JPH0952290A - 繊維強化樹脂成形品およびその製造方法 - Google Patents

繊維強化樹脂成形品およびその製造方法

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JPH0952290A
JPH0952290A JP7227260A JP22726095A JPH0952290A JP H0952290 A JPH0952290 A JP H0952290A JP 7227260 A JP7227260 A JP 7227260A JP 22726095 A JP22726095 A JP 22726095A JP H0952290 A JPH0952290 A JP H0952290A
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JP
Japan
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fiber
reinforced resin
molded product
resin
annular body
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JP7227260A
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Hideo Suzuki
英郎 鈴木
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Inoac Corp
Original Assignee
Inoue MTP KK
Inoac Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造が効率的で気泡などの巻き込みも少なく
外観美麗であり、しかも取付け孔を後加工によることな
く精度よく簡単かつ確実に形成でき、かかる成形品の製
造コストを軽減する。 【解決手段】 中心孔を取付け孔とする環状体13を成
形型20の型面21に立設したピン22に着脱可能に嵌
め、前記環状体を覆って前記型面にマトリックス樹脂と
してのウレタン樹脂と強化樹脂とを吹き付け、前記ウレ
タン樹脂を硬化させて前記環状体が埋設された繊維強化
樹脂製部材11を形成し、前記繊維強化樹脂製部材を環
状体とともに脱型し、前記環状体の端面を覆う繊維強化
樹脂を当該環状体の端面が露出するまで削って、該部材
に環状体の中心孔の両端を当該部材の両面で開口させて
取付け孔12とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、繊維強化樹脂成
形品およびその製造方法に関し、特にはスプレーアップ
法により好適に製造される成形品およびその製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】一般的な繊維強化樹脂成形品(FRP成
形品)の製造方法として、たとえば、スプレーアップ法
が知られている。このスプレーアップ法は、図7(A)
に示されるように、成形型30の型面31を清浄にした
あと、図の(B)のように前記型面上に、所望によりあ
らかじめゲルコート剤35などが吹き付けられる。この
ゲルコート剤35は、繊維強化樹脂成形品の表面にピン
ホールなどが発生するのを防ぎ、その美観を向上させる
とともに表面を保護する働きがある。
【0003】しかる後、図の(C)に示されるように、
強化繊維36とマトリックス樹脂37とを同時に吹き付
けて繊維強化樹脂層を形成し硬化させた後、(D)のよ
うにして成形型30から製品39を脱型する方法であ
る。なお、前記繊維強化樹脂層は、一般的には、一度に
0.1〜1mmの厚みに吹き付けられるが、要求される
製品厚みに応じて何回かに分けて繰り返し行なわれるこ
ともある。
【0004】しかるに、この方法では、成形品に厚みの
バラツキが大きく、そのコントロールには作業者の熟練
度に頼るところが大きかった。そのため、その成形品を
精度よく相手物に取り付けられるようにするためには、
該成形品の厚みのバラツキを考慮しながら後加工などに
よって該成形品の所定位置に取付け座面やボルト孔など
を形成する必要があり加工に手間がかかっていた。
【0005】ところが、成形品の形状などによっては前
記取付け座面やボルト孔の位置決めなどが困難となるこ
とがある。また、このような後加工用のための治具など
も必要となるので、コスト高になりがちであった。
【0006】ところで、前記マトリックス樹脂には不飽
和ポリエステル、エポキシ、フェノール樹脂などが知ら
れているが、たとえば不飽和ポリエステル樹脂を用いる
場合では、かかる樹脂の粘度が1000〜3000cp
s程度と高いことから、吹きつけの際に繊維と樹脂との
間に気泡が内包されてしまうことがある。また、成形品
が凹凸の多い形状である場合も、気泡が内包されやすく
なる。前記気泡は、繊維を樹脂から浮かせたり、製品に
部分的な薄肉部を形成したりして充分な製品強度を得ら
れなくするおそれがあり、硬化前に前記樹脂層の表面を
脱泡ローラーなどで押圧して除去しておかなければなら
なかった。
【0007】そこで、本発明者は、マトリックス樹脂と
してウレタン樹脂を用いることに想い到ったのである。
このウレタン樹脂は、得られる物性との観点から、通常
硬化速度が10分以内とされる。また、ウレタン樹脂の
場合には、その粘度が前記不飽和ポリエステル樹脂より
低く(約50〜200cps)、前記繊維がウレタン樹
脂により濡れやすいのみならず、ウレタン樹脂に含まれ
るポリオール成分が一種の界面活性剤でもあるため、気
泡を含んでも表面張力を小さくして気泡を消す作用があ
る。そのため、前記スプレーアップ時に気泡などが含ま
れにくく、前記脱泡ローラーなどによる押圧を行なわな
くても気泡の少ない製品が得られることが判った。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような点
に鑑み提案されたものであって、従来の不飽和ポリエス
テルを使用したものと比較して製造が効率的で気泡など
の巻き込みも少なく外観美麗であり、しかも取付け孔を
後加工によることなく精度よく簡単かつ確実に形成でき
て、かかる成形品の製造コストを軽減することのできる
繊維強化樹脂成形品およびその製造方法を提供しようと
するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち、この発明の繊
維強化樹脂成形品は、所望形状の繊維強化樹脂製部材に
取付け孔が貫通形成された繊維強化樹脂成形品におい
て、前記部材がウレタン樹脂をマトリックス樹脂とする
繊維強化樹脂からなるとともに、該部材に環状体がその
中心孔の両端を当該部材の両面で開口するように埋設さ
れ、該環状体の中心孔が前記取付け孔とされたことを特
徴とする。
【0010】また、この発明の繊維強化樹脂成形品の製
造方法は、取付け孔が貫通形成された繊維強化樹脂成形
品を、以下の工程に従い製造することを特徴とする。 中心孔を前記取付け孔とする環状体を、成形型の型
面に立設したピンに着脱可能に嵌める環状体セット工
程。 前記環状体を覆って前記型面にマトリックス樹脂と
してのウレタン樹脂と強化繊維とを吹き付ける繊維強化
樹脂積層工程。 前記ウレタン樹脂を硬化させて前記環状体が埋設さ
れた繊維強化樹脂製部材を形成する工程。 前記繊維強化樹脂製部材を環状体とともに脱型し、
前記環状体の端面を覆う繊維強化樹脂を当該環状体の端
面が露出するまで削って、該環状体の中心孔を前記繊維
強化樹脂製部材の両面で開口させる環状体被覆部削り取
り工程。
【0011】
【作用】このように、この発明の繊維強化樹脂成形品
は、取付け孔の形成された繊維強化樹脂製部材がウレタ
ン樹脂をマトリックス樹脂とする繊維強化樹脂からなる
ので、成形にあたっては硬化時間が短くなり効率的に製
造することができる。また、マトリックス樹脂となるウ
レタン樹脂は成形品製造時の粘度が低いので、成形品に
凹凸が多くても樹脂層内に気泡などが巻き込まれにく
く、強化繊維への含浸も良好で、脱泡ローラーなどによ
る処理も不要となる。
【0012】しかも、前記繊維強化樹脂部材には、成形
品の取付け孔となる部分に環状体が埋設されて、その環
状体の中心孔が繊維強化樹脂部材の両面で開口して前記
取付け孔を構成しているので、後加工による取付け孔の
穿孔作業などが不要となる。さらに、その環状体の高さ
が、前記取付け孔部分における成形品の厚みとなるた
め、あらかじめ環状体の高さを所定寸法とすることで、
前記厚みを容易に所望寸法にできる。
【0013】また、前記取付け孔は、成形品の成形時
に、成形型に設けられたピンに環状体を嵌め、繊維強化
樹脂を環状体を覆って積層した後、環状体の端面を覆う
樹脂を削り取ることにより形成されるので、その作業が
簡単となり、加えて正確な位置に形成される。しかも、
環状体の端面が露出した時点で、繊維強化樹脂の削り取
りを停止すればよいため、削り過ぎもなく、取付け孔部
分の厚みを容易に一定とすることができる。
【0014】さらに、成形品の成形時に成形型の型面に
ウレタン樹脂を吹き付けて被覆層を形成すれば、得られ
る成形品の表面が被覆層で覆われるため、成形品の耐ク
ラック性および耐擦傷性を良好にし、表面にピンホール
などが発生するのを防ぐことができる。しかも、その被
覆層もマトリックス樹脂もウレタン樹脂からなるため、
成形時に両者が良好に接着し、被覆層が剥離するおそれ
がなくなる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の成形品および製法に好適
に用いられるマトリックス樹脂としては、イソシアネー
ト成分とポリオール成分からなる公知のウレタン樹脂が
好ましい。イソシアネート成分としては、公知のMDI
(ジフェニルメタンジイソシアネート)、TDI(トリ
レンジイソシアネート)、XDI(キシリレンジイソシ
アネート)、IPDI(イソホロンジイソシアネー
ト)、HDI(ヘキサメチレンジイソシアネート)、H
XDI(水素化キシリレンジイソシアネート)、粗製T
DI、粗製MDIおよびそれらの変性体などで、一種ま
たは二種以上が適当に選択されて用いられる。
【0016】ポリオール成分についても同様で、通常ポ
リウレタンエラストマーの合成に使用されるものであれ
ばなんでもよく、たとえば、エチレングリコール、プロ
ピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパ
ン、ペンタエリスリトールなどの多価アルコールにエチ
レンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキ
サイドなどの一種または二種以上を付加重合して得たポ
リエーテルポリオール、テトラヒドロフランを単独また
はエチレンオキサイドとともに付加重合して得たポリテ
トラメチレンエーテルグリコール、ポリテトラメチレン
エチレンエーテルグリコール、ひまし油、ポリカーボネ
ートポリオールなどがある。また、ポリカルボン酸と低
分子量ポリオールとを反応させて得たポリエステルポリ
オール、カプロラクトンを重合させて得たポリエステル
ポリオールも好ましい。上記ポリオールの分子量は10
00以下が望ましい。
【0017】さらに、これらのウレタン樹脂成分には、
適当な触媒、鎖延長剤、架橋剤などの他、難燃剤や熱安
定剤、紫外線吸収剤など、製造されるFRP製品の種類
に応じて各種の添加剤を添加することができる。
【0018】触媒としては、トリメチルアミン、トリエ
チルアミン、トリエチレンジアミン、N−メチルモルフ
ォリン、N−エチルモルフォリン、1,4−ジメチルピ
ペラジンなどの各種アミン系触媒や、錫アセテート、錫
オクトエート、錫ラウレート、錫マレエート、ジブチル
錫ジアセテート、ジオクチル錫ジラウレート、鉛オクト
エート、鉛ナフテネート、ビスマスオクトエート、ビス
マスネオデカノエートなどの有機金属触媒が知られてい
る。
【0019】さらに、鎖延長剤としては、ジエチルトル
エンジアミン、ジメチルチオトルエンジアミンなどの多
価アミン類がある。
【0020】また、難燃剤としては、トリス−ジクロロ
プロピルホスフェート、トリス−クロロエチルホスフェ
ート、ジブロモネオペンチルアルコール、トリブロモネ
オペンチルアルコールなどである。
【0021】そして、安定剤としては、ペンタエリスリ
トール−テトラキス(3−(3,5−ジターシャリーブ
チル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートやオク
タデシル3−(3’,5’ジターシャリーブチル−4’
−ヒドロキシフェニル)プロピオネートなどがある。
【0022】紫外線吸収剤には、2−(2−ヒドロキシ
−5−ターシャリーブチルフェニル)ベンゾトリアゾー
ル、2’−(2’ヒドロキシ−3’,5’−ジターシャ
リーブチルフェニル)5クロロベンゾトリアゾール、ビ
ス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジン)
セパケート、4−ベンゾイロキシ−2,2,6,6−テ
トラメチルピペリジンなどがある。
【0023】またさらに、前記マトリックス樹脂に添加
されて繊維強化樹脂成形品を構成する強化繊維として
は、公知のガラス繊維の他、炭素繊維やポリアミド繊維
などが適当に選択されて用いられる。前記強化繊維の添
加量およびその長さは、製造される繊維強化樹脂成形品
に要求される強度により適当に決定される。強化繊維の
添加量は、スプレーアップ法によって成形型の型面に好
適に積層するためには、マトリックス樹脂に対して5%
〜40%で好ましくは10%〜20%である。また、強
化繊維の長さは、1mm〜40mm、好ましくは3mm
〜16mmである。本実施例では繊維長約8mmのガラ
ス繊維を用い、マトリックス樹脂に対して20%添加し
ている。
【0024】図1および図2にこの発明の繊維強化樹脂
成形品の一例を示す。この成形品10は、ウレタン樹脂
をマトリックス樹脂とし、該樹脂内に強化繊維が分散し
てなる繊維強化樹脂を所望の形状に形成した繊維強化樹
脂製部材11よりなる。この繊維強化樹脂製部材11の
所定位置には、成形品10を相手部材に取り付けるため
の取付け孔12が貫通形成されている。
【0025】この取付け孔12は、両端が前記繊維強化
樹脂製部材11の表裏面で開口するように埋設された環
状体13の中心孔で構成される。
【0026】前記環状体13は、この成形品10を製造
する際に繊維強化樹脂製部材11の所定位置に埋設され
たもので、金属あるいは硬質プラスチックなどの硬い材
質からなり、該環状体13の中心孔の両端間距離(環状
体13の高さ)が、前記取付け孔12部分において要求
される繊維強化樹脂製部材11の厚みと等しいものとさ
れることにより、前記取付け孔12部分における成形品
の厚みを容易に設定寸法通りにできる。
【0027】次に、この発明の繊維強化樹脂成形品の製
造方法について説明する。すなわち、この発明の製造方
法は、環状体セット工程と、繊維強化樹脂積層工程と、
繊維強化樹脂製部材を形成する工程と、環状体被覆部削
り取り工程とからなる。図3にこれらの工程を段階的に
示す。
【0028】まず環状体セット工程について説明する。
図3の(A)に示されるように、成形型20において、
所望の成形品形状に形成された型面21の所定の位置に
はピン22が立設されている。前記成形型20は、図1
で示したような、上面が開口した箱状の繊維強化樹脂製
成形品10を形成するためのものである。図4はその成
形型20の斜視図である。
【0029】前記ピン22は、前記成形品10に取付け
孔12を形成するための環状体13をセットするための
もので、前記型面21に一ないし複数本が立設される。
前記ピン22の高さは、嵌着される環状体13の高さと
同じ、すなわち、成形品の該部分の設定厚みとほぼ同じ
とすることが好ましい。本実施例においてピン22の径
は、成形品10に形成される取付け孔12と同じとされ
る。本実施例において前記ピン22は、直径5mmで高
さが4mmとされ、図4から理解されるように、成形型
20の底面に2本立設されている。
【0030】そして、図3の(B)および図4に示され
るように、前記ピン22に環状体13が着脱可能に嵌め
られる。前記環状体13は、前記成形品10内に埋設さ
れてその中心孔が成形品の取付け孔12を構成するもの
で、この実施例では厚みが3mm、高さが前記ピン22
とほぼ同じに形成されている。前記環状体13の中心孔
の径は、前記ピン22の径に対して略同じにされて、該
環状体13の中心孔がピン22外周に隙間なく嵌められ
るようにされるとともに、該環状体13がピン22に対
して着脱可能となるようにされる。
【0031】続く繊維強化樹脂積層工程では、図3の
(D)およびその一部を拡大して示す図5のように、前
記型面21にマトリックス樹脂であるウレタン樹脂と強
化繊維とを、前記ピン22にセットされた環状体13を
覆う厚みとなるまで吹き付けて積層し、繊維強化樹脂2
3を積層する。その積層は、先に図7において説明した
スプレーアップ法が好適である。その際、前記環状体1
3の中心孔は型面のピン22によって塞がれているた
め、前記ウレタン樹脂および強化繊維の侵入が防止され
る。前記ウレタン樹脂および強化繊維の例を以下に示
す。 〔マトリックス樹脂の配合〕 (pbw) 44V20 (粗MDI) 117 PP−400(ポリオキシプロピレングリコール:Mw=400) 25 Diol−700(ポリオキシプロピレングリコール:Mw=700)10 GPE−260 (グリセリンベースのプロピレンオキサイド、 エチレンオキサイド付加物:Mw=260) 25 PE−450(ペンタエリスリトールベースのエチレン オキサイド付加物:Mw=450) 25 Ethacure−300(3,5−ジ(メチルチオ)−2,4 トルエンジアミンと3,5−ジ(メチルチオ)2,6 −トルエンジアミンの4:1ブレンド) 15
【0032】 〔強化繊維〕 ロービングガラス(日本板硝子製マイクロガラスロービング :RER−231X−SMD850) 20% 〔吹き付け条件〕 スプレーガン ガスマー社製 GX−7−400 プロポーショナー ガスマー社製 H−3500 ガラスチョッパー ビンクス社製 K−506(切断長8mm) スプレーガンの吐出量は1.6kg/分である。
【0033】本実施例では、図3の(C)に示されるよ
うに、前記繊維強化樹脂積層工程を行なう前に、前記成
形型20の型面21にウレタン樹脂を層状に吹き付ける
被覆層24形成工程を行なっている。この被覆層24
は、成形品表面にピンホールなどが発生するのを防ぐと
ともに、成形品の耐クラック性および耐擦傷性を良くす
るためのもので、前記マトリックス樹脂と同配合からな
るウレタン樹脂で形成される。なお、この被覆層形成工
程は、前記環状体セット工程の前に行なってもよい。そ
の場合、前記ピン22の外周にも被覆層が付着して、前
記環状体13のセットが幾分難しくなることもあるが、
前記ピン22外周に強引に環状体13を嵌めることによ
り該環状体13をピン22に着脱可能にセットできる。
【0034】そして、前記繊維強化樹脂積層工程で形成
された繊維強化樹脂23中のウレタン樹脂を硬化させ
て、所望の型面形状からなる繊維強化樹脂製部材11を
前記環状体13と一体に形成する。なお、この硬化に要
する時間は10分程度であり、不飽和ポリエステルなど
公知のFRP用樹脂材料と比較して大幅に短縮すること
ができる。
【0035】次に、環状体被覆部削り取り工程に移る。
この工程では、まず、前記ウレタン樹脂が完全に硬化し
たところで、前記繊維強化樹脂製部材11を環状体13
とともに脱型する。脱型された繊維強化樹脂製部材11
は、前記型面21と接していた側で環状体13の中心孔
が開口し、その反対側で環状体13の中心孔が繊維強化
樹脂23で覆われている。
【0036】続いて、図3(E)およびその一部を拡大
して示す図6の鎖線で示されるように、脱型された繊維
強化樹脂製部材11において、前記環状体13の端面1
4を覆っている繊維強化樹脂23よりなる被覆部26
を、ベルトサンダーなどの研削具によって削り、前記環
状体13の端面14を露出させる。それにより、前記環
状体13は、繊維強化樹脂製部材11の表裏面において
開口し、貫通した取付け孔12の形成された繊維強化樹
脂成形品10が得られる。
【0037】前記取付け孔12の孔径は、前記環状体1
3の中心孔の径によってあらかじめ定められ、また、取
付け孔12の位置は、前記成形型20に立設されたピン
22によってあらかじめ決定される。さらに該取付け孔
12部分では、前記環状体13の端面が露出するまで前
記繊維強化樹脂23の被覆部26を削り取るため、取付
け孔12部分の厚みが環状体13の高さにより決定され
る。したがって、前記取付け孔12部分は、その径や位
置および厚みの精度がきわめて高いものとなる。しか
も、その後に取付け孔のための加工が不要となるため、
成形品の製造作業が効率的かつ経済的となる。
【0038】また、マトリックス樹脂であるウレタン樹
脂は粘度が低く、しかも同時に吹き付けられる強化繊維
をウレタン樹脂が良好に濡らすことから、両者が充分な
じむとともに、成形品の凹凸などにかかわらずマトリッ
クス樹脂内に気泡が含まれにくいので、前記成形品10
の外観は良好である。
【0039】
【発明の効果】以上図示し説明したように、この発明の
繊維強化樹脂成形品は、マトリックス樹脂にウレタン樹
脂を用いているので、硬化時間が短くなり効率的に製造
することができる。また、ウレタン樹脂は粘度が低いの
で、樹脂内に気泡などが巻き込まれにくくしかも強化繊
維への含浸も良好であり、良好な成形品外観が得られ
る。さらに、この発明の繊維強化樹脂成形品にあって
は、取付け孔が繊維強化樹脂内に埋設された環状体の中
心孔によって形成されているため、成形品の製造後に後
加工により取付け孔を形成する必要がない。
【0040】一方、この発明の繊維強化樹脂成形品の製
造方法によれば、前記の利点を有する繊維強化樹脂成形
品を効率よく製造できるのに加え、さらに次の効果も得
られる。すなわち、この発明の製造方法にあっては、成
形型のピンに環状体を嵌めて該環状体が埋設された繊維
強化樹脂部材を形成し、脱型後に前記端面を覆う繊維強
化樹脂を該環状体の端面が露出するまで削ることによ
り、前記取付け孔を有する繊維強化樹脂成形品を製造す
る。そのため、前記取付け孔の位置は、成形型に立設さ
れたピンの位置によって決定され、また取付け孔の孔径
は、前記ピンにセットされる環状体の中心孔の径によっ
て決定され、さらに取付け孔部分における成形品の厚み
は、前記環状体の高さによって定められるので、繊維強
化樹脂成形品の取付け孔をきわめて精度よく、しかも簡
単な作業で形成できる。特に、従来高い熟練度を要して
いた、スプレーアップ法による取付け孔部分の厚み調整
を簡単かつ確実に行なうことができる。
【0041】さらに、成形型の型面にウレタン樹脂を吹
き付けて、成形品表面に被覆層を一体に形成すれば、成
形品表面にピンホールなどが発生するのを防ぐととも
に、成形品の耐クラック性や耐擦傷性などを良好なもの
とすることができる。しかも、被覆層も繊維強化樹脂の
マトリックス樹脂もウレタン樹脂からなるため、両者の
接着力が強固となり剥離するおそれもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の繊維強化樹脂成形品の一例を示す斜
視図である。
【図2】その断面図である。
【図3】この発明の製造方法を段階的に示す断面図であ
る。
【図4】環状体セット工程を示す成形型の斜視図であ
る。
【図5】繊維強化樹脂積層工程を示す一部拡大断面図で
ある。
【図6】環状体被覆部削り取り工程を示す一部拡大断面
図である。
【図7】一般的なスプレーアップ法による繊維強化樹脂
成形品の製造方法を段階的に示す図である。
【符号の説明】
10 繊維強化樹脂成形品 11 繊維強化樹脂製部材 12 取付け孔 13 環状体 20 成形型 21 型面 22 ピン 23 繊維強化樹脂
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29K 75:00 105:08

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所望形状の繊維強化樹脂製部材に取付け
    孔が貫通形成された繊維強化樹脂成形品において、前記
    部材がウレタン樹脂をマトリックス樹脂とする繊維強化
    樹脂からなるとともに、該部材に環状体がその中心孔の
    両端を当該部材の両面で開口するように埋設され、該環
    状体の中心孔が前記取付け孔とされたことを特徴とする
    繊維強化樹脂成形品。
  2. 【請求項2】 取付け孔が貫通形成された繊維強化樹脂
    成形品を、以下の工程に従い製造することを特徴とする
    繊維強化樹脂成形品の製造方法。 中心孔を前記取付け孔とする環状体を、成形型の型
    面に立設したピンに着脱可能に嵌める環状体セット工
    程。 前記環状体を覆って前記型面にマトリックス樹脂と
    してのウレタン樹脂と強化繊維とを吹き付ける繊維強化
    樹脂積層工程。 前記ウレタン樹脂を硬化させて前記環状体が埋設さ
    れた繊維強化樹脂製部材を形成する工程。 前記繊維強化樹脂製部材を環状体とともに脱型し、
    前記環状体の端面を覆う繊維強化樹脂を当該環状体の端
    面が露出するまで削って、該環状体の中心孔を前記繊維
    強化樹脂製部材の両面で開口させる環状体被覆部削り取
    り工程。
  3. 【請求項3】 請求項2において、環状体セット工程の
    前、あるいは環状体セット工程の次に、成形型の型面に
    ウレタン樹脂を吹き付けて被覆層を形成する被覆層形成
    工程を行なうことを特徴とする繊維強化樹脂成形品の製
    造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100317552B1 (ko) * 1999-09-22 2001-12-24 김병회 합성수지제 또는 유리섬유강화플라스틱으로 만들어지는 성형물에 체결연결관을 형성하는 방법과 그 방법을 통하여 만들어지는 성형물
US20210221941A1 (en) * 2018-05-16 2021-07-22 Dai-Ichi Kogyo Seiyaku Co., Ltd. Two-liquid curable composition for forming thermoplastic matrix resin, matrix resin for fiber-reinforced composite material, and fiber-reinforced composite material

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US11965057B2 (en) * 2018-05-16 2024-04-23 Dai-Ichi Kogyo Seiyaku Co., Ltd. Two-liquid curable composition for forming thermoplastic matrix resin, matrix resin for fiber-reinforced composite material, and fiber-reinforced composite material

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