JPH09511547A - パラジウムコロイド溶液とその使用法 - Google Patents

パラジウムコロイド溶液とその使用法

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JPH09511547A JP7526018A JP52601895A JPH09511547A JP H09511547 A JPH09511547 A JP H09511547A JP 7526018 A JP7526018 A JP 7526018A JP 52601895 A JP52601895 A JP 52601895A JP H09511547 A JPH09511547 A JP H09511547A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、パラジウムコロイド溶液に関するもので、パラジウム化合物、当該コロイドを安定化するための保護コロイド及び還元剤の他に、追加的にロジウム、イリジウム及びプラチナの群からの貴金属を含有する。当該溶液は非導電性基体表面を処理するために用いられ、特に当該基体表面を直接的且つ電解的に金属化する。この方法によって、プリント印刷回路基板の孔の非導電性範囲が直接電解的に金属化されうる。

Description

【発明の詳細な説明】 パラジウムコロイド溶液とその使用法 本発明は、パラジウムコロイド溶液、非導電性基体表面を金属被覆でコーティ ングするために当該溶液を使用する法及び当該溶液を用いて製造されたプリント 配線回路基板に関する。 電気的に非伝導性の基体表面を金属化(金属被覆)することは、それ自体公知 である。電解プロセスが装飾使用のためにプラスチック部品、プリント配線回路 基板の金属化並びに機能的目的のためにも用いられる。このために、基体表面は 適当な前処理の後に、一般に貴金属を含有する溶液で活性化され、電流を通じる ことなく金属化される。必要ならば、電解コーティングプロセスによって別の金 属層がこの第1金属層に施与されてもよい。 しかしながら電流を通じない金属化プロセスは著しい欠点(電流を通じない金 属浴でのプロセスを監視調整することの困難性、還元剤として発癌性の疑いのあ るホルムアルデヒドを使用すること、廃水処理に関して取り扱いが困難な錯化剤 を使用すること)を有する。それ故に、より良い方法を開発するために過去に努 力がなされた。幾つかの方法においては、表面導電性を生じるに必要な電流を通 じない金属化のプロセス段階はもはや必要ない。 電解金属化に必要な表面導電性はこの場合、例えば、当該表面に薄い層として 施与される固有の導電性有機ポリマーによって生 じる。ドイツ連邦共和国特許第3806884号明細書、ドイツ連邦共和国特許 出願第3928832号公開公報、ドイツ連邦共和国特許出願第3931003 号公開公報、ヨーロッパ特許出願第206133号公開公報及びヨーロッパ特許 出願第413109号公開公報において、そのようなポリマー層を使用する方法 と結果としての金属化が記載されている。これら方法において、ポリマーの導電 性形成は、基体表面に吸着されるモノマーの酸性乃至酸化二次処理によって生じ 、その際、モノマーは重合する。しかしながら、欠点として、導電性ポリマー層 が非導電性基体表面に施与されるだけでなく、例えばプリント配線回路基板の銅 表面のような金属表面上にも析出し、二次的に析出した金属層は当該金属表面上 に十分しっかりと付着しない。 当該方法の別の変形例において、導電性有機ポリマー層を有した表面は、貴金 属を含有する活性剤での処理の後に被覆される(ドイツ連邦共和国特許第421 1152号明細書)。 ドイツ連邦共和国特許第3939676号明細書、ドイツ連邦共和国特許出願 第4112462号公開公報、ドイツ連邦共和国特許出願第4227836号公 開公報及びイギリス特許出願第2243833号公開公報に開示された別の択一 的方法においては、非導電性モノマーが酸性溶液中で非導電性基体表面上に吸着 した酸化剤と直接反応することで、導電性ポリマー層が非導電性表面にのみ形成 される。しかしながら、導電性ポリマーフィルムを生 じる使用モノマー化合物は、当該方法の上述の変形例においてのように、比較的 揮発性で、作業人員を保護するために特別な予防処置を講じなければならない。 更に米国特許第4631117号明細書、米国特許第4874477号明細書 及びPCT特許出願第92/19092号公開公報に開示されるように、表面導 電性を生じるために薄いカーボン層が基体表面に施与されてもよい。この場合、 導電性層はまた、基体表面の非導電性範囲のみでなく、金属表面範囲にも形成さ れる。したがって、カーボン層は金属化の前に当該金属表面層から除去されなけ ればならない。これは追加的プロセス段階を必要とする。 更に別の択一的方法においては、電解金属化に必要な第1導電性層が貴金属を 含有する溶液中での処理によって生じる。各種の択一的方法がこの目的のために 開示されている。 米国特許第3099608号明細書によれば、基体表面は先ず酸化スズ/パラ ジウムコロイド溶液で処理され、次いで吸着されたスズ化合物が再び当該表面か ら除去されることになる溶液で処理される。そして当該表面はピロ燐酸塩を含有 する銅溶液で金属化されうる。 ドイツ連邦共和国特許出願第3304004号公開公報によれば、表面は同様 に酸化スズ/パラジウムコロイド溶液で処理され、スズ化合物を除去するために 溶液で処理される。その後、電解金 属化が行われうる。 ドイツ連邦共和国特許第3323476号明細書によれば、表面は同様に酸化 スズ/パラジウムコロイド溶液で処理され、次いで吸着されたスズ化合物が当該 表面から除去されることになる溶液で処理される。当該表面は、パラジウムコロ イドで被覆された表面範囲の好ましい分離を可能とする特有の有機化合物を有す る銅浴で金属化される。 ドイツ連邦共和国特許第3741459号明細書によれば、基体表面は例えば 酸化スズ/パラジウムコロイド溶液を用いた触媒活性化の後、窒素化合物、例え ばポリビニルピロリドンを含有する溶液で処理され、その後、電解的に金属化さ れる。 米国特許第4790913号明細書及び米国特許第4891069号明細書に よれば、表面は安定剤と助触媒を補助的に含有する酸化スズ/パラジウムコロイ ド溶液で処理され、吸着されたパラジウムコロイドによって電解析出が続けられ 電解金属化を強化する間、水素が発生する。安定剤としてアルミニウム、チタン 、ジルコニウム及びハフニウムの塩が、及び助触媒材料として有機ハイドロキシ 化合物、チオ尿素化合物、表面活性化合物、アミノ酸、ポリカルボキシル酸、及 び水溶性ポリマーが用いられる。その後、電解金属化がなされうる。 米国特許第5071517号明細書によれば、表面は酸化スズ/パラジウムコ ロイド溶液で処理され、その後、スズ化合物を除 去するために弱アルカリ溶液で処理される。その後、電解金属化がなされる。 ヨーロッパ特許出願第398019号公開公報によれば、基体表面は、例えば 酸化スズ/パラジウムコロイド溶液のような金属含有溶液で処理される前に、表 面活性化合物を含有し金属の吸着を強化する溶液で処理される。 上記各方法は、当該方法の工業利用の際にとうてい維持できない方法パラメー タの狭い範囲でのみ、十分に緻密で孔のない金属コーティングが析出可能で、金 属範囲上、例えばプリント配線回路基板の銅表面上の析出金属フィルムの十分に 高い程度の付着が達成可能であるという欠点を有する。 米国特許第3984290号明細書によれば、更なる択一的方法において、特 有の範囲において基体上に存在する金属よりもより陽性(よりノーブル)の金属 が基体の全表面に析出する。プリント配線回路基板の金属化の間、例えばパラジ ウムや銀が銅表面及び非導電性範囲に施与される。そして、形成された金属コー ティングが有機金属表面(銅)のみを攻撃するエッチング溶液で処理され、形成 されたよりノーブルな金属フィルムが再び元の金属表面から除去される。その後 、電解金属化が行われる。当該方法の変形例によれば、基体表面は、よりノーブ ルな金属でのコーティングに関連して、カルコゲン化合物を含有する溶液で処理 される。 当該方法の別の変形例において、基体表面は先ず貴金属含有のコロイド溶液で 処理され、次いでカルコゲニド化合物を含有する溶液で処理される。このように して、吸着貴金属は化学的作用に対し安定な高導電性の貴金属・カルコゲニド化 合物に転換する。より典型的には、酸化スズ/パラジウムコロイド溶液が活性剤 として用いられ、硫化ナトリウムがカルコゲニド化合物として用いられる(米国 特許第4895739号明細書、米国特許第4952286号明細書、米国特許 第5007990号明細書、米国特許第5017742号明細書)。 米国特許第4810333号明細書によれば、基体表面は先ずアルカリ性の過 マンガン酸溶液で処理される。そして基体の有機材料との過マンガン酸塩の反応 に対して基体表面上に二酸化マンガン層が形成される。この層は次いでカルコゲ ニド溶液で処理され、その後、貴金属溶液で処理される。その後、電解金属化が 実行される。 しかしながらカルコゲニド溶液での処理は、基体表面の金属範囲に、カルコゲ ニド金属の形成をもたらし、それらカルコゲニド金属層は、金属基体上に析出金 属の十分な付着を実現するために、後の電解金属化の前にエッチングプロセスで 金属表面から除去しなければならない。エッチングプロセスは一方で形成された 導電層にダメージを与えないために、他方で金属表面からカルコゲニド金属層全 部を除去するために狭いパラメータ限度で実行されな ければならない。 米国特許第4919768号明細書によれば、被覆されるべき表面は先ずスズ (II)イオンを含有する溶液で処理され、そしてカルコゲニド溶液で処理され、そ の後に貴金属の溶液、例えば塩化パラジウムで処理される。そして前処理された 基体表面は電解的に金属化されうる。この場合、形成されたカルコゲニド金属層 はまた、エッチングプロセスにおいて基体の金属範囲から除去されなければなら ない。記載した第1の場合と同じ問題が生じる。 コロイド状の貴金属溶液及び特に酸化スズ/パラジウムコロイド溶液を用いる 全ての方法において、コロイド溶液が酸化に敏感である問題が存する。これはと りわけスズ(II)化合物のスズ(IV)化合物への容易な酸化による。スズ化合物の酸 化のために、スズ(II)イオンのコロイド溶液での安定化効果が失われ、スズ(IV) 化合物は安定化効果を有しない。このようにして、コロイドは凝固し、パラジウ ムは沈澱する。 更に、限定されたパラジウム濃度の時のみ酸化スズ/パラジウム溶液から基体 表面上に吸着可能である。したがって当該コロイドから吸着するパラジウム層の 金属化のためのキャパシティーが、有機保護コロイドで安定化したコロイド溶液 のものより低い。 別の貴金属コロイド溶液がドイツ連邦共和国特許出願第4203577号公開 公報に記載されている。この場合、非導電性基体表面上への吸着後、対応する金 属に対する別の処理段階によって 還元しなければならない貴金属の酸化物のコロイドを伴う。 有機保護コロイドで安定化した貴金属溶液は、上記した酸化スズ/パラジウム コロイド溶液よりも酸化に対して敏感でない。米国特許第4004051号明細 書、米国特許第4634468号明細書、米国特許第4652311号明細書及 び米国特許第4725314号明細書において、電流を通じない金属化浴、好ま しくはアルカリ銅浴でのプロセスのためのそのような貴金属溶液が記載される。 直接電解金属化のための別の択一的方法において、ドイツ連邦共和国特許第4 206680号明細書に係る基体表面が、スズ化合物の代わりに有機保護コロイ ドで処理される。更に、吸着保護コロイド化合物を基体表面から除去するために +1から+5の酸化段階における硫黄を有した硫黄化合物を含有した溶液が用い られる。この方法は貴金属コロイドでの非導電性表面範囲のコーティングが、被 覆されるべき表面の金属範囲での阻害層の析出なしに成功する利点を有する。 しかしながら、有機保護コロイドで安定化した貴金属コロイド溶液はまた、コ ロイド状貴金属が溶液中にもたらされる大気の酸素と反応するので、酸化に敏感 である。酸性溶液において、コロイド状パラジウムは酸化によって溶解性のパラ ジウム塩に変換し、貴金属コロイドは破壊される。コロイド溶液は、プリント配 線回路基板を製造するに用いられ且つ処理溶液が水平に案内されるプ リント配線回路基板に吹きつけられ或いははねかけられるようになった連続的設 備の使用において、この場合に溶液が激しく動き、当該溶液がしたがって浸漬プ ロセスを用いる場合よりも空気と著しく接触させられるので、酸素と特に反応す る。 したがって、本発明の基礎をなす課題は、従来技術の欠点を回避し、酸化に対 する感度があまりないパラジウムコロイド溶液を見いだし、且つ金属の直接電解 析出によって導電性基体表面を金属で被覆することが可能な方法を見いだすこと にある。 この課題は請求項1、13及び19によって解決される。本発明の好適な実施 態様は従属の請求項に記載されている。 本発明に係るパラジウムコロイド溶液は、ロジウム、イリジウム及びプラチナ 又はこれら金属の化合物又はそれらの混合物の群から選択され補助的に含まれる 貴金属によって特徴づけられる。これら補助的に含まれた貴金属によって、その ような貴金属コロイド溶液の酸化感度の問題は回避される。当該溶液は困難を伴 うことなく長い期間にわたってすら激しく大気中の酸素と接触することができ、 その有効性がそのために損なわれることもない。例えば、プリント配線回路基板 の製造に用いられる連続操作の工場において、当該溶液はスプレー乃至スプラッ シュノズルによって被覆されるべき材料に施与され、酸素がスプレー乃至スプラ ッシュ噴流の溶液によって吸収されるので、当該溶液は酸素と激しく接触するこ ととなる。同じ設備において、当該溶液はまたプリン ト配線回路基板から通常下方に配設される液体貯留器に再び戻されることになる が、処理装置の構造によって例えば自由落下において又はガイド面を介して液体 貯留器に戻るものである。ここでも大気中の酸素との溶液の完全なる接触がある 。 上記溶液が公知のコロイド溶液よりも酸化感度の点で低いので、使用に必要と される還元剤ははるかに少なく、溶液中の電気化学的な酸化/還元のポテンシャ ルなしでコロイド溶液の機能に必要とされる追加的貴金属を含有するコロイド溶 液の補足は、負の操作値から正値に転換される。これから当該溶液の使用中に、 消費される化学製品がより少ないという別の利点が生じる。 更に、例えばプリント配線回路基板の当該溶液と接触する銅基体のゆっくりと した溶解によって生じる溶液中の銅イオンの比率は、公知のパラジウムコロイド 溶液の場合よりも限界から遠い。当該コロイド溶液において、銅濃度の重大な上 限を越えるや否や、それらの有効性を得るために還元剤の消費は溶液中で増加す る。したがって、大きなプリント配線回路基板表面が加工処理された古めの溶液 中の還元剤の消費は著しい。当該溶液中で銅濃度の重大な上限に達するや否や、 還元剤の更なる追加によっても負の電気化学的酸化/還元のポテンシャルがもは やコロイド溶液中で維持することができず、コロイド溶液は基体処理にとって効 果がなくなる。 したがって銅濃度の重大な上限は本発明に係る溶液にあっては、 追加的貴金属なしのコロイド溶液よりも非常に高くなっている。大きなプリント 配線回路基板は、この濃度限界に達する前に、コロイド溶液中で処理することが できる。したがって、コロイド溶液中に含有される貴金属のために特に高価であ る化学製品が、そのような浴の再構成のためにほとんど必要ない。 還元剤としての次亜燐酸塩を含有するコロイド溶液において、補助的貴金属が パラジウムコロイド溶液に添加される際、当該次亜燐酸塩の他に次亜燐酸塩から 当該コロイド溶液中で形成する燐酸塩もまた還元剤として作用を及ぼす。このよ うにして還元剤としての添加された次亜燐酸塩の有効性の程度が相当に増加する 。 パラジウムコロイド溶液への補助的貴金属の添加によって得られる利点は、不 導電性の基体表面の前処理として貴金属ロジウム、イリジウム又はプラチナを用 いるだけで製造されたコロイド溶液が使用される場合に当該基体表面を直接電解 して金属化することがうまくできないので、特別に驚くべきことである。更に、 パラジウムコロイドの形成に好ましい条件の下で補助的貴金属のコロイド溶液は パラジウムなしに製造することができない。 新規なコロイド溶液を製造するために、先ずパラジウムコロイドの親溶液を公 知の方法によって調製する。このために例えばパラジウム化合物の溶液が有機保 護コロイドと配合され、次いで還元剤の溶液と混合される。この場合において、 有機保護コロイドは望ましからざるパラジウムの綿状沈澱に対してパラジウムコ ロ イド溶液を安定化させるために供される。更に例えばコロイド溶液中の特定の化 合物又は当該コロイド溶液の製造に必要な初期物質をそれら初期溶液中で溶解可 能とするために、有機溶媒を含有する水溶液が好ましくは用いられる。そのよう なコロイド溶液はまた、米国特許第4004051号明細書、米国特許第463 4468号明細書、米国特許第4652311号明細書及び米国特許第4725 314号明細書にも記載されている。したがって当該パラジウムコロイドの親溶 液の製造方法はそれら公報において認識されうるものである。 パラジウム化合物として還元剤によって金属パラジウムに還元可能で、取り扱 い容易で、初期溶液中に十分良く溶解する全ての物質又は初期溶液での溶解によ って可溶性化合物に変ずる物質全てを用いることができる。適当な物質は例えば 塩化物、硫酸塩、硝酸塩、燐酸塩、ピロ燐酸塩、シアン化物及びフルオロホウ酸 塩のような無機塩、蟻酸、酢酸、琥珀酸、リンゴ酸、乳酸、クエン酸、アスコル ビン酸、シュウ酸、安息香酸及びバニリン酸のような例えばカルボン酸の有機塩 及び例えばアミン錯体、ハロゲン錯体及び有機錯体前駆体を有した錯体のような 錯化合物である。塩酸水溶液における塩化パラジウム(II)及び硫酸パラジウム(I I)が特に適当であることが判明した。 パラジウム化合物は必要ならば有機溶媒の調和で水溶液中に溶解可能である。 水が経済的理由からコロイド溶液中の溶媒として 好適である。 コロイド溶液中のパラジウム濃度は溶液1リットル当たり50mgから100 0mg、好ましくは溶液1リットル当たり100mgから500mgの範囲にあ る。被覆すべき基体を漬けて回収する場合に溶液の持ち出しによる高価なパラジ ウムの損失を最小限にするために溶液1リットル当たりおよそ250mgからで きるだけ低いパラジウム濃度にするのが有利である。他方、選択された濃度は、 基体表面が困難なく結果的に金属化されうるために当該表面上にパラジウムの十 分な吸着が得られるような高さでなければならない。 製造されるべきコロイド溶液を安定化するために、有機化合物が保護コロイド として用いられる。このためにイオンの又は非イオンの、好ましくは水溶性のポ リマーが用いられる。一方では、例えばプロテイン、ペプチド、多糖類、ゼラチ ン、寒天、アラビアゴム、タンニンのような天然ポリマーが、他方では、例えば アルキルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、ポリビニルピリジン、ピ ロラドン、メチルケトン、アルコール、アセテート、ポリアミン、ポリアクリル 酸、ポリアクリルアミド、ポリアクリレート及びそれらの誘導体、ポリエチレン グリコール、その誘導体とその共重合体、及びこれら化合物の相互の混合物のよ うな合成ポリマーが適当である。ポリビニルピロリドン、特にポリ(4−ビニル ピロリドン)がとりわけ適当である。これら物質の分子 重量は、1000g/mlから10000000g/molの範囲内であり、好 ましくは2000g/mlから2000000g/molの範囲内、特に好まし くは3000g/mlから1000000g/molの範囲内である。コロイド 溶液中のパラジウムに対するこれら物質の重量比は、1:1から100:1の範 囲内で、好ましくは3:1から10:1の範囲内に設定されるべきである。 還元剤としてパラジウム化合物を金属パラジウムに還元することができる化合 物が用いられる。しかしながら、当該還元剤の機能はコロイド溶液における電気 化学的酸化/還元ポテンシャルを特有の負レンジの範囲に維持し、一方で還元剤 による好ましくない副反応、例えばコロイドの酸化を防ぐことことにある。した がって還元剤の濃度は、溶液において十分にネガティブな酸化/還元ポテンシャ ル値が得られるように選択される。 適当な還元剤として、例えばジメチルアミンボランのような低級アルキルアミ ンボラン(モノアルキルアミンボラン、ジアルキルアミンボラン、トリアルキル アミンボラン)、リチウムホウ化水素、ナトリウムホウ化水素、カリウムホウ化 水素のようなアルカリメタルホウ化水素、特にナトリウムホウ化水素、アスコル ビン酸、イソアスコルビン酸、次亜燐酸金属、好ましくは例えば次亜燐酸ナトリ ウムのようなアルカリ性次亜燐酸金属、次亜燐酸、燐酸金属、好ましくは例えば 燐酸ナトリウムのようなアルカリ性 燐酸金属、亜燐酸、蟻酸、ホルムアルデヒド、ヒドラジン及び例えば水化ヒドラ ジンのようなその誘導体及びその塩、硫酸ヒドラジン、蟻酸ヒドラジン、二塩化 ヒドラジン、一硝酸ヒドラジン、一塩化ヒドラジン、シュウ酸ヒドラジン、次亜 燐酸ヒドラジン、燐酸ヒドラジン、オルト燐酸ヒドラジン及び酒石酸ヒドラジン 、及びその誘導体1,1-ジメチルヒドラジン、1,2-ジメチルヒドラジン、メ チルヒドラジン、エチルヒドラジン、フェニルヒドラジン、イソプロピルヒドラ ジン及びその塩酸塩並びにヒドラゾ二酢酸、更にヒドロキシルアミン及び例えば αヒドロキシルアミン、βヒドロキシルアミンのようなその誘導体の化合物群か らなる他の化合物がある。ヒドロキシルアミンの誘導体には、例えばαメチルヒ ドロキシルアミン、βメチルヒドロキシルアミン、αエチルヒドロキシルアミン 、βメチルヒドロキシルアミン、更にαアリルヒドロキシルアミン、βアリルヒ ドロキシルアミンのような線状乃至分枝アルキル群に1〜5個の炭素原子を有し たα及びβのアルキルヒドロキシルアミンの化合物が属し、ここでアリル基はフ ェニル基、ベンジル基又はナフチル基であり、例えばαフェニルヒドロキシルア ミン、βフェニルヒドロキシルアミンのような1つ又は複数の低級アルキル群で 置換される。 更にコロイド溶液はハロゲン化イオン、例えば塩化イオンイオンを溶液1リッ トル当たり0.1gから50gの濃度で含有可能で、その比率はパラジウム化合 物中のパラジウムに対する化学量 論比によって現れる。このようにして、コロイド溶液の安定性は増し、コロイド 溶液での処理後になされる電解金属析出は単純化される。コロイド溶液中のハロ ゲン化イオンの比率が増加することによって金属コーティングが促進されること が明らかとなった。パラジウム化合物における化学量論比に基づいてハロゲン化 イオンがコロイド溶液を製造するのに必要とされるパラジウム溶液中に含有され るならば、それらはまたパラジウム化合物の望ましくない沈澱に対して溶液を安 定化させる。 コロイド溶液のpH値は同様に、後続する電解金属化に関して影響を有する。 当該溶液は好ましくは酸性値域に設定され、好ましくは1〜3のpH値域に、と りわけ1.2〜2.0のpH値域に設定されるべきである。コロイド溶液が酸性 に設定されると直ちに、パラジウムコロイドは基体表面に一層有効に吸着するよ うになる。更にパラジウムの綿状沈澱に対するコロイドの安定性は増加する。 パラジウムコロイド親溶液を製造するために、パラジウムを含有する初期溶液 は還元剤の好ましくは水溶液と混合される。混合後、当該溶液は増加した温度、 例えば50〜70℃の温度に加熱され、必要ならば更に還元剤が添加される。混 合の間、与えられた溶液は、より小さなコロイド粒子の形成に有利であるように 激しく撹拌/かき混ぜられる。コロイド溶液は50オングストロームから約20 00オングストロームの大きさの範囲に形成される ことが想定される。正確なサイズは不知である。おそらく約10μmのサイズを 得る粒子はもはや、基体表面にしっかりと付着しない。したがって、このオーダ ーの大きさでの粒子サイズを有するコロイドはもはや有効でない。他方、より小 さな粒子はその固有表面が大きめの粒子のそれよりも大きいので、特に酸化の感 度がよい。 コロイド溶液の粒子サイズは各種の外的影響に依存し、核形成と核成長速度の 間の競合によって制御される。溶液がより急速に混合されればされるほど、そし て溶液の混合中の温度が高ければ高いほど、そして溶液中のパラジウムと還元剤 の濃度が高ければ高いほど、粒子が小さくなることが一般的に知られている。更 に強力な還元剤が用いられる場合には、特にコロイド粒子が生じない。 コロイド溶液の個々の成分の混合後、上昇した温度が数時間、例えば更に24 時間維持される。その後、好ましくは溶液が20〜54℃の温度に冷却された後 に補助的な貴金属が追加される。ロジウム、イリジウム及びプラチナが補助貴金 属として用いられる。好ましくは3価のロジウム、イリジウム及び2価のプラチ ナの化合物が用いられるが、基本的にこれら金属の他の化合物でも用いられうる 。貴金属は溶液に例えば塩として添加される。更に典型的にはこのために、ハロ ゲン化塩、硫酸塩、水酸化物、シアン化物、燐酸塩、ピロ燐酸塩、亜燐酸塩、次 亜燐酸塩、フルオロ ホウ酸塩、例えば蟻酸塩、酢酸塩、琥珀酸塩、リンゴ酸塩、乳酸塩、クエン酸塩 、アスコルビン酸塩、シュウ酸塩、安息香酸塩又はバニリン酸塩のようなカルボ ン酸塩、及び例えばアミン錯体、ハロゲン錯体及び有機錯体前駆体を有する錯体 のような錯体化合物が用いられる。 コロイド溶液中の補助貴金属の濃度はパラジウム含有量に依存して設定される 。補助貴金属のパラジウムに対する好ましい重量比は0.01:10〜1.0: 10である。 コロイド粒子上の補助貴金属の固有表面構造はおそらく、酸化に対するコロイ ド溶液の抵抗を達成する要因がある。当該構造の効果を理解するために、還元剤 として次亜燐酸塩を含有するコロイド溶液において可能性としての反応が示され る。これに関して、以下に与えられた反応図表が参照される(次の意味が与えら れる:(ads):吸着された化合物、(gel):溶液に溶解した化合物、( gas):ガス相の化合物): 反応(1)は、パラジウムがパラジウム(II)イオンに酸化されるコロイド溶液 に対する溶解酸素の不活性化作用を示す。反応(5)によれば、次亜燐酸塩が亜 燐酸塩に触媒作用で酸化され、水素を形成する。反応(2)と(3)は溶解酸素 に対する可能性としての消費反応を示す。これに関して、反応(4)によれば水 素がおそらく急速にパラジウムコロイド粒子表面から取り除かれ、反応(3)に 従う水素の酸素による水への表面触媒酸化が二次的 にのみ可能であることに注目されるべきである。他方、反応(2)によれば亜燐 酸塩は非常にゆっくりとのみオルト燐酸塩に酸化される。したがって、定常状態 において、高い含有量の溶解酸素が生じる。これによって反応(1)は強化され る。 例えば酸素の存在において溶液中でプリント配線回路基板の表面からの銅の溶 解によって増加しうるコロイド中の銅イオンは明らかに反応(1)を強化し、反 応(2)と(3)を抑制する。 コロイド粒子上の補助金属の表面構造の一つの作用は、例えば 溶解酸素の消費を促進するために反応(2)に従い亜燐酸塩のオルト燐酸への酸 化を酸素で触媒作用を及ぼすことにある。このようにして、溶解酸素の定常濃度 は明らかに減少する。実際、ネガティブな電気化学的酸化/還元ポテンシャルは 、大気中の酸素の作用の間ですらコロイド溶液への亜燐酸塩の添加によって維持 されうる。他方でこの作用はコロイド溶液中の補助貴金属なしに認められない。 補助貴金属の添加後、コロイド溶液は金属化プロセスに使われる。 電気化学的酸化/還元ポテンシャルを測定することによってコロイド溶液を監 視することが有利であることが判明した。これは、求められるプロセスの確実性 を達成するために、例えばホウ化水素及び次亜燐酸塩化合物のような、コロイド 溶液において触媒的に分解する還元剤を用いる場合に特に必要である。電気化学 的酸化/還元ポテンシャルを測定するために、コロイド溶液中に水没された金属 電極、例えば金又はプラチナ電極と溶液中の所定ポテンシャルを採用する二次電 極の間のボルト電位差が測定される。例えば銀/塩化銀乃至塩化水銀の電極のよ うな電気化学的に標準の電極が二次電極として用いられる。銀/塩化銀の標準電 極に対して測定された測定電極でコロイド溶液の製造後に生じるポテンシャルは 、約−170mVから約−300mVの間の範囲にあるべきである。この測定下 で、コロイド溶液は監視されうる。必要 ならば、ポテンシャルが例えば−170mVよりも正側になると直ちに還元剤が 自動的に補充される。 基体表面上に金属コーティングをするために、当該表面は公知の方法によって 予め処理される。例えば、プリント配線回路基板上の銅表面の樹脂不純物が樹脂 エッチング方法によって(例えばプロセス段階たる予備膨張/アルカリ性過マン ガン酸塩溶液でのエッチング/形成された二酸化マンガンの還元を有した過マン ガン酸塩プロセスによって)除去され、酸化物層が銅表面から(例えば過酸化水 素/硫酸溶液で)銅エッチングによって除去される。更に、湿潤剤を含有する溶 液が樹脂表面を湿らすために用いられてもよい。特にこれに適するのは、例えば エトキシル化されたアルキルフェノールエーテル及びポリエチレングリコール( Hand-book of Printed Circuit Technology 1993年第3巻61〜69ペー ジ)のような非イオン性の湿潤剤である。 表面が親水性特性になるこの予備処理後、当該表面は後続するパラジウムコロ イドの吸着を強化するためにコンディショニングされる。錯体形成及び/又はカ チオン性表面活性化合物がコンディショニング剤として用いられる。典型的なカ チオン性表面活性化合物は米国特許第4359537号明細書に引用されている 。これら化合物は、一般的に公知の方法によって化学反応で正に荷電されたイオ ン交換体に変換されるエマルジョン共重合体を含んでいる。 例えばKirk-Other,Encyclopaedia of Chemical Technology第3版、第5巻、 339〜368頁に引用される化合物が、コンディショニング機能を有する錯体 形成化合物として用いられる。 窒素を含有し貴金属に対する化学親和力を備えた化合物がコンディショニング 剤として好んで用いられる。当該化合物は特に例えば短い鎖長さのアルキル残基 を有するトリメチルアルキル・ハロゲン化アンモニウムのようなカチオン性湿潤 剤、高分子電解質、例えば第4級化合物(例えばドイツ連邦共和国特許出願第3 743740号公開公報、ドイツ連邦共和国特許出願第3743741号公開公 報、ドイツ連邦共和国特許出願第3743742号公開公報、ドイツ連邦共和国 特許出願第3743743号公開公報、ドイツ連邦共和国特許出願第37437 44号公開公報及びドイツ連邦共和国特許出願第3530617号公開公報に挙 げられた第4級高分子化合物)、とりわけポリ第4級ポリビニルイミダゾール、 並びに例えば低級アルカノールアミンのような窒素含有でアルキル基が1〜5炭 素原子を含有し線状或いは分枝状の錯化剤を含む。更にコンディショニング剤と して用いられる低級アルカノールアミンはジエタノールアミン、トリエタノール アミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプ ロパノールアミン、モノ-セク-ブタノールアミン、ジ-セク-ブタノールアミン、 2-アミノ-2-メチル-1-プロパンディオール、2-ジメチルアミノ-2-メチル- 1-プロパノール、トリス( ヒドロキシルメチル)-アミノメタン、及びアルカノールアミンの各種混合物を 含む。 基体処理の間、35℃〜60℃の温度が好ましくはコンディショニング溶液に 設定される。しかしながら、当該溶液の沸点までの高めの温度又は低めの温度を 選択してもよい。処理時間は著しく短くすることができ、基本的に基体表面をコ ンディショニングするために数秒で十分である。上方のしきい値は経済的考慮か らのみ上げられる。約5分の処理時間が有利である。 コンディショニングと続いての基体表面のすすぎの後、当該基体は好ましくは 実質的に還元剤を含有する溶液中で処理される。このようにして、基体を漬けて 取り除く時に運び去られることでコロイド溶液中の還元剤の損失は最小限にされ る。この溶液の温度は同様に室温にすることができる。しかしながら、当該溶液 の沸点までの高めの温度を選択することも可能である。 その後、基体は更なるすすぎプロセスなしにコロイド溶液と直接接触される。 この場合においてパラジウムコロイド粒子はコンディショニングされた非導電性 基体表面に吸着され、金属化に備える。当該コロイド溶液は室温に比べて上昇し た温度、例えば40℃に加熱され、処理時間は20秒よりも著しく短くしない。 有利な処理時間は2〜7分である。 必要ならば、基体表面はその後再びすすがれ、その後、酸化段階+1〜+5の カルコゲンを有したカルコゲン化合物のある処理 溶液と接触させられる。好ましくは硫黄含有化合物でとりわけスルフィン酸の物 質クラスからなる化合物で特に線状乃至分枝状アルキル鎖を備え1〜5炭素原子 を有した化合物、亜硫酸塩、チオ硫酸塩、硫化物、スルフォン、亜ジチオン酸、 ジチオン酸塩及び他の化合物が適当である。これに関して、特に適当な物質は、 化合物ヒドロキシメタンスルフィン酸、アルカリスルファイト(アルカリ亜硫酸 塩)及びアルカリチオスルフェート(アルカリチオ硫酸塩)であることが判明し た。これら化合物の混合物もまた有利に用いられる。基本的に対応するセレン及 びテルル化合物が適当である。基体表面の後処理のために特に適する溶液は基本 的にチオ硫酸ナトリウムの他に、クエン酸ナトリウムも含有する。 この溶液にとって室温(25℃)より上の温度は必要ない。処理時間は、処理 の結果に影響を及ぼすことなく、広い範囲で選択可能である。したがって少なく と数秒の時間で十分である。有利な処理時間は1〜2分である。 おそらく、コロイド溶液での処理によって基体表面に吸着した有機保護コロイ ド層は、この溶液での処理によって当該表面から取り除かれ、パラジウムコロイ ド粒子は解放され、後続する金属化のためのその作用を発揮することができる。 この処理と続いての基体表面のすすぎの後、基体表面は金属化されうる。金属 層が、電流の通じない金属層を予め施与することなく、電解的に析出されうる。 例えば銅、銀、金、パラジウム、 コバルト、錫、鉛、亜鉛、クロム、カドミウム、鉄の各金属及びそれらの合金及 び相互の或いは例えば燐やホウ素のような他の元素との混合物のような電気的に 析出可能な金属の全てが基本的にここでいう金属として考慮される。銅の析出の ために、例えば硫酸銅硫酸溶液(例えば Atotech Deutschland GmbH 社、ドイツ 国ベルリンの電解銅浴 CUPRACID 登録商標)が用いられる。当然ながら別の金属 も第1金属層上に析出されうる。 更に、補助貴金属を含有するコロイド溶液も、従来公知の電流を通じない金属 化のための活性剤として用いられうる。そのようなやり方は例えば米国特許第4 634468号明細書に記載されている。上記公報明細書に開示されていない当 該方法の追加的変形例は、コロイド溶液で処理した後に上述の詳論にしたがい基 体を上記したカルコゲン溶液で処理することである。 金属化のために、基体表面は浸漬プロセスで処理されうる。しかしながら、補 助貴金属を含有するコロイド溶液の利点は、公知のパラジウムコロイド溶液の酸 化感度がこれら処理方法において特に不利益な作用を有するので、スプレー及び スプラッシュジェットを用いる場合に特に明らかとんる。 コロイド溶液中の補助貴金属の有利な作用によって、新しいパラジウムコロイ ド溶液は公知のコロイド溶液よりも明らかに酸化に対してより安定である。 プリント配線回路基板におけるドリルで明けられた孔、打ち抜 き型で打ち抜かれた孔あるいは他の方法で作られた孔を金属化するために、それ らは従来の浸漬方法と、本発明に係るコロイド溶液を用いた連続方法の両方で処 理される。連続流れ設備において、プリント配線回路基板は処理プラントを水平 に移動させられ、スプラッシュ乃至スプレーノズルによって処理溶液と接触させ られる。したがって、新規なコロイド溶液はこの使用に特に適する。パラジウム コロイド溶液に補助貴金属を添加することなしに、プリント配線回路基板を連続 流れ設備において処理することは技術的、経済的に不可能である。 補助貴金属を含有するパラジウムコロイド溶液は各種の基体を金属化するのに 用いることができる。プリント配線回路基板の孔を金属化する他に、例えばハイ ブリッド担体や集積回路及びマルチチップモジュールのような他のエレクトロニ クス基体並びに例えば自動車トリミング、衛生技術、家具備品用、衣服用模造宝 石品用のような装飾的範囲及び例えば電磁輻射に対し遮蔽されたケースや反射鏡 のような機能的範囲でのプラスチックが、後の金属化のためにこの溶液で被覆さ れうる。 以下の例は本発明を更に詳細に説明するためのものである: 例1: パラジウムコロイド溶液が2種類の溶液を混合することによって製造された: 溶液1:濃縮塩酸水溶液(37重量%)27mlに4gの塩化パラジウム(II)を 溶解、 当該溶液にイオン除去された水を補給して1リットルの溶液にする、 当該溶液に20gのポリ(4-ビニルピロリドン)を溶解。 溶液2:1リットルのイオン除去された水を用意、50gの次亜燐酸ナトリウム NaH2PO22Oの溶解。 先ず800mlのイオン除去された水が容器に用意され、そして100mlの 溶液1が当該水に添加され、しかる後に30mlの溶液2が添加された。そして 当該溶液が70℃に加熱された。加熱の間、更に70mlの溶液2がゆっくりと 且つ撹拌を続けながら添加された。やがて溶液はゆっくりと暗い色になった。 溶液3:濃縮塩酸水溶液(37重量%)25mlに1.5gの塩化ロジウム(III )又は1.0gの酸化ロジウム(III)水和物を溶解、当該溶液にイオン除去された 水を補修して最終体積を1リットルにした。 その後、当該溶液は更に24時間70℃の温度にしておかれた。当該溶液を約 40℃に冷却した後、10mlの溶液3と、その後に更なる2mlの溶液2が添 加された。その後、溶液は使用の準備が整った。 例2: 溶液4:1リットルのイオン除去された水の用意、50mlの次亜燐酸(50重 量%)の添加。 溶液5:濃縮塩酸水溶液(37重量%)25mlに1.5gの塩 化パラジウム(II)を溶解、当該溶液にイオン除去された水を注ぎ、最終体積1リ ットル。 溶液2の代わりに溶液4、溶液3の代わりに溶液5が用いられたけれども、例 1でのようなコロイド状溶液が製造された。 例3: 溶液6:濃縮塩酸水溶液(37重量%)25mlに2.5gの塩化イリジウム(I II)を溶解、 当該溶液にイオン除去された水を注ぎ、最終体積1リットル。 溶液3の代わりに溶液6が用いられたけれども、例1でのようなコロイド状溶 液が製造された。 例4: 溶液7:濃縮塩酸水溶液(37重量%)25mlに0.05gの酸化ロジウム(I II)水和物と0.08gの塩化プラチナ(II)を溶解、 当該溶液にイオン除去された水を注ぎ、最終体積1リットル。 溶液3の代わりに溶液7が用いられたけれども、例1でのようなコロイド溶液 が製造された。 得られたコロイド溶液は例1〜3で得られた溶液より僅かに高い酸化感度を有 する。 例5: 溶液8:濃縮塩酸水溶液(37重量%)25mlに0.08gの酸化ロジウム(I II)と0.13gの塩化イリジウム(III)を溶解、 当該溶液にイオン除去された水を注ぎ、最終体積1リットル。 溶液3の代わりに溶液8が用いられたけれども、例1でのようなコロイド状溶 液が製造された。 得られたコロイド溶液は例1〜3で得られた溶液より僅かに高い酸化感度を有 する。 例6: 孔を明けられたプリント印刷回路基板が以下の手順に従う浸漬プロセスにおい て金属化された: 密で孔のない銅層がボアホール壁になされ、それは数分の電解時間後に閉じ込 められた。 例7及び8: 孔を明けられたプリント印刷回路基板が例6に従う浸漬プロセスにおいて金属 化された。プロセス段階5において、例1のパラジウムコロイド溶液の代わりに 、例2及び3のパラジウムコロイド溶液が用いられた。 密で孔のない銅層がボアホール壁になされ、それは数分の電解時間後に閉じ込 められた。 例9〜11: 例1〜3に従って製造されたパラジウムコロイド溶液100mlがそれぞれビ ーカー内で磁気撹拌器で600rpmで撹拌され、このようにして空気の強化作 用にさらされた。当該溶液の電気化学的酸化/還元ポテンシャルが、銀/塩化銀 基準電極の関連においてプラチナ電極で測定された。数分後のプラチナ電極での ポテンシャルは−170〜−250mVの間の値となり、この範囲内で一定に維 持された。 例12: プリント印刷回路基板がローラ間で水平位置において連続的に案内され、一つ の処理ステーションから次のステーションに搬送される連続流れ設備において、 例6が繰り返された。処理溶液がプリント印刷回路基板上にスプレーされ、ノズ ルを介してボアホ ール内にスプレーされた。処理時間は例6よりも短く、例6での時間の20%だ けになった。連続流れ設備におけるパラジウムコロイド溶液は溶液の激しい動き のために空気とより激しく接触するようになったけれども、長い時間にわたって 安定していた。数日間にわたる本方法の連続実行の後ですら、銀/酸化銀標準電 極に対し約−250mVに測定されたパラジウムコロイド溶液内の電気化学的酸 化/還元ポテンシャルは、おおよそ一定に維持された。すべてのステーションを 通過後に、密で孔のない銅層がボアホール壁に得られ、銅メッキ溶液での数分の 処理時間の後に塞がれた。この結果は、テストが数日間続けられた場合にすら得 られた。 例13(比較例): 貴金属で追加的に安定化されない従来公知のパラジウムコロイドが、870m lのイオン除去された水、例1に従い得られた100mlの溶液1及び例2に従 い得られた30mlの溶液2から製造された。このコロイドは、例9〜11での ように空気の強化作用にさらされ、当該溶液中の電気化学的酸化/還元ポテンシ ャルが測定された。空気の作用が開始して数分以内に、ポテンシャルは元の約− 300mVから正値に変化した。短い作用時間の後、約+400mVの値がプラ チナ電極で測定された。
【手続補正書】特許法第184条の8 【提出日】1996年3月26日 【補正内容】 請求の範囲: 1.低い酸化感度のパラジウムコロイド溶液にして、少なくとも1種のスズを含 有しない 還元剤と当該コロイド溶液を安定化させるための少なくとも1種の有機 保護コロイドを含有し、更にロジウム、イリジウム及びプラチナの群から選択さ れた少なくとも1種の貴金属又はこれら貴金属の少なくとも1種の化合物又はこ れら貴金属とこれら化合物の混合物を含有する溶液。 2.3価のロジウム、3価のイリジウム及び2価のプラチナの化合物の群から選 択された貴金属の化合物を特徴とする請求項1に従う溶液。 3.1リットルの溶液当たり50mg〜1000mg、特に1リットルの溶液当 たり100mg〜500mgで好ましくは1リットルの溶液当たり250mgの パラジウム濃度を特徴とする前記請求項のいずか一項に従う溶液。 4.パラジウムに対する補助貴金属の重量比が0.01:10〜1.0:10で あることを特徴とする前記請求項のいずか一項に従う溶液。 5.次亜燐酸金属、亜燐酸金属及びそれらの酸、 アルカリ性の水素化ホウ酸金属、 モノアルキルアミンボロンハイドライド、 ジアルキルアミンボロンハイドライド、 トリアルキルアミンボロンハイドライド、 アスコルビン酸、イソアスコルビン酸、 ヒドラジン及びその誘導体、 ヒドロキシルアミン及びその誘導体、 ホルムアルデヒド の化合物群から選択された還元剤を特徴とする前記請求項のいずれか一項に従う 溶液。 6.好ましくはパラジウムに対する保護コロイドの重量比が1:1〜100:1 である保護コロイドとして有機化合物を特徴とする前記請求項のいずれか一項に 従う溶液。 7.ポリビニルピロリドン、 ポリビニルピリジン、 ポリビニルメチルケトン、 ポリビニルアルコール、 ポリビニルアセテート、 ポリアクリル酸及びその誘導体、 ポリエチレングリコール、 ポリイミン、 アルキルセルロース及びヒドロキシアルキルセルロース及びそれらの共重合体 の化合物群から選択された保護コロイドを特徴とする前記請求項 のいずれか一項に従う溶液。 8.1〜3、好ましくは1.2〜2.0のpH値を特徴とする前記請求項のいず れか一項に従う溶液。 9.銀/塩化銀標準電極に対して測定された溶液中の電気化学的酸化/還元ポテ ンシャルがネガティブであり、好ましくは−170mV〜−300mVの範囲に あることを特徴とする前記請求項のいずれか一項に従う溶液。 10.a.希釈塩酸水溶液において還元剤、有機保護コロイド及びパラジウム化 合物から予め調製された親溶液を製造すること、 b.当該溶液を50℃〜70℃に加熱し、必要ならば更に当該溶液に還元剤を添 加し、約24時間の問、当該溶液の当該温度を維持すること、 c.当該溶液を20℃〜40℃に冷却した後、少なくとも1種の補助貴金属化合 物を添加すること の製造プロセスを特徴とする前記請求項のいずれか一項に従う溶液。 11.a.パラジウムコロイド溶液で基体表面を処理すること、 b.必要ならば基体表面からパラジウムコロイド溶液の障害残留物をすすぐこと 、 c.当該基体表面を金属化溶液で金属化すること のプロセスステップを有する方法に従い金属コーティングを非導電性基体表面に 被覆するために、請求項1〜10の一つに従うパラジウムコロイド溶液の使用法 。 12.プロセスステップbとcの間で、好ましくはチオ硫酸ナトリウム及びクエ ン酸ナトリウムの水溶液の少なくとも+1で最大でも+5の酸化段階において硫 黄を有する硫化物を含有する溶液で基体表面を処理することを特徴とする請求項 11に従う使用法。 13.電解金属化を特徴とする請求項11又は12のいずれか一項に従う使用法 。 14.基体表面が、プロセスステップaに従う処理の前に、第4級化合物、好ま しくは第4級高分子化合物の化合物群から選択された少なくとも1種の化合物を 含有する溶液と接触し、必要ならばすすぎ落とされることを特徴とする請求項1 1〜13のいずれか一項に従う使用法。 15.基体表面が銅溶液で金属化されることを特徴とする請求項11〜14のい ずれか一項に従う使用法。 16.プリント印刷回路基板の孔を金属化するための請求項11〜15のいずれ か一項に従う使用法。 17.請求項13〜16のいずれか一項に従うパラジウムコロイド溶液を用いる ことで製造されたプリント印刷回路基板。 18.個々の新しい特徴又は新しい特徴の全て又は開示された特徴の組み合わせ を特徴とするパラジウムコロイド溶液。 19.個々の新しい特徴又は新しい特徴の全て又は開示された特徴の組み合わせ を特徴とするパラジウムコロイド溶液の使用法。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.低い酸化感度のパラジウムコロイド溶液にして、少なくとも1種の還元剤と 当該コロイド溶液を安定化させるための少なくとも1種の保護コロイドを含有し 、更にロジウム、イリジウム及びプラチナの群から選択された少なくとも1種の 貴金属又はこれら貴金属の少なくとも1種の化合物又はこれら貴金属とこれら化 合物の混合物を含有する溶液。 2.3価のロジウム、3価のイリジウム及び2価のプラチナの化合物の群から選 択された貴金属の化合物を特徴とする請求項1に従う溶液。 3.パラジウムコロイド、少なくとも1種の還元剤及び当該コロイド安定化させ るための少なくとも1種の保護コロイドを含有する予め調製された親溶液に、補 助貴金属を添加することによって利用しうる状態となることを特徴とする前記請 求項のいずれか一項に従う溶液。 4.予め調製された親溶液の形成に必要な熱処理の終了後に補助貴金属化合物を 添加することによって得られうることを特徴とする請求項3に従う溶液。 5.1リットルの溶液当たり50mg〜1000mg、特に1リットルの溶液当 たり100mg〜500mgで好ましくは1リットルの溶液当たり250mgの パラジウム濃度を特徴とする前記 請求項のいずか一項に従う溶液。 6.パラジウムに対する補助貴金属の重量比が0.01:10〜1.0:10で あることを特徴とする前記請求項のいずか一項に従う溶液。 7.次亜燐酸金属、亜燐酸金属及びそれらの酸、 アルカリ性の水素化ホウ酸金属、 モノアルキルアミンボロンハイドライド、 ジアルキルアミンボロンハイドライド、 トリアルキルアミンボロンハイドライド、 アスコルビン酸、イソアスコルビン酸、 ヒドラジン及びその誘導体、 ヒドロキシルアミン及びその誘導体、 ホルムアルデヒド の化合物群から選択された還元剤を特徴とする前記請求項のいずれか一項に従う 溶液。 8.好ましくはパラジウムに対する保護コロイドの重量比が1:1〜100:1 である保護コロイドとして有機化合物を特徴とする前記請求項のいずれか一項に 従う溶液。 9.ポリビニルピロリドン、 ポリビニルピリジン、 ポリビニルメチルケトン、 ポリビニルアルコール、 ポリビニルアセテート、 ポリアクリル酸及びその誘導体、 ポリエチレングリコール、 ポリイミン、 アルキルセルロース及びヒドロキシアルキルセルロース及びそれらの共重合体 の化合物群から選択された保護コロイドを特徴とする前記請求項のいずれか一項 に従う溶液。 10.1〜3、好ましくは1.2〜2.0のpH値を特徴とする前記請求項のい ずれか一項に従う溶液。 11.銀/塩化銀標準電極に対して測定された溶液中の電気化学的酸化/還元ポ テンシャルがネガティブであり、好ましくは−170mV〜−300mVの範囲 にあることを特徴とする前記請求項のいずれか一項に従う溶液。 12.a.希釈塩酸水溶液において還元剤、有機保護コロイド及びパラジウム化 合物から予め調製された親溶液を製造すること、 b.当該溶液を50℃〜70℃に加熱し、必要ならば更に当該溶液に還元剤を添 加し、約24時間の間、当該溶液を当該温度に維持すること、 c.当該溶液を20℃〜40℃に冷却した後、少なくとも1種の補助貴金属化合 物を添加すること の製造プロセスを特徴とする前記請求項のいずれか一項に従う溶 液。 13.a.パラジウムコロイド溶液で基体表面を処理すること、 b.必要ならば基体表面からパラジウムコロイド溶液の障害残留物をすすぐこと 、 c.当該基体表面を金属化溶液で金属化すること のプロセスステップを有する方法に従い金属コーティングを非導電性基体表面に 被覆するために、請求項1〜12の一つに従うパラジウムコロイド溶液の使用法 。 14.プロセスステップbとcの間で、好ましくはチオ硫酸ナトリウム及びクエ ン酸ナトリウムの水溶液の少なくとも+1で最大でも+5の酸化段階において硫 黄を有する硫化物を含有する溶液で基体表面を処理することを特徴とする請求項 13に従う使用法。 15.電解金属化を特徴とする請求項13又は14のいずれか一項に従う使用法 。 16.基体表面が、プロセスステップaに従う処理の前に、第4級化合物、好ま しくは第4級高分子化合物の化合物群から選択された少なくとも1種の化合物を 含有する溶液と接触し、必要ならばすすがれることを特徴とする請求項13〜1 5のいずれか一項に従う使用法。 17.基体表面が銅溶液で金属化されることを特徴とする請求項13〜16のい ずれか一項に従う使用法。 18.プリント印刷回路基板の孔を金属化するための請求項13 〜17のいずれか一項に従う使用法。 19.請求項13〜18のいずれか一項に従うパラジウムコロイド溶液を用いる ことで製造されたプリント印刷回路基板。 20.個々の新しい特徴又は新しい特徴の全て又は開示された特徴の組み合わせ を特徴とするパラジウムコロイド溶液。 21.個々の新しい特徴又は新しい特徴の全て又は開示された特徴の組み合わせ を特徴とするパラジウムコロイド溶液の使用法。
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