JPH0953992A - 多波長放射温度計 - Google Patents
多波長放射温度計Info
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- JPH0953992A JPH0953992A JP7204738A JP20473895A JPH0953992A JP H0953992 A JPH0953992 A JP H0953992A JP 7204738 A JP7204738 A JP 7204738A JP 20473895 A JP20473895 A JP 20473895A JP H0953992 A JPH0953992 A JP H0953992A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 1台の装置を用いて広い面積を有する被測定
物体各部の放射率εや温度Tの分布を簡単、かつ精度よ
く測定すると共に、装置を簡単な構造にしてコストを削
減する。 【解決手段】 被測定物体51から放射する熱放射光5
2を受光し、受光した熱放射光52をそれぞれ波長が異
なる4個の熱放射光に分光し、分光した熱放射光を分光
放射輝度信号53a〜53dに変換し、変換した分光放
射輝度信号53a〜53dに基づいて被測定物体51の
放射率ε及び温度分布Tを求める多波長放射温度計にお
いて、被測定物体51の任意の箇所から放射する熱放射
光52を受光方向に反射させる反射手段10a、及び熱
放射光52の入射角θの相違に基づく放射率εの見掛け
の変動を排除する補正手段15を備えている多波長放射
温度計10。
物体各部の放射率εや温度Tの分布を簡単、かつ精度よ
く測定すると共に、装置を簡単な構造にしてコストを削
減する。 【解決手段】 被測定物体51から放射する熱放射光5
2を受光し、受光した熱放射光52をそれぞれ波長が異
なる4個の熱放射光に分光し、分光した熱放射光を分光
放射輝度信号53a〜53dに変換し、変換した分光放
射輝度信号53a〜53dに基づいて被測定物体51の
放射率ε及び温度分布Tを求める多波長放射温度計にお
いて、被測定物体51の任意の箇所から放射する熱放射
光52を受光方向に反射させる反射手段10a、及び熱
放射光52の入射角θの相違に基づく放射率εの見掛け
の変動を排除する補正手段15を備えている多波長放射
温度計10。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は多波長放射温度計に
関し、より詳細には熱放射率または熱放射率分布が未知
であるか、あるいはこの熱放射率が絶えず変化している
被測定物体の温度分布を測定する際に用いられる多波長
放射温度計に関する。
関し、より詳細には熱放射率または熱放射率分布が未知
であるか、あるいはこの熱放射率が絶えず変化している
被測定物体の温度分布を測定する際に用いられる多波長
放射温度計に関する。
【0002】
【従来の技術】放射温度計は被測定物体の温度を被接触
で計測し得るため、多くの分野で使用されており、従来
から種々のものが開発されている。
で計測し得るため、多くの分野で使用されており、従来
から種々のものが開発されている。
【0003】この放射温度計には被測定物体の表面にお
ける任意の大きさの測定スポットから放射される熱放射
光を複数の波長に分光し、この分光した各熱放射光を分
光放射輝度信号に変換し、この分光放射輝度信号に基づ
いて前記被測定物体の放射率や温度を求める方式の多波
長放射温度計がある。図6は従来のこの種の多波長放射
温度計を模式的に示した構成図であり(特開平5−23
1944号公報)、図中51は被測定物体を示してい
る。被測定物体51の右方の所定箇所には受光レンズ6
1が配設されており、受光レンズ61には被測定物体5
1における任意の大きさの測定スポット51aから放射
された熱放射光52が受光されるようになっている。ま
た受光レンズ61の右方の所定箇所には光ファイバ62
1における1個の入射端621a側が配設される一方、
光ファイバ621の他端部側はN(Nは3以上の整数、
図示のものでは4)個の出射端621b〜621eが形
成されている。また光ファイバ621の出射端621b
〜621e近傍にはそれぞれ異なる透過波長λ1 〜λ4
の狭帯域フィルタ622a〜622dが配設されてい
る。これら光ファイバ621、狭帯域フィルタ622a
〜622dを含んで分光手段62が構成されており、こ
の分光手段62により、受光レンズ61で受光された熱
放射光52が異なる波長λ1 〜λ4 の熱放射光に分光さ
れるようになっている。また狭帯域フィルタ622a〜
622dの右方近傍には受光素子、増幅器、A/Dコン
バータ(共に図示せず)を含んで構成された変換手段6
3が接続されており、この変換手段63により、分光手
段62で分光された熱放射光が分光放射輝度信号53a
〜53dに変換されるようになっている。さらに変換手
段63には演算処理手段64が接続され、演算処理手段
64には線形計画法または最小自乗法の手法や下記の数
1、数2に示した式が記憶されている。
ける任意の大きさの測定スポットから放射される熱放射
光を複数の波長に分光し、この分光した各熱放射光を分
光放射輝度信号に変換し、この分光放射輝度信号に基づ
いて前記被測定物体の放射率や温度を求める方式の多波
長放射温度計がある。図6は従来のこの種の多波長放射
温度計を模式的に示した構成図であり(特開平5−23
1944号公報)、図中51は被測定物体を示してい
る。被測定物体51の右方の所定箇所には受光レンズ6
1が配設されており、受光レンズ61には被測定物体5
1における任意の大きさの測定スポット51aから放射
された熱放射光52が受光されるようになっている。ま
た受光レンズ61の右方の所定箇所には光ファイバ62
1における1個の入射端621a側が配設される一方、
光ファイバ621の他端部側はN(Nは3以上の整数、
図示のものでは4)個の出射端621b〜621eが形
成されている。また光ファイバ621の出射端621b
〜621e近傍にはそれぞれ異なる透過波長λ1 〜λ4
の狭帯域フィルタ622a〜622dが配設されてい
る。これら光ファイバ621、狭帯域フィルタ622a
〜622dを含んで分光手段62が構成されており、こ
の分光手段62により、受光レンズ61で受光された熱
放射光52が異なる波長λ1 〜λ4 の熱放射光に分光さ
れるようになっている。また狭帯域フィルタ622a〜
622dの右方近傍には受光素子、増幅器、A/Dコン
バータ(共に図示せず)を含んで構成された変換手段6
3が接続されており、この変換手段63により、分光手
段62で分光された熱放射光が分光放射輝度信号53a
〜53dに変換されるようになっている。さらに変換手
段63には演算処理手段64が接続され、演算処理手段
64には線形計画法または最小自乗法の手法や下記の数
1、数2に示した式が記憶されている。
【0004】
【数1】L(λ,T)=εi (λ)・2C1 /λ5 ・{e
xp(C2 /λT)−1}-1 ただし、L(λ,T):波長λ、温度Tに関する分光放射
輝度関数 1≦i≦N(Nは3以上の整数) C1 =c2・h=5.9548×10-17 [W・m2 ] C2 =c・h/k=0.014388[m・K] h:プランク定数 k:ボルツマン定数 c:光速(=3×108 [m/s]) λ:波長 T:温度
xp(C2 /λT)−1}-1 ただし、L(λ,T):波長λ、温度Tに関する分光放射
輝度関数 1≦i≦N(Nは3以上の整数) C1 =c2・h=5.9548×10-17 [W・m2 ] C2 =c・h/k=0.014388[m・K] h:プランク定数 k:ボルツマン定数 c:光速(=3×108 [m/s]) λ:波長 T:温度
【0005】
【数2】εi (λ)=a0 +a1 /λi (1≦i≦N、
Nは3以上の整数) ただし、ε(λ):波長λに関する放射率関数 a0 、a1 :係数 λ:波長 これら受光レンズ61、分光手段62、変換手段63、
演算処理手段64を含んで多波長放射温度計60が構成
されている。
Nは3以上の整数) ただし、ε(λ):波長λに関する放射率関数 a0 、a1 :係数 λ:波長 これら受光レンズ61、分光手段62、変換手段63、
演算処理手段64を含んで多波長放射温度計60が構成
されている。
【0006】このように構成された多波長放射温度計6
0の場合、被測定物体51の測定スポット51aから放
射された熱放射光52が受光レンズ61において受光さ
れ、分光手段62においてそれぞれ異なる波長λ1 〜λ
4 の熱放射光に分光される。次に分光された熱放射光が
変換手段63において分光放射輝度信号53a〜53d
に変換され、これらがそれぞれ実測分光放射輝度Li 0
(i=1〜4)として演算処理手段64に入力される。
すると演算処理手段64において、実測分光放射輝度L
i 0 と数1の式で算出された分光放射輝度L(λ,T)と
の差が演算され、この差が予め設定した所定の値以下に
なるよう、前記線形計画法または前記最小自乗法の手法
に基づいて係数a0 、a1 、温度Tの演算が繰り返し行
なわれ、この結果、被測定物体51の測定スポット51
aにおける温度T及び放射率εが求められる。
0の場合、被測定物体51の測定スポット51aから放
射された熱放射光52が受光レンズ61において受光さ
れ、分光手段62においてそれぞれ異なる波長λ1 〜λ
4 の熱放射光に分光される。次に分光された熱放射光が
変換手段63において分光放射輝度信号53a〜53d
に変換され、これらがそれぞれ実測分光放射輝度Li 0
(i=1〜4)として演算処理手段64に入力される。
すると演算処理手段64において、実測分光放射輝度L
i 0 と数1の式で算出された分光放射輝度L(λ,T)と
の差が演算され、この差が予め設定した所定の値以下に
なるよう、前記線形計画法または前記最小自乗法の手法
に基づいて係数a0 、a1 、温度Tの演算が繰り返し行
なわれ、この結果、被測定物体51の測定スポット51
aにおける温度T及び放射率εが求められる。
【0007】図7は従来の非接触タイプの別の放射温度
計を示した概略図であり(特公平6−63864号公
報)、図中71はポリゴンミラーを示している。ポリゴ
ンミラー71はその周面が多角形状に形成されており、
またモータ(図示せず)により矢印D方向に回転させら
れている。そして回転する鏡面71aにおいて、被測定
物体51の走査線51b上から放射された熱放射光52
が集光ミラー72の方向へ連続的に反射され、これが鏡
面71b、71c、…において順次繰り返されるように
なっている。またポリゴンミラー71近傍の所定箇所に
は集光ミラー72が配設され、集光ミラー72の光路上
にはコリメートミラー73、集光ミラー74が配設され
ており、集光ミラー74近傍の所定箇所には光検出素子
75aを含んで構成された光検出器75が配設されてい
る。この光検出器75はその内面が黒色に塗装されて黒
体として機能すると共に、その内部が真空状態に設定さ
れ、かつ所定温度に冷却されており、一定温度の放射物
体としても機能するようになっている。一方、集光ミラ
ー72とコリメートミラー73との間にはピンホール7
6aが形成されたピンホール板76が配設されており、
ピンホール76aの前側には凹面鏡76bが形成されて
いる。また凹面鏡76b近傍には測温素子76cが配設
されており、測温素子76cで測定された温度が光検出
器75側にフィードバックされることにより、凹面鏡7
6b周囲の温度に基づく誤差が補正されるようになって
いる。さらにピンホール76aと対向する箇所には、略
円板形状の光チョッパ77がモータ77aを用いて回転
可能に配設されており、光チョッパ77には半径方向に
開口された複数個のスリット(図示せず)が形成される
と共に、光チョッパ77の後側には鏡面77bが形成さ
れている。これらポリゴンミラー71、集光ミラー7
2、74、コリメートミラー73、光検出器75、ピン
ホール板76、光チョッパ77等を含んで放射温度計7
0が構成されている。
計を示した概略図であり(特公平6−63864号公
報)、図中71はポリゴンミラーを示している。ポリゴ
ンミラー71はその周面が多角形状に形成されており、
またモータ(図示せず)により矢印D方向に回転させら
れている。そして回転する鏡面71aにおいて、被測定
物体51の走査線51b上から放射された熱放射光52
が集光ミラー72の方向へ連続的に反射され、これが鏡
面71b、71c、…において順次繰り返されるように
なっている。またポリゴンミラー71近傍の所定箇所に
は集光ミラー72が配設され、集光ミラー72の光路上
にはコリメートミラー73、集光ミラー74が配設され
ており、集光ミラー74近傍の所定箇所には光検出素子
75aを含んで構成された光検出器75が配設されてい
る。この光検出器75はその内面が黒色に塗装されて黒
体として機能すると共に、その内部が真空状態に設定さ
れ、かつ所定温度に冷却されており、一定温度の放射物
体としても機能するようになっている。一方、集光ミラ
ー72とコリメートミラー73との間にはピンホール7
6aが形成されたピンホール板76が配設されており、
ピンホール76aの前側には凹面鏡76bが形成されて
いる。また凹面鏡76b近傍には測温素子76cが配設
されており、測温素子76cで測定された温度が光検出
器75側にフィードバックされることにより、凹面鏡7
6b周囲の温度に基づく誤差が補正されるようになって
いる。さらにピンホール76aと対向する箇所には、略
円板形状の光チョッパ77がモータ77aを用いて回転
可能に配設されており、光チョッパ77には半径方向に
開口された複数個のスリット(図示せず)が形成される
と共に、光チョッパ77の後側には鏡面77bが形成さ
れている。これらポリゴンミラー71、集光ミラー7
2、74、コリメートミラー73、光検出器75、ピン
ホール板76、光チョッパ77等を含んで放射温度計7
0が構成されている。
【0008】このように構成された放射温度計70の場
合、被測定物体51の走査線51b上における任意の測
定スポット51aから放射された熱放射光52は、ポリ
ゴンミラー71の鏡面51aで反射され、集光ミラー7
2で集光・反射された後、光チョッパ77のスリットを
通過する。次にピンホール76aを通る際、熱放射光5
2中の外乱放射光が除外され、次にコリメートミラー7
3において熱放射光52が平行光52aに変換・反射さ
れ、集光ミラー74において集光・反射された後、光検
出素子75aにおいて熱放射光52の輝度強度が測定さ
れる。一方、光チョッパ77が回転してスリットが閉じ
た際、黒体炉としての光検出器75から放射された放射
光(図示せず)が集光ミラー74、コリメートミラー7
3、ピンホール76aを介して光チョッパ77に到達す
る。するとこの鏡面77b及び凹面鏡76b間で2重反
射された後、再び鏡面77bで反射されて元に戻り、光
検出素子75aにおいて比較値としての黒体放射光の輝
度強度が測定される。そしてこの黒体放射光の輝度強度
と熱放射光52の輝度強度とが比較・演算され、走査線
51b上における所定の測定スポット51aの絶対温度
が求められる。さらにポリゴンミラー71の鏡面51a
が回転してゆくと、走査線51b上における各部の絶対
温度分布が求められる。
合、被測定物体51の走査線51b上における任意の測
定スポット51aから放射された熱放射光52は、ポリ
ゴンミラー71の鏡面51aで反射され、集光ミラー7
2で集光・反射された後、光チョッパ77のスリットを
通過する。次にピンホール76aを通る際、熱放射光5
2中の外乱放射光が除外され、次にコリメートミラー7
3において熱放射光52が平行光52aに変換・反射さ
れ、集光ミラー74において集光・反射された後、光検
出素子75aにおいて熱放射光52の輝度強度が測定さ
れる。一方、光チョッパ77が回転してスリットが閉じ
た際、黒体炉としての光検出器75から放射された放射
光(図示せず)が集光ミラー74、コリメートミラー7
3、ピンホール76aを介して光チョッパ77に到達す
る。するとこの鏡面77b及び凹面鏡76b間で2重反
射された後、再び鏡面77bで反射されて元に戻り、光
検出素子75aにおいて比較値としての黒体放射光の輝
度強度が測定される。そしてこの黒体放射光の輝度強度
と熱放射光52の輝度強度とが比較・演算され、走査線
51b上における所定の測定スポット51aの絶対温度
が求められる。さらにポリゴンミラー71の鏡面51a
が回転してゆくと、走査線51b上における各部の絶対
温度分布が求められる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記した多波長放射温
度計60においては、測定スポット51aが固定されて
おり、広い面積を有する被測定物体51の放射率εや温
度Tの分布を正確に測定するには、温度計60を多数設
置する必要があるという課題があった。
度計60においては、測定スポット51aが固定されて
おり、広い面積を有する被測定物体51の放射率εや温
度Tの分布を正確に測定するには、温度計60を多数設
置する必要があるという課題があった。
【0010】また上記した放射温度計70においては、
多波長放射温度計60に比べて装置が複雑であり、コス
トが高く付き易い。また鏡面71a、71b、…の反射
率を同様に設定するのが難しく、コストが掛かり易いと
共に、測定した絶対温度間にばらつきが発生し易い。さ
らに放射率の角度依存性に対する補正がなされていない
ので、被測定物体51の面積が広く(走査線51bが長
く)なると、測定した絶対温度に誤差が生じ易いという
課題があった。
多波長放射温度計60に比べて装置が複雑であり、コス
トが高く付き易い。また鏡面71a、71b、…の反射
率を同様に設定するのが難しく、コストが掛かり易いと
共に、測定した絶対温度間にばらつきが発生し易い。さ
らに放射率の角度依存性に対する補正がなされていない
ので、被測定物体51の面積が広く(走査線51bが長
く)なると、測定した絶対温度に誤差が生じ易いという
課題があった。
【0011】本発明はこのような課題に鑑みなされたも
のであり、1台の装置を用いて広い面積を有する被測定
物体各部の放射率εや温度Tの分布を簡単、かつ精度よ
く測定することができると共に、装置の構造が簡単でコ
ストを削減することができる多波長放射温度計を提供す
ることを目的としている。
のであり、1台の装置を用いて広い面積を有する被測定
物体各部の放射率εや温度Tの分布を簡単、かつ精度よ
く測定することができると共に、装置の構造が簡単でコ
ストを削減することができる多波長放射温度計を提供す
ることを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】図5は多波長放射温度計
60を用い、数1で示した放射率関数ε(λ)の係数a
0 、a1 と熱放射光の入射角θ(図6)との関係を調査
した結果を示したプロット図であり、図中41、42は
被測定物体が材料Aの際における係数a0 、a1 の場
合、図中43、44は被測定物体が材料Bの際における
係数a0 、a1 の場合をそれぞれ示している。この結果
から明らかなように、被測定物体51が材料Aの場合、
入射角θが変化しても係数a0 、a1 の変動(すなわち
放射率εの変動)は小さい一方、材料Bの場合、入射角
が所定の約15°以上になると係数a0 、a1 (すなわ
ち放射率ε)が大きく変化している。したがって多波長
温度計60を用いて材料Bの被測定物体の温度を測定す
る場合、入射角θが約15°以上になると、最大数十℃
程度の誤差が生じることとなる。
60を用い、数1で示した放射率関数ε(λ)の係数a
0 、a1 と熱放射光の入射角θ(図6)との関係を調査
した結果を示したプロット図であり、図中41、42は
被測定物体が材料Aの際における係数a0 、a1 の場
合、図中43、44は被測定物体が材料Bの際における
係数a0 、a1 の場合をそれぞれ示している。この結果
から明らかなように、被測定物体51が材料Aの場合、
入射角θが変化しても係数a0 、a1 の変動(すなわち
放射率εの変動)は小さい一方、材料Bの場合、入射角
が所定の約15°以上になると係数a0 、a1 (すなわ
ち放射率ε)が大きく変化している。したがって多波長
温度計60を用いて材料Bの被測定物体の温度を測定す
る場合、入射角θが約15°以上になると、最大数十℃
程度の誤差が生じることとなる。
【0013】ところで、入射角θに関する放射率関数は
Siegelの式に基づき、下記の数3、数4の式で表
わされる。
Siegelの式に基づき、下記の数3、数4の式で表
わされる。
【0014】
【数3】ε(θ)=2・n2 ・cosθ・(1/((n
2 ・cosθ+1)2+(k2 ・cosθ)2 +1/
((cosθ+n2 )2 +k2 2)) ただし、ε(θ):入射角θに関する放射率関数 θ:入射角[rad] n2 :被測定物体の屈折率 k2 :被測定物体の消衰係数
2 ・cosθ+1)2+(k2 ・cosθ)2 +1/
((cosθ+n2 )2 +k2 2)) ただし、ε(θ):入射角θに関する放射率関数 θ:入射角[rad] n2 :被測定物体の屈折率 k2 :被測定物体の消衰係数
【0015】
【数4】n2 2=(n2 −jk2 )2 =1+(σ/ε0 )
/(jω・(1+ω・τ) ただし、σ:被測定物体の電気伝導度[S/m] ε0 :真空の誘電率(=8.85×10-12 [F/
m]) ω:熱放射光の周波数(=2πc/λ[1/sec]) c:光速(=3×108 [m/s]) λ:波長 τ:自由電子の緩和時間[sec] j:複素屈折率 またω≦1/τ、ω≦σ/ε0 の場合、数4の式は下記
の数5の式で表わされる。
/(jω・(1+ω・τ) ただし、σ:被測定物体の電気伝導度[S/m] ε0 :真空の誘電率(=8.85×10-12 [F/
m]) ω:熱放射光の周波数(=2πc/λ[1/sec]) c:光速(=3×108 [m/s]) λ:波長 τ:自由電子の緩和時間[sec] j:複素屈折率 またω≦1/τ、ω≦σ/ε0 の場合、数4の式は下記
の数5の式で表わされる。
【0016】
【数5】n2 =k2 =σ1/2 /(2・ε0 ・ω) 数3、数5の式より明らかなように、放射率εは入射角
θ、温度、波長λ、被測定物体の表面性状σ、n2 、k
2 により変動することととなり、入射角θ以外の諸条件
を一定にした図5の場合、入射角θの変化により放射率
εに変動が生じることとなる。換言すれば入射角θの相
違に基づく放射率εの見掛けの変動が補正されると、入
射角θが変わった場合でも放射率εが正確に求められる
こととなる。
θ、温度、波長λ、被測定物体の表面性状σ、n2 、k
2 により変動することととなり、入射角θ以外の諸条件
を一定にした図5の場合、入射角θの変化により放射率
εに変動が生じることとなる。換言すれば入射角θの相
違に基づく放射率εの見掛けの変動が補正されると、入
射角θが変わった場合でも放射率εが正確に求められる
こととなる。
【0017】上記目的を達成するため、本発明に係る多
波長放射温度計は、被測定物体から放射する熱放射光を
受光し、該受光した熱放射光をそれぞれ波長が異なるN
(Nは3以上の整数)個の熱放射光に分光し、該分光し
た熱放射光を分光放射輝度信号に変換し、該変換した分
光放射輝度信号に基づいて前記被測定物体の放射率及び
温度分布を求める多波長放射温度計において、前記被測
定物体の任意の箇所から放射する熱放射光を受光方向に
反射させる反射手段、及び前記熱放射光の入射角の相違
に基づく前記放射率の見掛けの変動を排除する補正手段
を備えていることを特徴としている(1)。
波長放射温度計は、被測定物体から放射する熱放射光を
受光し、該受光した熱放射光をそれぞれ波長が異なるN
(Nは3以上の整数)個の熱放射光に分光し、該分光し
た熱放射光を分光放射輝度信号に変換し、該変換した分
光放射輝度信号に基づいて前記被測定物体の放射率及び
温度分布を求める多波長放射温度計において、前記被測
定物体の任意の箇所から放射する熱放射光を受光方向に
反射させる反射手段、及び前記熱放射光の入射角の相違
に基づく前記放射率の見掛けの変動を排除する補正手段
を備えていることを特徴としている(1)。
【0018】上記した多波長放射温度計(1)によれ
ば、前記反射手段が回転角センサとミラーと回転部とを
含んで構成され、該回転部により回転させられる1枚の
前記ミラーが前記回転部の軸心に対して約45°に傾け
て取り付けられると共に、前記回転部の軸心方向に受光
レンズが配設されており、前記ミラーが回転すると、該
ミラーにおいて、前記回転部の軸心周囲にある被測定物
体の走査線上から放射された熱放射光が前記受光レンズ
側に連続的に反射させられることとなる。このため、前
記被測定物体を前記走査線と直交する方向に移動させる
と、前記被測定物体の任意の箇所から放射する熱放射光
を受光方向に反射させ得ることとなる。また、前記被測
定物体の材料ごとに入射角の閾値θ0 と、放射率関数ε
(λ)における係数a0 、a1 の上限値及び下限値とを
補正手段に予め設定しておくと、該補正手段において入
射角の測定値θと前記閾値θ0 とが比較された後、所定
の係数a0 、a1 の範囲が選択され、前記測定入射角θ
の相違に基づく放射率εの見掛けの変動が補正されると
共に、前記測定入射角θにより前記走査線上の測定スポ
ットが特定されることとなる。この結果、広い面積を有
する被測定物体の放射率ε、温度Tの分布を1台の装置
を用いて正確に測定し得ると共に、装置が簡単になるた
め、コストを削減し得ることとなる。
ば、前記反射手段が回転角センサとミラーと回転部とを
含んで構成され、該回転部により回転させられる1枚の
前記ミラーが前記回転部の軸心に対して約45°に傾け
て取り付けられると共に、前記回転部の軸心方向に受光
レンズが配設されており、前記ミラーが回転すると、該
ミラーにおいて、前記回転部の軸心周囲にある被測定物
体の走査線上から放射された熱放射光が前記受光レンズ
側に連続的に反射させられることとなる。このため、前
記被測定物体を前記走査線と直交する方向に移動させる
と、前記被測定物体の任意の箇所から放射する熱放射光
を受光方向に反射させ得ることとなる。また、前記被測
定物体の材料ごとに入射角の閾値θ0 と、放射率関数ε
(λ)における係数a0 、a1 の上限値及び下限値とを
補正手段に予め設定しておくと、該補正手段において入
射角の測定値θと前記閾値θ0 とが比較された後、所定
の係数a0 、a1 の範囲が選択され、前記測定入射角θ
の相違に基づく放射率εの見掛けの変動が補正されると
共に、前記測定入射角θにより前記走査線上の測定スポ
ットが特定されることとなる。この結果、広い面積を有
する被測定物体の放射率ε、温度Tの分布を1台の装置
を用いて正確に測定し得ると共に、装置が簡単になるた
め、コストを削減し得ることとなる。
【0019】また本発明に係る多波長放射温度計は、被
測定物体から放射された熱放射光を受光する受光レンズ
と、該受光レンズで受光された熱放射光をそれぞれ波長
が異なるN(Nは3以上の整数)個の熱放射光に分光す
る分光手段と、該分光手段で分光された前記熱放射光を
分光放射輝度信号に変換する変換手段と、該変換手段で
変換された前記分光放射輝度信号に基づいて前記被測定
物体の放射率、温度を求める演算処理手段とを備えた多
波長放射温度計において、前記被測定物体と前記受光レ
ンズとの間の光路上に1枚のミラーと回転部と回転角セ
ンサとを備えた反射手段が介装されると共に、該反射手
段への前記熱放射光の入射角の相違に基づく前記放射率
の見かけの変動を補正するための補正手段が前記演算処
理手段に装備されていることを特徴としている(2)。
測定物体から放射された熱放射光を受光する受光レンズ
と、該受光レンズで受光された熱放射光をそれぞれ波長
が異なるN(Nは3以上の整数)個の熱放射光に分光す
る分光手段と、該分光手段で分光された前記熱放射光を
分光放射輝度信号に変換する変換手段と、該変換手段で
変換された前記分光放射輝度信号に基づいて前記被測定
物体の放射率、温度を求める演算処理手段とを備えた多
波長放射温度計において、前記被測定物体と前記受光レ
ンズとの間の光路上に1枚のミラーと回転部と回転角セ
ンサとを備えた反射手段が介装されると共に、該反射手
段への前記熱放射光の入射角の相違に基づく前記放射率
の見かけの変動を補正するための補正手段が前記演算処
理手段に装備されていることを特徴としている(2)。
【0020】上記した多波長放射温度計(2)によれ
ば、前記ミラーを回転させると、前記回転部の軸心周囲
にある前記被測定物体の走査線上から放射された熱放射
光が前記受光レンズ側に連続的に反射されると共に、前
記回転角センサにおいて前記走査線上における前記熱放
射光の放射位置を特定し得ることとなる。また前記所定
材料の被測定物体に関する入射角の閾値θ0 と、放射率
関数ε(λ)の係数a0、a1 の上限値及び下限値とを
予め補正手段に設定しておくと、該補正手段において入
射角の測定値θと前記閾値θ0 とが比較された後、所定
の係数a0 、a1の範囲が選択されることとなり、前記
測定入射角θの相違に基づく放射率εの見掛けの変動が
補正されることとなる。また前記反射手段が前記1枚の
ミラーを含んで構成されているため、ミラー間の反射率
のばらつきの発生が解消されることとなる。この結果、
広い面積を有する前記所定材料の被測定物体における放
射率ε、温度Tの分布を1台の装置を用いて正確に測定
し得ると共に、装置が簡単になるため、コストを削減し
得ることとなる。
ば、前記ミラーを回転させると、前記回転部の軸心周囲
にある前記被測定物体の走査線上から放射された熱放射
光が前記受光レンズ側に連続的に反射されると共に、前
記回転角センサにおいて前記走査線上における前記熱放
射光の放射位置を特定し得ることとなる。また前記所定
材料の被測定物体に関する入射角の閾値θ0 と、放射率
関数ε(λ)の係数a0、a1 の上限値及び下限値とを
予め補正手段に設定しておくと、該補正手段において入
射角の測定値θと前記閾値θ0 とが比較された後、所定
の係数a0 、a1の範囲が選択されることとなり、前記
測定入射角θの相違に基づく放射率εの見掛けの変動が
補正されることとなる。また前記反射手段が前記1枚の
ミラーを含んで構成されているため、ミラー間の反射率
のばらつきの発生が解消されることとなる。この結果、
広い面積を有する前記所定材料の被測定物体における放
射率ε、温度Tの分布を1台の装置を用いて正確に測定
し得ると共に、装置が簡単になるため、コストを削減し
得ることとなる。
【0021】また本発明に係る多波長放射温度計は、被
測定物体から放射された熱放射光を受光する受光レンズ
と、該受光レンズで受光された熱放射光をそれぞれ波長
が異なるN(Nは3以上の整数)個の熱放射光に分光す
る分光手段と、該分光手段で分光された前記熱放射光を
分光放射輝度信号に変換する変換手段と、該変換手段で
変換された前記分光放射輝度信号に基づいて前記被測定
物体の放射率、温度を求める演算処理手段とを備えた多
波長放射温度計において、前記被測定物体と前記受光レ
ンズとの間の光路上に1枚のミラーと回転部と回転角セ
ンサとを備えた反射手段が介装されると共に、該反射手
段への前記熱放射光の入射角及び前記被測定物の材料の
相違に基づく前記放射率の見かけの変動を補正するため
の補正手段が前記演算処理手段に装備されていることを
特徴としている(3)。
測定物体から放射された熱放射光を受光する受光レンズ
と、該受光レンズで受光された熱放射光をそれぞれ波長
が異なるN(Nは3以上の整数)個の熱放射光に分光す
る分光手段と、該分光手段で分光された前記熱放射光を
分光放射輝度信号に変換する変換手段と、該変換手段で
変換された前記分光放射輝度信号に基づいて前記被測定
物体の放射率、温度を求める演算処理手段とを備えた多
波長放射温度計において、前記被測定物体と前記受光レ
ンズとの間の光路上に1枚のミラーと回転部と回転角セ
ンサとを備えた反射手段が介装されると共に、該反射手
段への前記熱放射光の入射角及び前記被測定物の材料の
相違に基づく前記放射率の見かけの変動を補正するため
の補正手段が前記演算処理手段に装備されていることを
特徴としている(3)。
【0022】上記した多波長放射温度計(3)によれ
ば、前記被測定物体の材料ごとに入射角の閾値θ0 と、
放射率関数ε(λ)における係数a0 、a1 の上限値及
び下限値とを補正手段に予め設定しておくと、該補正手
段において入射角の測定値θと前記閾値θ0 とが比較さ
れた後、材料ごとに所定の係数a0 、a1 の範囲が選択
されることとなり、前記被測定物体の材料が異なって
も、前記測定入射角θの相違に基づく放射率εの見掛け
の変動を常時簡単、かつ確実に補正し得ることとなる。
ば、前記被測定物体の材料ごとに入射角の閾値θ0 と、
放射率関数ε(λ)における係数a0 、a1 の上限値及
び下限値とを補正手段に予め設定しておくと、該補正手
段において入射角の測定値θと前記閾値θ0 とが比較さ
れた後、材料ごとに所定の係数a0 、a1 の範囲が選択
されることとなり、前記被測定物体の材料が異なって
も、前記測定入射角θの相違に基づく放射率εの見掛け
の変動を常時簡単、かつ確実に補正し得ることとなる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る多波長放射温
度計の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、従
来例と同一機能を有する構成部品には同一の符号を付す
こととする。図1は実施の形態に係る多波長放射温度計
を模式的に示した構成図であり、図中61は受光レンズ
を示している。受光レンズ61の前方におけるこの光軸
61a上には略円柱形状のミラーブロック111が矢印
A方向へ回転可能に配設され、ミラーブロック111は
モータ112に接続されており、これらミラーブロック
111、モータ112を含んで回転部11が構成されて
いる。ミラーブロック111の後端側の所定箇所には1
枚のミラー12がミラーブロック111の軸心に対して
約45°に傾けて取り付けられる一方、ミラーブロック
111の前端側には回転板131が取り付けられてお
り、回転板131にはミラーブロック111の回転に比
例して回転板131の中心からの距離が変化するうず巻
き状のスリット131aが形成されている。回転板13
1の前方にはスリット131aの位置を検出する検出素
子132が配設され、検出素子132は補正手段15に
接続されており、これら回転板131、検出素子132
等を含んで回転角センサ13が構成されている。これら
回転部11、ミラー12、回転角センサ13を含んで反
射手段10aが構成されている。反射手段10aと受光
レンズ61とは略中空直方体形状の収納箱14内に収納
されており、収納箱14下部壁の所定箇所には熱放射光
52が通る石英ガラス製の窓(図示せず)が配設される
一方、収納箱14右側壁部の所定箇所には光ファイバ6
21の入射端621aが挿入・固定されている。そして
回転部11が回転すると、被測定物体51の走査線51
b上を移動する任意の測定スポット51aから放射され
た熱放射光52がミラー12において受光レンズ61側
に連続的に反射される。同時に、回転角センサ13で検
出されたミラー12の回転角に基づき、補正手段15に
おいて入射角θが演算されると共に、走査線51b上に
おける測定スポット51aの位置が求められるようにな
っている。他方、演算処理手段64には補正手段15が
装備されており、補正手段15には図2に示したような
被測定物体51の材料A〜Nと、入射角の閾値θ0A〜θ
0Nと、放射率関数ε(λ)における係数a0 の上限値V
A 11〜VN21及び下限値VA 12〜VN 22、係数
a1 の上限値VA 13〜VN 23及び下限値VA 14〜
VN 24のデータとが予め記憶されている。そして被測
定物体51の材料データが入力されると、補正手段15
において入射角の測定値θと閾値θ0 とが比較された
後、この材料に関する所定の係数a0 、a1 の範囲が選
択されるようになっている。その他の構成は図6に示し
た多波長放射温度計60と同様であるので、ここではそ
の構成の詳細な説明は省略することとする。これら回転
部11、ミラー12、回転角センサ13、補正手段1
5、分光手段62、変換手段63、演算処理手段64等
を含んで多波長放射温度計10が構成されている。
度計の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、従
来例と同一機能を有する構成部品には同一の符号を付す
こととする。図1は実施の形態に係る多波長放射温度計
を模式的に示した構成図であり、図中61は受光レンズ
を示している。受光レンズ61の前方におけるこの光軸
61a上には略円柱形状のミラーブロック111が矢印
A方向へ回転可能に配設され、ミラーブロック111は
モータ112に接続されており、これらミラーブロック
111、モータ112を含んで回転部11が構成されて
いる。ミラーブロック111の後端側の所定箇所には1
枚のミラー12がミラーブロック111の軸心に対して
約45°に傾けて取り付けられる一方、ミラーブロック
111の前端側には回転板131が取り付けられてお
り、回転板131にはミラーブロック111の回転に比
例して回転板131の中心からの距離が変化するうず巻
き状のスリット131aが形成されている。回転板13
1の前方にはスリット131aの位置を検出する検出素
子132が配設され、検出素子132は補正手段15に
接続されており、これら回転板131、検出素子132
等を含んで回転角センサ13が構成されている。これら
回転部11、ミラー12、回転角センサ13を含んで反
射手段10aが構成されている。反射手段10aと受光
レンズ61とは略中空直方体形状の収納箱14内に収納
されており、収納箱14下部壁の所定箇所には熱放射光
52が通る石英ガラス製の窓(図示せず)が配設される
一方、収納箱14右側壁部の所定箇所には光ファイバ6
21の入射端621aが挿入・固定されている。そして
回転部11が回転すると、被測定物体51の走査線51
b上を移動する任意の測定スポット51aから放射され
た熱放射光52がミラー12において受光レンズ61側
に連続的に反射される。同時に、回転角センサ13で検
出されたミラー12の回転角に基づき、補正手段15に
おいて入射角θが演算されると共に、走査線51b上に
おける測定スポット51aの位置が求められるようにな
っている。他方、演算処理手段64には補正手段15が
装備されており、補正手段15には図2に示したような
被測定物体51の材料A〜Nと、入射角の閾値θ0A〜θ
0Nと、放射率関数ε(λ)における係数a0 の上限値V
A 11〜VN21及び下限値VA 12〜VN 22、係数
a1 の上限値VA 13〜VN 23及び下限値VA 14〜
VN 24のデータとが予め記憶されている。そして被測
定物体51の材料データが入力されると、補正手段15
において入射角の測定値θと閾値θ0 とが比較された
後、この材料に関する所定の係数a0 、a1 の範囲が選
択されるようになっている。その他の構成は図6に示し
た多波長放射温度計60と同様であるので、ここではそ
の構成の詳細な説明は省略することとする。これら回転
部11、ミラー12、回転角センサ13、補正手段1
5、分光手段62、変換手段63、演算処理手段64等
を含んで多波長放射温度計10が構成されている。
【0024】以下、多波長放射温度計10を用いる場
合、補正手段15の動作について図1〜図3に基づき説
明する。図3は補正手段の動作を概略的に示したフロー
チャートであり、動作を開始すると、まずS(ステッ
プ)11において所定時間が経過したか否かが判断さ
れ、経過していないと判断されると元に戻る。一方、経
過したと判断されると、回転角センサ13からのミラー
12の回転角に基づいて熱放射光52の入射角θが演算
されると共に(S12)、測定スポット51aの位置が
演算された後(S13)、これが一旦記憶される。次に
図2に示したデータが呼び出された後(S14)、S1
5において被測定物体51が材料Aであるか否かが判断
され、上位コンピュータ(図示せず)等から入力された
データに基づいて材料Aであると判断されると、S16
において入射角θが閾値θ0Aより小さいか否かが判断さ
れる。そして小さいと判断されると、放射率関数ε
(λ)の係数a0 がVA 11〜VA 12、係数a1 がV
A 13〜VA 14の範囲にそれぞれ設定される(S1
7)。すると図5に示した場合と同様、実測分光放射輝
度Li 0と数1の式で算出された分光放射輝度L
(λ,T)との差が所定値以下になるよう、演算処理手
段64において温度T、係数a0 、a1 の演算が前記設
定された範囲内で繰り返し行なわれ、この結果、任意の
測定スポット51aにおける温度T及び放射率εが求め
られる。
合、補正手段15の動作について図1〜図3に基づき説
明する。図3は補正手段の動作を概略的に示したフロー
チャートであり、動作を開始すると、まずS(ステッ
プ)11において所定時間が経過したか否かが判断さ
れ、経過していないと判断されると元に戻る。一方、経
過したと判断されると、回転角センサ13からのミラー
12の回転角に基づいて熱放射光52の入射角θが演算
されると共に(S12)、測定スポット51aの位置が
演算された後(S13)、これが一旦記憶される。次に
図2に示したデータが呼び出された後(S14)、S1
5において被測定物体51が材料Aであるか否かが判断
され、上位コンピュータ(図示せず)等から入力された
データに基づいて材料Aであると判断されると、S16
において入射角θが閾値θ0Aより小さいか否かが判断さ
れる。そして小さいと判断されると、放射率関数ε
(λ)の係数a0 がVA 11〜VA 12、係数a1 がV
A 13〜VA 14の範囲にそれぞれ設定される(S1
7)。すると図5に示した場合と同様、実測分光放射輝
度Li 0と数1の式で算出された分光放射輝度L
(λ,T)との差が所定値以下になるよう、演算処理手
段64において温度T、係数a0 、a1 の演算が前記設
定された範囲内で繰り返し行なわれ、この結果、任意の
測定スポット51aにおける温度T及び放射率εが求め
られる。
【0025】一方、S16において入射角θが閾値θ0A
より小さくないと判断されると、放射率関数ε(λ)の
係数a0 がVA 21〜VA 22、係数a1 がVA 23〜
VA24の範囲にそれぞれ設定された後(S18)、前
述した場合と略同様にして温度T及び放射率εが求めら
れる。他方、S15において被測定物体51が材料Aで
ないと判断されると、S19において材料Bであるか否
かが判断され、材料Bであると判断されると、S20に
おいて入射角θが閾値θ0Bより小さいか否かが判断され
る。そして小さいと判断されると、放射率関数ε(λ)
の係数a0 がVB 11〜VB 12、係数a1 がVB 13
〜VB 14の範囲にそれぞれ設定された後(S21)、
前述した場合と略同様にして温度T及び放射率εが求め
られる。以下、前述した場合と略同様にして材料C〜N
の際における温度T及び放射率εが求められる。次にS
22において動作を終了するキー操作がなされているか
否かが判断され、入力されていないと判断されるとS1
1に戻って再び動作が繰り返され、所定時間経過後、次
の測定スポットの温度T及び放射率εが求められる一
方、入力されたと判断されると補正手段15の動作が終
了する。
より小さくないと判断されると、放射率関数ε(λ)の
係数a0 がVA 21〜VA 22、係数a1 がVA 23〜
VA24の範囲にそれぞれ設定された後(S18)、前
述した場合と略同様にして温度T及び放射率εが求めら
れる。他方、S15において被測定物体51が材料Aで
ないと判断されると、S19において材料Bであるか否
かが判断され、材料Bであると判断されると、S20に
おいて入射角θが閾値θ0Bより小さいか否かが判断され
る。そして小さいと判断されると、放射率関数ε(λ)
の係数a0 がVB 11〜VB 12、係数a1 がVB 13
〜VB 14の範囲にそれぞれ設定された後(S21)、
前述した場合と略同様にして温度T及び放射率εが求め
られる。以下、前述した場合と略同様にして材料C〜N
の際における温度T及び放射率εが求められる。次にS
22において動作を終了するキー操作がなされているか
否かが判断され、入力されていないと判断されるとS1
1に戻って再び動作が繰り返され、所定時間経過後、次
の測定スポットの温度T及び放射率εが求められる一
方、入力されたと判断されると補正手段15の動作が終
了する。
【0026】上記説明から明らかなように、実施の形態
に係る多波長放射温度計10では、回転部11により回
転させられる1枚のミラー12が回転部11の軸心に対
して約45°に傾けて取り付けられると共に、回転部1
1の軸心方向に受光レンズ61が配設されており、ミラ
ー12が回転すると、ミラー12において、回転部11
の軸心周囲にある被測定物体51の走査線51b上から
放射された熱放射光52が受光レンズ61側に連続的に
反射させられる。このため、被測定物体51を走査線5
1bと直交する方向Bに移動させると、被測定物体51
の任意の箇所から放射する熱放射光を受光方向に反射さ
せることができる。また、被測定物体51の材料A〜N
ごとに入射角の閾値θ0A〜θ0Nと、放射率関数ε(λ)
における係数a0 の上限値VA 11〜VN 21及び下限
値VA 12〜VN 22、a1 の上限値VA 13〜VN 2
3及び下限値VA 14〜VN 24とを補正手段15に予
め設定しておくと、補正手段15において入射角の測定
値θと閾値θ0A〜θONとが比較された後、所定の係数a
0 、a1 の範囲が選択され、測定入射角θの相違に基づ
く放射率εの見掛けの変動が補正されると共に、測定入
射角θにより走査線51b上の測定スポットが特定され
る。この結果、広い面積を有する被測定物体51の放射
率ε、温度Tの分布を1台の装置を用いて正確に測定す
ると共に、装置が簡単になるため、コストを削減するこ
とができる。
に係る多波長放射温度計10では、回転部11により回
転させられる1枚のミラー12が回転部11の軸心に対
して約45°に傾けて取り付けられると共に、回転部1
1の軸心方向に受光レンズ61が配設されており、ミラ
ー12が回転すると、ミラー12において、回転部11
の軸心周囲にある被測定物体51の走査線51b上から
放射された熱放射光52が受光レンズ61側に連続的に
反射させられる。このため、被測定物体51を走査線5
1bと直交する方向Bに移動させると、被測定物体51
の任意の箇所から放射する熱放射光を受光方向に反射さ
せることができる。また、被測定物体51の材料A〜N
ごとに入射角の閾値θ0A〜θ0Nと、放射率関数ε(λ)
における係数a0 の上限値VA 11〜VN 21及び下限
値VA 12〜VN 22、a1 の上限値VA 13〜VN 2
3及び下限値VA 14〜VN 24とを補正手段15に予
め設定しておくと、補正手段15において入射角の測定
値θと閾値θ0A〜θONとが比較された後、所定の係数a
0 、a1 の範囲が選択され、測定入射角θの相違に基づ
く放射率εの見掛けの変動が補正されると共に、測定入
射角θにより走査線51b上の測定スポットが特定され
る。この結果、広い面積を有する被測定物体51の放射
率ε、温度Tの分布を1台の装置を用いて正確に測定す
ると共に、装置が簡単になるため、コストを削減するこ
とができる。
【0027】また実施の形態に係る多波長放射温度計1
0では、補正手段15において入射角の測定値θと閾値
θ0A〜θ0Nとが比較された後、材料A〜Nごとに所定の
係数a0 、a1 の範囲が選択され、被測定物体51の材
料A〜Nが異なっても、測定入射角θの相違に基づく放
射率εの見掛けの変動を常時簡単、かつ確実に補正する
ことができる。
0では、補正手段15において入射角の測定値θと閾値
θ0A〜θ0Nとが比較された後、材料A〜Nごとに所定の
係数a0 、a1 の範囲が選択され、被測定物体51の材
料A〜Nが異なっても、測定入射角θの相違に基づく放
射率εの見掛けの変動を常時簡単、かつ確実に補正する
ことができる。
【0028】なお、上記した多波長放射温度計10で
は、補正手段15に被測定物体51の材料A〜Nごとに
入射角の閾値θ0 と、放射率関数ε(λ)における係数
a0 、a1 の上限値及び下限値とが設定された場合につ
いて説明したが、別の実施の形態のものでは、材料A〜
Nのうちのいずれかの材料に関する閾値θ0 、係数
a0、a1 が設定されてもよい。
は、補正手段15に被測定物体51の材料A〜Nごとに
入射角の閾値θ0 と、放射率関数ε(λ)における係数
a0 、a1 の上限値及び下限値とが設定された場合につ
いて説明したが、別の実施の形態のものでは、材料A〜
Nのうちのいずれかの材料に関する閾値θ0 、係数
a0、a1 が設定されてもよい。
【0029】上記説明から明らかなように、別の実施の
形態に係る多波長放射温度計では、ミラー12を回転さ
せると、回転部11の軸心周囲にある被測定物体51の
走査線51b上から放射された熱放射光52が受光レン
ズ61側に連続的に反射されると共に、回転角センサ1
3において走査線1b上における熱放射光52の放射位
置51aを特定することができる。また所定材料の被測
定物体51に関する入射角の閾値θ0 と、放射率関数ε
(λ)の係数a0 、a1 の上限値及び下限値とを予め補
正手段15に設定しておくと、補正手段15において入
射角の測定値θと前記閾値θ0 とが比較された後、所定
の係数a0 、a1 の範囲が選択され、測定入射角θの相
違に基づく放射率εの見掛けの変動が補正される。また
反射手段10aが1枚のミラー12を含んで構成されて
いるため、ミラー間の反射率のばらつきの発生が解消さ
れる。この結果、広い面積を有する被測定物体における
放射率ε、温度Tの分布を1台の装置を用いて正確に測
定することができると共に、装置が簡単になるため、コ
ストを削減することができる。
形態に係る多波長放射温度計では、ミラー12を回転さ
せると、回転部11の軸心周囲にある被測定物体51の
走査線51b上から放射された熱放射光52が受光レン
ズ61側に連続的に反射されると共に、回転角センサ1
3において走査線1b上における熱放射光52の放射位
置51aを特定することができる。また所定材料の被測
定物体51に関する入射角の閾値θ0 と、放射率関数ε
(λ)の係数a0 、a1 の上限値及び下限値とを予め補
正手段15に設定しておくと、補正手段15において入
射角の測定値θと前記閾値θ0 とが比較された後、所定
の係数a0 、a1 の範囲が選択され、測定入射角θの相
違に基づく放射率εの見掛けの変動が補正される。また
反射手段10aが1枚のミラー12を含んで構成されて
いるため、ミラー間の反射率のばらつきの発生が解消さ
れる。この結果、広い面積を有する被測定物体における
放射率ε、温度Tの分布を1台の装置を用いて正確に測
定することができると共に、装置が簡単になるため、コ
ストを削減することができる。
【0030】
【実施例及び比較例】以下、多波長放射温度計10を用
い、被測定物体51としてB方向に走行している電磁鋼
板の温度を測定した結果について説明する。なお有効走
査角度θの範囲は約±30°で測定した。またモータ1
12としては制御回路が不要なリアクションシンクロナ
スモーターを使用し、モータ112とミラーブロック1
11とは減速ギア(図示せず)を介して接続した。また
比較例として従来の接触式温度計の場合を選んだ。
い、被測定物体51としてB方向に走行している電磁鋼
板の温度を測定した結果について説明する。なお有効走
査角度θの範囲は約±30°で測定した。またモータ1
12としては制御回路が不要なリアクションシンクロナ
スモーターを使用し、モータ112とミラーブロック1
11とは減速ギア(図示せず)を介して接続した。また
比較例として従来の接触式温度計の場合を選んだ。
【0031】図4は実施例に係る多波長放射温度計10
と比較例に係る接触式温度計とを用いて温度を測定した
結果を示した相関図である。この図から明らかなよう
に、接触式温度計により測定した温度に対して、多波長
放射温度計10により測定した温度の誤差は約5.3℃
(1σ)であり、極めて良好な結果を得ることができ
た。また、幅方向の誤差も少ないことを確認することが
できた。
と比較例に係る接触式温度計とを用いて温度を測定した
結果を示した相関図である。この図から明らかなよう
に、接触式温度計により測定した温度に対して、多波長
放射温度計10により測定した温度の誤差は約5.3℃
(1σ)であり、極めて良好な結果を得ることができ
た。また、幅方向の誤差も少ないことを確認することが
できた。
【0032】
【発明の効果】以上詳述したように本発明に係る多波長
放射温度計(1)にあっては、反射手段が回転角センサ
とミラーと回転部とを含んで構成され、該回転部により
回転させられる1枚の前記ミラーが前記回転部の軸心に
対して約45°に傾けて取り付けられると共に、前記回
転部の軸心方向に受光レンズが配設されており、前記ミ
ラーが回転すると、該ミラーにおいて、前記回転部の軸
心周囲にある被測定物体の走査線上から放射された熱放
射光が前記受光レンズ側に連続的に反射させられる。こ
のため、前記被測定物体を前記走査線と直交する方向に
移動させると、前記被測定物体の任意の箇所から放射す
る熱放射光を受光方向に反射させることができる。ま
た、前記被測定物体の材料ごとに入射角の閾値θ0 と、
放射率関数ε(λ)における係数a0 、a1 の上限値及
び下限値とを補正手段に予め設定しておくと、該補正手
段において入射角の測定値θと前記閾値θ0 とが比較さ
れた後、所定の係数a0 、a1 の範囲が選択され、前記
測定入射角θの相違に基づく放射率εの見掛けの変動が
補正されると共に、前記測定入射角θにより前記走査線
上の測定スポットが特定される。この結果、広い面積を
有する被測定物体の放射率ε、温度Tの分布を1台の装
置を用いて正確に測定することができると共に、装置が
簡単になるため、コストを削減することができる。
放射温度計(1)にあっては、反射手段が回転角センサ
とミラーと回転部とを含んで構成され、該回転部により
回転させられる1枚の前記ミラーが前記回転部の軸心に
対して約45°に傾けて取り付けられると共に、前記回
転部の軸心方向に受光レンズが配設されており、前記ミ
ラーが回転すると、該ミラーにおいて、前記回転部の軸
心周囲にある被測定物体の走査線上から放射された熱放
射光が前記受光レンズ側に連続的に反射させられる。こ
のため、前記被測定物体を前記走査線と直交する方向に
移動させると、前記被測定物体の任意の箇所から放射す
る熱放射光を受光方向に反射させることができる。ま
た、前記被測定物体の材料ごとに入射角の閾値θ0 と、
放射率関数ε(λ)における係数a0 、a1 の上限値及
び下限値とを補正手段に予め設定しておくと、該補正手
段において入射角の測定値θと前記閾値θ0 とが比較さ
れた後、所定の係数a0 、a1 の範囲が選択され、前記
測定入射角θの相違に基づく放射率εの見掛けの変動が
補正されると共に、前記測定入射角θにより前記走査線
上の測定スポットが特定される。この結果、広い面積を
有する被測定物体の放射率ε、温度Tの分布を1台の装
置を用いて正確に測定することができると共に、装置が
簡単になるため、コストを削減することができる。
【0033】また本発明に係る多波長放射温度計(2)
にあっては、ミラーを回転させると、回転部の軸心周囲
にある被測定物体の走査線上から放射された熱放射光が
受光レンズ側に連続的に反射されると共に、回転角セン
サにおいて前記走査線上における前記熱放射光の放射位
置を特定することができる。また所定材料の被測定物体
に関する入射角の閾値θ0 と、放射率関数ε(λ)の係
数a0 、a1 の上限値及び下限値とを予め補正手段に設
定しておくと、該補正手段において入射角の測定値θと
前記閾値θ0 とが比較された後、所定の係数a0 、a1
の範囲が選択され、前記測定入射角θの相違に基づく放
射率εの見掛けの変動が補正される。また反射手段が1
枚の前記ミラーを含んで構成されているため、ミラー間
の反射率のばらつきの発生が解消される。この結果、広
い面積を有する被測定物体における放射率ε、温度Tの
分布を1台の装置を用いて正確に測定することができる
と共に、装置が簡単になるため、コストを削減すること
ができる。
にあっては、ミラーを回転させると、回転部の軸心周囲
にある被測定物体の走査線上から放射された熱放射光が
受光レンズ側に連続的に反射されると共に、回転角セン
サにおいて前記走査線上における前記熱放射光の放射位
置を特定することができる。また所定材料の被測定物体
に関する入射角の閾値θ0 と、放射率関数ε(λ)の係
数a0 、a1 の上限値及び下限値とを予め補正手段に設
定しておくと、該補正手段において入射角の測定値θと
前記閾値θ0 とが比較された後、所定の係数a0 、a1
の範囲が選択され、前記測定入射角θの相違に基づく放
射率εの見掛けの変動が補正される。また反射手段が1
枚の前記ミラーを含んで構成されているため、ミラー間
の反射率のばらつきの発生が解消される。この結果、広
い面積を有する被測定物体における放射率ε、温度Tの
分布を1台の装置を用いて正確に測定することができる
と共に、装置が簡単になるため、コストを削減すること
ができる。
【0034】また本発明に係る多波長放射温度計(3)
によれば、前記被測定物体の材料ごとに入射角の閾値θ
0 と、放射率関数ε(λ)における係数a0 、a1 の上
限値及び下限値とを補正手段に予め設定しておくと、該
補正手段において入射角の測定値θと前記閾値θ0 とが
比較された後、材料ごとに所定の係数a0 、a1 の範囲
が選択され、前記被測定物体の材料が異なっても、前記
測定入射角θの相違に基づく放射率εの見掛けの変動を
常時簡単、かつ確実に補正することができる。
によれば、前記被測定物体の材料ごとに入射角の閾値θ
0 と、放射率関数ε(λ)における係数a0 、a1 の上
限値及び下限値とを補正手段に予め設定しておくと、該
補正手段において入射角の測定値θと前記閾値θ0 とが
比較された後、材料ごとに所定の係数a0 、a1 の範囲
が選択され、前記被測定物体の材料が異なっても、前記
測定入射角θの相違に基づく放射率εの見掛けの変動を
常時簡単、かつ確実に補正することができる。
【図1】本発明に係る多波長放射温度計の実施の形態を
模式的に示した構成図である。
模式的に示した構成図である。
【図2】実施の形態に係る多波長放射温度計の補正手段
に予め記憶された材料、入射角の閾値、放射率関数ε
(λ)の係数a0 、a1 のデータを模式的に示した図で
ある。
に予め記憶された材料、入射角の閾値、放射率関数ε
(λ)の係数a0 、a1 のデータを模式的に示した図で
ある。
【図3】実施の形態に係る多波長放射温度計を用いて被
測定物体の放射率ε、温度Tを測定する場合、補正手段
の動作を概略的に示したフローチャートである。
測定物体の放射率ε、温度Tを測定する場合、補正手段
の動作を概略的に示したフローチャートである。
【図4】実施例に係る多波長放射温度計と、比較例に係
る接触式温度計とを用いて温度を測定した結果を示した
相関図である。
る接触式温度計とを用いて温度を測定した結果を示した
相関図である。
【図5】多波長放射温度計を用い、放射率関数ε(λ)
の係数a0 、a1 と熱放射光の入射角θとの関係を調査
した結果を示したプロット図である。
の係数a0 、a1 と熱放射光の入射角θとの関係を調査
した結果を示したプロット図である。
【図6】従来の多波長放射温度計を模式的に示した構成
図である。
図である。
【図7】従来の非接触タイプの別の放射温度計を示した
概略図である。
概略図である。
10 多波長放射温度計 10a 反射手段 15 補正手段 51 被測定物体 51a 測定スポット 52 熱放射光 53a〜53d 分光放射輝度信号
Claims (3)
- 【請求項1】 被測定物体から放射する熱放射光を受光
し、該受光した熱放射光をそれぞれ波長が異なるN(N
は3以上の整数)個の熱放射光に分光し、該分光した熱
放射光を分光放射輝度信号に変換し、該変換した分光放
射輝度信号に基づいて前記被測定物体の放射率及び温度
分布を求める多波長放射温度計において、前記被測定物
体の任意の箇所から放射する熱放射光を受光方向に反射
させる反射手段、及び前記熱放射光の入射角の相違に基
づく前記放射率の見掛けの変動を排除する補正手段を備
えていることを特徴とする多波長放射温度計。 - 【請求項2】 被測定物体から放射された熱放射光を受
光する受光レンズと、該受光レンズで受光された熱放射
光をそれぞれ波長が異なるN(Nは3以上の整数)個の
熱放射光に分光する分光手段と、該分光手段で分光され
た前記熱放射光を分光放射輝度信号に変換する変換手段
と、該変換手段で変換された前記分光放射輝度信号に基
づいて前記被測定物体の放射率、温度を求める演算処理
手段とを備えた多波長放射温度計において、前記被測定
物体と前記受光レンズとの間の光路上に1枚のミラーと
回転部と回転角センサとを備えた反射手段が介装される
と共に、該反射手段への前記熱放射光の入射角の相違に
基づく前記放射率の見かけの変動を補正するための補正
手段が前記演算処理手段に装備されていることを特徴と
する多波長放射温度計。 - 【請求項3】 被測定物体から放射された熱放射光を受
光する受光レンズと、該受光レンズで受光された熱放射
光をそれぞれ波長が異なるN(Nは3以上の整数)個の
熱放射光に分光する分光手段と、該分光手段で分光され
た前記熱放射光を分光放射輝度信号に変換する変換手段
と、該変換手段で変換された前記分光放射輝度信号に基
づいて前記被測定物体の放射率、温度を求める演算処理
手段とを備えた多波長放射温度計において、前記被測定
物体と前記受光レンズとの間の光路上に1枚のミラーと
回転部と回転角センサとを備えた反射手段が介装される
と共に、該反射手段への前記熱放射光の入射角及び前記
被測定物の材料の相違に基づく前記放射率の見かけの変
動を補正するための補正手段が前記演算処理手段に装備
されていることを特徴とする多波長放射温度計。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7204738A JPH0953992A (ja) | 1995-08-10 | 1995-08-10 | 多波長放射温度計 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7204738A JPH0953992A (ja) | 1995-08-10 | 1995-08-10 | 多波長放射温度計 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0953992A true JPH0953992A (ja) | 1997-02-25 |
Family
ID=16495505
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7204738A Pending JPH0953992A (ja) | 1995-08-10 | 1995-08-10 | 多波長放射温度計 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0953992A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2012132442A (ja) * | 2010-12-17 | 2012-07-12 | General Electric Co <Ge> | タービンエンジン内の破砕を検出するシステム及び方法 |
| JP2020128980A (ja) * | 2019-02-07 | 2020-08-27 | 日本製鉄株式会社 | 温度測定装置、温度測定方法及びプログラム |
| JP2020128981A (ja) * | 2019-02-07 | 2020-08-27 | 日本製鉄株式会社 | 温度測定方法 |
| JP2023030432A (ja) * | 2021-08-23 | 2023-03-08 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 | 温度計測装置 |
| WO2024029231A1 (ja) | 2022-08-05 | 2024-02-08 | 日本製鉄株式会社 | 温度測定装置及び温度測定方法 |
-
1995
- 1995-08-10 JP JP7204738A patent/JPH0953992A/ja active Pending
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2012132442A (ja) * | 2010-12-17 | 2012-07-12 | General Electric Co <Ge> | タービンエンジン内の破砕を検出するシステム及び方法 |
| US10132688B2 (en) | 2010-12-17 | 2018-11-20 | General Electric Company | System and method for detecting spall within a turbine engine |
| JP2020128980A (ja) * | 2019-02-07 | 2020-08-27 | 日本製鉄株式会社 | 温度測定装置、温度測定方法及びプログラム |
| JP2020128981A (ja) * | 2019-02-07 | 2020-08-27 | 日本製鉄株式会社 | 温度測定方法 |
| JP2023030432A (ja) * | 2021-08-23 | 2023-03-08 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 | 温度計測装置 |
| WO2024029231A1 (ja) | 2022-08-05 | 2024-02-08 | 日本製鉄株式会社 | 温度測定装置及び温度測定方法 |
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