JPH095328A - 脱窒細菌類の抗体感作ラテックス、および検出方法 - Google Patents

脱窒細菌類の抗体感作ラテックス、および検出方法

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JPH095328A
JPH095328A JP17539895A JP17539895A JPH095328A JP H095328 A JPH095328 A JP H095328A JP 17539895 A JP17539895 A JP 17539895A JP 17539895 A JP17539895 A JP 17539895A JP H095328 A JPH095328 A JP H095328A
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latex
bacteria
latex particles
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Hiroshi Omura
浩 大村
Koichi Okumura
剛一 奥村
Fumiko Nagai
冨美子 長井
Mitsuyo Wada
光代 和田
Hisao Atobe
久男 跡部
Masami Yagishita
正美 柳下
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Yakult Honsha Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】活性汚泥、水中、土壌中の脱窒細菌類を簡便に
検出する方法に用いる窒細菌類の検出用抗体感作ラテ
ックス、および、当該抗体感作ラッテクスを使用する脱
窒細菌類の検出方法を提供する。 【構成】脱窒細菌類に特異的な抗体をラテックス粒子に
吸着させた脱窒細菌類の検出用抗体感作ラテックス。ラ
テックス粒子として、比重1.5g/cc前後の高比重
ラテックス粒子、平均1.0μm前後のラテックス粒子
が使用される。 【効果】従来、長期間を要し、技術的にも熟練が必要と
されていた、脱窒細菌類の検出・定量を容易にかつ簡便
に行うことが可能である。また、脱窒細菌類に対する特
異的な抗体を1種もしくは任意の複数種を用いることに
より、活性汚泥、水中、土壌中などの活性のある目的微
生物を同定し、その菌数を迅速かつ適正に測定する方法
を確立することが可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、活性汚泥、水中、土壌
中などに存在する脱窒細菌類を簡便に検出する方法に使
用される脱窒細菌類の検出用抗体感作ラテックス、およ
び、当該抗体感作ラテックスを使用する脱窒細菌類の検
出方法に関するものであり、更に詳しくは、従来、長期
間を要し、技術的にも熟練が必要とされていた脱窒細菌
類の検出、定量を簡便な操作で、正確に実施することを
可能にすると共に、活性汚泥、水中、土壌中などにおけ
る活性のある目的微生物の動向を的確に管理する方法を
確立することを可能にする脱窒細菌類の検出用抗体感作
ラテックス、および脱窒細菌類の検出方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、活性汚泥や土壌中の脱窒細菌類を
簡便に検出する方法としては、一般に、試料を採取し、
10日から14日間の培養期間を経た後、窒素含有ガス
発生の有無から脱窒細菌類を検出する方法が知られてお
り、かかる測定方法を利用することによって、活性汚泥
や土壌中の活性(硝酸、亜硝酸の還元による、窒素ガ
ス、亜酸化窒素ガスの生成)のある目的微生物(脱窒細
菌類)の動向を管理することが行われていた。
【0003】しかし、当該方法は、脱窒細菌類の検出、
測定に、熟練を要したり、また、かなりの日数がかかる
ことから、測定結果から目的とする微生物の動向を管理
するための迅速な対応がとりにくかった。
【0004】また、脱窒細菌類の中には、亜酸化窒素の
還元酵素を欠く菌株も存在し、その場合、亜酸化窒素
は、溶解度が大きいので、ガスの発生の有無の確認がで
きず、試料によっては正確な判断ができないなどの不都
合が生じることもあった。
【0005】一方、本発明者らは、これまでに、硝酸菌
または亜硝酸菌について、抗体を用いる検出方法を開発
し、本方法により硝酸菌または亜硝酸菌を、迅速に検出
する方法を提供している。(特開平5−322896号
公報) 更に、当該抗体をラテックス粒子に吸着させた抗体感作
ラッテクスを使用することで、更に容易に硝酸菌、亜硝
酸菌の検出を行う方法についても提供してきた。(特願
平6−76336号)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この様な状況を踏ま
え、本発明者らは、更に、活性汚泥、水中、土壌中など
に存在する脱窒細菌類を簡便かつ迅速に検出する方法を
開発することを目的として鋭意検討を行った。
【0007】その結果、本発明者らは、脱窒細菌類に特
異的な抗体を作製し、当該抗体をラテックス粒子に吸着
させた抗体感作ラテックスを用いることにより、簡単な
操作で、正確に脱窒細菌類を検出・定量できることを見
出し、本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明は、活性汚泥、水中、土
壌中などの脱窒細菌類を簡便に検出することを可能にす
る新規な脱窒細菌類の検出用抗体感作ラテックスを提供
することを目的とするものである。
【0009】また、本発明は、上記検出用抗体感作ラテ
ックスを利用することによって、活性汚泥、水中、土壌
中などに存在する脱窒素細菌類を簡便に検出および定量
する方法を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明は、脱窒細菌類に特異的な抗体をラテックス粒子に吸
着させたことを特徴とする脱窒細菌類の抗体感作ラテッ
クス、である。また、本発明の他の態様は、前記ラテッ
クス粒子が、比重1.5g/cc前後の高比重ラテック
ス粒子である前記の脱窒細菌類の抗体感作ラテックス、
である。また、本発明の他の態様は、前記ラテックス粒
子が、平均粒径1.0μm前後のラテックス粒子である
前記の脱窒細菌類の抗体感作ラテックス、である。更
に、本発明の他の態様は、前記の脱窒細菌類の抗体感作
ラテックスを使用することを特徴とする脱窒細菌類の検
出方法、である。
【0011】本発明で云う脱窒素細菌類とは、脱窒素活
性、すなわち硝酸、亜硝酸の還元により、窒素ガス、亜
酸化窒素ガスの生成を行わせる作用を有する微生物であ
り、幾つかの種が知られている。本発明の抗体を用いた
脱窒細菌類の検出方法では、当該抗体は一般的に種に特
異的であるから、脱窒素細菌類すべての抗体を作成し、
それらを用いることが原則であるが、通常の活性汚泥や
土壌中などの脱窒素細菌類の測定においては、必ずしも
すべての抗体を用いる必要はなく、例えば、以下に示さ
れるように、本発明において好適なものとして選択され
た標準株に対する抗体を組み合わせて使用することで、
十分目的を達することができる。
【0012】本発明では、抗体を調製するための脱窒細
菌類の標準株として、例えば、アグロバクテリウム ラ
ジオバクター(Agrobacterium radiobacter )IFO
13532T株、アルカリゲネス デニトリフィカンス
(Alcaligenes denitrificans )IFO 15125T
株、バシラス リケニフォルミス(Bacillus lichenifo
rmis)IFO 12200T株、フラボバクテリウム
(Flavobacterium sp.)IFO 15128株、フラボ
バクテリウム(Flavobacterium sp.)IFO 1514
7株、パラコッカス デニトリフィカンス(Paracoccus
denitrificans)IFO 14907株、シュードモナ
ス スタッゼリ(Pseudomonas stutzeri)IFO 14
165T株、シュードモナス フルオレセンス(Pseudo
monas fluorescens )IFO 14160T株、シュー
ドモナス ピケッティ(Pseudomonas picketti)JCM
5969T株、チオバシラス デニトリフィカンス
(Thiobacillus denitrificans)JCM 3870株、
シュードモナス アエルギノサ(Pseudomonas aerugino
sa)IFO 12689T株、アルカリゲネス ファエ
カリス IFO 13111T株が好適なものとして用
いられるが、他の脱窒細菌類の菌株を用いても同様に抗
体を調製し得ることは言うまでもない。本発明は、前記
の如く、上記標準株に対する抗体を適宜組み合わせて使
用することにより好適に実施されるが、それに限らず、
他の脱窒細菌類の菌株に対する抗体を組み合わせて使用
することも適宜可能である。
【0013】これらの菌に特異的な抗体は、公知の方法
(特開平5−322896号公報に記載の方法等)によ
り製造した抗血清を、更に、プロテインAカラムキット
等の適宣の精製手段で精製して使用される。
【0014】すなわち、上記脱窒細菌類に特異的な抗体
を調製するには、まず、それぞれの菌類を適当な液体培
地を用いて培養し、必要に応じて殺菌し、集菌し、抗原
とする。次いで、この抗原を、例えば、ウサギに耳静脈
に注射により投与し、抗体価の上昇を確認した上で、全
採血し、遠心分離などの適宣な処理を施した後、56℃
で不活化を行い、抗血清とする。
【0015】更に、プロテインAカラムキット等の適宣
の精製手段で精製することによって調製される。
【0016】次いで、上記特異的な抗体を吸着させる担
体のラテックス粒子や、また、感作ラテックスの製造方
法等は、既に本発明者らが報告した方法(特願平6−7
6336号)に従い調製することができる。
【0017】すなわち、前記ラテックス粒子として、比
重が約1.0〜1.5g/cc、好ましくは1.5g/c
c前後の高比重ラテックス粒子が好適なものとして用い
られ、更に、平均粒径は約0.8〜2.2μm、好まし
くは平均1.0μm前後のラテックス粒子が好適なもの
として用いられる。このようなラテックス粒子として
は、例えば、バクトラテックス0.8l(Difco社
製、平均粒径0.8lμm、比重1.0g/cc)、お
よびH0901,H0902,H2002(日本合成ゴ
ム社製、平均粒径・比重は、それぞれ、0.94μm・
1.5g/cc、0.98μm・1.5g/ccおよび
2.22μm・1.5g/cc)等の市販製品が例示さ
れるが、これに限らず、これらと同効のものであればそ
の種類を問わず使用することが可能である。本発明者ら
が検討したところによれば、後述するように、比重が
1.0g/cc程度のラテックス粒子に感作したもので
は、顕微鏡下での観察で凝集像の判断を行う方法(顕微
鏡ラテックス法)の場合は、判断することが十分に可能
であるが、肉眼で判断する方法(マイクロタイター法)
の場合は、凝集像の判断が難しいことがわかった。これ
に対して、比重が1.5g/cc前後の高比重ラテック
ス粒子に感作したものでは、凝集したラテックス粒子は
速やかに沈降し、肉眼でも容易にかつ正確に判断を行う
ことができるので、本発明においては、比重1.5g/
cc前後の高比重ラテックス粒子が好適なものとして使
用される。また、後述するように、ラテックス粒子の平
均粒径は1.0μm前後のものを用いると、感度の高い
感作ラテックスが得られるので、本発明においては、平
均粒径1.0μm前後のラテックス粒子が好適なものと
して使用される。
【0018】また、抗体感作ラテックスは、適当な緩衝
液で希釈したラテックス粒子の懸濁液と抗体の緩衝液溶
液とを混合することにより得られるが、この場合、当該
緩衝液としては、例えば、塩化アンモニウム緩衝食塩
液、PBS緩衝液、グリシン緩衝食塩液等が利用可能で
あり、中でもグリシン緩衝食塩液が、抗体感作ラテック
スの凝集性、自己凝集の起こりにくさなどから好適であ
る。また抗体感作ラテックスの濃度は、0.05〜1.
0%で用いるのがよいが、好ましくは0.1〜0.5
%、より好ましくは0.25%前後で用いるのがよい。
【0019】また、感作時の抗体タンパク質の濃度は、
0.05%〜0.3%が適当であり、それ以外では感度
の低下や、抗体感作ラテックスの自己凝集により、陽性
・陰性の判断が付けにくくなる傾向がある。
【0020】更に、感作ラテックス反応を行う場合の温
度については、0℃〜60℃の範囲で反応を行うが、室
温または室温よりやや高めの温度(〜40℃)で反応を
行うと、感度の良い感作ラテックスが得られる。
【0021】これらの感作ラテックスを用いて、脱窒細
菌類の検出、菌数の測定を行うには、適当な段階に希釈
したサンプル液と、感作ラテックス溶液とを混合し、凝
集像が観察される希釈度を確認し、一方で、菌液の標準
サンプルを用いた混合試験を行い、その結果との比較か
ら、菌数を算出すればよい。
【0022】本発明においては、この具体的方法とし
て、肉眼で簡便に判断することが可能なマイクロタイタ
ー法を利用することが可能である。すなわち、U型のマ
イクロタイタープレートに、緩衝液で段階的に希釈した
抗原またはサンプルの溶液をサンプリングし、各穴に抗
体感作ラテックスを分注し、室温で3〜15時間静置し
た後、肉眼または10倍程度のルーペを用い、観察・判
定することが可能である。
【0023】具体的には、緩衝液のみの場合の凝集像を
陰性とし、各穴の凝集像を判定し、陽性の凝集像を示し
た比験穴の希釈倍率と標準抗原を用いた凝集試験の結果
から、菌数を計算する。
【0024】本発明においては、このほかにも、本発明
に係る抗体感作ラテックスと、比験サンプルとを、スラ
イドグラス上で混合し、光学顕微鏡的に凝集像の成否を
判断する方法(顕微鏡ラテックス法)等、脱窒細菌類の
抗体を吸着させた抗体感作ラテックスを用いる様々な検
出・定量方法に利用できることは云うまでもない。
【0025】なお、従来、一般に、抗体を吸着させる担
体としてラテックス粒子が存在することは知られている
が、これを実際に脱窒細菌類の検出・同定に使用した例
はこれまで報告されておらず、その有効性は本発明者ら
によって初めて検討されたものである。
【0026】特に、活性汚泥、水中、土壌中などの活性
(硝酸、亜硝酸の還元による、窒素ガス、亜酸化窒素ガ
スの生成)のある目的微生物を同定し、その菌数を迅速
かつ適正に管理する方法を確立することを可能にし得る
との知見は、本発明者らによって初めて得られたもので
ある。
【0027】
【実施例】以下、実施例により、本発明を更に詳細に説
明するが、本発明は当該実施例により何ら限定されるも
のではない。
【0028】1.抗原用菌体溶液の製造 脱窒細菌類として、アグロバクテリウム ラジオバクタ
ー(IFO 13532T株)、アルカリゲネス デニ
トリフィカンス(IFO 15125T株)、バシラス
リケニフォルミス(IFO 12200T株)、フラ
ボバクテリウム(IFO 15128株)、フラボバク
テリウム(IFO 15147株)、パラコッカス デ
ニトリフィカンス(IFO 14907T株)、シュー
ドモナススタッゼリ(IFO 14165T株)、シュ
ードモナス フルオレセンス(IFO 14160T
株)、シュードモナス ピケッティ(JCM 5969
T株)を使用し、当該脱窒細菌類は、坂口フラスコを用
い、表1のそれぞれの培養条件で振盪培養(培地100
ml)を行った。
【0029】チオバシラス デニトリフィカンスについ
ては、表1の培養条件で、静置培養(培地1リットル)
とした。
【0030】なお、培地組成は、表1中、培地1は、N
PY培地で、組成は、ポリペプトン10g、イーストエ
キス2g、塩化ナトリウム5gから成り、以上を蒸留水
1リットルに溶解し、pH7に調製したものをオートク
レーブで加圧滅菌し利用した。
【0031】培地2は、LB培地で、組成は、トリプト
ン10g、イーストエキス5g、塩化ナトリウム5g、
グルコース1g、1M トリス10ml,1M 硫酸マ
グネシウム7水和物1mlから成り、以上を蒸留水1リ
ットルに溶解し、pH7に調製したものを加圧滅菌し利
用した。
【0032】培地3は、NB培地で、組成は、肉エキス
10g、ポリペプトン10g、塩化ナトリウム3gから
成り、以上を蒸留水1リットルに溶解し、pH7に調製
したものを加圧滅菌し利用した。
【0033】培地4は、SCY改培地で、組成は、しょ
糖1g、バクトカジトン0.75g、イーストエキス
0.25g、トリプシン消化ペプトン0.25g、ビタ
ミンB1 0.0004g、ビタミンB120.00001
gから成り、以上を蒸留水1リットルに溶解し、pH7
に調製したものを加圧滅菌し利用した。
【0034】培地5は、TSBYE培地で、組成は、ト
リプシン消化大豆エキス10g、イーストエキス10
g、塩化ナトリウム3gから成り、以上を蒸留水1リッ
トルに溶解し、pH7に調製したものを加圧滅菌し利用
した。
【0035】培地6は、S8培地で、組成は、リン酸2
水素カリウム1.8g、リン酸水素2ナトリウム1.2
g、硫酸アンモニウム0.1g、硝酸カリウム5g、硫
酸マグネシウム7水和物0.1g、塩化鉄6水和物0.
03g、硫酸マンガン5水和物0.03g、塩化カルシ
ウム2水和物0.04g、炭酸ナトリウム0.5gから
成り、以上を蒸留水0.9リットルに溶解し、pH7に
調製したものを加圧滅菌し、10% チオ硫酸ナトリウ
ム100mlを加え1リットルとし利用した。
【0036】菌の増殖が最大になったと考えられる時点
で培養を停止し、遠心分離により濃縮した後、0.85
%生理食塩水により洗浄し、等量の0.6%ホルムアル
デヒドと混合し、37℃一夜放置して菌を殺菌後、0.
85%生理食塩水により洗浄し、吸光度(OD550)
≒0.5の濃度になるように生理食塩水を用いて調製
し、供試抗原とした。
【0037】
【表1】
【0038】2.対応する抗ウサギ血清の製造 KBL:Jw(日本白色種)ウサギ2羽を用い、抗原濃
度を濁度で調整(OD660≒0.5)した脱窒細菌類
の抗原溶液を、1羽、1回あたり0.5ml耳静脈に注
射した。7〜10日毎に4〜6回注射し、3回目以後、
酵素抗体法で抗体価を測定した。抗体価の上昇が認めら
れない場合に、心臓から全採血を行った。56℃で不活
化を行い、脱窒細菌類に対応する抗血清とした。
【0039】3.各抗血清の特異性に関する試験 製造した10種の脱窒細菌類に対する抗血清の、抗原に
対する特異性について酵素抗体測定法(ELISA法)
による発色反応によって比較した。
【0040】すなわち、脱窒細菌類を含む検査用溶液
(炭酸・重炭酸緩衝溶液)をマイクロタイタープレート
に分注(100μl/ウェル)し、5℃で16時間放置
して吸着させた。0.05%トライトンX−100を含
む加リン酸緩衝液(緩衝液1)で洗浄し、次いで、前記
実施例で調製した抗血清(0.05%トライトンX−1
00および1%BSAを含む加リン酸緩衝液(緩衝液
2))を90μl/ウェル添加し、37℃で1.5時間
放置した。緩衝液1で洗浄し、次いで、酵素標識抗体と
してのペルオキシターゼ標識抗ウサギ−ヤギIgGを1
00μl/ウェル添加し、遮光して37℃で1.5時間
放置した。緩衝液1で洗浄し、次いで、基質として、過
酸化水素を含むO−フェニレンジアミンの加クエン酸緩
衝溶液を100μl/ウェル添加し、遮光して37℃で
10分放置し、発色させた。2.5M硫酸を50μl/
ウェル添加し、反応を停止し、492nmで吸光度を測
定した。
【0041】指数は、ある抗原と同一抗原で作製した抗
血清のELISA法を応用した呈色反応による吸光度
(OD492=0.5)を示す希釈倍率の逆数(ELI
SA価)を100%とした時の、その他の抗原との特異
性を指数で示した。結果を、表2から表11に示す。
【0042】
【表2】
【0043】
【表3】
【0044】
【表4】
【0045】
【表5】
【0046】
【表6】
【0047】
【表7】
【0048】
【表8】
【0049】
【表9】
【0050】
【表10】
【0051】
【表11】
【0052】表2、表3、表4、表5、表6、表7、表
8、表9、表10、表11から明らかな通り、作製した
抗血清10種類は、ほとんどの場合、高い特異性を有す
ること、そして、これらの高い特異性を有する抗血清
は、当該抗体の各細菌に対する凝集反応等の反応特性を
直接指標として、あるいは当該反応特性に相関する発色
反応を指標として、また、検出用抗体感作ラテックスを
用いて、活性汚泥、水中、土壌中などの脱窒細菌類を簡
便に検出するのに有用であることが判明した。
【0053】4.抗体感作ラテックスの製造 前記により製造した抗血清を、プロテインAカラムキッ
ト(アマシャム(Amersham)社製)で精製した後、0.
1Mグリシン緩衝食塩液(pH8.2)を用いて、適当
なタンパク質濃度になるように希釈した。
【0054】この抗血清1容にラテックスH0902溶
液(日本合成ゴム社製、粒径0.98μm、比重1.5
g/cc)1容を加え、よく混和した後、37℃で1時
間放置して抗体をラテックスに吸着させた。その後、1
%BSAを含む緩衝液を加え反応を停止させた。余剰の
抗体を遠心洗浄して除いた後、ラテックス濃度が0.2
5%になるように保存液を懸濁させた。
【0055】5.凝集反応試験 本発明に係る感作ラテックス抗体を用いて、マイクロタ
イター法により、脱窒細菌類の菌数の測定を行った。
【0056】また、比較対照試験として、平板プレート
法を用い、0.85%生理食塩水で試料を1/10濃度
で10段階希釈し、LB培地で作製したプレートに塗布
し、生成したコロニー数から測定した実測定を基準値と
し、また、試験管各群5本、1/10濃度で10段階希
釈による最確数法(MPN法)による測定値を比較対照
群とした。
【0057】6.感作時における最適抗体タンパク質濃
度の検討 感作時における最適抗体タンパク質濃度の検討を行っ
た。各脱窒菌抗体について、感作に用いる抗体タンパク
質濃度は、0.03、0.04、0.05、0.06、
0.08、0.1(mg/ml)の6点で、それぞれ検
討した。
【0058】その他の条件は、高比重ラテックスはH0
902を用い、感作温度は37℃とし、感作時間は60
分、緩衝液は、緩衝液グリシン緩衝食塩液を用い、感作
ラテックス濃度は0.25%、凝集反応時間は、3時間
〜15時間とした。
【0059】また、比較する菌数は、独立栄養細菌であ
るチオバシラス デニトリフィカンズは、菌の増殖が遅
い為、血球計算盤を用いて顕微鏡下で測定した。
【0060】脱窒細菌類の、アグロバクテリウム ラジ
オバクター(IFO 13532T株)、アルカリゲネ
ス デニトリフィカンス(IFO 15125T株)、
バシラス リケニフォルミス(IFO 12200T
株)、フラボバクテリウム(IFO 15128株)、
フラボバクテリウム(IFO 15147株)、パラコ
ッカス デニトリフィカンス(IFO 14907T
株)、シュードモナス スタッゼリ(IFO 1416
5T株)、シュードモナス フルオレセンス(IFO
14160T株)、シュードモナス ピケッティ(JC
M 5969T株)は、従属栄養細菌である為、コロニ
ー数から生菌数の判別が可能な平板プレート法を用いて
測定した。
【0061】菌数は、それぞれ、アグロバクテリウム
ラジオバクターが1.3×108 CFU/ml、アルカリゲネ
ス デニトリフィカンスが2.6×108 CFU/ml、バシ
ラスリケニフォルミスが4.4×108 CFU/ml、フラボ
バクテリウム(IFO 15128株)が2.5×10
7 CFU/ml、フラボバクテリウム(IFO 15147
株)が2.5×107 CFU/ml、パラコッカス デニトリ
フィカンスが1.4×108 CFU/ml、シュードモナス
スタッゼリが1.3×108 CFU/ml、シュードモナス
フルオレセンスが1.0×108 CFU/ml、シュードモナ
ス ピケッティが6.5×108 CFU/ml、チオバシラス
デニトリフィカンスが3.6×107CFU/mlをもとの
菌数として、希釈系列を調製した。その結果を、表12
に示す。
【0062】
【表12】
【0063】表12から明らかな通り、脱窒細菌類にお
いては0.05mg/mlより低い濃度で感作した場合
は、感度が低下する傾向を示した。
【0064】7.脱窒細菌類菌体、実試料による公定法
との比較 本発明に係る感作ラテックス抗体の有効性を確認するた
めに、マイクロタイター法により、脱窒細菌類の菌数の
測定を行った。
【0065】また、比較対照試験として、平板プレート
法を用い、0.85%生理食塩水で試料を1/10濃度
で10段階希釈し、LB培地で作製したプレートに塗布
し、生成したコロニー数から測定した実測定を基準値と
し、また、試験管各群5本、1/10濃度で10段階希
釈による最確数法(MPN法)による測定値と比較し
た。 脱窒菌保存株を用いた比較検討の結果を表13、
現場試料の測定の結果を表14に示す。
【0066】
【表13】
【0067】
【表14】
【0068】表13〜14から明らかなように、保存株
を用いた純粋培養系では、平板プレート法、マイクロタ
イター法、MPN法の何れにおいてもよく一致した定量
値を示した。このことは、脱窒細菌抗体を用いたマイク
ロタイター法が正確に菌数を定量でき、かつ公定法に比
べより簡便性にすぐれ、また、迅速な定量法であること
を示唆する結果となった。
【0069】また、現場試料の測定の結果は、MPN法
の定量結果がマイクロタイター法に比べやや少ない値と
なった。
【0070】最確数法は、培養により選択的に目的の菌
体を増殖させ、菌数を定量するシステムであるが、得ら
れるデータが不正確になる場合がある。この原因として
は次のことが考えられる。 脱窒細菌類の定量によく用いられるギルテイ培地は、
主にシュードモナス属系脱窒細菌の生育を支持し、選択
性は高いが最終計数値としてはやや低めに出てくる。 基質として硝酸イオンを用いているため、硝酸還元酵
素を持たない脱窒菌(Flavobacterium属等)は定量する
ことができない。 亜酸化窒素還元酵素を欠く脱窒菌の場合は、最終還元
物として亜酸化窒素ガスを生成するが、亜酸化窒素は溶
解度が大きくダーラム管の中にガスが貯らないため、陽
性であることが判定できない。 また、最近では、培養により微生物の量をモニターする
手法は、実際の量よりも1〜2オーダー低い値が出るこ
とが明らかとなっている。以上のことから、純粋培養系
では値が一致したにもかかわらず、実試料においてラテ
ックス法とMPN法とに2〜3オーダーの違いが生じた
原因はMPN法において、 ・ギルテイ培地を用いたため、試験管内においてシュー
ドモナス属が優先種となりアルカリゲネス属の増殖が押
さえられた、 ・実試料を培養依存的に定量したため、定量値が低下し
た、 と考えられた。またそれゆえ、菌の増殖に依存しない脱
窒菌特異的抗体を感作させたラテックスを用いる定量方
法の開発は非常に重要であると考えられる。
【0071】しかしながら、活性汚泥、水中、土壌中な
どの活性(硝酸、亜硝酸の還元による、窒素ガス、亜酸
化窒素ガスの生成)のある目的微生物を同定し、その菌
数を迅速かつ適正に管理する方法を確立することを目的
とする今回の開発目標に関しては、本発明の脱窒細菌類
の検出用抗体感作ラテックス粒子によるマイクロタイタ
ー法は、より優れた方法であり、これらの目的に充分使
用し得るものであることが確認できた。
【0072】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明は、脱窒細
菌類に特異的な抗体をラテックス粒子に吸着させた脱窒
細菌類の検出用抗体感作ラテックスに係るものであり、
当該抗体感作ラテックスを用いることにより、従来、長
期間を要し、技術的にも熟練が必要とされていた、脱窒
細菌類の検出・定量を容易にかつ簡便に行うことを可能
とするものである。
【0073】また、本発明は、脱窒細菌類に対する特異
的な抗体を作製し、これらの1種もしくは任意の複数種
を用いることにより活性汚泥、水中、土壌中などの活性
(硝酸、亜硝酸の還元による、窒素ガス、亜酸化窒素ガ
スの生成)のある目的微生物を同定し、その菌数を迅速
かつ適正に測定することを可能にするものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長井 冨美子 東京都港区東新橋1丁目1番19号 株式会 社ヤクルト本社内 (72)発明者 和田 光代 東京都港区東新橋1丁目1番19号 株式会 社ヤクルト本社内 (72)発明者 跡部 久男 東京都立川市一番町2−6−37 (72)発明者 柳下 正美 千葉県流山市西深井623−2

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脱窒細菌類に特異的な抗体をラテックス
    粒子に吸着させたことを特徴とする脱窒細菌類の抗体感
    作ラテックス。
  2. 【請求項2】 前記ラテックス粒子が、比重1.5g/
    cc前後の高比重ラテックス粒子である請求項1記載の
    脱窒細菌類の抗体感作ラテックス。
  3. 【請求項3】 前記ラテックス粒子が、平均粒径1.0
    μm前後のラテックス粒子である請求項1または2記載
    の脱窒細菌類の抗体感作ラテックス。
  4. 【請求項4】 請求項1、2または3記載の脱窒細菌類
    の抗体感作ラテックスを使用することを特徴とする脱窒
    細菌類の検出方法。
JP17539895A 1995-06-19 1995-06-19 脱窒細菌類の抗体感作ラテックス、および検出方法 Pending JPH095328A (ja)

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EP96917718A EP0778466A4 (en) 1995-06-19 1996-06-18 Antibody-sensitized latex for denitrifying bacteria and method of detecting the bacteria

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JPS56129862A (en) * 1980-03-14 1981-10-12 Sekisui Chem Co Ltd Production of diagnosis latex reagent
JPS61155956A (ja) * 1984-12-28 1986-07-15 Shimadzu Corp 吸光分析用試薬
JPH0829426A (ja) * 1994-03-24 1996-02-02 Yakult Honsha Co Ltd 硝酸菌、亜硝酸菌の検出用抗体感作ラテックス

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EP0778466A1 (en) 1997-06-11

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