JPH09511013A - 造影および治療剤としてのセグメント化キレート化重合体 - Google Patents
造影および治療剤としてのセグメント化キレート化重合体Info
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Abstract
(57)【要約】
診断イメージングまたは細胞殺傷剤の用途に好適であって、アミド結合を介してキレート化剤残基に結合するポリ(アルキレンオキシド)部分を含み、少なくとも略4,500の分子量を有したセグメント化重合体。
Description
【発明の詳細な説明】
造影および治療剤としてのセグメント化キレート化重合体
本発明は、造影(イメージング)剤(imaging agent)としておよび細胞毒性
剤として有用であるセグメント化キレート化重合体(segmented chelating polym
ers)、およびその組成物および使用の方法に関する。
磁気共鳴(MR)は、臨床診断のための多細胞生物体または身体の腔イメージ(
像、画像)を造影するために広く用いられる技術である。この技術およびその臨
床的適用の概観は、D.P Swanson et al により、Pharmaceuticals in MedicalIm aging
(1990,Macmillan Publishing Company,pages 645-681中で提供される。
磁気共鳴イメージは、コンピュータにより解析されかつ組合せられる多くのパ
ラメータ効果の複合物として間接的に得られる。ラジオ波(Rf)、パルス打ちお
よびタイミングなどの計器パラメータ制御が、イメージ生成パラメータのシグナ
ルを強調または減衰させ、イメージ品質を向上させるとともに、より優れた解剖
学的および機能的情報を供給することに利用可能である。多くの場合、正常組織
および疾患組織は、パラメータ値に対して異なる応答を有することでイメージに
より弁別可能であるため、磁気共鳴イメージングは有益な診断手段であることが
証明されている。
ヒトなどの哺乳類の身体の磁気共鳴イメージングにおいて、器官または組織の
インビボイメージは、少なくとも身体のイメージされるべき部分を強い外部磁場
中に置き、ラジオ波エネルギーを伴うパルスを発生させ、器官または組織の中お
よびその周辺に含まれるプロトンの磁気特性に基づくパルス効果を観察すること
で得られる。これは、身体の循環血管(すなわち血液プール)のイメージングに
おいて特に有用である。多くの磁化パラメータが測定可能である。とりわけ、プ
ロトンの緩和時間、T1およびT2は最も重要である。スピン−格子緩和時間また
は縦緩和時間とも呼ばれるT1およびスピン−スピン緩和時間または横緩和時間
とも呼ばれるT2は、器官または組織水の化学的および物理的環境の作用であ
り、かつ、十分に確立されたRfパルス技術を用いて測定される。この情報は、腔
位置の作用として解析され、コンピュータによりイメージに変換される。
生成されるMRイメージは、しばしば、例えば正常組織および疾患組織間での適
当なコントラストに欠け、診断の有効性を低下させる。しかしながら、この生成
されたイメージにおけるコントラストは、イメージになる領域に、共鳴シグナル
(このシグナルよりイメージが生成される)に応答する核(一般にプロトン、特
に水のプロトンである”イメージング核”)のスピン再平衡特性に作用する剤("
コントラスト剤")を導入することで増強することができる。こうして得られた増
強されたコントラストは、特定の器官または組織を、この特定の器官または組織
のシグナルレベルをその周辺のものと比較して増加または減少させることで、よ
り明確に視覚化させることができる。換言すれば、コントラスト剤は、器官の特
定部分または組織の特定のタイプ、例えば疾患組織により優先的に取り込まれる
ならば、その組織のコントラストにおける変化または生成イメージにおける増強
を提供することが可能である。
磁気共鳴イメージは、T1およびT2の変化により強く影響を受けるため、これ
らのパラメータの何れかまたは両方に作用するコントラスト剤を得ることが望ま
れる。現在MRイメージングコントラスト剤として提案されている材料の大多数は
、コントラスト効果を達成する。なぜならば、それらは通常作用してT1および
T2を減少させる常磁性材料、または通常作用してT2を減少させる超常磁性材料
を含むためである。低濃度では、常磁性材料はT2よりT1に作用する。MRコント
ラスト剤としてのこのような材料の使用は広く支持され、好適な材料が広い範囲
に文献中で提唱されてきている。
したがって、例えばLauterburおよびその他は、マンガン塩、他の常磁性無機
塩および錯体の使用を提唱しており(Lauterbur et al.の"Frontiers of Biolo
gical Energetics",volume 1,pages 752-759,Academic Press(1978),Lauter
burのPhil.Trans.R.Soc.Lond.B289: 483-487(1980)およびDoyle et alのJ
.Comput.Assist.Tomogr.5(2): 295-296(1981)を参照)、Runge et al.は特
定のガドリニウムオキサレートの使用を提唱しており(例えばUS-A-4615879およ
びRadiology 147(3): 789-791(1983)を参照)、
Schering AGは、例えばニトリロ三酢酸(NTA)、N,N,N',N'-エチレンジアミン四酢
酸(EDTA)、N-ヒドロキシエチル-N,N',N'-エチレンジアミン三酢酸(HEDTA)、N,N,
N',N",N"-ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、および1,4,7,10-テトラアザシク
ロドデカン四酢酸(DOTA)などのアミノポリカルボン酸の常磁性金属キレート化合
物(chelates)の使用を提唱しており(例えばEP-A-71564、EP-A-130934、DE-A-
3401052およびUS-A-4639365を参照)、Nycomed Imaging ASおよびNycomed Salut
ar Inc.はDTPA-BMAおよびDPDPなどのイミノ二酢酸および他のアミノポリカルボ
ン酸の常磁性金属キレート化合物の使用を提唱している(EP-A-165728、WO-A-86
/02841、EP-A-299795、EP-A-290047およびWO-A-90/08138を参照)。常磁性金属
の他に、常磁性の安定遊離ラジカルも、正のMRイメージングコントラスト剤とし
ての使用のために提唱されている(例えばEP-A-133674を参照)。
他の常磁性姫コントラスト剤は、例えばEP-A-136812、EP-A-185899、EP-A-186
947、EP-A-292689、EP-A-230893、EP-A-232751、EP-A-255471、WO-A-85/05554、
WO-A-86/01112、WO-A-87/01594、WO-A-87/02893、US-A-4639365、US-A-4687659
、US-A-4687658、AJR 141: 1209-1215(1983)、Sem.Nucl.Med.13:364(1983
)、Radiology 147: 781(1983)、J.Nucl.Med.25: 506(1984)およびWO89/00
557に提唱または考察されている。
超常磁性MRコントラスト剤は、SchroederおよびSalfordによりWO-A-85/02772
中で、Nycomed ASによりWO-A-85/04330中で、WidderによりUS-A-4675173中で、S
chering AGによりDE-A-3443252中でおよびAdvanced Magnetics Inc.によりWO-A
-88/00060中で開示されている。
磁気共鳴イメージングのためのコントラスト剤の使用に伴う大きな欠点は、有
効投与量において、多くの常磁性材料が生物系に対し毒性効果を示し、このこと
がこれらをインビボ使用に対して不適当とすることである。例えば、Gd3+塩の遊
離可溶化した形態は実際に毒性である。ガドリニウムイオンをインビボ使用によ
り好適とするために、研究者たちはジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)を用い
てそれをキレート化してきた。この剤、GdDTPAはヒトの脳腫瘍および腎腫瘍の磁
気共鳴イメージを増強することに成功した。
その十分な緩和性および安全性にもかかわらず、この処方は幾つかの不利益を
有している。例えば、それが低分子量であるため、Gd-DTPAは血流および組織外
傷(腫瘍)から非常に速やかになくなってしまう。このことが、イメージングウ
ィンドウと、各注入後に得られる最適増強されたイメージの数とを制限し、必要
とされる剤の投与量およびその毒性作用を増加させる。さらに、Gd-DTPAの生体
分布は、それが低分子量であるために、身体の腫瘍および感染のイメージングに
対しては次善である。
これらの不利益を克服する目的で、幾つかのアプローチが採られてきた。例え
ば、Gd3+およびGd3+キレートが、アルブミン、ポリリジンおよび免疫グロブリン
などのタンパク質に化学的に接合させられた。例えば、DTPAのタンパク質キャリ
アへの接合の欠点としては、不適当な生物分布および毒性が挙げられる。さらに
、利用可能なタンパク質は、広範囲の合成変異体の対象とはならない。加えてタ
ンパク質接合物の熱殺菌は、特にアルブミン接合物の場合において、問題となる
傾向がある。
さらに、タンパク質は身体により代謝され、これは分子量の変化が制御不可能
なイメージング剤を提供する。このことは、イメージング剤の血液プール半減期
組織特異性を継続的に変化させる。タンパク質は免疫原性物質であり、治療また
は診断使用に対して幾つかの公知欠点を有する。これらの認識された問題に対す
る解決は、勿論、イメージング分野で一般に重要である。
組織特異性であり、また長い期間にわたり血液プール中で保持される磁気共鳴
コントラスト強化剤の新しい種類を提供する必要がある。
特に抗ガン薬剤のための薬剤標的の重要性が、これらの薬剤の正常細胞に対す
る毒性がしばしば投与量限界であるため、近年認識されてきている。この分野で
は、健康組織の無秩序な破壊をさけるために、腫瘍結合抗原に対する抗体を用い
るか、または他のタンパク質および糖を用いる薬剤標的が採用されている。抗体
およびその部分またはフラグメントは、その特異性のために最も広く用いられて
いる。しかしながら、現在のアプローチは高価であり、免疫原性の問題を持ち出
している。さらには、全部のガンが薬剤治療可能であるわけではない。
特定の腫瘍、例えば白血病およびリンパ腫等の造血点の腫瘍などは、特に放射
線による治療が可能であり;他の腫瘍、例えば頭部および首部の腺ガン、あるい
は胸部、卵巣、頚部または直腸の腺ガンなどは、このような治療の可能性が低い
。しかしながら、これらのガンの幾つかは、腫瘍の位置、およびビーム放射の周
辺健康組織に対する影響のため、外部から得られるビームの放射によっては実際
に治療できない。したがって、従来の治療においてビームの進路にある周辺健康
組織への損傷を最小に抑えながら、放射性アイソトープなどの放射線原を腫瘍に
送出することは有益である。周辺組織に対して有意に低い損害で、適当な放射線
量を直接腫瘍に送出し、治療比(腫瘍の損傷を最も感受性の健康組織の損傷で割
った割合)を増加させることは有益である。
要約すると、以下の不利益;重合体の1)毒性、2)短い血液プール滞留時間
、3)標的組織に対する特異性の欠如、4)免疫原性および5)抑制されない代
謝、を克服する材料を製造することが望まれる。幾つかの試みがなされてきた結
果、このような重合体が供給されている。
Felder et alは、米国特許第4,916,246号において、式:
(式中、MeはFe、Mn、DyまたはGdであり、ZはHまたは負の電荷であり、R1およ
びR2は置換アルキルであり、およびRは1〜50の酸素原子および3〜150の炭素
原子を有するポリ(オキシアルキル)であってよい)を有するNMRイメージング
に有用な低分子量の常磁性キレート化合物を開示している。
米国特許第5,137,711号は、式:
で表される常磁性イオンと、DTPAまたはEDTAの誘導体との低分子量の錯体を記載
している。ただし、この式中、Aは-CH2CH2-および式:
からなる群から選択され、かつ、MZ+は原子番号21〜29、42〜44または58〜70を
有するとともに、+2または+3の原子価Zを有する元素の常磁性イオンであり;
R1およびR基は、同一であっても異なっていてもよく、かつ、-O-および式
(式中、R2は(CH2CH2O)n-R4(nは1〜10であり、かつ、R4はH、1〜8の炭
素原子を有する(すなわちC1-8)アルキル、または未置換あるいはヒドロキシ
基置換アリール)であり、かつ、R3はH、R2、C1-8アルキル、ヒドロキシ、
C1-8アルコキシ、C1-10シクロアルキル、あるいはヒドロキシ、カルボキシ、
ハロゲン、C1-8アルコキシまたはC1-8アルキルで任意に置換されてもよいアリ
ール基である)からなる群から選択され、また、2個のR1基は-O-であり、か
つ、R1基の残りのものは基:
である。
国際特許公開WO 91-18630号は、少なくとも一つの脂肪族アミノ基、あるいは
少なくとも一つのフェノール系水酸基および/またはアミノ基と少なくとも一つ
の脂肪族アミノ基とを有し、これら基全て、重合度nが5〜250であるポリエチ
レングリコール鎖で置換される、腫瘍を治療または診断するための物質を開示し
ている。この鎖の末端水酸基は、C1-12アルキルエステルにより置換される。
Herz,et al.は、米国特許第3,859,337号で、キレート化剤として有用な
低分子量エチレンジアミン四酢酸無水物の誘導体を開示している。
ここで、特定の代謝可能なセグメント化重合体が、金属イオンと結合したとき
に、診断イメージング用の血液プールコントラスト剤としておよび/または細胞
毒性剤としての意外な用途を有する高分子量キレート化合物を提供することが見
出された。
したがって、一つの観点から見ると、本発明は、少なくとも4,500の分子量を
有し、アミド結合を介してキレート化剤残基に結合する少なくとも一つのポリ(
アルキレンオキシジレン)部分を有するセグメント化重合体を提供する。
特に好ましい本発明に係るセグメント化重合体は、上記キレート化剤残基が金
属化、好ましくは常磁性金属種または放射性核種で金属化されたものである。
とりわけ好ましい本発明に係るセグメント化重合体は、式I:
(式中、Zはキレート化剤残基であり;
QはRとLとで炭素末端を有する2価のポリ(アルキレンオキシジレン)部分で
あり;
Lはアミド結合を表し;
E(b)は 各々がbの電荷を持つ一以上の対イオンであり;
bは1、2および3の整数であり;
nは1、2、3および4の整数であり;
wはゼロまたは1、2、3、4および5の整数であり;
M(+a)は+aの電荷を有するカチオンであり;
aは1、2、3および4の整数であり;
rは0、または1、2および3の整数(ただし、rが2または3のとき、各M(+ a)
は同一であっても異なってもよい)であり;
dはキレート化剤残基上の全電荷であってかつ0〜10の整数であり;
d+Σ(b.w)+Σ(a.r)=0であり;かつ
Rは、水素原子、水酸基、C1-4アルキル、C6-24アリール、C2-5アルカノイル
オキシルおよびC1-4アルコキシからなる群から選択される末端封止(キャッピ
ング)部分であるか、あるいはRは免疫反応性基、または化学結合または連結基
により基Qに結合する細胞毒性薬剤である)ものである。
本発明のセグメント化重合体は、様々な最終用途を有する。とりわけ、それら
は、診断剤、例えばMRI、X線およびシンチグラフィなどの診断イメージング(
造影)技術におけるイメージコントラスト増強剤として、放射線治療または薬剤
送出などにおける治療剤として、あるいは細胞毒性またはイメージング処置のた
めのまたは蛍光イメージングにおける標的剤として用いることができる。キレー
ト化残基は、常磁性または放射性金属イオンなどの診断上または治療上有用な金
属種を用いて金属化されてもよい。勿論、本発明のセグメント化重合体により実
行される標的送出システムも、特に身体器官または身体組織の診断上のイメージ
ングにおいて有用な、あるいは細胞毒性剤としての金属種の送出用に有用である
。
したがって、更なる観点から見ると、本発明は、本発明に係るセグメント化重
合体を、少なくとも1つの生理的に許容されるキャリアまたは賦形剤とともに含
有する調剤組成物を提供する。
さらに、本発明に係るセグメント化重合体は、イメージ強化剤としてとりわけ
有用であると同様に、金属毒、特に重金属毒のキレート化治療においておよびこ
のようなイオンの検出においてとりわけ有用であり、血管系において著しく長い
期間にわたり存在することができるという付加的な利点を有する。特定のセグメ
ント化重合体は、標的特異性、例えば腫瘍または肝臓特異性を有する。実際に、
このセグメント化重合体の分子量は、望ましい全分子量、大きさ、血液プール滞
留時間および組織特異性を有する剤を生成するように適合させることができる。
さらに、本発明に係るセグメント化重合体は、液体を含有する材料、および加熱
、冷却、潤滑化などのための液体とともに用いられる装置中における流出および
漏れの検出において有用である。
本発明のセグメント化重合体は、ポリ(アルキレンオキシド)とキレート化剤
またはその前駆体との、極めて簡単で要を得ており、かつ単純な反応により製造
することができる。
したがって、異なる観点から見ると、本発明は、ポリ(アルキレンオキシド)
をキレート化剤またはその前駆体と反応させることを含む、セグメント化重合体
の製造方法を提供する。
ここで用いられるように、”セグメント化”重合体は、キレート化剤残基Zお
よび1〜4の領域を有する1つの成分または”セグメント”、あるいは封止また
は未封止のポリ(アルキレンオキシジレン)部分をそれぞれ有する複数の”セグ
メント”を含む重合体を意味する。
ここで用いられるように、”身体”という用語は、境界を有する物質の凝集体
、好ましくは材料物質全体または生物体、特に動物、最も好ましくは動物または
ヒトの被検体を指す。
ここで用いられるように、”細胞毒性剤”は細胞を殺すことが可能な如何なる
剤をも指し、その放射が細胞死に導く、細胞毒性の放射線を放射する放射性核種
のキレート化合物などを含む放射性核種、細胞毒性薬剤および細胞毒性抗生物質
などの化学治療剤、および毒素あるいは細胞死を引き起こすかまたは細胞死に至
らせる全ての剤を包含する。好ましい態様においては、細胞毒性剤はキレート化
剤残基に結合した金属イオンである。
本発明に係るセグメント化重合体は、それと結合するイメージングイオンを持
つことが可能である。用語"イメージングイオン"は、x線、ラジオシンチグラフ
ィ、蛍光または磁気共鳴イメージングなどの間、コントラストを強化するために
有用なあらゆる金属イオンを意味する。イメージング剤は、便利には、キレート
化剤残基とイオン的に結合させることが可能である。異なるタイプのイメージン
グに対して同時に有用になるように、金属イオンの異なるタイプを同じ重合体に
おいて採用(例えば異なる元素のイオンまたは同じ元素の異なるアイソトープ)
してもよいし、または同じイオン(例えば同一元素のイオンまたは同一元素のア
イソトープ)が異なる方法でイメージされてもよい。
ここで用いられるように、アリールは、6〜24の炭素原子を有し、かつ、1以
上のC1-4アルコキシおよび/またはC1-4アルキル基を用いてさらに置換さ
れてもよい単環から6環までのアリールを指す。このようなアリール基は、本発
明に係る重合体に用いられる際に、蛍光検出に有用である。
上記式Iにおいて、Qは、Lで炭素末端を、Rで炭素末端を有し、m個のアル
キレンオキシド単位を有するポリ(アルキレンオキシジレン)部分を表す。典型
的なポリ(アルキレンオキシジレン)部分は、例えばポリ(エチレンオキシド)
、および/またはポリ(プロピレンオキシド)および/またはポリ(ブチレンオ
キシド)などを包含する。好ましいポリ(アルキレンオキシジレン)部分として
は、ポリ(エチレンオキシジレン)部分(PEO)、ポリ(プロピレンオキシジレン
)部分(PPO)およびPEOとPPOとのランダムおよびブロック共重合体が挙げられる
。PEO含有重合体は、セグメント化重合体が水溶性であることが望まれるときに
特に好ましい。ポリ(アルキレンオキシジレン)部分は、グリセロールポリ(ア
ルキレンオキシド)トリエーテル、ポリグリシドール、ポリ(エチレンイミンコ
エチレンオキシド)またはポリ(オキサゾリンコアルキレンオキシド)などの相
溶性のコモノマーとのアルキレンオキシドの直鎖状、ブロックおよびグラフト共
重合体、およびポリ(メチルビニルエーテルコエチレンオキシド)などのグラフト
変性ブロック共重合体を含むことが可能である。
磁気共鳴イメージングへの適用のためには、本発明に係るセグメント化重合体
は、好ましくは約4,500より大きい、より好ましくは約4,500〜約40,000の平均分
子量を有する。これらの重合体は、対応するジオールとしてまたはモノアルキル
エーテルアルコールとしてのアルコール型で、またはモノアルキルエーテルモノ
アミン型で市販されているポリ(アルキレンオキシジレン)部分から得ることが
できるか、あるいはそれらは当業者によく知られた技術により製造可能である。
Q中のアルキレンオキシドサブユニット数は、M(a+)と同様に、1)Zから延び
るL-Q-Rセグメント数n;2)各アルキレンオキシドサブユニット部分の”分子
”量;3)重合体の所望の分子量;および4)RおよびZの分子量に依存する。
nが1より大きい場合、各ポリ(アルキレンオキシド)部分は同一であっても異
なっていてもよい。数学的に表現すると、これは:n×[(LおよびRのMW)+(アルキ
レンオキシドサブユニットのMW×m)]+(r×キレート化された金属の原子量)+キレ
ート化残基のMW+Zの分子量=重合体のMW、となる。したが
って、mは所定の重合体の分子量のためのnの関数である。特に好ましいポリ(
エチレンオキシド)から得られるポリ(アルキレンオキシド)部分の種類は、以
下の構造:
-(CH2CH2O)mCH2CH2-
で表される。
4つのPEO鎖が存在する(n=4)場合、40,000という最も好ましい分子量の上限
は、m=約220で得られる。この同じタイプの重合体(n=4)において5,000の分子
量が望まれる場合、mは30に近くなる。
本発明のセグメント化重合体を製造する際に有用なこれらのポリ(アルキレン
オキシド)部分およびその反応性誘導体は、公知である。例えば、ビス(メチル
アミノ)ポリエチレングリコールおよび中間生成物としてのその用途は公知であ
る。例えば;Mutterの Tetrahedron Letters,31,2839-2842(1978)は、ポリ(
エチレンオキシド)アミンに結合する多くの試薬の製造と同様に、ポリ(エチレン
オキシド)の末端水酸基基を反応性第1アミノ基に変換する方法を記載し;Harri
s et al.の J.Polymer.Science, 22,341-352(1984)は、例えばアミノポリ(
エチレンオキシド)を含む様々なPAG誘導体を記載している。他のポリ(アルキレ
ンオキシド)誘導体は、公知の化学(具体例は前述の通り)により製造される。
よく知られているように、キレート化分子は、カチオンと配位結合によって結
合して、配位錯体またはキレート化合物を形成することが可能な電子供与原子を
含む化合物である。この種の化合物は、Kirk-Othmer Encyclopedia of Chemical Technology,
Vol.5,339-368に記載されている。類推すると、本発明に係るセ
グメント化重合体において、キレート化剤残基は、それ自身が分子または化合物
であるというよりは、むしろラジカルまたは多価のラジカルであるキレート化部
分であることが典型的である。したがって、このキレート化剤残基を取込んだ重
合体は、キレート化重合体として記載されている。
上述の構造1において、Zはキレート化剤残基を表す。キレート化残基は、電
子供与原子を有する部分より誘導および/または選択することができる。これら
部分は、例えば;トリポリ燐酸ナトリウムおよびヘキサメタ燐酸などのポリ燐酸
塩;
エチレンジアミン四酢酸、N-(2-ヒドロキシエチル)エチレンジアミン三酢酸、
ニトリロ三酢酸、N,N-ジ(2-ヒドロキシエチル)グリシン、エチレンビス(ヒドロ
キシフェニルグリシン)およびジエチレントリアミン五酢酸、DOTAおよびDO3Aな
どのN-カルボキシメチル化された巨大環状ポリアザシクロアルカン、およびホ
スフォメチル化された類似体などの直鎖状、分岐状または環状アミノカルボン酸
;
アセチルアセトン、トリフルオロアセチルアセトンおよびチエノイル(thieno
yl)トリフルオロアセトンなどの1,3-ジケトン;および
酒石酸、ムチン酸、拘櫞酸、グルコン酸および5-スルホサリチル酸などのヒド
ロキシカルボン酸;
エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラアミンおよび
トリアミノトリエチルアミンなどのポリアミン ;
トリエタノールアミンおよびN-(2-ヒドロキシエチル)エチレンジアミンなどの
アミノアルコール;
2,2'-ジピリジル、2,2'-ジイミダゾール、ジピコリンアミンおよび1,10-フェ
ナントロリンなどの芳香族ヘテロ環塩基;
サリチルアルデヒド、ジスルホピロカテコールおよびクロモトロピックアシッ
ド(chromotropic acid)などのフェノール;
8-ヒドロキシキノリンおよびオキシンスルホン酸などのアミノフェノール;
ジメチルグリオキシムおよびサリチルアルドキシムなどのオキシム;
ポリシステイン、ポリヒスチジン、ポリアスパラギン酸、ポリグルタミン酸、
またはこれらのアミノ酸の組合せ(各ポリアミノ酸は重合体中で2〜20のアミノ
酸を有する)などの基部(proximal)キレート化官能性を有するペプチド;
ジサリチルアルデヒド1,2-プロピレンジイミンなどのシッフ塩基;
テトラフェニルポルフィンおよびフタロシアニンなどのテトラピロール;
トルエンジチオール、メソ-2,3-ジメルカプト琥珀酸、ジメルカプトプロパノ
ール、チオグリコール酸、エチルキサンタンカリウム、ジエチルジチオカルバミ
ン酸ナトリウム、ジチゾン、ジエチルジチオ燐酸およびチオ尿素などの硫黄化合
物;
ジベンゾ[18]クラウン-6、(CH3)6-[14]-4,11-ジエン-N4および(2.2.2)-クリ
プテートなどの合成巨大環状化合物;および
ニトリロトリメチレンホスフォン酸、エチレンジアミンテトラ(メチレンホス
フォン酸)およびヒドロキシエチリデンジホスフォン酸などのホスフォン酸、ま
たはこれらの剤の二以上の組合せから選択できる。
好ましいキレート化剤残基は、1以上のカルボン酸またはカルボキシレート基
を有し、かつ、以下に示す成分を含有する:エチレンジアミン-N,N,N',N'-四酢
酸(EDTA);N,N,N',N",N"-ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA);1,4,7,10-テ
トラアザシクロドデカン-N,N',N",N"-四酢酸(DOTA);1,4,7,10-テトラアザシ
クロドデカン-N,N',N"-三酢酸(DO3A);1-オキサ-4,7,10-トリアザシクロドデ
カン-N,N',N"-三酢酸(OTTA);トランス(1,2)シクロヘキサノジエチレントリア
ミン五酢酸(CDTPA);
このようなキレート化剤化合物は、その製造および化学的取り扱いも含めて、
この技術においてよく知られている。例えば、EDTAおよびDTPAの酸型および無水
物型は市販されている。B4A、P4AおよびTMTの製造方法は米国特許4,859,777に記
載されている。他の好適なキレート化基は、この技術において公知であり、例え
ばPCT/US91/08253に記載されている。
Zが複数のキレート化部分またはサブユニットから成るならば、これらの各サ
ブユニットは連結基により一緒に結合されていてよい。従って、2以上のキレー
ト化部分を用いて、キレート化剤残基を作ることができる。2以上のキレート化
部分がキレート化剤残基中に存在するならば、これらは同一でも異なってもよい
。キレート化部分は公知の化学および材料を用いて一緒に結合することができる
。従って、キレート化剤残基は、キレート化部分の一つの部分または”コア”で
あってよい。例えば、DTPA残基のコアは、DTPA二無水物をエチレンジアミンなど
のジアミンと反応させて、DTPAキレート化剤の”コア”を形成することにより製
造することができる。無水物はアミンと反応してアミド結合を形成する。一つの
エチレンジアミンにより連結された二つのDTPA部分、および二つのエチレンジア
ミンにより連結された三つのDTPA部分は、複数のDTPA残基を有する好ましい”コ
ア”の例であるが、他のものも意図される。複数のキレート化部分で作られた他
のキレート化剤残基は、この技術においてよく知られており、また公知の化学に
より製造できる。
本発明に係るセグメント化重合体は、末端において、化学結合または連結基に
よってポリ(アルキレンオキシド)のアルキレン基の末端に連結された、式I中
のRで示される基でキャップされていてよい。これらは独立して、水素原子、ヒ
ドロキシ、C1-4-アルキル、上記で定義したアリール、カルボキシ、C2-3-アル
カノイルオキシおよびC1-4-アルコキシから選択できる。好ましい態様において
、重合体は、アシル誘導体を生成する試薬、例えば一無水物により、例えば無水
酢酸または無水琥珀酸、および無水ヨード酢酸(これは、R前駆体、例えばタン
パク質または細胞毒性剤とさらに反応することが可能なヨードメチルカルボニル
オキシ中間体を形成する)によりキャップされていてよい。
式I中のRはまた、細胞毒性薬剤、例えば癌の処置に有用な細胞毒性薬剤で
あってもよい。細胞毒性剤は、例えば癌腫瘍の種類、および関連する癌腫瘍治療
のためのある種の化学治療剤の有効性などの要因を考慮して選択される。化学治
療剤は、アルキル化剤、代謝拮抗物質、細胞毒性薬剤として有用な自然産物、ホ
ルモンおよび拮抗薬、および他の種類の細胞毒性化合物から選択することができ
る。
アルキル化剤の例としては、次のものが挙げられる。ナイトロジェンマスター
ド(即ち2-クロロエチルアミン類)、例えばクロロメチン(chloromethine)、ク
ロランブシル、メルファラン、ウラマスチン、マンノマスチン、エクストラマス
チンホスフェート(extramustine phosphate)、メクロレタミンオキシド、シク
ロホスファミド、イホスファミド、トリホスファミド(trifosfamide)など;置
換アジリジン基を有するアルキル化剤、例えばトレタミン、チオテパ、トリアジ
キノンおよびマイトマイシンなど;アルキルスルホネート型のアルキル化剤、例
えばブスルファン、ヘプスルファム(hepsulfam)およびピポスルファン(piposu
lfan)など;アルキル化用のN-アルキル-N-ニトロソ尿素誘導体、例えばカルマス
チン、ロマスチン、セマスチン(semustine)またはストレプトゾトシンなど;
ミトブロニトール、ダカルバジンおよびプロカルバジン型のアルキル化剤;およ
び白金錯体、例えばシスプラチンおよびカルボプラチンなど、およびその他。
代謝拮抗物質の例としては、次のものが挙げられる。葉酸誘導体、例えばメト
トレキサート、アミノプテリンおよび3'-ジクロロメトトレキサートなど;ピリ
ミジン誘導体、例えば5-フルオロウラシル、フロクスウリジン(floxuridine)、
テガフル、シタラビン(cytarabine)、ヨードクスウリジン(iodxuridine)お
よびフルシトシン(flucytosine)など;プリン誘導体、例えばメルカプトプリ
ン、チオグアニン、アザチオプリン、チアミプリン(tiamiprine)、ビダラビン
(vidarabine)、ペントスタチンおよびピュロマイシンなど、およびその他。
細胞毒性剤として有用な自然産物の例としては、例えば次のものが挙げられる
。ビンカアルカノイド、例えばビンブラスチンおよびビンクリスチンなど;エピ
ポドフィロトキシン(epipodophylotoxins)、例えばエトポシドおよびテニポシ
ドなど;抗生物質、例えばアドリアマイシン、ダウノマイシン、ダクチノマイシ
ン、
ダウノルビシン、ドキソルビシン、ミトラマイシン、ブレオマイシンおよびマイ
トマイシンなど;酵素、例えばL-アスパラギナーゼなど;生物学的応答モデフ
ァイアー、例えばアルファインターフェロンなど;カンプトテシン;タキソール
;およびレチノイド、例えばレチノイン酸など。
ホルモンおよび拮抗薬の例としては、次のものが挙げられる。副腎皮質コルチ
コイド、例えばプレドニソンなど;プロゲスチン、例えば酢酸ヒドロキシプロゲ
ステロン、酢酸メドロキシプロゲステロンおよび酢酸メゲストロールなど;エス
トロゲン、例えばジエチルスチルベストロールおよびエチニルエスラジオールな
ど;抗エスロゲン、例えばタモキシフェンなど;アンドロジェン、例えばプロピ
オン酸テストステロンおよびフルオキシメステロンなど;抗アンドロジェン、例
えばフルタミドなど;および性腺刺激ホルモン放出ホルモン類似物、例えばロイ
プロリド(leuprolide)など。
その他の剤の例としては、アントラセンジオン、例えばミトザントロンなど;
置換尿素、例えばヒドロキシ尿素など;および副腎皮質抑制剤、例えばマイトタ
ンおよびアミノグルテチミドなどが挙げられる。
幾つかの実施態様において、Rは、連結基を介してQに共有結合された免疫反
応性基である。ここで用いるように、”免疫反応性基”とう用語は、重合体に共
有結合することができる有機化合物、生きた生物体中に存在するか、または細胞
性材料または生きた生物体の診断、処置または遺伝子工学に有用な有機化合物、
および生物学的液体中に存在するか、または腫瘍細胞などのような処置すべき細
胞に関連する他の成分と相互作用することのできる有機化合物を包含することを
意味する。
意図する用途に応じて、免疫反応性基は、広範囲の天然産または合成で調製さ
れた物質、例えば以下のものから選択できるが、これらに限られない。酵素、ア
ミノ酸、ペプチド、ポリペプチド、タンパク質、リポタンパク質、糖タンパク質
、ホルモン、薬剤(ジゴキシン、フェニトイン、フェノバルビトール、チロジン
、トリヨードチロニン、ゲンタマイシン、カルバマゼピンおよびテオフィリンな
ど)、ステロイド、ビタミン、多糖類、ウイルス、原生動物、真菌類、寄生生物
、リケッチア、かび、およびこれらの成分、血液成分、組織および器官の成分、
医
薬、ハプテン、レクチン、毒素、核酸(オリゴヌクレオチドを含む)、抗体、抗
原性物質(タンパク質および炭水化物を含む)、アビジンおよびその誘導体、ビ
オチンおよびその誘導体、ヒストン、および当業者に公知の他の物質など。
好ましい免疫反応性基(この分野では時としてリガンドと呼ばれる)は、関心
のあるリガンドに対して特異的な受容体分子を有するものである。従って、リガ
ンドRと受容体とに関する特異的結合反応によりリガンド-受容体複合物を形成
することは、標的部位の標的、標的部位の処置および標的部位の造影に使用でき
る。このようなリガンド-受容体複合物の例としては、抗体-抗原、アビジン-ビ
オチン、ヒストン−DNA、リプレッサー(インデューサー)、オペロンのプロモ
ーター、および糖-レクチン複合物などがあげられるが、これらに限られない。
さらに、相補的核酸は、天然およびアンチセンスの両方ともが、この用語をここ
で用いるときには、特異的結合材料と考えられる。上記で列挙した何れの対も、
他方の成分が標的部位を有するか、標的部位に結合するならば、リガンドとして
有用である。
有用な免疫反応性基としては、例えば、(1)免疫的に有能な宿主に呈された
ときに、結果的にその物質と結合可能な特異的抗体を産生する全ての物質、ある
いは(2)抗原-抗体反応に関与する、こうして産生された抗体が挙げられる。
従って、免疫反応性基は、抗原性物質、抗体または抗-抗体であってよい。モノ
クローナルおよびポリクローナル抗体の両者が有用である。抗体は、分子全体で
あることができ、あるいは本明細書で説明したように、複合化剤(the complexi
ng agent)上の反応性基と反応するかまたは連結基と反応するための少なくと一
つの反応性部位を有する限り、そのフラグメントであることができる。
ある実施態様においては、免疫反応性基は、複合化剤に結合するための反応性
基を有する酵素であってよい。代表的な酵素としては、アスパルテートアミノト
ランスアミナーゼ、アラニンアミノトランスアミナーゼ、ラクテートデヒドロゲ
ナーゼ、クレアチンホスホキナーゼ、ガンマグルタミルトランスフェラーゼ、ア
ルカリ性酸性ホスファターゼ、前立腺酸性ホスファターゼ、組織プラスミノーゲ
ン活性化因子、ホースラディッシュパーオキシダーゼおよび種々のエステラーゼ
などが挙げられるが、これらに限られない。
所望ならば、免疫反応性基を修飾または化学的に変更して、免疫反応性基を重
合体に連結するための反応性基を提供ができる。これらの方法は、この技術分野
でよく知られている。このような技術としては、例えばWO-A-89/02931およびWO-
A-89/2932に記載された、この分野で認められた、連結部分の使用および化学的
修飾(これらはオリゴヌクレオチドの修飾に導く)、および米国特許4,719,182
の開示などが挙げられる。免疫反応性基を重合体に連結するための反応性基がタ
ンパク質、抗体などに結合している場合、それは”タンパク質反応性基”と呼ば
れる。
Rが免疫反応性基である本発明の組成物(複合物)の二つの非常に好ましい用
途は、腫瘍の診断造影および腫瘍の放射線医学治療である。従って、好ましい免
疫反応性基としては、腫瘍関連抗原に対する抗体またはその免疫反応性フラグメ
ントなどが挙げられる。個々の例としては、結腸直腸腫瘍を認識するB72.3抗体
(米国特許第4,522,918号および第4,612,282号に記載)、9.2.27抗メラノーマ抗
体、結腸直腸腫瘍を認識するD612抗体、小さな肺癌腫細胞を認識するUJ13A抗体
、小さな肺癌腫細胞および結腸直腸腫瘍(全癌腫)を認識するNRLU-10抗体、前
立腺腫瘍を認識する7E11C5抗体、結腸直腸腫瘍を認識するCC49抗体、壊死組織を
認識するTNT抗体、結腸癌腫を認識するPR1A3抗体、国際特許公開WO-A-90/02569
に記載されたING-1抗体、鱗状細胞癌腫を認識するB174抗体、特定のリンパ腫お
よび白血病腫と反応するB43抗体、および他の特に興味深い抗体などが挙げられ
る。
上記のこのような抗体および他の有用な免疫学上の基は、複合化するセグメン
ト化重合体の付属部分のための複数の部位を有する、大きな複合タンパク質分子
である。従って、免疫反応性基は、追加の複合化剤を、各々がタンパク質反応性
基の一つを介してそれに付属させてあってもよい。このように、免疫反応性基と
いう用語は、少なくとも一つのタンパク質反応性基を介してそれに結合した少な
くとも一つのセグメント化重合体分子を有する免疫反応性基を包含することを意
図している。
さらに、免疫反応性基は、例えば米国特許第4,937,183に記載されているよう
な、炭水化物領域を有する抗体またはそのフラグメントであってよく、これら
は、この炭水化物領域を介して重合体に結合できる。抗体を結合させる有用な方
法は、米国特許第4,671,958号;第4,699,784号;第4,741,900号および第4,867,9
73号にも記載されている。
さらに、細胞内成分と相互作用する免疫反応性基例えばアクチン、ミオシン、
ヒストン、DNA、DNAaseなどもまた、個々に意図される。これらの分子は意図さ
れた全ての用途に有用であるが、固形腫瘍および壊死細胞の標的のために好まし
い。この態様において個々に意図されるものは、本発明の重合体に結合したヒス
トンを固形腫瘍の造影に使用することである。ヒストンは低い免疫原性を有し、
核酸と強固に結合し、かつ細胞および無傷の生きた細胞中では核膜の通過が困難
である。しかしながら壊死組織中では、細胞および核膜はもはや機能せず、しば
しば穿孔しており、例えばヒストンなどの異種物質が入るのを許容する。壊死組
織内へのこの拡散は、本発明の造影剤および/または細胞毒性剤を、癌細胞の付
近、特に固形腫瘍中に蓄積させるのに使用できる。壊死は、血液供給が制限され
たために自然に起こることがあり、あるいは細胞毒性剤または照射により誘発さ
れることがある。従って、この方法は腫瘍の造影および/または処置に有用であ
る。もう一つの例として、DNAaseは、本発明の重合体と結合させると、遊離のDN
Aを検出または分解するために標的するのに使用できる。
遊離のDNAは特定の疾患、例えば全身性狼瘡において蓄積し、そこで最終的に
は腎不全を引き起こす。従って、この重合体は腎糸球体でのDNA蓄積を検出し、
およびこれを分解するのに使用できる。
免疫反応性基は、典型的にはタンパク質上に存在する全ての官能性基または他
の免疫反応性基を誘導体化するための、この技術分野で公知の方法により、重合
体に結合することができる。しかしながら、個々には、免疫反応性基を非タンパ
ク質生体分子であってもよいことが意図される。従って、本発明の重合体を製造
するために有用な連結基前駆体としては、生体分子がタンパク質であろうがなか
ろうが、免疫反応性基を有する全ての生体分子と反応し、重合体剤と免疫反応性
基との間に連結基を形成することができる基などが挙げられる。
好ましい連結基前駆体は、下記のものから選択することができるが、これらに
限られない。
(1) 免疫反応性基を有するタンパク質または生体分子上のアミン基または
スルフヒドリル基と直接反応する基、例えば、クロロメチルフェニル基およびク
ロロアセチル[Cl-CH2CO-]基などの活性ハロゲン含有基、2-クロロエチルスル
ホニルおよび2-クロロエチルカルボニルなどの活性化した2-脱離基で置換された
エチルスルホニル基およびエチルカルボニル基;ビニルスルホニル;ビニルカル
ボニル;エポキシ;イソシアナート;イソチオシアナート;アルデヒド;アジリ
ジン;スクシンイミドキシカルボニル;カルボン酸ハロゲン化物などの活性化ア
シル基;混合無水物など;および従来の写真用ゼラチン硬化剤などにおいて有用
であることが知られている他の基。
(2) 免疫反応性基を有する修飾されたタンパク質または生体分子、即ち、
例えばタンパク質をアルデヒドまたはカルボン酸まで酸化することにより上記(
1)で述べたような反応性基を有するように修飾されたタンパク質または免疫反
応性基を有する生体分子と容易に反応できる基。この場合、”タンパク質反応性
基”はアミノ、アルキルアミノ、アリールアミノ、ヒドラジノ、アルキルヒドラ
ジノ、アリールヒドラジノ、カルバジド、セミカルバジド、チオカルバジド、チ
オセミカルバジド、スルフヒドリル、スルフヒドリルアルキル、スルフヒドリル
アリール、ヒドロキシ、カルボキシ、カルボキシアルキルおよびカルボキシアリ
ールから選択できる。タンパク質反応性基のアルキル部分は、1〜約18個の炭
素原子を有することができる。タンパク質反応性基のアリール部分は、約6〜約
20個の炭素原子を有することができる。
(3) 橋架け剤を使用して、免疫反応性基1を有するタンパク質または生体
分子に、あるいは上記(1)および(2)で述べたような修飾タンパク質に結合
することができるる基。特定の有用な橋架け剤、例えば二機能性ゼラチン硬化剤
、ビスオキシドまたはビスイソシアナートなどは、橋架け反応の間に、タンパク
質−セグメント化重合体複合化剤の接合物の一部、すなわちこの接合物における
連結基となる。しかしながら、他の有用な橋架け剤、例えば消費可能な触媒とし
て橋架けを促進し、最終接合物中に存在しない。このような橋架け剤の例とは、
例えば米国特許第4,421,847号に開示されたようなカルボジイミドおよびカルバ
モイルオニウム橋架け剤、および米国特許第4,877,724号のジカチオンエーテ
ルである。これらの橋架け剤を用いる場合、反応物の一方はカルボキシル基を有
し、他方はアミン、アルコールまたはスルフヒドリル基を有する必要がある。橋
架け剤は最初にカルボキシル基と選択的に反応し、次いでこの”活性化された”
カルボキシル基と例えばアミンとの反応中に切断され、タンパク質または細胞毒
性剤とセグメント化重合体キレート化剤との間でアミド結合を形成し、これは二
つの部分を共有結合させる。このアプローチの利点は、類似の分子同士の橋架け
、例えばタンパク質とタンパク質、または複合化剤と複合化剤との橋架けをmが
1である場合に実質的に回避することであるが、二機能性橋架け剤の反応は選択
性がより低く、望まない橋架け分子が得られることがある。特に好ましいタンパ
ク質反応性基としては、アミノおよびイソチオシアナートが挙げられる。
本発明に係るセグメント化重合体を、主としてその好ましい実用性、即ち造影
用組成物および造影方法に用いられるコントラスト剤としての実用性に関して説
明したが、本重合体は、他の用途および分野において、例えば治療剤、イオン補
集剤、イオン検出剤などとしても使用できる。
本発明に係るセグメント化重合体は、治療用部分、および/または造影中にコ
ントラストを増強するための、好ましくは金属を含む部分を有することができ、
従って同時に二つの機能を果たすことができる。この属性は腫瘍の検出および処
置に特に有用である。
本発明に係るセグメント化重合体は、少なくとも一つのポリ(アルキレンオキ
シジレン)部分に連結したキレート化剤残基を含む。100〜750個のアルキレンオ
キド単位を含む、より高分子量の重合体は、より長い血液プール滞留時間を有す
るので、血液プール造影において好ましい。
重合体は、病気の組織または状態を造影するのに有用であるように、即ち、病
気の領域を同定または診断するのに有用であるように、そしてまた、その領域を
場合により同じ投与量で標的するのに有用であるように、調製することができる
。このことは、Rの賢明な選択(Rは細胞毒性であってよく、および/または造
影、例えばR=アリールであるならば、蛍光造影に有用であってよい)、および
キレート化金属Mの賢明な選択(Mは細胞毒性放射性核種、および/またはラジ
オシンチグラフィー、X線、蛍光オール造影に有用な造影剤であってよい)によ
って
達成できる。
もう一つの観点からみると、本発明は、ヒトまたはヒト以外の動物の身体に、
本発明に係るコントラスト増強重合体をコントラスト増強量で投与し、前記重合
体が分布する前記身体の少なくとも一部のX線、MR、超音波またはシンチクラ
フィーイメージを生じさせることを含む、ヒトまたはヒト以外の動物の身体の増
強されたイメージを生じさせる方法を提供する。
さらにもう一つの観点からみると、本発明は、ヒトまたはヒト以外の動物の身
体に、治療上有効な本発明に係る重合体を投与することを含む、ヒトまたはヒト
以外の動物の身体において行われる治療方法を提供する。
さらにもう一つの観点からみると、本発明は、本発明に係るセグメント化重合
体を使用して、ヒトまたはヒト以外の動物の身体において行われるイメージ生成
法または治療法に用いられる診断剤または治療剤を製造する方法を提供する。
磁気共鳴造影に使用するために、キレート化される金属イオンM(+a)は常磁性
金属イオン、例えば原子番号21〜29、42、44および58〜70のイオンを表わす。以
下の金属のイオン:Cr、V、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd
、Tb、Dy、Ho、Er、TmおよびYbが好ましい。特に好ましいものは、Cr3+、Cr2+、
V2+、Mn3+、Mn2+、Fe3+、Fe2+、Co2+、Gd3+およびDy3+である。Gd3+およびDy3+
が最も好ましい。
蛍光造影に使用するために、M+aは蛍光性金属イオン、好ましくは原子番号57
〜71の金属イオン、最も好ましくはEu3+イオンを表わす。
M(+a)は放射性金属イオンアイソトープであってよい。従って、それは細胞毒
性剤および/または診断造影、例えばラジオシンチグラフィーに有用な剤である
ことができる。
放射性金属アイソトープは、例えばSc、Fe、Pb、Ga、Y、Bi、Mn、Cu、Cr、Zn
、Ge、Mo、Tc、Ru、In、Sn、Re、Sr、Sm、Lu、Dy、Sb、W、Re、Po、TaおよびTl
イオンからなる群から選択される金属のアイソトープのイオンであってよい。好
ましい放射性金属イオンの同位体としては、治療造影および診断造影の用途のた
めには44Sc、64,67Cu、111In、212Pb、68Ga、90Y、153Sm、212Bi、99mTcおよび1 86,188
Reが挙げられる。
個々に意図されるものは、r(キレート化剤残基中の金属の数)が1より大き
いセグメント化重合体であり、これらの場合、各M(+a)は重合体中の同一または
異なるカチオンを表わすことができ;例えば[Mn2+]2[Gd3+]を有する重合体が
特に意図され;[Gd3+]2[67Cu2+]2、または重合体に用いられたカチオンの種類内
または種類間での他の全ての組み合わせも同様である。従って、このような重合
体は、2以上のタイプの造影または細胞毒性治療のために有用である。正電荷の
合計(Σ r.a)は、全てのカチオンについての正味の正電荷の合計である。即ち
上記に挙げた例の場合、(Σ r.a)は各々7および10である。例えばキレート
化剤残基Zが5個の遊離カルボキシレート(d=-5)を有し、かつ、1個のGd3+がそ
の中でキレート化されている (M(+a)=Gd3+;a=+3)ならば、対イオンの全電荷
(w x b)は+2でなければならず、従ってwが1であるならば、bはカルシウム
またはマグネシウムにおけるように+2であり;wが2であるならば、bは陽子
(我々の目的のために式Iにおいてイオン化していると推定)、ナトリウムまた
はカリウムにおけるように+1である。Zがd=-3およびキレート化Gd3+(a=+3)を
有するならば、対イオンを必要としないが、Σ(w x b)=0であるならば対イオン
が存在してもよい。
Eが存在する場合、即ちwが0でない場合は、bは最も好ましくは1または2
である。Eは特に好ましくは製剤上許容されるカチオンまたはアニオンである。
当業者は適切な対イオンの選択に際して困難がないであろう。カチオンにおける
総正電荷Σ(r.a)は、キレート化剤残基における総電荷(d)と、存在する全ての対
イオンEの総電荷(b)とを足し合わせた合計に等しい。r=0の場合、w=0で
ある。r=1の場合、w=0、1、2、3、4または5でありうる。最も好まし
い態様において、rは1であり、wは0であり、a=d+bである。
式I中のEは、1以上の対イオンであってよい。例えばEは1以上のアニオン
、例えばハロゲン化物;硫酸塩;燐酸塩;硝酸塩;および酢酸塩などであってよ
い。Eは、1以上のカチオン、例えばNa+、K+、メグルミンなどであってよい。
インビボでの用途、特に診断造影の用途には、無毒性の生理的に許容されるアニ
オンおよびカチオンが望ましいことは勿論である。
rが0である場合、本発明に係るセグメント化重合体は、重金属毒性作用、例
えば鉛毒性作用などを処置するためのキレート化療法に使用することができる。
重金属毒性作用を処置するために、重合体はキレート化したイオンなしで単独で
投与されるか、あるいは金属毒性作用処置の幾つかの用途においては、投与の前
に幾つかの他の金属、例えばカルシウムを重合体によってキレート化させる。キ
レート化していない物質、完全にキレート化した物質、またはキレート化してい
ない重合体とキレート化した重合体との混合物のような重合体は、Sc、Ti、V、C
r、Mn、Fe、Eu、Pb、Co、Ni、Cu、Ga、Sr、Y、Zr、U、Pu、Tc、Ru、In、Hf、W、
Re、Os、Dy、Gd、Hf、La、Yb、Tc、Asなどのような金属イオンからの毒性作用を
処置するために使用することが意図される。
本発明のキレート化していない重合体とキレート化した重合体との混合物(こ
こで金属は、この混合物のセグメント化重合体の幾つか中のキレート化剤と会合
している)において、混合物中の金属含量は、混合物中の重合体の総量に対して
約0.1〜約12%まで変化させることができる。セグメント化重合体の混合物は、
金属を、好ましくは1〜5重量%、より好ましくは1〜4重量%の量で含有する
。このような混合物は、キレート化していない重合体を充分な金属イオンで処理
して、混合物の1〜15重量%、より好ましくは1〜10重量%をキレート化するこ
とによって形成することができる。
薬剤標的の概念は、近年、特に抗癌薬に対する重要性を増しつつある。なぜな
らば、癌細胞に対する抗癌薬の選択性が欠如しているため、正常細胞に対する抗
癌薬の毒性副作用が癌の化学療法薬における根本的な障害であるからである。し
かしながら、特定の組織型を標的することの望ましさは、他の分野においても当
てはまることが認められる。薬剤標的は、薬剤を標的に対して特異的な輸送剤と
接合させるか、またはその中にカプセル封入することにより達成できる。免疫反
応性基または材料、例えばタンパク質、糖質、脂質および合成重合体などは、こ
のような輸送剤に用いられている。抗体は、それらの標的特異性および広い適用
性のために、多分最も広く用いられている。
この技術分野では、重合体の大きさと電荷、ならびに血液成分の潜在的相互作
用は重合体の生体分布に影響を与えうることが知られている。従って、賢明な重
合体合成の結果、重合体による受動的な組織標的もたらすことができる。
例えばアルブミンの流体力学半径は約37Åであり、その分子量は67Kdであり、
そしてその電荷は既知である。アルブミンが組織を通って循環するための平均半
減期は約24時間であるが、この半減期は、ある組織ではより長く、ある組織では
より短いということが知られている。また、リンパ系はアルブミンを再循環させ
て、循環系内に戻すことが知られている。さらに、ある組織中のアルブミンの濃
度は評価可能であり、他の組織にはアルブミンは全体で殆ど存在しない。当業者
は、大体同じ大きさ(または好ましくは同じ流体力学半径)および電荷を有する
重合体を製造することができ、また、組織中での類似した半減期および濃度を期
待できる。
当業者は、組織の炎症がその組織の正常な生理機能を乱し、従って炎症組織ま
たは炎症組織部位における巨大分子(例えばタンパク質または本発明の重合体な
ど)の半減期および濃度を乱すということを認識するだろう。従って、本重合体
は、このような炎症組織または炎症組織部位を造影および/または治療するのに
有用である。
当業者はまた、組織中にリンパ系が存在しないと、組織中の巨大分子の濃度を
乱し、かつ、その半減期を増加させることも認識するだろう。なぜならば、この
ような巨大分子を捕集するための都合のよい機構(例えばリンパ系)が備えられ
ていないからである。このようなことは、成長中の腫瘍の場合である。細胞毒性
剤および/または造影剤としての重合体を、重合体の大きさに基づいて、および
周辺組織または標的された組織の脈管構造に基づいて、成長中の腫瘍表面へ送出
させることができる。従って、適正な分子量の重合体を投与すると、結果として
このような重合体は腫瘍の成長表面に蓄積する。
本発明に係る組成物は、意図される用途に応じて、水溶性または水分散性の形
態に、より好ましくは診断造影のために注射可能な形態に、あるいは静脈内投与
を意図した組成物として調製することができる。このような組成物は、好ましく
は少なくとも4,500、より好ましくは4,500〜40,000の分子量を有する。分子量が
少なくとも4,500の水溶性組成物の調製は、当業者に普通の手段で行うことがで
きる。
本発明に係る組成物中の活性成分の実際の用量レベルは、所望の治療または診
断の応答を得るのに有効な活性成分量が得られるように変更することができる。
従って、選択される用量レベルは、所望の治療または診断の効果、投与経路、所
望の処置期間および他のファクターに依存する。
一度の用量または分割した用量で宿主に投与される本発明の化合物の毎日の合
計用量は、例えば体重1kg当たり約1ピコモル〜約10ミリモルの細胞毒性剤であ
ってよい。用量ユニット組成物は、毎日の用量となるように使用できるようにこ
れを小分けした量を含むことができる。しかしながら、個々の患者のための特定
の用量レベルは、体重、一般的健康状態、性別、ダイエット、投与の時期および
経路、吸収および排泄の速度、他の薬剤との組み合わせ、および処置される特別
な病気の重さを含む様々なファクターに依存することが理解されよう。
本発明の方法により使用されるコントラスト剤の用量は、用いられるコントラ
スト剤の正確な性質により変化する。しかしながら、この用量は、コントラスト
が増強された造影の達成と調和するほどに、かつIVドリップまたはボールス(bol
us)注射のための最小限の容積と調和するほどに少なくすることが好ましい。こ
うして、毒性の可能性が最小限にされる。大部分の磁気共鳴コントラスト剤にと
って、現行の適切な用量は一般に0.02〜3mmolの常磁性金属/kg体重、好ましく
は0.05〜1.5mmol/kg、特に0.08〜0.5mmol/kg、とりわけ0.1〜0.4 mmol/kgの範囲
である。しかしながら、コントラスト剤の必要量は、造影機械の検出感度が高ま
るにつれて減少することが認められる。インビトロおよびインビボの両方の適用
のために、比較的通常の実験作業により特定の磁気共鳴コントラスト剤の最適用
量を決定することは、この分野の平均的専門家の技術の範囲内にある。
コントラスト剤は、従来の医薬または獣医薬用の助剤、例えば安定剤、酸化防
止剤、浸透圧調節剤、緩衝剤、pH調節剤などを用いて処方することができ、ま
た、直接に注射または注入するため、あるいは生理的に許容される媒質、例えば
注射用水で分散または希釈した後で注射または注入するために適する形態であっ
てよい。従って、コントラスト剤は、従来の製剤投与形態、例えば散剤、溶液、
懸濁液、分散液などに処方できる。しかしながら、生理的に許容される担体媒質
中の溶液、懸濁液および分散液が一般的に好ましい。
コントラスト剤は、生理的に許容される担体または賦形剤を用いて、完全にこ
の技術分野内の手段で、投与のために処方することができる。例えば、本化合物
は、所望により製剤上許容される賦形剤を添加して、水性媒質中に懸濁または溶
解させ、得られた溶液または懸濁液を次いで滅菌することができる。
腸管外に投与可能な形態、例えば静脈溶液は、勿論、滅菌されているべきであ
り、生理的に許容されない物質を含んでいてはならず、投与時の刺激または他の
不利な効果を最小限にするために低い浸透圧を有するべきである。従って、コン
トラスト媒体は好ましくは等張性または僅かに高張性であるべきである。好適な
ビヒクルとしては、腸管外投与溶液のために普通に用いられる水性ビヒクル、例
えば塩化ナトリウム注射液、リンゲル注射液、デキストロース注射液、デキスト
ロース塩化ナトリウム注射液、乳酸添加リンゲル注射液および他の溶液、例えば
Remington's Pharmaceutical Sciences,15th ed.,Easton: Mack Publishing C
o.,pp.1405-1412 and 1461-1487(1975)およびThe National Formulary XIV
,14th ed.Washington: American Pharmaceutical Association(1975)に記載
されているものが挙げられる。溶液は、腸管外溶液に従来用いられる保存剤、抗
微生物剤、緩衝剤、酸化防止剤、コントラスト剤と共存可能であり、かつ製品の
製造、貯蔵または使用を妨害しない賦形剤および他の添加物を含有することがで
きる。
本発明は、腸管外注射、固体または液体の形態での経口投与、直腸または局所
的投与などのために、1以上の無毒性の生理的に許容される担体、補助剤または
ビヒクル(これらは本明細書において、まとめて担体という)と一緒に、組成物
に処方された1以上の本発明のセグメント化重合体を包含する。
腸管外注射に適する組成物は、生理的に許容される滅菌された水性または非水
性の溶液、分散液、懸濁液または乳濁液、および注射可能な滅菌溶液または分散
液に戻すための滅菌粉末または凍結乾燥物を含むことができる。好適な水性また
は非水性の担体、希釈剤、溶剤またはビヒクルの例としては、水、エタノール、
ポリオール(プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセロールな
ど)、それらの好適な混合物、植物油(例えばオリーブ油)、および注射可能な
有機エステル、例えばオレイン酸エチルが挙げられる。適切な流動性は、例えば
、コーティング、例えばレシチンの使用により、分散液の場合は必要な粒子サイ
ズの保持により、および界面活性剤の使用により、保持することができる。
これらの組成物は、補助剤、例えば保存剤、湿潤剤、乳化剤、寒冷保護剤およ
び分散剤を含有することもできる。微生物の作用の阻止は、種々の抗菌剤および
抗真菌剤、例えばパラベン類、クロロブタノール、ソルビン酸などにより確保で
きる。等張剤、例えば糖類、塩化ナトリウムなどを含ませることが望ましい場合
もある。幾つかの態様において、注射可能な剤形の持続性吸収は、吸収を遅延さ
せる剤、例えばモノステアリン酸アルミニウムおよびゼラチンの使用によっても
たらすことができる。
本発明の方法は、典型的には、反応性ポリ(アルキレンオキシジル)種、例え
ばポリ(アルキレンオキシジル)アミンを、非反応性の溶剤中で、反応性官能基
(例えば無水物など)を有するキレート化剤と反応させて、アミド結合を形成す
ることによって行うことができる。ポリ(アルキレンオキシジル)はキャップさ
れていてもキャップされていなくてもよい。
好ましい反応条件、例えば温度、圧力、溶剤などは、主として選択された個々
の反応関与体に依存し、当業者が容易に決定することができる。
上記の製造およびR基への連結に有用な、好適な反応性ポリ(アルキレンオキ
シジル)種としては、末端官能化したポリ(アルキレンオキシジル)アミン、ポ
リ(アルキレンオキシジル)ヒドラジン、ポリ(アルキレンオキシジル)イソシ
アナート、ポリ(アルキレンオキシジル)アルデヒド、ポリ(アルキレンオキシ
ジル)カルボン酸、ポリ(アルキレンオキシジル)ビニルスルホニルエーテル、
ポリ(アルキレンオキシジル)ホスフェート、ポリ(アルキレンオキシジル)N-
アルキルアミノホスホルアミデート、ポリ(アルキレンオキシジル)エポキシド
、ポリ(アルキレンオキシジル)アルコキシド、ポリ(アルキレンオキシジル)
スルホネート、ポリ(アルキレンオキシジル)ハライドなどが挙げられる。上記
のポリ(アルキレンオキシジル)種は線状であり、両方の末端で官能性であるか
、または一方の末端で官能性であり、他方の末端は例えばエーテル基で、あるい
は例えばアシル基またはトリチル基またはジメトキシトリチル基などのような保
護
基、またはペプチド合成に典型的に用いられる他の保護基でキャップされている
。これらの保護基は、アミンまたはカルボキシルを生成する反応を可能にする従
来の手段によって除去できる。これらの種は、単純な化学的変換(重合体の製造
、この場合は本発明の重合体の製造の際に、公知の化合物中の官能基を変化させ
るということが当業者によく知られている)によって製造される。例えば、ヒド
ロキシ-またはアミノ置換種をアシル化して、それぞれ対応するエステルまたは
アミドを製造すること;単純な芳香族およびヘテロ環の置換または転位反応;ア
ルキルエーテルまたはベンジルエーテルを切断して、対応するアルコールまたは
フェノールを生成すること;および、エステルまたはアミドを加水分解して、対
応する酸、アルコールまたはアミンを生成すること、無水物、酸ハロゲン化物、
アルデヒドの製造、単純な芳香族のニトロ化およびアミンへの還元、およびチオ
ホスゲンを用いたイソチオシアナートへの変換などを、望まれるように行うこと
ができる。
このような変換はまた、好適なキレート化剤、反応性官能基、またはキレート
化剤中の官能基に応用すると、反応性官能基を有するキレート化剤(およびその
前駆体)を提供するであろう。これらの反応性官能基は、例えば無水物型のポリ
カルボン酸、スルホニルクロリド、アルキルスルフェート、ビニルスルホン、N-
ヒドロキシスクシンイミドおよび他の反応性エステルなどである。スルホニルク
ロリド、アルキルスルフェート、ビニルスルホンなどは、過剰のジアミン、例え
ばエチレンジアミンと反応させて、例えばそれぞれスルホアミドエチレン基、ア
ルキレンアミンエチレン基、スルホナートエチレン基などによってアミノ基に連
結された、上記のような複数のキレート化剤コア、あるいは所望ならば単一のキ
レート化剤を形成することができる。同様に、アミノ酸、例えばグリシン、ある
いはカルボキシ保護アミノ酸、例えばメチルエステルは、アミノ酸のアミン部位
で上記の官能基と反応して、類似の様式でキレート化剤に連結されたカルボン酸
基を有するキレート化剤を提供する。これらのカルボン酸基は、次いで、アミン
含有ポリ(アルキレンオキド)基と反応させてアミド結合を形成するために活性
化される。アミン含有キレート化剤は、カルボン酸基含有ポリ(アルキレンオキ
ド)基と反応させるか、あるいはその活性エステルまたは無水物などと反応させ
て、アミド基を形成することができる。好ましくは、キレート化剤上には、少な
くともm個の反応性官能基が存在するので、m個のポリ(アルキレンオキジル)
アミド結合を形成できる。官能基の種類を変化させると、例えばビニルスルホン
と、その次に活性化ヒドロキシスクシンイミドを用いるか、あるいは無水物と、
反応性がより高いアシル-N-メチルイミダゾリウム塩とを用いると、キレート化
剤部分を、互いに異なる分子量を有するポリ(アルキレンオキジル)アミンによ
って順次に置換することが可能である。その代わりに、複数の官能基を有するキ
レート化剤、例えば無水物を、順次に、化学量論的量より少ない量の、異なるア
ミン含有ポリ(アルキレンオキジル)部分で処理して、アミド結合でセグメント
化された重合体を提供することができる。
当業者により認識されるように、幾つかの反応により望まれる生成物を得るこ
とは、特定の官能基を保護するか、または不活性化することにより、さらに容易
になる。この実施は、この技術において充分に認識されており、例えばTheodora
GreeneのProtective Groups in Organic Synthesis(1991)が参照される。従
って、反応条件が、分子の他の部分と、例えばリガンドになるように意図された
キレート化剤の部分において、望まれない反応を引き起こすかもしれないような
場合には、当業者はこの分子のこれらの反応性領域を保護する必要性を認め、従
って適宜に手を打つであろう。反応性官能性を有するキレート化剤残基は、反応
性ポリ(アルキレンオキシド)部分と接触させて重合体を形成することが可能な
キレート化残基前駆体を好適に保護することにより、望まれない生成物を形成す
る反応を予防することができ、次いで保護基をこの技術において公知の技術で除
去することができる。例えば、ヒドロキシ置換基を最終重合体に選択的に存在さ
せようとするならば、例えば従来の保護技術によりヒドロキシからアルキルエー
テルまたはトリチルエーテルを形成することなどにより、これらのヒドロキシ置
換基をセグメント化重合体の形成中に一時的に保護して、望まれない副生成物の
形成を最小に抑え、次いでセグメント化重合体が形成された後、それぞれ例えば
BBr3またはCF3COOHを用いて脱保護することが好ましい。しかしながら、重合体
のバックボーン中の保護されていない反応性前駆体基により形成された1以上の
結合を含む副生成物は、有用であることが意図される。
好適なアミン官能化反応性ポリ(アルキレンオキシジル)種は、この技術分野
で公知の方法により製造できる。例えば、好ましいポリ(アルキレンオキシジル
)アミンは、ポリ(アルキレンオキシド)の活性化形態、例えばハロゲン化物ま
たはスルホナートエステルを、アンモニア、第一級アミン、アミドまたはアジド
と反応させ、次いで還元することによって製造できる。あるいは、この技術分野
で公知の他の方法により、アミノ基を導入することができる(Leonard et al,T etrahedron
40,1581-1584(1984);David et al.,米国特許第4,179,337;Gerh
andt et al.,Polym.Bull,18,487-93(1987)参照)。好適なアミンの例とし
ては、N-メチルアミン、アミノ酸、例えばグリシンなど、アミノメチルピリジン
、アミノメチルチオフェン、メトキシエトキシエチルアミン、メトキシエチルア
ミンおよびアミノ安息香酸が挙げられる。ポリ(アルキレンオキシジル)アミン
は商業的に入手可能であるか、この技術分野で公知であるか、またはここに記載
した方法を含む公知の方法により製造できる。
ポリ(アルキレンオキシド)の活性化形態は、好ましくは化学量論的量より過
剰のアミンと、不活性溶剤中で好ましくは反応を完結させるのに充分な温度(例
えば100〜160℃)および圧力(例えば1〜10気圧)において反応させる。好適な
不活性溶剤としては、ジオキサン、DMF、エタノールまたは他のアルコールなど
が挙げられる。続いて、ポリ(アルキレンオキシジル)アミンを、例えば蒸発ま
たは沈澱により単離し、そして例えば塩化メチレン、クロロホルムまたはトリク
ロロエタンなどの好適な溶剤に溶解した後、過剰のNaOH水溶液で洗浄することに
より精製するか、あるいは当業者が利用可能な他の好適な単離・精製技術により
処理することが好ましい。
好適なカルボキシル官能化反応性ポリ(アルキレンオキシジル)種は、この技
術分野で公知の方法により製造できる。例えば、好ましいポリ(アルキレンオキ
シジル)カルボン酸は、塩基として炭酸カリウムを用いて、ヒドロキシル含有ポ
リ(アルキレンオキシド)を環状無水物と、あるいはクロロ-、ブロモ-またはヨ
ード-アルキル酸、例えばクロル酢酸などと反応させることによって製造できる
。末端ヒドロキシ基を酸化してカルボン酸基にすることもできる。
あるいは、上記のアミン含有ポリ(アルキレンオキシド)は、同様の化学によ
り入念に処理してポリ(アルキレンオキシド)を含有するカルボン酸にすること
ができる。さらに、上記のようにハロアルキルポリ(アルキレンオキシド)また
はポリ(アルキレンオキシジル)スルホナートエステルをアミノ酸と反応させる
と、カルボン酸含有ポリ(アルキレンオキシド)が得られる。これらの物質は、
上記で概説した技術を用いて単離および精製できる。これらのカルボン酸含有ポ
リ(アルキレンオキシド)またはその活性化誘導体は、本発明のセグメント化重
合体の製造において、アミン含有キレート化剤と反応させてアミド基を形成する
ことができる。
好ましい態様を製造するための材料、例えば上記のキレート化剤の内部無水物
形態は、商業的に入手可能であり、および/またはこの分野で公知の技術により
製造できる。例えば、内部無水物形態OTPAは商業的に入手できる。B4A、P4Aまた
はTMTの内部無水物形態は、この分野で公知の技術により製造できる。例えば、
無水物は、触媒としてのピリジンの存在下に対応する酸を無水酢酸中で加熱する
ことにより製造できる。キレート化剤の混合無水物もまた、セグメント化重合体
の形成に好適である。
好ましい態様において、反応性ポリ(アルキレンオキシジル)アミンは、好適
な溶剤中で内部−無水物と反応させて、金属化されていない組成物を形成するこ
とができる。反応は好都合には、ほぼ室温および大気圧で行うことができる。し
かしながら、より高い温度および圧力、より低い温度および圧力も用いられる。
好適な溶剤としては、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、アセトニ
トリル、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタンおよび他の非プロ
トン溶剤が挙げられる。好ましくは非金属化重合体を単離し、次いで例えばダイ
アフィルタレーションまたは当業者が利用できる他の方法によって精製する。溶
融したポリアルキレンオキシド中での無溶剤反応も用いられる。
あるいは、セグメント化重合体は、好適なポリ(アルキレンオキシジル)アミ
ンと、キレート化剤に関与しないカルボン酸官能基を有する金属化されたキレー
ト化基とを、好適に活性化された形態で縮重合反応させることによって製造でき
る。
好ましい態様において、金属化重合体は、非金属化重合体を1以上の金属イオ
ン源と順次にまたは同時に接触させることにより形成できる。これは好都合には
、1以上の金属イオン溶液、あるいは1以上の金属イオン固体塩または金属イオ
ン酸化物を、重合体の溶液、好ましくは水溶液に、好ましくは順次に添加するこ
とにより行うことができる。金属イオンを順次に添加した後またはその間に、キ
レート化した重合体を好ましくは水中でダイアフィルタレーションして過剰の未
結金属を除去するか、あるいはこの技術分野で公知の他の方法により単離するこ
とができる。
さらにもう一つの観点からみると、本発明は、本発明に係るキレート化剤残基
含有重合体を、例えば溶剤中で、少なくとも僅かでも可溶性の金属化合物、例え
ば塩化物、酸化物、酢酸塩または炭酸塩と一緒に混合することにより、この重合
体を金属化することを含む、キレート化した金属を担持するセグメント化重合体
の製造方法を提供する。実施例
以下の実施例により、本発明を限定しない形式において説明する。
実施例品は、触媒、1,8-ジアザビシクロ-(5,4,0)-ウンデカ-7-エンの存在下、
クロロホルム中での、2000〜10,000の分子量を有するΩ-メトキシ-α-アミノポ
リ(エチレンオキシド)(PEO-NH2)およびΩ-メトキシ-α-メチルアミノポリ(エチ
レンオキシド)(PEO-NHCH3)と、ジエチレントリアミン四酢酸(DTPA)との反応によ
り調製された。Gd3+の錯化は、水溶液中の高分子キレート組成物に過剰のGdCl3
を加えることによって行なった。錯化量は、酸基の電位差滴定、或いはGd(157)
の中性子放射化またはICP-AESによって決定した。実施例品は、以下の構造を有
する。
実施例1
5gのPEO-NH2(Sigma Chemical Co.、セントルイス、ミズーリ州)(5,000)(1
mmol)を、0.178gのDTPA二無水物(Aldrich Chemical Co.、ミルオーキー、ウィ
スコンシン州)(0.5mmol)およびクロロホルム200mL中の触媒5滴と混合した。混
合物を60℃で3日還流させた。溶媒を、回転式エバポレータによって、反応溶液
から除去した。次いで、反応生成物を水に溶解し、濃縮HClで酸性(pH2.5)とし、
未反応のDTPA二無水物の全てを酸に変換させた。溶液を、6000-8000MWカットオ
フ透析バッグ中で完全に透析し、次いで10Kカットオフフィルタを備えた
およびPEO-NH2を除去した。DTPA-接合ポリマーを、凍結乾燥により回収し、4.8
gの固体を得た。固体ポリマー(MW〜11,000)のサンプルを、ポリマー鎖当りの酸
基数の決定に用いた。予備錯化ポリマーを用いてPH滴定を行ない、高分子キレー
トの組成を決定した。ポリマー鎖(MW〜11,000)当りの酸基数が3に決定され、こ
のことは二つのPEO部分が結合したことを示している。
少量のポリマーを水に溶解し、3倍量過剰のGdCl3と混合した。溶液をNaOHに
てpH5.0に調節し、ダイアフィルトレーションにかけて過剰のGdCl3を除去した後
、凍結乾燥によって固体を回収した。最終錯体のGd量を、中性子放射化分析によ
って決定した。
中性子放射化分析の結果は、0.01236gGd/gポリマーであり、これと比較し
て計算値は0.01427gGd/gポリマーであった。実施例2
(A) 3.93g(0.01mol)のDTPA(五酢酸型)を4.85mLのピリジンに懸濁させ、3.57g
の無水酢酸を加えた。混合物を65℃に加熱した。冷却した後、沈澱物をろ別し、
40℃にて真空乾燥して2.11g(87%)を得た。これを次の工程で未精製で用いた。
(B) Ω-メトキシPEOトシレート(2000MW)を、反応ボンベ中の20mLジオキサンに懸
濁し、氷浴で冷却し、次いで混合物にメチルアミンを15分間泡を立てるように吹
き込んだ。ボンベを密閉して油浴中で18時間160℃に加熱した。冷却に際して、
溶液をろ過および濃縮し、残存する固体を、1N NaOH 2.0mLを加えた水40mLに溶
解した。溶液を室温にて30分間放置し、クロロホルムで2回抽出した
後、抽出物を硫酸マグネシウムで乾燥させ、次いで真空中で濃縮して黄褐色(tan
)固体を得た。1.54g得られた。
(C) 実施例2AからのDTPA無水物および実施例2BからのΩ-メトキシPEOメチルアミ
ンを、60mLのクロロホルム中で混合させ、1,8-ジアザビシクロ-[5.4.0]-ウンデ
カ-7-エンDBUで処理し、次いで油浴中、60℃で3日間加熱した。得られた生成物
を真空中で濃縮して1.92gの固体を得た。この固体生成物を55mLの水に溶解し、
5000MWカットオフ膜を備えた200mL Amiconダイアフィルトレーションセル中にて
ダイアフィルトレートした。略700mLのタイアフィルトレート物を収集した。こ
の濃縮水を0.2ミクロンフィルターを通してろ過し、1.5トールの減圧下で濃縮し
、次いで凍結乾燥して1.183gのポリマー固体を得た。
(D) 実施例2Cにおける生成物を、0.698gのGdCl3・6H2Oを含む水100mLに溶解した
。この黄色溶液を室温にて1時間攪拌し、次いで5000MWカットオフ膜を備えた20
0mL Amiconダイアフィルトレーションセル中に導入して水を用いてダイアフィル
トレートした。725mlのダイアフィルトレート物が収集された。この黄色濃縮水
を0.2ミクロンフィルターを通してろ過し、次いで凍結乾燥して3.48g(4.38%Gd
:ICP分析による)を得た。実施例3
100mLピリジン中のメトキシPEO-OH(5000MW)10gを、10mlピリジン中の4.0gの
トシルクロリドおよび4.1gの2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルピリジンの混合物と混
合した。得られた溶液を窒素雰囲気下、室温で5時間攪拌し、次いで100mLの濃
縮HClおよび氷の混合物中に投入し、クロロホルムで2回抽出し、硫酸マグネシ
ウムで乾燥させた後、真空中で濃縮して白色固体とした。この白色固体をエーテ
ル中で1夜磨砕した。固体をろ過してエーテルで洗浄した後、真空乾燥して9.79
g(95%)の所望の生成物を得た。得られたトシレートを、メチルアミンを用いて
実施例2Bと同様にしてアミノ化した。
0.293gのDTPA無水物を、390mLの1,2-ジクロロエタン中、Ω-メトキシメチル
アミンPEO(9.79g)と混合し、10滴のDBUを滴下した。混合物を、油浴中にて窒
素雰囲気下、60℃で3日間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、真空中
濃縮して10.42gの黄味の強い黄褐色(tan yellow)固体を得た。この固体を180mL
の水中に取出してろ過し、次いで10,000分子量カットオフ膜を備えた200mLAmico
nダイアフィルトレーションセル中に導入し、室温で水を用いてダイアフィルト
レートした。1150mlのダイアフィルトレート物を収集した後にダイアフィルトレ
ーションを停止し、この濃縮水を凍結乾燥して、5.39gのオフホワイトの綿毛状
固体(分子量:略10,000)を得た。
(C) 実施例3bの生成物2.00gを50mLの水に溶解し、0.132gのGdCl3六水化物を加
えた。この溶液を室温にて1時間攪拌し、次いで200mL Amiconダイアフィルトレ
ーションセル(5000MWカットオフ膜)中で、水に対してダイアフィルトレートし
た。700mlのダイアフィルトレート物が収集され後、濃縮水をろ過し、次いで凍
結乾燥して綿毛状白色固体として1.81gの生成物(分子量: 略10,000、1.18%Gd:
ICP分析による)を得た。実施例4
メトキシPEO-OH(分子量10,000)を実施例2Bの方法を用いてアミノ化し、次い
で実施例2Cの方法に従ってDTPA無水物と反応させた。この材料(4.12g)を、0.1
49gのGdCl3六水化物を含む水100mLに溶解し、室温にて1時間攪拌した後、ダイ
アフィルトレーションを行ない、綿毛状白色固体4.106g(0.763%Gd: ICP分析に
よる)を得た。実施例5
(A) DTPA無水物の遊離カルボン酸を、不活性雰囲気下、低温でカルボニルN,N1-
ジメチルジイミダソリウムジトリフレート(carbony1N,N1-dimethyldrimidazoli
um ditriflate)と反応させて二つのDTPA残基からなるキレート化残基を調製し
、次いでエチレンジアミンを用いた処理によって四無水物ジアミド(tietraanhyd
ride diamide)を提供する。
(B) 5Aから得られた無水物を、実施例1〜3の方法に従ってメトキシPEGアミン
と反応させて、式Iの重合体を形成する。実施例6
(A) DTPA無水物を、上記と同様にして、カルボニルN,N1-ジメチルジイミダソリ
ウムジトリフレート(carbonylN,N1-dimethyldrimidazolium ditriflate)と反応
させて三つのDTPA残基からなるキレート化剤を調製し、次いでジエチレントリア
ミンを用いた処理によって六無水物トリアミド(hexaanhydride triamide)を提供
する。
(B) 6Aから得られた無水物を、実施例1〜3の方法に従ってメトキシPEGアミン
と反応させて、式Iの重合体を形成する。
実施例1〜4の各サンプルを、MAGNEVIST DTPA/Gd3+(公知造影組成物)に対
して、囓歯類動物における血液プール滞留時間を試験した。以下の表の滞留時間
は、血液プールから減少されるべき組成物の半分に対する血液プール半減期T1/2
(分)として報告されている。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M
C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG
,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN,
TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ,UG),
AM,AT,AU,BB,BG,BR,BY,CA,C
H,CN,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB
,GE,HU,IS,JP,KE,KG,KP,KR,
KZ,LK,LR,LT,LU,LV,MD,MG,M
N,MW,MX,NL,NO,NZ,PL,PT,RO
,RU,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TM,
TT,UA,UG,US,UZ,VN
(72)発明者 ラド,ディビッド,リー
アメリカ合衆国 ペンシルベニア州
19087,ウェイン,トーマスロード 1375
(72)発明者 スノウ,ロバート,アラン
アメリカ合衆国 ペンシルベニア州
19380,ウェスト チェスター,クラチン
レーン 118
(72)発明者 タン,ジュリア,シーア
アメリカ合衆国 ニューヨーク州 14615,
ロチェスター,トルー ヒッコリー ドラ
イブ 437
(72)発明者 トナー,ジョン,ルーク
アメリカ合衆国 ペンシルベニア州
19355,ダウニングトン,ブルックホロー
ドライブ 109
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.アミド結合を介してキレート化剤残基に結合する少なくとも1つのポリ(ア ルキレンオキシジレン)基を含み、少なくとも略4,500の分子量を有したセグメ ント化重合体。 2.上記セグメント化重合体が金属化されていることを特徴とする請求項1に記 載の重合体。 3.上記セグメント化重合体が、常磁性金属種または放射性核種によって金属化 されていることを特徴とする請求項1または2に記載の重合体。 4.下記式: (式中、zはキレート化剤残基であり; QはRとLとで炭素末端を有する2価のポリ(アルキレンオキシジレン)部分で あり; Lはアミド結合を表し; E(b)は 各々がbの電荷を持つ一以上の対イオンであり; bは1、2および3の整数であり; nは1、2、3および4の整数であり; wはゼロまたは1、2、3、4および5の整数であり; M(+a)は+aの電荷を有するカチオンであり; aは1、2、3および4の整数であり; rは0、または1、2および3の整数(ただし、rが2または3のとき、各M(+ a) は同一であっても異なってもよい)であり; dはキレート化剤残基上の全電荷であってかつ0〜10の整数であり; d+Σ(b.w)+Σ(a.r)=0であり;および Rは、水素原子、水酸基、C1-4アルキル、C6-24アリール、C2-5アルカノイル オキシルおよびC1-4アルコキシからなる群より選択されるキャッピング部分で あるか、あるいはRは免疫反応性基、または化学結合または連結基により基Qに 結合する細胞毒薬剤である)を有することを特徴とする、請求項1〜4の何れか 1項に記載の重合体。 5.分子量が10,000〜40,000の間であることを特徴とする請求項1〜5の何れか 1項に記載の重合体。 6.rが1、2または3であり、各カチオンが常磁性イオンであることを特徴と する請求項4〜5の何れか1項に記載の重合体。 7.zが1以上のDTPA位からなることを特徴とする請求項4〜6の何れか1項に 記載の重合体。 8.Qがポリ(エチレンオキジジレン)部分であることを特徴とする請求項4〜 7の何れか1項に記載の重合体。 9.M(+a)が、Gd3+、Fe3+、Mn2+、Mn3+、Dy3+およびCr3+からなる群から選択さ れることを特徴とする請求項4〜8の何れか1項に記載の重合体。 10.少なくとも1つのカチオン(M(+a))が、金属放射性核種イオンであること を特徴とする請求項4〜9の何れか1項に記載の重合体。 11.ZがDTPA残基であり、M(+a)がGd3+またはDy3+であり、Qが分子量2000〜20 ,000のポリ(エチレンオキシジレン)部分であり、Rが水酸基またはメトキシ基 であり、nが2であることを特徴とする請求項4に記載の重合体。 12.rが少なくとも1であり、[M+a]が放射性核種イオン、蛍光性金属イオン および常磁性イオンからなる群から選択されるカチオンであることを特徴とする 請求項4に記載の重合体。 13.免疫反応性基が、ヒストン;アンチセンスDNAを含むDNA;アンチセンスRNA を含むRNA;アクチンまたはミオシン;またはDNA、RNA、ヒストン、アクチンま たはミオシンに対する抗体からなる群から選択されることを特徴とする請求項12 に記載の重合体。 14.請求項1〜13の何れかに記載のセグメント化重合体を、生理的に許容される 担体または賦形剤と一緒に含む、製剤組成物。 15.ポリ(アルキレンオキシド)をキレート化剤またはその前駆体と反応させる ことを含む、請求項1〜13の何れかに記載のセグメント化重合体の製造方法。 16.ヒトまたはヒト以外の動物の身体に、請求項1〜13の何れかに記載のコント ラスト増強重合体をコントラスト増強量で、製剤用の担体または賦形剤と一緒に 投与し、該重合体が分布する該身体の少なくとも一部のイメージを生じさせるこ とを含む、ヒトまたはヒト以外の動物の身体の増強されたイメージを生じさせる 方法。 17.請求項1〜13の何れかに記載の重合体を使用して、ヒトまたはヒト以外の動 物の身体において行われるイメージ生成法または治療法に用いられる診断剤また は治療剤を製造する方法。
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| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040921 |
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| A977 | Report on retrieval |
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| A313 | Final decision of rejection without a dissenting response from the applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A313 Effective date: 20050214 |
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| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20050524 |