JPH0964373A - 半導体装置およびその作製方法 - Google Patents

半導体装置およびその作製方法

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JPH0964373A
JPH0964373A JP23620995A JP23620995A JPH0964373A JP H0964373 A JPH0964373 A JP H0964373A JP 23620995 A JP23620995 A JP 23620995A JP 23620995 A JP23620995 A JP 23620995A JP H0964373 A JPH0964373 A JP H0964373A
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JP
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insulating film
film
gate insulating
low
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JP23620995A
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English (en)
Inventor
Shunpei Yamazaki
舜平 山崎
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Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
Original Assignee
Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ゲイト絶縁膜の一部をマスクとして用いた不
純物イオンの注入の工程において発生するゲイト絶縁膜
中の欠陥の影響を排除する。 【構成】 ゲイト電極107の側面に形成された陽極酸
化物108を利用して、ゲイト絶縁膜110を形成す
る。そして、陽極酸化物108を除去して状態で不純物
イオンの注入を行うことで、陽極酸化物108が存在し
ていた領域に対応する活性層103の領域に低濃度不純
物領域を形成する。その後に低濃度不純物領域上の絶縁
膜を除去する。こうすることで、低濃度不純物領域上の
絶縁膜中に形成された欠陥の影響を排除することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本明細書で開示する発明は、薄膜
トランジスタおよびの作製方法に関する。この薄膜トラ
ンジスタの使用用途としては、薄膜集積回路やアクティ
ブマトリクス型の液晶表示装置を挙げることができる。
【0002】
【従来の技術】図4に従来より公知の代表的な薄膜トラ
ンジスタの作製工程を示す。まずガラス基板401上に
下地膜402として酸化珪素膜や窒化珪素膜を成膜す
る。次に非晶質珪素膜403をプラズマCVD法や減圧
熱CVD法で成膜する。そして加熱またはレーザー光の
照射を行い非晶質珪素膜を結晶化させ、図示しない結晶
性珪素膜を得る。(図4(A))
【0003】次に結晶性珪素膜をパターニングし、薄膜
トランジスタの活性層404を形成する。この活性層に
は後にソース領域、ドレイン領域、チャネル形成領域が
形成される。
【0004】さらに活性層を覆ってゲイト絶縁膜405
を形成する。ゲイト絶縁膜405としては一般に酸化珪
素膜や窒化珪素膜が利用される。(図4(B))
【0005】次にゲイト電極406を形成する。ゲイト
電極はアルミニウムやクロムシリサイドやタングンテン
シリサイドの金属系の材料、または一導電型を有する半
導体材料でもって構成される。
【0006】そして図4(C)の状態において、ソース
/ドレイン領域を形成するための不純物イオンの注入が
行われる。ここでNチャネル型の薄膜トランジスタを形
成するのであればP(リン)がドーピングされる。また
Pチャネル型の薄膜トランジスタを形成するのであれば
B(ボロン)がドーピングされる。
【0007】この不純物イオンの注入においては、ゲイ
ト電極406がマスクとなることによって、自動的にソ
ース領域407とドレイン領域409が形成される。ま
た、ゲイト電極の直下の408の領域がチャネル形成領
域として画定する。この工程は自己整合プロセスと称さ
れている。
【0008】不純物イオンの注入後、さらにレーザー光
の照射を行うことによって、不純物イオンの注入によっ
て損傷したソース領域407とドレイン領域409との
アニルを行う。またこの時同時に注入された不純物イオ
ンの活性化が行われる。
【0009】上記図4(C)に示す工程の終了後、層間
絶縁膜として酸化珪素膜や窒化珪素膜を成膜する。そし
てコンタクトホールの形成を行い、ソース領域407に
通じるソース電極412とドレイン領域409に通じる
ドレイン電極413を形成する。ソース電極412とド
レイン電極413とは、アルミニウム等の適当な金属材
料で構成される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】図1に示すような工程
によって、薄膜トランジスタが完成するのであるが、上
記に示した工程で得られる薄膜トランジスタはその特性
の安定性に問題があることが判明している。
【0011】例えば、図1に示すような作製工程で得ら
れた薄膜トランジスタに対して以下のような試験を行
う。 ・室温でゲイト電圧─ドレイン電流の特性(特性1とす
る)を計測する。 ・次にゲイト電極にプラス20Vの電圧を加えた状態で
装置全体を150℃に加熱する。 ・再び室温でゲイト電圧─ドレイン電流の特性(特性2
とする)を計測する。 ・次にゲイト電極にマイナス20Vの電圧を加えた状態
で装置全体を150℃に加熱する。 ・再び室温でゲイト電圧─ドレイン電流の特性(特性3
とする)を計測する。
【0012】上記ような試験を行うと、特性1〜3が一
致しない試料が多く見られる。この問題について鋭意研
究した結果、その大きな要因がゲイト絶縁膜中に存在す
るトラップ準位にあることが判明した。即ち、ゲイト絶
縁膜中に存在する高密度のトラップ準位中に電荷が捕獲
されることによって、上記の試験において、特性1〜3
にズレが生じてしまうのである。
【0013】そして当然このトラップ準位の存在は、薄
膜トランジスタの特性の経時変化や不安定性の要因とな
る。
【0014】このトラップ準位が発生してしまう要因
は、以下のようなものでることが本発明者らの研究によ
って判明している。即ち図4(C)に示す工程におい
て、ゲイト絶縁膜を透過してPやBの不純物イオンが注
入される。そしてこの時に注入されるイオンの衝撃によ
って、ゲイト絶縁膜が損傷し、ゲイト絶縁膜中に高密度
のトラップ準位が形成されてしまうのである。
【0015】このゲイト絶縁膜中に形成されたトラップ
準位を消滅または減少させるには加熱によるアニール方
法を用いればよい。しかし、特に安価なガラス基板(例
えばコーニング7059ガラスやコーニング1737ガ
ラス)を用いた場合には、ガラス基板の耐熱性の問題か
ら、十分なアニールを施せる程度の加熱を行うことがで
きない。
【0016】一般にガラス基板は、その歪点以上の温度
で長時間加熱すると、反りや変形が生じてしまう。この
ような反りや変形が生じたガラス基板を用いて液晶表示
装置を構成すると、ガラス基板間の間隔を一定に保こと
ができず、ガラス基板間に注入される液晶層の厚さにム
ラが生じてしまう。このことは表示の不均一さや不鮮明
さの要因となってしまう。一般に液晶表示装置の液晶層
の厚さは数μm程度であるので、ガラス基板のわずかな
変形は大きな問題となる。そしてこの問題はガラス基板
が大型化するに従って顕在化する。
【0017】一方で、基板として高価な石英基板を用い
た場合や、液晶電気光学装置に利用することは諦めて、
基板として珪素ウエハーを用いた場合には、800℃あ
るいは900℃以上の高温での加熱処理を施すことがで
きる。このような高温での加熱処理を施せると、不純物
イオンの注入時における上記ゲイト絶縁膜の損傷を十分
にアニールすることができる。
【0018】ガラス基板に熱的なダメージを与えないア
ニール方法としては、前述したようなレーザー光の照射
による方法がある。しかし、特にゲイト絶縁膜として酸
化珪素膜を利用した場合に、レーザー光が酸化珪素膜を
透過してしまうのでそのアニール効果を得ることができ
ない。
【0019】そこで本明細書で開示する発明は、この不
純物イオンの注入時におけるゲイト絶縁膜の損傷の問題
を解決することを課題とする。特に基板として歪点が7
00℃以下であるような安価ではあるが耐熱性の低いガ
ラス基板を用いた場合において、上記ゲイト絶縁膜の損
傷の問題を解決することを課題とする。また上記ゲイト
絶縁膜の損傷の問題を解決すると同時にOFF電流値を
低減させた薄膜トランジスタを得ることを課題とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】本明細書で開示する発明
の一つは、図2(C)にその一例を示すように、ソース
領域201とチャネル形成領域203との間、及びチャ
ネル形成領域203とドレイン領域205との間に低濃
度不純物領域202と204を有し、前記低濃度不純物
領域202と204のソース/ドレイン方向の寸法21
3と214とは同じまたは概略同じであり、前記低濃度
不純物領域202と204における一導電型を付与する
不純物の濃度は前記ソース領域201及び前記ドレイン
領域205におけるものよりも低く、かつ前記チャネル
形成領域203よりも大きく、かつ前記低濃度不純物領
域上にゲイト絶縁膜が存在していないことを特徴とす
る。
【0021】上記構成が特に特徴とするのは、低濃度不
純物上にゲイト絶縁膜を存在させないことである。この
ような構成とすることによって、ゲイト絶縁膜中に存在
する欠陥の影響を排除することができる。
【0022】他の発明の構成は、その一例を図2に示す
ように、ゲイト電極107をマスクとして不純物イオン
の注入を行うことにより、ソース領域201およびドレ
イン領域205を形成する方法であって、前記ソース及
びドレイン領域となる領域201と205上にゲイト絶
縁膜110から延在した絶縁膜(206で示される部分
に相当する)が形成されておらず、かつゲイト電極10
9直下とソース及びドレイン領域となる領域201と2
05との間の一対の領域202と204上にはゲイト絶
縁膜から延在した絶縁膜(206で示される部分に相当
する)が形成された状態において、一導電型を付与する
不純物イオンを注入し、ソース及びドレイン領域201
と205を形成するとともに前記一対の領域202と2
04を低濃度不純物領域とする工程と、前記一対の領域
上の前記絶縁膜206を除去する工程と、を有し、前記
低濃度不純物領域202と204に注入される一導電型
を付与する不純物の濃度は前記ソース及びドレイン領域
201と205におけるものよりも低いことを特徴とす
る。
【0023】上記構成を採用することにより、低濃度不
純物領域202と204とを形成するとができる。これ
は、この領域上の206で示される部分に絶縁膜が残存
する状態で不純物イオンの注入を行うことで、ソース及
びドレイン領域となる201と205の領域には直に不
純物イオンが注入され、同時に低濃度不純物領域となる
202と204の領域には、絶縁膜を介して不純物が注
入されるからである。
【0024】またこの低濃度不純物領域を形成する際に
利用したゲイト絶縁膜110から延在した絶縁膜206
の部分を除去することにより、この部分に存在する欠陥
の影響を排除することができる。即ち、低濃度不純物領
域を設けることによるマイナス要素を排除し低OFF電
流特性の有意性を得ることができる。
【0025】他の発明の構成は、図2にその一例を示す
ように、活性層上の一部に残存させたゲイト絶縁膜から
延在した領域206をマスクとして不純物イオンを注入
し低濃度不純物領域202と204とを形成する第1の
工程と、該工程の後に前記ゲイト絶縁膜から延在させた
領域206を除去する第2の工程と、を有し、前記第1
の工程において、ソース及びドレイン領域201と20
5は露呈しており、該領域には前記低濃度不純物領域2
02と204に比較して高濃度の不純物が注入されるこ
とを特徴とする。
【0026】上記性が特徴とするのは、低濃度不純物領
域202と204の形成に利用した絶縁膜の一部の領域
206をその後に除去することである。このようにする
ことによって、不純物イオンの注入の際に206の領域
に形成された欠陥の影響を排除することができる。
【0027】
【実施例】
〔実施例1〕図1に本実施例の作製工程を示す。本実施
例で示す薄膜トランジスタの特徴を以下に示す。 ・自己整合プロセスでもって低濃度不純物領域を配置し
低OFF電流特性を実現する。 ・イオン注入時におけるゲイト絶縁膜の損傷に起因する
問題を排除する。 ・安価なガラス基板が耐えるような低温プロセスで作製
する。
【0028】まずコーニング1737ガラス基板(歪点
667℃)101上に下地膜として酸化珪素膜102を
3000Åの厚さに成膜する。この酸化珪素膜102は
プラズマCVD法またはスパッタ法によって成膜すれば
よい。
【0029】コンーニング1737ガラス基板は、歪点
が667℃であるから、プロセス温度を概略その温度以
下とすることが必要である。(勿論プロセス温度はでき
る限り低い方が良い)
【0030】また液晶電気光学装置に利用できるような
光学特性に優れたガラス基板として、コーニング705
9ガラス基板がある。しかし、このガラス基板の歪点は
593℃であるから、このガラス基板を用いる場合は、
プロセス温度をこの温度以下とする必要がある。いずれ
にしても、石英基板ような高価な基板を用いずに安価な
ガラス基板を用いる場合は、その耐熱性に注意する必要
がある。
【0031】下地膜102を成膜したら、図示しない非
晶質珪素膜(この非晶質珪素膜は後に活性層103を構
成するたの出発膜となる)を500Åの厚さに成膜す
る。この非晶質珪素膜は必要とする厚さでもって成膜す
ればよい。
【0032】またこの非晶質珪素膜の形成は、減圧熱C
VD法で行うことが好ましい。これは成膜された非晶質
珪素膜中における水素の濃度が減圧熱CVD法を用いた
場合に最も低いからである。膜中における水素の濃度が
低い方が後の結晶化の工程において、高い結晶性を得る
ことができる。
【0033】またプラズマCVD法を用いた場合には、
膜中の水素を十分に離脱させるために、成膜後に加熱処
理を加え、水素の離脱を促すことが有用となる。この加
熱による脱水素化処理は、減圧熱CVD法を利用した場
合にも有用である。この加熱処理は非晶質珪素膜が結晶
化しない条件で行うことが必要である。
【0034】次に加熱処理またはレーザー光の照射を行
うことにより、非晶質珪素膜を結晶化させ、結晶性珪素
膜を得る。そしてこの結晶性珪素膜をパターニングする
ことにより、薄膜トランジスタの活性層103を得る。
【0035】次にゲイト絶縁膜100として酸化珪素膜
を1000Åの厚さに成膜する。ゲイト絶縁膜100の
構成としては、酸化珪素膜と窒化珪素膜の多層膜を利用
してもよい。例えば窒化珪素膜─酸化珪素膜─窒化珪素
膜というように積層した膜を用いてもよい。また酸化窒
化珪素膜をゲイト絶縁膜として用いてもよい。酸化窒化
珪素膜は、例えばTEOSガスとN2 Oガスとを原料ガ
スとしたプラズマCVD法でもって作製することができ
る。
【0036】次にゲイト電極を形成するためにアルミニ
ウム膜104をスパッタ法でもって成膜する。本実施例
においては、アルミニウム中にスカンジウムを0.1 %含
有させたものを用いる。これは、後のレーザー光の照射
工程等において、アルミニウムの異常成長によるヒロッ
クやウィスカーの発生を抑制するためである。
【0037】ここでアルミニウム膜を用いるのは、陽極
酸化を後に行うためである。アルミニウム膜の他には陽
極酸化が可能な金属材料、例えばタンタルを用いること
ができる。
【0038】そして電解溶液中でアルミニウム膜104
を陽極とした陽極酸化を行い緻密な陽極酸化膜105を
形成する。ここでは電解溶液として酒石酸を含んだPH
≒7のエチレングリコール溶液を用いる。この電解溶液
を用いた場合には、緻密な膜質を有する陽極酸化膜を形
成することができる。
【0039】この陽極酸化膜は、後に形成されるレジス
トマスクの密着性を向上させるために重要なものとな
る。この緻密な陽極酸化膜105の厚さは数十Å〜10
0Å程度でよい。なおこの緻密な陽極酸化膜の膜厚の制
御は印加電圧によって行うことができる。
【0040】次にレジストマスク106を配置する。こ
のレジストマスクは、ゲイト電極を形成するために利用
される。(図1(A))
【0041】図1(A)の状態でアルミニウム膜に対し
てパターニングを施すことにより、ゲイト電極107を
形成する。そして3〜20%のクエン酸を含んだ酸性溶
液を電解溶液として、この溶液中においてゲイト電極1
07を陽極とした陽極酸化を行う。この工程では、多孔
質状の陽極酸化物108を形成する。この陽極酸化は陽
極酸化時間で制御することができ、その成長量も数千Å
以上とすることができる。ここでは、その成長量を40
00Åとする。なお、この多孔質状の陽極酸化の成長量
でもって、後に形成される低濃度不純物領域の概略の寸
法を決めることができる。
【0042】この陽極酸化は、ゲイト電極の側面におい
て選択的に進行する。これはゲイト電極107の上面に
緻密な陽極酸化膜とレジストが存在しており、その面に
は電解溶液が進入できないからである。(図1(B))
【0043】次にレジストマスク106と緻密な陽極酸
化膜195を除去し、再び緻密な陽極酸化膜の形成を行
う。なお、緻密な陽極酸化膜195は除去しなくてもよ
い。
【0044】この工程においては、電解溶液(またはイ
オン)が多孔質状の陽極酸化物108の内部に進入する
ので、ゲイト電極107の周囲に緻密な陽極酸化膜10
9が形成される。
【0045】この緻密な陽極酸化膜109の厚さを厚く
すると、その厚さの分で後にオフセットゲイト領域を形
成することができる。ここでは、ヒロックやウィスカー
の発生の抑制や配線間ショートの問題を抑制するために
この緻密な陽極酸化膜109を形成する。従ってその膜
厚はバリア効果がえられる程度の厚さでよい。ここで
は、その厚さは500Åとする。この緻密な陽極酸化膜
109の膜厚は3000Å程度まで実用的に形成可能で
ある。(あまり厚くすると印加電圧が高くなり危険であ
り、また膜厚の制御性が悪くなる)
【0046】こうして図1(C)に示す状態を得る。そ
してこの状態で露呈したゲイト絶縁膜を除去する。そし
て図1(D)の110で示されるようにゲイト絶縁膜を
一部に残存させる。
【0047】図1(D)に示す状態を得たら、多孔質状
の陽極酸化物108をクロム混酸(燐酸、酢酸、硝酸の
混酸)で除去する。こうして図1(E)に示す状態を得
る。
【0048】図1(E)に示す状態を得たら、図2
(A)に示すようにP(リン)またはB(ボロン)のイ
オンを注入する。この上程はプラズマドーピング法また
はイオン注入法を用いればよい。
【0049】この工程においては、201と205で示
される露呈した活性層の領域には高濃度に不純物イオン
がドーピングされる。一方、202と204の領域には
ゲイト絶縁膜(酸化珪素膜)が存在するために、一部の
イオンが遮蔽され、201や205で示される領域に比
較すれば低濃度に不純物イオンがドーピングされる。
【0050】この工程で201と205で示される領域
がソース領域およびドレイン領域となる。また、202
と204の領域が低濃度不純物領域となる。なお、ドレ
イン領域205側の低濃度不純物領域204がLDD
(ライトドープドレイン)領域と一般には称されてい
る。
【0051】図2(A)に示す工程においては、ゲイト
電極107とその周囲の陽極酸化膜109がマスクとな
ることによって、203の領域には不純物イオンが注入
されない。そしてこの203の領域がチャネル形成領域
となる。
【0052】なお、緻密な陽極酸化膜109の厚さの分
で活性層中にオフセットゲイト領域が形成されるが、本
実施例においては陽極酸化膜109の厚さが500Åと
薄いので、オフセットゲイト領域の存在は無視すること
とする。
【0053】また、ここでいう高濃度及び低濃度という
のは、相対的な比較の問題であり、絶対的なものではな
い。一般にソース領域及びドレイン領域における不純物
濃度は1018cm-3〜1021cm-3のオーダーであり、
低濃度不純物領域の不純物濃度はそれより2桁程度小さ
い値となる。具体的な値は、必要とする薄膜トランジス
タの特性や、作製工程条件に従って必要がある。
【0054】この工程において、不純物イオンの注入さ
れた領域はイオンの衝撃による損傷を受ける。ここでゲ
イト電極107と陽極酸化膜109における損傷は問題
とならない。これは、アルミニウムでなるゲイト電極は
その厚さが厚く、またイオンの衝撃によって導電率は目
立つ程変化することもないからである。また、陽極酸化
膜109においても特に問題は生じない。
【0055】しかし、ソース領域201とドレイン領域
205、さらに低濃度不純物領域202と204、さら
にゲイト絶縁膜110の不純物イオンが注入された領域
206は注入されたイオンの衝撃による損傷を受ける。
【0056】具体的には、ソース領域201とドレイン
領域205、及び低濃度不純物領域202と204にお
いては、注入されたイオンの衝撃によって、結晶性を有
したものが非晶質化してしまう。またイオンの衝撃によ
って、多数の欠陥が生じてしまう。即ち、不純物イオン
の注入によって、活性層は非晶質化(完全に非晶質化す
るとは限らない)する。また不純物イオンの注入によっ
て、活性層中に高密度に欠陥が生じてしまう。
【0057】また、ゲイト絶縁膜110の206の領域
も不純物イオンの注入によって損傷し、高密度に欠陥が
形成されてしまう。
【0058】この不純物イオンの注入によって非晶質化
した活性層の再結晶化、活性層中に形成された欠陥のア
ニール、さらにゲイト絶縁膜中に形成された欠陥のアニ
ールは、800℃以上、好ましくは950℃以上の高温
での加熱処理を加えることで行うことができる。
【0059】しかし、耐熱性の低いガラス基板(一般に
その歪点は700℃以下である)を用いた場合には、上
記高温での加熱処理を加えることは不可能である。そこ
で、本実施例では、レーザー光の照射を行うことによっ
てアニールを行う。
【0060】このレーザー光の照射による方法は、活性
層に対するアニールを行うことはできるが、一方でゲイ
ト絶縁膜に対するアニールを行うことができない。これ
は、ゲイト絶縁膜を構成する酸化珪素膜に対しては、レ
ーザー光が透過してしまうからである。
【0061】なお、10eV以上の対応するような単波
長(100nm程度以下)のレーザーを用いれば酸化珪
素膜に対して効果的なアニールを行うことができるが、
そのようなレーザーは民生用に実用化されていない。
【0062】従って、図2(A)の206で示される領
域に形成される欠陥のアニールをレーザー光の照射によ
って行うことはできない。
【0063】そこで、本実施例に示す構成においては、
図2(A)に示す不純物イオンの注入工程の後、ゲイト
絶縁膜110の露呈した領域をドライエッチング法によ
って除去する。
【0064】ここでは、CHF3 を主体としたエッチン
グを用いて、垂直異方性を有したエッチング方法でエッ
チングを行う。
【0065】こうして207で示されるようにゲイト電
極107とその周囲の陽極酸化膜109の直下にゲイト
絶縁膜207が残存した状態を得る。また、上記露呈し
たゲイト絶縁膜のエッチング工程において、下地の酸化
珪素膜102の露呈した一部の領域208が除去され
る。
【0066】なおこの工程においては、ゲイト電極10
7から延在したゲイト配線が既に形成された後であるの
で、露呈した下地の酸化珪素膜が208の領域において
除去されても特に問題とはならない。こうして図2
(B)に示す状態を得る。
【0067】次に層間絶縁膜209として酸化珪素膜を
プラズマCVD法で6000Åの厚さに成膜する。さら
に画素電極210としてITO電極を形成する。そして
コンタクトホールの形成を行いソース電極211とドレ
イン電極212を形成する。ここでは、ソース及びドレ
イン電極として、チタン膜とアルミニウム膜とチタン膜
との積層膜を用いる。また、ドレイン電極は画素電極2
10と接続された状態となる。
【0068】図2(C)に構造においては、213で示
される寸法と214で示される寸法とが同一または概略
同一なものとなる。これは、213及び214で示され
る寸法が図1(B)の工程で形成される多孔質状の陽極
酸化物108の成長距離によって決定されるからであ
る。
【0069】通常、ゲイト電極周囲において108で示
される陽極酸化物の成長はゲイト電極を中心に対称に行
われる。従って、形成される陽極酸化物108の成長距
離もゲイト電極を中心に対称なものとなる。この結果、
図2(C)の213と214で示される寸法は同じかま
たはほとんど同じものとなる。このことは自己整合プロ
セスを利用した場合の顕著な特徴である。
【0070】本実施例に示す作製工程を採用することに
より、・自己整合プロセスを利用して低濃度不純物領域
を形成することができる。・低濃度不純物領域の作用に
よって、低OFF電流特性を実現できる。・自己整合プ
ロセスを利用して低濃度不純物領域を形成する場合に生
じてしまうゲイト絶縁膜の損傷の影響を排除することが
できる。といった効果を同時に得ることができる。
【0071】〔実施例2〕本実施例は、実施例1に示し
た構成において、下地膜として酸化窒化珪素膜を利用し
た場合の例である。本実施例において、特に説明を加え
ない箇所は実施例1に説明したものとその構成や作製方
法は同じである。
【0072】まず図1(A)に示すようにガラス基板1
01上に下地膜102として酸化窒化珪素膜を成膜す
る。本実施例においては、原料ガスとしてTEOSガス
とN2Oガスを用いたプラズマCVD法を用いて酸化窒
化珪素膜を3000Åの厚さに成膜する。
【0073】ここで酸化窒化珪素膜を下地膜として用い
るのは、後のゲイト絶縁膜の除去工程において、下地膜
がエッチングされることを防ぐためである。これは所定
のエッチング条件に対してのエッチングレートが酸化窒
化珪素膜と酸化珪素膜とでは異なることを利用したもの
である。
【0074】次に活性層103を形成し、さらにゲイト
絶縁膜として機能する酸化珪素膜100を成膜する。そ
してゲイト電極を構成するアルミニウム膜104を形成
し、その表面に緻密な陽極酸化膜105を形成する。陽
極酸化膜105を形成したら、その上にゲイト電極を形
成するためのレジストマスク106を配置する。こうし
て図1(A)に示す状態を得る。
【0075】次にレジストマスク106を用いてアルミ
ニウム膜に対してパターニングを施すことにより、ゲイ
ト電極107を形成する。次にレジストマスク106を
残存させた状態で陽極酸化を行い、多孔質状の陽極酸化
物108を形成する。(図1(B))
【0076】さらにレジストマスク106と緻密な陽極
酸化膜105を取り除き、新たに緻密な陽極酸化膜10
9を形成する。(図1(C))
【0077】そして露呈したゲイト絶縁膜(酸化珪素
膜)100を除去し、図1(D)に示すように一部のゲ
イト絶縁膜110が残存した状態を得る。
【0078】図1(D)に示した状態を得たら、多孔質
状の陽極酸化物108を除去し、図1(E)に示す状態
を得る。
【0079】そしてこの状態で図3(A)に示すように
不純物イオンの注入を行う。すると、高濃度不純物領域
であるソース領域201とドレイン領域205、低濃度
不純物領域202と204、チャネル形成領域203が
自己整合的に形成される。またこの時、酸化珪素膜でな
るゲイト絶縁膜110から延在した領域206の領域が
イオンの衝撃による損傷を受ける。
【0080】そして図3(B)に示すように露呈したゲ
イト絶縁膜を除去することで、この損傷を受けた領域2
06を除去することができる。露呈したゲイト絶縁膜の
除去は、ドライエッチングを用いて行う。この時、下地
膜の酸化窒化珪素膜102のエッチングレートを酸化珪
素膜でなるゲイト絶縁膜110のエッチングレートに比
較して十分に小さくできるので、見かけ上は下地膜をエ
ッチングしないで済む状態とすることができる。(図3
(B))
【0081】そして層間絶縁膜209を成膜し、さらに
画素電極210の形成、ソース電極211とドレイン電
極212とを形成して、薄膜トランジスタを完成させ
る。
【0082】本実施例に示す構成を採用した場合、実施
例1に示した効果に加えて、下地膜がエッチングによっ
てえぐられることがない構成とすることができる。
【0083】〔実施例3〕本実施例は、実施例1に示す
構成において、下地膜102を酸化珪素膜と窒化珪素膜
との積層膜で構成したことを特徴とする。ここでは、酸
化珪素膜の厚さを3000Åとし、窒化珪素膜の厚さを
500Åとする。
【0084】本実施例に示すような構成を採用した場
合、酸化珪素膜のエッチングレートに比較して、窒化珪
素膜のエッチングレートを小さくすることができるの
で、実施例2の場合と同様に下地膜がエッチングされる
ことがない構成とすることができる。
【0085】〔実施例4〕本実施例は、実施例1に示す
構成において、ゲイト絶縁膜を酸化珪素膜と窒化珪素膜
との積層膜としたことを特徴とする。ここでは、窒化珪
素膜─酸化珪素膜─窒化珪素膜と積層したものをゲイト
絶縁膜として用いる例を示す。
【0086】このような構成とした場合、特に酸化珪素
膜をレーザー光が透過してしまうので、レーザー光を用
いた場合、酸化珪素膜中に形成された欠陥に対してのア
ニールは困難なものとなる。
【0087】従って、このような場合も図2(B)に示
す工程のように、206で示されるゲイト絶縁膜の不純
物イオンが打ち込まれた領域を除去することは非常に有
用なものとなる。
【0088】
【発明の効果】ゲイト絶縁膜の一部をマスクとして用い
ることによって形成される低濃度不純物領域を有する薄
膜トランジスタにおいて、不純物イオンの衝撃によって
損傷した前記ゲイト絶縁膜の一部を除去することによ
り、ゲイト絶縁膜中に存在する欠陥の影響を排除するこ
とができる。
【0089】また、ソース領域とチャネル形成領域との
間、チャネル形成領域とドレイン領域との間に低濃度不
純物領域を設けることによって、低OFF電流特性を実
現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 薄膜トランジスタの作製工程を示す。
【図2】 薄膜トランジスタの作製工程を示す。
【図3】 薄膜トランジスタの作製工程を示す。
【図4】 従来の薄膜トランジスタの作製工程を示す。
【符号の説明】
101 ガラス基板 102 下地膜(酸化珪素膜または酸化窒化珪素膜) 103 活性層 104 アルミニウム膜 105 緻密な陽極酸化膜 106 レジストマスク 107 ゲイト電極 108 多孔質状の陽極酸化物 109 緻密な陽極酸化膜 100 ゲイト絶縁膜 110 ゲイト絶縁膜 201 ソース領域(高濃度不純物領域) 202 低濃度不純物領域 203 チャネル形成領域 204 低濃度不純物領域(LDD領域) 205 ドレイン領域 206 注入されたイオンの衝撃によって損傷を受け
た領域。 207 ゲイト絶縁膜 208 下地膜の除去される領域 209 層間絶縁膜 210 画素電極(ITO電極) 211 ソース電極 212 ドレイン電極

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ソース領域とチャネル形成領域との間及び
    チャネル形成領域とドレイン領域との間に低濃度不純物
    領域を有し、 前記低濃度不純物領域のソース/ドレイン方向の寸法は
    同じまたは概略同じであり、 前記低濃度不純物領域における一導電型を付与する不純
    物の濃度は前記ソース領域及び前記ドレイン領域におけ
    るものよりも低く、かつ前記チャネル形成領域よりも大
    きく、 かつ前記低濃度不純物領域上にはゲイト絶縁膜が存在し
    ていないことを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、ゲイト絶縁膜は酸化珪
    素膜で構成されていることを特徴とする半導体装置。
  3. 【請求項3】請求項1において、ゲイト絶縁膜は酸化珪
    素膜を含む多層膜で構成されていることを特徴とする半
    導体装置。
  4. 【請求項4】請求項1において、ゲイト絶縁膜は酸化珪
    素を含んでいることを特徴とする半導体装置。
  5. 【請求項5】ゲイト電極をマスクとして不純物イオンの
    注入を行うことにより、ソース領域およびドレイン領域
    を形成する方法であって、 前記ソース及びドレイン領域となる領域上にゲイト絶縁
    膜から延在した絶縁膜が形成されておらず、かつゲイト
    電極直下とソース及びドレイン領域となる領域との間の
    一対の領域上にはゲイト絶縁膜から延在した絶縁膜が形
    成された状態において、一導電型を付与する不純物イオ
    ンを注入し、ソース及びドレイン領域を形成するととも
    に前記一対の領域を低濃度不純物領域とする工程と、 前記一対の領域上の前記絶縁膜を除去する工程と、 を有し、 前記低濃度不純物領域に注入される一導電型を付与する
    不純物の濃度は前記ソース及びドレイン領域におけるも
    のよりも低いことを特徴とする半導体装置の作製方法。
  6. 【請求項6】活性層上の一部に残存させたゲイト絶縁膜
    から延在した領域をマスクとして不純物イオンを注入し
    低濃度不純物領域を形成する第1の工程と、 該工程の後に前記ゲイト絶縁膜から延在させた領域を除
    去する第2の工程と、 を有し、 前記第1の工程において、ソース及びドレイン領域は露
    呈しており、該領域には前記低濃度不純物領域に比較し
    て高濃度の不純物が注入されることを特徴とする半導体
    装置の作製方法。
  7. 【請求項7】請求項5または請求項6において、ゲイト
    絶縁膜は酸化珪素膜で構成されていることを特徴とする
    半導体装置の作製方法。
  8. 【請求項8】請求項5または請求項6において、ゲイト
    絶縁膜は酸化珪素膜を含む多層膜で構成されていること
    を特徴とする半導体装置の作製方法。
  9. 【請求項9】請求項5または請求項6において、ゲイト
    絶縁膜は酸化珪素を含んでいることを特徴とする半導体
    装置の作製方法。
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