JPH0960728A - アルミニウム又はアルミニウム合金製圧力容器及びその製造方法 - Google Patents

アルミニウム又はアルミニウム合金製圧力容器及びその製造方法

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JPH0960728A
JPH0960728A JP7217755A JP21775595A JPH0960728A JP H0960728 A JPH0960728 A JP H0960728A JP 7217755 A JP7217755 A JP 7217755A JP 21775595 A JP21775595 A JP 21775595A JP H0960728 A JPH0960728 A JP H0960728A
Authority
JP
Japan
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welding
aluminum
pressure vessel
main body
plate
Prior art date
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Application number
JP7217755A
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English (en)
Inventor
Takeshi Matsumoto
松本  剛
Yoshihaya Imamura
美速 今村
Seiji Sasabe
誠二 笹部
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造コストが低く、軽量であると共に高強度
で、その製造工程が簡素であるアルミニウム又はアルミ
ニウム合金製圧力容器及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 圧力容器11の本体部12はアルミニウ
ム板材を絞り加工して成形したものであり、本体部12
の開口部にはアルミニウム板材からなる鏡板15が配置
されている。そして、本体部12と鏡板15とを溶接部
14においてレーザ溶接する。このレーザ溶接の溶接部
14は本体部12の開口部端面の肉厚中央部に整合する
鏡板15上を溶接軌道としており、溶接の開始点から溶
接の終了点まで1パスで溶接し、溶接の終了点を溶接の
開始点に重ねると共に、レーザエネルギーを0になるま
で徐々に減衰して溶接を終了させる。このようにしてア
ルミニウム又はアルミニウム合金製圧力容器を製造する
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、輸送機のブレーキ用エ
アタンク等に使用され、製造コストが低く、軽量である
と共に高強度であり、その製造工程が簡素であるアルミ
ニウム又はアルミニウム合金製圧力容器及びその製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車、鉄道車輌及び船舶の輸送
機等においては、燃費の向上及び高速化が要求されてお
り、より軽量な構造が採用されるようになっている。そ
して、これらの構造物の材料として鉄鋼の代わりに、軽
量であるアルミニウム又はアルミニウム合金材が使用さ
れるようになった。以下、アルミニウム又はアルミニウ
ム合金材を総称して、単にアルミニウム材という。特
に、トラック等に使用されているブレーキ用エアタンク
は、ABS等のブレーキシステムの強化に伴う設置個数
の増加並びに排ガス及び積載量の規制の強化に伴う軽量
化が要求されており、従来の鋼製に代えて、アルミニウ
ム材からなる圧力容器への要求が高まってきている。
【0003】圧力容器は、通常、円筒状に曲げ加工した
板材の開先端部を溶接して胴部を形成し、この内部に複
数のタンク室を必要とする場合は、内部に仕切板を導入
してこの仕切板と胴部内面とを円周すみ肉溶接すること
によりタンク室を形成した後、胴部の開先端部と鏡板と
を円周突合わせ溶接することにより得られる。これらの
溶接には一般的にアーク溶接が使用されている。
【0004】MIG溶接及びTIG溶接は、溶接部のビ
ード面の外観が良いことから、アルミニウム材等の一部
の金属材料に対して積極的に導入されており、上述した
すみ肉溶接及び突合わせ溶接に対しても、これらのアー
ク溶接が使用されている。
【0005】しかしながら、MIG溶接及びTIG溶接
は、溶接量の制御が困難であり、広い溶接ビードにより
熱影響部が広くなるため、溶接部の強度が得られないと
いう問題点がある。更に、溶込み深さが浅いことも強度
を低下させる原因となる。
【0006】図7はアーク溶接により製造した従来の圧
力容器を示す斜視図である。
【0007】図7に示すように、この圧力容器71の胴
部72はアルミニウム板材を曲げ加工したものであり、
この板材の開先端部を溶接部74aにおいて突合わせ溶
接することにより円筒形に加工されている。そして、圧
力容器71の内部にタンク室を設けるために、円筒形の
胴部72内に仕切板(図示せず)が配置され、この仕切
板と胴部72の内面とは溶接部74bにおいて円周すみ
肉溶接によりアーク溶接されている。また、胴部72の
開先端部には鏡板75が配置され、胴部72の開先端部
と鏡板75の円周部とは、溶接部74cにおいて円周突
合わせ溶接によりアーク溶接されている。
【0008】一方、円周溶接においては、1周の溶接軌
道を高エネルギービーム溶接により溶接した後、溶接部
を溶接軌道から外しながらエネルギービームを減退させ
る溶接方法が考案されている(特開平6−285651
号公報)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、アーク
溶接によって圧力容器を製造する図7に示す方法におい
ては、胴部72の長手方向に溶接部74aがあり、継手
効率を低く見積もる必要があるので、継手部分の強化を
図るために肉厚を増加させることにより、圧力容器71
の重量が増加するという問題点がある。また、仕切板7
3及び鏡板75を加工し、これらを溶接する工程におい
ては、溶接箇所が多く、各部材を溶接するための固定治
具の準備及び交換等が必要となるため、製造工程が煩雑
になり、製造コストも高くなる。
【0010】また、溶接部の終了点を溶接軌道から外し
ながら高エネルギービーム溶接によって円周溶接する方
法では、軌道から外れた溶接終了点によって熱影響部が
広がり、溶接後の引張り強度が低下し、圧力容器に適用
することは困難である。この現象は、アルミニウムの場
合において特に顕著に発生する。また、レーザ光が溶接
軌道から外れた部分においてクレータが発生し、強度の
低下の原因となる。
【0011】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、製造コストが低く、軽量であると共に高強
度で、その製造工程が簡素であるアルミニウム又はアル
ミニウム合金製圧力容器及びその製造方法を提供するこ
とを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に係るアルミニウ
ム又はアルミニウム合金製圧力容器は、開口部を有する
本体部及び前記開口部に配置される鏡板からなるアルミ
ニウム又はアルミニウム合金製圧力容器において、前記
本体部と前記鏡板とは前記本体部の開口部端面に整合す
る前記鏡板上の溶接線の開始部と終了部が溶接線の幅内
で重なっていると共に、溶接開始点から溶接線の幅が次
第に減少していることを特徴とする。
【0013】前記本体部は複数個配置され、前記溶接線
は前記本体部の開口部端面に整合する前記鏡板上と、前
記複数の本体部を繋ぐ前記鏡板上とに位置されていても
よい。
【0014】この本体部は絞り加工又は押出し加工によ
り成形することができる。
【0015】また、前記溶接部は前記開口部端面の肉厚
中央部に整合する鏡板上に位置されていることが好まし
い。
【0016】本発明に係るアルミニウム又はアルミニウ
ム合金製圧力容器の製造方法は、溶接の開始点から終了
点に至るまで1本の溶接線においてレーザ溶接し、この
溶接終了点を溶接開始点に重ねると共に、レーザエネル
ギーを0になるまで減衰することを特徴とする。
【0017】
【作用】本発明において、1若しくは2以上の中空部を
有するアルミニウム押出形材又は絞り加工された1若し
くは2個以上のアルミニウム加工材を本体部として、そ
の開口部にアルミニウム板材からなる鏡板を配置し、開
口端部と板材とをレーザ溶接することによりアルミニウ
ム製圧力容器を製造する。
【0018】このように構成されたアルミニウム製圧力
容器は、従来の圧力容器が有する胴部長手方向の溶接部
がないので、高圧ガス取締法の容器保安規則における継
手効率(継手部分の強度/母材の強度)をηとするとη
=1とみなすことができる。従って、継手部分の強化を
図るために肉厚を増加させる必要がなく、薄肉化によっ
て圧力容器を軽量化することができる。
【0019】また、レーザ溶接法は、そのエネルギー密
度が高いことから、高速で、能率が高く、歪みが小さく
深い溶込みが得られる溶接方法として鋼材等の溶接方法
に広く使用されてきている。更に、レーザ溶接は、2次
元的な曲線又は角を有する溶接線をNC(numerical co
ntrol )により制御できる利点を有し、平板上であれば
自由に溶接線を引くことができる。
【0020】本発明においては、このようなレーザ溶接
法の利点を利用して、平板上の所定の溶接軌道を溶接す
るのみで圧力容器を製造できるものとしたので、レーザ
溶接をNCコントロールテーブルと連携することによっ
て、種々の平板上の溶接線を溶接することが可能であ
る。従って、本発明によりあらゆる形状のアルミニウム
材を少ないひずみで接合することができる。また、圧力
容器胴部の開口端部の肉厚中央部を溶接軌道としてレー
ザ溶接すると、深溶込みによる重ね継手によって、開口
端部を封止することができる。
【0021】また、本発明においては、溶接の開始点か
ら溶接の終了点まで1本の溶接線上を通るようにレーザ
溶接し、溶接の終了点を溶接開始点に重ねると共に、レ
ーザエネルギーを0になるまで徐々に減衰させることに
よりアルミニウム材同士を溶接する。
【0022】このようにレーザエネルギーを徐々に減衰
させることにより、溶接ビードがなめらかに収束し、ク
レータと呼ばれる溶接の終了点が凹んだビード形状を形
成することがなく、クレータによる溶接割れを防止する
ことができる。また、溶接の終了点を溶接開始点に重ね
ることにより、溶接が不要である定常母材部が溶接熱に
よって影響されることがなく、強度の低下を防止するこ
とができる。
【0023】更に、溶接の開始点から溶接の終了点に至
るまで1本の溶接線で接合できるので、溶接方向又は継
手形状の変化に伴って溶接条件を適正化させたり、溶接
治具を交換する等の煩雑な工程が不要であり、1回の設
定で溶接を完了させることができる。従って、本発明方
法による圧力容器は従来の製造方法と比較して、極めて
低い製造コストで製造することができる。
【0024】本発明において使用するレーザ溶接の溶接
条件については特に制限しない。使用するレーザ自体に
も制限はなく、アルミニウムを溶融させるために、例え
ば、炭酸ガスレーザを使用する場合には約3kW、YA
Gレーザを使用する場合には約2kW以上の出力で照射
することが好ましい。このように、レーザ出力及び溶接
速度等の溶接条件は、使用するレーザの種類、アルミニ
ウム材の厚さ及び形状等によって任意に選択することが
できる。また、シールドガスの流量についても溶接条件
に応じて異なるので特に規定しないが、良好なビード形
状を得るためには、毎分5乃至30リットル程度の範囲
でシールドガスを流すことが好ましい。
【0025】更に、溶接終了部の最適な減衰処理時間及
び減衰処理長さは、レーザ出力及び溶接条件によって異
なるために特に規定しないが、処理長さは少なくとも1
0mm程度であることが望ましい。また、レーザ溶接の
ビード幅は、レーザ出力及びアルミニウム材の板圧等を
考慮して、3乃至10mmの間で設定することが望まし
い。胴部材の肉厚が約3mm以上であるときは、溶接軌
道をずらしながら複数パスのレーザ照射をして溶接する
こともできる。
【0026】
【実施例】以下、本発明の実施例について添付の図面を
参照して具体的に説明する。
【0027】図1(a)は本発明の第1の実施例に係る
アルミニウム製圧力容器を示す平面図、図1(b)はそ
の模式的断面図である。
【0028】図1(b)に示すように、圧力容器11の
本体部12はアルミニウム板材を絞り加工して成形した
ものであり、本体部12の開口部にはアルミニウム板材
からなる鏡板15が配置されている。そして、本体部1
2と鏡板15とは溶接部14によって溶接されている。
【0029】また、図1(a)に示すように、レーザ溶
接の溶接部14は本体部12の開口部端面の肉厚中央部
に整合する鏡板15上を溶接軌道として、溶接の開始点
から溶接の終了点まで1パスで溶接されている。
【0030】このように構成された圧力容器は、平板上
における溶接のみで製造することができ、本体部に長手
方向の溶接部がないので、使用するアルミニウム板材を
薄肉化することができ、軽量化することができる。
【0031】図2は本実施例における溶接部の終了点を
示す平面図である。
【0032】図2に示すように、溶接部24の終了点2
7は溶接部24の幅内で重なっており、レーザエネルギ
ーを0になるまで徐々に減衰することにより溶接線の幅
が次第に減少している。従って、溶接部24以外の部分
が溶接熱に影響されることがなく、クレータ等も発生し
ないので、高強度な圧力容器を得ることができる。
【0033】溶接の終了方法に対する圧力容器の溶接部
の外観等を比較するために、本実施例及び比較例につい
て圧力容器を製造し、下記表1に示す方法で溶接を終了
させた。但し、使用したアルミニウム材及びレーザ溶接
条件等を下記表2に示し、それらの結果を下記表1に併
せて示す。また、溶接終了点の外観を図3に示す。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】図3(a)は実施例1の溶接の終了点を示
す平面図及び模式的断面図であり、図3(b)は比較例
1の溶接の終了点を示す平面図及び模式的断面図、図3
(c)は比較例2の溶接の終了点を示す平面図及び模式
的断面図である。
【0037】図3(a)に示すように、実施例1は溶接
の開始点から終了点まで1本の溶接軌道上を通り、溶接
の終了点37aは溶接開始点に重なっていると共に、レ
ーザエネルギーを0になるまで徐々に減衰しているの
で、クレータ割れが発生せず、欠陥がない良好な溶接部
34aを得ることができた。
【0038】一方、図3(b)に示すように、溶接の終
了点37bを溶接軌道から外しつつレーザエネルギーを
0になるまで徐々に減衰した比較例1については、溶接
部34bを除く母材部分にビードを有し、外観及び強度
において実施例1と比較して劣っていた。また、図3
(c)に示すように、減衰処理を施さずに溶接部34c
上で溶接を終了させた比較例2は、クレータと呼ばれる
ビードの凹みが発生した。
【0039】図4は本発明の第2の実施例に係るアルミ
ニウム製圧力容器の斜視図である。
【0040】図4に示すように、圧力容器41の本体部
42a、42b及び42cはアルミニウム板材を絞り加
工して成形したものであり、各本体部の開口部には1枚
のアルミニウム板材からなる鏡板45が配置されてい
る。そして、各本体部42a、42b及び42cと1枚
の鏡板45とは、各本体部の開口部端面の肉厚中央部に
整合する鏡板45上を溶接軌道として、溶接部44a、
44b及び44cにおいて溶接の開始点から溶接の終了
点まで各1パスで溶接されている。
【0041】このように構成された圧力容器において
も、図1に示す圧力容器と同様に、平板上における溶接
のみで複数のタンク室を有する圧力容器を製造すること
ができ、本体部に長手方向の溶接部がないので、使用す
るアルミニウム板材を薄肉化することができ、軽量化す
ることができる。また、溶接の終了点についても、図2
に示した溶接部と同様に、外観が良好であると共に、高
い溶接強度を得ることができる。
【0042】また、圧力容器の製造工程における難易度
を比較するために、本実施例及び図7に示す従来技術に
より圧力容器を製造した比較例について、その製造工程
を比較した。
【0043】先ず、従来法によって、内径が300m
m、長手方向の長さが1000mmとなるようにアルミ
ニウム板材を円筒状に曲げ加工して板材の開先端部を突
合わせ溶接することにより胴部を作製し、この内部に容
積比が2:1:1となるような3つのタンク室を設ける
ために2枚の仕切材を配置した後、胴部と仕切材とを円
周すみ肉溶接した。その後、胴部の開先端部に鏡板を配
置し、胴部と鏡板とを円周突合わせ溶接することによ
り、図7に示すような圧力容器を製造した。これを比較
例3とする。
【0044】また、比較例3と容積及び容積比が等しく
なるように内径を考慮して、アルミニウム板材をプレス
機により絞り加工して、深さが300mmである本体部
となる絞り加工材を作製した。そして、これらを横に並
べてその開口部に鏡板となる1枚のアルミニウム材を配
置し、本体部と鏡板とをレーザ溶接することにより図4
に示すような圧力容器を製造した。これを実施例2とす
る。
【0045】但し、使用したアルミニウム材、溶接条件
及び加工後の圧力容器の規格等を下記表3に示し、製造
状況を下記表4に示す。なお、各圧力容器の肉厚は、J
ISB 8243(1981)「圧力容器の構造」及び
高圧ガス取締法の容器保安規則により算出した。最高充
填圧力は10kgf/mm2 とした。
【0046】
【表3】
【0047】上記表3の圧力容器の内径欄において、比
較例3の胴長は300mmとして算出した。また、圧力
容器の総重量は、鏡板及び仕切り板についても胴部と同
じ厚さのものを使用し、これらを含んだ総重量とした。
【0048】
【表4】
【0049】上記表4の総加工時間は、溶接位置の変更
及び治具交換等の各セッティングの所要時間を5分と仮
定して算出した。
【0050】上記表3及び表4に示すように、実施例2
は本体部における長手方向の溶接部がなく、継手効率η
を1とみなすことができるので、比較例3と比較して高
強度なものとなった。また、アルミニウム板材の肉厚を
薄くすることができるので、総重量か極めて軽いものと
なった。更に、実施例2はその製造工程においても、溶
接長及びセッティング回数が減少されるので、溶接時間
及び加工時間を大幅に短縮することができた。
【0051】図5(a)は本発明の第3の実施例に係る
アルミニウム製圧力容器を示す平面図、図5(b)はそ
の模式的断面図である。
【0052】図5(b)に示すように、本実施例に係る
圧力容器51は図4に示す第2の実施例と同様に、板材
を絞り加工して成形した2個の本体部52が離間して配
置されており、これらの本体部52が鏡板55と溶接部
54によって溶接されている。
【0053】しかしながら、本実施例が図4に示す第2
の実施例と異なる点は、図5(a)に示すように、溶接
部54は鏡板55上において1本の溶接軌道で繋がって
いる点である。例えば所定の溶接軌道上に溶接の開始点
58を設定し、開始点58から溶接軌道上を図中に示す
矢印の方向にレーザ光の照射を進めると、このレーザ光
による溶接部は再び開始点58に戻り、ここでレーザエ
ネルギーを減衰処理して溶接を終了することができる。
【0054】溶接軌道をこのようにとることにより、溶
接の開始点から溶接の終了点に至るまでを1本の溶接線
で溶接することができる。更に本体部をどのように配置
しても本実施例を適用することができるので、より一層
溶接工程が簡単になり、鏡板上に溶接部が増加するのみ
であるので、圧力容器の強度が低下することはない。
【0055】図6(a)は本発明の第4の実施例に係る
アルミニウム製圧力容器を示す平面図、図6(b)はそ
の模式的断面図である。
【0056】図6(b)に示すように、圧力容器61は
3個のタンク室を有しているが、これらのタンク室は個
々に成形されているのではなく、押出し加工によって一
体化された本体部としての胴部62を使用している。こ
の胴部62の一方の開口部とアルミニウム板材からなる
底部となる鏡板65bとは、溶接部64bによって溶接
されており、胴部62の他方の開口部には鏡板65aが
溶接部64aによって溶接されている。
【0057】また、図6(a)に示すように、圧力容器
61の溶接部64aは押出し加工された胴部62の開口
部端面の肉厚中央部に整合する鏡板65a上を通るの
で、例えば、所定の溶接軌道上に溶接の開始点68を設
定すると、溶接の開始点68から溶接の終了点に至るま
でを1本の溶接線で溶接することができる。
【0058】このように構成された圧力容器について
も、第1乃至第3の実施例と同様に、軽量で、高強度で
あると共に、製造コストが低減されたものとなる。
【0059】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、ア
ルミニウム材を絞り加工又は押出し加工することにより
圧力容器の本体部が成形されているので、軽量であると
共に高強度なアルミニウム又はアルミニウム合金製圧力
容器を得ることができる。また、本体部に鏡板となる板
材を設置し、本体部と鏡板とを平面上におけるレーザ溶
接のみで接合することができるので、その製造工程は極
めて簡素なものとなる。更に、レーザ溶接の溶接開始点
から終了点に至るまで1本の溶接軌道により溶接し、溶
接終了点を溶接開始点に重ねると共に、レーザエネルギ
ーを0になるまで減衰させることにより溶接部を終了さ
せるので、外観及び強度が優れた溶接部を有するアルミ
ニウム又はアルミニウム合金製圧力容器を製造すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の第1の実施例に係るアルミニ
ウム製圧力容器を示す平面図、(b)はその模式的断面
図である。
【図2】図2は第1の実施例における溶接部の終了点を
示す平面図である。
【図3】(a)は実施例1の溶接の終了点を示す平面図
及び模式的断面図であり、(b)は比較例1の溶接の終
了点を示す平面図及び模式的断面図、(c)は比較例2
の溶接の終了点を示す平面図及び模式的断面図である。
【図4】本発明の第2の実施例に係るアルミニウム製圧
力容器の斜視図である。
【図5】(a)は本発明の第3の実施例に係るアルミニ
ウム製圧力容器を示す平面図、(b)はその模式的断面
図である。
【図6】(a)は本発明の第4の実施例に係るアルミニ
ウム製圧力容器を示す平面図、(b)はその模式的断面
図である。
【符号の説明】
11、41、51、61、71;圧力容器 12、42a、42b、42c、52;本体部 14、24、34a、34b、34c、44a、44
b、44c、64a、54、64b、74a、74b、
74c;溶接部 15、45、55、65a、65b、75;鏡板 27、37a、37b、37c;終了点 58、68;開始点 62、72;胴部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年12月8日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の第1の実施例に係るアルミニ
ウム製圧力容器を示す平面図、(b)はその模式的断面
図である。
【図2】図2は第1の実施例における溶接部の終了点を
示す平面図である。
【図3】(a)は実施例1の溶接の終了点を示す平面図
及び模式的断面図であり、(b)は比較例1の溶接の終
了点を示す平面図及び模式的断面図、(c)は比較例2
の溶接の終了点を示す平面図及び模式的断面図である。
【図4】本発明の第2の実施例に係るアルミニウム製圧
力容器の斜視図である。
【図5】(a)は本発明の第3の実施例に係るアルミニ
ウム製圧力容器を示す平面図、(b)はその模式的断面
図である。
【図6】(a)は本発明の第4の実施例に係るアルミニ
ウム製圧力容器を示す平面図、(b)はその模式的断面
図である。
【図7】アーク溶接により製造した従来の圧力容器を示
す斜視図である。
【符号の説明】 11、41、51、61、71;圧力容器 12、42a、42b、42c、52;本体部 14、24、34a、34b、34c、44a、44
b、44c、64a、54、64b、74a、74b、
74c;溶接部 15、45、55、65a、65b、75;鏡板 27、37a、37b、37c;終了点 58、68;開始点 62、72;胴部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開口部を有する本体部及び前記開口部に
    配置される鏡板からなるアルミニウム又はアルミニウム
    合金製圧力容器において、前記本体部と前記鏡板とは前
    記本体部の開口部端面に整合する前記鏡板上の溶接線の
    開始部と終了部が溶接線の幅内で重なっていると共に、
    溶接開始点から溶接線の幅が次第に減少していることを
    特徴とするアルミニウム又はアルミニウム合金製圧力容
    器。
  2. 【請求項2】 前記本体部は複数個配置され、前記溶接
    線は前記本体部の開口部端面に整合する前記鏡板上と、
    前記複数の本体部を繋ぐ前記鏡板上とに位置されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のアルミニウム又はア
    ルミニウム合金製圧力容器。
  3. 【請求項3】 前記本体部は絞り加工又は押出し加工に
    より成形されていることを特徴とする請求項1又は2に
    記載のアルミニウム又はアルミニウム合金製圧力容器。
  4. 【請求項4】 前記溶接部は前記開口部端面の肉厚中央
    部に整合する前記鏡板上に位置されていることを特徴と
    する請求項1乃至3のいずれか1項に記載のアルミニウ
    ム又はアルミニウム合金製圧力容器。
  5. 【請求項5】 溶接の開始点から終了点に至るまで1本
    の溶接線においてレーザ溶接し、この溶接終了点を溶接
    開始点に重ねると共に、レーザエネルギーを0になるま
    で減衰することを特徴とするアルミニウム又はアルミニ
    ウム合金製圧力容器の製造方法。
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