JPH09510265A - 緑液の清澄化および(または)濾過方法および装置 - Google Patents
緑液の清澄化および(または)濾過方法および装置Info
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Abstract
(57)【要約】
本発明は、硫酸塩パルプ機で形成される緑液を処理する方法および装置、特に緑液の清澄化を向上させるための方法および装置に関する。本発明によれば、パルプ機の緑液の流れの少なくとも一部分が清澄装置へ導かれる。清澄装置から清澄化された緑液が排出され、澱を含有する緑液は清澄装置の底部から排出される。澱含有緑液は、フィルターへ導かれ、フィルターにおいて濾過されて濾液および澱を形成する。緑液から分離された澱は、この段階で既に洗浄されていてよく、したがって実際の澱フィルターの付加を軽減することができる。濾液すなわち濾過された緑液は、追加の処理のために清澄化された緑液と共に導かれる。本発明による連結は、緑液の流れの一部分を清澄装置を迂回して澱含有緑液と共にフィルターへ直接に導くようにすることを可能にする。
Description
【発明の詳細な説明】
緑液の清澄化および(または)濾過方法および装置
本発明は、硫酸塩パルプ機(ミル)で形成される緑液を処理する方法および装
置に係り、特に緑液の清澄化を向上させるための方法および装置に関するもので
ある。
クラフトパルプを製造する工程の主要部分は化学薬品の回収である。この化学
薬品回収工程は、苛性化による白液の生成を含み、該工程において、石灰乳と緑
液の反応で石灰泥と白液が生じる。緑液は、回収ボイラーの炉底部から分離溶解
タンクへナトリウム化学薬品を含む化学溶融物を導くことによって生じ、分離溶
解タンク内で化学溶融物が溶解されて弱白液になる。緑液に含まれる最も重要な
化学薬品は炭酸ナトリウムと硫化ナトリウムである。緑液は、金属酸化物、けい
酸塩、煤および他の不純物のような不溶性化合物も含んでいる。これらの不溶性
不純物すなわち澱は軽量なふわふわした綿毛状物質であり、緑液から除去しなけ
ればならない。除去しなければ、これらの化合物は化学薬品の回収ループ内で濃
縮され、苛性化による白液の発生に有害となる。
一般に、澱は清澄装置で沈殿させることで緑液から分離される。清澄装置は、
球形底部を有する垂直シリンダである。清澄装置の中央には小さなシリンダがあ
り、該シリンダ内に緑液が導入され、そこで流れが減衰される。澱は、清澄装置
の底部に沈殿し、そこから清澄装置底部のポケット内に掻き集められた後、澱フ
ィルターへ導かれる。澱は、澱フィルターでアルカリを回収するために水洗され
る。化学溶融物の溶解装置ではアルカリ性の洗浄液が使用され、一方、清澄化さ
れた緑液は苛性化工程へ導かれる。
一般に清澄装置は、貯蔵タンクおよび澱分離装置の両方として機能する。底部
が清澄装置として機能し、残部が貯蔵タンクとして機能する。清澄化された液体
は、清澄装置部分から貯蔵部分に向かって上昇し、そこから、必要に応じて清澄
化された液体が液体排出ダクトを通じて排出される。分離されるべき澱が微細で
あるため、分離工程は高効率でなければならない。ミルの寸法が増大し、環境規
則が厳しくなると、清澄化分離を行うために、清澄装置の直径が30メートルを
超える大型設備になるのが普通である。更に、清澄化工程は常にパルプ製造工程
での変動のような乱れに常に敏感で、これにより適正寸法の設備であっても不純
物過多の緑液を生じることになる。
したがって、清澄化を首尾よく行うためには、供給される緑液の質と量の両者
が安定していることを必要とする。処理済み液の量が増大すると清澄装置を付加
しなければならない。代替方法は、緑液の一部を清澄装置と並列配置されるフィ
ルターで濾過して処理することである。それにも拘わらず、この例においては、
清澄装置および付加フィルターから、分離した澱の洗浄が行われる澱フィルター
へ向かって澱を導くことによってミルの澱フィルターに過負荷を生じさせる。
本発明の目的は、清澄化された緑液の質を犠牲にすることなく、既存の緑液清
澄装置の容量および(または)作動能力を高めることのできる方法を提供するこ
とである。何らかの理由によって澱の沈殿速度が低下したとしても、向上した作
動能力は有用である。更に、本発明の他の目的は、緑液の量のどのような増大に
も関係なく澱フィルターの作動を改良することである。
前記目的を達成するための本発明方法は、次の(a)および(b)によって特徴づけ
られる。
(a) ミルの緑液の流れの少なくとも一部分が清澄装置へ導かれ、清澄装置から
は、清澄化された緑液が頂部から排出され、澱を含有する緑液が底部から排出さ
れること。
(b) 段階(a)による澱含有緑液がフィルターに導かれ、該緑液が、フィルター
で澱から濾液を分離するために濾過されること。
本発明装置は、以下の内容を含むことによって特徴づけられる。
澱含有緑液を清澄装置からフィルターへ導くために直列に連結された清澄装
置およびフィルター、
緑液をフィルターへ導くための手段
清澄化された緑液を清澄装置から排出する手段および濾過された緑液をフィ
ルターから排出するダクト、および
緑液の澱をフィルターから除去する手段。
本発明による連結は、緑液の流れの一部分を清澄装置を迂回(past)して
澱含有緑液と共に直接フィルターに導くことを可能にする。
本発明方法および装置は、フィルターを清澄装置と直列に連結することで緑液
の清澄度を向上させ、フィルターは清澄装置からの澱含有緑液を追加処理する。
緑液から分離された澱は、この段階でアルカリ回収のためにフィルター内部で洗
浄可能である。本発明を実行する場合、澱は澱フィルターで洗浄される。したが
って、本発明では、濾過しなければならない澱のアルカリ含有量が著しく減少さ
れるので、固体フィルターの作動が著しく改善、向上される。また、フィルター
は清澄装置よりも格段に濃縮された澱を生じる。通常、清澄装置からの澱の固体
濃度は約2〜3%であるのに対し、本発明の連結によれば固体濃度が約5〜15
%に高くなる。
本発明による方法は、清澄装置単独の場合ほど各種乱れを生じやすくはない。
清澄装置が何らかの理由で乱れを生じるとするならば、清澄装置からの清澄化さ
れた緑液の体積は最清澄化された緑液だけを含むように低減化され得る。したが
って、濾過すべき澱含有緑液の流れの体積は増大する。そして、清澄装置とフィ
ルターの両方が更なる使用のために低澱含有緑液を発生させる。
清澄装置と直列に接続されるフィルターは、澱含有緑液の処理が可能な何れか
のフィルターとすることができる。このようなフィルターは、濾過層が石灰泥で
形成された例えばドラム、ディスクおよびチューブ式のフィルターを含む。対応
する各真空フィルターも使用できる。このための好ましいフィルターは、国際特
許出願PCT/FI94/00485に記載されている。
以下、本発明は添付図面を参照しながら例をあげて更に詳細に説明される。添
付図面は本発明の方法を遂行するための装置の概略図である。
処理すべき緑液は、ダクト12、13を経て清澄装置10に導かれる。清澄化
された低澱含有量の緑液は導管14を経て清澄装置から排出される一方、澱含有
緑液は清澄装置10の底部からダクト16を経てフィルター18へ導かれる。
緑液の流れが増大された後、多くの在来清澄装置の澱導管16は、フィルター
で処理されるべき緑液の量について低く評価されるため、緑液の一部が清澄装置
を迂回(past)し、導管15を経て直接、フィルター18に導かれる。
この実施例において、フィルターは国際特許出願PCT/FI94/0048
5に記載されているような装置であり、この装置は濾過面を有する複数のフィル
ター・エレメントを含んでいる。処理すべき緑液は、ダクト16、17を経てフ
ィルター・エレメントの上位に配置されている液体分配トレー22に導かれ、そ
こで緑液はフィルター・エレメントの濾過面上へ流れ落ちるように分流される。
下方へ向かって流れる液体の膜はフィルター・エレメントの濾過面を通して濾過
される。濾液は濾面を通過し、固体物質は濾面上に残される。濾液、すなわち濾
過された緑液はダクト24を経てフィルターからタンク26に排出され、タンク
ではガス28が濾液から分離される。このガスはダクト32に沿って配置されて
いる圧縮機30を経てフィルターへ再循環される。濾過された緑液はタンクから
ダクト34に沿って導かれ、清澄化された緑液と共にダクト36を経てこの苛性
化プラントの他の処理工程へ導かれる。
フィルターからの緑液は、分離処理することもできる。すなわち、白液の製造
のための苛性化プラントに利用せずともよい。濾過された緑液は、通常、清澄化
された緑液よりも清浄であるため、例えば漂白処理に使用できる。炭酸ナトリウ
ムは濾過された緑液から分離された後、更に苛性化されて漂白に使用される水酸
化ナトリウムとなる。炭酸ナトリウムの分離は、パルプ蒸解の初期段階で好適に
使用される高硫化物濃度(high−sulphidity)の緑液を作り出す
。
濾過されなかった澱含有緑液はフィルター底部に集められ、そこからダクト3
7を経て取り出され、汚泥タンク38を経て(またはフィルターから直接に)、
ダクト40、17を経て濾過面へ導かれる。澱スラリーは、ダクト42、タンク
44およびダクト46を経て澱フィルター48へ至る過程で除去される。
実際の澱フィルター48に加わる負担は、本発明では、既にフィルター18で
澱の洗い流しが行われているため、本発明方法で軽減され得る。この場合、澱は
フィルター18で断続的に濾過される。濾過サイクル時にタンク38から澱スラ
リーを除去する代わりに、再循環させて濃縮させる。濾過サイクルの終わりにお
いて、フィルターへの緑液の給送はダクト50からの洗浄水で代替され、濾過が
継続される。洗浄水は、澱と混ぜられる間に、澱からアルカリを除去する。この
洗浄の結果、固体フィルター48に対する澱が取り除かれる。このように処理さ
れた澱は、通常のように清澄装置から直接、澱フィルターへ導かれた澱よりも清
浄であり、濃厚である。
澱の洗い落とし効率は、澱が濾過面上にケーキを形成できるようにしたことで
向上できる。フィルター18は、フィルター・エレメントのようなドラムまたは
ディスクのそれ自体は周知の加圧または真空式のフィルターとされることができ
る。
本発明は、既存の清澄装置が過大負荷を受けるか、その容量を増大しなければ
ならないような場合に特に好適である。本発明によって与えられる利点は次のよ
うに列挙できる。
清澄装置を定格容量で運転でき、清浄な液体が生じる。
新たな機械部品(フィルター)が必要とする空間が小さい。
ミルの澱の全てがフィルターで処理され、これにより追加的処理に導かれる場
合の澱濃度が高まる。
澱の全てが予め洗い落とされる。
実際の澱洗浄装置(澱フィルター)は清澄装置の底部から澱を集めるときより
も更に多くの澱を処理できる。
ミルの製造量を増大するとき、澱が増大したとしても、既存の機械の容量は最
終的な澱の洗い落しに対してしばしば十分である。
【手続補正書】特許法第184条の8
【提出日】1996年3月4日
【補正内容】
請求の範囲
1.硫酸塩パルプ機の緑液を処理する方法、特に緑液の清澄化を向上させるた
めの方法であって、
a) 硫酸塩パルプ機の緑液の流れ(12)の少なくとも一部分(13)が清
澄装置(10)へ導かれ、清澄装置からは、清澄化された緑液(14)が頂部か
ら排出され、澱を含有する緑液(16)が底部から排出され、
b) 段階a)による澱含有緑液(16)がフィルター(18)に導かれ、該
緑液が、フィルターで澱(37)からフィルター(24)を分離するために濾過
され、かつ
c) 段階b)からの濾液(34)すなわち濾過された緑液および段階a)か
らの清澄化された緑液(14)が追加の処理のために共に、または別々に導かれ
(36)、段階b)で生じた澱が洗い流されることを特徴とする方法。
2.緑液(12)の一部分(15)が清澄装置(10)を迂回(past)し
て澱含有緑液(16)と共に直接、段階b)へ導かれることを特徴とする請求の
範囲第1項に記載された方法。
3.段階b)、およびその段階で生じる澱の洗浄が同一フィルター(18)で
行われることを特徴とする請求の範囲第1項または第2項に記載された方法。
4.洗浄された澱が、澱フィルター(48)で処理されることを特徴とする請
求の範囲第3項に記載された方法。
5.緑液を処理する装置、特に緑液の清澄化を向上させる装置であって、
澱含有緑液を清澄装置からフィルターへ導くために直列に連結された清澄装
置(10)およびフィルター(18)と、
緑液を清澄装置(10)へ導くための手段(13)と、
緑液の一部分をフィルター(18)へ直接に導くための手段(15)と、
清澄化された緑液を清澄装置から排出する手段(14)および濾過された緑
液をフィルターから排出する手段(24)と、
澱をフィルター(18)から排出する手段(37)とを含むことを特徴とす
る装置。
6.フィルター(18)から澱を排出するための手段(37)が澱フィルター
(48)に連結されていることを特徴とする請求項5に記載された装置。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 トルミコスキイ,ペッカ
フィンランド国 エフアイエヌ −
57600 サボンリンナ,リーナッコティエ
6
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.硫酸塩パルプ機の緑液を処理する方法、特に緑液の清澄化を向上させるた めの方法であって、 a) 硫酸塩パルプ機の緑液の流れ(12)の少なくとも一部分(13)が清 澄装置(10)へ導かれ、清澄装置からは、清澄化された緑液(14)が頂部か ら排出され、澱を含有する緑液(16)が底部から排出され、かつ b) 段階a)による澱含有緑液(16)がフィルター(18)に導かれ、該 緑液が、フィルターで澱(37)からフィルター(24)を分離するために濾過 されることによって特徴づけられる方法。 2.緑液(12)の一部分(15)が清澄装置(10)を迂回して澱含有緑液 (16)と共に直接、段階b)へ導かれることを特徴とする請求の範囲第1項に 記載された方法。 3.段階b)からの濾液(34)すなわち濾過された緑液および段階a)から の清澄化された緑液(14)が追加の処理工程(36)へ導かれることを特徴と する請求の範囲第1項または第2項に記載された方法。 4.段階b)、およびその段階で生じる澱の洗浄が同一フィルター(18)で 行われることを特徴とする請求の範囲第1項、第2項または第3項に記載された 方法。 5.洗浄された澱が、澱フィルター(48)で処理されることを特徴とする請 求の範囲第4項に記載された方法。 6.緑液を処理する装置、特に緑液の清澄化を向上させる装置であって、 澱含有緑液を清澄装置からフィルターへ導くために直列に連結された清澄装 置(10)およびフィルター(18)と、 緑液を清澄装置(10)へ導くための手段(13)と、 清澄化された緑液を清澄装置から排出する手段(14)および濾過された緑 液をフィルターから排出する手段(24)と、 澱をフィルター(18)から排出する手段(37)と、 を含むことを特徴とする装置。 7.緑液の一部分を直接、フィルター(18)へ導くための手段(15)を更 に含むことを特徴とする請求項6に記載された装置。
Applications Claiming Priority (3)
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