JPH09512555A - テクネチウム−99m標識イメージング剤 - Google Patents
テクネチウム−99m標識イメージング剤Info
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Abstract
(57)【要約】
本発明は放射性標識されたシンチグラフィーイメージング剤およびそのようなイメージング剤を製造するための試薬ならびにそのような試薬を製造し、使用する方法に関する。特に、本発明は、その具体例である特異的結合ペプチドを包含する特異的結合化合物からなり、放射性標識錯形成部分と共有結合する、哺乳動物の体内の部位をイメージするためのシンチグラフィーイメージング剤を製造するための試薬に関する。試薬、そのような試薬を製造するための方法およびキット、および該試薬からなるTc−99m錯形成部分を介するテクネチウム−99m(Tc−99m)で標識化したそのような試薬を用いる方法が提供される。
Description
【発明の詳細な説明】
テクネチウム−99m標識イメージング剤
発明の背景
発明の分野
本発明は、放射線診断薬および標識された放射性診断薬の製造方法に関する。
さらに詳細には、本発明は、テクネチウム−99m(Tc−99m)との錯体を
形成する放射性標識結合部分を介してTc−99mで標識化された特異的結合化
合物からなる、哺乳動物体の部位をイメージするためのシンチグラフィーイメー
ジング剤に関する。本発明は、放射性標識したシンチグラフィーイメージング剤
、放射性標識シンチグラフィーイメージング剤を製造するための試薬、該試薬を
標識するための方法、ならびに本発明の該試薬の非放射性エンボディメントおよ
び本発明のシンチグラフィーイメージング剤の好都合な製造のための他の成分か
らなるキットを提供するものである。
従来技術の説明
医師が、非観血的手段を用いて、患者における病的状態の部位を位置確認する
ことができることは、しばしば、臨床学的に好都合である。かかる病的状態とし
ては、肺、心臓、肝臓、腎臓、骨および脳の疾患、ならびに癌、血栓症、肺塞栓
症、感染、炎症およびアテローム硬化症が挙げられる。
核医学の分野では、少量の内部投与された放射性標識したトレーサー化合物(
放射性トレーサーまたは放射性医薬と称される)の分布を検出することによって
、ある種の病的状態が位置確認されるか、または、その程度が評価される。これ
らの放射性医薬の検出方法は、一般的に、イメージングまたは放射性イメージン
グ方法として知られている。
放射性イメージングにおいて、放射性標識は、ガンマ線放射用放射性核種であ
り、放射性トレーサーは、ガンマ線検出用カメラを用いて位置確認される(この
プロセスは、しばしば、ガンマシンチグラフィーと称される)。イメージした部
位は、放射性トレーサーが病的部位に局在化するように選択される(陽性造影と
称される)か、または、別法としては、該放射性トレーサーがかかる病的部位に
特異的には局在化しないように選択される(陰性造影と称される)ので、検出可
能である。多くの場合、in vivoで病的部位に特異的に局在化する放射性医薬と
して、放射性標識した特異的結合化合物を用いるのは、特に好都合である。
67Ga、99mTc(Tc−99m)、111In、123I、125I、169Ybまたは186Reを
含む種々の放射性核種は、放射性イメージングに有用であることが知られている
。ヒトにおける最適な放射性イメージングのために多くの因子を考慮しなければ
ならない。検出効率を最大にするために、100〜200keV範囲でガンマエネ
ルギーを放射する放射性核種が好ましい。患者への吸収放射量を最小にするため
に、放射性核種の物理的半減期は、イメージング方法が許す限り短くあるべきで
ある。実験がいつでもおよび何時でも行われるように、臨床部位で常に利用可能
な放射性核種の供給源を有するのが好都合である。Tc−99mは、それが14
0keVでガンマ線を放射し、6時間の物理的半減期を有しており、モリブデン−
99/テクネチウム−99mジェネレーターを用いてon-siteで容易に利用可能
であるので、好ましい核種である。従来技術で用いられる他の放射性核種は、T
c−99mよりもあまり好都合ではない。これは、かかる放射性核種の物理的半
減期が長く、その結果、患者への多量の吸収放射量を生じるためである(例えば
、インジウム−111)。別法としては、かかる代替放射性核種のガンマ線エネ
ルギーは、Tc−99mよりも有意に低い(例えば、ヨウ素−125)または高
く(例えば、ヨウ素−131)、これにより、シンチグラフィーイメージングする
量について不適切である。結論として、多くの不都合な放射性核種は、on-site
ジェネレーターを用いて生成することができない。
Tc−99mは、金属錯体形成部分によって好都合にキレート化される遷移金
属である。Tc−99m結合能を有する放射性標識した錯体部分は、種々の特異
的結合化合物に共有結合して、かかる特異的結合化合物を放射性標識するための
手段を提供することができる。これは、Tc−99mの最も一般的に利用可能な
化学種であるペルテクニタート(TcO4 -)が放射性医薬として有用であるのに
非常に充分である最も特異的な結合化合物に直接結合することができないためで
ある。Tc−99mのかかる放射性標識錯体部分との錯体形成は、典型的には、
塩化第一スズなどの還元剤を用いて、ペルテクニタートの化学的還元を必要とす
る。
Tc−99mを錯体形成するためのキレート化剤の使用は、従来技術で知られ
ている。
バーン(Byrne)ら、U.S.特許第4,434,151号には、イメージされる
べき器官または組織において局在化する能力を有する末端アミノ含有化合物に放
射性核種を結合させることができるホモシステインチオラクトン誘導二官能性キ
レート化剤が開示されている。
フリッツバーグ(Fritzberg)、U.S.特許第4,444,690号には、2,3
−ビス(メルカプトアセトアミド)プロパノアートに基づく一連のテクネチウム−
キレート化剤が開示されている。
バーン(Byrne)ら、U.S.特許第4,571,430号には、イメージされる
べき器官または組織において局在化する能力を有する末端アミノ含有化合物に放
射性核種を結合させることができる放射性核種をキレート化するための新規ホモ
システインチオラクトン二官能性キレート化剤が開示されている。
バーン(Byrne)ら、U.S.特許第4,575,556号には、イメージされる
べき器官または組織において局在化する能力を有する末端アミノ含有化合物に放
射性核種を結合させることができる放射性核種をキレート化するための新規ホモ
システインチオラクトン二官能性キレート化剤が開示されている。
ノスコ(Nosco)ら、U.S.特許第4,925,650号には、Tc−99mキ
レート化錯体が開示されている。
コンド(Kondo)ら、欧州特許出願公開第483704 A1号には、メルカ
プト−Gly−Gly−Gly部分とのTc−99m錯体の製造方法が開示されている
。
欧州特許出願第84109831.2号には、腎臓機能モニターリング剤とし
てのビスアミド,ビスチオールTc−99mリガンドおよびその塩が開示されて
いる。
デーヴィソン(Davison)ら、1981、Inorg.Chem.20:1629−1
632には、オキソテクネチウムキレート錯体が開示されている。
フリッツバーグ(Fritzberg)ら、1982、J.Nucl.Med.23:592
−598には、N,N'−ビス(メルカプトアセチル)−2,3−ジアミノプロパノ
アートに基づくTc−99mキレート化剤が開示されている。
バーン(Byrne)ら、1983、J.Nucl.Med.24:P126には、ホモ
システイン含有Tc−99mキレート化剤が開示されている。
ブリソン(Bryson)ら、1988、Inorg.Chem.27:2154−216
1には、過剰のリガンドに対して不安定であるテクネチウム−99の中性錯体が
開示されている。
ミスラ(Misra)ら、1989、Tet.Lett.30:1885−1888には
、放射性標識のためのビスアミンビスチオール化合物が開示されている。
特異的結合化合物を放射性標識するためのキレート化剤の使用は、当該技術分
野で知られている。
ガンソウ(Gansow)ら、U.S.特許第4,472,509号には、Tc−99m
キレート−コンジュゲートしたモノクローナル抗体の製造および精製方法が開示
されている。
スタヴリアノポーロス(Stavrianopoulos)、U.S.特許第4,943,523号
には、金属キレート化部分からなる検出可能な分子が開示されている。
フリッツバーグ(Fritzberg)ら、欧州特許出願第86100360.6号に
は、テクネチウム標識イメージング剤に有用な、ジチオール、ジアミノ、または
ジアミドカルボン酸またはアミン錯体が開示されている。
アルバート(Albert)ら、UK特許出願第8927255.3号には、アミノ
末端に結合したキレート化基を介して111Inで標識したオクトレオチドなどのソ
マトスタチン誘導体を用いる放射性イメージングが開示されている。
アルバート(Albert)ら、欧州特許出願WO 91/01144には、成長因
子、ホルモン、インターフェロンおよびサイトカインに関連し、放射性核種キレ
ート化基に共有結合した特定の認識ペプチドからなる放射性標識ペプチドを用い
る放射性イメージングが開示されている。
フィッシュマン(Fischman)ら、国際特許出願公開WO93/13317に
は、キレート化部分に結合した化学走性ペプチドが開示されている。
クウェックブーム(Kwekkeboom)ら、1991、J.Nuc1.Med.32:98
1アブストラクト#305には、111Inで放射性標識したソマトスタチン類似体
が開示されている。
アルバート(Albert)ら、1991、アブストラクトLM10、第12回ア
メリカン・ペプタイド・シンポジウム(12th American Peptide Symposium
):1991には、111In標識五酢酸ジエチレン−トリアミノ誘導ソマトスタチ
ン類似体のための使用が開示されている。
コックス(Cox)ら、1991、アブストラクト、第7回インターナショナル
・シンポジウム・オン・ラジオファーマコロジー(7th International Symposiu
m on Radiopharmacology)、第16頁には、シンチグフィーによるin vivoでの
内分泌腫瘍の放射性局在化におけるTc−99m、131Iおよび111In標識ソマト
スタチン類似体の使用が開示されている。
ある種の特異的結合化合物のTc−99mによる標識方法は、従来技術で知ら
れている。
フナットウィッチ(Hnatowich)、U.S.特許第4,668,503号には、Tc
−99mタンパク放射性標識が開示されている。
トールマン(Tolman)、U.S.特許第4,732,684号には、標的分子およ
びメタロチオネインのフラグメントのコンジュゲーションが開示されている。
ニコロッティ(Nicolotti)ら、U.S.特許第4,861,869号には、抗体
などの生物学的分子とコンジュゲートを形成する際に有用な二官能性カップリン
グ剤が開示されている。
フリッツバーグ(Fritzberg)ら、U.S.特許第4,965,392号には、種
々のS保護メルカプトアセチルグリシルグリシンをベースとしたキレート化剤が
開示されている。
ショッチャット(Schochat)ら、U.S.特許第5,061,641号には、少
なくとも1つの「ペンデント(pendent)」スルフヒドリル基からなるタンパク
の直接放射性標識化が開示されている。
フリッツバーグ(Fritzberg)ら、U.S.特許第5,091,514号には、タ
ンパクを標識するための種々のS保護メルカプトアセチルグリシルグリシンをベ
ースとしたキレート化剤が開示されている。
グスタヴソン(Gustavson)ら、U.S.特許第5,112,953号には、タン
パクを放射性標識するためのTc−99mキレート化剤が開示されている。
カシナ(Kasina)ら、U.S.特許第5,175,257号には、標的分子およ
びTc−99mキレート化基の種々の組合せが開示されている。
ディーン(Dean)ら、U.S.特許第5,180,816号には、二官能性キレ
ート化剤を介するタンパクのTc−99mによる放射性標識方法が開示されてい
る。
サンドレハーゲン(Sundrehagen)、国際特許出願、公開WO85/03231
には、タンパクのT標識化が開示されている。
リーノ(Reno)およびボッティーノ(Bottino)、欧州特許出願873004
26.1には、抗体をTc−99mにより放射性標識することが開示されている。
ブレマー(Bremer)ら、欧州特許出願第87118142.6号には、抗体分
子のTc−99m放射性標識が開示されている。
パック(Pak)ら、欧州特許出願WO88/07382には、Tc−99mに
より抗体を標識化するため方法が開示されている。
ゲッドマンズ(Goedemans)ら、PCT出願WO 89/07456には、環
状チオール化合物、特に、2−イミノチオランおよび誘導体を用いてタンパクを
放射性標識することが開示されている。
ディーン(Dean)ら、国際特許出願、公開WO89/12625には、タン
パクのTc−99m標識化のための二官能性カップリング剤が開示されている。
シェマーカー(Schoemaker)ら、国際特許出願、公開WO90/06323
には、金属結合領域からなるキメラタンパクが開示されている。
ソーンバック(Thornback)ら、EPC出願第90402206.8号には、
チオール含有化合物、特に、2−イミノチオランを用いる放射性標識タンパクま
たはペプチドの製造および使用が開示されている。
グスタヴソン(Gustavson)ら、国際特許出願、公開WO91/09876に
は、タンパクを放射性標識するためのTc−99mキレート化剤が開示されてい
る。
ローデス(Rhodes)、1974、Sem.Nucl.Med.4:281−293には、
テクネチウム−99mによるヒト血清アルブミンの標識化が開示されている。
カウ(Khaw)ら、1982、J.Nucl.Med.23:1011−1019には
、Tc−99mによる生物学的に活性な巨大分子を標識化するための方法が開示
されている。
シュワルツ(Schwartz)ら、1991、Bioconjugate Chem.2:333に
は、ヒドラジノニコチンアミド基を用いるTc−99mによるタンパクの標識化
方法が開示されている。
ペプチドを標識化する試みは、従来技術において報告された。
イージ(Ege)ら、U.S.特許第4,832,940号には、局在したT−リン
パ球をイメージするための放射性標識ペプチドが開示されている。
モーガン(Morgan)ら、U.S.特許第4,986,979号には、炎症部位の
イメージング方法が開示されている。
フラナガン(Flanagan)ら、U.S.特許第5,248,764号には、放射性
標識キレート化部分および心房性ナトリウム排泄増加性因子誘導ペプチドの間の
コンジュゲートが開示されている。
ランビィ(Ranby)ら、1988、PCT/US88/02276には、放射
性標識化合物をフィブリンに共有結合させることからなる動物におけるフィブリ
ン沈着物の検出方法が開示されている。
リーズ(Lees)ら、1989、PCT/US89/01854には、動脈イ
メージングのための放射性標識ペプチドが開示されている。
モーガン(Morgan)ら、国際特許出願、公開WO90/10463には、炎
症部位のイメージング方法が開示されている。
フラナガン(Flanagan)ら、欧州特許出願第90306428.5号には、1
組の有機キレート化分子を介する合成ペプチドフラグメントのTc−99m標識
化が開示されている。
スタットル(Stuttle)、PCT出願、公開WO 90/15818には、RG
D含有オリゴペプヂのTc−99m標識化が開示されている。
ロッドウエル(Rodwell)ら、1991、PCT/US91/03116には
、「分子認識部位」の「エフェクタードメイン」とのコンジュゲートが開示され
ている。
コックス(Cox)、国際特許出願PCT/US92/04559には、1つのシ
ステイン残基を含有する放射性標識ソマトスタチン誘導体が開示されている。
ローデス(Rhodes)ら、国際特許出願、公開WO93/12819には、金
属イオン結合ドメインからなるペプチドが開示されている。
ライル(Lyle)ら、国際特許出願、公開WO93/15770には、Tc−9
9mキレート化剤およびTc−99mで標識したペプチドが開示されている。
コフリン(Coughlin)ら、国際特許出願、公開WO93/21151には、
放射性標識化標的分子のためのチオ尿素基からなる二官能性キレート化剤が開示
されている。
ナイト(Knight)ら、1990、第37回アニュアル・ミーティングズ・オ
ブ・ソサイエティ・オブ・ニュークリア・メディシン(37th Annual Meeting
of the Society of Nuclear Medicine)、アブストラクト#209には、Tc
−99m標識したペプチドを用いる血栓イメージングが開示されている。
バビッチ(Babich)ら、1993、J.Nucl.Med.34:1964−197
4には、ヒドラジノニコチンアコド誘導体からなるTc−99m標識したペプチ
ドが開示されている。
ペプチドを放射性標識するためのキレート化剤の使用、およびペプチドをTc
−99mで標識化するための方法は、従来技術で知られており、同時係属中のU
.S.特許出願第07/653,012号、第07/807,062号、第07/8
71,282号、第07/886,752号、第07/893,981号、第07
/955,466号、第08/019,864号および第08/073,577号
に開示されており、血栓をイメージするためのシンチグラフィーイメージング剤
として有用な放射性標識したペプチドは、従来技術で知られており、同時係属中
のU.S.特許出願第07/886,752号、第07/893,981号および第
08/044,825号に開示されている(出典明示により本明細書の一部とする
)。
発明の概要
本発明は、放射性標識したシンチグラフィーイメージング剤の製造に有用な試
薬を提供するものである。さらに詳しくは、本発明は、テクネチウム−99m(
Tc−99m)で放射性標識されるシンチグラフィーイメージング剤を製造する
ための試薬を提供するものである。本発明の試薬は、各々、哺乳動物体において
関心のある部位に対して特異的にかつ高い親和性を有して結合し、放射性標識錯
体形成部分に共有結合する、限定されないがペプチドを含む特異的結合化合物か
らなる。
好ましい具体例では、本発明は、特異的結合化合物が4〜100アミノ酸のア
ミノ酸配列を有する線状または環状ペプチドである試薬を提供するものである。
好ましくは10,000ダルトン未満の分子量を有する小さな化合物は、明確
な商業的利益を有するものである。かかる小さな化合物は、容易に製造すること
ができる。さらにまた、それらは、免疫原性であるとは思われず、脈管構造から
迅速に取り除かれるとは思われず、かくして、良好かつより迅速なイメージング
を可能にする。対照的に、10,000ダルトンよりも大きな、抗体またはその
フラグメント、または他の生物学的に誘導されるペプチドなどの大きな分子は、
製造するには高価であり、免疫原性であると思われ、血流からゆっくりと取り除
かれると思われ、これにより、in vivoでの迅速な診断を妨害する。
本発明の1つの態様は、哺乳動物体における部位に特異的に結合し、かつ、式
(I):
R1−CO−(アミノ酸)1−(アミノ酸)2−Z (I)
[式中、(アミノ酸)1および(アミノ酸)2は、各々、独立して、チオール基を含ま
ない一次α−またはβ−アミノ酸であり、Zは、システイン、ホモシステイン、
イソシステイン、ペニシルアミン、2−メルカプトエチルアミンまたは3−メル
カプトプロピルアミンであるチオール含有部分であり、R1は、低級(C1−C4)
アルキル、アミノ酸、または2〜10アミノ酸からなるペプチドである;Zがシ
ステイン、ホモシステイン、イソシステインまたはペニシルアミンである場合、
該部分のカルボニル基は、ヒドロキシル基、NR3R4基(ここで、R3およびR4
は、各々、独立して、Hまたは低級(C1−C4)アルキル、アミノ酸、または2〜
10アミノ酸からなるペプチドである)に共有結合される]:
または式(II):
Y−(アミノ酸)2−(アミノ酸)1−NHR2 (II)
[式中、Yは、システイン、ホモシステイン、イソシステイン、ペニシルアミン
、2−メルカプトアセタートまたは3−メルカプトプロピオナートであるチオー
ル含有部分であり、(アミノ酸)1および(アミノ酸)2は、各々、独立して、チオー
ル基を含有しない一次α−またはβ−アミノ酸であり、R2は、Hまたは低級(C1
−C4)アルキル、アミノ酸、または2〜10アミノ酸からなるペプチドである
;Yがシステイン、ホモシステイン、イソシステインまたはペニシルアミンであ
る場合、該部分のアミノ基は、−H、アミノ酸、または2〜10アミノ酸からな
るペプチドに共有結合される]
で示されるTc−99m錯体形成部分に共有結合する特異的結合化合物からなる
、哺乳動物体内の部位をイメージするための放射性標識したシンチグラフィーイ
メージング剤の製造のための試薬を提供するものである。
本発明のTc−99m錯体形成部分は、R1、R2、(アミノ酸)1もしくは(アミ
ノ酸)2の側鎖の側鎖基、またはシステイン、ホモシステイン、イソシステインま
たはペニシルアミンのアミノもしくはカルボキシル基を介して本発明の試薬の各
々の特異的結合化合物に共有結合される。
本発明の試薬の1つの具体例では、放射性標識−錯体形成部分は、−(アミノ
酸)1−(アミノ酸)2−(アミノチオール)または(メルカプトカルボン酸)−(アミノ
酸)1−(アミノ酸)2−である式を有する[ここで、(アミノ酸)1および(アミノ酸)2
は、各々、独立して、天然、修飾、置換または変性した一次α−またはβ−アミ
ノ酸であり;(アミノチオール)は、システイン、イソシステイン、ホモシステイ
ン、ペニシルアミン、2−メルカプトエチルアミン、および3−メルカプトプロ
ピルアミンからなる群から選択され;(メルカプトカルボン酸)は、システイン、
イソシステイン、ホモシステイン、ペニシルアミン、2−メルカプト酢酸、およ
び3−メルカプトプロピオン酸からなる群から選択される]。
好ましい具体例では、本発明のTc−99m錯体形成部分は、式−Gly−Gly
−Cys−またはCys−Gly−Gly−を有する部分からなる。
本発明の試薬は、特異的結合化合物または放射性標識−錯体形成部分が多価結
合部分に共有結合される場合に形成される。本発明の多価結合部分は、特異的結
合化合物または放射性標識−錯体形成部分に共有結合する能力を有する少なくと
も2つの同一リンカー機能性基からなる。好ましいリンカー機能性基は、第1ま
たは第2アミン、ヒドロキシル基、カルボン酸基またはチオ反応性基である。好
ましい具体例では、多価結合部分は、ビス−スクシンイミジルメチルエーテル(
BSME)、4−(2,2−ジメチルアセチル)安息香酸(DMAB)、トリス(スク
シンイミジルエチル)アミン(TSEA)、4−(O−CH2CO−Gly−Gly−Cy
s.アミド)アセトフェノン(ETAC)、ビス−スクシンイミドヘキサン(BSH)
、トリス(2−クロロアセトアミド−エチル)アミン、および1,2−ビス−[2−
(クロロアセトアミド)エトキシ]エタンからなる。
本発明は、本発明の試薬のTc−99mとの錯体であるシンチグラフィーイメ
ージング剤および該試薬の放射性標識化方法からなるものでもある。本発明によ
って提供されるTc−99m放射性標識した錯体は、還元剤の存在下、本発明の
試薬をTc-99mと反応させることによって形成される。好ましい還元剤は、限
定されないが、ジチオナイトイオン、第一スズイオンおよび第一鉄イオンが挙げ
られる。本発明の錯体は、本明細書に記載のとおり前還元したTc−99m錯体
のリガンド交換により本発明の試薬をTc−99mで標識することによっても形
成される。
本発明は、また、Tc−99mで放射性標識した本発明の試薬であるシンチグ
ラフィーイメージング剤の製造用キットを提供するものである。本発明によって
提供される試薬をTc−99mで標識するためのキットは、予備決定量の本発明
の試薬および該試薬をTc−99mで標識するのに充分量の還元剤を含有する密
封バイアルからなる。
本発明は、in vivoでの化学的合成によって本発明の試薬のペプチド・エンボ
ディメントを製造するための方法を提供するものである。好ましい具体例では、
ペプチドは、固相ペプチド合成法によって合成される。
本発明は、in vivoでガンマシンチグラフィーイメージを得ることによって哺
乳動物体内の部位をイメージするためのTc−99m標識した試薬であるシンチ
グラフィーイメージング剤を用いるための方法を提供するものである。これらの
方法は、有効診断量のTc−99m標識した試薬を投与し、哺乳動物体内の部位
に局在化したTc−99m標識によって放射されたガンマ線を検出することかTc
なる。
本発明の特に好ましい具体例は、以下により詳述したある好ましい具体例の説
明および請求の範囲から明らかになるであろう。
図面の簡単な記載
図1は4匹のHC処理の、および1匹の対照のラビットの大動脈におけるスダ
ン(Sudan)IVの沈着パターンを示す。
図2は4匹のHC処理の、および1匹の対照のラビットの大動脈における放射
性トレーサー摂取およびプラーク視覚化のex corporaイメージを示す。
図3は大動脈弓中の放射性トレーサー摂取およびプラーク局在化の動物におけ
るin vivoイメージを示す。
図4は後脚の腫瘍部位での高い摂取を示す、矢印で示される、腫瘍担持ラット
における99mTC−標識P587のイメージを示す。
好ましい具体例の詳細な記載
本発明は、哺乳動物の体内の標的部位をイメージングするTc−99m標識さ
れたシンチグラフィーイメージング剤を調製するためのペプチド試薬を包含する
、試薬を提供する。本発明により得られる試薬は、Tc−99mで放射性標識さ
れた、哺乳動物の体内の部位に結合する特異的結合化合物と共有結合する放射性
標識錯形成部分からなる。
Tc−99mで標識することは、この同位体の核特性および放射能特性がそれ
を理想的なシンチグラフィーイメージング剤とするため、本発明の利点である。
この同位体は140keVの単一の光子エネルギーおよび約6時間の放射能半減
期を有し、99Mo−99mTcジェネレーターより容易に得られる。本発明のもう
一つ別の利点は、当該分野にて知られている他の放射性核種(例えば、125I)
と異なり、好ましい放射性核種のいずれにも毒性がないことである。
本発明において用いる、「特異的結合化合物」なる語は、哺乳動物の体内の標
的部位に特異的に結合するいずれの化合物をも意味する。「特異的結合」が、化
合物が標的部位より広い範囲に、組織の周辺にまで局在化することを意味するこ
とは当業者であれば理解するであろう。そのような特異的結合は、かかる特異的
結合化合物からなるシンチグラフィーイメージング剤が、投与後に哺乳動物の体
内に配置され、in vivoにて標的を視覚決定できるため有利である。特異的結合
化合物は、ペプチド、オリゴサッカリド、ヌクレオチド、オリゴヌクレオチドお
よびポリヌクレオチド、および特異的レセプター結合化合物を包含するが、これ
らに限定されるものではない。
特異的結合ペプチド含有の本発明の具体例として、アミノ酸の配列からなるも
のが挙げられる。本発明で用いるアミノ酸なる語は、L−およびD−、一次α−
およびβ−アミノ酸、天然、修飾、置換、変性その他のすべてのアミノ酸を包含
することを意図とする。本発明の試薬の特異的結合ペプチドの例として、約5,
000ダルトンの分子量を有する特異的結合ペプチドが挙げられる。特に好まし
い本発明の特異的結合ペプチドの具体例として、血小板GPIIb/IIIaレセプ
ターと高親和力で結合するペプチドが挙げられる。さらなる好ましい具体例にお
いて、特異的結合ペプチドは、ソマトスタチンレセプター(SSTR)発現細胞
、
特に腫瘍細胞および活性T−リンパ球細胞上のSSTRに特異的に結合するペプ
チドを包含する。本発明により得られる特異的結合ペプチドからなる試薬は、以
下のアミノ酸配列(以下のペプチドのアミノ酸は、特記しない限り、L−アミノ
酸である)を有するペプチドからなる試薬を包含するが、これらに限定されるも
のではない:
シクロ(N-メチル)FYWDKV.Hcy.(CH2CO.GGC.アミド)
シクロ(N-メチル)FYWDKV.Hcy.(CH2CO.GGCK.アミド)
シクロ(N-メチル)FYWDKV.Hcy.(CH2CO.GGCR.アミド)
シクロ(N-メチル)FYWDKV.Hcy.(CH2CO.GGCRD.アミド)
シクロ(N-メチル)FYWDKV.Hcy.(CH2CO.GGCRK.アミド)
シクロ(N-メチル)FYWDKV.Hcy.(CH2CO.GGCRR.アミド)
シクロ(N-メチル)FYWDKV.Hcy.(CH2CO.GGCKK.アミド)
シクロ(N-メチル)FYWDKV.Hcy.(CH2CO.GGCKKK.アミド)
シクロ(N-メチル)FYWDKV.Hcy.(CH2CO.GGC.Orn.アミド)
シクロ(N-メチル)FYWDKV.Hcy.(CH2CO.GGCKDK.アミド)
シクロ(N-メチル)FYWDKV.Hcy.(CH2CO.GGC.Orn.D.Orn.アミド)
シクロ(N-メチル)FYWDKV.Hcy.(CH2CO.GGC.Orn.D.アミド)
シクロ(N-メチル)FYWDKV.Hcy.(CH2CO.KKC.アミド)
シクロ(N-メチル)FYWDKV.Hcy.(CH2CO.KRC.アミド)
シクロ(N-メチル)FYWDKV.Hcy.(CH2CO.RRC.アミド)
シクロ(N-メチル)FYWDKV.Hcy.(CH2CO.KKCK.アミド)
シクロ(N-メチル)FYWDKV.Hcy.(CH2CO.GRCK.アミド)
シクロ(N-メチル)FYWDKV.Hcy.(CH2CO.GKCR.アミド)CH2CO.YD.Apc.GDC
GGCAcmGCAcmGGC.アミドCH2CO.YD.Apc.GDC
GGCAcmGCAcmGGCG.アミドCH2CO.YD.Apc.GDC
GGSSGGCG.アミドCH2CO.YD.Apc.GDC
GGCG.アミドCH2CO.YD.Amp.GDC
KGCG.アミド
GRGDGGC
GLFCGC.アミド
GRGDGGGGC
FDFYWDKTFTGGC.アミド
アセチル.CGGY.[(CH2)4-ピペリジン]
(アミノ酸についての一文字略語は、G.Zubay、Biochemistry(第2版)、
1988(マクミラン出版(MacMillen Publishing):ニューヨーク)p.33
で見ることができる;他の略語は表Iの凡例にあるとおりである)。本発明によ
り得られるこの列挙した試薬は例示であって、限定または排除することを意図す
るものではなく、当業者であれば、本明細書に開示のペプチドまたはその等価物
との組み合わせからなる試薬が本発明のいずれかのキレート化部分に共有結合し
、かかるペプチドおよび本明細書に開示の結合基からなるキレート化部分の組み
合わせを含め、本発明の範囲内にあることがわかるであろう。
本発明の一の具体例を用いる最適のイメージングでは、試薬は、0.3μM以
下の濃度で存在する場合、標準血小板凝集検定(後記の実施例3参照のこと)に
てアデノシン二リン酸塩(ADP)誘発のヒト血小板凝集を阻害するのに十分な
親和力で血小板GPIIb/IIIaレセプターに結合する能力を有していなければ
ならない。
本発明の試薬のある種の具体例において、β−グルカンは特異的結合化合物の
成分からなる。本発明において用いる、「β−グルカン」なる語は、1,3−お
よび1,6−連結β−D−グルコース残基からなるオリゴサッカリドを意味し、
ここにβ−グルカン基は約2,000キロダルトンまでの分子量を有する。本発
明の一の好ましい具体例であるβ−グルカン含有試薬は、式:
β-グルカン-(=NNHCO.(CH2)3CO)GGC.アミドで示される。
多価結合部分は本発明の特異的ペプチド、Tc−99m錯形成部分、またはそ
の両方と共有結合する。本発明により得られる多価結合部分は、特異的結合ペプ
チドまたはTc−99m錯形成部分との共有結合能を有する少なくとも2つのリ
ンカー官能基からなる。そのような官能基は、第一および第二アミン、ヒドロキ
シル基、カルボン酸基およびチオール反応基を包含するが、これらに限定されな
い。多価結合部分は、好ましくは、特異的結合ペプチドまたはテクネチウム−9
9m錯形成部分との共有結合能を有する少なくとも3個の官能基からなる。好ま
しい多価結合部分は、リシン、ホモリシン、オルニチン、アスパラギン酸および
グルタミン酸のようなアミノ酸;線状および環状アミンおよびポリアミン;ポリ
カルボン酸;および活性化チオール、例えば、ジ−およびトリ−マレイミドを包
含する。例えば、多価結合部分が種々の共有結合した多価結合部分からなり、分
岐した多価結合部分を形成することもまた好ましい。
本発明の試薬からなる特異的結合ペプチドは、in vitroにて化学的に合成でき
る。かかるペプチドは、一般に、有利には、アミノ酸シンセサイザーで製造でき
る。本発明のペプチドは、当業者に周知の方法を用い、in vitroにおける化学合
成の間に放射性標識結合部分をペプチドに共有結合させて合成することができる
。共有結合の特異的部位を決定することができるため、合成の間に、放射性標識
部分に共有結合させたかかるペプチドが有利である。
本発明の放射性標識錯形成部分を、ペプチド合成の間に標的の特異的部位に導
入してもよい。放射性標識錯形成部分をペプチドに導入し、ペプチドのアミノ−
またはカルボキシル−末端を構成させることができる。加えて、放射性標識錯形
成部分を、アミノ酸の側鎖からなる基、例えばリシンのε−アミノ基に共有結合
させて、例えば、αN(Fmac)−Lys−εN[Gly−Gly−Cys]を得、それ
をペプチド鎖のいずれかの位置に導入してもよい。標的結合ペプチドに組み入れ
る容易な方法が得られるため、この順序が特に有利である。本発明はこれらキレ
ーターを実質的にいずれのペプチドに組み入れることをも提供し、Tc−99m
錯形成部分と共有結合した放射性標識されたペプチドが得られる。
放射性テクネチウムと本発明の試薬との錯体、テクネチウム錯体を形成するに
おいて、Tc−99m過テクネチウム酸の塩を、還元剤の存在下、本発明の試薬
と反応させることが好ましい。好ましい還元剤は、亜ジチオン酸塩、第一錫およ
び第一鉄イオンであり;最も好ましい還元剤は塩化第一錫である。さらに好まし
い具体例において、その還元剤は固相還元剤である。錯体およびそのような錯体
の製造手段は、都合よくは、標識されるべき所定量の本発明の試薬および該試薬
をTc−99mで標識するのに十分な量の還元剤を含有する密封バイアルからな
るキットの形態にて提供される。別法として、錯体は本発明の試薬とテクネチウ
ムおよびトランスファーリガンドとして知られている別の化合物の予め形成され
た不安定な錯体を反応させることにより形成してもよい。この方法はリガンド交
換として知られており、当業者に周知である。例えば、タルトレート、シトレー
ト、グルコネートまたはマンニトールなどのトランスファーリガンドを用い、不
安定な錯体を形成してもよい。本発明で有用なTc−99m過テクネチウム酸塩
の中には、ナトリウム塩などのアルカリ金属塩、またはアンモニウム塩もしくは
低級アルキルアンモニウム塩が包含される。
本発明の好ましい具体例において、テクネチウム−99m標識された試薬を製
造するためのキットが提供される。適量の試薬を、該試薬をTc−99mで標識
するに十分な量の、塩化第一錫などの還元剤または固相還元剤を含有するバイア
ル中に導入する。適量の前記したトランスファーリガンド(例えば、タルトレー
ト、シトレート、グルコネートまたはマンニトールなど)もまた含めることがで
きる。本発明のシンチグラフィーイメージング剤で標識されたテクネチウム−9
9mは、適量のTc−99mまたはTc−99m錯体をバイアルに添加し、後記の
実施例2に記載の条件下で反応に付すことにより調製できる。キットはまた、例
えば、浸透圧を調節するための医薬上許容される塩、緩衝剤、保存剤などの慣用
的医薬添加物質を含有してもよい。該キットの成分は、凍結または乾燥した液体
形であってもよい。好ましい具体例において、キット成分は凍結乾燥した形態で
提供される。本発明の放射性標識されたシンチグラフィーイメージング試薬は、
後記の実施例2に記載の条件下で反応させることにより調製してもよい。
本発明により得られる放射性標識された試薬は適量の放射能を有して提供され
る。Tc−99m放射性錯体の形成において、一般に、1ml当たり約0.01ミ
リキュリー(mCi)から100mCiの濃度の放射能を含有する溶液中で放射性
錯体を形成させるのが好ましい。
本発明により得られるテクネチウム−99m標識のシンチグラフィーイメージ
ング剤は哺乳動物の体内の部位を視覚化するのに用いることができる。本発明に
よれば、テクネチウム−99m標識のシンチグラフィーイメージング剤は、一単
位の注射可能な用量にて投与される。滅菌セイライン溶液または血漿などの当該
分野における当業者に公知のいずれの通常の担体も、放射性標識した後、本発明
による種々の器官、腫瘍などを診断的にイメージするための注射溶液を調製する
のに利用することができる。一般に、投与されるべき単位用量は約0.01mCi
ないし約100mCi、好ましくは1mCiないし20mCiの放射能を有する。
注射されるべき溶液の単位用量は約0.01mlないし約10mlである。静脈
内注射に付すと、器官または腫瘍のin vivoにおけるイメージングが、およそ2
ないし3分で起こり得る。しかしながら、所望により、放射性標識された試薬を
患者に注射した後、数時間またはそれより長い時間でさえ、イメージングを起こ
させることができる。大部分の例において、投与された用量のうち十分な量が1
時間の約0.1の範囲内でイメージされる領域に蓄積し、シンチフォトを撮影す
ることができる。本発明にしたがって、診断の目的でシンチグラフィーイメージ
ングするいずれの慣用的方法も用いることができる。
本発明により得られるテクネチウム−99m標識試薬および錯体は、水性セイ
ライン媒体または血漿媒体などの静脈内注射についてのいずれの慣用的媒体にて
静脈内投与してもよい。そのような媒体はまた、例えば、浸透圧を調節するため
の医薬上許容される塩、緩衝剤、保存剤などの慣用的な医薬添加物を含有しても
よい。そのうち、好ましい媒体は生理食塩水および血漿である。
これらの化合物を製造し、かつ標識する方法を以下の実施例においてさらに詳
しく説明する。これらの実施例は前記した方法のある種の態様および有利な結果
を示す。これらの実施例は例示として示されるものであり、何ら本願発明を限定
するものではない。
実施例1
固相ペプチド合成
固相ペプチド合成(SPPS)は、9−フルオレニルメチルオキシカルボニル
(Fmoc)アミノ末端保護を用いて、アプライド・バイオシステムズ(Applied
Biosystems)モデル431Aペプチドシンセサイザーを用いた0.25ミリモル
(mmole)のスケールで行い、カルボキシル末端の酸にはp−ヒドロキシメチル
フェノキシメチルポリスチレン(HMP)またはサスリン(Sasrin)(登録商標
)樹脂、またはカルボキシル末端のアミドにはリンク(Rink)アミド樹脂を用
い
て、ジシクロヘキシルカルボジイミド/ヒドロキシベンゾトリアゾールまたは2
−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロ
ニウム・ヘキサフルオロホスフェート/ヒドロキシベンゾトリアゾール(HBT
U/HOBT)でカップリングさせた。
ホモシステイン(Hcy)はL−ホモシステインラクトンをアルカリ性加水分解
に付すことにより調製した。Fmoc・Hcy(S−トリチル)およびFmoc・Pen(
S−トリチル)は、トリフルオロ酢酸中、トリフェニルメタノールでトリチル化
し、つづいてAthertonら(1989,Solid Phase Peptide Synthesis,I
RLプレス:オックスフォード)に記載されているようにFmoc誘導化に付すこ
とにより調製した。チロシンの4−ピペリジニルブチルエーテル誘導体(Y[(C
H2)4−ピペリジン])を、Fmoc−チロシン−(4−Boc−ピペリジンブチルエー
テル)で出発するSPPSにより調製した。Fmoc−S−(3−Boc−アミノプ
ロピル)システインを、メタノール性ナトリウムメトキシド中のL−システイン
および臭化Boc−アミノプロピルにて、つづいてpH10のO−9−フルオレニ
ルメチル−O'−N−スクシニミジルカルボネート(FmocOSu)で処理するこ
とにより調製した。
適当には、2−ハロアセチル基を、SPPSの間にカップリングされる最終残
基としての適当な2−ハロ酢酸を用いるか、または樹脂に結合させたN−末端遊
離アミノペプチドをNMP中の2−ハロ酢酸/ジイソプロピルカルボジイミド/
N−ヒドロキシスクシンイミドもしくはNMP中の2−ハロ無水酢酸/ジイソプ
ロピルエチルアミンのいずれかで処理することにより導入した。
適当には、2−ハロアセチル化ペプチドを、リン酸塩または重炭酸塩緩衝液中
または0.5〜1.0mMEDTA含有の希釈水酸化アンモニウム(pH8)中の
0.1〜1.0mg/ml溶液を撹拌することにより環化し、つづいて酢酸で酸性
化し、凍結乾燥し、HPLC精製に付した。
適当には、チオール含有ペプチドを、クロロアセチル含有の、チオール保護さ
れたTc−99m錯形成部分とpH10で0.5〜4時間、室温で反応させ、つづ
いて酢酸で酸性化し、該溶液を蒸発させて対応するペプチド−スルフィド付加物
を得た。脱保護および精製を前記のように慣用的に行い、キレーター−ペプチド
の接合体を得た。
SasrinTM樹脂結合ペプチドは、ジクロロメタン中1%TFA溶液を用いて切
断され、保護ペプチドを生成する。適当には、保護ペプチドの先駆体は、ジフェ
ニルホスホリルアジドを用いる、側鎖保護された、アミノ末端遊離アミンおよび
カルボキシ末端遊離酸の反応により、アミノ−およびカルボキシ末端の間で環化
される。
HMPまたはRinkアミド樹脂結合生成物は、所望により水、チオアニソール
、エタンジチオールおよびトリエチルシランを含有していてもよい、トリフルオ
ロ酢酸(TFA)またはTFAおよび塩化メチレンからなる溶液(100:5:
5:2.5:2の比率)を用い、0.5〜3時間、室温で慣用的に切断し、保護さ
れた環化ペプチドを脱保護した。適当には、生成物をトリフェノールメタノール
/TFA中で再度S−トリチル化し、(Boc)2Oを用いてN−Boc基をペプチド
に再度導入した。
粗ペプチドをWaters Delta-Pak C18カラムおよびアセトニトリルで修飾
した水中0.1%TFAでグラジエント溶出を用いる分取用高圧液体クロマトグ
ラフィー(HPLC)で精製した。カラム溶出の後、アセトニトリルを溶出した
フラクションより蒸発させ、ついでそれを凍結乾燥した。そうして得られた各生
成物の同一性を高速原子衝撃質量分光法(FABMS)または電子噴射分光法(
ESMS)により確認した。
実施例2
Tc−99mで放射性標識する一般法
実施例1にて調製したペプチド試薬(0.1mg)を水(0.1ml)、または
エタノール:水(50:50)、またはリン酸緩衝セイライン(PBS)、また
は50mMリン酸カルシウム緩衝液(pH=5、6または7.4)に溶かした。T
c−99mグルセプテートは、グルコスカン(Glucoscan)バイアル(E.I.Du
Pont de Nemours,Inc.)を200mCiまで含有するTc−99m過テクネチ
ウム酸ナトリウム(1.0ml)で復元し、室温で15分間放置することにより
調製した。ついで、Tc−99mグルセプテート(25μl)をその試薬に加え
、
反応を室温または100℃で15ないし30分間進行させ、その後0.2μmフ
ィルターを介して濾過した。
Tc−99m標識ペプチド試薬の純度を以下の条件を用いるHPLCで測定し
た:5μmx4.6mmx220mmの寸法を有するWaters Delta-Pak RP
−18分析用カラムを各放射性標識ペプチドで負荷し、ついでそれを1mL/分
の溶媒流速で溶出した。グラジエント溶出を、100%溶媒A(0.1%TFA
/水)で開始し、100%溶液B(0.1%TFA/90%アセトニトリル/水
)で終える線状グラジエントを用い、10ないし20分間行った。放射性成分を
レコーダーに接続したイン・ライン放射分析検出器により検出した。Tc−99
mグルセプテートおよびTc−99m過テクネチウム酸ナトリウムがこれらの条
件下で1および4分間の間に溶出し、それに対してTc−99m標識ペプチドは
かなりの時間後に溶出した。
以下の表は本願明細書に記載の方法を用い、実施例1に従って調製したペプチ
ドの成功したTc−99m標識を示す。
アミノ酸についての一文字略語は、G.Zubay、Biochemistry(第2版)、1
988(MacMillen Pub1ishing:New York)p.33で見つけることができ
る。下線は誘導基の結合アミノ酸の間におけるアミドまたはチオール結合の形成
を示す。Acmはアセトアミドメチル;Ornはオルニチン;FDはD−フェニルア
ラニン;YDはD−チロシン;WDはD−トリプトファン;ApcはL−[S−(3
−アミノプロピル)システイン];Ampは4−アミノフェニルアラニン;および
Hcyはホモシステインである。
実施例3
血小板凝集阻害アッセイ
血小板凝集実験は、実質的に、ツッカー(Zucker)(1989,Methods in Enzym
ol.169:117-133)により記載されているごとく行った。簡単には、1マイクロリ
ットル当たり300,000個の血小板を含む新鮮なヒト血小板に富む血漿を用
いて、推定される血小板凝集阻害化合物が存在するか存在しない条件にて血小板
凝集をアッセイした。血小板凝集は、アデノシン二リン酸溶液を添加して最終濃
度を10〜15μMとすることにより誘導し、Bio/Data aggregometer(Bio/
Data Corp.社製,Horsham,PA)を用いて血小板凝集の程度をモニターした。
使用
する血小板凝集阻害化合物の濃度は、0.1〜500μg/mLで変化させた。血
小板凝集の程度を50%低下させる阻害剤濃度(IC50と定義する)は、阻害剤濃
度-対-血小板凝集の程度のプロットから決定した。ペプチドRGDSに関する阻
害曲線は、陽性対照として試験した血小板の各バッチについて決定した。
これらの実験の結果を表IIに示す。表IIにおいて、試験した化合物は以下の通
りである(陽性対照として、RGDSを投与する):
(アミノ酸に関する一文字略語は、表Iの脚注に論じたごとく、ジイ・ツベイ(G
.Zubay),Biochemistry(第2版),1988(MacMillen Publishing社:New Yor
k)p33に見出し得る;Acm=アセトアミドメチル;Amp=4-アミジノフェニルア
ラニン;Apc=L-[S-(3-アミノプロピル)システイン];YD=D-チロシン)
これらの結果は、本発明のペプチド試薬がイン・ビトロ(in vitro)で特異的G
PIIb/IIIa受容体に高親和性で結合することを示している。
実施例4
イヌモデルにおけるTc-99m標識ペプチドを用いた
深静脈血栓のイン・ビボ(in vivo)イメージング
モーグル犬(25-35ポンド、一晩絶食)を、ケタミンおよびアセプロザミン
の組合せで筋肉内的に沈静化させ、ついで、ペンタバルビタールナトリウムで静
脈内的に麻酔した。各動物において、右大腿静脈の末端中位に18-ゲージの血
管カテーテル(angiocath)を挿入し、8mm DacronR-巻ステンレススチール塞
栓コイル(Cook Co.社製,Bloomington,IN)をほぼ大腿中位の大腿静脈に設
置する。カテーテルを取り外し、傷を縫合し、コイルの位置をX-線によって示
す。ついで、該動物を解放して一晩回復させる。
コイルを設置して1日後に、各動物を再麻酔し、各前脚に静脈内生理食塩水点
滴剤を設置し、膀胱カテーテルを挿入して尿を採取する。該動物を、低エネルギ
ー・全目的コリメーターを備え、Tc-99mにつき光ピーク設定したガンマカ
メラ下に仰向けに設置する。Tc-99m標識ペプチド[185-370mBq(5
-10mCi)Tc-99m、0.2-0.4mg試薬]を、その挿入点の1本の前脚
静脈内線に逐次注射する。第2の線は採血用に残す。
ガンマカメラ・イメージングは注射と同時に開始する。心臓にわたる前方イメ
ージは、最初の10分間にわたって動的実験(10秒イメージ撮影)として得、つ
いで、注射1、2、3および4時間後に静的イメージとして得る。脚にわたる前
方イメージは、注射約10-20分後、および約1、2、3および4時間後に、
500,000カウントまたは20分間(いずれか短い方)で得る。脚イメージは
膀胱上に設置した先導遮蔽(lead shield)で撮影する。
最後のイメージを撮影した後に、各動物をペントバルビタールで深麻酔する。
2つの血液試料は、ヘパリン処理シリンジを用いた心臓穿刺で採血し、つづいて
安楽死用量の飽和塩化カリウム溶液を心臓間または巨丸薬注射によって投与する
。ついで、血栓を含む大腿静脈、反対の脚の同様な静脈切片(対照)、血栓に隣接
する脈管切片および腿部筋肉の試料を注意深く切除する。ついで、血栓、コイル
およびコイル・ダクロン(Dacron)繊維を切開して、脈管から切り離す。血栓、
生理食塩水洗浄した脈管試料、コイルおよびコイル・ダクロン繊維を分離し、各
試料を予め重量測定した試験チューブ中に入れる。該試料を重量測定し、Tc-
99m
チャンネルにて、注射用量の既知フラクションと共に、ガンマウェルカウンター
でカウントする。
新鮮血栓重量、安楽死直前に得た血栓および血液における%注射用量(%ID)/g
、ならびに血栓/血液および血栓/筋肉比を測定する。コンピューターに保存した
イメージから、血栓/バックグラウンド比は、血栓および近接筋肉上に描写され
た目的領域(regions-of-interest)で測定したカウント/画素の解析によって測定
する。
実施例5
高コレステロールウサギモデルにおける、
Tc-99m標識化合物P215を用いたアテローム性動脈硬化症病斑の
位置決定およびイン・ビボ(in vivo)イメージング
両方の性別の2-3kg体重のNew Zealand White(NZW)ウサギを2群に
分割した。6匹のウサギよりなる対照群を飼育し、市販のウサギ餌(Purina社製
)を摂食させた。16匹のウサギ、HC群は、標準化したコレステロール-リッチ
な食餌(1%w/w濃度のコレステロールに混合したウサギ餌)を7週齢から28
週齢まで摂食させた。すべての動物に、水を自由に与えた。
Tc-99m標識P199
(メルカプトアセチルGGGRALVDTLKFVTQAEGAK.アミド)は前
記のごとく調製した。ペプチド約1000μgを100-200mCiのTc-99
mで標識し、0.5-2mL容量の用量中の5-10mCi(12.5-20.0μg/
ウサギ;6-7μg/kg)の単位用量に調製した。成体ウサギは、巨丸薬を徐々
に注入する(約0.1mL/分)ことによって、側部耳静脈にTc-99m標識ペ
プチドを静脈内投与した。ガンマカメラは、Tc-99mについて設定したピン-
ホールコリメーター(5mm窓)およびエネルギーウインドーを備え、500,0
00カウントまで蓄積するか、所望の時間スキャンするようにプログラムされて
いる。イメージング前の短時間に、ケタミンおよびキシラジン(5:1、1mL/
kg筋肉内)の混合液で動物を麻酔した。
ガンマカメライメージは、心臓の真上40-45°(左斜前[LAO]視野)で撮
影し、大動脈弓を描写し、下行動脈を検分した。イメージは注射15分後および
2時間後に得た。各イメージ撮影の前に、必要に応じて、補充の麻酔を注射した
。
2.5時間(2時間スキャン後)に、ペントバルビタールナトリウムの静脈内用
量で動物を屠殺した。剖検の際に、大動脈を取り出し、支脈管を動脈弁から中-
腹領域に切り離した。平行孔コリメーターを使用して、大動脈を体外的にイメー
ジした。ついで、該大動脈を縦方向に開口し、スダンIVで染色し、それによって
アテローム性動脈硬化症病斑は深紅レンガ色に変色した。脂質がなく無傷の動脈
内皮は、これらの条件下にて、その正常なきらきら光る白-桃色外観を保持して
いる。
これらの実験の結果を図1-3に示す。ウサギは両群ともTc-99m P19
9の迅速な全身消失を示した。対照(病斑なし)動脈では、循環する血液-発生放
射活性から生じるものが、注射後短時間認められただけであった。HC-摂食の
各NZWウサギ動脈は、体外的にイメージした場合に、独特のパターンおよび病
斑分布の強度を示した。すべてのHC動脈は、種々の放射活性蓄積量を有してい
たが、動脈の遠位および隣接セグメントにおいてより低い程度の蓄積で、大動脈
弓の領域に最大の沈殿のそれらの表示と一致した。
イン・ビボおよび体外的なTc-99mP199イメージと、HC-処理ウサギ
動脈におけるスダンIVの沈殿パターンの中で、正の相関が認められた。それとは
反対に、対照動脈は、標識ペプチドの領域取り込みを全く示さなかった。図1は
、4HC-処理および1対照ウサギ動脈におけるスダンIVの沈殿パターンを示す
。暗い領域は、アテローム性動脈硬化症病斑の位置を示す。図2は、放射性同位
体取り込みおよびプラーク視覚化の一致を示す対応する体外的イメージを示す。
図3は、大動脈弓における放射性同位体取り込みおよび病斑位置の動物のイン・
ビボ(in vivo)イメージを示す。
これらの結果は、Tc-99m標識P199が、高い取り込みおよび迅速な消
失で、動物におけるアテローム性動脈硬化症病斑をイメージし得、早期に観察し
得ることを示している。加えて、正常な動脈組織は、標識P199の最小限の取
り込みしか示さず、それによって人為的な陽性シンチグラフィー・イメージの見
込みが減じられる。
実施例6
感染の動物モデルにおける、Tc-99m標識ペプチドのシンチグラフィー・
イメージングおよび生物分布
両方の性別の2-3kg体重のNew Zealand White(NZW)ウサギをEscher
ichia coliの潜在的菌株で左ふくらはぎに筋肉内接種する。24時間後に、ケタ
ミンおよびキシラジンの筋肉内注射によって動物を沈静化し、ついで、Tc-9
9m標識ペプチド(2-10mCi、<150μg)で注射した。ついで、該動物
を、イメージすべきガンマカメラ(LEAPコリメーター/Tc-99mにつき光
ピーク設定した)の視野に仰向けに設置する。該動物は、注射後の初めの1時間
にわたってイメージし、ついで、次の3時間は約1時間間隔でイメージした。必
要に応じて、動物を解放して、イメージ撮影と再麻酔の間に回復させる。
最後のイメージが完結したら、静脈内過剰用量のペントバルビタールナトリウ
ムで各動物を屠殺し、ついで切開して、血液ならびに感染および対照組織の試料
を得る。組織試料を重量測定し、ガンマ放射線カウンターを用いてカウントし;
対照としての各試料と平行して標準量注射用量をカウントする。これらのデータ
から、各組織試料中に残っている、組織1g当たりの注射用量の%を決定する。
ついで、感染組織-対-非感染筋肉組織、および感染筋肉組織-対-血液1g当たり
の注射用量の%比を各ペプチドについて算出して、本発明の放射性同位体標識シ
ンチグラフィー・イメージング剤の特異的な局在化を証明する。
実施例7
AR42Jラット膵臓腫瘍細胞膜に結合する
[125I-Tyr11]ソマトスタチン-14の阻害
イン・ビトロ(in vitro)でソマトスタチン受容体に結合する本発明の種々のソ
マトスタチンアナログの能力を、ソマトスタチン受容体-含有細胞膜に対する放
射性同位体標識ソマトスタチンアナログの結合性ペプチド試薬-媒介阻害のアッ
セイで示した。
ソマトスタチン受容体を発現するラット膵臓腫瘍細胞系AR42Jを、10%
子ウシ血清(FCS)および8mMグルタミンを補充したDulbecco修飾基本培地(
DMEM)中、湿度調整した5%CO2雰囲気下、37℃にて培養した。回収した
細胞を冷緩衝液(50mMトリス-HCl、pH7.4)中でホモジナイズし、つい
で、そのホモジネートを4℃、39,000gにて10分間遠心した。ペレット
を緩衝液で1回洗浄し、ついで氷冷10mMトリス-HCl緩衝液(pH7.4)に
再懸濁した。ついで、等アリコットのこの細胞膜調製物を、最終濃度0.5nM
、750,000cpm/mL、特異活性2000Ci/mmolの[125I-Tyr11]
ソマトスタチン-14(Amersham社製,Arlington Heights,IL)、および(1%
牛血清アルブミン、5mM MgCl2、0.02mg/mLバシトラシン、0.02m
g/mLフェニルメチル-フッ化スルホニルおよび200,000IU トラシロー
ル(Trasylol)を含有する50mM HEPES緩衝液、pH7.4中の10-11〜
10-6Mの範囲の最終濃度の)本発明のペプチドまたはペプチド-レニウム錯体の
いずれかと、30℃にて25分間インキュベートした。
インキュベーション後に、この膜混合物を濾過マニホールドを用いたポリエチ
レンイミン-洗浄GC/Fフィルター(Whatman Ltd.社製,Maidstone,England
)を通して濾過し、フィルター上に残った残渣を5mL 冷HEPES緩衝液で3
回洗浄し、ついで、フィルターおよびフィルター洗浄した試料をガンマカウンタ
ー上でカウントした。非特異的結合を評価するために、このアッセイも、200
mM非標識ソマトスタチン-14の存在下にて、実質的に記載したごとく行った。
データ解析には、BylundおよびYamamura(1990,Methods in Neurotrans-mitt
er Receptor Analysis,Yamamuraら編,Raven Press:N.Y.)によって記載
されている阻害定数を得るための、データのHillプロットが含まれる。本発明
の試薬で、このアッセイを用いて得られた結果は以下の通りである:
実施例8
ラットにおけるソマトスタチン受容体(SSTR)-発現腫瘍の
位置決定およびイン・ビボ(in vivo)イメージング
ラット腫瘍細胞により発現されるソマトスタチン受容体のイン・ビボ(in vivo
)イメージングは、実質的に、Bakkerら(1991,Life Sciences 49:1593-1601)
によって記載されているごとく行った。
凍結回収腫瘍ブライから解凍したCA20948ラット膵臓腫瘍細胞を、0.05〜
0.1mL/動物の懸濁液にて、6週齢のLewisラットの右後腿部に筋肉内移植し
た。その腫瘍を放置して約0.2〜2gまで増殖させ、回収し、腫瘍ブライを用
いて、第二の、未投薬セットのLewisラットに移植した。この様式にて継代を繰
り返し、腫瘍-動物の次世代を創った。イン・ビボ(in vivo)実験用に用いる腫瘍-
動物は、通常、第三〜第五継代からのもので、0.2〜2gの腫瘍を運搬してい
た。
腫瘍における放射性同位体局在の特異性の実験に関しては、選択した動物に、
皮下SSTR-遮断用量(4mg/kg)のオクトレオタイドを、放射性同位体注射
30分前に投与した。(このプロトコールは、111In-[DTPA]オクトレオ
タイド腫瘍取り込みを40%低下させることが、バッカー(Bakker)らによって
示されている)
第三〜第四継代CA20948腫瘍-Lewisラットを拘束し、0.15-0.20mC
iの99mTc-標識ペプチド用量(0.2〜0.4mL中の3〜8μgペプチドに相
当
する)で、背尾部静脈を介して静脈内注射した。
選択した時間に、脛部脱臼によって動物を屠殺し、選択した剖検を行った。採
取した組織試料を重量測定し、ガンマウェル-カウンターにて注射用量のアリコ
ットと共にカウントした。
選択した放射性同位体標識ペプチドの90分-生体分布結果を表IVに示す。注
目に値するところでは、99mTc-P587、99mTc-P617、99mTc-P72
6および99mTc-P736は、非常に高い腫瘍取り込み、および腫瘍/血液比を
示し、このことは、標的(腫瘍)組織におけるそれらの高特異的取り込みを示して
いる。
図4は腫瘍-ラットにおける99mTc-P587のイメージを示している。低位
脚における腫瘍に高い取り込みが明らかに観察し得る(矢印)。
前記開示は、本発明のある種の特異的な具体例を強調しているのであって、そ
れに相当するすべての変形または別法も添付した請求の範囲に記載した本発明の
趣旨および範囲の中にあることは理解されなければならない。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI
// C07K 105:00
(72)発明者 マックブライド,ウィリアム
アメリカ合衆国03102ニューハンプシャー
州 マンチェスター、ゴルフビュー・ドラ
イブ110番
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.哺乳動物体内の部位をイメージするためのシンチグラフィーイメージング 剤を製造するための試薬であって、式: I R1−CO−(アミノ酸)1−(アミノ酸)2−Z [式中、(アミノ酸)1および(アミノ酸)2は、各々、独立して、チオール基を含ま ない一次α−またはβ−アミノ酸であり; Zは、システイン、ホモシステイン、イソシステイン、ペニシルアミン、2− メルカプトエチルアミンまたは3−メルカプトプロピルアミンであるチオール含 有部分であり; R1は低級(C1−C4)アルキルまたは特異的結合化合物との共有結合であり; ここに、Zがシステイン、ホモシステイン、イソシステインまたはペニシルアミ ンである場合、該部分のカルボニル基は、ヒドロキシル基、NR3R4基、アミノ 酸または2〜10個のアミノ酸からなるペプチドに共有結合され、ここに、R3 およびR4は、各々、独立して、Hまたは低級(C1−C4)アルキルである];ま たは II Y−(アミノ酸)2−(アミノ酸)1−NHR2 [式中、Yは、システイン、ホモシステイン、イソシステイン、ペニシルアミン 、2−メルカプトアセタートまたは3−メルカプトプロピオナートであるチオー ル含有部分であり; (アミノ酸)1および(アミノ酸)2は、各々、独立して、チオール基を含有しない 一次α−またはβ−アミノ酸であり; R2は、Hまたは低級(C1−C4)アルキルまたは特異的結合化合物との共有結 合であり; ここに、Yがシステイン、ホモシステイン、イソシステインまたはペニシルアミ ンである場合、該部分のアミノ基は、−H、アミノ酸または2〜10個のアミノ 酸からなるペプチドに共有結合され;および ここに、放射性標識錯形成部分がR1、R2、(アミノ酸)1または(アミノ酸)2の 側鎖の側鎖基、またはシステイン、ホモシステイン、イソシステインもしくはペ ニシルアミンのアミノもしくはカルボキシル基を介して特異的結合化合物に共有 結合する] で示される、放射性標識錯形成部分に共有結合する、分子量が10,000以下 の特異的結合化合物からなることを特徴とする試薬。 2.放射性標識錯形成部分が、式: −(アミノ酸)1−(アミノ酸)2−(アミノチオール) および (メルカプトカルボン酸)−(アミノ酸)1−(アミノ酸)2− [式中、(アミノ酸)1および(アミノ酸)2は、各々、独立して、一次α-またはβ- アミノ酸であり; (アミノチオール)は、システイン、イソシステイン、ホモシステイン、ペニシ ルアミン、2−メルカプトエチルアミン、および3−メルカプトプロピルアミン からなる群より選択され;および (メルカプトカルボン酸)は、システイン、イソシステイン、ホモシステイン、 ペニシルアミン、2−メルカプト酢酸、および3−メルカプトプロピオン酸から なる群より選択される] で示される部分からなる群より選択される請求項1記載の試薬。 3.放射性標識錯形成部分が、式:−Gly-Gly-Cys−または−Cys-Gly− Gly−を有する部分からなる群より選択される請求項2記載の試薬。 4. シクロ(N-メチル)FYWDKV.Hcy.(CH2CO.GGC.アミド) シクロ(N-メチル)FYWDKV.Hcy.(CH2CO.GGCK.アミド) シクロ(N-メチル)FYWDKV.Hcy.(CH2CO.GGCR.アミド) シクロ(N-メチル)FYWDKV.Hcy.(CH2CO.GGCRD.アミド) シクロ(N-メチル)FYWDKV.Hcy.(CH2CO.GGCRK.アミド) シクロ(N-メチル)FYWDKV.Hcy.(CH2CO.GGCRR.アミド) シクロ(N-メチル)FYWDKV.Hcy.(CH2CO.GGCKK.アミド) シクロ(N-メチル)FYWDKV.Hcy.(CH2CO.GGCKKK.アミド) シクロ(N-メチル)FYWDKV.Hcy.(CH2CO.GGC.Orn.アミド) シクロ(N-メチル)FYWDKV.Hcy.(CH2CO.GGCKDK.アミド) シクロ(N-メチル)FYWDKV.Hcy.(CH2CO.GGC.Orn.D.Orn.アミド) シクロ(N-メチル)FYWDKV.Hcy.(CH2CO.GGC.Orn.D.アミド) シクロ(N-メチル)FYWDKV.Hcy.(CH2CO.KKC.アミド) シクロ(N-メチル)FYWDKV.Hcy.(CH2CO.KRC.アミド) シクロ(N-メチル)FYWDKV.Hcy.(CH2CO.RRC.アミド) シクロ(N-メチル)FYWDKV.Hcy.(CH2CO.KKCK.アミド) シクロ(N-メチル)FYWDKV.Hcy.(CH2CO.GRCK.アミド) シクロ(N-メチル)FYWDKV.Hcy.(CH2CO.GKCR.アミド)CH2CO.YD.Apc.GDC GGCAcmGCAcmGGC.アミドCH2CO.YD.Apc.GDC GGCAcmGCAcmGGCG.アミドCH2CO.YD.Apc.GDC GGSSGGCG.アミドCH2CO.YD.Apc.GDC GGCG.アミドCH2CO.YD.Amp.GDC KGCG.アミド GRGDGGC GLFCGC.アミド GRGDGGGGC FDFYWDKTFTGGC.アミド アセチル.CGGY.[(CH2)4-ピペリジン] β-グルカン-(=NNHCO.(CH2)3CO.)GGC.アミド からなる群より選択される請求項1に記載の試薬からなることを特徴とする組成 物。 5.特異的結合化合物が4ないし100個のアミノ酸からなる特異的結合ペプ チドである請求項1記載の試薬。 6.特異的結合ペプチドと放射性標識結合部分が1またはそれ以上のアミノ酸 を介して共有結合している請求項1記載の試薬。 7.放射性標識結合部分が放射性標識に結合する請求項1に記載の試薬からな ることを特徴とするシンチグラフィーイメージング剤。 8.放射性標識がテクネチウム−99mである請求項7記載の試薬。 9.試薬がさらに種々の特異的結合化合物と共有結合し、また種々の放射性標 識錯形成部分と共有結合した多価結合部分からなり、多量体の多価シンチグラフ ィーイメージング剤を調製するための試薬を形成し、ここに、多量体の多価シン チグラフィーイメージング剤の分子量が約20,000ダルトン未満である請求 項1記載の試薬。 10.多価結合部分がビス−スクシンイミジルメチルエーテル、4−(2,2−ジ メチルアセチル)安息香酸、トリス(スクシンイミジルエチル)アミン、4−( O−CH2CO−Gly−Gly−Cys.アミド)アセトフェノン、ビス−スクシンイ ミドヘキサン、トリス(2−クロロアセトアミドエチル)アミンおよび1,2− ビス−[2−(クロロアセトアミド)エトキシ]エタンまたはその誘導体である 請求項9記載の試薬。 11.請求項1に記載の試薬を、還元剤の存在下でテクネチウム−99mと反応 させることで形成される錯体。 12.還元剤が亜ジチオン酸イオン、錫イオンおよび鉄イオンからなる群より選 択される請求項11記載の錯体。 13.予め還元したテクネチウム−99m錯体をリガンド交換することにより、 請求項1に記載の試薬をテクネチウム−99mで標識化することにより形成され る錯体。 14.所定の量の請求項1に記載の試薬および該試薬をテクネチウム−99mで 標識化するのに十分な量の還元剤を含有する密封バイアルからなる放射性医薬調 製物を製造するためのキット。 15.試薬を還元剤の存在下でテクネチウム−99mと反応させることからなる 請求項1に記載の試薬の標識化方法。 16.還元剤が亜ジチオン酸イオン、錫イオンおよび鉄イオンからなる群より選 択される請求項15記載の方法。 17.哺乳動物の体内の部位をイメージングする方法であって、診断有効量の請 求項2に記載の試薬を投与し、その部位で局在化したテクネチウム−99m由来 の放射性シクナルを検出することを特徴とする方法。 18.式: シクロ(N-メチル)FYWDKV.Hcy.(CH2CO.GGC.アミド) シクロ(N-メチル)FYWDKV.Hcy.(CH2CO.GGCK.アミド) シクロ(N-メチル)FYWDKV.Hcy.(CH2CO.GGCR.アミド) シクロ(N-メチル)FYWDKV.Hcy.(CH2CO.GGCRD.アミド) シクロ(N-メチル)FYWDKV.Hcy.(CH2CO.GGCRK.アミド) シクロ(N-メチル)FYWDKV.Hcy.(CH2CO.GGCRR.アミド) シクロ(N-メチル)FYWDKV.Hcy.(CH2CO.GGCKK.アミド) シクロ(N-メチル)FYWDKV.Hcy.(CH2CO.GGCKKK.アミド) シクロ(N-メチル)FYWDKV.Hcy.(CH2CO.GGC.Orn.アミド) シクロ(N-メチル)FYWDKV.Hcy.(CH2CO.GGCKDK.アミド) シクロ(N-メチル)FYWDKV.Hcy.(CH2CO.GGC.Orn.D.Orn.アミド) シクロ(N-メチル)FYWDKV.Hcy.(CH2CO.GGC.Orn.D.アミド) シクロ(N-メチル)FYWDKV.Hcy.(CH2CO.KKC.アミド) シクロ(N-メチル)FYWDKV.Hcy.(CH2CO.KRC.アミド) シクロ(N-メチル)FYWDKV.Hcy.(CH2CO.RRC.アミド) シクロ(N-メチル)FYWDKV.Hcy.(CH2CO.KKCK.アミド) シクロ(N-メチル)FYWDKV.Hcy.(CH2CO.GRCK.アミド) シクロ(N-メチル)FYWDKV.Hcy.(CH2CO.GKCR.アミド)CH2CO.YD.Apc.GDC GGCAcmGCAcmGGC.アミドCH2CO.YD.Apc.GDC GGCAcmGCAcmGGCG.アミドCH2CO.YD.Apc.GDC GGSSGGCG.アミドCH2CO.YD.Apc.GDC GGCG.アミドCH2CO.YD.Amp.GDC KGCG.アミド GRGDGGC GLFCGC.アミド GRGDGGGGC FDFYWDKTFTGGC.アミド アセチル.CGGY.(CH2)4-ピペリジン または β-グルカン-(=NNHCO.(CH2)3CO.)GGC.アミド を有する組成物。 19.特異的結合ペプチドが線状または環状ペプチドからなる請求項1記載の試 薬。 20.哺乳動物の体内のイメージされた部位が血栓部位である請求項1記載の試 薬。 21.哺乳動物の体内のイメージされた部位が感染部位である請求項1記載の試 薬。 22.テクネチウム−99mで放射性標識された請求項18記載の組成物。 23.所定の量の請求項18に記載の組成物および該組成物をテクネチウム−9 9mで標識化するのに十分な量の還元剤を含有する密封バイアルからなる製品。
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