小限とした。
アンモニア添加を完了した時点で攪拌を開始した。温度を約75〜85℃とし
、この温度を2〜3時間維持した。白色のガラス質物質を生成物として得た。
上記生成物を反応容器に移し、約110℃の反応混合物温度に加熱した(油浴
温度約125℃)。前記温度を約4時間維持した。4時間加熱する間に、縮合反
応を示唆する水の形成が観察された。反応完了時に脆い固化生成物が観察され、
これを加水分解した。滴定データから、約5%未満のポリスクシンイミドの生成
が判明した。GPCでは加
水分解生成物中にポリマーを検出しなかった。実施例7
196g(2mol)の無水マレイン酸を100gの水でスラリー化し、これ
を約75℃で約45分間加熱して無水マレイン酸を融解させた。混合物を水浴中
に置き、室温に冷却し、204g(3mol)の30重量%水酸化アンモニウム
水溶液を滴下し加えて、発熱の間のアンモニア損失を最小限とした。
アンモニア添加を完了した時点で攪拌を開始した。温度を約75〜85℃とし
、この温度を約6時間維持した。白色のガラス質物質を生成物として得た。
上記生成物を反応容器に移し、油浴中で約120℃の反応混合物温度に加熱し
た(油浴温度約135℃)。加熱を14時間継続した。加熱の間に、縮合反応を
示唆する水の形成が観察された。反応完了時に、黄色を帯びた硬質物質が得られ
た。滴定によってポリマー比率が0%であることを確認した。GPC結果は滴定
結果に一致した。実施例8
196g(2mol)の無水マレイン酸を100gの水でスラリー化し、これ
を約55℃で約45分間、攪拌下に
加熱した。混合物を水浴中に置き、室温に冷却し、405g(6mol)の30
重量%水酸化アンモニウム水溶液を冷却下にゆっくり添加して、アンモニア損失
を最小限とした。アンモニア添加を完了した時点で攪拌を開始し、混合物を約6
時間75〜85℃に加熱した。白色のガラス質物質を生成物として得た。得られ
たこの生成物を油浴中で約240℃の反応混合物温度に加熱し(油浴温度約25
0℃)、かつこの温度に約7時間維持した。暗黄色の脆い生成物が得られた。滴
定結果は100%のポリマーを示した。この結果を、加水分解生成物のGPCに
よって確認した。
上述の実施例1〜8において、ポリスクシンイミドが150℃より低い温度で
大量に生成することが実験により強く示唆されることはなかった。しかし、無水
マレイン酸−アンモニア付加物のマレイン酸アンモニウムは約150℃以下の温
度で形成された。昇温下に、生成した上記マレイン酸アンモニウムは重合反応に
関与した。しきい値の200℃以上になった時、ポリスクシンイミドの生成がG
PC及び滴定試験によって明らかに証明された。観察された収率は高く、約70
%を上回った。約220℃より高温では、
収率は最高で計算値の100%に達し、通常計算値の約90%を越えた。温度が
約150℃より高ければ、少なくとも計算値の約60%の収率が得られた。約1
70℃を越える温度では、計算値の約70%以上の収率が得られた。温度が約2
00℃を越えると、収率は計算値の約80%以上となった。実施例9
ポリスクシンイミド(約30g)を水(約40g)に加えてスラリー化し、こ
のスラリーを撹拌した。撹拌したスラリーに苛性アルカリ(50% w/w溶液
約25g)を、スラリー温度が約80℃を越えず、かつスラリーのpH値が約9
.5を越えないような速度で添加した。苛性アルカリの添加完了後に十分量の水
を添加して、実質的に加水分解したポリスクシンイミドから成る固体の濃度を約
42重量%とした。実施例10
軟化させた水(約287ポンド)を、150ガロン容のステンレス鋼製タンク
内へポンプ給送した。タンク内にポリスクシンイミド(約381ポンド)をゆっ
くり導入しながらタンクの中味を攪拌した。タンクの中味の攪拌は、実
質的に均質な懸濁液ができるまで継続した。
その後、タンタ内へ水酸化ナトリウム水溶液(約317ポンド;50% w/
w)を約1〜2ガロン/分の速度でポンプ給送した。水酸化ナトリウム溶液をタ
ンク内に導入するにつれ、懸濁液は透明化し始めた。加水分解反応が、タンク内
に実質的に透明な溶液が生じることで明示されるその完了に近付くにつれて、水
酸化ナトリウム溶液の添加速度を低下させた。
水酸化ナトリウム溶液を添加する間タンクの中味を、追加の水を添加すること
により約80℃より低い温度に維持した。水酸化ナトリウムの添加を完了して得
られた溶液のpH値は約9.5であった。このように製造したポリアスパラギン
酸ナトリウム水溶液の固体含量は約42重量%であった。
これらの実施例及び付随する論考は解説のためのもので、限定的なものではな
い。本発明の思想及び範囲を逸脱しない別様の変更がなお可能であり、それらは
当業者には容易に想到されよう。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M
C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG
,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN,
TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ),AM,
AT,AU,BB,BG,BR,BY,CA,CH,C
N,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE
,HU,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK,
LR,LT,LU,LV,MD,MG,MN,MW,M
X,NL,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD
,SE,SI,SK,TJ,TT,UA,UZ,VN
(72)発明者 ミー,アブダル・リーマン・ワイ
アメリカ合衆国、イリノイ・60458、ジヤ
ステイス、サウス・エイテイ・シツクス
ス・アベニユー・8350、アパートメント・
21−203
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.ポリアスパラギン酸を製造する方法であって、 マレイン酸とアンモニアとを水性媒質中で化合させてマレイン酸アンモニウムの 水溶液を製造するステップ、 前記水溶液から固体マレイン酸アンモニウムを回収するステップ、 回収した固体マレイン酸アンモニウムを少なくとも約170℃の高温に加熱し、 かつこの高温に、ポリスクシンイミドの生成に十分な時間維持するステップ、及 び 生成したポリスクシンイミドを加水分解してポリアスパラギン酸とするステップ を含む方法。 2.固体マレイン酸アンモニウムを約200〜約260℃の高温に加熱すること を特徴とする請求項1に記載の方法。 3.固体マレイン酸アンモニウムを約220〜約240℃の高温に加熱すること を特徴とする請求項1に記載の方法。 4.固体マレイン酸アンモニウムを前記高温に少なくとも6時間維持することを 特徴とする請求項1に記載の方法。 5.マレイン酸及びアンモニアをそれぞれ約1:1から約1:12のモル比で前 記水性媒質中に存在させることを特 徴とする請求項1に記載の方法。 6.マレイン酸及びアンモニアをそれぞれ約1:2から約1:5のモル比で前記 水性媒質中に存在させることを特徴とする請求項1に記載の方法。 7.回収した固体マレイン酸アンモニウムを加熱前に粉砕することを特徴とする 請求項1に記載の方法。 8.請求項1に記載の方法で製造したポリアスパラギン酸。 9.請求項2に記載の方法で製造したポリアスパラギン酸。 10.請求項3に記載の方法で製造したポリアスパラギン酸。 11.粒状の固体マレイン酸アンモニウムを少なくとも約170℃の高温に加熱 し、かつこの高温に、ポリスクシンイミドの生成に十分な時間維持し、生成した ポリスクシンイミドを加水分解してポリアスパラギン酸とすることを含むポリア スパラギン酸の製造方法。 12.前記高温を約200〜約260℃とすることを特徴とする請求項11に記 載の方法。 13.前記高温を約220〜約240℃とすることを特徴とする請求項11に記 載の方法。 14.ポリスクシンイミドを水酸化ナトリウム水溶液の添 加によって加水分解することを特徴とする請求項11に記載の方法。
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