JPH0961723A - フィルター付プレパラートとそのプレパラートを用いる検体標本作製装置及びそのプレパラートの使用方法 - Google Patents

フィルター付プレパラートとそのプレパラートを用いる検体標本作製装置及びそのプレパラートの使用方法

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JPH0961723A
JPH0961723A JP22000395A JP22000395A JPH0961723A JP H0961723 A JPH0961723 A JP H0961723A JP 22000395 A JP22000395 A JP 22000395A JP 22000395 A JP22000395 A JP 22000395A JP H0961723 A JPH0961723 A JP H0961723A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 標本作製操作が簡便でかつ良質の標本を効率
よく安価に作成する。 【解決手段】 プレパラート本体2にフィルター部3を
一体に設けたフィルター付きプレパラート1とする。そ
れを用いる標本作製装置は、上部にプレパラート挿入用
の挿嵌部及びその下方に吸引パイプへ接続可能な吸引部
を有し下部を廃液貯蔵部とする廃液部と、上部及び底部
が開放された中空体で、この底部の開放が前記挿入され
るプレパラートに対向して前記廃液部上方に着脱自在に
装着される検体貯蔵部とからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はフィルター付プレ
パラートと、それを用いる検体標本作製装置及びそのプ
レパラートの使用方法に関する。
【0002】
【従来の技術】日常診療において、泌尿器の細胞診が広
く行われており、中でも尿細胞診は、尿路系における悪
性腫瘍の診断あるいは経過観察などのスクリーニングと
してきわめて有用な検査である。
【0003】尿細胞診では、尿路粘膜より脱落した細胞
は尿中で急速に変化して判断を誤らせることもあり、検
体採取後、速やかに標本作製、固定するのが望ましい。
【0004】標本作製においては、例えば尿細胞診で
は、提出された尿から如何に多くの細胞を集めるかが、
標本作製の上でのまず第一のキーポイントとなり、さら
に、簡便性、経済性も考慮されなければならない。
【0005】従来において、機械、器具を用いての尿の
集細胞をする方法としては遠心沈査塗抹法が広く用いら
れてきた。この方法は、検体を遠心管に入れ、2000回転
で約2〜10分間回転した後、上澄み液を捨て、沈査をス
ライドガラス上に擦り合せ塗抹し、標本を作製するとい
うものである。この遠心沈査塗抹法は、費用が安価で、
操作が簡単であるが、多数検体を処理するのには、遠心
操作に手間がかかる上、沈査物をスライドガラスに塗抹
するため、細胞の剥離の可能性が高く、良好な標本を作
製するのには、やや熟練が必要であるなどの扱いにくい
点がある。
【0006】一方、細胞診自動解析のための標本作製装
置としてフィルター吸引圧の調整で細胞の重積をなく
し、均一に分布するように工夫されたThin Prep 法もあ
り、煩雑な操作なしで多数検体を処理できるが、複雑な
装置を使用するため、一検体当たりのコストが高く、実
際には、あまり普及していない。これに対して、出願人
が以前に出願した液状検体細胞塗抹器具(特願平6−1
96586号)があり、この器具は手動のため安価であ
り、操作も簡便で鏡検作業も容易であるが、廃液を排出
する際に逆様にする作業があり、廃液が周囲に飛んだ
り、手を汚したりする可能性があるため、衛生面に問題
があることがわかった。
【0007】また、遠心法での煩雑な操作をなくした直
接鏡検用フィルターを用いる細胞診用集細胞器具があ
る。これは、市販のメンブレンフィルターを器具に設置
し、器具内の検体を上方からの加圧によって、前記フィ
ルターで検体を濾過させ、細胞をフィルター上に回集し
て、標本を作製するというものである。この細胞診用集
細胞器具の場合、遠心作業や塗抹作業が不要であり、加
圧により細胞を収集するので、塗抹の時と比べて細胞の
破損は少なく細胞の回収率が良い。しかし、市販のメン
ブレンフィルターを使用し、これをスライドガラスに添
着する必要があるため、手間もかかり、一検体当たりの
コストが高いという欠点がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上のよう
な従来の欠陥に鑑み、標本作製操作が簡便でかつ良質の
標本を効率良く安価に作製することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明では、プレパラート本体にフィルター部
を一体に設けたフィルター付プレパラートとした。
【0010】これによれば、本発明のプレパラートは、
従来行われていた塗抹作業を必要とせず、集細胞から標
本作製までの一連の作業が本発明のプレパラート一枚の
みで行われる。
【0011】ここで、フィルターはプレパラートの鏡検
の際、顕微鏡に設置しやすい位置に鏡検レンズに合わせ
て円形に設けることが望ましい。
【0012】また、前記プレパラートとフィルター部は
量産性の観点から、プラスチック製の一体成型品とする
ことが望ましいであろう。さらに、このプラスチック製
プレパラートのフィルター部において、加工上、フィル
ターの厚さが、プレパラート本体より薄いことが望まし
い。フィルター部は、レーザー光等を用いて作製するこ
とができ、その製造上、薄いほど量産性がよいが、鏡検
の際、歪みが生じたり、吸引力で破損したりしない範囲
で薄くつくられていることが望ましい。
【0013】また、泌尿器の細胞診にあっては、、前記
フィルター部において、フィルターを形成する穴は大き
さが直径2.0 〜8.0 ミクロンで、かつ均等に分布してい
ることが望ましい。検体の対象となる細胞の大きさに合
わせたフィルターの穴を有するプレパラートを使用する
ことで、対象とする細胞をほぼ100 %確実に収集するこ
とが出来るとともに、必要のない血液細胞を通過させ
て、選別収集できる。
【0014】また、フィルター付プレパラートを用いる
検体標本作製装置として、上部にプレパラート挿入用の
挿嵌部及びその下方に吸引パイプへ接続可能な吸引部を
有し下部を廃液貯蔵部とする廃液部と、上部及び底部が
開放された中空体で、この底部の開放が前記挿入される
プレパラートに対向して前記廃液部上方に着脱自在に装
着される検体貯蔵部とからなるものが望ましい。
【0015】これによれば、簡単な操作で大量の処理が
容易となる。
【0016】さらに、前記検体貯蔵部の容量は最低50ミ
リリットルで、透明部材で製造され、側面には目盛りを
設け、注いだ検体の量が確認できる構造が好ましい。
【0017】そして、前記廃液部の容量は、1リットル
か、もしくはそれ以上が望ましく、検体貯蔵部と同様に
透明の部材で製造されていると、より機能的である。
【0018】次に、フィルター付プレパラートの使用方
法としては、上部にプレパラート挿入用の挿嵌部を有し
下部を廃液貯蔵部とする廃液部と、上部及び底部が開放
された中空体で、この底部の開放が前記挿入されるプレ
パラートに対向して前記廃液部上方に着脱自在に装着さ
れる検体貯蔵部を含む検体標本作製装置の、廃液部上方
にフィルター付プラスチック製プレパラートを挿嵌し、
検体貯蔵部を装着した後、検体を検体貯蔵部上方から注
ぎ、廃液貯蔵部の吸引部より廃液貯蔵部内の空気を吸引
して、検体をフィルター部で濾過し、検体標本を作製す
る。この方法では、集細胞から標本作製までの操作は、
単純かつ簡単であり、前記フィルター付プレパラート一
枚の上に直接作製される。
【0019】多数の標本作製時も、プレパラートを付け
替えるだけで、廃液貯蔵部が満液になるまでは、次々に
標本作製が出来る。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態に
関し図面に基づき説明する。図1に、本発明の実施の一
形態であるフィルター付プレパラート1を示す。本発明
のフィルター部3は通常の顕微鏡のレンズの視野に合わ
せて円形で、例えば直径2センチとし、顕微鏡のステー
ジに設置しやすいようにプレパラートのフロスト部4を
除いたプレパラート本体2のほぼ中央部に設けてある。
また、前記プレパラートを装置に容易に設置するための
印6を設けておく。
【0021】プレパラートは光透過性の高い部材、例え
ば、ガラスやプラスチックなどを用いることが出来る。
また、フィルター部はレーザー光、荷電粒子の照射等を
用いて作製することができる。別途作製したフィルター
部をプレパラートのフィルター部用の穴にあわせて添着
して一体化することもできる。プラスチック製のプレパ
ラートでフィルター部が最初から作製される場合、レー
ザー光によるフィルター部の穴明けが可能である。この
場合、フィルター部は、薄いほど量産性が良いが、吸引
力で破損したり、フィルターが歪まない程度の厚さを有
していなければならない。フィルター部3は、2.0 〜8.
0 ミクロンの大きさの孔を均等に設けており、例えば、
5ミクロンの細胞を鏡検しようとする場合には、2 ミク
ロン乃至5 ミクロン以下のフィルターを用いることが出
来る。この場合、5ミクロン以下の細胞は廃液として濾
過され、フィルター上には5ミクロン以上の大きさの細
胞だけが残る。
【0022】図2に、本発明検体標本作製装置8の外
観、及び図3に、その一部縦断面図を示す。これらの図
で示す装置は、フィルター付プレパラート1を挿嵌する
挿嵌部、その下の位置に吸引部17を有し下部を廃液貯
蔵部15とする廃液部13と、上部及び底部が開放され
た中空体で、底部の開放がプレパラートのフィルター部
に対向するように廃液部13の上方にネジ構造等を用い
て着脱可能に取り付けられる検体貯蔵部5とから構成さ
れている。検体貯蔵部底部には、パッキン7を設ける。
パッキン7は、前記プレパラート1、廃液部13及び検
体貯蔵部5とを密着させると共に、フィルターに傷を付
けないように設けるものである。従って、パッキン7は
弾性体材料、ここではゴムパッキンを使用している。廃
液貯蔵部15は、続けて検体処理を行うのに便利で、か
つ持ち運びも可能である程度の容量が好ましく、本実施
例では、容量を1リットルとし、上方に吸引ポンプ10
からの吸引管を嵌合する吸引部17を突出させている。
また、廃液貯蔵部側面の底部近くに、廃液排出口19を
設けておき、満液になるか、あるいは、移動するときな
どには、この廃液排出口19より、簡単に排出させるこ
とが出来る。また、検体貯蔵部5と廃液部13は透明の
部材で製造されており、廃液部13には、目盛り21を
設けているため、注いだ検体の量あるいは、廃液貯蔵部
の量を容易に確認することが出来る。さらに、図3に示
すように検体貯蔵部5と廃液部13は、締め付けの調節
が出来るよう相互に螺着式になっており、検体貯蔵部下
方のパッキン7で、液漏れを防いでいる。
【0023】以下、この装置の使用方法を説明する。ま
ず、廃液部13と検体貯蔵部5との螺着を緩めて、プレ
パラート挿嵌部に十分な隙間を持たせておく。そして、
図1のところで説明したように、鏡検する細胞の大きさ
に合わせて使用するプレパラートを選択し、プレパラー
ト1をそのフロスト部4を持って廃液部13上方のプレ
パラート挿嵌部9に、プレパラート本体2側から、プレ
パラート上の印6まで挿貫する。プレパラート挿嵌の
際、本装置8は透明体であるため、外からおおよその目
安を付けることができるが、印6が設けられているた
め、より確実にプレパラートのフィルター部を廃液流入
口23に挿嵌することが可能である。また、プレパラー
ト挿嵌部に挿嵌量を限定するストッパーを設けて(この
場合、上記の印6は不要となる)、プレパラートの廃液
部への挿嵌をより容易とすることもできる。例えば、図
4に示すようなプラスチック又は金属製のストッパー2
4が考えられる。このストッパー24は、廃液部の上部
に抱き付くリング部24aとそれから立ち上がったスト
ッパー部24bとを有するものである。
【0024】前記プレパラート1を挿貫した後、検体貯
蔵部5と廃液部13の螺着を締め固定する。廃液部上方
のプレパラート挿嵌部9は、前記プレパラートが挿入し
やすいよう、ある程度の余裕を持たせてあるが、この隙
間は、検体貯蔵部下方に設けたゴムストッパー7で、プ
レパラート挿嵌部9の内側から密着させている。
【0025】次に、廃液部13上方の吸引部17に吸引
ポンプ10からのチューブを接続し、装置を準備してお
いて、適量の検体を検体貯蔵部上方から注ぐ。本発明の
プレパラートのフィルターは無数の微細な孔を有してい
るので、吸引しないうちは廃液部13の蓋に近い作用を
している。このため、必要な場合には、検体貯蔵部に注
ぐ検体の量を目分量で調整できる。また、検体貯蔵部側
面に目盛りを設けておけば、この調整はより容易とな
る。
【0026】次に、あらかじめセットしておいた吸引ポ
ンプ10より、適圧で廃液部内の空気を吸引する。吸引
によって、検体貯蔵部内5の検体が前記フィルター3で
濾過され、フィルター上にフィルターの孔より大きい細
胞をほぼ100 %収集する事ができる。吸引後、再び検体
貯蔵部5と廃液部13の螺着を緩め、プレパラート挿嵌
部9に隙間を持たせ、プレパラート1を抜脱する。その
後、通常通り必要に応じて染色を行い、検体標本の作製
を完了する。
【0027】同じ検体を使用する場合には、検体標本作
製装置8は、廃液貯蔵部15が満液になるまで続けて使
用することができ、廃液排出口19より、簡便に廃液の
処理ができる。このため、移動の際にも、廃液をあらか
じめ処理してから持ち運びができ、機能的である。
【0028】
【発明の効果】上記発明によれば、従来の塗抹の作業が
不要で、集細胞から標本作製までの一連の作業が全て本
発明のプレパラート一枚で出来、多数検体を処理するの
に、操作も簡便で、効率よく良質の標本を低コストで短
時間に作製することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係るフィルター付プレ
パラートの斜視図である。
【図2】 本発明において使用される検体標本作製装置
の一実施形態の全体構成斜視図である。
【図3】 図2に示す検体標本作製装置のプレパラート
挿嵌部付近を示すA-A 線断面図である。
【図4】 本発明において使用される検体標本作製装置
の一部分であるストッパーの一実施形態の斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 フィルター付プラスチック製プレパラート、2 プ
レパラート本体、3フィルター部、4 フロスト部、5
検体貯蔵部、6 印、7 ゴムストッパー、8 検体
標本作製装置、9 プレパラート挿嵌部、10 吸引ポ
ンプ、13廃液部、15 廃液貯蔵部、17 吸引部、
19 廃液排出口、21 目盛り、23 廃液流入口、
24 ストッパー。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プレパラート本体にフィルター部を一体
    に設けたことを特徴とするフィルター付プレパラート。
  2. 【請求項2】 前記フィルター部と前記プレパラート本
    体とが、プラスチック製で一体に形成されている請求項
    1記載のフィルター付プレパラート。
  3. 【請求項3】 前記フィルター部において、フィルター
    部の厚さがプレパラート本体より薄いことを特徴とする
    請求項2記載のフィルター付プレパラート。
  4. 【請求項4】 前記フィルター部において、フィルター
    を形成する穴は大きさが直径2.0 〜8.0 ミクロンで、か
    つ均等に分布していることを特徴とする請求項1、請求
    項2又は請求項3のフィルター付プレパラート。
  5. 【請求項5】 上部にプレパラート挿入用の挿嵌部及び
    その下方に吸引パイプへ接続可能な吸引部を有し下部を
    廃液貯蔵部とする廃液部と、上部及び底部が開放された
    中空体で、この底部の開放が前記挿入されるプレパラー
    トに対向して前記廃液部上方に着脱自在に装着される検
    体貯蔵部とからなるフィルター付プレパラートを用いる
    検体標本作製装置。
  6. 【請求項6】 上部にプレパラート挿入用の挿嵌部を有
    し下部を廃液貯蔵部とする廃液部と、上部及び底部が開
    放された中空体で、この底部の開放が前記挿入されるプ
    レパラートに対向して前記廃液部上方に着脱自在に装着
    される検体貯蔵部を含む検体標本作製装置の、廃液部上
    方にフィルター付プレパラートを挿嵌し、検体貯蔵部を
    装着した後、検体を検体貯蔵部上方から注ぎ、検体をフ
    ィルター部で濾過し、検体標本を作製するフィルター付
    プレパラートの使用方法。
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