【発明の詳細な説明】
薄膜半導体部品の側面をパッシベーション処理する方法
本発明の課題は、半導体部品、特に、薄膜トランジスタ(TFT)の側面をパ
ッシベーション処理し、オフ状態の導電性を低下させることができる方法である
。このパッシベーション処理は、特に、ドライブ回路(ドライバ)が選択的に集
積化された液晶フラットスクリーンに使用されるTFTの製造工程に好適である
。本発明の他の課題は、かかる製造工程を用いて得られるスクリーンである。
液晶フラットスクリーンは、行と列の形に配置され、各々がスイッチングデバ
イスにより制御され、光学特性がその両端に亘る電界の値の関数として変えられ
る液晶を閉じ込める2個の電極を有する多数の電気光学セル(画素又はピクチャ
ー素子)により構成される。上記の画素は、スイッチングデバイスのオンとオフ
を切り換える行(選択線)と、スイッチングデバイスがオン状態であるときに、
表示されるべきデータ信号に対応する電極の端子に印加される電圧を伝達する列
(データ線)とを用いる周辺ドライブ電子部品を使用してアドルス指定される。
電極、スイッチングデバイス、行及び列は、同一の基板プレート上に堆積させ
られ、エッチング処理される。これらは、スクリーンの能動性マトリックスを構
成する。周辺ドライブ回路は、それ自体を反応性マトリックスを収容する基板上
に集積化させる方が有利である。
上記のスクリーンは一般的に以下の如く製造される。集積されたドライブ回路
技術の場合に、能動性マトリックス(電極、電極ドライブトランジスタ、周辺ア
ドレス指定回路への接続線)と、周辺アドレス指定回路は、非導電性又はパッシ
ベーション処理された(例
えば、投写型スクリーンの場合にガラス製の)基板プレート上に堆積、エッチン
グされる。次いで、較正された厚さのスペーサが、能動性マトリックスを収容す
る基板プレートと補助電極を収容する受板との間に、スクリーンの全体に亘って
固定された一定の厚さを維持すべく生成される。液晶がかくして得られた容積中
に真空下で採り入れられ、組立体は接着性接合により封止される。
ある種の液晶スクリーンの場合に、画素電極を制御するため、及び/又は、周
辺ドライブ回路用のスイッチングデバイスとして利用されるスイッチングデバイ
スは、逆向きに設けられたTFTトランジスタ、即ち、ソース及びドレインの下
で基板上にゲートを直に有するTFTトランジスタである。上記のTFTトラン
ジスタのタイプの中の一つを製造する工程は、図1a乃至1dに示される。TF
Tトランジスタを生成する金属2のレベルが、絶縁性基板プレート1の上に堆積
させられ、エッチングされる(図1a)。例えば、シリコン窒化物(SiN)の
ような絶縁体層3が基板プレート1の全体に堆積させられ、次いで、アモルファ
スシリコンα−Siの半導体レベル4及びn+型ドープ半導体レベル5(α−S
i−n+)が堆積、エッチングされる。これにより、この工程の同一段階中にエ
ッチングされた層4及び5により形成された半導体メサが生成される(図1b)
。TFTトランジスタのソース6及びドレイン7を生成するため、金属層が堆積
、エッチングされる(図1c)。ソース6及びドレイン7により被覆されていな
いドープされた半導体レベル5(α−Si−n+)の部分は除去される(図1d
)。
オフの状態で、TFTトランジスタが逆向きにバイアスされたとき、ドープさ
れた半導体層5が担体注入を阻止し得るので、ソース6とドレイン7の間のリー
ク電流Ioffはできる限り小さくされる。しかし、かかる構造を用いる場合に
、メサの側面41及び42は、ドープされた半導体層5により被覆されず、担体
がその側面を通過して半導体レベル4の中に注入され、その結果として、リーク
電流Ioffが非常に負側のゲート電圧Vgに対し増加する。ゲート電圧Vgの
関数としてソース/トルイン電流Isdの曲線8を表わす図2は、図1の例に適
用された原理を示す。この例の場合、電流Isd(縦軸)は、ゲート電圧Vg(
横軸)が最大20ボルトに達する正であるとき、10-6Aのオーダー(オン状態
)であり、ゲート電圧Vgが負であるとき、10-12乃至10-1Aのオーダーで
ある。曲線の一部分8’は、図1dの場合の電流Idsの値を表わす。半導体4
の側面42上にドープされた半導体が無いので、電流Isdの値は増加し、部分
8”は、ドープされた半導体レベル5がある場合の電流Isdの所望の値を表わ
す。
上記の欠点を解決するため、従来幾つかの解決方法が提案されている。第1の
方法は、ドープされた半導体層5が半導体レベル4だけにより形成されたメサを
完全に覆うように、ドープされた半導体層5を堆積、エッチングすることからな
る。この解決方法は、堆積、ホトリソグラフィ、及び、エッチングを製造工程に
追加する。同様に、第2の解決方法は、図1の製造工程においてメサのエッチン
グ後に、半導体4/ドープされた半導体5のメサの側面41及び42上のSiO2
、SiN、又は、SiOxNyタイプの絶縁体の堆積、ホトリソグラフィ、及び
、エッチングの中間段階を組み込む。この解決方法は、絶縁体をエッチングする
ため監視されるべき重大なアライメントのため、複雑な付加的段階を工程に追加
する。
本発明の解決方法によれば、従来技術の解決方法により提案されているような
複雑な付加的段階を必要とすることなく、簡単、かつ、経済的な製造工程により
、上記の従来技術の工程により得られるリーク電流と同じ、或いは、少なくとも
使用される電圧範囲が十分に小さい非常に小さいリーク電流を得ることが可能に
なる。
特に、本発明は、少なくとも一つの半導体レベルを含むメサが生成される間に
、例えば、順方向又は逆方向に設けられたトランジス
タ、或いは、ダイオードのような薄膜半導体部品を製造する方法に係り、エッチ
ング処理中に使用されたマスクを除去する前に、メサの半導体レベルのエッチン
グ処理された面をパッシベーション処理する段階を含むことを特徴とする。この
マスクは、酸化されるべきではない上記半導体の一部分を保護し、メサのホトエ
ッチング中に生成される(例えば、メサをエッチングするため使用される樹脂で
ある)。
本発明の他の重要な特徴は、面を酸化させるパッシベーション技術が樹脂に破
壊作用を及ぼす付加的な特性を有するので、メサの半導体レベルの面のパッシベ
ーション処理と同じ段階の間に、メサをエッチングするため使用される樹脂を除
去してもよい点である。
本発明は、更に、上記の特徴の中の一つが製造工程に組み込まれた液晶スクリ
ーンに関する。
添付図面によって示された以下の説明を読むことにより、本発明がより明瞭に
理解され、かつ、他の利点が明らかになる。
上記の図1a乃至1dは、逆向きに設けられたTFTトランジスタを製造する
従来技術の工程を表わす図である。
上記の図2は、図1の例に従って製造されたTFTトランジスタの場合に、ソ
ース/ドルイン電流Idsの曲線をゲート電圧Vgの値の関数として表わす図で
ある。
図3a乃至3dは、本発明による逆向きに設けられたTFTトランジスタを製
造する工程の段階を表わす図である。
図4は、本発明による順方向に設けられたTFTトランジスタを製造する工程
の段階を表わす図である。
図5aは、従来技術に従って製造されたデバイスの断面図である。
図5bは、図5aに示されたデバイスと同一タイプの本発明に従って製造され
たダイオードの断面図である。
明瞭さのため、種々の図において同一の構成要素には同一の参照番号が付けら
れる。
図3aは、製造段階の最初で、図1a乃至1dの例により製造されたタイプの
逆向きに設けられたTFTトランジスタの断面を表わす。ゲートレベル2は、基
板1上に堆積させられ、エッチングされ(図3a)、絶縁体レベル3が、絶縁体
上に堆積させられ、半導体レベル4/ドープされた半導体レベル5のメサがエッ
チングされる(図3b)。メサをエッチングするため使用された樹脂の部分9を
除去する前に、メサの側面41及び42が、例えば、プラズマ装置内でO2、N2
又はNO2タイプのガスを用いてエッチングされた基板プレートに破壊作用を及
ぼすことにより、酸化、窒化、又は、オキシナイトライド処理によってパッシベ
ーション処理される。樹脂9により保護されない半導体レベル4の側壁は、かく
して、SiOx、SiNx又はSiOxOyを夫々に用いて、所望の厚さ、典型的に
100乃至500Åにパッシベーション処理される。このパッシベーションの後
、樹脂(図3c)が除去され、完全なTFTトランジスタを生成するため、導電
性材料からなるソース6及びドレイン7が、堆積、エッチングされる(図3d)
。かくして、高価又は冗長な段階を工程に追加することなく、リーク電流Iof
fがこの絶縁性層により非常に多量に低減される。
パッシベーションと樹脂除去の段階が同時に行われることにより時間が節約さ
れる利点が得られる。この例の場合、樹脂エッチングの最後に、樹脂の上面は表
面酸化処理が施され、BHFタイプの標準的なクリーニングが必要である。上記
の操作は、何れにしても、プレートを清浄するため工程の最後に行われるべきで
あり、付加的な段階は追加されない。
シリコン酸化物のバンドギャップは9eVのオーダーであり、一方、窒化物の
バンドギャップは5eVのオーダーであるため、TFTトランジスタの側面をパ
ッシベーション処理する層は、酸化物障
壁である方が好ましい。しかし、オキシナイトライド層は、半導体との非常に良
好な境界をなし、かつ、半導体をO2で酸化することにより得られた層の質より
も良質の層が得られるため、オキシナイトライド層が有利である。マツダ アツ
シ他による論文“一酸化二窒素プラズマを利用した水素含有アモルファスシリコ
ンの新しい酸化処理”(1992年8月17日の応用物理学レター61)には、
かかる処理がその利点と共に記載されている。
半導体の側面をパッシベーション処理するため種々の方法が使用される。例え
ば、樹脂を除去するため使用されるタイプの従来の“アッシャー(asher)”プラ
ズマを利用してもよい。好ましくは、使用ガスは流量が5sccmのO2又はN2
Oであり、各ガスに対し、電力が600乃至1200W、圧力が700乃至15
00mT、間隔が20乃至60分、温度が80乃至120℃である。
別の実現可能な方法は、電力が0.2乃至0.3Wcm-2に対応した600乃
至800W、圧力が10mTのオーダー、間隔が5乃至20分のO2による反応
性イオンエッチング(RIE)である。
メサの側面は、200°Cを超える温度、100mTのオーダーの圧力、60
0秒までのオーダーの間隔、及び、N2Oガスによりドライプラズマエッチング
反応部(ホットウォール形ドライエッチャー)内でパッシベーション処理がされ
てもよい。
上記の本発明による工程は、順方向に設けられたTFTトランジスタ、即ち、
基板プレートとグリッドの間にソース及びトルインを有するTFTトランジスタ
の製造にも適用される。図4は、順方向に設けられたTFTトランジスタの断面
図である。かかるトランジスタは、三つのマスキングレベルだけを用いて得られ
る。ソース10及びドルイン11が基板プレート1上で堆積、エッチングされ(
第1のマスク)、第1の半導体レベル及び第2の絶縁体レベル13を含むメサが
生成され(第2のマスク)、ゲート導電体レベル14が堆積、エッチングされる
(第3のマスク)。ゲート導電体レベ
ル14と直に接触した半導体レベル12の側壁15及び16からなる臨界領域が
現れる。あらゆる短絡の危険性は、上記の領域をパッシベーション処理し、製造
工程において本発明に従ってメサのエッチング処理の後に付加的な段階を追加す
ることにより除去される。この段階は、上記の如く、図4のTFTトランジスタ
の側面を酸化、窒化又はオキシナイトライド処理するため、メサのエッチング処
理中に利用された樹脂を使用する。
本発明の方法は、ダイオードの製造にも適用される。図5aは従来のピンダイ
オードの断面図である。n形ドープされた半導体層20上の半導体層21(例え
ば、α−Si又はSiGe)及びp形ドープされた半導体層22の上に重なるメ
サが絶縁性基板プレート1上に生成される。絶縁体レベル23が堆積、エッチン
グされ、次いで、導電性接点24が最後のp形ドープされた半導体レベル22と
接触するよう堆積、エッチングされる。メサの側面と導電性レベル24の間の絶
縁が不足する問題が生じ、真性半導体側で、不所望の電流が二つの電極の間に供
給される。上記の如く、ダイオードの製造工程の間に、メサのエッチング処理中
に使用され、その上部に残された樹脂が、本発明の上記の段階に従って酸化、窒
化又はオキシナイトライド処理による側面25及び26のパッシベーション処理
のため使用される。かくして、パッシベーション層27及び28を表わす図5b
に示されているように、複雑な付加的な段階を追加することなく、2重の絶縁体
が生成され、或いは、側面をパッシベーション処理することにより、絶縁体レベ
ル23を堆積、エッチングすることからなる製造工程の段階を削除したままで単
一の絶縁体が生成される。
本発明は、薄膜半導体タイプの部品、特に、液晶スクリーンを使用するフラッ
トスクリーン用の同一の基板プレート上に選択的に集積された順方向又は逆方向
に設けられたトランジスタと、画素電極の制御装置及び周辺ドライブ回路を構成
するダイオードを製造する
あらゆる工程に適用される。
【手続補正書】特許法第184条の8
【提出日】1996年4月11日
【補正内容】
明細書
薄膜半導体部品の側面をパッシベーション処理する方法
本発明の課題は、半導体部品、特に、薄膜トランジスタ(TFT)の側面をパ
ッシベーション処理し、オフ状態の導電性を低下させることができる方法である
。このパッシベーション処理は、特に、ドライブ回路(ドライバ)が選択的に集
積化された液晶フラットスクリーンに使用されるTFTの製造工程に好適である
。本発明の他の課題は、かかる製造工程を用いて得られるスクリーンである。
液晶フラットスクリーンは、行と列の形に配置され、各々がスイッチングデバ
イスにより制御され、光学特性がその両端に亘る電界の値の関数として変えられ
る液晶を閉じ込める2個の電極を有する多数の電気光学セル(画素又はピクチャ
ー素子)により構成される。上記の画素は、スイッチングデバイスのオンとオフ
を切り換える行(選択線)と、スイッチングデバイスがオン状態であるときに、
表示されるべきデータ信号に対応する電極の端子に印加される電圧を伝達する列
(データ線)とを用いる周辺ドライブ電子部品を使用してアドレス指定される。
電極、スイッチングデバイス、行及び列は、同一の基板プレート上に堆積させ
られ、エッチング処理される。これらは、スクリーンの能動性マトリックスを構
成する。周辺ドライブ回路は、それ自体を反応性マトリックスを収容する基板上
に集積化させる方が有利である。
上記のスクリーンは一般的に以下の如く製造される。集積されたドライブ回路
技術の場合に、能動性マトリックス(電極、電極ドライブトランジスタ、周辺ア
ドレス指定回路への接続線)と、周辺アドレス指定回路は、非導電性又はパッシ
ベーション処理された(例
えば、投写型スクリーンの場合にガラス製の)基板プレート上に堆積、エッチン
グされる。次いで、較正された厚さのスペーサが、能動性マトリックスを収容す
る基板プレートと補助電極を収容する受板との間に、スクリーンの全体に亘って
固定された一定の厚さを維持すべく生成される。液晶がかくして得られた容積中
に真空下で採り入れられ、組立体は接着性接合により封止される。
ある種の液晶スクリーンの場合に、画素電極を制御するため、及び/又は、周
辺ドライブ回路用のスイッチングデバイスとして利用されるスイッチングデバイ
スは、逆向きに設けられたTFTトランジスタ、即ち、ソース及びドレインの下
で基板上にゲートを直に有するTFTトランジスタである。上記のTFTトラン
ジスタのタイプの中の一つを製造する工程は、図1a乃至1dに示される。TF
Tトランジスタを生成する金属2のレベルが、絶縁性基板プレート1の上に堆積
させられ、エッチングされる(図1a)。例えば、シリコン窒化物(SiN)の
ような絶縁体層3が基板プレート1の全体に堆積させられ、次いで、アモルファ
スシリコンα−Siの半導体レベル4及びn+型ドープ半導体レベル5(α−S
i−n+)が堆積、エッチングされる。これにより、この工程の同一段階中にエ
ッチングされた層4及び5により形成された半導体メサが生成される(図1b)
。TFTトランジスタのソース6及びドレイン7を生成するため、金属層が堆積
、エッチングされる(図1c)。ソース6及びトルイン7により被覆されていな
いドープされた半導体レベル5(α−Si−n+)の部分は除去される(図1d
)。
オフの状態で、TFTトランジスタが逆向きにバイアスされたとき、ドープさ
れた半導体層5が担体注入を阻止し得るので、ソース6とドレイン7の間のリー
ク電流Ioffはできる限り小さくされる。しかし、かかる構造を用いる場合に
、メサの側面41及び42は、ドープされた半導体層5により被覆されず、担体
がその側面を通過して半導体レベル4の中に注入され、その結果として、リーク
電流Ioffが非常に負側のゲート電圧Vgに対し増加する。ゲート電圧Vgの
関数としてソース/トルイン電流Isdの曲線8を表わす図2は、図1の例に適
用された原理を示す。この例の場合、電流Isd(縦軸)は、ゲート電圧Vg(
横軸)が最大20ボルトに達する正であるとき、10-6Aのオーダー(オン状態
)であり、ゲート電圧Vgが負であるとき、10-12乃至10-1Aのオーダーで
ある。曲線の一部分8’は、図1dの場合の電流Idsの値を表わす。半導体4
の側面42上にドープされた半導体が無いので、電流Isdの値は増加し、部分
8”は、ドープされた半導体レベル5がある場合の電流Isdの所望の値を表わ
す。
上記の欠点を解決するため、従来幾つかの解決方法が提案されている。第1の
方法は、ドープされた半導体層5が半導体レベル4だけにより形成されたメサを
完全に覆うように、ドープされた半導体層5を堆積、エッチングすることからな
る。この解決方法は、堆積、ホトリソグラフィ、及び、エッチングを製造工程に
追加する。同様に、第2の解決方法は、図1の製造工程においてメサのエッチン
グ後に、半導体4/ドープされた半導体5のメサの側面41及び42上のSiO2
、SiN、又は、SiOxNyタイプの絶縁体の堆積、ホトリソグラフィ、及び
、エッチングの中間段階を組み込む。この解決方法は、絶縁体をエッチングする
ため監視されるべき重大なアライメントのため、複雑な付加的段階を工程に追加
する。同じタイプの解決方法が、日本国特許抄録の第17巻、第156号(E−
1341)の特許出願第4 321 236号と、日本国特許抄録の第12巻、
第187号(E−615)の特許出願第62 291 057号に記載されてい
る。
本発明の解決方法によれば、従来技術の解決方法により提案されているような
複雑な付加的段階を必要とすることなく、簡単、かつ、経済的な製造工程により
、上記の従来技術の工程により得られる
リーク電流と同じ、或いは、少なくとも使用される電圧範囲が十分に小さい非常
に小さいリーク電流を得ることが可能になる。
特に、本発明は、薄膜トランジスタ又はダイオードのような半導体部品の製造
方法に係り、少なくとも、
少なくとも一つの半導体層を含む複数の層を基板に堆積させる段階と、
樹脂マスクを堆積させ、メサを生成するため必要とされる層をエッチングする
段階と、
低温の酸化、窒化又はオキシナイトライド処理によりメサの半導体レベルの側
面をパッシベーション処理する段階と、
従来の手段により樹脂マスクを除去する段階とからなる。
このマスクは、酸化されるべきではない上記半導体の一部分を保護し、メサの
ホトエッチング中に生成される(例えば、メサをエッチングするため使用される
樹脂である)。
本発明の他の重要な特徴は、面を酸化させるパッシベーション技術が樹脂に破
壊作用を及ぼす付加的な特性を有するので、メサの半導体レベルの面のパッシベ
ーション処理と同じ段階の間に、メサをエッチングするため使用される樹脂を除
去してもよい点である。
本発明は、更に、上記の特徴の中の一つが製造工程に組み込まれた液晶スクリ
ーンに関する。
添付図面によって示された以下の説明を読むことにより、本発明かより明瞭に
理解され、かつ、他の利点が明らかになる。
上記の図1a乃至1dは、逆向きに設けられたTFTトランジスタを製造する
従来技術の工程を表わす図である。
上記の図2は、図1の例に従って製造されたTFTトランジスタの場合に、ソ
ース/ドレイン電流Idsの曲線をゲート電圧Vgの値の関数として表わす図で
ある。
図3a乃至3dは、本発明による逆向きに設けられたTFTトラ
ンジスタを製造する工程の段階を表わす図である。
図4は、本発明による順方向に設けられたTFTトランジスタを製造する工程
の段階を表わす図である。
図5aは、従来技術に従って製造されたデバイスの断面図である。
図5bは、図5aに示されたデバイスと同一タイプの本発明に従って製造され
たダイオードの断面図である。
明瞭さのため、種々の図において同一の構成要素には同一の参照番号が付けら
れる。
図3aは、製造段階の最初で、図1a乃至1dの例により製造されたタイプの
逆向きに設けられたTFTトランジスタの断面を表わす。ゲートレベル2は、基
板1上に堆積させられ、エッチングされ(図3a)、絶縁体レベル3が、絶縁体
上に堆積させられ、半導体レベル4/ドープされた半導体レベル5のメサがエッ
チングされる(図3b)。メサをエッチングするため使用された樹脂の部分9を
除去する前に、メサの側面41及び42が、例えば、プラズマ装置内でO2、N2
又はNO2タイプのガスを用いてエッチングされた基板プレートに破壊作用を及
ぼすことにより、酸化、窒化、又は、オキシナイトライド処理によってパッシベ
ーション処理される。樹脂9により保護されない半導体レベル4の側面は、かく
して、SiOx、SiNx又はSiOxOyを夫々に用いて、所望の厚さ、典型的に
100乃至500Åにパッシベーション処理される。このパッシベーションの後
、樹脂(図3c)が除去され、完全なTFTトランジスタを生成するため、導電
性材料からなるソース6及びドレイン7が、堆積、エッチングされる(図3d)
。かくして、高価又は冗長な段階を工程に追加することなく、リーク電流Iof
fがこの絶縁性層により非常に多量に低減される。
パッシベーションと樹脂除去の段階が同時に行われることにより時間が節約さ
れる利点が得られる。この例の場合、樹脂エッチング
の最後に、樹脂の上面は表面酸化処理が施され、BHFタイプの標準的なクリー
ニングが必要である。上記の操作は、何れにしても、プレートを清浄するため工
程の最後に行われるべきであり、付加的な段階は追加されない。
シリコン酸化物のバンドギャップは9eVのオーダーであり、一方、窒化物の
バンドギャップは5eVのオーダーであるため、TFTトランジスタの側面をパ
ッシベーション処理する層は、酸化物障壁である方が好ましい。しかし、オキシ
ナイトライド層は、半導体との非常に良好な境界をなし、かつ、半導体をO2で
酸化することにより得られた層の質よりも良質の層が得られるため、オキシナイ
トライド層が有利である。マツダ アツシ他による論文“一酸化二窒素プラズマ
を利用した水素含有アモルファスシリコンの新しい酸化処理”(1992年8月
17日の応用物理学レター61、第6巻、第7号、ページ816−818)には
、かかる処理がその利点と共に記載されている。
半導体の側面をパッシベーション処理するため種々の方法が使用される。例え
ば、樹脂を除去するため使用されるタイプの従来の“アッシャー(asher)”プラ
ズマを利用してもよい。好ましくは、使用ガスは流量が5sccmのO2又はN2
Oであり、各ガスに対し、電力が600乃至1200W、圧力が700乃至15
00mT、間隔が20乃至60分、温度が80乃至120℃である。
別の実現可能な方法は、電力が0.2乃至0.3Wcm-2に対応した600乃
至800W、圧力が100mTのオーダー、間隔か5乃至20分のO2による反
応性イオンエッチング(RIE)である。
メサの側面は、200℃を超える温度、100mTのオーダーの圧力、600
秒までのオーダーの間隔、及び、N2Oガスによりドライプラズマエッチング反
応部(ホットウォール形ドライエッチャー)内でパッシベーション処理がされて
もよい。
上記の本発明による工程は、順方向に設けられたTFTトランジ
スタ、即ち、基板プレートとグリッドの間にソース及びドルインを有するTFT
トランジスタの製造にも適用される。図4は、順方向に設けられたTFTトラン
ジスタの断面図である。かかるトランジスタは、三つのマスキングレベルだけを
用いて得られる。ソース10及びトルイン11が基板プレート1上で堆積、エッ
チングされ(第1のマスク)、第1の半導体レベル及び第2の絶縁体レベル13
を含むメサが生成され(第2のマスク)、ゲート導電体レベル14が堆積、エッ
チングされる(第3のマスク)。ゲート導電体レベル14と直に接触した半導体
レベル12の側面15及び16からなる臨界領域が現れる。あらゆる短絡の危険
性は、上記の領域をパッシベーション処理し、製造工程において本発明に従って
メサのエッチング処理の後に付加的な段階を追加することにより除去される。こ
の段階は、上記の如く、図4のTFTトランジスタの側面を酸化、窒化又はオキ
シナイトライド処理するため、メサのエッチング処理中に利用された樹脂を使用
する。
本発明の方法は、ダイオードの製造にも適用される。図5aは従来のピンダイ
オードの断面図である。n形ドープされた半導体層20上の半導体層21(例え
ば、α−Si又はSiGe)及びp形ドープされた半導体層22の上に重なるメ
サが絶縁性基板プレート1上に生成される。絶縁体レベル23が堆積、エッチン
グされ、次いで、導電性接点24が最後のp形ドープされた半導体レベル22と
接触するよう堆積、エッチングされる。メサの側面と導電性レベル24の間の絶
縁が不足する問題が生じ、真性半導体側で、不所望の電流が二つの電極の間に供
給される。上記の如く、ダイオードの製造工程の間に、メサのエッチング処理中
に使用され、その上部に残された樹脂が、本発明の上記の段階に従って酸化、窒
化又はオキシナイトライド処理による側面25及び26のパッシベーション処理
のため使用される。かくして、パッシベーション層27及び28を表わす図5b
に示されているように、複雑な付加的な段階を追加
することなく、2重の絶縁体が生成され、或いは、側面をパッシベーション処理
することにより、絶縁体レベル23を堆積、エッチングすることからなる製造工
程の段階を削除したままで単一の絶縁体が生成される。
本発明は、薄膜半導体タイプの部品、特に、液晶スクリーンを使用するフラッ
トスクリーン用の同一の基板プレート上に選択的に集積された順方向又は逆方向
に設けられたトランジスタと、画素電極のドライブ装置及び周辺ドライブ回路を
構成するダイオードを製造するあらゆる工程に適用される。
請求の範囲
1. 少なくとも一つの半導体層(4,12,21)を含む複数の層を基板上に
堆積させる段階と、
樹脂マスク(9)を堆積させ、メサを生成するため必要とされる層をエッチン
グする段階と、
低温の酸化、窒化又はオキシナイトライド処理により上記メサ(4,5;12
;21)の上記半導体レベル(4,12,21)の側面(41,42;15,1
6;27,18)をパッシベーション処理する段階と、
従来の手段により上記樹脂マスク(9)を除去する段階とからなる薄膜トラン
ジスタ又はダイオードのような半導体部品を製造する方法。
2. 上記メサ(4,5:12;21)の上記半導体レベル(4,12,21)
の上記側面(41,42;15,16;27,28)は、O2又はN2Oガス中の
プラズマを用いてパッシベーション処理されることを特徴とする請求項1記載の
方法。
3. 上記メサ(4,5;12;21)の上記半導体レベル(4,12,21)
の上記側面(41,42;15,16;27,28)は、O2ガスと共に反応性
イオンエッチングを利用するタイプの方法を用いてパッシベーション処理される
ことを特徴とする請求項1記載の方法。
4. 上記メサ(4,5;12;21)の上記半導体レベル(4,12,21)
の上記側面(41,42;15,16;27,28)は、ドライプラズマエッチ
ング反応器を用いてパッシベーション処理されることを特徴とする請求項1記載
の方法。
5. 上記半導体部品は、順方向又は逆方向の段のトランジスタ、或いは、ダイ
オードであることを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか1項記載の方法。
6. 請求項1乃至5のうちいずれか1項記載の半導体部品を製造する方法を組
み込む製造工程を用いて生成されることを特徴とする液晶フラットスクリーン。