【発明の詳細な説明】
高性能テープ軌道システム
発明の背景技術分野
本発明は磁気テープ搬送システムの分野に関わり、特に、磁気テープ搬送シス
テムに用いる高性能テープ軌道の構成に関する。関連技術
データ格納のための各種システムを開発する際、データプロセシングシステム
は従来からデータ格納媒体として磁気テープを用いている。普通、磁気テープは
使用中の取り扱いの便宜および保管中のテープの保護のために適当なカートリッ
ジに収納されている。そのような磁気テープでオーディオ業界およびコンピュー
タ業界のいずれにおいても使用されている例としては、American National Stan
dard Institute(ANSI)規格X3.180-1990 に規定されているデータカートリ
ッジがある。このカートリッジにはテープの自由端に取付けられたテープリーダ
ーブロック(tape leader block)有する単一の磁気テープ繰出リールが設けられ
ている。IBM モデル3480テープドライブはこのカートリッジを使用している(“
IBM”はInternational Business Machines 社の登録商標)。この3480テープ
ドライブシステムはコンピュータおよびデータプロセシング業界において普及し
ており、この磁気テープカートリッジは業界では3480型カートリッジとして知ら
れている。
一般的なテープドライブシステムにおいて、磁気媒体を密閉している磁気テー
プカートリッジはテープ搬送システムに挿入されている。この状態で磁気テープ
はテープカートリッジ内に収容されている繰出リールとテープ搬送システムの巻
取リールすなわちマシンリール(machine reel)との間で巻き取りあるいは巻き戻
される。テープがテープ軌道に沿って搬送されると、テープ軌道に沿って配置さ
れた磁気テープヘッドに接触または接近する。今日のテープドライブシステムに
用いられている磁気テープヘッドはマルチトラックテープヘッドで、磁気テープ
上のそれぞれのデータトラックに関わる複数の読取りおよび書込み要素を持って
いる。従って、マルチトラック磁気テープヘッドは複数のデータの流れ(各トラ
ック毎に1つのデータの流れ)を同時に読取りおよび書込むことができる。一般
に磁気テープは、読取り/書込みヘッドを通過するときテープとベアリング表面
との間の摩擦を少なくするために、磁気テープとヘッドとの間に強制的に空気を
介在させる空気ベアリングによって案内される。
3480型カートリッジに収納された0.5インチ磁気テープ上に18トラックの
データを格納する磁気テープドライブシステムとしては、StorageTek 4480テー
プドライブシステム(Storage Technology Corporation,Louisville,Colorado
,U.S.A.製)およびIBM 3480テープドライブシステム(IBM Corporation,Armonk
,New York,U.S.A.製)等がある。同じ0.5インチ磁気テープ上に36トラッ
クのデータを格納する磁気テープドライブ(まだ一般に発売されてはいないが近
く売り出される予定)としては、StorageTeck 4940と4490テープドライブシステ
ム(Storage Technology Corporation 製)およびIBM 3490テープドライブシステ
ム(IBM Corporation製)がある。
最近、高速デジタルコンピュータに使われる磁気テープ搬送システムのデータ
スループットを上げる強い要求がでてきている。これらのコンピュータの高速処
理能力を利用するには、磁気テープに格納されるデータ量を増やしかつ磁気テー
プ媒体に対してデータを書き込み読み出しする速度を上げる必要がある。
この目標を達成するためにおこなわれた一つの改良は、テープの厚さを低減さ
せたことである。この改良によって一つの磁気テープカートリッジに格納される
データ量はテープの幅を変えることなく増大した。テープ幅を変えるには一般に
テープ搬送システムの構成を変えなければならない。一つのリールに蓄積される
テープ量が増えると、一つの磁気テープカートリッジに格納されるデータ量も増
える。一つの磁気テープカートリッジに格納されるデータ量が増えると、ある特
定の量のデータを転送するためにテープ搬送装置に対して装填、搬送および取り
出しを行わなければならないカートリッジの数は少なくなる。余分な数のテープ
カートリッジを装填したり取り出したりしなくてよい分、操作時間が短縮される
のでテープ搬送システム全体のデータスループットは高くなる。
しかしながら、磁気テープの厚さを薄くするとテープの強度が大きく損なわれ
る。上記のような従来のテープドライブシステムでは、繰出リールから巻取リー
ルに向かって移動するテープを案内し制御するためにテープの縁に約3グラムの
バイアス負荷(biasing load)をかけている。この負荷は従来のテープ搬送装置に
おいて、現在業界で使われている標準フィルムの磁気テープを案内し制御するの
に問題なく使われてきた。標準フィルムの厚さは0.001インチ(1ミル)で
ある。しかし、この大きさのテープ縁負荷を薄いフィルムの磁気テープにかける
とテープの摩耗が相当大きくなることが分かっている。薄いフィルムの磁気テー
プは一般に厚みが0.0003から0.0007インチ(0.3から0.7ミル
)であるから、その総合的な寿命は短くなり、読出し/書込みエラーの可能性が
高くなる。さらに、新しい磁気テープはますます薄くなってきているのでテープ
が座屈をおこしたり制御できなくなることがある。例えば、従来のテープドライ
ブシステムでは厚さ0.3ミルの磁気テープは著しく摩耗しテープ制御ができな
いことが分かっている。
磁気テープの厚さを減少させる技術だけでなく、テープ搬送装置のデータスル
ープットを高めるための他のデータ格納技術も進歩してきている。とくに、磁気
テープのトラック密度を上げるための磁気テープヘッド技術の進歩はスループッ
ト改善に深く関わっている。トラック密度は磁気テープの単位幅当りのデータト
ラックの数と定義される。トラック密度に関わる2つの特性として、トラック幅
とトラックピッチがある。トラック幅は個々のデータトラックの実際の幅で、ト
ラックピッチはあるデータトラックの中心から隣接するデータトラックの中心ま
での距離である。磁気テープヘッドの寸法が減少すると、その磁気テープのトラ
ックピッチとトラック幅も減少し、その結果トラック密度が高くなる。
トラック密度がますます高くなっていることはStorageTek 18 トラック4480テ
ープドライブシステムとStorageTek 4940 36トラックのテープドライブシステム
とを比較すると分かる。両システムとも3480型カートリッジに収納された0.5
インチ磁気テープをサポートしている。4480 18 トラックのテープドライ
ブシステムに使われる磁気テープはトラックピッチがおよそ630μmでトラッ
ク幅が約540μmである。4940 36 トラックのテープドライブシステムに使わ
れる磁気テープはトラックピッチが約315μm、トラック幅が約285μmで
ある。したがって、36トラックシステムのトラック幅は18トラックシステム
のトラック幅のおよそ半分である。また、36トラックシステムにおけるデータ
トラック間の距離は18トラックシステムにおけるデータトラック間の距離の3
分の1である。
トラック密度が高くなったことにより、36トラックテープドライブの磁気テ
ープは、磁気テープヘッドを通過する際、ヘッドに対するテープの横移動を防止
するためにより厳しい許容誤差で案内されなければならない。横移動が発生する
と、テープの読取りおよび書込み時にデータが失われてしまう。したがって、ト
ラック密度を上げると、磁気テープをガイドし制御する精度も対応して高くしな
ければならない。現在、従来のテープドライブシステムは磁気テープヘッドの位
置において約±0.0003インチの横方向テープ移動精度で磁気テープを案内
する。この精度は、上記の36トラックシステムのトラック密度以上のトラック
密度をサポートするテープ搬送システムにおいて磁気テープを案内するには不十
分であることが分かっている。
テープ搬送システムのデータスループットを高めるには上記の磁気テープおよ
び磁気テープヘッドにおける技術の進歩だけでなく、さらに他の改良が望まれる
。特に、磁気テープがテープ搬送システム内を移動する速度を上げることが望ま
しい。従来のテープドライブシステムは現在、テープに対してデータを読取った
り書込む際に秒速約2メーター(m/s)で磁気テープを移動させている。巻取
リールから繰出リールへ磁気テープを巻き戻す時、従来のテープドライブシステ
ムはテープを約6m/sで搬送する。テープが磁気テープヘッドを通過する速度
を上げるとシステムのデータ転送速度は高くなる。これは接続しているデジタル
コンピュータの処理速度を直接的に速くする。さらに、データ転送終了後に磁気
テープを繰出リールに巻き戻す速度を速めれば、磁気テープがテープ搬送装置に
装填されている時間が短縮される。このように、磁気テープがシステム内を搬送
される速度を上げることによって、与えられた単位時間においてテープ搬送シ
ステムが処理するカートリッジの数を増やし、テープ搬送装置のデータスループ
ットを上げることができる。
テープ搬送装置のデータスループットに関わるもう一つの要素はテープ通し機
構(tape threading mechanism)である。テープ通し機構はできるだけ素早くテー
プ搬送システムに磁気テープを通過させるだけでなく、テープを傷つけないよう
に十分な感度をもって通過させなければならない。このことは、厚さが0.3か
ら0.7ミルの薄いフィルムの磁気テープの場合、特に当てはまる。さらに、テ
ープ通し機構は、送り操作中にテープの方向が変わるとき余分なテープが繰出リ
ールから引き出されてテープがゆるみ過ぎるのを(その後、引っ張り過ぎるのを
)防止するようにテープの速度を制御しなければならない。したがって、テープ
搬送システムの能力を改良して薄いフィルムの高密度磁気テープをテープ搬送シ
ステムに効率的に送りながらテープの動きの変化を素早く制御することにより、
テープ搬送装置のデータスループットを高めることが望まれる。
磁気テープヘッドが形成しあるいは受け取った読取り/書込み信号は一般的に
電子読出し/書込みプリアンプカード(前置増幅器カード)を通る。読出し/書
込みプリアンプカードは磁気テープヘッドから受け取った読出し信号に対してよ
く知られている予備増幅(pre-amplification)をおこなおう。これは接続ケーブ
ルの長さに比べて読出し信号の振幅が小さいために必要である。従来のテープド
ライブシステムの磁気テープヘッドには磁気ヘッド上にコンネクタ金具が設けら
れている。電気ケーブルの一端はコンネクタ金具(fitting)に、また他端は読出
し/書込みプリアンプカード上のコネクターに接続されている。読出し/書込み
プリアンプカードが磁気テープヘッドに接近して配置されていないので、このケ
ーブルは従来のテープドライブシステムにおいて長さが2フィートに達すること
もある。
磁気テープトラックの幅が減少すると、寸法の縮小した磁気テープ読出しヘッ
ドが形成する電気信号の強さも小さくなる。これらの電気信号の振幅が減少した
場合、磁気テープヘッドと読出し/書込みプリアンプカードを接続する電気ケー
ブルの長さを短くすることが望ましい。すなわち、磁気テープヘッドと読出し/
書込みプリアンプカードとの間の距離を短くすることにより、読出し信号がカー
ドに到達するまでの減衰を小さくすることが望まれる。この距離が短ければケー
ブル全長にわたって侵入するノイズ量を低減することができる。さらに読出し信
号を読出し/書込みプリアンプカードに転送するために必要なケーブルとコンポ
ーネント間の接続部の数を減らすのがよい。各々のコネクターはノイズや信号喪
失を生じさせる可能性を持つ。
データスループットに影響するもう一つのテープ搬送システムの特性は、磁気
テープヘッドの繰出リールから巻取リールまでのテープ軌道の全長である。距離
が短いテープ軌道の場合、テープヘッドを通過する前の磁気テープに対する必要
な横位置制御能力が得られない。したがって従来のテープ搬送システムは、より
短い距離においてより大きなテープエッジ力を与えてテープの横位置を制御して
いるが、これは薄いフィルムの磁気テープに対して過度の摩耗と損傷を生じさせ
る。この問題は磁気データトラックの幅がより狭くなってきたことでさらに悪化
した。なぜなら、そのようなテープフォーマットを実現するシステムにおいては
磁気テープの制御と案内にはより高い精度が要求されるからである。そういうわ
けで、従来のテープ軌道システムは薄いフィルムの磁気テープに対して必要な制
御ができず、薄いフィルムのテープは従来から使用されている制御手段によって
傷つけられることがよくある。
したがって、高密度の薄いフィルムの磁気テープを非常に高速で正確かつ効率
的に通し(thread)、搬送し、巻き戻すことのできるテープ搬送システムが必要と
されている。
発明の開示
本発明は高性能テープ軌道システムである。この高性能テープ軌道システムは
、繰出リールと巻取リール間のテープ軌道に沿って移動する磁気テープに対して
様々なレベルの制御と案内を実行する複数のテープ案内装置から成る。弧状テー
プ軌道には中央に磁気テープヘッド組立体が設けられる。磁気テープヘッド組立
体の両側には磁気テープを正確かつ精度良く制御する精密テープ案内装置が設け
られる。それぞれの精密テープ案内装置に接近しかつテープ軌道に沿った位
置に、テープヘッド領域に接近したり離れたりするテープを掃除するテープクリ
ーナーブロック組立体が配置される。各々のテープクリーナーブロック組立体に
接近した位置には、磁気テープの初期制御と案内を実行する粗テープ案内装置が
設けられる。
高性能テープ軌道システムは2つの電気コネクターを介して読出し/書込みプ
リアンプカードに電気的かつ機械的に接続される。並列ラッチ装置の使用により
、これら2つのコネクターは1つの機械的操作で接続および切り離しができる。
これによりプリアンプカードは磁気テープヘッドにできるだけ近づけて設置でき
る。高性能テープ軌道システムはテープ搬送装置に接続されて、2つの空気圧金
具(pneumatic fitting)と3つの電気コネクターを介して動作する。1つの空気
圧金具は、圧縮空気を空気圧分配システムを介して様々なテープ案内装置と磁気
テープヘッドに供給するために用いられる。他の空気圧金具はテープ軌道から異
物を取り除くためにテープクリーナー組立体に真空を供給するのに用いられる。
これら3つの電気コネクタで高性能テープ軌道システムとテープ搬送装置との間
のすべての電気接続が得られる。高性能テープ軌道システムに関わるすべてのコ
ンポーネントはサブデッキに取付けまたは接続されているので、高性能テープ軌
道システムはテープ搬送装置から容易に取り外すことができるモジュールユニッ
トとなる。
本発明の利点は、厚さ0.3〜0.7ミルの薄いフィルムの磁気テープを扱う
ことができることである。さらに本発明は現在業界で用いられている標準フィル
ムの磁気テープも扱うことができる。
本発明の別の利点はテープヘッドにおいて±0.25ミル以下の横位置精度で
テープエッジを案内できることであり、これにより横方向の変動は全体で0.5
ミル以下となる。その結果、高性能テープ軌道システムは0.5インチ幅の磁気
テープに36トラック以上のデータを書き込む能力を有する磁気テープヘッドを
実現できる。
本発明のさらに別の利点は弧状テープ軌道の半径が大きくなったことである。
この緩やかな湾曲は磁気テープを案内するのに必要なテープ縁負荷を小さくでき
、高速で走る薄いフィルムの磁気テープに過度の摩耗を生じることなくテープ
を優しく案内支持することができる。
本発明のさらなる利点はテープ張力変換器を繰出リールに近づけたことである
。これによって従来のテープドライブシステムよりも素早く磁気テープを安定さ
せるための張力フィードバックをテープ通し機構に与えることができる。したが
ってテープ通し機構はテープ変動に対してより速く応答できる。
本発明のさらなる利点は磁気テープヘッドの両側に接近した位置でテープクリ
ーニングを実施できることである。これによりデータ転送エラーを減少させエラ
ー回復能力を改善できる。
本発明のさらなる利点は読出し/書込みプリアンプカードをテープヘッド組立
体の近くに配置したことである。磁気テープのデータトラックの幅が狭くなりそ
れらの信号が弱くなるにつれて、従来のテープドライブシステムで用いられてい
る読出し/書込みプリアンプカードと磁気テープヘッドの相対位置および磁気ヘ
ッド組立体構成が、より高度な磁気テープヘッドの実現に障害となることが分か
っている。本発明では読出し/書込みプリアンプカードに到達するまでに読出し
信号が移動しなければならない距離が短くなるので、減衰や信号喪失が低減する
。さらに本発明では磁気テープヘッドがサブデッキの底に配置されたコネクタに
接続される一体型のフレックス回路(flex circuit)を有し、それにより読出し/
書込みプリアンプカードに接続しているので、磁気ヘッドと読出し/書込みプリ
アンプカード間の電気接続部の数が少なくなる。また、この接続距離が短くなっ
たことにより減衰やノイズを防止できるので非常に弱い読取り/書込み信号を発
生する磁気ヘッドを扱うことができる。
本発明のさらなる利点は繰出および巻取リールから磁気テープヘッドまでの全
体の長さである。この距離が短いテープ軌道の場合、磁気テープがテープヘッド
を通過する前にテープに対して必要な制御をおこなうことはより困難である。そ
のため従来のテープ搬送システムはより短い距離においてより大きな力を与えて
テープを制御している。その結果、薄いフィルムの磁気テープは過度の摩耗と損
傷を受ける。この問題はより狭い磁気データトラックの到来でさらに悪化した。
なぜなら、このようなテープフォーマットを持つシステムにおいては磁気テープ
の制御と案内にはより高い精度が要求されるからである。従来のテープ駆動シス
テムははるかに大きなテープ縁負荷をかけることによってこれらの案内精度を達
成しようとしている。本発明ではテープ軌道を長くし4940のテープ軌道部分に沿
ってより穏やかな付勢を与えてテープを案内することにより、従来のシステムと
比べてテープの案内は正確となり摩耗は低減される。より長いテープ軌道とより
穏やかな付勢により本発明は、テープを摩耗したり損傷することなく、従来のシ
ステムよりもはるかに大きな速度で薄いフィルムの磁気テープを制御案内する。
磁気テープを通し、搬送し、巻戻す速度を上げるという点だけでなく、テープ
搬送装置の他の特性もデータスループットを改善すると考えられる。その一つと
して修理と保守に関するシステムの運用効率がある。従来のテープ搬送システム
は普通、半固定のテープ軌道を有する。すなわち繰出リールから巻取リールまで
のテープ軌道を構成するコンポーネントはテープ搬送装置全体に分散され個々に
取り外されるようになっている。この種の構成を有するテープ搬送装置において
は保守および修理が難しく時間がかかる。普通、テープ搬送装置は一つのテープ
軌道コンポーネントを修理および保守する間、停止されるので、この構成ではテ
ープ搬送装置のデータスループットは低下する。
本発明のさらなる特徴はモジュール構造である。テープ軌道全体は読出し/書
込みプリアンプカードを含む取り外し可能なモジュール型テープデッキ上に配置
されている。このモジュール構成により作業員は2つの空気圧接続部と2つの電
気接続部を切り離すことでテープデッキを取り外すことができ、高性能テープ軌
道システムの素早い修理と保守が可能になる。これによって、テープ軌道システ
ムのコンポーネントが動作不能となってもその影響は単一モジュールテープ軌道
ユニットを交換する時間のみに限られるので、テープ駆動システムはより長い時
間運転可能状態を保持できる。したがってテープ搬送装置のデータスループット
はテープ軌道システムのコンポーネントの修理や保守によって影響されない。
したがって本発明の高性能テープ軌道システムはデータを磁気テープに対して
読み書きする際、薄いフィルムの高密度磁気テープを4m/sの速度で搬送する
ことができる。これによってデータ転送速度は従来のテープ搬送システムのデー
タ転送速度のおよそ2倍となる。さらに本発明はデータがテープに対して読み書
きされていないとき(例えば巻戻し中)にテープを10m/sの速度で搬送する
ことができる。これは従来のテープ搬送システムの巻戻し速度よりもはるかに大
きい。
本発明のさらなる特徴と利点および本発明の様々な実施例の構造と動作につい
て、添付図面を参照して以下に詳しく説明する。図面において、同じ参照番号は
同等または機能的に類似した要素を示す。さらに参照番号の最左端の数字はその
参照番号が最初に現われる図面を示す。
図面の簡単な説明
添付図面を参照しながら本発明を説明する。
図1はテープ搬送システムのメインデッキ(main deck)の斜視図であって、本
発明の高性能テープ軌道システムを含む主要コンポーネントの配置を示す。
図2は本発明の高性能テープ軌道システムの好ましい実施例の上部斜視図であ
る。
図3は高性能テープ軌道システムの簡略化した平面図である。
図4は高性能テープ軌道システムの分解斜視図で、高性能テープ軌道サブデッ
キ(sub-deck)の上面に取付けられたコンポーネントを示す。
図5は高性能テープ軌道システムの底部斜視図で、分かりやすくするために読
出し/書込みカードを省略してある。
図6は高性能テープ軌道システムの底部分解斜視図で、高性能テープ軌道サブ
デッキの底面に取付けられたコンポーネントを示す。
図7は空気ベアリング間隙において起こりうるテープの動きを示す簡略化した
説明図である。
発明の詳細な説明
目次
I. 前書き
II. テープ搬送構成
III. テープ軌道システムの全体構成
IV. テープ案内装置
A. 初期テープ案内装置
B. 粗テープ案内装置
C. 精密テープ案内装置
D. テープ案内装置の配置
V. テープクリーナー組立体
VI. テープ張力変換器
VII. 空気圧分配(Pneumatic Distribution)
VIII. 磁気テープヘッド組立体
IX. 電気接続(Electrical Interface)
I.前書き
本発明は従来のテープ軌道システムよりもテープを優しく案内しながらしかも
従来のテープ軌道システムよりも大幅に高いテープ速度を達成できる高性能テー
プ軌道システムである。本発明は、厚さ0.0003〜0.0007インチの高
密度磁気テープを従来のテープ搬送システムよりも大きな制御性能と感度で扱う
ことができる。高性能テープ軌道システムはテープに大きな摩耗や損傷を生じる
ことなくこの高い精度と制御性能を実現する。
本発明の高性能テープ軌道システムは単一のモジュールユニットであり、読出
し/書込みプリアンプカードや空気および電気分配システム等、テープ軌道シス
テムの全てのコンポーネントが取付けられまたは接続されているプラットフォー
ムを有する。本発明の高性能テープ軌道システムは、各種コンポーネントを改良
し、これらのコンポーネントがテープ軌道システム全体の設計に対し最適とな
るように互いに関係づけることによってこの改善された作動性能を達成している
。
II.テープ搬送構成
図1はテープ搬送装置100の上部斜視図で、本発明の高性能テープ軌道シス
テム110を含む、テープ搬送装置の主要コンポーネントの相対位置を示す。図
1はさらに高性能テープ軌道システム110が、テープ通しアーム106、磁気
テープカートリッジ103内に設けられた繰出リール102、およびマシンリー
ル即ち巻取リール104に対してどのように配置されるかを示す。磁気テープが
テープ搬送装置100に挿入されると、テープ通し機構106が磁気テープカー
トリッジのリーダーブロックに取り付いて磁気テープを高性能テープ軌道システ
ム110の周りの弧状の軌道に通し巻取リール104まで送る。
III. テープ軌道システムの全体構成
図2は本発明の高性能テープ軌道システム110の上部斜視図である。図3は
高性能テープ軌道システム110の簡略化した平面図である。図2および図3を
参照してテープ軌道システム110の主要コンポーネントの概略を説明する。高
性能テープ軌道システム110に関わるすべてのコンポーネントは読出し/書込
みサブデッキ202と一体形成されるか、それに取付け、または接続されている
。読出し/書込みサブデッキ202の下には読出し/書込みプリアンプカード2
04がある。読出し/書込みプリアンプカード204はまた支柱224を介して
サブデッキ202に機械的に接続されるとともにサブデッキ202(以下に説明
)上のコンポーネントに電気的に接続される。
この好ましい実施例においては、テープ軌道302に沿って磁気テープを案内
制御するテープ軌道システム110の主要コンポーネントが8つ設けられている
。テープ軌道302(図3参照)に沿って、磁気テープが接するテープ軌道シス
テム110の最初のコンポーネントは初期テープ案内装置208である。磁気テ
ープはその後テープ軌道302に沿って移動し続け、粗テープ案内装置210の
制御下に入る。そして磁気テープはテープクリーナー組立体212で掃除さ
れ、最後に精密テープ案内装置214を通過する。粗テープ案内装置210と精
密テープ案内装置214は、磁気テープが繰出リールから磁気テープヘッド組立
体216までテープ軌道302に沿って移動する際その動きをより良く制御する
ことを可能にする。
粗テープ案内装置210、テープクリーナー組立体212および精密テープ案
内装置214と類似の機能を有するコンポーネントが磁気テープヘッド組立体2
16の反対側に設けられている。これらには精密テープ案内装置218、テープ
クリーナー組立体220および粗テープ案内装置222が含まれる。テープ軌道
システム110のこちら側は、磁気テープが巻取リール104と磁気テープヘッ
ド組立体216との間を移動するので、巻取リール側と呼び、反対側は、磁気テ
ープが磁気テープカートリッジ103内に設けられた繰出リール102と磁気テ
ープヘッド組立体216との間を移動するので、繰出リール側と呼ぶ。繰出リー
ル側と巻取リール側のコンポーネントが対照的に配置されていることにより、テ
ープ軌道システム110は磁気ヘッドに対していずれの方向においてもデータを
最適に読み書きできる(以下に詳細に述べる)。
図2を参照して、読出し/書込みプリアンプカード204とサブデッキ202
との機械的な関係を述べる。実行される機能と接続とを以下に説明する。プリア
ンプカード204は支柱224内に納まる形状と寸法を有するように構成される
。読出し/書込みサブデッキ202の支柱224も同様に読出し/書込みプリア
ンプカード204をクリップ232で保持するように構成される。各々の支柱2
24は、読出し/書込みプリアンプカード204が保持される面をもたらす支柱
読出し/書込みカード凹部226を有する。クリップ232はそれぞれの支柱2
24の水平クリップ凹部228と支柱垂直スロット230に装着されている。
このように読出し/書込みプリアンプカード204をサブデッキ202に取付
け、また磁気テープの案内と制御に関わるすべてのコンポーネンをテープ軌道に
沿って設置することにより、テープ軌道システム110は取り外し可能な一体型
モジュールユニットとなる。テープ軌道システムとそのコンポーネントの修理に
は普通読出し/書込みプリアンプカード204が関わってくる。読出し/書込み
プリアンプカード204とサブデッキ202を単一のモジュールユニットにする
ことで、組立体全体を修理および保守のためにテープ搬送システムから取り外し
、高性能テープ軌道システム110をこの修理および保守期間に別の高性能テー
プ軌道システムと取り替えることができる。高性能テープ軌道システム110を
収容しているテープ搬送システムのデータスループットは修理および保守時の停
止時間が少なくなることにより高くなる。読出し/書込みプリアンプカード20
4を磁気テープヘッド組立体216にこのように接近して設けることの利点は他
にもある。これらのさらなる利点は以下に詳細に述べられる。
IV.テープ案内装置
図2および図3を参照するに、本発明の高性能テープ軌道システム110にお
いて、磁気テープは基本的に先に述べた5つのテープ案内装置、すなわち初期テ
ープ案内装置208、粗テープ案内装置210、精密テープ案内装置214、精
密テープ案内装置218および粗テープ案内装置222、によって制御される。
以下詳述するように、これらのテープ案内装置は異なった構成を有し異なった機
能を実行して、高性能テープ軌道システム110を通過する磁気テープの動きを
制御する。これらの異なった構成と機能は、高性能テープ軌道システム110に
おけるテープ軌道に沿ったテープ案内装置の位置に依存する。5つのテープ案内
装置はすべて、磁気テープを乗せて移送するための空気のクッションを形成する
空気ベアリングを有する。
読出し/書込みサブデッキ202は高くなった複数の台部(platform)を有し、
その上にそれぞれ空気テープ案内装置が取付けられている。空気テープ案内装置
は空気圧源から空気圧分配システムを通して空気圧および/または真空を受ける
。この空気圧/真空は読出し/書込みサブデッキ202の底面を通って,各台部
のサブデッキ202の上面に設けられた供給ポートに送られる。
5つの空気テープ案内装置は実行する機能によって3つの種類に分けられる。
第一の種類は、基本機能として、テープ軌道302を移動している磁気テープを
横向き(traverse)すなわち半径方向に位置決めする。第一の種類のテープ案内装
置には初期テープ案内装置208が含まれる。初期テープ案内装置208は、磁
気テープが繰出リールを離れて高性能テープ軌道システム110上のテープ軌道
302に沿って移動し始めるときのテープの初期横位置決めを行う。
テープ案内装置の第二の種類は、基本機能として、テープ軌道302に沿って
移動し始めた磁気テープに対して初期の横安定作用を有する。この第二の種類に
は粗テープ案内装置210と粗テープ案内装置222が含まれる。粗テープ案内
装置210は繰出リール102から送られてくる磁気テープの初期横安定作用を
行う。粗テープ案内装置222は巻取リール104から送られてくる磁気テープ
に対して初期横安定作用を行う。
テープ案内装置の第三の種類は、基本機能として、磁気テープが磁気テープヘ
ッド216に適切に整合するように磁気テープを横(lateral)および半径(transv
erse)方向に正確かつ精密に案内制御する。この第三の種類には精密テープ案内
装置214と精密テープ案内装置218が含まれる。精密テープ案内装置214
と218は磁気テープヘッド216に最も接近して配置されているため磁気テー
プを最も正確に案内制御することが要求される。これらの空気テープ案内装置に
ついて上記の各種類毎に以下説明する。
A.初期テープ案内装置
初期テープ案内装置208は磁気テープが繰出リール102を離れてから最初
に出会う高性能テープ軌道システム110の主要コンポーネントである。磁気テ
ープが磁気カートリッジ内の繰出リールから巻き戻されるとき、リールに残って
いる磁気テープ量が減少するにつれて繰出テープの出口角度が変化する。初期テ
ープ案内装置208は磁気テープの位置決めのために最適な支持円弧を提供し、
これによって磁気テープの出口角度が変化するとき、磁気テープが磁気テープカ
ートリッジのリーダーブロック保持壁に接触するのを避けることができる。
図4において、初期テープ案内装置208はサブデッキ202の台部408に
設置されている。初期テープ案内装置208は台部408の空気ポート431を
介して空気圧源に接続される空気ベアリング402を含む。空気ポート431は
台部408とサブデッキ202内を延びて、空気ベアリング402を空気圧分配
システム(以下に詳述)に接続している。初期テープ案内装置208はさらに空
気ベアリング402上に取付けた空気ベアリングカバー404を有する。空気ベ
アリングカバー404は、空気ベアリング402の前面のオリフィスを覆って延
びているフランジを有する。空気ベアリングカバー404はテープ通しアーム1
06が最初に磁気テープをその下に通すための固定表面を形成している。空気ベ
アリングネジ406は空気ベアリングカバー404と空気ベアリング402を台
部408に固定する。
したがって図1に示すように、初期テープ案内装置208を繰出リール102
と磁気テープカートリッジ103の近くに配置することにより、高性能テープ軌
道システム110は最適な性能を確保できるように磁気テープを初期位置決めし
、空気ベアリングカバー404とサブデッキ202の上面との間に初期固定軌道
を形成することができる。
B.粗テープ案内装置
初期テープ案内装置208によって最初に位置決めされた後、磁気テープはテ
ープ軌道302に沿って進み粗テープ案内装置210の制御下に入る。
初期テープ案内装置208と粗テープ案内装置210は、磁気テープが一方か
ら他方に滑らかに移動し粗テープ案内装置210に接触したとき正しく位置決め
されるように互いに配置され且つ形成されている。
図4において、粗テープ案内装置210は空気ベアリング412と2つのバネ
組立体422,424を有する2方向バネ付勢テープ案内装置である。バネ組立
体422,424は、テープ軌道302に沿って空気ベアリング412を通過す
る磁気テープの上縁または下縁に、機械的に発生させた緩やかなバイアス負荷を
与える。
上部バネ組立体422は磁気テープの上縁に緩やかなテープ縁負荷を加え、ま
た下部バネ組立体424は磁気テープの反対側の縁(下縁)に緩やかなテープ縁
負荷をかけている。両方のバネ組立体422,424は、磁気テープに接するセ
ラミック案内ボタンを端部に形成した複数の平バネを有する。2方向バネ負荷テ
ープ案内装置は、共有アメリカ特許出願"Bi-compliant Tape Guide"
(1993年8月20日出願(attorney docket number 7509.017)、発明者:Bar
ry K.Spicer,Christian A.Todd,Donovan M.Janssen ,およびRichardW.Van
Pelt)に述べられており、その記載内容全てはここに参考として取り入れられる
。本発明の好ましい実施例において、上部バネ組立体422と下部バネ組立体4
24はそれぞれ4つの平バネを有する。この平バネの数は、繰出リールから送ら
れてくる磁気テープの動きの変動を考慮して、磁気テープを最適に粗制御できる
ように決定した。しかし、この技術に精通した者なら分かるように、特定の条件
を満たすものであればバネの数はいくつでもよい。
図4に示すように、複空気ベアリング(dual air bearing)412は底板418
の上に配置され、読出し/書込みサブデッキ202上の台部438に取付けられ
ている。空気ベアリング412はサブデッキ台部438に形成された空気ポート
435を介して空気圧源(図示せず)に接続される。上部バネ組立体422は空
気ベアリング412の上面に置かれ、上部バネ組立体カバー426で固定される
。上部バネ組立体の4つの平バネに設けた案内ボタンは空気ベアリング412の
空気ポートの上を外に向かって延びて磁気テープの上縁に接する。
図4に示すごとく、下部バネ組立体424は空気ベアリング412の下に配置
されておらず、バネ要素が磁気テープ軌道302の反対側からテープ軌道の底部
に接近するように配置されている。下部バネ組立体424は下部バネ組立体カバ
ー428および下部バネ組立体カバーネジ434によって読出し/書込みサブデ
ッキ202の下部バネ組立体凹部436に固定されている。サブデッキ202上
のこの位置から下部バネ組立体424の4つのバネはテープ軌道302の下まで
延びて磁気テープの下縁に緩やかなバイアス負荷を加える。
テープ案内装置において柔らかな平バネを使うことはこの分野において知られ
ているが、従来の柔らかい平バネの使用に関してはさまざまな問題がある。第一
に、磁気テープ縁に加えるバイアス負荷の精度はバネの平坦度によって決まる。
普通、バネの平坦度の誤差は±5ミルまでしか許容できないのでテープ縁負荷が
大きく変動し制御が制約される。これらの負荷変動により厚さ0.7ミル以下の
薄いフィルムの磁気テープが過度に摩耗してしまう。さらに従来の平バネによる
テープ縁負荷の大きな変動及び制御の制約によって薄いフィルムの磁気テープが
座屈することが分かった。これは案内ボタンによるテープ縁負荷の変動が大きい
ために起きるものである。その結果、薄いフィルムの磁気テープを案内する場合
、バネ平坦度の許容誤差が重要となる。
本発明の2方向バネ負荷粗テープ案内装置210の上部および下部バネ組立体
422,424は磁気テープの上縁および下縁に正確なテープ縁負荷を与える。
このテープ縁負荷はテープ軌道302に沿ったこの位置において所定の初期案内
を実行するのに必要な最小負荷である。さらにバネ要素毎の負荷変動は本発明の
粗テープ案内装置210において本質的に解消されている。これらの利点は共有
(commonly owned)アメリカ特許出願"Compliant Guide Assembly For a Magnetic
Tape Transport Including a Method and Fixture For Calibrating the Same"
(1993年9月17日出願(attorney docket number 1411.0350000)、発明者:Wa
yne E.Church,Donovan M.Janssen およびWillis A.Straight、その記載内容
の全てはここに参考として取り入れられる)に述べられている方法で上部および
下部バネ組立体422,424の印加負荷をまえもって設定することにより実現
される。
本発明の好ましい実施例において、高性能テープ軌道システム110に使われ
るすべての平バネ組立体には、上記参照した特許出願で用いられている方法を使
用した。これらはそれぞれのテープ案内装置を参照して以下に説明される。
通過中の磁気テープのいずれかの縁に正確な所定のバイアス負荷を加える2方
向バネ負荷テープ案内装置を使うことによって、本発明の高性能テープ軌道シス
テム110はテープの動きの変動を大幅に減少させることができる。粗テープ案
内装置210の直前でのテープ軌道302上の位置において経験される全テープ
変動は±0.0008〜0.010インチである。磁気テープが粗テープ案内装
置210の最後の平バネ要素を通過した後のテープ変動は約±0.003インチ
である。高性能テープ軌道システム110におけるこれらのテープ案内性能の改
善はテープ縁に必要最小の負荷を加えた場合に得られたもので、テープの摩耗は
最小に抑さえられる。
図4において、粗テープ案内装置の空気ベアリング412は複空気ベアリング
410を構成する2つの空気ベアリングの一つである。複空気ベアリング410
は2つの部分、即ち粗テープ案内装置210用の空気ベアリング412と精密テ
ープ案内装置214用の空気ベアリング414、に分けられた単一の空気ベアリ
ングである。複空気ベアリングには粗テープ案内装置空気ベアリング412と精
密テープ案内装置空気ベアリング414とを分ける凹部444が設けられている
。この凹部444にはテープクリーナー組立体212(以下説明)が配置される
。
今迄の説明は高性能テープ軌道システム110の繰出リール側に設けられた粗
テープ案内装置210に関するものであるが、高性能テープ軌道システム110
の巻取リール側に設けられた粗テープ案内装置222も同じ機能を実行し、粗テ
ープ案内装置210と同様な要素で構成される。粗テープ案内装置222は空気
ベアリング464、上部バネ組立体474および下部バネ組立体476で構成さ
れる。上部バネ組立体474は上部バネ組立体カバー478と上部バネ組立体カ
バーネジ484で空気ベアリング464の上面に固定される。下部バネ組立体4
76は下部バネ組立体カバー480と下部バネ組立体カバーネジ486によって
サブデッキ202の下部バネ組立体凹部488に固定される。
空気ベアリング464は複空気ベアリングネジ482で固定されたテープガイ
ド466に取付けられる。空気ベアリング464はそれから台部490に設置さ
れ、サブデッキ台部490上の空気ポート439を介して空気圧/真空を受ける
。複空気ベアリング460は粗テープ案内装置空気ベアリング464と精密テー
プ案内装置空気ベアリング462とで構成される。複空気ベアリング460には
テープクリーナー組立体220が配置される凹部494を有する(以下に説明)
。
粗テープ案内装置210と粗テープ案内装置222との重要な違いは、上部お
よび下部バネ組立体それぞれを構成する平バネ要素の数である。粗テープ案内装
置222の上部および下部バネ組立体474,476はそれぞれ6つの平バネ要
素を有する。しかし、粗テープ案内装置210の上部および下部バネ組立体42
2,424はそれぞれ4つのバネ要素を有する。粗テープ案内装置222に
バネ要素を追加したのは、磁気テープが巻取リールから送られるか繰出リールか
ら送られるかによりテープの動きに差がでるからである。すなわち、粗テープ案
内装置222の最後のバネ要素からでてくる磁気テープの変動許容誤差を同じ±
0.003インチにするには、バネ要素を追加する必要があることが判明した。
したがって、この技術分野に精通している者なら分かるように、粗テープ案内装
置210,222に使われるバネ要素の数は、高性能テープヘッドシステム11
0を使った特定の利用法での運用条件と、繰出リールおよび巻取リールから送ら
れてくる磁気テープの安定度との関数である。
要約すれば、粗テープ案内装置210,222は、繰出リールと巻取リールか
らテープ軌道302に沿って磁気テープヘッド組立体216の方へ移動する磁気
テープに対してあらかじめ決められた正確なテープ縁負荷を与える。粗テープ案
内装置210,222は磁気テープの両側で緩やかなテープ縁負荷を与える2方
向バネ負荷テープ案内装置である。この2方向負荷によってより大きなテープ変
動を許容することができる。したがって、粗テープ案内装置210,222は薄
いフィルムの磁気テープに摩耗や座屈を生じることなく最大のテープ案内および
制御性能を提供する。これはそれぞれの柔らかい平バネの負荷をあらかじめ設定
して、印加されたテープ縁負荷の変動を低減し各々の平バネの許容度を増すこと
によって達成される。これによって正確にしかもより小さいテープ負荷で制御で
きることになる。
C.精密テープ案内装置
本発明の高性能テープヘッドシステム110は2つの精密テープ案内装置21
4,218を有する。図4において、精密テープ案内装置214は、空気ベアリ
ング414、上部バネ組立体440および固定テープガイド420から成る1方
向バネ負荷テープ案内装置である。すなわち空気ベアリング414を通過する磁
気テープに与えられるテープ縁負荷は上部バネ組立体440からバイアス負荷を
受けるテープ縁に対してのみ付勢される。固定テープガイド420は応動せずに
、磁気テープが位置決めされる固定表面を形成している。
上部バネ組立体440は上部バネ組立体カバー426と上部バネ組立体カバー
ネジ432によって空気ベアリング414に取付けられる。複空気ベアリング4
14はサブデッキ202上の台部438に設置され、サブデッキの台部438に
形成された空気ポート435を介して空気圧源に接続される。
先に述べた如く、複空気ベアリング410は空気ベアリング412と空気ベア
リング414から成り、複空気ベアリングネジ430により台部438に固定さ
れる。空気を空気ベアリング412,414に供給するための空気ポートは空気
ポート435である。空気ポート435は空気ベアリング412と414の両方
に空気圧/真空を供給するために用いられる。これは高性能テープヘッドシステ
ム110の好ましい実施例においては、粗テープ案内装置210と精密テープ案
内装置214の空気圧は常に同じであるからである。しかし、この技術に精通す
る者なら分かるように、粗テープ案内装置210と精密テープ案内装置214に
は別々に圧力を与えてもよい。
図4に置いて、固定テープガイド416は粗テープ案内装置ベースプレート4
18と精密テープ案内装置固定テープガイド420とから成る。先に述べたよう
に、粗テープ案内装置210は2方向バネ負荷テープ案内装置なので、粗テープ
案内装置ベースプレート418は、空気ベアリング412の下から外方に延びて
磁気テープをその上で案内する固定基準を与えるための固定歯を持たない。その
かわりに、粗テープ案内装置210は下部バネ組立体424を介して磁気テープ
の下縁に対して緩やかなテープ縁負荷を与える。
同様に、精密テープ案内装置218は空気ベアリング462、上部バネ組立体
472および固定テープガイド468で構成される。上部バネ組立体472は上
部バネ組立体カバー478と上部バネ組立体カバーネジ484によって空気ベア
リング462の上面に取付けられる。空気ベアリング462は読出し/書込みサ
ブデッキ202の台部490に設置され、その圧力は空気ポート439を介して
減圧される。
固定テープガイド466は、上記のベースプレート418と固定テープガイド
420と同様に動作する粗テープ案内装置ベースプレート470と精密テープ案
内装置固定テープガイド468で構成される。粗テープ案内装置210,222
に関して述べた如く、精密テープ案内装置214,218の上部バネ組立体
472,440は先に引用した特許出願"Compliant Guide Assembly for a Magn
etic Tape Transport Including a Method and Fixture for Calibrating the S
ame"に従って組み立て、かつ、調整することもできる。
本発明の好ましい実施例においては、精密テープ案内装置212,218は1
方向バネ負荷テープ案内装置であるが、空気圧によって制御されるテープ案内装
置として構成することもできる。空気圧によって制御されるテープ案内装置は共
有アメリカ特許出願"Pneumatic Compliant Tape Guidance Device"(1992年
11月16日出願、出願番号07/977,065、発明者:Christian A.Todd、その記
載内容全ては参考としてここに取り入れられる)に述べられている。
その実施例においては、精密テープ案内装置212,218はバイアス負荷を
通過中の磁気テープの上部に空気的に与える。これらテープ案内装置には先に述
べた精密テープ案内装置とほぼ同じ数の案内ボタンが設けられている。しかし、
これらの案内ボタンは空気圧源の制御の下に空気圧シリンダーと協働する空気圧
制御のピストンに取付けられている。この空気圧で柔軟な負荷を与えるテープ案
内装置はさらに空気圧源から供給ポートを介して圧力/真空を分配するための空
気圧室を有する。
精密テープ案内装置212,218のこの実施例では、テープ通しアーム10
6が磁気テープを通す操作をしているとき、高性能テープ軌道システム110が
空気テープ案内装置に真空を与えて案内ボタンをテープ軌道302から退却させ
る。さらに重要なことは、空気圧と真空で案内ボタンを制御するとテープ縁負荷
を非常に正確に制御できる。その上、圧力/真空を変化させることによって、印
加したテープ縁負荷を素早く且つ容易に変化させることができる。さらにこの空
気圧負荷テープ案内装置は個々の案内ボタンを別々に制御するように構成しても
よい。これによってテープ案内装置はそれぞれの空気ベアリングに沿って所望の
変化特性を持つバイアス負荷を与えることができる。
D.テープ案内装置の配置
図2および図3において、精密テープ案内装置は繰出リール102に近接する
地点から巻取リール104に近接する地点まで延びる弧状のテープ軌道302を
形成する。テープ張力変換器234に関して以下に述べるように、テープ軌道3
02が曲線を描いているので、高性能テープ軌道システム110はテープを浮か
せるのに必要な最小限の空気圧を磁気テープと空気ベアリングとの間に供給しつ
つ、テープ軌道302を走る磁気テープを連続的に滑らかに移動させることがで
きる。
テープ軌道302にある程度の長さを持たせることによって、高性能テープ軌
道システム110は磁気テープが繰出リール102または巻取リール104を離
れた後にテープを案内するための距離をより大きく取ることができる。この距離
が長いことと弧状のテープ軌道302の半径が大きいことで、要求される許容誤
差内に磁気テープを制御する過程がより穏やかなものになる。この制御は、テー
プ軌道302に沿って複数のテープ案内装置を配置し、各々の装置による磁気テ
ープ制御を磁気テープヘッド組立体216に向かって次第に大きくすることによ
って、達成される。これと同じ構成が高性能テープ軌道システム110のマシン
リール側にも設けられている。しかし、初期テープ案内装置208と同様な初期
テープ案内装置を設ける必要はない。なぜなら巻取リール104は磁気テープを
傷つけるような内部リーダーブロック保持壁を有する磁気テープカートリッジ内
に収納されてはいないからである。
巻取リール104は従来のテープ軌道システムよりもたがいの間隔を狭めたフ
ランジを有する。このフランジ間隔が狭められたことで巻取のずれ(リール上で
の磁気テープの不均一な巻取)が減少し、ひいては巻取リール104を離れるテ
ープの変動幅を低減させる。
図2および図3において、精密テープ案内装置214、218はテープヘッド
組立体216の両側に配置されている。これらの精密テープ案内装置は磁気テー
プヘッド組立体216を通過する磁気テープの横方向の動きを防止すべく磁気テ
ープを正確に案内制御する。これによって本発明の高性能テープ軌道システム1
10は、0.5インチ幅に72データトラックの密度を持つ磁気テープにデータ
を書き込む能力を持つ磁気テープヘッドを扱うことができる。
図7において、精密テープ案内装置414と精密テープ案内装置462との間
の距離を空気ベアリングギャップと称する。空気ベアリングギャップ714は従
来のテープ搬送システムの空気ベアリングギャップよりも相当小さい。テープ案
内ボタン702は磁気テープヘッド組立体216に最も近い上部バネ組立体44
0の案内ボタンである。同様に、案内ボタン704はテープヘッド組立体216
に最も近い上部バネ組立体472の案内ボタンである。またテープ基準縁706
と708はそれぞれ固定テープガイド420と468の一部である。したがって
空気ベアリング414は磁気テープ716の後ろに位置する。同様に空気ベアリ
ング462はバネ負荷された案内ボタン802と基準縁706との間に設けられ
ている。
図7に示すように、空気ベアリングギャップ714は磁気テープ716がいか
なる案内力にも制御されないで走る距離である。したがってテープ縁案内装置を
読取り/書込みヘッド710に非常に接近して設けることでテープ軌道302の
非案内部分が少なくなり、読取り/書込みヘッド710で生じる可能性のあるテ
ープ運動712の幅が減少する。
好ましい実施例において、読取り/書込みヘッド710を通過する磁気テープ
716の許容誤差は±0.00025インチである。したがって本発明の高性能
テープ軌道システム110は読取り/書込みヘッド710におけるテープ縁案内
誤差0.0005未満を達成することができる。テープ変動がこのように抑制さ
れたことで、本発明の高性能テープ軌道システム110は薄いフィルムの高密度
磁気テープにデータを書き込む磁気テープヘッドに適用することができる。
V.テープクリーナー組立体
図1と図2において本発明の高性能テープ軌道システム110には2つのテー
プクリーナー組立体112,120が設けられている。図4においてテープクリ
ーナー組立体112は高性能テープ軌道システム110の繰出リール側に配置さ
れる。テープクリーナー組立体112はサブデッキ台部438に取付けられてい
るクリーナー要素452を有する。クリーナー要素452は台部438内の空気
ポート433を介して空気圧真空源に接続されると共にクリーナー要素底板45
6上に置かれクリーナー要素上板を有する。これらはクリーナー要素ネジ458
によって台部438に固定される。
同様に、テープクリーナー組立体120は高性能テープ軌道システム200の
巻取リール側に配置され、同様な部品、すなわちクリーナー要素498、底板4
03及び上板401を有する。これらのコンポーネントはクリーナー要素ネジ4
05によってサブデッキ202の台部490に固定される。クリーナー要素49
8は台部490に形成された空気ポート437を介して空気圧源に接続される。
既に述べたように、複空気ベアリング410,460はそれぞれ凹部444,
494を有し、ここにテープクリーナー組立体212と220がそれぞれ収容さ
れる。同様に、固定テープガイド416,466には凹部446,496が設け
られ、それぞれに底板456,403が収容される。また、上部バネ組立体カバ
ー426,478には凹部442,492が形成され、それぞれ上板464,4
01が受け入れられる。
テープクリーナー組立体212,220はそれぞれ複空気ベアリング供給台部
438,490に設置されてはいるが、これらは複空気ベアリング410,46
0と空気的には結合されてはいない。テープクリーナー組立体212,220は
真空を供給されて磁気テープからの異物を除去する。逆に、複空気ベアリング4
10、460は空気圧を受けて空気ベアリング410,460と磁気テープとの
間に空気のクッションを形成する。高性能テープ軌道システム110の空気圧の
分配について以下詳細に説明する。
再び図2および図3を参照して、テープクリーナー組立体212,220の配
置について述べる。テープクリーナー組立体212,220は、磁気テープヘッ
ド710に接近してテープを案内する利点を犠牲にすることなく、テープヘッド
組立体216にできるだけ近く配置される。これによって高性能テープ軌道シス
テム110は磁気テープを正確に制御できると共に以下に述べるテープクリーナ
ー組立体に対し好ましい結果をもたらす。さらに、高性能テープ軌道システム1
10は従来のテープ軌道システムにみられる単一のクリーナー組立体ではなく2
つのテープクリーナー組立体を有する。
単一のクリーナー組立体をテープヘッド組立体216から離れて配置する代わ
りに、2つのクリーナー組立体を磁気テープヘッド組立体216にできるだけ接
近して配置することは、以下の理由によりデータ転送システムのデータスループ
ットを高める。第一に、複クリーナーブロック構成とすることで高性能テープ軌
道システムは、磁気テープが送られてくる方向に関わらず磁気ヘッド710にお
ける異物を減少させることができる。即ち、従来のテープ軌道システムにおいて
は、磁気テープがある一つの方向に移動しているときにのみ、テープは読出し/
書込み磁気ヘッドに臨む前にきれいにされる。高性能テープ軌道システム110
に置いては、磁気テープが繰出リールから巻取リールに向かって移動していると
き及び巻取リールから繰出リールに戻っていくときのいずれも、磁気テープ71
6がきれいにされる。これにより磁気テープにデータを再書込みしなければなら
ないデータ転送エラーの発生回数が低減しデータ転送機能の効率が高くなる。
VI.テープ張力変換器
図2および図3においてテープ張力変換器234は粗テープ案内装置210に
接続されている。図3を参照するに、粗テープ案内装置210の部分破断が与え
られ、空気ベアリング412に対するテープ張力変換器234の位置を示してい
る。テープ搬送システムにおいてテープ張力を決めるために圧力変換器を用いる
技術は知られている。普通、磁気テープは空気ベアリング弧状面と磁気テープと
の間に気体クッションを形成する空気ベアリングの弧状面に沿って送られる。一
般に気体クッションの発生には空気が用いられるが、特定の運用環境に適したも
のであれば他のいかなる種類の気体を使ってもよい。図4において、テープ張力
変換器234は検出ポート450に接続されており磁気テープと空気ベアリング
412弧状面との間の圧力を決める。テープ張力は検出ポートで測定された圧力
に直接的に比例するので、磁気テープの張力は簡単に定められる。
高性能テープ搬送システム110のテープ張力変換器234は従来のテープ搬
送システムよりも繰出リール102に相当接近して設けられている。これは粗テ
ープ案内装置210を使用しているためである。粗テープ案内装置210が2方
向負荷なので、高性能テープ搬送システム110はテープ軌道302上のもっと
早い地点で磁気テープに対する十分な制御を確立することができる。
テープ張力変換器234はテープ軌道システム110においてテープの浮揚を
保持するためのより低い圧力を検出できるように、より大きな感度を持たなくて
はならない。その結果、増幅器をテープ張力変換器からある距離離れたインター
フェイスボード(interface board)上に設置した従来のテープ張力変換器は実際
的でない。テープ張力変換器234はテープ張力変換器234と一体の増幅器を
有している。従って、テープ張力変換器234で形成される信号は読出し/書込
みプリアンプカード204に送るのに十分な振幅を持っている。テープ張力変換
器234を繰出リールに対してより接近して配置することによって、高性能テー
プ軌道システムはより素早いフィードバックをテープ通し機構に与え、負荷され
た薄いフィルムの磁気テープをより穏やかに扱うことができる。テープの負荷が
より穏やかになったことで従来のテープ軌道システムにおいてテープ負荷中に生
じた過度の引っ張りにより薄いフィルムの磁気テープが破損するという事態を防
止できる。
図4において、テープ張力変換器234はサブデッキ202に形成された電気
コネクター穴431を介して延びる電気コネクター427を有する。これによっ
てテープ張力変換器234はサブデッキ202を取り外すことなく容易に交換す
ることができる。テープ張力変換器234の出力を利用するテープ通し機構はSp
icerその他の共有アメリカ特許第5,219,129号、"Tape Threading Mechanism"(
その記載内容の全ては参考としてここに取り入れられる)に述べられている。
VII.空気圧分配
図2から図4を参照するに、本発明の高性能テープ搬送システム110の空気
接続部が示されている。図2において、2つの空気圧金具236,238が空気
圧金具溝304,306にそれぞれ設置されている。空気圧金具236,238
はそれぞれ上部プレナム(top plenum)407,413と底部プレナム(bottom pl
enum)409,415とから成る。上部プレナム407,413はサブデッキ2
02を介して底部プレナム409,415に接続される。Oリング411,41
7により上部および底部プレナムが気密に接続されている。空気圧金具
236は高性能テープ軌道システム110を真空源に接続し、空気圧金具238
は同システムを圧力源に接続する。したがって高性能テープ軌道システム110
をテープ搬送システム100に空気的に接続するのに必要な空気圧金具は2つの
みである。さらに空気圧金具236,238を読出し/書込みサブデッキ202
の上面に設けたことでこのシステムの設置および取り外しの際のシステムへの接
近が容易となる。
図5および図6に、高性能テープ軌道システム110を組み立てた状態と分解
した状態の底部斜視図をそれぞれ示す。底部プレナム409はクリーナー組立体
空気圧チューブ502,504に接続され、それらチューブはクリーナー組立体
の空気圧金具602,604にそれぞれ接続される。これらの空気圧金具はそれ
ぞれ空気ポート433,437につながっている。したがって上部プレナム40
7、底部プレナム409、クリーナー組立体空気圧チューブ502,504およ
び空気圧金具602,604は単一の真空システムを構成し、テープクリーナー
組立体212,220によって集められた異物を取り除く。
底部プレナム415は空気圧チューブ506,508,510に接続される。
テープ案内装置の空気圧チューブ506は空気圧金具606を介して圧力を精密
テープ案内装置214と粗テープ案内装置210に供給する。空気圧金具606
は空気圧チューブ506を空気圧チューブ508に接続し、空気圧チューブ50
8は空気圧金具608を介して初期テープ案内装置208に空気圧を与える。空
気圧チューブ510は空気圧金具610を介して空気圧を精密テープ案内装置2
18と粗テープ案内装置222に供給する。空気圧金具608,610は空気ポ
ート435,460にそれぞれ接続される。既に述べたとおり、空気ポート43
5,439は複空気ベアリング410,460にそれぞれ接続される。
底部プレナム415にはまた空気圧チューブ512が接続される。空気圧チュ
ーブ512は空気圧をテープヘッド組立体216に供給する。テープヘッド組立
体216が空気圧をどのように使用するかについては次に述べる。上部プレナム
413、底部プレナム415、空気圧チューブ506,508,510,512
および空気圧金具606,608,610は空気圧システム全体を構成し、高性
能テープ軌道システム110の全ての必要なコンポーネントに空気圧を
供給する。
図5に示すように、空気圧チューブとプレナムは読出し/書込みサブデッキ2
02の底に沿って走るように構成されている。このようにすべての空気分配コン
ポーネントをテープ搬送システム100全体に分散せずサブデッキ202に取付
けたことで、高性能テープ軌道システム110を素早く取り外し、設置し、保守
することが可能となる。
VIII.磁気テープヘッド組立体
図2および図3を参照するに、磁気テープヘッド組立体216は読出し/書込
みサブデッキ202上において精密テープ案内装置214と精密テープ案内装置
218との間のほぼ中心に設置される。すなわち、磁気テープヘッド組立体21
6はテープ軌道302のほぼ中心に位置する。読出し/書込みサブデッキ202
はその上面において磁気テープヘッド組立体216の正面に顕微鏡接近領域24
2と呼ばれる凹部を有する。これは磁気テープヘッド170の読取りおよび書込
みギャップがテープ軌道302に対して垂直であることを見て確かめるための凹
部である。
磁気テープヘッド組立体216はテープ上昇弁448を有する。これは磁気テ
ープ716が停止、早送り、あるいは巻取リール104から繰出リール102へ
巻き戻されるとき磁気テープヘッド710から磁気テープ716を上昇させるた
めに使われる。テープ上昇弁448は、磁気テープヘッド組立体216上のテー
プ浮揚を制御するために磁気テープヘッド組立体216を介して磁気テープ71
6に与える空気圧を制御する。テープ上昇弁448はテープ上昇弁空気圧金具4
45と上昇弁空気圧チューブ425を介して磁気テープヘッド組立体216に空
気的に接続されている。テープ上昇弁448の下面には空気ポート(図示せず)
が設けられる。これは読出し/書込みサブデッキ202を介してテープヘッド空
気圧チューブ512をテープ上昇弁に接続する。テープヘッド空気圧チューブ5
12は底部プレナム415に接続され、底部プレナムはさらに空気圧源から空気
圧を受ける上部プレナム413に接続される。
図4と図6を参照するに、テープ上昇弁448は搬送制御システム(図示せ
ず)からの電気信号で制御される。テープ上昇弁448にはコネクター穴308
を介してケーブル組立体632に接続されるコネクター443が設けられる。ケ
ーブル組立体632は、穴308を介してテープ上昇弁コネクター443に結合
するテープ上昇弁コネクター636を有する。コネクター636はケーブル組立
体632を介して盲結合コネクター514に接続される。テープ上昇弁448は
、ケーブル組立体632を介してテープ搬送制御システムから受ける電気信号に
基づいて、空気圧チューブ521を介して受ける空気圧の印加を制御することに
より磁気テープヘッドテープの浮揚を制御する。この磁気テープ浮揚の正確な制
御が本発明の重要な特徴である。上記の複数の特徴により磁気テープは10メー
ター/秒(10m/s)の速度で磁気ヘッド710を通って巻き戻すことができ
る。この速度で磁気ヘッド710に接触すると磁気ヘッドとテープは過度に摩耗
する。
磁気テープヘッド組立体216は磁気テープヘッドケーブル組立体429を介
してプリアンプカード204に電気的に接続される。ケーブル組立体429は磁
気ヘッド組立体216の一部であるためフレックス回路(flex circuit)と呼ぶ。
フレックス回路249が磁気ヘッド組立体216の一部であるため、ケーブル組
立体425を磁気テープヘッド組立体216に接続するために普通使われる2つ
の100ピンコネクターは取り除かれた。これにより磁気テープヘッド組立体2
16のモジュール性を損なうことなく信号喪失を低減できる。ケーブル組立体4
29は読出し/書込みサブデッキ204を貫通して延びて並列ラッチ装置コネク
ター628,630に接続する。並列ラッチ装置コネクター628,630はケ
ーブル組立体429と読出し/書きみプリアンプカード204を接続するのに用
いられる。この構成によって高性能テープ軌道システム110は、普通、磁気テ
ープヘッド710と読出し/書込みプリアンプカード204との間に存在する電
気接続部の数を減らすことができる。これによって、高性能テープ軌道システム
110は信号強度の低い磁気テープヘッド710からの読み込み信号を正しく転
送できる。フラットケーブル組立体429を使用していることと読出し/書込み
プリアンプカード204を磁気テープヘッド組立体216に接近して配置したこ
とで、接続ケーブルを遮蔽する必要性が少なくなり、また磁気テープヘッド
710から受ける読出し信号の信頼性が高くなる。
磁気テープ軌道302に対する磁気テープヘッド710の相対位置はテープヘ
ッド傾斜調整ネジ612、テープヘッド傾斜調整ナット514およびテープヘッ
ドシム423で調整することができる。これらの要素の実現方法および使用方法
は関連技術に精通したものには明らかである。
IX.電気接続(Electrical Interface)
本発明の高性能テープ軌道システム110の電気接続について図2、図5およ
び図6を参照して説明する。最初に、読出し/書込みプリアンプカード204と
サブデッキ202上に設置された各種コンポーネントとの間の電気接続を説明す
る。次に、高性能テープ軌道システム110とテープ搬送システム100との間
の電気接続を説明する。
本発明の好ましい実施例において、高性能テープ軌道システム110には読出
し/書込みプリアンプカード204とテープ搬送装置104とに接続するコンポ
ーネントが3つ設けられている。それらはテープ張力変換器234、磁気テープ
ヘッド710およびテープ上昇弁448である。磁気テープヘッド710は2つ
のコネクターを介してプリアンプカード204に接続する。これら2つのコネク
ターは並列ラッチ装置コネクター628と並列ラッチ装置コネクター630であ
る。盲結合コネクター514はテープ張力変換器234とテープ上昇弁448を
テープ搬送制御システムに接続する。
これらのコネクターと読出し/書込みプリアンプカード204上のコネクター
との接続は並列ラッチ装置240によって行われる。並列ラッチ装置240はコ
ネクター628,630とプリアンプカード204が並列に接続するのを可能に
する。図6において、並列ラッチ装置240はサブデッキ202の底面に固定さ
れたガイド626を有する。ガイド626はプリアンプカード204上に設置さ
れた係止/放出キャッチ部材(図示せず)と協働する。コネクター628と63
0の間には両端にカム618を有する捩じり棒620が設けられている。捩じり
棒620はリテーナー622とリテーナーピン624を介してコネクター628
,630に接続する。並列ラッチ装置240は、Christian A.Todd等の
共有アメリカ特許第5,232,375号"Parallel Latching Device for Connectors"(
1993年8月3日発効)に詳しく述べられている。
したがって、読出し/書込みプリアンプカード204は磁気テープヘッド71
0に非常に接近して配置される。高性能テープ軌道システム110においてこの
距離は約2インチであるが、従来のテープ軌道システムではこの距離は少なくと
も12インチはある。磁気テープヘッドに関連して先に述べた如く、読取り/書
込みテープヘッド710からの信号は振幅の小さいアナログ信号である。磁気デ
ータトラックの幅が小さくなるにしたがって、これらの信号は弱くなりノイズや
減衰の影響を受けやすくなる。これに対して高性能テープ軌道システム110は
、プリアンプカード204とテープヘッド710間の距離を最小限にし、2つの
コンポーネントの間のコネクターを削除したことにより、現在および将来の磁気
テープヘッドを扱うことができる。さらに、並列ラッチ装置がテープヘッドコネ
クターを正確に読出し/書込みプリアンプカードに接続させるので、ずれやピン
が曲がったりすることによるエラーを防止することができる。
図2を参照するに、高性能テープ軌道システム110は3つの電気コネクター
を介してテープ搬送システム110に接続される。1つの電気コネクター242
が示されている。読出し/書込みプリアンプカード204の反対側の電気コネク
ターはサブデッキ202が邪魔になって見えない。したがって高性能テープ軌道
システム110とテープ搬送システム100間の電気接続部は3つのコネクター
のみである。
本発明はその好ましい実施例に基づいて説明したが、関連技術に精通するもの
には発明の主旨を逸脱することなく構成や詳細部分において様々な変更を行える
ことが理解されるであろう。
【手続補正書】特許法第184条の8
【提出日】1995年11月15日
【補正内容】
初期テープ案内装置208と粗テープ案内装置210は、磁気テープが一方か
ら他方に滑らかに移動し粗テープ案内装置210に接触したとき正しく位置決め
されるように互いに配置され且つ形成されている。
図4において、粗テープ案内装置210は空気ベアリング412と2つのバネ
組立体422,424を有する2方向バネ付勢テープ案内装置である。バネ組立
体422,424は、テープ軌道302に沿って空気ベアリング412を通過す
る磁気テープの上縁または下縁に、機械的に発生させた緩やかなバイアス負荷を
与える。
上部バネ組立体422は磁気テープの上縁に緩やかなテープ縁負荷を加え、ま
た下部バネ組立体424は磁気テープの反対側の縁(下縁)に緩やかなテープ縁
負荷をかけている。両方のバネ組立体422,424は、磁気テープに接するセ
ラミック案内ボタンを端部に形成した複数の平バネを有する。2方向バネ負荷テ
ープ案内装置は、共有アメリカ特許出願"Bi-compliant Tape Guide"(1993
年8月20日出願、出願番号08/109,272号、発明者:Barry K.Spicer,Christi
an A.Todd,Donovan M.Janssen ,およびRichard W.VanPelt)に述べられてお
り、その記載内容全てはここに参考として取り入れられる。本発明の好ましい実
施例において、上部バネ組立体422と下部バネ組立体424はそれぞれ4つの
平バネを有する。この平バネの数は、繰出リールから送られてくる磁気テープの
動きの変動を考慮して、磁気テープを最適に粗制御できるように決定した。しか
し、この技術に精通した者なら分かるように、特定の条件を満たすものであれば
バネの数はいくつでもよい。
図4に示すように、複空気ベアリング(dual air bearing)412は底板418
の上に配置され、読出し/書込みサブデッキ202上の台部438に取付けられ
ている。
本発明の2方向バネ負荷粗テープ案内装置210の上部および下部バネ組立体
422,424は磁気テープの上縁および下縁に正確なテープ縁負荷を与える。
このテープ縁負荷はテープ軌道302に沿ったこの位置において所定の初期案内
を実行するのに必要な最小負荷である。さらにバネ要素毎の負荷変動は本発明の
粗テープ案内装置210において本質的に解消されている。これらの利点は共有
(commonly owned)アメリカ特許出願"Compliant Guide Assembly For a Magnetic
Tape Transport Including a Method and Fixture For Calibrating the Same"
(1993年9月17日出願、出願番号08/122,307号、発明者:Wayne E.Churc
h,Donovan M.JanssenおよびWillis A.Straight、その記載内容の全てはここ
に参考として取り入れられる)に述べられている方法で上部および下部バネ組立
体422,424の印加負荷をまえもって設定することにより実現される。
本発明の好ましい実施例において、高性能テープ軌道システム110に使われ
るすべての平バネ組立体には、上記参照した特許出願で用いられている方法を使
用した。これらはそれぞれのテープ案内装置を参照して以下に説明される。
通過中の磁気テープのいずれかの縁に正確な所定のバイアス負荷を加える2方
向バネ負荷テープ案内装置を使うことによって、本発明の高性能テープ軌道シス
テム110はテープの動きの変動を大幅に減少させることができる。粗テープ案
内装置210の直前でのテープ軌道302上の位置において経験される全テープ
変動は±0.0008〜0.010インチである。磁気テープが粗テープ案内装
置210の最後の平バネ要素を通過した後のテープ変動は約±0.003インチ
である。
本発明の好ましい実施例においては、精密テープ案内装置212,218は1
方向バネ負荷テープ案内装置であるが、空気圧によって制御されるテープ案内装
置として構成することもできる。空気圧によって制御されるテープ案内装置は共
有アメリカ特許"Pneumatic Compliant Tape Guidance Device"、アメリカ特許第
5,310,107号、その記載内容全ては参考としてここに取り入れられる)に述べら
れている。
その実施例においては、精密テープ案内装置212,218はバイアス負荷を
通過中の磁気テープの上部に空気的に与える。これらテープ案内装置には先に述
べた精密テープ案内装置とほぼ同じ数の案内ボタンが設けられている。しかし、
これらの案内ボタンは空気圧源の制御の下に空気圧シリンダーと協働する空気圧
制御のピストンに取付けられている。この空気圧で柔軟な負荷を与えるテープ案
内装置はさらに空気圧源から供給ポートを介して圧力/真空を分配するための空
気圧室を有する。
精密テープ案内装置212,218のこの実施例では、テープ通しアーム10
6が磁気テープを通す操作をしているとき、高性能テープ軌道システム110が
空気テープ案内装置に真空を与えて案内ボタンをテープ軌道302から退却させ
る。さらに重要なことは、空気圧と真空で案内ボタンを制御するとテープ縁負荷
を非常に正確に制御できる。その上、圧力/真空を変化させることによって、印
加したテープ縁負荷を素早く且つ容易に変化させることができる。さらにこの空
気圧負荷テープ案内装置は個々の案内ボタンを別々に制御するように構成しても
よい。これによってテープ案内装置はそれぞれの空気ベアリングに沿って所望の
変化特性を持つバイアス負荷を与えることができる。
テープ軌道システム110は読取り/書込みヘッド710におけるテープ縁案内
誤差0.0005未満を達成することができる。テープ変動がこのように抑制さ
れたことで、本発明の高性能テープ軌道システム110は薄いフィルムの高密度
磁気テープにデータを書き込む磁気テープヘッドに適用することができる。
V.テープクリーナー組立体
図1と図2において本発明の高性能テープ軌道システム110には2つのテー
プクリーナー組立体212,220が設けられている。図4においてテープクリ
ーナー組立体212は高性能テープ軌道システム110の繰出リール側に配置さ
れる。テープクリーナー組立体212はサブデッキ台部438に取付けられてい
るクリーナー要素452を有する。クリーナー要素452は台部438内の空気
ポート433を介して空気圧真空源に接続されると共にクリーナー要素底板45
6上に置かれクリーナー要素上板を有する。これらはクリーナー要素ネジ458
によって台部438に固定される。
同様に、テープクリーナー組立体220は高性能テープ軌道システム110の
巻取リール側に配置され、同様な部品、すなわちクリーナー要素498、底板4
03及び上板401を有する。これらのコンポーネントはクリーナー要素ネジ4
05によってサブデッキ202の台部490に固定される。クリーナー要素49
8は台部490に形成された空気ポート437を介して空気圧源に接続される。
既に述べたように、複空気ベアリング410,460はそれぞれ凹部444,
494を有し、ここにテープクリーナー組立体212と220がそれぞれ収容さ
れる。同様に、固定テープガイド416,466には凹部446,496が設け
られ、それぞれに底板456,403が収容される。
テープ張力変換器234はテープ軌道システム110においてテープの浮揚を
保持するためのより低い圧力を検出できるように、より大きな感度を持たなくて
はならない。その結果、増幅器をテープ張力変換器からある距離離れたインター
フェイスボード(interface board)上に設置した従来のテープ張力変換器は実際
的でない。テープ張力変換器234はテープ張力変換器234と一体の増幅器を
有している。従って、テープ張力変換器234で形成される信号は読出し/書込
みプリアンプカード204に送るのに十分な振幅を持っている。テープ張力変換
器234を繰出リールに対してより接近して配置することによって、高性能テー
プ軌道システムはより素早いフィードバックをテープ通し機構に与え、負荷され
た薄いフィルムの磁気テープをより穏やかに扱うことができる。テープの負荷が
より穏やかになったことで従来のテープ軌道システムにおいてテープ負荷中に生
じた過度の引っ張りにより薄いフィルムの磁気テープが破損するという事態を防
止できる。
図4において、テープ張力変換器234はサブデッキ202に形成された電気
コネクター穴441を介して延びる電気コネクター427を有する。これによっ
てテープ張力変換器234はサブデッキ202を取り外すことなく容易に交換す
ることができる。テープ張力変換器234の出力を利用するテープ通し機構はSp
icerその他の共有アメリカ特許第5,219,129号、"Tape Threading Mechanism"(
その記載内容の全ては参考としてここに取り入れられる)に述べられている。
VII.空気圧分配
図2から図4を参照するに、本発明の高性能テープ搬送システム110の空気
接続部が示されている。図2において、2つの空気圧金具236,238が空気
圧金具溝304,306にそれぞれ設置されている。空気圧金具236,238
はそれぞれ上部プレナム(top plenum)407,413と底部プレナム(bottom pl
enum)409,415とから成る。上部プレナム407,413はサブデッキ
202を介して底部プレナム409,415に接続される。
磁気テープヘッド組立体216は磁気テープヘッドケーブル組立体429を介
してプリアンプカード204に電気的に接続される。ケーブル組立体429は磁
気ヘッド組立体216の一部であるためフレックス回路(flex circuit)と呼ぶ。
フレックス回路429が磁気ヘッド組立体216の一部であるため、ケーブル組
立体425を磁気テープヘッド組立体216に接続するために普通使われる2つ
の100ピンコネクターは取り除かれた。これにより磁気テープヘッド組立体2
16のモジュール性を損なうことなく信号喪失を低減できる。ケーブル組立体4
29は読出し/書込みサブデッキ204を貫通して延びて並列ラッチ装置コネク
ター628,630に接続する。並列ラッチ装置コネクター628,630はケ
ーブル組立体429と読出し/書きみプリアンプカード204を接続するのに用
いられる。この構成によって高性能テープ軌道システム110は、普通、磁気テ
ープヘッド710と読出し/書込みプリアンプカード204との間に存在する電
気接続部の数を減らすことができる。これによって、高性能テープ軌道システム
110は信号強度の低い磁気テープヘッド710からの読み込み信号を正しく転
送できる。フラットケーブル組立体429を使用していることと読出し/書込み
プリアンプカード204を磁気テープヘッド組立体216に接近して配置したこ
とで、接続ケーブルを遮蔽する必要性が少なくなり、また磁気テープヘッド71
0から受ける読出し信号の信頼性が高くなる。
磁気テープ軌道302に対する磁気テープヘッド710の相対位置はテープヘ
ッド傾斜調整ネジ612、テープヘッド傾斜調整ナット614およびテープヘッ
ドシム423で調整することができる。これらの要素の実現方法および使用方法
は関連技術に精通したものには明らかである。
したがって、読出し/書込みプリアンプカード204は磁気テープヘッド71
0に非常に接近して配置される。高性能テープ軌道システム110においてこの
距離は約2インチであるが、従来のテープ軌道システムではこの距離は少なくと
も12インチはある。磁気テープヘッドに関連して先に述べた如く、読取り/書
込みテープヘッド710からの信号は振幅の小さいアナログ信号である。磁気デ
ータトラックの幅が小さくなるにしたがって、これらの信号は弱くなりノイズや
減衰の影響を受けやすくなる。これに対して高性能テープ軌道システム110は
、プリアンプカード204とテープヘッド710間の距離を最小限にし、2つの
コンポーネントの間のコネクターを削除したことにより、現在および将来の磁気
テープヘッドを扱うことができる。さらに、並列ラッチ装置がテープヘッドコネ
クターを正確に読出し/書込みプリアンプカードに接続させるので、ずれやピン
が曲がったりすることによるエラーを防止することができる。
図2を参照するに、高性能テープ軌道システム110は3つの電気コネクター
を介してテープ搬送システム100に接続される。1つの電気コネクター244
が示されている。読出し/書込みプリアンプカード204の反対側の電気コネク
ターはサブデッキ202が邪魔になって見えない。したがって高性能テープ軌道
システム110とテープ搬送システム100間の電気接続部は3つのコネクター
のみである。
本発明はその好ましい実施例に基づいて説明したが、関連技術に精通するもの
には発明の主旨を逸脱することなく構成や詳細部分において様々な変更を行える
ことが理解されるであろう。
2.前記ベースプレートに電気的および機械的に接続されてテープ軌道組立体と
テープ搬送システムとを電気的に接続する電気接続手段をさらに含むことを特徴
とする請求項1に記載のテープ軌道組立体。
3.前記ベースプレートに接続され、前記テープヘッド組立体、前記第一の精密
テープガイド、前記第二の精密テープガイド、前記第一の粗テープガイドおよび
前記第二の粗テープガイドに加圧気体を分配し、かつ、前記第一のテープヘッド
クリーナー[組立体]および前記第二のテープヘッドクリーナー[組立体]内に
真空を作る空気圧分配手段をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のテー
プ軌道組立体。
4.前記電気接続手段に接続され、前記テープヘッド組立体に電気信号を分配す
る電気分配手段をさらに含むことを特徴とする請求項2に記載のテープ軌道組立
体。
5.前記第一の粗テープガイドに接続され、前記弧状テープ軌道に沿って移動す
るテープの張力を測定する張力変換器をさらに含み、前記電気分配手段が前記張
力変換器に接続されていることを特徴とする請求項4に記載のテープ軌道組立体
。
6.前記繰出リールに隣接する前記テープ軌道に沿って前記ベースプレート上に
配置され、磁気テープが位置付けられる支持弧を確立する初期テープガイドをさ
らに備えることを特徴とする請求項1に記載のテープ軌道組立体。
7.前記第一および第二の精密テープガイドは一方向付勢テープガイドであるこ
とを特徴とする請求項1に記載のテープ軌道組立体。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 ジャンセン,ドノヴァン,エム.
アメリカ合衆国 80303 コロラド州 ボ
ウルダー リー サークル 4750
(72)発明者 スパイサー,バリー,ケイ.
アメリカ合衆国 80513 コロラド州 バ
ーソウド マーチンゲール ドライブ
2804
(72)発明者 ヴァン ペルト,リチャード,ダブリュ.
アメリカ合衆国 80303 コロラド州 ボ
ウルダー メドーブルック ドライブ
665
(72)発明者 ローマン,セオドア,エム.
アメリカ合衆国 80504 コロラド州 ロ
ングモント ウェルド カントリー ロー
ド 5185 ナンバー 32