JPH0962367A - 雨水ポンプ制御装置及び制御方法 - Google Patents

雨水ポンプ制御装置及び制御方法

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JPH0962367A JP7219997A JP21999795A JPH0962367A JP H0962367 A JPH0962367 A JP H0962367A JP 7219997 A JP7219997 A JP 7219997A JP 21999795 A JP21999795 A JP 21999795A JP H0962367 A JPH0962367 A JP H0962367A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】管渠の持つ貯留能力を有効に活用した雨水排水
ポンプ制御方法及び装置を提供する。 【構成】雨量計等の降雨データに基づいて一定時間先ま
でに管内に流入する雨水流入量を予測する雨水流入量予
測部と、雨水流入量予測値と管渠内水位データとから管
内貯留量を予測する管内貯留量予測部と、管内貯留量予
測値と管内貯留量目標値とから目標排水量と流量を演算
する目標排水量・流量演算部と、目標排水量・流量に基
づいてポンプを制御するポンプ台数制御部とを備える。 【効果】管渠の持つ貯留能力を有効に活用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、下水道の雨水排水ポン
プ場における制御方法に係わり、管渠への雨水流入量を
予測し、予測値に基づいてポンプ運転を制御する予測制
御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】雨水ポンプの制御方法においては、たと
えば特開昭64−19402 号公報にみられるように、豪雨時
などに急激に流入する雨水流入に追従するために、雨水
流入量を予測し、ポンプの起動・停止或いは停止後の再
起動に要する無駄時間を見越して先行してポンプの起動
・停止をしようとするものが知られている。
【0003】一方、近年の下水道管渠のなかには都市型
洪水防止のために、管径,管長ともに大規模なものと
し、流入する雨水を単に排水するための水路としてだけ
でなく、降雨の状況に応じて雨水を一時貯留させようと
するものが建設されてくるようになってきた。管渠に雨
水を一時貯留することによって、放流先の河川に対する
流出量をピークカットしたり、貯留した雨水を降雨終了
後に下水処理場に送水し処理した後に河川等に放流する
ことが可能となるわけである。
【0004】このように管渠が、排水と貯留の2つの役
割を有するようになった場合、上記に代表される先行技
術では、流入量予測値をポンプ先行起動のためにのみ用
いており、管渠内の貯留量に関しては考慮されておら
ず、貯留量を適正な規模とし、河川等の管渠系に対する
雨水流出量を抑制するためには適していない。なお、管
渠内の雨水貯留量を考慮した先行技術としては、特開平
6−129361 号公報,特開平6−259110 号公報に記載のも
のがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、管渠の持つ
貯留能力を有効に活用しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、下水管渠を通
して流入する雨水を、流量制御可能なポンプを少なくと
も一台有する雨水排水ポンプ場にて揚水し、河川,海等
に放流する雨水排水ポンプ設備のポンプ制御装置におい
て、流域の降雨量を測定する雨量計から定周期で得られ
る降雨データに基づいて一定時間先までに管渠内に流入
する雨水流入量を予め決められた時刻毎に予測する雨水
流入量予測部と、該雨水流入量予測部で予測した雨水流
入量と管渠内水位データとに基づいてポンプ運転がない
場合の管内貯留量予測値を予め決められた時刻毎に算出
する管内貯留量予測部と、管内貯留量目標値を設定する
管内貯留量目標値演算部と、該管内貯留量予測部で得ら
れた管内貯留量予測値から該管内貯留量目標値演算部で
設定した管内貯留量目標値を減じた値を現在時刻より一
定時間先までの各時刻において求め、この値が正数にな
った時刻から一定時間先までの各時刻における雨水流入
量予測値を前記各時刻における目標ポンプ排水量とし、
負数である間の目標排水量をゼロとして排水流量を演算
する目標排水量・流量演算部と、該目標排水量・流量演
算部で得られた目標排水量・流量に基づいてポンプの運
転台数及び回転数を制御するポンプ台数制御部とを具備
したことを特徴とする。
【0007】また、下水管渠を通して流入する雨水を、
流量制御可能なポンプを少なくとも一台有する雨水排水
ポンプ場にて揚水し、河川,海等に放流する雨水排水ポ
ンプ設備のポンプ制御方法において、流域の降雨量を測
定する雨量計から定周期で得られる降雨データに基づい
て一定時間先までに管渠内に流入する雨水流入量を予め
決められた時刻毎に予測し、得られた雨水流入量予測値
と管渠内水位データとからポンプ運転がない場合の管内
貯留量を前記予め決められた時刻毎に算出し、算出した
管内貯留量を予め設定した管内貯留量目標値から減じた
値を現在時刻より一定時間先までの各時刻において求
め、この値が正数になった時刻から一定時間先までの各
時刻における雨水流入量予測値を前記各時刻における目
標ポンプ排水量とし、負数である間の目標排水量をゼロ
として排水流量を演算し、得られた目標排水量・流量に
基づいてポンプの運転台数及び回転数を制御するように
したことを特徴とする。
【0008】本発明のポンプ制御方法において、管内で
貯留すべき雨水量を決める際に、気象予報の短時間数値
予報値の1時間ごとの予報降水量にて一定時間先までの
予測総降雨量を算出し、該予測総降雨量にて大雨モー
ド,中雨モード及び小雨モード或いは大雨モード,小雨
モードのように降雨量の大小に応じて定められるモード
を判定し、各モードに応じた貯留量を管内で貯留すべき
雨水量として決定することが好ましい。
【0009】
【作用】一定時間先までの流入予測値を積算する処理に
よって、前記一定時間先までの総雨水流入量または管内
貯留量変化の予測値を求めることが可能となる、管内貯
留量目標値を設定することによって、上記総流入量また
は、管内貯留量変化の予測値との偏差を計算することが
でき、これを上記一定時間内の目標排水量または上記一
定時間先までの目標流量として、ポンプ台数制御に対す
る管内貯留量を考慮した設定値とすることが可能とな
る。
【0010】さらに、管内貯留量の目標値は、短期気象
予報の降雨予報値を用いることによって、降雨の大雨/
小雨の判定ができ、ひと雨単位の降雨量に応じた貯留管
渠の運用が可能となる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて詳細に
説明する。
【0012】図1は、実施例における雨水ポンプ制御シ
ステムの全体構成図である。ポンプ場13の排水区域1
1における降雨は下水管渠12を通じてポンプ場13に
流入する。ポンプ場13では、回転数制御による流量制
御可能な可変速ポンプ群114、ならびに固定速ポンプ群
113によって、流入した雨水を河川もしくは海に放流
する。
【0013】ポンプ場13に設置されている雨水ポンプ
制御装置120は、排水区域11関連の計測データとし
て、排水区域11内に一台以上設置されている地上雨量
計14もしくはレーダ雨量計16から排水区域11の降
雨量を、また、管渠内水位計17によって管渠水位をリ
アルタイムに収集するとともに、ポンプ場13の測定デ
ータとしてポンプ井水位110,流入渠水位19,ポン
プ運転状態112をリアルタイムに収集し、さらに
(財)日本気象協会のMICOSに代表される電話回線
等のデータ通信により配信されている気象予報データを
受信する、これらの収集、ならびに受信したデータに基
づき制御演算によって、固定速ポンプ群113,可変速
ポンプ群114に対して運転,停止指令,回転数制御指
令を出力する。
【0014】雨水ポンプ制御装置120は、雨水流入量
予測部115,管内貯留量予測部116,目標排水量・
流量演算部117,ポンプ台数制御部118,管内貯留
量目標値演算部119から構成される。
【0015】図2は、雨水流入量予測部115から目標
排水量・流量演算部117までの演算処理の概略フロー
である。雨水流入量予測から目標排水量・目標流量算出
までの処理手順を図2を用いて説明する。
【0016】雨水流入量予測部115では、降雨データ
15,管渠内水位データ18を入力として、与えられた
一定時間(以下、予測先行時間Tと呼ぶ)先までの雨水
流入量を予測する。予測演算の方法としては、地上雨量
計やレーダ雨量計で計測した降雨データ15のみを用い
る方法として、河川流出モデルに適用されてきているタ
ンクモデル,貯留関数モデル(たとえば、佐藤勝夫著
「洪水流出計算法」,昭和57年5月20日発行,山海
堂)があり、降雨データ,管渠内水位データの両者を用
いるものとしては修正アール アール エル(RRL,
ロード リサーチラボラトリー)法をベースとしたモデ
ル(たとえば「ポンプ場におけるポンプ運転支援につい
て」高橋ほか、第31回下水道研究発表会講演集P68
3〜685)がある。また、エー アール(AR,オー
ト リグレッション)モデルや重回帰モデルといったパ
ラメトリックな手法もある。ここでは、これらの予測手
法のうちいずれかを用いて予測先行時間Tまでの雨水流
入量を求める(流入量予測値21)。流入量予測値は、
予測先行時間tまでの期間を単位時間(たとえば1分)間
隔で演算する。
【0017】管内貯留量予測部116では、数1に示す
ように、雨水流入量予測部115で算出した雨水流入量
qp(i)(i=0,1〜T)を積算し、予測先行時間ま
での各時刻における管内貯留量予測値22を算出する。
なお、数1で算出した管内貯留量予測値22は、ポンプ
排水量を考慮していないため、実際はポンプが全台停止
したと仮定した場合の管内貯留量である。
【0018】
【数1】
【0019】次に目標排水量・流量演算部117では、
管内貯留量目標値演算部119にて予め演算して設定し
た管内貯留量目標値24と、管内貯留量予測値22よ
り、数2によって、予測先行時間までに排水すべき排水
量(目標排水量25)として算出するとともに、予測先行
時間T後までの各時刻における目標流量23を算出す
る。目標流量を算出するためにはまず数3によって貯留
・排水判定条件C(t0 +u)を、u=0,1〜Tまで
の各時刻について算出する。C(t0 +u)は、正数で
あればポンプによる排水が必要であることを示し、負
数,ゼロであればポンプによる排水が必要ではない、す
なわち貯留すべきであることを示す。次に、C(t0
u)の正負によって数4にて目標流量を算出する。数4
に示すようにポンプ排水条件を満たした場合は、目標流
量は、その時刻における雨水流入量予測値である。
【0020】
【数2】 QN(t0)=max{(V(t0+T)−Vs(t0)),0} …(数2) QN(t0):時刻t0 にて算出した時刻t0〜(t0
T)までに必要な排水量 max{a,b}:a,bのいずれか大きなほうを選択する
演算 Vs(t0):時刻t0 における管内貯留量目標値
【0021】
【数3】 C(t0+u)=V(t0+u)−Vs(t0) …(数3)
【0022】
【数4】
【0023】以上の処理によって目標排水量ならびに目
標流量が算出されたが、次にポンプ台数制御部118に
よって、これらの目標値に基づきポンプ起動停止指令,
ポンプ回転数設定値として各ポンプに対して出力する。
【0024】台数制御の方法は、制御対象となるポンプ
の種類によって異なる。制御対象のポンプが全水位に対
して運転可能な全速先行待機ポンプであれば、全ての水
位にて運転可能であるため、ポンプが運転可能な最低流
量を考慮する必要が無く、数2で算出した目標排水量と
ポンプ一台あたりの排水量(定格排水量)で除して、ポ
ンプ運転台数を決定できる。ここで、目標排水量が、予
測先行時間T間の排水量であるのに対し、ポンプ定格排
水量は、m3/min,m3/secとして、1分もしくは1秒
あたりの排水量で通常与えられるため、ポンプ定格排水
量を時間Tあたりの排水量に換算したのちに除算する。
また、制御対象のポンプが、低水位運転,気中運転ので
きない従来型のポンプである場合、低水位運転により、
ポンプの起動停止が頻発しないように、貯留・排水判定
条件C(t0 +u)が、排水条件を満たしたところ、換
言すれば、貯留量が、管内貯留量目標値に達したところ
でポンプを起動するように、数4で求められる目標流量
にしたがってポンプ運転台数,目標流量を設定する。目
標流量とポンプ運転台数との関係は、たとえば図3に示
すように、目標流量毎に運転台数を、流量増加時,減少
時の運転台数追加流量と減少流量にヒステリシスを設
け、運転台数を決定する。起動停止させるポンプの号機
は、号機No.順に割り当てていく方法(起動は号機No.
の小さい順、停止は号機No.の小さい順または大きい
順)、ポンプ号機間の運転時間平準化をはかりながら運
転停止号機を決定していく方法(運転時間の少ないもの
で起動準備完了済みの号機から順に起動し、停止は運転
時間の長いものから順に停止する)等がある。
【0025】管内貯留量目標値は、電話回線等を通じて
オンラインで受信している降雨予報値から、予測先行時
間Tより長期間の降雨量予測値(たとえば1時間,3時
間,24時間等)を入力として、大雨モード,小雨モー
ドを判定する。一例を示すと「現在時刻t0 から1時間
の降雨が20mmを越えると大雨モードの管内貯留量目標
値とし、以下の場合は小雨モードの設定値とする」等の
ルールによって大雨モード,小雨モードに応じた管内貯
留量のレベルを求める。
【0026】
【発明の効果】流入予測値より管内貯留量を算出し、目
標とする貯留レベルとの偏差に応じてポンプ運転台数を
決定するため、管渠の持つ貯留能力を生かしたポンプ場
の運用が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す雨水ポンプ制御システ
ムの全体構成図。
【図2】目標排水量・目標流量算出フロー図。
【図3】ポンプ台数制御ポンプ運転台数決定処理。
【符号の説明】
11…排水区域、12…下水管渠、13…ポンプ場、1
4…地上雨量計、15…降雨データ、16…レーダ雨量
計、17…管渠内水位計、18…管渠内水位データ(計
測値)、19…流入渠水位、21…流入量予測値、22
…管内貯留量予測値、23…目標流量、24…管内貯留
量目標値、110…ポンプ井水位、113…固定速ポンプ
群、114…可変速ポンプ群、115…雨水流入量予測
部、116…管内貯留量予測部、117…目標排水量・流
量演算部、118…ポンプ台数制御部、119…管内貯
留量目標値演算部、120…雨水ポンプ制御装置。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下水管渠を通して流入する雨水を、流量制
    御可能なポンプを少なくとも一台有する雨水排水ポンプ
    場にて揚水し、河川,海等に放流する雨水排水ポンプ設
    備のポンプ制御装置であって、流域の降雨量を測定する
    雨量計から定周期で得られる降雨データに基づいて一定
    時間先までに管渠内に流入する雨水流入量を予め決めら
    れた時刻毎に予測する雨水流入量予測部と、該雨水流入
    量予測部で予測した雨水流入量と管渠内水位データとに
    基づいてポンプ運転がない場合の管内貯留量予測値を予
    め決められた時刻毎に算出する管内貯留量予測部と、管
    内貯留量目標値を設定する管内貯留量目標値演算部と、
    該管内貯留量予測部で得られた管内貯留量予測値から該
    管内貯留量目標値演算部で設定した管内貯留量目標値を
    減じた値を現在時刻より一定時間先までの各時刻におい
    て求め、この値が正数になった時刻から一定時間先まで
    の各時刻における雨水流入量予測値を前記各時刻におけ
    る目標ポンプ排水量とし、負数である間の目標排水量を
    ゼロとして排水流量を演算する目標排水量・流量演算部
    と、該目標排水量・流量演算部で得られた目標排水量・
    流量に基づいてポンプの運転台数及び回転数を制御する
    ポンプ台数制御部とを具備したことを特徴とする雨水ポ
    ンプ制御装置。
  2. 【請求項2】下水管渠を通して流入する雨水を、流量制
    御可能なポンプを少なくとも一台有する雨水排水ポンプ
    場にて揚水し、河川,海等に放流する雨水排水ポンプ設
    備のポンプ制御方法であって、流域の降雨量を測定する
    雨量計から定周期で得られる降雨データに基づいて一定
    時間先までに管渠内に流入する雨水流入量を予め決めら
    れた時刻毎に予測し、得られた雨水流入量予測値と管渠
    内水位データとからポンプ運転がない場合の管内貯留量
    が前記予め決められた時刻毎に算出し、算出した管内貯
    留量を予め設定した管内貯留量目標値から減じた値を現
    在時刻より一定時間先までの各時刻において求め、この
    値が正数になった時刻から一定時間先までの各時刻にお
    ける雨水流入量予測値を前記各時刻における目標ポンプ
    排水量とし、負数である間の目標排水量をゼロとして排
    水流量を演算し、得られた目標排水量・流量に基づいて
    ポンプの運転台数及び回転数を制御するようにしたこと
    を特徴とする雨水ポンプ制御方法。
  3. 【請求項3】請求項2において、管内で貯留すべき雨水
    量を決める際に、気象予報の短時間数値予報値の1時間
    ごとの予測降水量にて一定時間先までの予測総降雨量を
    算出し、該予測総降雨量にて大雨モード,中雨モード及
    び小雨モード或いは大雨モード,小雨モードのように降
    雨量の大小に応じて定められるモードを判定し、各モー
    ドに応じた貯留量を管内で貯留すべき雨水量として決定
    することを特徴とする雨水ポンプ制御方法。
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